JP3558858B2 - 紙幣入出金機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、入金された紙幣を収納するとともに収納された紙幣を必要に応じて出金させる紙幣入出金機に関する。
【0002】
【従来の技術】
入金口に投入された紙幣を機内に取り込むとともに該取り込まれた紙幣を一時貯留する一時貯留部および該一時貯留部に貯留された紙幣を収納する収納部を有する入金ストア部と、該入金ストア部に収納された各金種紙幣を受け入れて金種別に収納するとともにこれを必要に応じて出金用として繰り出させる各金種別のスタッカとを有する循環式の紙幣入出金機として、特開平7−272055号公報に記載されたものがある。
この紙幣入出金機の入金ストア部は、内部が集積空間部とされる箱状のスタッカと、スタッカの上部に設けられて紙幣の集積空間部への取り込みおよび繰り出しを行う収納繰出機構部と、スタッカ内の集積空間部に進退および昇降自在とされるとともにスタッカ内進入時にその上側に一時貯留部を構成して入金処理において取り込まれた紙幣を載置させるセパレータと、スタッカ内で昇降するエレベータとを有している。
【0003】
そして、この入金ストア部は、入金処理において収納繰出機構部を介してスタッカ内に取り込まれた紙幣を、スタッカ内に進入したセパレータ上に載置状態で一時貯留させた後、テラー等の操作者からの入金承認の指示操作が入力されることに基づきセパレータをスタッカから退避させることで下方のエレベータ上に載置させる一方、操作者からの入金取消の指示操作が入力されると、機体前面に設けられる返却扉から操作者の手によりセパレータ上の一時貯留紙幣の取り出しを可能とする。
また、この入金ストア部は、スタッカ内に収納される集積紙幣を載置させているエレベータを上昇させ、集積紙幣の最上部をスタッカに設けられる上記収納繰出機構部の蹴出ローラに所定の力で圧接させて、収納繰出機構部の蹴出ローラおよび繰出ローラを回転させることにより、最上部の紙幣から一枚ずつスタッカ外に繰り出すようになっており、これにより、各金種別のスタッカに紙幣の補給を行う分配処理を行うようになっている。
一方、このようなスタッカでは、収納する紙幣の集積量が多くなると、その紙幣の膨らみ等によって最上部の紙幣の集積状態が不安定となり、特にエレベータを降下させたときに、その最上部の紙幣が立ち上がってしまう等の障害が発生しやすくなることから、エレベータと集積空間部上部に設けられるアクチュエータあるいは上記セパレータとの間にこの集積紙幣を挟むような状態にして移動させ、その集積状態の乱れを防止するようにしている。
具体的には、分配処理等によって集積紙幣の最上部がスタッカ内の集積空間部上部位置にある状態からこれを降下させる場合には、エレベータを降下させる前に集積空間部外にあるセパレータを集積紙幣の最上部より上側の集積空間部に進入させて、集積紙幣をセパレータとエレベータとで挟んでから、これらセパレータとエレベータとを同期させて降下させるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、紙幣入出金機では、一時貯留紙幣を返却する方式として、上記したように作業者の手により機内から直接取り出すのではなく、搬送路を用いて機体前面に設けられる出金口あるいは返却口に繰り出す方式のものがある。上述した上部取り込み/繰り出し式の入金ストア部にこの方式を適用した場合、一時貯留紙幣を載置するセパレータをそのまま上昇させて一時貯留紙幣の最上部を収納繰出機構部の複数の蹴出ローラに所定の力で圧接させて摩擦力を生じさせ、該蹴出ローラを回転させることによってスタッカから紙幣を一枚ずつ送り出すことが可能となるが、複数の蹴出ローラの全体の水平方向における配置の範囲と、セパレータの水平方向における配置の範囲とが合っていないと、蹴出ローラと一時貯留紙幣の最上部とを良好に接触させることができない場合があり、繰り出し不良が生じてしまうという問題があった。
他方、セパレータの水平方向における配置の範囲を複数の蹴出ローラの水平方向における配置の範囲に合わせた場合には、集積紙幣の集積状態の乱れを防止しつつ降下させるためにセパレータを集積紙幣の最上部の上側の集積空間部内に入り込ませる際に、該セパレータが収納繰出機構部と干渉してしまうという問題が生じた。
また、上記の紙幣入出金機では、入金処理時に、セパレータをスタッカ内に進入させて一時貯留紙幣を載置可能な状態になってから、入金口からの紙幣の取り込みを開始させるようになっているため、入金口からの紙幣の取り込み開始までの待ち時間が長く処理効率が悪いという問題があった。
【0005】
したがって、本発明の第一の目的は、エレベータ上に載置される集積紙幣を降下させる際にも該エレベータとの間で集積紙幣を挟んでその集積状態の乱れを防止することを可能にするとともに、一時貯留紙幣を返却する際には確実に該一時貯留紙幣を収納繰出機構部側に圧接させて紙幣の繰り出し不良の発生を防止することを可能にするセパレータを有する紙幣入出金機を提供することである。
また、本発明の第二の目的は、紙幣のスタッカへの取り込みのための待ち時間を最小限にすることで処理効率を向上させることができる紙幣入出金機を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記第一の目的を達成するため、本発明の請求項1記載の紙幣入出金機は、内部に紙幣を集積させる集積空間部が形成されるとともに上部に紙幣の取り込みおよび繰り出しを行う収納繰出機構部を有するスタッカと、該スタッカに対し進退可能かつ昇降可能に設けられるとともに、前記収納繰出機構部で取り込まれた一時貯留紙幣を前記スタッカに進入した状態でその上側に載置させるセパレータと、前記スタッカ内で昇降可能に設けられるとともに、前記セパレータの前記スタッカからの退避で該セパレータ上に載置されていた紙幣を受け取るエレベータとを有するものであって、前記セパレータは、それぞれ別々に前記スタッカに対し進入可能に設けられた第1セパレータおよび第2セパレータを有し、前記エレベータ上の集積紙幣を下降させる際には前記第1セパレータを前記スタッカ内に進入状態とするとともに、前記収納繰出機構部で一時貯留紙幣を繰り出させる際には前記第2セパレータを前記スタッカ内に進入状態とする制御部を有することを特徴としている。
【0007】
このように、セパレータが、それぞれ別々にスタッカに対し進入可能に設けられた第1セパレータおよび第2セパレータを有しているため、例えば、スタッカ内部の集積紙幣を下降させる際には、蹴出ローラと水平方向における配置の範囲が合う必要のない第1セパレータのみを収納繰出機構部に対する干渉を回避させつつスタッカ内に進入させることで、第1セパレータとエレベータとで集積紙幣を挟みつつ該集積紙幣を下降させる。他方、一時貯留紙幣を返却のため収納繰出機構部で繰り出させる必要が生じる可能性がある入金処理時には、上記第1セパレータおよびエレベータで集積紙幣を降下させた後、蹴出ローラと水平方向における配置の範囲が合うことになる第2セパレータを収納繰出機構部に対し干渉しない高さ位置から集積紙幣の上側に進入状態とし、その後、第2セパレータを上昇させて、蹴出ローラと水平方向における配置の範囲が合う第2セパレータで入金処理時の一時貯留紙幣を蹴出ローラに良好な圧力で圧接させる。
【0010】
上記第二の目的を達成するため、本発明の請求項2記載の紙幣入出金機は、内部に紙幣を集積させる集積空間部が形成されるとともに上部に紙幣の取り込みおよび繰り出しを行う収納繰出機構部を有するスタッカと、該スタッカに対し進退可能かつ昇降可能に設けられるとともに、前記収納繰出機構部で取り込まれた一時貯留紙幣を前記スタッカに進入した状態でその上側に載置させるセパレータと、前記スタッカ内で昇降可能に設けられるとともに、前記セパレータの前記スタッカからの退避で該セパレータ上に載置されていた紙幣を受け取るエレベータとを有するものであって、前記セパレータを、前記スタッカ外の所定の待機位置に位置する待機状態から前記スタッカ内に進入させて前記収納繰出機構部で取り込まれる一時貯留紙幣を載置可能な受取状態まで移動させる制御部と、前記セパレータが前記待機状態から前記受取状態となるまでの受取開始位置移動時間と紙幣が投入される入金口から取り込まれた紙幣が前記スタッカに取り込まれるまでの取込搬送時間とを記憶する記憶手段と、を有し、前記制御部は、前記待機状態の前記セパレータを前記受取状態となるよう作動を開始させるとともに、前記受取状態となるまでの残りの時間となる取込開始可能時間を作動開始後の経過時間と前記受取開始位置移動時間とから割り出し、この取込開始可能時間が前記取込搬送時間以下になると、前記入金口からの紙幣の取り込みを開始させることを特徴としている。
【0011】
このように、制御部は、待機状態のセパレータを受取状態となるよう作動を開始させるとともに、受取状態となるまでの残りの時間となる取込開始可能時間を作動開始後の経過時間と受取開始位置移動時間とから割り出し、この取込開始可能時間が取込搬送時間以下になると、入金口からの紙幣の取り込みを開始させることになるため、セパレータが受け取りが可能となるタイミングに合わせて紙幣をスタッカ内に取り込ませることができるタイミングで、入金口からの紙幣の取り込みを開始させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の紙幣入出金機の一の実施の形態を図1〜図16に基づいて説明する。
まず、図1を参照して紙幣入出金機の全体構成について説明する。
【0013】
図1において図中左側が機体1の前面側となっている。この機体1の前面側には入金口2と出金/リジェクト口3とがそれぞれ一つずつ設けられており、入金口2には、外部から入金処理しようとする紙幣が集積状態で操作者により投入され、繰出機構5により該紙幣が1枚ずつ繰り出されて搬送路6に送られるようになっている。
【0014】
搬送路6は、入金口2と出金/リジェクト口3とを接続させるもので、その途中には紙幣の金種、真偽、斜め送り、多重送りなどを鑑別する入出金鑑別部7が設けられており、入金口2から入金された入金紙幣の中で、入出金鑑別部7により正常紙幣以外の、偽券、斜め送りおよび多重送り等のリジェクト紙幣と鑑別された紙幣を出金/リジェクト口3から外部に払い戻す。
【0015】
また、この搬送路6の入出金鑑別部7の入金口2に対し反対側には、搬送路6から分岐して中間スタッカ(スタッカ)8に接続される搬送路9、この搬送路9から分岐する反転用の搬送路10およびこの搬送路9に合流する出金用の搬送路25が設けられている。搬送路9,10は入出金鑑別部7により正常紙幣と鑑別され各金種別に計数された紙幣を中間スタッカ8に振り分けて搬送し一時貯留あるいは収納させるものである。
【0016】
中間スタッカ8は、機体1に対し着脱自在とされるとともに、内部が紙幣を集積させる集積空間部8aとされており、その機体1における前面側には、機体1に対し装着された状態の該中間スタッカ8の集積空間部8a内に対し進退可能とされかつ昇降可能とされたセパレータ11が設けられている。このセパレータ11は、中間スタッカ8内に進入した状態で、該中間スタッカ8に取り込まれた一時貯留紙幣をその上側に載置させるものである。
【0017】
中間スタッカ8の上部には、紙幣の取り込みおよび繰り出しを行うための収納繰出機構部12が設けられており、この収納繰出機構部12が、紙幣を搬送路6から受け入れさせるための搬送路9を通じて、中間スタッカ8に図中右側から紙幣の収納を行い、また、搬送路10を通じて、入出金鑑別部7で裏面と鑑別された紙幣を反転させた後、中間スタッカ8の図中左側から紙幣の収納を行い、さらに中間スタッカ8内の紙幣を搬送路25から搬送路9に繰り出すようになっている。
【0018】
また、中間スタッカ8内の収納繰出機構部12の下方には水平状態を保った状態で上下方向に移動自在な1枚のエレベータ13が設けられており、このエレベータ13上には紙幣Sが水平状態で集積載置される。また、エレベータ13は、中間スタッカ8内の下部位置から収納繰出機構部12の一部に当接する位置までの間で、エレベータ昇降駆動モータ(図8参照)19の駆動により昇降させられる。
【0019】
中間スタッカ8では、セパレータ11が進入した状態で、搬送路9または搬送路10を経由して搬送された入金紙幣を一時貯留紙幣として載置し、この入金紙幣の金額をオペレータが承認した入金確定操作後、セパレータ11が退避することで、エレベータ13上に受け渡させる。また、必要に応じて、セパレータ11が退避した状態でエレベータ13が上昇してその上に載置させていた紙幣を、収納繰出機構部12により搬送路25を介して繰り出させる。
搬送路6の入金口2と入出金鑑別部7との間と、搬送路25との間には、中間スタッカ8内の紙幣を繰り出すための搬送路14が設けられている。
【0020】
一方、機体1の後方下部には、それぞれ機体1に対し着脱自在とされるとともに、各金種別にそれぞれ設けられて、紙幣をそれぞれが同一金種のみ収納する一方、収納した紙幣を必要に応じて繰り出し可能な金種別スタッカ15〜17が設けられており、金種別スタッカ15〜17と搬送路9との間に搬送路20が設けられている。
【0021】
また、金種別スタッカ15〜17と搬送路20との間には、金種別スタッカ15〜17に対して紙幣を振り分けて収納させるための搬送路26〜28と、金種別スタッカ15〜17から紙幣を送り出させるための搬送路29〜31とが設けられ、これら搬送路26〜28と、搬送路29〜31とは、金種別スタッカ15〜17の収納繰出機構部33〜35に接続されるようになっている。
金種別スタッカ15〜17は、その内部にエレベータ21〜23が設けられており、これらエレベータ21〜23上に紙幣が水平状態で集積収納されるようになっている。
ここで、搬送路20は、搬送路9および搬送路14を介して、入出金鑑別部7に接続されており、この入出金鑑別部7では、金種別スタッカ15〜17から送り出された紙幣の金種、真偽、斜め送り、多重送り等をも鑑別する。
【0022】
搬送路6の搬送路9への接続部分と出金/リジェクト口3との間には、機体1に対し着脱自在とされ、リジェクト紙幣を収納するためのリジェクトボックス18が設けられている。このリジェクトボックス18は、各金種別スタッカ15〜17から繰り出された紙幣の中でリジェクト紙幣があった場合に、そのリジェクト紙幣を収納するものである。また、このリジェクトボックス18は単なる箱状体であって、搬送路6に接続された搬送路24により搬送されたリジェクト紙幣がそのまま投げ込まれて収納される。
【0023】
次に、紙幣入出金機の全体的な処理を以下に説明する。
まず、入金処理を図1を参照して説明する。
操作者により、入金口2に入金紙幣が投入された後、入金処理を選択する選択操作が上位機で入力されると、中間スタッカ8外の電源ON時待機位置(後述する)にあるセパレータ11を中間スタッカ8内に進入させて入金紙幣受取開始位置(後述する)に位置させるとともに、入金口2から繰出機構5により紙幣を1枚ずつ繰り出させ、搬送路6によって搬送させて、入出金鑑別部7により真偽、金種、表裏及び斜め、多重送り等を鑑別して、「真」かつ「表」と鑑別された紙幣をすべて、搬送路6および搬送路9を順次経由して、中間スタッカ8内のセパレータ11上に一時貯留させ、「真」かつ「裏」と鑑別された紙幣をすべて、搬送路6、搬送路9および搬送路10を順次経由して、中間スタッカ8内のセパレータ11上に一時貯留させる。これにより、中間スタッカ8には、リジェクト紙幣以外の正常紙幣のみがすべて、表裏取り揃えられた状態で、セパレータ11の上に一時貯留される。他方、上記「真」と鑑別された以外の、「偽」、斜めおよび多重送り等と鑑別されたリジェクト紙幣をすべて、搬送路6を介して出金/リジェクト口3に繰り出す。
【0024】
そして、入金口2にセットされたすべての紙幣について、中間スタッカ8への取り込みあるいは出金/リジェクト口3へのリジェクトが終了すると、入出金鑑別部7による鑑別結果に基づいて入金処理結果を表示させる。そして、操作者により確認操作が入力されると、セパレータ11を中間スタッカ8から外に退避させて一時貯留していた紙幣をエレベータ13上に載置させる。
【0025】
他方、入金処理結果に対し、操作者により入金処理のキャンセルが入力されると、セパレータ11の上昇により収納繰出機構部12から、図2に示すように、搬送路25,14,6を介して、中間スタッカ8のセパレータ11上に一時貯留させていたすべての紙幣を出金/リジェクト口3に繰り出させる返却処理を行う。
【0026】
次に、出金処理について図3を参照して以下に説明する。
上位機から出金指令が出されると、出金処理を開始させ、各金種別スタッカ15〜17より、出金額に相当する紙幣を1枚ずつ繰り出させる。
そして、金種別スタッカ15〜17から、エレベータ21〜23の上昇により収納繰出機構部33〜35で繰り出された出金紙幣を、搬送路29〜31から搬送路20,9,14,6で搬送させるとともに、搬送路6の途中の入出金鑑別部7において、金種及び斜め、多重送り等を鑑別させ、その鑑別の結果、何等異常がない正常紙幣であればそのまま出金/リジェクト口3まで搬送させる。鑑別の結果、斜めあるいは多重送り等、異常ありと鑑別されたリジェクト紙幣は、出金/リジェクト口3へは搬送させず、搬送路24を経由して、リジェクトボックス18内へ搬送させて収納させる。
【0027】
次に、分配処理について図4を参照して説明する。
入金処理の後、入金処理および出金処理が実行中でないことを条件として、以下の分配処理を必要に応じて行う。
それまで中間スタッカ8に収納されていた紙幣を、搬送路25,14,6,9,20によって、各金種別スタッカ15〜17に収納させる。すなわち、エレベータ13を上昇させて、その上の集積紙幣を収納繰出機構部12により中間スタッカ8から繰り出させる。そして、このようにして繰り出された紙幣を、搬送路25,14,6を通じて入出金鑑別部7へ送り、更に入出金鑑別部7により鑑別した後に、その鑑別結果に基づいて、異常のない正常紙幣のみを、搬送路9,20および搬送路26〜28を経由して、金種別スタッカ15〜17へ金種別に振り分け、収納させる。
この際、入出金鑑別部7により、斜めあるいは多重送り等、異常ありと鑑別された紙幣は、搬送路6および搬送路24を通じてリジェクトボックス18に振り分けられて収納されることになる。
【0028】
次に、中間スタッカ8およびセパレータ11について図5〜図16を参照してさらに説明する。なお、以下における前後左右は機体における前後左右であり、図5,図9〜図16においては紙面左側が機体における前側である。
【0029】
まず、中間スタッカ8について説明する。
中間スタッカ8は、図5に示すように、長手方向が上下方向に沿わされて紙幣処理機内に配置される直方体形状の筐体40と、この筐体40内にその前側の側面部40aに近接しかつほぼ平行をなして配置されるガイド板41と、筐体40内にその後側の側面部40bに近接しかつほぼ平行をなして配置されるガイド板42とを有している。ここで、これらガイド板41,42間に集積紙幣Sを収容させる集積空間部8aが形成されている。
【0030】
さらに、中間スタッカ8は、その上部に設けられて集積空間部8a内への紙幣の一枚ずつの取り込みおよび集積空間部8aからの紙幣Sの一枚ずつの繰り出しを行うための収納繰出機構部12と、筐体40の上下方向における中間部分に配置されて集積空間部8a内に取り込んだ紙幣を集積状態で載置させるとともに上下に昇降可能なエレベータ13とを有している。
【0031】
収納繰出機構部12は、紙幣を搬送路9から集積空間部8a内に導くとともに集積空間部8a内から紙幣を搬送路25に繰り出すため筐体40の上部の側面部40b側に設けられた収納繰出口44と、搬送路10から紙幣を集積空間部8a内に導くため筐体40の上部の側面部40a側に設けられた取込口45とを有している。
また、収納繰出機構部12は、上部の収納繰出口44側に、側面部40a,40bに平行をなしかつ水平配置された支持軸46と、該支持軸46に揺動自在に支持されたアクチュエータ47とを有している。
【0032】
このアクチュエータ47は、互いに鈍角をなす第1板部47aと第2板部47bとを有する屈曲形状のもので、第1板部47aの第2板部47bに対し反対側で支持軸46に支持されており、自重により図示せぬストッパに当接すると図5における反時計回り方向の移動が規制された基本状態となり、この基本状態において、第1板部47aがその延出先端側が下側に位置するよう傾斜した状態で側面部40aの方向に延出し、第2板部47bが第1板部47aに対し反対側が上方に位置するよう傾斜した状態とされている。この基本状態で、アクチュエータ47は、図5における時計回り方向の揺動のみが許容される。
【0033】
このアクチュエータ47は、収納繰出口44から集積空間部8a内に取り込む紙幣Sを上側から第1板部47aで案内するとともに、取込口45から集積空間部8a内に取り込む紙幣Sを上側から第2板部47bで案内する。
さらに、収納繰出機構部12は、取込口45側に、側面部40a,40bに平行をなしかつ水平配置されるとともに相互の対向部分が取込口45に配置される取込ローラ49および羽根車50と、取込ローラ49に平行に配置されるとともに取込ローラ49との対向部分が取込口45における羽根車50より外側に配置される送りローラ51とを有している。なお、羽根車50は、図7に示すように、羽根を有する羽根車本体50aと円柱状のローラ50bとが一体化されて構成されている。
【0034】
取込ローラ49が取込口45に位置する部分を集積空間部8a側に移動させる方向(図5における反時計回り方向)に図示せぬ駆動モータで駆動されることで、取込ローラ49および送りローラ51と、取込ローラ49および羽根車50とが、搬送路10から取込口45に一枚ずつ投入される紙幣Sをそれぞれ表裏両側から挾持して強制的に集積空間部8a内に取り込む。ここで、送りローラ51および羽根車50は取込ローラ49の回転で連れ回りする。また、羽根車50は取込ローラ49とで集積空間部8a内に取り込んだ紙幣に対し、その後端部を下方に叩き落とす。
【0035】
加えて、収納繰出機構部12は、収納繰出口44側に、側面部40a,40bに平行をなしかつ水平配置されるとともに相互の対向部分が収納繰出口44に配置される収納繰出ローラ53および羽根車54と、収納繰出ローラ53と平行をなして配置されるとともに収納繰出ローラ53との対向部分が収納繰出口44の羽根車54より外側に配置される分離ローラ55と、収納繰出ローラ53と平行をなして配置されるとともに収納繰出ローラ53との対向部分が収納繰出口44の分離ローラ55より外側に配置される送りローラ56とを有している。
また、取込ローラ49と収納繰出ローラ53との間には、これらに平行をなして複数(一つのみ図示)の蹴出ローラ58が所定量昇降自在に設けられている。
【0036】
収納繰出ローラ53が収納繰出口44に位置する部分を集積空間部8a側に移動させる方向(図5における時計回り方向)に図示せぬ駆動モータで駆動されることで、収納繰出ローラ53および送りローラ56と、収納繰出ローラ53および分離ローラ55と、取込ローラ53および羽根車54とが、搬送路9から収納繰出口44に一枚ずつ投入される紙幣Sをそれぞれ表裏両側から挾持して強制的に集積空間部8a内に取り込む。このとき、送りローラ56、分離ローラ55および羽根車54は該収納繰出ローラ53の回転で連れ回りする。また、羽根車54は収納繰出ローラ53とで集積空間部8a内に取り込んだ紙幣に対し、その後端部を下方に叩き落とす。
【0037】
他方、収納繰出ローラ53が収納繰出口44に位置する部分を集積空間部8aに対し反対側に移動させる逆方向(図5における反時計回り方向)に図示せぬ駆動モータで駆動され、蹴出ローラ58も同じ方向に駆動モータで駆動されることで、蹴出ローラ58は、集積空間部8a内の集積紙幣の最上部のものに当接すると、これを収納繰出口44の方向に蹴り出すことになり、このようにして蹴り出された紙幣は、分離ローラ55で一枚ずつに分離されつつ収納繰出ローラ53および分離ローラ55と、収納繰出ローラ53および送りローラ56とで、収納繰出口44から搬送路25へ繰り出させることになる。このとき、送りローラ56は収納繰出ローラ53の駆動で連れ回りするが、分離ローラ55は上記のような分離を行うために収納繰出ローラ53に対しては連れ回りせず停止されるようになっている。
【0038】
図7に示すように、筐体40の側面部40aには、取込口45側の羽根車50との干渉を防止するための逃孔60,60が左右方向に間隔をあけて形成されており、これら逃孔60,60の両外側には、上下に延在する第1進入孔61,61が形成されている。
【0039】
また、側面部40aには、逃孔60,60の間および第1進入孔61,61の間に、第2進入孔62が形成されている。なお、第2進入孔62は逃孔60,60の間となる上側部分がこれら逃孔60,60の分、左右方向における間隔が狭い幅狭部62aとなっており、逃孔60,60より下側の部分は幅狭部62aより広い幅広部62bとなっている。
【0040】
さらに、側面部40aには、第1進入孔61,61および第2進入孔62を開閉するシャッタ64が上下にスライド自在に取り付けられている。このシャッタ64には、中間スタッカ8を機体1内の所定位置に装填すると第1進入孔61,61および第2進入孔62を自動的に開放させ、中間スタッカ8を機体1内の所定位置から取り外すと第1進入孔61,61および第2進入孔62を自動的に閉塞させかつロックさせる図示せぬシャッタ開閉機構が設けられている。
【0041】
次に、セパレータ11について説明する。
セパレータ11は、図5および図6に示すように、それぞれ別々に中間スタッカ8に対し進入可能に設けられた第1セパレータ66および第2セパレータ67を有している。
【0042】
第1セパレータ66は、二カ所の第1進入孔61,61に進入可能となるように互いに所定の間隔をあけかつ同高さに配置された一対のセパレータ部材66a,66bで構成されており、第1セパレータ66は、第1セパレータ駆動モータ71で駆動される第1セパレータ移動機構部70で前後移動させられて中間スタッカ8に対し進退させられる。
【0043】
第1セパレータ移動機構部70は、それぞれセパレータ部材66a,66bを先端側に固定支持する支持アーム72,72と、これら支持アーム72,72の基端側が固定される摺動ブロック73と、摺動ブロック73の左右両側を支持してその前後方向移動を案内する摺動軸74,74とを有しており、摺動軸74,74は、両端がスライド用支持フレーム75に固定されている。
【0044】
また、第1セパレータ移動機構部70は、前後に配置された図示せぬプーリと、これらプーリに前後に延在するよう巻回された駆動伝達ベルト77と、この駆動伝達ベルト77と摺動ブロック73とを連結させる駆動伝達部材78と、前方のプーリを固定支持する軸79に固定されたプーリ80と、このプーリ80に一側で巻回される駆動伝達ベルト81と、駆動伝達ベルト81の他側が巻回されるプーリ82とを有しており、このプーリ82が第1セパレータ駆動モータ71の回転軸71aに固定されている。
【0045】
これにより、第1セパレータ駆動モータ71が正逆回転することで、プーリ82、駆動伝達ベルト81、プーリ80、軸79および図示せぬプーリを介して駆動伝達ベルト77が正逆回転し、駆動伝達部材78を介して摺動ブロック73を摺動軸74,74に対し前後進させ、その結果、セパレータ部材66a,66bすなわち第1セパレータ66を前後進させる。
【0046】
第2セパレータ67は、中央の第2進入孔62に進入可能となるように第1セパレータ66のセパレータ部材66a,66b間にこれらと同高さに配置された板状のもので、第2セパレータ駆動モータ85(図8参照)で駆動される第2セパレータ移動機構部86で前後移動させられて中間スタッカ8に対し進退させられる。
【0047】
第2セパレータ移動機構部86は、第2セパレータ67を先端側に固定支持する支持アーム87と、該支持アーム87の基端側が固定される摺動ブロック88と、摺動ブロック88の左右両側を支持してその前後方向移動を案内する摺動軸89,89とを有しており、摺動軸89,89は、両端がスライド用支持フレーム75に固定されている。なお、第2セパレータ移動機構部86の摺動ブロック88および摺動軸89,89は、第1セパレータ移動機構部70の摺動ブロック73および摺動軸74,74に対し上側に配置されている。
【0048】
ここで、第2セパレータ67は、その左右方向の幅が第2進入孔62の幅広部62bの幅より若干小さくかつ幅狭部62aの幅より大きくなっている。また、支持アーム87は、第2進入孔62の幅狭部62aの幅より若干小さい幅とされている。
【0049】
また、第2セパレータ移動機構部86は、前後に配置されたプーリ90,90と、これらプーリ90,90に前後に延在するよう巻回された駆動伝達ベルト91と、この駆動伝達ベルト91と摺動ブロック88とを連結させる駆動伝達部材92と、前方のプーリ90を固定支持する軸93に固定されたプーリ94と、このプーリ94に一側が巻回される駆動伝達ベルト95と、駆動伝達ベルト95の他側を巻回させる図示せぬプーリとを有しており、この図示せぬプーリが第2セパレータ駆動モータ85の回転軸に固定されている。
【0050】
これにより、第2セパレータ駆動モータ85が正逆回転することで、図示せぬプーリ、駆動伝達ベルト95、プーリ94、軸93およびプーリ90を介して駆動伝達ベルト91が正逆回転し、駆動伝達部材92を介して摺動ブロック88を摺動軸89,89に対し前後進させ、その結果、第2セパレータ67を前後進させる。
【0051】
ここで、第1セパレータ移動機構部70および第2セパレータ移動機構部86の位置関係で、第1セパレータ66および第2セパレータ67が共に中間スタッカ8から離れた位置に待機している状態から、第2セパレータ67に対し先行して第1セパレータ66が単独で中間スタッカ8に向け移動可能となっており、第1セパレータ66に対し後に第2セパレータ67が単独で中間スタッカ8に向け移動可能となっている。
また、第1セパレータ66および第2セパレータ67は、常に等高さとされている。
【0052】
スライド用支持フレーム75は昇降用支持フレーム97に固定されており、これらスライド用支持フレーム75および昇降用支持フレーム97に、第1セパレータ移動機構部70、第2セパレータ移動機構部86、第1セパレータ駆動モータ71および第2セパレータ駆動モータ85が配置されている。
【0053】
昇降用支持フレーム97は図示せぬ機体フレームに昇降自在に支持されている。すなわち、機体フレームには、スライド用支持フレーム75および昇降用支持フレーム97を介してセパレータ11を昇降させるセパレータ昇降機構部99と、セパレータ昇降機構部99を駆動するセパレータ昇降駆動モータ100が設けられている。
【0054】
セパレータ昇降機構部99は、昇降用支持フレーム97を図示せぬ機体フレームに対し昇降自在に支持するスライドレール101と、上下に配置されるプーリ102,102と、プーリ102,102に上下に延在するよう巻回される駆動伝達ベルト103と、この駆動伝達ベルト103とスライドレール101とを連結させる駆動伝達部材104と、下方のプーリ102を固定支持する軸105に固定されるプーリ106と、このプーリ106に一側が巻回される駆動伝達ベルト107と、駆動伝達ベルト107の他側が巻回されるプーリ108とを有しており、このプーリ108がセパレータ昇降駆動モータ100の回転軸100aに固定されている。
【0055】
これにより、セパレータ昇降駆動モータ100が正逆回転することで、プーリ108、駆動伝達ベルト107、プーリ106、軸105およびプーリ102を介して駆動伝達ベルト103が正逆回転し、スライドレール101を介して昇降用支持フレーム97を昇降させ、その結果、セパレータ11を昇降させる。
【0056】
ここで、第1セパレータ66は、中間スタッカ8内に進入した状態で、いずれの昇降位置にあっても、集積空間部8a内に集積された紙幣Sの両端より内側に位置しかつ収納繰出機構部12に干渉しないようにその位置および大きさが設定されている。
【0057】
第2セパレータ67は、中間スタッカ8内に進入した状態で鉛直方向から見た場合に、その範囲内に複数の蹴出ローラ58およびアクチュエータ47が存在するようにその位置および大きさが設定されており、その結果、第2セパレータ67は第2進入孔62の幅広部62bにのみ進退可能とされ、羽根車50,50の存在により狭くされた幅狭部62aに対しては進退不可とされている。
加えて、第2セパレータ67が中間スタッカ8内に進入した状態で、その支持アーム87は第2進入孔62の幅狭部62a内を昇降可能とされている。
【0058】
第2セパレータ67は、中間スタッカ8内に進入した状態で高さ方向が幅広部62bに合った状態では、収納繰出機構部12の蹴出ローラ58およびアクチュエータ47に干渉しないが、幅狭部62aに合った状態では、収納繰出機構部12の蹴出ローラ58およびアクチュエータ47に干渉可能となる。
【0059】
ここで、図8に示すように、上述した第1セパレータ駆動モータ71、第2セパレータ駆動モータ85、セパレータ昇降駆動モータ100およびエレベータ昇降駆動モータ19は、CPU(制御部)110に接続されており、このCPU110には、操作者により外部入力がなされる操作部111と、入金口2の紙幣の有無を検知する入金口紙幣有無検知センサ112と、操作者により出金処理の金額等が入力される上位機113と、制御プログラム等が記憶されたROM114と、入出金鑑別部7における計数結果等を記憶するRAM115と等が接続されている。
【0060】
次に、入金処理についてさらに詳細に以下に説明する。
入金処理は、入金口2の紙幣Sを中間スタッカ8に一時貯留させる取込処理と、一時貯留した紙幣Sを中間スタッカ8内に収納させる収納処理と、一時貯留した紙幣Sを出金/リジェクト口3に返却させる返却処理とで構成されている。
【0061】
まず、前回使用時最後の機体電源OFFにより、セパレータ11の第1セパレータ66および第2セパレータ67は、共に中間スタッカ8から最も離れかつ最も下側の図5および図7に示す(図7では破線で示す)スタッカ抜取時待機位置に位置されている。なお、この状態で、セパレータ11が中間スタッカ8を機体1へロックさせる図示せぬロック機構のロックを解除しており、中間スタッカ8の機体1からの抜き取りを可能としている。
【0062】
今回使用にあたって、この状態から中間スタッカ8が機体1内に装填され、機体電源がONされると、CPU110は、セパレータ昇降駆動モータ100を駆動して、図9に示すように、第1セパレータ66および第2セパレータ67を上昇させ、これらが所定の上部位置まで移動したことが図示せぬセパレータ待機位置センサで検出されると、セパレータ昇降駆動モータ100を停止させる。図9に示すこのときの第1セパレータ66および第2セパレータ67の位置が、運用時における待機位置となる電源ON時待機位置となる。この電源ON時待機位置に位置するとき、第1セパレータ66のセパレータ部材66a,66bは第1進入孔61,61の上部に高さを合わせており、第2セパレータ67は第2進入孔62の上部の幅狭部62aに高さを合わせている。
【0063】
他方CPU110は、機体電源がONされると、エレベータ昇降駆動モータ19を駆動してエレベータ13を、該エレベータ13あるいはその上に載置された紙幣Sの最上部によりアクチュエータ47を基本状態から所定量揺動させるまで上昇させ、アクチュエータ47の基本状態からの所定量の揺動を図示せぬ上部位置センサで検出すると、エレベータ昇降駆動モータ19を一旦停止させた後、所定量エレベータ13を下降させる所定パルス分だけ逆方向に駆動して、運用時における待機位置となる図9に示す電源ON時待機位置に位置させる。なお、エレベータ13の電源ON時待機位置は、載置された集積紙幣の量で異なることになる。
【0064】
操作者により、入金口2に入金紙幣が投入された後、入金処理を選択する選択操作が上位機113に入力されることで該上位機113から入金指令が出力されると、CPU110は、まず、取込処理を行う。
【0065】
すなわち、直ちに、第1セパレータ駆動モータ71を駆動して、図10に示すように、第1セパレータ66のみを中間スタッカ8の方向に水平移動させ、第1進入孔61を介して、中間スタッカ8内の電源ON時待機位置に位置している集積紙幣Sの最上部の上側の集積空間部8a内に進入させ、第1セパレータ66が集積空間部8a内に完全に進入して図10に示す所定の位置に位置したことが図示せぬ第1セパレータ進入センサで検出されると、第1セパレータ駆動モータ71を停止させる。ここで、このとき集積紙幣Sはアクチュエータ47でその盛り上がりが抑えられており、アクチュエータ47の下端より上側に第1セパレータ66が進入するため、集積紙幣Sにジャム等を生じさせることなく良好に第1セパレータ66は集積空間部8a内に進入する。
【0066】
上記のように第1セパレータ66が集積空間部8a内の所定の位置に位置したことが図示せぬ第1セパレータ進入センサで検出されると、CPU110は、この高さ位置のままで第2セパレータ67を中間スタッカ8内に進入させたのでは該第2セパレータ67が収納繰出機構部12の羽根車50に干渉してしまうことになるため、セパレータ昇降駆動モータ100およびエレベータ昇降駆動モータ19を同期駆動して、図11に示すように、第1セパレータ66およびエレベータ13をこれらの間に集積紙幣Sを挟んだ状態で一体的に下降させる。すると、第2セパレータ67もこれらと一体的に中間スタッカ8の外側で下降する。そして、第1セパレータ66および第2セパレータ67が図7(図7では実線で示す)および図11に示す、所定の下部位置まで移動したことが図示せぬセパレータ昇降位置センサで検出されると、セパレータ昇降駆動モータ100を停止させる。このときの第1セパレータ66および第2セパレータ67の位置が、第2セパレータ67が第2進入孔62から中間スタッカ8内に進入可能な上限位置である第2セパレータスライド上限位置となる。
【0067】
この第2セパレータスライド上限位置に位置するとき、第1セパレータ66は第1進入孔61の中間部に高さを合わせており、第2セパレータ67は、収納繰出機構部12の羽根車50より下側の第2進入孔62の幅広部62bの上端位置に高さを合わせている。
なお、集積紙幣Sは、上記のように第1セパレータ66とエレベータ13とで挟まれた状態で下降するため、その集積状態が乱れることがない。
【0068】
上記のように第1セパレータ66および第2セパレータ67が第2セパレータスライド上限位置に位置したことが図示せぬセパレータ昇降位置センサで検出されると、CPU110は、第2セパレータ駆動モータ85を駆動して、図12に示すように、第2セパレータ67のみを、中間スタッカ8の方向に水平移動させて第2進入孔62の幅広部62bを介して第1セパレータ66で押えられている集積紙幣Sの最上部の上側の集積空間部8a内に進入させ、第2セパレータ67が集積空間部8a内に完全に進入して図12に示す所定の位置に位置したことが図示せぬ第2セパレータ進入センサで検出されると、第2セパレータ駆動モータ85を停止させる。ここで、このとき集積紙幣Sは第1セパレータ66でその盛り上がりが抑えられているため、集積紙幣Sにジャム等を生じさせることなく良好に第2セパレータ67は集積空間部8a内に進入する。
【0069】
上記のように第2セパレータ67が集積空間部8a内の所定の位置に位置したことが図示せぬ第2セパレータ進入センサで検出されると、CPU110は、セパレータ昇降駆動モータ100およびエレベータ昇降駆動モータ19を同期駆動して、図13に示すように、集積紙幣Sを第1セパレータ66および第2セパレータ67とエレベータ13とで挟んだ状態で、第2セパレータ67によりアクチュエータ47を所定量揺動させるまでこれらを一体的に上昇させる。そして、この上昇によるアクチュエータ47の基本状態からの所定量の揺動を図示せぬ上部位置センサで検出すると、セパレータ昇降駆動モータ100およびエレベータ昇降駆動モータ19を一旦停止させるとともに、第1セパレータ66、第2セパレータ67およびエレベータ13を所定量下降させる所定パルス分だけ逆方向に同期駆動して、これらを一体的に下降させて、図13に示す入金紙幣受取開始位置に位置させる。
【0070】
ここで、この入金紙幣受取開始位置に位置するとき、第1セパレータ66および第2セパレータ67は、基本状態にあるアクチュエータ47との間に若干の隙間を有しており、収納繰出機構部12による紙幣の取り込みを可能とする。また、この入金紙幣受取開始位置に位置するとき、第2セパレータ67の支持アーム87が第2進入孔62の幅狭部62aの内側に位置している。
【0071】
なお、CPU110は、以上のような電源ON時待機位置に位置する状態(待機状態)から入金紙幣受取開始位置に位置する状態(受取状態)に移動させる際に、入金口2からの紙幣Sの取り込み開始のタイミングを以下のように制御する。
【0072】
ROM114には、第1セパレータ66および第2セパレータ67が電源ON時待機位置から上記作動により入金紙幣受取開始位置に位置するまでの受取開始位置移動時間(各モータの駆動速度と第1セパレータ66および第2セパレータ67の移動距離と等から既定)と、入金口2から取り込まれた一枚目の紙幣Sが中間スタッカ8に取り込まれるまでの取込搬送時間(入金口2から中間スタッカ8までの搬送距離と搬送速度と等から既定)とが記憶されている。
【0073】
CPU110は、上位機113から入金指令が出力されると、電源ON時待機位置に位置する第1セパレータ66および第2セパレータ67を、入金紙幣受取開始位置に位置させるよう上述した作動を開始させるとともに、これらが入金紙幣受取開始位置に位置するまでの残りの時間となる取込開始可能時間を、ROM114に記憶された受取開始位置移動時間から作動開始後の経過時間を減算することにより割り出し、この取込開始可能時間と取込搬送時間とを比較して、この取込開始可能時間が取込搬送時間以下になると、入金口紙幣有無検知センサ112により入金口2に紙幣Sが有ることが検知されていることを条件として、それまで停止状態にあった繰出機構5、搬送路6,9および収納繰出機構部12を駆動して、入金口2からの紙幣Sの取り込みを開始させる。
【0074】
なお、このような入金口2からの紙幣Sの取り込み開始のタイミング制御は、第1セパレータ66および第2セパレータ67が分離されていない一つのセパレータのみで構成されているもの(特開平7−272055号公報参照)等においても適用可能である。
【0075】
入金処理において入出金鑑別部7で「真」かつ「表」と鑑別された紙幣Sはすべて、搬送路9から収納繰出口44に導かれ、収納繰出ローラ53および羽根車54で集積空間部8a内に投入され、アクチュエータ47の第1板部47aで案内されて、図14に示すように、第1セパレータ66および第2セパレータ67、あるいはこれらの上に既に集積されている紙幣Sの上に載置される。他方、入出金鑑別部7で「真」かつ「裏」と鑑別された紙幣Sはすべて、搬送路10から取込口45に導かれ、取込ローラ49および羽根車50で集積空間部8a内に投入され、アクチュエータ47の第2板部47bで案内されて、第1セパレータ66および第2セパレータ67、あるいはこれらの上に既に集積されている紙幣Sの上に載置される。
【0076】
そして、第1セパレータ66および第2セパレータ67上に紙幣Sが順次集積されると、集積紙幣Sの最上部の位置が上昇し、アクチュエータ47を徐々に上方に揺動させる。そして、この揺動が所定量に達したことを図示せぬ上部位置センサで検出すると、CPU110は、セパレータ昇降駆動モータ100およびエレベータ昇降駆動モータ19を、第1セパレータ66、第2セパレータ67およびエレベータ13を所定量下降させる所定パルス分だけ同期駆動する。
【0077】
このような作動を繰り返し行うことで、第1セパレータ66および第2セパレータ67上の集積紙幣Sの最上部を略一定高さに維持しつつ集積量に応じて第1セパレータ66および第2セパレータ67を徐々に下降させる。このとき、第1セパレータ66および第2セパレータ67と一体的にエレベータ13も下降し、これらの間に介在されている集積紙幣Sも下降する。
【0078】
以上のようにして、入金口2に入金された紙幣の中間スタッカ8内への取り込みを順次行い、入金口2に入金された紙幣Sが中間スタッカ8内に取り込まれ第1セパレータ66および第2セパレータ67上に集積される等してすべてなくなったことが、入金口2に設けられた入金口紙幣有無検知センサ112および搬送路の各所に設けられた図示せぬセンサにおける紙幣の非検知状態から判定されると、CPU110は、当該入金処理の計数値等の入金結果を上位機113により表示させて取込処理を終了する。
【0079】
すると、操作者がこの表示により入金結果を確認するとともに、この入金処理を承認する承認操作を操作部111あるいは上位機113の入金承認キーへの入力で行うか、あるいはこの入金処理を承認しない非承認操作を操作部111あるいは上位機113の入金非承認キーへの入力で行うことになる。
【0080】
承認操作がなされると、CPU110は、以下の収納処理を行う。
図示せぬセパレータ昇降位置センサの検出結果とセパレータ昇降駆動モータ100の駆動方向および駆動量等から、第1セパレータ66および第2セパレータ67の昇降位置を記憶しており、CPU110は、第1セパレータ66および第2セパレータ67が第2セパレータスライド上限位置より上にあるか、第2セパレータスライド上限位置を含む該上限位置より下側にあるかを判定する。
【0081】
そして、第1セパレータ66および第2セパレータ67が第2セパレータスライド上限位置を含む該上限位置より下側にある場合に、CPU110は、この高さ位置のままでも第2セパレータ67が収納繰出機構部12の羽根車50,50に干渉せず、第2進入孔62の幅広部62bを通過可能であるため、第1セパレータ駆動モータ71および第2セパレータ駆動モータ85を同期駆動して、図15に示すように、第1セパレータ66および第2セパレータ67を一体的に水平移動させて、中間スタッカ8から退避させる。すると、第1セパレータ66が第1進入孔61を、第2セパレータ67が第2進入孔62の幅広部62bを通過して中間スタッカ8から退避する。これにより、第1セパレータ66および第2セパレータ67上に載置されていた集積紙幣が、エレベータ13上の集積紙幣Sの上部に落とされて集積される。
【0082】
他方、一時貯留紙幣が少量で、第1セパレータ66および第2セパレータ67が第2セパレータスライド上限位置より上側にある場合に、CPU110は、この高さ位置のまま第2セパレータ67を中間スタッカ8から退避させたのでは該第2セパレータ67が収納繰出機構部12の羽根車50,50に干渉してしまうことになるため、セパレータ昇降駆動モータ100およびエレベータ昇降駆動モータ19を同期駆動して、第1セパレータ66および第2セパレータ67とエレベータ13とでエレベータ13上に載置されている集積紙幣Sを挟んだ状態でこれらを一体的に下降させる。そして、第1セパレータ66および第2セパレータ67が第2セパレータスライド上限位置に位置したことが図示せぬセパレータ昇降位置センサで検出されると、セパレータ昇降駆動モータ100を停止させる。そして、第1セパレータ駆動モータ71および第2セパレータ駆動モータ85を同期駆動して、図15に示すように、第1セパレータ66および第2セパレータ67を一体的に水平移動させて中間スタッカ8から退避させ、第1セパレータ66および第2セパレータ67上に載置されていた集積紙幣Sを、エレベータ13上の集積紙幣Sの上部に集積させる。
【0083】
そして、上記いずれの場合においても、図15に示すように、第1セパレータ66および第2セパレータ67が中間スタッカ8から最も離間した所定位置まで移動したことが図示せぬ戻り位置センサで検出されると、CPU110は、第1セパレータ駆動モータ71および第2セパレータ駆動モータ85を停止させ、セパレータ昇降駆動モータ100を駆動して第1セパレータ66および第2セパレータ67を電源ON時待機位置に位置させるとともに、エレベータ昇降駆動モータ19を駆動してエレベータ13を電源ON時待機位置に位置させて収納処理を終了する。
【0084】
非承認操作が入力された場合には、CPU110は、返却処理を行う。
すなわち、セパレータ昇降駆動モータ100およびエレベータ昇降駆動モータ19を同期駆動して、図16に示すように、第1セパレータ66および第2セパレータ67とエレベータ13とでエレベータ13上に載置されている集積紙幣Sを挟んだ状態でこれらを一体的に上昇させる。そして、第1セパレータ66および第2セパレータ67上に載置されている集積紙幣Sで、収納繰出機構部12の昇降自在に支持された蹴出ローラ58が所定量上昇されたことが図示せぬ繰出位置センサで検出されると、CPU110は、セパレータ昇降駆動モータ100およびエレベータ昇降駆動モータ19を停止させる。このとき、第1セパレータ66および第2セパレータ67上に載置されている集積紙幣Sの最上部が蹴出ローラ58に、適正な圧力で当接した状態となる。
【0085】
この状態で、蹴出ローラ58および収納繰出ローラ53を駆動させることで、搬送路25,14,6を介して、中間スタッカ8の第1セパレータ66および第2セパレータ67上に一時貯留させていたすべての紙幣Sを出金/リジェクト口3に繰り出させる返却処理を行う。ここで、紙幣の繰り出しにともなって第1セパレータ66および第2セパレータ67上の紙幣Sが減り、昇降自在に支持された蹴出ローラ58が所定量下降されたことが図示せぬ繰出位置センサで検出されると、CPU110は、セパレータ昇降駆動モータ100およびエレベータ昇降駆動モータ19を同期駆動して、第1セパレータ66、第2セパレータ67およびエレベータ13を一体的に上昇させる。そして、第1セパレータ66および第2セパレータ67上に載置されている集積紙幣Sで、昇降自在に支持された蹴出ローラ58が所定量上昇されたことが図示せぬ繰出位置センサで検出されると、CPU110は、セパレータ昇降駆動モータ100およびエレベータ昇降駆動モータ19を停止させる。紙幣の減量に伴って、このように第1セパレータ66および第2セパレータ67を徐々に上昇させることで、集積紙幣Sの最上部を蹴出ローラ58に常に適正な圧力で当接させる。
【0086】
そして、第1セパレータ66および第2セパレータ67上の集積紙幣Sがすべて中間スタッカ8から繰り出されたことが図示せぬセンサで検出されると、CPU110は、上述した承認操作が入力された場合と同様、セパレータ昇降駆動モータ100およびエレベータ昇降駆動モータ19を同期駆動して、第1セパレータ66および第2セパレータ67が第2セパレータスライド上限位置に位置するまで、第1セパレータ66、第2セパレータ67およびエレベータ46を一体的に下降させた後、第1セパレータ駆動モータ71および第2セパレータ駆動モータ85を同期駆動して、第1セパレータ66および第2セパレータ67を一体的に水平移動させて中間スタッカ8から退避させ、その後、セパレータ昇降駆動モータ100を駆動して第1セパレータ66および第2セパレータ67を電源ON時待機位置に位置させるとともに、エレベータ昇降駆動モータ19を駆動してエレベータ13を電源ON時待機位置に位置させて返却処理を終了する。
【0087】
なお、返却処理においては、その終了後に、その返却した紙幣による入金処理が再度行われる可能性が高いため、第1セパレータ66、第2セパレータ67およびエレベータ13を電源ON時待機位置に位置させるのではなく、これらを入金紙幣受取開始位置に位置させて待機させておくようにしても良い。
【0088】
以上に述べた紙幣入出金機によれば、CPU110が、中間スタッカ8の内部の集積紙幣Sを下降させる際には、蹴出ローラ58の水平方向における配置の範囲と合う必要のない第1セパレータ66のみを収納繰出機構部12に対する干渉を回避させつつ中間スタッカ8内に進入させることで、第1セパレータ66とエレベータ13とで集積紙幣Sを挟みつつ該集積紙幣を下降させる。他方、一時貯留紙幣を返却のため収納繰出機構部12で繰り出させる必要が生じる可能性がある入金処理時には、上記第1セパレータ66およびエレベータ13で集積紙幣Sを降下させた後、蹴出ローラ58と水平方向における配置の範囲が合うことになる第2セパレータ67を収納繰出機構部12に対し干渉しない高さ位置から集積紙幣Sの上側に進入状態とし、その結果、第1セパレータ66および第2セパレータ67を中間スタッカ8内に進入状態として、その後、必要に応じて、第1セパレータ66および第2セパレータ67を上昇させて、蹴出ローラ58と水平方向における配置の範囲が合っている第2セパレータ67で入金処理時の一時貯留紙幣を蹴出ローラ58に良好な圧力で圧接させる。
【0089】
したがって、エレベータ13上に載置される集積紙幣Sを降下させる際にも該エレベータ13と第1セパレータ66との間で集積紙幣Sを挟んでその集積状態の乱れを防止することができるとともに、一時貯留紙幣を返却する際には第2セパレータ67で該一時貯留紙幣を収納繰出機構12の蹴出ローラ58側に良好な圧力で圧接させることになるため紙幣の繰り出し不良の発生を防止することができる。
【0090】
しかも、CPU110は、上位機113から入金指令が出力されると、第1セパレータ66および第2セパレータ67が入金紙幣受取開始位置に位置するまでの残りの時間となる取込開始可能時間を割り出し、この取込開始可能時間と、入金口2の紙幣Sを中間スタッカ8に取り込むのに要する取込搬送時間とを比較して、この取込開始可能時間が取込搬送時間以下になると、入金口2からの紙幣の取り込みを開始させる。
【0091】
これにより、第1セパレータ66および第2セパレータ67が受け取りが可能となるタイミングに合わせて紙幣を中間スタッカ9内に取り込ませることができるタイミングで、入金口2からの紙幣Sの取り込みを開始させることができる。したがって、第1セパレータ66および第2セパレータ67の移動完了を待つ必要がないため、紙幣Sの中間スタッカ8への取り込みのための待ち時間を最小限にすることができ、処理効率を向上させることができる。
【0092】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の請求項1記載の紙幣入出金機によれば、セパレータが、それぞれ別々にスタッカに対し進入可能に設けられた第1セパレータおよび第2セパレータを有しているため、例えば、スタッカ内部の集積紙幣を下降させる際には、蹴出ローラと水平方向における配置の範囲が合う必要のない第1セパレータのみを収納繰出機構部に対する干渉を回避させつつスタッカ内に進入させることで、第1セパレータとエレベータとで集積紙幣を挟みつつ該集積紙幣を下降させる。他方、一時貯留紙幣を返却のため収納繰出機構部で繰り出させる必要が生じる可能性がある入金処理時には、上記第1セパレータおよびエレベータで集積紙幣を降下させた後、蹴出ローラと水平方向における配置の範囲が合うことになる第2セパレータを収納繰出機構部に対し干渉しない高さ位置から集積紙幣の上側に進入状態とし、その後、第2セパレータを上昇させて、蹴出ローラと水平方向における配置の範囲が合う第2セパレータで入金処理時の一時貯留紙幣を蹴出ローラに良好な圧力で圧接させる。
したがって、エレベータ上に載置される集積紙幣を降下させる際にも該エレベータとセパレータとの間に集積紙幣を挟んでその集積状態の乱れを防止することができるとともに、一時貯留紙幣を返却する際にはセパレータで該一時貯留紙幣を収納繰出機構側に良好な圧力で圧接させることになるため紙幣の繰り出し不良の発生を防止することができる。
【0093】
本発明の請求項2記載の紙幣入出金機によれば、制御部は、待機状態のセパレータを受取状態となるよう作動を開始させるとともに、受取状態となるまでの残りの時間となる取込開始可能時間を作動開始後の経過時間と受取開始位置移動時間とから割り出し、この取込開始可能時間が取込搬送時間以下になると、入金口からの紙幣の取り込みを開始させることになるため、セパレータが受け取りが可能となるタイミングに合わせて紙幣をスタッカ内に取り込ませることができるタイミングで、入金口からの紙幣の取り込みを開始させることができる。
したがって、紙幣のスタッカへの取り込みのための待ち時間を最小限にすることができ、処理効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紙幣入出金機の一の実施の形態を概略的に示す構成図であって入金処理時の紙幣の流れを矢印で示す図である。
【図2】本発明の紙幣入出金機の一の実施の形態を概略的に示す構成図であって返却処理時の紙幣の流れを矢印で示す図である。
【図3】本発明の紙幣入出金機の一の実施の形態を概略的に示す構成図であって出金処理時の紙幣の流れを矢印で示す図である。
【図4】本発明の紙幣入出金機の一の実施の形態を概略的に示す構成図であって分配処理時の紙幣の流れを矢印で示す図である。
【図5】本発明の紙幣入出金機の一の実施の形態のセパレータおよび中間スタッカを示す側断面図である。
【図6】本発明の紙幣入出金機の一の実施の形態のセパレータを示す斜視図である。
【図7】本発明の紙幣入出金機の一の実施の形態の中間スタッカを示す正面図である。
【図8】本発明の紙幣入出金機の一の実施の形態の制御系の要部を示すブロック図である。
【図9】本発明の紙幣入出金機の一の実施の形態のセパレータおよび中間スタッカを示す側断面図であって、セパレータが電源ON時待機位置にある状態を示すものである。
【図10】本発明の紙幣入出金機の一の実施の形態のセパレータおよび中間スタッカを示す側断面図であって、図9の後、第1セパレータが中間スタッカに進入した状態を示すものである。
【図11】本発明の紙幣入出金機の一の実施の形態のセパレータおよび中間スタッカを示す側断面図であって、図10の後、第1セパレータおよび第2セパレータが第2セパレータスライド上限位置に位置した状態を示すものである。
【図12】本発明の紙幣入出金機の一の実施の形態のセパレータおよび中間スタッカを示す側断面図であって、図11の後、第1セパレータが中間スタッカに進入した状態を示すものである。
【図13】本発明の紙幣入出金機の一の実施の形態のセパレータおよび中間スタッカを示す側断面図であって、図12の後、第1セパレータおよび第2セパレータが入金紙幣受取開始位置に位置した状態を示すものである。
【図14】本発明の紙幣入出金機の一の実施の形態のセパレータおよび中間スタッカを示す側断面図であって、図13の後、第1セパレータおよび第2セパレータが第2セパレータスライド上限位置に位置した状態を示すものである。
【図15】本発明の紙幣入出金機の一の実施の形態のセパレータおよび中間スタッカを示す側断面図であって、図14の後、第1セパレータおよび第2セパレータが中間スタッカから退避した状態を示すものである。
【図16】本発明の紙幣入出金機の一の実施の形態のセパレータおよび中間スタッカを示す側断面図であって、図14の後、返却処理を行うため第1セパレータおよび第2セパレータが上昇した状態を示すものである。
【符号の説明】
8 中間スタッカ(スタッカ)
8a 集積空間部
11 セパレータ
12 収納繰出機構部
13 エレベータ
66 第1セパレータ
67 第2セパレータ
110 CPU(制御部)
S 紙幣
Claims (2)
- 内部に紙幣を集積させる集積空間部が形成されるとともに上部に紙幣の取り込みおよび繰り出しを行う収納繰出機構部を有するスタッカと、
該スタッカに対し進退可能かつ昇降可能に設けられるとともに、前記収納繰出機構部で取り込まれた一時貯留紙幣を前記スタッカに進入した状態でその上側に載置させるセパレータと、
前記スタッカ内で昇降可能に設けられるとともに、前記セパレータの前記スタッカからの退避で該セパレータ上に載置されていた紙幣を受け取るエレベータとを有する紙幣入出金機において、
前記セパレータは、それぞれ別々に前記スタッカに対し進入可能に設けられた第1セパレータおよび第2セパレータを有し、
前記エレベータ上の集積紙幣を下降させる際には前記第1セパレータを前記スタッカ内に進入状態とするとともに、前記収納繰出機構部で一時貯留紙幣を繰り出させる際には前記第2セパレータを前記スタッカ内に進入状態とする制御部を有することを特徴とする紙幣入出金機。 - 内部に紙幣を集積させる集積空間部が形成されるとともに上部に紙幣の取り込みおよび繰り出しを行う収納繰出機構部を有するスタッカと、
該スタッカに対し進退可能かつ昇降可能に設けられるとともに、前記収納繰出機構部で取り込まれた一時貯留紙幣を前記スタッカに進入した状態でその上側に載置させるセパレータと、
前記スタッカ内で昇降可能に設けられるとともに、前記セパレータの前記スタッカからの退避で該セパレータ上に載置されていた紙幣を受け取るエレベータとを有する紙幣入出金機において、
前記セパレータを、前記スタッカ外の所定の待機位置に位置する待機状態から前記スタッカ内に進入させて前記収納繰出機構部で取り込まれる一時貯留紙幣を載置可能な受取状態まで移動させる制御部と、
前記セパレータが前記待機状態から前記受取状態となるまでの受取開始位置移動時間と紙幣が投入される入金口から取り込まれた紙幣が前記スタッカに取り込まれるまでの取込搬送時間とを記憶する記憶手段と、
を有し、
前記制御部は、前記待機状態の前記セパレータを前記受取状態となるよう作動を開始させるとともに、前記受取状態となるまでの残りの時間となる取込開始可能時間を作動開始後の経過時間と前記受取開始位置移動時間とから割り出し、この取込開始可能時間が前記取込搬送時間以下になると、前記入金口からの紙幣の取り込みを開始させることを特徴とする紙幣入出金機。
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