JP3676464B2 - 精製装置 - Google Patents
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- Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子工業等の高純度窒素ガスが使用される分野で用いられる窒素ガスの精製装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子工業では、極めて多量の窒素ガスが使用されている。このような窒素ガスは、液化窒素タンクから液化窒素を取り出し、蒸発器を通して気化させたのち、パージ用やシール用の窒素ガスとして使用されている。原料とされる液化窒素は、一般に、深冷空気分離プラントによって製造されているが、上記深冷空気分離プラントで製造された液化窒素中には、不純物としてppmオーダーの酸素や一酸化炭素が含まれている。これら微量の酸素および一酸化炭素は、電子工業で製造される半導体製品の歩留りを著しく低下させるため、極めて高純度の窒素ガスを使用することが要求される。このため、上記蒸発器から得られる窒素ガスを、さらに精製装置を通すことにより窒素ガス中の酸素や一酸化炭素を除去することが行われる。
【0003】
このような精製装置として、例えば、図1に示すものが用いられている。図において、11は液化窒素を貯留する液化窒素タンクであり、この液化窒素タンク11の中の液化窒素には、不純物としてO2 やCOが含まれている。液化窒素タンク11から取り出された液化窒素は、蒸発器8により気化されたのち、熱回収熱交換器1によって予熱される。このO2 およびCOを含む窒素ガスは、ヒーター2で約150℃まで加熱されたのち反応筒3に導入される。この反応筒3には、Pd触媒が充填されており、窒素ガス中のO2 とCOを反応させてCO2 を生成させる。この反応筒3から送出された窒素ガスには、反応で生成したCO2 と未反応の残存O2 が含まれており、この窒素ガスは、上記熱回収熱交換器1および冷却器4により常温まで冷却されたのち、脱酸素筒5に送入される。この脱酸素筒5には、Ni剤が充填され、上記未反応の残存O2 が、上記Ni剤と反応してNiOが生成されることにより除去されるようになっている。この脱酸素筒5から送出された窒素ガスは、内部にモレキュラーシーブが充填された吸着筒6に導入され、上記反応筒3で生成されたCO2 が吸着除去され、高純度窒素ガスに精製される。この吸着筒6から送出された高純度窒素ガスは、取出路9から製品窒素ガスとして取り出されて使用に供される。一方、この精製装置において、上記脱酸素筒5および吸着筒6は、つぎのようにして再生される。すなわち、上記吸着筒6を再生する場合には、精製された製品窒素ガスの一部を、取出路9から弁22を介して再生ガス用配管24に取り出し、ヒーター7により約250℃に加熱したのち、弁21c,21dを介して吸着筒6内を逆方向に通過させる。これにより、モレキュラーシーブに吸着されたCO2 が放出されて除去される。また、脱酸素筒5を再生する場合には、再生用ガスとしてH2 を使用し、このH2 を弁23を介して再生ガス用配管24に送入し、ヒーター7により加熱したのち、脱酸素筒5内を通過させる。これにより、脱酸素筒5内部に生じたNiOをNiに還元することが行われる。再生が終了したのちの再生用ガスは、弁21a,21bを介して排ガス用パイプ27から排出される。そして、上記脱酸素筒5および吸着筒6は、それぞれ2組づつ備えられており、弁10a,10b,10c,10dおよび弁21a,21b,21c,21dを操作することにより、精製と再生とを一定時間(例えば8時間)毎に切り換えて使用される。
【0004】
ところが、上記精製装置では、液化窒素を蒸発器8で気化させたのち、この気化された窒素ガスを一旦ヒーター2で加熱して反応筒3で反応させ、再び冷却器4で冷却してから脱酸素筒5および吸着筒6で不純物を吸着,除去させるという非常に複雑な工程となっている。このため、反応筒3,脱酸素筒5,吸着筒6,ヒーター2および冷却器4等構成する機器が多く、装置全体が大型で、設備費も高くなる。また、不純物の除去に高温反応を利用した反応筒3を用いているとともに、吸着筒6および脱酸素筒5の再生にも加熱した再生ガスを使用するため、装置自体を高温運転しなければならず、設備費やランニングコストが高くなるうえ、高温下において制御機器が誤作動するおそれもある。また、超低温の液化窒素を不純物除去のためにわざわざ加熱するため、エネルギー的な無駄が多く、効率が悪いという問題がある。さらに、原料として使用される液化窒素中にO2 が殆ど含まれていない場合や、COに比べてO2 が少ない場合には、CO濃度を所定値以下に低減することができず、製品窒素ガスの純度が悪くなるという問題がある。しかも、吸着筒6の再生と脱酸素筒5の再生とを別々に行う必要があるため再生作業も煩雑である。そのうえ、脱酸素筒5を再生するための再生用ガスとしてH2 を用いるため、ランニングコストが高くなるという問題もある。また、H2 により脱酸素筒5を再生した後には、再び製品窒素ガスによって上記H2 をパージしなければならず、再生作業に非常に手間がかかるうえ、このときのパージが不十分であった場合には、H2 が装置内に残存し、結果的に製品窒素ガスの純度が悪くなるという問題も生じる。
【0005】
そこで、簡略な設備で窒素ガスを精製するために、実公平3−51309号公報に示すような液化窒素蒸発装置が提案され、すでに実用化されている。この装置は、図2に示すように、液化窒素貯槽30から液化窒素蒸発器31,32に液化窒素が送入され、この液化窒素蒸発器31,32で液化窒素の気化と不純物の除去とが行われるようになっている。上記液化窒素蒸発器31,32は、その内部に設けられた熱交換パイプ31a,32aの一部が吸着部31b,32bに形成されている。この吸着部31b,32bには、超低温(液化窒素の沸点〔−196℃〕近傍およびそれより高温域〔例えば−150℃〕)において酸素および一酸化炭素を選択的に吸着する合成ゼオライトが充填されている。そして、熱交換パイプ31a,32aの入口側から送入された液化窒素は、この熱交換パイプ31a,32a内での気化の過程において、吸着部31b,32bを通過し、内部の合成ゼオライトにより、不純酸素および一酸化炭素が選択的に吸着除去されて高純度の状態となる。この高純度窒素ガスは、上記熱交換パイプ31a,32a出口側から送出され、共通取出路33から取り出される。一方、上記吸着部31b,32bの再生は、上記共通取出路33から高純度窒素ガスの一部を、逆止弁34a,35aが設けられた接続路34,35に取り出し、液化窒素蒸発器31,32内を逆流させて吸着部31b,32b内の合成ゼオライトの再生を行う。そして、弁36,37,38,39を操作して、2個一組の液化窒素蒸発器31,32で交互に精製と再生とを一定時間毎に切り換えて使用される。40は排出弁であり、再生中に液化窒素蒸発器31,32を逆流して送出された再生用の窒素ガスを放出するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この液化窒素蒸発装置では、流体である液化窒素の温度管理ができないため、製品窒素ガスの使用量の変動や外気温の変化により、液化窒素蒸発器31,32内の流量が変動すると、内部を流れる流体(液化窒素もしくは窒素ガス、あるいはそれらの混合流体)の温度が変化する。したがって、この温度変化にともない合成ゼオライトの吸着能力も変化するため、製品窒素ガスの純度が変動するという問題がある。特に、流量が小さい場合には、液化窒素蒸発器31,32内の温度が高くなって合成ゼオライトの吸着能力が悪くなり、製品窒素ガスの純度も低下する傾向がある。また、再生状態では液化窒素蒸発器31,32内は常温であるため、再生状態から精製状態に切り換えた場合には、吸着部31b,32b内が所定の低温まで冷却され合成ゼオライトの吸着能力が回復するまでのいわゆるクールダウンに、長時間を要するという問題がある。特に、流量が小さい場合には、所定温度まで充分冷却されるまでの間は、酸素および一酸化炭素が吸着されず製品に混入され、製品窒素ガスの純度が悪くなるという問題がある。
【0007】
この発明は、このような事情に鑑みなされたもので、装置自体が小形で、ランニングコストが安く、しかも、常に高純度の製品窒素ガスが得られる精製装置の提供をその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、この発明の精製装置は、液化窒素を気化させて製品窒素ガスとして取り出す際に不純物を除去する精製装置であって、液化窒素の一部を気化させる蒸発器と、この蒸発器で気化された窒素ガスと液体のままの液化窒素を混合して一定温度の超低温窒素ガスを生成する混合器と、この混合器で生成した超低温窒素ガスを超低温のまま吸着剤中に通し酸素および一酸化炭素を吸着除去する吸着筒と、この吸着筒で酸素および一酸化炭素が除去された高純度窒素ガスを常温まで加温する熱交換器と、この熱交換器で加温された常温の製品窒素ガスの一部を上記吸着筒に吸着剤の再生ガスとして導入する再生ガス導入パイプと、製品窒素ガスを取り出す取出路と、上記高純度窒素ガスの一部を放出する放出弁とを備えているという構成をとる。
【0009】
すなわち、この精製装置は、一定温度の超低温窒素ガスが超低温のままで吸着剤中に通されるため、吸着剤は、常に一定温度に冷却された状態で、酸素および一酸化炭素を選択的に吸着することができる。したがって、常に高純度の製品窒素ガスが得られるようになり、従来のように製品窒素ガスの純度が低下したりばらついたりすることがない。また、超低温域においての吸着剤のガス吸着容量は、常温時の数十倍から数百倍であり、非常に優れた吸着能が発揮されるため、常温吸着のものに比べて吸着剤の充填量を大幅に減らすことができ、結果的に吸着筒自体を非常に小形化することが可能となる。しかも、再生の際に再生ガスを200℃以上に加熱する必要がなく、少なくとも常温以下(−50℃)の再生温度で充分に吸着物の除去が可能で、しかも大気からのヒートリーク等による吸着筒の加温によっても再生することが可能である。このように、この発明は、超低温窒素ガスを超低温のまま吸着剤中に通すようにしており、吸着剤の低温時の性能を最大限に活用するため、エネルギー効率が非常に良くなる。また、加熱装置等も不要で、装置自体がさらに小形になるとともに、設備自体も安価になり、しかもランニングコストが安くなる。さらに、高純度窒素ガスの一部を放出する放出弁を備えていることから、再生後に上記放出弁から高純度窒素ガスの一部を放出させ、吸着筒内を所定の低温まで充分冷却してから製品窒素ガスを取り出すことができるため、従来のように、パージが不十分で製品窒素ガスの純度が悪くなるようなことがない。
【0010】
【発明の実施の形態】
つぎに、この発明の実施の形態を図面にもとづいて詳しく説明する。
【0011】
図3は、この発明の実施形態を示す精製装置である。図において、11は液化窒素を貯留する液化窒素タンクである。22は上記液化窒素タンクから液化窒素を送出する送出パイプであり、この送出パイプ22は、液化窒素を気化させて窒素ガスとして送る窒素ガス用パイプ22aと、液化窒素を液体のまま送る液化窒素用パイプ22bとに分岐している。12は上記窒素ガス用パイプ22aに設けられ、液化窒素タンク22から送出される液化窒素を気化させる蒸発器である。19は上記窒素ガス用パイプ22aから送入される窒素ガスと、液化窒素用パイプ22bから送入される液化窒素とが混合され、超低温の窒素ガスが生成される混合器である。15は上記混合器19に設けられた温度計であり、コントローラー16を介して上記窒素ガス用パイプ22aおよび液化窒素用パイプ22bに設けられたコントロール弁13,14を開閉操作するようになっている。17は超低温において酸素および一酸化炭素に対する選択吸着能を有する吸着剤(例えば、モレキュラーシーブ)が充填された2個一組の吸着筒である。25は取出路であり、弁23c,23dを介して吸着筒17から送出される高純度の製品窒素ガスが取り出される。18は上記取出路25に設けられ、高純度窒素ガスを常温まで加温する熱交換器である。26は上記取出路25から分岐するように設けられ、上記熱交換器18で加温された常温窒素ガスを再生ガスとして弁24c,24dを介して吸着筒17に送入する再生ガス用パイプである。27は吸着筒17の再生が終了した再生ガス(排ガス)を弁24a,24bを介して排出する排ガスパイプである。20は再生に使われた吸着筒17が、精製に切り換えられたのち、混合器19から送入される超低温窒素ガスにより、所定の低温に冷却されるまで製品窒素ガスを放出するための放出弁である。21は吸着筒17に設けられ、吸着筒17内の温度を確認するための温度計である。なお、上記2個一組の吸着筒17は、弁23a,23b,23c,23dおよび弁24a,24b,24c,24dを操作することにより、精製と再生とを一定時間(例えば24時間)毎に切り換えて使用されるようになっている。
【0012】
上記構成において、窒素ガスの精製はつぎのようにして行われる。すなわち、まず、液化窒素タンク11に貯留された液化窒素は、送出パイプ22から送出され、その一部が窒素ガス用パイプ22aに取り出され、蒸発器12により気化され、窒素ガスとなってコントロール弁13を介して混合器19に送入される。また、残りの液化窒素は、液体のまま液化窒素用パイプ22bからコントロール弁14を介して混合器19に送入される。ついで、この混合器19において、窒素ガス用パイプ22aから送入された窒素ガスと、液化窒素用パイプ22bから送入された液化窒素とが混合されて超低温の窒素ガスが生成される。この超低温窒素ガスは、温度計15により常時その温度が測定され、その測定結果に基づいてコントローラー16を介して上記コントロール弁13,14が開閉操作され、窒素ガスと液化窒素との混合比が調節されることにより所定の一定温度が保たれる。この一定温度の超低温窒素ガスは、弁23a,23bを介して吸着筒17に送入され、超低温のままで吸着剤中を通過させることにより、不純物であるO2 およびCOが選択的に吸着除去される。この吸着筒17で不純物が除去された高純度窒素ガスは、弁23c,23dを介して熱交換器18に送られ、常温まで加温されたのち、取出路25から取り出され、使用に供される。一方、上記吸着筒17の再生は、つぎのようにして行われる。すなわち、まず、熱交換器18で常温まで加温された高純度窒素ガスの一部を、再生ガス用パイプ26に取り出し、弁24c,24dを介して吸着筒17内を逆方法に通過させ、内部の吸着剤に吸着されたO2 ,COを除去する。再生の終了した排ガスと、放出されたO2 およびCOは、弁24a,24bを介して排ガス用パイプ27から排出される。再生が終了した吸着筒17は、弁23a,23b,23c,23dおよび弁24a,24b,24c,24dの操作により、再生状態から精製状態に切り換えられるが、精製状態に切り換えられた直後は、放出弁20を開いて製品窒素ガスを放出させ、吸着筒17内が混合器19から送入される超低温窒素ガスによって所定の低温まで充分冷却されて吸着剤の吸着能力が回復してから、製品窒素ガスを取出路25に送るようにしている。これにより、切り換え時の製品窒素ガスの純度低下を防止するようになっている。
【0013】
このように、この発明の精製装置では、吸着剤が常に一定温度に冷却された状態で、O2 およびCOを選択的に吸着することができるため、常に高純度の製品窒素ガスが得られるようになる。また、超低温域において吸着剤が非常に優れた吸着能を発揮するため、吸着筒17自体を非常に小形化することが可能となる。しかも、再生の際に再生ガスを加熱する必要がなく、吸着剤の低温時の性能を最大限に活用するため、エネルギー効率が非常に良くなる。また、加熱装置も不要で、装置自体がさらに小形化するとともに、設備自体も安価になり、ランニングコストも安くなる。さらに、高純度窒素ガスの一部を放出する放出弁20を備え、再生後精製に切り換えた際に、この放出弁20から高純度窒素ガスの一部を放出させることにより、吸着筒17内を所定の低温まで充分冷却してから製品窒素ガスを取り出すことができるため、製品窒素ガスの純度が悪くなるようなことがない。
【0014】
なお、この発明の精製装置において、2種類の吸着剤を使用し、吸着筒17内に、酸素吸着用の吸着剤として4A型ゼオライトを充填するとともに、一酸化炭素吸着用の吸着剤として5Aまたは13X型ゼオライトを充填するようにしてもよい、このようにすることにより、製品窒素ガスの純度をさらに向上させることができるようになる。
【0015】
【発明の効果】
以上のようにこの発明の精製装置によれば、吸着剤は、常に高純度の製品窒素ガスが得られるようになり、製品窒素ガスの純度が低下したりばらついたりすることがない。また、吸着筒自体を非常に小形化することが可能となる。しかも、エネルギー効率が非常に良くなる。また、加熱装置等も不要で、装置自体がさらに小形になるとともに、設備自体も安価になり、しかもランニングコストが安くなる。さらに、高純度窒素ガスの一部を放出する放出弁を備えていることから、再生後に、上記放出弁から高純度窒素ガスの一部を放出させ、吸着筒内を所定の低温まで充分冷却してから製品窒素ガスを取り出すことができ、製品窒素ガスの純度が低下することがない。
【0016】
つぎに、実施例について説明する。
【0017】
【実施例】
図3に示す精製装置において、吸着筒17に充填する吸着剤として、O2 用に4A型ゼオライト、CO用に選択吸着のより大きな5Aまたは13X型ゼオライトを2種類使用し、混合器19で生成される超低温窒素ガスの温度が−150℃以下になるように、混合器19での窒素ガスと液化窒素との混合比を調節し、窒素ガスの精製を行った。このとき、2台の吸着筒17は、48時間毎に精製と再生とを切り換えて使用した。また、再生状態から、精製状態への切り換えの際には、放出弁20から製品窒素ガスを放出し、吸着筒17内が充分冷却されてから(−150℃まで)製品窒素ガスを取り出すようにした。
【0018】
上記のようにして窒素ガスの精製を行った結果、製品窒素ガス中のO2 およびCOの濃度は、ともに0.05ppm以下であり、高純度の製品窒素ガスが得られた。また、製品窒素ガスの濃度の低下やばらつき等の問題も生じなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例を示す説明図である。
【図2】他の従来例を示す説明図である。
【図3】この発明の精製装置を示す説明図である。
【符号の説明】
12 蒸発器
17 吸着筒
18 熱交換器
19 混合器
20 放出弁
25 取出路
26 再生ガス用パイプ
Claims (3)
- 液化窒素を気化させて製品窒素ガスとして取り出す際に不純物を除去する精製装置であって、液化窒素の一部を気化させる蒸発器と、この蒸発器で気化された窒素ガスと液体のままの液化窒素を混合して一定温度の超低温窒素ガスを生成する混合器と、この混合器で生成した超低温窒素ガスを超低温のまま吸着剤中に通し酸素および一酸化炭素を吸着除去する吸着筒と、この吸着筒で酸素および一酸化炭素が除去された高純度窒素ガスを常温まで加温する熱交換器と、この熱交換器で加温された常温の製品窒素ガスの一部を上記吸着筒に吸着剤の再生ガスとして導入する再生ガス導入パイプと、製品窒素ガスを取り出す取出路と、上記高純度窒素ガスの一部を放出する放出弁とを備えた精製装置。
- 吸着剤が、超低温において酸素および一酸化炭素に対する選択吸着能を有する吸着剤である請求項1記載の精製装置。
- 吸着筒に、酸素吸着用吸着剤と、一酸化炭素吸着用吸着剤の2種類の吸着剤が充填された請求項1記載の精製装置。
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JPH09173757A (ja) | 1997-07-08 |
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