JP3701492B2 - ゲートウェイ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回線交換網間で送受信されるデータをインターネット・プロトコルネットワーク(IP網)で中継するために回線交換網とIP網との間に設けられるゲートウェイ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
音声データの通信技術の1つには、音声データがインターネットやイントラネット等のIP網を通じて伝送されるものがある。この技術は、ボイスオーバーIP(VoIP)接続と称され、VoIP接続に係るアプリケーションソフトやシステムは、インターネット・テレフォニー(IT)と称されている。
【0003】
また、電話網等の回線交換網とIP網とのプロトコル変換を行うゲートウェイ機能を有し、回線交換網とIP網との間で双方向の通信を実現するインターネット・テレフォニー・ゲートウェイ装置(以下、単に「ゲートウェイ装置」という)と、このゲートウェイ装置を用いて回線交換網間をIP網で中継するインターネット・テレフォニー・システム(ITシステム)とが実用化されている。このITシステムは、電話網のみを利用する従来のシステムよりも通話料金を安くすることができるので、ITシステムは、急速に普及している。
【0004】
上記したITシステムでは、音声通信が回線交換網間で行われる場合、ゲートウェイ装置同士が回線交換網間の呼に対応する通信チャネルをIP網上に設定し、音声データは設定された通信チャネルを用いて伝送される。通信チャネルは、発呼側及び着呼側の各ゲートウェイ装置がH.323プロトコルに従った手順(以下、「H.323手順」という)を実行することによって設定される。H.323プロトコルは、ITU-Tにて勧告されたVoIPに対応する通信プロトコルである。
【0005】
H.323手順は、大別して、(1)H.225プロトコルによる基本呼接続手順と、(2)H.245プロトコルによるゲートウェイ装置間の能力交換手順と、(3)通話用チャネル(音声チャネル)の接続手順とからなり、これらの3つの手順が終了した後に、各回線交換網に収容された端末装置間で音声データの送受信(通話)が開始される。
【0006】
H.245プロトコルによる能力交換手順は、図5に示すようにして行われる。即ち、最初に、発呼側のゲートウェイ装置(発ゲートウェイ)が、自身の能力情報を含むメッセージ(H.245 Terminal Capability Set(発))を送信する(ステップS1)。能力情報には、例えば、発ゲートウェイによって実行可能なコーデック(CODEC)形式(圧縮・伸張形式及び伝送速度を含む)が含まれている。
【0007】
着呼側のゲートウェイ装置(着ゲートウェイ)は、発ゲートウェイの能力情報を含むメッセージを受信すると、その確認メッセージ(H.245 Remainal Capability Set Ack)を送信した後(ステップS2)、自身の能力情報を含むメッセージ(H.245 Terminal Capability Set(着))を送信する(ステップS3)。
【0008】
発ゲートウェイは、着ゲートウェイの能力情報を含むメッセージを受信すると、その確認メッセージ(H.245 Remainal Capability Set Ack)を送信する(ステップS4)。これによって、能力情報がゲートウェイ装置間で相互に交換される。
【0009】
その後、着ゲートウェイは、発ゲートウェイから確認メッセージを受信すると、H.245に係る制御チャネルの接続メッセージ(H.245 Open Logical Channel)を送信する(ステップS5)。
【0010】
発ゲートウェイは、接続メッセージを受信すると、その確認メッセージ(H.245 Open Logical Channel Ack)を送信する(ステップS6)。これによって、下り方向(発←着方向)のH.245に係る制御チャネルがゲートウェイ装置間で設定される。
【0011】
その後、着ゲートウェイは、発ゲートウェイから確認メッセージを受信すると、発ゲートウェイから受信した能力情報と自身の能力情報とを対比し、相互に実行可能な能力情報を抽出し、抽出された能力情報から何れかを選択する。例えば、発ゲートウェイと着ゲートウェイとで相互に実行可能な複数のCODEC形式が抽出された場合には、これらの複数のCODEC形式の何れかが選択される。その後、着ゲートウェイは、選択された能力情報(選択結果)を含むメッセージ(H.245 Request Mode(発←着))を送信する(ステップS7)。
【0012】
発ゲートウェイは、選択結果を含むメッセージを受信すると、その確認メッセージ(H.245 Request Mode Ack(発←着))を送信した後(ステップS8)、H.245に係る制御チャネルの接続メッセージ(H.245 Open Logical Channel)を送信する(ステップS9)。
【0013】
着ゲートウェイは、接続メッセージを受信すると、その確認メッセージ(H.245 Open Logical Channel Ack)を送信する(ステップS10)。これによって、上り方向(発→着方向)のH.245に係る制御チャネルがゲートウェイ装置間で設定される。
【0014】
その後、発ゲートウェイは、着ゲートウェイから確認メッセージを受信すると、着ゲートウェイと同様にして、着ゲートウェイから受信した能力情報と自身の能力情報とを対比し、相互に実行可能な能力情報を抽出し、抽出された能力情報から何れかを選択する。その後、発ゲートウェイは、選択結果を含むメッセージ(H.245 Request Mode(発→着))を送信する(ステップS11)。
【0015】
着ゲートウェイは、選択結果を含むメッセージを受信すると、その確認メッセージ(H.245 Request Mode Ack(発→着))を送信する(ステップS12)。この確認メッセージは、発ゲートウェイによって受信される。
【0016】
以上の手順によって、発ゲートウェイと着ゲートウェイとは、能力交換を行い、相互に実行可能な能力(CODEC形式等)の何れかを、上り方向及び下り方向の各音声チャネルに割り当てるものとして選択する。
【0017】
このようにして、各ゲートウェイ装置がCODEC形式等を設定した後、上り方向及び下り方向の音声チャネルが設定され、各ゲートウェイ装置が音声データを受信すると、各ゲートウェイ装置は、受信した音声データを設定されたCODEC形式に従って伸張・圧縮し、設定された伝送速度で音声データを伝送する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した能力交換手順では、各ゲートウェイ装置がCODEC形式を選択可能なものの中から個別に選択していた。即ち、各ゲートウェイ装置は、IP網に設定される音声チャネルに係るCODEC形式を選択する場合に、その上流側(回線交換網)から受信する音声データのCODEC形式を考慮することがなく、また、各ゲートウェイ装置は、回線交換網へ送出する音声データに係るCODEC形式を選択する場合に、その上流側(IP網)の通信チャネルに係るCODEC形式を考慮することがなかった。
【0019】
このため、各ゲートウェイ装置にて上流側のCODEC形式と異なるCODEC形式が選択された場合には、図6に示すように、入力側の回線交換網(構内交換機(PBX)をもって図示)にて既に圧縮された音声データがゲートウェイ装置に受信されると、そのゲートウェイ装置は、圧縮された音声データを伸張し、伸張された音声データを異なる圧縮形式で圧縮し、圧縮された音声データをIP網へ送出していた。また、IP網から圧縮された音声データを受信したゲートウェイ装置は、この圧縮された音声データを伸張し、伸張された音声データを異なる圧縮形式で圧縮し、圧縮された音声データを回線交換網(PBX)へ送出していた。
【0020】
また、各ゲートウェイ装置は、音声データの伸張・圧縮処理を機械的に行っていたので、仮に、ゲートウェイ装置の受信側及び送信側のCODEC形式が一致した場合でも、上記と同様に、ゲートウェイ装置は、音声データの伸張・圧縮を行っていた。
【0021】
以上のことは、各回線交換網に収容された端末装置間における音声データの伝送に時間がかかる要因の1つとなっていた。また、ゲートウェイ装置が不要な伸張・圧縮処理を行うケースが生じていた。
【0022】
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、音声データの伝送時間を短縮することができるゲートウェイ装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した課題を解決するために以下の構成を採用する。
即ち、請求項1の発明は、複数の回線交換網とインターネットプロトコル網との間に夫々設けられ、回線交換網から受信したデータをインターネットプロトコル網へ送出するゲートウェイ装置であって、回線交換網から受信された圧縮データを伸張する伸張部と、前記伸張部によって伸張されたデータを圧縮する圧縮部と、インターネットプロトコル網における伝送速度を含む前記圧縮部によるデータの圧縮形式を設定する設定部と、前記圧縮データがこの圧縮データを受信すべき他のゲートウェイ装置にて伸張可能であり、且つ当該圧縮データの回線交換網における伝送速度が前記設定部によって設定された伝送速度以下である場合には、当該圧縮データを前記伸張部及び前記圧縮部による伸張・圧縮処理が施されない状態でインターネットプロトコル網へ送出させる制御部とを備えたことを特徴とする。
【0024】
請求項1の発明によれば、ゲートウェイ装置の入力側のデータの伝送速度がその出力側におけるデータの伝送速度以上である場合には、ゲートウェイ装置における伸張・圧縮処理が省略されるので、データ伝送に要する時間を短縮することができる。
【0025】
ここに、インターネットプロトコル網は、レイヤ3の通信プロトコルにIP(インターネットプロトコル)を用いたネットワークであり、インターネットやイントラネットが含まれる。
【0026】
請求項2の発明は、複数の回線交換網とインターネットプロトコル網との間に夫々設けられ、インターネットプロトコル網から受信したデータを回線交換網へ送出するゲートウェイ装置であって、インターネットプロトコル網から受信された圧縮データを伸張する伸張部と、前記伸張部によって伸張されたデータを圧縮する圧縮部と、回線交換網における伝送速度を含む前記圧縮部によるデータの圧縮形式を設定する設定部と、前記圧縮データがこの圧縮データを受信すべき回線交換網にて伸張可能であり、且つ当該圧縮データのインターネットプロトコル網における伝送速度が前記設定部によって設定された伝送速度以下である場合には、当該圧縮データを前記伸張部及び前記圧縮部による伸張・圧縮処理が施されない状態で当該回線交換網へ送出させる制御部とを備えたことを特徴とする。
【0027】
請求項2の発明によっても、請求項1の発明と同様に、ゲートウェイ装置にて伸張・圧縮処理が省略されるので、データ伝送に要する時間を短縮することができる。
【0028】
請求項3の発明は、第1回線交換網に接続された第1ゲートウェイ装置と、第2回線交換網に接続された第2ゲートウェイ装置と、第1ゲートウェイ装置及び第2ゲートウェイ装置が接続されたインターネットプロトコル網とを含むネットワークシステムにおいて、第1ゲートウェイ装置は、第1回線交換網から第2回線交換網へインターネットプロトコル網を通じて圧縮データが送信される場合に、第1回線交換網から第1ゲートウェイ装置へ伝送される圧縮データのコーデック形式の情報をコーデック情報として第2ゲートウェイ装置に与える通知部と、第1ゲートウェイ装置から第2ゲートウェイ装置へ伝送される圧縮データの圧縮形式を、第2ゲートウェイ装置から受け取った第2ゲートウェイ装置にて実行可能なコーデック形式の情報から選択する選択部とを有し、第2ゲートウェイ装置は、第1ゲートウェイ装置から受信した圧縮データを伸張する伸張部と、前記伸張部によって伸張されたデータを圧縮する圧縮部と、前記通知部から受け取ったコーデック情報に対応するコーデック形式が、第2ゲートウェイ装置にて実行可能であり且つこのコーデック形式にて圧縮された圧縮データを第2回線交換網が伸張可能な場合に、当該コーデック情報に対応する圧縮形式を第2ゲートウェイ装置から第2回線交換網へ伝送される圧縮データの圧縮形式として決定する決定部と、前記決定部によって決定されたコーデック形式の情報のみを前記第2ゲートウェイ装置にて実行可能なコーデック形式の情報として第1ゲートウェイ装置に与える第2通知部と、前記選択部によって選択された設定された第1ゲートウェイ装置から第2ゲートウェイ装置へ伝送される圧縮データの圧縮形式と、前記決定部によって決定された第2ゲートウェイ装置から第2回線交換網へ伝送される圧縮データの圧縮形式とが一致した場合に、第1回線交換網から受信した圧縮データを前記伸張部及び前記圧縮部による伸張・圧縮処理が施されない状態でインターネットプロトコル網へ向けて送出させる制御部とを有することを特徴とする。
【0029】
請求項3の発明によっても、第2ゲートウェイ装置における伸張・圧縮処理を省略できるので、データの伝送時間を短縮することができる。
請求項4の発明は 請求項3の第1ゲートウェイ装置が、さらに、第1回線交換網から受信した圧縮データを伸張する第2伸張部と、前記第2伸張部によって伸張されたデータを圧縮する第2圧縮部と、第1回線交換網から第1ゲートウェイ装置へ伝送される圧縮データの圧縮形式と、前記選択部によって選択された第1ゲートウェイ装置から第2ゲートウェイ装置へ伝送される圧縮データの圧縮形式とが一致した場合に、第1回線交換網から受信した圧縮データを前記伸張部及び前記圧縮部による伸張・圧縮処理が施されない状態でインターネットプロトコル網へ向けて送出させる第2制御部とを有することで特定したものである。
【0030】
請求項4の発明によると、第1ゲートウェイ装置においても伸張・圧縮処理を省略できるので、請求項3の発明に比べて、第1回線交換網と第2回線交換網との間のデータの伝送時間を短縮することができる。
【0031】
請求項5の発明は、請求項3又は4の決定部が、前記通知部から受け取ったコーデック情報に対応するコーデック形式を第2ゲートウェイ装置から第2回線交換網へ伝送される圧縮データの圧縮形式として決定できない場合に、第2ゲートウェイ装置にて実行可能であり且つ第2回線交換網が伸張可能なデータのコーデック形式を第2ゲートウェイ装置から第2回線交換網へ伝送される圧縮データの圧縮形式として決定し、前記第2通知部は、前記通知部から通知されたコーデック形式と決定部によって決定されたコーデック形式とのうち、圧縮データの伝送速度が遅い方のコーデック形式の情報のみを第2ゲートウェイ装置が実行可能なコーデック形式の情報として第1ゲートウェイ装置に与えることで特定したものである。
【0032】
請求項5の発明によれば、第1ゲートウェイ装置又は第2ゲートウェイ装置において、データの伸張・圧縮処理を省略することができる。
請求項6の発明は、下位網と上位網とが接続された通信装置であって、下位網から受信された圧縮データを伸張する伸張部と、前記伸張部によって伸張されたデータを圧縮する圧縮部と、上位網における伝送速度を含む前記圧縮部によるデータの圧縮形式を設定する設定部と、前記圧縮データの下位網における伝送速度が前記設定部によって設定された伝送速度以下である場合には、当該圧縮データを前記伸張部及び前記圧縮部による伸張・圧縮処理が施されない状態で上位網へ送出させる制御部とを備えたことを特徴とする。
【0033】
請求項7の発明は、上位網と下位網とが接続された通信装置であって、上位網から受信された圧縮データを伸張する伸張部と、前記伸張部によって伸張されたデータを圧縮する圧縮部と、下位網における伝送速度を含む前記圧縮部によるデータの圧縮形式を設定する設定部と、前記圧縮データの上位網における伝送速度が前記設定部によって設定された伝送速度以下である場合には、当該圧縮データを前記伸張部及び前記圧縮部による伸張・圧縮処理が施されない状態で下位網へ送出させる制御部とを備えたことを特徴とする。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
《ネットワークシステムの全体構成》
図1は、本発明の実施形態によるゲートウェイ装置(以下、「GW」という)10,20が適用されるネットワークシステム(ITシステム)の例を示す全体構成図である。図1に示すネットワークシステムは、回線交換網1及び回線交換網2がGW10又はGW20を介してIP網3に接続された複合ネットワークである。IP網3は、例えばインターネットやイントラネットであり、LANやWANを用いて構成されている。
【0035】
図1において、各回線交換網1,2は、電話網であり、複数の端末装置(電話機)を収容するPBXからなる。各回線交換網1,2は、GW10又はGW20に接続されている。なお、各回線交換網1,2は、単数又は複数の端末装置を収容する複数のPBXからなるものであっても良い。
【0036】
各回線交換網1,2における各PBXは、自身が属する回線交換網において、自身が収容する端末装置(下位端末)間の音声通信を制御する。また、各PBXは、下位端末から受信した呼設定要求(発呼要求)が他の回線交換網に属する端末装置との通信を要求するものである場合には、当該呼設定要求を自身と接続されたGW(上位GW)に送信し、その後、当該呼設定要求を送信した下位端末から受信した音声データを上位GWに送信する。一方、各PBXは、上位GWから呼設定要求(着呼要求)を受信した場合には、この着呼要求に対応する呼を目的地に該当する下位端末に着信させ、その後、上位GWから受信した音声データを当該下位端末へ送信する。
【0037】
各GW10,20は、物理回線を通じてIP網3に接続されており、IP網3を通じた回線交換網間の呼設定処理を行う。即ち、各GW10,20は、自身と接続されたPBX(下位PBX)から呼設定要求(発呼要求)を受信した場合には、この呼設定要求の目的地に対応する他のGWと自身との間で音声通信用の論理的な通信チャネル(論理チャネル)をIP網3上に設定した後、この論理チャネルを通じて下位PBXから受信した音声データを他のGWへ伝送する。
【0038】
一方、各GW10,20は、他のGWから呼設定要求(着呼要求)を受信した場合には、当該他のGWと自身との間で音声データ伝送用の論理チャネルを設定し、当該着呼要求を下位PBXに送信し、その後、設定された論理チャネルを通じて当該他のGWから受信した音声データを下位PBXに送信する。
【0039】
《ゲートウェイ装置の構成》
図2は、図1に示した各GW10,20の機能ブロック図である。各GW10,20は、ほぼ同じ構成を有しているので、図2には、例としてGW10の機能ブロック図が示されている。
【0040】
図2において、GW1は、回線交換網インターフェイス(回線I/F)11と、Dチャネル中継線制御部12と、交換処理部13と、シグナリング制御部14と、Bチャネル圧縮/伸張制御部15と、VoIP制御部16と、H.225シグナリング制御部17と、H.245制御部18と、IP網インターフェイス(IPI/F)19と、VoIP圧縮/伸張部21とから構成されている。
【0041】
Dチャネル中継線制御部12,交換処理部13,シグナリング制御部14,Bチャネル圧縮/伸張部15,VoIP制御部16,H.225シグナリング制御部17,H.245制御部18,IPI/F19及びVoIP圧縮/伸張部21は、実際には、中央制御装置(Central Control equipment:CC)と、CCの作業領域やプログラムの格納場所として使用されるメインメモリ(MM)等からなる記憶装置と、データチャネル装置(DCH)等の通信機器を含む周辺装置とによって実現される機能である。
【0042】
回線I/F11は、複数の通信回線を通じて回線交換網1(PBX)と接続されている。複数の通信回線は、m本のDチャネル(呼制御用情報の転送チャネル)と、n本のBチャネル(ユーザ情報(音声データ等)の転送チャネル)とからなるDチャネル中継線であり、回線I/F11は、Dチャネル中継線I/Fである。
【0043】
Dチャネル中継線制御部12は、回線I/F11,交換処理部13,シグナリング制御部14及びBチャネル圧縮/伸張部21を制御することによって、Dチャネル及びBチャネルに係る資源管理や呼の状態管理を行うとともに、VoIP制御部16と連携し、回線交換網1とIP網3とのプロトコル変換/インバンド接続を実現する。
【0044】
交換処理部13は、回線通話路スイッチを制御することによって、回線I/F11に収容されたBチャネル及びDチャネルの交換制御(回線捕捉,回線解放)等を行う。
【0045】
シグナリング制御部14は、端末装置の発呼や切断等の状態変化を検出するとともに、選択信号(端末装置から入力される電話番号に対応する信号)の送受信を行う。
【0046】
Bチャネル圧縮/伸張部15は、呼に応じて設定されたCODEC形式に従って、Bチャネルを通じて回線I/F11が受信した音声データの伸張処理を行うとともに、回線I/F11を通じて所定のBチャネルへ送出される音声データの圧縮処理を行う。
【0047】
VoIP制御部16は、H.225シグナリング制御部17,H.245制御部18,IPI/F19及びVoIP圧縮/伸張部21を制御することによって、H.323プロトコル変換用資源の管理及びH.323プロトコルに係る呼の状態管理を行うとともに、Dチャネル中継線制御部12と連携し、回線交換網1とIP網3とのプロトコル変換/論理チャネル接続を実現する。
【0048】
H.225シグナリング制御部17は、H.323エンドポイント(着ゲートウェイ)との間で、H.323プロトコルに従った呼制御シグナリングを行う。H.245制御部18は、H.245プロトコルに従って、CODEC形式等の能力交換手順(図4参照)を行う。
【0049】
IPI/F21は、IP網3を通じてGW20との間で呼制御メッセージが格納された制御パケットや、音声データが格納されたIPパケットを送受信するためのインターフェイス部である。
【0050】
なお、Bチャネル圧縮/伸張制御部15とVoIP圧縮/伸張部21との夫々が、本発明の伸張部及び圧縮部に相当し、Dチャネル中継線制御部12及びVoIP制御部16が、本発明の設定部,決定部,選択部及び制御部に相当する。
【0051】
《GWの動作》
次に、上述した各GW10,20の動作を説明する。例として、図1に示した回線交換網1における端末装置を発呼側の端末装置とし、回線交換網2における端末装置を着呼側の端末装置とする場合における各GW10,20の動作を説明する。
【0052】
〈第1の動作例〉
いま、発信側の端末装置がオフフックされ、選択番号(電話番号)が入力されると、呼設定要求メッセージたるDチャネル中継線SETUP(図3(a)参照)が回線交換網1からGW10へ送信される。
【0053】
GW10のDチャネル中継線制御部12は、回線I/F11を介してDチャネル中継線SETUPを受け取ると、このDチャネル中継線SETUPに基づく命令を交換処理部13及びシグナリング制御部14に与える。これによって、交換制御部13及びシグナリング制御部14は、Dチャネル中継線SETUPに含まれた各情報要素に示された圧縮形式のBチャネルを捕捉し、所定の回線交換シグナリング手順に従って、回線交換網1とGW10との接続処理を行う。
【0054】
一方、Dチャネル中継線制御部12は、Dチャネル中継線SETUPから伝達能力情報要素(図3(b)参照)を抽出するとともに、GW10とGW20との間でH.225プロトコルによるシグナリング手順を実行するために必要な情報を抽出し、VoIP制御部16に与える。伝達能力情報要素には、図3(b)に示すように、音声データのCODEC形式(伝送速度を含む)に係る情報が含まれている。
【0055】
すると、VoIP制御部16は、H.225シグナリング制御部17に命令を与える。これによって、H.225シグナリング制御部17が、伝達能力情報要素を含むH.225SETUPのメッセージ(図3(c)参照)を編集し、GW20へ送出する(通知部に相当)。
【0056】
これによって、GW10とGW20との間でH.225プロトコルによるシグナリング手順が実行される。このとき、GW20がH.225SETUPを受信すると、H.225SETUPに含まれた伝達能力情報要素(図3(b)参照)を含むSETUPメッセージが編集され、回線交換網2へ送信される。
【0057】
これによって、GW20では、H.225シグナリング制御部15が、H.225のシグナリング手順を行うとともに、VoIP制御部16及びDチャネル中継線制御部12が、伝達情報要素に応じたCODEC形式を、GW20から回線交換網2へ伝送される音声データのCODEC形式として決定する(決定部に相当)。そして、Dチャネル中継線制御部12は、交換処理部13及びシグナリング制御部13に、回線交換網2との間で、伝達能力情報要素(決定されたCODEC形式)に応じたBチャネル及び制御用資源を捕捉させる(設定部に相当)。
【0058】
以上の手順によって、回線交換網1からGW10へ伝送される音声データのCODEC形式(圧縮形式及び伝送速度)と、GW20から回線交換網2へ伝送される音声データのCODEC形式とが一致した状態となる。但し、回線交換網2が“8Kbpsの線形圧縮”に従って圧縮された音声データを伸張可能なことが前提となる。
【0059】
GW10とGW20との間でH.225のシグナリング手順が終了すると、VoIP制御部16が、H.245制御部18に命令を与え、H.245制御部18が、H.245プロトコルによる能力交換手順をGW10とGW20との間で行う。図4は、GW10とGW20との間で実行される能力交換手順を示すシーケンス図である。なお、ここでは、能力情報中のCODEC形式(圧縮・伸張方式及び伝送速度を含む)についてのみ説明する。
【0060】
図4に示すように、最初に、GW10が、GW10の実行可能なCODEC形式を含むメッセージ(H.245 Terminal Capability Set(発))を送信する(ステップS11)。前提として、GW10の実行可能なCODEC形式には、回線交換網1からGW10へ伝送される音声データのCODEC形式と同じCODEC形式が含まれているものとする。
【0061】
GW20は、GW10のCODEC形式を含むメッセージを受信すると、その確認メッセージ(H.245 Remainal Capability Set Ack)を送信する(ステップS12)。
【0062】
続いて、GW20は、GW20の実行可能なCODEC形式を含むメッセージ(H.245 Terminal Capability Set(着))を送信する(ステップS13)。このとき、GW20は、GW20が実行可能なCODEC形式であって、且つH.225のシグナリング手順にて受信したH.225SETUP中の伝達能力情報要素に含まれていたCODEC形式を、GW20の実行可能なCODEC形式としてGW10へ送信する(第2通知部に相当)。
【0063】
例えば、回線交換網1とGW10との間を伝送される音声データのCODEC形式が8Kbpsの線形圧縮であった場合、H.225SETUPの伝達能力情報要素(図3(c)参照)には、“8Kbpsの線形圧縮”に係る情報が含まれる。このとき、GW20は、GW20の実行可能なCODEC形式に“8Kbpsの線形圧縮”が含まれている場合には、“8Kbpsの線形圧縮”をGW20の実行可能なCODEC形式としてGW10へ通知する。
【0064】
GW10は、GW20のCODEC形式を含むメッセージを受信すると、その確認メッセージ(H.245 Remainal Capability Set Ack)を送信する(ステップS14)。
【0065】
GW20は、GW10から確認メッセージを受信すると、H.245に係る制御チャネルの接続メッセージ(H.245 Open Logical Channel)を送信する(ステップS15)。
【0066】
GW10は、接続メッセージを受信すると、その確認メッセージ(H.245 Open Logical Channel Ack)を送信する(ステップS16)。
GW20は、GW10から確認メッセージを受信すると、下り方向(GW10←GW20)に沿って伝送される音声データ(ペイロード)のCODEC形式として、GW10から受信されたGW10が実行可能なCODEC形式であって、且つH.225SETUP中の伝達能力情報要素に含まれていたCODEC形式(8Kbpsの線形圧縮)を選択し、この選択結果を含むメッセージ(H.245 Request Mode(発←着))を送信する(ステップS17)。
【0067】
GW10は、選択結果を含むメッセージを受信すると、その確認メッセージ(H.245 Request Mode Ack(発←着))を送信する(ステップS18)。その後、GW10は、H.245に係る制御チャネルの接続メッセージ(H.245 Open Logical Channel)を送信する(ステップS19)。
【0068】
GW20は、接続メッセージを受信すると、その確認メッセージ(H.245 Open Logical Channel Ack)を送信する(ステップS20)。これによって、上り方向(GW10→GW20)のH.245に係る制御チャネルがGW10とGW20との間で設定される。
【0069】
GW10は、GW20から確認メッセージを受信すると、GW20から受信されたGW20が実行可能なCODEC形式を、GW10からGW20へ送信される音声データ(ペイロード)のCODEC形式として選択し(設定部,選択部に相当)、この選択結果を含むメッセージ(H.245 Request Mode(発→着))を送信する(ステップS21)。
【0070】
GW20は、選択結果を含むメッセージを受信すると、その確認メッセージ(H.245 Request Mode Ack(発→着))を送信する(ステップS22)。この確認メッセージは、GW10に受信される。
【0071】
このようにして、H.245による能力交換手順が終了すると、GW10のVoIP制御部16(図2参照)は、回線交換網1からGW10へ伝送される音声データ(インバンド情報)のCODEC形式(圧縮形式及び伝送速度)と、GW10からGW20へ伝送される音声データ(ペイロード)のCODEC形式とが一致した状態となっているかを判定する。この動作例では、両者が“8Kbpsの線形圧縮”で一致している。
【0072】
すると、VoIP制御部16は、この旨をGW10のDチャネル中継線制御部12に与える。Dチャネル中継線制御部12は、Bチャネル圧縮/伸張制御部15を、上り方向の音声データに対して伸張処理を行わないモードに設定する(制御部,第2制御部に相当)。一方、VoIP制御部16は、VoIP圧縮/伸張部21を、上り方向の音声データに対して圧縮処理を行わないモードに設定する(制御部,第2制御部に相当)。これにより、その後にGW10によって回線交換網1から受信された音声データ(上り方向の音声データ)は、伸張・圧縮処理を施されることなくIP網3へ送出される。
【0073】
同様に、GW20のVoIP制御部16は、GW10からGW20へ伝送される音声データ(ペイロード)のCODEC形式と、GW20から回線交換網2へ伝送される音声データ(インバンド情報)のCODEC形式とが一致した状態となっているかを判定する。この動作例では、両者が“8Kbpsの線形圧縮”で一致している。
【0074】
すると、GW20のVoIP制御部16は、この旨をGW20のDチャネル中継線制御部12に与える。その後、GW20のVoIP制御部16は、VoIP圧縮/伸張部21を、上り方向の音声データに対して伸張処理を行わないモードに設定する(制御部に相当)。一方、GW20のDチャネル中継線制御部12は、Bチャネル圧縮/伸張制御部15を、上り方向の音声データに対して圧縮処理を行わないモードに設定する(制御部に相当)。これによって、GW20によってGW10から受信された音声データ(上り方向の音声データ)は、伸張処理及び圧縮処理を施されることなく回線交換網2へ送出されることとなる。
【0075】
従って、上り方向の音声データの伝送時間から各GW10,20における伸張・圧縮処理に要する時間を減じることができるので、端末装置間における上り方向の音声データの伝送時間を短縮することができる。また、各GW10,20において、上り方向の音声データの伸張・圧縮処理が省略されるので、各GW10,20のBチャネル圧縮/伸張制御部15及びVoIP圧縮/制御部21の処理負担を軽減することができる。
【0076】
さらに、上記処理に加え、回線交換網2からGW20へ伝送される音声データのCODEC形式と、GW20からGW10へ伝送される音声データのCODEC形式とを、“8Kbpsの線形圧縮”で一致させることができた場合には、上記したように、GW20のBチャネル圧縮/伸張制御部15及びVoIP圧縮/伸張部21が下り方向の音声データに対して伸張・圧縮処理を行わないモードに設定される。
【0077】
同様に、GW20からGW10へ伝送される音声データのCODEC形式と、GW10から回線交換網1へ伝送される音声データのCODEC形式とを“8Kbpsの線形圧縮”で一致させることができた場合には、GW10のBチャネル圧縮/伸張制御部15及びVoIP圧縮/伸張部21が下り方向の音声データに対して伸張・圧縮処理を行わないモードに設定される。
【0078】
これによって、各GW10,20において、下り方向の音声データに対する伸張・圧縮処理が省略されるので、下り方向の音声データの伝送時間を短縮することができるとともに、各GW10,20におけるBチャネル圧縮/伸張制御部15及びVoIP圧縮/伸張部21の処理負担を軽減することができる。
【0079】
〈第2の動作例〉
第1の動作例では、GW20が、H.225SETUP中の伝達能力情報要素に従って、GW20から回線交換網2へ伝送される音声データのCODEC形式を、回線交換網1からGW10へ伝送される音声データのCODEC形式に一致させることができた場合について説明した。
【0080】
しかしながら、GW20が両者を一致させることができない場合がある。この場合、GW20は、GW10,GW20及び回線交換網2が実行可能なCODEC形式の何れかをGW20から回線交換網2へ伝送されるデータのCODEC形式として決定する(決定部に相当)。
【0081】
例えば、H.225によるシグナリング手順の結果、回線交換網1からGW10へ伝送される音声データのCODEC形式が“8Kbpsの線形圧縮”であるのに対し、GW20から回線交換網20へ伝送される音声データのCODEC形式として“16Kbpsの線形圧縮”が決定されたとする。
【0082】
この場合、図4に示したH.245による能力交換手順は以下の通りとなる。即ち、ステップS13において、GW20は、回線交換網1からGW10へ伝送される音声データのCODEC形式とGW20から回線交換網2へ伝送される音声データのCODEC形式とが一致しているか否かを判定する。
【0083】
このとき、CODEC形式が一致している場合には、上述した動作例1と同様の動作が行われる。これに対し、本動作例のように、CODEC形式が一致していない場合には、GW20は、2つのCODEC形式を対比し、伝送速度(伝送帯域)が小さい方のCODEC形式を選択し、GW20の実行可能なCODEC形式として、“8Kbpsの線形圧縮”を含むメッセージをGW10に送信する(第2通知部に相当)。
【0084】
その後、GW20は、ステップS17において、“8Kbpsの線形圧縮”をIP網3における下り方向のCODEC形式として選択した旨を含むメッセージをGW10に送信する。
【0085】
その後、GW10は、ステップS21において、“8Kbpsの線形圧縮”をIP網3における上り方向のCODEC形式として選択した旨を含むメッセージをGW20に送信する。
【0086】
このようにして、H.245による能力交換手順が終了すると、GW10では、動作例1と同様に、Bチャネル圧縮/伸張制御部15が上り方向の音声データを伸張しないモードに設定され、VoIP圧縮/制御部21が上り方向の音声データを圧縮しないモードに設定される。
【0087】
これに対し、GW20では、VoIP圧縮/伸張部21が、上り方向の音声データ(“8Kbpsの線形圧縮”で圧縮されたペイロード)を伸張するモードに設定され、Bチャネル圧縮/伸張制御部15が、VoIP圧縮/伸張部21にて伸張された音声データを“16Kbpsの線形圧縮”形式で圧縮するモードに設定される。
【0088】
従って、GW10では、動作例1と同様に、上り方向の音声データに伸張・圧縮処理が施されることなくIP網3へ送出されることとなるが、GW20では、“8Kbpsの線形圧縮”で圧縮された音声データが伸張され、“16Kbpsの線形圧縮”で圧縮された後、回線交換網2へ送出される。
【0089】
この場合でも、GW10における伸張・圧縮処理を省略できるので、音声データの伝送時間を短縮することができ、GW10の処理負担を軽減することが可能となる。
【0090】
〈動作例3〉
動作例2では、H.225によるシグナリング手順の結果、回線交換網1からGW10へ伝送される音声データのCODEC形式が“8Kbpsの線形圧縮”であるのに対し、GW20から回線交換網20へ伝送される音声データのCODEC形式が“16Kbpsの線形圧縮”となった場合について説明した。
【0091】
これとは逆に、回線交換網1からGW10へ伝送される音声データのCODEC形式が“16Kbpsの線形圧縮”であるのに対し、GW20から回線交換網20へ伝送される音声データのCODEC形式が“8Kbpsの線形圧縮”となってしまう場合がある。
【0092】
この場合には、図4に示したH.245による能力交換手順は、動作例2と同様となる。即ち、ステップS13において、GW20は、上記した2つのCODEC形式を対比し、伝送速度(伝送帯域)が小さい方のCODEC形式を選択し、GW20の実行可能なCODEC形式として、“8Kbpsの線形圧縮”を含むメッセージをGW10に送信する。
【0093】
その後、GW20は、ステップS17において、“8Kbpsの線形圧縮”をIP網3における下り方向のCODEC形式として選択した旨を含むメッセージをGW10に送信する。
【0094】
その後、GW10は、ステップS21において、“8Kbpsの線形圧縮”をIP網3における上り方向のCODEC形式として選択した旨を含むメッセージをGW20に送信する。
【0095】
このようにして、H.245による能力交換手順が終了すると、GW10では、Bチャネル圧縮/伸張制御部15が、上り方向の音声データ(16Kbpsの線形圧縮で圧縮されたインバンド情報)を伸張するモードに設定され、VoIP圧縮/伸張部21が、Bチャネル圧縮/伸張制御部15にて伸張された音声データを“8Kbpsの線形圧縮”形式で圧縮するモードに設定される。
【0096】
これに対し、GW20では、動作例1と同様に、Bチャネル圧縮/伸張制御部15が上り方向の音声データを伸張しないモードに設定され、VoIP圧縮/制御部21が上り方向の音声データを圧縮しないモードに設定される。
【0097】
従って、GW10では、“16Kbpsの線形圧縮”で圧縮された上り方向の音声データが伸張され、“8Kbpsの線形圧縮”で圧縮されてIP網3へ送出されることとなるが、GW20では、動作例1と同様に、上り方向の音声データに伸張・圧縮処理が施されることなく回線交換網2へ送出される。
【0098】
この場合でも、GW20における伸張・圧縮処理を省略できるので、音声データの伝送時間を短縮することができ、GW20の処理負担を軽減することが可能となる。
【0099】
上述した動作例1〜3における処理は、各GW10,20が回線交換網1又は2から受信する音声データが圧縮されている場合にのみ行われるようになっていても良い。
【0100】
【発明の効果】
本発明によるゲートウェイ装置によれば、音声データの伝送時間を短縮することができるとともに、ゲートウェイ装置の処理負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態によるゲートウェイ装置を適用したネットワークシステムの全体構成図
【図2】図1に示したゲートウェイ装置の機能ブロック図
【図3】Dチャネル中継線SETUP情報要素及びH.225SETUP情報要素の説明図
【図4】図1に示したゲートウェイ装置間におけるH.225による能力交換手順を示すシーケンス図
【図5】H.225による能力交換手順を示すシーケンス図
【図6】従来の問題点の説明図
【符号の説明】
1,2 回線交換網(下位網)
3 IP網(上位網)
10,20 ゲートウェイ装置(通信装置)
11 回線交換網インターフェイス
12 Dチャネル中継線制御部
13 交換処理部
14 シグナリング制御部
15 Bチャネル圧縮/伸張制御部
16 VoIP制御部
17 H.225シグナリング制御部
18 H.245制御部
19 IP網インターフェイス
21 VoIP圧縮/伸張部
Claims (2)
- 第1回線交換網が接続された第1ゲートウェイ装置と、第2回線交換網が接続された第2ゲートウェイ装置と、第1ゲートウェイ装置及び第2ゲートウェイ装置が接続されたインターネットプロトコル網とを含むネットワークシステムにおいて、
第1ゲートウェイ装置は、
第1回線交換網から第2回線交換網へインターネットプロトコル網を通じて圧縮データが送信される場合に、第1回線交換網から第1ゲートウェイ装置へ伝送される圧縮データのコーデック形式の情報をコーデック情報として第2ゲートウェイ装置に与える通知部と、
第1ゲートウェイ装置から第2ゲートウェイ装置へ伝送される圧縮データの圧縮形式を、第2ゲートウェイ装置から受け取った第2ゲートウェイ装置にて実行可能なコーデック形式の情報から選択する選択部とを有し、
第2ゲートウェイ装置は、
第1ゲートウェイ装置から受信した圧縮データを伸張する伸張部と、
前記伸張部によって伸張されたデータを圧縮する圧縮部と、
前記通知部から受け取ったコーデック情報に対応するコーデック形式が第2ゲートウェイ装置にて実行可能であり且つこのコーデック形式にて圧縮された圧縮データを第2回線交換網が伸張可能な場合に、当該コーデック情報に対応する圧縮形式を第2ゲートウェイ装置から第2回線交換網へ伝送される圧縮データの圧縮形式として決定する決定部と、
前記決定部によって決定されたコーデック形式の情報のみを、前記第2ゲートウェイ装置にて実行可能なコーデック形式の情報として第1ゲートウェイ装置に与える第2通知部と、
前記選択部によって選択された第1ゲートウェイ装置から第2ゲートウェイ装置へ伝送される圧縮データの圧縮形式と、前記決定部によって決定された第2ゲートウェイ装置から第2回線交換網へ伝送される圧縮データの圧縮形式とが一致した場合に、インターネットプロトコル網から受信した圧縮データを前記伸張部及び前記圧縮部による伸張・圧縮処理が施されない状態で第2回線交換網へ向けて送出させる制御部とを有することを特徴とするネットワークシステム。 - 前記第1ゲートウェイ装置は、
第1回線交換網から受信した圧縮データを伸張する第2伸張部と、
前記第2伸張部によって伸張されたデータを圧縮する第2圧縮部と、
第1回線交換網から第1ゲートウェイ装置へ伝送される圧縮データの圧縮形式と、前記選択部によって選択された第1ゲートウェイ装置から第2ゲートウェイ装置へ伝送される圧縮データの圧縮形式とが一致した場合に、第1回線交換網から受信した圧縮データを前記伸張部及び前記圧縮部による伸張・圧縮処理が施されない状態でインターネットプロトコル網へ向けて送出させる第2制御部とをさらに有することを特徴とする請求項1記載のネットワークシステム。
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