JP3574055B2 - 無線基地局 - Google Patents
無線基地局 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3574055B2 JP3574055B2 JP2000256525A JP2000256525A JP3574055B2 JP 3574055 B2 JP3574055 B2 JP 3574055B2 JP 2000256525 A JP2000256525 A JP 2000256525A JP 2000256525 A JP2000256525 A JP 2000256525A JP 3574055 B2 JP3574055 B2 JP 3574055B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mobile station
- base station
- communication
- signal
- electric field
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 238000004891 communication Methods 0.000 claims abstract description 77
- 230000006854 communication Effects 0.000 claims abstract description 76
- 239000013598 vector Substances 0.000 claims abstract description 76
- 230000004044 response Effects 0.000 claims abstract description 53
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 claims description 78
- 230000005684 electric field Effects 0.000 claims description 68
- 238000005562 fading Methods 0.000 claims description 39
- 238000004364 calculation method Methods 0.000 abstract description 38
- 230000000694 effects Effects 0.000 abstract description 6
- 238000010276 construction Methods 0.000 abstract 1
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 45
- 238000000034 method Methods 0.000 description 29
- 230000008569 process Effects 0.000 description 13
- 230000000875 corresponding effect Effects 0.000 description 8
- 238000012544 monitoring process Methods 0.000 description 7
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 description 6
- 230000003044 adaptive effect Effects 0.000 description 4
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 4
- 238000001514 detection method Methods 0.000 description 3
- 230000002411 adverse Effects 0.000 description 2
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 2
- 239000000284 extract Substances 0.000 description 2
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 2
- 230000002159 abnormal effect Effects 0.000 description 1
- 230000004913 activation Effects 0.000 description 1
- 238000001994 activation Methods 0.000 description 1
- 230000007175 bidirectional communication Effects 0.000 description 1
- 230000008859 change Effects 0.000 description 1
- 230000002596 correlated effect Effects 0.000 description 1
- 238000013500 data storage Methods 0.000 description 1
- 230000002542 deteriorative effect Effects 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- 238000000605 extraction Methods 0.000 description 1
- 230000006870 function Effects 0.000 description 1
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 1
- 238000010295 mobile communication Methods 0.000 description 1
- 230000007261 regionalization Effects 0.000 description 1
- 238000000926 separation method Methods 0.000 description 1
- 230000008054 signal transmission Effects 0.000 description 1
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04W—WIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
- H04W88/00—Devices specially adapted for wireless communication networks, e.g. terminals, base stations or access point devices
- H04W88/08—Access point devices
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04W—WIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
- H04W16/00—Network planning, e.g. coverage or traffic planning tools; Network deployment, e.g. resource partitioning or cells structures
- H04W16/24—Cell structures
- H04W16/28—Cell structures using beam steering
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04W—WIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
- H04W72/00—Local resource management
- H04W72/50—Allocation or scheduling criteria for wireless resources
- H04W72/54—Allocation or scheduling criteria for wireless resources based on quality criteria
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
- Signal Processing (AREA)
- Mobile Radio Communication Systems (AREA)
- Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
- Time-Division Multiplex Systems (AREA)
- Monitoring And Testing Of Transmission In General (AREA)
- Radio Transmission System (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の移動局と空間多重により無線通信を行う無線基地局に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、PHS、携帯電話機等の移動体端末の増加に伴い、周波数資源の有効利用に対する社会的要請が高まっている。この要請に応える方法の1つに空間多重方式がある。
空間多重方式とは、異なる方向にある複数の移動局に対してそれぞれ指向性パターンを形成することにより同時刻において同一周波数で複数の移動局と通信する通信方式である。
【0003】
空間多重方式により通信を行う無線基地局は、固定的に設置された複数のアンテナを有し、複数のアンテナの各信号の振幅と位相とをウェイトベクトルで重み付けすることにより、複数のアンテナ全体として指向性パターンを形成する。個々の移動局に対応する指向性パターンを形成するために、無線基地局は、個々の移動局に対応するウェイトベクトルを移動局の方向に追随して算出している。算出方法の一手法としては、複数のアンテナより受信される各信号を適当なウェイトベクトルで重み付け合成した信号と無線基地局が生成した参照信号とを比較し、その差が最小になるようにウェイトベクトルを単位時間ごとに更新する方法がある。ここで参照信号としては、移動局からの信号に含まれるプリアンブルやユニークワード等、無線基地局にとってそのビットパターンが既知の信号が用いられる。時間経過とともにウェイトベクトルの値は一定値に収束し、プリアンブル、ユニークワード等に続いて送られてくる信号が、収束したウェイトベクトルで重み付け合成されて抽出される。送信時には直前の受信時に算出したウェイトベクトルを用いる。
【0004】
なお、空間多重技術については、「パス分割多元接続(PDMA)移動通信方式」(信学技報RCS93−84(1994−01),pp37−44)に記載されている。
ところで無線基地局は、既に通信中の移動局と新たに通信チャネルの割当要求を受付けた他の移動局とについて、両移動局を空間多重により通信することの適否を次のように判断する。
【0005】
無線基地局は、前記両移動局について受信応答ベクトルを計算し、計算した2個の応答ベクトル間の相関値を算出する。ここで応答ベクトルとは移動局が存在する方向に関する情報であり、2つの移動局の応答ベクトルの相関値は、2つの移動局が存在する方向の近さを示す指標となる。
算出した相関値がしきい値より大きい場合には、両者が略同方向に存在するため、指向性パターンの差異によって両者の信号を分離することは不可能であると考えられる。この場合には、無線基地局は、両者を空間多重不適と判断する。
【0006】
また、無線基地局は、前記両移動局の信号の電界強度を受信応答ベクトルに基づいて求め、2つの電界強度の比を算出する。
算出した電界強度比がしきい値よりも大きい場合には、指向性パターンを最善に形成しても、両者の信号の強度比がアンテナの利得比を上回るため、両者の信号を適切に分離できないと考えられる。この場合には、無線基地局は、両者を空間多重不適と判断する。
【0007】
複数の移動局をさらに時分割多重方式を併用して接続する無線基地局は、新たな移動局に対して通信チャネルを割り当てる際、時分割多重通信に用いられるタイムスロットに空きがない場合には、前記空間多重の適否判断をタイムスロット毎に行い、新たな移動局との間で空間多重不適と判断される移動局が使用していないタイムスロットにおいて、空間多重により通信チャネルを割り当てる。
【0008】
このようにして無線基地局は空間多重通信に適した移動局の組み合わせによってのみ空間多重を行い、さらに空間多重している間は無線基地局の指向性パターンを各移動局が存在する方向に追随することにより、混信を防ぎ、適切な通信品質を保って通信を行う。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術によれば、無線基地局は、新たな移動局に対して空間多重により通信チャネルを割当てる際、当該新たな移動局と既に通信中の移動局との応答ベクトルの相関値、及び当該新たな移動局から受信した信号の電界強度と既に通信中の移動局から受信した信号の電界強度との比を、それぞれのしきい値と比較することにより空間多重の適否を判断しているが、この方法によって両移動局が空間多重に適すると判断された場合であっても、両者に対して重み係数の算出に失敗し、正しい指向性パターンを形成できない場合があった。
【0010】
正しい指向性パターンを形成できない場合、新たな移動局が通信を開始できないだけでなく、既に通信中の移動局との通信が途切れる場合もあり、各移動局に適切な通信品質を保証できないという問題があった。
上記問題に鑑みて、本発明は、空間多重の適否判断の精度を向上し、無線基地局と移動局との間において一定の通信品質を保証することができる無線基地局を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため、本発明の無線基地局は、複数の移動局と通信する無線基地局であって、第1の移動局の通信品質を示す指標に基づいて、前記第1の移動局と第2の移動局とを空間多重通信するか否かを判定する判定手段と、空間多重すると判定された場合に前記第1の移動局と前記第2の移動局とを空間多重通信する通信手段とを備える。
【0012】
また前記指標は、無線基地局から前記第1の移動局への信号の送信タイミングと無線基地局から前記第2の移動局への信号の送信タイミングとの間の送信タイミング差であり、前記判定手段は前記送信タイミング差が所定タイミング差より大きい場合に空間多重通信すると判定するよう構成される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態における無線基地局について図面を用いて説明する。
<無線基地局100の構成>
図1は、本実施形態の無線基地局100の構成を示すブロック図である。
同図において無線基地局100は、アンテナ11〜14、送受信切替スイッチ21〜24、受信部31〜34、加算部41〜44、送信部51〜55、信号処理部50a〜d、TDMA処理部60、ディジタル網インタフェース部70、制御部80、情報記憶部90から構成され、4チャネル多重マルチキャリアTDMA/TDD方式による時分割多重双方向通信を行い、かつTDMA/TDDフレームの各スロットにおいてアダプティブアレイ方式による空間多重通信(空間分割多元接続)を行う。特に無線基地局100は、新たに通信チャネルの割り当てを要求してきた移動局、すなわちリンクチャネル確立要求を送信してきた移動局(以下、新規移動局と呼ぶこととする)と、既に通信チャネルを割当てている移動局(以下、通信中移動局と呼ぶこととする)との空間多重の適否を各種情報から判定し、この判定結果に応じて新規PSに割当てる通信チャネルの決定を行う。
【0014】
送受信切替スイッチ21〜24は、TDMA/TDDフレームの送受信に応じて送信と受信とを切替えるためのスイッチである。
受信部31は、TDMA/TDDフレームの受信時においてアンテナ11、送受信切替スイッチ21を介して受信される高周波信号を低周波の信号に変換し、さらにA/D変換した信号を信号処理部50a〜dへ出力する。受信部32〜34についても同様である。
【0015】
加算部41は、信号処理部50a〜dより出力される信号を加算して送信部51に出力する。つまり加算部41は、アンテナ11用に重み付けされた各移動局への送信信号を多重化して送信部51に出力している。
加算部42〜44についても同様である。
送信部51は、加算部41からの低周波の信号をD/A変換して高周波信号に変換、増幅し、送受信切替スイッチ21を介してアンテナ11に出力する。送信部52〜53についても同様である。
【0016】
信号処理部50aは、DSP(Digital Signal Processor)により実現され、制御部80の制御下で、TDMA/TDDフレームにおいて時分割多重している各移動局に対応してアダプティブアレイ制御に関する信号処理を行う。同図の信号処理部50aは、その信号処理の構成を機能的に示し、アレイ受信部55、ウェイト計算部56、アレイ送信部57から構成される。アレイ受信部55は、各受信タイムスロットにおいて受信部31〜34からの信号をウェイト計算部56からのウェイトベクトルで重み付け合成することにより1つの移動局に対応する受信信号を抽出してTDMA処理部60に出力する。アレイ送信部57は、各送信タイムスロットにおいてTDMA処理部60からの1つの移動局に対する送信信号をウェイト計算部56からのウェイトベクトルで重み付けして加算部41〜44に出力する。ウェイト計算部56は、各受信タイムスロットにおいては受信部31〜34からの信号に基づいて1つの移動局に対応する受信信号を抽出するためのウェイトベクトルを計算してアレイ受信部55に供給し、各送信タイムスロットにおいてはアレイ受信部55に供給したものと同じウェイトベクトルをアレイ送信部57に供給する。
【0017】
またウェイト計算部56は、移動局から受信される信号に基づいて、各タイムスロットにおける空間多重の適否判定に用いるための各種パラメータの検出や算出等を行う。ウェイト計算部56については後に詳しく説明する。
信号処理部50b〜dについても信号処理部aと同じ構成であり、各タイムスロットにつき1つの移動局のアダプティブアレイ制御の信号処理及び空間多重適否判定用の各種パラメータの検出等を行う。
【0018】
すなわち信号処理部50a〜dは、1組の送受信タイムスロットを制御チャネルに割当て、残り3組の送受信タイムスロットを通信チャネルに割当てることにより最大3つの移動局を時分割多重し、かつそれぞれがアダプティブアレイ制御を行うことにより最大4つの移動局を空間多重するので、合計最大12の移動局を多重して通信することができる。
【0019】
TDMA処理部60は、信号処理部50a〜50dとディジタル網インタフェース70との間で呼毎のTDMA/TDDフレームの分解及び組み立てを行う。
またTDMA処理部60は、タイミング制御部61を備える。タイミング制御部61は、TDMA/TDDフレームの基準タイミングを発生する他、個毎の受信タイミング及び送信タイミングを管理する。ここで管理される送信タイミングもウェイト計算部56で計算または検出される各種パラメータと同様に空間多重の適否判定に用いられる。
【0020】
ディジタル網インタフェース70は、ISDN回線を介して交換機(図外)と接続されており、TDMA処理部60と交換機との間で伝送方式に応じた信号の変換等を行う。
情報記憶部90は、しきい値テーブル200、品質指標値テーブル300、新規PS情報400を記憶する。これらは制御部80により読み書きされる。詳しいデータ構成については図2〜4を用いて後に説明する。
【0021】
制御部80は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などから構成され、マイクロプロセッサがROMに記録されているプログラムを実行することにより、その機能を達成する。
<ウェイト計算部56の詳細説明>
以下、ウェイト計算部56のウェイトベクトルの算出について説明する。
【0022】
【数1】
数1に示すように、アレイ受信部55は、受信部31〜34から渡される受信信号ベクトルx1(t)、x2(t)、x3(t)、x4(t)のそれぞれに対してウェイトベクトルw1(t)、w2(t)、w3(t)、w4(t)をそれぞれ掛け合せた値の総和である仮受信信号y1(1)を求め、判定部(不図示)により位相を補正した結果である抽出信号S1(t)に変換する。
【0023】
なお、tは信号が到達する時間を示し、PHS規格における1シンボルを受信する時間を単位としたタイムスロット内での経過時間を示す値をとる。
従って、受信信号x1、x2、x3、x4、ウェイトベクトルw1、w2、w3、w4等はtの値が1、2、・・・という信号列である。また、受信信号x1、x2、x3、x4、ウェイトベクトルw1、w2、w3、w4、仮受信信号y1、抽出信号S1は、振幅、位相を有するもので、複素数で表すことができる。
【0024】
ここでは、ウェイト計算機56は、最小二乗平均誤差方式(MMSE方式)を用いて次のようにしてウェイトベクトルを算出するものとする。
ウェイトベクトルは、適当な値の初期値が定められており、参照信号d(t)と、抽出信号S1(t)との誤差を最小とするように、予め定められた範囲内でw(t)の値を変動させて調整することにより、単位時間毎にw(t+1)に更新されるものである。ここで、wはウェイトベクトルw1、w2、w3、w4を表す。
【0025】
参照信号d(t)と抽出信号S1(t)との誤差をe(t)とすると、
【0026】
【数2】
よって、誤差e(t)の平均2乗誤差は次のように表される。
【0027】
【数3】
ここでE[]はアンサンブル平均を表す。
w1(t+1)、w2(t+1)は、この平均2乗誤差を小さくするようにそれぞれw1(t)、w2(t)を修正した値をとる。時間経過と共にウェイトベクトルの値は一定値に収束し、プリアンブル、ユニークワード等に続いて送られるところの通信内容である本体的なデータの受信段階では、抽出信号S1(t)は正確なものとなる。なお、通信が開始された後は、前回のタイムスロットにおいて最終的に得られたウェイトベクトルの値がその次の回のタイムスロットに関してのウェイトベクトルの初期値として用いられることもある。
【0028】
次に、ウェイト計算部56における空間多重適否判定用の各種パラメータの検出及び算出について説明する。
ウェイト計算部56は、応答ベクトル計算部561、RSSI(Receive Signal Strength Indication)測定部562、MSE(Mean Square Error)計算部563、FD計算部564から構成される。
【0029】
応答ベクトル計算部561は、各受信タイムスロットにおいて、受信部31〜34より信号処理部50aに入力される各信号と、アレイ受信部55で重み付け合成された信号とに基づいて、移動局の応答ベクトルを算出する。応答ベクトルは、移動局から無線基地局100までの信号の伝播路、すなわち移動局から無線基地局100への信号の到来方向等を表すものである。
【0030】
以下、応答ベクトル計算部561が行う応答ベクトル算出方法について説明する。
移動局1、移動局2、移動局3、移動局4が送信する信号をS1’(t−τ1)、S2’(t−τ2)、S3’(t−τ3)、S4’(t−τ4)とし、アンテナ11〜14(それぞれ第1アンテナ〜第4アンテナともいう)及び受信部31〜34を介して信号処理部50aに入力される各信号をx1(t)、x2(t)、x3(t)、x4(t)とする。またhijは、移動局jから第iアンテナまでの伝播路を表す複素数である。ここでτ1、τ2、τ3、τ4は、tを基準としたときの無線基地局100における受信タイミングであり、個々の移動局と無線基地局100との間の距離の違いによって生じる到来時間の差を表す。
【0031】
S1’(t−τ1)〜S4’(t−τ4)とx1(t)〜x4(t)との間には次の関係が成立する。
【0032】
【数4】
なお、n1(t)、n2(t)、n3(t)、n4(t)は雑音である。また、無線基地局100が分離抽出した抽出信号S1(t)と、ユーザAが送信する信号であるS1’(t−τ1)とは、送信された信号が正常に受信でき分離抽出が適切に行えたとすれば等しいものとなる。
【0033】
信号処理部50aの応答ベクトル計算部561は、抽出信号S1(t)の複素共役であるS1 *(t)と、信号x1(t)、x2(t)、x3(t)、x4(t)とを用いて次式のように受信応答ベクトルの成分であるh11、h21、h31、h41を算出する。
【0034】
【数5】
ここでE[]はアンサンブル平均を表しており、ある程度の期間、t=1、2、・・・、nにおける平均値を意味する。例えばnを100とし、100シンボル期間における平均値を算出する。
【0035】
抽出信号S1(t)、S2(t)、S3(t)、S4(t)が正常に得られ、それぞれ送信された信号S1’(t−τ1)、S2’(t−τ2)、S3’(t−τ3)、S4’(t−τ4)と同等とみなせる状態においては、数4について、S1’(t−τ1)、S2’(t−τ2)、S3’(t−τ3)、S4’(t−τ4)をそれぞれS1(t)、S2(t)、S3(t)、S4(t)と置き換え、両辺にS1 *(t)を乗じてアンサンブル平均をとると、次の数6が得られる。
【0036】
【数6】
ここでE[S1(t)S1 *(t)]=1であり、また、基本的に各移動局から送信された信号S1’(t−τ1)、S2’(t−τ2)、S3’(t−τ3)、S4’(t−τ4)の間には相関関係がなく、信号S1’(t−τ1)と雑音成分にも相関関係がないため、E(S2(t)S1 *(t)]=0、E(S3(t)S1 *(t)]=0、E(S4(t)S1 *(t)]=0、E[n1(t)S1 *(t)]=0、E[n2(t)S1 *(t)]=0、E[n3(t)S1 *(t)]=0、E[n4(t)S1 *(t)]=0である。
【0037】
従って、数6から数5が導出できることになる。なお、これにより雑音成分の影響を数式上除去している。
信号処理部50aにおける応答ベクトル計算部561は、数5に示した計算を行って移動局jに対する応答ベクトルHj=(h1j,h2j,h3j,h4j)を求める。また信号処理部50b〜dにおける応答ベクトル計算部561それぞれも、同様の手順により応答ベクトルを算出する。
【0038】
また応答ベクトル計算部561は、通信中の移動局だけでなく、新規移動局につても当該移動局から通信チャネル割当て要求を受付けたときに、制御チャネルにおいて新規移動局の応答ベクトルの計算を行う。
RSSI測定部562は、タイムスロット毎に移動局の受信信号から電界強度を検出する。
【0039】
またRSSI測定部562は、新規移動局から通信チャネルの割当て要求を受付けたときにも制御チャネルにて電界強度の検出を行う。
MSE計算部563は、タイムスロット毎に移動局の数3に示した平均2乗誤差を算出する。
またRSSI測定部562は、新規移動局から通信チャネルの割当て要求を受け付けたときにも制御チャネルにて新規移動局のMSEを計算する。
【0040】
FD計算部564は、タイムスロット毎に移動局のフェージングスピードを計算する。フェージングスピードは、移動局の過去の応答ベクトルと現在の応答ベクトルとの相関で表される。過去の応答ベクトルと現在の応答ベクトルについては応答ベクトル計算部561から得られるものを内部メモリ等に記憶しておいて用いる。過去の応答ベクトルは、例えば現在の応答ベクトルのフレームの1つ前のフレームの応答ベクトルである。フェージングスピード(相関)が大きいほど、過去の移動局からの信号の到来方向と現在の移動局からの信号の到来方向とが同方向により等しいことを示し、小さいほど方向が離れていることを示す。故にフェージングスピードは過去から現在までの移動局の移動速度を示す指標となる。移動速度が大き過ぎると、移動局に追随した指向性パターンを形成し難く、また他の移動局の信号に干渉の影響を与えやすいため、他の移動局と同時刻に空間多重するのに適さない。
【0041】
またFD計算部564は、新規移動局から通信チャネルの割当て要求を受け付けたときにも制御チャネルにて新規移動局のフェージングスピードを計算する。
以上のようにして信号処理部50a〜dそれぞれにおけるウェイト計算部56の各構成要素は、タイムスロット毎に通信中移動局または新規移動局の各種パラメータを算出または検出する。ウェイト計算部56の各構成要素は、求めたパラメータを制御部80に出力し、制御部80はそれらパラメータを情報記憶部90に格納する。
<情報記憶部90の詳細>
以下、情報記憶部90に記憶されるしきい値テーブル200、品質指標値テーブル300及び新規PS情報400の構成について説明する。
【0042】
図2はしきい値テーブル200の構成を示す。
同図に示すようにしきい値テーブル200は、相関値しきい値Jt(欄201)、電界強度比しきい値Kt(欄202)、送信タイミング差しきい値Lt(欄203)、平均2乗誤差しきい値Et(欄204)、フェージングスピードしきい値St(欄205)、電界強度しきい値It(欄206)からなる。
【0043】
相関値しきい値Jtは、通信中移動局の応答ベクトルと新規移動局の応答ベクトルとの相関値に関するしきい値である。
電界強度比しきい値Ktは、通信中移動局から受信した信号の電界強度と新規移動局から受信した信号の電界強度との比に関するしきい値である。
送信タイミング差しきい値Ltは、通信中移動局の送信タイミングと新規移動局の送信タイミングとの差に関するしきい値である。
【0044】
平均2乗誤差しきい値Etは、通信中移動局及び新規移動局のMSEに関するしきい値である。
フェージングスピードしきい値Stは、通信中移動局及び新規移動局のFDに関するしきい値である。
電界強度しきい値Itは、通信中移動局及び新規移動局の電界強度に関するしきい値である。
【0045】
しきい値テーブル200には予めこれらのしきい値が格納されているものとする。ディジタル網を介してまたは制御部80が算出したしきい値を用いてしきい値テーブル200を適宜更新するよう構成してもよい。
図3は品質指標値テーブル300の一例を示す。
同図に示すように品質指標値テーブル300は、タイムスロット番号301、チャネル番号302、応答ベクトル303、電界強度304、送信タイミング305、平均2乗誤差306及びフェージングスピード307の各欄から構成される。
【0046】
タイムスロット番号301における2、3、4は、通信チャネルが割当てられた3つのタイムスロットの番号を示す。
チャネル番号302におけるチャネル番号(1、2、3、4)の組、(5、6、7、8)の組及び(9、10、11、12)の組はタイムスロット番号2、3、4のスロットにおける信号処理部50a、50b、50c、50dの処理に対応してつけられる番号である。
【0047】
各行それぞれは、1つの通信中移動局に対応するタイムスロット番号、チャネル番号及び各種パラメータを示す。例えば、タイムスロット番号2、チャネル番号1において通信中の移動局の各種パラメータは、応答ベクトルがR1、電界強度がI1、送信タイミングがP1、平均2乗誤差がE1、フェージングスピードがS1である。(空白)は、そのチャネル番号のチャネルにおいて移動局と通信していないことを示す。
【0048】
同図のテーブルは、無線基地局100は、タイムスロット番号2のスロットにおいてチャネル番号1、2(信号処理部50a及び50b)を用いて2つの移動局を空間多重して通信し、タイムスロット番号3のスロットにおいてチャネル番号5(信号処理部50a)を用いて1つの移動局と通信し、タイムスロット番号4のスロットにおいてチャネル番号9、10、11、12(信号処理部50a、b、c、d)を用いて4つの移動局と空間多重して通信していることを示す。
【0049】
品質指標値テーブル300の各種パラメータは、ウェイト計算部56の各構成要素及びタイミング制御部61より出力されるパラメータであり、制御部80によりタイムスロット毎に更新される。
図4は新規PS情報400の構成を示す。
同図に示すように新規PS情報400は、新規移動局に対応する各種パラメータ、すなわち新規移動局の応答ベクトルRNEW(欄401)、電界強度INEW(欄402)、送信タイミングPNEW(欄403)、平均2乗誤差ENEW(欄404)、フェージングスピードSNEW(欄405)から構成される。
【0050】
応答ベクトルRNEWは、新規移動局の応答ベクトルであり、無線基地局100が新規移動局よりリンクチャネル確立要求を受付けたとき制御チャネル上の信号から応答ベクトル計算部56によって計算され、制御部80により新規PS情報400に格納される。
電界強度INEWは、新規移動局の電界強度であり、無線基地局100が新規移動局よりリンクチャネル確立要求を受けたとき制御チャネル上の信号からRSSI測定部562により計算されて、制御部80により新規PS情報400に格納される。
【0051】
送信タイミングPNEWは、新規移動局の送信タイミングであり、タイミング制御部61が新規移動局よりリンクチャネル確立要求を受けたときの受信タイミングから推定し、制御部80により新規PS情報400に格納される。ここでタイミング制御部61は、新規移動局の送信タイミングを推定することとしているが、推定せずに、常に所定のタイミングを新規移動局の送信タイミングと決定して制御部80に出力するよう構成してもよい。
【0052】
平均2乗誤差ENEWは、新規移動局の平均2乗誤差である。新規移動局からリンクチャネル確立要求を受けたとき制御チャネル上で受信される信号から平均2乗誤差が計算されて、制御部80により新規PS情報400に格納される。
フェージングスピードSNEWは、新規移動局のフェージングスピードである。新規移動局からリンクチャネル確立要求を受けたとき制御チャネル上で受信される信号から計算される。通信中移動局のフェージングスピードは前回のフレームの応答ベクトルと現在の応答ベクトルとの相関であるのに対し、新規移動局のフェージングスピードは前回のフレームの応答ベクトルがないので、例えば、現在のフレームの受信タイムスロットの前半の応答ベクトルと後半の応答ベクトルとの相関をとることとしている。
<リンクチャネル確立時の動作>
制御部80を中心とする無線基地局100の動作について説明する。
【0053】
図5は、リンクチャネル確立時の制御部80を中心とする処理手順を示すシーケンス図である。
制御部80は、新規移動局からリンクチャネル確立要求を受信すると(ステップS181)、ウェイト計算部56及びタイミング制御部61に新規移動局の各種パラメータを求めさせ、その結果である応答ベクトルRNEW、電界強度INEW、送信タイミングPNEW、平均2乗誤差ENEW、フェージングスピードSNEWを取得し(ステップS184)、情報記憶部90の新規PS情報400に格納する(ステップS183)。
【0054】
次に制御部80は、各タイムスロットにおける空間多重の適否を判定することにより新規移動局にどのチャネルを割当てるかを決定する処理を行う。
制御部80は、タイムスロット番号2、3、4のうち1つのタイムスロットを選択し(ステップS186)、当該タイムスロットで使用しているチャネルがあるか否か、すなわち当該タイムスロットを使用して通信している移動局があるか否かを判定する。この判定は品質指標値テーブル300を参照して、当該タイムスロットにおいて各種パラメータが格納されているチャネルがあるか、又は全てのチャネルの各種パラメータが空白であるかによりなされる。
【0055】
この判定において当該タイムスロットを使用しているチャネルがないと判定した場合(ステップS187、NO)、制御部80は、新規移動局に対して当該タイムスロットの空きチャネルの通知を含むリンクチャネル割当てを行い(ステップS192)、新規移動局と無線基地局との間でTCH同期バーストを送受信してリンクチャネルが確立する(S193)。
【0056】
ステップS187の判定において、当該タイムスロットを使用しているチャネルがあると判定した場合(ステップS187、YES)、制御部80は、多重判定処理を行い(ステップS188)、その判定の結果、多重可と判定した場合には(ステップS189、可)、先と同様のリンクチャネル割当てを行い、リンクチャネルを確立する(ステップS192、S193)。
【0057】
ステップS188の多重判定処理の結果、多重不可と判定した場合には(ステップ189、不可)、制御部80は、他のタイムスロットについて処理を繰り返す(ステップS190)。
全てのタイムスロットにおいて多重不可と判定された場合には、制御部80は、新規移動局に対してリンクチャネル割当て拒否の通知を行う(ステップS191)。その結果、新規移動局は、待ち受けに入る(ステップS194)。
【0058】
図6は、図5の多重判定処理の詳細を示すフローチャートである。
制御部80は、品質指標値テーブル300を参照することにより当該タイムスロットに空きチャネルがあるか否かを判定する(ステップS601)。
判定の結果、当該タイムスロットに空きチャネルがない場合は、多重不可と判定して多重判定処理を終了する(ステップS612)。
【0059】
空きチャネルがある場合には、制御部80は、品質指標値テーブル300に格納されたパラメータと新規PS情報400に格納されたデータとから、最高相関値JMAX、最大電界強度比KMAX、最短送信タイミング差LMINを計算して取得する(ステップS602、S603、S604)。
最高相関値JMAXは、当該タイムスロットにおける各通信中移動局の応答ベクトルRi(iは各通信中移動局のチャネル番号)と、新規移動局の応答ベクトルRNEWとの各相関のうち最も高い値とする。
【0060】
例えば図3の品質指標値テーブル300の場合、タイムスロット番号2のスロットにおける各通信中移動局の応答ベクトルはR1及びR2であるから、制御部80は、R1とRNEWとの相関J1と、R2とRNEWとの相関J2を計算し、J1とJ2のうち値が大きい方を最高相関値JMAXとする。
2つの移動局の間の相関値が大きい場合には、両者が略同方向に存在するため、指向性パターンの差異によって両者の信号を分離することは不可能であると考えられる。よって新規移動局と通信中移動局との相関を計算し、これを空間多重適否判定の指標として用いている。
【0061】
この場合には、無線基地局は、両者を空間多重不適と判断する。
また、無線基地局は、前記両移動局からの信号の電界強度を測定し、測定した2個の電界強度の比を算出する。
最大電界強度比KMAXは、新規移動局の電界強度INEWと、当該タイムスロットにおける各通信中移動局の電界強度Ii(iは各通信中移動局のチャネル番号)とから数7により計算される各電界強度比のうち最大のものとする。
【0062】
【数7】
例えば図3の品質指標値テーブル300の場合、タイムスロット番号2のスロットにおける各通信中移動局の電界強度はI1及びI2であるから、制御部80はINEWとI1の電界強度比K1と、INEWとI2との電界強度比K2を計算し、K1とK2のうち値が大きい方を最大電界強度比KMAXとする。
【0063】
2つの移動局の電界強度比が大きい場合には、指向性パターンを最善に形成しても、両者の信号の強度比がアダプティブアレー装置の利得比を上回るため、両者の信号を適切に分離できないと考えられる。よって新規移動局と通信中移動局との電界強度比を計算し、これを空間多重適否の判定の指標として用いている。
最短送信タイミング差LMINは、新規移動局の送信タイミングPNEWと各通信中移動局の送信タイミングPi(iは各通信中移動局のチャネル番号)とから数8により計算される各送信タイミング差のうち最短のものとする。
【0064】
【数8】
例えば図3の品質指標値テーブル300の場合、タイムスロット番号2のスロットにおける各通信中移動局の送信タイミングはP1及びP2であるかた、制御部80はPNEWとP1との送信タイミング差L1と、PNEWとP2との送信タイミング差L2とを計算しL1とL2のうち最短の方を最短送信タイミング差LMAXとする。
【0065】
2つの移動局の送信タイミング差が短い場合、2つの移動局は無線基地局100からの信号を正しく分離することができず、信号を取り違えて復調することがある。よって新規移動局と通信中移動局との送信タイミング差を計算し、これを空間多重適否の判定の指標として用いている。
ここまでの処理によって制御部80は、新規移動局の空間多重適否判定のための指標、すなわち最高相関値JMAX、最大電界強度比KMAX及び最短送信タイミング差LMINを計算により取得する。また制御部80は、また新規PS情報400から平均2乗誤差ENEW、フェージングスピードSNEW及び電界強度INEWを取得する。
【0066】
平均2乗誤差が大きい場合、アレイ受信に用いる誤差が収束していないか大きなレベルで残留する結果となっているはずであるので、この場合その誤差にかかる移動局に対して指向性パターンが高精度に形成できない。よって平均2乗誤差を空間多重適否の判定の指標として用いている。
またフェージングスピードが激しい、つまり単位時間あたりの移動量が大きい移動局についてはアレイ受信時の指向性パターン形成が高精度に行えた場合であっても、受信スロットから送信スロットまでのタイムラグにより移動局が大きく移動するので、受信時と同じ指向性パターンを送信時に形成しても、その指向性パターンは移動局の方向とは大きくずれる。このように移動局の指向性パターンが正しく形成できない場合、他の移動局の指向性パターン形成にも悪影響を与えることとなる。なぜなら他の移動局に対して形成する指向性パターンは、フェージングスピードの激しい移動局に対して正しくヌルを向けることが難しいからである。よってフェージングスピードを空間多重適否の判定の指標として用いている。
【0067】
また電界強度が低い場合にも指向性パターン形成が高精度に行えないので、電界強度を空間多重適否の判定の指標として用いている。
以降ステップS605〜S610において制御部80は、これらの指標をしきい値テーブル200に格納されたしきい値と比較する処理を行う。
制御部80は、まず最高相関値JMAXと相関値しきい値Jtとを比較する(ステップS605)。比較の結果、最高相関値JMAXが相関値しきい値Jt以下の場合、ステップS606の処理に進み、それ以外の場合は多重不可と判定する(ステップS612)
次に最短送信タイミング差LMINと送信タイミング差しきい値Ltとを比較する(ステップ606)。比較の結果、最短送信タイミング差LMINが送信タイミング差しきい値Lt以上の場合、ステップS607の処理に進み、それ以外の場合は多重不可と判定する(ステップS612)。
【0068】
次に最大電界強度比KMAXと電界強度比Ktとを比較する(ステップS607)。比較の結果、最大電界強度比KMAXが電界強度比しきい値Kt以下の場合、ステップS608の処理に進み、それ以外の場合は多重不可と判定する(ステップS612)。
次に平均2乗誤差ENEWと平均2乗誤差しきい値Etとを比較する(ステップS608)。比較の結果、平均2乗誤差ENEWが平均2乗誤差しきい値Et以下の場合、ステップS609の処理に進み、それ以外の場合は多重不可と判定する(ステップS612)。
【0069】
次にフェージングスピードSNEWとフェージングスピードStとを比較する(ステップS609)。比較の結果、フェージングスピードSNEWがフェージングスピードしきい値St 以下の場合、ステップS610の処理に進み、それ以外の場合は多重不可と判定する(ステップS612)。
次に電界強度INEWと電界強度しきい値Itとを比較する(ステップS610)。比較の結果、電界強度INEWが電界強度しきい値It以下の場合、ステップS611の処理に進み、それ以外の場合は多重不可と判定する(ステップS612)。
【0070】
以上の処理によりステップS605〜S610の判定において全てYESである場合、制御部80は新規移動局を当該タイムスロットにおいて通信中移動局と多重して通信可能と判定する(ステップS611)。
図6に示す多重判定処理は、ステップS605〜S610の6つの判定条件を全て満足する場合に多重可と判定するものであるが、これら6つの判定条件のうちの1つ、あるいはいくつかの判定条件を満足する場合に多重可と判定してもよい。
【0071】
以上の処理により制御部80は、新規移動局に対して空間多重の適否を判定し、判定条件を満たさない場合にはそのタイムスロットのチャネルを割当てないようにし、空間多重のないタイムスロットかまたは判定条件を満たすスロットのチャネルを割当てる。これにより新規移動局には、空間多重のないタイムスロットか又は空間多重するが通信品質が保証されたタイムスロットのチャネルが割当てられることとなり、通信の安定性が向上する。その結果、通信特性の向上、干渉起動数の低下、異常切断等の劣悪状態を回避することができる。
【0072】
また本実施形態においては相関値や電界強度比に関する判定(ステップS605、S607)の他に4つの判定条件(ステップS606、S608、S609、S610)を用いて空間多重の適否を判定するので、従来より空間多重可と判定される確率が低いがこれにより精度高く空間多重適否の判定を行う。
以上ではリンクチャネル確立時における空間多重の可不可を判定する実施形態について説明したが、リンクチャネル確立時のみでなく、制御部80は、リンクチャネル確立後も空間多重している複数の通信中移動局について監視して空間多重の可不可の判定を行い、不可と判定した通信中移動局についてはチャネル切替えやハンドオーバ等を行わせて空間多重を解除する。以下に、その監視処理について説明する。
<監視処理>
図7は、制御部80が行う監視処理の手順を示すフローチャートである。
【0073】
制御部80は、タイムスロット毎に図7の監視処理を行う。
まず制御部80は、現在のタイムスロットにおいて空間多重しているか否かを判定する。この判定は、品質指標値テーブル300のデータ格納状況を見るか、信号処理部50a〜dの少なくとも2つが動作しているかにより行われる。
判定の結果、空間多重していない場合は監視処理を終了する。
【0074】
空間多重している場合、制御部80は、最高相関値JMAXを取得する(ステップS702)。この最高相関値JMAXは、多重判定処理のものと計算方法は同じであるが、2つの通信中の応答ベクトルを用いている点でことなる。すなわち最高相関値JMAXは、当該タイムスロットで空間多重している複数の通信中移動局のうちの2つを組み合わせ、各組の通信中移動局iと通信中移動局j(i,jはチャネル番号)との相関のうち最高のものとする。
【0075】
次に制御部80は、最大電界強度比KMAXを取得する(ステップS703)。この最大電界強度比KMAXは、当該タイムスロットで空間多重している複数の通信中移動局のうちの2つを組み合わせ、各組の通信中移動局iと通信中移動局j(i,jはチャネル番号)との電界強度比のうち最大のものとする。
次に制御部80は、最短送信タイミング差LMINを取得する(ステップS704)。この最短送信タイミング差JMAXは、当該タイムスロットで空間多重している複数の通信中移動局のうちの2つを組み合わせ、各組の通信中移動局iと通信中移動局j(i,jはチャネル番号)との間の送信タイミング差のうち最短のものとする。
【0076】
次に制御部80は、最小平均2乗誤差EMINを取得する(ステップS705)。この最小平均2乗誤差EMINは、当該タイムスロットで空間多重している複数の通信中移動局の各平均2乗誤差Eiのうち最小のものとする。
次に制御部80は、最小フェージングスピードSMINを取得する(ステップS706)。この最小フェージングスピードSMINは、当該タイムスロットで空間多重している複数の通信中移動局の各フェージングスピードSiのうち最小のものとする。
【0077】
さらに制御部80は、最大電界強度IMAXを取得する(ステップS707)。この最大電界強度IMAXは、当該タイムスロットで空間多重している複数の通信中移動局の各最大電界強度Iiのうち最小のものとする。
以上のようにして制御部80は、空間多重適否判定のための各種指標を取得すると、これらの指標をしきい値テーブル200に格納されたしきい値と比較する処理を行う(ステップS708)。このしきい値判定の処理は、図6のフローチャートに示したステップS606〜S612の処理と同じである。ただしステップS608〜S610において平均2乗誤差ENEW、フェージングスピードSNEW及び電界強度INEWの替わりに最小平均2乗誤差EMIN、最小フェージングスピードSMIN及び最大電界強度IMAXを用いている点が異なる。
【0078】
しきい値判定の結果、多重不可と判定した場合には(ステップS709)、制御部80は当該タイムスロットの空間多重を解除する処理を行う(ステップS710)。空間多重解除とは、当該タイムスロットにおいて空間多重している複数の通信中移動局のうち少なくとも1つの移動局を選択し、その移動局に対してチャネル切替え要求又はハンドオーバ要求を送信して、チャネル切替え又はハンドオーバを行わせることである。空間多重解除の対象となる移動局の選択の仕方としては、いくつかあげられるが、例えば、最高相関値JMAX、最大電界強度比KMAX及び最短送信タイミング差LMIN算出のパラメータとなった通信中移動局i及び通信中移動局jのうち少なくとも1つを選択する、または最小平均2乗誤差EMIN、最小フェージングスピードSMIN及び最大電界強度IMAXに対応する移動局iのうち少なくとも1つを選択する等がある。
【0079】
以上本発明の実施形態にかかる無線基地局100について説明したが、本発明は上記実施形態に限らず、以下のようにしてもよい。
以上本発明の実施形態にかかる無線基地局100について説明したが、本発明は上記実施形態に限らず、以下のようにしてもよい。
(1)上記実施形態では、新規移動局にチャネル割当てを行う際に、通信中移動局が使用しているタイムスロットを共用させて空間多重するか否かを判定するという構成であった。ここで新規移動局とは、他の無線基地局の無線ゾーンからハンドオーバにより移動してきた移動局や無線基地局100の無線ゾーンで電源投入後にリンクチャネル確立要求を出してきた移動局等である。この構成に限らず、通信中チャネル切替えにより無線基地局100の1つのタイムスロットから他の1つのタイムスロットにスロット切替える移動局に対してチャネル割当てを行う際に、切替え先のスロットで既に通信している移動局と当該タイムスロットを共用させて空間多重するか否かを判定するよう構成してもよい。
(2)上記実施形態において、新規移動局より得られる各種パラメータを用いて空間多重判定を行うかわりに、通信中移動局より得られる各種パラメータ等をもちいて新規移動局についての空間多重判定を行うよう構成してもよい。
【0080】
例えば、本実施形態における監視処理の結果、空間多重を解除したスロットの番号を記憶し、解除したときから所定期間は、当該スロットにおいて新規移動局を通信中移動局と空間多重しない判定を行うよう構成してもよい。
また、品質指標値テーブル300に格納されている通信中移動局のパラメータから指向性形成の精度に影響する不安定な要素をもつタイムスロットを検出し、当該タイムスロットでは新規移動局を空間多重しない判定を行うよう構成してもよい。
【0081】
より具体的には、品質指標値テーブル300を参照して、通信中移動局の電界強度が所定のしきい値よりも高いタイムスロットでは、新規移動局を空間多重しないと判定するよう構成してもよい。
さらに、品質指標値テーブル300を参照して、通信中移動局のフェージングスピードが所定のしきい値より高いタイムスロットでは新規移動局を空間多重しないと判定するよう構成してもよい。
【0082】
【発明の効果】
本発明の無線基地局は、複数の移動局と通信する無線基地局であって、第1の移動局の通信品質を示す指標に基づいて、前記第1の移動局と第2の移動局とを空間多重通信するか否かを判定する判定手段と、空間多重すると判定された場合に前記第1の移動局と前記第2の移動局とを空間多重通信する通信手段とを備える。
【0083】
また前記指標は、無線基地局から前記第1の移動局への信号の送信タイミングと無線基地局から前記第2の移動局への信号の送信タイミングとの間の送信タイミング差であり、前記判定手段は前記送信タイミング差が所定タイミング差より大きい場合に空間多重通信すると判定するよう構成される。
この構成により以下の効果を生じる。送信タイミング差が0に近い場合、つまり無線基地局が第1の移動局への信号と第2の移動局への信号とをほぼ同時に送信した場合、ユニークワードが同じであるため、第1の移動局は自分に送信されてきた信号と第2の移動局宛に送信されてきた信号とを分離しにくくなり、自分宛の信号とみなして第2の移動局宛の信号を間違って抽出することがある。第2の移動局についても同じことが起こる。よって本発明は、送信タイミング差が所定タイミング差より大きい場合に空間多重し、小さい場合には空間多重をしないよう判定することで、移動局が他の移動局宛の信号を間違って抽出するという事態が防止できるという効果がある。
【0084】
また前記指標は、前記第1の移動局から得られる信号と所望の信号とから算出される誤差であり、前記判定手段は前記誤差が所定値より低い場合に空間多重通信すると判定するよう構成される。
この構成において誤差は、すなわち理想の指向性パターンと実際の指向性パターンとの差であるから、指向性形成の精度を最も正確に示す。指向性の精度が低い移動局を他の移動局と空間多重すると、精度の低い移動局だけでなく他の移動局に干渉して悪影響を与えることとなる。よって誤差が所定値より低い場合に空間多重し、高い場合に空間多重しないよう判定することで各移動局に対する指向性形成の精度がたもたれ通信品質が向上する。
【0085】
前記指標は、自局が算出する前記第1の移動局の単位時間あたりの移動量であり、前記判定手段は前記移動量が所定移動量より大きい場合に空間多重通信すると判定するよう構成される。
無線基地局の実際の運用においては、ダイバーシチゲインを稼ぐために個々のアンテナの間隔を広くして設置している。間隔が広い場合、形成される指向性パターンは移動局の移動変化に弱くなり、高速に移動する移動局の追随は大変困難となる。よって移動量が所定移動量より大きい場合に空間多重して、小さい場合に空間多重しないよう判定することで、上記と同様に指向性形成の精度がたもたれ通信品質が向上する。
【0086】
前記指標は、無線基地局から前記第1の移動局への信号の送信タイミングと無線基地局から前記第2の移動局への信号の送信タイミングとの間の送信タイミング差、前記第1の移動局から得られる信号と所望の信号とから算出される誤差、自局が算出する前記第1の移動局の単位時間あたりの移動量、第1の移動局より受信される信号の電界強度、第1の移動局の応答ベクトルと第2の移動局の応答ベクトルとの相関値、及び第1の移動局より受信される信号の電界強度と第2の移動局より受信される信号の電界強度との比であり、前記判定手段は、前記指標の少なくとも3つをそれぞれのしきい値と比較することにより、前記第1の移動局と前記第2の移動局とを空間多重通信するか否かを判定するよう構成される。
【0087】
この構成によれば、複数の指標のなかから少なくとも3つの指標を使って空間多重の可否を判定するので、2つ以下の指標のみで空間多重の可否を判定するよりも、空間多重される確率は低くなるものの、指向性形成の精度は高くなり通信品質が保たれるという効果がある。
また本発明の無線機基地局は、複数の移動局と通信する無線基地局であって、空間多重して通信している第1の移動局と第2の移動局について、第1の移動局の通信品質を示す指標に基づいて、前記第1の移動局と第2の移動局との空間多重を継続するか否かを判定する判定手段と、継続しないと判定した場合に前記第1の移動局と前記第2の移動局との空間多重を解除する解除手段とを備え、前記指標は、無線基地局から前記第1の移動局への信号の送信タイミングと無線基地局から前記第2の移動局への信号の送信タイミングとの間の送信タイミング差、前記第1の移動局から得られる信号と所望の信号とから算出される誤差、自局が算出する前記第1の移動局の単位時間あたりの移動量、第1の移動局より受信される信号の電界強度、第1の移動局の応答ベクトルと第2の移動局の応答ベクトルとの相関値、及び第1の移動局より受信される信号の電界強度と第2の移動局より受信される信号の電界強度との比のうちの少なくとも3つであることを特徴とする。
【0088】
この構成によれば空間多重して通信している各移動局について、少なくとも3つの指標から空間多重を維持するか解除するかを判定するので、空間多重して通信している間において、指向性形成の精度が劣化することなく通信品質が保たれるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の無線基地局100の構成を示すブロック図である。
【図2】しきい値テーブル200の構成を示す。
【図3】品質指標値テーブル300の一例を示す。
【図4】新規PS情報400の構成を示す。
【図5】リンクチャネル確立時の制御部80を中心とする処理手順を示すシーケンス図である。
【図6】図5の多重判定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図7】制御部80が行う監視処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11〜14 アンテナ
21〜24 送受信切替えスイッチ
31〜34 受信部
41〜44 加算部
51〜55 送信部
51a〜51d 信号処理部
55 アレイ受信部
56 ウェイト計算部
561 応答ベクトル計算部
562 RSSI測定部
563 MSE計算部
564 FD計算部
57 アレイ受信部
60 TDMA処理部
61 タイミング制御部
70 ディジタル網インタフェース
80 制御部
90 情報記憶部
Claims (6)
- 複数の移動局と通信する無線基地局であって、
各移動局について、TDMA/TDDフレーム上の1スロットにおいて移動局へ送信される信号の送信タイミングを特定する特定手段と、
前記特定手段により特定される第1の移動局へ送信される信号の送信タイミングと第2の移動局へ送信される信号の送信タイミングとのタイミング差が所定タイミング差より大きいか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記タイミング差が所定タイミング差より大きいと判定された場合に、前記第1の移動局と前記第2の移動局とを空間多重通信する通信手段と
を備えることを特徴とする無線基地局。 - 前記無線基地局は、さらに、
前記第1の移動局から得られる信号と所望の信号との誤差を算出する誤差算出手段と、
前記誤差が所定値より低いか否かを判定する誤差判定手段とを備え、
前記通信手段は、前記判定手段により前記タイミング差が所定タイミング差より大きいと判定された場合であって、かつ、前記誤差判定手段により前記誤差が所定値より低いと判定された場合に前記第1の移動局と前記第2の移動局とを空間多重通信する
ことを特徴とする請求項1に記載の無線基地局。 - 前記無線基地局は、さらに、
前記第1の移動局のフェージングスピードを算出するフェージングスピード算出手段と、
前記フェージングスピードが所定値より大きいか否かを判定するフェージングスピード判定手段とを備え、
前記通信手段は、前記判定手段により前記タイミング差が所定タイミング差より大きいと判定された場合であって、かつ、前記フェージングスピード判定手段により前記フェージングスピードが所定値より小さいと判定された場合に前記第1の移動局と前記第2の移動局とを空間多重通信する
ことを特徴とする請求項1に記載の無線基地局。 - 前記判定手段は、
前記第1の移動局からチャネル割当要求を受付けた場合に、前記第1の移動局と既に通信中の前記第2の移動局とを空間多重通信するか否かを判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の無線基地局。 - 前記無線基地局は、さらに、
前記第1の移動局から得られる信号と所望の信号との誤差を計算し、当該が所定の誤差しきい値より低いか否かを判定する誤差判定と、
前記第1の移動局のフェージングスピードを算出し、当該フェージングスピードが所定のフェージングスピードしきい値より小さいか否かを判定するフェージングスピード判定と、
第1の移動局より受信される信号の電界強度を測定し、当該電界強度が所定の電界強度しきい値より大きいか否かを判定する電界強度判定と、
第1の移動局の応答ベクトルと第2の移動局の応答ベクトルとの相関値を計算し、当該相関値が所定の相関値しきい値より小さいか否かを判定する相関値判定と
第1の移動局より受信される信号の電界強度と第2の移動局より受信される信号の電界強度との比を計算し、当該電界強度比が所定の電界強度比より小さいか否かを判定する電界強度比判定とのうち1つ以上の判定を行うしきい値判定手段を備え、
前記通信手段は、前記判定手段により前記タイミング差が所定タイミング差より大きいと判定された場合であって、かつ、前記しきい値判定手段により行われた判定のすべてが肯定的に判定された場合に前記前記第1の移動局と前記第2の移動局とを空間多重通信する
ことを特徴とする請求項1に記載の無線基地局。 - 前記無線基地局は、さらに、
前記通信手段により第1の移動局と前記第2の移動局とが空間多重通信している間、当該空間多重通信を継続するか否かを判定して、継続しないと判定した場合には当該空間多重通信を解除する解除手段を備え、
当該解除手段は、前記判定手段により前記タイミング差が所定タイミング差より大きいと判定されない場合、又は、前記しきい値判定手段により行われた判定のいずれか1つが否定的に判定された場合に当該空間多重通信を継続しないと判定する
ことを特徴とする請求項5に記載の無線基地局。
Priority Applications (9)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000256525A JP3574055B2 (ja) | 2000-08-25 | 2000-08-25 | 無線基地局 |
DE60118762T DE60118762D1 (de) | 2000-08-25 | 2001-08-27 | Funkbasisstation und programm für die funkbasisstation |
US10/362,648 US7623488B2 (en) | 2000-08-25 | 2001-08-27 | Radio base station and program for radio base station |
PCT/JP2001/007298 WO2002017666A1 (fr) | 2000-08-25 | 2001-08-27 | Station radioelectrique de base et programme correspondant |
AU2001280169A AU2001280169A1 (en) | 2000-08-25 | 2001-08-27 | Radio base station and program for radio base station |
CNB018173969A CN1248533C (zh) | 2000-08-25 | 2001-08-27 | 无线基站及无线基站用方法 |
TW090121001A TWI275310B (en) | 2000-08-25 | 2001-08-27 | Wireless base station and communication method for wireless base station and recording media stored with communication controlling processing program for wireless base station |
AT01958499T ATE323384T1 (de) | 2000-08-25 | 2001-08-27 | Funkbasisstation und programm für die funkbasisstation |
EP01958499A EP1324627B1 (en) | 2000-08-25 | 2001-08-27 | Radio base station and program for radio base station |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000256525A JP3574055B2 (ja) | 2000-08-25 | 2000-08-25 | 無線基地局 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002077980A JP2002077980A (ja) | 2002-03-15 |
JP3574055B2 true JP3574055B2 (ja) | 2004-10-06 |
Family
ID=18745121
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000256525A Expired - Fee Related JP3574055B2 (ja) | 2000-08-25 | 2000-08-25 | 無線基地局 |
Country Status (9)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US7623488B2 (ja) |
EP (1) | EP1324627B1 (ja) |
JP (1) | JP3574055B2 (ja) |
CN (1) | CN1248533C (ja) |
AT (1) | ATE323384T1 (ja) |
AU (1) | AU2001280169A1 (ja) |
DE (1) | DE60118762D1 (ja) |
TW (1) | TWI275310B (ja) |
WO (1) | WO2002017666A1 (ja) |
Families Citing this family (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3520026B2 (ja) * | 2000-04-03 | 2004-04-19 | 三洋電機株式会社 | 無線基地局、その制御方法およびプログラム記録媒体 |
US7039356B2 (en) * | 2002-03-12 | 2006-05-02 | Blue7 Communications | Selecting a set of antennas for use in a wireless communication system |
JP4514463B2 (ja) | 2003-02-12 | 2010-07-28 | パナソニック株式会社 | 送信装置及び無線通信方法 |
JP4546177B2 (ja) * | 2003-07-28 | 2010-09-15 | パナソニック株式会社 | 無線通信装置および無線通信方法 |
JP3923050B2 (ja) * | 2004-01-30 | 2007-05-30 | 松下電器産業株式会社 | 送受信装置および送受信方法 |
JP4663369B2 (ja) * | 2004-05-20 | 2011-04-06 | パナソニック株式会社 | 無線通信システム、無線通信方法、基地局装置及び端末装置 |
JP4208828B2 (ja) | 2004-12-10 | 2009-01-14 | 三洋電機株式会社 | タイムスロット割当方法およびそれを利用した基地局装置 |
JP4510681B2 (ja) * | 2005-04-01 | 2010-07-28 | 京セラ株式会社 | 無線基地装置、通信方式選択方法および通信方式選択プログラム |
KR100970519B1 (ko) * | 2005-06-29 | 2010-07-16 | 교세라 가부시키가이샤 | 무선 통신 장치, 무선 통신 방법 및 무선 통신 프로그램을 기록한 컴퓨터 판독 가능한 기록 매체 |
JP4778822B2 (ja) * | 2006-03-29 | 2011-09-21 | 京セラ株式会社 | 無線基地局及びチャネル割当方法 |
US8374132B2 (en) * | 2006-05-29 | 2013-02-12 | Kyocera Corporation | Base station device, method for controlling base station device, receiving device, adaptation algorithm control method, radio communication device, and radio communication method |
JP4773910B2 (ja) * | 2006-08-10 | 2011-09-14 | 京セラ株式会社 | 基地局装置及び空間分割多重化方法 |
CN101267235B (zh) * | 2007-03-16 | 2013-01-09 | 电信科学技术研究院 | 一种实现空分复用的方法及装置 |
JP4803281B2 (ja) * | 2009-06-03 | 2011-10-26 | カシオ計算機株式会社 | 無線通信装置及びプログラム |
US8670432B2 (en) * | 2009-06-22 | 2014-03-11 | Qualcomm Incorporated | Methods and apparatus for coordination of sending reference signals from multiple cells |
JP2018152723A (ja) * | 2017-03-13 | 2018-09-27 | 株式会社東芝 | 無線通信装置および無線通信方法 |
JP2018174401A (ja) * | 2017-03-31 | 2018-11-08 | 富士通株式会社 | 送信局、無線通信システム、及び、送信局における処理方法 |
Family Cites Families (24)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2436535A1 (fr) * | 1978-09-15 | 1980-04-11 | Ibm France | Procede et systeme de synchronisation d'un reseau de communication a acces multiple par repartition dans le temps et utilisant un satellite ayant plusieurs antennes a faisceau directif sur des frequences differentes |
US5515378A (en) * | 1991-12-12 | 1996-05-07 | Arraycomm, Inc. | Spatial division multiple access wireless communication systems |
US5634199A (en) * | 1993-04-14 | 1997-05-27 | Stanford University | Method of subspace beamforming using adaptive transmitting antennas with feedback |
US5508707A (en) * | 1994-09-28 | 1996-04-16 | U S West Technologies, Inc. | Method for determining position by obtaining directional information from spatial division multiple access (SDMA)-equipped and non-SDMA-equipped base stations |
FI98172C (fi) * | 1995-05-24 | 1997-04-25 | Nokia Telecommunications Oy | Menetelmä pilottisignaalin lähettämiseksi ja solukkoradiojärjestelmä |
US5802046A (en) * | 1995-06-05 | 1998-09-01 | Omnipoint Corporation | Efficient time division duplex communication system with interleaved format and timing adjustment control |
DK0846378T3 (da) * | 1995-08-22 | 2000-04-17 | Thomson Csf | Fremgangsmåde og indretning til rumlig multipleksning og demultipleksning af radioelektriske signaler i et SDMA mobilradios |
GB2309616B (en) * | 1996-01-27 | 2000-05-17 | Motorola Ltd | A space division multiple access radio communication system and method for allocating channels therein |
US5886988A (en) * | 1996-10-23 | 1999-03-23 | Arraycomm, Inc. | Channel assignment and call admission control for spatial division multiple access communication systems |
DE19713666C2 (de) * | 1997-04-02 | 1999-01-14 | Siemens Ag | Verfahren und Einrichtung zur Kanalzuteilung |
JP3432697B2 (ja) | 1997-04-02 | 2003-08-04 | 松下電器産業株式会社 | 適応受信ダイバーシチ装置及び適応送信ダイバーシチ装置 |
US5923655A (en) | 1997-06-10 | 1999-07-13 | E--Net, Inc. | Interactive video communication over a packet data network |
JPH11313364A (ja) | 1997-10-28 | 1999-11-09 | Sanyo Electric Co Ltd | 伝送チャネル割当方法およびその装置 |
US6037898A (en) | 1997-10-10 | 2000-03-14 | Arraycomm, Inc. | Method and apparatus for calibrating radio frequency base stations using antenna arrays |
US6185440B1 (en) | 1997-12-10 | 2001-02-06 | Arraycomm, Inc. | Method for sequentially transmitting a downlink signal from a communication station that has an antenna array to achieve an omnidirectional radiation |
JP3203231B2 (ja) * | 1998-09-29 | 2001-08-27 | 三洋電機株式会社 | 伝送チャネル割当方法およびそれを用いた無線装置 |
CN1135882C (zh) | 1998-11-11 | 2004-01-21 | 诺基亚网络有限公司 | 定向无线电通信的方法和装置 |
JP4557429B2 (ja) | 1998-11-24 | 2010-10-06 | インテル・コーポレーション | アレイ・アンテナを有する無線通信局を較正する方法および装置 |
JP3641961B2 (ja) * | 1999-02-01 | 2005-04-27 | 株式会社日立製作所 | アダプティブアレイアンテナを使用した無線通信装置 |
SE521227C2 (sv) * | 1999-02-22 | 2003-10-14 | Ericsson Telefon Ab L M | Mobilradiosystem och ett förfarande för kanallokering i ett mobilradiosystem |
US6650630B1 (en) * | 1999-06-25 | 2003-11-18 | Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) | Resource management and traffic control in time-division-duplex communication systems |
JP2001106696A (ja) | 1999-10-07 | 2001-04-17 | Ajinomoto Co Inc | アスパルテーム誘導体の製造方法 |
AU2756201A (en) * | 2000-01-07 | 2001-07-16 | Mdiversity, Inc. | Dynamic channel allocation in multiple-access communication systems |
US7248841B2 (en) * | 2000-06-13 | 2007-07-24 | Agee Brian G | Method and apparatus for optimization of wireless multipoint electromagnetic communication networks |
-
2000
- 2000-08-25 JP JP2000256525A patent/JP3574055B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2001
- 2001-08-27 EP EP01958499A patent/EP1324627B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2001-08-27 US US10/362,648 patent/US7623488B2/en not_active Expired - Fee Related
- 2001-08-27 DE DE60118762T patent/DE60118762D1/de not_active Expired - Lifetime
- 2001-08-27 CN CNB018173969A patent/CN1248533C/zh not_active Expired - Fee Related
- 2001-08-27 AT AT01958499T patent/ATE323384T1/de not_active IP Right Cessation
- 2001-08-27 TW TW090121001A patent/TWI275310B/zh not_active IP Right Cessation
- 2001-08-27 WO PCT/JP2001/007298 patent/WO2002017666A1/ja active IP Right Grant
- 2001-08-27 AU AU2001280169A patent/AU2001280169A1/en not_active Abandoned
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
AU2001280169A1 (en) | 2002-03-04 |
EP1324627A4 (en) | 2004-08-25 |
EP1324627A1 (en) | 2003-07-02 |
ATE323384T1 (de) | 2006-04-15 |
DE60118762D1 (de) | 2006-05-24 |
US20040022205A1 (en) | 2004-02-05 |
TWI275310B (en) | 2007-03-01 |
CN1470143A (zh) | 2004-01-21 |
CN1248533C (zh) | 2006-03-29 |
JP2002077980A (ja) | 2002-03-15 |
WO2002017666A1 (fr) | 2002-02-28 |
US7623488B2 (en) | 2009-11-24 |
EP1324627B1 (en) | 2006-04-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3574055B2 (ja) | 無線基地局 | |
USRE49169E1 (en) | Radio apparatus, and method and program for controlling spatial path | |
KR100564075B1 (ko) | 무선 리소스 할당 방법, 무선 리소스 할당 장치, 및 이동통신 시스템 | |
US6005854A (en) | Synchronous wireless access protocol method and apparatus | |
US8548378B2 (en) | Communication system for transmitting data using cooperative communication relay | |
US6041237A (en) | Method of channel allocation | |
KR101365563B1 (ko) | 다중 사용자 통신 방법에서 피드백 정보 제어 방법 | |
JP2006197639A (ja) | アダプティブアレイ基地局 | |
JP3416597B2 (ja) | 無線基地局 | |
US7894402B2 (en) | High rate packet data spatial division multiple access (SDMA) | |
US8089923B2 (en) | Radio base device, mobile terminal device, reference signal control method, and reference signal control program | |
JP4163014B2 (ja) | 無線装置および通信制御方法 | |
US7319683B2 (en) | Radio base station, control method therefor, and program recording medium | |
KR101765127B1 (ko) | 셀룰러 통신 시스템에서 협력 통신을 위한 클러스터링 방법 및 장치 | |
US6230023B1 (en) | Method and device for a transmit power control for connections between a base station and mobile stations of a radio communications system | |
US7738438B2 (en) | Radio base system, channel allocation method and channel allocating program | |
CN112751657B (zh) | 干扰测量方法、基站、通信系统以及存储介质 | |
KR101524587B1 (ko) | 셀 탐색 시스템 | |
CN102469497B (zh) | 用于选取上下行最佳cp的方法及基站 | |
CN110324118B (zh) | 信号传输方法、基站及存储介质 | |
Zorzi | Performance of a MAC protocol with smart antennas in a multicellular environment | |
EP4513991A1 (en) | Transmission diversity for ale networks | |
JP4172811B2 (ja) | 無線装置および通信制御方法 | |
JP4172810B2 (ja) | 無線装置および通信制御方法 | |
EP1020092A1 (en) | A method and arrangement for generation of cell relations in a mobile communications system |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040302 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040428 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040615 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040630 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 3574055 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080709 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080709 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090709 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090709 Year of fee payment: 5 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090709 Year of fee payment: 5 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090709 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100709 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100709 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110709 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120709 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130709 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |