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JP2008066004A - 非水電解質組成物及び非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質組成物及び非水電解質二次電池 Download PDF

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JP2008066004A JP2006239798A JP2006239798A JP2008066004A JP 2008066004 A JP2008066004 A JP 2008066004A JP 2006239798 A JP2006239798 A JP 2006239798A JP 2006239798 A JP2006239798 A JP 2006239798A JP 2008066004 A JP2008066004 A JP 2008066004A
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Abstract

【課題】繰り返し充放電時の放電容量維持率の低下を抑え、高温保存時における電池外装の膨れを抑えることができる非水電解質組成物と、このような非水電解質組成物を用いた非水電解質二次電池を提供すること。
【解決手段】非水溶媒中に、電解質塩と、例えばビニル基やフェニル基などのように炭素−炭素多重結合を有する炭化水素基がホウ素原子に結合したホウ酸塩、好ましくはホウ素原子が多重結合に係る炭素原子と直接結合していたり、ホウ素原子がフッ素原子と結合していたりするホウ酸塩を含有させ、必要に応じて、さらに高分子化合物を添加して非水電解質組成物とし、このような非水電解質組成物を用いて非水電解質二次電池とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、非水電解質組成物及び非水電解質二次電池に係り、より詳しくは、例えばビニルトリフルオロホウ酸カリウムのように、炭素−炭素多重結合を有する炭化水素基がホウ素原子に結合したホウ酸塩を含有する非水電解質組成物と、このような非水電解質組成物を用いたリチウムイオン非水電解質二次電池に関するものである。
近年、カメラ一体型VTR(ビデオテープレコーダ)、デジタルスチルカメラ、携帯電話、携帯情報端末、ノート型コンピュータ等のポータブル電子機器が多く登場し、その小型軽量化が図られている。そして、これらの電子機器のポータブル電源として、電池、特に二次電池について、エネルギー密度を向上させるための研究開発が活発に進められている。
中でも、負極活物質に炭素、正極活物質にリチウム−遷移金属複合酸化物、電解液に炭酸エステル混合物を使用するリチウムイオン二次電池は、従来の水系電解液二次電池である鉛電池や、ニッケルカドミウム電池と比較して大きなエネルギー密度が得られるため、広く実用化されている(例えば、特許文献1参照。)。
特に外装にアルミニウムラミネートフィルムを使用するラミネート電池は軽量であるためエネルギー密度が大きい(例えば、特許文献2参照。)。
このようなラミネート電池においては、電解液で膨潤させたポリマーを用いると、電池の変形を抑制することができるため、ラミネートポリマー電池も広く使用されている(例えば、特許文献3参照。)。
特開平4−332479号公報 特許第3482591号公報 特開2005−166448号公報
しかしながら、リチウムイオン二次電池においては、充放電を繰り返すと、放電容量維持率が徐々に低下するという問題がある。
また、特に、外装材としてラミネートフィルム材を用いたラミネート電池においては、高温での保存時に電池外装が膨れて変形するという問題点があった。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、繰り返し充放電時の放電容量維持率の低下を抑え、高温保存時における電池外装の膨れを抑えることができる非水電解質組成物と、このような非水電解質組成物を用いた非水電解質二次電池を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討を繰り返した結果、炭素−炭素多重結合を有する炭化水素基がホウ素原子に結合したホウ酸塩を添加することによって、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明の非水電解質組成物は、電解質塩と、非水溶媒と、炭素−炭素多重結合を有する炭化水素基がホウ素原子に結合したホウ酸塩とを含有していることを特徴とする。
また、本発明の非水電解質二次電池は、リチウムイオンを吸蔵及び放出できる材料を正極活物質又は負極活物質とする正極及び負極と、非水電解質組成物と、セパレータと、これらを収容する外装部材を備える非水電解質二次電池であって、上記非水電解質組成物が、電解質塩と、非水溶媒と、炭素−炭素多重結合を有する炭化水素基がホウ素原子に結合したホウ酸塩とを含有することを特徴としている。
本発明によれば、炭素−炭素多重結合を有する炭化水素基がホウ素原子に結合したホウ酸塩を用いることとしたため、サイクル特性を改善し、高温保存時における電池の膨れ変形を抑制し得る非水電解質組成物、及びこれを用いた非水電解質二次電池を提供することができる。
以下、本発明の非水電解質組成物につき詳細に説明する。なお、本明細書において、「%」は特記しない限り質量百分率を表すものとする。
上記したように、本発明の非水電解質組成物は、電解質塩と、非水溶媒と、炭素−炭素多重結合を有する炭化水素基がホウ素原子に結合したホウ酸塩を含有するものであり、リチウムイオン非水電解質二次電池の電解液として好適に用いられる。
炭素−炭素多重結合を有する炭化水素基(つまり、不飽和炭化水素基)がホウ素原子に結合したホウ酸塩は、皮膜を形成し易い上に、皮膜の高分子中にアニオンが共有結合で固定化されているイオノマーになるので、リチウムイオンが透過し易い皮膜が生成するものと考えられる。
ここで、炭素−炭素多重結合を有する炭化水素基、言い換えると不飽和炭化水素基がホウ素原子に結合したホウ酸塩としては、種々のものが存在するが、例えば、以下の化学式(1)〜(3)
Figure 2008066004
Figure 2008066004
Figure 2008066004
[式(1)中のR1、R2、R3はC2n+1−m(Wはフッ素(F)、塩素(Cl)又は臭素(Br)、nは0〜4の整数を示し、mは0≦m≦2n+1を満足する。)、又はC2n−7−m(WはF、Cl又はBr、nは6〜11の整数を示し、mは0≦m≦2n−7を満足する。)を示す。式(2)及び(3)中のR4〜R13はC2n+1−m(WはF、Cl、Br、OCH、OC、OCOCH又はOCOCF、nは0〜4の整数を示し、mは0≦m≦2n+1を満足する。)を示す。]の一般式で表わされるアニオンから成るホウ酸塩を使用することができる。
なお、カチオンとしては、カリウム(K)、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)などとすることができる。
また、本発明に用いるホウ酸塩における上記不飽和炭化水素基としては、ビニル基あるいはフェニル基であることが望ましく、具体的には、以下の化学式(4)に示すビニルトリフルオロホウ酸カリウム、化学式(5)に示すフェニルトリフルオロホウ酸カリウム、化学式(6)に示すβ―スチリルトリフルオロホウ酸カリウム、化学式(7)に示す4−フルオロフェニルトリフルオロホウ酸リチウム、化学式(8)に示すベンジルトリフルオロホウ酸リチウムなどのホウ酸塩を例示することができる。
Figure 2008066004
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なお、化学式(4)〜(8)に示したホウ酸塩は、いずれもカリウム塩を例示したが、本発明に用いるホウ酸塩は、カリウム塩のみに限定されず、上記したように、リチウム、ナトリウム等のアルカリ金属塩、マグネシウム、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、等を使用することができる。
さらに、ホウ酸塩における上記不飽和炭化水素基としても、ビニル基、フェニル基のみに限定される訳ではなく、アルケニル基、アルカジエニル基、アルカトリエニル基、アルキニル基、アルケニニル基などの鎖状不飽和炭化水素基や、シクロアルケニル基などの環状不飽和炭化水素基、トリル基、キシリル基、ビフェニリル基、ナフチル基などのアリール基に属する芳香族炭化水素基とすることができる。
そして、本発明に用いるホウ酸塩については、反応性に優れることから、例えば、化学式(3)に示したような構造に較べて、化学式(1)及び(2)に示したように、ホウ酸塩中のホウ素原子が多重結合している炭素原子と直接結合していることがより好ましい。 また、上記ホウ素原子は、フッ素原子と結合していることが望ましく、これによってホウ酸塩が酸化に対し安定になると共に、電解液への溶解度が増加するということになる。
なお、本発明の非水電解質組成物における上記ホウ酸塩の含有量としては、0.1〜1.0%程度の範囲とすることが好ましい。
すなわち、このような化合物の含有量が0.1%未満では、その添加による効果が十分に得られず、1.0%を超えると、サイクルを繰り返した時の放電容量維持率がが劣化する傾向があることによる。
さらに、本発明の非水電解質組成物においては、所定の高分子化合物を添加し、本発明の非水電解質組成物でこの高分子化合物を膨潤させ、この非水電解質組成物が当該高分子化合物に含浸ないしは保持されるようにすることができる。
かかる高分子化合物の膨潤やゲル化ないしは非流動化により、得られる電池で非水電解質組成物の漏液が起こるのを効果的に抑制することができる。
このような高分子化合物としては、以下の化学式(9)〜(11)で表されるポリビニルホルマール…(9)、ポリアクリル酸エステル…(10)、ポリフッ化ビニリデン…(11)などを例示することができる。
なお、各式において、Nは重合度を示し、好ましくはN=100〜10000である。Nが100未満では、ゲル化が困難であり、10000を超えると、流動性が減少する傾向がある。
Figure 2008066004
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但し、(10)式中のRはC2n−1(nは1〜8の整数、mは0〜4の整数を示す。)を示す。
Figure 2008066004
なお、上述の高分子化合物の含有量は、0.1〜5%とすることが好ましい。0.1%未満では、ゲル化が困難となり、5%を超えると、流動性が減少することがある。
本発明の非水電解質組成物に用いる非水溶媒としては、各種の高誘電率溶媒や低粘度溶媒を挙げることができる。
高誘電率溶媒としては、エチレンカーボネートやプロピレンカーボネート等を好適に用いることができるが、これらに限定されるものではなく、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン(フルオロエチレンカーボネート)、4−クロロ−1,3−ジオキソラン−2−オン(クロロエチレンカーボネート)、トリフルオロメチルエチレンカーボネートなどの環状炭酸エステルを挙げることができる。
また、高誘電率溶媒として、環状炭酸エステルの代わりに又はこれと併用して、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等のラクトン、N−メチルピロリドン等のラクタム、N−メチルオキサゾリジノン等の環状カルバミン酸エステル、テトラメチレンスルホン等のスルホン化合物なども使用することができる。
一方、低粘度溶媒としては、ジエチルカーボネートやエチルメチルカーボネート等を好適に使用することができるが、これ以外にも、ジメチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート等の鎖状炭酸エステル、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、イソ酪酸メチル、トリメチル酢酸メチル、トリメチル酢酸エチル等の鎖状カルボン酸エステル、N,N−ジメチルアセトアミド等の鎖状アミド、N,N−ジエチルカルバミン酸メチル、N,N−ジエチルカルバミン酸エチル等の鎖状カルバミン酸エステル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,3−ジオキソラン等のエーテルを用いることができる。
なお、本発明の非水電解質組成物において、上述の高誘電率溶媒及び低粘度溶媒は、その1種を単独で又は2種以上を任意に混合して用いることができる。
また、上述の非水溶媒の含有量は、70〜90%とすることが好ましい。70%未満では、粘度が上昇し、90%を超えると、十分な電導度が得られないことがある。
また、本発明の非水電解質組成物に用いる電解質塩としては、上記非水溶媒に溶解ないしは分散してイオンを生ずるものであればよく、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を好適に使用することができるが、これに限定されないことはいうまでもない。
すなわち、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)、六フッ化ヒ酸リチウム(LiAsF)、六フッ化アンチモン酸リチウム(LiSbF)、過塩素酸リチウム(LiClO)、四塩化アルミニウム酸リチウム(LiAlCl)等の無機リチウム塩や、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCFSO)、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホン)イミド(LiN(CFSO)、リチウムビス(ペンタフルオロメタンスルホン)メチド(LiN(CSO)、リチウムトリス(トリフルオロメタンスルホン)メチド(LiC(CFSO)等のパーフルオロアルカンスルホン酸誘導体のリチウム塩なども使用可能であり、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて使用することも可能である。
なお、このような電解質塩の含有量は、10〜30%とすることが好ましい。10%未満では、十分な電導度が得られないことがあり、30%を超えると、粘度が上昇し過ぎることがある。
次に、本発明の非水電解質二次電池について詳細に説明する。
図1は、本発明の非水電解質二次電池の一実施形態であって、ラミネート型電池の一例を示す分解斜視図である。
同図において、この二次電池は、正極端子11と負極端子12が取り付けられた電池素子20をフィルム状の外装部材30の内部に封入して構成されている。正極端子11及び負極端子12は、外装部材30の内部から外部に向かって、例えば同一方向にそれぞれ導出されている。正極端子11及び負極端子12は、例えばアルミニウム(Al)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)又はステンレスなどの金属材料によりそれぞれ構成される。
外装部材30は、例えばナイロンフィルム、アルミニウム箔及びポリエチレンフィルムをこの順に張り合わせた矩形状のラミネートフィルムにより構成されている。外装部材30は、例えばポリエチレンフィルム側と電池素子20とが対向するように配設されており、各外縁部が融着又は接着剤により互いに接合されている。
外装部材30と正極端子11及び負極端子12との間には、外気の侵入を防止するための密着フィルム31が挿入されている。密着フィルム31は、正極端子11及び負極端子12に対して密着性を有する材料により構成され、例えば正極端子11及び負極端子12が上述した金属材料から構成される場合には、ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリエチレン又は変性ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂により構成されることが好ましい。
なお、外装部材30は、上述したラミネートフィルムに代えて、他の構造、例えば金属材料を含まないラミネートフィルム、ポリプロピレンなどの高分子フィルム又は金属フィルムなどにより構成してもよい。
ここで、外装部材の一般的な構成は、外装層/金属箔/シーラント層の積層構造で表すことができ(但し、外装層及びシーラント層は複数層で構成されることがある。)、上記の例では、ナイロンフィルムが外装層、アルミニウム箔が金属箔、ポリエチレンフィルムがシーラント層に相当する。
なお、金属箔としては、耐透湿性のバリア膜として機能すれば十分であり、アルミニウム箔のみならず、ステンレス箔、ニッケル箔及びメッキを施した鉄箔などを使用することができるが、薄く軽量で加工性に優れるアルミニウム箔を好適に用いることができる。
外装部材として、使用可能な構成を(外装層/金属箔/シーラント層)の形式で列挙すると、Ny(ナイロン)/Al(アルミ)/CPP(無延伸ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)/Al/CPP、PET/Al/PET/CPP、PET/Ny/Al/CPP、PET/Ny/Al/Ny/CPP、PET/Ny/Al/Ny/PE(ポリエチレン)、Ny/PE/Al/LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)、PET/PE/Al/PET/LDPE(低密度ポリエチレン)、PET/Ny/Al/LDPE/CPPなどがある。
図2は、図1に示した電池素子20のII−II線に沿った断面図である。同図において、電池素子20は、正極21と負極22とが本発明の非水電解質組成物から成る非水電解質組成物層23及びセパレータ24を介して対向して位置し、巻回されているものであり、最外周部は保護テープ25により保護されている。
ここで、正極21は、例えば対向する一対の面を有する正極集電体21Aの両面又は片面に正極活物質層21Bが被覆された構造を有している。正極集電体21Aには、長手方向における一方の端部に正極活物質層21Bが被覆されずに露出している部分があり、この露出部分に正極端子11が取り付けられている。
正極集電体21Aは、例えばアルミニウム箔、ニッケル箔又はステンレス箔などの金属箔により構成される。
正極活物質層21Bは、正極活物質として、リチウムイオンを吸蔵及び放出することが可能な正極材料のいずれか1種又は2種以上を含んでおり、必要に応じて導電材及び結着剤を含んでいてもよい。
リチウムを吸蔵及び放出することが可能な正極材料としては、例えば硫黄(S)や、二硫化鉄(FeS)、二硫化チタン(TiS)、二硫化モリブデン(MoS)、二セレン化ニオブ(NbSe)、酸化バナジウム(V)、二酸化チタン(TiO)、二酸化マンガン(MnO)などのリチウムを含有しないカルコゲン化物(特に層状化合物やスピネル型化合物)、リチウムを含有するリチウム含有化合物、並びに、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリピロールなどの導電性高分子化合物が挙げられる。
これらの中でも、リチウム含有化合物は、高電圧及び高エネルギー密度を得ることができるものがあるので好ましい。このようなリチウム含有化合物としては、例えばリチウムと遷移金属元素とを含む複合酸化物や、リチウムと遷移金属元素とを含むリン酸化合物が挙げられるが、より高い電圧を得る観点からは、特にコバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、クロム(Cr)、バナジウム(V)、チタン(Ti)又はこれらの任意の混合物を含むものが好ましい。
かかるリチウム含有化合物は、代表的には、次の一般式(12)又は(13)
LiM…(12)
LiIIPO…(13)
(式中のM及びMIIは1種類以上の遷移金属元素を示し、x及びyの値は電池の充放電状態によって異なるが、通常0.05≦x≦1.10、0.05≦y≦1.10である。)で表され、(12)式の化合物は一般に層状構造を有し、(13)式の化合物は一般にオリビン構造を有する。
また、リチウムと遷移金属元素とを含む複合酸化物の具体例としては、リチウムコバルト複合酸化物(LiCoO)、リチウムニッケル複合酸化物(LiNiO)、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(LiNi1−zCo(0<z<1)、スピネル型構造を有するリチウムマンガン複合酸化物(LiMn)などが挙げられる。
リチウムと遷移金属元素とを含むリン酸化合物の具体例としては、例えばオリビン構造を有するリチウム鉄リン酸化合物(LiFePO)又はリチウム鉄マンガンリン酸化合物(LiFe1−vMnPO(v<1))が挙げられる。
これらの複合酸化物において、構造を安定化させる等の目的から、遷移金属の一部をAlやMgその他の遷移金属元素で置換したり結晶粒界に含ませたりしたもの、酸素の一部をフッ素等で置換したもの等も挙げることができる。更に、正極活物質表面の少なくとも一部に他の正極活物質を被覆したものとしてもよい。また、正極活物質は、複数種類を混合して用いてもよい。
一方、負極22は、正極21と同様に、例えば対向する一対の面を有する負極集電体22Aの両面又は片面に負極活物質層22Bが設けられた構造を有している。負極集電体22Aには、長手方向における一方の端部に負極活物質層22Bが設けられず露出している部分があり、この露出部分に負極端子12が取り付けられている。
負極集電体22Aは、例えば銅箔、ニッケル箔又はステンレス箔などの金属箔により構成される。
負極活物質層22Bは、負極活物質として、リチウムイオンを吸蔵及び放出することが可能な負極材料、金属リチウムのいずれか1種又は2種以上を含んでおり、必要に応じて導電材及び結着剤を含んでいてもよい。
リチウムを吸蔵及び放出することが可能な負極材料としては、例えば炭素材料、金属酸化物及び高分子化合物が挙げられる。炭素材料としては、難黒鉛化炭素材料、人造黒鉛材料や黒鉛系材料などが挙げられ、より具体的には、熱分解炭素類、コークス類、黒鉛類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体、炭素繊維、活性炭、カーボンブラックなどがある。
このうち、コークス類にはピッチコークス、ニードルコークス、石油コークスなどがあり、有機高分子化合物焼成体というのは、フェノール樹脂やフラン樹脂などの高分子材料を適当な温度で焼成して炭素化したものをいう。また、金属酸化物としては、酸化鉄、酸化ルテニウム、酸化モリブテンなどが挙げられ、高分子化合物としてはポリアセチレンやポリピロールなどが挙げられる。
さらに、リチウムを吸蔵及び放出することが可能な負極材料としては、リチウムと合金を形成可能な金属元素及び半金属元素のうちの少なくとも1種を構成元素として含む材料も挙げられる。この負極材料は金属元素又は半金属元素の単体でも合金でも化合物でもよく、またこれらの1種又は2種以上の相を少なくとも一部に有するようなものでもよい。
なお、本発明において、合金には2種以上の金属元素からなるものに加えて、1種以上の金属元素と1種以上の半金属元素とを含むものも含める。また、非金属元素を含んでいてもよい。その組織には固溶体、共晶(共融混合物)、金属間化合物又はこれらのうちの2種以上が共存するものがある。
このような金属元素又は半金属元素としては、例えばスズ(Sn)、鉛(Pb)、アルミニウム、インジウム(In)、ケイ素(Si)、亜鉛(Zn)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、ヒ素(As)、銀(Ag)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)及びイットリウム(Y)が挙げられる。
中でも、長周期型周期表における14族の金属元素又は半金属元素が好ましく、特に好ましいのはケイ素又はスズである。ケイ素及びスズは、リチウムを吸蔵及び放出する能力が大きく、高いエネルギー密度を得ることができるからである。
スズの合金としては、例えばスズ以外の第2の構成元素として、ケイ素、マグネシウム(Mg)、ニッケル、銅、鉄、コバルト、マンガン、亜鉛、インジウム、銀、チタン(Ti)、ゲルマニウム、ビスマス、アンチモン及びクロム(Cr)から成る群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。
ケイ素の合金としては、例えばケイ素以外の第2の構成元素として、スズ、マグネシウム、ニッケル、銅、鉄、コバルト、マンガン、亜鉛、インジウム、銀、チタン、ゲルマニウム、ビスマス、アンチモン及びクロムから成る群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。
スズの化合物又はケイ素の化合物としては、例えば酸素(O)又は炭素(C)を含むものが挙げられ、スズまたはケイ素に加えて、上述した第2の構成元素を含んでいてもよい。
さらに、上述のような負極材料としては、チタンのようにリチウムと複合酸化物を形成する元素でもよい。もちろん、金属リチウムを析出溶解させてもよく、リチウム以外のマグネシウムやアルミニウムを析出溶解させることもできる。
また、セパレータ24は、例えばポリプロピレン若しくはポリエチレンなどのポリオレフィン系の合成樹脂から成る多孔質膜、又はセラミック製の不織布などの無機材料から成る多孔質膜など、イオン透過度が大きく、所定の機械的強度を有する絶縁性の薄膜から構成されており、これら2種以上の多孔質膜を積層した構造としてもよい。特に、ポリオレフィン系の多孔質膜を含むものは、正極21と負極22との分離性に優れ、内部短絡や開回路電圧の低下をいっそう低減できるので好適である。
次に、上述した二次電池の製造方法の一例につき説明する。
上記ラミネート型二次電池は、以下のようにして製造することができる。
まず、正極21を作製する。例えば粒子状の正極活物質を用いる場合には、正極活物質と必要に応じて導電材及び結着剤とを混合して正極合剤を調製し、N−メチル−2−ピロリドンなどの分散媒に分散させて正極合剤スラリーを作製する。
次いで、この正極合剤スラリーを正極集電体21Aに塗布し乾燥させ、圧縮成型して正極活物質層21Bを形成する。
また、負極22を作製する。例えば粒子状の負極活物質を用いる場合には、負極活物質と必要に応じて導電材及び結着剤とを混合して負極合剤を調製し、N−メチル−2−ピロリドンなどの分散媒に分散させて負極合剤スラリーを作製する。この後、この負極合剤スラリーを負極集電体22Aに塗布し乾燥させ、圧縮成型して負極活物質層22Bを形成する。
次いで、正極21に正極端子11を取り付けるとともに、負極22に負極端子12を取り付けた後、セパレータ24、正極21、セパレータ24及び負極22を順次積層して巻回し、最外周部に保護テープ25を接着して巻回電極体を形成する。更に、この巻回電極体を外装部材30で挟み、一辺を除く外周縁部を熱融着して袋状とする。
しかる後、上述した鎖状炭酸エステルと、六フッ化リン酸リチウムなどの電解質塩と、エチレンカーボネートなどの非水溶媒を含む非水電解質組成物を準備し、外装部材30の開口部から巻回電極体の内部に注入して、外装部材30の開口部を熱融着し封入する。これにより、非水電解質組成物層23が形成され、図1及び図2に示した二次電池が完成する。
なお、この二次電池は次のようにして製造してもよい。
例えば、巻回電極体を作製してから非水電解質組成物を注入するのではなく、正極21及び負極22の上、又はセパレータ24に非水電解質組成物を塗布した後に巻回し、外装部材30の内部に封入するようにしてもよい。
また、ゲル状の非水電解質組成物を有するポリマー型の非水電解質二次電池を作製する場合には、正極21及び負極22の上、又はセパレータ24に上述したポリフッ化ビニリデン等の高分子化合物のモノマーを塗布して巻回し、外装部材30の内部に収納した後に上述した非水電解質組成物を注入するようにしてゲル状の非水電解質組成物を形成してもよい。但し、外装部材30の内部でモノマーを重合させるようにした方が非水電解質組成物とセパレータ24との接合性が向上し、内部抵抗を低くすることができるので好ましい。また、外装部材30の内部に非水電解質組成物を注入してゲル状の非水電解質組成物を形成するようにした方が、少ない工程で簡単に製造することができるので好ましい。
以上により説明した二次電池では、充電を行うと、正極活物質層21Bからリチウムイオンが放出され、非水電解質組成物層23を介して負極活物質層22Bに吸蔵される。放電を行うと、負極活物質層22Bからリチウムイオンが放出され、非水電解質組成物層23を介して正極活物質層21Bに吸蔵される。
ここで、非水電解質組成物層23に含まれる非水電解質組成物には、炭素−炭素多重結合を有する炭化水素基(不飽和炭化水素基)がホウ素原子に結合したホウ酸塩が含有されており、電池のサイクル特性向上と共に、電池の膨れ抑制に有効である。
なお、本発明は上記のようなラミネート型電池のみならず、筒型電池、角型電池等にも適用可能であるが、特に、電池外装の膨れ対策がより強く求められているラミネートフィルム外装電池や、薄型の角型電池に適用した場合により効果的なものとなる。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
具体的には、以下の各例に記載したような操作を行い、図1及び図2に示したようなラミネート型電池を作製し、その性能を評価した。
(実施例1)
まず、正極活物質としてリチウム・コバルト複合酸化物(LiCoO)94重量部と、導電材としてグラファイト3重量部と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)3重量部とを均質に混合してN−メチルピロリドンを添加し、正極合剤塗液を得た。
次いで、得られた正極合剤塗液を厚み20μmのアルミニウム箔上の両面に均一に塗布し、乾燥して片面当たり40mg/cmの正極合剤層を形成した。これを幅50mm、長さ300mmの形状に切断して正極を作成し、正極端子を取り付けた。
次に、負極活物質として黒鉛97重量部と、結着剤としてPVdF3重量部とを均質に混合してN−メチルピロリドンを添加し負極合剤塗液を得た。
次いで、得られた負極合剤塗液を負極集電体となる厚み15μmの銅箔上の両面に均一に塗布し、乾燥して片面当たり20mg/cmの負極合剤層を形成した。これを幅50mm、長さ300mmの形状に切断して負極を作成し、負極端子を取り付けた。
一方、非水電解質組成物としては、不飽和炭化水素基がホウ素原子に結合したホウ酸塩として、化学式(4)に示したビニルトリフルオロホウ酸カリウムを添加したもの、すなわちエチレンカーボネート/プロピレンカーボネート/エチルメチルカーボネート/ジエチルカーボネート/ビニレンカーボネート/六フッ化リン酸リチウム/ビニルトリフルオロホウ酸カリウム=17/8/34/25.5/1/14/0.5の割合(重量比)で混合して作成したものを用いた。
この正極と負極を、厚さ9μmの微多孔性ポリエチレンフィルムから成るセパレータを介して積層して巻き取り、アルミニウムラミネートフィルムから成る外装部材の一例である袋に入れた。この袋に上記非水電解質組成物を2g注入後、袋を熱融着してラミネート型電池を作成した。この電池の容量は700mAhである。
この電池を23℃の環境下700mAで4.2Vを上限として3時間充電した後、700mAで3.0Vまで放電することを繰り返し、300サイクル後の放電容量維持率を表1に示す。
このように、不飽和炭化水素基がホウ素原子に結合したホウ酸塩であるビニルトリフルオロホウ酸カリウムを添加することによって、300サイクル後の放電維持率が、後述するように、上記のようなホウ酸塩を添加していない非水電解質組成物を使用した比較例1の電池よりも増加していることが分かる。
(実施例2)
上記ビニルトリフルオロホウ酸カリウムの添加量を1%とし、その分ジエチルカーボネートの量を減らしたこと以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得た。そして、上記同様に300サイクル後の放電維持率を求め、得られた結果を表1に併せて示す。
表1に示すように、上記ホウ酸塩の添加によって、300サイクル後の放電容量維持率が比較例1の電池よりも向上するものの、その添加量を1%まで増加しても、その効果は、実施例1(0.5%添加)の場合よりもむしろ減少する傾向が認められた。
(実施例3)
上記ビニルトリフルオロホウ酸カリウムの添加量を0.1%とし、その分ジエチルカーボネートの量を増したこと以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、実施例3のラミネート型電池を得た。そして、上記同様に300サイクル後の放電維持率を求め、得られた結果を表1に併せて示す。
このように、上記ホウ酸塩の添加によって、300サイクル後の放電容量維持率が比較例1の電池よりも向上するものの、0.1%程度の添加量では、その効果は僅かな範囲に過ぎないことが確認された。
(実施例4)
不飽和炭化水素基がホウ素原子に結合したホウ酸塩をビニルトリフルオロホウ酸カリウムから、化学式(5)に示したフェニルトリフルオロホウ酸カリウムに代えたこと以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得た。そして、上記同様に300サイクル後の放電維持率を求め、得られた結果を表1に併せて示す。
このように、上記ホウ酸塩の種類をフェニルトリフルオロホウ酸カリウムに代えたことによって、300サイクル後の放電容量維持率が上記実施例1よりも僅かに低くくはなるものの、比較例1の電池よりも向上することが分かる。
(実施例5)
不飽和炭化水素基がホウ素原子に結合したホウ酸塩として、化学式(6)に示したβ−スチリルトリフルオロホウ酸カリウムを用いたこと以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得た。そして、上記同様に300サイクル後の放電維持率を求め、得られた結果を表1に併せて示す。
このように、上記ホウ酸塩の種類をβ−スチリルトリフルオロホウ酸カリウムに代えても、ほとんど上記実施例1と同様の効果が得られることが分かる。
(実施例6)
不飽和炭化水素基がホウ素原子に結合したホウ酸塩として、化学式(7)に示した4−フルオロフェニルトリフルオロホウ酸カリウムを用いたこと以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得た。そして、上記同様に300サイクル後の放電維持率を求め、得られた結果を表1に併せて示す。
表1に示すように、上記ホウ酸塩の種類を4−フルオロフェニルトリフルオロホウ酸カリウムに代えても、上記実施例1とほぼ同様の効果が得られることが分かる。
(実施例7)
不飽和炭化水素基がホウ素原子に結合したホウ酸塩として、化学式(8)に示したベンジルトリフルオロホウ酸カリウムを用いたこと以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得た。そして、上記同様に300サイクル後の放電維持率を求め、得られた結果を表1に併せて示す。
このように、上記ホウ酸塩の種類をベンジルトリフルオロホウ酸カリウムに代えたことによって、300サイクル後の放電容量維持率は上記実施例1よりも若干低下するものの、比較例1の電池よりも向上することが分かる。
(比較例1)
上記のようなホウ酸塩を添加しないこと以外は、上記実施例1と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得たのち、上記同様に300サイクル後の放電維持率を求め、得られた結果を表1に併せて示す。
このように、不飽和炭化水素基がホウ素原子に結合したホウ酸塩を使用しないと、300サイクル後の放電容量維持率が上記実施例1〜7に較べて低下することが分かる。
Figure 2008066004
(実施例8)
上記実施例1により得られたラミネート型電池について、23℃の環境下700mAで4.2Vを上限として3時間充電した後、90℃で4時間保存した時の電池の厚みの変化を測定し、得られた結果を表2に示す。
このように、不飽和炭化水素基がホウ素原子に結合したホウ酸塩であるビニルトリフルオロホウ酸カリウムを添加することによって、90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化が、後述するように、上記のようなホウ酸塩を添加していない非水電解質組成物を使用した比較例2(比較例1)の結果よりも大幅に減少していることが分かる。
(実施例9)
上記実施例2により得られたラミネート型電池について、90℃で4時間保存した時の電池の厚みの変化を同様に測定し、得られた結果を表2に併せて示す。
表2に示すように、上記ホウ酸塩の添加量を1%まで増すことによって、90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化がさらに減少することが分かる。
(実施例10)
上記実施例3により得られたラミネート型電池について、90℃で4時間保存した時の電池の厚みの変化を同様に測定し、得られた結果を表2に併せて示す。
このように、上記ホウ酸塩の添加によって、90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化量が比較例2の電池よりも若干向上するものの、0.1%程度の添加量では、その効果はさほど顕著ではないことが分かる。
(実施例11)
上記実施例4により得られたラミネート型電池について、90℃で4時間保存した時の電池の厚みの変化を同様に測定し、得られた結果を表2に併せて示す。
表2に示すように、上記ホウ酸塩の種類をフェニルトリフルオロホウ酸カリウムに代えたことによって、90℃で4時間保存した時の電池の厚みの変化量が上記実施例8よりも若干多くなるものの、比較例2の結果よりも減少していることが分かる。
(実施例12)
上記実施例5により得られたラミネート型電池について、90℃で4時間保存した時の電池の厚みの変化を同様に測定し、その結果を表2に併せて示す。
表2に示すように、上記ホウ酸塩の種類をβ−スチリルトリフルオロホウ酸カリウムに代えることにより、90℃で4時間保存した時の電池の厚みの変化量が上記実施例11に較べて僅かに増す結果が得られることが分かる。
(実施例13)
上記実施例6により得られたラミネート型電池について、90℃で4時間保存した時の電池の厚みの変化を同様に測定した。その結果を表2に併せて示す。
表2に示すように、上記ホウ酸塩の種類を4−フルオロフェニルトリフルオロホウ酸カリウムに代えても、上記実施例12とほぼ同等の効果が得られることが確認された。
(実施例14)
上記実施例7により得られたラミネート型電池について、90℃で4時間保存した時の電池の厚みの変化を同様に測定し、得られた結果を表2に併せて示す。
表2に示すように、上記ホウ酸塩の種類をベンジルトリフルオロホウ酸カリウムに代えたことによって、電池の厚み変化量が上記実施例12や実施例13よりもさらに若干増加するものの、比較例2の結果よりもかなり少ないことが分かる。
(比較例2)
上記比較例1により得られたラミネート型電池について、90℃で4時間保存した時の電池の厚みの変化を同様に測定し、その結果を表2に併せて示す。
このように、不飽和炭化水素基がホウ素原子に結合したホウ酸塩を使用しないと、90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化量が上記実施例8〜14に較べて増加することが分かる。
Figure 2008066004
(実施例15)
非水電解質組成物に、ポリビニルホルマールを1の混合比で添加して膨潤させ、その分ジエチルカーボネートを減量した以外は、上記ホウ酸塩として、ビニルトリフルオロホウ酸カリウムを使用した実施例1と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得た。そして、得られた電池について、上記同様に充電後、90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化を測定し、得られた結果を表3に示す。
表3より、高分子化合物を添加した非水電解質組成物を電解液として使用した場合においても、ビニルトリフルオロホウ酸カリウムを使用することによって、90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化が、後述するように、このような化合物を添加していない非水電解質組成物を使用した比較例3の電池よりも減少していることが分かる。
(実施例16)
上記ビニルトリフルオロホウ酸カリウムの添加量を1%とし、その分ジエチルカーボネートの量を減らしたこと以外は、上記実施例15と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得た。そして、同様に90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化を測定し、得られた結果を表3に示す。
このように、上記ホウ酸塩の増量によって、90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化が上記実施例15の場合よりもさらに減少する傾向が認められた。
(実施例17)
上記ビニルトリフルオロホウ酸カリウムの添加量を0.1%とし、その分ジエチルカーボネートの量を増したこと以外は、実施例15と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得た。そして、同様に90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化を測定し、得られた結果を表3に併せて示す。
その結果、上記ホウ酸塩の0.1%添加によって、90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化量が比較例3の電池よりも若干減少することが分かる。
(実施例18)
上記ホウ酸塩をビニルトリフルオロホウ酸カリウムから、フェニルトリフルオロホウ酸カリウムに代えたこと以外は、実施例15と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得た。次いで、上記同様に90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化を測定し、得られた結果を表3に示す。
表3に示すように、上記ホウ酸塩の種類をフェニルトリフルオロホウ酸カリウムに代えたことによって、90℃で4時間保存した時の電池の厚みの変化量が上記実施例15よりも若干多くなるものの、ホウ酸塩を添加していない比較例3の結果よりも少なくなることが分かる。
(実施例19)
不飽和炭化水素基がホウ素原子に結合したホウ酸塩として、β−スチリルトリフルオロホウ酸カリウムを用いたこと以外は、実施例15と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得た。そして、同様に90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化を測定し、得られた結果を表3に併せて示す。
表3に示すように、上記ホウ酸塩の種類をβ−スチリルトリフルオロホウ酸カリウムに代えることにより、90℃で4時間保存した時の電池の厚みの変化量が上記実施例18よりも僅かに増す結果となることが分かる。
(実施例20)
不飽和炭化水素基がホウ素原子に結合したホウ酸塩として、4−フルオロフェニルトリフルオロホウ酸カリウムを用いたこと以外は、実施例15と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得た。次いで、上記同様に、90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化を測定し、得られた結果を表3に併せて示す。
表3より、上記ホウ酸塩の種類を4−フルオロフェニルトリフルオロホウ酸カリウムに代えても、上記実施例19とほぼ同等の効果が得られることが分かる。
(実施例21)
不飽和炭化水素基がホウ素原子に結合したホウ酸塩として、ベンジルトリフルオロホウ酸カリウムを用いたこと以外は、実施例15と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得た。そして、同様に90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化を測定し、得られた結果を表3に併せて示す。
このように、上記ホウ酸塩の種類をベンジルトリフルオロホウ酸カリウムに代えたことによって、電池の厚み変化量が上記実施例19や実施例20よりもさらに若干増加するものの、ホウ酸塩を添加していない比較例3の結果よりもかなり少ないことが分かる。
(比較例3)
上記のようなホウ酸塩を添加しないこと以外は、上記実施例15と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得たのち、上記同様に電池厚みの変化を測定し、得られた結果を表3に示す。
このように、非水電解質組成物に高分子化合物を添加して膨潤させた場合においても、、上記のようなホウ酸塩を使用しないと、90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化が上記実施例15〜21に較べて増加していることが分かる。
Figure 2008066004
(実施例22)
非水電解質組成物に、ポリアクリル酸エステルを1の混合比で添加して膨潤させ、その分ジエチルカーボネートを減量した以外は、上記ホウ酸塩として、ビニルトリフルオロホウ酸カリウムを使用した実施例1と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得た。そして、得られた電池について、上記同様に充電後、90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化を測定し、得られた結果を表4に示す。
表3より、高分子化合物の種類を変えた場合においても、ビニルトリフルオロホウ酸カリウムを使用することによって、90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化が、後述するように、このようなホウ酸塩を添加していない非水電解質組成物を使用した比較例4の電池よりも大幅に減少していることが分かる。
(実施例23)
上記ビニルトリフルオロホウ酸カリウムの添加量を1%とし、その分ジエチルカーボネートの量を減らしたこと以外は、上記実施例22と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得た。そして、得られた電池について、同様に90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化を測定し、得られた結果を表4に示す。
このように、上記ホウ酸塩の増量によって、90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化が上記実施例22の電池よりもさらに減少する傾向が認められた。
(実施例24)
上記ビニルトリフルオロホウ酸カリウムの添加量を0.1%とし、その分ジエチルカーボネートの量を増したこと以外は、実施例22と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得た。そして、同様に90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化を測定し、得られた結果を表4に併せて示す。
その結果、上記ホウ酸塩の0.1%添加によって、90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化量がホウ酸塩を添加していない比較例4に較べて若干減少することが分かる。
(実施例25)
上記ホウ酸塩をビニルトリフルオロホウ酸カリウムから、フェニルトリフルオロホウ酸カリウムに代えたこと以外は、実施例22と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得た。次いで、上記同様に90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化を測定し、得られた結果を表4に示す。
表4から明らかなように、上記ホウ酸塩の種類をフェニルトリフルオロホウ酸カリウムに代えたことによって、90℃で4時間保存した場合における電池の厚みの変化量が上記実施例22よりも若干多くなるものの、比較例4の結果よりも少なくなっていることが分かる。
(実施例26)
不飽和炭化水素基がホウ素原子に結合したホウ酸塩として、β−スチリルトリフルオロホウ酸カリウムを用いたこと以外は、実施例22と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得た。そして、同様に90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化を測定し、得られた結果を表4に併せて示す。
表4に示すように、上記ホウ酸塩の種類をβ−スチリルトリフルオロホウ酸カリウムに代えることにより、90℃で4時間保存した時の電池の厚みの変化量が上記実施例25よりも僅かに増すことが分かる。
(実施例27)
不飽和炭化水素基がホウ素原子に結合したホウ酸塩として、4−フルオロフェニルトリフルオロホウ酸カリウムを用いたこと以外は、実施例22と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得た。次いで、上記同様に、90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化を測定し、得られた結果を表4に併せて示す。
このように、上記ホウ酸塩の種類を4−フルオロフェニルトリフルオロホウ酸カリウムに代えても、上記実施例26とほぼ同等の効果が得られることが分かる。
(実施例28)
不飽和炭化水素基がホウ素原子に結合したホウ酸塩として、ベンジルトリフルオロホウ酸カリウムを用いたこと以外は、実施例22と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得た。そして、同様に90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化を測定し、得られた結果を表4に併せて示す。
表4より、上記ホウ酸塩の種類をベンジルトリフルオロホウ酸カリウムに代えたことによって、電池の厚み変化量が上記実施例26や実施例27よりも若干増加するものの、ホウ酸塩を添加していない比較例4の結果よりもかなり少ないことが分かる。
(比較例4)
上記のようなホウ酸塩を添加しないこと以外は、上記実施例22と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得たのち、上記同様に電池厚みの変化を測定し、得られた結果を表4に併せて示す。
このように、非水電解質組成物に高分子化合物を添加して膨潤させた場合においても、上記のようなホウ酸塩を使用しないと、90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化が上記実施例22〜28よりも増加していることが分かる。
Figure 2008066004
(実施例29)
同様のラミネート型電池を作製するに際して、セパレータの厚さを7μmとし、その両面にポリフッ化ビニリデンを2μmずつ塗布したセパレータを使用した。これ以外は、上記ホウ酸塩として、ビニルトリフルオロホウ酸カリウムを使用した実施例1と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得た。次いで、上記同様に充電後、90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化を測定し、得られた結果を表5に示す。
表5から、高分子化合物としてのポリフッ化ビニリデンを塗布したセパレータを使用することによって、90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化が上記各実施例に較べて、全体的に1/2以下に減少することに加えて、ビニルトリフルオロホウ酸カリウムを使用することによって、このようなホウ酸塩を添加していない非水電解質組成物を使用した比較例5の電池に較べて、さらに大幅に減少することが分かる。
(実施例30)
上記ビニルトリフルオロホウ酸カリウムの添加量を1%とし、その分ジエチルカーボネートの量を減らしたこと以外は、上記実施例29と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得た。そして、得られた電池について、同様に90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化を測定し、得られた結果を表5に併せて示す。
このように、上記ホウ酸塩の増量によって、90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化が上記実施例29の電池よりもさらに減少することが分かる。
(実施例31)
上記ビニルトリフルオロホウ酸カリウムの添加量を0.1%とし、その分ジエチルカーボネートの量を増したこと以外は、実施例29と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得た。そして、同様に90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化を測定し、得られた結果を表5に併せて示す。
表5から明らかなように、上記ホウ酸塩の0.1%添加によって、90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化量がホウ酸塩を添加していない比較例4に較べて若干減少していることが分かる。
(実施例32)
上記ホウ酸塩をビニルトリフルオロホウ酸カリウムからフェニルトリフルオロホウ酸カリウムに代えたこと以外は、実施例29と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得た。そして、上記同様に90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化を測定し、得られた結果を表5に示す。
表5から明らかなように、上記ホウ酸塩の種類をフェニルトリフルオロホウ酸カリウムに代えたことによって、90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化量が上記実施例29よりも若干多くなるものの、比較例5の結果よりも減少することが分かる。
(実施例33)
不飽和炭化水素基がホウ素原子に結合したホウ酸塩として、β−スチリルトリフルオロホウ酸カリウムを用いたこと以外は、実施例29と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得た。そして、同様に90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化を測定し、得られた結果を表5に示す。
表5に示すように、上記ホウ酸塩の種類をβ−スチリルトリフルオロホウ酸カリウムに代えることにより、90℃で4時間保存した時の電池の厚みの変化量が上記実施例32よりも僅かに増すことが分かる。
(実施例34)
不飽和炭化水素基がホウ素原子に結合したホウ酸塩として、4−フルオロフェニルトリフルオロホウ酸カリウムを用いたこと以外は、実施例29と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得た。次いで、上記同様に、90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化を測定し、得られた結果を表5に併せて示す。
このように、上記ホウ酸塩の種類を4−フルオロフェニルトリフルオロホウ酸カリウムに代えても、上記実施例33とほぼ同等の効果が得られることが分かる。
(実施例35)
不飽和炭化水素基がホウ素原子に結合したホウ酸塩として、ベンジルトリフルオロホウ酸カリウムを用いたこと以外は、実施例29と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得た。そして、同様に90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化を測定し、得られた結果を表5に併せて示す。
表5からは、上記ホウ酸塩の種類をベンジルトリフルオロホウ酸カリウムに代えたことによって、電池の厚み変化量が上記実施例33や実施例34よりも若干増加するものの、ホウ酸塩を添加していない比較例5の結果よりもかなり少ないことが分かる。
(比較例5)
上記のようなホウ酸塩を添加しないこと以外は、上記実施例29と同様の操作を繰り返し、本例のラミネート型電池を得たのち、上記同様に電池厚みの変化を測定し、得られた結果を表5に示す。
このように、ポリフッ化ビニリデンをセパレータに塗布した場合においても、上記のようなホウ酸塩を使用しないと、90℃で4時間保存した時の電池厚みの変化が上記実施例29〜35よりも増加していることが分かる。
Figure 2008066004
以上、本発明を若干の実施形態及び実施例によって説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、上記の実施形態では、正極21及び負極22を積層して巻回した電池素子20を備える場合について説明したが、1対の正極と負極とを積層した平板状の電池素子、又は複数の正極と負極とを積層した積層型の電池素子を備える場合についても、本発明を適用することができる。
また、上記の実施形態では、フィルム状の外装部材30を用いる場合について説明したが、外装部材に缶を用いたいわゆる円筒型、角型、コイン型、ボタン型などの他の形状を有する電池についても同様に本発明を適用することができる。さらに、二次電池に限らず一次電池についても適用可能である。
さらに、本発明は、上述の如く、電極反応物質としてリチウムを用いる電池に関するものであるが、本発明の技術的思想は、ナトリウム(Na)若しくはカリウム(K)などの他のアルカリ金属、マグネシウム(Mg)若しくはカルシウム(Ca)などのアルカリ土類金属、又はアルミニウムなどの他の軽金属を用いる場合についても適用することが可能である。
本発明の非水電解質二次電池の一実施形態であって、ラミネート型電池の一例を示す分解斜視図である。 図1に示した電池素子のII−II線に沿った断面図である。
符号の説明
11…正極端子、12…負極端子、20…電池素子、21…正極、21A…正極集電体、21B…正極活物質層、22…負極、22A…負極集電体、22B…負極活物質層、23…非水電解質組成物層、24…セパレータ、25…保護テープ、30…外装部材、31…密着フィルム。

Claims (9)

  1. 電解質塩と、
    非水溶媒と、
    炭素−炭素多重結合を有する炭化水素基がホウ素原子に結合したホウ酸塩と、
    を含有することを特徴とする非水電解質組成物。
  2. 上記ホウ酸塩のホウ素原子が多重結合している炭素原子と直接結合していることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質組成物。
  3. 上記ホウ酸塩のホウ素原子がフッ素原子と結合していることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質組成物。
  4. 上記ホウ酸塩における炭化水素基がビニル基であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質組成物。
  5. 上記ホウ酸塩における炭化水素基がフェニル基であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質組成物。
  6. 高分子化合物を更に含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の非水電解質組成物。
  7. 上記高分子化合物が、ポリビニルホルマール、ポリアクリル酸エステル及びポリフッ化ビニリデンから成る群より選ばれた少なくとも1種のものであることを特徴とする請求項6に記載の非水電解質組成物。
  8. リチウムイオンを吸蔵及び放出できる材料を正極活物質又は負極活物質とする正極及び負極と、非水電解質組成物と、セパレータと、これらを収容する外装部材を備える非水電解質二次電池であって、
    上記非水電解質組成物が、電解質塩と、
    非水溶媒と、
    炭素−炭素多重結合を有する炭化水素基がホウ素原子に結合したホウ酸塩と、
    を含有することを特徴とする非水電解質二次電池。
  9. 上記外装部材が、角型缶又はラミネートフィルムであることを特徴とする請求項8に記載の非水電解質二次電池。
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