JP3643621B2 - 相溶化剤およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、複数のポリマーを相溶化させてポリマーアロイを得る上で有用な相溶化剤組成物又は相溶化剤、この相溶化剤を製造する方法、並びに前記相溶化剤組成物又は相溶化剤を用いたポリマーアロイの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、複数のポリマーの特性を有効に発現させるため、特性の異なるポリマーを混合して、アロイ化することが検討されている。このポリマーアロイにおいては、通常、互いに非相溶の複数のポリマーが使用され、得られたポリマーアロイは不均一ポリマー系を構成する。
【0003】
一方、複数のポリマーからなる不均一系ポリマーは、一般に、耐衝撃性及び強靭性などの機械的特性が劣る。そこで、ポリマーアロイにおいては、従来、複数のポリマーの構成単位と同一又は近似する単位を含むポリマーが添加されている。例えば、特開平3−76743号公報には、特定のエンジニアリングプラスチック及びゴム強化スチレン系樹脂を含む組成物と、ビニルオキサゾリンと芳香族ビニル単量体と他のビニル単量体とのオキサゾリン変性共重合体とを含む熱可塑性樹脂組成物が開示されている。
【0004】
また、特開平3−172347号公報には、ポリエステルと、ビニルオキサゾリン又はグリシジル基を有する単量体とスチレンとを共重合させた反応基を有する芳香族ビニル系重合体と、ポリカーボネートとを含む熱可塑性樹脂組成物が開示されている。
【0005】
さらに、特開平2−255857号公報には、芳香族カーボネート樹脂と、官能性弾性ポリマーとを含む芳香族カーボネート組成物が開示されている。この官能性弾性ポリマーは、反応性基を有するエチレンエラストマーとオキサゾリンで官能化したポリスチレンとの反応生成物とを含んでいる。
【0006】
これらの先行文献に記載されているオキサゾリン変性共重合体などは、特定のポリマーをアロイ化する上で有用である。しかし、オキサゾリン変性共重合体などを用いる場合には、アロイ化できるポリマーの適用範囲が狭いだけでなく、少量の添加でアロイ化するのが困難である。
【0007】
特開平6−184224号公報には、疎水性主鎖の末端または側鎖にカルボキシル基などの活性水素原子を含む官能基を有するポリマー(例えば、変性オレフィン系ポリマー)と、オキサゾリンとを反応させることにより相溶化剤を製造する方法が開示されている。この方法で得られた相溶化剤は、互いに非相溶のポリマー組成物に少量添加することにより、ポリマーアロイを得る上で有用である。しかし、相溶化剤を得るためには、予め活性水素原子を含む官能基を有するポリマーと、オキサゾリンとを反応させる必要があるため、相溶化剤の設計に際して、ポリマー及びオキサゾリンの選択幅が狭くなる可能性があるとともに、経済的に有利に、互いに非相溶のポリマー組成物を簡便に相溶化させることが困難である。
【0008】
ビス−2−オキサゾリンのオキサゾリン基と、2以上の分子鎖の末端カルボキシル基とのエステルアミド結合により、高分子量のポリマーが生成することを利用して、経時変化や加水分解により分子量が低下した、互いに非相溶のスクラップ樹脂(ポリエステルやポリアミドなど)をビス−2−オキサゾリンとを反応させることにより、ブロックコポリマーへ転換し、相溶系として再利用することも提案されている(「プラスチック エージ」, 114-118 頁, Mar. 1995 )。英国特許1426409号明細書には、紡糸のための溶融押し出し工程で、ポリエステルが分解したり分子量が低下するのを抑制するため、ビスオキサゾリンを、カルボキシル基を有する高分子量のポリエステルに添加し、ポリエステルを変性することが提案されている。しかし、これらの文献には、ビス−2−オキサゾリン化合物を相溶化剤として利用する方法については記載されていない。さらに、樹脂が高分子量であるため、反応生成物の少量の添加により、互いに非相溶の複数のポリマーをアロイ化することが困難である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、相溶性に乏しい広い範囲のポリマーに適用でき、添加量が少量であっても複数のポリマーの特性が有効に発現するポリマーアロイを得ることができる相溶化剤組成物または相溶化剤およびその製造方法を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、少量の添加により、互いに非相溶の複数のポリマーを含むポリマー組成物を効率よく改質できるポリマーアロイの製造方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、経済的に有利に、しかも少量の添加で簡便かつ効率よくポリマーアロイを得ることができるポリマーアロイの製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するため鋭意検討の結果、互いに非相溶の複数のポリマーを含む組成物に、(1)活性水素原子を含む官能基を有する疎水性ポリマーまたは疎水性化合物と、ビスオキサゾリンとを、反応させることなく、添加したり、(2)活性水素原子を含む官能基を有する疎水性ポリマーまたは疎水性化合物に対して、過剰量のビスオキサゾリンを反応させ、オキサゾリン基が残存する反応生成物を添加すると、複数のポリマーを含む組成物を改質しアロイ化できることを見いだし、本発明を完成した。
【0012】
すなわち、本発明の相溶化剤は、活性水素原子を含む官能基を有する疎水性ポリマーまたは疎水性化合物と、下記式(I)
【0013】
【化6】
(式中、Dは、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいシクロアルキレン基又は置換基を有していてもよいアリーレン基を示し、R1,R2,R3およびR4は、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を示す。)
で表されるビスオキサゾリン化合物とを、前記官能基1モルに対してビスオキサゾリン化合物0.7〜10モルの割合で用いて反応させることにより得られ、かつ前記疎水性ポリマーまたは疎水性化合物の末端又は側鎖に、下記式(II)
【0014】
【化7】
(式中、Xは、酸素原子、硫黄原子、COO基、NH基、又は活性水素原子を含む官能基を有する単量体の残基を示し、R1,R2,R3およびR4は、同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよいアリール基を示す。Dは前記に同じ。)で表される置換基を有する。この相溶化剤において、前記官能基が、ヒドロキシル基、メルカプト基、カルボキシル基又はアミノ基であり、疎水性ポリマーの重量平均分子量が500〜2000であり、疎水性化合物の分子量が100〜1000である。
前記相溶化剤は、下記式( III )又は下記式( IV )で表わされる化合物も含む。
【0015】
【化8】
(式中、Y 1 及びZはそれぞれポリマーの主鎖を構成する炭化水素基を示し、Zは不飽和結合を有していてもよく、XはCOO基を示し、a/(a+b)=0.1〜20モル%である。R 1 ,R 2 ,R 3 およびR 4 は、水素原子又はC 1-4 アルキル基を示し、R 1 及びR 2 の 少くとも一方は水素原子、R 3 及びR 4 の少くとも一方は水素原子である。
式中、Y 2 は炭素数6〜30の脂肪族炭化水素基を示す。X,R 1 ,R 2 ,R 3 及びR 4 は前記に同じ)
前記相溶化剤は、活性水素原子を含む官能基を有する疎水性ポリマーまたは疎水性化合物と、前記式( I )で表される化合物とを反応させ、オキサゾリン基を有する化合物を生成させることにより製造できる。
本発明の相溶化剤組成物は、活性水素原子を含む官能基を有する疎水性ポリマーまたは疎水性化合物と、前記式( I )で表されるビスオキサゾリン化合物との組合せにより構成されている。この相溶化剤組成物において、前記官能基は、ヒドロキシル基、メルカプト基、カルボキシル基又はアミノ基であり、疎水性ポリマーの重量平均分子量は500〜2000、疎水性化合物の分子量は100〜1000であり、ビスオキサゾリン化合物の割合は、疎水性ポリマーまたは疎水性化合物の官能基1モルに対して0.1〜5モルである。疎水性化合物は、主鎖が炭素数6〜30の脂肪族炭化水素基で構成され、カルボキシル基を有する化合物であってもよい。
【0016】
本発明の方法では、互いに非相溶のポリマー組成物に、前記相溶化剤組成物又は相溶化剤を添加することにより、ポリマーアロイを製造する。この方法において、オレフィン系ポリマーと、このポリマーに対して非相溶のポリマーとを含むポリマー組成物に、前記相溶化剤組成物又は相溶化剤を添加するしてもよい。また、相溶化剤組成物又は相溶化剤の添加量は、ポリマー組成物100重量部に対して0.01〜10重量部である。さらに、ビスオキサゾリン化合物の割合が、疎水性ポリマーまたは疎水性化合物の活性水素原子を含む官能基1モルに対して0.5〜3モルである相溶化剤組成物を、ポリマー組成物100重量部に対して0.05〜5重量部添加してもよい。
【0017】
以下に、本発明を詳細に説明する。
相溶化剤組成物は、(1)疎水性主鎖を有する化合物(以下、単に疎水性化合物という場合がある)と(2)ビスオキサゾリン化合物とで構成される。
[疎水性化合物(1)]
前記疎水性化合物(1)は疎水性主鎖を有する限り、低分子量化合物であってもよく高分子量化合物(ポリマー)であってもよい。なお、高分子量の化合物は、分子量が比較的小さなオリゴマー領域の重合体も含む。疎水性化合物の主鎖は、通常、主に炭化水素基、好ましくは脂肪族炭化水素基で構成される場合が多い。炭化水素基は飽和炭化水素基(例えば、メチレン、エチレン、プロピレン単位など)であってもよく、不飽和炭化水素基(例えば、ブタジエン単位など)であってもよい。主鎖に占める炭化水素基の割合は、例えば、50モル%以上、好ましくは70〜100モル%、さらに好ましくは80〜100モル%程度である。
【0018】
疎水性化合物において、活性水素原子を含む官能基としては、例えば、フェノール性であってもよいヒドロキシル基、メルカプト基、カルボキシル基、アミノ基などが挙げられる。疎水性化合物は、同一の官能基を有していてもよく、異なる複数の官能基を有していてもよい。好ましい官能基には、オキサゾリンに対する活性の高い官能基、例えば、カルボキシル基及びアミノ基、特にカルボキシル基が含まれる。
さらに、主鎖が疎水性である疎水性化合物は、親水性化合物であってもよいが、通常、疎水性であり水不溶性である場合が多い。
【0019】
低分子量の疎水性化合物( 1a )
低分子量の疎水性化合物(1a)としては、常温で液体または固体の低揮発性化合物(例えば、常圧での沸点が150℃以上の非揮発性化合物など)を使用する場合が多く、分子量1000以下(好ましくは100〜750、さらに好ましくは150〜750程度)の化合物を用いる場合が多い。このような化合物の主鎖は、炭素数6〜30(好ましくは炭素数8〜26、さらに好ましくは炭素数10〜24)程度の脂肪族炭化水素基で構成されている場合が多い。
【0020】
ヒドロキシル基を有する低分子量の疎水性化合物としては、例えば、炭素数10〜30程度の脂肪族アルコール(例えば、ラウリルアルコール、テトラデシルアルコール、セチルアルコール、オクタデシルアルコール、アラキルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコール、オレイルアルコールなど)、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどの炭素数4〜10程度の脂肪族ジオール、フェノール性ヒドロキシル基を有する化合物(例えば、フェノール、アルキルフェノール(例えば、アルキル部分の炭素数が4〜20、好ましくは炭素数8〜14程度のアルキルフェノール)など)などが挙げられる。好ましい疎水性低分子化合物には、フェノール性ヒドロキシル基を有する化合物(例えば、前記アルキルフェノールなど)が含まれる。
【0021】
メルカプト基を有する低分子量の疎水性化合物としては、例えば、前記脂肪族アルコールに対応するチオアルコールが例示できる。
カルボキシル基を有する低分子量の疎水性化合物としては、例えば、炭素数6以上のカルボン酸、例えば、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスミチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ジオキシステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸などのC6-30飽和脂肪酸、リンデル酸、パルミトオレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、アラキドン酸、エルカ酸などのC10-24不飽和脂肪酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸などの炭素数4〜40程度の飽和多価カルボン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸などの不飽和多価カルボン酸、ダイマー酸などが例示される。これらのカルボン酸は一種または二種以上使用できる。
これらのカルボン酸のうち、炭素数が6以上のカルボン酸、特に脂肪族モノカルボン酸、中でも高級脂肪酸を使用する場合が多い。高級脂肪酸の炭素数は、例えば、炭素数10〜26程度、中でも炭素数12〜24程度であるのが好ましい。高級脂肪酸は、不飽和高級脂肪酸であってもよいが、飽和高級脂肪酸が有利に使用される。
【0022】
アミノ基を有する低分子量の疎水性化合物としては、例えば、カプリルアミン、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、パルミチルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミンなどの第1級アミン、ジデシルアミン、ジドデシルアミン、ジテトラデシルアミン、ジヘキサデシルアミン、ジオクタデシルアミンなどの第2級アミン、ヘキサメチレンジアミンなどのジアミンなどが例示できる。好ましいアミン化合物には、炭素数10〜26、好ましくは炭素数12〜24(例えば、炭素数12〜18)程度の高級アミン、特に第1級アミンが含まれる。これらのアミン化合物も一種または二種以上使用できる。
【0023】
さらには、低分子量の疎水性化合物には、異種の官能基を有する化合物、例えば、カルボキシル基とアミノ基とを有する化合物、カルボキシル基とヒドロキシル基とを有する化合物なども含まれる。このような化合物には、例えば、アミノカプロン酸、アミノウンデカン酸などの炭素数6〜18程度のアミノカルボン酸などが挙げられる。
【0024】
これらの低分子量の疎水性化合物(1a)は異種の化合物を組み合わせて使用してもよい。
【0025】
高分子量の疎水性化合物(ポリマー)( 1b )
高分子量の疎水性化合物(疎水性高分子)(1b)は、直鎖状または分岐鎖状であってもよい。疎水性主鎖を有するポリマーの種類は特に制限されないが、オレフィン系ポリマー、スチレン系ポリマー、アクリル系ポリマーなどが挙げられる。好ましいポリマーはオレフィン系ポリマー及びスチレン系ポリマーである。
【0026】
オレフィン系ポリマーは、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテンなどのオレフィン;1,3−ブタジエン、イソプレンなどのジエンなどの重合性単量体により得ることができる。スチレン系ポリマーは、スチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン系単量体などの重合性単量体により得ることができる。
【0027】
前記疎水性高分子は、前記重合性単量体の単独または共重合体に限らず、前記重合性単量体と、共重合可能な単量体との共重合体であってもよい。共重合体の重合形態は特に制限されず、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体などのいずれであってもよい。共重合可能な単量体としては、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリロニトリルなどのアクリル系単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル単量体などが挙げられる。共重合可能な単量体は1種または2種以上使用できる。
【0028】
前記疎水性主鎖を有するポリマーとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポリブテン、ポリブタジエン、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリイソブチレン、ポリイソプレン、ポリメチルペンテンなどのオレフィン系ポリマー;ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニトル−ブタジエン共重合体などのスチレン系ポリマー、これらの水素添加物などが挙げられる。
【0029】
疎水性高分子の分子量は特に制限されないが、少量の添加でアロイ化したり、変性効率を高めるためには、比較的低分子量であるのが有利である。このような低分子量ポリマーには、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、液状ポリプロピレン、液状ポリブダシエン、ポリブテン、液状ポリイソブチレン、液状ブチルゴムなどの低分子量又は液状ポリオレフィン;低分子量スチレン系ポリマー;これらの水素添加物が含まれる。特に好ましいポリマーには、ポリエチレンなどのオレフィン系ポリマーが含まれる。
【0030】
このような疎水性高分子は、前記低分子量の化合物と同様に、活性水素原子を含む官能基、例えば、ヒドロキシル基、メルカプト基、カルボキシル基、アミノ基などを有している。このような官能基は、前記重合性単量体、必要に応じて前記共重合性単量体とともに、ヒドロキシル基、メルカプト基、カルボキシル基やアミノ基を有する単量体を共重合することにより前記疎水性主鎖を有するポリマーに導入できる。また、官能基は、前記疎水性高分子の高分子反応により導入することもできる。
【0031】
ヒドロキシル基を有する単量体には、例えば、アリルアルコール、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどが含まれる。メルカプト基を有する単量体には、上記ヒドロキシル基を有する単量体に対応する化合物が含まれる。カルボキシル基を有する単量体には、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、10−ウンデシレン酸、ビニル安息香酸、5−ノルボルネン−2−カルボン酸、無水マレイン酸などのエチレン性不飽和カルボン酸とその無水物などが含まれる。アミノ基を有する単量体には、アミノスチレン、ビニルアミン、アリルアミンなどが含まれる。好ましい単量体には、カルボキシル基およびアミノ基、特にカルボキシル基を有する単量体が含まれる。
【0032】
共重合反応によりカルボキシル基が導入されたポリマーとしては、変性ポリオレフィン、例えば、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、プロピレン−(メタ)アクリル酸共重合体、カルボキシル変性ポリオレフィン(例えば、エチレン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸−無水マレイン酸共重合体)などが挙げられる。
【0033】
高分子反応によりヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基を導入する方法としては慣用の方法が採用できる。例えば、ヒドロキシル基は、酢酸ビニルやエチレンカルボナートの共重合と加水分解反応、オレフィン系ポリマーなどの酸化反応により生成したカルボニル基やカルボキシル基の還元反応などにより導入でき、ポリマーが不飽和結合を有する場合にはフリーデルクラフツ反応によるフェノールの導入やフリーデルクラフツ反応による酢酸の導入と加水分解反応により導入できる。カルボキシル基は、酸化反応や熱分解反応、過酸化物を用いた加熱処理、ポリマーが不飽和結合を有する場合には過酸化物の存在下での無水マレイン酸との反応により導入できる。アミノ基は、N−ビニルホルムアミドの共重合と加水分解反応により導入できると共に、カルボキシル基を有するポリマーを酸クロライドとし、p−フェニレンジアミンなどのジアミンと反応させることによっても生成させることができる。
【0034】
疎水性主鎖を有するポリマーの分子量は特に制限されないが、例えば、重量平均分子量500〜250000、好ましくは700〜100000、さらに好ましくは1000〜25000程度である。
特に好ましいポリマーには、分子量1000〜25000程度(例えば、分子量1000〜10000、好ましくは1000〜5000程度)の比較的低分子量のポリマーが含まれる。
【0035】
[ビスオキサゾリン化合物(2)]
前記式(I)で表されるビスオキサゾリン化合物(2)において、Dのアルキレン基としては、例えば、C1-10アルキレン基(例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、プロピレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン基など)などが挙げられる。シクロアルキレン基には、例えば、C5-10シクロアルキレン基(例えば、1,3−シクロペンチレン、1,3−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキシレン基など)などが含まれる。アリーレン基には、C6-12アリーレン基(例えば、1,3−フェニレン、1,4−フェニレン、1,5−ナフチレン、2,5−ナフチレン基など)などが含まれる。
【0036】
前記アルキレン基、シクロアルキレン基やアリーレン基は置換基を有していてもよい。このような置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素原子など)、アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチルなどの炭素数1〜6程度のアルキル基など)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシなどの炭素数1〜6程度のアルコキシ基など)などが挙げられる。
【0037】
好ましいDには、置換基を有していてもよいアリール基、特に置換基を有していてもよいフェニレン基(例えば、1,3−フェニレン基または1,4−フェニレン基など)が含まれる。
【0038】
前記式(I)において、R1,R2,R3およびR4で表されるアルキル基には、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル基などのC1-10アルキル基が例示される。好ましいアルキル基には、炭素数1〜6程度の低級アルキル基、特に炭素数1〜4の低級アルキル基(例えば、特にメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基など)が含まれる。
アリール基には、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル基などが含まれる。
【0039】
前記アルキル基やアリール基は、置換基を有していてもよい。置換基を有するアルキル基には、例えば、ジクロロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチルなどのハロゲン化C1-4アルキル基などが含まれる。置換基を有するアリール基には、例えば、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、3,5−ジクロロフェニル基などのハロゲン原子を有するフェニル基、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、4−エチルフェニル基などのC1-4アルキル−フェニル基、2−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2,4−ジメトキシフェニル、3,5−ジメトキシフェニル、4−エトキシフェニル基などのC1-4アルコキシ−フェニル基などが挙げられる。
【0040】
好ましいR1,R2,R3およびR4には、水素原子又はC1-4アルキル基が含まれる。特に、R1及びR2の少くとも一方(特にR2)は水素原子、R3及びR4の少くとも一方(特にR4)は水素原子であるのが好ましい。さらに好ましくは、R1,R2,R3およびR4はいずれも水素原子である。
【0041】
好ましいビスオキサゾリン化合物には、下記式(Ia)で表される化合物が含まれる。
【0042】
【化9】
(式中、R1,R2,R3及びR4は、同一又は異なって、水素原子又はC1-4アルキル基を示す)
前記式(I)で表される化合物として、R1,R2,R3及びR4が水素原子である化合物を用いる場合が多い。
【0043】
前記式(I)で表される化合物のうち好ましい化合物の具体例としては、例えば、1,6−ビス(1,3−オキサゾリ−2−イル)ヘキサン、1,8−ビス(1,3−オキサゾリ−2−イル)オクタン、1,10−ビス(1,3−オキサゾリ−2−イル)デカン、1,3−ビス(1,3−オキサゾリ−2−イル)シクロヘキサン、1,4−ビス(1,3−オキサゾリ−2−イル)シクロヘキサン、2,2′−(1,3−フェニレン)−ビス(2−オキサゾリン)、2,2′−(1,4−フェニレン)−ビス(2−オキサゾリン)、2,2′−(1,2−フェニレン)−ビス(2−オキサゾリン)、2,2′−(1,3−フェニレン)−ビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−(1,4−フェニレン)−ビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−(1,2−フェニレン)−ビス(5−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−(1,3−フェニレン)−ビス(5−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−(1,4−フェニレン)−ビス(5−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−(1,3−フェニレン)−ビス(4−メチルフェニル−2−オキサゾリン)、2,2′−(1,4−フェニレン)−ビス(4−メチルフェニル−2−オキサゾリン)、2,2′−(1,3−フェニレン)−ビス(4−クロロフェニル−2−オキサゾリン)、2,2′−(1,4−フェニレン)−ビス(4−クロロフェニル−2−オキサゾリン)などが挙げられる。
前記式(I)で表されるビスオキサゾリン化合物は一種または二種以上使用できる。
なお、ビスオキサゾリン化合物(2)は、慣用の方法、例えば、脂肪酸又はそのメチルエステルとエタノールアミンとを触媒の存在下で反応させ、複素5員環化合物を生成させる方法(「プラスチック エージ」, 114 頁, Mar. 1995 )に準じて、前記式(I)においてXに対応するジカルボン酸又はその低級アルキルエステルとエタノールアミン又はその誘導体とを反応させ、複素5員環化合物を生成させることにより得ることができる。
【0044】
前記相溶化剤組成物において、疎水性化合物(1)とビスオキサゾリン化合物(2)との割合は、疎水性化合物及びその官能基の種類などに応じて、疎水性化合物(1)の活性水素原子を有する官能基1モルに対して、ビスオキサゾリン化合物(2)0.1〜5モル、好ましくは0.5〜3モル、さらに好ましくは0.7〜2モル程度の範囲から選択できる。通常、活性水素原子を有する官能基に対してオキサゾリン基が過剰となる量、例えば、疎水性化合物(1)の活性水素原子を有する官能基1モルに対して、ビスオキサゾリン化合物(2)0.7〜1.5モル、好ましくは0.8〜1.3モル、さらに好ましくは0.9〜1.2モル程度である場合が多い。
【0045】
相溶化剤組成物は、前記疎水性化合物(1)とビスオキサゾリン化合物(2)との組み合わせにより構成されていればよく、上記成分(1)及び(2)の均一な混合物であってもよい。
【0046】
このような相溶化剤組成物を用いると、疎水性化合物(1)とビスオキサゾリン化合物(2)とを予め反応させることなく、互いに非相溶の複数のポリマーを含む組成物にそれぞれの成分を単に添加し、溶融混合するという簡単な操作で前記非相溶のポリマーをアロイ化できる。なお、複数のポリマーの相溶化は、前記溶融混合過程で生じるものと思われる。そのため、互いに非相溶のポリマーの組み合わせに応じて、疎水性化合物(1)とビスオキサゾリン化合物(2)との反応により相溶化剤を調製する場合に比べて、相溶化剤の設計の自由度、材料の選択幅が大きくなるとともに、相溶化剤を効率よく設計できる。
【0047】
[相溶化剤]
本発明において、前記疎水性化合物(1)とビスオキサゾリン化合物(2)とを反応させ、反応生成物を相溶化剤として使用してもよい。このような相溶化剤は、疎水性主鎖を有する化合物の末端又は側鎖に、下記式(II)で表される置換基を有する。
【0048】
【化10】
(式中、Xは、酸素原子、硫黄原子、COO基、NH基、又は活性水素原子を含む官能基を有する単量体の残基を示し、R1,R2,R3,R4及びDは前記に同じ。)
式(II)で表される置換基を有する相溶化剤は、前記疎水性化合物(1)とビスオキサゾリン化合物(2)との反応生成物に対応する。前記式(II)において、Xは、前記疎水性化合物(1)の官能基から活性水素原子を除いた残基、すなわち、酸素原子、硫黄原子、COO基、NH基、又は活性水素原子を含む官能基を有する単量体(例えば、ヒドロキシル基、メルカプト基、カルボキシル基やアミノ基を有する単量体)の残基に相当する。単量体の残基Xは、前記共重合性単量体のグラフト重合や共重合に由来する場合が多い。好ましいXには、通常、共重合反応や高分子反応により導入された官能基に由来する酸素原子、COO基およびNH基、特にCOO基が含まれる。
【0049】
前記式(II)で表される置換基は、前記化合物(1a)(1b)の末端及び/又は側鎖を構成する。好ましい置換基は、低分子量の疎水性化合物(1a)においては、少くとも末端に結合し、高分子量の疎水性化合物(1b)においては、少なくとも側鎖に結合している場合が多い。
【0050】
好ましい相溶化剤には、下記式(III)で表される化合物が含まれる。
【0051】
【化11】
(式中、Y1及びZはそれぞれポリマーの主鎖を構成する炭化水素基を示し、Zは不飽和結合を有していてもよく、XはCOO基を示し、a/(a+b)=0.1〜20モル%である。R1,R2,R3及びR4は、水素原子又はC1-4アルキル基を示し、R1及びR2の少くとも一方は水素原子、R3及びR4の少くとも一方は水素原子である。)
前記式(III)で表される化合物は、前記高分子量の疎水性化合物(1b)とビスオキサゾリン化合物(2)との反応生成物に対応する。ポリマーの主鎖がオレフィン系ポリマーで構成されている場合、前記YはCnH2n-1(nは1〜4の整数を示す)で表され、ZはCnH2n又はCnH2n-2(nは前記に同じ)で表される。前記式(III)で表される高分子量の相溶化剤において、好ましいa/(a+b)は0.5〜10モル%、特に0.5〜7モル%程度である。
【0052】
また、好ましい相溶化剤には、下記式(IV)で表される化合物も含まれる。
【0053】
【化12】
(式中、Y2は炭素数6〜30の脂肪族炭化水素基、XはCOO基を示し、R1,R2,R3及びR4は、水素原子又はC1-4アルキル基を示し、R1及びR2の少くとも一方は水素原子、R3及びR4の少くとも一方は水素原子である。)
前記式(IV)で表される化合物は、前記低分子量の疎水性化合物(1a)とビスオキサゾリン化合物(2)との反応生成物に対応する。
【0054】
前記式(III)及び式(IV)において、R1,R2,R3及びR4のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル基が挙げられる。好ましいアルキル基には、メチル、エチル基、特にメチル基が含まれる。好ましいR1及びR3は水素原子またはC1-4アルキル基(特にメチル基)であり、好ましいR2及びR4は水素原子である。
【0055】
このような相溶化剤を、互いに非相溶の複数のポリマー組成物に添加すると、疎水性主鎖と、残存するオキサゾリン基またはアミド結合とにより、マトリックスポリマー中に相分散させ有効に相溶化できる。
【0056】
[相溶化剤の製造方法]
前記相溶化剤は、例えば、疎水性主鎖の末端又は側鎖に、活性水素原子を含む官能基を有する疎水性化合物(1)と、前記式(I)で表されるビスオキサゾリン化合物(2)とを反応させ、オキサゾリン基を有する化合物を生成させることにより製造できる。前記疎水性化合物(1)には、前記の通り、低分子量の疎水性化合物(1a)と高分子量の疎水性化合物(1b)とが含まれる。低分子量の疎水性化合物(1a)を用いると、反応効率、反応操作性を向上させることができるので有利である。
【0057】
ビスオキサゾリン化合物(2)の使用量は、疎水性化合物及びその官能基の種類などに応じて選択でき、通常、疎水性化合物(1)の活性水素原子を有する官能基に対してオキサゾリン基が過剰モルとなる量、例えば、疎水性化合物(1)の活性水素原子を有する官能基1モルに対して、ビスオキサゾリン化合物(2)0.7〜10モル(例えば、0.75〜5モル)、好ましくは0.8〜5モル(例えば、0.85〜3モル)、さらに好ましくは0.9〜3モル(例えば、0.9〜1.5モル)程度である。なお、反応成分であるビスオキサゾリン化合物は、反応溶媒として用いることもできる。
【0058】
前記疎水性化合物(1)とビスオキサゾリン化合物(2)との反応は、触媒の不存在下で行なってもよく、前記触媒の存在下で行なってもよい。反応は、溶媒の不存在下で行なってもよく、反応に不活性な溶媒の存在下、均一系又は懸濁乃至分散系で行なってもよい。溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;塩化メチル、塩化メチレン、クロロホルム、トリクロロエチレンなどのハロゲン化炭化水素;酢酸エチルなどのエステル類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類;N−メチルピロリドン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミドなどの含窒素化合物;およびこれらの混合溶媒が挙げられる。
【0059】
反応温度は、例えば、50〜150℃、好ましくは80〜120℃程度の範囲から選択でき、溶媒を用いる場合、反応温度は、溶媒の還流温度で行なうことができる。反応は、通常、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性雰囲気中、攪拌しながら行なわれる。反応終了後、必要に応じて、濃縮、乾固、溶剤分別法などの慣用の方法により相溶化剤を得ることができる。
【0060】
[ポリマーアロイの製造方法(ポリマー組成物の改質方法)]
前記相溶化剤組成物及び相溶化剤は、広い範囲のポリマーの相溶化に利用でき、互いに非相溶のポリマー組成物に添加混合して相溶化し、ポリマーアロイを得る上で有用である。前記ポリマーとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ(4−メチル−ペンテン−1)などのポリオレフィン;ポリメタクリル酸メチルなどのアクリル系ポリマー;ポリスチレン、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタシエン−スチレンブロック共重合体などのスチレン系ポリマー;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステルやポリアリレート;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610などのポリアミド;ポリアセタール;ポリカーボネート;ポリフェニレンオキシド;ポリフェニレンスルフィド;ポリサルホン;ポリエーテルサルホン;ポリエーテルエーテルケトン;ポリオキシベンジレン;ポリアミドイミドなどが挙げられる。なお、ポリマーアロイ化に際しては、熱可塑性エラストマー、熱硬化性樹脂などの他の成分を併用してもよい。
【0061】
前記相溶化剤組成物や相溶化剤は、エンジニアリングプラスチックのポリマーアロイ化、例えば、ポリプロピレンなどのオレフィン系ポリマーと、ポリエステルやポリアミドなどとのポリマーアロイ化にも利用できる。
【0062】
本発明の相溶化剤組成物または相溶化剤は、少量の添加量で複数のポリマーを相溶化できるという特色がある。相溶化剤組成物及び相溶化剤の添加量は、ポリマーの種類、疎水性化合物(1)の種類、所望する特性などに応じて選択でき、例えば、ポリマー組成物100重量部に対して、0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部程度の範囲から選択できる。より詳細には、前記相溶化剤組成物の使用量は、通常、ポリマー組成物の総量100重量部に対して前記疎水性化合物(1)0.01〜5重量部(好ましくは0.05〜3重量部、さらに好ましくは0.1〜2重量部)程度、ビスオキサゾリン化合物(2)0.001〜5重量部(好ましくは0.01〜3重量部、さらに好ましくは0.05〜2重量部)程度である。相溶化剤の使用量は、通常、ポリマー組成物の総量100重量部に対して0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜10重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量部程度である。
【0063】
ポリマーアロイは、互いに非相溶の前記複数のポリマーと相溶化剤組成物又は相溶化剤とを、溶融混練などの慣用の方法によりポリマーブレンドすることにより調製できる。アロイ化したポリマー組成物は、慣用の成形法、例えば、射出成形法、押出し成形法などにより所定の形状に成形される。
【0064】
なお、本発明のポリマーアロイの製造方法は、互いに非相溶の複数のポリマーを含むポリマー組成物に前記相溶化剤組成物又は相溶化剤を添加混合し、加熱溶融することにより前記複数のポリマーを相溶化できるため、ポリマー組成物の相溶化方法、又はポリマー組成物の改質方法と言うこともできる。
【0065】
【発明の効果】
本発明の相溶化剤組成物及び相溶化剤は、広い範囲のポリマーに適用でき、添加量が少量であってもポリマーアロイを得ることができる。そのため、相溶化剤組成物又は相溶化剤を用いたポリマーアロイでは、相溶性に乏しい複数のポリマーの特性が有効に発現する。さらに、疎水性化合物(1)とビスオキサゾリン化合物(2)とで構成された相溶化剤組成物は、反応させることなくポリマー組成物に添加するだけで、ポリマー組成物を経済的に有利に改質でき、安価であるとともに、互いに非相溶の複数のポリマーの相溶化において、相溶化剤組成物の選択幅及び自由度が大きい。
本発明の方法によれば、前記の如き優れた特性を有する相溶化剤を、疎水性主鎖を有する化合物とビスオキサゾリン化合物とを反応させるという簡単な方法で得ることができる。
さらに、本発明の製造方法では、互いに非相溶の複数のポリマーを含むポリマー組成物に添加するだけでポリマー組成物を改質でき、ポリマーアロイを効率よく製造できる。また、相溶化剤組成物を添加する場合には、疎水性化合物(1)とビスオキサゾリン化合物(2)とを反応させることなく、それぞれの成分をポリマー組成物に添加するという簡単な操作であっても、効率よくポリマーアロイを得ることができ、経済的に有利である。
【0066】
【実施例】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0067】
実施例1
ポリプロピレン(東燃化学(株)製,J205)50重量部とポリブチレンテレフタレート(日本ジーイープラスチックス(株)製,バロックス310)50重量部との混合物に、ラウリン酸(日本油脂(株)製,NAA−122,分子量200.3)0.48重量部と2,2′−(1,3−フェニレン)−ビス(2−オキサゾリン)(武田薬品工業(株)製,1,3−BPO,分子量216.2)0.42重量部とを添加し、単軸スクリュー押出し機により200〜260℃で溶融混練し、成形することによりポリマーアロイを得た。
得られた成形品の断面を電子顕微鏡で観察したところ、図1に示されるように、ミクロ相がマトリックス中に均一に分散しており、相溶化効果が認められた。
【0068】
比較例1
相溶化剤を用いることなく、実施例1と同様にして成形品を得た。得られた成形品の断面を電子顕微鏡で観察したところ、図2に示されるように、ポリマー成分の相分離が認められた。
【0069】
そして、実施例1及び比較例1で得られた成形品の機械的強度をJIS K−7113に準じて測定したところ、表に示す結果を得た。
【0070】
【表1】
比較例2
ポリプロピレン(東燃化学(株)製,J205)50重量部とポリブチレンテレフタレート(日本ジーイープラスチックス(株)製,バロックス310)50重量部との混合物に、ラウリン酸(日本油脂(株)製,NAA−122,分子量200.3)1重量部を添加し、単軸スクリュー押出し機により200〜260℃で溶融混練し、成形した。
得られた成形品の断面を電子顕微鏡で観察したところ、図3に示されるように、ポリマー成分の相分離が認められた。
【0071】
比較例3
ポリプロピレン(東燃化学(株)製,J205)50重量部とポリブチレンテレフタレート(日本ジーイープラスチックス(株)製,バロックス310)50重量部との混合物に、2,2′−(1,3−フェニレン)−ビス(2−オキサゾリン)(武田薬品工業(株)製,1,3−BPO,分子量216.2)1重量部を添加し、単軸スクリュー押出し機により200〜260℃で溶融混練し、成形した。
得られた成形品の断面を電子顕微鏡で観察したところ、図4に示されるように、ポリマー成分の相分離が認められた。
【0072】
実施例2
ラウリン酸(日本油脂(株)製,NAA−122,分子量200.3)0.48重量部と2,2′−(1,3−フェニレン)−ビス(2−オキサゾリン)(武田薬品工業(株)製,1,3−BPO,分子量216.2)0.42重量部とを、窒素ガス雰囲気下、溶媒を使用することなく150℃で撹拌しながら反応させ、末端にオキサゾリン基が導入されたアミド結合を有する反応生成物を得た。
【0073】
ポリプロピレン(東燃化学(株)製,J205)50重量部とポリブチレンテレフタレート(日本ジーイープラスチックス(株)製,バロックス310)50重量部との混合物に、上記反応生成物0.9重量部を添加し、実施例1と同様にして成形品を得た。そして、成形品の断面を電子顕微鏡で観察したところ、図1と同様にミクロ相が均一であり、相溶化していることが認められた。
【0074】
実施例3
ポリプロピレン(東燃化学(株)製,J205)50重量部とポリブチレンテレフタレート(日本ジーイープラスチックス(株)製,バロックス310)50重量部との混合物に、ミリスチン酸(日本油脂(株)製,NAA−142,分子量228.4)0.51重量部と2,2′−(1,3−フェニレン)−ビス(2−オキサゾリン)(武田薬品工業(株)製,1,3−BPO,分子量216.2)0.49重量部とを添加し、実施例1と同様に成形することによりポリマーアロイを得た。
得られた成形品の断面を電子顕微鏡で観察したところ、図5に示されるように、均一であり、ポリマー成分が相溶化していた。
【0075】
実施例4
ポリプロピレン(東燃化学(株)製,J205)50重量部とポリブチレンテレフタレート(日本ジーイープラスチックス(株)製,バロックス310)50重量部との混合物に、パルミチン酸(日本油脂(株)製,NAA−160,分子量256.4)0.54重量部と2,2′−(1,3−フェニレン)−ビス(2−オキサゾリン)(武田薬品工業(株)製,1,3−BPO,分子量216.2)0.46重量部とを添加し、実施例1と同様に成形することによりポリマーアロイを得た。
得られた成形品の断面を電子顕微鏡で観察したところ、図6に示されるように、均一であり、ポリマー成分が相溶化していた。
【0076】
実施例5
ポリプロピレン(東燃化学(株)製,J205)50重量部とポリブチレンテレフタレート(日本ジーイープラスチックス(株)製,バロックス310)50重量部との混合物に、ステアリン酸(日本油脂(株)製,NAA−180,分子量284.5)0.57重量部と2,2′−(1,3−フェニレン)−ビス(2−オキサゾリン)(武田薬品工業(株)製,1,3−BPO,分子量216.2)0.43重量部とを添加し、実施例1と同様に成形することによりポリマーアロイを得た。
得られた成形品の断面を電子顕微鏡で観察したところ、図7に示されるように、均一であり、ポリマー成分が相溶化していた。
【0077】
実施例6
ポリプロピレン(東燃化学(株)製,J205)50重量部とポリブチレンテレフタレート(日本ジーイープラスチックス(株)製,バロックス310)50重量部との混合物に、酸化型低密度ワックス[三洋化成(株)製、サンワックスE−310、平均分子量2000、酸価22(COOH基濃度:29×10−5モル/g)]0.94重量部と2,2′−(1,3−フェニレン)−ビス(2−オキサゾリン)(武田薬品工業(株)製,1,3−BPO,分子量216.2)0.058重量部とを添加し、実施例1と同様に成形することによりポリマーアロイを得た。
得られた成形品の断面を電子顕微鏡で観察したところ、図8に示されるようにミクロ相が均一に分散し、ポリマー成分が相溶化していた。
【0078】
実施例7
酸化型低密度ワックス[三洋化成(株)製、サンワックスE−310、平均分子量2000、酸価22(COOH基濃度:29×10−5モル/g)]0.94重量部と、2,2′−(1,3−フェニレン)−ビス(2−オキサゾリン)(武田薬品工業(株)製,1,3−BPO,分子量216.2)0.058重量部とを、窒素ガス雰囲気下、150℃で撹拌しながら反応させることにより、末端にオキサゾリン基が残存するアミド結合を有する化合物が得られた。このような化合物が生成していることは、FT−IRにより、オキサゾリン環に起因する1650cm-1近傍の吸収とカルボン酸に起因する1720cm-1近傍の吸収が減少し、アミド基に起因する1550cm-1近傍の吸収が増加することから確認された。
【0079】
そして、ポリプロピレン(東燃化学(株)製,J205)50重量部とポリブチレンテレフタレート(日本ジーイープラスチックス(株)製,バロックス310)50重量部との混合物に、上記反応生成物1.0重量部を添加し、実施例1と同様に成形することによりポリマーアロイを得た。
得られた成形品の断面を電子顕微鏡で観察したところ、図1及び図8と同様に透明で均一な相が認められ、ミクロ相がマトリックス中に均一に分散した相溶性が良好なポリマーアロイが得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は実施例1で得られた成形品の断面を示す電子顕微鏡写真(図面代用写真)である。
【図2】 図2は比較例1で得られた成形品の断面を示す電子顕微鏡写真(図面代用写真)である。
【図3】 図3は比較例2で得られた成形品の断面を示す電子顕微鏡写真(図面代用写真)である。
【図4】 図4は比較例3で得られた成形品の断面を示す電子顕微鏡写真(図面代用写真)である。
【図5】 図5は実施例3で得られた成形品の断面を示す電子顕微鏡写真(図面代用写真)である。
【図6】 図6は実施例4で得られた成形品の断面を示す電子顕微鏡写真(図面代用写真)である。
【図7】 図7は実施例5で得られた成形品の断面を示す電子顕微鏡写真(図面代用写真)である。
【図8】 図8は実施例6で得られた成形品の断面を示す電子顕微鏡写真(図面代用写真)である。
Claims (6)
- 活性水素原子を含む官能基を有する疎水性ポリマーまたは疎水性化合物と、下記式
で表されるビスオキサゾリン化合物とを、前記官能基1モルに対してビスオキサゾリン化合物0.7〜10モルの割合で用いて反応させることにより得られ、かつ前記疎水性ポリマーまたは疎水性化合物の末端又は側鎖に、下記式
- 互いに非相溶のポリマー組成物に、請求項1又は2に記載の相溶化剤を添加するポリマーアロイの製造方法。
- オレフィン系ポリマーと、このポリマーに対して非相溶のポリマーとを含むポリマー組成物に、請求項1又は2に記載の相溶化剤を添加するポリマーアロイの製造方法。
- 相溶化剤の添加量が、ポリマー組成物100重量部に対して0.01〜10重量部である請求項4又は5記載のポリマーアロイの製造方法。
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