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JP3621319B2 - バイセクトタイプの繊維強化プラスチック製のハニカムコアの製造方法 - Google Patents

バイセクトタイプの繊維強化プラスチック製のハニカムコアの製造方法 Download PDF

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JP3621319B2
JP3621319B2 JP36894999A JP36894999A JP3621319B2 JP 3621319 B2 JP3621319 B2 JP 3621319B2 JP 36894999 A JP36894999 A JP 36894999A JP 36894999 A JP36894999 A JP 36894999A JP 3621319 B2 JP3621319 B2 JP 3621319B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バイセクトタイプの繊維強化プラスチック製のハニカムコアの製造方法に関する。
すなわち、繊維強化プラスチック(FRP)製の波板と平板とが順次交互に配された、バイセクトタイプのハニカムコアの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ハニカムコアは、折曲,接着されたセル壁にて区画形成された中空柱状の多数のセルの集合体よりなり、もって重量比強度に優れるという特性を備えており、更に、繊維強化プラスチック製のハニカムコアは、特に軽量性や耐食性に優れるという特性を備えている。
ハニカムコアとしては、セルの断面形状が正六角形状をなすものが代表的であるが、波板と平板が順次交互に重積,接着されたセル壁よりなり、セルの断面形状が正六角形状をなすと共に更に台形状に区画された、バイセクトタイプのハニカムコア(後述する図6を参照)も、最近広く使用されつつある。
このバイセクトタイプのハニカムコアは、セルが平板にて補強されているので、剛性・強度に特に優れるという特性を備えている。
【0003】
そして、このバイセクトタイプの繊維強化プラスチック製のハニカムコアは、従来、図3,図4に示した製造方法、いわゆるコルゲート法により、製造されていた。
図3の(1)図は、準備された母材シートの斜視図、(2)図は、波板および平板の斜視図、(3)図は、重積工程の正面図である。
図4の(1)図は、波板の成形工程の斜視図、(2)図は、接着剤の塗布工程の斜視図、(3)図は、重積工程の全体正面図である。
【0004】
この製造方法では、まず▲1▼、図3の(1)図に示したように、繊維基材1に樹脂2を付着,含浸した繊維強化プラスチック製の母材シート3が、帯状をなすと共に、柔軟性を帯びたプリプレグ状にて準備される。
それから▲2▼、この母材シート3が、図3の(2)図中に示した波板4に成形される。すなわち図4の(1)図に示したように、母材シート3はギア5とラック6を利用したコルゲート成形装置7に供給され、成形工程を辿って波板4に加圧成形され、加熱硬化される。
又、図3の(2)図中に示したように、母材シート3は平坦な平板8とされ、加熱硬化される。なお、硬化後の波板4および平板8は、事後、同一の一定長さ寸法毎に切断される(波板4については、次に述べる接着剤9の塗布後に切断されることも多い)。
【0005】
次に▲3▼、図3の(2)図中に示したように、波板4の頂部表面や底部裏面に対し、接着剤9が塗布される。
すなわち、硬化した波板4は、図4の(2)図に示したように、プリントロール10と押えロール11間に供給され、挟み込まれて送られつつ頂部表面に対し接着剤9が塗布される。図中12は、接着剤9のトレーつまりパンであり、13は、トレー12とプリントロール10間に介装された介装ロールである。
それから、波板4は上下反転された後、上述に準じ、底部裏面に対し接着剤9が塗布される。
しかる後▲4▼、このような塗布工程を辿り、接着剤9が塗布された波板4は、加熱乾燥され、接着剤9中に含まれていた余分な溶剤成分が除去される。
【0006】
それから▲5▼、図3の(3)図や図4の(3)図に示したように、波板4と平板8が、順次交互に重積される。
そして▲6▼、加熱加圧されることにより、塗布されていた接着剤9が溶融,硬化し、重積されていた波板4と平板8間が接着される。
この種従来例の製造方法では、このような▲1▼,▲2▼,▲3▼,▲4▼,▲5▼,▲6▼の各工程を辿ることにより、図6の(1)図の正面図、図6の(2)図の斜視図に示したハニカムコア14を製造していた。すなわち、重積,接着された各波板4と平板8をセル壁15とし、もってセル16の断面形状が正六角形状から更に台形状に区画された、バイセクトタイプの繊維強化プラスチック製のハニカムコア14を製造していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来例にあっては、次の問題が指摘されていた。まず第1に、接着剤9の塗布工程が必要であり、塗布工程等の分だけ製造コストがアップする、という問題が指摘されていた。
すなわち、この種従来例の製造方法では、前述した▲3▼のように、波板4のすべての頂部表面や底部裏面に対し、例えば図4の(2)図に示したプリントロール10等を備えた装置を用いて、接着剤9を塗布しなければならず、更に前述した▲4▼のように、塗布された接着剤9を乾燥しなければならなかった。
もって、その分だけ製造工程が複雑化し手間,時間,装置を要する等、ハニカムコア14の製造コストがかさむ、という問題が指摘されていた。
【0008】
第2に、製造されたハニカムコア14について、強度面に問題が指摘されていた。
すなわち、この種従来例の製造方法では、前述した▲3▼のように、塗布工程において波板4に接着剤9を塗布するが、この塗布は、図4の(2)図に示したように、波板4をプリントロール10と押えロール11間に挟み込んで送りつつ、実施される。
そしてその際、波板4が上下から余分な押圧力を受け、左右に伸び変形してしまうことが多かった。図5の(1)図の正面説明図に示したように、波板4が、接着剤9の塗布に際し矢示方向に伸び変形しやすかった。
もって、製造されたハニカムコア14のセル16の断面形状が、図6に示した正六角形状をなさず、所定の台形状に区画されなくなり、結局、ハニカムコア14の強度が低下し性能に問題が生じることが多々あった。
【0009】
第3に、製造されたハニカムコア14について、接着強度面にも問題が指摘されていた。
すなわち、この種従来例の製造方法では、前述した▲3▼のように塗布工程において波板4に塗布されていた接着剤9が、前述した▲6▼のように、加熱加圧されて溶融,硬化することにより、重積されていた波板4と平板8間が接着される。
しかしながらその際、加熱加圧された接着剤9が、流動化して流出してしまうことが多かった。図5の(2)図の正面説明図に示したように、波板4の頂部表面や底部裏面に塗布されていた接着剤9が、加熱されて溶融,流動化すると共に加圧(196kPaつまり2kgf/m程度の加圧荷重)されるので、流出しやすかった。
もって、接着対象である波板4の頂部表面や底部裏面について、接着剤9の量が不足し、結局、製造されたハニカムコア14について、波板4や平板8つまりセル壁15の接着強度が低下し、セル壁15が剥れ易い等、品質に問題が生じることがあった。
【0010】
第4に、平板8の切断が容易でない、という問題が指摘されていた。すなわち、この種従来例の製造方法では、前述した▲2▼中で述べたように、成形,硬化された波板4が一定長さ寸法毎に切断されるが、図3の(2)図に示したように平板8も、この波板4に合わせ全く同一長さ寸法に切断される。
しかしながら、平板8は繊維強化プラスチック製よりなるので、切断作業自体が面倒であると共に、切断に伴いほつれも生じやすく補修も要する等、平板8の切断作業が容易でなく、結局、ハニカムコア14の製造コストがその分だけかさむ、という問題が指摘されていた。
【0011】
本発明は、このような実情に鑑み、上記従来例の課題を解決すべくなされたものであって、まず、第1繊維基材に第1樹脂が付着,含浸された波板と、平坦な第2繊維基材とを、順次交互に重積した後に、第2樹脂を第2繊維基材に付着,含浸せしめることにより、接着剤を使用しないで波板と平板間の接着が実現され、更に請求項4では、第2繊維基材そして平板を、切断することなく連続した帯状のまま反転,折り返してなる。
もって第1に、製造工程が簡素化され、第2に、セルの断面形状が正確な六角形状となり、強度面に優れ、第3に、セル壁の接着強度も向上し、第4に、重量比強度が一段と向上し、第5に、平板の切断作業が不要化されるようになる、バイセクトタイプの繊維強化プラスチック製のハニカムコアの製造方法を、提案することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請求項1については次のとおり。
すなわち、この請求項1のバイセクトタイプの繊維強化プラスチック製のハニカムコアの製造方法では、まず、第1繊維基材に第1樹脂が付着,含浸された繊維強化プラスチック製よりなると共に、波形の凹凸が連続的に折曲形成された波板が、複数枚準備される。そして、該波板と平坦な第2繊維基材とを、順次交互に重積し、その際各該波板に関しては、波の半ピッチ分ずつ順次ずれ、底部と頂部が各々対応する位置関係に配する。
次に、第2樹脂を該第2繊維基材に付着,含浸せしめることにより、各該波板の対応する底部と頂部間が、送り込まれて付着した該第2樹脂にて接着される。
もって、各該波板と、該第2繊維基材に該第2樹脂が付着,含浸された繊維強化プラスチック製の平板とを、セル壁とし、該セル壁にて区画形成された中空柱状の多数のセルの集合体たるハニカムコアを得ること、を特徴とする。
【0013】
次に、請求項2については次のとおり。すなわち、この請求項2のバイセクトタイプの繊維強化プラスチック製のハニカムコアの製造方法では、請求項1に記載した製造方法において、まず、準備される該波板は、コルゲート成形装置にて予め加圧成形されると共に、加熱硬化せしめられている。
又、該第2樹脂の該第2繊維基材への付着,含浸は、重積された該波板と該第2繊維基材を、該第2樹脂の液槽に浸漬することにより行われる。もって、付着,含浸した該第2樹脂は、各該波板の対応する底部と頂部間に、該第2繊維基材における毛細管現象を利用して、それぞれ送り込まれて浸透,付着する。
しかる後、該第2樹脂が加熱硬化せしめられることにより、該第2繊維基材と該第2樹脂にて該平板が形成されると共に、各該波板の対応する底部と頂部間がそれぞれ接着されること、を特徴とする。
【0014】
次に、請求項3については次のとおり。すなわち、この請求項3のバイセクトタイプの繊維強化プラスチック製のハニカムコアの製造方法では、請求項1に記載した製造方法において、該波板の第1繊維基材および該平板の第2繊維基材は、共にガラス繊維よりなる。
かつ、該波板の第1樹脂および該平板の第2樹脂は、共にエポキシ系,イミド系,フェノール系等の樹脂よりなること、を特徴とする。
請求項4については次のとおり。すなわち、この請求項4のバイセクトタイプの繊維強化プラスチック製のハニカムコアの製造方法では、請求項1に記載した製造方法において、準備される該波板は、所定長さ毎に切断された多数枚よりなる。
該第2繊維基材そして平板は、連続した帯状をなすと共に順次端部が反転して折り返され、もって該波板と順次交互に重積されていること、を特徴とする。
【0015】
本発明は、このようになっているので、次のようになる。この製造方法では、まず、第1繊維基材に第1樹脂が付着,含浸,硬化された、所定長さの波板が複数枚準備される。そして、この波板と平坦な第2繊維基材を、順次交互に重積する。第2繊維基材は、例えば切断することなく連続した帯状のものを、順次反転し折り返してなる。
それから、重積された波板と第2繊維基材を、例えば第2樹脂の液槽に浸漬し、第2樹脂を第2繊維基材に付着,含浸せしめる。すると第2樹脂は、第2繊維基材における毛細管現象を利用して、各波板の対応する底部と頂部間に送り込まれて浸透,付着し、第2繊維基材にて保持される。
しかる後、第2樹脂を加熱硬化させることにより、各波板間が接着強度に優れつつ接着されると共に、第2繊維基材と第2樹脂にて繊維強化プラスチック製の平板が形成される。
このような工程を辿り、各波板と平板をセル壁としたバイセクトタイプの繊維強化プラスチック製のハニカムコアが、接着剤を塗布,使用することなく、簡素化された製造方法により、波板が伸び変形することもなく、製造される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下本発明を、図面に示す発明の実施の形態に基づいて、詳細に説明する。図1,図2は、本発明の実施の形態の説明に供する。
そして図1の(1)図は、波板の予備成形工程を示す斜視図であり、(2)図は、波板の成形工程を示す斜視図である。図2の(1)図は、重積工程の斜視図であり、(2)図は、付着,含浸工程の要部の正面説明図である。
この製造方法では、▲1▼成形工程,▲2▼重積工程,▲3▼付着,含浸工程,▲4▼加熱硬化工程を辿ることにより、バイセクトタイプの繊維強化プラスチック製のハニカムコア14を、製造する。以下、これらの各工程について詳述する。
【0017】
まず、▲1▼成形工程について述べる。図1に示したように、▲1▼成形工程では、第1繊維基材17に第1樹脂18が付着,含浸された繊維強化プラスチック製よりなると共に、波形の凹凸が連続的に折曲形成された波板19が、成形される。
そして波板19は、コルゲート成形装置7にて加圧成形されると共に、加熱硬化せしめられ、所定長さ寸法毎に切断された多数枚等、複数枚が準備される。
【0018】
このような▲1▼成形工程について、図1により更に詳述する。まず、波板19を構成する第1繊維基材17としては、ガラス繊維が代表的であるが、ケブラー繊維,カーボン繊維,セラミック繊維,金属繊維,その他の各種繊維、つまり縦糸と横糸が交差すべく織られた各種の繊維も使用可能であり、これらの繊維中から適宜選択使用される。織り方としては、平織,朱子織,綾織,その他各種の織り方が可能である。
又、この第1繊維基材17に付着,含浸せしめられる第1樹脂18としては、エポキシ系,イミド系,フェノール系等の樹脂が代表的であるが、その他の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂も使用可能である。
そして、第1繊維基材17に対し第1樹脂18が、重量比で20%から60%程度の割合で、付着,含浸せしめられている。
【0019】
図示例では、第1繊維基材17としてガラス繊維が用いられ、第1樹脂18としてポリアミドイミド樹脂が用いられており、第1繊維基材17に液状の第1樹脂18が重量比で37%の割合で付着,含浸せしめられた母材シート20が、プリプレグ状にて準備される。まだ完全硬化していない半硬化状態、全体的に柔軟性・粘性を備えたプリプレグ状の母材シート20が、準備される。
第1繊維基材17のガラス繊維は、重さ210g/m,厚み0.22mmの平織りよりなり、幅1040mm,長さ100mのものが準備され、その縦糸,横糸共に、太さ135Tex(g/1000m),密度(打ち込み本数)19本/25mmよりなる。そして、第1樹脂18のポリアミドイミド樹脂が付着,含浸せしめられた母材シート20の段階で、幅が498mmにスリットされる。
【0020】
さて図示例では、プリプレグ状の母材シート20は、図1の(1)図に示したように照射装置21下へと供給され、近赤外線にて照射されることにより、瞬間的に急激に加熱されて、軟化する。
つまり母材シート20は、温度300℃にて加熱されることにより、第1繊維基材17の縦糸,横糸をそれぞれ束ねていたサイズ剤が溶かされて開繊され、もって流動化されると共に、第1樹脂18の溶剤成分が気化され、もって軟化される。
次に、このように軟化したプリプレグ状の母材シート20は、図1の(1)図に示したように、上下治具たる上下1対のギア5を備えたコルゲート成形装置7に供給され、挟み込まれて波板19に予備成形された後、長さが1240mm毎に切断される。
【0021】
このように予備成形,切断された波板19は、次に、図1の(2)図に示したように、上下治具たる1対のラック6を備えたコルゲート成形装置7に供給され、ホットプレスされる。すなわち波板19は、下治具のラック6上に載せられた後、上治具のラック6が被せられて挟み込まれ、もって温度240℃,加圧荷重269.7kPa(2.75kgf/cm),時間30分にて、加熱加圧される。
このようにして、第1樹脂18が硬化され、コルゲートシートとも称される波板19が成形,硬化される。波板19は、断面形状が所定の台形状つまり半六角形状をなす波形の凹凸が、短手方向に直線的に平行かつ長手方向に繰り返し連続的に、所定ピッチと高さで折曲形成されている。
▲1▼成形工程は、このようになっている。
【0022】
次に、▲2▼重積工程について述べる。図2の(1)図に示したように、▲2▼重積工程では、波板19と平坦な第2繊維基材22とが、順次交互に重積される。その際、各波板19に関しては、波の半ピッチ分ずつ順次ずれ、底部と頂部が各々対応する位置関係に配される。
又、図示例において、第2繊維基材22は、連続した帯状をなすと共に、順次端部が反転して折り返され、もって波板19と順次交互に重積されている。
【0023】
このような▲2▼重積工程について、図2の(1)図により、更に詳述する(前述した図4の(3)図も参照)。まず第2繊維基材22は、前述した第1繊維基材17に準じた繊維が使用され、多くの場合、第1繊維基材17と共通の繊維が使用される。
図示例では、第2繊維基材22としてガラス繊維が用いられており、このガラス繊維は、重さ158g/m,厚み0.16mmの平織よりなり、幅498mm(波板19の幅と同一),長さ100mのものが準備され、その縦糸,横糸共に太さ67.5Tex(g/1000m)で、縦糸の密度(打ち込み本数)32本/25mm、横糸の密度(打ち込み本数)25本/25mmよりなる。
又、その表面処理剤つまり予備接着用として、エポキシラン樹脂が用いられている。
【0024】
そして、前述の▲1▼成形工程で成形された複数枚の波板19と、このように準備された平坦なシート状の第2繊維基材22とが、この▲2▼重積工程において、重積治具を利用しつつ順次交互に、全体的に空間が存した積層ブロック状にて、上下に重積される。
その際、各波板19は、隣接する上下相互間で波の半ピッチ分ずつ左右に順次ずらされ、底部(谷部)裏面と頂部(山部)表面とが各々対応する位置関係で、第2繊維基材22を介しつつ重積される。
図示例では、前述により幅498mmで長さ1240mmの波板19が、294枚用いられる。
【0025】
これに対し、第2繊維基材22は295枚用いられるが、図示例では幅498mmで長さ100mと、各枚が連続した帯状のものが用いられている。
そして、図示例の第2繊維基材22は、長さ1240mm(各波板19の長さ)強となる毎に単位1枚とされ、端部が上下反転されて折り曲げられ、折り畳むように折り返される。そして、順次これを繰り返すことにより各波板19間に介装され、もって波板19と順次交互に上下に重積されている。つまり、上下の各波板19の底部裏面と頂部表面との間に、それぞれ第2繊維基材22が介装されている。
このような第2繊維基材22の反転,折り曲げ,介装等は、例えば、上下・左右に移動可能な送りロール群間に第2繊維基材22を挟んで規制しつつ、重積治具へと供給すると共に、これと同期連動して、波板19を順次1枚ずつ重積治具へと供給して行くことにより、行われる。
【0026】
このように重積された波板19と第2繊維基材22の積層ブロック体は、そのままの形状を維持すべく、重積治具にて位置決め保持される。
例えば、上下から僅かに加圧(68.6kPaつまり0.7kgf/cm程度の加圧荷重)すると共に、全体を針金等で保持・固定することも可能な重積治具を用い、折り曲げられた第2繊維基材22のスプリングバックが防止される。
▲2▼重積工程は、このようになっている。
【0027】
次に、▲3▼付着,含浸工程について述べる。図2の(2)図に示したように、▲3▼付着,含浸工程では、第2樹脂23が、第2繊維基材22に付着,含浸せしめられる。
この第2樹脂23の第2繊維基材22への付着,含浸は、例えば、重積された波板19と第2繊維基材22を、第2樹脂23の液槽24に浸漬することにより行われる。
そして、付着,含浸した第2樹脂23は、各波板19の対応する底部と頂部間に、第2繊維基材22における毛細管現象を利用して、それぞれ送り込まれて浸透,付着する。
【0028】
このような▲3▼付着,含浸工程について、図2の(2)図により更に詳述する。まず第2樹脂23は、前述した第1樹脂18と共通の樹脂が使用される。
図示例では、第2樹脂23として液状のポリアミドイミド樹脂が用いられており、NMR等の溶剤成分にて希釈されているので、固形分としては重量比で13.0%の割合よりなる。
つまり第2樹脂23は、前述したこの種従来例の接着剤9と類似した樹脂よりなるものの、多量の溶剤成分で希釈され固形分が低くなっているので、第2繊維基材22への付着,含浸,毛細管現象による浸透等が、よりスムーズに実施される。
【0029】
そして、前述した▲2▼重積工程で、重積され位置決め保持・固定された波板19と第2繊維基材22の積層ブロック体は、第2樹脂23の液槽24に浸漬(いわゆるドブ漬け)される。
すると、図中矢示したように、液槽24中の第2樹脂23が、この積層ブロック体の各中空部に位置する部分の第2繊維基材22に、付着,含浸する。そして、付着,含浸した第2樹脂23は、上下の波板19の対応する底部裏面と頂部表面間に挟まれて位置する部分の第2繊維基材22へ、更には上下の波板19の対応する各底部裏面と頂部表面へと、毛細管現象を利用して流れ,送り込まれる。送り込まれた第2樹脂23は、該位置の第2繊維基材22更には波板19の底部裏面と頂部表面に、浸透,付着,含浸,保持される。
▲3▼付着,含浸工程は、このようになっている。
【0030】
次に、▲4▼加熱硬化工程について述べる。▲4▼加熱硬化工程では、重積されていた各波板19の底部と頂部間が、第2繊維基材22を介しつつ、第2樹脂23にて接着される。
すなわち、第2樹脂23が加熱硬化せしめられることにより、第2繊維基材22と第2樹脂23により、繊維強化プラスチック製の平板25(図6を参照)が形成されると共に、各波板19の対応する底部と頂部間が接着される。
【0031】
このような▲4▼加熱硬化工程について、更に詳述する。前述した▲3▼付着,含浸工程で、波板19と、第2樹脂23が付着,含浸された第2繊維基材22との積層ブロック体は、図示例では、まず温度90℃,時間30分で加熱され、もって第2樹脂23中の溶剤成分が、加熱乾燥,除去される。
それから図示例では、温度230℃,時間60分で加熱されることにより、第2樹脂23が硬化する。
このように、第2繊維基材22更には波板19の対応する底部裏面と頂部表面に付着,含浸,浸透していた第2樹脂23が、硬化することにより、まず、重積された各波板19の対応する接着対象たる各底部裏面と頂部表面間が、第2繊維基材22を介しそれぞれ接着される。これと共に、硬化した第2樹脂23と第2繊維基材22により、平板25が形成されることになる。
なお、このように第2繊維基材22に付着,含浸された第2樹脂23つまりポリアミドイミド樹脂の量は、16.6kg/m(1.0ポンド/フィート)である。
▲4▼加熱硬化工程は、このようになっている。
【0032】
なお図示例では、▲3▼付着,含浸工程と▲4▼加熱硬化工程が、その後計3回繰り返される。
そして、このような繰り返しにより、第2樹脂23つまりポリアミドイミド樹脂が、トータルで28.2kg/m(1.7ポンド/フィート)だけ、第2繊維基材22に対し追加して付着,含浸される(主に付着される)。追加は、製造されるハニカムコア14の補強を目的として実施される。
図示例では、▲3▼付着,含浸工程と▲4▼加熱硬化工程が、結局計4回実施され、ポリアミドイミド樹脂よりなる第2樹脂23の付着,含浸量は、計44.8kg/m(2.7ポンド/フィート)となる。
【0033】
さて、この製造方法では、このような▲1▼成形工程,▲2▼重積工程,▲3▼付着,含浸工程,▲4▼加熱硬化工程を辿った後、図示例では幅つまり厚み12.7mmに裁断され、もって、図6に示したバイセクトタイプの繊維強化プラスチック製のハニカムコア14が製造される。
すなわち、重積,接着された各波板19とバイセクトシートとも称される平板25とを、セル壁15とし、セル壁15にて各々独立空間に区画形成された中空柱状の多数のセルの平面的集合体たる、ハニカムコア14が製造される。セル壁15の波板19は、第1繊維基材17に第1樹脂18が付着,含浸されてなり、セル壁15の平板25は、第2繊維基材22に第2樹脂23が付着,含浸されてなる。
このバイセクトタイプのハニカムコア14のセル16の断面形状は、正六角形等の六角形状をなすと共に、バイセクトシートたる平板25にて、この六角形状が更に2個の所定の台形状、つまり半六角形状に区画されてなる。図示例のセル16のセルサイズ(波板19にて形成された六角形状の径)は、57.0mmである。
【0034】
バイセクトタイプの繊維強化プラスチック製のハニカムコア14は、多くの場合、その両開口端面にそれぞれ表面板が接合された、ハニカムサンドイッチパネルとして使用される。
そして、このハニカムコア14は一般のハニカムコアと同様に、重量比強度に優れ、軽量であると共に高い剛性・強度(セル軸方向の圧縮強度)を備えてなり、特に、繊維強化プラスチック製よりなるので軽量性や耐食性に優れると共に、バイセクトタイプよりなるので剛性・強度に優れている。
そして更に、整流効果や単位容積当りの表面積が大であり、ハニカムサンドイッチパネルとした場合は、平面精度に優れる、等々の特性が知られ、広く各種の構造材として使用される。例えば、航空機のエンジンカバーとして使用される。バイセクトタイプの繊維強化プラスチック製のハニカムコア14は、このようになっている。
【0035】
本発明は、以上説明したように構成されている。そこで以下のようになる。この製造方法では、まず、▲1▼成形工程において、例えば、ガラス繊維よりなる第1繊維基材17にポリアミドイミド樹脂よりなる第1樹脂18が付着,含浸,硬化された波板19が、所定の長さ毎に切断され多数枚準備される(図1の(1)図,(2)図を参照)。
そして、▲2▼重積工程において、この波板19と、平坦な第2繊維基材22とを、順次交互に重積する(これに対し、前述した図3,図4のこの種従来例では、波板4と平板8とが、順次交互に重積されていた)。
第2繊維基材22は、例えば、ガラス繊維よりなり切断することなく連続した帯状のものを、順次端部を反転して折り返してなる(図2の(1)図を参照)。
【0036】
それから、▲3▼付着,含浸工程において、重積された波板19と第2繊維基材22を、例えばポリアミドイミド樹脂よりなる第2樹脂23の液槽24に浸漬することにより、第2樹脂23を第2繊維基材22に付着,含浸せしめる。
すると、第2樹脂23は、第2繊維基材22における毛細管現象を利用して、重積された波板19の対応する底部と頂部間に送り込まれて浸透,付着し、第2繊維基材22にて保持される(図2の(2)図を参照)。
しかる後、▲4▼加熱硬化工程において、第2樹脂23が加熱硬化せしめられ、硬化した第2樹脂23にて、各波板19の対応する接着対象の底部と頂部間が接着される。又、このような第2繊維基材22と第2樹脂23にて、繊維強化プラスチック製の平板25が形成される。
このような▲1▼,▲2▼,▲3▼,▲4▼の各工程を辿ることにより、各波板19と平板25をセル壁15とした、中空柱状の多数のセル16の集合体たる、バイセクトタイプの繊維強化プラスチック製のハニカムコア14が製造される(図6を参照)。
【0037】
さてそこで、このバイセクトタイプの繊維強化プラスチック製のハニカムコア14の製造方法によると、次の第1,第2,第3,第4,第5のようになる。
第1に、この製造方法では、前述した▲1▼成形工程,▲2▼重積工程,▲3▼付着,含浸工程,▲4▼加熱硬化工程を辿ることにより、バイセクトタイプの繊維強化プラスチック製のハニカムコア14が製造される。
すなわち、この製造方法によると、前述した図3,図4に示したこの種従来例の製造方法のように、接着剤9の塗布工程や乾燥工程等の面倒で手間のかかる複雑な製造工程を要することなく(特に図4の(2)図を参照)、簡素化された製造工程により、所定のハニカムコア14が製造される。
【0038】
第2に、この製造方法において、この種従来例の接着剤9に代わって接着作用も果たす平板25の第2樹脂23は、液槽24への浸漬等により第2繊維基材22に付着,含浸され、重積された波板19の対応する底部と頂部間に、それぞれ送り込まれて浸透する(図2の(2)図を参照)。
すなわち、本発明の製造方法によると、前述したこの種従来例の製造方法のように、接着剤9の塗布工程において、プリントロール10と押えロール11に挟み込まれて送られる波板4に、余分な押圧力が加わり、波板4が伸び変形してしまうようなこと(図4の(2)図,図5の(1)図を参照)はなくなる。
そこで、本発明の製造方法によると、波板19は、所定の台形状の断面形状つまり半六角形状を正確に維持し、製造されたハニカムコア14も、各セル16の断面形状が、正確な六角形状そして所定の台形状,半六角形状に、区画形成されるようになる(図6を参照)。
【0039】
第3に、この製造方法によると、第2繊維基材22に付着,含浸され、送り込まれ,浸透した第2樹脂23にて、重積された各波板19の底部と頂部間が接着される。
すなわち、本発明の製造方法によると、前述したこの種従来例の製造方法のように、塗布されていた接着剤9が、硬化,接着のための加熱加圧により流動化して流出してしまい、量が不足し接着強度が低下する事態(図5の(2)図を参照)は生じない。
平板25の第2樹脂23は、余分な押圧力が加わることもなく、第2繊維基材22にて十分な量確実に保持されており、優れた接着作用を発揮する。
【0040】
第4に、この製造方法では、平板25の第2樹脂23が接着作用を発揮し(接着剤としても兼用され)、第2樹脂23の付着,含浸量も低減可能となる。
すなわち、本発明の製造方法によると、前述したこの種従来例の製造方法のように接着剤9を使用しなくてよい分だけ、重量が軽減される。
これに加え、前述した第2,第3により強度面や接着強度に優れると共に、バイセクトシートたる平板25のハニカムコア14の全体強度に対する影響度が比較的低いことが判明したこと等に基づき、平板25を構成する第2樹脂23の付着,含浸量を、前述したこの種従来例に比し、低減することが可能となった。
もって、この第2樹脂23,平板25そしてハニカムコア14は、重量が軽減される。
【0041】
第5に、この製造方法の図示例において、第2繊維基材22そして平板25は、連続した帯状のまま反転して折り返すことにより、波板19と順次交互に重積される(図2の(1)図を参照)。
すなわち、本発明の図示例の製造方法によると、前述したこの種従来例の製造方法のように、繊維強化プラスチック製の平板8を、一定長さ寸法の各波板4に合わせて切断することを要しない。
もって、面倒な平板8の切断作業が回避されると共に、ほつれの補修等の問題もなくなり、その分、製造工程が簡素化される。
【0042】
なお、本発明の図示例にあっては、上述したように、第2繊維基材22そして平板25は、連続した帯状のまま反転して折り返されていた。つまり、製造されたハニカムコア14において、そのセル壁15を形成する平板25の端部は、反転して折り返されていた。
しかし、本発明の製造方法は、このような図示例に限定されるものではなく、例えば次のようにすることも可能である。
まず、▲2▼重積工程において、第2繊維基材22を波板19と重積する際、第2繊維基材22として、波板4と全く同一長さ寸法に予め切断しておいたものを、使用することも可能である。この場合は勿論、平板25も同一長さ寸法に切断されたものとなる。
これに対し、▲2▼重積工程においては、前述した図示例と同様に連続した帯状の第2繊維基材22を使用するが、事後の▲4▼加熱硬化工程の後で、第2繊維基材22つまり平板25の端部を、切断,除去するようにしてもよい。
つまり、製造されたハニカムコア14について、そのセル壁15を形成する平板25の両端部、つまり帯状に連続していた反転折り返し部分を、切断,除去するようにしてもよい。
【0043】
【発明の効果】
本発明に係るバイセクトタイプの繊維強化プラスチック製のハニカムコアの製造方法では、以上説明したように、まず、第1繊維基材に第1樹脂が付着,含浸された波板と、平坦な第2繊維基材とを、順次交互に重積した後に、第2樹脂を第2繊維基材に付着,含浸せしめることにより、接着剤を使用しないで、波板と平板間の接着が実現され、更に請求項4では、第2繊維基材そして平板を、切断することなく連続した帯状のまま反転,折り返してなることにより、次の効果を発揮する。
【0044】
第1に、製造工程が簡素化される。この製造方法では、波板の成形→波板と第2繊維基材の重積→第2樹脂の付着,含浸→加熱硬化による接着等の工程を辿ることにより、バイセクトタイプの繊維強化プラスチック製のハニカムコアが製造される。
すなわち、前述したこの種従来例のように、接着剤の塗布工程や乾燥工程を要せず、その分だけ製造工程が簡素化され、手間,時間,装置等を要しなくなる等、製造コスト面に優れている。
【0045】
第2に、セルの断面形状が正確な六角形状となり、強度面に優れている。この製造方法において、接着剤に代わる作用も果たす第2樹脂は、液槽への浸漬等により付着,含浸され、送り込まれて浸透する。
すなわち、前述したこの種従来例のように、接着剤の塗布工程において、波板が伸び変形してしまうことはなくなる。製造されたハニカムコアは、セルの断面形状が、正六角形等の正確な六角形状となり、所定の台形状に正確に区画されたものとなるので、強度低下は回避され、強度面,性能面に優れている。
【0046】
第3に、セル壁の接着強度も向上する。この製造方法では、第2樹脂により、波板の底部と頂部間が接着される。
すなわち、前述したこの種従来例のように、接着剤が流出してしまい、量が不足し、接着強度が低下する事態は生じない。第2樹脂は、第2繊維基材にて保持されており、優れた接着作用を発揮するので、セル壁の接着強度が向上し、セル壁の剥れが防止される等、製造されたハニカムコアは、接着強度面,品質面に優れている。
【0047】
第4に、重量比強度が、一段と向上する。この製造方法では、平板の第2樹脂が接着作用を発揮し、前述したこの種従来例のように接着剤を使用しなくてよい分だけ、重量が軽減されると共に、第2樹脂の付着,含浸量も低減可能となる。
もって、製造されたハニカムコアは、その特性たる重量比強度が一段と向上し、より軽量化された状態で所望の剛性,強度が得られるようになる。
【0048】
第5に、平板の切断作業が、不要化されるようになる。請求項4の製造方法において、第2繊維基材そして平板は、連続した帯状のまま反転して折り返すことにより、波板と順次交互に重積される。
すなわち、前述したこの種従来例のように、平板を波板に合わせて切断することを要せず、面倒な切断作業が回避され、ほつれの補修等の問題もなくなり、その分だけ製造工程が簡素化され、手間,時間,装置等も要しなくなり、この面からも製造コスト面に優れている。
このように、この種従来例に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバイセクトタイプの繊維強化プラスチック製のハニカムコアの製造方法について、発明の実施の形態の説明に供する斜視図であり、(1)図は、波板の予備成形工程を、(2)図は、波板の成形工程を示す。
【図2】同発明の実施の形態の説明に供し、(1)図は、重積工程の斜視図であり、(2)図は、付着,含浸工程の要部の正面説明図である。
【図3】この種従来例の製造方法の説明に供し、(1)図は、準備された母材シートの斜視図、(2)図は、波板および平板の斜視図、(3)図は、重積工程の正面図である。
【図4】同この種従来例の製造方法の説明に供し、(1)図は、波板の成形工程の斜視図、(2)図は、接着剤の塗布工程の斜視図、(3)図は、重積工程の全体正面図である。
【図5】同この種従来例の製造方法の説明に供する正面説明図であり、(1)図は、接着剤の塗布工程を、(2)図は、接着剤の加熱加圧工程を示す。
【図6】バイセクトタイプのハニカムコアを示し、(1)図は正面図、(2)図は斜視図である。
【符号の説明】
1 繊維基材
2 樹脂
3 母材シート
4 波板(従来例のもの)
5 ギア
6 ラック
7 コルゲート成形装置
8 平板(従来例のもの)
9 接着剤
10 プリントロール
11 押えロール
12 トレー
13 介装ロール
14 ハニカムコア
15 セル壁
16 セル
17 第1繊維基材
18 第1樹脂
19 波板(本発明のもの)
20 母材シート
21 照射装置
22 第2繊維基材
23 第2樹脂
24 液槽
25 平板(本発明のもの)

Claims (4)

  1. 第1繊維基材に第1樹脂が付着,含浸された繊維強化プラスチック製よりなると共に、波形の凹凸が連続的に折曲形成された波板を、複数枚準備した後、
    該波板と平坦な第2繊維基材とを、順次交互に重積し、その際各該波板に関しては、波の半ピッチ分ずつ順次ずれ底部と頂部が各々対応する位置関係に配し、
    次に、第2樹脂を該第2繊維基材に付着,含浸せしめることにより、各該波板の対応する底部と頂部間が、送り込まれて付着した該第2樹脂にて接着され、
    もって各該波板と、該第2繊維基材に該第2樹脂が付着,含浸された繊維強化プラスチック製の平板とを、セル壁とし、該セル壁にて区画形成された中空柱状の多数のセルの集合体たるハニカムコアを得ること、
    を特徴とする、バイセクトタイプの繊維強化プラスチック製のハニカムコアの製造方法。
  2. 請求項1に記載したバイセクトタイプの繊維強化プラスチック製のハニカムコアの製造方法において、
    準備される該波板は、コルゲート成形装置にて予め加圧成形されると共に加熱硬化せしめられており、
    又、該第2樹脂の該第2繊維基材への付着,含浸は、重積された該波板と該第2繊維基材を、該第2樹脂の液槽に浸漬することにより行われ、もって、付着,含浸した該第2樹脂は、各該波板の対応する底部と頂部間に、該第2繊維基材における毛細管現象を利用してそれぞれ送り込まれて浸透,付着し、
    しかる後、該第2樹脂が加熱硬化せしめられることにより、該第2繊維基材と該第2樹脂にて該平板が形成されると共に、各該波板の対応する底部と頂部間がそれぞれ接着されること、
    を特徴とする、バイセクトタイプの繊維強化プラスチック製のハニカムコアの製造方法。
  3. 請求項1に記載したバイセクトタイプの繊維強化プラスチック製のハニカムコアの製造方法において、
    該波板の第1繊維基材および該平板の第2繊維基材は、共にガラス繊維よりなり、かつ、該波板の第1樹脂および該平板の第2樹脂は、共にエポキシ系,イミド系,フェノール系等の樹脂よりなること、
    を特徴とする、バイセクトタイプの繊維強化プラスチック製のハニカムコアの製造方法。
  4. 請求項1に記載したバイセクトタイプの繊維強化プラスチック製のハニカムコアの製造方法において、
    準備される該波板は、所定長さ毎に切断された多数枚よりなり、該第2繊維基材そして平板は、連続した帯状をなすと共に順次端部が反転して折り返され、もって該波板と順次交互に重積されていること、
    を特徴とする、バイセクトタイプの繊維強化プラスチック製のハニカムコアの製造方法。
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