JP3666549B2 - 1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンの製造方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体絶縁膜、液晶配向膜等に使用されるポリイミドの変性剤や、ポリアミド、ポリウレタン等の変性剤などとして有用な1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンの新規製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンの製造方法としては、アミノ基を保護したアリルアミンとテトラメチルジシロキサンをヒドロシリル化反応させた後、保護基を除去する方法が知られている。具体的には、アミノ基を保護したアリルアミンとしてトリメチルシリルアリルアミンを使用する方法(J.Org.Chem.24巻、119頁、1959年)、N−ベンジリデンアリルアミンを使用する方法(特公平7−55953号公報)が知られている。
【0003】
しかしながら、これらの方法では、ヒドロシリル化反応の際に末端ではなく内部に付加した異性体が大量に生成し、結果として目的物中に1−(2−アミノプロピル)−3−(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンが混入する問題点があった。この異性体は、目的化合物の1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンに対して熱安定性が低いため、この異性体を含有する1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンを耐熱性の要求されるポリイミド変性用途等で使用した場合、性能が落ちる等の問題点があった。
【0004】
更に、ヒドロシリル化反応の生成物から脱保護基を行う際にも、副生物が生成し易く、例えば保護基がトリメチルシリル基の場合では、水やアルコールを添加して脱シリル化する際に平衡化反応がおこり、その結果として(3−アミノプロピル)ペンタメチルジシロキサンが副生して収率が低下する問題があった。
【0005】
この問題点は、一旦酸で脱保護基を行い、得られた塩を分離後、アルカリと反応させる方法等を採用することによりある程度回避できるものの、この方法は操作が非常に煩雑であるという欠点を有していた。
【0006】
また、その他の製造方法としては、アリルアミンとジメチルアルコキシシランとをオレフィン、その誘導体又はそのシロキサン誘導体をリガンドとする白金触媒錯体の存在下にヒドロシリル化反応させ、得られた生成物を加水分解する方法が公知である(特開平2−304094号公報参照)。
【0007】
しかしながら、この方法においても上記同様、ヒドロシリル化反応の際に末端ではなく内部に付加した異性体が大量に生成し、結果として目的物中に1−(2−アミノプロピル)−3−(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンが混入し、上記と同様の問題点が生じてしまう。更に、使用される触媒が特殊であるため、容易に入手できず、しかも高価であるという問題点もあった。
【0008】
従って、工業的に有利に高性能の1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンを製造する方法の開発が望まれていた。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、異性体を含まない高品質の1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンを簡便な操作で、かつ高収率で製造することができる1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンの製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、下記一般式(1)で表わされるハイドロジェンジメチルアルコキシシラン化合物と下記一般式(2)で表されるN−シリル化アリルアミン化合物とを白金触媒の存在下でヒドロシリル化反応させた後、アルコールを添加して脱シリル化反応させ、得られた3−アミノプロピルジメチルアルコキシシラン化合物を加水分解した場合、意外にも上記ハイドロジェンジメチルアルコキシシランと上記トリアルキルシリル基で保護されたアリルアミンとのヒドロシリル化反応では異性体が副生することがなく、それ故、異性体を含まず高純度で高性能を有する1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンを簡便な操作で安価に、かつ高収率で製造できることを見出し、本発明をなすに至った。
【0011】
従って、本発明は、下記一般式(1)
HSi(CH3)2(OR1) (1)
(但し、R1は一価アルキル基を示す。)
で表されるハイドロジェンジメチルアルコキシシラン化合物と下記一般式(2)XYNCH2CH=CH2 (2)
(但し、Xはトリアルキルシリル基、Yは水素原子又はトリメチルシリル基を示す。)
で表されるN−シリル化アリルアミン化合物とを白金触媒の存在下でヒドロシリル化反応させた後、アルコールを添加して脱シリル化反応させ、得られた3−アミノプロピルジメチルアルコキシシラン化合物を加水分解することを特徴とする1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンの製造方法を提供する。
【0012】
以下、本発明について更に詳しく説明すると、本発明の1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンの製造方法において、原料のハイドロジェンジメチルアルコキシシラン化合物としては、下記一般式(1)で表されるものを使用する。
【0013】
HSi(CH3)2(OR1) (1)
(但し、R1は一価アルキル基を示す。)
【0014】
上記式(1)において、R1の一価アルキル基としては、直鎖状でも環状でもよいが炭素数1〜6のものが好ましく、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の直鎖状及び分枝状のアルキル基、シクロヘキシル基等の環状アルキル基などが挙げられる。
【0015】
このような式(1)のハイドロジェンジメチルアルコキシシラン化合物として具体的には、ジメチルメトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルプロポキシシラン、ジメチルイソプロポキシシラン、ジメチルブトキシシラン、ジメチルシクロヘキシルオキシシラン等が例示されるが、特にジメチルエトキシシランが好適に使用される。
【0016】
また、N−シリル化アリルアミン化合物としては、下記一般式(2)で表されるものを使用する。
【0017】
XYNCH2CH=CH2 (2)
(但し、Xはトリアルキルシリル基、Yは水素原子又はトリメチルシリル基を示す。)
【0018】
上記式(2)において、Xはトリアルキルシリル基、好ましくはアルキル基の炭素数が1〜6のトリアルキルシリル基であり、例えばトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、イソプロピルジメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、シクロヘキシルジメチルシリル基等である。Yは水素原子又はトリメチルシリル基である。
【0019】
このような式(2)のN−シリル化アリルアミン化合物として具体的には、N−トリメチルシリルアリルアミン、N−トリエチルシリルアリルアミン、N−イソプロピルジメチルシリルアリルアミン、N−t−ブチルジメチルシリルアリルアミン、N−シクロヘキシルジメチルシリルアリルアミン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミン、N−トリエチルシリル−N−トリメチルシリルアリルアミン等が例示されるが、特にN,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミンが好適である。
【0020】
上記ハイドロジェンジメチルアルコキシシラン化合物とN−シリル化アリルアミン化合物との使用割合は、N−シリル化アリルアミン化合物1モルに対してハイドロジェンジメチルアルコキシシラン化合物を0.5〜3モル、特に1〜1.5モルの範囲が好ましい。ハイドロジェンジメチルアルコキシシラン化合物の使用割合が0.5モル未満では、N−シリル化アリルアミン化合物が過剰量となって反応後に残存してしまう場合があり、3モルを超えると逆にハイドロジェンジメチルアルコキシシラン化合物が過剰量となって反応後に残存してしまう場合がある。
【0021】
また、ヒドロシリル化反応において、上記反応原料の添加方法に特に制限はなく、ハイドロジェンジメチルアルコキシシラン化合物にN−シリル化アリルアミン化合物を添加する方法でも、その逆にN−シリル化アリルアミン化合物にハイドロジェンジメチルアルコキシシラン化合物を添加する方法でもかまわない。
【0022】
更に、上記ヒドロシリル化反応で使用される白金触媒としては、例えば白金金属、塩化白金酸等の白金化合物、[PtCl2(PPh3)2]、オレフィン又はそのシロキサン誘導体をリガンドとする白金触媒錯体などが使用できるが、入手の容易さや価格面から塩化白金酸又はそのアルコール溶液が好適に使用される。
【0023】
白金触媒の使用量は、適宜調整できるが、基質であるN−シリル化アリルアミン化合物に対して白金金属量が0.1〜1000ppm、特に10〜200ppmとなる範囲が好ましい。
【0024】
上記ヒドロシリル化の反応条件は、0〜200℃、特に50〜120℃とすることが好ましい。
【0025】
本発明では、上記ヒドロシリル化反応を行った後、アルコールを添加して脱シリル化反応を行う。この脱シリル化反応で使用されるアルコールは、多価アルコールを含め如何なるアルコールでもよいが、価格及び扱い易さからメタノール、エタノール等の一価アルコールが好ましい。
【0026】
上記アルコールの使用量は、反応に使用した上記式(2)のN−シリル化アリルアミン化合物のシリル基に対して1当量以上、特に1〜5当量の範囲が好適である。
【0027】
なお、このアルコールとの反応においては、触媒は必要ないが、より反応時間を短縮させるためにアンモニウム塩等の塩類や塩化水素、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等の酸を触媒として添加してもよい。これら触媒の使用量は、通常の触媒量とすることができる。
上記脱シリル化反応は、反応温度0〜200℃で行うことが好ましい。
【0028】
本発明では、このようなヒドロシリル化反応及び脱シリル化反応により得られる3−アミノプロピルジメチルアルコキシシランを加水分解することにより、目的とする1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンを得ることができる。
【0029】
この場合、3−アミノプロピルジメチルアルコキシシランの加水分解は、脱シリル化反応終了後の反応溶液に直接水を添加して行うことも可能であるが、脱シリル化反応終了後に反応溶液から残存するアルコールや副生物のトリアルキルアルコキシシランを分留等で除いた後、水を添加して加水分解することがより好ましい。加水分解時に脱シリル化反応で副生したトリアルキルアルコキシシランが存在すると、これとのジシロキサン化合物が副生して目的物質の収率が低下する場合がある。
【0030】
本発明において、上記ヒドロシリル化反応、脱シリル化反応、加水分解はいずれも本質的に無溶媒で行うことが可能であるが、場合によってはトルエン、キシレン、ヘキサン、デカン、テトラヒドロフラン等の非プロトン性溶媒を使用することも可能である。
【0031】
反応終了後は、減圧蒸留するなど通常の方法で目的とする1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンを得ることができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、異性体を含まない高品質の1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンを簡便な工程で安価に、かつ高収率で製造することができる。従って、本発明方法により得られた1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンは、耐熱性等の高性能を発揮し得るもので、半導体絶縁膜、液晶配向膜等に使用されるポリイミドの変性剤や、ポリアミド、ポリウレタン等の変性剤などとして好適に使用することができる。
【0033】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0034】
〔実施例1〕
撹拌機、還流冷却器、温度計及び滴下ロートを備えた1リットルのガラスフラスコ中にN,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミン201.5g(1.0mol)及びH2PtC16・6H2Oの4%イソプロピルアルコール溶液0.98gを仕込み、そこに滴下ロートよりジメチルエトキシシラン104.2g(1.0mo1)を70℃にて3時間かけて滴下してヒドロシリル化反応させた。そのまま1時間熟成後、エタノール368.5g及びドデシルベンゼンスルホン酸1.7gを添加し、6時間還流することにより脱シリル化反応を完結させた。
【0035】
この反応液を蒸留装置に移し、常圧にてエタノール及びトリメチルエトキシシランを留去した後、水10gを加えて2時間還流した。その後、減圧蒸留により99〜101℃/2mmHgの留分を分取したところ、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン106.9gが得られた(収率86%)。得られた化合物をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、1−(2−アミノプロピル)−3−(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンは全く含んでいないことが確認された。
【0036】
〔実施例2〕
脱シリル化反応において使用したエタノール368.5gをメタノール256.3gに変更した以外は実施例1と同様にヒドロシリル化反応及び脱シリル化反応を行った。
【0037】
この反応液を蒸留装置に移し、常圧にてメタノール、トリメチルメトキシシラン及びトリメチルエトキシシランを留去した後、水10gを加えて2時間還流した。その後、減圧蒸留により85〜87℃/1mmHgの留分を分取したところ、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン104.2gが得られた(収率84%)。得られた化合物をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、1−(2−アミノプロピル)−3−(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンは全く含んでいないことが確認された。
【0038】
〔実施例3〕
撹拌機、還流冷却器、温度計及び滴下ロートを備えた1リットルのガラスフラスコ中にN−トリメチルシリルアリルアミン129.3g(1.0mol)及びH2PtC16・6H2Oの4%イソプロピルアルコール溶液0.98gを仕込み、そこに滴下ロートよりジメチルエトキシシラン104.2g(1.0mo1)を70℃にて3時間かけて滴下してヒドロシリル化反応させた。そのまま1時間熟成後、エタノール50.7gを添加し、50℃にて1時間撹拌し、脱シリル化反応を完結させた。
【0039】
この反応液を蒸留装置に移し、常圧にてエタノール及びトリメチルエトキシシランを留去した後、水10gを加えて2時間還流した。その後、減圧蒸留により99〜101℃/2mmHgの留分を分取したところ、3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン99.8gが得られた(収率80%)。得られた化合物をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、1−(2−アミノプロピル)−3−(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンは全く含んでいないことが確認された。
【0040】
〔実施例4〕
N−トリメチルシリルアリルアミン129.3g(1.0mo1)をN−トリエチルシリルアリルアミン171.4g(1.0mo1)に変更する以外は実施例3と同様にしてヒドロシリル化反応及び脱シリル化反応を行った。
【0041】
この反応液を蒸留装置に移し、常圧にてエタノール及びトリエチルエトキシシランを留去した後、水10gを加えて2時間還流した。その後、減圧蒸留により91〜93℃/1.5mmHgの留分を分取したところ、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン88.4gが得られた(収率71%)。得られた化合物をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、1−(2−アミノプロピル)−3−(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンは全く含んでいないことが確認された。
【0042】
〔比較例1〕
撹拌機、還流冷却器、温度計及び滴下ロートを備えた1リットルのガラスフラスコ中にN−トリメチルシリルアリルアミン129.3g(1.0mo1)及びPtCl6・6H2Oの4%イソプロピルアルコール溶液0.98gを仕込み、そこに滴下ロートより1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン67.2g(0.5mo1)を70℃にて3時間かけて滴下してヒドロシリル化反応させた。そのまま1時間熟成後、メタノール64.0gを添加し、1時間還流することにより脱シリル化反応を行ったところ、反応は完結したものの、反応液中に大量の3−アミノプロピルペンタメチルジシロキサンと3−アミノプロピルジメチルメトキシシランが副生した。また、この反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、1−(2−アミノプロピル)−3−(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンが目的とする1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンに対して7%含まれていることが確認された。
【0043】
〔比較例2〕
撹拌機、還流冷却器、温度計及び滴下ロートを備えた500mlのガラスフラスコ中に1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン67.29(0.5mol)、キシレン150g及びH2PtC16・6H2Oの4%イソプロピルアルコール溶液0.15gを仕込み、100℃に加熱した。そこに滴下ロートよりN−ベンジリデンアリルアミン145.2g(1.0mo1)を2時間かけて滴下してヒドロシリル化反応させ、滴下終了後150℃で更に3時間熟成した。この反応液に17%塩酸275gを加え加水分解により脱保護基を行った後、水層を分取し、同量のトルエンで洗浄後、水酸化ナトリウム47.5g及び水140gを加え、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンを遊離させた。得られた化合物をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、1−(2−アミノプロピル)−3−(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンが目的とする1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンに対して13%含まれていることが碓認された。
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体絶縁膜、液晶配向膜等に使用されるポリイミドの変性剤や、ポリアミド、ポリウレタン等の変性剤などとして有用な1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンの新規製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンの製造方法としては、アミノ基を保護したアリルアミンとテトラメチルジシロキサンをヒドロシリル化反応させた後、保護基を除去する方法が知られている。具体的には、アミノ基を保護したアリルアミンとしてトリメチルシリルアリルアミンを使用する方法(J.Org.Chem.24巻、119頁、1959年)、N−ベンジリデンアリルアミンを使用する方法(特公平7−55953号公報)が知られている。
【0003】
しかしながら、これらの方法では、ヒドロシリル化反応の際に末端ではなく内部に付加した異性体が大量に生成し、結果として目的物中に1−(2−アミノプロピル)−3−(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンが混入する問題点があった。この異性体は、目的化合物の1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンに対して熱安定性が低いため、この異性体を含有する1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンを耐熱性の要求されるポリイミド変性用途等で使用した場合、性能が落ちる等の問題点があった。
【0004】
更に、ヒドロシリル化反応の生成物から脱保護基を行う際にも、副生物が生成し易く、例えば保護基がトリメチルシリル基の場合では、水やアルコールを添加して脱シリル化する際に平衡化反応がおこり、その結果として(3−アミノプロピル)ペンタメチルジシロキサンが副生して収率が低下する問題があった。
【0005】
この問題点は、一旦酸で脱保護基を行い、得られた塩を分離後、アルカリと反応させる方法等を採用することによりある程度回避できるものの、この方法は操作が非常に煩雑であるという欠点を有していた。
【0006】
また、その他の製造方法としては、アリルアミンとジメチルアルコキシシランとをオレフィン、その誘導体又はそのシロキサン誘導体をリガンドとする白金触媒錯体の存在下にヒドロシリル化反応させ、得られた生成物を加水分解する方法が公知である(特開平2−304094号公報参照)。
【0007】
しかしながら、この方法においても上記同様、ヒドロシリル化反応の際に末端ではなく内部に付加した異性体が大量に生成し、結果として目的物中に1−(2−アミノプロピル)−3−(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンが混入し、上記と同様の問題点が生じてしまう。更に、使用される触媒が特殊であるため、容易に入手できず、しかも高価であるという問題点もあった。
【0008】
従って、工業的に有利に高性能の1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンを製造する方法の開発が望まれていた。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、異性体を含まない高品質の1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンを簡便な操作で、かつ高収率で製造することができる1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンの製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、下記一般式(1)で表わされるハイドロジェンジメチルアルコキシシラン化合物と下記一般式(2)で表されるN−シリル化アリルアミン化合物とを白金触媒の存在下でヒドロシリル化反応させた後、アルコールを添加して脱シリル化反応させ、得られた3−アミノプロピルジメチルアルコキシシラン化合物を加水分解した場合、意外にも上記ハイドロジェンジメチルアルコキシシランと上記トリアルキルシリル基で保護されたアリルアミンとのヒドロシリル化反応では異性体が副生することがなく、それ故、異性体を含まず高純度で高性能を有する1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンを簡便な操作で安価に、かつ高収率で製造できることを見出し、本発明をなすに至った。
【0011】
従って、本発明は、下記一般式(1)
HSi(CH3)2(OR1) (1)
(但し、R1は一価アルキル基を示す。)
で表されるハイドロジェンジメチルアルコキシシラン化合物と下記一般式(2)XYNCH2CH=CH2 (2)
(但し、Xはトリアルキルシリル基、Yは水素原子又はトリメチルシリル基を示す。)
で表されるN−シリル化アリルアミン化合物とを白金触媒の存在下でヒドロシリル化反応させた後、アルコールを添加して脱シリル化反応させ、得られた3−アミノプロピルジメチルアルコキシシラン化合物を加水分解することを特徴とする1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンの製造方法を提供する。
【0012】
以下、本発明について更に詳しく説明すると、本発明の1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンの製造方法において、原料のハイドロジェンジメチルアルコキシシラン化合物としては、下記一般式(1)で表されるものを使用する。
【0013】
HSi(CH3)2(OR1) (1)
(但し、R1は一価アルキル基を示す。)
【0014】
上記式(1)において、R1の一価アルキル基としては、直鎖状でも環状でもよいが炭素数1〜6のものが好ましく、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の直鎖状及び分枝状のアルキル基、シクロヘキシル基等の環状アルキル基などが挙げられる。
【0015】
このような式(1)のハイドロジェンジメチルアルコキシシラン化合物として具体的には、ジメチルメトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルプロポキシシラン、ジメチルイソプロポキシシラン、ジメチルブトキシシラン、ジメチルシクロヘキシルオキシシラン等が例示されるが、特にジメチルエトキシシランが好適に使用される。
【0016】
また、N−シリル化アリルアミン化合物としては、下記一般式(2)で表されるものを使用する。
【0017】
XYNCH2CH=CH2 (2)
(但し、Xはトリアルキルシリル基、Yは水素原子又はトリメチルシリル基を示す。)
【0018】
上記式(2)において、Xはトリアルキルシリル基、好ましくはアルキル基の炭素数が1〜6のトリアルキルシリル基であり、例えばトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、イソプロピルジメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、シクロヘキシルジメチルシリル基等である。Yは水素原子又はトリメチルシリル基である。
【0019】
このような式(2)のN−シリル化アリルアミン化合物として具体的には、N−トリメチルシリルアリルアミン、N−トリエチルシリルアリルアミン、N−イソプロピルジメチルシリルアリルアミン、N−t−ブチルジメチルシリルアリルアミン、N−シクロヘキシルジメチルシリルアリルアミン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミン、N−トリエチルシリル−N−トリメチルシリルアリルアミン等が例示されるが、特にN,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミンが好適である。
【0020】
上記ハイドロジェンジメチルアルコキシシラン化合物とN−シリル化アリルアミン化合物との使用割合は、N−シリル化アリルアミン化合物1モルに対してハイドロジェンジメチルアルコキシシラン化合物を0.5〜3モル、特に1〜1.5モルの範囲が好ましい。ハイドロジェンジメチルアルコキシシラン化合物の使用割合が0.5モル未満では、N−シリル化アリルアミン化合物が過剰量となって反応後に残存してしまう場合があり、3モルを超えると逆にハイドロジェンジメチルアルコキシシラン化合物が過剰量となって反応後に残存してしまう場合がある。
【0021】
また、ヒドロシリル化反応において、上記反応原料の添加方法に特に制限はなく、ハイドロジェンジメチルアルコキシシラン化合物にN−シリル化アリルアミン化合物を添加する方法でも、その逆にN−シリル化アリルアミン化合物にハイドロジェンジメチルアルコキシシラン化合物を添加する方法でもかまわない。
【0022】
更に、上記ヒドロシリル化反応で使用される白金触媒としては、例えば白金金属、塩化白金酸等の白金化合物、[PtCl2(PPh3)2]、オレフィン又はそのシロキサン誘導体をリガンドとする白金触媒錯体などが使用できるが、入手の容易さや価格面から塩化白金酸又はそのアルコール溶液が好適に使用される。
【0023】
白金触媒の使用量は、適宜調整できるが、基質であるN−シリル化アリルアミン化合物に対して白金金属量が0.1〜1000ppm、特に10〜200ppmとなる範囲が好ましい。
【0024】
上記ヒドロシリル化の反応条件は、0〜200℃、特に50〜120℃とすることが好ましい。
【0025】
本発明では、上記ヒドロシリル化反応を行った後、アルコールを添加して脱シリル化反応を行う。この脱シリル化反応で使用されるアルコールは、多価アルコールを含め如何なるアルコールでもよいが、価格及び扱い易さからメタノール、エタノール等の一価アルコールが好ましい。
【0026】
上記アルコールの使用量は、反応に使用した上記式(2)のN−シリル化アリルアミン化合物のシリル基に対して1当量以上、特に1〜5当量の範囲が好適である。
【0027】
なお、このアルコールとの反応においては、触媒は必要ないが、より反応時間を短縮させるためにアンモニウム塩等の塩類や塩化水素、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等の酸を触媒として添加してもよい。これら触媒の使用量は、通常の触媒量とすることができる。
上記脱シリル化反応は、反応温度0〜200℃で行うことが好ましい。
【0028】
本発明では、このようなヒドロシリル化反応及び脱シリル化反応により得られる3−アミノプロピルジメチルアルコキシシランを加水分解することにより、目的とする1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンを得ることができる。
【0029】
この場合、3−アミノプロピルジメチルアルコキシシランの加水分解は、脱シリル化反応終了後の反応溶液に直接水を添加して行うことも可能であるが、脱シリル化反応終了後に反応溶液から残存するアルコールや副生物のトリアルキルアルコキシシランを分留等で除いた後、水を添加して加水分解することがより好ましい。加水分解時に脱シリル化反応で副生したトリアルキルアルコキシシランが存在すると、これとのジシロキサン化合物が副生して目的物質の収率が低下する場合がある。
【0030】
本発明において、上記ヒドロシリル化反応、脱シリル化反応、加水分解はいずれも本質的に無溶媒で行うことが可能であるが、場合によってはトルエン、キシレン、ヘキサン、デカン、テトラヒドロフラン等の非プロトン性溶媒を使用することも可能である。
【0031】
反応終了後は、減圧蒸留するなど通常の方法で目的とする1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンを得ることができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、異性体を含まない高品質の1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンを簡便な工程で安価に、かつ高収率で製造することができる。従って、本発明方法により得られた1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンは、耐熱性等の高性能を発揮し得るもので、半導体絶縁膜、液晶配向膜等に使用されるポリイミドの変性剤や、ポリアミド、ポリウレタン等の変性剤などとして好適に使用することができる。
【0033】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0034】
〔実施例1〕
撹拌機、還流冷却器、温度計及び滴下ロートを備えた1リットルのガラスフラスコ中にN,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミン201.5g(1.0mol)及びH2PtC16・6H2Oの4%イソプロピルアルコール溶液0.98gを仕込み、そこに滴下ロートよりジメチルエトキシシラン104.2g(1.0mo1)を70℃にて3時間かけて滴下してヒドロシリル化反応させた。そのまま1時間熟成後、エタノール368.5g及びドデシルベンゼンスルホン酸1.7gを添加し、6時間還流することにより脱シリル化反応を完結させた。
【0035】
この反応液を蒸留装置に移し、常圧にてエタノール及びトリメチルエトキシシランを留去した後、水10gを加えて2時間還流した。その後、減圧蒸留により99〜101℃/2mmHgの留分を分取したところ、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン106.9gが得られた(収率86%)。得られた化合物をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、1−(2−アミノプロピル)−3−(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンは全く含んでいないことが確認された。
【0036】
〔実施例2〕
脱シリル化反応において使用したエタノール368.5gをメタノール256.3gに変更した以外は実施例1と同様にヒドロシリル化反応及び脱シリル化反応を行った。
【0037】
この反応液を蒸留装置に移し、常圧にてメタノール、トリメチルメトキシシラン及びトリメチルエトキシシランを留去した後、水10gを加えて2時間還流した。その後、減圧蒸留により85〜87℃/1mmHgの留分を分取したところ、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン104.2gが得られた(収率84%)。得られた化合物をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、1−(2−アミノプロピル)−3−(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンは全く含んでいないことが確認された。
【0038】
〔実施例3〕
撹拌機、還流冷却器、温度計及び滴下ロートを備えた1リットルのガラスフラスコ中にN−トリメチルシリルアリルアミン129.3g(1.0mol)及びH2PtC16・6H2Oの4%イソプロピルアルコール溶液0.98gを仕込み、そこに滴下ロートよりジメチルエトキシシラン104.2g(1.0mo1)を70℃にて3時間かけて滴下してヒドロシリル化反応させた。そのまま1時間熟成後、エタノール50.7gを添加し、50℃にて1時間撹拌し、脱シリル化反応を完結させた。
【0039】
この反応液を蒸留装置に移し、常圧にてエタノール及びトリメチルエトキシシランを留去した後、水10gを加えて2時間還流した。その後、減圧蒸留により99〜101℃/2mmHgの留分を分取したところ、3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン99.8gが得られた(収率80%)。得られた化合物をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、1−(2−アミノプロピル)−3−(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンは全く含んでいないことが確認された。
【0040】
〔実施例4〕
N−トリメチルシリルアリルアミン129.3g(1.0mo1)をN−トリエチルシリルアリルアミン171.4g(1.0mo1)に変更する以外は実施例3と同様にしてヒドロシリル化反応及び脱シリル化反応を行った。
【0041】
この反応液を蒸留装置に移し、常圧にてエタノール及びトリエチルエトキシシランを留去した後、水10gを加えて2時間還流した。その後、減圧蒸留により91〜93℃/1.5mmHgの留分を分取したところ、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン88.4gが得られた(収率71%)。得られた化合物をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、1−(2−アミノプロピル)−3−(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンは全く含んでいないことが確認された。
【0042】
〔比較例1〕
撹拌機、還流冷却器、温度計及び滴下ロートを備えた1リットルのガラスフラスコ中にN−トリメチルシリルアリルアミン129.3g(1.0mo1)及びPtCl6・6H2Oの4%イソプロピルアルコール溶液0.98gを仕込み、そこに滴下ロートより1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン67.2g(0.5mo1)を70℃にて3時間かけて滴下してヒドロシリル化反応させた。そのまま1時間熟成後、メタノール64.0gを添加し、1時間還流することにより脱シリル化反応を行ったところ、反応は完結したものの、反応液中に大量の3−アミノプロピルペンタメチルジシロキサンと3−アミノプロピルジメチルメトキシシランが副生した。また、この反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、1−(2−アミノプロピル)−3−(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンが目的とする1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンに対して7%含まれていることが確認された。
【0043】
〔比較例2〕
撹拌機、還流冷却器、温度計及び滴下ロートを備えた500mlのガラスフラスコ中に1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン67.29(0.5mol)、キシレン150g及びH2PtC16・6H2Oの4%イソプロピルアルコール溶液0.15gを仕込み、100℃に加熱した。そこに滴下ロートよりN−ベンジリデンアリルアミン145.2g(1.0mo1)を2時間かけて滴下してヒドロシリル化反応させ、滴下終了後150℃で更に3時間熟成した。この反応液に17%塩酸275gを加え加水分解により脱保護基を行った後、水層を分取し、同量のトルエンで洗浄後、水酸化ナトリウム47.5g及び水140gを加え、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンを遊離させた。得られた化合物をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、1−(2−アミノプロピル)−3−(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンが目的とする1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンに対して13%含まれていることが碓認された。
Claims (2)
- 下記一般式(1)
HSi(CH3)2(OR1) (1)
(但し、R1は一価アルキル基を示す。)
で表されるハイドロジェンジメチルアルコキシシラン化合物と下記一般式(2)
XYNCH2CH=CH2 (2)
(但し、Xはトリアルキルシリル基、Yは水素原子又はトリメチルシリル基を示す。)
で表されるN−シリル化アリルアミン化合物とを白金触媒の存在下でヒドロシリル化反応させた後、アルコールを添加して脱シリル化反応させ、得られた3−アミノプロピルジメチルアルコキシシラン化合物を加水分解することを特徴とする1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンの製造方法。 - 式(2)のN−シリル化アリルアミン化合物が、N,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミンである請求項1記載の1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンの製造方法。
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