JP3621692B2 - 卵白様凝固物を具材として用いた水中油型酸性乳化液状食品 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、新規な卵白様凝固物を具材として用いた水中油型酸性乳化液状食品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、凝固状の具として茹卵を使用したタルタルソースのような水中油型酸性乳化液状食品は、独特な風味と食感を有しており、ドレッシングやソースの中では人気のあるものの一つになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、こうしたタルタルソースに具材として凝固卵を用いたソースを室温で1ないし数ケ月間保存しておくと、具材である凝固卵の卵白部がソース中に含まれている酸の影響を受けて、ゴム質化して茹卵としての食感を損ねたり、色調が褐変したりして、製造当時のおいしい食感や好ましい外観が著しく損われるという問題点があった。
本発明の目的は、酸性条件下でもゴム質化や褐変現象が生じない卵白様凝固物を具材として用いた水中油型酸性乳化液状食品を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成すべくいろいろ検討し、本発明に到達した。すなわち、本発明で用いる卵白様凝固物は、冷却凝固材と油脂及び乳化材とを水中油型の状態で凝固してあることを特徴としており、また、本発明の水中油型酸性乳化液状食品は、上記の卵白様凝固物を具材として含有することを特徴とする。
【0005】
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本発明の説明において、「%」と表示するのは全て「重量%」を意味する。
本発明において冷却凝固材とは、清水を分散溶媒として加熱溶融した後冷却すると、ゲル状の固体になる特性を持つ食品素材をいう。例えば、ジェランガム、キサンタンガム、タマリンドシードガム、カラギーナン、グアーガム、寒天、ゼラチンなどの中から一種又は二種以上を混合したもの等があげられる。特に好ましいのはジェランガムである。ジェランガムは微生物由来の食用の高分子多糖類で、加熱に対する非可逆特性があることから、一旦冷却凝固させると再加熱しても再融解することがなく、具材の形状が長期間安定に保持されやすいという利点がある。
卵白様凝固物中における冷却凝固材の配合割合は、冷却凝固材の種類によっても異なるが、食品の用途としての一般的な配合濃度であれば特に限定されるものではなく、例えば1%ないし10%程度が適当である。
【0006】
また、油脂とは、一般的に使用される食用の油脂をいう。例えば、大豆油、菜種油、米油、綿実油などのサラダ油やパーム油、パーム核油などの中から一種又は二種以上を混合したもの等があげられるが、本発明の目的を損わない範囲で油溶性の各種調味料や各種フレーバー等の添加も任意である。
卵白様凝固物中における油脂の配合割合は、1%ないし70%の範囲が好ましく、3%ないし50%の範囲とするとさらに好ましい。1%未満の場合卵白様凝固物の白濁度が不足して茹卵の卵白様の白い色調が思うように発現せず、70%を越えると乳化状態が安定しなくなる場合が出てくるからである。
【0007】
さらに、乳化材とは、水中油型もしくは油中水型の一般的な乳化食品に使用され得る乳化特性を有した食品素材を指し、特に限定されるものではないが、例えば乳化機能特性が付与された澱粉、カゼインナトリウム、しょ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等が例示できる。
卵白様凝固物中における乳化材の配合の割合は、乳化材の種類によって異なるが、0.2%ないし5.0%が好ましい。
【0008】
本発明における卵白様凝固物とは、冷却凝固材と油脂及び乳化材とを水中油型の状態で凝固状にしてあるものをいい、作り方の手順や方法は特に限定するものではない。この凝固物は、全体が白色で適度な弾力性を有した固形物であり、外観や食感は茹卵の卵白部に極めて近似している。
【0009】
また、この凝固物は、用途に合わせたサイズや形状に細断して使用することができる。使いやすさや食べやすさ等から、例えばダイサーのような細断機を用いて、一辺が0.5〜10mm程度のダイス形状とすることが好ましい。なお、乳化状態の油滴径は30ミクロン以下であることが好ましい。乳化安定および乳白色の色調の観点から、10ミクロン以下であるとさらに好ましい。
【0010】
なお、卵白様凝固物には、本発明の目的を損わない範囲で任意の原料・成分、例えば、砂糖、食塩、グルタミン酸ソーダ、スパイス類、酸化防止剤、キレート剤(リン酸塩など)、卵フレーバー等を含んでいてもさしつかえない。
【0011】
本発明において水中油型酸性乳化液状食品とは、酸性の水相中に食用油脂の多数の微粒子が分散した状態のものをいう。具体的には、マヨネーズや各種のドレッシング・ソース類等があげられるが、これらに限定されるものではない。
【0012】
本発明における卵白様凝固物を具材として用いた水中油型酸性乳化液状食品とは、任意のサイズ及び任意の形状に細断した前記の卵白様凝固物を前記の水中油型酸性乳化液状食品で和えて製したものをいい、例えば、タルタルソースやサウザンアイランドドレッシング等があげられる。卵白様凝固物と水中油型酸性乳化液状物とを和えるにあたり、総量に対する卵白様凝固物の配合割合は特に限定されるものではないが、一般的には1%ないし60%の範囲が好ましく、3%ないし50%の範囲であるとさらに好ましい。
また、本発明の目的を損わない範囲で、細かくきざんだ野菜類、例えば、キウリ、タマネギ、ピーマン及びこうした野菜類のピクルス等を配合してもさしつかえない。
【0013】
次に、本発明の卵白様凝固物を具材として用いた水中油型酸性乳化液状物の代表的な製造方法を説明する。
まず、乳化材を添加した水相を攪拌しながら油脂を主成分とした油相を徐々に添加して粗乳化状態にした後、高圧ホモゲナイザー等を用いて水中油型に仕上げ乳化を行い、乳化液を製する。一方、別に準備しておいた冷却凝固材を分散させた水相に前記の乳化液を混合して、全体が均一になったら、用いた冷却凝固材が完全に溶解するまで加熱する。そして、これを容器に移してから充分に冷却して卵白様凝固物とする。次にこのゲル凝固物を任意のサイズ、かつ任意の形状に細断したものを水中油型酸性乳化液状物と和えることで、卵白様凝固物を具材としてある水中油型酸性乳化液状物とした。
なお、卵白様凝固物の製造方法は、上記の手順や方法に限定されるものではない。
【0014】
【作用】
本発明で用いる卵白様凝固物は、全体が不透明な白色となり、外観的に茹卵の卵白部に近似するが、酸性の環境下に長期間おかれても、茹卵の卵白部の場合にみられるような食感上でのゴム質化や、色調面での褐変といった劣化現象が生じることはほとんどない。これは、使用する冷却凝固材そのものが有する特性に起因するものと考えられる。
【0015】
【実施例】
実施例1
まず、下記の配合で、乳化特性を備えた澱粉(「エマルスター」松谷化学株式会社製)を清水に溶解した水溶液を攪拌しながら、大豆油を徐々に添加して粗乳化状態にしたものを、さらに高圧ホモゲナイザーで仕上げ乳化して水中油型の乳化液を製した。この時の油滴径のサイズは、大部分が1ミクロンないし10ミクロンの範囲であった。
次に下記の配合で、ジェランガムを清水に分散溶解させ
てジェランガム水溶液60部を製した。
上記の乳化液40部とジェランガム水溶液60部とを混合した後、90℃まで加熱して全体を均一な溶解液とする。次にこの溶解液を縦・横が各々30cmで深さ3cmの、底が平坦なトレーに分注し、静置したまま完全に凝固するまで冷却して卵白様凝固物を製した。
【0016】
実施例2
実施例1で得られた卵白様凝固物をダイサーを用いて4mm角のダイス状に細断したものと細かくきざんだピクルス(キウリ・タマネギ・ピーマンの混合品)とを下記の配合でマヨネーズに和えて、タルタルソースすなわち本発明の卵白様凝固物を具材として用いた水中油型酸性乳化液状食品を製した。
こうして得られたタルタルソース様の水中油型酸性乳化液状食品を数ケ月の単位で長期保存しても、具材である卵白様凝固物は食感のゴム質化や色調の褐変が起こらず、茹卵の卵白部を使用した場合と比べて、食感的および視覚的に著しく優れたものとなった。
【0017】
実施例3
冷却凝固材として、実施例1におけるジェランガムの替わりに、寒天を配合したものを用いた他は、全て実施例1と同じにして卵白様凝固物を製した。
【0018】
実施例4
実施例2における配合において、ピクルスを27部及びケチャップを3部とした他は、全て実施例2と同じにしてサウザンアイランドドレッシング様の水中油型酸性乳化液状食品を製造した。
【0019】
試験例として、実施例1の方法によって製した乳化液とジェランガム水溶液とを、卵白凝固物中の油脂含量が7段階になるように適宜配合して、7種類の卵白様凝固物を製した。そして、これらの卵白様凝固物を用いて、実施例2の条件にしたがってタルタルソース様乳化食品を製し、7種類の本発明品とした。一方、卵白様凝固物を使用する替わりに、4mm角に細断した茹卵の卵白部を使用した他は全て実施例2と同様にして製したタルタルソースを比較品とした。
こうして作った本発明品7種類と、比較品について、それぞれ外観上の色調と食感上のゴム質化を比較した。本発明品は、比較品と比べていずれの特性も好ましいものであった。結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】
本発明により、具材がゴム質化や褐変を生じない茹卵の卵白様凝固物を具材として用いた、品位良好の水中油型酸性乳化液状食品が提供される。
【産業上の利用分野】
本発明は、新規な卵白様凝固物を具材として用いた水中油型酸性乳化液状食品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、凝固状の具として茹卵を使用したタルタルソースのような水中油型酸性乳化液状食品は、独特な風味と食感を有しており、ドレッシングやソースの中では人気のあるものの一つになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、こうしたタルタルソースに具材として凝固卵を用いたソースを室温で1ないし数ケ月間保存しておくと、具材である凝固卵の卵白部がソース中に含まれている酸の影響を受けて、ゴム質化して茹卵としての食感を損ねたり、色調が褐変したりして、製造当時のおいしい食感や好ましい外観が著しく損われるという問題点があった。
本発明の目的は、酸性条件下でもゴム質化や褐変現象が生じない卵白様凝固物を具材として用いた水中油型酸性乳化液状食品を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成すべくいろいろ検討し、本発明に到達した。すなわち、本発明で用いる卵白様凝固物は、冷却凝固材と油脂及び乳化材とを水中油型の状態で凝固してあることを特徴としており、また、本発明の水中油型酸性乳化液状食品は、上記の卵白様凝固物を具材として含有することを特徴とする。
【0005】
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本発明の説明において、「%」と表示するのは全て「重量%」を意味する。
本発明において冷却凝固材とは、清水を分散溶媒として加熱溶融した後冷却すると、ゲル状の固体になる特性を持つ食品素材をいう。例えば、ジェランガム、キサンタンガム、タマリンドシードガム、カラギーナン、グアーガム、寒天、ゼラチンなどの中から一種又は二種以上を混合したもの等があげられる。特に好ましいのはジェランガムである。ジェランガムは微生物由来の食用の高分子多糖類で、加熱に対する非可逆特性があることから、一旦冷却凝固させると再加熱しても再融解することがなく、具材の形状が長期間安定に保持されやすいという利点がある。
卵白様凝固物中における冷却凝固材の配合割合は、冷却凝固材の種類によっても異なるが、食品の用途としての一般的な配合濃度であれば特に限定されるものではなく、例えば1%ないし10%程度が適当である。
【0006】
また、油脂とは、一般的に使用される食用の油脂をいう。例えば、大豆油、菜種油、米油、綿実油などのサラダ油やパーム油、パーム核油などの中から一種又は二種以上を混合したもの等があげられるが、本発明の目的を損わない範囲で油溶性の各種調味料や各種フレーバー等の添加も任意である。
卵白様凝固物中における油脂の配合割合は、1%ないし70%の範囲が好ましく、3%ないし50%の範囲とするとさらに好ましい。1%未満の場合卵白様凝固物の白濁度が不足して茹卵の卵白様の白い色調が思うように発現せず、70%を越えると乳化状態が安定しなくなる場合が出てくるからである。
【0007】
さらに、乳化材とは、水中油型もしくは油中水型の一般的な乳化食品に使用され得る乳化特性を有した食品素材を指し、特に限定されるものではないが、例えば乳化機能特性が付与された澱粉、カゼインナトリウム、しょ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等が例示できる。
卵白様凝固物中における乳化材の配合の割合は、乳化材の種類によって異なるが、0.2%ないし5.0%が好ましい。
【0008】
本発明における卵白様凝固物とは、冷却凝固材と油脂及び乳化材とを水中油型の状態で凝固状にしてあるものをいい、作り方の手順や方法は特に限定するものではない。この凝固物は、全体が白色で適度な弾力性を有した固形物であり、外観や食感は茹卵の卵白部に極めて近似している。
【0009】
また、この凝固物は、用途に合わせたサイズや形状に細断して使用することができる。使いやすさや食べやすさ等から、例えばダイサーのような細断機を用いて、一辺が0.5〜10mm程度のダイス形状とすることが好ましい。なお、乳化状態の油滴径は30ミクロン以下であることが好ましい。乳化安定および乳白色の色調の観点から、10ミクロン以下であるとさらに好ましい。
【0010】
なお、卵白様凝固物には、本発明の目的を損わない範囲で任意の原料・成分、例えば、砂糖、食塩、グルタミン酸ソーダ、スパイス類、酸化防止剤、キレート剤(リン酸塩など)、卵フレーバー等を含んでいてもさしつかえない。
【0011】
本発明において水中油型酸性乳化液状食品とは、酸性の水相中に食用油脂の多数の微粒子が分散した状態のものをいう。具体的には、マヨネーズや各種のドレッシング・ソース類等があげられるが、これらに限定されるものではない。
【0012】
本発明における卵白様凝固物を具材として用いた水中油型酸性乳化液状食品とは、任意のサイズ及び任意の形状に細断した前記の卵白様凝固物を前記の水中油型酸性乳化液状食品で和えて製したものをいい、例えば、タルタルソースやサウザンアイランドドレッシング等があげられる。卵白様凝固物と水中油型酸性乳化液状物とを和えるにあたり、総量に対する卵白様凝固物の配合割合は特に限定されるものではないが、一般的には1%ないし60%の範囲が好ましく、3%ないし50%の範囲であるとさらに好ましい。
また、本発明の目的を損わない範囲で、細かくきざんだ野菜類、例えば、キウリ、タマネギ、ピーマン及びこうした野菜類のピクルス等を配合してもさしつかえない。
【0013】
次に、本発明の卵白様凝固物を具材として用いた水中油型酸性乳化液状物の代表的な製造方法を説明する。
まず、乳化材を添加した水相を攪拌しながら油脂を主成分とした油相を徐々に添加して粗乳化状態にした後、高圧ホモゲナイザー等を用いて水中油型に仕上げ乳化を行い、乳化液を製する。一方、別に準備しておいた冷却凝固材を分散させた水相に前記の乳化液を混合して、全体が均一になったら、用いた冷却凝固材が完全に溶解するまで加熱する。そして、これを容器に移してから充分に冷却して卵白様凝固物とする。次にこのゲル凝固物を任意のサイズ、かつ任意の形状に細断したものを水中油型酸性乳化液状物と和えることで、卵白様凝固物を具材としてある水中油型酸性乳化液状物とした。
なお、卵白様凝固物の製造方法は、上記の手順や方法に限定されるものではない。
【0014】
【作用】
本発明で用いる卵白様凝固物は、全体が不透明な白色となり、外観的に茹卵の卵白部に近似するが、酸性の環境下に長期間おかれても、茹卵の卵白部の場合にみられるような食感上でのゴム質化や、色調面での褐変といった劣化現象が生じることはほとんどない。これは、使用する冷却凝固材そのものが有する特性に起因するものと考えられる。
【0015】
【実施例】
実施例1
まず、下記の配合で、乳化特性を備えた澱粉(「エマルスター」松谷化学株式会社製)を清水に溶解した水溶液を攪拌しながら、大豆油を徐々に添加して粗乳化状態にしたものを、さらに高圧ホモゲナイザーで仕上げ乳化して水中油型の乳化液を製した。この時の油滴径のサイズは、大部分が1ミクロンないし10ミクロンの範囲であった。
次に下記の配合で、ジェランガムを清水に分散溶解させ
てジェランガム水溶液60部を製した。
上記の乳化液40部とジェランガム水溶液60部とを混合した後、90℃まで加熱して全体を均一な溶解液とする。次にこの溶解液を縦・横が各々30cmで深さ3cmの、底が平坦なトレーに分注し、静置したまま完全に凝固するまで冷却して卵白様凝固物を製した。
【0016】
実施例2
実施例1で得られた卵白様凝固物をダイサーを用いて4mm角のダイス状に細断したものと細かくきざんだピクルス(キウリ・タマネギ・ピーマンの混合品)とを下記の配合でマヨネーズに和えて、タルタルソースすなわち本発明の卵白様凝固物を具材として用いた水中油型酸性乳化液状食品を製した。
こうして得られたタルタルソース様の水中油型酸性乳化液状食品を数ケ月の単位で長期保存しても、具材である卵白様凝固物は食感のゴム質化や色調の褐変が起こらず、茹卵の卵白部を使用した場合と比べて、食感的および視覚的に著しく優れたものとなった。
【0017】
実施例3
冷却凝固材として、実施例1におけるジェランガムの替わりに、寒天を配合したものを用いた他は、全て実施例1と同じにして卵白様凝固物を製した。
【0018】
実施例4
実施例2における配合において、ピクルスを27部及びケチャップを3部とした他は、全て実施例2と同じにしてサウザンアイランドドレッシング様の水中油型酸性乳化液状食品を製造した。
【0019】
試験例として、実施例1の方法によって製した乳化液とジェランガム水溶液とを、卵白凝固物中の油脂含量が7段階になるように適宜配合して、7種類の卵白様凝固物を製した。そして、これらの卵白様凝固物を用いて、実施例2の条件にしたがってタルタルソース様乳化食品を製し、7種類の本発明品とした。一方、卵白様凝固物を使用する替わりに、4mm角に細断した茹卵の卵白部を使用した他は全て実施例2と同様にして製したタルタルソースを比較品とした。
こうして作った本発明品7種類と、比較品について、それぞれ外観上の色調と食感上のゴム質化を比較した。本発明品は、比較品と比べていずれの特性も好ましいものであった。結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】
本発明により、具材がゴム質化や褐変を生じない茹卵の卵白様凝固物を具材として用いた、品位良好の水中油型酸性乳化液状食品が提供される。
Claims (1)
- 冷却凝固材と油脂及び乳化材とを含有し水中油型の状態で凝固してなる卵白様凝固物を、具材として含有する水中油型酸性乳化液状食品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002122840A JP3621692B2 (ja) | 2002-04-24 | 2002-04-24 | 卵白様凝固物を具材として用いた水中油型酸性乳化液状食品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002122840A JP3621692B2 (ja) | 2002-04-24 | 2002-04-24 | 卵白様凝固物を具材として用いた水中油型酸性乳化液状食品 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6078560A Division JPH07284374A (ja) | 1994-04-18 | 1994-04-18 | 卵白様凝固物及びそれを具材として用いた水中油型酸性乳化食品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002325564A JP2002325564A (ja) | 2002-11-12 |
JP3621692B2 true JP3621692B2 (ja) | 2005-02-16 |
Family
ID=19194165
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002122840A Expired - Fee Related JP3621692B2 (ja) | 2002-04-24 | 2002-04-24 | 卵白様凝固物を具材として用いた水中油型酸性乳化液状食品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3621692B2 (ja) |
-
2002
- 2002-04-24 JP JP2002122840A patent/JP3621692B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2002325564A (ja) | 2002-11-12 |
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