JP3649618B2 - 圧力容器用鋳鋼材及びそれを用いた圧力容器の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、火力発電用蒸気タービンプラントにおける車室や圧力容器に用いられる鋳鋼材及びそれを用いた圧力容器の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
火力発電用蒸気タービンプラントにおける車室や圧力容器には、複雑な形状に対応するために鋳鋼品が多く用いられる。
【0003】
これら鋳鋼品に求められる特性は、高温で使用されるところから高温強度が高く、かつクリープ破断強度が高いこと、鋳鋼品であることから欠陥部を溶接によって補修する必要があり、従って、優れた溶接特性を具備していることである。
【0004】
このような特性をもつ鋳鋼材として、2.25%CrMo鋳鋼、1%CrMo鋳鋼などが知られている。これらのうち、2.25%CrMo鋳鋼や1%CrMo鋳鋼は、常温における耐衝撃特性が比較的優れており、結果として溶接特性も良好である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、2.25%CrMo鋳鋼や1%CrMo鋳鋼は、焼入れ性が必ずしも良好ではなく、わけても焼入れ処理過程での冷却速度が遅い厚肉部などは、初析フェライトの析出が多く、強度が低下する。
【0006】
また、V等の強化元素が添加されていないため、クリープ破断強度が必ずしも十分ではなく、年々高温化する蒸気タービンプラントにおける車室材として要求される特性に応え得ない。
【0007】
本発明は、2.25%CrMo鋳鋼や1%CrMo鋳鋼が有する耐衝撃特性や溶接特性を確保し、焼入れ性を大きく向上せしめることにより、焼入れ処理過程での冷却速度が遅い厚肉部においても、金属組織を容易にベーナイト単相化して2.25%CrMo鋳鋼や1%CrMo鋳鋼よりも優れた常温及び高温強度を有せしめ、また、クリープ破断強度についても優れた特性を示す圧力容器用鋳鋼材及びそれを用いた圧力容器の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
(1)重量で、
C :0.05〜0.18%、 Si:0.22〜0.5%、
Mn:0.3〜1.0%、 Ni≦0.5%、
Cr:0.8〜3.0%、 Mo:0.4〜1.5%、
B :0.001超〜0.006%、Ti:0.008〜0.06%、
Al:0.005〜0.030%、 N ≦0.010%、
不純物としての
P ≦0.02%、 S ≦0.01%
を含み、残部が不可避的不純物及びFeからなり、かつ上記成分範囲の
Ti及びNが(3.4×N)/Ti≦1.6
の関係式を満足することを特徴とする圧力容器用鋳鋼材。及び
(2)前記(1)の圧力容器用鋳鋼材を鋳造して得られた圧力容器としての鋳鋼品を、900℃〜1070℃の温度域に5時間〜30時間保持し、素材各部の600℃までの冷却速度を0.5℃/min〜50℃/minとして冷却した後200℃以下まで冷却する焼入れ処理を施し、然る後、650℃〜750℃の温度域に5時間〜20時間保持する焼戻し処理を施すことを特徴とする圧力容器の製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の圧力容器用鋳鋼材及びそれを用いた圧力容器の製造方法について、詳細に説明する。
本発明の圧力容器用鋳鋼材(以下、鋳鋼材という)の成分限定理由を、以下に説明する。
【0010】
C:Cは鋳鋼材の焼入れ性を向上させるとともに、CrやMoの炭化物を形成し、クリープ破断強度の向上に寄与する。しかし、その含有量が0.05%未満では十分な耐力、クリープ破断強度が得られない。一方、溶接性を確保するためには可及的に低い炭素含有量であることが望ましく、0.18%以下でなければならない。また、C含有量が多いと靭性の確保が困難となり、さらに鋳鋼品の使用中に炭窒化物が凝集、粗大化し、高温長時間強度を劣化させる。このため、C含有量を0.05〜0.18%とする。
【0011】
Si:Siは脱酸材として有用な元素である。また、鋳物は形状が複雑であり、鋳型の隅々まで溶湯をスムーズに充満させないと、湯回り不良、湯境等の鋳造欠陥が発生し、補修の対象となる。そのため湯流れの確保が重要であり、Siは湯流れ性を確保する上で必要な元素である。しかし、Siは偏析を助長して鋳鋼品の靭性を低下させ、高温強度も低下させる。Si含有量が0.22%未満では、脱酸材として、また湯流れ性を確保する上で十分機能せず、一方、0.5%を超えて添加すると、鋳鋼品の靭性、高温強度を低下させる。そのため、0.22〜0.5%に限定する。
【0012】
Mn:Mnは鋳鋼材の焼入れ性を高める元素として有用であり、また、強度、靭性の改善に効果がある。しかし、0.3%未満の含有量ではその効果が十分ではなく、しかし、1.0%を超えて添加すると、鋳鋼品のクリープ破断強度を低下させる。そのため、0.3〜1.0%に限定する。好ましくは、0.3〜0.8%の範囲内である。
【0013】
Ni:Niは鋳鋼材の焼入れ性を向上させ、靭性改善にも効果がある。しかし、0.5%を超えて過度に多量に添加すると、鋳鋼品の高温強度わけてもクリープ破断強度を低下させる。そのため、0.5%以下に限定する。
【0014】
Cr:Crは材料の耐酸化性を改善するとともに、炭化物を形成してクリープ破断強度を向上せしめることに大きく寄与する。鋳鋼品のクリープ破断強度への影響の面では、1%を超えるところに最適添加量があるが、焼入れ性の向上による常温強度の確保や耐衝撃性の改善という面からは多く添加することが望ましい。0.8%未満の添加量では、Crの添加による焼入れ性改善効果が発現せず、十分な機械的強度や靭性を確保できない。一方、3.0%を超えて添加すると、クリープ破断強度を低下させる。そのため、0.8〜3.0%に限定する。好ましくは、1.5〜3.0%の範囲内である。
【0015】
Mo:Moは炭化物を形成し、クリープ破断強度を向上させるのに効果がある。また、焼入れ性を改善し、靭性改善にも効果がある。特に本発明の鋳鋼材においては、高温強度改善に寄与する元素である。しかし、0.4%未満では十分なクリープ破断強度改善効果が得られず、一方、1.5%を超えて添加すると、鋳鋼品使用中の脆化をもたらす。従って、0.4〜1.5%の範囲に限定する。好ましくは、0.5〜1%の範囲内である。
【0016】
B:Bは鋳鋼材の強度及び靭性を確保するために重要な元素であり、マトリックス及び粒界に固溶し、鋳鋼材の焼入れ性を向上させ、強度や靭性を改善する効果がある。しかし、0.001%以下では、固溶Bが少なくなるため焼入れ性が低下し、初析フェライトの析出によって強度、靭性が低下する。また、0.006%を超えて添加すると、材料を脆化させる。このため、0.001超〜0.006%に限定する。好ましくは、0.001超〜0.005%の範囲内である。
【0017】
Ti:Tiは窒化物形成元素であって、Bによる焼入れ効果を確保する上で重要な元素である。N含有量が多い場合、粒界にBはBNとして粒界に多く析出するためBの固溶量が少なくなり、Bによる焼入れ効果が減殺されフェライトの析出を助長し、鋳鋼材の強度及び靭性を低下させる。そのため、少量のB添加で焼入れ効果を確保する手段として、Tiを添加し窒化物(TiN)を形成させることによってBが窒化物(BN)を形成することを防ぎ、Bを固溶Bとして存在させて焼入れ性を確保する。Ti含有量が0.008%未満では添加効果が発現せず、一方、0.06%を超えて添加すると、鋳鋼材の靭性を低下せしめる。このため、0.008〜0.06%に限定する。
【0018】
Al:AlはTiと同様にNを固定(AlN)化し、Bの固溶量を多くしてBの効果を活かす働きをする。Al含有量が0.005%未満では、添加効果が発現せず、一方、0.030%を超えて添加すると靭性が低下する。このため、0.005〜0.030%に限定する。
【0019】
N:本発明の鋳鋼材においてNは有害な元素であり、Bの窒化物を形成しBの効果を阻害する。Bによる焼入れ効果を最大限に活かすためには、Nは可及的に少ない方がよい。即ち、N含有量が多い場合は、粒界にBNが多く析出してBの固溶量が少なくなり、Bによる焼入れ効果が低下して初析フェライトの析出を助長し、鋳鋼材の強度及び靭性を低下せしめる。このため、N量に対応させてB量を変えてBによる焼入れ効果を確保するが、N量が0.010%を超えると、B量も多く必要となって析出物(BN)が多くなり、材料を脆化させる。このため、Nを0.010%以下とする。
【0020】
本発明においては、Bの添加効果を阻害するNを固定化すべくTi、Alを添加している。特に、Tiは窒化物形成元素として重要であり、発明者らの知見によれば、Bの析出物(BN)の生成を抑え、少量のB添加でBによる焼入れ効果を大ならしめるためには、N量がTiとの関係において、(3.4×N)/Ti≦1.6の関係を満足する範囲とすれば、Bによる焼入れ効果が十分に発揮されてベーナイト組織となり、満足すべき強度、靭性およびクリープ特性を確保できる。
【0021】
P:Pは不純物元素であり、溶解段階で十分に脱燐して含有量を低くすることが必要である。特に、Pは焼戻し脆化を起こして鋳鋼品の使用中に靭性を低下させる。このため、0.020%以下にする必要がある。
【0022】
S:SもPと同様に不純物元素であって、溶鋼の凝固時に偏析し、微小欠陥(ミクロポロシティ)となり易いため低く抑える必要がある。このため、0.010%以下とする。
【0023】
次に、上記鋳鋼材を用いた圧力容器の製造方法について説明する。
本発明の方法によって得られる鋳鋼品は、高温環境下で使用される圧力容器であって、高温強度わけてもクリープ破断強度が高いことが要求される。また、鋳鋼品であるところから溶接補修することが避けられず、優れた溶接特性を具備することが必要であり、この点から良好な靭性を有することが必要である。このような観点から、本発明のプロセスにあっては、前記特性を十分に出すための熱処理条件が極めて重要となる。
【0024】
(1)焼入れ処理
▲1▼焼入れ加熱温度:焼入れ加熱温度(溶体化温度)は、材料の結晶粒度に大きく影響する。焼入れ加熱温度が過度に高いと結晶粒が粗くなり、材料の延性、靭性を低下させてしまう。一方、焼入れ温度が低過ぎると、初析フェライトの析出によりクリープ破断強さ及び強度、靭性が低下してしまう。このため、適度な焼入れ温度管理が必要となる。
【0025】
本発明鋳鋼材の場合、加熱(溶体化処理)を1070℃を超える温度まですると、結晶粒が粗くなってしまい十分な延性、靭性が得られない。また、加熱(溶体化処理)温度を900℃未満にすると焼入れ効果が低下し、十分な材料特性が得られない。従って、焼入れ加熱温度(溶体化温度)を900℃〜1070℃に限定する。
【0026】
▲2▼焼入れ加熱保持時間:焼入れ加熱保持時間は、上記焼入れ効果を十分に発揮する時間とする。焼入れ加熱保持時間が5時間に満たないと、合金元素が鉄の母相に十分に溶けることができない。また、合金元素の濃度偏析が十分に解消されない問題を生じる。一方、30時間で溶体化による効果が飽和し、逆に結晶粒が粗大化して材料の延性、靭性を低下させてしまう。従って、焼入れ加熱保持時間を5時間〜30時間に限定する。
【0027】
▲3▼焼入れ(冷却)速度:焼入れ(冷却)速度は、材料の強度、靭性に強く影響する。焼入れ時の冷却速度が低いと、初析フェライトが析出するため十分なクリープ破断強さ及び強度、靭性が得られない。従って、焼入れ(冷却)速度を速くすることが必要である。
【0028】
実際に、大型の鋳物を焼入れする場合、焼入れ速度を速くするために油又は水に浸漬させて冷却することも考えられるが、形状が複雑な鋳物の場合、変形や割れの問題を生じる。このため本発明においては、焼入れ開始温度から鋳鋼品各部位の600℃までの焼入れ (冷却)速度の上限を50℃/minとし、下限を0.5℃/minとした。本発明の鋳鋼材の場合、0.5℃/min焼入れ(冷却)速度でも焼入れ効果があり、安定した機械的強度を得ることができることも大きな特徴の1つである。
【0029】
(2)焼戻し処理
▲1▼焼戻し温度及び時間:焼戻し処理は、焼入れの際に導入された欠陥をなくし、靭性のある材料にするために行う。この焼戻し温度及び時間によって材料の機械的強度や延性や靭性が変化する。
【0030】
焼戻し処理において、温度が高く保持時間が長いほど焼戻し処理は進み、材料の強度は低くなり、代わりに延性や靭性が向上する。
一方、焼戻し温度が低くしかも保持時間が短い場合は、材料強度は高くなるが、延性や靭性が低下する。このため、焼戻し温度及び時間は厳密に管理されねばならない。
【0031】
750℃を超える温度域で焼戻し処理を行うと、材料の延性や靭性は良好となるけれども機械的強度が低下する。また、650℃未満の温度域で焼戻し処理を行うと、十分に高い機械的強度は得られるが、材料の延性や靭性が低下する。このため、焼戻し処理温度域を650℃〜750℃とする。
【0032】
焼戻し時間が5時間に満たないと、十分な固溶や拡散及び微細な炭窒化物の析出が少なく、満足すべきクリープ破断強度や延性、靭性が得られない。
一方、20時間で焼戻し処理による効果が飽和する。加えて、20時間を超えて焼戻し処理を施すと、材料の機械的強度が低下する。従って、焼戻し処理時間は、5時間〜20時間の範囲内とする。
【0033】
【実施例】
表1に、試験に供した本発明の鋳鋼材のうちの2%Cr−1%Mo系材料の化学成分を示す。表4に、試験に供した本発明の鋳鋼材のうちの1%Cr−0.5%Mo系材料の化学成分を示す。全ての材料は、50kg真空溶解炉にて溶製し、鋳物砂で成型した鋳型に溶湯を鋳込んで鋳鋼品を得、これを試験材とした。表1及び表4において、肉太線で囲んだ数値は本発明の鋳鋼材の成分範囲外となるものである。
【0034】
鋳造によって得られた試験材(鋳鋼品)に、表2に、及び表5に示す本発明の方法において特定する熱処理条件を満たす熱処理を施し、得られた試験材について、引張り試験、衝撃試験及びクリープ破断試験を行って成分組成の影響を調べた。
【0035】
表2及び表5から明らかなように、本発明の鋳鋼材(発明材)は強度、及び伸び、絞りなどの延性、並びに耐衝撃特性(「50%FATT」は、衝撃破断遷移温度を示しており、この温度が低いものほど耐衝撃特性が良好であるといえる。また、この耐衝撃特性が良好な材料は、一般に、溶接性が良好な材料である。)等の特性のバランスがよく、安定して高い値を示している。
【0036】
これに対し比較材は、強度及び延性、靭性のバランスが悪く、特に耐衝撃特性が相対的に悪くなっている。また、本発明の鋳鋼材のクリープ破断強さ(クリープ破断試験では、試験条件として温度と応力が一定であるので、破断までの時間が長いものがクリープ破断強度が高いものであるといえる。)も比較材に比して優れていることが分かる。
【0037】
次に、本発明の鋳鋼材について、本発明において特定する熱処理条件が諸特性に及ぼす影響を調べた。表3及び表6に、その結果を示す。
表3及び表6から明らかなように、本発明において特定する熱処理条件を満たすものは、強度及び伸び、絞りなどの延性、並びに耐衝撃特性のバランスがよく、安定して高い値を示している。これに対し、本発明において特定する熱処理条件を満たさないものは、各特性のバランスが悪いことが分かる。
【0038】
本発明において特定する熱処理条件について、焼入れ(加熱)温度が条件を外れて低い場合や焼入れ(冷却)速度が条件を外れて遅い場合は、初析フェライトが析出し易くなり、圧力容器(鋳鋼品)の強度、靭性及びクリープ破断強度が低下する。
【0039】
焼入れ(加熱)温度が条件を外れて高い場合は、結晶粒度が粗く、製品の延性や靭性が悪くなる。
また、焼戻し温度が条件を外れて高過ぎる場合は、製品の延性や靭性はよいが強度が低い。一方、焼戻し温度が条件を外れて低過ぎる場合は、強度は高いが、製品の延性や靭性が悪い。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】
【表5】
【0045】
【表6】
【0046】
【発明の効果】
本発明の圧力容器用鋳鋼材は、従来のCrMo鋳鋼材が有する優れた耐衝撃特性及び溶接特性を確保しつつ焼入れ性を大幅に向上せしめて焼入れ時の冷却速度が低い厚肉部においても金属組織を容易にベーナイト単相化することによって、2.25%CrMo鋳鋼や1%CrMo鋳鋼よりも優れた常温及び高温強度わけてもクリープ破断強度を有するとともに、良好な延性や靭性をも具備したものであるところから特に、溶接特性が一段と改善されており、従来の鋳鋼材よりも圧力容器を製造し易い特長を備えている。
【0047】
従って、製品の肉厚を低減することや溶接工数の低減によって、従来材よりも安価に圧力容器を製造することができるようになった。特に、本発明の圧力容器用鋳鋼材においては、高価な添加元素を極力添加しないことによってもコストを低減でき、かつ優れた特性を有し、産業上大きな効果をもたらす。
【0048】
また、本発明の圧力容器用鋳鋼材を出発材料とする本発明の方法によれば、高い延性、靭性並びにクリープ破断強さをバランスよく備えた圧力容器を提供できる効果を奏する。
Claims (2)
- 重量で、
C :0.05〜0.18%、
Si:0.22〜0.5%、
Mn:0.3〜1.0%、
Ni≦0.5%、
Cr:0.8〜3.0%、
Mo:0.4〜1.5%、
B :0.001超〜0.006%、
Ti:0.008〜0.06%、
Al:0.005〜0.030%、
N ≦0.010%、
不純物としての
P ≦0.02%、
S ≦0.01%
を含み、残部が不可避的不純物及びFeからなり、かつ上記成分範囲の
Ti及びNが(3.4×N)/Ti≦1.6
の関係式を満足することを特徴とする圧力容器用鋳鋼材。 - 請求項1に記載の鋳鋼材を鋳造して得られた圧力容器としての鋳鋼品を、900℃〜1070℃の温度域に5時間〜30時間保持し、素材各部の600℃までの冷却速度を0.5℃/min〜50℃/minとして冷却した後200℃以下まで冷却する焼入れ処理を施し、然る後、650℃〜750℃の温度域に5時間〜20時間保持する焼戻し処理を施すことを特徴とする圧力容器の製造方法。
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