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JP3614751B2 - コンバインド発電プラントの熱効率診断方法および装置 - Google Patents

コンバインド発電プラントの熱効率診断方法および装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、既に運転されているコンバインド発電プラントについて熱効率の変動や劣化が生じたような場合に、熱効率劣化要因機器を明確に特定し、点検および補修等による熱効率の回復を適正に、かつ能率よく行えるコンバインド発電プラントの熱効率診断方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
火力発電プラントの熱効率は、燃料節約・発電コスト低減の双方の観点から、ますます注目視されている。実際に熱効率が変化した場合に、その原因がプラント中のどの機器にあるのか特定することは熱効率管理上重要である。
【0003】
ここで、熱効率とは、発電プラントの性能を表す数値で、消費した燃料のエネルギーに対する発電した電力の比を示す。熱効率は以下の式で表される。
【0004】
【数1】
Figure 0003614751
【0005】
この熱効率を向上させることにより、燃料消費量の節減につながる。そして、既設の発電プラントにおいては、日々の計測、そして定期的な性能試験によって、プラント全体、および各機器個別の性能管理が実施されており、プラントの運用・保守に反映されている。
【0006】
ところで、火力発電プラントの中でも、10年程前に初導入された最新鋭の主力ユニットであるコンバインドサイクル(C/C、ACC)発電プラントは、高効率、高運用性を特徴とし、近年ますます利用率が高まっている。
【0007】
しかしながら、運転開始後、10年程度経過した現在、このコンバインド発電プラントにおいては、ユニットによっては効率が低下しているものがあり、その効率低下の原因判断により要因機器を特定し、その補修等を行うことが特に経済的な面から重要となっている。このような効率低下の原因を判断しようとする場合、コンバインドサイクル発電プラントの場合には、1ユニット中にガスタービン(GT)と蒸気タービン(ST)とが存在し、これらが一つの発電機に接続される構成となっているため、効率が低下した場合の原因がガスタービンまたは蒸気タービンのいずれかにあるのかの判断が非常に困難となっている。従来、GTやSTの性能を個別に算出する手法は存在するが、後述するように計測データの誤差の影響が大きく精度に問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
コンバインド発電プラントの点検、補修等については、設備機器が大掛りであることから作業量が多く、要する機材、期間、人員、コスト等も多大なものとなる。このような大掛りな点検、補修は可能な限り高いプラント熱効率の回復結果が期待されるところであり、そのためには点検、補修箇所を特定する手段である熱効率診断によって効率劣化要因機器を従来に増して、一層明確に特定することが望まれる。これに対して上述したように、効率低下の原因がガスタービンまたは蒸気タービンのいずれかにあるかの判断が困難な状況のもとでは、コンピュータ処理を導入して熱効率診断しようとしても、それに費される設備、作業量、運用コスト等が膨大となり、また必ずしも高い診断精度が得にくいという問題がある。
【0009】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、熱効率診断を高精度で能率よく行え、かつ各機器個別の性能変化がプラント全体に与える影響を精度良く解析することができ、それにより点検・補修等による熱効率の回復が適切に行えるコンバインド発電プラントの熱効率診断方法および装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明では、コンバインド発電プラントの熱効率診断の精度向上を図る手法として、ヒートバランス解析を導入する。ヒートバランスとは、発電プラント全体における各機器毎の熱エネルギーや電気エネルギーの収支をいう。
【0011】
発明者における種々の研究、試みの結果、プラント全ての機器について個別に性能計算を行うのではなく、発電プラントにおける各計測データを基に、プラント全体のヒートバランスを組んだとき整合性がとれているか検討を行うことにより、各計測データのクロスチェックが可能であることから、診断の精度向上が可能であるとの着想を得るに至った。
【0012】
即ち、コンバインド発電プラントの機器についての熱入出力に関する計測データには精度面からのバラつきがある。例えば、現状のコンバインドサイクル発電プラントの熱効率管理の方法としては、ガスタービン設備全体、排熱回収ボイラ(HRSG)設備全体、蒸気タービン(ST)設備に関し、それぞれ個別に性能計算を行っている。発電所で計測された管理用データを基に、直接これらの主要設備の性能を計算する従来方法による精度評価を示すと、ガスタービン効率の精度誤差(ηGT)が7.8%、排熱回収ボイラ効率の精度誤差(ηHRSG)が3.2%、蒸気タービン効率の精度誤差(ηST)が15.6%となっている。ところが、これらの精度は、通常起こり得るコンバインドサイクル発電プラントの熱効率の変化(2%程度)に対してその原因を診断するには十分といい難いことがわかった。その算出根拠を示すと、以下の通りである。
【0013】
▲1▼ ガスタービン効率の精度は、算出式から両辺を微分して整理すると、
【数2】
Figure 0003614751
となる。
【0014】
▲2▼ 排熱回収ボイラ効率の精度は、算出式から両辺を微分して整理すると、
【数3】
Figure 0003614751
となる。
【0015】
▲3▼ 蒸気タービン効率の精度は、算出式から両辺を微分して整理すると、
【数4】
Figure 0003614751
となる。
【0016】
これらの誤差伝搬式から、ガスタービン効率の誤差要因の大半は、ガスタービン排ガス流量とガスタービン排ガス温度とによって占められていることがわかる。この影響は、蒸気タービンに対しては、ほぼ倍の誤差になって伝搬している。
【0017】
本発明では、以上の点を考慮して、コンバインドサイクル発電プラントの効率が低下した際、その原因がガスタービンか蒸気タービンかについての判断の精度を向上させるために、ヒートバランス解析法による熱効率診断を採用する。
【0018】
すなわち、現状の発電所に設置されている管理用の各温度、圧力、流量、電気出力等の計測データ、および高性能トルクセンサの計測データを用い、測定精度の高い発電機出力を基準データとして、プラントのヒートバランスを決定する。この際、診断のキー・パラメータであるが高精度計測が難しいパラメータ、例えばガスタービン排ガス流量(GT排ガス流量)およびガスタービン排ガス温度(GT排ガス温度)等のパラメータについては、計測精度範囲内で最適状態評価を行う。最適状態評価とは、プラントにおける各偏差が全体で最小になり、起こり得る確率が最大となるように状態を決定することをいう。確率を算出する関数としては、例えば各偏差の算出精度に基づいた正規分布関数、あるいは正規分布関数の積算形等を用いる。
【0019】
プラント中における各偏差とは、以下のものをいう。
【0020】
(1)蒸気タービン(ST)の設計効率偏差
蒸気タービンの性能試験時における効率は、設計値を上回ることはない。
【0021】
(2)排熱回収ボイラ(HRSG)の設計伝熱性能偏差
排熱回収ボイラの性能試験時における効率は、設計値を上回ることはない。
【0022】
(3)ガスタービン(GT)の効率偏差
ガスタービンの性能試験時における効率は、設計値を上回ることはない。
【0023】
(4)排熱回収ボイラ(HRSG)の効率偏差
HRSG効率については、入出熱法による値と損失法による値とは、本来一致するはずである。
【0024】
(5)各状態値(出力、温度等)の計算値および計測値の偏差
▲1▼ 入出熱法により計算されたGTおよびSTの出力値の偏差、およびトルクセンサによる同計測値の偏差
▲2▼ GT出口温度の最適値を用いて計算したHRSG内部のガス温度の値および同計測値の偏差
▲3▼ GT排ガス流量の最適値を用いて計算した排ガスO2濃度の値および同計測値の偏差
▲4▼ GT排ガス流量の最適値および同計測値の偏差
▲5▼ GT排ガス温度の最適値および同計測値の偏差
これら▲1▼〜▲5▼の両値は、それぞれ本来一致するはずである。
【0025】
コンバインドサイクル発電プラント熱効率診断の手順を要約すると、以下の通りである。
(1)発電プラントの計測データ(PID)をコンピュータに入力する。
(2)データの精度を考慮して収束計算を行うことによって、ヒートバランスを決定する。
(3)設計ベースのヒートバランスと現状のヒートバランスとを比較する。
(4)各機器の性能が熱効率に与える寄与度を分析する。
(5)熱効率劣化要因機器を特定する。
【0026】
すなわち、請求項1の発明では、ガスタービン設備と蒸気タービン設備とを備えるコンバインド発電プラントの各機器について、温度、圧力、流量、電気出力等のエネルギ収支に関するパラメータの計測値ならびに各機器の設計値を収録しておき、前記パラメータのうち測定精度の高い機器の計測値についてはこれを基準データとして当該機器についてのヒートバランス計算を行う一方、診断のキー・パラメータであるが高精度計測が難しい機器の計測値についてはプラント全体で偏差が最小になり、かつ起こり得る確率が最大となる最適状態評価データを用いて決定し、この最適状態評価データおよび前記高精度の基準データを使用して計算を行うことにより高精度計測が難しい前記データを含めたプラント全体のヒートバランスを決定し、この決定した現状のヒートバランスを設計値に基づくヒートバランスと比較判定するとともに、各機器の性能が熱効率に与える寄与度を分析し、この寄与度と前記決定されたヒートバランスとに基づいて、熱効率劣化要因機器を特定することを特徴とするコンバインド発電プラントの熱効率診断方法を提供する。
【0027】
請求項2の発明では、請求項1記載のコンバインド発電プラントの熱効率診断方法において、測定精度の高い機器の計測値として発電機出力を使用することを特徴とするコンバインド発電プラントの熱効率診断方法を提供する。
【0028】
請求項3の発明では、請求項1または2記載のコンバインド発電プラントの熱効率診断方法において、診断のキー・パラメータであるが高精度計測が難しい機器の計測値として、ガスタービン排ガス流量およびガスタービン排ガス温度を使用することを特徴とするコンバインド発電プラントの熱効率診断方法を提供する。
【0029】
請求項4の発明では、ガスタービン設備と蒸気タービン設備とを備えるコンバインド発電プラントの各機器について熱入出力に関する計測を行うセンサと、このセンサから出力された計測データを設計値および計算値とともに記憶するメモリと、前記計測データの中から予め高精度と認定されたデータを抽出し、その抽出されたデータに基づいて当該高精度データが得られる機器についてのヒートバランス計算を行うヒートバランス計算手段と、診断のキー・パラメータであるが高精度計測が難しい機器の計測値について偏差が最小になり、かつ起こり得る確率が最大となる最適状態評価データを用いて決定する最適状態評価手段と、この最適状態評価手段によって決定した最適状態評価データおよび前記高精度の基準データを使用して収束計算を行うことにより高精度計測が難しい前記機器を含めたプラント全体のヒートバランスを決定するプラント効率計算手段と、このプラント効率計算手段で決定した現状のヒートバランスを設計値に基づくヒートバランスと比較判定する比較判定手段と、前記各機器の性能が熱効率に与える寄与度を分析し、この寄与度と前記決定されたヒートバランスとに基づいて、熱効率劣化要因機器を特定する熱効率劣化要因機器特定手段とを備えたことを特徴とするコンバインド発電プラントの熱効率診断装置を提供する。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るコンバインド発電プラントの熱効率診断方法および装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。なお、本実施形態の診断対象として適用したコンバインド発電プラントは、ガスタービンおよび蒸気タービンが同一軸配置のおよそ160MW出力のプラントである。
【0031】
図1は熱効率診断の対象となるコンバインド発電プラントの構成例を示す系統図である。この図1に示すように、本実施形態のコンバインド発電プラントは、ガスタービン設備1として、空気圧縮機2、燃焼器3およびガスタービン4等を備える。また、蒸気タービン設備5としてガスタービン4の排熱を利用する排熱回収ボイラ6、蒸気タービン7および復水器8等を備える。発電機9は、ガスタービン4および蒸気タービン7に同一の軸10によって連結されている。
【0032】
運転時には、空気圧縮機2で圧縮された空気を使用して燃料が燃焼器3において燃焼され、その燃焼ガスによってガスタービン4が駆動される。ガスタービン4から排出される排ガスは、排熱回収ボイラ6に供給される。排熱回収ボイラ6は、ガス供給部に低圧節炭器11、低圧蒸発器12、高圧節炭器13、高圧蒸発器14、過熱器15等の熱交換機器および脱硝装置16を有し、これらの熱交換機器において、復水器8から給水ポンプ17を介して送給される給水を加熱して蒸気を発生させる。
【0033】
発生した蒸気は、低圧ドラム18および高圧ドラム19で気水分離され、蒸気タービン7に供給されてこれを駆動する。そして、ガスタービン4および蒸気タービン7の動力によって発電機9が駆動され、発電が行われる。ガスタービン4および蒸気タービン7の出力比は約2:1であり、また燃料100に対して排ガス熱量は約70%であり、その排ガス熱量の割合を100%から差し引いた約30%がGTでの発電に利用される。ガスタービン4からの排ガス流量を計測する流量センサについては、±3.2%の計測誤差があり、また排ガス温度については±5℃の計測誤差があると一般にされている。これにより、ガスタービン効率計算上の誤差は、7〜8%と大きくなる。
【0034】
なお、復水器8には補給水が供給され、また復水器8での熱交換は例えば冷却用海水によって行われる。排熱回収ボイラ6において熱交換に供された排ガスは、脱硝装置16で浄化後、煙突20から排出される。
【0035】
次に、図2〜図4によって熱効率診断方法および装置について説明する。図2は本実施形態による熱効率診断装置を示すシステム構成図であり、図3は熱効率診断操作の手順を示すフローチャートである。図4は同診断を行う場合に使用する確率および偏差の例を示すグラフである。
【0036】
図2に示すように、熱効率診断装置は熱効率に関する計測を行う複数のセンサ21a…21nと、これらのセンサ21から計測データを取込んで処理を行うコンピュータシステム22とを有する。コンピュータシステム22は、A−D変換器等の変換器23、各種計算を行うCPU24、必要な情報をアドレスに分けて記憶し、CPU24との間で通信を行うメモリ25等を有するシステム本体26と、このシステム本体26に接続された入力装置27および出力装置28とを備えている。
【0037】
各センサ21a…21nは、図1に示したコンバインド発電プラントのガスタービン設備1および蒸気タービン設備5の各熱入出部にそれぞれ配設されており、例えば圧縮機吸い込み空気流量、燃焼器出口排ガス温度、ガスタービン(GT)出口排ガス温度および流量、排熱回収ボイラ(HRSG)排ガス温度、蒸気タービン(ST)蒸気温度、発電機出力等を計測し、その計測データがコンピュータシステム22に取込まれる。
【0038】
これらの計測データのうち、圧縮機吸い込み空気流量、GT出口排ガス温度、ST内部効率等に関するデータには計測誤差が見込まれるため、本実施形態では圧縮機吸い込み空気流量およびGT出口排ガス温度のデータについては誤差範囲を含ませ(圧縮機吸い込み空気流量については±3.2%、GT出口排ガス温度については±5℃)、またST内部効率については仮入力の形で、それぞれコンピュータシステム22に取込まれ、一旦メモリ25の各アドレスに記憶された後、CPU24において収束計算の対象とされる。
【0039】
一方、直接的な熱入力データとして取込まれる発電機出力等については計測誤差が殆どなく、高精度データであることから、メモリ25の各アドレスに確定値として記憶される。即ち、各タービン入出熱等のデータに基づいて、CPU24においてタービン内部のヒートバランス計算等が行われ、これらのヒートバランス計算値が、誤差含有または仮入力データの収束計算の基準値として使用される。
【0040】
また、発電機出力の計測データは、仮入力等のデータによって求められた発電機出力の計算値が実際の出力に合致するか否かの比較基準値としてCPU24に出力される。そして、この比較により発電機出力の計算値が実際の出力値と異なる場合には、初期に仮入力値に誤差が含まれていたと判断されることから、それらの誤差を除去する収束計算の基準値として、発電機出力計測データが適用される。
【0041】
以上の計測データの誤差を考慮した収束計算により決定された値は、高精度と認められる各計測データとともに、メモリ25の所定のアドレスに格納される。また、CPU24では以上のデータに基づいてタービン効率の計算が行われ、その計算結果もメモリ25に格納される。
【0042】
一方、CPU24では、ヒートバランスを決定する際、診断のキー・パラメータであるが高精度計測が難しいGT排ガス流量およびGT排ガス温度等のパラメータについては、計測精度範囲内で、プラントにおける各偏差が全体で最小になり、起こり得る確率が最大となるように状態を決定する最適状態評価を行う。確率を算出する関数としては、例えば各偏差の算出精度に基づいた正規分布関数、あるいは正規分布関数の積算形等を用いる。これらの関数については、図4を参照して後に説明する。
【0043】
プラント中における各偏差については、ST設計効率偏差、HRSG設計伝熱性能偏差、GT設計効率偏差、HRSG効率偏差、入出熱法により計算されたGTおよびSTの出力値とトルクセンサによる計測値の偏差、GT出口温度の最適値を用いて計算したHRSG内部のガス温度の値および計測値の偏差、GT排ガス流量の最適値を用いて計算した排ガスO濃度の値および計測値の偏差、GT排ガス流量の最適値および計測値の偏差、GT排ガス温度の最適値および計測値の偏差等が入力され、以上の全てのデータがメモリ25内に保持される。
【0044】
さらに、本実施形態においては、入力装置26を介し、予め求められた各機器の性能がプラント全体の効率に与える寄与度についてCPU24に入力されて計算され、メモリ25内に格納されている。そして、この寄与度と、前述したヒートバランスに基づく各機器の熱効率の決定値との関係に基づいて、CPU24において熱効率劣化要因機器の特定が行われ、その結果がグラフ等の形で出力装置27に出力できるようになっている。
【0045】
なお、メモリ25の別のアドレス中には、メーカによる設計段階でのヒートバランス計算値、および入出熱法あるいは熱損失法によって求められた他の各種データ等も格納され、CPU24で比較計算その他の作図、作表等が行えるようになっている。
【0046】
本実施形態における解析手順中のヒートバランス作成は、コンピュータプログラムによって行った。これを図3のフローチャートにより説明する。
【0047】
スタート後、コンピュータシステム22に、空気圧縮機2の吸い込み空気流量計測値の入力が行われる(ステップ101)。この圧縮機吸い込み空気流量の計測値には計測誤差が含まれることから、本実施形態では±3.2%の計測誤差を設定し、その範囲内で任意の値を入力する。但し、この圧縮機吸い込み空気流量はガスタービン効率の計算上の基礎的要素であることから、後に収束計算によって誤差の解消を図る。
【0048】
そして、この入力した吸い込み空気流量値を使用して、空気圧縮機2の内部効率および出力の計算(ステップ102)、および燃焼器3の出口排ガス温度の計算(ステップ103)が順次に行われる。
【0049】
次に、ガスタービン4の出口排ガス温度の計測値が入力される(ステップ104)。このガスタービン出口排ガス温度の計測値にも計測誤差が含まれることから、本実施形態では±5℃の計測誤差を設定し、その範囲内で任意の値を入力する。但し、このガスタービン出口排ガス温度もガスタービン効率の計算上の基礎的要素であることから、後に収束計算によって誤差の解消を図る。
【0050】
そして、この入力したガスタービン出口排ガス温度を使用して、ガスタービン4の内部効率および出力計算を行い(ステップ105)、次いで排熱回収ボイラ6の効率を、入出熱法および損失法によって計算する。なお、入出熱法は、排熱回収ボイラ6への排ガスによる入熱と、蒸気による出熱からボイラ室効率を計算する方法であり、測定された給水流量を用いる必要がある。上記の入出熱法の値は常設の給水流量計(給水流量基準)の測定値を用いている。また、熱損失法は、排ガスによる熱損失の割合を計算し、100%からその割合を差引いてボイラ室効率を計算する方法である。
【0051】
この後、高精度で計測される発電機9の出力計測値から、ステップ105で求めたガスタービン出力値を差引くことにより、蒸気タービン7の出力が求められる(ステップ107)。
【0052】
また、コンピュータシステム22には、蒸気タービン7の入口蒸気条件および復水器8の真空度の計測値が入力される(ステップ108)。そして、これらの値に基づき、蒸気タービン7の内部効率が仮入力される(ステップ109)。この蒸気タービン内部効率は誤差を含むものだからである。そして、この仮入力された値を使用して蒸気タービン出口における蒸気の持つエネルギ(ELEP)の決定(ステップ110)、排気損失の計算(ステップ111)、および蒸気タービン出力の計算が行なわれる(ステップ112)。
【0053】
このようにして求めた蒸気タービン7の出力計算値と、計測値とは本来一致するはずであるから、これら両者の比較判断が行なわれ(ステップ113)、これら両方の値が一致するまでステップ109の操作が繰返される。これにより、ST内部効率の収束が行なわれ、最終的に蒸気タービン内部効率が決定される(ステップ114)。
【0054】
一方、ステップ108で入力されたST入口蒸気条件および復水器真空度は、機器製作者により提示されたメーカー性能曲線にリンクされ(ステップ108’)、このメーカー性能曲線よっても蒸気タービン内部効率の設計効率が計算される(ステップ114’)。例えばステップ114で決定された計測値に基づく蒸気タービン効率は、ステップ114‘で計算された設計値に基づく蒸気タービン効率を超えることはないはずである。ガスタービン効率についても同様である。また、ボイラ効率については、入出熱法による算出値と損失法による算出値とが一致するはずである。
【0055】
そこで最終的に、ステップ114で決定された計測値に基づく蒸気タービン効率と、ステップ114‘で計算された設計値に基づく蒸気タービン効率とを使用して、プラントについてのデータの各偏差が全体で最小になり、起こり得る確率が最大となるように状態を決定する最適状態評価(予測)が行なわれる(ステップ115)。すなわち、最適状態評価では、HRSG効率(入出熱法,損失法)の偏差、蒸気タービン設計効率偏差、HRSGにおける過熱器(SH)の設計伝熱性能(KA値)偏差を考慮し、統計分析を行い、最大確率ポイントを決定する。
【0056】
ここで最適状態でない場合には(No)、圧縮機吸い込み空気流量の入力値(ステップ101)およびガスタービン出口排ガス温度の入力値(ステップ114)における設定誤差を変化させ、これにより最適状態(Yes)となるまでこれらの値が収束される。
【0057】
図4(a)〜(f)は、最適状態評価を行う場合に使用する最大確率ポイントと各パラメータ偏差の相関を例示したものである。なお、この各確率密度関数の計算は、各パラメータの計測精度を考慮して決定した。同図(a)は排熱回収ボイラ(HRSG)6の伝熱性能の偏差およびその確率(計算値)を示し、同図(b)は蒸気タービン(ST)7の効率の偏差およびその確率(設計値)を示し、同図(c)は加熱器(SH)15のKA値の偏差およびその確率(計算値)を示し、同図(d)はガスタービン(GT)4の効率の偏差およびその確率(設計値)を示し、同図(e)はガスタービン4の排ガス流量の偏差およびその確率(計測値)を示し、同図(f)は排ガス温度の偏差およびその確率(計測値)を示している。本実施形態では、これらの図に示す偏差および確率の範囲で、各偏差が全体で最小になり、かつ起こり得る確率が最大となるように状態を決定するものである。
【0058】
ここで、プラント全体の確率関数「F」は、各パラメータの確率関数による積の形で表現する。即ち、
【数5】
F=fa・fb・fc……
【0059】
本実施形態では、実機の計測データを用いて解析を行う前に、まずヒートバランス作成プログラムによるヒートバランスの再現値がプラント設計ベースのヒートバランスと一致することを確認した。さらに入出熱法と熱損失法によるHRSG効率の計算値が一致することも確認した。これらの結果を下記の表1に示す。
【0060】
【表1】
Figure 0003614751
【0061】
次に、上述した最適状態評価を行う本実施形態による診断と、比較のために最適状態評価を行わない診断とを行った。その結果を、下記の表2に例示している。
【0062】
【表2】
Figure 0003614751
【0063】
この表2に示すように、最適状態評価を行なわなず、計測されたGT排ガス量およびGT排ガス温度を用いて決定した比較例(直接入力計算)の場合には、ST効率、SH伝熱性能がそれぞれ設計値よりも10%程度高い値を示した。その原因はデータの精度のばらつきをそのまま反映したものと考えられる。実際には、このような性能向上は起こりにくく、図4(b),(c)から明らかなように、計算された確率関数はほぼゼロとなる。
【0064】
一方、これと同一データながら、上述した最適状態評価を用いた本実施形態による場合には、表2に示すように、従来法で設計値を大きく超えていたST効率、SH伝熱性能は、設計値付近の値を示しており、確率関数は大幅に向上している。すなわち、図4(b),(c)の範囲から設計値よりも10%程度高い値は除去されることから、比較例のような性能向上とはならなかった。また、例えば排ガス流量については、偏差が−1%のとき、プラント全体の確率関数が最大となっている。これは、図4(e)から明らかなように、偏差が−1%のときも、このパラメータの確率関数はあまり低下しないことに起因する。また、最適評価の流量が、測定値よりもマイナス側になったことについては、排ガス流量の算出に使用したベルマウス型流量計のベルマウスが経年的に汚れ、同じ流量でも差圧が増すために流量が大きめに測定され易いものと考えられる。このような最大確率を使用することによって本実施形態では、実態をよく反映したものとなる。
【0065】
したがって、表2に示す解析結果により、ヒートバランスの最適状態評価を行うことで、データのばらつきの影響が大きく低減されることが確認された。
【0066】
以上のように、本実施形態によれば、高精度の測定が可能である発電機出力をベースのデータとして、主要機器の性能診断に重要なキーパラメータでありながら、高精度測定が難しいGT排ガス流量とGT排ガス温度に対して最適状態評価を実施することによって、整合性のとれたヒートバランスを決定することができる。この結果、主要機器の性能計算の精度向上が可能となる。
【0067】
次に、本実施形態では、予め求めた各機器の性能が熱効率に与える寄与度と前記決定されたヒートバランスとに基づいて、熱効率劣化要因機器を特定することを行った。即ち、各機器の影響係数を予め求めておき、得られた熱効率にその影響係数をそれぞれ乗じて各機器の寄与度を算出した。
【0068】
図5は、プラント設置初期と一定期間運用した後の性能試験におけるプラント効率に対する各機器の寄与度を棒グラフで示したものである。
【0069】
設置初期については、各左側の左上りハッチング部分、運用後については各右側の右上りハッチング部分で示してある。図5において、基準線(寄与度0%のライン)が設計ベースを表し、それより上側は熱効率上昇要因、下側は熱効率低下要因であることを示す。設置初期の解析結果によると、図5の各左側のハッチング部分に示したように、ガスタービンおよび蒸気タービン側が効率低下の原因機器であることが明らかになった。このような運用後の解析を基に、性能劣化部位の補修を行えば、プラント効率が顕著に回復することが考えられる。
【0070】
次に本実施形態の効果について、経時的傾向解析による具体的データをもとに説明する。図6は、蒸気タービン(ST)内部効率性能履歴の比較を示す。図7は、
ガスタービン(GT)内部効率性能履歴の比較を示す。これらの図に示す履歴は、上記のコンバインド発電プラントについて、設置時から現在まで、およそ10年間にわたる定期検査前後のデータに関して、最適状態評価を行う本発明による診断と、従来の入出熱法による診断とを行った場合についてのものである。
【0071】
図6に示すように、蒸気タービン内部効率性能履歴の比較において、設計値はおよそ87%で安定している。これに対し、入出熱法(生値)による値は80%弱から100%強の間で大きく変化する結果となった。しかし、このような大幅な効率の変動は通常考えにくい。一方、本発明による最適状態評価を行った場合の値は設計値以下の範囲であり、変動幅も3%程度と安定している。
【0072】
なお、同図に示すように、第6回定期検査において効率向上対策としてタービン翼のホーニングを行ったが、この結果、予想される効率向上に対して、最適状態評価は妥当な値を示している。
【0073】
また、図7に示すように、ガスタービン室効率性能履歴の比較においては、入出熱法による値は大きな変動を示すのに対し、本発明による最適状態評価の値は変動が小さく、安定している。第5回および第7回定期検査において効率向上対策としてタービン静翼の交換を行ったが、この結果予想される効率向上に対して最適状態評価は妥当な値を示している。また、入出熱法の値は、第7回定期検査において修理したにも拘らず、ガスタービン効率が低下するという結果を示している。
【0074】
また、従来技術のもとでは図8に示すように蒸気タービン翼破損後の方が蒸気タービン性能が向上する等の矛盾が生じたのに対し、本発明の方法を適用した場合には図9に示すように蒸気タービン翼破損後には性能低下が示され、実機によく対応する。
【0075】
このように、従来技術では蒸気タービン性能が設計値を上回ったり、排熱回収ボイラの偏差が大きい等の不具合な結果が生じるのに対し、本発明の場合には整合性のとれたヒートバランスの作成が可能であり、確率関数が大幅に向上する。
【0076】
なお、出願人においては、ガスタービンと蒸気タービンとを同軸として発電機に連結した構成についての各タービンの出力を直接切り分けて計測することができる軸トルク計を既に提案している。このような軸トルクセンサの使用によってガスタービンと蒸気タービンとの出力を直接切り分けることが可能になった場合の主要機器性能の誤差評価を下記の表3に示す。
【0077】
【表3】
Figure 0003614751
【0078】
この表3に示したように、軸トルクセンサ使用時の各性能の算出精度は、従来技術と比較して、桁違いに向上することがわかる。この算出根拠(蒸気タービン側カップリングで計測した場合)を以下に示す。
【0079】
▲1▼ 蒸気タービン効率
ηST=WST/Wwtr
このST効率の算出式から両辺を微分して整理すると、
【数6】
Figure 0003614751
【0080】
▲2▼ ガスタービン効率
ηGT=WGT/WLNG
このGT効率の算出式から両辺を微分して整理すると、
【数7】
Figure 0003614751
【0081】
▲3▼ 排熱回収ボイラ効率
【数8】
Figure 0003614751
【0082】
また、トルク計を使用した場合に、ヒートバランス解析の結果とトルク計の結果との比較データを、下記の表4に示す。
【0083】
【表4】
Figure 0003614751
【0084】
上記表4により、ヒートバランス解析によって求めた蒸気タービン出力は、トルク計測によって求めた蒸気タービン出力と、各々の算出精度を考慮すると一致することがわかる。
【0085】
また、従来技術の手法によって求めた蒸気タービン出力は、これら両者と1割程度異なる値となっていることもわかる。
【0086】
なお、本発明は以上の実施形態に限定されるものではなく、各種規模、型式のコンバインド発電プラント広く適用できるものである。
【0087】
【発明の効果】
以上で詳述したように、本発明によれば、最適状態評価を用いることにより熱効率低下要因部位の判別が容易になり、コンバインド発電プラントにおける熱効率診断のさらなる精度向上が図れるとともに、それが能率よく行え、かつ各機器個別の性能変化がプラント全体に与える影響を精度良く解析することができ、それにより点検・補修等による熱効率の回復が一層適切に行え、しかも経済的な面でも多大な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すもので、コンバインド発電プラントの熱効率診断の対象となるコンバインド発電プラントの構成例を示す系統図。
【図2】前記実施形態による熱効率診断装置を示すシステム構成図。
【図3】前記実施形態による熱効率診断装置を使用して熱効率診断を行う方法のうち、プラント効率計算を行う手順を示すフローチャート。
【図4】(a)〜(f)は、前記実施形態で使用する偏差および確率関数を示すグラフ。
【図5】前記実施形態において、プラント設置初期と一定期間運用した後の性能試験におけるプラント効率に対する各機器の寄与度を示すグラフ。
【図6】前記実施形態の効果を示すもので、蒸気タービン内部効率性能履歴の比較を示すグラフ。
【図7】前記実施形態の効果を示すもので、ガスタービン内部効率性能履歴の比較を示すグラフ。
【図8】従来技術による翼破損前後の性能変化のデータを示すグラフ。
【図9】本発明による翼破損前後の性能変化のデータを示すグラフ。
【符号の説明】
1 ガスタービン設備
2 空気圧縮機
3 燃焼器
4 ガスタービン
5 蒸気タービン設備
6 排熱回収ボイラ
7 蒸気タービン
8 復水器
9 発電機
10 軸
11 低圧節炭器
12 低圧蒸発器
13 高圧節炭器
14 高圧蒸発器
15 過熱器
16 脱硝装置
17 給水ポンプ
18 低圧ドラム
19 高圧ドラム
20 煙突
21,21a,…,21n センサ
22 コンピュータシステム
23 A−D変換器等の変換器
24 CPU
25 メモリ
26 システム本体
27 入力装置
28 出力装置

Claims (4)

  1. ガスタービン設備と蒸気タービン設備とを備えるコンバインド発電プラントの各機器について、温度、圧力、流量、電気出力等のエネルギ収支に関するパラメータの計測値ならびに各機器の設計値を収録しておき、前記パラメータのうち測定精度の高い機器の計測値についてはこれを基準データとして当該機器についてのヒートバランス計算を行う一方、診断のキー・パラメータであるが高精度計測が難しい機器の計測値についてはプラント全体で偏差が最小になり、かつ起こり得る確率が最大となる最適状態評価データを用いて決定し、この最適状態評価データおよび前記高精度の基準データを使用して計算を行うことにより高精度計測が難しい前記データを含めたプラント全体のヒートバランスを決定し、この決定した現状のヒートバランスを設計値に基づくヒートバランスと比較判定するとともに、各機器の性能が熱効率に与える寄与度を分析し、この寄与度と前記決定されたヒートバランスとに基づいて、熱効率劣化要因機器を特定することを特徴とするコンバインド発電プラントの熱効率診断方法。
  2. 請求項1記載のコンバインド発電プラントの熱効率診断方法において、測定精度の高い機器の計測値として発電機出力を使用することを特徴とするコンバインド発電プラントの熱効率診断方法。
  3. 請求項1または2記載のコンバインド発電プラントの熱効率診断方法において、診断のキー・パラメータであるが高精度計測が難しい機器の計測値として、ガスタービン排ガス流量およびガスタービン排ガス温度を使用することを特徴とするコンバインド発電プラントの熱効率診断方法。
  4. ガスタービン設備と蒸気タービン設備とを備えるコンバインド発電プラントの各機器について熱入出力に関する計測を行うセンサと、このセンサから出力された計測データを設計値および計算値とともに記憶するメモリと、前記計測データの中から予め高精度と認定されたデータを抽出し、その抽出されたデータに基づいて当該高精度データが得られる機器についてのヒートバランス計算を行うヒートバランス計算手段と、診断のキー・パラメータであるが高精度計測が難しい機器の計測値について偏差が最小になり、かつ起こり得る確率が最大となる最適状態評価データを用いて決定する最適状態評価手段と、この最適状態評価手段によって決定した最適状態評価データおよび前記高精度の基準データを使用して収束計算を行うことにより高精度計測が難しい前記機器を含めたプラント全体のヒートバランスを決定するプラント効率計算手段と、このプラント効率計算手段で決定した現状のヒートバランスを設計値に基づくヒートバランスと比較判定する比較判定手段と、前記各機器の性能が熱効率に与える寄与度を分析し、この寄与度と前記決定されたヒートバランスとに基づいて、熱効率劣化要因機器を特定する熱効率劣化要因機器特定手段とを備えたことを特徴とするコンバインド発電プラントの熱効率診断装置。
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