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JP3576132B2 - 高圧放電ランプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高圧放電ランプに関し、特に、透光性セラミック材料からなる発光管の管端部における気密封着技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
高圧放電ランプの一種であるメタルハライドランプの発光管に用いる材料としては、従来から石英ガラスが主流であるが、近年、透光性セラミックを使用したものが実用化された。透光性セラミックは、石英ガラスよりも耐熱性が高いため、メタルハライドランプをより高温状態で点灯することができ、演色性などのランプ特性が向上することとなる。
【0003】
しかしながら、上記実用化の過程において、発光管の全長を長くすることが余儀なくされた。透光性セラミックの封着にはフリット封着技術が用いられたのであるが、当該封着材料に用いられるセラミックセメント(フリット)が発光物質である金属ハロゲン化物と高温下で反応を起こすため、フリットによる封着部(管端部)を高温部(放電空間)から遠ざけなければならなかったからである。
【0004】
発光管の長尺化は、当然のことながら、メタルハライドランプ全体に対するコンパクト化の阻害要因になると共に、発光管全体の熱容量が増大するため、ランプ効率が低下し、近年の省エネルギーの要請にも反することとなる。
そこで、あらたな封着技術として、特開2000−100385号公報や特開2001−58882号公報に開示されているメタライズ封着技術が注目されている。メタライズ封着技術による封着部は、金属ハロゲン化物との反応性が低い上に、フリット封着よりも強固な封着力が得られるものとして、以前から、知られていたのであるが、上記公報に記載の技術は、さらに、当該封着部に含浸ガラス相を形成することにより、耐熱衝撃性を改善したものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、耐熱衝撃性が改善されたといっても、発光管を短縮しすぎて、封着部を高温部に近づけすぎると、やはり、封着部における発光管にクラックが発生したり、また、前記含浸ガラス相を形成する材料が発光物質である金属ハロゲン化物によって侵蝕されてしまい、発光光色が変化してしまうという問題の発生することが判明した。
【0006】
上記の課題に鑑み、本発明は、発光管全長を可能な限り短縮でき、もって、ランプ効率を向上させた高圧放電ランプを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明に係る高圧放電ランプは、放電空間を形成する本管部と当該本管部の両側に設けられた細管部とからなり、透光性セラミック材料で形成された発光管と、前記細管部に支持された軸部を有し、先端部同士が前記放電空間において間隔をおいて対向するように設けられた一対の電極とを有し、前記一対の電極の内、少なくとも一方の電極は、その軸部が、耐ハライド性金属からなる筒状の保持部材に挿通された状態で前記細管部に支持されており、 前記保持部材と前記細管部とが、耐ハライド性金属焼結体と当該焼結体の開気孔中に含浸された混合ガラスとを含む接合体を介して、封着されてなる高圧放電ランプにおいて、定常点灯時に、前記接合体による接合領域における前記放電空間に近い方の端部温度を、前記接合体による接合領域に対応する前記細管部の前記放電空間に近い方の表面温度で評価した場合に、当該表面温度が740℃以上であって、かつ950℃を超えないことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る高圧放電ランプを、高圧放電ランプの一種であるメタルハライドランプに基づいて、図面を参照しながら説明する。
図1は、実施の形態に係るメタルハライドランプ21の一部破断図である。
当該メタルハライドランプ(以下、単に「ランプ」と言う。)21は、定格ランプ電力150[W]で、一般屋内照明に用いられるタイプのものである。
【0010】
図1に示すように、ランプ21は、口金23が設けられた外管バルブ22内に、発光管1を有する発光部2が収納された構造を有している。また、外管バルブ22内の発光管1周囲には、外管バルブ22破損防止用のシールド石英管24が配されている。外管バルブ22は、石英または硬質ガラスで形成されており、当該外管バルブ22内には、窒素主体のガスが封入されている。
【0011】
図2は、上記発光部2の縦断面図である。
本図に示すように、発光部2は、本管部3と当該本管部3の両側から延伸された細管部4,5とからなる発光管1を有している。本管部3と細管部4,5は、共に、約1200℃の耐熱性を有する透光性多結晶アルミナセラミック材料で形成されている。本管部3は放電空間を形成し、細管部4,5はタングステン電極10,11の軸部(タングステン電極棒12,13)を支持する。また、発光管1内には、金属ハライド(DyI+TmI+HoI+TlI+NaI)から成る発光物質20、緩衝ガスとなる水銀、および始動補助用希ガスとしてアルゴンが、それぞれ所定量封入されている。
【0012】
タングステン電極(以下、単に「電極」と言う。)10,11は、タングステン電極棒(以下、単に「電極棒」と言う。)12,13と当該電極棒12,13の一端部側に巻回されたタングステンコイル14,15とから構成されている。また、電極棒12,13の細管部4,5と重なる部分には、細管部4,5内の空間をできるだけ充塞するためのモリブデンコイル32,33が巻回されている。
【0013】
電極10,11は、その軸部である電極棒12,13が、電極保持部材であるモリブデン細管6,7に挿通されており、当該モリブデン細管6,7を介して、細管部4,5に支持されている。モリブデン細管6,7は、文字通り、モリブデンで形成されており、モリブデンは、言うまでもなく耐ハライド性金属である。なお、電極棒12,13とモリブデン細管6,7とは、細管部4,5の出口付近において、レーザ溶接により、気密接合(封着)されている(18,19)。このとき、タングステンコイル14,15の一部もいっしょに溶融され、一体的に接合される。また、電極棒12,13の、気密接合部18,19から両側に突出した部分は、外部リード線として用いられる。
【0014】
モリブデン細管6,7と細管部4,5とは、接合体8,9を介して行われるメタライズ封着技術によって封着されている。
図3は、前記接合体8による封着部の一部を拡大した断面図であり、細管部4(アルミナセラミック)とモリブデン細管6(モリブデン)の、接合体8による接合(封着)状態を詳細に示す図である。なお、もう一方の接合体9は接合体8と同じものであるので、ここでは、接合体8を代表に説明することとする。
【0015】
本図に示すように、接合体8は、モリブデン細管6に接する主層81と、細管部4と主層81との界面に存在するDy−Al系ガラスからなる界面ガラス層82とから構成されている。主層81は、モリブデン等の金属粉末の焼結体からなり、開気孔を有する多孔質骨格83と、前記開気孔中に含浸されている、Dy−Alを主成分とするDy−Al系の混合ガラスからなる含浸ガラス相84とからなっている。なお、Dy−Al系混合ガラスには、LaやYなどの副成分を含ませてもよい。上記の構成からなる接合体8によれば、開気孔中に含浸されている混合ガラスが、一種の緩衝材として機能するので、耐熱衝撃性が高められるのである。すなわち、上記接合体8は、開気孔を有する金属焼結体と当該開気孔中に含浸された混合ガラスとを含むことを特徴とするものである。なお、上記接合体8およびその製造方法、ならびに当該接合体を用いた接合方法については、特開2001−58882号公報に詳細に記載されているので、これ以上の説明については省略する。
【0016】
図2に戻り、以上の構造を有する発光部2における主要各部の寸法は、以下の通りである。
本管部最大内径φ1:10.7 [mm]
本管部内全長 Lo:15.4 [mm]
電極間距離 Le:10.0 [mm]
細管部外径 3.2 [mm]
細管部内径 1.30[mm]
モリブデン細管外径 1.2 [mm]
モリブデン細管肉厚 0.10[mm]
電極棒線径 0.5 [mm]
なお、メタライズ封着による封着部の発光管1の管軸方向の長さ(以下、「メタライズ封着長」と言う。)Lfは3.5mmである。この上記メタライズ封着長Lfは、気密性を保証するために必要不可欠な長さに設定されたものである。また、発光管1の管壁負荷weは、約27[W/cm]に設定されている。
【0017】
上記のような構成からなる発光部2においては、細管部4,5の熱容量が小さいほど、ランプ効率が向上することとなる。細管部4,5の熱容量の大きさの調整には、その全長を伸縮する方法とその外径を拡縮する方法とが考えられる。本願発明者は、全長を伸縮する方法を採用し、先ず、細管部4,5全長を4mmと極端に短くしたメタルハライドランプを制作(試作)し、当該試作ランプの点灯試験を行った。
【0018】
その結果、ランプ効率は97[lm/W]であった。この値は、同じ定格ランプ電力であるフリット封着技術を用いたメタルハライドランプ(以下、「比較ランプ」と言う。)のランプ効率90[lm/W]と比較し、約8%も高いものであり、予想通り、高ランプ効率のメタルハライドランプとなった。また、一般演色評価数Raにおいても、比較ランプの90よりも高い92という数値が得られた。ここで、定常点灯時における、本管部の最冷点温度である本管部端部根元Cの表面温度を測定してみると約990℃であった。これは、比較ランプにおける最冷点温度が約740℃であるのに対し、250℃も上昇したものとなっている。このことから、比較ランプと対比した場合の、ランプ効率の向上とRa値の改善とは、主に金属ハライドからなる発光物質の蒸気圧上昇の効果によるものと考えられる。
【0019】
しかしながら、上記試作ランプを、5.5時間の点灯と0.5時間の消灯を繰り返しておこなう寿命試験にかけたところ、試験開始から約500時間経過した頃から、前記メタライズ封着による封着領域(接合領域)に対応する前記細管部5,6の前記放電空間に近い方の端部付近で亀裂破損が生じるという問題が発生した。定格寿命時間6000時間に至るまでの、当該亀裂破損発生率(不良発生率)は、27%であった。このことは、前記接合体8,9には、緩衝材としてガラス相(混合ガラス)が含まれているとはいえ、当該接合体8,9と熱源の存在する放電空間とを近づけすぎて、当該接合体8,9を過度の高温に晒すと、やはり、当該接合体8,9における線膨張係数と細管部4,5を形成する透光性セラミック材料における線膨張係数との差異が原因で、当該細管部4,5に亀裂が生じるものと思われた。
【0020】
また、少なくとも上記定格寿命時間に至るまでの間では、封着部でのスローリークこそ発生しなかったものの、発光色の変化が認められた。当該発光色変化の発生率(不良発生率)は、約4%であった。そこで、発光色変化の認められた試作ランプの封着部を調べてみると、放電空間に近い方の端部領域において、接合体8,9に含まれる前記Dy−Al系ガラスが、前記発光物質20中の、特に、NaI、DyI、及びTmIによって浸蝕されていることがわかった。発光色の変化は、浸蝕により、接合体8,9から放電空間へと放出された前記Dy−Al系ガラスに起因するものと思われれる。上記した浸蝕現象は、やはり、接合体8,9と熱源の存在する放電空間とを近づけすぎて、当該接合体8,9を過度の高温に晒すことによって発生するものと推察された。
【0021】
そこで、本願発明者は、メタライズ封着長Lfは一定のまま、細管部全長Laを変化させた(図2に示す非封着長Lxを少しずつ長くさせた)試作ランプを制作して上記と同様の試験を実施した。非封着長Lxを長くすることは、とりもなおさず、接合体8,9による接合領域における放電空間に近い方の端部61,71(以下、「メタライズ封着先端部」と言う。)を、熱源の存在する放電空間から遠ざけることにほかならず、もって、当該メタライズ封着先端部の温度を低下させることができるからである。
【0022】
なお、メタライズ封着先端部の温度を直接に測定することは困難であるため、当該先端部に対応する細管部の表面Pにおける温度(以下、「メタライズ封着先端部の外表面温度」と言う。)で評価することとした。当該表面温度は、測定精度±3.0%の放射温度計によって、定常点灯時に測定した。
図4及び図5に試験結果を示す。図4は、メタライズ封着先端部の外表面温度と発光光色変化による不良発生率との関係を示すグラフであり、図5は、メタライズ封着先端部の外表面温度と細管部亀裂破損による不良発生率との関係を示すグラフである。
【0023】
図4から、メタライズ封着先端部の外表面温度が950℃以下になると、発光光色変化による不良が発生しなくなることがわかる。換言すると、メタライズ封着先端部の外表面温度が950℃を超えない範囲とすることで、発光光色変化による不良の発生を防止できるのである。このことは、メタライズ封着先端部の外表面温度が950℃を僅かに上回った温度になったときの、メタライズ封着先端部の温度が、発光物質による前記Dy−Al系ガラスへの浸蝕作用が働く下限温度(浸蝕開始温度)になっているためであると考えられる。すなわち、メタライズ封着先端部の外表面温度が950℃を超えない範囲とすることで、メタライズ封着先端部の温度を、発光物質による前記Dy−Al系ガラスへの浸蝕作用が働く下限温度(浸蝕開始温度)を超えないこととすることができ、もって、発光光色変化による不良の発生を防止できるのである。
【0024】
また、図5から、メタライズ封着先端部の外表面温度が約983℃以下になると、細管部亀裂破損による不良が発生しなくなることがわかる。
以上のことから、メタライズ封着先端部の外表面温度が950℃を超えない範囲とすることで、上記した2つの不良の発生を同時に防止することが可能となる。
【0025】
また、本願発明者は、上記した試験においてランプ効率も測定した。
測定結果を図6に示す。本図は、横軸にメタライズ封着先端部の外表面温度を、縦軸に前記比較ランプに対するランプ効率の向上率をとったグラフである。
図6から、上記2つの不良が発生しなくなる、メタライズ封着先端部の外表面温度950℃においても、実施の形態に係るランプは、比較ランプよりも約6%高いランプ効率を示すことがわかる。
【0026】
また、メタライズ封着先端部の外表面温度を740℃以上とすることで、比較ランプと同等若しくはそれ以上のランプ効率が得られることがわかる。しかも、ランプ効率が比較ランプと同等の場合でも(もちろん、同等以上の場合でも)、本実施の形態に係るランプでは、以下に示す理由から、比較ランプに比して信頼性の高い封着部を得ることができるのである。
【0027】
すなわち、比較ランプにおけるフリットには、通常、封着時の作業性や熱膨張係数の最適化を考慮して、シリカなどが相当量含有されている。しかし、当該シリカは金属ハライドと反応しやすく、寿命中、フリットに組織破壊が起こってしまう。その結果、比較ランプでは、寿命中、封着部にクラックが発生して不点灯になったり、発光物質が発光管の外部へ徐々に漏れるといったスローリークが発生して、特性変化が生じたりしてしまう。
【0028】
一方、本実施の形態に係るランプでは、接合体にはシリカのような金属ハライドと反応しやすい物質が含まれていないので、金属ハライドに対して化学的に安定であり、よってその封着部に上記したクラックやスローリークといった問題は発生しにくいのである。したがって、フリット封着によるよりもメタライズ封着による方が、封着部の高気密性を長く維持でき、その結果、メタライズ封着を採用したメタルハライドランプの方が、フリット封着を採用したものよりも長寿命となるのである。なお、接合体にシリカを含有させた場合でも、それが微量であれば、上記したクラックやスローリークが発生することはない。
【0029】
以上説明したように、上記2つの不良の発生を防止すると共に、比較ランプと同等以上のランプ効率が確保できるメタライズ封着先端部の外表面温度範囲は、740℃以上950℃以下となる。
上記したランプ効率の比較試験は、定格ランプ電力150[W]におけるものであるが、詳細なデータは示さないが、本願発明者は、定格ランプ電力70〜150[W]において、同様の試験を行い、上記と同様の結果が得られることを確認している。
【0030】
なお、上記試験における、メタライズ封着先端部の外表面温度と非封着長Lxとの対応関係は、表1に示す通りである。
【0031】
【表1】
Figure 0003576132
上表からわかるように、メタライズ封着先端部の外表面温度が950℃となるのは、非封着長Lxが2.0mmのときである。また、このときの、メタライズ封着先端部の、これに近い方の電極先端部からの、発光管管軸方向に測った距離は、(Lo−Le)/2+Lx=4.7mmとなる。したがって、メタライズ封着先端部の外表面温度が950℃を超えない範囲は、言いかえると、メタライズ封着先端部の、これに近い方の電極先端部からの、発光管管軸方向に測った距離が4.7mmよりも短くならない範囲となる。
【0032】
また、メタライズ封着先端部の外表面温度が740℃となるのは、非封着長Lxが14.0mmのときであり、このときの、メタライズ封着先端部の、これに近い方の電極先端部からの、発光管管軸方向に測った距離は、(Lo−Le)/2+Lx=16.7mmとなる。したがって、メタライズ封着先端部の外表面温度範囲が、740℃以上950℃以下となる範囲は、言いかえると、メタライズ封着先端部の、これに近い方の電極先端部からの、発光管管軸方向に測った距離が4.7mm以上16.7mm以下の範囲となる。
【0033】
なお、ここでは、発光管に亀裂破損が生じたり、発光光色が変化することなく、ランプ効率を向上させることを可能とする構成を、メタライズ封着先端部の電極先端部からの距離としても捉えたが、本件発明の本質は、やはり、定常点灯時における、メタライズ封着先端部の温度、ひいては、メタライズ封着先端部の外表面温度を規定したことにあるのである。すなわち、これら以外のパラメータ、例えば、細管部の全長Laや非封着長Lxなどでは基本的に規定し得ないのである。前記全長Laや非封着長Lxなどは、定格ランプ電力の大きさ、設定される管壁負荷、発光管の基本構造などに左右されて変動するものだからである。例えば、高圧放電ランプが使用される分野によっては、当該高圧放電ランプの長寿命化を図るため、発光管の管壁負荷は低めに設定されるのであるが、この場合、放電空間における点灯時温度を最適な高温状態に保持するためには、非封着長Lxはより短縮されるからである。
【0034】
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限られないことはもちろんであり、例えば、以下の形態とすることもできる。
(1)上記実施の形態では、本管部と細管部とを別個に作成して組み立てることにより発光管を形成することとしたが、これに限らず、本管部と細管部とを一体的に形成することとしてもよい。
【0035】
(2)上記実施の形態では、発光管の両端とも、メタライズ封着によって封着することとしたが、一方は、フリット封着によって封着するようにしてもよい。この場合であっても、両端ともフリット封着による場合と比較して、発光管の全長が短くなり、ランプ効率が向上することとなる。フリット封着による場合には、モリブデン細管は用いられず、電極棒はセラミックセメント(フリット)を介して細管部に支持されると共に、当該細管部において封着がなされる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る高圧放電ランプによれば、発光管に亀裂破損が生じたり、発光光色が変化することなく、ランプ効率を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係るメタルハライドランプの一部破断図である。
【図2】上記メタルハライドランプにおける発光部の縦断面図である。
【図3】上記発光部の発光管における、封着部の拡大断面図である。
【図4】メタライズ封着先端部の外表面温度と発光光色変化による不良発生率との関係を示す図である。
【図5】メタライズ封着先端部の外表面温度と細管部亀裂破損による不良発生率との関係を示す図である。
【図6】メタライズ封着先端部の外表面温度と、フリット封着によるメタルハライドランプに対するランプ効率の向上率との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 発光管
3 本管部
4,5 細管部
6,7 モリブデン細管
8,9 接合体
10,11 タングステン電極
12,13 タングステン電極棒

Claims (1)

  1. 放電空間を形成する本管部と当該本管部の両側に設けられた細管部とからなり、透光性セラミック材料で形成された発光管と、
    前記細管部に支持された軸部を有し、先端部同士が前記放電空間において間隔をおいて対向するように設けられた一対の電極とを有し、
    前記一対の電極の内、少なくとも一方の電極は、その軸部が、耐ハライド性金属からなる筒状の保持部材に挿通された状態で前記細管部に支持されており、
    前記保持部材と前記細管部とが、耐ハライド性金属焼結体と当該焼結体の開気孔中に含浸された混合ガラスとを含む接合体を介して、封着されてなる高圧放電ランプにおいて、
    定常点灯時に、前記接合体による接合領域における前記放電空間に近い方の端部温度を、前記接合体による接合領域に対応する前記細管部の前記放電空間に近い方の表面温度で評価した場合に、当該表面温度が740℃以上であって、かつ950℃を超えないことを特徴とする高圧放電ランプ。
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