JP3594503B2 - 開閉体の補強構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、窓や通路等を仕切ったり覆ったりするシャッター、ドア、ブラインド、スクリーン等の開閉体の強度の向上を図った開閉体の補強構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からシャッター等の開閉体の強度を向上させるために種々の対策が取られている。その対策を、シャッターを例にして以下に列記する。
【0003】
(1) スラット剛性を上げる方法
スラットを組み合わせたシャッターの場合は、スラット自体の板厚を厚くしたり、形状を大きくする。
【0004】
(2) スラットに抜け止め用爪を付ける方法
スラットの両側に抜け止め用爪を設け、この抜け止め用爪をガイドレールに引っかける。これにより、強風が吹いた場合でも、抜け止め用爪がガイドレールに引っかかってスラットがガイドレールから抜け落ちるのを防止することができる。
【0005】
(3) 閂で補強する方法
ガイドレールやその両側の壁部等に閂支持部を設け、手操作にて、スラットの表面又は裏面に沿って横方向に閂を通してスラットのたわみを防止する。
【0006】
(4) シャッター支承竿で補強する方法
実開平4−48395号公報記載の「シャッターの風圧撓み防止装置」のように、折りたたみ可能なシャッター支承竿を、シャッターボックスとシャッターの下端部とに支承して、シャッターの撓みを防止する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述した各方法では次のような問題点がある。
【0008】
(1) スラット剛性を上げる方法では、材料費が嵩み、スラットの重量が大きくなってバランスが取り難くなり、開閉機の容量がアップする。この結果、全体としてコストアップになってしまう。
【0009】
(2) スラットに抜け止め用爪を付ける方法では、スラットがガイドレールから抜け落ちるのを防止することはできるが、たわみを押さえることはできない。大開口を塞ぐ大型のシャッターの場合は特にたわみが大きくなる。このたわみにより、窓シャッターではスラットがサッシにあたって音がする。また、ガレージシャッターではたわんだスラットが車にあたって傷つく等の問題点がある。
【0010】
(3) 閂で補強する方法では、閂の置き場所が必要になる。さらに、強風時等にその都度、置き場所から閂を持ちだして閂支持部に取り付ける必要がある。このため、置き場所の確保、閂の取り付け作業が繁雑である。
【0011】
(4) シャッター支承竿で補強する方法では、シャッター支承竿が折りたたみ可能な構造であるため、シャッター支承竿自体の強度が弱い。また、シャッター支承竿の下端部はシャッター自体に取り付けられているため、シャッターがガイドレールから外れることに対する補強にはなっておらず、強風でシャッターがガイドレールから外れてしまうおそれがある。
【0012】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、十分な強度を確保すると共に取り扱いが容易で安価な開閉体の補強構造を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る開閉体の補強構造は、窓や通路等を仕切ったり覆ったりする開閉体と、この開閉体の繰り出しを案内するガイドレールと、上記開閉体の外側面又は内側面の一方又は両方に取り付けられて開閉体を補強する閂と、上記開閉体の繰り出しに伴って繰り出される閂を案内する、上記開閉体のガイドレールに併設された閂案内部と、この閂案内部に、しかも、上記開閉体のガイドレールに近接されて設けられた、閂の移動を案内する閂案内溝と、この閂案内溝に設けられた、上記閂を所定位置で支持するストッパと、上記閂又は開閉体のいずれか一方に設けられた係止部と、上記開閉体又は閂の他方に設けられ、上記係止部が係止されることで開閉体と閂とが互いに一体的に支持される被係止部とを備え、上記開閉体の閉鎖動作時には、上記開閉体の端部に設けられた座板が上記閂を支持して上記ストッパまで移動させて上記所定位置で上記ストッパが上記閂を支持する状態に移行させると共に、上記開閉体の閉鎖動作によって上記閂が上記所定位置になったときに上記係止部と上記被係止部とを係止させ、上記開閉体の開放動作時には、上記座板が上記所定位置に進行したときに、上記ストッパが支持していた上記閂を支持するように移行すると共に、上記係止部と上記被係止部との係止を解放させることを特徴とする。
【0014】
上記構成により、シャッター等の開閉体が繰り出されて窓等を仕切ったり覆ったりする。次いで、閂を閂案内部に沿って開閉体の外側面又は内側面に繰り出す。これにより、開閉体が閂に支持されて補強される。一般的なシャッター等の場合は繰り出された後、元の状態に戻されるが、このときは閂も閂案内部に沿って元の状態に戻される。また、防火シャッター等のように、繰り出される場合を主に考慮すれば良いものに対しては、閂も閂案内部に沿って繰り出されることのみを考慮することとしても良い。なお、本発明において閂案内部とは、ガイドレールに併設された閂が通過する溝のように特別に設けられたものや、明確に視認できるものを意味しているのは当然である。
また、閂は閂案内溝に案内されて、開閉体と同じ方向に繰り出される。開閉体が収納ボックスから繰り出されると、それに伴って閂が閂案内溝に沿って収納ボックス側から繰り出されて開閉体の外側面又は内側面に配置され、開閉体を補強する。さらに、開閉体が収納ボックスから繰り出されると、開閉体の端部の座板に支持された閂が開閉体に連動して繰り出されて、開閉体を補強する。開閉体が巻き取られると、座板に支持された閂も同時に収納される。さらにまた、開閉体が引き出されると共に閂が開閉体の外側面又は内側面の設定位置に配設された状態で、係止部が被係止部に係止して開閉体と閂とが互いに一体的に支持される。これにより、開閉体のガタツキを閂が抑え、ガタツキ音の発生を防止する。
第2の発明に係る開閉体の補強構造は、第1の発明に係る開閉体の補強構造において、上記閂の両端部に、その両端部が上記閂案内溝内に挿入された状態で閂の閂案内溝に沿う移動を許容すると共に、抜け落ちを防止する抜け止め手段を設けたことを特徴とする。
【0015】
上記構成により、閂の両端部の抜け止め手段が閂案内溝内に挿入された閂を支持するので、閂の出し入れの際に誤って閂が外れてしまうことがなくなる。
【0016】
第3の発明に係る開閉体の補強構造は、窓や通路等を仕切ったり覆ったりする開閉体と、この開閉体の繰り出しを案内する、一定間隔をおいて平行に配設された一対のガイドレールと、上記開閉体の外側面又は内側面の一方又は両方に取り付けられて開閉体を補強する閂と、上記開閉体の繰り出しに伴って繰り出される閂を案内する、上記各ガイドレール から互いに逆方向の外方に張り出した案内板と、上記閂の両端部に取り付けられた状態で上記各案内板にそれぞれの外側から移動可能に引っ掛かって閂の上記案内板に沿う移動を支持する移動片と、コ字型の側面形状を有し、上方が開口するように上記ガイドレールに設けられ、上記閂を所定位置で支持するストッパと、上記閂又は開閉体のいずれか一方に設けられた係止部と、上記開閉体又は閂の他方に設けられ、上記係止部が係止されることで開閉体と閂とが互いに一体的に支持される被係止部とを備え、上記開閉体の閉鎖動作時には、上記開閉体の端部に設けられた座板が上記閂を支持して上記ストッパまで移動させて上記所定位置で上記ストッパが上記閂を支持する状態に移行させると共に、上記開閉体の閉鎖動作によって上記閂が上記所定位置になったときに上記係止部と上記被係止部とを係止させ、上記開閉体の開放動作時には、上記座板が上記所定位置に進行したときに、上記ストッパが支持していた上記閂を支持するように移行すると共に、上記係止部と上記被係止部との係止を解放させることを特徴とする。
この発明においても、閂の案内構造以外については、第1の発明に係る開閉体の補強構造と同様に作用する。これに加え、移動片は案内板に引っ掛かった状態で案内板に沿って移動するので、移動片を有する閂が、ガイドレールに沿って移動し、設定位置で開閉体を補強する。
【0017】
第4の発明に係る開閉体の補強構造は、第1乃至第3のいずれかの発明に係る開閉体の補強構造において、上記閂の開閉体側面に、開閉体と緩やかに接触して開閉体のガタツキを抑える開閉体押え部材を設けたことを特徴とする。
【0018】
上記構成により、閂が設定位置で開閉体を補強すると共に、閂に設けられた開閉体押え部材が開閉体と緩やかに接触して開閉体のガタツキを抑える。これにより、開閉体のガタツキ音の発生を抑えることができる。特に、開閉体としてシャッターを用いる場合に、ガタツキ音を効果的に抑えることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る開閉体の補強構造について、添付図面を参照しながら説明する。なおここでは、開閉体としてスラット式のシャッターを例に説明する。
【0020】
[第1実施形態]
図1は本実施形態に係るシャッターの補強構造を示す要部斜視図である。図2は本実施形態に係るシャッターの全体構成を示す斜視図である。
【0021】
本実施形態に係るシャッター1は、図示するように主に、シャッターボックス2と、スラット3と、ガイドレール4,5と、下枠6とから構成されている。
【0022】
シャッターボックス2は、スラット3を巻き取って収納するためのもので、窓や通路等の上部に取り付けられている。
【0023】
スラット3は、縦方向に多数接続されて空間を仕切る平板を構成し、その最下端部に座板7が取り付けられている。この座板7は断面形状をほぼL字型に形成され、その下部が外側方向へ水平に張りだした水平板部7Aとなっている。この水平板部7Aは、その先端部が後述するガイドレール4,5の閂案内溝部10とほぼ面一になる程度に外側方向へせり出して形成され、閂案内溝部10内に挿入された後述の閂14をその下側から支持するようになっている。
【0024】
ガイドレール4,5は、スラット3を両側から挟むように、互いに対向して設けられている。各ガイドレール4,5は、補強管部8と、スラット案内溝部9と、閂案内溝部10とから構成されている。
【0025】
補強管部8は、ガイドレール4,5全体の強度を保つと共に、窓枠や壁等に直接に固定されてガイドレール4,5の全体を支持するためのものである。
【0026】
スラット案内溝部9は、スラット3の両側端部を挟持してそのスラット3を前後方向(窓等の内外側方向)から支持すると共に、上下方向への移動を許容している。このスラット案内溝部9は、補強管部8に一体的に設けられ、スラット3側(互いに対向する側)が開口した断面コの字状の縦溝として構成されている。スラット案内溝部9の開口側端部には、その縦方向全長にモヘア12が設けられている。このモヘア12は、スラット3にその表面側と裏面側の両側から挟持するように接触して、スラット3を支持する。これにより、風等でスラット3が揺すられた場合にも、スラット3がガイドレール4,5側に直接に接触してガタツキ音が発生しないようになっている。
【0027】
閂案内溝部10は、閂14の両側端部を挟持してこの閂14を前後方向(窓等の内外側方向)から支持すると共に、上下方向への移動を許容して案内する閂案内部である。この閂案内溝部10は、スラット案内溝部9に一体的に設けられ、閂14側(互いに対向する側)が開口した断面コの字状の縦溝として構成されている。即ち、スラット案内溝部9とほぼ同じ構成で、閂14に合わせて厚みを持たせた構成となっている。
【0028】
閂案内溝部10の開口側端部には、その縦方向全長にモヘア15が設けられている。このモヘア15は、閂14にその表面側と裏面側の両側から挟持するように接触して、閂14を支持する。これにより、風等でスラット3が揺すられて閂14がスラット3によって押された場合でも、その閂14がガイドレール4,5側に接触してガタツキ音が発生しないようになっている。
【0029】
閂案内溝部10内には、その縦方向のほぼ中央位置にストッパ16が設けられている。このストッパ16は、閂案内溝部10の内側壁に直接に固定される縦板部16Aと、この縦板部16Aから水平方向に延びて閂14を支持する水平板部16Bとから構成されている。
【0030】
これにより、閂14は、その両端部がそれぞれ閂案内溝部10内に挿入された状態で、上下方向に、上記ストッパ16とシャッターボックス2の下側面との間で移動できるようになっている。
【0031】
[動作]
以上のように構成されたシャッターの補強構造では、次のようにしてスラット3の強度が補われる。
【0032】
図3(A)(B)に示すように、スラット3がシャッターボックス2内に巻き取られているときは、スラット3の最下端部に位置する座板7がシャッターボックス2の直下の位置まで引き上げられている。これにより、座板7の水平板部7Aが閂14を下側から支持してシャッターボックス2の下側位置まで持ち上げている。
【0033】
スラット3が引き下ろされると、座板7と共に座板7に支持されている閂14も下方へ降りてくる。そして、図3(C)(D)に示すように、座板7がストッパ16よりも下方まで引き下ろされると、閂14はストッパ16で支持されて止まる。スラット3はさらに引き下ろされて、図3(E)(F)に示すように、下枠6に達して完全に閉じられる。
【0034】
この状態で、強風等によりスラット3が押されるとスラット3はたわむが、少したわんだところで閂14に接触して支持される。これにより、スラット3のたわみは最低限に抑えられる。この結果、強風等に対してスラット3がたわんで大きく曲がったりガイドレール4,5から外れたりすることがなくなる。
【0035】
スラット3をシャッターボックス2内に巻き取るときは、上記の場合と逆の行程となる。即ち、スラット3が引き上げられると、座板7が閂14を下側から支持して持ち上げ、シャッターボックス2の下側面に当接して支持する。
【0036】
[効果]
以上のように、閂14を閂案内溝部10で支持して上下に移動できるようにしたので、閂14のために特別に置き場所を確保する必要がなく、さらにその置き場所から閂14を持ちだしてシャッターに取り付ける必要もなくなる。また、閂14はスラット3の座板7で支持して上下に移動されるようにしたので、閂14の取り付け作業を一切必要としない。この結果、閂14の取り扱いが極めて容易になる。
【0037】
さらに、閂14を取り付けるための構造としては、単に閂案内溝部10を設けるだけなので、構造が簡単で安価に製造できると共に、シャッターを補強することができる。
【0038】
また、スラット3はその座板7に支持された閂14の自重によって下方に付勢されているので、軽い力でスラット3を引き下ろすことができるようになる。
【0039】
[第2実施形態]
次に本発明の第2実施形態に係るシャッターの補強構造について説明する。
【0040】
本実施形態に係るシャッターの全体構成は上記第1実施形態に係るシャッター1とほぼ同様であるので、同一部材には同一符号を付してその説明を省略する。なお、図4は本実施形態に係るシャッターの補強構造を示す要部斜視図である。図5は図4のシャッターの補強構造を示す平面図である。
【0041】
本実施形態に係るシャッターの補強構造の特徴は、閂21の閂案内溝部10からの抜け落ちを防止する対策を施した点になる。具体的には、閂21を次のように改良した。なお、ガイドレール4,5は上記第1実施形態と同様の構成を有している。即ち、補強管部8とスラット案内溝部9と閂案内溝部10とから構成されている。
【0042】
閂案内溝部10の開口側端部に設けられたモヘア15は、その基端部をモヘア嵌合溝22にはめ込まれて取り付けられている。モヘア15は、その断面形状をT字型に形成されている。モヘア嵌合溝22は、その断面形状をT字型のモヘア15に合わせてあり溝状に形成されている。これにより、モヘア15の基端部があり溝状のモヘア嵌合溝22に嵌合されて取り付けられている。このモヘア嵌合溝22は、閂案内溝部10の開口側端部において、互いに対向して一対設けられている。さらに、モヘア嵌合溝22の外形は、閂案内溝部10の内側面から隆起した段部として縦方向全長に亘って形成されている。この段部状のモヘア嵌合溝22の一側面(図5中の左側面)は、後述する抜け止め用ローラ24を支持するローラ受け部22Aとなっている。
【0043】
閂21の両端部には、一対のローラ取り付け穴23がそれぞれ設けられている。各ローラ取り付け穴23にはそれぞれ抜け止め用ローラ24が取り付けられている。この抜け止め用ローラ24は、ローラ取り付け穴23に挿入され、閂21の内側に挿入されるローラ取り付け金具25の各ネジ穴25A,25Bにねじ込まれて固定されている。
【0044】
これ以外は上記第1実施形態に係るシャッター1と同様の構成を有している。
【0045】
[動作]
以上のように構成された本実施形態のシャッターの全体的な動作は上述した第1実施形態のシャッター1と同様である。
【0046】
スラット3がシャッターボックス2内に収納されているときには、閂21はシャッターボックス2の下側に位置している。スラット3をシャッターボックス2から引き出すと、座板7に支持された閂21も降下する。このとき、閂案内溝部10内では、閂21の抜け止め用ローラ24がローラ受け部22Aに当接して閂案内溝部10内を転がる。これにより、閂21は、閂案内溝部10に支持された状態で抜け落ちることなくスムーズに降下して、ストッパ16に支持される。
【0047】
スラット3を巻き上げるときには、ストッパ16に支持された閂21が座板7に支持されて持ち上げられる。これにより、閂21は、閂案内溝部10に支持された状態で抜け落ちることなくスムーズに上昇して、シャッターボックス2の下側まで移動される。
【0048】
[効果]
以上のように、閂21の先端部に、閂案内溝部10内のモヘア嵌合溝22に当接するローラ25,26を取り付けたので、閂21の移動がスムーズになると共に、閂21の閂案内溝部10からの抜け落ちを防止することができる。
【0049】
[第3実施形態]
次に本発明の第3実施形態に係るシャッターの補強構造について説明する。
【0050】
本実施形態に係るシャッターの全体構成は上記第1実施形態に係るシャッター1とほぼ同様であるので、同一部材には同一符号を付してその説明を省略する。なお、図6は本実施形態に係るシャッターの補強構造を示す要部斜視図である。図7は図6のシャッターの補強構造を示す平面図である。
【0051】
本実施形態に係るシャッターの補強構造の特徴は、ガイドレール31と閂32にある。
【0052】
ガイドレール31には、第1実施形態のガイドレール4,5と同様に、補強管部8とスラット案内溝部9は設けられているが、閂案内溝部10は設けられていない。この閂案内溝部10の変わりに、案内板33が設けられている。この案内板33は、スラット案内溝部9の側壁9Aを外側(図7中の左側)へせり出して形成されている。このせり出した案内板33は、ガイドレール31の縦方向全長に亘って形成されている。
【0053】
ガイドレール31の縦方向中央付近にはストッパ34が形成されている。このストッパ34は、側面形状をコ字型、平面形状をL字型に形成されている。ストッパ34は、そのコ字型の側面形状が上方に開口するように配設されている。これにより、ストッパ34の開口部34Aに閂32が嵌合して支持されるようになっている。ストッパ34は、案内板33の切欠き33Aに嵌合した状態で、その基端取り付け部34Bが補強管部8及びスラット案内溝部9の裏面にネジ35で固定されている。ストッパ34の先端は、安全のために、平面形状をL字型に折り曲げて形成されている。
【0054】
閂32の全体構成は上記閂14と同様であるが、その両側先端部には移動片としてのスライダ36が設けられている。このスライダ36は、閂32の端部に嵌合する嵌合部36Aと、この嵌合部36Aの一側から案内板33を包むように曲がり込んだ状態で張り出して設けられた摺接支持部36Bとから構成されている。これにより、スライダ36は、その摺接支持部36Bが案内板33に係止された状態で、ストッパ34とシャッターボックス2との間で上下に摺動する。なお、スライダ36の材料としては、成形しやすさ及び滑りやすさを考慮して、硬質の合成樹脂を用いる。
【0055】
これ以外は上記第1実施形態に係るシャッター1と同様の構成を有している。
【0056】
[動作]
以上のように構成された本実施形態のシャッターの全体的な動作は上述した第1実施形態のシャッター1と同様である。
【0057】
スラット3がシャッターボックス2内に収納されているときには、閂32はシャッターボックス2の下側に位置している。スラット3をシャッターボックス2から引き出すと、座板7に支持された閂32も降下する。このとき、閂32の両端部では、スライダ36の摺接支持部36Bがガイドレール31の案内板33に引っ掛かってスライドする。これにより、閂32は、案内板33に支持された状態で抜け落ちることなくスムーズに降下して、ストッパ34に支持される。
【0058】
スラット3を巻き上げるときには、ストッパ34に支持された閂32が座板7に支持されて持ち上げられる。これにより、閂32は、案内板33に支持された状態で抜け落ちることなくスムーズに上昇して、シャッターボックス2の下側まで移動される。
【0059】
[効果]
以上のように、閂32の両側端部に設けられたスライダ36の摺接支持部36Bが、互いに反対方向にせり出した各案内板33に外側から覆うように取り付けられて上下にスライドするので、閂32がスムーズに移動すると共に、閂32の抜け落ちを防止することができる。
【0060】
[第4実施形態]
次に本発明の第4実施形態に係るシャッターの補強構造について説明する。
【0061】
本実施形態に係るシャッターの全体構成は上記第1実施形態に係るシャッター1とほぼ同様であるので、同一部材には同一符号を付してその説明を省略する。なお、図8は本実施形態に係るシャッターの補強構造を示す要部斜視図である。図9は本実施形態に係るシャッターを示す正面図である。図10は図8の要部断面図である。
【0062】
本実施形態に係るシャッターの補強構造の特徴は、第1実施形態の閂14と座板7との間に指を挟まないように改良したものである。具体的には、閂14の下側面に取り付け穴41が設けられ、この取り付け穴41にスペーサ42が取り付けられている。この取り付け穴41及びスペーサ42は、閂14の両端部(ガイドレール4,5の近傍)にそれぞれ設けられている。このスペーサ42の厚さは人の指と同じかそれ以上に設定する。スペーサ42の材料としてはゴム等の弾性材料を用いる。
【0063】
これ以外は上記第1実施形態に係るシャッター1と同様の構成を有している。
【0064】
[動作]
以上のように構成された本実施形態のシャッターの全体的な動作は上述した第1実施形態のシャッター1と同様である。
【0065】
そして、本実施形態では、スラット3を引き上げてシャッターボックス2内に収納するときには、作業者が座板7を手で持って上げるが、座板7が各スペーサ42に当接して閂14を支持し、閂14をシャッターボックス2の下側まで移動させる。このとき、座板7と閂14との間には、スペーサ42の厚さだけの隙間が空いているため、指が閂14と座板7との間に挟まることがなくなる。
【0066】
[効果]
以上のように、スペーサ42で座板7と閂14との間に隙間を設けたので、作業者が指を挟むことがなくなり、安全性が向上する。
【0067】
[第5実施形態]
次に本発明の第5実施形態に係るシャッターの補強構造について説明する。
【0068】
本実施形態に係るシャッターの全体構成は上記第1実施形態に係るシャッター1とほぼ同様であるので、同一部材には同一符号を付してその説明を省略する。なお、図11は本実施形態に係るシャッターの補強構造を示す要部断面図である。図12は本実施形態に係るシャッターを示す概略側面図である。
【0069】
本実施形態に係るシャッターの補強構造の特徴は、閂51を改良した点にある。具体的には、閂51のスラット3側面にその全幅に亘って、シャッター押え部材としてのモヘア52を設けた。このモヘア52は、上記スラット案内溝部9のモヘア12及び閂案内溝部10のモヘア15と同様に構成されている。
【0070】
この閂51は、スラット3の一側にのみ設けても、両側に設けてもよい。
【0071】
[動作]
以上の構成により、閂51がストッパ16に載置されると、閂51のモヘア52がスラット3の表面に当接して横からスラット3を支持し、このスラット3の振動を抑える。閂51がスラット3の両側面に配設される場合には、モヘア52がスラット3の両側から当接して横からスラット3を支持し、両側からスラット3の振動を抑える。
【0072】
[効果]
以上のように、モヘア52でスラット3を横から支持するので、スラット3の振動が抑えられ、ガタツキ音の発生を解消することができる。
【0073】
さらに、閂51をスラット3の両側に配設して各モヘア52でスラット3を両側から押さえるようにすると、よりガタツキ音の発生を解消することができる。
【0074】
[第6実施形態]
次に本発明の第6実施形態に係るシャッターの補強構造について説明する。
【0075】
本実施形態に係るシャッターの全体構成は上記第1実施形態に係るシャッター1とほぼ同様であるので、同一部材には同一符号を付してその説明を省略する。なお、図13は本実施形態に係るシャッターの補強構造を示す要部斜視図である。図14は本実施形態に係るシャッターを示す概略側面図である。図15は折り畳み式係止爪を設けたシャッターが巻き取られる前の状態を示す概略側面図である。図16は図15のシャッターの折り畳み式係止爪の部分が巻き取られた状態を示す概略側面図である。
【0076】
本実施形態に係るシャッターの補強構造の特徴は、閂14とスラット3とを互いに固定する点にある。具体的には、スラット3に係止部としての折り畳み式係止爪61を設け、閂14に被係止部としての係止穴62を設けた。
【0077】
折り畳み式係止爪61は、スラット3に固定される固定板部61Aと、蝶番61Bによって固定板部61Aに回動可能に取り付けられた回動爪部61Cとから構成されている。
【0078】
回動爪部61Cの先端部は、係止穴62に嵌合するように垂直下方に折り曲げられて形成されている。この回動爪部61Cは、蝶番61Bによって固定板部61Aに対して回動可能に支持されているが、その回動範囲は、折り畳み状態(図16に示すように、固定板部61Aと整合する状態)から、水平状態(図15に示すように、固定板部61Aと直角に起こされた状態)までとなっている。蝶番61Bにはバネ(図示せず)が設けられ、回動爪部61Cが付勢されている。具体的には、外力を加えない状態で回動爪部61Cが図15の水平状態になるように付勢されている。これにより、スラット3が巻き取られて回動爪部61Cが既に巻き取られているスラット3に当接すると、図16のように、押されて折り畳まれるようになっている。
【0079】
この折り畳み式係止爪61は、各スラット3が床まで引き下ろされ、閂14がストッパ16に支持された状態で、閂14の係止穴62に整合する高さのスラット3に取り付けられている。さらに、折り畳み式係止爪61は、スラット3の横方向中央寄りの位置に1又は2以上設けられている。
【0080】
係止穴62は、閂14の上側面に、上記折り畳み式係止爪61に対応して1又は2以上設けられている。係止穴62は、折り畳み式係止爪61の回動爪部61Cの先端部に合わせて長方形状に形成されている。
【0081】
これ以外は上記第1実施形態に係るシャッター1と同様の構成を有している。
【0082】
[動作]
以上の構成により、スラット3が引き下ろされると、図15に示すように、巻き取られたスラット3に押されて折り畳み状態になっていた折り畳み式係止爪61の回動爪部61Cがバネの付勢力で水平状態に起こされる。
【0083】
この状態でスラット3がさらに引き下ろされると、座板7に支持されていた閂14がストッパ16に支持され、さらに引き下ろされると、回動爪部61Cの先端部が係止穴62に嵌合して、スラット3と閂14とが互いに一体的に支持される。
【0084】
これにより、スラット3の裏面側から吹く風等による圧力(負圧)に対しては閂14がスラット3に直接的に接触して支持する。スラット3の表面側から吹く風等による圧力(正圧)に対しては、閂14に係止された折り畳み式係止爪61が支持する。
【0085】
一方、スラット3をシャッターボックス2内に収納するときには次のようになる。スラット3を引き上げると、折り畳み式係止爪61は閂14の係止穴62から外れて上昇する。シャッターボックス2内において、図15に示すように、スラット3は巻き取りドラム63に巻き取られていく。このとき、折り畳み式係止爪61は、図16に示すように折り畳まれる。即ち、回動爪部61Cが、巻き取りドラム63に既に巻き取られたスラット3に接触して押されて折り畳み状態になる。これにより、スラット3は、折り畳み式係止爪61に部分で嵩張ることなく、巻き取りドラム63に巻き取られていく。
【0086】
[効果]
以上のように、折り畳み式係止爪61でスラット3と閂14とを一体的に支持するようにしたので、スラット3の表面側と裏面側の両方からの圧力に対して、スラット3を補強することができるようになる。
【0087】
さらに、折り畳み式係止爪61でスラット3と閂14とを一体的に支持するようにしたので、スラット3が表面側へも裏面側へも振動することがなく、ガタツキ音の発生を解消することができる。
【0088】
[変形例]
(1) 上記各実施形態では、開閉体としてのスラット式のシャッターを例に説明したが、パネル、シート、布等の他の形式のシャッターの場合も、本発明を適用することにより、上記各実施形態同様の作用、効果を奏することができる。さらに、シャッター以外に、ドア、ブラインド、スクリーン等の場合にも、本発明を適用することにより、上記各実施形態同様の作用、効果を奏することができる。
【0089】
(2) 上記各実施形態では、閂14,21等をガイドレール4,5等に沿って出し入れできるようにしたが、防火シャッター等のように、繰り出される場合を主に考慮すれば良いものに対しては、閂14,21等も閂案内溝部に沿って繰り出されることのみを考慮することとしても良い。
【0090】
さらに、閂14,21等の繰り出しについては、シャッター1の座板7に支持されて引き下ろされる場合のほか、自重によりストッパ16等の位置まで落下するようにしてもよい。なおこの場合は、落下する閂がはねないでストッパに装着されるようにストッパの形状を工夫したり、ストッパを大きくしたりする。
【0091】
この自重で落下させる構成は、特に、防火シャッター等のように、繰り出される場合を主に考慮すれば良いものに対して有効である。
【0092】
さらに、シャッターの出し入れを閂の重さで付勢するようにしてもよい。例えば、防火シャッターの場合は、自重で降下するようになっているものがある。この防火シャッターのスラットの下部が耐火布等の軽量部材でできているような場合は、スラット下部の軽量部材の座板等に閂が支持されていたり、降下開始後の例えば初期に閂を繰り出したりすると、降下開始時や開始後に閂の自重によりシャッターの降下が付勢されるので、シャッターをよりスムーズに降下させることができる。
【0093】
この閂によるシャッターの付勢方向は閂の自重を利用する下方向には限らず、上方向等でもよい。即ち、シャッターが上方へせり出す構成の場合には、閂も上方へせり出す構成になるが、この閂をせり出す付勢力を利用してシャッターを付勢するようにしてもよい。シャッターが斜め方向へ移動する場合も同様である。
【0094】
(3) 上記各実施形態では、閂14,21等をシャッターの表面側又は裏面側に設けたが、開閉体の内部に空間が形成されている場合は、その内部に閂を組み込むようにしてもよい。例えば、開閉体がスクリーンの場合、このスクリーンを袋状に形成し、袋の内部に閂を装着するようにしてもよい。この場合、スクリーンの所定位置に予め閂を固定しておいても、スクリーンを繰り出した後に、袋の内部に閂を落下させるようにしてもよい。この場合、袋状のスクリーンの所定位置(閂が配置される位置)で袋を横方向に縫い合わせて閂支持部を形成する。閂を落下させる場合も、閂をスクリーンの内部に予め収納しておき、スクリーンの繰り出しと同時に上記袋を縫い合わせた閂支持部に落下させるようにしてもよい。また、スクリーンを繰り出した後にスクリーンの上端部が開口するようにしておき、その開口から閂支持部に落下させるようにしてもよい。
【0095】
(4) 上記各実施形態では、閂14,21等を四角筒材で構成したが、円筒材を用いてもよい。この場合、閂14,21等の閂案内溝部10での動きがさらにスムーズになる。
【0096】
この場合も、上記各実施形態同様の作用、効果を奏する。
【0097】
(5) 上記各実施形態では、閂14、21等をシャッターボックス2の下側に直接に当接して収納するようにしたが、シャッターボックス2の下側面に閂14、21等の収納スペースを設けてもよい。
【0098】
(6) 上記各実施形態では、閂14、21等をスラット3の座板7で支持して上下に移動させるようにしたが、閂14、21等の両側をワイヤ等の支持部材で支持して、必要なときだけ閂14、21等を出し入れするようにしてもよい。
【0099】
この場合も、上記各実施形態同様の作用、効果を奏する。
【0100】
(7) 上記第2実施形態では、抜け止め手段としてローラ25,26を用いたが、閂21の端部を拡大してモヘア嵌合溝22に係止するスペーサ(第3実施形態のスライダ36の嵌合部36Aのようなスペーサ)等を取り付けるだけでもよい。この場合も、閂32の抜け落ちを防止することができる。
【0101】
(8) 上記第3実施形態では、閂32の両端部にはスライダ36だけを設けたが、このスライダ36に回動可能に支持され、案内板33に嵌合してスライダ36をスムーズに移動させるローラを設けてもよい。また、閂32の下側面にストッパ34と当接するスペーサ(第4実施形態のスペーサ42のようなもの)を設けてもよい。
【0102】
(9) 上記第4実施形態では、閂14の下側にスペーサ42を設けたが、閂14の上側にスペーサ42と同様の弾性部材を設けてもよい。この場合、閂14が座板7に支持されて引き上げられて、シャッターボックス2に当接するときに、衝突音を解消することができる。なお、この弾性部材を設ける構成は、他の実施形態にも適用することができる。
【0103】
この場合も、上記各実施形態同様の作用、効果を奏する。
【0104】
(10) また、上記第4実施形態では、閂14の下側にスペーサ42を設けたが、座板7の上側にスペーサ42を設けるようにしてもよい。この場合も第4実施形態と同様に作用、効果を奏することができる。
【0105】
(11) 上記各実施形態では、閂14、21等を直線上の棒材で構成したが、湾曲させた棒材、屈曲させた棒材又は板材等を用いてもよい。これらの場合は、閂で押さえられる面積(スラット3の枚数)が多くなり、補強及びガタツキ音の発生解消の効果がさらに向上する。なお、この場合、シャッターボックス2の下側での収納が可能な範囲で、閂を湾曲させたり、板幅を設定したりする。
【0106】
この場合も、上記各実施形態同様の作用、効果を奏する。
【0107】
(12) 上記第3実施形態では、ストッパ34を別体の部材として構成したが、図17に示すように、案内板33の一部を水平に折り曲げてストッパ71を構成してもよい。このように構成されたストッパ71でも、閂32はあまり重くないため、十分に支持することができる。この場合、ストッパ34に比べてさらに構造を簡単にすることができる。
【0108】
(13) 上記第4実施形態では、スペーサ42を設けて閂14と座板7との間に隙間を空けたが、図18に示すように、その戸当り72でスペーサ42を兼用してもよい。
【0109】
この場合も、上記各実施形態同様の作用、効果を奏する。
【0110】
(14) 上記第5実施形態では、閂51のスラット3側面にモヘア52を設けたが、図19に示すように、先端がカールした軟質合成樹脂のビード73を閂51のスラット3側面に設けてもよい。
【0111】
また、このモヘア52やビード73は、上記各実施形態のように、閂14、21等が閂案内溝部10に沿って上下に移動する場合に限らず、従来の閂、即ちシャッターの両側に設けられた支持具に横方向から通す従来の閂に用いてもよい。
【0112】
この場合も、上記各実施形態同様の作用、効果を奏する。
【0113】
(15) 上記第1実施形態では、閂14を1本だけ設けたが、2本以上設けてもよい。例えば、2本の閂を設ける場合は、図20及び図21に示すようになる。閂14の上側に第2閂81を設ける。この第2閂81の両端部には、後述の第2閂案内溝84に嵌合して案内される係合突起81Aを設ける。
【0114】
閂案内溝部10内には、その縦方向全長に亘って、断面L字状のスペーサ82,83を設けて第2閂案内溝84を形成する。第2閂81の係合突起81Aは、この第2閂案内溝84に嵌合して上下の移動が案内される。
【0115】
スペーサ82,83には、閂14のためのストッパ85,86が所定位置に設けられる。さらに、第2閂案内溝84内には、閂14のためのストッパ85,86よりも高い位置に第2閂81のためのストッパ87が設けられる。
【0116】
この場合、スラット3を2カ所の位置で支持するので、さらに強力にスラット3を補強することができる。
【0117】
(16) 上記第1実施形態では、ストッパ16を別体の部材として構成したが、図22に示すように、閂案内溝部10の壁面の一部を水平に折り曲げてストッパ91を形成してもよい。
【0118】
さらに、上記第1実施形態では、ストッパ16を平坦面状に形成したが、図23に示すように、ストッパ16の係合突起92を設けると共に、閂14の両端部のうち係合突起92に対向する位置に係合穴93を設けてもよい。これにより、閂14はストッパ16に安定して支持される。
【0119】
(17) 上記第1実施形態では、閂14をスラット3の外側面に設けたが、スラット3の内側面に設けてもよい。この場合は、閂案内溝部10をスラット案内溝部9の内側、即ち、補強管部8に閂案内溝部10を一体的に形成し、この閂案内溝部10の外側にスラット案内溝部9を設ける。
【0120】
(18) 上記各実施形態及び各変形例においては、シャッターが上から下に下ろされることで窓等を閉じるように構成したが、シャッターの閉じる方向は上下左右斜めのいずれの方向でもよいことはいうまでもない。例えば、横方向にずらして閉じる構成や、下から上に上げて閉じる構成のシャッターにおいても、上記同様の作用、効果を奏することができる。なお、この場合は、スラット3側にストッパや係止片を設けて、このスラット3が引き出されるときにストッパや係止片で閂14等を支持してスラット3と一緒に出し入れされることになる。
【0121】
【発明の効果】
以上、詳述したように本発明によれば、次のような効果を奏する。
【0122】
(1) シャッター等の開閉体の外側面又は内側面に閂を配設するので、開閉体の強度を大幅に向上させることができる。また、閂を伴って出し入れさせる閂案内部を設けたので、特別に閂を保管する場所を必要とせず、また閂を取り付けるための作業も必要としないため、その取り扱いが極めて容易になる。さらに、閂案内部の構造が簡単で、安価な開閉体の補強構造を提供することができる。さらにまた、閂又は開閉体のいずれか一方に係止部を、他方に被係止部を備えて、開閉体と閂とが互いに一体的に支持されるようにしたので、開閉体のガタツキが抑えられ、ガタツキ音の発生を防止することができる。
(2) 閂の両端部に抜け止め手段を設けたので、閂は閂案内溝内に挿入された状態で支持され、閂の出し入れの際に誤って閂が外れてしまうことがなくなる。
【0123】
(3) 閂の両端部に取り付けた移動片を、案内板に外側から引っ掛けて閂の案内板に沿う移動を支持するようにしたので、移動片が案内板に支持されて移動し、閂のはずれを防止する。
【0124】
(4) 閂の開閉体側面に開閉体押え部材を設けたので、開閉体のガタツキを抑えられ、ガタツキ音の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るシャッターの補強構造を示す要部斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るシャッターの全体構成を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係るシャッターの動作を示す図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係るシャッターの補強構造を示す要部斜視図である。
【図5】図4のシャッターの補強構造を示す平面図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係るシャッターの補強構造を示す要部斜視図である。
【図7】図6のシャッターの補強構造を示す平面図である。
【図8】本発明の第4実施形態に係るシャッターの補強構造を示す要部斜視図である。
【図9】本発明の第4実施形態に係るシャッターを示す正面図である。
【図10】図8の要部断面図である。
【図11】本発明の第5実施形態に係るシャッターの補強構造を示す要部断面図である。
【図12】本発明の第5実施形態に係るシャッターを示す概略側面図である。
【図13】本発明の第6実施形態に係るシャッターの補強構造を示す要部斜視図である。
【図14】本発明の第6実施形態に係るシャッターを示す概略側面図である。
【図15】折り畳み式係止爪を設けたシャッターが巻き取られる前の状態を示す概略側面図である。
【図16】図15のシャッターの折り畳み式係止爪の部分が巻き取られた状態を示す概略側面図である。
【図17】第3実施形態のストッパ34の変形例を示す要部斜視図である。
【図18】第4実施形態のスペーサ42の変形例を示す要部斜視図である。
【図19】第5実施形態のモヘア52の変形例を示す要部断面図である。
【図20】第1実施形態の閂14を2本設けた変形例を示す要部平面断面図である。
【図21】第1実施形態の閂14を2本設けた変形例を示す要部斜視図である。
【図22】第1実施形態のストッパ16の変形例を示す要部斜視図である。
【図23】第1実施形態のストッパ16の変形例を示す要部斜視図である。
【符号の説明】
1:シャッター、2:シャッターボックス、3:スラット、4,5:ガイドレール、6:下枠、7:座板、8:補強管部、9:スラット案内溝部、10:閂案内溝部、12:モヘア、14,21,32,51:閂、15,22:モヘア、16:ストッパ、22A:ローラ受け部、23:ローラ取り付け穴、24:抜け止め用ローラ、25:ローラ取り付け金具、31:ガイドレール、33:案内板、34:ストッパ、36:スライダ、36A:嵌合部、36B:摺接支持部、41:取り付け穴、42:スペーサ、52:モヘア、61:折り畳み式係止爪、61A:固定板部、61B:蝶番、61C:回動爪部、62:係止穴。
Claims (4)
- 窓や通路等を仕切ったり覆ったりする開閉体と、
この開閉体の繰り出しを案内するガイドレールと、
上記開閉体の外側面又は内側面の一方又は両方に取り付けられて開閉体を補強する閂と、
上記開閉体の繰り出しに伴って繰り出される閂を案内する、上記開閉体のガイドレールに併設された閂案内部と、
この閂案内部に、しかも、上記開閉体のガイドレールに近接されて設けられた、閂の移動を案内する閂案内溝と、
この閂案内溝に設けられた、上記閂を所定位置で支持するストッパと、
上記閂又は開閉体のいずれか一方に設けられた係止部と、
上記開閉体又は閂の他方に設けられ、上記係止部が係止されることで開閉体と閂とが互いに一体的に支持される被係止部とを備え、
上記開閉体の閉鎖動作時には、上記開閉体の端部に設けられた座板が上記閂を支持して上記ストッパまで移動させて上記所定位置で上記ストッパが上記閂を支持する状態に移行させると共に、上記開閉体の閉鎖動作によって上記閂が上記所定位置になったときに上記係止部と上記被係止部とを係止させ、
上記開閉体の開放動作時には、上記座板が上記所定位置に進行したときに、上記ストッパが支持していた上記閂を支持するように移行すると共に、上記係止部と上記被係止部との係止を解放させる
ことを特徴とする開閉体の補強構造。 - 請求項1に記載の開閉体の補強構造において、
上記閂の両端部に、その両端部が上記閂案内溝内に挿入された状態で閂の閂案内溝に沿う移動を許容すると共に、抜け落ちを防止する抜け止め手段を設けたことを特徴とする開閉体の補強構造。 - 窓や通路等を仕切ったり覆ったりする開閉体と、
この開閉体の繰り出しを案内する、一定間隔をおいて平行に配設された一対のガイドレールと、
上記開閉体の外側面又は内側面の一方又は両方に取り付けられて開閉体を補強する閂と、
上記開閉体の繰り出しに伴って繰り出される閂を案内する、上記各ガイドレールから互いに逆方向の外方に張り出した案内板と、
上記閂の両端部に取り付けられた状態で上記各案内板にそれぞれの外側から移動可能に引っ掛かって閂の上記案内板に沿う移動を支持する移動片と、
コ字型の側面形状を有し、上方が開口するように上記ガイドレールに設けられ、上記閂を所定位置で支持するストッパと、
上記閂又は開閉体のいずれか一方に設けられた係止部と、
上記開閉体又は閂の他方に設けられ、上記係止部が係止されることで開閉体と閂とが互いに一体的に支持される被係止部とを備え、
上記開閉体の閉鎖動作時には、上記開閉体の端部に設けられた座板が上記閂を支持して上記ストッパまで移動させて上記所定位置で上記ストッパが上記閂を支持する状態に移行させると共に、上記開閉体の閉鎖動作によって上記閂が上記所定位置になったときに上記係止部と上記被係止部とを係止させ、
上記開閉体の開放動作時には、上記座板が上記所定位置に進行したときに、上記ストッパが支持していた上記閂を支持するように移行すると共に、上記係止部と上記被係止部との係止を解放させる
ことを特徴とする開閉体の補強構造。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の開閉体の補強構造において、
上記閂の開閉体側面に、開閉体と緩やかに接触して開閉体のガタツキを抑える開閉体押え部材を設けたことを特徴とする開閉体の補強構造。
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