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JP3623132B2 - トラクタの走行変速装置 - Google Patents

トラクタの走行変速装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数段のギヤ変速を行うよう構成したトラクタの走行変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記変速装置としては、変速レバーの操作位置を電気的に検出して、その検出結果に基づいて電磁弁を作動制御してシフト用の油圧アクチュエータを作動させ、複数段のギヤ変速を行うよう構成した変速制御手段を備えたものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成の走行変速装置においては、電磁弁のソレノイドに断線あるいはショートなどの通電故障が発生すると、選択操作した変速段を現出することができなくなって機体が停止してしなうことになり、作業走行の途中にこのような状態になると、牽引移動や修理等のために作業が中断されてしまって作業再開に手間取る場合があった。
【0004】
本発明は、万が一、電磁弁のソレノイドに通電故障が発生したとしても、変速レバーの指示通りの変速はできないまでも、少なくとも安全側の速度での走行を行うことで、機体停止をもたらすことなく走行を続行することができるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1に係る発明の構成、作用および効果〕
【0006】
(構成)請求項1に係る発明のトラクタの走行変速装置は、変速レバーの操作位置を電気的に検出して、その検出結果に基づいて電磁弁を作動制御して複数段のギヤ変速を行う変速制御手段を備えたトラクタの走行変速装置において、電磁弁のソレノイドの通電故障を判別する手段を備え、変速レバーによって選択された変速段を現出する通電制御対象となる電磁弁のソレノイドの通電故障が判別された時には、選択された変速段より低速段への変速制御を実行するよう構成し、同時に通電制御されることのない複数のソレノイドに対する通電故障検出用回路を共用してあることを特徴とする。
【0007】
(作用) 請求項1の発明の構成によると、選択された変速段をもたらす電磁弁のソレノイドが通電故障していると、選択された変速段より低速側での変速可能な変速段へ目標変速段が自動的に変更されて、その変更された目標変速段への変速制御が行われる。
そして、通電制御しようとしているソレノイドの認識と、通電故障検出用回路を介した故障発生の認識により、通電故障の発生しているソレノイドを特定することができる。
【0008】
(効果) 従って、請求項1に係る発明によると、万が一、電磁弁のソレノイドに断線故障やショート故障が発生したとしても、変速レバーで選択した変速段の速度での走行はできなくても、それより遅い安全側の速度での走行は続行することができ、修理のために作業が長時間中断されてしまうようなことを防止することができる。
又、複数の各ソレノイドごとに通電故障検出用回路を備えなくてもすみ、制御用回路構成の簡素化に有効となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1に、主として農用に使用されるトラクタの全体側面が示されている。この例のトラクタは、トラクタ本機1の後部に外装式のリフトシリンダ3によって駆動昇降可能にロータリ耕耘装置4を連結して、乗用耕耘作業を行う形態に構成されており、機体前部に搭載したエンジン4の出力が主クラッチ5を介してミッションケース6に伝達され、ここで走行系とPTO系に分岐され、分岐された走行系の動力は適宜変速された後、主推進車輪である後輪7および操向車輪である前輪8が駆動されるようになっている。また、分岐されたPTO系の動力も適宜変速された後、機体後部のPTO軸9を介して前記ロータリ耕耘装置4に伝達されるようになっている。
【0010】
図2に伝動系の概略を示すブロック図が、また、図3にミッションケース6に内蔵された変速装置の概略が示されている。主クラッチ5を介してミッションケース5に伝達されたエンジン出力は、カウンター軸10を介して走行系とPTO系に分岐される。走行系には、4段の変速を行う主変速機構11、多板式の変速用油圧クラッチ12、前後進切換え機構13、小さい伝動比で高低2段の変速を行う高低変速機構14、大きい伝動比で高低2段の変速を行う副変速機構15、および、超減速機構16が直列に配備されており、これら各変速機構で変速された動力が後部デフ機構17を介して後輪7に伝達されるとともに、伝動軸18おおよび前部デフ機構19を介して前輪8に伝達されるようになっている。また、PTO系には、前記カウンター軸10で分岐された動力を、正転3段、逆転1段に変速して前記PTO軸9に伝達するPTO変速機構20が配備されている。
【0011】
図3に示すように、前記主変速機構11は、2つのシフトスリーブS1 ,S2 を択一的にシフト操作して4段の変速を行うように構成されたものであり、シフトスリーブS2 を中立に維持した状態でシフトスリーブS1 を後方にシフトすることで1速が、シフトスリーブS1 を前方にシフトすることで2速が得られ、シフトスリーブS1 を中立に維持した状態でシフトスリーブS2 を後方にシフトすることで3速が、シフトスリーブS2 を前方にシフトすることで4速が得られ、かつ、各シフトスリーブS1 ,S2 がそれぞれシーケンス弁を兼用した油圧シリンダC1 ,C2 によってシフト操作されるようになっている。
【0012】
前後進切換え機構13は、シフトスリーブS3 を前方にシフトすることで前進が、後方にシフトすることで後進が得られるものであり、ステアリングハンドル21の左横側に設けた前後進切換えレバー22に前記シフトスリーブS3 が連係されている。
【0013】
そして、前後進切換え機構13が前進に切り換えられると、前記変速用油圧クラッチ12の出力側伝動軸23の動力が中間遊転軸24を介して前記高低変速機構14に伝達される。高低変速機構14で変速された動力は変速軸25を介して前記副変速機構15に伝達される。また、前後進切換え機構13が後進に切り換えられると、前記出力側伝動軸23の動力が高低変速機構14を介することなく直接に前記変速軸25に伝達される。
【0014】
前記高低変速機構14は、シフトスリーブS4 を前方にシフトすることで低速「Lo」が得られ、後方にシフトすることで高速「Hi」が得られるものであり、その高低変速による伝動比は、主変速機構11における各変速段の間での伝動比より小さく設定されている。また、前記シフトスリーブS4 は、シーケンス弁を兼用した油圧シリンダC4 によってシフト操作されるようになっている。
【0015】
前記副変速機構15は、シフトスリーブS5 を前方にシフトすることで低速「L」が得られ、後方にシフトすることで高速「H」が得られるものであり、その高低変速による伝動比は、主変速機構11における各変速段の間での伝動比より大きく設定されている。また、前記シフトスリーブS5 は、シーケンス弁を兼用した油圧シリンダC5 によってシフト操作されるようになっている。
【0016】
前記超減速機構16は、シフトスリーブS6 を前方にシフトすることで「超減速切り状態」がもたらされて、前記副変速機構15で変速された出力が直接に最終変速軸26に伝達され、また、シフトスリーブS6 を後方にシフトすることで「超減速入り状態」がもたらされて、前記副変速機構15で変速された出力が減速軸27を迂回する間に大きく減速されて最終変速軸26に伝達されるようになっている。そして、前記シフトスリーブS6 は、運転席28の左側後方に配備されたクリープ変速レバー29によって操作されるようになっている。
【0017】
前記主変速機構11を操作する油圧シリンダC1,C2 、副変速機構15を操作する油圧シリンダC、高低変速機構14を操作する油圧シリンダC、および、変速用油圧クラッチ12に対する油圧制御回路の構成が図4に示されている。図において、V1 〜V6 は電磁式アンロード弁、V7 は電磁比例制御弁、V8 はパイロット式アンロード弁であり、30は運転席28の左横側に前後揺動可能に配備された変速レバー、31はこの変速レバー30の操作位置を検出するポテンショメータであり、前記電磁式アンロード弁V1 〜V6 、電磁比例制御弁V7 、および、前後進切り換えレバー22の後進切り換えを検出する後進検出センサSwとともに制御装置32に接続されている。
【0018】
前記変速レバー30は、図5、図6、および、図7に示すように、左側後輪フェンダ33の内側に固定されたレバーガイド34のガイド溝35から突設されており、その操作ストロークの最後端が中立Nに設定されるとともに、これより前方に前進12段、後進8段の変速位置が設定されている。
【0019】
前記後輪フェンダ33の内側には板金製の支持ブラケット36が固着されるとともに、この支持ブラケット36に回転自在に横架した支軸37にレバー支点部材38が固着され、レバー支点部材38に前記変速レバー30の基端が支軸37と直交する前後向き支点xを介して左右揺動可能に枢支連結されている。また、前記支持ブラケット36に連設した支持辺36aには前記ポテンショメータ31が取付けられ、その操作軸31aと前記支軸37とが同芯状に連結され、変速レバー30の前後揺動位置がポテンショメータ31によって検出可能となっている。
【0020】
変速レバー30は、その左右揺動支点xに装備されたねじりバネ39によって常に左側に揺動付勢されており、段差状に形成された前記ガイド溝35の左側縁に沿って案内移動されるようになっている。
【0021】
また、前記支持ブラケット36には側方から見て扇形の位置決めプレート部36bが起立連設されている。この位置決めプレート部36bの外周縁には、中立および12段の変速位置に相当する位置決め凹部41が形成されるとともに、前記レバー支点部材38には、支点y回りに上下揺動可能かつバネ42によって下向きに揺動付勢されたデテントアーム43が装着され、このデテントアーム43に備えたローラ44が前記位置決めプレート部36bの外周縁の位置決め凹部41に弾性係入されることで、変速レバー30を中立および12段の変速位置に安定保持することができるように構成されている。
【0022】
前記変速レバー30による前進12段の変速と、主変速機構11、副変速機構15、および、高低変速機構14の切り換え状態との関係は図10(イ)に示す図表のようになる。
【0023】
すなわち、前進第1速では、主変速機構11が1速、副変速機構15が低速「L」、高低変速機構14が低速「Lo」にそれぞれ切り換えられ、前進第2速では、主変速機構11が1速、副変速機構15が低速「L」のままで高低変速機構14が高速「Hi」に切り換えられ、前進第3速では、主変速機構11が2速、副変速機構15が低速「L」、高低変速機構14が低速「Lo」にそれぞれ切り換えられ、前進第4速では、主変速機構11が2速、副変速機構15が低速「L」のままで高低変速機構14が高速「Hi」に切り換えられ、前進第5速では、主変速機構11が3速、副変速機構15が低速「L」、高低変速機構14が低速「Lo」にそれぞれ切り換えられ、前進第6速では、主変速機構11が3速、副変速機構15が低速「L」のままで高低変速機構14が高速「Hi」に切り換えられ、前進第7速では、主変速機構11が4速、副変速機構15が低速「L」、高低変速機構14が低速「Lo」にそれぞれ切り換えられ、前進第8速では、主変速機構11が4速、副変速機構15が低速「L」のままで高低変速機構14が高速「Hi」に切り換えられる。
【0024】
また、前進第9速から前進第12速までは、副変速機構15が高速「H」、高低変速機構14が高速「Hi」にそれぞれ維持されたまま、主変速機構11が1速から4速に切り換えられるようになっている。
【0025】
図9に、前進での変速分布特性の一例が示されている。ここで、図中の(A)は、超減速機構16を「切り」にして通常走行を行う場合の特性、(B)は、超減速機構16を「入り」にして極低速作業を行う場合の特性であり、通常の耕耘作業では、特性(A)において低速域の前進第1速から前進第8速までが選択され、移動走行時には、特性(A)において高速域の前進第9速から前進第12速までが選択される。従って、作業走行時には低速域で細かく速度設定できるとともに、移動走行時には不必要に細かくない適度の粗さで走行速度を選択することができる。
【0026】
なお、前後進変速レバー22が「後進」に切り換えられると、主変速機構11からの変速動力は高低変速機構14を介することなく副変速機構15に伝達されることになり、主・副両変速機構11,15の組み合わせ選択によって8段の変速が実行される。つまり、この「後進」状態では、図8中に示されるように、前進第1速位置と前進第2速位置とが後進第1速位置に、前進第3速位置と前進第4速位置とが後進第2速位置に、前進第5速位置と前進第6速位置とが後進第3速位置に、前進第7速位置と前進第8速位置とが後進第4速位置になり、前進第9速位置から前進第12速位置までが後進第5速位置から後進第8速位置になるのである。
【0027】
前記変速レバー30の変速操作位置が検出されると、電磁弁V1 〜V6 を作動制御することで、変速に必要なシフトスリーブS1 〜S5 を油圧シリンダC1 〜C5 によってシフト操作するとともに、電磁制御弁V7 を作動制御することになり、以下にその変速制御動作の一例を説明する。
【0028】
図4は、主変速機構11が1速、副変速機構15が低速「L」、高低変速機構14が高速「Hi」の状態、つまり、前進第2速の状態が示されており、ポンプPからの圧油によって変速用クラッチ12はクラッチ入り状態にある。ここで変速レバー30を前進第2速位置から前進第3速位置に移動させると、主変速機構11を1速から2速に切り換えるとともに、高低変速機構14を高速「Hi」から低速「Lo」に切り換えるために、電磁弁V1 ,V2 ,V5 が逆状態に駆動され、油圧シリンダC1 およびC4 が短縮作動を開始する。
【0029】
油圧シリンダC1 ,C4 がシフト操作を開始すると、これによってチェック弁46が機械的に開放されて油路47の圧力が低下し、この油路の圧力をパイロット圧としている油圧パイロット式アンロード弁V8 が復帰バネによってアンロード位置に切り換え操作されて、走行用油圧クラッチ12からの圧油排出が行われ、自動的にクラッチ切り状態となりシフトスリーブS1,S4 のシフト作動が円滑に行われる。
【0030】
シフトスリーブS1,S4 が所定の変速位置にまでシフトされると、油圧シリンダC1 ,C4 によるチェック弁46の強制開放作用がなくなって、チェック弁46が再び閉じ、油路47の圧力が上昇開始してアンロード弁V8 が走行用油圧クラッチ12への圧油供給位置に切り換えられる。この場合、油路47の圧力上昇が圧力センサPSで検知されることで、電磁比例制御弁V7 の開度制御が開始され、走行用油圧クラッチ12に供給される圧油の昇圧が所定の特性で除々に行われ、ショックのないクラッチ入り制御が実行される。
【0031】
説明は省略するが、他の変速段での作動についても基本的には上記と同様であり、シフトスリーブの作動の間は走行変速用クラッチを切り、シフト完了後に所定の昇圧特性で走行変速用クラッチを入り制御することになる。
【0032】
ここで、電磁弁V1 〜V6 における各ソレノイドSL1 〜SL6 がショートや断線などの事故によって通電駆動不能となると、変速不能な変速段が発生することになる。
【0033】
つまり、電磁弁V1 のソレノイドSL1 が通電故障によって通電駆動不能となると、主変速機構11を1速に切り換えることが不能となるので、前進1,2,9速、および、後進1,5速が現出不能となる。
【0034】
また、電磁弁V2 のソレノイドSL2 が通電故障によって通電駆動不能となると、主変速機構11を2速に切り換えることが不能となるので、前進3,4,10速、および、後進2,6速が現出不能となる。
【0035】
また、電磁弁V3 のソレノイドSL3 が通電故障によって通電駆動不能となると、主変速機構11を3速に切り換えることが不能となるので、前進5,6,11速、および、後進3,7速が現出不能となる。
【0036】
また、電磁弁V4 のソレノイドSL4 が通電故障によって通電駆動不能となると、主変速機構11を4速に切り換えることが不能となるので、前進7,8,12速、および、後進4,8速が現出不能となる。
【0037】
また、電磁弁V5 のソレノイドSL5 が通電故障によって通電駆動不能となると、高低変速機構14を低速「Lo」に切り換えることが不能となるので、前進1,3,5,7速が現出不能となる。
【0038】
また、電磁弁V6 のソレノイドSL6 が通電故障によって通電駆動不能となると、副変速機構15を高速「H」に切り換えることが不能となるので、前進9〜12速、および、後進5〜8速が現出不能となる。
【0039】
そこで、変速レバー30によって指示した変速段がソレノイドの通電故障によって変速不能であることが判別されると、それより低速側で変速可能な最高変速段に目標変速段が自動的に変更されて、その目標変速段に切り換える変速制御が行われる。そして、ソレノイド通電故障の判別は以下のように行われる。
【0040】
つまり、図11に示されるように、制御装置32と各電磁弁V1 〜V6 のソレノイドSL1 〜SL6 は夫々ドライバD1 〜D6 を介して接続されるとともに、各ソレノイドSL1 〜SL6 の断線あるいはショートなどの通電故障を検出する通電故障検出用回路aが接続されている。この通電故障検出用回路aは、各ソレノイドに供給される電流を抵抗Rを介して電圧値に変換して制御装置32にフィードバックし、そのフィードバックされた電圧値の大きさからソレノイドの通電作動状態を判断するものであり、或る変速段への変速指令が出されて、所定のソレノイドのドライバに駆動指令が出力された際、フィードバックされた電圧値が異常に低い値となる時には、そのソレノイドに断線や導通不良が発生していると判断し、また、フィードバックされた電圧値が異常に高い値となる時には、そのソレノイドにショートが発生していると判断する。なお、ソレノイドSL1 とソレノイドSL2 とは同時に通電制御されることがなく、また、ソレノイドSL3 とソレノイドSL4 とは同時の通電制御されることがないので、これらの対については通電故障検出用回路aが共用されている。
【0041】
上記のようにして、ソレノイドに断線やショートなどの通電故障が発生していることが判断されると、目標変速段が自動的に低速側に変更されることになり、各ソレノイドSL1 〜SL6 が故障している状態での各変速操作と、これに対して実際に現出する変速段との関係が図12に示されている。
【0042】
つまり、電磁弁V1 のソレノイドSL1 が通電故障の場合には、前進1,2速が現出不能で、前進9速の操作位置で前進8速が現出され、後進1,5速が現出不能となる。
【0043】
また、電磁弁V2 のソレノイドSL2 が通電故障の場合には、前進3,4速の操作位置で前進2速が現出され、前進10速の操作位置で前進9速が現出され、後進2,6速が現出不能となる。
【0044】
また、電磁弁V3 のソレノイドSL3 が通電故障の場合には、前進5,6速の操作位置で前進4速が現出され、前進11速の操作位置で前進10速が現出され、後進3,7速が現出不能となる。
【0045】
また、電磁弁V4 のソレノイドSL4 が通電故障の場合には、前進7,8速の操作位置で前進6速が現出され、前進12速の操作位置で前進11速が現出され、後進4,8速が現出不能となる。
【0046】
また、電磁弁V5 のソレノイドSL5 が通電故障の場合には、前進1速が現出不能で、前進3速の操作位置で前進2速が現出され、前進5速の操作位置で前進4速が現出され、前進7速の操作位置で前進6速が現出され、後進は電磁弁V5 の作動に関係が無いので、全操作位置での変速が可能となる。
【0047】
また、電磁弁V6 のソレノイドSL6 が通電故障の場合には、前進1〜8速、および、後進1〜4速の変速は可能であるが、前進9〜12速、および、後進5〜8速の変速は不能となる。
【0048】
なお、電磁弁のソレノイドに通電故障が発生した場合には、そのことを運転者に認識させるために、ランプ表示や液晶表示を行うとよい。また、現出不能な変速段を表示する手段をフロントパネルやレバーガイド34に備えておくと一層使い勝手が良いものとなる。
【0049】
〔別実施形態〕
本発明は以下のような形態で実施することもできる。
(1) 上記実施形態では、主変速機構11、副変速機構15、および、高低変速機構14を単一の変速レバー30で操作するようにしているが、主変速機構11と副変速機構15を単一の変速レバーで操作し、高低変速機構14をこの変速レバーのグリップに備えたスイッチで操作する形態にすることもできる。
(2) 変速機構自体の形態も上記のように油圧シリンダで駆動シフトする形式のものの他に、各変速段ごとに油圧クラッチを備えて、そのクラッチ群の選択によって所望の変速段での伝動を行う形式のものに適用することも容易である。
(3) 高低変速機構14としては、シフト形式のものの他に遊星ギヤ式のものであってもよい。
(4) 通電故障検出用回路aを各ソレノイドごとに備えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】農用トラクタの全体側面図
【図2】伝動系のブロック図
【図3】伝動系の概略構成図
【図4】変速制御用の油圧回路図
【図5】運転部の正面図
【図6】変速レバー部分の側面図
【図7】変速レバー部分の背面図
【図8】変速用レバーガイド部の平面図
【図9】変速分布特性を示す線図
【図10】変速段と変速機構の作動状態の関係を示す図表
【図11】電磁弁駆動用およびソレノイド故障判別用の回路図
【図12】電磁弁通電故障時における変速操作と現出される変速段との関係を示す図表
【符号の説明】
30 変速レバー
V1 〜V6 電磁弁
SL1 〜SL6 ソレノイド
a 通電故障検出用回路

Claims (1)

  1. 変速レバー(30)の操作位置を電気的に検出して、その検出結果に基づいて電磁弁(V1〜V6)を作動制御して複数段のギヤ変速を行う変速制御手段を備えたトラクタの走行変速装置において、
    電磁弁(V1〜V6)のソレノイド(SL1〜SL6)の通電故障を判別する手段を備え、変速レバー(30)によって選択された変速段を現出する通電制御対象となる電磁弁(V1〜V6)のソレノイド(SL1〜SL6)の通電故障が判別された時には、選択された変速段より低速段への変速制御を実行するよう構成し、同時に通電制御されることのない複数のソレノイドに対する通電故障検出用回路(a)を共用してあることを特徴とするトラクタの走行変速装置。
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