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JP3611292B2 - 排水処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、下水汚泥等や工場排水、し尿処理施設等の有機性排水を活性汚泥法や生物膜法等の好気性生物処理、又はメタン発酵法等の嫌気性生物処理を施して該排水に含有するBOD、COD又はSS等の汚濁物質を除去し、場合によってはメタンガスを回収することもできる排水処理方法において、特に前記生物処理により生じる余剰汚泥を減容化することのでき、またメタンガスの転換効率の高い排水処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、下水汚泥や工場排水等のBOD、COD又はSS等を含有する有機性排水(少量の無機物を含んでいてもよい)は、一般に生物処理によって処理されている。
しかし、活性汚泥法やメタン発酵法などの生物処理により生じる余剰汚泥は、難濾過性で沈降分離などによる濃縮が非常に困難で、また汚泥自身の圧縮性が著しく大きいためその処理は非常に困難であるため、汚泥の濾過性、脱水性の改善、または余剰汚泥の減容化のために、熱処理、薬品添加、オゾン処理など、様々な処理が施されている。
【0003】
特開平8−1183号公報では、前記余剰汚泥の減容化を可能とした有機性排液の処理システムを提案している。
かかる処理システムを図7に基づき簡単に説明すると、活性汚泥処理系51の曝気槽52に被処理液56、返送汚泥57及び加熱処理汚泥62を導入し、曝気槽52内の活性汚泥と混合して好気性生物処理を行なう。混合液58は固液分離部53で処理水と汚泥とを分離し、該分離汚泥59の一部は返送汚泥としてオゾン処理槽54に導入し、オゾン処理を行なう。オゾン処理汚泥61は加熱処理槽55に導入し、50〜100℃で加熱処理を行い、加熱処理汚泥62は曝気槽52に返送して好気性生物処理を行なう。
【0004】
前記従来技術のように、前記分離汚泥59をオゾン処理した後、50〜100℃で加熱処理することにより、オゾン単独での処理に比べてオゾン使用量を少なくすることができる。また、加熱処理を施した汚泥を生物処理することにより、オゾン処理及び加熱処理した汚泥中の有機物が容易に生物分解されて除去され、系全体から排出される汚泥の量が低減する。
【0005】
また、前記余剰汚泥を生物処理槽に返送せず、メタン発酵することによりメタンガスに転換して有用回収する方法も広く用いられており、これは、固液分離装置で処理水と分離された余剰汚泥を混合槽にて略1日程度貯溜した後、該余剰汚泥をメタン発酵槽に導入してメタン発酵させ、メタンガスを回収するシステムである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来技術においては、余剰汚泥をオゾン処理した後加熱処理することで該余剰汚泥の生分解性が向上し、オゾン単独での処理よりオゾン使用量の低減が期待できるものの、固液分離による余剰汚泥の濃縮のみでは該余剰汚泥の含水率が高く、該余剰汚泥を可溶化処理するために要するオゾン添加コスト、加熱コストは依然として高い。
また、難生物分解物質の十分な可溶化効果が得られないため、生物処理装置から排出する余剰汚泥中に該難生物分解物質が常に残存している可能性がある。
【0007】
また、メタン発酵槽を設けた場合においても、余剰汚泥の可溶化が十分でないため、該余剰汚泥の分解が困難で、メタンガスの回収率が低く、かつ前記メタン発酵槽から排出する余剰汚泥量も多いため汚泥処理費用が嵩む。
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、難生物分解物質を高効率で分解可能で、かつオゾン添加コスト、加熱コスト等のランニングコストが低減でき、またメタン発酵槽を設けた場合においては余剰汚泥のメタンガス転換率が高く、汚泥処理費用を低減することが可能な排水処理方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するために、生物処理槽にて有機性排水に生物処理を施す生物処理ステップと、該生物処理槽から排出した余剰汚泥と処理水とを固液分離装置にて分離する固液分離ステップと、脱水機にて前記余剰汚泥を脱水するステップと、pH8〜12のアルカリ条件下で前記脱水機により脱水された余剰汚泥をオゾン処理装置にてオゾン処理を施すオゾン処理ステップと、略60〜80℃の温度域で溶菌酵素生産微生物の存在下に恒温生物処理装置にて前記オゾン処理後の余剰汚泥に含まれる有機物を低分子化する恒温生物処理ステップと、該有機物を低分子化された余剰汚泥をメタン発酵槽にて嫌気性生物処理を施すメタン発酵ステップとからなることを特徴とし、好ましくは、前記恒温生物処理ステップが、略60〜80℃の温度域で生ゴミと混合し溶菌酵素生産微生物の存在下に前記オゾン処理後の余剰汚泥に含まれる有機物を低分子化する恒温生物処理ステップであることを要旨とする。
【0009】
かかる発明によれば、前記pH8〜12のアルカリ条件下で前記脱水機により脱水された余剰汚泥をオゾン処理装置にてオゾン処理を施すオゾン処理ステップとの前段のステップに余剰汚泥の脱水を行なう前記脱水ステップを設けることで該余剰汚泥量の低減ができ、可溶化処理におけるオゾン添加量、加熱に要する熱量の低減が可能となるため、オゾン添加コスト、加熱コスト等のランニングコストの低減が図れる。
そして請求項1記載の発明は、前記恒温生物処理を略60〜80℃の温度域にて行うことにより、前記余剰汚泥中の溶菌酵素生産微生物が優占的に増殖し、該溶菌酵素生産微生物の働きにより有機物低分子化され、前記生物処理における分解が促進され、該生物処理から排出される余剰汚泥量が低減する。
さらに、pH8〜12のアルカリ条件下でオゾン処理を行うことにより、高効率で以ってオゾン処理を行うことができ、オゾン添加コストが低減できる。
【0010】
さらに、特にオゾン処理ステップをヒドロキシラジカル等の非常に酸化力の強いラジカルの発生し易いpH8〜12(好ましくはpH8〜10)のアルカリ状態に保持することにより、効率良くオゾン処理を施すことができ、オゾン添加コストを低減できる。
【0011】
かかる発明によれば、前記生物処理装置から排出する余剰汚泥を、pH8〜12(好ましくはpH8〜10)に維持されたオゾン処理ステップと恒温生物処理ステップにより、該余剰汚泥中に含まれる有機物を低分子化し、これにより前記メタン発酵槽におけるメタンガス転換率が向上し、かつ該メタン発酵槽で生じる余剰汚泥量も大幅に減少するため、汚泥処理費用の削減が可能となる。
【0012】
また、前記オゾン処理ステップの前段に余剰汚泥の脱水を行なう前記脱水機を設けることで、オゾン添加量を低減することができ、かつ難生物分解物質の十分な可溶化効果が得られる。
さらに、請求項2若しくは3記載のように前記メタン発酵ステップの後段にメタン発酵槽から排出する余剰汚泥を脱水するステップを設け、該脱水ステップで脱水した余剰汚泥の少なくとも一部を前記オゾン処理ステップに返送することで、メタンガスへの転換がさらに困難な該メタン発酵槽の余剰汚泥を処理することができ、該メタン発酵槽から排出する余剰汚泥量を限りなくゼロに近づけることができる。
【0013】
かかる発明によれば、前記生物処理装置から排出する余剰汚泥を、pH8〜12(好ましくはpH8〜10)に維持されたオゾン処理ステップとその後段の恒温生物処理ステップにより、該余剰汚泥中に含まれる有機物を低分子化し、これにより前記メタン発酵槽におけるメタンガス転換率が向上し、かつ該メタン発酵槽で生じる余剰汚泥量も大幅に減少するため、汚泥処理費用の削減が可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は本発明の参考例に係る排水処理方法の概略構成図で、図2、3はそれぞれ図1に対応する別の参考例に係る排水処理方法の概略構成図である。
【0015】
まず本発明の理解を容易にする為の参考例を図1乃至図3を参照して説明する。
図1において、1は活性汚泥処理またはメタン発酵等を施す生物処理槽、2は固液分離装置、3aは濃縮装置、4は恒温生物処理装置、5はオゾン処理装置である。
本発明における排水は、下水汚泥、工場排水またはし尿処理設備等における有機物を含有する排水であれば何でもよく、該有機性排水10は前記生物処理槽1内に存在する微生物によって活性汚泥処理又はメタン発酵等の生物処理を施された後、固液分離装置2にて余剰汚泥12と処理水11とに分離され、該処理水11は系外へ排出される。
【0016】
前記余剰汚泥12の一部は前記生物処理槽1に返送され、他の余剰汚泥は濃縮装置3aに導入され、濃縮された余剰汚泥14は恒温生物処理装置4にて生物処理される。
温度域が略60〜80℃に保持された前記恒温生物処理装置4内では汚泥中の溶菌酵素生産微生物の増殖が活性化されるため、前記余剰汚泥中の生分解性物質は該溶菌酵素生産微生物により低分子化が促進され、該恒温生物処理装置4内で処理できない難分解性物質が残存する汚泥は次段のオゾン処理装置5にて可溶化処理される。
【0017】
該オゾン処理装置5はアルカリ6を添加して余剰汚泥をアルカリ性、好ましくはpH8〜10に保持し、非常に酸化力の強いラジカルであるヒドロキシラジカルが発生し易い状態にして該余剰汚泥に残存する難分解性物質を分解処理するが、前記恒温生物処理装置により難分解性物質を除く殆どの有機物が低分子化しているため、該オゾン処理装置5に使用されるオゾン添加量は従来より少なくてすむ。
前記オゾン処理装置5にて分解処理された余剰汚泥は返送汚泥15として前記生物処理槽1に返送され再び生物処理を施されるが、前記オゾン処理装置5、恒温生物処理装置4にて低分子化した余剰汚泥は容易に分解可能であるため、効率良く生物処理を行うことができ、かつ該生物処理により生じる余剰汚泥量は減少する。
【0018】
図2、図3は図1に示す参考例に対応する排水処理システムを示したもので、図2は図1の参考例と同様に前記生物処理槽1にて生物処理を施され、固液分離された余剰汚泥を濃縮装置3aにて濃縮し、含水率の低減した該余剰汚泥を恒温生物処理装置4で低分子化した後、該恒温生物処理装置4から排出する余剰汚泥を固液分離装置6に導入して、余剰汚泥を処理水12と分離することによりさらに含水率を低減し、アルカリ21を添加したオゾン処理装置5にて分解処理した後該処理水16と余剰返送汚泥15とを前記生物処理槽1に返送する。
これにより、第1実施例よりオゾン処理する余剰汚泥量が低減するため、オゾン添加量が低減され、オゾン添加コストの削減が図れる。
【0019】
また、図3は前記参考例の可溶化処理手段において、前記濃縮装置3aから排出される余剰汚泥14をアルカリ21を添加したオゾン処理装置5にて分解処理した後、後段に設けられたの恒温処理生物装置4にて低分子化し、該恒温処理生物処理装置の余剰汚泥15を前記生物処理槽1に返送したものである。
【0020】
尚、これらの参考例における恒温生物処理装置4内の最適な温度域を求めるために行なった実験結果を図8(a)、(b)に示す。図8(a)は汚泥中の溶菌酵素生産微生物の活性変化を示す反応時間−TOCグラフである。
該グラフにおいて、温度が略60℃〜80℃前後まで急激にTOC濃度が増加し、80℃〜95℃では顕著な効果が見られなくなる。これは、60〜80℃では溶菌酵素生産微生物以外の微生物の働きが盛んであるが、80℃以上を越えると溶菌酵素生産微生物が死亡する等、失活するためと考えられる。
【0021】
図8(b)は汚泥中の溶菌酵素生産微生物の活性変化を示す汚泥温度−TOC可溶化率を表わし、このグラフにより明らかなように、従来技術のように汚泥温度を50℃まで上昇しただけでは、TOC可溶化率は常温(略25℃)に較べて殆ど効果は見られない。
また、一方汚泥温度を最高温度100℃まで上昇させると、80℃と大差はないが、加熱コストは80℃で260円/tであるにもかかわらず、100℃における加熱コストは340円/tと大幅に割高になる。
【0022】
さらに、図9には汚泥の処理温度及び溶存オゾン濃度の変化に伴う可溶化効果を示す反応時間−TOC可溶化率のグラフを示す。これにより明らかなように、常温(20℃)、pH8、かつ溶存オゾン濃度0mg/g(O/SS)のTOC可溶化率が滞留時間24時間で僅かな増加しか見られないのに対して、温度80℃、pH9かつ溶存オゾン濃度50mg/gの条件では略55%の可溶化率と、非常に高い値を示す。
これにより、可溶化手段にはオゾン処理と恒温生物処理とを併用することによる効果が非常に大きいことがわかる。
【0023】
次に、本発明のメタン発酵槽を備えた排水処理システムの実施例を図4乃至図6を用いて以下に説明する。
[実施例A]
まず、図4に示す排水処理システムの全体構成図を用いて実施例Aの構成を説明する。
し尿、浄化槽汚泥等の有機性排水を生物処理槽1にて生物学的脱窒素処理等の生物処理を施した後、固液分離装置2にて処理水と分離した余剰汚泥を脱水機3bで脱水し、該脱水した余剰汚泥をpH8〜10のアルカリ状態のオゾン処理槽5にて該余剰汚泥中の有機物を酸化分解処理する。該酸化分解処理した余剰汚泥を略60〜80℃に保持された恒温生物処理装置4にて生ゴミ22と混合し、溶菌酵素生産微生物によりさらに低分子化した後メタン発酵槽7に導入し、メタン発酵させる。
【0024】
該メタン発酵で発生するメタンガス17は回収してリサイクルし、処理水18は系外へ排出するとともに、前記メタン発酵槽7から排出する余剰汚泥19は脱水機3cにより脱水した後、後処理工程へ送給、若しくは廃棄する。
これにより、従来技術におけるメタン発酵槽を設けた排水処理方法での汚泥分解率が略20〜30%であったのに対し、本実施例では略50%前後まで向上することが確認された。
【0025】
ここで、図10に可溶化処理した汚泥のメタン発酵槽内における反応時間−汚泥分解率のグラフを示す。該グラフにより余剰汚泥のメタン発酵処理状況を説明すると、常温(20℃)で溶存オゾン濃度0mg/g(O/SS)の場合、該メタン発酵槽内で15日間(240時間)発酵させたときの汚泥分解率は略10%と非常に低い値を示す。
また、余剰汚泥を加熱して温度60℃とし、溶存オゾン濃度が0mg/gの条件としたときは、15日間の発酵で汚泥分解率は略25%となり、常温における反応より汚泥分解率は向上するが、汚泥分解の促進は十分とは言えない。
【0026】
そこで、前記余剰汚泥にオゾンを添加して溶存オゾン濃度を略50mg/g、かつ温度を80℃とすると汚泥分解率は略55%と非常に高い値を示す。これは、メタンガスを高効率で回収するためには、余剰汚泥を略60〜80℃まで加熱するのみではなく、オゾンを添加することにより、さらに該余剰汚泥の低分子化が促進されることがわかる。
【0027】
前記実施例Aにより生成するメタンガス発生量と汚泥処理費用を例示的に求めると、し尿10kl/日、浄化槽汚泥70kl/日、生ゴミ1.3t/日を処理する場合、
し尿汚泥からのメタンガス発生量(分解率略60%):3.3Nm/kl
浄化槽汚泥からのメタンガス発生量(分解率略60%):3.7Nm/kl
生ゴミからのメタンガス発生量(分解率略70%) :78Nm/t
となる。(なお、分解率とは余剰汚泥の分解率をいう。)
したがって、1日当たりの全体のメタン発生量:393Nm/日
また、発電量に換算すると1日当たり 1,171Kwh/日 となる。
【0028】
また、汚泥処理費用は前記条件の場合、
メタン発酵槽からの汚泥発生量:2.4t/日
処理費用が2万円/tとすると、全体の処理費用:48千円/日となり、従来に比較して発電量の増大とともに、処理費用が低減していることが理解できる。
【0029】
[実施例B]
図5に本発明の実施例Bの全体構成図を示す。
かかる実施例は、図4に示した実施例Aに、前記メタン発酵槽7から排出する余剰汚泥を脱水機3cにより脱水した後、該余剰汚泥の少なくとも一部を返送汚泥20として前記オゾン処理装置5に返送する返送路を加えたもので、これにより、メタンガス発生量が大幅に向上し、かつ該余剰汚泥の発生量がゼロに限りなく近く、効率の良い排水処理方法が実現する。
そして実証実験の結果、本実施例の余剰汚泥の汚泥分解率は略60%前後まで向上することが見込まれることが確認された。
【0030】
前記実施例Bにより生成するメタンガス発生量と汚泥処理費用を求めると、
実施例Aと同様な条件を設定し、し尿10kl/日、浄化槽汚泥70kl/日、生ゴミ1.3t/日を処理する場合、
し尿汚泥からのメタンガス発生量(分解率略80%):4.42Nm/kl
浄化槽汚泥からのメタンガス発生量(分解率略80%):4.98Nm/kl
生ゴミからのメタンガス発生量(分解率略70%):78Nm/t
したがって、1日当たりの全体のメタン発生量:494.2Nm/日
また、発電量に換算すると1日当たり 1,473Kwh/日 となる。
【0031】
また、汚泥処理費用は前記条件の場合、メタン発酵槽からの汚泥発生量:1.2t/日、全体の処理費用:24千円/日となる。
【0032】
[比較例]
図6に現在使用されている排水処理方法の全体構成図を示す。
かかる排水処理方法は、生物処理槽1にて生化学的窒素除去処理等の生物処理を施された有機性排水10は固液分離装置2により処理水11と余剰汚泥とに分離され、該余剰汚泥は脱水機3bにより脱水された後混合槽8に導かれ、該混合槽にて生ゴミ22と混合して略1日程度滞留させた後、メタン発酵槽7に送給され、該メタン発酵槽7にて略2週間ほど発酵され、処理水18と余剰汚泥19とメタンガス17とに分離されて後工程に送られる。
【0033】
比較例により生成するメタンガス発生量と汚泥処理費用を求めると、
実施例Aと同様な条件を設定し、し尿10kl/日、浄化槽汚泥70kl/日、生ゴミ1.3t/日を処理する場合、
し尿汚泥からのメタンガス発生量(分解率略80%):1.66Nm/kl
浄化槽汚泥からのメタンガス発生量(分解率略80%):2.18Nm/kl
生ゴミからのメタンガス発生量(分解率略70%) :78Nm/t
したがって、1日当たりの全体のメタン発生量 :270.0Nm/日
また、発電量に換算すると1日当たり 804Kwh/日 となる。
【0034】
また、汚泥処理費用は前記条件の場合、 メタン発酵槽からの汚泥発生量:4.3t/日、全体の処理費用:86千円/日となる。
【0035】
以上の実施例より実施例Aにおける排水処理方法では比較例に比べて発電量で367Kwh/日の増加、処理費用で38千円/日の削減となり、また、実施例Bでは比較例に比べて発電量で669Kwh/日の増加、処理費用で62千円の削減となる。
実施例Aでは、し尿処理装置等の生物処理槽から排出する余剰汚泥を可溶化処理することにより、メタンガスへの転換効率が向上するとともに、メタン発酵槽からの余剰汚泥が低減し、汚泥処理費用も低減することとなる。
また、実施例Bでは、メタンガスへの転換がさらに困難であるメタン発酵槽の余剰汚泥を可溶化手段に返送して、該メタン発酵槽にて再処理を施すことにより、メタンガス発生量が大幅に向上し、さらには該余剰汚泥の発生が限りなくゼロに近い排水処理方法を提供することが可能となる。
【0036】
【発明の効果】
以上記載のごとく、オゾン処理ステップの前段に脱水機にて前記余剰汚泥を脱水するステップを設けることにより、可溶化処理装置において処理する汚泥量が減少し、オゾン添加コストや加熱コストの低減ができる。
また、オゾン処理ステップをpH8〜12(好ましくはpH8〜10)のアルカリ状態、かつ恒温生物処理装置を略60〜80℃に維持することにより、高効率で以って可溶化処理を行うことができる。
【0037】
た、かかる発明によれば、オゾン処理ステップと、恒温生物処理ステップを設けることにより、メタン発生量が増加し、さらに、メタン発酵槽で生じる余剰汚泥を該可溶化手段に返送して再処理することにより、メタン発生量が大幅に増加するとともに、前記余剰汚泥の発生が限りなくゼロに近い排水処理方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排水処理方法にかかる参考例を示す概略構成図である。
【図2】図1に対応する別の参考例を示す概略構成図である。
【図3】図1に対応する別の参考例を示す概略構成図である。
【図4】本発明のメタン発酵槽を具えた排水処理方法の実施例Aを示す全体構成図である。
【図5】図4に対応する排水処理方法の実施例Bを示す全体構成図である。
【図6】図4に対応する排水処理方法の比較例を示す全体構成図である。
【図7】従来技術を示す排水処理方法の概略構成図である。
【図8】汚泥中の溶菌酵素生産微生物の活性変化を示す反応時間−TOCグラフ(a)、反応温度−TOC可溶化率のグラフ(b)である。
【図9】汚泥の処理温度及び溶存オゾン濃度の変化に伴う可溶化効果を示す反応時間−TOC可溶化率のグラフである。
【図10】可溶化処理した汚泥のメタン発酵処理槽内における反応時間-汚泥分解率を示すグラフである。
【符号の説明】
1 生物処理槽
2 固液分離装置
3a 濃縮装置
3b,3c 脱水機
4 恒温生物処理装置
5 オゾン処理装置
6 固液分離装置
7 メタン発酵槽
13 返送汚泥
17 メタンガス
21 アルカリ

Claims (3)

  1. 生物処理槽にて有機性排水に生物処理を施す生物処理ステップと、該生物処理槽から排出した余剰汚泥と処理水とを固液分離装置にて分離する固液分離ステップと、脱水機にて前記余剰汚泥を脱水するステップと、pH8〜12のアルカリ条件下で前記脱水機により脱水された余剰汚泥をオゾン処理装置にてオゾン処理を施すオゾン処理ステップと、略60〜80℃の温度域で溶菌酵素生産微生物の存在下に恒温生物処理装置にて前記オゾン処理後の余剰汚泥に含まれる有機物を低分子化する恒温生物処理ステップと、該有機物を低分子化された余剰汚泥をメタン発酵槽にて嫌気性生物処理を施すメタン発酵ステップとからなり、
    前記恒温生物処理ステップが、略60〜80℃の温度域で生ゴミと混合し溶菌酵素生産微生物の存在下に前記オゾン処理後の余剰汚泥に含まれる有機物を低分子化する恒温生物処理ステップであることを特徴とする排水処理方法。
  2. 前記メタン発酵ステップの後段にメタン発酵槽から排出する余剰汚泥を脱水するステップを設け、該脱水ステップで脱水した余剰汚泥の少なくとも一部を前記オゾン処理ステップに返送することを特徴とする請求項記載の排水処理方法。
  3. 生物処理槽にて有機性排水に生物処理を施す生物処理ステップと、該生物処理槽から排出した余剰汚泥と処理水とを固液分離装置にて分離する固液分離ステップと、脱水機にて前記余剰汚泥を脱水するステップと、pH8〜12のアルカリ条件下で前記脱水機により脱水された余剰汚泥をオゾン処理装置にてオゾン処理を施すオゾン処理ステップと、略60〜80℃の温度域で溶菌酵素生産微生物の存在下に恒温生物処理装置にて前記オゾン処理後の余剰汚泥に含まれる有機物を低分子化する恒温生物処理ステップと、該有機物を低分子化された余剰汚泥をメタン発酵槽にて嫌気性生物処理を施すメタン発酵ステップとからなり、
    前記メタン発酵ステップの後段にメタン発酵槽から排出する余剰汚泥を脱水するステップを設け、該脱水ステップで脱水した余剰汚泥の少なくとも一部を前記オゾン処理ステップに返送することを特徴とする排水処理方法。
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