JP3537165B2 - 有機電解液電池 - Google Patents
有機電解液電池Info
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Description
る。
れる有機電解液電池は、3V以上の高電圧、かつ高エネ
ルギー密度であることから、ますます需要が増えてい
る。
電池を表すとき以外は、単に「電解液」という)には、
電解質としてLiClO4 が用いられてきたが、最近は
電池の安全性と重視され、LiClO4 のような危険物
を使用することは好まれない状況になってきている。
は、たとえばLiBF4 やLiB(C6 H5 )4 などの
ホウ素系リチウム塩を電解質として用いることが行われ
ている。
F4 やLiB(C6 H5 )4 などを電解質として用いた
電解液は、貯蔵しておくと変色したり、一部の電解液溶
媒をポリマー化させたりする。また、その電解液を電池
に用いた場合に電池の貯蔵性が低下する。
ていた問題点を解決し、貯蔵性の優れた電解液および有
機電解液電池を提供することを目的とする。
池における電解液の電解質として用いるアルカリ金属塩
のアニオンが特定の構成からなっていて立体障害バリヤ
ー構造を有することを特徴とする。ここで、立体障害バ
リヤー構造とは、アニオンの電荷中心にカチオンが近づ
きにくい構造をいい、より具体的にはアニオン内の電荷
中心となる原子と他の原子の中心間の最大距離が4Å以
上、好ましくは5Å以上、最も望ましくは6Å以上の有
機アニオンを含む金属塩である。
基を有することが必要である。フルオロアルキル基の数
は合計4個以上が望ましい。そして、5個以上になる
と、さらに好ましく、6個以上になると最も望ましく貯
蔵性がさらに向上する。
体の電子求引性のために金属塩を安定化することがで
き、電解液の貯蔵性を向上させることができる点であ
る。そして、このフルオロアルキル基の数は4個以上で
あることが望ましい、より貯蔵性を高めるためには5個
以上が好ましく、6個以上であるとさらに好ましい特性
が得られる。
素)、N(窒素)、C(炭素)、B(硼素)、Al(ア
ルミ)等があり、周期律表IIIb−VIb族の原子で
ある。中でも3つ以上の置換基を結合させられるIII
b−IVb族原子が望ましく特にIIIb族原子が望ま
しい、これはB(硼素)等のIIIb族原子がアニオン
中心となるとき4つの結合を有することができ、アニオ
ン中心の周りに置換基によって立体障害を形成しやすい
からである。さらに、IIIb族原子の中でもB(硼
素)原子は最も分子量が小さくアニオンの分子量を小さ
くできるため望ましい。このようなアニオンを含む金属
塩を用いることによって、電解液の貯蔵性を向上させ、
また、その電解液を用いることによって有機電解液電池
の貯蔵性を向上させることができる。
によって、電解液および電池の貯蔵性が向上する理由
を、上記電解質を具体的に説明していくなかで、明らか
にする。
リ金属、アルカリ土類金属で構成されることが望まし
く、特にリチウムが好ましい。
造を有するアニオンを含む金属塩の具体例としては、
(CF3 SO2 )2 ・N・ME、(CF3 SO2 )3 C
・ME、〔C6 H4 (F)〕4 B・ME、〔C6 H
4 (Cl)〕4 B・MEなどの金属塩が挙げられる(こ
こでMEはLi、Na、Kなどの金属である)。また、
C4 F9 SO3 Liなどのように炭素数が2より大きい
もの特に4より大きいものも、立体障害バリヤー構造を
有している。また、特に望ましい金属塩の具体例として
は、たとえばLiB〔C6 H4 (CF3 )〕4 、LiB
〔C6 H3 (CF3 )2 〕4 (リチウムテトラキス
〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル〕ボレ
ート)(以下、LiTFPBで示す)、LiB(C6 H
3 A2 〕4 (ここで、Aは−C(CF3 )2 OCH3 〕
などが挙げられる。
ウ素系金属塩が電解液および電池の貯蔵性を向上させる
ことができるのは次の理由によるものである。
しては酸素(O)やチッ素(N)よりも多い4本の結合
が可能であり、その多様な結合性に基づいて、多くの電
子求引性を有する置換基と結合できる能力を持ってい
る。しかも、ホウ素は4本の結合を有する炭素(C)に
比べても金属性が強く、結合した金属をイオン化させる
のに好都合な元素である。
供与性のアルキル基やベンゼン環を結合させたLiBR
4 (Rはアルキル基またはフェニル基)はB原子上での
電子密度が高まるため、電子をより放出しやすくなる。
化剤などの高電圧で活性の高い正極活物質を用いると、
正極と一部反応することなどによって、かえって電池の
貯蔵性が損なわれてしまう。
らにフルオロアルキル基を導入し、B原子に電子が集中
するのを防止する必要がある。このフルオロアルキル基
がB原子に結合する置換基に導入されることによって電
子が放出されにくくなり、電解液が酸化されにくくなっ
て貯蔵性が向上する。
も用いるが、B原子に結合したフェニル基のオルト位、
メタ位に2つのトリフルオロメチル基を有しており、合
計で8個のフルオロアルキル基を有しており、特に特性
が優れている。なお、アニオン電荷中心原子と他の原子
との中心間の最大距離はLiTFPBの場合B原子とF
原子中心間で薬6.1Åである。
ておくと、次の通りです。
属塩は、電解液溶媒に溶解させたときは単に嵩(かさ)
の金属成分を電解液中に溶出させる場合を想定すると、
通常、上記金属成分は2価以上のカチオンとなり、これ
らのカチオンと上記立体障害バリヤー構造を有する金属
塩のアニオン部分とが対イオンになると、上記金属塩が
かさ高いので立体障害が大きくなり、それ以上反応が進
まなくなって、正極集電体の金属成分の溶出が抑制され
るようになるものと考えられる。
ニウム)またはそれを主成分とする合金が用いられる。
なかでも、正極集電体の金属材料が溶出した場合のカチ
オンの価数が高い方が溶出しにくく、この意味でAlは
3価であり、他の2価の金属に比べて、溶出しにくい。
からなる電解質は、そのアニオン部分が単に立体障害の
大きなアニオンであるだけでなく、アニオン自体も酸化
に対して安定であることが望ましい。
り、負極にアルカリ金属またはアルカリ金属を含む化合
物をステンレス鋼製網などの集電材料と一体化したもの
が用いられるが、そのアルカリ金属として、たとえばリ
チウム、ナトリウム、カリウムなどが挙げられ、アルカ
リ金属を含む化合物としては、たとえばアルカリ金属と
アルミニウム、鉛、インジウム、カリウム、カドミウ
ム、スズ、マグネシウムなどの合金、さらにはアルカリ
金属と炭素材料との化合物、低電位のアルカリ金属と金
属酸化剤、硫化物との化合物などが挙げられる。
解させるために使用する有機溶媒としては、たとえば、
1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジメトキシメタ
ン、ジメトキシプロパン、1,3−ジオキソラン、テト
ラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、4−
メチル−1,3−ジオキソランなどのエーテル類、プロ
ピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレン
カーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクト
ンなどのエステル、さらにはスルフォランなどが挙げら
れる。なかでも、エステル類は前記の立体障害バリヤー
構造を有するアニオンを含む金属塩、特にフルオロアル
キル基を4つ以上含む金属塩またはフルオロアルキル基
を有する有機ホウ素系金属塩からなる電解質とを組み合
わせて用いるときに、電解液の貯蔵性をより向上させる
ので好ましい。
定されるものではないが、通常、電解液や上記の有機溶
媒に電解質として上記のフルオロアルキル基を4つ以上
含む金属塩またはフルオロアルキル基を有する有機ホウ
素系金属塩を0.01〜2mol/l、特に0.05〜
1mol/l程度溶解させるのが好ましい。
非ハロゲン溶媒で処理しておくと溶媒に溶解しやすくな
りさらに好ましい。本発明者らは、まず、金属塩を溶解
しにくい代表的な含ハロゲン溶媒であるCH2 Cl2 に
種々のリチウム塩を溶解させようとしたが、多くのリチ
ウム塩はこのCH2 Cl2 にほとんど溶けず沈殿してし
まい、電解液としての伝導度を測定しても数十μS/c
m以下にすぎなかった。
溶媒のパーフルオロトリアルキルアミンなどでも同様で
あった。
で、上記LiTFPBをエーテルに溶解させ、真空乾燥
した後、CH2 Cl2 を加えると、LiTFPBをCH
2 CL2 に20mmol/lすみやかに溶解させること
ができるようになり、また伝導度が820μS/cmに
まで達し、伝導度が10倍以上に向上した。この様な効
果は含ハロゲン溶媒だけでなく粘度の高いエステル等で
も確認した。
ル等にはほとんど溶けない金属塩でも、あらかじめ非ハ
ロゲン溶媒で処理することにより、溶媒に対する溶解速
度や溶解度を高めることができることが判明した。
あらかじめ非ハロゲン溶媒で処理(たとえば、溶解、付
着、含浸)した後に、溶媒を加えて、アルカリ金属塩を
溶媒に溶解させることによって調製される。特に望まし
いのは処理後の金属塩に対する非ハロゲン溶媒の重量比
が0.1以下が望ましく、0.05以下がより望まし
い。また、非ハロゲン溶媒の金属塩に対する含量が重量
比で0.0005以上が望ましく、0.005以上であ
ればより望ましい。
としては含ハロゲン溶媒、たとえばCH2 Cl2 、CH
Cl3 、CCl4 、CBrF3 、CF3 CF2 CHCl
2 、CClF2 CF2 CHClFなどのハロゲン元素を
含む溶媒、そのほか粘度の大きいプロピレンカーボネー
ト、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ
−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンなどのエステ
ル、さらにはスルフォランなどにも効果がある。非ハロ
ゲン溶媒処理が効果的な高粘度溶媒の粘度は25℃にお
いて1cp(センチポイズ)以上が望ましく、1.5c
p以上がより望ましく、2.0cp以上がさらに望まし
い。
ルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロ
フラン、グライム、ポリエチレンオキサイドなどのエー
テル類、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクト
ン、ギ酸メチルなどのエステル類、そのほかアミン類、
ケトン類、含イオウ化合物、さらにはアルコール、水な
どのプロトン性溶媒などが挙げられるが、エーテル類、
エステル類が好ましく、特にエーテル類がアルカリ金属
塩の溶解性が大きく、かつ負極との反応性が低いことか
ら好ましい。
リチウムなどと反応しやすく、負極に悪影響を及ぼすこ
とが多いので、有機電解液電池では、あまり使用される
ことがないが、本発明のような使用方法では、プロトン
性溶媒はアルカリ金属塩に強く束縛されるため、負極と
の反応性は低くなる。
化バナジウム、クロム酸化剤、リチウムコバルト酸化
剤、リチウムニッケル酸化剤などの金属酸化剤または二
硫化モリブデンなどの金属硫化物、またはそれらの正極
活物質に導電助剤やポリテトラフルオロエチレンなどの
結着剤などを適宜添加した合剤を、アルミ箔、ステンレ
ス鋼製網などの集電材料を芯材として成形体に仕上げた
ものが用いられる。
は高電圧が得られるが、そのように高電圧になった場
合、従来のLiBF4 やLiB(C6 H5 )4 ではさら
に貯蔵性が悪くなるが、本発明で用いる電解質はそのよ
うな高電圧下でも貯蔵性を低下させることがないので、
その意義が大きい。
り、Alの電解液中への溶出抑制効果を説明すると、本
発明で用いる電解質(フッ素原子を含む立体障害バリヤ
ー構造を有する金属塩)は、従来使用のCF3 SO3 L
iを用いた場合に比べて3.1V付近から差が現れはじ
める。
2 Li系では完全に酸化電流が立ち上がっている(つま
り、Alに酸化電流が流れてAl自体が酸化され、電解
液中へ溶出する)のに対し、たとえばC4 F9 SO3 L
iを用いた場合には、ほとんど酸化電流が流れず顕著な
差となって現れ、酸化電流が立ち上がるのは約4.6V
である。さらに、LiTFPBを用いた場合は約10V
になっても電流が急激に立ち上がる領域が見られず大変
安定な金属塩であった。
電体にAlまたはその合金を使用すると、安全性上も好
ましい組み合わせになる。
Li基準で350mV以下になった場合、正極集電体が
合金化してボロボロになり、正極の集電がとれなくなっ
て、電流が遮断され、電池の異常発熱を防止できるから
である。
次に示す事項に留意すればよい。
が、この電流を遮断するのに最も適しているのは、集電
体のタブ部分(板状の正極の一辺に接続されて、金属で
できた正極集電部材で正極と正極端子部とを連結するリ
ード部であり、図1に示す電池ではリード体14で示さ
れている)であり、この部分が合金化すると、この部分
だけがボロボロになって脱落するだけで電流が遮断され
る。
濡れていることである。すなわち、アルミニウムの合金
化は電解液のあるところでしか起こらないからである。
したがって、電流を遮断する場所まで電解液を満たす
か、電解液浸透性のもので覆い、電解液で濡れている状
態に保つことが望ましい。
がかかっていることである。もし、圧縮応力がかかって
いるとすると、ある程度のAl合金が脱落しても再度く
っついてしまうからである。
もボロボロになってはずれると、それぞれ横方向に離れ
るため、確実に電流を遮断できるためである。
が他の部分より細くなっていることが挙げられる。これ
は、所望の部分以外でリード体が切断されると、その部
分に縮み応力がかかっていたりする場合に充分な効果が
得られないことが起こるからである。
の集電材の4.2V以上での安定性を損なう場合がある
ものの本発明の有機金属塩を用いた場合はその影響が軽
微に押さえられるのである。例えば、冷間圧延により形
成された、歪の大きいアルミニウムと高温から焼きなま
した歪の小さいアルミニウムとでは、歪の小さいアルミ
ニウムのほうがより安定であった。LiCF3 SO3 等
を電解質として用いた場合は、歪の大きいアルミニウム
を用いた場合、高電圧でアルミニウムが容易に溶出して
しまうが、本発明の金属塩の場合は歪の大きいアルミニ
ウムでも安定性は優れていた。従って、本発明の金属塩
を用いた場合はアルミニウムの集電材に引張応力により
歪が生じてもその影響は小さい。
アルミニウムにも長所がある。圧延によってアルミニウ
ムの粒界が小さくなり、電池異常放電時におけるアルミ
ニウムとリチウムの合金化がより均一に進行し確実な電
流遮断に寄与する、かつ30ミクロン以下の薄い集電体
でも引っ張り強さが10〜12kg/mm2 以上となり
充分な強度が得られるからである。
貯蔵性はさらに向上する。本発明の電池に用いる正極活
物質は、表面積が50m2 /g以下であることが好まし
く、望ましくは30m2 /g以下、さらに望ましくは2
0m2 /g以下である。
さらに、正極活物質の金属酸化剤の
活性表面をアルカリ金属またはアルカリ土類金属化合物
で処理して、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を含
有させると、さらに貯蔵性が向上するので好ましい。ま
た、電池作製後予備放電を行うことによっても貯蔵性を
多少向上させることができる。
に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例に限定さ
れるものではない。
iTFPBを非ハロゲン溶媒であるエチルエーテルに溶
解し、真空乾燥を行ない、エチルエーテルのリチウム塩
に対する重量比を約0.04にしたのち、プロピレンカ
ーボネートを加えて混合し、0.1mol/lLiTF
PB+0.1mol/l(CF3 SO2 )3 C・Li+
0.1mol/lC4 F9 SO3 Li/PCで組成が示
される電解液を調製した。
たようにリチウムテトラキス〔3,5−ビス(トリフル
オロメチル)フェニル〕ボレートの略称であり、PCは
プロピレンカーボネートの略称である。したがって、上
記電解液を示す0.1mol/l LiTFPB+0.
1mol/l (CF3 SO2 )3 C・Li+0.1m
ol/l C4 F9 SO3 Li/PCは、電解液がプロ
ピレンカーボネート溶媒にリチウムテトラキス〔3,5
−ビス(トリフルオロメチル)フェニル〕ボレートと
(CF3 SO2 )3 C・LiとC4 F9 SO3 Liを
0.1mol/lづつ溶解させたものであることを示し
ている。ここで、プロピレンカーボネートの25℃にお
ける粘度は2.5cpである。
酸化リチウム水溶液で熱処理して表面積18m2 /gの
活物質とした後、この二酸化マンガン100重量部とカ
ーボンブラック5重量部とポリテトラフルオロエチレン
を分散させた水−溶媒混合溶液5重量部(固形分換算重
量)を混合した後、これを20ミクロン厚のアルミニウ
ム箔を芯材として両面に塗布し乾燥後、厚さ0.4m
m、幅30mmのシート状に成形し、リード部(厚み3
0ミクロンで圧延により歪が大きくかつ引張り張力17
kg/mm2 となったもの。その形状は図2に示す。)
を取り付けた帯状正極を、250℃で乾燥し、乾燥後、
乾燥雰囲気中で室温まで冷却した。
孔性ポリプロピレンフィルムからなるセパレータではさ
みこみ、これに厚さ0.18mm、幅30mmのシート
状リチウムをステンレス鋼製網に圧着した帯状負極を重
ね、渦巻状に巻回して渦巻状電極体とした後、外径15
mmの有底円筒状の電池ケース内に充填し、正極および
負極のリード体のスポット溶接を行なった後、前記の電
解液を電池ケース内に注入した。
開口部を封口し、図1に示す構造の筒形の有機電解液電
池を作製した。
するように電解液への浸漬部分に特定の態様で引張方向
への応力をかけている。
前記の正極で、2は負極である。ただし、図1では、繁
雑化を避けるため、正極1や負極2の作製にあたって使
用された集電体などは図示していない。そして、3はセ
パレータで、4は電解液である。
この電池ケース5は負極端子を兼ねている。電池ケース
5の底部にはポリテトラフルオロエチレンシートからな
る絶縁体6が配置され、電池ケース5の内周部にもポリ
テトラフルオロエチレンシートからなる絶縁体7が配置
されていて、前記正極1、負極2およびセパレータ3か
らなる渦巻状電極体や、電解液4などは、この電池ケー
ス5内に収容されている。
封口板8の中央部にはガス通気孔8aが設けられてい
る。9はポリプロピレン製の環状パッキング、10はチ
タン製の可撓性薄板で、11は環状のポリプロピレン製
の熱変形部材である。
することにより、可撓製薄板10の破壊圧力を変える作
用をする。
端子板であり、この端子板12には切刃12aとガス排
出孔12bが設けられていて、電池内部にガスが発生し
て電池の内部圧力が上昇し、その内圧上昇によって可撓
性薄板10を破壊し、電池内部のガスを上記ガス排出孔
12bから電池外部に排出して、電池の破壊が防止でき
るように設計されている。
(正極集電体の一部)であり、この正極集電体のリード
部としてのリード体14は正極1と封口板8とを電気的
に接続しており、端子板12は封口板8との接触により
正極端子として作用する。また、15は負極2と電池ケ
ース5とを電気化学的に接続するリード体である。
のリード体14の電解液4への浸漬部分には、次に示す
ように引張方向への応力が負荷されている。
かじめA方向にずらしておき、この端子板12を横方向
にずらして所定の位置におさめて封口することによっ
て、正極集電体のリード部としてのリード体14のC点
にはB方向への応力(図では横方向の応力に見えるが、
正極集電体のリード部としてのリード体14に対しては
引張方向の応力になる)がかけられている。また、その
正極集電体のリード部としてのリード体14のC点は、
図2に示すように、他の部分より細くされている。
ol/l LiB(C6 H5 )4 /PCで組成が示され
る電解液を調製した。
ボネートの略称である。したがって、上記電解液を示す
0.1mol/l LiB(C6 H5 )4 /PCは、電
解液がプロピレンカーボネート溶媒にLiB(C
6 H5 )4 を0.3mol/l溶解させたものであるこ
とを示している。LiB(C6 H5 )4 のアニオン中心
と他の原子との最大原子中心間距離は約5.6Åであっ
た。しかし、ハロゲン原子は含んでいない。
/l CF3 SO3 Li/PCで組成が示される電解液
を調製した。
ボネートの略称である。したがって、上記電解液を示す
0.1mol/l CF3 SO3 Li/PCは、電解液
がプロピレンカーボネート溶媒にCF3 SO3 Liを
0.3mol/l溶解させたものであることを示してい
る。CF3 SO3 Liはハロゲン原子は含んでいるがア
ニオン中心と他の原子との最大原子中心間距離は約3.
9Åに過ぎない。
に図1に示す構造の筒形有機電解液電池を作製した。
1、2の電池を0.3Aで10ミリ秒間放電した時の最
小電圧を測定した。また、両電池を50mA定電流で放
電し、80℃で10日間貯蔵後の容量を測定し、貯蔵前
の容量と比較した。その結果を表1に示す。
0.3Aで10ミリ秒放電後の電圧が高く、かつ貯蔵に
よる容量劣化も少なく、貯蔵性が優れていた。これに対
して、比較例1および2の貯蔵後にはほとんど放電でき
ず、貯蔵性が悪かった。
ド体が細くなく応力がかかっていなかったり、圧縮方向
への応力をかけて作製された電池を、10Aで強制的に
過放電し、−3Vに達した後は−3V定電圧で過放電実
験を行ったところ、電流の遮断が不充分である場合があ
り、確実性の高い機能は得られなかった。一方、実施例
1の電池は、いずれも過放電途中で電流が遮断されて安
全な挙動を示した。
電解液および有機電解液電池の貯蔵性を向上させること
ができる。
示す断面図である。
のリード体の応力をかけた部分を拡大して示す図であ
る。
Claims (7)
- 【請求項1】 正極にアルミニウム集電体を用い、正極
と負極とをセパレータを介して渦巻状に巻回した渦巻状
電極体を有し、かつ3.1V以上の電圧を有する有機電
解液電池であって、少なくとも一つのフルオロアルキル
基が、中間骨格を介して、周期律表IIIb〜VIb族
から選択される何れか一種の元素でなるアニオンの電荷
中心原子と結合してなり、このアニオンにおいて電荷中
心原子と他の原子の中心間の最大距離が4Å以上である
(CF3 SO2 )2 ・N・ME、(CF3 SO2 )3 C
・ME、〔C6 H4 (F)〕4 B・ME、〔C6 H
4 (Cl)〕4 B・ME(ここでMEはLi、Naまた
はKである)、Cn F2n+1SO3 Li(ここでnは2以
上の整数)、LiB〔C6 H4 (CF3 )〕4 、LiB
〔C6 H3 (CF3 )2 〕4 またはLiB(C6 H3 A
2 〕4 〔ここで、Aは−C(CF3 )2 OCH3 〕のい
ずれかである有機アニオンを含む金属塩を有機溶媒に溶
解した有機電解液を用いたことを特徴とする有機電解液
電池。 - 【請求項2】 有機アニオンの電荷中心原子と他の原子
の中心間の最大距離が5Å以上である請求項1記載の有
機電解液電池。 - 【請求項3】 前記アルミニウム集電体のリード部とし
てのリード体が、板状の正極の一辺に接続され、有機電
解液と接触し得る状態にあって、引張応力を受ける状態
で配置されている請求項1記載の有機電解液電池。 - 【請求項4】 板状の正極の一辺に接続されて、有機電
解液と接触し得る状態にあるアルミニウムを含有する金
属でできた正極集電体のリード部としてのリード体が、
冷間圧延により形成され、12kg/mm 2 以上の引張
応力を受ける状態で配置されている請求項1〜3のいず
れかに記載の有機電解液電池。 - 【請求項5】 板状の正極の一辺に接続されて、有機電
解液と接触し得る状態にあるアルミニウムを含有する金
属でできた正極集電体のリード部としてのリード体が、
冷間圧延により形成され、17kg/mm 2 以上の引張
応力を受ける状態で配置されている請求項1〜3のいず
れかに記載の有機電解液電池。 - 【請求項6】 有機アニオンを含む金属塩が非ハロゲン
化溶媒で処理され、該有機アニオンを含む金属塩が非ハ
ロゲン溶媒を重量比で0.0005以上0.1以下含む
請求項1〜5のいずれかに記載の有機電解液電池。 - 【請求項7】 有機アニオンを含む金属塩が非ハロゲン
化溶媒で処理され、該有機アニオンを含む金属塩が非ハ
ロゲン溶媒を重量比で0.005以上0.1以下含み、
上記有機アニオンを含む金属塩を溶解する有機溶媒とし
て25℃での粘度が1cp以上の有機溶媒を用いた請求
項1〜6のいずれかに記載の有機電解液電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22523693A JP3537165B2 (ja) | 1992-08-27 | 1993-08-18 | 有機電解液電池 |
Applications Claiming Priority (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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