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JP3621379B2 - 動脈硬化評価装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、心臓の後負荷から動脈硬化を評価する動脈硬化評価装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
動脈硬化を評価する指標としては、脈波伝播速度や振幅増加指数が知られている。脈波伝播速度は、生体の所定の2部位間を脈波が伝播する速度であり、動脈硬化が進行するほど脈波伝播速度は速くなる。また、振幅増加指数は、AI(=Augmentation Index)として知られているものであり、一般には、脈波の反射波成分の発生時点におけるその脈波の大きさと、その脈波の進行波成分のピークの大きさとの差分値を、その脈波の脈圧で割った値の百分率として算出される。このようにして算出された振幅増加指数は動脈硬化が進行するほど大きくなる傾向にある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、心臓の後負荷も動脈硬化に関連して変動する。ここで、心臓の後負荷とは、心臓より先の、大動脈あるいは小細動脈による血管抵抗による心臓の負荷をいう。心臓の後負荷が動脈硬化に関連するのは、動脈が硬いほど血管抵抗が大きくなるので、動脈が硬いほど心臓から血液を駆出する際の負荷が大きくなるからである。
【0004】
心臓の後負荷から動脈硬化を評価すれば、脈波伝播速度や振幅増加指数などの従来の動脈硬化を評価する指標からは得られなかった知見から動脈硬化を評価することになるので、心臓の後負荷を単独で用いて、或いは、脈波伝播速度や振幅増加指数などの従来の動脈硬化を評価する指標に加えて心臓の後負荷を用いて動脈硬化を評価すれば、より精度良く動脈硬化を評価できると期待できる。
【0005】
しかし、前述のように、心臓の後負荷は、血管抵抗による心臓の負荷であり、心臓の後負荷を直接測定することは困難である。そのため、従来は、心臓の後負荷を測定して、その心臓の後負荷から動脈硬化を評価することは行われていなかった。
【0006】
本発明は以上の事情を背景として為されたものであって、その目的とするところは、心臓の後負荷から動脈硬化を評価することができる動脈硬化評価装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記目的を達成するために種々検討を重ねた結果、以下の知見を見いだした。
振幅増加指数は、進行波に対する反射波の割合を表すパラメータとして算出されるものであり、前述のように、脈波の反射波成分の発生時点におけるその脈波の大きさとその脈波の進行波成分のピークの大きさとの差分値を、その脈波の脈圧で割ることにより算出することが一般的である。すなわち、振幅増加指数では、上記差分値を脈波の反射波成分の大きさとして用いている。また、反射波成分の大きさは、心臓側へ戻ってくる圧力の大きさであることから、反射波成分の大きさは心臓の後負荷を表す。従って、上記差分値は心臓の後負荷に関連して変動する。しかし、脈波の大きさは血圧に関連して変化するものの、血圧の絶対値を表すわけではないので、前記差分値も反射波成分の圧力の絶対値を表していない。
そこで、血圧を測定し、その血圧値を用いて脈波の大きさが血圧を表すように換算すれば、前記差分値も圧力を表すようになるので、心臓の後負荷の大きさを評価できるようになることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて成されたものである。
【0008】
すなわち、前記目的を達成するための本発明は、(a)生体の血圧値を測定する血圧測定装置と、(b)前記生体の所定部位における脈波を検出する脈波検出装置と、(c)前記血圧測定装置により測定された血圧値および前記脈波検出装置により検出された脈波の大きさに基づいて、その脈波の大きさを血圧値に換算するための対応関係を決定する対応関係決定手段と、(d)前記脈波検出装置により検出された脈波に含まれる進行波成分のピークの大きさを決定する進行波ピーク決定手段と、(e)前記脈波検出装置により検出された脈波に含まれる反射波成分のピークの発生時点を決定する反射波発生時決定手段と、(f)前記対応関係決定手段により決定された対応関係を用いて、前記反射波発生時決定手段により決定された反射波成分のピーク発生時点における前記脈波の大きさと、前記進行波ピーク決定手段により決定された進行波成分のピークの大きさとの差分値を血圧値に換算した圧力差を算出する圧力差算出手段と、(g)その圧力差算出手段により算出された圧力差を表示する表示器とを含むことを特徴とする動脈硬化評価装置である。
【0009】
【発明の効果】
この発明によれば、圧力差算出手段により、反射波発生時決定手段により決定された反射波成分のピーク発生時点における脈波の大きさと、その脈波の進行波成分のピークの大きさとの差分値を血圧値に換算した圧力差が算出されるので、この圧力差は反射波成分の圧力として代用することができる。従って、表示器に表示される圧力差から心臓の後負荷を評価することができる。また、心臓の後負荷が大きいと動脈硬化が進行していることになるので、圧力差から動脈硬化も評価できる。
【0010】
【発明の態様】
ここで、好ましくは、前記動脈硬化評価装置は、前記生体の血圧に関連して変動する血圧関連情報を決定する血圧関連情報決定手段と、その血圧関連情報決定手段により決定された血圧関連情報と、前記圧力差算出手段により算出された圧力差とを一組の表示情報とする複数組の表示情報を記憶する記憶装置と、前記表示器に、血圧関連情報軸と圧力差軸とからなる二次元グラフを表示し、その二次元グラフの、前記記憶装置に記憶されている複数組の表示情報によって定まる位置に、それぞれ印を表示するグラフ表示手段とをさらに含むことを特徴とする。このようにすれば、圧力差算出手段により算出された圧力差と血圧測定装置により測定された血圧値とが一組の表示情報として記憶装置に記憶され、グラフ表示手段により、二次元グラフの、記憶装置に記憶されている複数組の表示情報によって定まる位置にそれぞれ印が表示されるので、2回目以降の測定においては、血圧値の経時的変化に対する圧力差の経時的変化を容易に比較することができるので、動脈硬化の治療の効果を容易に判断することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明が適用された動脈硬化評価装置10の回路構成を示すブロック図である。
【0012】
図1において、カフ12はゴム製袋を布製帯状袋内に有し、たとえば右腕の上腕部14に巻回される。カフ12には、圧力センサ16、調圧弁18が配管20を介してそれぞれ接続されている。また、調圧弁18には、配管22を介して空気ポンプ24が接続されている。調圧弁18は、空気ポンプ24により発生させられた圧力の高い空気を調圧してカフ12内へ供給し、或いは、カフ12内の空気を排気することにより、カフ12内の圧力を調圧する。
【0013】
圧力センサ16は、カフ12内の圧力を検出してその圧力を表す圧力信号SPを静圧弁別回路26および脈波弁別回路28にそれぞれ供給する。静圧弁別回路26はローパスフィルタを備えており、圧力信号SPに含まれる定常的な圧力すなわちカフ12の圧迫圧力(以下、この圧力をカフ圧PCという)を表すカフ圧信号SCを弁別してそのカフ圧信号SCをA/D変換器30を介して電子制御装置32へ供給する。脈波弁別回路28はバンドパスフィルタを備えており、圧力信号SPの振動成分であるカフ脈波信号SM1を弁別してそのカフ脈波信号SM1をA/D変換器34を介して電子制御装置32へ供給する。電子制御装置32は、後述するように、カフ圧信号SCおよびカフ脈波信号SM1に基づいて血圧値BPを決定する。従って、電子制御装置32、およびカフ圧信号SCおよびカフ脈波信号SM1を得るためのカフ12、圧力センサ16、静圧弁別回路26、脈波弁別回路28、調圧弁18、空気ポンプ24等により血圧測定装置35が構成される。
【0014】
また、動脈硬化評価装置10は、図2に示す圧脈波検出プローブ36を備えている。圧脈波検出プローブ36は、脈波検出装置として機能するものであり、図2に示すように、被測定者の頸部38に装着バンド40により装着されている。この圧脈波検出プローブ36の構成を図3に示す。図3に詳しく示すように、圧脈波検出プローブ36は、容器状を成すセンサハウジング42と、そのセンサハウジング42を収容するケース44と、センサハウジング42を頸動脈46の幅方向に移動させるためにそのセンサハウジング42に螺合され且つケース44内に設けられた図示しないモータによって回転駆動されるねじ軸48とを備えている。この圧脈波検出プローブ36は、センサハウジング42の開口端が頸部38の体表面50に対向する状態で頸部38に装着されている。
【0015】
上記センサハウジング42の内部には、ダイヤフラム52を介して圧脈波センサ54が相対移動可能かつセンサハウジング42の開口端からの突出し可能に設けられており、これらセンサハウジング42およびダイヤフラム52等によって圧力室56が形成されている。この圧力室56内には、図1に示すように、空気ポンプ58から調圧弁60を経て圧力の高い空気が供給されるようになっており、これにより、圧脈波センサ54は圧力室56内の圧力に応じた押圧力で前記体表面50に押圧させられる。
【0016】
上記センサハウジング42およびダイヤフラム52は、圧脈波センサ54を頸動脈46に向かって押圧する押圧装置62を構成しており、上記ねじ軸48および図示しないモータは、圧脈波センサ54が体表面50に向かって押圧させられる押圧位置を、頸動脈46の幅方向に移動させる幅方向移動装置64を構成している。
【0017】
上記圧脈波センサ54の押圧面66には、多数の半導体感圧素子(以下、感圧素子という)Eが、頸動脈46の幅方向すなわちねじ軸48と平行な圧脈波センサ54の移動方向において、その頸動脈46の直径よりも長くなるように、且つ一定の間隔で配列されており、たとえば、図4に示すように、配列間隔が0.6mm程度とされた15個の感圧素子E(a)、E(b)、…E(o)が配列されている。
【0018】
このように構成された圧脈波検出プローブ36が、頸部38の体表面50の頸動脈46上に押圧されると、圧脈波センサ54により、頸動脈46から発生して体表面50に伝達される圧脈波(頸動脈波wc)が検出され、その頸動脈波wcを表す圧脈波信号SM2がA/D変換器68を介して電子制御装置32へ供給される。図5の実線は、圧脈波センサ54により逐次検出される圧脈波信号SM2すなわち頸動脈波wcの一例を示している。
【0019】
電子制御装置32は、CPU70、ROM72、RAM74、および図示しないI/Oポート等を備えた所謂マイクロコンピュータにて構成されており、CPU70は、ROM72に予め記憶されたプログラムに従ってRAM74の記憶機能を利用しつつ信号処理を実行することにより、I/Oポートから駆動信号を出力して空気ポンプ24、58および調圧弁18、60を制御する。CPU70は、その空気ポンプ24、58および調圧弁18、60を制御することにより、カフ圧PCおよび圧力室56内の圧力を制御する。また、CPU70は、図6に詳しく示す機能を実行することにより圧力差ΔPを算出し、さらに、表示器76の表示内容を制御する。
【0020】
入力装置77は、図示しないキーボードを備え、そのキーボードにより患者毎に決定された患者番号が入力される。そして、患者番号が入力されると、その入力された患者番号を表す信号を電子制御装置32へ出力する。記憶装置78は、磁気ディスク、磁気テープ、揮発性半導体メモリ、或いは不揮発性半導体メモリなどのよく知られた記憶装置により構成され、電子制御装置32により決定された血圧値BPや圧力差ΔPを患者毎に所定の記憶領域に記憶する。
【0021】
図6は、動脈硬化評価装置10における電子制御装置32の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。患者識別手段79は、入力装置77から供給される信号すなわち患者番号に基づいて血圧BPおよび圧力差ΔPが測定される患者を識別する。
【0022】
最適押圧位置制御手段80は、圧脈波センサ54に備えられた複数の感圧素子Eのうち最大圧力を検出する素子(以下、この素子を最大圧力検出素子EMという)の配列位置が、配列の端を基準として、それから所定数または所定距離内側までに位置するものであることを条件とする押圧位置更新条件が成立するか否かを判断する。そして、その押圧位置更新条件が成立した場合には、以下の押圧位置更新作動を実行する。すなわち、押圧位置更新作動は、圧脈波センサ54を体表面50から一旦離隔させるとともに、幅方向移動装置64により押圧装置62および圧脈波センサ54を所定距離移動させた後、押圧装置62により圧脈波センサ54を比較的小さい予め設定された第1押圧力HDP1で押圧させ、その状態で再び上記押圧位置更新条件が成立するか否かを判断し、押圧位置更新条件が成立しなくなるまで、より好ましくは、前記最大圧力検出素子EMが配列位置の略中央に位置するまで上記の作動および判断を実行する。なお、上記押圧位置更新条件における配列の端からの所定数または所定距離は、圧脈波センサ54により押圧される動脈(本実施例では頸動脈46)の直径に基づいて決定され、たとえば、その直径の1/4に設定される。
【0023】
押圧力制御手段82は、圧脈波センサ54が最適押圧位置制御手段80により最適押圧位置に位置させられた後、押圧装置62による圧脈波センサ54の押圧力HDP(Hold Down Pressure)を、所定の押圧力範囲内で拍動に対応して逐次変化させ、或いは所定の押圧力範囲内を比較的緩やかな一定速度で連続的に変化させる。そして、その押圧力HDPの変化過程で得られる頸動脈波wcに基づいて最適押圧力HDPOを決定し、押圧装置62による圧脈波センサ54の押圧力HDPをその最適押圧力HDPOに維持する。ここで、最適押圧力HDPOとは、たとえば、最大圧力検出素子EMにより検出される頸動脈波wcの脈圧PPc(すなわち頸動脈波wcの一脈波において最大圧力値から最小圧力値を引いた値)が予め設定された最低脈圧PPc以上となる押圧力HDPであり、この最低脈圧PPcは、脈圧PPcが小さすぎると頸動脈波wcが不明瞭になることから、頸動脈波wcが明確に検出できるような脈圧PPcの最低値として実験に基づいて予め設定されている。
【0024】
カフ圧制御手段84は、静圧弁別回路26から供給されるカフ圧信号SCに基づいて調圧弁18および空気ポンプ24を制御して、カフ圧PCを最高血圧値BPSYSよりも高い値に設定された目標圧力値PC(たとえば180mmHg程度)まで急速に昇圧させた後、カフ圧PCを2〜3mmHg/sec程度の速度で徐速降圧させ、次述する血圧値決定手段86によって血圧値BPが決定された後にカフ圧PCを大気圧まで排圧する。
【0025】
血圧値決定手段86は、カフ圧制御手段84によるカフ圧PCの徐速降圧過程において静圧弁別回路26から逐次供給されるカフ圧信号SCおよび脈波弁別回路28から逐次供給されるカフ脈波信号SM1に基づきよく知られたオシロメトリック法を用いて最高血圧値BPSYS、平均血圧値BPMEAN、および最低血圧値BPDIAを決定する。そして、決定した血圧値BPを、患者識別手段79により識別された患者の血圧値BPとして測定日時とともに記憶装置78に記憶する。なお、血圧値BPは血圧関連情報に含まれ、血圧値決定手段86は血圧関連情報決定手段として機能する。
【0026】
対応関係決定手段88は、圧脈波センサ54により検出される頸動脈波wcの大きさを、血圧値BPに換算するための対応関係を決定する。すなわち、血圧値決定手段86では最高血圧値BPSYS、平均血圧値BPMEAN、最低血圧値BPDIAが決定され、一脈波においては、ピークの大きさが最高血圧値BPSYSに、面積重心値の大きさが平均血圧値BPMEANに、立ち上がり点の大きさが最低血圧値BPDIAにそれぞれ対応する。そこで、圧脈波センサ54により検出される頸動脈波wcのピークbの大きさ、面積重心値gの大きさ、立ち上がり点aの大きさのうちからいずれか2つを決定し、その2つの値とそれらに対応する血圧値BPを用いて式1に示す対応関係式の定数αおよびβを決定する。
(式1) BP=αx+β (なお、xは頸動脈波wcの大きさである)
【0027】
ここで、式1の対応関係式の決定に際して、頸動脈波wcのピークbの大きさ、面積重心値gの大きさ、立ち上がり点aの大きさのうちからどの2つを選択しても定数α、βを決定することはできるが、図1の動脈硬化評価装置10のように、血圧BPを測定する部位(上腕部14)と脈波を検出する部位(頸部38)とが異なる場合には、面積重心値gの大きさおよび立ち上がり点aの大きさを用い、それら面積重心値gの大きさおよび立ち上がり点aの大きさと、平均血圧値BPMEANおよび最低血圧値BPDIAとの間で式1の定数α、βを決定することが好ましい。この理由は、平均血圧値BPMEANおよび最低血圧値BPDIAは測定部位による変化が比較的少ないのに対し、最高血圧値BPSYSは測定部位による変化が比較的大きいからである。
【0028】
進行波ピーク決定手段90は、圧脈波センサ54の押圧力HDPが上記最適押圧力HDPOに制御されている状態で圧脈波センサ54の最大圧力検出素子EMにより逐次検出される頸動脈波wcについて、その頸動脈波wcに含まれる進行波成分(Incident wave)wiのピークpiの大きさを決定する。頸動脈波wcの進行波成分wiは図5の破線に示すようになり、進行波成分wiのピークpiは、全体の頸動脈波(観測波)wcの立ち上がり点aからピークbまで(ピークbを含む)の間において、変曲点或いは極大点として現れる。(なお、図5では進行波成分wiのピークpiは観測波の変曲点として現れている。)従って、進行波ピーク決定手段90は、逐次検出される圧脈波信号SM2に、所定の演算処理を施すことにより、頸動脈波wcの立ち上がり点aからピークbまでの間における変曲点または極大点を検出し、その変曲点または極大点の大きさを進行波成分wiのピークpiの大きさに決定する。ここで、上記演算処理は、所定の次数の微分処理またはフィルタ処理など、変曲点或いは極大点検出のための一般的な処理である。
【0029】
なお、図5において、一点鎖線は、頸動脈波wcの反射波成分wrを示しており、頸動脈波wcは、心臓から血液が駆出される際に生じ末梢方向へ進行する圧波(進行波成分wi)と、その反射波である反射波成分wrの合成波であり、反射の主たる部位は総腸骨動脈の分岐部付近であると考えられている。
【0030】
反射波発生時決定手段92は、圧脈波センサ54の押圧力HDPが上記最適押圧力HDPOに制御されている状態で、圧脈波センサ54の最大圧力検出素子EMにより逐次検出される頸動脈波wcについて、反射波成分wrのピーク発生時点を決定する。反射波成分wrのピーク発生時は、進行波成分wiのピークpi以降における最初の極大値の発生時である。従って、図5に示すように、進行波成分wiのピークpiが頸動脈波wcのピークbとならない場合には、頸動脈波wcのピークbの発生時点を反射波成分wrのピーク発生時点に決定する。しかし、進行波成分wiのピークpiが大きいために、その進行波成分wiのピークpiが頸動脈波wcのピークbにもなる場合には、進行波成分wiのピークpi以降における最初の極大値の発生時点を反射波成分wrのピーク発生時点に決定する。
【0031】
圧力差算出手段94は、反射波発生時点決定手段92により決定された反射波成分wrのピーク発生時点における頸動脈波wcの大きさを式1に示す対応関係によって血圧BPに換算した値と、進行波成分決定手段90により決定された進行波成分wiのピークpiの大きさを式1に示す対応関係によって血圧BPに換算した値との圧力差ΔPを算出する。なお、圧力差算出手段94では、結果的に圧力差ΔPが算出されれば、どのような算出順序で圧力差ΔPを算出してもよい。たとえば、反射波成分wrのピーク発生時点における頸動脈波wcの大きさおよび進行波成分wiのピークpiの大きさをそれぞれ式1に示す対応関係を用いて血圧値BPに換算し、その後、両者の差分値を算出するという算出順序であってもよいし、先に、反射波成分wrの発生時点における頸動脈波wcの大きさと進行波成分wiのピークpiの大きさとの差分値を算出し、その差分値を式1に代入して血圧値BPに換算してもよい。
そして、圧力差算出手段94は、算出した圧力差ΔPを表示器76に表示し、さらに、算出した圧力差ΔPを、前記血圧値決定手段86により決定されて記憶装置78に記憶される血圧値BPと一組の表示情報となるように記憶装置78に記憶する。
【0032】
振幅増加指数の算出において、反射波成分のピーク発生時点における脈波の大きさと進行波成分のピークの大きさとの差分値が、その脈波の反射波成分の大きさの代わりに用いられていることから分かるように、上記圧力差ΔPは、頸動脈波wcの反射波成分wrの大きさを血圧値に換算した値と考えることができるので、上記圧力差ΔPが表示器76に表示されると、従来から動脈硬化を評価する指標として知られている振幅増加指数とは異なった知見が得られる。
すなわち、振幅増加指数は、全体脈波の脈圧に対する、進行波成分のピーク大きさと反射波成分のピーク発生時点における全体脈波の大きさとの差分値の比であるので、心臓の後負荷が大きいために上記差分値が大きくなったとしても、脈圧も大きい場合には、振幅増加指数は比較的小さい値になってしまう。また、心臓の後負荷が小さいので上記差分値が小さくても、脈圧も小さい場合には、振幅増加指数は比較的大きな値となってしまう。そのため、振幅増加指数は、心臓の後負荷から動脈硬化を評価することは困難である。それに対して、圧力差ΔPは反射波成分の圧力値と考えることができるので、圧力差ΔPから心臓の後負荷の大きさ、さらには、心臓の後負荷に影響を与えるような動脈硬化が分かるのである。
【0033】
グラフ表示手段96は、表示器76に、図7に示すような圧力差軸98と血圧値軸100とからなる二次元グラフ102を表示する。そして、その二次元グラフ102において、今回、算出または決定され、記憶装置78に一組の表示情報として記憶されている圧力差ΔPと血圧値BPとにより定まる位置に印104を表示する。ここで、血圧値BPには最高血圧値BPSYS、平均血圧値BPMEAN、最低血圧値BPDIAの3つがあるが、どれを用いてもよく、どの血圧値BPを用いるかは予め決定されている。なお、図7には、今回の測定値を示す2つの印104a、104bが表示されているが、これは、以下の説明の便宜上2つ表示しているだけである。
【0034】
さらに、記憶装置78に、患者識別手段79により識別された患者の過去の表示情報が一組あるいは複数組記憶されている場合には、その過去の表示情報により定まる位置に、今回の得られた圧力差ΔPおよび血圧値BPを示す印104や、過去の圧力差ΔPおよび血圧値BPを示す他の印と区別可能な印を表示する。図7には、今回得られた圧力差ΔPおよび血圧値BPを示す印104と、前回の測定で得られた圧力差ΔPおよび血圧値BPを示す印106とが表示されている例を示している。
【0035】
図7に示すように、二次元グラフ102に今回の測定値を示す印104と前回の測定値を示す印106とが表示されると、動脈硬化の治療の効果の程度を判断することができる。すなわち、動脈硬化が進行すると、多くの場合、高血圧症を合併するとともに心筋梗塞のおそれが生じるので、それらの治療のために血管拡張作用により血圧を低下させる降圧薬(血管拡張薬)を投与することがある。この血管拡張薬の効果が現れてくると、血管が拡張することによって、血管抵抗が減少するとともに血圧が低下するので、圧力差ΔPおよび血圧値BPが低下するはずである。従って、図7の印104aに示すように圧力差ΔPおよび血圧値BPがともに低下していれば血管拡張薬の効果が現れていると判断できる。また、降圧薬には、中枢側(心臓側)の圧力を低下させることにより血圧を低下させる中枢性降圧薬もあり、上記血管拡張薬と併用されることもある。この中枢性降圧薬により血圧が低下する場合には血管抵抗はそれほど変化しないので、血圧値BPの変化量に対して圧力差ΔPの変化が少ない。従って、図7の印104bに示すように血圧値BPの低下量に対して圧力差ΔPの変化量が少ない場合には中枢性降圧薬により血圧が低下していると判断できる。
【0036】
図8および図9は、図6の機能ブロック線図に示したCPU70の制御作動をさらに具体的に説明したフローチャートである。
【0037】
図8において、まず患者識別手段79に相当するステップS1(以下、ステップを省略する。)乃至S2を実行する。すなわち、S1では、入力装置77から患者番号が入力されたか否かを判断し、S1の判断が肯定された場合には、入力された患者番号に基づいて血圧値BPおよび圧力差ΔPが測定される患者を識別する。
【0038】
続いて最適押圧位置制御手段80に相当するS3のAPS制御ルーチンを実行する。このAPS制御ル−チンでは、幅方向移動装置64を制御することにより、圧脈波センサ54の各圧力検出素子Eのうち最大振幅を検出する圧力検出素子Eが、圧力検出素子Eの配列の略中心位置になるように最適押圧位置を決定するとともに、その圧力検出素子Eを最大圧力検出素子EMに設定する。
【0039】
続いて、最適押圧力制御手段82に相当するS4のHDP制御ルーチンを実行する。すなわち、調圧弁60を制御することにより圧脈波センサ54の押圧力HDPを連続的に高め、その過程で前記最大圧力検出素子EMによって検出される圧脈波の振幅が最大となる押圧力を最適押圧力HDPOに決定し、且つ、圧脈波センサ54の押圧力HDPをその最適押圧力HDPOに保持する。続くS5では、圧脈波センサ54の最大圧力検出素子EMから供給される圧脈波信号SM2を一拍分読み込む。圧脈波信号SM2を一拍分読み込んだ後は、S6において空気ポンプ58を停止させ、且つ調圧弁60を制御することにより、圧脈波センサ54の押圧力HDPを大気圧まで排圧する。
【0040】
続くS7では、空気ポンプ24を起動させ、且つ、調圧弁18を制御することにより、カフ圧PCの急速昇圧を開始する。そして、S8では、カフ圧PCが180mmHgに設定された目標圧力値PCを超えたか否かを判断する。このS8の判断が否定されるうちは、S8の判断を繰り返し実行し、カフ圧PCの急速昇圧を継続する。一方、S8の判断が肯定された場合には、S9において、空気ポンプ24を停止させ、且つ、調圧弁18を制御することにより、カフ圧PCの3mmHg/sec程度での徐速降圧を開始する。
【0041】
続いて血圧値決定手段86に相当するS10乃至S12を実行する。S10では、カフ圧PCの徐速降圧過程で逐次得られるカフ脈波信号SM1が表す上腕脈波の振幅の変化に基づいて、良く知られたオシロメトリック方式の血圧測定アルゴリズムに従って最高血圧値BPSYS、平均血圧値BPMEAN、および最低血圧値BPDIAを決定する。続くS11では、上記S10において血圧値BPの決定が完了したか否かを判断する。上記S10では、最低血圧値BPDIAが最後に決定されることから、S11では、最低血圧値BPDIAが決定されたか否かを判断する。このS11の判断が否定されるうちは、S10を繰り返し実行し、血圧測定アルゴリズムを継続する。一方、S11の判断が肯定された場合には、S12において、上記S10乃至S11の繰り返しにより決定した最高血圧値BPSYS、平均血圧値BPMEAN、および最低血圧値BPDIAを、S2で決定した患者の血圧値BPとして記憶装置78に記憶する。
【0042】
続くS13では、調圧弁18を制御することによりカフ圧PCを大気圧まで排圧する。本フローチャートではS7乃至S9およびS13がカフ圧制御手段84に相当する。
【0043】
続いて、図9に示すS14以降を説明する。S14乃至S15は対応関係決定手段88に相当し、S14では、S5で読み込んだ一拍分の頸動脈波wcにおける立ち上がり点aの大きさおよび面積重心点gの大きさを決定する。そしてS15では、S14で決定した立ち上がり点aの大きさとS10で決定した最低血圧値BPDIAとを前記式1に代入して得られる式と、S14で決定した面積重心点gの大きさとS10で決定した平均血圧値BPMEANとを前記式1に代入して得られる式の2つの式から式1の定数α、βを決定する。
【0044】
続くS16は、進行波ピーク決定手段90に相当し、S5で読み込んだ一拍分の頸動脈波wcのうち、立ち上がり点aからピークbまでの間の信号を4次微分処理することにより、立ち上がり点aからピークbまでの間に存在する変曲点または極大点を検出し、その変曲点または極大点の大きさを進行波成分wiのピークpiの大きさに決定する。
【0045】
続くS17は反射波発生時決定手段92に相当し、S5で読み込んだ一拍分の頸動脈波wcにおける反射波成分wrのピーク発生時点を決定する。すなわち、S16で決定した進行波成分wiのピークpiが頸動脈波wcの全体の最大値とならない場合には、頸動脈波wcの最大値(ピークb)の発生時点を反射波成分wrのピーク発生時に決定し、S16で決定した進行波成分wiのピークpiが頸動脈波wcの全体の最大値となる場合には、進行波成分wiのピークpi以降における最初の極大値の発生時点を反射波成分wrのピーク発生時に決定する。
【0046】
続いて圧力差算出手段94に相当するS18乃至S20を実行する。まず、S18では、S17で決定した反射波成分wrのピーク発生時点における頸動脈波wcの大きさから、S16で決定した進行波成分wiのピークpiの大きさを引いた差分値を算出する。そしてS19では、S18で算出した差分値を、S15で決定した対応関係に代入することにより圧力差ΔPを算出し、その算出した圧力差ΔPを表示器76に表示する。続くS20では、S19で算出した圧力差ΔPを、S12で記憶した血圧値BPと一組の表示情報となるように記憶装置78に記憶する。
【0047】
続くS21はグラフ表示手段96に相当し、図7に示す二次元グラフ102を表示し、その二次元グラフ102において、S20およびS12で記憶装置78に記憶された圧力差ΔPと血圧値BPとにより定まる位置に印114を表示するとともに、S2で識別された患者について記憶装置78に記憶されている過去の圧力差ΔPおよび血圧値BPを示す印116を表示する。
【0048】
上述のフローチャートに基づく実施例によれば、S18乃至S19(圧力差算出手段94)において、S17(反射波発生時決定手段92)で決定された反射波成分wrのピーク発生時点における頸動脈波wcの大きさを血圧値BPに換算した値と、その頸動脈波wcの進行波成分wiのピークpiの大きさを血圧値BPに換算した値との圧力差ΔPが算出されるので、この圧力差ΔPは反射波成分wrの圧力として代用することができる。従って、表示器76に表示される圧力差ΔPから心臓の後負荷を評価することができる。また、心臓の後負荷が大きいと動脈硬化が進行していることになるので、圧力差ΔPから動脈硬化も評価できる。
【0049】
また、上述のフローチャートに基づく実施例によれば、S18乃至S19(圧力差算出手段94)において算出された圧力差ΔPと血圧測定装置35により測定された血圧値BPとが一組の表示情報として記憶装置78に記憶され、S21(グラフ表示手段96)において、二次元グラフ102の、記憶装置78に記憶されている複数組の表示情報によって定まる位置にそれぞれ印104、106が表示されるので、2回目以降の測定においては、血圧値BPの経時的変化に対する圧力差ΔPの経時的変化を容易に比較することができるので、動脈硬化の治療の効果を容易に判断することができる。
【0050】
以上、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
【0051】
たとえば、前述の動脈硬化評価装置10では、血圧値BPそのものを血圧関連情報とし、二次元グラフ102の縦軸は血圧値軸100であったが、生体の所定の2部位間を脈波が伝播する速度に関連する情報である脈波伝播速度や脈波伝播時間などの脈波伝播速度情報は、血圧に関連して変動することが知られているので、脈波伝播速度情報を血圧関連情報として算出し、二次元グラフ102の縦軸を脈波伝播速度情報軸としてもよい。また、前記振幅増加指数は脈波伝播速度と相関することが知られているので、振幅増加指数を血圧関連情報として用いてもよい。
【0052】
また、前述の実施形態の説明では、血圧値決定手段86により決定された血圧値BPおよび圧力差算出手段94により算出された圧力差ΔPは、一旦、記憶装置78に記憶され、グラフ表示手段96は、記憶装置78に記憶されている血圧値BPおよび圧力差ΔPに基づいて印104を表示していたが、RAM74は一次記憶機能を有する記憶装置であるので、グラフ表示手段96は、RAM74に記憶されている血圧値BPおよび圧力差ΔPに基づいて印104を表示するようになっていてもよい。
【0053】
また、前述の動脈硬化評価装置10に脈波検出装置として備えられている圧脈波検出プローブ36は、圧脈波を検出する検出する形式の脈波検出装置であるが、酸素飽和度測定用の光電脈波検出プローブなどの容積脈波を検出する形式の脈波検出装置が用いられてもよい。
【0054】
また、前述の動脈硬化評価装置10では、脈波検出装置として圧脈波検出プローブ36が備えられていたが、脈波弁別回路28により弁別されるカフ脈波信号SM1は上腕脈波を表すので、血圧測定装置35が脈波検出装置としても機能するようになっていてもよい。
【0055】
なお、本発明はその主旨を逸脱しない範囲において、その他種々の変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動脈硬化評価装置の回路構成を示すブロック図である。
【図2】図1の動脈硬化評価装置に備えられた圧脈波検出プローブが、頸部に装着された状態を示す図である。
【図3】図2の圧脈波検出プローブを一部切り欠いて説明する拡大図である。
【図4】図1の圧脈波センサの押圧面に配列された感圧素子の配列状態を説明する図である。
【図5】図1の圧脈波センサの感圧素子から出力される圧脈波信号SM2が表す頸動脈波wcを例示する図である。
【図6】図1の動脈硬化評価装置における電子制御装置の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図7】図6のグラフ表示手段により表示される二次元グラフを例示する図である。
【図8】図6の機能ブロック線図に示したCPUの制御作動をさらに具体的に説明するためのフローチャートである。
【図9】図6の機能ブロック線図に示したCPUの制御作動をさらに具体的に説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
10:動脈硬化評価装置
35:血圧測定装置
76:表示器
78:記憶装置
86:血圧値決定手段(血圧関連情報決定手段)
88:対応関係決定手段
90:進行波ピーク決定手段
94:圧力差算出手段
96:グラフ表示手段

Claims (2)

  1. 生体の血圧値を測定する血圧測定装置と、
    前記生体の所定部位における脈波を検出する脈波検出装置と、
    前記血圧測定装置により測定された血圧値および前記脈波検出装置により検出された脈波の大きさに基づいて、該脈波の大きさを血圧値に換算するための対応関係を決定する対応関係決定手段と、
    前記脈波検出装置により検出された脈波に含まれる進行波成分のピークの大きさを決定する進行波ピーク決定手段と、
    前記脈波検出装置により検出された脈波に含まれる反射波成分のピークの発生時点を決定する反射波発生時決定手段と、
    前記対応関係決定手段により決定された対応関係を用いて、前記反射波発生時決定手段により決定された反射波成分のピーク発生時点における前記脈波の大きさと、前記進行波ピーク決定手段により決定された進行波成分のピークの大きさとの差分値を血圧値に換算した圧力差を算出する圧力差算出手段と、
    該圧力差算出手段により算出された圧力差を表示する表示器と
    を含むことを特徴とする動脈硬化評価装置。
  2. 前記生体の血圧に関連して変動する血圧関連情報を決定する血圧関連情報決定手段と、
    該血圧関連情報決定手段により決定された血圧関連情報と、前記圧力差算出手段により算出された圧力差とを一組の表示情報とする複数組の表示情報を記憶する記憶装置と、
    前記表示器に、血圧関連情報軸と圧力差軸とからなる二次元グラフを表示し、該二次元グラフの、前記記憶装置に記憶されている複数組の表示情報によって定まる位置に、それぞれ印を表示するグラフ表示手段と
    をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の動脈硬化評価装置。
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