JP3624946B2 - 自動給油支援用給油口ユニット - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車両にロボット給油装置により給油するのに適した給油口ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、給油作業の省力化を図るべく、送油ポンプに接続する給油ノズルをロボットアームに取付け、自動車燃料タンクの給油口をセンサーにより検出して給油ノズルを燃料タンクに自動的に挿入するいわゆる給油ロボットが導入されようとしている。
このような給油ロボットによる給油を円滑に実行するには、給油ノズルの先端を自動車燃料タンクの挿入口に確実に位置合わせ、挿入できることが必要となる。
【0003】
このため、例えば特表平10−503994号公報に見られるように、既存の自動車燃料タンクの挿入口にアダプターを取付けることが提案されている。
すなわち、このアダプタは、給油口にネジ込みにより固定され、かつノズルの挿入により開放される蓋体を備えた略筒状の第1部材と、第1部材に着脱可能、かつ回動可能に装着される漏斗状のガイド部材を備えた第2部材とから構成されている。
取付けに際しては、第1部材を燃料タンクの給油口にパッキンを介装してねじ込み固定し、次に第2部材を第1部材の突出部に装着し、給油ノズルが挿入しやすい方向にガイド部材を回動させて位置決めする作業を要する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このため、取付けに際しては、第1部材と第2部材の2つの部材を順番に装着する作業を必要として、取付けが繁雑であるという問題を抱えている。
また、蓋体が第1部材に取付けられているので、燃料タンクの給油口にねじ込み固定したときに、蓋体の開閉方向が一定とはならず給油ノズル挿入時に抵抗が大きくなるとう問題がある。
更に、給油ノズルを所定の位置に誘導するには、ロボットが給油口を検出できる標識体を取付ける必要があるが、標識体の取付け作業をも必要とし、作業が繁雑化するという問題も抱えている。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、着脱が極めて簡単で、かつ給油ノズルをスムーズに挿入移動させることができる自動給油支援用給油口ユニットを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このような問題を解消するために本発明の自動給油支援用給油口ユニットにおいては、一端に燃料タンクの給油口に螺合可能な筒状部を、また他端に前記給油口よりも大径で、かつ表面近傍に少なくとも一つの弾性変形可能な凸部が形成されたフランジを備えた基部と、給油ノズルを誘導するテーパ状の開口部と、前記凸部と係合する歯部と、前記開口部を常時封止するように付勢されて給油ノズルの挿入により開弁する蓋体が設けられたガイド部材と、からなり、前記ガイド部材が前記基部に前記凸部と歯部とにより一方向に回転可能に組付けられていて、前記給油口に一体として着脱される。
【0006】
【作用】
自動給油支援用給油口ユニットのガイド部材を把持して給油口にねじ込むとリング状パッキンにより封止される。さらに同一方向にガイド部材だけを回転させて蓋体が所定位置となるようにガイド部材の位置を調整する。
また、ガイド部材を把持して逆方向に回動させると、基部がガイド部材に対して空回りすることなく一体となって回転するから、パッキンによる摩擦に関わりなくユニット全体を簡単に取り外すことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
そこで以下に本発明の詳細を図示した実施例に基づいて説明する。
図1は、本発明の自動給油支援用給油口ユニットの一実施例を示すものであって、基部2とガイド部材3とから構成されていて、ガイド部材3には蓋体4により常時封止された給油ノズル挿入用の凹部5が形成されている。
【0008】
自動給油支援用給油口ユニット1は、図2に示したように燃料タンクに連通する立上管30の先端、つまり燃料タンクの給油口31を封止するキャップの代わりに比較的硬度の低い金属材料、例えばアルミニウムにより構成された基部2の螺条6をネジ込むことにより固定されている。基部2は、一端に給油口の径よりも大きなフランジ7と筒状部8とを備えるように構成されていて、筒状部8の外周に螺条6が形成されている。
【0009】
ガイド部材3の凹部5は、給油ノズルの先端を基部2の筒状部8に誘導するためにテーパ状に形成され、その底部に楕円形の開口面9が形成されている。開口面9の裏面側にはその長軸側の一端に開口面に平行に軸10を設け、バネ等の付勢手段11を介して蓋体4が取付けられている。開口面9は、好ましくは、長軸側のサイズが給油ノズルの挿入工程での上下方向の軌跡のカバーできる程度に、また単軸側のサイズが給油ノズルの外形程度に選ばれている。
【0010】
これにより、給油ノズルが挿入されたり、気温の低下により燃料タンクが減圧状態となった場合には、付勢手段11に抗して軸10により回動して開弁し、また気温の上昇により燃料タンクの燃料が気化して圧力が上昇した場合、及び常時は閉弁状態を維持して、炭化水素系ガスが揮散したり、燃料の漏れ出すのを防止する。
【0011】
ガイド部材3は、高分子材料等で給油ノズルとの衝突による衝撃を吸収でき、かつ耐油性を備えた材料、例えばナイロン樹脂(登録商標)の射出成形により構成され、一方向に回動可能に予め装着されている。
【0012】
ガイド部材3は、凹部5の外側が平面部13として形成され、そこに標識体を埋め込むための凹部14が設けられている。この凹部14は、蓋体4を支持している軸10に対して相対的に一定位置となる箇所に形成されている。なお、標識体としては、駆動電力を必要としない磁性体、自己回帰型反射材、トランスポンダ、光学的に認識可能なシール等が利用できる。
【0013】
図3は、基部2とガイド部3との係合状態での断面構造を示すもので、基部2のフランジ7の表面には環状溝16が設けられ、少なくとも1つの係合部材17が環状溝16に固着されている。係合部材17は、高分子等の射出成形により凸部17aと脚部17bとを一体として構成され、凸部17aが脚部17bに対して弾性変形可能に構成されている。
【0014】
一方、ガイド部材3の内周面には係合部材17の凸部17aと対向する位置に、斜面18bと壁18aとを有する歯部18が一定のピッチで形成されている。このような構成により、凸部17aは、ガイド部材3がねじ込み方向に回動されたとき、所定のトルク、つまりユニット1を給油口31に締めつけるに必要なトルクを上まわると、弾性変形して歯部18の斜面18bを乗り越える。
また逆方向に回動されたときには歯部18の壁18aに当接し、係合部材17のストッパー部17cと協働して回転力を伝達する。これにより基部2が回動するため、自動給油支援用給油口ユニット1を給油口31から取り外すことができる。
【0015】
このように構成されたガイド部材3を基部2に組み入れてガイド部材3の背面3aに抜け止め用の押さえ部材19を、フランジ7に被さるように組付けてフランジ7の背面に環状パッキン15を嵌装すると自動給油支援用給油口ユニットとして完成する。
【0016】
このように構成された自動給油支援用給油口ユニット1を、燃料タンクを封止しているキャップを取り外し、燃料タンクキャップを取付ける場合と同様に給油口31のネジ溝32に位置合わせし、ガイド部材3をねじ込み方向に回動させると、係合部材17の凸部17aと基部2の歯部18との摩擦により基部2がガイド部材3に従動して給油口31に固定される。
この状態では、給油口31とフランジ7の背面がパッキン15を介して給油口31に弾接されて気密状態を維持し、また蓋体4が付勢手段11により閉弁状態を維持しているから、燃料漏れや炭化水素の揮散が防止される。
【0017】
自動給油支援用給油口ユニット1の固定が終了した時点で、更にガイド部材3を同方向に回動させると、凸部17aが歯部18の壁18aを簡単に乗り越えて、ガイド部材3が基部2に対して相対的にクリック回動する。このようにして蓋体4を支持している軸10が最上部に位置するようにガイド部材3を同方向にさらに回動して位置合わせすると、標識体も自動給油装置が認識しやすい位置にセットされる。
【0018】
したがって、自動給油装置により給油を実行すると、給油口31の可及的近傍に標識体が位置しているから給油ノズルの先端をユニット1の開口領域に高い精度で誘導することができ、また標識体が凹部14に埋めこまれているから、給油ノズルが標識体に邪魔されることなくをテーパ状の凹部5を摺動して確実に立上管30にガイドされる。
【0019】
一方、給油ノズルが挿入されていく過程では、高分子材料からなるガイド部材3に給油ノズルが接触する。この状態で給油ノズルがさらに移動すると、蓋体4は、その最上部が軸10により回動可能に支持されているから、給油ノズルの移動による押圧力を受けて付勢手段11に抗して開弁する。その後は、開口面9が上下方向に長い楕円形として形成されているから、給油ノズルの湾曲に関わりなく滑らかに移動して所定位置にセットされる。
【0020】
さらに給油可能な位置にセットされた状態では、図4に示したようにガイド部材3の開口面9から基部2の開口の内周が露出し、かつ開口面9が楕円形として形成されているため、給油ノズル40に対して上下方向に若干の遊びが生じて、給油口31の近傍に位置する金属製の基部2、より詳細にはフランジ7に給油ノズル40が接触して給油ノズル40が確実にアースされる。これにより、給油中に発生する静電気を確実に大地に逃がして給油中の発火が確実に防止される。
【0021】
なお、自動給油支援用給油口ユニット1を取り外す場合には、取付け時とは逆方向にガイド部材3を回動させると、凸部17aのストッパー部17cが歯部18の壁18aに当接するから、ガイド部材3と基部2との相対移動が阻止されて基部2がガイド部材3の回転に従動する。したがって、たとえパッキン15によりユニット1が給油口3に強い摩擦力で締め付けられていても給油口31から簡単に、確実にユニット1を離脱させることができる。
【0022】
なお、上述の実施例においては、自動給油装置に適した給油ノズルを挿入する場合について説明したが、図5に示したように手動式給油装置の給油ノズル50挿入した場合であっても、前述したように給油中に発生する静電気を確実に大地に逃がして給油中の発火が確実に防止される。
【0023】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、ガイド部材を把持して給油口にねじ込み、さらに同一方向にガイド部材を回転させて標識体が所定位置となるようにガイド部材の位置を調整でき、またガイド部材を把持して逆方向に回動させると、基部がガイド部材に対して空回りすることなく一体となって回転して、パッキンによる摩擦に関わりなくユニット全体を簡単に取り外すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動給油支援用給油口ユニットの一実施例の外観を示す図である。
【図2】本発明の自動給油支援用給油口ユニットの一実施例を、燃料タンクの給油口に取付けた状態の断面を示す図である。
【図3】自動給油支援用給油口ユニットを構成する基部とガイドとの係合部の構造を、図2のA−A線での断面で示す図である。
【図4】同上自動給油支援用給油口ユニットが装着された給油口に、自動給油装置に適した給油ノズルを挿入した状態を示す断面図である。
【図5】同上自動給油支援用給油口ユニットが装着された給油口に、手動式給油装置の給油ノズルを挿入した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 自動給油支援用給油口ユニット
2 基部
3 ガイド部材
4 蓋体
5 凹部
6 螺条
7 フランジ
8 筒状部
9 開口面
10 軸
11 付勢手段
13 平面部
15 パッキン
16 環状溝
17 係合部材
17a 凸部
17b 脚部
17c ストッパー部
18 歯部
18a 壁
18b 斜面
30 立上管
31 給油口
40 給油ノズル
50 給油ノズル
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車両にロボット給油装置により給油するのに適した給油口ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、給油作業の省力化を図るべく、送油ポンプに接続する給油ノズルをロボットアームに取付け、自動車燃料タンクの給油口をセンサーにより検出して給油ノズルを燃料タンクに自動的に挿入するいわゆる給油ロボットが導入されようとしている。
このような給油ロボットによる給油を円滑に実行するには、給油ノズルの先端を自動車燃料タンクの挿入口に確実に位置合わせ、挿入できることが必要となる。
【0003】
このため、例えば特表平10−503994号公報に見られるように、既存の自動車燃料タンクの挿入口にアダプターを取付けることが提案されている。
すなわち、このアダプタは、給油口にネジ込みにより固定され、かつノズルの挿入により開放される蓋体を備えた略筒状の第1部材と、第1部材に着脱可能、かつ回動可能に装着される漏斗状のガイド部材を備えた第2部材とから構成されている。
取付けに際しては、第1部材を燃料タンクの給油口にパッキンを介装してねじ込み固定し、次に第2部材を第1部材の突出部に装着し、給油ノズルが挿入しやすい方向にガイド部材を回動させて位置決めする作業を要する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このため、取付けに際しては、第1部材と第2部材の2つの部材を順番に装着する作業を必要として、取付けが繁雑であるという問題を抱えている。
また、蓋体が第1部材に取付けられているので、燃料タンクの給油口にねじ込み固定したときに、蓋体の開閉方向が一定とはならず給油ノズル挿入時に抵抗が大きくなるとう問題がある。
更に、給油ノズルを所定の位置に誘導するには、ロボットが給油口を検出できる標識体を取付ける必要があるが、標識体の取付け作業をも必要とし、作業が繁雑化するという問題も抱えている。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、着脱が極めて簡単で、かつ給油ノズルをスムーズに挿入移動させることができる自動給油支援用給油口ユニットを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このような問題を解消するために本発明の自動給油支援用給油口ユニットにおいては、一端に燃料タンクの給油口に螺合可能な筒状部を、また他端に前記給油口よりも大径で、かつ表面近傍に少なくとも一つの弾性変形可能な凸部が形成されたフランジを備えた基部と、給油ノズルを誘導するテーパ状の開口部と、前記凸部と係合する歯部と、前記開口部を常時封止するように付勢されて給油ノズルの挿入により開弁する蓋体が設けられたガイド部材と、からなり、前記ガイド部材が前記基部に前記凸部と歯部とにより一方向に回転可能に組付けられていて、前記給油口に一体として着脱される。
【0006】
【作用】
自動給油支援用給油口ユニットのガイド部材を把持して給油口にねじ込むとリング状パッキンにより封止される。さらに同一方向にガイド部材だけを回転させて蓋体が所定位置となるようにガイド部材の位置を調整する。
また、ガイド部材を把持して逆方向に回動させると、基部がガイド部材に対して空回りすることなく一体となって回転するから、パッキンによる摩擦に関わりなくユニット全体を簡単に取り外すことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
そこで以下に本発明の詳細を図示した実施例に基づいて説明する。
図1は、本発明の自動給油支援用給油口ユニットの一実施例を示すものであって、基部2とガイド部材3とから構成されていて、ガイド部材3には蓋体4により常時封止された給油ノズル挿入用の凹部5が形成されている。
【0008】
自動給油支援用給油口ユニット1は、図2に示したように燃料タンクに連通する立上管30の先端、つまり燃料タンクの給油口31を封止するキャップの代わりに比較的硬度の低い金属材料、例えばアルミニウムにより構成された基部2の螺条6をネジ込むことにより固定されている。基部2は、一端に給油口の径よりも大きなフランジ7と筒状部8とを備えるように構成されていて、筒状部8の外周に螺条6が形成されている。
【0009】
ガイド部材3の凹部5は、給油ノズルの先端を基部2の筒状部8に誘導するためにテーパ状に形成され、その底部に楕円形の開口面9が形成されている。開口面9の裏面側にはその長軸側の一端に開口面に平行に軸10を設け、バネ等の付勢手段11を介して蓋体4が取付けられている。開口面9は、好ましくは、長軸側のサイズが給油ノズルの挿入工程での上下方向の軌跡のカバーできる程度に、また単軸側のサイズが給油ノズルの外形程度に選ばれている。
【0010】
これにより、給油ノズルが挿入されたり、気温の低下により燃料タンクが減圧状態となった場合には、付勢手段11に抗して軸10により回動して開弁し、また気温の上昇により燃料タンクの燃料が気化して圧力が上昇した場合、及び常時は閉弁状態を維持して、炭化水素系ガスが揮散したり、燃料の漏れ出すのを防止する。
【0011】
ガイド部材3は、高分子材料等で給油ノズルとの衝突による衝撃を吸収でき、かつ耐油性を備えた材料、例えばナイロン樹脂(登録商標)の射出成形により構成され、一方向に回動可能に予め装着されている。
【0012】
ガイド部材3は、凹部5の外側が平面部13として形成され、そこに標識体を埋め込むための凹部14が設けられている。この凹部14は、蓋体4を支持している軸10に対して相対的に一定位置となる箇所に形成されている。なお、標識体としては、駆動電力を必要としない磁性体、自己回帰型反射材、トランスポンダ、光学的に認識可能なシール等が利用できる。
【0013】
図3は、基部2とガイド部3との係合状態での断面構造を示すもので、基部2のフランジ7の表面には環状溝16が設けられ、少なくとも1つの係合部材17が環状溝16に固着されている。係合部材17は、高分子等の射出成形により凸部17aと脚部17bとを一体として構成され、凸部17aが脚部17bに対して弾性変形可能に構成されている。
【0014】
一方、ガイド部材3の内周面には係合部材17の凸部17aと対向する位置に、斜面18bと壁18aとを有する歯部18が一定のピッチで形成されている。このような構成により、凸部17aは、ガイド部材3がねじ込み方向に回動されたとき、所定のトルク、つまりユニット1を給油口31に締めつけるに必要なトルクを上まわると、弾性変形して歯部18の斜面18bを乗り越える。
また逆方向に回動されたときには歯部18の壁18aに当接し、係合部材17のストッパー部17cと協働して回転力を伝達する。これにより基部2が回動するため、自動給油支援用給油口ユニット1を給油口31から取り外すことができる。
【0015】
このように構成されたガイド部材3を基部2に組み入れてガイド部材3の背面3aに抜け止め用の押さえ部材19を、フランジ7に被さるように組付けてフランジ7の背面に環状パッキン15を嵌装すると自動給油支援用給油口ユニットとして完成する。
【0016】
このように構成された自動給油支援用給油口ユニット1を、燃料タンクを封止しているキャップを取り外し、燃料タンクキャップを取付ける場合と同様に給油口31のネジ溝32に位置合わせし、ガイド部材3をねじ込み方向に回動させると、係合部材17の凸部17aと基部2の歯部18との摩擦により基部2がガイド部材3に従動して給油口31に固定される。
この状態では、給油口31とフランジ7の背面がパッキン15を介して給油口31に弾接されて気密状態を維持し、また蓋体4が付勢手段11により閉弁状態を維持しているから、燃料漏れや炭化水素の揮散が防止される。
【0017】
自動給油支援用給油口ユニット1の固定が終了した時点で、更にガイド部材3を同方向に回動させると、凸部17aが歯部18の壁18aを簡単に乗り越えて、ガイド部材3が基部2に対して相対的にクリック回動する。このようにして蓋体4を支持している軸10が最上部に位置するようにガイド部材3を同方向にさらに回動して位置合わせすると、標識体も自動給油装置が認識しやすい位置にセットされる。
【0018】
したがって、自動給油装置により給油を実行すると、給油口31の可及的近傍に標識体が位置しているから給油ノズルの先端をユニット1の開口領域に高い精度で誘導することができ、また標識体が凹部14に埋めこまれているから、給油ノズルが標識体に邪魔されることなくをテーパ状の凹部5を摺動して確実に立上管30にガイドされる。
【0019】
一方、給油ノズルが挿入されていく過程では、高分子材料からなるガイド部材3に給油ノズルが接触する。この状態で給油ノズルがさらに移動すると、蓋体4は、その最上部が軸10により回動可能に支持されているから、給油ノズルの移動による押圧力を受けて付勢手段11に抗して開弁する。その後は、開口面9が上下方向に長い楕円形として形成されているから、給油ノズルの湾曲に関わりなく滑らかに移動して所定位置にセットされる。
【0020】
さらに給油可能な位置にセットされた状態では、図4に示したようにガイド部材3の開口面9から基部2の開口の内周が露出し、かつ開口面9が楕円形として形成されているため、給油ノズル40に対して上下方向に若干の遊びが生じて、給油口31の近傍に位置する金属製の基部2、より詳細にはフランジ7に給油ノズル40が接触して給油ノズル40が確実にアースされる。これにより、給油中に発生する静電気を確実に大地に逃がして給油中の発火が確実に防止される。
【0021】
なお、自動給油支援用給油口ユニット1を取り外す場合には、取付け時とは逆方向にガイド部材3を回動させると、凸部17aのストッパー部17cが歯部18の壁18aに当接するから、ガイド部材3と基部2との相対移動が阻止されて基部2がガイド部材3の回転に従動する。したがって、たとえパッキン15によりユニット1が給油口3に強い摩擦力で締め付けられていても給油口31から簡単に、確実にユニット1を離脱させることができる。
【0022】
なお、上述の実施例においては、自動給油装置に適した給油ノズルを挿入する場合について説明したが、図5に示したように手動式給油装置の給油ノズル50挿入した場合であっても、前述したように給油中に発生する静電気を確実に大地に逃がして給油中の発火が確実に防止される。
【0023】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、ガイド部材を把持して給油口にねじ込み、さらに同一方向にガイド部材を回転させて標識体が所定位置となるようにガイド部材の位置を調整でき、またガイド部材を把持して逆方向に回動させると、基部がガイド部材に対して空回りすることなく一体となって回転して、パッキンによる摩擦に関わりなくユニット全体を簡単に取り外すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動給油支援用給油口ユニットの一実施例の外観を示す図である。
【図2】本発明の自動給油支援用給油口ユニットの一実施例を、燃料タンクの給油口に取付けた状態の断面を示す図である。
【図3】自動給油支援用給油口ユニットを構成する基部とガイドとの係合部の構造を、図2のA−A線での断面で示す図である。
【図4】同上自動給油支援用給油口ユニットが装着された給油口に、自動給油装置に適した給油ノズルを挿入した状態を示す断面図である。
【図5】同上自動給油支援用給油口ユニットが装着された給油口に、手動式給油装置の給油ノズルを挿入した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 自動給油支援用給油口ユニット
2 基部
3 ガイド部材
4 蓋体
5 凹部
6 螺条
7 フランジ
8 筒状部
9 開口面
10 軸
11 付勢手段
13 平面部
15 パッキン
16 環状溝
17 係合部材
17a 凸部
17b 脚部
17c ストッパー部
18 歯部
18a 壁
18b 斜面
30 立上管
31 給油口
40 給油ノズル
50 給油ノズル
Claims (6)
- 一端に燃料タンクの給油口に螺合可能な筒状部を、また他端に前記給油口よりも大径で、かつ表面近傍に少なくとも一つの弾性変形可能な凸部が形成されたフランジを備えた基部と、
給油ノズルを誘導するテーパ状の開口部と、前記凸部と係合する歯部と、前記開口部を常時封止するように付勢されて給油ノズルの挿入により開弁する蓋体が設けられたガイド部材と、
からなり、前記ガイド部材が前記基部に前記凸部と歯部とにより一方向に回転可能に組付けられていて、前記給油口に一体として着脱される自動給油支援用給油口ユニット。 - 前記開口部の開口面が、略楕円形に形成され、また前記蓋体が前記開口面の長軸方向の一端に回動可能に取付けられている請求項1に記載の自動給油支援用給油口ユニット。
- 前記凸部が、前記基部と別部材として形成されている請求項1に記載の自動給油支援用給油口ユニット。
- 前記ガイド部材が、高分子材料により構成され、また前記基部が金属材料により構成されていて、前記ガイド部材の開口が前記基部の開口径よりも大きく形成されている請求項1に記載の自動給油支援用給油口ユニット。
- 前記ガイド部材が、高分子材料に形成され、また前記基部が金属材料により構成されていて、前記ガイド部材に前記フランジの背面から径方向に突出する押え部材により回動可能に組付けられている請求項1に記載の自動給油支援用給油口ユニット。
- 給油ノズルを誘導するための標識体が、前記蓋体の取付け領域に対して一定の位置関係となるように前記ガイド部材の表面に設けられている請求項1に記載の自動給油支援用給油口ユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001305069A JP3624946B2 (ja) | 2001-10-01 | 2001-10-01 | 自動給油支援用給油口ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001305069A JP3624946B2 (ja) | 2001-10-01 | 2001-10-01 | 自動給油支援用給油口ユニット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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