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JP3550567B2 - フィルターの製造装置 - Google Patents

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JP3550567B2
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大蔵 小瀧
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有限会社大三金型製作所
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、自動車、電子機器用のオイル又はエアフィルター、日用雑貨品及びその各種フィルター、及び各種機器の付属品又は部品のカバー、ネット等広い範囲で利用が可能なフィルターの金型に関するもので、特に一体型プラスチックフィルターにおいて有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種微細な複数の細径リブを有する微細網目フィルターには、プラスチック成形の難しさからリブ間隔の狭い微細で、かつ、製品歩留まりの良い金型及び製法はなかった。従来の金型や製法では、フィルターの複数の細径リブ部分及びフレーム部分である枠体へ熔融樹脂を直接的に金型のゲートから注入するために、以下の欠点があった。注入圧力を低圧にして熔融樹脂を注入すれば、注入圧力不足で材料が末端まで到達せずにゲートから遠い部分ではリブの抜けができる。又、リブ間隔が狭くなるほど注入圧力不足が顕著になり、複数の細径リブ部分と枠体とを一体成形するのがますます困難になった。注入圧力を高圧にすれば、リブ抜け防止や複数の細径リブ部分と枠体との一体成形はできやすくなるものの、そのためには装置を大型化しなければなならず、又、場合によってはリブ間が閉塞されフィルター又はネットとしての機能を果たさず、製造工程での圧力調整等も大変であった。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、従来困難視されていた射出成形による微細網目フィルターの成形方法を開発し、従来の射出成形法の欠点である、ゲートから微細な複数の細径リブの末端までプラスチック材料が到達しないこと、プラスチック材料を末端まで到達させるために射出成形装置が大型化し、かつ、高価になってしまうこと、等の問題を一挙に解決しようとするものである。
【0004】
【問題を解決するための手段】
本発明のフィルターの製造装置は、以下のことを特徴とするものである。請求項1においては、射出成形による複数の細径リブからなる網目を有するフィルターを製造するための金型装置において、以下の構成としたことを特徴とするフィルターの製造装置である。
(a)金型装置の上型および/または下型に複数の細径リブ形成用に形成された網溝。
(b)金型装置の上型および/または下型に、前記網溝を囲うようにその外周部分に形成された枠体溝。
(c)前記網溝よりも太径の溝として形成され射出成形機から射出される熔融樹脂を貯留するとともに、前記枠体溝には直接連通させないことで熔融樹脂を加圧して放出するために、上型および/または下型の前記網溝上に形成された誘導帯溝であって、熔融樹脂を注入するためのゲートを中心にして略対称形とした誘導帯溝。
請求項2においては、請求項1の金型装置において、前記誘導帯溝を、枠体溝の形状に類似の形状としたことを特徴とするフィルターの製造装置。
請求項3においては、請求項1の金型装置において、前記誘導帯溝を円弧状の形状に形成フィルターの製造装置及びその製造方法したことを特徴とするフィルターの製造装置。
請求項4においては、請求項1の金型装置において、前記誘導帯溝を矩形状の形状に形成したことを特徴とするフィルターの製造装置。
請求項5においては、請求項1の金型装置において、以下の構成としたことを特徴とするフィルターの製造装置。
(a)前記網溝を形成するために、金型切削装置のカッターの刃先を網溝の溝高さよりも若干長くしたカッター。
(b)前記カッターの刃先の切削方向部分にテーパーをつけるとともに、少なくともそのテーパー部分を鏡面仕上げとしたカッター。
(c)前記カッターに超音波振動を与えるための超音波振動装置。
請求項6においては、請求項5の製造装置において、前記カッターの刃先を半円形状としたことを特徴とするフィルターの製造装置。
請求項7においては、請求項5の製造装置において、前記カッターの刃先を2段V字状としたことを特徴とするフィルターの製造装置。
請求項8においては、請求項1の複数の細径リブからなるフィルターの金型において、射出成形後に、網部と誘導帯とを切断分離するために、網溝と誘導帯溝とをそれぞれ別の領域に設けたことを特徴とするフィルターの製造装置。
請求項9においては、請求項1の複数の細径リブからなるフィルターの金型において、誘導帯溝をフィルターの略中心から枠体溝に向かって略放射状に形成するとともに、前記誘導帯溝の中心部と末端部近傍に溶融樹脂注入用のゲートをそれぞれ設けたことを特徴とするフィルターの製造装置。
請求項10においては、射出成形による複数の細径リブからなる網目を有するフィルターを製造するための金型装置において、以下の構成としたことを特徴とするフィルターの製造装置。
(a)上型および/または下型に複数の細径リブ形成用に形成された網溝。
(b)上型および/または下型に、前記網溝を囲うようにその外周部分に形成された枠体溝。
(c)前記網溝よりも太径の溝として形成され射出成形機から射出される熔融樹脂を貯留するとともに、前記枠体溝には直接連通させないことで熔融樹脂を加圧して放出するために、上型および/または下型の前記網溝上に形成され、かつ、熔融樹脂を注入するためのゲートを有する誘導帯溝。
(d)前記誘導帯溝が、フィルターの天面部と側面部に形成される構成としたことを特徴とするフィルターを製造する筒形状又は箱形状のフィルターの製造装置。
請求項11においては、請求項10の筒形状又は箱形状のフィルターの金型装置において、前記筒形状又は箱形状のフィルターの天面部と側面部を、上型と下型の水平の合わせ面上で一体的に形成できることを特徴とするフィルターを製造する筒形状又は箱形状のフィルターの製造装置。
【0005】
【発明の実施の形態】
【実施例】
以下図面に基づいて本発明の実施例を説明する。図1は、本発明の基本的な金型形状を表すもので、入子と称される金型の中に装着されるカスタムメードに適した金型であっても良い。本発明のフィルターの金型、装置及び製法で射出成形する場合は、ゲートから流入した熔融樹脂は、太径の誘導帯溝に出て、それが枠体溝とは直接接続されずに行き止まりとなるので、そこで一定圧力を蓄えてから連通する細い網溝に圧入されるので熔融樹脂は網溝の末端まで流入するように働き、低圧成形で微細な複数の細径リブフィルターの成形が可能となる。その際網溝の縦リブ溝と横リブ溝とは交差部で連通して相互に一体化するので、物理的にも強い細径リブフィルターを形成することができる。そして、更に、誘導帯溝の形状をフィルター外形の形状と相似形にすることで、成形効率を大幅に向上できる。
【0006】
金型1は上型1aと下型1bとで構成され、それぞれに網溝2、誘導帯溝3及び枠体溝4が形成される。図2は、上型1aと下型1bの断面図を示すもので、上型1aには複数の細径リブ及び枠体を形成するための熔融樹脂14が注入されるゲート5が設けられる。上型1aにおいて誘導帯溝3は、熔融樹脂14をゲート5から横リブ溝2aに熔融樹脂14を案内して横リブ溝2aの末端まで熔融樹脂14を注入させるもので、横リブ溝2a以上の太径に形成し、熔融樹脂14を誘導帯溝3の空間に導きつつ、そこから細径の横リブ溝2aに向かって均一に圧入できる。下型1bにおいて誘導帯溝3は、上型1aと同様熔融樹脂14を縦リブ溝2bに向かって均一に流入させる働きをする。又、前記誘導帯溝3は、フィルターの全体に対し放射状の形状をなし、かつ、枠体溝4とは直接的に接続されていないので、熔融樹脂14が流動容易な枠体溝4側に流れてしまい肝腎な網溝2への流入が阻害されるのを防ぐとともに熔融樹脂14の注入に必要な圧力を生じ得るものである。熔融樹脂14は、上型1aの略中心部に配設されたゲート5から放射状に広がる誘導帯溝3を介して網溝2に注入され拡散方向に進むので、熔融樹脂14が網溝2を逆流することはない。従って、網溝2内に生じた気泡を封じ込める欠点も解消される。又、その断面形状は半円形が流動性の点で好ましいが、その他台形、半楕円形等その形状には限定されない。そして、前記誘導帯溝3に連通させて横リブ溝2a及び縦リブ溝2bを形成するので、上型1aと下型1bを押し合わせたときにはその交差部は一体融合した複数の細径リブのフィルターができる。従って、物理的強度も保てる。更に、枠体溝4が形成された金型1であれば、従来は成形が難しくて2工程、3工程で行なっていた枠付きの複数の細径リブフィルターが1工程で一体成形可能となる。
【0007】
図3及び図4は、誘導帯溝3の他の形状例を示すもので、図3(a)は横リブ溝2aに直交及び平行して十文字の誘導帯溝3を形成し、図3(b)は下型1bに対して斜めに十文字の誘導帯溝3を形成したもので、これらを押し合わせたときには図3(c)の放射状誘導帯溝3によって作られる太径のリブである誘導帯3bと微細な複数の細径リブである複数の細径リブ2cとからなるフィルターが得られる。同様に、図4(a)ではT字の対称形、図4(b)ではH字状の誘導帯溝3を設けることで図4(c)に示されるような枠体と相似形の外周を有する誘導帯3bを含むフィルターが得られる。上記いずれのフィルター用金型も、より確実に微細な複数の細径リブフィルターを作るための他の実施例である。図示はしないがフィルター外周と相似する誘導帯溝3の形状は、円形フィルターのときはC字型、角形フィルターのときは矩形、その他破線状等いろいろな形状が適用可能である。更に他の実施例を図5に示す。この場合は、上型1a又は下型1bのいずれか一方にのみ横リブ溝2a、縦リブ溝2b及び誘導帯溝3を設けたものであって、図ではフィルターの製品としての見栄えを考えたときに製品表面側に丸みが出るように、上型1aに横リブ溝2a、縦リブ溝2b及び誘導帯溝3を設けたものである。しかし、下型1bに横リブ溝2a、縦リブ溝2bを同時に設けることも可能であることは言うまでもない。更に、成形精度及び歩留まりを上げるために補助的な誘導帯溝3を設けても良い。この場合、前記補助誘導帯溝3aは誘導帯溝3と独立しているのでゲート5はそれぞれに設けるほうが良い。図6はその断面を示すものである。
【0008】
次に、誘導帯溝3がフィルターの製品に太径リブの誘導帯3bとして見えないように作成する金型について述べる。結論からいうと、金型上では本発明の誘導帯溝3は存在するが、製品仕上げ時には誘導帯溝3によって作られる誘導帯3aが製品部分とは切り離し得るように構成したものである。図7について説明すると、上型1aには横リブ溝2aの一方の終端側に誘導帯溝3及び枠体溝4を設け、下型1bには縦リブ溝2bの一方の終端側に誘導帯溝3及び枠体溝4を設ける。これら金型を押し合わせ、熔融樹脂14をゲート5から注入することによってL字状の誘導帯3bが複数の細径リブ2cの外側にある形でフィルターができあがる。これを後で誘導帯3b部分と複数の細径リブ2c部分とに分けるように切断すると太径の誘導帯3bがないフィルターの製品が得られる。
【0009】
そして、上述の金型を形成するのに不可欠な溝切り用カッターについて説明する。従来、この種カッターにおいては超鋼チップによる回転切削が通常であったが、超鋼は高価であること回転により摩耗が著しいことからこれらの改善が必要とされていた。そこで、本発明は回転切削をやめ安価な材質のカッター刃先でも実用になるカッターを提供するものである。図8(a)について説明すると、金型1上に形成される網溝2がカッター6によって作られるところを示すもので、刃先を高さ方向に長くし過ぎると破損し易くなるので網溝2の深さよりも若干長め程度にする。実験の結果では、0.6mm高の網溝2に対し1.0mm高の刃先が適当である。そして、切削方向側の刃先にテーパー部6bを設け、更に前記テーパー部6bを鏡面仕上げとする。このカッター6を回転運動ではなく直進運動とするので刃先の摩耗が少なく安価な材質のハイスでも充分実用化になる。又。カッター6の直進運動の際に超音波振動装置7により微振動を与えることで網溝2の表面を鏡面仕上げとする。図8(b)、(c)は、刃先の他の実施例を示すもので網溝2における熔融樹脂14の流入を良くするために2段のV字状又は半円形状とする。このようなカッターで本発明の金型を製作すれば、ラップ時の粉体が出にくくなるし、面の粗さが2〜3ミクロンとなり複数の細径リブ2cの交差点が奇麗に仕上がるとともに、カッターの送り速度は2,000m/分となり従来の切削速度の5倍程度になることで量産に向く金型が得られる。
【0010】
図9は、本発明に関連した製法を示すもので、枠体溝4と誘導帯溝3とにそれぞれ熔融樹脂14を注入するために、第1ゲート5aと第1バルブ10a、及び第2ゲート5bと第2ゲート10bを設けたものである。1ケ所のゲートで熔融樹脂14を注入した場合は、熔融樹脂14が周縁にある枠体溝4に到達するまでに注入圧力は弱まり、枠体溝4に充分な熔融樹脂14が行きわたらず、枠体に凹凸が生じるという現象になる。本発明は、この現象を防止するためのもので、最初に第1バルブ10aを開栓することで、ランナー8及びスプール9を介して熔融樹脂14を誘導帯溝3と網溝2用に供給し、それが完了した時点で第1バルブ10aを閉栓する。同時に第2バルブ10bを開栓してランナー8及びスプール9を介して熔融樹脂14を枠体溝4に供給する。このことによって熔融樹脂14は金型のすべての溝へ確実に充填されるものである。
【0011】
図10はスプール9を用いた本発明の金型装置の改善例を示すもので、その特徴はスプール9からの熔融樹脂14の流入を良くするために棒状のヒーター12を周囲に配設したことにある。13はヒーター12へ電力を供給する電線である。図11は、熔融樹脂14の流入を容易化及び高速化のための改善例であり、上型1a及び上型入子11aの下側に載置される下型1b又は下型入子11bを熱伝導の良いアルミニウム等の材料で構成したものである。特に本発明のような微細な複数の細径リブのフィルターの射出成形には有効である。同様に、図13も熔融樹脂14の流入を容易化及び高速化するために流通路の狭いスプールではなくたまりゲート15を上型1a及び上型入子11aに形成したものを示すものである。
【0012】
次に、図13において金型1の合わせ面での押し切りを良くするための改良について説明すると、下型入子11bが収納される下型1bの収納部底面にウレタンゴム等の弾性体16が載置される。下型入子11bの天面が、下型1bの天面よりも若干突出するようにし、型押し時にはその弾性によって下方へ縮み金型の合わせ目がきっちり合うようにする。実験的には、下型1bの収納部の深さが35mm程度とすると下型入子11bの厚さは25mm、弾性体16は10.1〜10.5mm程度が適当である。この若干の突出によって金型の合わせ目での押し切りが良くなりバリがつくのを防止できる。特に本発明のような微細複数の細径リブフィルターの成形においては有効である。
【0013】
図14はガス逃げ用のエア抜きに関するもので、金型1に設けられたエア抜きのための空気孔17に、エア抜き動作とエア吹き込み動作とを交互に行なうようにしたものである。従来は、単に真空引きによるエア抜きをしていたにすぎずそのために完全に金型1の溝内のガス及び残留物の除去が難しかった。本発明においては、逆にエアを吹き込んでやる動作も加えることで格段の効果が期待できるものである。エアの出し入れを行なうための装置は図示しないが、通常の電動ポンプ等を用いれば良い。
【0014】
図15(a)は、筒形状又は箱形状の複数の細径リブフィルターを作るための装置である。上型入子11aには、前述した誘導帯溝3と網溝2を有するもので筒形状フィルターの天面を構成し、下型入子11bにはその側面に誘導帯溝3と網溝2を有するもので、熔融樹脂14が水平方向のランナー8を介して天面部の複数の細径リブ2cを成形し、前記ランナー8、スプール9及び垂直方向のランナー8を介してゲート5から熔融樹脂14が注入されることによって側面部の複数の細径リブ2cが成形される。その後割型を分離すれば太径の誘導帯3bを有する微細複数の細径リブからなる筒形状又は箱形状の複数の細径リブフィルターが得られる。側面部については、その強度の点から枠体と同様の作用をするの補強用の太径リブ2dを設けても良い。図15(b)は、上記装置によって得られる筒形状又は箱形状の複数の細径リブフィルターを示すもので、側面部には誘導帯3bが形成される。図16(a)は、筒形状の複数の細径リブフィルターを作るための他の実施例で、割型を使わずに上型と下型の水平の合わせ面上で一体的に形成できる金型に関するものである。前記筒形状又は箱形状の細径リブフィルターの天面部18aと側面部18bを構成する網溝2を上型1aに形成するもので、天面部18aと側面部18bの枠体溝4は一部分を共通の溝とすれば、成形後も天面部18aと側面部18bは離れることがないのでその後の熔着又は接着工程時に便利である。本実施例の場合は、1工程で筒形状のフィルターは製造できないが、上型と下型の水平の合わせ面上で天面部18aと側面部18bを同時に形成できるようにしたので、簡単な構造の金型で成形できるというメリットがある。図16(b)は、本実施例により作られる筒形状フィルターを示す。図17(a)は、三角柱状の細径リブフィルターを作るための他の実施例で、割型を使わずに上型と下型の水平の合わせ面上で一体的に形成できる金型に関するものである。構成としては上記筒形状フィルターの金型と同様であり、形状が異なるのみである。図17(b)は、本実施例により作られる筒形状フィルターを示す。
【0015】
図12には、イヤホン、スピーカーグリル等のネットに利用するための小物フィルターに関する金型を示す。この種の小物においては、フィルターに太径の誘導帯3bがフィルター表面に表れるのは性能上及び外観上好ましくない。従って、誘導帯3bがフィルター表面に表れないような金型装置を提供するものである。イヤホンのネットに適用する場合を例示すると、上型入子11aの押し切り面を凹状に湾曲させその面全体に網溝2を形成するとともに、誘導帯溝3を前記湾曲面の下部に形成する。下型入子11bは押し切り面を凸状に湾曲させその面全体に網溝2を形成するとともに、誘導帯溝3を前記湾曲面の下部に形成する。この場合誘導帯溝3は1ケ所でも良いし複数箇所でも良い。又、誘導帯溝3の溝数も数本程度反対側に放射状に形成するのが望ましい。このような金型装置によって型押しされれば誘導帯3bは、フィルターの下部に位置して性能上及び外観上問題になることはない。
【0016】
【発明の効果】
本発明は以上のように、フィルターの枠体に直接接続することなく太径の誘導帯溝を形成したので、成形する場合は前記誘導帯溝が細径リブの網溝及び枠体溝に熔融樹脂が流入する際の加圧部の役目も果たすため、熔融樹脂を網溝の末端まで注入することができ、従来困難視されていた低圧成形による微細な細径リブフィルターの一体成形が可能となるという優れた効果を奏する。その成形された複数の細径リブは縦リブ及び横リブが一体融合化されて単一平面を形成するので物理的強度を有するとともに、複数の細径リブのいわゆる網目が均一化されることで医療分野での精密フィルターとしても充分利用できる等性能的にも優れた機能を発揮する。更には、本発明の微細な細径リブのフィルターを作るために必要な各種関連及び付属装置、例えば、溝形成用のカッター、誘導帯溝3の各種形状等の改良も行なっているので、性能的、機能的にも格段優れた効果を奏するものである。
以上種々の実施例を挙げて説明したが、本発明の原理を利用した他の実施例についても本発明の保護の対象になることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の細径リブフィルター製作用金型の斜視図である。
【図2】図1の断面図である。
【図3】本発明金型面の他の実施例正面図である。
【図4】本発明金型面の他の実施例正面図である。
【図5】本発明金型の他の実施例斜視図である。
【図6】図5の断面図である。
【図7】本発明金型の他の実施例斜視図である。
【図8】本発明の金型に用いるカッターの側面図である。
【図9】本発明に関する熔融樹脂の供給を示す正面図である。
【図10】本発明の金型にヒーターを設けた拡大断面図である。
【図11】本発明の金型に入子を組み合わせた断面図である。
【図12】本発明の小物用金型の実施例を示す断面図である。
【図13】本発明の金型にたまりゲート、弾性体を形成した断面図である。
【図14】本発明の金型に空気孔を形成した断面図である。
【図15】筒形状のフィルターを作るための本発明の他の実施例断面図である。
【図16】筒形状の細径リブフィルターを作るための他の実施例で、金型の正面図である。
【図17】三角柱状の細径リブフィルターを作るための他の実施例で、金型の正面図である。
【符号の説明】
1 金型
1a 上型
1b 下型
2 網溝
2a 横リブ溝
2b 縦リブ溝
2c 複数の細径リブ
2d 太径の補強用リブ
3 誘導帯溝
3a 補助誘導帯溝
3b 誘導帯
4 枠体溝
5 ゲート
6 カッター
6a 刃先
6b テーパー部
7 超音波振動装置
8 ランナー
9 スプール
11 入子
11a E型入子
11b 下型入子
12 ヒーター
13 電線
14 熔融樹脂
15 たまりゲート
16 弾性体
17 空気孔
18 筒形状又は箱形状フィルター
18a 天面部
18b 側面部
19 メッキ部

Claims (11)

  1. 射出成形による複数の細径リブからなる網目を有するフィルターを製造するための金型装置において、以下の構成としたことを特徴とするフィルターの製造装置。
    (a)金型装置の上型および/または下型に複数の細径リブ形成用に形成された網溝。
    (b)金型装置の上型および/または下型に、前記網溝を囲うようにその外周部分に形成された枠体溝。
    (c)前記網溝よりも太径の溝として形成され射出成形機から射出される熔融樹脂を貯留するとともに、前記枠体溝には直接連通させないことで熔融樹脂を加圧して放出するために、上型および/または下型の前記網溝上に形成された誘導帯溝であって、熔融樹脂を注入するためのゲートを中心にして略対称形とした誘導帯溝。
  2. 請求項1の金型装置において、前記誘導帯溝を、枠体溝の形状に類似の形状としたことを特徴とするフィルターの製造装置。
  3. 請求項1の金型装置において、前記誘導帯溝を円弧状の形状に形成したことを特徴とするフィルターの製造装置。
  4. 請求項1の金型装置において、前記誘導帯溝を矩形状の形状に形成したことを特徴とするフィルターの製造装置。
  5. 請求項1の金型装置において、以下の構成としたことを特徴とするフ
    ィルターの製造装置。(a)前記網溝を形成するために、金型切削装置のカッターの刃先を網溝の溝高さよりも
    若干長くしたカッター。(b)前記カッターの刃先の切削方向部分にテーパーをつけるとともに、少なくともその
    テーパー部分を鏡面仕上げとしたカッター。(c)前記カッターに超音波振動を与えるための超音波振動装置。
  6. 請求項5の製造装置において、前記カッターの刃先を半円形状としたことを特徴とするフィルターの製造装置。
  7. 請求項5の製造装置において、前記カッターの刃先を2段V字状としたことを特徴とするフィルターの製造装置。
  8. 請求項1の複数の細径リブからなるフィルターの金型において、射出成形後に、網部と誘導帯とを切断分離するために、網溝と誘導帯溝とをそれぞれ別の領域に設けたことを特徴とするフィルターの製造装置。
  9. 請求項1の複数の細径リブからなるフィルターの金型において、誘導帯溝をフィルターの略中心から枠体溝に向かって略放射状に形成するとともに、前記誘導帯溝の中心部と末端部近傍に溶融樹脂注入用のゲートをそれぞれ設けたことを特徴とするフィルターの製造装置。
  10. 射出成形による複数の細径リブからなる網目を有するフィルターを製造するための金型装置において、以下の構成としたことを特徴とするフィルターの製造装置。
    (a)上型および/または下型に複数の細径リブ形成用に形成された網溝。
    (b)上型および/または下型に、前記網溝を囲うようにその外周部分に形成された枠体溝。
    (c)前記網溝よりも太径の溝として形成され射出成形機から射出される熔融樹脂を貯留するとともに、前記枠体溝には直接連通させないことで熔融樹脂を加圧して放出するために、上型および/または下型の前記網溝上に形成され、かつ、熔融樹脂を注入するためのゲートを有する誘導帯溝。
    (d)前記誘導帯溝が、フィルターの天面部と側面部に形成される構成としたことを特徴とするフィルターを製造する筒形状又は箱形状のフィルターの製造装置。
  11. 請求項1の筒形状又は箱形状のフィルターの金型装置において、前記筒形状又は箱形状のフィルターの天面部と側面部を、上型と下型の水平の合わせ面上で一体的に形成できることを特徴とするフィルターを製造する筒形状又は箱形状のフィルターの製造装置。
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