JP3670802B2 - 増粘された液体漂白剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は増粘された液体漂白剤組成物に関するものであり、より詳しくは貯蔵安定性に優れ、また温度変化に伴う粘度の変化が小さい増粘された液体漂白剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
漂白剤は塩素系漂白剤と酸素系漂白剤に分けられるが、塩素系漂白剤は使用できる繊維に制限があり、色、柄物に使用できず、また特有の臭いを有していることから、これらの欠点のない酸素系漂白剤が最近著しく普及している。この酸素系漂白剤のうち、過炭酸ナトリウム、過ほう酸ナトリウムが粉末漂白剤として使用され、また過酸化水素は液体酸素系漂白剤として使用されており、特に使い易さの点で液体漂白剤組成物が好まれている。
【0003】
液体漂白剤を衣料の漂白に使用する場合、洗濯機の中へ直接入れる場合が多いが、汚れに直接塗布することにより高い漂白効果が得られる。しかしながら通常の液体酸素系漂白剤は粘度が低いため汚れに塗布したときに汚れに浸透する前に流れてしまうなど使い勝手の点で問題があり、液体漂白剤を増粘させることが望まれている。
【0004】
液体漂白剤を増粘させる方法としてはWO94/11474 号明細書に2種の非イオン界面活性剤を使用する方法、USP 4900469号明細書には脂肪酸を配合する方法が開示されている。しかしながら、これらの方法を酸性液体漂白剤に応用すると温度の変化に伴って粘度が著しく変化し、実際に使用する場面においては使いづらいという問題があった。
【0005】
また、特開平2−300300号公報には不飽和カルボン酸とエチレン化不飽和モノマーとのコポリマーを増粘剤として使用した酸性濃厚液体成分が開示されているが、このような増粘剤を用いると温度変化に伴って粘度の変化が大きいばかりでなく、特開平6−49487 号公報で開示されているような漂白活性化剤を配合した液体漂白剤組成物に応用すると漂白活性化剤の分解を促進させるという問題があった。さらに、増粘剤としてはキサンタンガムやガラクトマンナンゴン等の多糖類やカルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体などが考えられる。しかしながらこのような増粘剤は貯蔵中に過酸化水素の分解を引き起こすという問題がある。
【0006】
従って本発明の目的は、これら従来の欠点を改善した、貯蔵安定性に優れ、また温度変化に伴う粘度の変化が小さい増粘された液体漂白剤組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討した結果、特定のポリオキシアルキレン誘導体を増粘剤として配合することにより上記目的を達成できることを見いだし、本発明を完成するに到った。
【0008】
本発明は、過酸化水素、増粘剤及び界面活性剤を含有し、30℃における粘度が10〜1,000 cp、即ち10〜1,000 mPa・s である増粘された液体漂白剤組成物であって、増粘剤が分子内にポリオキシアルキレン鎖及びアルキル基またはアルケニル基を有する分子量600 以上の化合物で、かつ分子中のポリオキシアルキレン鎖とアルキル基またはアルケニル基との重量割合が、ポリオキシアルキレン鎖/アルキル基又はアルケニル基>2であることを特徴とする増粘された液体漂白剤組成物を提供するものである。
【0009】
本発明によれば、貯蔵安定性に優れ、また温度変化に伴う粘度の変化が小さい増粘された液体漂白剤組成物を提供することができる。
具体的には本発明によれば、温度を20℃から30℃に変化させたときに、下記式により算出される粘度の変化率が0.60以下、好ましくは0.50以下の液体漂白剤組成物を提供することができる。
【0010】
【数2】
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0012】
本発明の液体漂白剤組成物は必須成分として過酸化水素を含有する。過酸化水素の含有量は1〜10重量%が好ましく、1〜6重量%が更に好ましい。
【0013】
本発明においては増粘剤として、分子内にポリオキシアルキレン鎖とアルキル基またはアルケニル基を有する分子量600 以上、好ましくは1,000 〜30,000の化合物で、かつ分子中のポリオキシアルキレン鎖とアルキル基またはアルケニル基との重量割合が、ポリオキシアルキレン鎖/アルキル基又はアルケニル基(以下この値をEと略記する)>2、好ましくはE>5の化合物が用いられる。
【0014】
増粘剤の分子量が600 未満では適度な粘度が得られず、またEの値が2以下でも適度な粘度を得ることができない。
【0015】
このような増粘剤の好ましい例としては一般式(1)で表される化合物を挙げることができる。
【0016】
R1-X-(C2H4O)n-(CO)p-R2 (1)
〔式中、R1は直鎖または分岐鎖の炭素数10〜20のアルキル基またはアルケニル基を示し、R2はH もしくは直鎖または分岐鎖の炭素数10〜20のアルキル基またはアルケニル基を示し、X は-O- 、-COO- 、-NR3- または-CONR3- を示す。ここでR3はH 又は炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシアルキル基又はポリオキシアルキレン基を示す。p は0または1であり、R2がH の場合はp は0である。また、n は平均値が20〜500 の数であり、さらにR1、R2及びn は、分子量及び分子中のポリオキシアルキレン鎖とアルキル基またはアルケニル基との重量割合が上記範囲となるように選択される。〕
これら一般式(1)で表される化合物の中では、R1が炭素数10〜20のアルキル基、R2がH または炭素数10〜20のアルキル基、X が-O- または-COO- 、n が30〜500 、特に30〜300 のものが好ましい。
【0017】
また、本発明の増粘剤の好ましい他の例としてはジエポキシドとアルコールの付加生成物である一般式(1')で表される化合物を挙げることができる。
【0018】
R1-X-(C2H4O)a-Y-[(C2H4O)b-X-R1]q (1')
〔式中、R1及びX は前記の意味を示し、a及びbは同一又は異なって平均値が20〜500 の数であり、qは0〜3の数を示し、Y はジエポキシドの開環により誘導される基を示す。〕
上記式(1')において、Y で示されるジエポキシドの開環により誘導される基としては、ブタンジエポキシド、ヘキサンジエポキシド、ビニルシクロヘキセンジエポキシド等のジエポキシドの開環により誘導される基を挙げることができる。
【0019】
これら一般式(1')で表される化合物の中では、R1が炭素数10〜20のアルキル基、X が-O- または-COO- 、Y がブタンジエポキシド、ヘキサンジエポキシドまたはビニルシクロヘキセンジエポキシドの開環により誘導される基、a及びbが同一又は異なって30〜500 、特に30〜300 、qが1〜2の数のものが好ましい。
【0020】
本発明で用いられる増粘剤の具体例としては、花王(株)製のエマノーン3115(ポリオキシエチレンモノステアレート、分子量825 、E=2.1)、エマノーン3130(ポリオキシエチレンモノステアレート、分子量1500、E=5.8)、エマノーン3170(ポリオキシエチレンモノステアレート、分子量3300、E=13)、エマノーン3199(ポリオキシエチレンモノステアレート、分子量7000、E=27)、エマノーン1112(ポリオキシエチレンモノラウレート、分子量640 、E=3.5)、エマノーン1210(ポリオキシエチレンモノラウレート、分子量810 、E=4.5)、エマノーン3299(ポリオキシエチレンジステアレート、分子量8500、E=17)、エマルゲン2200(ポリオキシエチレンセチルエーテル、分子量7000、E=31)、エマルゲン220(ポリオキシエチレンセチルエーテル、分子量 800、E=3.5)、エマルゲン3200(ポリオキシエチレンステアリルエーテル、分子量6000、E=24)、ビスサーフS(エマルゲン3200とビニルシクロヘキセンジエポキシドとの付加反応物、分子量10,000〜20,000、E>30)、ビスサーフCT(エマルゲン2200とビニルシクロヘキセンジエポキシドとの付加反応物、分子量20,000〜30,000、E>30)等を挙げることができる。
【0021】
上記ような本発明に用いられる増粘剤は、分子内にポリオキシアルキレン鎖及びアルキル基またはアルケニル基を有する化合物であり、アルキル基またはアルケニル基に対して付加したポリオキシアルキレンのモル数が大きい。そのため保存中に過酸化水素の分解を抑制し、よって漂白剤組成物の貯蔵安定性を向上させ、温度変化に伴う粘度の変化を小さくすることができる。
【0022】
このような増粘剤は本発明の液体漂白剤組成物中に0.01〜10重量%、好ましくは 0.1〜10重量%、より好ましくは 0.1〜5重量%配合することができる。
【0023】
本発明の液体漂白剤組成物は必須成分として界面活性剤を含有する。本発明で用いられる界面活性剤としてはアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
【0024】
本発明で用いられるアニオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩、アルキル又はアルケニル硫酸エステル塩、α−オレフィンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、N−アシルアミノ酸型界面活性剤、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、アミノ酸型界面活性剤、アルキル又はアルケニルリン酸エステル塩等が例示される。これらの中でもアルキル基の炭素数が8〜22のアルキルベンゼンスルホン酸塩が特に好ましい。
【0025】
本発明で用いられるカチオン界面活性剤としては一般式(4)で表される化合物が好ましい。
【0026】
【化2】
【0027】
〔式中、R6、R7、R8、R9はこれらの内少なくとも1つが炭素数6〜20のアルキル基またはアルケニル基を示し、残りが炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基を示す。また、B- は有機又は無機の陰イオンを示す。〕
一般式(4)で表される化合物の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。
【0028】
【化3】
【0029】
(上記一連の式中、h, g及びd は同一または異なって6〜20の数を示す。)
本発明で用いられる非イオン界面活性剤としては、一般式(2)で表される化合物が好ましい。
【0030】
R4-X-(AO)m-Z (2)
〔式中、R4は直鎖または分岐鎖の炭素数6〜22のアルキル基またはアルケニル基を示すか、又は直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜18のアルキル基が置換していてもよいアリール基を示し、X は前記の意味を示し、A は直鎖または分岐鎖の炭素数2〜3のアルキレン基を示し、m 個のA は同一でも異なっていてもよい。Z はH 又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、m は平均値が3〜19の数を示す。〕
一般式(2)において、R4としては炭素数8〜18のアルキル基が好ましく、X としては -O-が好ましい。またA 基はエチレン基又はプロピレン基(好ましくは分岐型プロピレン基)を示すが、これらはブロック型に重合していてもよく、ランダム型に重合していてもよい。
【0031】
本発明で用いられる非イオン界面活性剤の具体例を以下の表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
界面活性剤は本発明の液体漂白剤組成物中に、0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜30重量%、より好ましくは1〜20重量%配合される。界面活性剤を0.1 重量%以上配合することにより十分な洗浄性能を得ることができ、粘度の上昇を抑えるためには50重量%以下が好ましい。
【0034】
本発明の液体漂白剤組成物中には、所望により漂白活性化剤を配合することができる。
本発明で用いられる漂白活性化剤としては、一般式(3)で表される化合物が好ましい。
【0035】
【化4】
【0036】
〔式中、R5は直鎖または分岐鎖の炭素数5〜19のアルキル基あるいはアルケニル基を示し、W は-SO3M または-COOM を示し、M はH あるいは有機または無機の陽イオンを示す。〕
一般式(3)で表される化合物の具体例としては以下の化合物が挙げられる。
【0037】
【化5】
【0038】
本発明の液体漂白剤組成物中の漂白活性化剤の配合量は 0.1〜10重量%が好まし。
【0039】
さらに本発明の液体漂白剤組成物には、金属イオン封鎖剤を配合することができる。金属イオン封鎖剤としては、
(1) フィチン酸等のリン酸系化合物又はこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩
(2) エタン−1,1 −ジホスホン酸、エタン−1,1,2 −トリホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1 −ジホスホン酸およびその誘導体、エタンヒドロキシ−1,1,2 −トリホスホン酸、エタン−1,2 −ジカルボキシ−1,2 −ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸等のホスホン酸又はこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩
(3) 2−ホスホノブタン−1,2 −ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2,3,4 −トリカルボン酸、α−メチルホスホノコハク酸等のホスホノカルボン酸又はこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩
(4) アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン等のアミノ酸又はこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩
(5) ニトリロ三酢酸、イミノ二酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、ジエンコル酸等のアミノポリ酢酸又はこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩
(6) ジグリコール酸、オキシジコハク酸、カルボキシメチルオキシコハク酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、シュウ酸、リンゴ酸、オキシジコハク酸、グルコン酸、カルボキシメチルコハク酸、カルボキシメチル酒石酸などの有機酸又はこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩
(7) ゼオライトAに代表されるアルミノケイ酸のアルカリ金属塩又はアルカノールアミン塩
(8) アミノポリ(メチレンホスホン酸)もしくはそのアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩、又はポリエチレンポリアミンポリ(メチレンホスホン酸)もしくはそのアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩
等が挙げられる。
これらの中で上記(2) 、(5) 、(6) 及び(7) からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましく、上記(2) からなる群より選ばれる少なくとも1種がさらに好ましい。
このような金属イオン封鎖剤の配合量は、本発明の液体漂白剤組成物に対し、0.0005〜5重量%、好ましくは0.01〜1重量%が望ましい。
【0040】
本発明の液体漂白剤組成物は、上記成分の他に通常添加される公知の成分を添加することができる。例えば、ビルダーとして、硫酸塩、炭酸塩、重炭酸塩、珪酸塩、燐酸塩などの水溶性無機ビルダー等を用いることができる。また、過酸化物あるいは過酸化水素付加体の安定剤として公知の硫酸マグネシウム、珪酸マグネシウム、塩化マグネシウム、ケイフッ化マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウムなどのマグネシウム塩及び珪酸ソーダのような珪酸塩類を用いることができる。さらに必要に応じてカルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールのような再汚染防止剤などを添加することができる。
【0041】
本発明の液体漂白剤組成物は、基本的には上記必須成分、更には上記任意成分を、水中に溶解又は分散させたものであるが、低温での液の安定化及び凍結復元性を改善したり、高温での液分離を防止する目的でハイドロトロープ剤を配合しても差し支えない。このようなハイドロトロープ剤としては、一般的には、トルエンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩などに代表される短鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリンなどに代表されるアルコール及び多価アルコール等が挙げられる。ハイドロトロープ剤は本発明の液体漂白剤組成物中0〜30重量%程度配合することができる。
【0042】
また、本発明の液体漂白剤組成物には、さらに種々の化合物を含有させることができる。例えば、過酸化水素の安定化剤として知られているリン酸、バルビツール酸、尿酸、アセトアニリド、オキシキノリンやフェナセチンなどに代表されるアミノポリカルボン酸類、及び、DL−α−トコフェロール、没食子酸誘導体、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、2,6 −ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)などを添加することができる。これらの安定化剤の添加量は過酸化水素の濃度にもよるが、本発明の組成物中に通常0〜5重量%程度、好ましくは0.01〜3重量%含有させるのがよい。
【0043】
さらに、本発明の液体漂白剤組成物は、変褪色防止剤として公知の物質を含むことができる。このような物質としては、フェニルアラニン、ヒスチジン、リジン、チロシン、メチオニン等のアミノ酸及びアミノ酸塩類、及びヒドロキシイミノジ酢酸等のアミノ又はイミド化合物、さらにはアクリロニトリルと第四級アンモニウム基を有するアクリロニトリルと共重合可能なモノマーの一種又は二種以上とのコポリマー等である。なお、アミノ酸には光学異性体が存在するが、本発明の効果においては光学異性体は関与しない。従って、化学的に合成したアミノ酸を使用することも可能である。
また、本発明の液体漂白剤組成物には、白物繊維に対する漂白効果を増すために蛍光増白剤として、チノパール(Tinopal) CBS〔チバ・ガイギー(Ciba-Geigy)社製〕、チノパールSWN〔チバ・ガイギー社製〕やカラー・インデックス蛍光増白剤28,40,61,71などのような蛍光増白剤を0〜5重量%添加しても良い。
【0044】
また、本発明の液体漂白剤組成物には、さらに、染料や顔料のような着色剤、殺菌剤、紫外線吸収剤、無機電解質(例えばNaCl、Na2SO4、CaCl2 )等の種々の微量添加物を適量(各々0〜約2重量%程度)配合することができる。なお、染料としては、酸性溶液で耐過酸化水素性を有する酸性染料が特に好ましい。
また、本発明組成物において、漂白性能を向上させるため、従来公知の酵素(セルラーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ等)を必要に応じ、配合することができる。
【0045】
本発明の液体漂白剤組成物は過酸化水素の貯蔵安定性の点からpHを6以下、好ましくは 3.5以下とすることが望ましい。pHを調整するためには、硫酸、リン酸のような無機酸や、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸のような有機酸を使用したり、前述の金属イオン封鎖剤やアニオン界面活性剤を酸の形で添加したり、必要に応じて水酸化ナトリウムや水酸化カリウムのような苛性アルカリを用いて調整するのが良い。
【0046】
本発明の液体漂白剤組成物は、衣料に直接塗布して10〜30分放置後、水洗するか、あるいは水道水に予め本発明の液体漂白剤組成物を溶解させた水溶液に衣料を浸漬させて漂白することができる。
また、本発明の液体漂白剤組成物は、従来公知の衣料用洗剤と混合して使用することもできる。
【0047】
【実施例】
以下、本発明を実施例にて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0048】
実施例1〜12及び比較例1〜9
過酸化水素、本発明の増粘剤として下記 (b-1)〜(b-6) 、比較の増粘剤として下記(b'-1)〜(b'-5)、界面活性剤として下記 (c-1)〜(c-4) 、漂白活性化剤として下記 (d-1)〜(d-2) 、金属イオン封鎖剤として下記(e-1) を用い、表2〜表5に示す組成を有する液体漂白剤組成物を調製した。
【0049】
・増粘剤
エマノーン3170(花王(株)製) (b-1)
(ポリオキシエチレンモノステアレート、分子量3300、E=13)
エマノーン3199(花王(株)製) (b-2)
(ポリオキシエチレンモノステアレート、分子量7000、E=27)
エマノーン1112(花王(株)製) (b-3)
(ポリオキシエチレンモノラウレート、分子量 640、E=3.5)
エマルゲン2200(花王(株)製) (b-4)
(ポリオキシエチレンセチルエーテル、分子量7000、E=31)
ビスサーフS(花王(株)製) (b-5)
(エマルゲン3200とビニルシクロヘキセンジエポキシドとの付加反応物、
分子量10,000〜20,000、E>30)
ビスサーフCT(花王(株)製) (b-6)
(エマルゲン2200とビニルシクロヘキセンジエポキシドとの付加反応物、
分子量20,000〜30,000、E>30)
カーボポールETD2691(BFGoodrich社製) (b'-1)
(ポリアクリル酸系ポリマー)
キサンタンガム (b'-2)
ステアリルアルコールのEO10モル付加物 (b'-3)
(分子量710、E=1.8)
エチルアルコールのEO11モル付加物 (b'-4)
(分子量530、E=17.3)
ポリエチレングリコール(分子量8,000) (b'-5)
・界面活性剤
アルキル(アルキル基の炭素数12)ベンゼンスルホン酸 (c-1)
N-テトラデシル-N,N- ジメチル-N- エチルアンモニウムサルフェート(c-2)
C12H25O(C2H4O)4-H (c-3)
C12H25O(C2H4O)8-H (c-4)
・漂白活性化剤
【0050】
【化6】
【0051】
・金属イオン封鎖剤
1−ヒドロキシエチリデン−1,1 −ジホスホン酸 (e-1)
(日本モンサント社製、商品名ディクエスト2010)
得られた液体漂白剤組成物について、下記方法により過酸化水素安定性、粘度及び粘度の変化率を測定した。結果を表2〜表5に示す。
【0052】
<過酸化水素安定性の測定法>
保存前の液体漂白剤組成物、及び表2〜表5に示す条件で保存後の液体漂白剤組成物を 1/10 N過マンガン酸標準液で滴定し、有効酸素を求め下式により過酸化水素の安定性を測定した。
【0053】
【数3】
【0054】
<粘度の測定法>
10℃、20℃及び30℃における粘度を(株)東京計器製B型粘度計(型式BM)を用いて測定した。
【0055】
<粘度の変化率の測定法>
下記式により20℃から30℃に変化させたときの粘度の変化率を算出した。
【0056】
【数4】
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】
【表4】
【0060】
【表5】
【0061】
注)
*:pHは 1/10 N硫酸で調整した。
【0062】
表2〜表5の結果から明らかなように、本発明の液体漂白剤組成物は温度変化に対し粘度変化が小さいのに対し、比較の液体漂白剤組成物は、増粘されていないか、または温度変化に対して粘度が著しく変化することがわかる。また、本発明の液体漂白剤組成物は過酸化水素の安定性が良好であるのに対し、比較例に用いた増粘剤は過酸化水素を分解することもわかる。
Claims (3)
- 過酸化水素、増粘剤0.1〜5重量%及び一般式(2)で表される非イオン界面活性剤1〜20重量%を含有し、30℃における粘度が10〜1,000mPa・sである増粘された液体漂白剤組成物であって、増粘剤が分子内にポリオキシエチレン鎖及びアルキル基またはアルケニル基を有する分子量600以上の化合物で、かつ分子中のポリオキシエチレン鎖とアルキル基またはアルケニル基との重量割合が、ポリオキシエチレン鎖/アルキル基又はアルケニル基>2であり、該増粘剤が、一般式(1)で表されるポリオキシエチレン化合物及び一般式(1')で表されるポリオキシエチレン化合物から選択されることを特徴とする増粘された液体漂白剤組成物。
R1-COO-(C2H4O)n-H (1)
〔式中、R1は直鎖または分岐鎖の炭素数10〜20のアルキル基またはアルケニル基を示す。また、nは平均値が20〜500の数であり、さらにR1及びnは、分子量及び分子中のポリオキシエチレン鎖とアルキル基またはアルケニル基との重量割合が上記範囲となるように選択される。〕
R1-X-(C2H4O)a-Y-[(C2H4O)b-X-R1]q (1')
〔式中、R1は前記の意味を示し、Xは-O-を示す。a及びbは同一又は異なって平均値が20〜500の数であり、qは0〜3の数を示し、Yはビニルシクロヘキセンジエポキシドの開環により誘導される基を示す。〕
R4-X-(AO)m-Z (2)
〔式中、R4は直鎖または分岐鎖の炭素数6〜22のアルキル基またはアルケニル基を示すか、又は直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜18のアルキル基が置換していてもよいアリール基を示し、Xは前記の意味を示し、Aは直鎖または分岐鎖の炭素数2〜3のアルキレン基を示し、m個のAは同一でも異なっていてもよい。ZはHを示し、mは平均値が3〜19の数を示す。〕 - 更に漂白活性化剤を含有する請求項1記載の増粘された液体漂白剤組成物。
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