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JP3635334B2 - 車両のオートクラッチ装置 - Google Patents

車両のオートクラッチ装置 Download PDF

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JP3635334B2 JP10186396A JP10186396A JP3635334B2 JP 3635334 B2 JP3635334 B2 JP 3635334B2 JP 10186396 A JP10186396 A JP 10186396A JP 10186396 A JP10186396 A JP 10186396A JP 3635334 B2 JP3635334 B2 JP 3635334B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マニュアル(手動)操作も可能な車両のオート(自動)クラッチ装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エンジン速度、アクセル開度、車速等の運転状態に応じて、電子的に変速機を自動変速するとともに、機械式摩擦クラッチを自動的に断接して車両を制御する自動変速機はよく知られており、このような自動変速機において、前記機械式摩擦クラッチをマニュアルで操作し得るようにした車両の自動変速機は、例えば実公平4−8023号公報により公知である。
即ち、前記公報記載の自動変速機は、前記摩擦クラッチの断接制御が対応できず発進不能となるような、障害物乗り越え発進、極急坂発進、雪道発進等の特殊条件下での発進にも対応できるように、このような特殊条件下においては自動クラッチ制御を停止して、マニュアル操作によりクラッチの断接を行えるようにしたもので、自動変速機の制御系に、ギヤ変速時に出力されるクラッチ作動信号をクラッチペダルの踏込み時に遮断する手段と、クラッチペダルに応動してクラッチのブースタ(スレーブシリンダ等のアクチュエータ)への作動流体を給配するコントロールバルブと、作動流体を前記ブースタに選択的に送り込むダブルチェックバルブを備えてなる。
【0003】
一方、変速機はマニュアルで操作し、クラッチのみ、基本的に変速状態及び前記運転状態に応じて自動的に(オートで)断接するものとし、これに運転者の意志による、またはオート操作の不能のときの手動(マニュアル)操作を可能とした図3に示すようなオートクラッチ装置が実用化されている。
即ちこの装置は、aを支点として回動し、下端が摩擦クラッチ1のレリーズベアリング2を押すクラッチレリーズフォーク3の上端に連結したスレーブシリンダ4と、クラッチペダル5の踏み込みにより作動する倍力機構6、オイルタンク7を備えたマスタシリンダ8及び該シリンダ8に接続した作動油管路9からなるマニュアル操作用作動油供給機構10と、オイルタンク11と管路12により連結され、モータ13により駆動されるギヤポンプ14、該ギヤポンプ14と逆止弁15を介して接続した作動油管路16、前記ギヤポンプ14と逆止弁15の間から前記オイルタンク11に至る管路17中に設けたリリーフ弁18及び前記作動油管路16から前記オイルタンク11に至る戻り管路19中に設けた電磁弁20からなるオート操作用作動油供給機構21とからなり、前記両作動油管路9及び16とを切換え機構22を介して前記スレーブシリンダ4に管路23により接続されている。
前記切換え機構22としては、例えば図4に示すような電磁切換え弁22’が使用され、マニュアル操作用作動油供給機構10の作動油管路9と、オート操作用作動油供給機構21の作動油管路16とを切換えてスレーブシリンダ4に連結している。
【0004】
上記構成により、前記摩擦クラッチ1の操作を、例えばマニュアル操作からオート操作に切換えるときは、切換え機構22(電磁切換え弁22’)を手動または自動的にオート側に切換えるとともに、前記モータ13によりギヤポンプ14を駆動すれば、作動油が逆止弁15を開き作動油管路16及び切換え機構22(電磁切換え弁22’)を経て管路23でスレーブシリンダ4に入り、ピストン4aを図3で右に押し、これによって前記クラッチレリーズフォーク3が支点aを中心に時計方向へ回動し、前記レリーズベアリング2を左へ押して摩擦クラッチ1を「断」とする。前記ピストン4aが所定ストローク移動したことを、スレーブシリンダ4に設けた位置センサ(図示せず)で検知したらモータ13への電源を切ってポンプ14の回転を停止する。
前記モータ13への電源を絶ちギヤポンプ14を停止した後、作動油の戻り速度を調節するため電磁弁20を制御しつつ開けば、スレーブシリンダ4内の作動油は、摩擦クラッチ1内のばねによる前記レリーズベアリング2、クラッチレリーズフォーク3を介してのピストン4aの戻りによって、前記管路23及び作動油管路16より戻り管路19を経て電磁弁20を経てオイルタンク11に戻る。これにより摩擦クラッチ1は「接」となる。
【0005】
同様に、前記切換え機構22を手動または自動的に例えばマニュアルに切換えるときは、切換え機構22即ち電磁切換え弁22’を図4に示すようにマニュアル側に切換えた上、クラッチペダル5を踏込めば、倍力機構6が作動し、マスタシリンダ8内のピストン8aを図3で左方向へ移動して、作動油を作動油管路9及び切換え機構22(電磁切換え弁22’)を経て管路23でスレーブシリンダ4に入れ、ピストン4aを図2で右に押し、これによって前記クラッチレリーズフォーク3が支点aを中心に時計方向へ回動し、前記レリーズベアリング2を左へ押して摩擦クラッチ1を「断」とする。
クラッチペダル5を戻せば、マスタシリンダ8内のピストン8aは該シリンダ8及び倍力機構6内のばねによって図3において右方向へ戻り、同時に、摩擦クラッチ1内のばねによる前記レリーズベアリング2、クラッチレリーズフォーク3を介してのピストン4aの戻りによって、スレーブシリンダ4内の作動油は前記管路23及び作動油管路9を経て戻り、マスタシリンダ8を介してオイルタンク7に戻る。これにより摩擦クラッチ1は「接」となる。
【0006】
ところで、図3に示すもののように作動油により作動するものでは、前記切換え機構として図4のように電磁切換え弁22’を用いたとき次の如き問題があることが判明した。
(1)両作動油供給機構中の作動油量のアンバランス
前記オート操作とマニュアル操作の切換えを摩擦クラッチ1が「接」のとき、即ち、スレーブシリンダ4のピストン4aが図3において左端にあってスレーブシリンダ4に作動油がないとき行う場合は、前記両作動油供給機構10、21間に作動油の行き来はなく不具合は発生しないが、前記クラッチ1が「断」のとき、即ち、スレーブシリンダ4のピストン4aが図3において図の位置またはこれより右にあってスレーブシリンダ4に作動油が満たされているときに前記切換えを行うと、前記両作動油供給機構10、21間に作動油の行き来が生じ、両オイルタンク7、11の一方が溢れ、他方が空になるという不具合を生ずる。
【0007】
例えば、クラッチペダル5を踏んで摩擦クラッチ1を「断」とした後(このときスレーブシリンダ4にはオイルタンク7からの作動油が満たされる)、前記電磁切換え弁22’をオートに切り換えると、スレーブシリンダ4に連結した管路23はオイルタンク7に接続された作動油管路9との連結を絶たれ、オート操作用作動油供給機構21の戻り管路19に連結される。
従ってこの状態で電磁弁20を前記のように開くと、スレーブシリンダ4内の作動油が戻り管路19を経てオイルタンク11に流れ、摩擦クラッチ1が「接」となる。この現象は、つまり、オイルタンク7の作動油がオイルタンク11に戻されたことになり、前記操作が何度も繰り返されると、遂には前記のように、オイルタンク7が空になり、オイルタンク11からは作動油が溢れる事象が起こり得る。
【0008】
(2)オート操作からマニュアル操作への切換え時の車両の急速発進
前記と同様に、オート操作からマニュアル操作への切換えを摩擦クラッチ1が「接」のときに行う場合は問題ないが、オート操作で前記クラッチ1を「断」とした後に前記電磁切換え弁22’によりマニュアル操作に切換えると、クラッチペダル5を踏んでいない場合、マスタシリンダ8とオイルタンク7が連通しているため、スレーブシリンダ4内の作動油は管路23、電磁切換え弁22’及び作動油管路9を経て全てオイルタンク7に戻ってしまい、この結果摩擦クラッチ1が急に「接」となり、このとき変速機のギヤが入っていれば、車両が急発進するおそれがある。
【0009】
上記事態の発生を防止するための方策は種々考えられるが、マスタシリンダ8の改造は、エア抜き、クラッチの摩耗への対応の困難さ及びコスト高等で難があり、また前記両作動油供給機構10、21におけるオイルタンク7及び11を一体化することは、両者の位置的制約から困難である。以上の点及び電子システムの万一の故障時にもバックアップすることを考慮して、図5、図6に示すごとき車両のオートクラッチ装置が考えられている。
図5に示すものは、摩擦クラッチ1を断接するスレーブシリンダ4を備え、該シリンダ4に対し、ポンプ14により作動するオート操作用作動油供給機構21と、クラッチペダル5により作動するマニュアル操作用作動油供給機構10とを選択的に作動させるよう構成した車両のオートクラッチ装置において、前記マニュアル操作用作動油供給機構10の作動油管路9と前記オート操作用作動油供給機構21との間に、シリンダ31の一方側端部にばね32で付勢されるピストン33を有する切換シリンダ30を配設するとともに、該シリンダ30のピストン33側である前記一方側端部に前記マニュアル操作用作動油供給機構10の作動油管路9を、また反対側のばね32側の端部に前記オート操作用作動油供給機構21及び前記スレーブシリンダ4の管路23を各々接続したものである。なお、図5における図3と同一符号は同一部材を表している。
【0010】
このような構成により、図5の車両のオートクラッチ装置では、前記摩擦クラッチ1の操作を、例えばマニュアル操作からオート操作に切換えるときは、手動または自動的に前記モータ13をONし、該モータ13によりギヤポンプ14を駆動すれば、作動油が逆止弁15を開き作動油管路16及び管路23でスレーブシリンダ4に入り、ピストン4aを図4で右に押し、これによって前記同様クラッチレリーズフォーク、レリーズベアリングを介して摩擦クラッチを「断」とする。このとき前記切換シリンダ30のシリンダ31におけるばね32側は、前記管路16内と同圧となり、ピストン33をシリンダ31の一方側端部31aに押圧するのみで支障はない。
【0011】
前記モータ13への電源を絶ちギヤポンプ14を停止後、作動油の戻り速度を調節するため電磁弁20を制御しつつ開けば、スレーブシリンダ4内の作動油は、摩擦クラッチ1内のばねによる前記レリーズベアリング、クラッチレリーズフォークを介してのピストン4aの戻りによって、前記管路23及び作動油管路16より戻り管路19を経て電磁弁20を経てオイルタンク11に戻る。これにより摩擦クラッチ1は「接」となる。
【0012】
オート操作からマニュアル操作に切換えるときは、前記モータ13への電源を絶った状態でクラッチペダル5を踏込めば、マスタシリンダ8内のピストン8aを図5で左方向へ移動し、作動油は作動油管路9を経て前記切換シリンダ30におけるシリンダ31の一方側端部31aからシリンダ31内に圧入される。
これによって、ピストン33はシリンダ31内でばね32に抗して左に移動し、シリンダ31のばね32側の作動油は作動油管路16及び管路23に押し出される。しかし、前記作動油管路16側は逆止弁15及び電磁弁20により遮断されているので、結局ほぼ全量が管路23でスレーブシリンダ4に入りピストン4aを図5で右に押し、これによって前記同様クラッチレリーズフォーク、レリーズベアリングを介して摩擦クラッチを「断」とする。
【0013】
クラッチペダル5を戻せば、マスタシリンダ8内のピストン8aは該シリンダ8等のばねによって図5において右方向へ戻り、同時に、摩擦クラッチ1内のばねによる前記レリーズベアリング、クラッチレリーズフォークを介してのピストン4aの戻りによって、スレーブシリンダ4内の作動油は前記管路23を経て切換シリンダ30のシリンダ31内へ戻り、更にこの戻り作動油及びばね32によってピストン33が前記一方側端部31aまで移動するから、ピストン33と前記一方側端部31a間の作動油はマスタシリンダ8を介してオイルタンク7に戻る。これにより摩擦クラッチ1は「接」となる。
【0014】
図6に示すものは、符号40で示す切換シリンダを、非作動時、シリンダ41の一方側端部41aに 1 ばね42で押圧される第1ピストン43と、該第1ピストン43と間隔を保ちつつ同ピストン方向へ第2ばね45で付勢される第2ピストン46とが配置されたものとし、該シリンダ41の前記第1ピストン43側に前記マニュアル操作用作動油供給機構21の作動油管路16を、また前記両ピストン43、46間に前記オート操作用作動油供給機構21の作動油管路16を、更に前記第2ピストン46の付勢ばね45側、つまりシリンダ41の前記一方側端部41aとは反対側の端部に前記スレーブシリンダ4の管路23を接続したものである。なお、図6における図3、図5と同一符号は同一部材を表している。
【0015】
このような構成により、図6の車両のオートクラッチ装置では、摩擦クラッチ1の操作を、例えばマニュアル操作からオート操作に切換えるときは、手動または自動的に前記モータ13をONし、該モータ13によりギヤポンプ14を駆動すれば、作動油が逆止弁15を開き作動油管路16を経て切換シリンダ40のシリンダ41における両ピストン43、46間に圧入され、該両ピストン43、46を押す。これによって第2ピストン46が第2ばね45に抗して図6で左に移動さ第2ばね45のあるシリンダ41内の作動油を管路23でスレーブシリンダ4に圧入する。したがって、ピストン4aが図6で右に押され、これによって前記同様クラッチレリーズフォーク、レリーズベアリングを介して摩擦クラッチを「断」とする。
【0016】
前記モータ13への電源を絶ちギヤポンプ14を停止するとともに、作動油の戻り速度を調節するため電磁弁20を制御しつつ開けば、スレーブシリンダ4内の作動油は、管路23を経て前記シリンダ41の第2ばね45のある室に戻り、この戻りの作動油及び第2ばね45によって第2ピストン46が図6でピストンストッパ44に当接するまで移動する。これによって、両ピストン43、46間の作動油が作動油管路16より戻り管路19を経て電磁弁20を経てオイルタンク11に戻る。これにより摩擦クラッチ1は「接」となる。
【0017】
オート操作からマニュアル操作に切換えるときは、前記モータ13への電源を絶った状態でクラッチペダル5を踏込めば、マスタシリンダ8内のピストン8aを図6で左方向へ移動し、作動油は作動油管路9を経て前記切換シリンダ40におけるシリンダ41の一方側端部41aからシリンダ41内に圧入される。
これによって、第1ピストン43はシリンダ41内で第1ばね42に抗して左に移動し、第2ピストン46を第2ばね45に抗して図6で左に移動させ、第2ばね45のあるシリンダ41内の作動油を管路23でスレーブシリンダ4に圧入する。したがって、ピストン4aが図6で右に押され、これによって前記同様クラッチレリーズフォーク、レリーズベアリングを介して摩擦クラッチを「断」とする。このとき、両ピストン43、46間の作動油も作動油管路16に流れようとするが、作動油管路16側は逆止弁15及び電磁弁20により遮断されていて流れることはない。
【0018】
クラッチペダル5を戻せば、マスタシリンダ8内のピストン8aは該シリンダ8等のばねによって図6において右方向へ戻り、同時に、摩擦クラッチ1内のばねによる前記レリーズベアリング、クラッチレリーズフォークを介してのピストン4aの戻りによって、スレーブシリンダ4内の作動油は前記管路23を経て切換シリンダ40のシリンダ41内の第2ばね45のある室へ戻り、更にこの戻り作動油及び第2ばね45によって第2ピストン46がピストンストッパ44に当接するまで戻り、また第1ピストン43は作動油及び第1ばね42によって前記一方側端部41aまで移動するから、第1ピストン43と前記一方側端部41a間の作動油はマスタシリンダ8を介してオイルタンク7に戻る。これにより摩擦クラッチ1は「接」となる。
【0019】
ところが、図5、図6に示す装置では、前記のようにオート操作で摩擦クラッチを「断」としたままマニユアル操作に切換えると、スレーブシリンダ4内の作動油はどこにも流れないから、これが抜けてクラッチが「接」となって車両が急発進するというおそれはなくなったが、スレーブシリンダ4内には作動油が充満しているから、このままではクラッチペダル5を踏むことができない。
この場合、運転者は変速機をニュートラルとした状態で、クラッチ操作をもう一度オート操作に戻し、電磁弁20をONして戻り管路19を開いて、スレーブシリンダ4内の作動油をタンク11に戻してから電磁弁20をOFFし、その上で、あらためてマニュアル操作に切換える必要があった。
また、上記スレーブシリンダ4内の作動油をタンク11に戻している途中でクラッチペダル5を踏むと、前記切換シリンダ30、40内の作動油が、スレーブシリンダ4からの作動油とともにタンク11へ抜けるという問題もある。
更に、モータ13が故障で廻り放しとなった場合には、マニュアル操作に切換え、モータ13及び電磁弁20の電源供給を一旦「断」とした後、電磁弁20のみをONしてスレーブシリンダ4内の作動油をタンク11に逃がす等の複雑な操作を必要とし、その車両に不慣れな運転者にはとっさに対応できないおそれがある。
ちなみに、マニュアル操作の状態で、クラッチペダル5により摩擦クラッチを「断」としてからオート操作へ切換えた場合には、電磁弁20を開いて前記クラッチを「接」とすることも可能であり、またオート操作へ切換えた状態でクラッチペダル5から足を放してもモータ13によるポンプ14の回転によってクラッチを「断」に保持することは可能である。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の解決すべき課題は、マニュアル操作も可能な車両のオートクラッチ装置において、オート及びマニュアル両作動油供給機構中の作動油量のアンバランスをなくし、オート操作からマニュアル操作への切換え時の車両の急発進の防止と、該切換えに際してスレーブシリンダ内に滞留する作動油をクラッチペダルの簡単な操作のみでオイルタンクに戻す機能をもち、同時にクラッチペダルの踏み過ぎによるスレーブシリンダの故障を防止した車両のオートクラッチ装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための本発明車両のオートクラッチ装置は、
「摩擦クラッチを断接するスレーブシリンダを備え、該スレーブシリンダによる摩擦クラッチの断接は、ポンプにより作動するオート操作用作動油供給機構と、クラッチペダルにより作動するマニュアル操作用作動油供給機構とを選択的に作動させて行うよう構成した車両用オートクラッチ装置において、
ばねによりシリンダの一方側端部に付勢されるピストンを有する切換シリンダを配設し、前記シリンダの一方側端部にはマニュアル操作用作動油供給機構の作動油管路を接続するとともに、前記シリンダの反対側のばね側端部を管路により前記スレーブシリンダに接続し、クラッチペダルの踏み込みにより前記ピストンが移動することによって前記スレーブシリンダに作動油が圧送され、さらに、
前記シリンダのばね側端部には前記オート操作用作動油供給機構の作動油管路が接続されており、かつ、前記オート操作用作動油供給機構の作動油管路には、油圧が設定値を越えたときに開くポンプ圧調整用リリーフバルブが配設され、前記スレーブシリンダにはストロークを規制するストッパが配設されている」
ことを特徴とする第1の発明、並びに、この第1の発明における切換シリンダについて、そのピストン及びばね(第1ピストン、第1ばね)とは別個に、第2ばねにより付勢される第2ピストンを有する切換シリンダを使用し、
前記シリンダの前記第1ばね側端部と前記第 1 ばねとの間には、第2ばねにより前記シリンダの一方側端部方向に付勢される第2ピストンを配置して、前記オート操作用作動油供給機構の作動油管路を前記第1ピストンと前記第2ピストンとの間に接続し、かつ、前記オート操作用作動油供給機構の作動油管路には、油圧が設定値を越えたときに開くポンプ圧調整用リリーフバルブが配設され、前記スレーブシリンダにはストロークを規制するストッパが配設されている」ことを特徴とする第2の発明からなるものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図1、図2により詳細に説明する。なお、図1、図2において図3乃至図6と同一符号は同一部材を示し、説明を省略する。
図1,図2に示す本発明車両のオートクラッチ装置では、図5、図6に示す車両のオートクラッチ装置における前記オート操作用作動油供給機構21に備えたポンプ圧調整用リリーフバルブ18を、図1、図2の点線のような配管からオート操作用作動油供給機構21の作動油管路16とオイルタンク11の間、具体的には前記作動油管路16に連結した戻り管路19における前記電磁弁20をバイパスするように、管路47により管連結するとともに、前記スレーブシリンダ4の、例えばピストン4aのロッド4b先端に連結したクラッチレリーズフォーク3に近接して、ピストン4aのストロークを規制するストッパ48を配設したものである。
【0023】
上記のように構成された図1、図2の車両のオートクラッチ装置では、前記摩擦クラッチ1の操作を、例えばマニュアル操作からオート操作に切換えるときは、手動または自動的に前記モータ13をONし、該モータ13によりギヤポンプ14を駆動すれば、作動油が逆止弁15を開き作動油管路16及び管路23で直接スレーブシリンダ4に送られる(図1)か、または作動油管路16を経て切換シリンダ40のシリンダ41における両ピストン43、46間に圧入され、該両ピストン43、46を押す。これによって第2ピストン46が第2ばね45に抗して図2で左に移動させ、第2ばね45のあるシリンダ41内の作動油が管路23でスレーブシリンダ4に圧入される(図2)。
【0024】
したがって、ピストン4aを図1、図2で右に押し、これによって前記同様クラッチレリーズフォーク、レリーズベアリングを介して摩擦クラッチを「断」とするが、このスレーブシリンダ4内に作動油が充満した状態で、前記のようにオート操作からマニュアル操作に切り換えたとき、クラッチペダル5を前記リリーフバルブ18をその設定圧以上の油圧が発生するように強く踏み込めば、マスタシリンダ8内のピストン8aを図1、図2で左方向へ移動し、作動油は作動油管路9を経て前記切換シリンダ30、40におけるシリンダ31、41の一方側端部31a、41aからシリンダ31、41内に圧入される。
これによって、ピストン33、43はシリンダ31、41内でばね32、42に抗して左に移動し、図1のシリンダ31のばね32側の作動油、または図2の第1、第2ピストン43、46間の作動油は、作動油管路16と戻り管路19の一方を経て管路47に入り、該管路47に配設したリリーフバルブ18を開いて戻り管路19の他方からタンク11に戻る。
この状態からクラッチペダル5を戻せば、前記オイルタンク11に戻った作動油の分摩擦クラッチが「接」となり、マニュアル操作が可能となる。
前記クラッチペダル5の強い踏み込みによって、作動油管路23を介して作動油が更にスレーブシリンダ4に圧入され、ピストン4aがクラッチ「断」の方向へ一層移動しようとするが、ストッパ48がピストン4aのストロークを規制してスレーブシリンダ4内の作動油の増大、該シリンダの損傷を避けることができる
【0025】
【発明の効果】
本発明は、その第1の発明及び第2の発明ともに、マニュアル操作用作動油供給機構とオート操作用作動油供給機構とを選択的に作動させる車両用オートクラッチ装置であって、シリンダの一方側端部にばねで付勢されるピストンを有する切換シリンダを配設し、該シリンダの前記一方側端部に前記マニュアル操作用作動油供給機構の作動油管路を、また、反対側のばね側端部にスレーブシリンダの管路を接続し、かつ、オート操作用作動油供給機構の作動油管路には、油圧が設定値を越えたときに開くポンプ圧調整用リリーフバルブが配設され、前記スレーブシリンダにはストロークを規制するストッパが配設されているものである。そして、第2の発明では、前記切換シリンダについて、そのピストン及びばねとは別個に、第2ばねにより付勢される第2ピストンを有する切換シリンダを使用し、両ピストンの間に前記オート操作用作動油供給機構の作動油管路を接続している。
つまり、本発明においては、従来の電磁切換え弁に代えピストンを内蔵する切換シリンダを配設し、このピストンによって、マニュアル操作用作動油供給機構の作動油管路をスレーブシリンダの管路と切り離したことにより、オート及びマニュアル両作動油供給機構の作動油管路は直接連通しない。従ってオート操作とマニュアル操作の切換えをいかなる場合に行っても、スレーブシリンダからの戻りの作動油が前記両作動油供給機構のいずれにも流れないから、両作動油供給機構中の作動油量のバランスは常に保たれ、また、同じくスレーブシリンダからの戻りの作動油が連通したオイルタンクへ流出して摩擦クラッチが急に「接」となり、車両が急速発進するような事態が生ずることはない。
また、オート操作用作動油供給機構に備えたポンプ圧調整用リリーフバルブを、オート操作用作動油供給機構の作動油管路とオイルタンク間に管連結したことにより、スレーブシリンダ内に作動油が充満した状態で、オート操作からマニュアル操作に切り換えたとき、クラッチペダルを強く踏み込むことにより、リリーフバルブを開いてタンクに戻ることになり、前記複雑な操作を要せずして、支障なく容易にオート操作からマニュアル操作に変更できる。
また、前記スレーブシリンダに該シリンダのストロークを規制するストッパを配設したことにより、前記クラッチペダルの強い踏み込みによって、作動油が更にスレーブシリンダに圧入されてスレーブシリンダ内の作動油が増大し、また該シリンダが損傷することを未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明車両のオートクラッチ装置の一例の流体回路図
【図2】 本発明車両のオートクラッチ装置の他の一例の流体回路図
【図3】 従来の車両のオートクラッチ装置の全体図
【図4】 図3に示す車両のオートクラッチ装置における切換え手段の一例を示す略示図
【図5】 本発明の基本となる車両のオートクラッチ装置の一例の流体回路図
【図6】 本発明の基本となる車両のオートクラッチ装置の他の一例の流体回路図
【符号の説明】
1 摩擦クラッチ
2 レリーズベアリング
3 レリーズフォーク
4 スレーブシリンダ
5 クラッチペダル
7、11 オイルタンク
8 マスタシリンダ
9、16、23 作動油管路
12、17、47 管路
10 マニュアル操作用作動油供給機構
13 モータ
14 ギヤポンプ
15 逆止弁
18 リリーフ弁
19 戻り管路
20 電磁弁
21 オート操作用作動油供給機構
22 切換え機構
22’ 電磁切換え弁
30、40 切換シリンダ
31、41 シリンダ
32 ばね
42 第1ばね
45 第2ばね
33 ピストン
43 第1ピストン
46 第2ピストン
48 ストッパ

Claims (3)

  1. 摩擦クラッチを断接するスレーブシリンダを備え、該スレーブシリンダによる摩擦クラッチの断接は、ポンプにより作動するオート操作用作動油供給機構と、クラッチペダルにより作動するマニュアル操作用作動油供給機構とを選択的に作動させて行うよう構成した車両用オートクラッチ装置において、
    ばねによりシリンダの一方側端部に付勢されるピストンを有する切換シリンダを配設し、前記シリンダの一方側端部にはマニュアル操作用作動油供給機構の作動油管路を接続するとともに、前記シリンダの反対側のばね側端部を管路により前記スレーブシリンダに接続し、クラッチペダルの踏み込みにより前記ピストンが移動することによって前記スレーブシリンダに作動油が圧送され、さらに、
    前記シリンダのばね側端部には前記オート操作用作動油供給機構の作動油管路が接続されており、かつ、前記オート操作用作動油供給機構の作動油管路には、油圧が設定値を越えたときに開くポンプ圧調整用リリーフバルブが配設され、前記スレーブシリンダにはストロークを規制するストッパが配設されていることを特徴とする車両用オートクラッチ装置。
  2. 摩擦クラッチを断接するスレーブシリンダを備え、該スレーブシリンダによる摩擦クラッチの断接は、ポンプにより作動するオート操作用作動油供給機構と、クラッチペダルにより作動するマニュアル操作用作動油供給機構とを選択的に作動させて行うよう構成した車両用オートクラッチ装置において、
    第1ばねによりシリンダの一方側端部に付勢される第1ピストンを有する切換シリンダを配設し、前記シリンダの一方側端部にはマニュアル操作用作動油供給機構の作動油管路を接続するとともに、前記シリンダの反対側の第1ばね側端部を管路により前記スレーブシリンダに接続し、クラッチペダルの踏み込みにより前記第1ピストンが移動することによって前記スレーブシリンダに作動油が圧送され、さらに、
    前記シリンダの前記第1ばね側端部と前記第 1 ばねとの間には、第2ばねにより前記シリンダの一方側端部方向に付勢される第2ピストンを配置して、前記オート操作用作動油供給機構の作動油管路を前記第1ピストンと前記第2ピストンとの間に接続し、かつ、前記オート操作用作動油供給機構の作動油管路には、油圧が設定値を越えたときに開くポンプ圧調整用リリーフバルブが配設され、前記スレーブシリンダにはストロークを規制するストッパが配設されていることを特徴とする車両用オートクラッチ装置。
  3. 前記切換シリンダには、前記第2ピストンがシリンダ内を移動する範囲を規制するピストンストッパが設けられた請求項2記載の車両用オートクラッチ装置。
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