JP3637879B2 - Atm通信方式におけるパケット廃棄方法及びatmスイッチ装置 - Google Patents
Atm通信方式におけるパケット廃棄方法及びatmスイッチ装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ATM(Asynchoronous Transfer Mode:非同期転送モード)通信方式におけるパケット廃棄方法及びATMスイッチ装置に係り、詳しくは、ATMスイッチ装置に入力されるパケットの内、異常なパケットは早い時点で廃棄するようにしたATM通信方式におけるパケット廃棄方法及びATMスイッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
通信方式において、従来から知られているSTM(Synchoronous Transfer Mode:同期転送モード)に比較して、情報を効率良く伝送できるATMが普及している。ATM通信方式では、図7に示すように、全ての情報は一定長のセル51に分割されて宛先情報が付加されたパケットの形で伝送路(ネットワーク)に送られる。伝送路にはATMスイッチ装置(以下、単にスイッチ装置とも称する)52が接続されていて、入力されたセルはスイッチ装置52により宛先情報に基づいて振り分けられた後、多重化されてそれぞれ該当した端末へ伝送される。
【0003】
この場合、STMのように同期多重による転送モードでは、情報が送られてこないと伝送路に空き時間が生じてしまうが、ATMのようにセル多重による転送モードの場合は、その空き時間を利用して他の情報のセルを伝送できるので、効率の良い伝送を行うことができる。ここで、スイッチ装置52に同時に複数のセルが入力されたときには、スイッチ装置52に備わっているセルバッファにいずれかのセルが格納(書き込み)されて、伝送路が空いた時間にスイッチ装置52の制御によりそのセルが出力(読み出し)されるように構成されている。
【0004】
しかしながら、伝送路に処理能力以上の通信要求がなされると、スイッチ装置52に予め設定された閾値を超過するようなセル数が入力されるようになるので、セルバッファの容量を越えるようになるため、いわゆる輻輳状態が発生する。この結果、セルの紛失が生じて重要な情報が消滅してしまうことになり、通信の信頼性が低下する。したがって、ATM通信方式では、輻輳状態を正常状態に戻すために、伝送路の輻輳制御が行われている。
【0005】
そのような輻輳制御方式として、従来から、AAL Type5(ATM Adaption Layer Type5:以下、AAL5と称する)のパケットを対象とした、EPD(Early Packet Discard)及びPPD(Partial Packet Discard)と称されるパケットの廃棄方法が提案されている。
【0006】
ここで、EPDは、伝送路に存在するATMスイッチ装置のセルバッファの占有量を監視して、セルを格納する上限である閾値をセルが超過した後にAAL5パケットの先頭が到着した場合には、パケットを構成するセルをセルバッファに格納することなく廃棄し、閾値を下回ってAAL5パケットの先頭が到着した場合には、その後に到着する同一パケットを構成するセルについては全てセルバッファに格納するという方法である。
一方、PPDは、既にセルバッファにAAL5パケットの一部が格納されていても、閾値超過後に該当パケットのセルが到着した場合には、部分的パケットの廃棄となるが、以降の該当パケットを構成するセルは全て廃棄するという方法である。
【0007】
すなわち、EPD及びPPDでは、セルバッファ溢れを起こすセルを含むパケットは積極的に廃棄することによりセルバッファ溢れを回避し、これ以外のパケットについてはなるべく廃棄を避けるようにすることで、伝送路におけるパケットレベルでの無駄を抑えてスループットの向上を図ろうとするものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のパケット廃棄方法では、EPD及びPPDのいずれにおいても、スループットの低下を避けることができない、という問題がある。
すなわち、従来のパケット廃棄方法では、伝送路における前段までのATMスイッチ装置によりセルの廃棄が生じ、パケットとしては異常な状態となったセルが入力されるような場合には、EPD及びPPDのいずれにおいても、閾値を超過してセルが到着しない限り、異常なパケットは廃棄できないことになる。このような異常なパケットとしては、パケットを構成する中間のセルが抜けたものや、2つ以上のパケットがつながってしまったものがあげられる。したがって、後段のATMスイッチ装置においてもそのような異常なパケットにより、帯域のリソースが無駄に使用され続けられるようになるので、スループットの低下が避けられなくなる。
【0009】
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、セルバッファの閾値超過がない場合でも、異常なパケットは早い時点で廃棄することによりスループットの向上を図ることができるようにしたATM通信方式におけるパケット廃棄方法及びATMスイッチ装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、伝送路からセルバッファを備えたATMスイッチ装置に入力されたパケットが異常である場合、該パケットを構成するセル数が前記セルバッファの閾値超過がない場合でも、前記異常なパケットを廃棄するようにしたATM通信方式におけるパケット廃棄方法に係り、コネクション毎に入力された先頭セルからパケットを構成する実際のセル数をカウントする一方、前記パケットの最終セルのペイロードに格納されているパケットPDU長から換算セル数を算出した後、前記実際のセル数と前記換算セル数とを比較して、前記実際のセル数が前記換算セル数を超過した場合、及び前記実際のセル数が前記換算セル数に達していない場合は、該当するセルにより構成されるパケットをパケット長異常と判定して廃棄することを特徴としている。
【0011】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のATM通信方式におけるパケット廃棄方法に係り、上記パケット長異常と判定した場合、上記セルバッファに次に入力される同一コネクションのパケットを上記セルバッファによって上書きすることにより、上記異常なパケットを構成するセルを廃棄することを特徴としている。
【0012】
請求項3記載の発明は、伝送路からセルバッファに入力されたパケットが異常である場合、該パケットを構成するセル数が前記セルバッファの閾値超過がない場合でも、前記異常なパケットを廃棄するようにしたATM通信方式におけるパケット廃棄方法に用いられるATMスイッチ装置に係り、前記伝送路から入力されたパケットを構成するセルを格納するセルバッファ部と、コネクション毎に入力された先頭セルからパケットを構成する実際のセル数をカウントするセルカウント部と、パケットの最終セルのペイロードに格納されているパケットPDU長から換算セル数を算出するセル数抽出部と、前記実際のセル数と前記換算セル数とを比較して、パケット長異常と判定したときは、セルカウント値を前記セルバッファ部へ出力するパケット長異常検出部とから構成されていることを特徴としている。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項3記載のATMスイッチ装置に係り、入力された前記セルのVPI及びVCIを抽出し、コネクション番号とともにセルデータを生成してセル判定部へ出力し、前記セル毎にセルパルスを生成して前記コネクション番号とともに前記セルカウント部へ出力するコネクション抽出部と、前記セルがパケットの先頭を示す前記先頭セルであるか、あるいは最終を示す前記最終セルであるかをコネクション毎に判定し、前記先頭セルを前記セルカウント部へ出力するとともに、前記最終セルを前記セル数抽出部へ出力する前記セル判定部とが付加されてなることを特徴としている。
【0014】
請求項5記載の発明は、請求項3記載のATMスイッチ装置に係り、前記セルバッファ部が、前記セルを書き込む複数のバッファ部と、該バッファ部への前記セルの書き込みポインタ値を保持し、前記バッファ部への前記セルの書き込み制御を行う書き込み制御部と、前記バッファ部からの前記セルの読み出しポインタ値を保持し、前記バッファ部からの前記セルの読み出し制御を行う読み出し制御部と、前記書き込み制御部から得る前記セルの書き込みポインタ値、前記読み出し制御部から得る前記セルの読み出しポインタ値及び前記パケット長異常検出部から入力される前記セルカウント値に基づいて、前記バッファ部に書き込まれているパケットの状態を判定して、前記バッファ部へ次に受信するパケットを上書きするための書き込みアドレス値を生成して、前記書き込み制御部へ出力するアドレス判定部とから構成されていることを特徴としている。
【0015】
請求項6記載の発明は、請求項3記載のATMスイッチ装置に係り、前記パケット長異常検出部は、前記実際のセル数と前記換算セル数とを比較して、前記実際のセル数が前記換算セル数を超過した場合、及び前記実際のセル数が前記換算セル数に達していない場合に、パケット長異常と判定することを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。説明は実施例を用いて具体的に行う。
図1は、この発明の一実施例であるATM通信方式におけるパケット廃棄方法に用いるATMスイッチ装置の構成を示すブロック図、図2は図1の主要部の構成を詳細に示す図、図3及び図4は同パケット廃棄方法においてパケット長異常の判定動作を説明する図、図5及び図6は同パケット廃棄方法においてパケットの廃棄動作を説明する図である。
この例のATM通信方式におけるパケット廃棄方法に用いられるATMスイッチ装置10は、図1に示すように、伝送路から入力されたパケットを構成するセルを格納するセルバッファ部1と、入力されたセルのVPI(Virtual Path Identify)及びVCI(Virtual Channel Identify)を抽出し、コネクション番号とともにセルデータを生成してセル判定部3へ出力し、さらに入力されたセル毎にセルパルスを生成してコネクション番号とともにセルカウント部4へ出力するコネクション抽出部2と、入力されたセルがパケットの先頭を示す先頭セル(BOM(Beginnig Of Message)セル)であるか、あるいは最終を示す最終セル(EOM(End Of Message)セル)であるかをコネクション毎に判定し、BOMセルをセルカウント部4へ出力するとともに、EOMセル及び入力セルをセル数抽出部5へ出力するセル判定部3と、コネクション毎に入力されたBOMセルからパケットを構成する実際のセル数をカウントするセルカウント部4と、パケットのEOMセルのペイロードに格納されているパケットPDU (Protocol Data Unit)長よりAAL5パケットのセル数を換算するセル数抽出部5と、実際のセル数と換算セル数とを比較して、パケット長異常を判定した場合にセルカウント値をセルバッファ部1へ出力するパケット長異常検出部6とから構成されている。
【0017】
ここで、ATMスイッチ装置10の主要部であるセルバッファ部1は、図2に示すように、コネクション毎に分かれて構成され、セルを書き込む複数のバッファ部11と、バッファ部11へのセルの書き込みポインタ値を保持し、バッファ部11へのセルの書き込み制御を行う書き込み制御部12と、バッファ部11からのセルの読み出しポインタ値を保持し、バッファ部11からのセルの読み出し制御を行う読み出し制御部14と、書き込み制御部12から得るセルの書き込みポインタ値、読み出し制御部14から得るセルの読み出しポインタ値及びパケット長異常検出部6から入力されるセルカウント値に基づいて、バッファ部11に書き込まれているパケットの状態を判定して、バッファ部11へ次に受信するAAL5パケットを上書きするための書き込みアドレス値を生成して、書き込み制御部12へ出力するアドレス判定部13とから構成されている。
【0018】
次に、図1及び図2を参照して、ATMスイッチ装置10の動作について説明する。
パケットを構成するセルは伝送路からセルバッファ部1に入力されるとともに、コネクション抽出部2に入力される。セルバッファ部1は、セルを入力した順番にコネクション毎に書き込み制御部12の制御の基に該当したバッファ部11へ書き込んで、読み出し制御部14の制御の基に読み出しが行われるまでそのセルを滞留させる。コネクション抽出部2は、入力されたセルのVPI及びVCIを抽出し、コネクション番号とともにセルデータを生成してセル判定部3へ出力する。さらに、コネクション抽出部2は、入力されたセル毎にセルの計数に用いるセルパルスを生成してコネクション番号とともにセルカウント部4へ出力する。
【0019】
セル判定部3は、コネクション抽出部2を通じて入力されたセルがパケットの先頭を示すBOMセルであるか、あるいは最終を示すEOMセルであるかをコネクション毎に判定し、BOMセルをセルカウント部4へ出力するとともに、EOMセル及び入力セルをセル数抽出部5へ出力する。ここで、入力されるコネクションのセルヘッダ内のPT(Payload Type)を監視して、PT=001のセルを検出した場合に、AAL5パケットのEOMセルであると判定する。一方、該当コネクションにおいてEOMセルの次に到着するセルをAAL5パケットのBOMセルであると判定する。
【0020】
セルカウント部4は、コネクション毎に入力されたBOMセルからパケットを構成する実際のセル数をカウントする。カウントは、コネクション抽出部2から入力されるセルパルスに基づいて、コネクション毎に1インクリメントし、セル判定部3によってそのセルがBOMであると判定されると、該当コネクションのカウントを1に戻す。そして、カウントされたセル数をパケット長異常検出部6へ出力する。
【0021】
セル数抽出部5は、セル判定部3によりEOMセルと判定されたセルのペイロードより、AAL5パケットのトレイラ部に格納されているSAR(Segmentation And Reassembly)−PDU長を検出して、このPDU長からAAL5パケットのセル数を換算する。そして、換算されたセル数(換算セル数)をパケット長異常検出部6へ出力する。
【0022】
パケット長異常検出部6は、セルカウント部4から入力された実際のセル数と、セル数抽出部5から入力された換算セル数とを比較し、実際のセル数が換算セル数を超過した場合、及び実際のセル数が換算セル数に達していない(少ない)場合は、パケット長異常と判定する。そして、パケット長異常検出部6は、パケット長異常情報と、そのコネクション番号及びセルカウント値を同時にセルバッファ部1へ出力することにより通知する。
【0023】
次に、図1及び図2のATMスイッチ装置10を用いて、この例のATM通信方式におけるパケット廃棄方法を実施する例について説明する。まず、パケット廃棄が必要となるパケット長異常と判定される例を説明する。
(1)中間のセルが抜けて構成されているパケットをパケット長異常と判定する例
図3に示すように、中間の3個のセルが抜けて構成されているパケットが入力されてきた例では、セル数抽出部5であるAAL5のSAR−PDUトレイラより検出されるAAL5パケット20の構成セル数(AAL5セル数=8)よりも、セルカウント部4によりカウントされるAAL5パケット21の実際のセル数(セルカウント=5)は少なくなる。
したがって、前述したように、セルカウント部4によりカウントされた実際のセル数(5)は、セル数抽出部5により換算された換算セル数(8)よりも少ないので、パケット長異常検出部6によりパケット長異常と判定される。
【0024】
(2)2つ以上のパケットがつながっているパケットをパケット長異常と判定する例
図4に示すように、BOMセルが抜けたAAL5パケット22と、EOMセルが抜けたAAL5パケット23とが連続して入力されてきた例では、各パケット22、23の切れ目が判断できないので、1つの長いパケットとして扱われる。それゆえ、AAL5のSAR−PDUトレイラより検出されるAAL5パケット20の構成セル数(AAL5セル数=3)よりも、セルカウント部4によりカウントされるAAL5パケット24の実際のセル数(セルカウント=5)は多くなる。
したがって、前述したように、セルカウント部4によりカウントされた実際のセル数(5)は、セル数抽出部5により換算された換算セル数(3)を超過するので、パケット長異常検出部6によりパケット長異常と判定される。
【0025】
次に、上述のようにパケット長異常と判定されたパケットの廃棄方法について説明する。
図1及び図2のATMスイッチ装置10において、セルバッファ部1は、パケット長異常検出部6からの通知によりパケット長異常が検出されると、パケット長異常となったコネクションに対して書き込みポインタ値を変更する。
読み出し制御部14は、該当コネクションのセルの読み出し制御を行うため、バッファ部11から出力するセルの読み出しアドレス値を保持するとともに、アドレス判定部13へ読み出しアドレスを出力する。なお、アドレス判定部13は、パケット長異常検出部6より入力されるコネクション番号より、自ブロックが該当コネクションであれば動作する。
【0026】
アドレス判定部13は、コネクション番号と同時にパケット長異常検出部6から入力されたパケット長異常情報及びセルカウント値と、読み出し制御部14から入力された読み出しアドレス値から、次に入力されるパケットの書き込み先頭アドレスを計算して、変更アドレス値を書き込み制御部12へ出力する。書き込み制御部12は、パケット長異常時には、アドレス判定部13から入力される変更アドレス値に書き込みアドレス値を変更する。書き込みポインタ値の変更は、該当コネクションのBOMセルの書き込みポインタ値と読み出しポインタ値とを比較して決定する。
【0027】
図5は、バッファ部11に廃棄するAAL5パケットの全体が滞留している場合の動作を説明している。同図において、読み出しポインタ値RpとBOMセルの書き込みポインタ値Wpを比較すると、BOMの書き込みポインタ値Wpが読み出しポインタ値Rpよりも後であるので、バッファ部11には、廃棄するAAL5パケットの全体が滞留していると判断できる。このようにAAL5パケットの全体がバッファ部11に滞留している場合には、該当コネクションの書き込みポインタ値にBOM書き込みポインタ値を設定する。
【0028】
図6は、バッファ部11には廃棄するAAL5パケットの一部が滞留している場合の動作を説明している。同図において、BOMセルの書き込みポインタ値Wpが読み出しポインタ値Rpよりも先であれば、既に該当コネクションのパケットのBOMセルは読み出された後であると判断できる。したがって、該当コネクションのバッファ部11に滞留しているセルはすべて廃棄すべきパケットの一部と判断し、該当コネクションの書き込みポインタ値には次に読み出されるセルのポインタ値を設定する。
【0029】
該当コネクションのバッファ部11の書き込みポインタ値が更新されると、次に入力される該当コネクションのセル(次のパケットのBOMセル)は、変更された書き込みポインタ値によりバッファ部11中の異常なパケットのBOMセルから上書きされることになる。
【0030】
上述したように、この例のATM通信方式におけるパケット廃棄方法によれば、パケットを構成するセルがセルバッファの閾値超過がない場合でも、入力された実際のセル数が換算セル数を超過した場合、及び実際のセル数が換算セル数に達していない場合は、パケット長異常と判定してこれらのパケットを廃棄するようにしたので、パケットを構成する中間のセルが抜けたり、2つ以上のパケットがつながってしまったような異常なパケットを早い時点で廃棄することができる。それゆえ、伝送路での余計なデータ通信を抑えることができるようになるので、端末間のスループットを向上させることができる。そのように、異常なパケットは、終端まで伝送しても終端先で廃棄されることになるので、この例のように早い時点で廃棄することは、自装置のみならず以降の装置、伝送路での帯域のリソースを無駄に使用し続けることがなくなるため、帯域のリソースを有効に使用することができるようになる。
【0031】
このように、この例のATM通信方式におけるパケット廃棄方法によれば、カウント部4によりコネクション毎に入力されたBOMセルからカウントされる実際のセル数と、セル数抽出部5によりパケットのEOMセルのペイロードに格納されているパケットPDU長より換算されたAAL5パケットの換算セル数とを比較して、実際のセル数が換算セル数を超過した場合、及び実際のセル数が換算セル数に達していない場合は、パケット長異常検出部6により該当するセルにより構成されるパケットをパケット長異常と判定して廃棄するので、異常なパケットを早い時点で廃棄することができる。
また、この例のATMスイッチ装置10によれば、伝送路から入力されたパケットを構成するセルを格納するセルバッファ部1と、入力されたセルのVPI及びVCIを抽出し、コネクション番号とともにセルデータを生成してセル判定部3へ出力し、さらに入力されたセル毎にセルパルスを生成してコネクション番号とともにセルカウント部4へ出力するコネクション抽出部2と、入力されたセルがパケットの先頭を示す先頭セルであるか、あるいは最終を示す最終セルであるかをコネクション毎に判定し、先頭セルをセルカウント部4へ出力するとともに、最終セル及び入力セルをセル数抽出部5へ出力するセル判定部3と、コネクション毎に入力された先頭セルからパケットを構成する実際のセル数をカウントするセルカウント部4と、パケットの最終セルのペイロードに格納されているパケットPDU長よりAAL5パケットのセル数を換算するセル数抽出部5と、実際のセル数と換算セル数とを比較して、パケット長異常を判定した場合にセルカウント値をセルバッファ部1へ出力するパケット長異常検出部6とから構成されているので、異常なパケットを確実に廃棄することができる。
したがって、セルバッファの閾値超過がない場合でも、異常なパケットを廃棄することによりスループットの向上を図ることができる。
【0032】
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更などがあってもこの発明に含まれる。例えば、ATMスイッチ装置のバッファ部は、便宜上、物理的にコネクション毎に用意されたように構成した例で説明したが、これに限らず、論理的にコネクション毎に用意されるように構成されていても良い。また、異常なパケットを構成するセルの配置例は一例を示したものであり、この例に限らず種々なセルの配置例から成る異常なパケットに対処することができる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明のATM通信方式におけるパケット廃棄方法によれば、カウント部によりカウントされる実際のセル数と、セル数抽出部により換算された換算セル数とを比較して、実際のセル数が換算セル数を超過した場合、及び実際のセル数が換算セル数に達していない場合は、パケット長異常検出部により該当するセルにより構成されるパケットをパケット長異常と判定して廃棄するので、異常なパケットを早い時点で廃棄することができる。
また、この例のATMスイッチ装置によれば、パケットを構成するセルを格納するセルバッファ部と、入力セルのVPI及びVCIを抽出し、コネクション番号とともにセルデータを生成して出力し、さらに入力されたセル毎にセルパルスを生成してコネクション番号とともに出力するコネクション抽出部と、入力されたセルがパケットの先頭セルであるか、あるいは最終セルであるかをコネクション毎に判定し、先頭セルを出力するとともに、最終セル及び入力セルを出力するセル判定部と、コネクション毎に入力された先頭セルから実際のセル数をカウントするセルカウント部と、パケットの最終セルのペイロードに格納されているパケットPDU長よりセル数を換算するセル数抽出部と、実際のセル数と換算セル数とを比較して、パケット長異常を判定した場合にセルカウント値を出力するパケット長異常検出部とから構成されているので、異常なパケットを確実に廃棄することができる。
したがって、セルバッファの閾値超過がない場合でも、異常なパケットを廃棄することによりスループットの向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例であるATM通信方式におけるパケット廃棄方法に用いるATMスイッチ装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の主要部の構成を詳細に示す図である。
【図3】同パケット廃棄方法においてパケット長異常の判定動作を説明する図である。
【図4】同パケット廃棄方法においてパケット長異常の判定動作を説明する図である。
【図5】パケットの廃棄動作を説明する図である。
【図6】パケットの廃棄動作を説明する図である。
【図7】ATM通信方式を概略的に示す図である。
【符号の説明】
1 セルバッファ部
2 コネクション抽出部
3 セル判定部
4 セルカウント部
5 セル数抽出部
6 パケット長異常検出部
10 ATMスイッチ装置
11 バッファ部
12 書き込み制御部
13 アドレス判定部
14 読み出し制御部
20〜24 AAL5パケット
Claims (6)
- 伝送路からセルバッファを備えたATMスイッチ装置に入力されたパケットが異常である場合、該パケットを構成するセル数が前記セルバッファの閾値超過がない場合でも、前記異常なパケットを廃棄するようにしたATM通信方式におけるパケット廃棄方法であって、
コネクション毎に入力された先頭セルからパケットを構成する実際のセル数をカウントする一方、
前記パケットの最終セルのペイロードに格納されているパケットPDU長から換算セル数を算出した後、
前記実際のセル数と前記換算セル数とを比較して、前記実際のセル数が前記換算セル数を超過した場合、及び前記実際のセル数が前記換算セル数に達していない場合は、該当するセルにより構成されるパケットをパケット長異常と判定して廃棄することを特徴とするATM通信方式におけるパケット廃棄方法。 - 前記パケット長異常と判定した場合、前記セルバッファに次に入力される同一コネクションのパケットを前記セルバッファによって上書きすることにより、前記異常なパケットを構成するセルを廃棄することを特徴とする請求項1記載のATM通信方式におけるパケット廃棄方法。
- 伝送路からセルバッファに入力されたパケットが異常である場合、該パケットを構成するセル数が前記セルバッファの閾値超過がない場合でも、前記異常なパケットを廃棄するようにしたATM通信方式におけるパケット廃棄方法に用いられるATMスイッチ装置であって、
前記伝送路から入力されたパケットを構成するセルを格納するセルバッファ部と、
コネクション毎に入力された先頭セルからパケットを構成する実際のセル数をカウントするセルカウント部と、
パケットの最終セルのペイロードに格納されているパケットPDU長から換算セル数を算出するセル数抽出部と、
前記実際のセル数と前記換算セル数とを比較して、パケット長異常と判定したときは、セルカウント値を前記セルバッファ部へ出力するパケット長異常検出部とから構成されていることを特徴とするATMスイッチ装置。 - 入力された前記セルのVPI及びVCIを抽出し、コネクション番号とともにセルデータを生成してセル判定部へ出力し、前記セル毎にセルパルスを生成して前記コネクション番号とともに前記セルカウント部へ出力するコネクション抽出部と、
前記セルがパケットの先頭を示す前記先頭セルであるか、あるいは最終を示す前記最終セルであるかをコネクション毎に判定し、前記先頭セルを前記セルカウント部へ出力するとともに、前記最終セルを前記セル数抽出部へ出力する前記セル判定部とが付加されてなることを特徴とする請求項3記載のATMスイッチ装置。 - 前記セルバッファ部は、前記セルを書き込む複数のバッファ部と、該バッファ部への前記セルの書き込みポインタ値を保持し、前記バッファ部への前記セルの書き込み制御を行う書き込み制御部と、前記バッファ部からの前記セルの読み出しポインタ値を保持し、前記バッファ部からの前記セルの読み出し制御を行う読み出し制御部と、前記書き込み制御部から得る前記セルの書き込みポインタ値、前記読み出し制御部から得る前記セルの読み出しポインタ値及び前記パケット長異常検出部から入力される前記セルカウント値に基づいて、前記バッファ部に書き込まれているパケットの状態を判定して、前記バッファ部へ次に受信するパケットを上書きするための書き込みアドレス値を生成して、前記書き込み制御部へ出力するアドレス判定部とから構成されていることを特徴とする請求項3記載のATMスイッチ装置。
- 前記パケット長異常検出部は、前記実際のセル数と前記換算セル数とを比較して、前記実際のセル数が前記換算セル数を超過した場合、及び前記実際のセル数が前記換算セル数に達していない場合に、パケット長異常と判定することを特徴とする請求項3記載のATMスイッチ装置。
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