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JP3655481B2 - 震動ドライバドリル - Google Patents

震動ドライバドリル Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の動作モードを切替可能とした震動ドライバドリルに関する。
【0002】
【従来の技術】
震動ドライバドリルの動作モードを切り替える構造は、特開平6−339868号公報に開示の如く、スピンドルに固着され、軸方向にラチェット歯を設けた回転ラチェットと、スピンドルに遊挿され、回転ラチェットに対向する面に同じくラチェット歯を形成して回り止めされる固定ラチェットとからなるカム手段を、リング体やレバー等の第一切替部材で制御する構造が知られている。即ち、第一切替部材の第一の切替位置では、固定ラチェットが回転ラチェット側へ移動してラチェット歯同士が干渉し、スピンドルには回転に加えて軸方向への震動動作が付与され(震動モード)、第二の切替位置では、固定ラチェットが回転ラチェットから離反してスピンドルには回転のみが付与される(ドリルモード)ものである。
又、ここには、スピンドル前段に配置される遊星歯車減速機構において、遊星歯車の周囲で噛合するインターナルギヤの1つをハウジング内で回転自在とすると共に、そのインターナルギヤを、スチールボールとワッシャー及びコイルバネとからなる押圧手段で押圧固定し、スピンドルへの負荷が増大するとインターナルギヤを空転させてスピンドルの回転伝達を遮断するトルク調整機構も採用されている。このトルクの設定は、ハウジングに螺合されてコイルバネの前端を支持するリング体等の第二切替部材の回転操作により、コイルバネの押圧力を変更することで可能となっている。
一方、ここには、一つの切替部材でカム手段の切替とコイルバネの押圧力の変更も可能とした構成も記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、震動モードやドリルモードで使用する際には、負荷によってインターナルギヤが簡単に空転しないように、第一切替部材による動作モードの切替操作に加え、第二切替部材を操作してトルクを最大にする必要がある。逆に、震動又はドリルモードからネジ締め等に使用する際には、トルク調整が働くように、第一切替部材によるドリルモードへの切替操作に加え、最大トルクから所望のトルクへ改めて第二切替部材を操作し直す必要がある。このように震動及びドリルモードとトルク調整との間の切替使用にあっては常に2つの切替部材の操作が必要となるため、取り扱いが面倒となって使い勝手が良くなかった。
一方、一つの切替部材で動作モードの切替とトルク調整とを行う場合においても、孔開けとネジ締めとの交互使用では切替部材(ここでは切替リング)を左右に最大量で交互に回転させて使うことがあるため、やはり使い勝手が良くなかった。
【0004】
そこで、請求項1に記載の発明は、このように動作モードの選択に2つの切替部材を用いるもので、震動及びドリルモードの場合には第二切替部材の操作を不要として、動作モードの選択に伴う操作性を良好とし、使い勝手に優れた震動ドライバドリルを提供することを目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、前記インターナルギヤを固定可能な規制部材を、前記インターナルギヤの固定位置とその固定の解除位置との間で移動可能に設ける一方、前記第一切替部材に、前記スピンドルに回転のみ行わせる第三の切替位置を設定して、前記第一切替部材の操作によって、前記第一の切替位置と第二の切替位置とでは前記規制部材を前記固定位置に、前記第三の切替位置では前記規制部材を前記解除位置に夫々移動制御することを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
《形態1》
図1は震動ドライバドリルの先端部分の一部断面説明図で、震動ドライバドリル1は、一対の半割ハウジングからなる本体ハウジング2内にモータ3を収容し、そのモータ3のモータ軸4から、本体ハウジング2に前方(図1の右側)から組み付けられるギヤアッセンブリ7を介して、ギヤアッセンブリ7から前方へ突出するスピンドル5へ回転伝達するもので、スピンドル5の先端にはドリルチャック6が設けられている。又、ギヤアッセンブリ7において、第一ギヤケース8内には、複数の遊星ギヤ11,11・・とそれらの遊星ギヤ11,11・・を支持するキャリア12,12・・と、遊星ギヤ11,11・・の外周で噛合するインターナルギヤ13,13・・とを三段配置してなる周知の遊星歯車減速機構10が収容され、モータ軸4の回転が減速される。スピンドル5は、その後端が三段目のキャリア12と一体化した手締め用のロックカム14にスプライン結合されると共に、第一ギヤケース8の前方に固着される第二ギヤケース9にボールベアリング15,16によって軸支されている。
【0007】
又、図2にも示す如く、第二ギヤケース9の筒状部9a内でボールベアリング15,16間には、前方から第一カム17、第二カム18、第三カム19が夫々スピンドル5に貫通され同軸で配置されている。第一カム17は、スピンドル5と一体回転し、後面には円形に連続する複数の第一カム歯20,20・・が形成されるリング体であり、第二カム18は、その第一カム歯20と対向する前面に同じ形状の第二カム歯21,21・・を形成してスピンドル5に遊挿されるリング体である。更に第二カム18は、上下二カ所にガイド部22,22が突設され、これらが第二ギヤケース9の内面で軸方向へ形成された一対のリブ23,23及び24,24の間に挿入されることで、軸方向にのみ移動可能となっており、ボールベアリング16後面のフラットワッシャー25との間に配置されたコイルスプリング26により、後方へ付勢されている。又、第二カム18の後面には、周方向の片面(第三カム19に向かって左回り側)を傾斜面とした突起27,27・・を3カ所均等に突設している。
【0008】
第三カム19も、筒状部9aの底面にあってスピンドル5に遊挿されるリング体で、その左右側面から前方へは、筒状部9aの内面に沿って連結腕28,28が突設されている。又、第三カム19の後面には、筒状部9a底面におけるスピンドル5の貫通孔に連設された扇状の切欠き29に挿入する位置決め用の規制片30が突設されて、規制片30が周方向に移動できる範囲内で第三カム19が回転可能となっている。更に、第三カム19の前面には、第二カム18の突起27と反対側の周方向に傾斜面を備えた第二突起31,31・・を3カ所均等に突設している。ここでは、第三カム19を第二突起31の傾斜面方向に回転させると、傾斜面同士の案内により、第二カム18の各突起27が各第二突起31に夫々乗り上げる格好となり、第二カム18はコイルスプリング26の付勢に抗して前方へ移動する。この乗り上げ状態で、第二カム18前面の第二カム歯21が第一カム17後面の第一カム歯20と当接することになる。
【0009】
一方、第三カム19の回転は、筒状部9aの前端に回動自在に外嵌される第一切替部材としての第一チェンジリング32により行われる。即ち、スピンドル5と筒状部9aとの間には、ボールベアリング16を保持する筒状のベアリングボックス33が回動可能に配置されて、その後端の切欠き34,34に、第三カム19の連結腕28,28が係合しており、このベアリングボックス33の側面に突設された一対の連結片35,35が筒状部9aを貫通して第一チェンジリング32後面の把持部36,36に夫々把持されることで、第一チェンジリング32の回転操作によってベアリングボックス33を回転させ、第三カム19を同調させるようにしたものである。尚、第一チェンジリング32の前方側への移動は、筒状部9aに装着されるフラットワッシャー37及びサークリップ38により、後方側への移動は、同じく筒状部9aに回動自在に外嵌される第二切替部材としての第二チェンジリング39によって夫々規制される。
【0010】
又、図3にも示す如く、第一チェンジリング32と第二チェンジリング39との間には、2つのワッシャー40,41が配置される。これらのワッシャー40,41は、筒状部9aの側面へ軸方向に突設された複数の突条42,42間に納まる突起43,43・・を有して筒状部9aに回り止め状態で外嵌されるもので、前方のワッシャー40には、筒状部9aの外面に沿った帯状の自由端を前方へ弾性変形させてなる左右一対のスプリング片44,44と、上方中央で同じく筒状部9aの外面に沿った帯状の自由端の中央を前方へ弾性変形させてなるクリック片45とが夫々形成され、後方のワッシャー41には、第二チェンジリング39に向かって左側に、筒状部9aに沿った帯状の自由端の中央を後方へ弾性変形させてなるクリック片46が形成されている。
【0011】
47,47は、筒状部9aの左右の側面形状に沿って湾曲し、筒状部9aの突条42,42間で前後にスライド可能に配置された規制部材としての一対のストッパで、各ストッパ47の前端は、2つのワッシャー40,41を貫通して第一チェンジリング32の後面で軸方向と直交状に立ち上がる当接片48となっており、この当接片48,48に、ワッシャー40のスプリング片44,44が当接してストッパ47,47を前方へ付勢し、第一チェンジリング32の後面に当接させている。一方、第一チェンジリング32の後面には、周方向の片面(後方へ向かって右回り側)を傾斜面とした突起49,49が点対称に突設されて、第一チェンジリング32の回動操作に伴い、ストッパ47,47を突起49,49に乗り上げ又は離反させることで、ストッパ47,47の軸方向の位置を調整可能となっている。尚、ストッパ47,47の後方側で筒状部9aの根元には、筒状部9aの左右で突条42,42間に納まる押圧片51,51を延設したフラットワッシャー50が軸方向に移動可能に設けられて、第一チェンジリング32の回動に伴いストッパ47,47が突起49,49に乗り上げた状態では、ストッパ47,47の後端がフラットワッシャー50に当接するものとなる。
【0012】
一方、第二チェンジリング39の内周には雌ネジ部52が形成され、その雌ネジ部52に、突条42,42間に納まる突起54,54・・によって筒状部9aに軸方向にのみ移動自在に外嵌され、外周に雄ネジ部55を形成したスプリングホルダ53が螺合して、第二チェンジリング39の回動操作によって、スプリングホルダ53を軸方向へネジ送りし、フラットワッシャー50との間に配置されたコイルスプリング56の軸方向の長さ、即ちフラットワッシャー50への押圧力を変更可能としている。又、フラットワッシャー50の後方には、第二ギヤケース9を貫通して遊星歯車減速機構10の三段目のインターナルギヤ13の前面に当接する複数のピン57,57・・が配置されると共に、当該インターナルギヤ13は第一ギヤケース8内で回動自在に設けられており、フラットワッシャー50からピン57,57・・を介して伝達されるコイルスプリング56の押圧力により、インターナルギヤ13が固定されるようになっている。
【0013】
更に、第二チェンジリング39の前面には、ワッシャー41のクリック片46が嵌合可能な凹部58,58・・が周方向で複数配列されて、コイルスプリング56による押圧力を最小〜最大とする第二チェンジリング39の回動範囲においてクリック片46が凹部58の何れかに嵌合し、第二チェンジリング39を位置決めするクリック作用を得ている。同様に、第一チェンジリング32の後面にはワッシャー40のクリック片45が嵌合する凹部59が30°間隔で3カ所形成されて、各位置でクリック作用が得られるようになっているが、ここでは、前方側から震動ドライバドリル1を見て第一チェンジリング32の左端の凹部59でクリック片45が嵌合する第一の切替位置(図4(A))では、ベアリングボックス33と第三カム19とが右回転して第二突起31と突起27とが軸方向で重なり合い、第二カム18を前方へ押し上げる。よって、第二カム18と第一カム17とが第一,第二カム歯20,21同士で当接する震動モードとなり、スピンドル5が回転すると、カム歯同士の干渉によってスピンドル5が軸方向へ僅かに前後移動する震動動作が付与されることになる。尚、図1及び4に表れる60は、ボールベアリング16とスピンドル5の大径部との間でスピンドル5に外装されるウェーブワッシャーで、震動モード時のスピンドル5を、後端に装着したサークリップ61がボールベアリング15へ当接する最前方位置へ復帰させる弾性を得ている。
【0014】
次に、第一チェンジリング32を震動モードから30°左回転させる第二の切替位置では(図4(B))、同時に左回転した第三カム19の第二突起31と第二カム18の突起27とが周方向に離反し、第二カム18が後退するため、第一カム17とのカム歯同士の干渉が解除されるドリルモードとなる。よってここでは、スピンドル5は回転のみの動作となる。
又、このドリルモードと先の震動モードとの場合は、図4(A)(B)に示すように、突起49,49がストッパ47,47の前方にあって当接片48,48を後方へ押圧し、各ストッパ47の後端をフラットワッシャー50に当接させる。よって、これらの動作モードでは、第二チェンジリング39の回動によるコイルスプリング56の押圧力に関係なくピン57及びフラットワッシャー50の前方への移動は阻止されるため、三段目のインターナルギヤ13は強固に固定される。
【0015】
そして、ドリルモードから第一チェンジリング32を30°左回転させる第三の切替位置では(図4(C))、第三カム19の第二突起31と第二カム18の突起27とは離反のままで、第一チェンジリング32の突起49,49がストッパ47,47の当接片48,48から離反し、スプリング片44,44の付勢によりストッパ47,47が前進してフラットワッシャー50の押圧を解除するクラッチモードとなる。このクラッチモードでは、インターナルギヤ13は、フラットワッシャー50及びピン57を介してコイルスプリング56の押圧力のみによって固定されるため、ネジの締め終わり等でスピンドル5への負荷が増大してコイルスプリング56によるインターナルギヤ13の押圧力を超えると、ピン57及びフラットワッシャー50を押し上げてインターナルギヤ13が空転し、スピンドル5への回転伝達を遮断することになる。よって、このようなクラッチが働くトルクの調整を行う場合は、第二チェンジリング39を所望の位置へ回転させて(第二チェンジリング39の側面にはトルクの強さを表す番号が段階的に表記され、第二ギヤケース9の側面には番号を合わせる矢印62が突設されている)、コイルスプリング56の押圧力を変更すれば良い。
【0016】
このように上記形態1によれば、トルク調整用のコイルスプリング56とは別に、フラットワッシャー50に直接当接してインターナルギヤ13を固定するストッパ47,47を設ける一方、第一チェンジリング32にクラッチモード(第三の切替位置)を設定し、第一チェンジリング32の回転操作によって震動又はドリルモードとクラッチモードとの間でストッパ47,47を制御させる構成としたことで、震動モードとドリルモードとの場合に必要なクラッチの解除を、第二チェンジリング39によるトルク調整位置に関係なく行うことができると共に、震動モードとドリルモードの時にクラッチが働いてしまうことも生じない。よって、震動モード、ドリルモード、クラッチモード(トルク調整)の3つの動作モードを第一チェンジリング32の操作のみで簡単且つ確実に切り替えることができ、使い勝手に優れたものとなる。
【0017】
《形態2》
次に、震動ドライバドリルの他の形態を説明する。尚、上記形態1と同じ符号は同じ部品を示すため、説明は省略する。
図5,6において、筒状部9a内のスピンドル5には、ボールベアリング15,16の間でリング状の第一カム63が一体回転可能に固着され、第一カム63の後面には第一カム歯64,64・・が形成される。又、第一カム63の後方で筒状部9aを閉塞するロックリング65の前方には、スピンドル5に遊貫され、前面に、第一カム歯64に噛合する第二カム歯67,67・・と、その第二カム歯67の外周に形成される係合歯68とを形成した第二カム66が配置されている。69,69・・は第二カム66とスピンドル5との間に設けられたスチールボール、70は、スピンドル5の大径部とボールベアリング16との間にあってスピンドル5を最前方位置へ付勢するコイルスプリング、71,71は、筒状部9aを直交状に貫通してボールベアリング16を固定するピンである。
【0018】
一方、筒状部9aの前端には、上下一対の切り込み72,72が軸方向に形成され、各切り込み72には、切替レバー73が夫々移動可能に収容される。切替レバー73,73は、筒状部9aの内周に沿って伸長する後端に、第二カム66の係合歯68と係合可能な爪74を、中間部に、切り込み72を通して筒状部9aの半径方向に突出する連結片75を夫々形成している。ここでは第一チェンジリング32とワッシャー40との間にカムリング76が設けられ、連結片75,75はカムリング76と第一チェンジリング32との間に挿入されている。このカムリング76は、外周の3カ所の突起77,77・・と第一チェンジリング32側の3カ所の凹部78,78・・との嵌合によって第一チェンジリング32に一体化されるリング体で、その前面には、点対称に位置する2つの円弧部分79,79が低くなる段差が形成され、円弧部分79,79において点対称に位置する片側の段差は傾斜面80,80となっている。更に、第一チェンジリング32の後面には、ストッパ47を後退させる突起49,49の他、円弧部分79の内周側に位置し、連結片75が通過可能な間隔を有して傾斜面80と平行となる傾斜面82を夫々備えた一対の突起81,81が形成されて、第一チェンジリング32を回転させることで、連結片75,75が傾斜面80,82間に案内され、突起81への乗り上げ位置と突起81からの離反位置とに相対移動して切替レバー73,73の軸方向の位置を変化させ、爪74,74を第二カム66の係合歯68と係脱可能としている。
【0019】
よって、本形態2においては、前方側から震動ドライバドリル1を見て第一チェンジリング32の右端の凹部59にクリック片45が嵌合する第一の切替位置(図7(A))では、連結片75,75が傾斜面80,82に案内されて突起81,81に乗り上げ、切替レバー73,73が後退する。すると、後端の爪74,74が第二カム66の係合歯68に係合して第二カム66の回転を規制するため、スピンドル5と一体回転する第一カム63の第一カム歯64が第二カム66の第二カム歯67と干渉し、スピンドル5が回転と共に前後移動する震動モードとなる。又、そこから第一チェンジリングを30°右回転させる第二の切替位置では(図7(B))、連結片75,75の前方から突起81,81が移動すると共に、傾斜面80,82間の案内で連結片75,75が前方へ移動し、切替レバー73,73を前進させる。よって、爪74,74によるロックが解除された第二カム66は回転フリーとなり、スピンドル5は回転のみ行うドリルモードとなる。尚、震動モードとドリルモードとの場合は、突起49,49がストッパ47,47を後方へ押圧してフラットワッシャー50に当接させているため、第二チェンジリング39によるトルク設定に拘わらず三段目のインターナルギヤ13は強固に固定される。
そして、ドリルモードから第一チェンジリング32を30°右回転させる第三の切替位置では(図7(C))、切替レバー73,73の位置はそのままで、第一チェンジリング32の突起49,49がストッパ47,47から離反してフラットワッシャー50の前方への移動を許容するため、第二チェンジリング39の操作によるコイルスプリング56の押圧力の変化でスピンドル5のトルクが調整されるクラッチモードとなる。
【0020】
このように形態2においても、形態1と同様に、トルク調整用のコイルスプリ3を固定するストッパ47,47を第一チェンジリング32の回転操作によって制御させる構成であるから、震動モードとドリルモードとの場合に必要なクラッチの解除を、第二チェンジリング39によるトルク調整位置に関係なく行うことができると共に、震動モードとドリルモードの時にクラッチが働いてしまうようなことも生じない。よって、震動モード、ドリルモード、クラッチモードの3つの動作モードを第一チェンジリング32の操作のみで簡単且つ確実に切り替えることができ、使い勝手に優れるのである。
【0021】
尚、規制部材としてのストッパ47の数や形状、これに対応する突起49の数や形状は上記形態1,2に限定するものでなく、4カ所配置したり、規制部材をプレート状でなく棒状としたりする等、第一チェンジリング32の第一、第二の切替位置と第三の切替位置との間で軸方向に前後移動してインターナルギヤ13の回転を規制及び解除できるものであれば、適宜変更可能である。又、トルク調整に係る構造も、ピン57に代えてスチールボールを1つ或いは軸方向に複数重ねたものとしたり、傾斜面を有した爪同士の噛み合いによるものとしたりする等、形態1,2の内容に限らない。
【0022】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、トルク調整用の押圧手段とは別に、インターナルギヤを固定可能な規制部材を設ける一方、第一切替部材に、スピンドルに回転のみ行わせる第三の切替位置を設定して、第一切替部材の操作によって規制部材を移動制御する構成としたことで、第一、第二の切替位置で選択される震動モードとドリルモードとの場合に必要なトルク調整機能の解除を、第二切替部材によるトルク調整位置に関係なく行うことができると共に、震動モードとドリルモードの時にトルク調整が働いてしまうことも生じない。よって、震動モード、ドリルモード、トルク調整の3つの動作モードを第一切替部材の操作のみで簡単且つ確実に切り替えることができ、使い勝手に優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】形態1における震動ドライバドリルの一部断面説明図である。
【図2】形態1における動作モードの切替に係る構造を示す分解説明図である。
【図3】形態1におけるトルク調整に係る構造を示す分解説明図である。
【図4】(A)形態1における震動モードを示す説明図である。
(B)形態1におけるドリルモードを示す説明図である。
(C)形態1におけるクラッチモードを示す説明図である。
【図5】形態2における震動ドライバドリルの一部断面説明図である。
【図6】形態2における動作モードの切替に係る構造を示す分解説明図である。
【図7】(A)形態2における震動モードを示す説明図である。
(B)形態2におけるドリルモードを示す説明図である。
(C)形態2におけるクラッチモードを示す説明図である。
【符号の説明】
1・・震動ドライバドリル、2・・本体ハウジング、3・・モータ、5・・スピンドル、7・・ギヤアッセンブリ、8・・第一ギヤケース、9・・第二ギヤケース、9a・・筒状部、10・・遊星歯車減速機構、13・・インターナルギヤ、17,63・・第一カム、18,66・・第二カム、19・・第三カム、20,64・・第一カム歯、21,67・・第二カム歯、32・・第一チェンジリング、39・・第二チェンジリング、40,41・・ワッシャー、53・・スプリングホルダ。

Claims (1)

  1. スピンドルに連係して軸方向への震動動作を付加可能なカム手段と、そのカム手段の前記スピンドルへの連係状態を切り替える第一切替部材とを設けて、前記第一切替部材の第一の切替位置では前記スピンドルに回転と震動とを、第二の切替位置では前記スピンドルに回転のみを夫々付与可能とする一方、前記スピンドル前段の遊星歯車減速機構で回動自在に設けられたインターナルギヤと、そのインターナルギヤを押圧する押圧手段と、その押圧手段の押圧力を調整可能な第二切替部材とを設けて、前記第二切替部材の操作により、前記インターナルギヤが空転して前記スピンドルへの回転伝達を遮断するトルク調整を可能とした震動ドライバドリルであって、
    前記インターナルギヤを固定可能な規制部材を、前記インターナルギヤの固定位置とその固定の解除位置との間で移動可能に設ける一方、前記第一切替部材に、前記スピンドルに回転のみ行わせる第三の切替位置を設定して、前記第一切替部材の操作によって、前記第一の切替位置と第二の切替位置とでは前記規制部材を前記固定位置に、前記第三の切替位置では前記規制部材を前記解除位置に夫々移動制御することを特徴とする震動ドライバドリル。
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