JP3653711B2 - 液晶配向剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶表示素子に用いられる液晶配向膜を形成するための液晶配向剤に関する。さらに詳しくは、液晶の配向性が良好で、且つ液晶分子の長軸と液晶配向膜面とがなす角度(以下、「プレチルト角」という。)がラビング条件等に影響されず、安定して大きなプレチルト角を発現する液晶配向膜を形成するため液晶配向剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、正の誘電異方性を有するネマチック型液晶を、液晶配向膜を有する透明電極付き基板間にサンドイッチ構造にし、その液晶分子の長軸が前記基板間で連続的に90度捻れるようにしてなるTN(Twisted Nematic)型液晶表示素子(以下、「TN型表示素子」という。)が知られている。また前記TN型表示素子に比べて、コントラスト及び視角依存性に優れるSTN(Super Twisted Nematic)型液晶表示素子(以下、「STN型表示素子」という。)が開発されている。STN型表示素子は、TN型表示素子と異なり、ネマチック型液晶と光学活性物質であるカイラル剤とをブレンドしたものを用い、さらに液晶分子の長軸を基板間で連続的に180度以上捻れるようにしてなる液晶表示素子である。これらの液晶表示素子の液晶配向膜は、ラビング処理を施したポリイミド膜が用いられる。
【0003】
しかしながら、従来知られているポリイミド等からなる液晶配向膜を用いると、液晶配向膜のプレチルト角が小さいため、TN型表示素子においては、液晶セル駆動時のリバースチルト現象による表示不良を生じやすく、また、STN型表示素子においては、液晶を基板間で180度以上捻ることができず、充分な表示特性を得ることが困難であった。
【0004】
このため、高いプレチルト角を発現する液晶配向膜として、ポリイミド末端部、ポリイミド側鎖部に長鎖アルキル基を導入したポリイミドを含有する液晶配向膜が用いられている。しかし、この長鎖アルキル基を導入したポリイミドを含有する液晶配向膜は、そのプレチルト角安定性が不充分であった。すなわち液晶配向膜の膜厚の面内バラツキ、ラビング条件の変動等から生じるプレチルト角のバラツキが表示ムラとなるので、安定して大きなプレチルト角を発現することができる工程マージンの広い液晶配向膜が形成できる液晶配向剤が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、液晶の配向性が良好で、且つ液晶配向膜の膜厚ムラ、ラビング条件の変動等に対するプレチルト角の依存性が小さく、安定して大きなプレチルト角を発現する、TN型表示素子又はSTN型表示素子用として好適に用いることができる液晶配向膜を形成するための液晶配向剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、本発明の前記目的は、
少なくとも下記一般式(I)
【0007】
【化2】
【0008】
(式中、R1及びR2は、各々独立に、水素原子又はメチル基であり、R3は水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基であり、置換基R4、R5、R6及びR7 は、メチル基であり、p、q、r及びsは、各々独立に、0〜4の整数であり、そしてR8及びR9は、各々独立に、単結合、−CO−あるいは−CH2−で示される二価の基である。)
で示されるジアミン化合物(以下、「ジアミン化合物(I)」という。)を含有するジアミン化合物とテトラカルボン酸二無水物を反応して得られるポリアミック酸(以下、「特定重合体(I)」という。)及びそのポリイミド(以下、「特定重合体(II)」という。)から選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする液晶配向剤によって達成される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。これにより本発明の目的、構成及び効果が明確になろう。
[ジアミン化合物(I)]
本発明のジアミン化合物(I)の構造を示す前記式(I)において、各符号の定義は下記のとおりである。
(1)R1及びR2は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子又はメチル基であり、好ましくはメチル基である。
(2)R3は水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基である。前記アルキル基の具体例としてメチル基、エチル基、1,5−ジメチルヘキシル基、1,4,5−トリメチルヘキシル基、1,5−ジメチル−4−エチルヘキシル基等を挙げることができる。特に1,5−ジメチルヘキシル基が好ましい。
(3)置換基R4、R5、R6及びR7 は、メチル基である。
(4)p、q、r及びsは、各々独立に、0〜4の整数である。
(5)R8及びR9は、各々独立に、単結合、−CO−又は−CH2−で示される二価の基である。
【0010】
ジアミン化合物(I)としては、例えば下記式(I−1)〜(I−7)
【0011】
【化3】
【0012】
【化4】
【0013】
【化5】
【0014】
【化6】
【0015】
で示されるものを挙げることができる。特に式(I−1)が好ましい。
【0016】
ここで、前記ジアミン化合物(I)の製造方法について説明する。
前記ジアミン化合物(I)は、該ジアミン化合物に対応する下記式(V)
【0017】
【化7】
【0018】
(式(V)中、R1〜R9及びp、q、r及びsは前記式(I)の場合と同意である。)
で示される芳香族ジニトロ化合物(以下、「ジニトロ化合物(V)」という。)を還元することにより得ることができる。
【0019】
ジニトロ化合物(V)としては、例えば前記ジアミン化合物(I)の具体例である前記式(I−1)〜(I−7)に対応するものを挙げることができる。特に好ましいジニトロ化合物(V)としては前記式(I−1)に対応するもの挙げることができる。
【0020】
また、前記ジニトロ化合物(V)は、下記式(III)
【0021】
【化8】
【0022】
(式(III)中、R1〜R5、p及びqは前記式(I)の場合と同意である。)で示されるビスフェノール化合物(以下、「ビスフェノール化合物(III)」という。)を下記式(IV)及び/又は(IV’)
【0023】
【化9】
【0024】
(式(IV)及び(IV’)中、Yはハロゲン原子、ハロメチル基、カルボキシル基又はハロホルミル基であり、R6及びR7は前記式(I)の場合と同意である。)
で示されるニトロ化合物(以下、両者を合わせて「ニトロ化合物(IV)」という。)を反応させることにより得られる。
【0025】
前記ビスフェノール化合物(III)としては、前記ジニトロ化合物(V)に対応するビスフェノール化合物を挙げることができ、具体的には下記式
【0026】
【化10】
【0027】
で示されるものを挙げることができる。
【0028】
さらに前記ビスフェノール化合物(III)は下記式(II)
【0029】
【化11】
【0030】
(式(II)中、R1〜R3は前記式(I)の場合と同意である。)
で示されるカルボニル基含有ステロイド化合物(以下、「カルボニル基含有ステロイド化合物(II)」という。)とフェノール類とを、酸性触媒を用いて、必要に応じて溶媒の存在下に反応させることにより得ることができる。
【0031】
以上のとおり、本発明のジアミン化合物(I)は下記第1工程〜第3工程により製造することができる。
(1)第1工程:カルボニル基含有ステロイド化合物(II)とフェノール類とを反応させてビスフェノール化合物(III)を生成する工程。
(2)第2工程:第1工程で生成したビスフェノール化合物(III)と芳香族ニトロ化合物(IV)とを反応させてジニトロ化合物(V)を生成する工程。
(3)第3工程:第2工程で生成したジニトロ化合物(V)を還元してジアミン化合物(I)を生成する工程。
【0032】
以下に、各工程の詳細を説明する。
[第1工程]
第1工程で使用するカルボニル基含有ステロイド化合物(II)は、公知であり、周知の方法で合成して使用するか市販品を使用することができる。
カルボニル基含有ステロイド化合物(II)と反応させるフェノール類としては、例えばフェノール、2,6−キシレノール、o−クレゾール、m−クレゾール等を挙げることができる。
カルボニル基含有ステロイド化合物(II)とフェノール類との反応において、通常、カルボニル基含有ステロイド化合物(II)1モルに対して、フェノール類を2〜50モル、好ましくは2〜10モル使用する。
反応は必要に応じて溶媒を用いて行うことができる。このような溶媒としては、前記化合物を溶解させることができ、且つ反応を阻害しないものであれば特に限定されず、例えばベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;その他ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等を挙げることができる。
【0033】
前記反応に用いられる酸性触媒としては周知の無機酸及び有機酸より適宜選択することができ、具体的には塩酸、硫酸、リン酸等の鉱酸:ギ酸、シュウ酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸;塩化亜鉛、塩化アルミニウム、塩化鉄、三フッ化ホウ素等のルイス酸;さらに固体酸等を挙げることができる。酸性触媒は、通常、カルボニル基含有ステロイド化合物(II)1モルに対して2〜100モル、好ましくは2〜10モル用いられる。
【0034】
前記反応の反応温度は、通常、0〜250℃、好ましくは10〜100℃である。反応時間は、通常3〜100時間、好ましくは3〜6時間である。前記反応後、得られたビスフェノール化合物(III)を単離せずに反応生成物をそのまま第2工程へ供することもでき、必要に応じて再結晶等の手段により単離精製した後、第2工程へ共することができる。単離精製における再結晶溶媒としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール等のアルコール類;テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類等を用いることができる。
【0035】
[第2工程]
第2工程は、目的のジニトロ化合物(V)におけるR8及びR9の種類ごとに説明する。
[1]R8及びR9が単結合である場合
第2工程は、前記式(IV)におけるYがハロゲン原子であるニトロ化合物(IV)とビスフェノール化合物(III)とを溶媒中、触媒の存在下で脱ハロゲン化水素反応させることにより行われる。
【0036】
ハロゲン原子を含むニトロ化合物(IV)としては、例えば1−クロロ−2−ニトロベンゼン、1−クロロ−3−ニトロベンゼン、1−クロロ−4−ニトロベンゼン、1−ブロモ−2−ニトロベンゼン、1−ブロモ−3−ニトロベンゼン、1−ブロモ−4−ニトロベンゼン、1−ヨード−2−ニトロベンゼン、1−ヨード−3−ニトロベンゼン、1−ヨード−4−ニトロベンゼン、1−フルオロ−2−ニトロベンゼン、1−フルオロ−3−ニトロベンゼン、1−フルオロ−4−ニトロベンゼン、2−クロロ−3−ニトロトルエン、2−クロロ−4−ニトロトルエン、2−クロロ−5−ニトロトルエン、2−クロロ−6−ニトロトルエン、4−クロロ−2−ニトロトルエン、4−クロロ−3−ニトロトルエン、2−ブロモ−3−ニトロトルエン、2−ブロモ−4−ニトロトルエン、2−ブロモ−5−ニトロトルエン、2−ブロモ−6−ニトロトエルン、4−ブロモ−2−ニトロトルエン、4−ブロモ−3−ニトロトルエン、2−フルオロ−3−ニトロトルエン、2−フルオロ−4−ニトロトルエン、2−フルオロ−5−ニトロトルエン、2−フルオロ−6−ニトロトルエン、3−フルオロ−4−ニトロトルエン、4−フルオロ−2−ニトロトルエン、4−フルオロ−3−ニトロトルエン、5−フルオロ−2−ニトロトルエン、3−クロロ−4−ニトロトルエン、5−クロロ−2−ニトロトルエン、3−ブロモ−4−ニトロトルエン、5−ブロモ−2−ニトロトルエン、2−ヨード−3−ニトロトルエン、2−ヨード−4−ニトロトルエン、2−ヨード−5−ニトロトルエン、3−ヨード−4−ニトロトルエン、4−ヨード−2−ニトロトルエン、4−ヨード−3−ニトロトルエン、5−ヨード−2−ニトロトルエン等を挙げることができる。
【0037】
前記脱ハロゲン化水素反応に用いることのできる溶媒としては、ニトロ化合物(IV)、ビスフェノール化合物(III)および反応により生成したジニトロ化合物(V)を溶解させることができかつ反応により変質しないものが好ましい。
【0038】
このような溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、アニソール等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等を挙げることができる。
【0039】
前記脱ハロゲン化水素反応に用いる触媒としては、例えば銅粉、塩化銅(I)、臭化銅(I)、よう化銅(I)等の銅類;テトラブチルアンモニウムフルオライド、テトラエチルアンモニウムフルオライド、アセチルコリンクロライド、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ベンジルコリンクロライド、ベンジルセチルジメチルアンモニウムクロライド、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロライド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、クロロコリンクロライド、コリンクロライド、n−デシルトリメチルアンモニウムクロライド、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジメチルベンジルフェニルアンモニウムクロライド、ジメチルジステアリルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ラウロリルコリンクロライド、メタコリンクロライド、(2−メトキシエトキシメチル)トリエチルアンモニウムクロライド、メチルトリエチルアンモニウムクロライド、オクチルトリメチルアンモニウムクロライド、フェニルトリエチルアンモニウムクロライド、フェニルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、スクシニルコリンクロライド、テトラデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、テトラアルミニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラデシルトリメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムクロライド、
【0040】
トリオクチルメチルアンモニウムクロライド、アセチルコリンブロマイド、ベンゾイルコリンブロマイド、ベンジルトリブチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロマイド、ブロモコリンブロマイド、セチルジメチルエチルアンモニウムブロマイド、コリンブロマイド、デシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ジデシルジメチルアンモニウムブロマイド、ジラウリルジメチルアンモニウムブロマイド、ジメチルジミスチリルアンモニウムブロマイド、ジメチルジパルミチルアンモニウムブロマイド、ジメルチジステアリルアンモニウムブロマイド、ドデシルチリメチルアンモニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ヘキシルトリメチルアンモニウムブロマイド、オクチルトリメチルアンモニウムブロマイド、フェニルトリメチルアンモニウムブロマイド、ステアリルトリメチルアンモニウムブロマイド、テトラアルミニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラデシルアンモニウムブロマイド、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラプロピルアンモニウムブロマイド、トリメチルビニルアンモニウムブロマイド、アセチルコリンヨーダイド、アセチルオチオコリンヨーダイド、ベンゾイルコリンヨーダイド、ベンゾイルチオコリンヨーダイド、ベンジルトリエチルアンモニウムヨーダイド、ブチルコリンヨーダイド、ブチルチオコリンヨーダイド、N,N−ジメチルメチレンアンモニウムヨーダイド、エチルトリメチルアンモニウムヨーダイド、エチルトリプロピルアンモニウムヨーダイド等の第四級アンモニウム化合物類;
【0041】
1−アザ−15−クラウン 5−エーテル、1−アザ−18−クラウン 6−エーテル、ベンゾ−12−クラウム 4−エーテル、ベンゾ−15−クラウン 5−エーテル、ベンゾ−18−クラウン 6−エーテル、12−クラウン 4−エーテル、15−クラウン 5−エーテル、18−クラウン 6−エーテル、4,13−ジアザ−18−クラウン 6−エーテル、ジベンゾ−18−クラウン 6−エーテル、ジベンゾ−24−クラウン 8−エーテル、N,N'−ジベンジル−4,13−ジアザ−18−クラウン 6−エーテル、ジシクロヘキサノ−18−クラウン 6−エーテル、4'−ニトロベンゾ−15−クラウン 5−エーテル、4'−ニトロベンゾ−18−クラウン 6−エーテル、N−フェニルアザ−15−クラウン 5−エーテル、1,4,7,10−テトラアザシクロドデセンテトラハイドロクロライド等のクラウンエーテル類が挙げられる。
【0042】
前記脱ハロゲン化水素反応に用いる触媒は、通常、ニトロ化合物(IV)に対して、0.001〜5.0倍モル、好ましくは0.1〜2.5倍モル使用される。
また、前記脱ハロゲン化水素反応の反応温度は、通常、−50〜250℃、好ましくは0〜200℃の温度で行われ、反応時間は、通常、0.1〜20時間、好ましくは0.5〜10時間である。
【0043】
次いで前記脱ハロゲン化水素反応終了後、ジニトロ化合物(V)を含有する反応生成物をそのまま第3工程へ供することができ、必要に応じて、該反応生成物からジニトロ化合物(IV)を精製・分離して第3工程へ供することもできる。前記反応生成物からジニトロ化合物(V)を精製・分離する方法としては、例えば再結晶、昇華等の方法を挙げることができる。ここで再結晶に用いられる溶媒としては、加温時に芳香族ジニトロ化合物(V)の良溶媒であり、冷却時にその貧溶媒となるもので、かつ再結晶操作で変質しないものが好ましく、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン等のケトン類;メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、ヘキサノール等のアルコール類を挙げることができる。
【0044】
[2]R8及びR9が−CO−である場合
前記第2工程は、前記式(IV)におけるYがカルボキシル基またはハロホルミル基であるニトロ化合物(IV)とビスフェノール化合物(III)とを溶媒および触媒の存在下にエステル化反応させることにより行われる。
【0045】
カルボキシル基またはハロホルミル基を含むニトロ化合物(IV)としては、例えば2−ニトロ安息香酸、3−ニトロ安息香酸、4−ニトロ安息香酸、2−メチル−3−ニトロ安息香酸、2−メチル−6−ニトロ安息香酸、3−メチル−2−ニトロ安息香酸、3−メチル−4−ニトロ安息香酸、4−メチル−3−ニトロ安息香酸、5−メチル−2−ニトロ安息香酸、2−ニトロ安息香酸クロライド、3−ニトロ安息香酸クロライド、4−ニトロ安息香酸クロライド、2−ニトロ安息香酸ブロマイド、3−ニトロ安息香酸ブロマイド、4−ニトロ安息香酸ブロマイド、2−ニトロ安息香酸ヨーダイド、3−ニトロ安息香酸ヨーダイド、4−ニトロ安息香酸ヨーダイド、2−ニトロ安息香酸フルオライド、3−ニトロ安息香酸フルオライド、4−ニトロ安息香酸フルオライド等を挙げることができる。
【0046】
前記溶媒としては、ビスフェノール化合物(III)、ニトロ化合物(IV)およびエステル化反応によって生成したジニトロ化合物(V)を溶解することができ、かつ反応中に溶媒自体が変質しない溶媒を好ましく用いることができる。前記溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、アニソール、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル類;水等を挙げることができる。
【0047】
また、前記触媒としては、通常、エステル反応に用いられる酸触媒あるいは塩基触媒を挙げることができ、ニトロ化合物(IV)の種類により適宜選択することができる。酸触媒としては、例えば塩酸、硫酸、トリフルオロ酢酸無水物、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、三フッ化ホウ素ジブチルエーテル錯体等を挙げることができる。また、塩基触媒としては、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、ピコリン、ルチジン、ジメチルアニリン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン、テトラメチル尿素、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等を挙げることができる。触媒の使用量は、適宜、任意の割合で使用でき、例えばニトロ化合物(IV)に対して0.001〜5.0倍モル、好ましくは0.1〜2.5倍モルの範囲で用いられる。
【0048】
前記エステル化反応温度は、通常、−50〜250℃、好ましくは0〜200℃であり、反応時間は、通常0.1〜20時間、好ましくは0.5〜10時間である。
【0049】
[3]R8及びR9が−CH2−である場合
前記第2工程は、前記式(IV)におけるYがハロメチル基であるニトロ化合物(IV)とビスフェノール化合物(III)とを溶媒中、塩基性化合物の存在下に脱ハロゲン化水素反応を行うことにより行われる。
【0050】
ハロメチル基を含有するニトロ化合物(IV)として、例えばα−クロロ−2−ニトロトルエン、α−クロロ−3−ニトロトルエン、α−クロロ−4−ニトロトルエン、α−ブロモ−2−ニトロトルエン、α−ブロモ−3−ニトロトルエン、α−ブロモ−4−ニトロトルエン、α−ヨード−2−ニトロトルエン、α−ヨード−3−ニトロトルエン、α−ヨード−4−ニトロトルエン等を挙げることができる。
【0051】
前記溶媒としては、ハロメチル基を含有するニトロ化合物(IV)、ビスフェノール化合物(III)およびジニトロ化合物(V)を溶解し、かつ反応により変質しないものが好ましく、例えばベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、アニソール等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等を挙げることができる。
【0052】
また、前記塩基性化合物としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、ピコリン、ルチジン、ジメチルアニリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン、テトラメチル尿素等を挙げることができる。塩基性化合物の量は、適宜任意の割合で使用でき、例えばニトロ化合物(IV)1重量部に対して、通常、0.001〜5.0重量部、好ましくは0.1〜2.5重量部用いることができる。
【0053】
前記脱ハロゲン化水素反応の反応温度は、通常、−50〜250℃、好ましくは0〜200℃であり、反応時間は、通常、0.1〜20時間、好ましくは0.5〜10時間である。
【0054】
次いで、前記脱ハロゲン化水素反応終了後、ジニトロ化合物(V)を含有する反応生成物をそのまま第3工程へ供することができ、必要に応じて該反応生成物からジニトロ化合物(V)を前記R8及びR9が単結合である場合に記載した方法により精製・分離して第3工程へ供することもできる。
【0055】
[第3工程]
第3工程において、ジニトロ化合物(V)のニトロ基の還元が行われる。還元反応は、例えば水素ガス、ヒドラジン、塩酸等の周知の触媒の存在下に行うことができる。
前記触媒としては、例えばVIII族の金属すなわち鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金等の金属を活性主体とする金属触媒、具体的には担体に上記金属が担持された触媒、前記金属の錯体触媒を挙げることができ、前記還元反応において均一系でも不均一系であってもよい。
前記触媒の使用量は、適宜、任意の割合で使用でき、例えば触媒が前記のVIII族の金属を活性主体とする触媒の場合、ジニトロ化合物(V)に対して0.0001〜100重量%、特には0.001〜20重量%の範囲で用いることが好ましい。
【0056】
また、前記還元反応として、亜鉛、スズ、炭化スズ(II)、硫化ナトリウム、ナトリウムヒドロスルフィド、亜二チオン酸ナトリウム、硫化アンモニウム等の還元剤を用いる方法も使用できる。この場合、還元剤は、ジニトロ化合物(V)に対して0.001〜5倍モル、特には0.1〜2.5倍モル使用することが好ましい。
【0057】
前記還元反応における溶媒としては、ジニトロ化合物(V)と、ジアミン化合物(I)とを共に溶解し、かつ還元反応により変質しないものが好ましく、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソール、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル類;塩化メチレン、塩化エチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化アルカン類を挙げることができる。
【0058】
前記還元反応の反応温度は、通常、−50〜250℃、好ましくは0〜200℃で行われる。還元に水素を用いる場合、通常、0〜300kg/cm2G、好ましくは0〜200kg/cm2Gに加圧し、0.5〜200時間、好ましくは1〜50時間還元反応を行う。この場合、用いる水素は、必ずしも純粋である必要はなく、窒素、アルゴン等の不活性ガスを含むもの、あるいは一酸化炭素、メタン、水等の不純物を含むものでも使用することができる。
【0059】
第3工程の反応生成物から、ジアミン化合物(I)を単離するには、例えば再結晶法により行うことができる。再結晶溶媒としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール等のアルコール類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン等のエーテル類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;クロロメタン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類を挙げることができる。
【0060】
[ポリアミック酸及びポリイミド]
本発明の液晶配向剤は、ジアミン化合物(I)並びに必要に応じて用いるジアミン化合物(I)とそれ以外のジアミン化合物(以下、「他のジアミン化合物」という。)と組合せてジアミン成分とし、このジアミン成分とテトラカルボン酸二無水物とを反応させて得られるポリアミック酸[特定重合体(I)]及び/又はそのポリイミド[特定重合体(II)]を含有する。
【0061】
前記他のジアミン化合物としては、例えばp−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、3,3−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、5ーアミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、3,4’−ジアミノジフェニルエ−テル、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、1,4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニル、ジアミノテトラフェニルチオフェン等の芳香族ジアミン;
【0062】
1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6.2.1.02.7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)等の脂肪族あるいは脂環式ジアミン;
等が挙げられる。
【0063】
これらの中でp−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,5−ジアミノナフタレン、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4.4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニルが好ましい。
特に、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリンがとりわけ好ましい。 これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
【0064】
使用されるテトラカルボン酸二無水としては、例えばブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボルナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物等の脂肪族酸二無水物;ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物等の芳香族テトラカルボン酸二無水物を挙げることができる。
【0065】
これらのうちでは1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物が好ましく、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物が特に好ましい。これらは1種単独で又は2種以上組み合わせて用いられる。
【0066】
前記ジアミン成分としてのジアミン化合物中のジアミン化合物(I)の使用割合は、全ジアミン化合物中、0.1〜100モル%占めることが好ましい。TN型表示素子用としては1〜5モル%、STN型表示素子用としては5〜20モル%であることが好ましい。
【0067】
本発明の液晶配向剤に用いられる特定重合体(I)はジアミン化合物(I)あるいはジアミン化合物(I)と他のジアミン化合物との組合せとテトラカルボン酸二無水物とを反応させて得られる。かかる反応は有機溶媒中で、通常0〜150℃、好ましくは0〜100℃の反応温度で行われる。
テトラカルボン酸二無水物と全ジアミン化合物の使用割合は、全ジアミン化合物中のアミノ基1当量に対してテトラカルボン酸二無水物の酸無水物基を0.2〜2当量とするのが好ましく、より好ましくは0.3〜1.2当量である。
【0068】
ジアミン化合物の種類、テトラカルボン酸二無水物及び反応条件によっては、生成する重合体中にアミック酸単位の他にイミド単位が生成することがある。本発明においては、アミック酸単位とイミド単位の合計量100モル%中イミド単位が10モル%未満であれば特定重合体(I)、すなわちポリアミック酸として取り扱う。
【0069】
前記有機溶媒としては、反応で生成する特定重合体(I)を溶解しうるものが好ましくは用いられる。例えばN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミド等の非プロトン系極性溶媒;m−クレゾール、キシレノール、フェノール、ハロゲン化フェノール等のフェノール系溶媒を好ましく挙げることができる。有機溶媒の使用量は、通常、テトラカルボン酸二無水物及びジアミン化合物の総量が、反応溶液の全量に対して0.1〜30重量%になるようにするのが好ましい。
【0070】
本発明の液晶配向剤に用いられる特定重合体(II)は、前記特定重合体(I)を、加熱して、又は脱水剤及びイミド化触媒の存在下でイミド化することにより得られる。加熱によりイミド化する場合の反応温度は、通常60〜250℃、好ましくは100〜170℃である。反応温度が60℃未満では反応の進行が遅れ、また250℃を越えると特定重合体(II)の分子量が大きく低下することがある。また、脱水剤及びイミド化触媒の存在下でイミド化する場合の反応は、前記した有機溶媒中で行うことができる。反応温度は、通常0〜180℃、好ましくは60〜150℃である。脱水剤としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸等の酸無水物を用いることができる。また、イミド化触媒としては、例えばピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミン等の3級アミンを用いることができるが、これらに限定されるものではない。脱水剤の使用量は、相当する特定重合体(I)の繰り返し単位1モルに対して1.6〜20モルとするのが好ましい。また、イミド化触媒の使用量は使用する脱水剤1モルに対し、0.5〜10モルとするのが好ましい。
【0071】
なお、特定重合体(II)は特定重合体のアミック酸単位部分の全てがイミド化されている必要はない。特定重合体(II)は、該部分の10〜100モル%がイミド化されていればよい。
【0072】
なお、前記有機溶媒には、貧溶媒であるアルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類を生成する重合体が析出しない程度に併用することができる。かかる貧溶媒としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロルベンゼン、o−ジクロルベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等を挙げることができる。
【0073】
本発明の液晶配向剤は、形成される塗膜と基板との接着性のさらなる改善を目的として、以下に示す官能性シラン含有化合物を含有することもできる。
官能性シラン含有化合物としては、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N−トリメトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10−トリメトキシイシリル−1,4,7−トリアザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン等を挙げれことができ、さらに特開昭63ー291922号公報記載のテトラカルボン酸二無水物とアミノ基含有シラン化合物との反応物等を使用することができる。
【0074】
本発明の液晶配向剤を用いて得られる液晶表示素子は、例えば次の方法によって製造することができる。
まず、透明導電膜が設けられた基板の透明導電膜側に、本発明の液晶配向剤をロールコーター法、スピンナー法、印刷法等で塗布し、80〜250℃、好ましくは120〜200℃の温度で加熱して塗膜を形成させる。この塗膜は、通常0.001〜1μm、好ましくは0.005〜0.5μmである。
形成された塗膜は、ナイロン等の合成繊維からなる布を巻き付けたロールでラビング処理を行うことにより、液晶配向膜とされる。
【0075】
前記基板としては、例えばフロートガラス、ソーダガラス等のガラス、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート等のプラスチックフィルム等からなる透明基板を用いることができる。
上記透明導電膜としては、SnO2からなるNESA膜、In2O3−SnO2からなるITO膜等を用いることができ、これらの透明導電膜のパターニングには、フォト・エッチング法、予めマスクを用いる方法等が用いられる。
液晶配向剤の塗布に際しては、基板及び透明導電膜と塗膜との接着性をさらに良好にするために、基板及び透明導電膜上に、予め官能性シラン含有化合物、チタネート等を塗布することもできる。
【0076】
液晶配向膜が形成された基板は、その2枚を液晶配向膜をラビング方向が直交又は逆平行となるよう対向させ、基板の間の周辺部をシール剤でシールし、液晶を充填し、充填孔を封止して液晶セルとし、その両面に偏光方向がそれぞれ基板の液晶配向膜のラビング方向と一致又は直交するように張り合わせることにより液晶表示素子とされる。
上記シール剤としては、例えば硬化剤及びスペーサーとしての酸化アルミニウム球を含有したエポキシ樹脂等を用いることができる。
【0077】
前記液晶としては、ネマティック型液晶、スメクティック型液晶、その中でもネマティック型液晶を形成させるものが好ましく、例えばシッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶等が用いられる。また、これらの液晶に、例えばコレスチルクロライド、コレステリルノナエート、コレステリルカーボネート等のコレステリック液晶や商品名C−15、CB−15(Merck Ltd.製)として販売されているようなカイラル剤等を添加して使用することもできる。さらに、p−デシロキシベンジリデン−p−アミノ−2−メチルブチルシンナメート等の強誘電性液晶も使用することができる。
【0078】
液晶セルの外側に使用される偏光板としては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながら、ヨウ素を吸収させたH膜と呼ばれる偏光膜を酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板、又はH膜そのものからなる偏光板等を挙げることができる。
【0079】
【実施例】
以下、本発明を実施例により、さらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
なお、実施例中におけるプレチルト角の測定は、[T.J. Schffer, et al., J. Appl. Phys., 19, 2013 (1980)]に記載の方法に準拠し、He−Neレーザー光を用いる結晶回転法により行った。
また、液晶セルの配向性評価は、電圧をオン・オフさせた時の液晶セル中の異常ドメインの有無を偏光顕微鏡で観察し、異常ドメインのない場合良好と判断した。
配向膜の基板に対する接着性は、ITO基板上に形成した配向膜をラビングしたときの配向膜の剥がれの有無により評価した。
以下、実施例を以って本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0080】
[1]ジアミン化合物(I)の合成
ビスフェノール化合物(III)の合成
2リットルフラスコにβ−コレスタノン387g(1.00モル)、フェノール376g(4.00モル)、塩化カルシウム222g(2.00モル)を加え、70℃に加温した。これに濃塩酸168mlを加え3時間攪拌を行った後、12時間室温で放置した。この反応生成物を水3リットル、トルエン4.5リットルに加温溶解させ、その後12時間静置して結晶化させた。生成した結晶を濾別し、水、トルエンの順で洗浄した後、乾燥してビスフェノール化合物(III)505g(91%)を得た。
【0081】
ジニトロ化合物(V)の合成
1リットルフラスコに得られたビスフェノール化合物(III)90.2g(0.162モル)、4−クロロニトロベンゼン63.8g(0.405モル)、水酸化カリウム36.4g(0.648モル)を加え、最後にジメチルホルムアミド500mlを加えた。これを70℃に加温しながら3時間攪拌した。反応終了後、反応液を約100mlまで濃縮し、大量の水を注いだ。析出した淡黄色固体を濾別し、水でよく洗浄した。この固体をメチルエチルケトンを用いて再結晶し、ジニトロ化合物(V)98.7g(76%)を得た。
【0082】
ジアミン化合物(I)の合成
得られたジニトロ化合物(V)32.0g(0.04モル)をイソプロピルアルコール400mlに溶解させ、5%パラジウムカーボン(エヌ・イー・ケムキャット社製)320mgとヒドラジン一水和物8.0g(0.16モル)を加えた後、6時間加熱還流させた。反応終了後、熱時濾過を行いパラジウムカーボンを除去した後、濾液を約100mlまで濃縮した。この溶液を水6リットルにあけ、析出した白色固体を濾別した。この固体を水でよく洗浄した後、メタノーール−水から再結晶し、ジアミン化合物(I)24.7g(80%)を得た。このジアミン化合物は前記式(I−1)で示される化合物である。
【0083】
[2]ポリアミック酸及びそのイミド化重合体の合成例
合成例1
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物22.42g(100.0ミリモル)と合成した例示化合物(I−1)0.74g(1.0ミリモル)及びp−フェニレンジアミン10.71g(99.0ミリモル)をN−メチル−2−ピロリドン304.83gに溶解させ、60℃で6時間反応させた。
次いで、反応混合物を大過剰のメタノールに注ぎ、反応生成物を沈澱させた。その後、メタノールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させて、ポリアミック酸Ia25.25gを得た。
【0084】
合成例2
合成例1で得られたポリアミック酸Ia10.00gを190gのN−メチル−2−ピロリドン、4.75gのピリジンと6.13gの無水酢酸を添加し、120℃で4時間イミド化反応をさせた。
次いで、反応生成液を合成例1と同様に沈澱させ、イミド化重合体IIa6.55gを得た。
【0085】
合成例3
合成例1において、例示化合物(I−1)を3.70g(5.0ミリモル)及びp−フェニレンジアミンを10.27g(95.0ミリモル)、N−メチル−2−ピロリドンを327.51gとした以外は合成例1と同様にして特定重合体Ibを得、さらにこの特定重合体Ibを用いて合成例2と同様に操作してイミド化反応を行い、イミド化重合体IIb7.00gを得た。
【0086】
合成例4
合成例1において、例示化合物(I−1)を7.39g(10.0ミリモル)及びp−フェニレンジアミンを9.73g(90.0ミリモル)、N−メチル−2−ピロリドンを355.86gとした以外は合成例1と同様にして特定重合体Icを得、さらにこの特定重合体Icを用いて合成例2と同様に操作してイミド化反応を行い、イミド化重合体IIc7.10gを得た。
【0087】
合成例5
合成例1において、例示化合物(I−1)を73.91g(100.0ミリモル)、N−メチル−2−ピロリドンを866.97gとした以外は合成例1と同様にして特定重合体Icを得、さらにこの特定重合体Icを用いて合成例2と同様に操作してイミド化反応を行い、イミド化重合体IId6.26gを得た。
【0088】
合成例6(比較)
合成例1において、酸二無水物を2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物22.42g(100.0ミリモル)、及びジアミン化合物をp−フェニレンジアミン9.73g(90.0ミリモル)、n−ヘキサデシルアミン4.84g(20.0ミリモル)及びN−メチル−2−ピロリドンを332.91gとした以外は合成例1と同様にしてポリアミック酸Ixを得、さらにこのポリアミック酸Ixを用いて合成例2と同様に操作してイミド化反応を行い、イミド化重合体IIx7.52gを得た。
【0089】
[3]液晶配向剤の調製及びその評価
実施例1
合成例2で得られた重合体(IIa)をγ−ブチロラクトンに溶解させて、固形分濃度4重量%の溶液とし、この溶液を孔径1μmのフィルターで濾過し、液晶配向剤溶液を調製した。
この溶液を、ITO膜からなる透明電極付きガラス基板の上に透明電極面に、膜厚が800mμmになるようにスピンナーを用いて塗布し、180℃で1時間乾燥し塗膜を形成した。
この塗膜にナイロン製の布を巻き付けたロールを有するラビングマシーンにより、ロール毛足押し込み長0.6mm、ロールの回転数500rpm、ステージの移動速度1cm/秒でラビング処理を行った。このとき、配向膜と基板との接着性は良好であり、ラビングによる剥がれは観察されなかった。
【0090】
次に、一対のラビング処理された基板の液晶配向膜を有するそれぞれの外縁に、直径17μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤をスクリーン印刷塗布した後、一対の基板を液晶配向膜面が相対するように、しかもラビング方向が逆平行になるように重ね合わせて圧着し、接着剤を硬化させた。
次いで、液晶注入口より一対の基板間に、ネマティック型液晶(メルク社製、MLC−2001)を充填した後、エポキシ系接着剤で液晶注入口を封止し、基板の外側の両面に偏光板を、偏光板の偏光方向がそれぞれの基板の液晶配向膜のラビング方向と一致するように張り合わせ、液晶表示素子を作製した。
得られた液晶表示素子の配向性は良好であり、プレチルト角を測定したところ、3.0゜であった。
【0091】
実施例2〜20
実施例1において、合成例2〜5で得られた特定重合体IIa、IIb、IIc、Idを用い、膜厚を200〜1500mμm、ラビング回数を1〜5回とした以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子を作製し、その液晶表示素子の配向性及びプレチルト角を測定し、結果を表1に示した。
【0092】
【表1】
【0093】
比較例1〜5
実施例1において、合成例6で得られた特定重合体IIxを用い、膜厚を200〜1500mμm、ラビング回数を1〜5回とした以外は、実施例1と同様にして液晶表示素子を作製し、その液晶表示素子の配向性及びプレチルト角を測定し、結果を表2に示した。
【0094】
【表2】
【0095】
【発明の効果】
本発明によれば、本発明の液晶配向剤を用いて液晶配向膜としたとき、液晶の配向性が良好で、膜厚、ラビング条件等の工程条件に依らない高いプレチルト角を発現できる、TN型表示素子又はSTN型表示素子用として好適な液晶配向膜が得られる。
さらに、本発明の液晶配向剤を用いて形成した配向膜を有する液晶表示素子は、液晶の配向性及び信頼性に優れ、種々の装置に有効に使用でき、例えば卓上計算機、腕時計、置時計、係数表示板、ワードプロセッサ、パーソナルコンピューター、液晶テレビ等の表示装置に用いられる。
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