JP3544822B2 - 棒状ワークの無電解ニッケルめっき方法および装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、端面に凹部が形成された棒状ワークに無電解ニッケルめっき処理を施すための方法および装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、このような棒状ワークの両端の凹部内周面に対する無電解ニッケルめっき処理を確実に行うことのできる方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
無電解ニッケルめっき処理が施されるワークとしては、プリンタ等のシャフトのように、両端に軸受け用の円錐状の凹部が形成された棒状ワークがある。このような棒状ワークにめっき処理を施すために、垂直に立てた状態でめっき槽に浸漬すると、その下端面の側の凹部に空気が捕捉されたままとなり、この凹部内周面にめっき液が行き渡らず、従って、当該凹部内周面にめっきが付かないおそれがある。また、棒状ワークの下側の凹部にめっき液が充分に行き渡ったとしても、めっき処理の途中で発生するガスが凹部に溜まり、凹部内周面におけるめっきの析出が不十分になってしまうおそれがある。
【0003】
このような弊害を回避するために、従来においては、棒状ワークが搭載されているワーク搭載かごをめっき槽内で揺動させたり、あるいは、めっき槽内のめっき液を撹拌している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、このような弊害を回避するためには、棒状ワークを水平に保持し、この状態でめっき槽に浸漬してめっき処理を施すことが考えられる。すなわち、多数本の棒状ワークを水平に入れた筒状のワーク搭載かごをめっき槽に浸漬することが考えられる。しかし、このようにすると次のような弊害が発生する。
【0005】
第1に、棒状ワークをワーク搭載かごに対して水平に搭載する作業は、棒状ワークを上側から垂直にワーク搭載かごに搭載する作業に比べて、作業性が悪く、棒状ワークに傷が付くおそれが高い。
【0006】
第2に、ワーク搭載かごの中に水平に積み上げた多数本の棒状ワークにおいて、それらの間に毛細管作用によって水等が溜まり易い。このため、めっき処理の前工程におけるワーク洗浄用の水が棒状ワークの隙間に残った状態のままでめっき槽に浸漬されて、めっき槽内のめっき液を薄めてしまうおそれが高い。従って、めっき液を補充して適切な濃度に保持する必要が生する。また、めっき槽から引き上げられる棒状ワークの隙間にはめっき液が残ったままとなるので、めっき槽からめっき液がくみ出されてしまい、めっき液の補給が必要となる。このように、水平に積み上げた状態で棒状ワークを搬送してめっき処理を施す方法では、めっき液の希釈化および減少という弊害を惹起してしまう。
【0007】
第3に、棒状ワークを水平に積み上げた状態では、各棒状ワークの間の風の通りが悪いので、めっき処理の後の乾燥時において熱風を吹きつけても、効率良く棒状ワークを乾燥させることができない。
【0008】
本発明の課題は、このような従来の弊害を伴うことなく、棒状ワークの端面に形成した凹部内周面に対するめっき処理を確実に行うことのできる方法および装置を提案することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、端面に凹部が形成された棒状ワークに無電解ニッケルめっきを施す方法および装置において、前記棒状ワークを、垂線に対して90度未満の角度だけ傾斜させた姿勢に保持し、この傾斜姿勢の前記棒状ワークに対してめっき処理を施すようにしている。
【0010】
このように前記棒状ワークを傾斜させておけば、その下側端面に形成されている凹部に捕捉されている空気、発生ガス等は、当該凹部から容易に排出される。よって、凹部内周面に対してめっき液が充分に行き渡り、当該凹部内周面のめっき処理を確実に行うことができる。
【0011】
前記凹部に溜まった空気、ガス等を確実に排出するためには、前記棒状ワークの軸線を含む垂直面で切断した場合の前記凹部の断面形状を規定している上側斜線が、水平あるいは、前記凹部開口側が上方に向いた斜線となるように、前記棒状ワークの傾斜角度を設定すればよい。
【0012】
次に、自動的に無電解ニッケルめっき処理を行うためのバッチ式の処理ラインにおいては、一般に、多数本の棒状ワークが一定の間隔でワーク搬送手段によって各処理ステーションを経由して搬送され、それらの表面に無電解ニッケルめっき処理が施されるようになっている。この場合、前記棒状ワークを前記ワーク搬送手段にローディングする際、あるいは前記棒状ワークを前記ワーク搬送手段からアンローディングする際には、それらの作業を簡単に行うことができるように、前記棒状ワークを垂直に立てた状態に切り換えて行うことが望ましい。
【0013】
また、無電解ニッケルめっき処理が施された後の棒状ワークは、その後処理工程として洗浄および乾燥の各工程を経由して搬送される。この乾燥工程においても、前記棒状ワークを傾斜姿勢のままに保持し、当該傾斜姿勢にある前記棒状ワークに対して水平方向から温風を吹きつけることが望ましい。このようにすれば、各棒状ワークの間の風の通りが良く、また、各棒状ワーク間に残っている水が風によって効果的に排除される(水切れが良い)からである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して本発明を適用した棒状ワークの無電解ニッケルめっき装置を説明する。
【0015】
なお、以下に説明する装置は、図1に示すような棒状ワークWに対してめっき処理を施すためのものであり、当該棒状ワークWは、細長い円柱状をしており、その両端a、bには凹部c、dが形成されており、これらの凹部c、dの内周面は円錐状内周面e、fとなっている。例えば、棒状ワークWをその軸線gを含む垂直面で切断した場合の凹部cの開き角θは約20度となっているが、約15度から44度の範囲内のものなど、いろいろな形式のものが適用できる。
【0016】
図2には、本例の無電解ニッケルめっき装置1の全体構成を示している。本例の無電解ニッケルめっき装置1は、棒状ワークWを搬送するためのワーク搬送手段2(図3、5、6参照)と、棒状ワークWをワーク搬送手段2にローディングするローディングステーション3と、ワーク搬送手段2によって搬送される棒状ワークWに前処理を施す前処理ライン4と、当該前処理ライン4を経た後にワーク搬送手段2によって搬送される棒状ワークWに無電解ニッケルめっき処理を施すめっき処理ステーション5と、当該めっき処理ステーション5を経た後にワーク搬送手段2によって搬送される棒状ワークWに対して乾燥を含む後処理を施す後処理ライン6と、当該後処理ライン6を経た後の棒状ワークWをワーク搬送手段2からアンローディングするアンローディングステーション7とを含んでいる。また、アンローディングステーション7でアンロードされた棒状ワークWに対してベーキング処理を施すベーキング炉8も備なわっている。
【0017】
図3には、無電解ニッケルめっき装置1の縦断面構成を示してある。ワーク搬送手段2は、棒状ワークWを搭載するワーク搭載かご21と、当該ワーク搭載かご21を保持するかご保持具22とを備えている。かご保持具22はキャリア23によって、処理ラインに沿って搬送される。キャリア23は、処理ラインに沿って配置した一対のレール234に沿って移動するキャリア本体231と、このキャリア本体231に取り付けた昇降機構232と、この昇降機構232によって昇降する昇降ハンガー233とを備えている。これに対して、かご保持具22の側は、その上枠221から複数組のフック222が突出しており、これらのフック222によってかご保持具22はキャリア23の昇降ハンガ233によって吊り上げ可能となっている。
【0018】
従って、キャリア23は、処理ラインに配列されている各槽にかご保持具22を浸漬し、浸漬されているかご保持具22を引き上げた後に次段の槽の真上までかご保持具22を前進させ、しかる後に、かご保持具22を当該槽に浸漬させるという動作を繰り返して、各かご保持具22を処理ラインに沿って配列されている各槽を経由して搬送可能である。図3では、前処理ライン4の側では、キャリア23によってかご保持具22が引き上げられた状態を示してあり、めっき処理ステーション5および後処理ライン6の側では、かご保持具22が槽に浸漬した状態を示してある。
【0019】
なお、本例の無電解ニッケルめっき装置1は、前処理ライン4の側と、めっき処理ステーション5および後処理ライン6の側との双方にそれぞれ一対のレール234が配列されており、これらに沿って複数台のキャリア23を移動させるように構成されている。
【0020】
次に、図4〜図6を参照して、ワーク搭載かご21およびかご保持具22の構造を説明する。まず、図4に示すようにワーク搭載かご21は、液体の流通が可能な円筒状の胴部211と、当該胴部211の一端を封鎖している円板状の底部212と、当該底部212の中心から垂直に延びている中空パイプ213と、この中空パイプ213の先端に形成された吊り下げ用のフック214とを備えている。胴部211は、等間隔で同軸状に配列した3本のリング215と、これらを連結している4本の連結ロッド216と、3本のリング215の内周に沿って取り付けたメッシュ状の円筒板217とから構成されている。中心の中空パイプ213の中空部は、底部212の裏面側に一端が開口した軸孔218となっている。棒状ワークWは、この構成のワーク搭載かご21の胴部211の上側の開口から搭載される。
【0021】
これに対して、ワーク搭載かご21を保持しているかご保持具22では、水平な上枠221の左右から下方に向けて支持ブラケット222、223が延びており、これらの支持ブラケット222、223は上枠221への取り付け側の部分は下方に垂直に延びているが、それより下の部分は僅かに横方に傾斜した方向に向けて平行に延びている。本例では、この傾斜角度は垂直方向に対して約15度に設定されている。これらの支持ブラケット222、223の先端部分は連結ロッド224によって相互に連結されている。
【0022】
支持ブラケット223の表面には、回転円板225が連結ロッド224の回りに回転自在に取り付けられている。この回転円板225の表面には、90度の等角度間隔で同心円上に4本のガイド軸226が取り付けられている。これらのガイド軸226は回転円板225の表面に対して垂直に延びている。従って、垂線あるいは水平線に対して傾斜した方向に延びている。これらのガイド軸226は、上記のワーク搭載かご21に形成されている軸孔218に差し込み可能な外径寸法とされている。従って、ワーク搭載かご21の軸孔218にガイド軸226が差し込まれるように、当該ワーク搭載かご21を取り付ければ、当該ワーク搭載かご21はガイド軸226と同様に傾斜した状態でかご保持具22に取り付けられた状態になる。なお、本例では、4本のガイド軸226を配置し、1台のかご保持具22に4個のワーク搭載かごを取り付け可能となっているが、3本以下、あるいは5本以上のガイド軸226を取り付けて、少ない個数、あるいはより多くの個数のワーク搭載かごを取り付けるようにしてもよい。
【0023】
次に、かご保持具22の回転円板225は次のようにして回転駆動されるようになっている。この回転円板225の外周面には外歯227が形成されている。この外歯227は、歯車列228を介して横方に向けて水平に延びる水平軸229に連結されている。この水平軸229の先端にはスプロケット237が取り付けられている。一方、処理ラインの側方位置に沿って駆動用チェーン238が配列されており、この駆動用チェーンは不図示の駆動源によって常に駆動されている。かご保持具22が槽51に浸漬された状態になると、スプロケット237が上側からチェーン238に係合し、チェーン238によって回転駆動される。このスプロケット237の回転は、歯車列228を介して回転円板225に伝達され、当該回転円板225は連結ロッド224を中心に回転する。
【0024】
このように本例では、槽51およびその他の処理ラインに配列されている各槽にかご保持具22が浸漬されると、常に駆動状態にあるチェーンによって回転円板225が回転する。従って、そこに保持されているワーク搭載かご21も一体となって回転する。
【0025】
本例の無電解ニッケルめっき装置1では、ワーク搭載かご21は垂線に対して傾斜した姿勢でかご保持具22に取り付けられ、かご保持具22がこの姿勢のままでキャリア23によって搬送される。従って、メッキ処理ステーション5においては、図5に示すように、ワーク搭載かご21は傾斜した状態のままで処理槽51に浸漬される。よって、ワーク搭載かご21に搭載されている多数本の棒状ワークWも同様に垂線に対して傾斜した姿勢で処理槽51に浸漬される。ここで、図1に示すように、棒状ワークWの端部aには凹部cが形成されており、その軸線gを含む垂直面で切断した場合の凹部cの断面形状を規定している上側斜線e1が、水平あるいは、凹部開口側が上方に向いた斜線の状態となっている。よって、この凹部には空気あるいはガスが溜まってしまうことがないので、凹部cに空気あるいはガスが溜まったままの状態が形成されて凹部内周面eに対するめっき処理が不十分になってしまうといった弊害は発生しない。
【0026】
次に、本例では、後処理ライン6においても同様に傾斜した状態のままでかご保持具22が搬送される。後処理ライン6における乾燥ステーション61(図1参照)においては、傾斜状態に保持されているめっき処理後の棒状ワークWに対して、横方向から水平に約30度前後の温風を吹きつけてワーク乾燥処理を行っている。このように傾斜したワークWに横方向から水平に風を吹きつけると、効率の良い乾燥を行うことができる。また、乾燥ステーションの前に行われる洗浄工程においては、ワークが傾斜しているので、各槽から引き上げたときの水切れが良いという利点もある。
【0027】
次に、図7を参照して、無電解ニッケルめっき装置1におけるローディングステーション3およびアンローディングステーション7の間を移動する搬送台車の構造を説明する。
【0028】
これらのステーション3、7の間には、処理ラインにおける搬送方向とは直交する方向に一対のレール31が配列され、このレール31に沿ってステーション3、7の間を往復移動する運搬用台車32が配置されている。この運搬用台車32は、四隅に車輪33が備わった架台34と、この架台34によって支持されている水平な旋回軸35と、この旋回軸35に取り付けた旋回枠36とを備えている。この旋回枠36が、かご保持具22を載せる部分である。旋回軸35を回転させることにより、そこに取り付けられている旋回枠36を、クランプ機構37によって水平状態に保持された水平位置と、図7(A)において想像線で示すように所定の角度だけ傾斜した旋回位置との間で旋回させることができる。
【0029】
なお、旋回軸35の旋回力は、架台34に取り付けたモータ71の回転を、減速歯車列およびベルト・プーリからなる伝達機構72を介して旋回軸35に伝達して得るようにしている。また、運搬用台車32を移動させるための駆動力も台車34に取り付けたモータ74の回転力を減速歯車列およびベルト・プーリからなる伝達機構75を介して1個の車輪33に伝達することにより得ている。
【0030】
棒状ワークWのローディング時には、上記構成の運搬用台車32をローディングステーション3に移動し、その旋回枠36を図7(A)において想像線で示す旋回位置まで旋回させる。旋回枠36を旋回位置にすると、同図において想像線で示すように、そこに載せてあるかご保持具22は水平状態になり、各ガイド軸226が垂直方向を向く。この状態を形成した後に、ホイスト等を利用して、多数本の棒状ワークWが搭載されたワーク搭載かご21を上側からかご保持具22の垂直に立っているガイド軸226に差し込む。
【0031】
このようにして各ワーク搭載かご21をかご保持具22に取り付けた後は、旋回枠36を図7(A)において実線で示す水平位置まで戻す。この結果、水平状態にあったかご保持具22は図3あるいは図5に示すような傾斜姿勢となる。この結果、キャリア23によってワークWがローディングされたかご保持具22を吊り上げて、処理ラインに向けて搬送可能となる。
【0032】
次に、キャリア23によってかご保持具22が吊り上げられて空になった運搬用台車32は、レール31上をアンローディングステーション7に向けて移動して、めっき処理が終了したワークWを処理ラインからアンロードする態勢に入る。めっき処理が終了した後のワークWが搭載されているかご保持具22がキャリア23によって運搬用台車32の旋回枠36に載せられた後は、当該旋回枠36を旋回位置まで旋回させる。この結果、旋回枠36に乗っているかご保持具22は水平状態となり、そこに保持されているワーク搭載かご21を上方に引き上げることによりかご保持具22から取り外すことが可能になる。この場合にもホイスト等を利用して、各ワーク搭載かご21を吊り上げて、かご保持具22から取り外す。吊り上げた各ワーク搭載かご21は、ベーキング炉8に向かうローラベアリング81の上に搬入され、ベーキング炉8に送り込まれることになる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の無電解ニッケルめっき方法および装置においては、両端に凹部が形成された棒状ワークに対するめっき処理を、当該棒状ワークを傾斜させた姿勢のままで行うようにしている。従って、傾斜角度を適切に設定することにより、棒状ワークの下側の凹部に空気、ガス等が溜まってしまうことを回避できると共に、棒状ワークの乾燥、水切りを効率良く行うことができ、さらには、棒状ワークの取り扱いが簡単になるとう効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を適用可能な棒状ワークを示す説明図である。
【図2】本発明を適用した無電解ニッケルめっき装置の平面構成を示す概略構成図である。
【図3】図2の無電解ニッケルめっき装置の断面構成を示す概略構成図である。
【図4】図2の無電解ニッケルめっき装置のワーク搭載かごを示す斜視図である。
【図5】図2の無電解ニッケルめっき装置のワーク搭載かごおよびかご保持具を示す概略構成図である。
【図6】図5の矢印VI−VIの方向から見た構成を示す概略構成図である。
【図7】図2の無電解ニッケルめっき装置のローディングおよびアンローディングステーションの間を往復移動する運搬用台車を示す図であり、(A)はその側面構成図、(B)は直交する方向から見た場合の側面構成図である。
【符号の説明】
1 無電解ニッケルめっき装置
2 ワーク搬送手段
21 ワーク搭載かご
221 胴部
212 底部
218 軸孔
22 かご保持具
226 ガイド軸
23 キャリア
3 ローディングステーション
4 前処理ライン
5 めっき処理ステーション
6 後処理ライン
61 乾燥ステーション
7 アンローディングステーション
W ワーク
a,b ワークの端部
c,d ワークの両端の凹部
e 凹部内周面
e1 凹部内周面を規定する上側斜線
f ワーク軸線
Claims (8)
- 端面に凹部が形成された棒状ワークに無電解ニッケルめっきを施す方法において、前記棒状ワークを垂線に対して90度未満の角度だけ傾斜した姿勢に保持し、当該傾斜姿勢の前記棒状ワークに対してめっき処理を施すことを特徴とする棒状ワークの無電解ニッケルめっき方法。
- 請求項1において、前記棒状ワークの軸線を含む垂直面で切断した場合の前記凹部の断面形状を規定している上側斜線が、水平あるいは、前記凹部開口側が上方に向いた斜線となるように、前記棒状ワークの傾斜角度が設定されていることを特徴とする棒状ワークの無電解ニッケルめっき方法。
- 請求項1または2において、前記棒状ワークをワーク搬送手段にローディングし、当該ワーク搬送手段によって搬送される前記棒状ワークに対して無電解ニッケルめっき処理を施し、当該無電解ニッケルめっき処理が施された後の前記棒状ワークを前記ワーク搬送手段からアンローディングするようになっており、
前記棒状ワークのローディングおよびアンローディングを、前記棒状ワークを垂直な姿勢に変えた状態で行うことを特徴とする棒状ワークの無電解ニッケルめっき方法。 - 請求項1ないし3のうちの何れかの項において、前記無電解ニッケルめっき処理が施された後の前記棒状ワークを洗浄した後に乾燥する工程を含んでおり、
当該乾燥は、傾斜姿勢のままの前記棒状ワークに対して水平方向から温風を吹きつけることにより行うことを特徴とする棒状ワークの無電解ニッケルめっき方法。 - 請求項1または2に記載の方法を実施するための棒状ワークの無電解ニッケルめっき装置において、
前記棒状ワークを搬送するワーク搬送手段と、前記棒状ワークを前記ワーク搬送手段にローディングするローディングステーションと、前記ワーク搬送手段によって搬送される前記棒状ワークに前処理を施す前処理ラインと、当該前処理ラインを経た後に前記ワーク搬送手段によって搬送される前記棒状ワークに無電解ニッケルめっき処理を施すメッキ処理ステーションと、当該メッキ処理ステーションを経た後に前記ワーク搬送手段によって搬送される前記棒状ワークに対して乾燥を含む後処理を施す後処理ラインと、当該後処理ラインを経た後の前記棒状ワークを前記ワーク搬送手段からアンローディングするアンローディングステーションとを含み、
前記ワーク搬送手段は、前記棒状ワークを搭載するワーク搭載かごと、当該ワーク搭載かごを保持するかご保持具とを備えており、
前記ワーク搭載かごは、液体の流通が可能な筒状の胴部と、当該胴部の一端を封鎖している底部と、当該底部の裏面から当該底部を貫通して前記胴部の軸線と平行な方向に延びている軸孔とを備えており、
前記かご保持具は、前記軸孔に下側から差し込み可能なガイド軸を備え、当該ガイド軸は垂線に対して傾斜していることを特徴とする棒状ワークの無電解ニッケルめっき装置。 - 請求項5において、前記ローディングステーションおよび前記アンローディングステーションは、前記かご保持具を、前記ガイド軸が垂直な位置から傾斜した位置の間を旋回可能な状態で保持しているかご保持具旋回手段を備えていることを特徴とする棒状ワークの無電解ニッケルめっき装置。
- 請求項5または6において、前記かご保持具旋回手段を備えた運搬用台車を有し、当該運搬用台車は、前記ローディングステーションおよび前記アンローディングステーションの間を往復移動可能となっていることを特徴とする棒状ワークの無電解ニッケルめっき装置。
- 請求項5ないし7のうちの何れかの項において、前記棒状ワークを乾燥させるための前記後処理ラインの乾燥手段は、前記搬送手段によって傾斜した状態で搬送される前記棒状ワークに対して水平方向から温風を吹きつける送風手段を備えていることを特徴とする棒状ワークの無電解ニッケルめっき装置。
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