JP3532390B2 - 積層磁心 - Google Patents
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Description
クコイル、磁気センサ等に使用されるFe基軟磁性金属
ガラス合金を備えた積層磁心に関するものである。
センサなどの磁心材料として、50%Ni−Feパーマ
ロイ磁心や、80%Ni−Feパーマロイ磁心、ケイ素
鋼が用いられてきた。しかし、これらの磁性材料からな
る磁心は、特に高周波帯域におけるコアロスが大きく、
数10kHz以上の周波数帯域では磁心の温度上昇が激
しく、使用が困難であるという課題があった。
ロスが小さく角形比が高いCo基アモルファス合金の薄
帯、若しくは飽和磁束密度と最大透磁率が高いFe基ア
モルファス合金の薄帯を、トロイダル状に巻回してなる
磁心本体や、所定の形状に打ち抜いたものを積層してな
る磁心本体を備えた積層磁心が、トランス、チョークコ
イル、磁気センサー等に用いられている。
さが20μmの上述の薄帯を巻回、若しくは積層する
と、薄帯の表面の凹凸のために隣り合う薄帯の間に3μ
m程度の隙間が生じる。磁心本体の体積に対する薄帯の
占める体積を占積率と称し、このときの占積率を計算す
ると、 20(μm)/(20+3(μm))×100=87% となり、磁心本体に占める隙間の体積が大きく、磁心を
小型化することができないという課題があった。
されたものであって、コアロスが小さく、小型化が可能
な積層磁心を提供することを目的とする。
めに、本発明は以下の構成を採用した。本発明の積層磁
心は、ΔTx=Tx−Tg(ただしTxは結晶化開始温
度、Tgはガラス遷移温度を示す。)の式で表される過
冷却液体の温度間隔ΔTxが35K以上であり、比抵抗
が1.5μΩm以上であり、下記の組成からなるFe基
軟磁性金属ガラス合金の薄帯が、トロイダル状に巻回さ
れてなる磁心本体を備えることを特徴とする。Al: 1原子%〜10原子% Ga: 0.5原子%〜4原子% P: 0原子%〜15原子% C: 2原子%〜 7原子% B: 2原子%〜10原子% Si: 1原子%〜15原子% Fe: 残部 また、本発明の積層磁心は、先に記載のF
e基軟磁性金属ガラス合金の薄帯が積層されてなる磁心
本体を備えることを特徴とする。
ガラス合金の組成に、原子%でGeが0〜4%、より好
ましくは0.5〜4%含有されてもよい。
合金の組成に、原子%でNb、Mo、Hf、Ta、W、
Crのうちの少なくとも1種以上が7%以下含有されて
もよい。また、本発明では、前記Fe基軟磁性金属ガラ
ス合金の組成に、原子%で10%以下のNiと30%以
下のCoの少なくとも一方が含有されてもよい。
を参照して説明する。本発明に係る積層磁心は、例えば
円環形状で実現される。このような円環形状の積層磁心
は、後述するFe基軟磁性金属ガラス合金薄帯を液体急
冷法で製造した後、Fe基軟磁性金属ガラス合金薄帯を
トロイダル状に巻回して磁心本体を形成するか、また
は、Fe基軟磁性金属ガラス合金薄帯をプレス打ち抜き
してリングを得、このリングを必要枚数積層して磁心本
体を構成し、これら磁心本体を例えばエポキシ系の樹脂
で樹脂被覆するか樹脂ケースに封入して絶縁保護するこ
とにより、積層磁心が得られる。
めには、Fe基軟磁性金属ガラス合金薄帯をE型あるい
はI型になるようにプレス打ち抜きしてE型の薄片とI
型の薄片を複数枚作成した後、E型の薄片同士あるいは
I型の薄片同士を積層してE型コアとI型コアとを作成
し、それらを接合することで磁心本体を形成する。この
ような磁心本体を、例えばエポキシ系の樹脂で必要部分
を樹脂被覆するか樹脂ケースに封入して必要部分を絶縁
保護することにより、EIコア型の積層磁心が得られ
る。
もので、この積層磁心1は、樹脂製の中空円環状の磁心
本体収納ケース2の内部に、後述するFe基軟磁性金属
ガラス合金からなる薄帯3をトロイダル状に巻回してな
る磁心本体4が収納されてなる。磁心本体収納ケース2
は、例えばポリアセタール樹脂、ポリエチレンテレフタ
レート樹脂等の樹脂を好ましく用いて形成される。ま
た、磁心本体収納ケース2の底面2a上の2カ所には、
磁心本体4と磁心本体収納ケース2とを安定して固定す
るための接着部材5が塗布されている。接着部材を塗布
する位置の数は2〜4カ所の範囲とするのが好ましい。
接着部材5としては、エポキシ樹脂、シリコンゴム等が
用いられる。
すもので、この積層磁心11は、樹脂製の中空円環状の
磁心本体下ケース12の内部に、後述するFe基軟磁性
金属ガラス合金からなる薄帯3を打ち抜いて得たリング
を積層してなる磁心本体13を収納し、磁心本体上蓋1
4を磁心本体下ケース12に嵌合することにより得られ
る。磁心本体下ケース12と磁心本体上蓋14とは、例
えばポリアセタール樹脂、ポリエチレンテレフタレート
樹脂等の樹脂を好ましく用いて形成される。
C系、Fe−P−B系、Fe−Ni−Si系等の組成の
ものがガラス遷移を起こすものとして知られているが、
これらの合金の過冷却液体領域の温度幅ΔTxがいずれ
も極めて小さく、実際的に金属ガラス合金として構成す
ることはできない。これに対して、本発明に係るFe基
軟磁性金属ガラス合金は、Feを主成分とし、ΔTx=
Tx−Tg(式中、Txは結晶化開始温度、Tgはガラ
ス遷移温度を示す)の式で表される過冷却液体領域の温
度幅ΔTxが20K以上、組成によっては40〜60K
以上という顕著な温度間隔を示すので、徐冷による成形
が可能となり、比較的肉厚のリボン状や線状の成形体を
作成することが可能となる。
に用いるアモルファス合金の薄帯の厚さを大きくすれば
良い。従来のアモルファス合金は、上述のように過冷却
液体領域の温度幅ΔTxが極めて小さいので、液体急冷
法により所定の組成の合金溶湯を急速冷却して薄帯を製
造する場合において、軟磁気特性を低下させないために
は薄帯の厚さを50μm以下にする必要があり、占積率
の向上には限界があった。本発明に係るFe基軟磁性金
属ガラス合金は、板厚が100〜200μm程度の薄帯
を得ることが可能であり、このような薄帯を巻回又は積
層して得られた磁心本体4、13は占積率が高くなり、
部品の小型化が可能である。また、比抵抗が高いため、
同じ板厚の薄帯を用いた場合には、従来のアモルファス
合金に比べてコアロスを小さくすることが可能となる。
金属ガラス合金を得るために、このFe基軟磁性金属ガ
ラス合金に、Fe以外の他の金属元素と半金属元素とを
含有させる。このうちFe以外の他の金属とは、周期律
表の3B族および4B族の少なくとも1種類以上からな
るものであり、具体的にはAl、Ga、In、Tl、S
n、およびPbの少なくとも1種以上が好ましく、中で
もAl、Ga、InまたはSnがより好ましい。前記の
半金属元素は、P、C、B、GeおよびSiの少なくと
も1種以上であることが好ましい。特に、P、C、およ
びBの少なくとも1種以上を含有させることが好まし
い。また、Siを加えることにより、過冷却液体の温度
間隔ΔTxを向上させ、非晶質単相組織となる臨界板厚
を増大できる。Siの含有量は多すぎると過冷却液体領
域ΔTxが消滅するので、15原子%以下が好ましい。
またこのFe基軟磁性金属ガラス合金は、Nb、Mo、
Hf、Ta、W、ZrおよびCrの少なくとも1種以上
を含有してもよい。更に、NiとCoの少なくとも一方
を含有してもよい。
の組成が原子%で、Al:1〜10、Ga:0.5〜
4、P:0〜15、C:2〜7、B:2〜10、Fe:
残部であって、不可避不純物が含有されても良いFe基
軟磁性金属ガラス合金が得られる。また、本発明では、
その組成が原子%で、Al:1〜10、Ga:0.5〜
4、P:0〜15、C:2〜7、B:2〜10、Si:
0〜 15、Fe:残部であって、不可避不純物が含有
されても良いFe基軟磁性金属ガラス合金が得られる。
尚、より大きな過冷却液体領域ΔTxを得るために、前
記の組成において、PとCを原子%で、P:6〜15、
C:5〜7とすると、より好ましく35K以上の過冷却
液体領域ΔTxを得ることができる。また、前記の組成
において、更にGeを0〜4原子%、好ましくは0.5
〜4原子%の範囲で含有していても良い。また、前記の
組成において、更にNb、Mo、Hf、Ta、W、Z
r、Crの少なくとも1種以上を7原子%以下含有して
も良く、更に、0〜10原子%のNi、0〜30原子%
のCoの少なくとも1種類以上を含有しても良い。
の薄帯3は、母合金を溶解してから鋳造法により、或い
は単ロールもしくは双ロールによる急冷法によって、更
には液中紡糸法や溶液抽出法によって製造される。これ
らの製造法によって、従来公知のFe基またはCo基の
アモルファス合金に比べて急冷法では2倍以上、鋳造法
では10倍以上の厚さと形の大きさのFe基軟磁性金属
ガラス合金の薄帯3を得ることができる。これらの方法
により得られた前記の組成のFe基軟磁性金属ガラス合
金は、室温において軟磁気特性(Soft magnetism)を有
している。この軟磁気特性は300℃〜500℃の範囲
内の熱処理を施すことによって更に改善される。このた
め、磁心への応用に有用なものとなる。尚、製造方法に
ついて付言すると、合金の組成、そして製造のための手
段と製品の大きさ、形状等によって、好適な冷却速度が
決まるが、通常は1〜104K/s程度の範囲を目安と
することができる。そして、実際には、ガラス相(glas
sy phase)に、結晶相としてのFe3B、Fe2B、Fe
3P等の相が析出するかどうかを確認することで決める
ことができる。
−Tg(ただしTxは結晶化開始温度、Tgはガラス遷移
温度を示す。)の式で表される過冷却液体の温度間隔Δ
Txが20K以上、より好ましくは35K以上であるF
e基軟磁性金属ガラス合金の薄帯3が、トロイダル状に
巻回されてなる磁心本体4、若しくは積層されてなる磁
心本体13を備えているので、板厚の厚い薄帯から積層
磁心1、11を作成することが可能となり、積層磁心
1、11の占積率を増加させることができるので、小型
化を図ることができる。また、従来のアモルファス合金
に比べて高い比抵抗を有しているので、高周波帯域にお
けるコアロスも小さい。更に、液体急冷法のみならず、
鋳造法によっても上述のFe基軟磁性金属ガラス合金が
得られるので、積層磁心1、11の製造コストを低くす
ることができる。
金は、Fe以外の他の金属元素と半金属元素とを含有し
てなり、特にSiを含有することにより、過冷却液体の
温度間隔ΔTxを大きくすることができるので、板厚の
大きい薄帯から積層磁心1、11を作成することが可能
となり、積層磁心1、11の占積率を向上させ、コアロ
スを小さくすることができる。
がそれぞれ原子%でAl:1〜10、Ga:0.5〜
4、P:0〜15、C:2〜7、B:2〜10、Fe:
残部、若しくは、Al:1〜10、Ga:0.5〜4、
P:0〜15、C:2〜7、B:2〜10、Si:0〜
15、Fe:残部であり、透磁率が高く、保磁力が小さ
く、飽和磁束密度が高く、軟磁気特性に優れたFe基軟
磁性金属ガラス合金からなる磁心本体4、13を備えて
いるので、コアロスを小さくすることができる。
びBを原料としてそれぞれ所定量秤量し、減圧Ar雰囲
気下においてこれらの原料を高周波誘導加熱装置で溶解
し、母合金を作製した。この母合金をるつぼ内に入れて
溶解し、るつぼのノズルから回転しているロールに溶湯
を吹き出して急冷する単ロール法によって、減圧Ar雰
囲気下で、Fe73Al5Ga2P11C5B4なる組
成の急冷薄帯を得た。このとき、るつぼのノズル径と、
ノズル先端とロール表面との距離(ギャップ)と、ロー
ルの回転数と、射出圧力と、雰囲気圧力を適当に調整す
ることにより、厚さが35〜229μmの薄帯試料を得
た。
℃の温度範囲で熱処理した場合の磁気特性を測定した。
熱処理条件は、赤外線イメージ炉を用い、真空中で昇降
温速度180℃/分、保持温度10分の条件とした。図
3は、前記各薄帯試料における磁気特性の熱処理温度依
存性について示したものである。また、図4は、図3に
示したデータの中から必要数抜粋したデータのみを記載
したものである。これらの図から、35〜180μmの
範囲の板厚薄帯試料の飽和磁化(σs)については、熱
処理なしの試料と変わらずに400℃までほぼ一定の値
を示したが、450℃熱処理においては、劣化する傾向
を示した。一方、229μmの板厚の薄帯試料について
は、400℃でピークを示した後、劣化する傾向を示し
た。 これは、400℃以上において、Fe3B等の結
晶が成長したためと考えられる。保磁力(Hc)につい
ては、熱処理無しの薄帯試料でアモルファス単相である
125μmの板厚の薄帯試料までほぼ一定の値を示し、
それ以上の板厚においては増大する傾向を示した。ま
た、熱処理により、400℃まで低下する傾向を示す。
次に、透磁率μ'(1kHz)については、熱処理無し
の薄帯試料でアモルファス単相である135μmまでほ
ぼ一定の値を示し、それ以上の板厚において減少する傾
向を示した。熱処理の効果は、400℃まで向上する
が、450℃の熱処理において大幅に劣化する傾向を示
した。また、板厚増加に伴ってその効果は小さくなる。
ついては、熱処理無しの薄帯試料において存在する内部
応力が熱処理によって緩和されたためと思われる。ま
た、最適熱処理温度Taは、今回の試験においては35
0℃付近にあると言える。なお、キュリー温度Tc以下
の熱処理では、磁区固着による軟磁気特性の劣化が起こ
る可能性があるので、熱処理温度は少なくとも300℃
以上必要であると思われる。また、450℃における熱
処理では、熱処理なしの薄帯試料の値よりも劣化する傾
向にあるので、この系の結晶化温度(約500℃)に近
く、結晶核の生成開始(構造的短範囲秩化序)または結
晶析出開始による磁壁のピンニングに起因して劣化する
ものと思われる。従って、熱処理する場合の温度は30
0〜500℃、換言すると、300℃〜結晶化開始温度
の範囲であることが好ましく、300〜450℃がより
好ましいことが判明した。
s)と保磁力(Hc)と透磁率(μ')と過冷却液体の
温度間隔(△Tx)と組織構造とを表1にまとめて示
す。構造はXRD(X線回折法)で構造解析した結果を
示し、amoはアモルファス単相、amo+cryはアモルファ
ス相+結晶相の構造を有することを示す。△Txについ
は、229μm厚の試料以外はほぼ一定値(△Tx=4
7℃)を示した。
比較試料について、熱処理なしの試料と370℃で12
0分間熱処理した試料、参考例1の薄帯試料について熱
処理無しの試料と350℃で10分間熱処理した試料の
それぞれに対し、飽和磁化(σs)と保磁力(Hc)と
透磁率(μ')のそれぞれの板厚依存性を測定した結果
を示す。何れの試料においても板厚30〜200μmの
範囲であれば、磁気特性の劣化も少なく、優れた特性が
得られた。
試料について370℃で120分間熱処理した試料と、
Fe73Al5Ga2P11C5B4なる組成の試料について3
50℃で10分間熱処理した試料のそれぞれに対し、曲
げ試験を行い、最大歪を測定した結果を示す。曲げ試験
は、2本のロッドと薄帯試料を用い、2本のロッドの先
端部の間にロッドと平行に配置した薄帯を挟み、2本の
ロッドを徐々に接近させて薄帯を山状に折り曲げるもの
とし、このように山状に折り曲げていった場合に薄帯が
折れて切れたときのロッドの端面間の幅をLとし、薄帯
の厚さをtとした場合、t/(L−t)の値を最大歪
(λf)と定義することにした。図6に示す結果から、
Fe78Si9B13なる組成の比較試料は板厚が増加する
につれて急激に折り曲げに弱くなる(換言すると脆くな
る)が、本発明に係る組成系の試料では板厚が増加して
も折り曲げに弱くなり難い性質(換言すると脆くなり難
い)を有している。また、板厚が60μm以上の場合は
比較試料よりも本発明系の組成の試料の方が折り曲げに
強くなることも明らかになった。従って、本発明の係る
組成の合金薄帯をトロイダル状に巻回して積層磁心とし
た場合には、曲率半径を小さくすることが可能となり、
積層磁心の形状を小型にできる。
較試料と、Fe73Al5Ga2P11C5B4なる組成の試料
について、比抵抗の板厚依存性を測定した結果を示す。
本発明組成系の試料にあっては、比較例の試料よりも比
抵抗が高く、18μm厚〜235μm厚の試料まで1.
5μΩcm以上の値を示した。従って本発明組成系の試
料にあっては高周波での渦電流損失が少なく、高周波損
失の少ない積層磁心を提供できることが判明した。
25B20)23−Xなる組成において、Fe濃度を変
化させて薄帯試料をそれぞれ作製し、各薄帯試料につい
て構造および特性を調べた。薄帯試料の作製は上記参考
例1と同様にして行い、試料の板厚は30μmとした。
特性を測定した結果を示したものである。またこの図に
は、比較試料として従来のFe−Si−B系アモルファ
ス材料(板厚25μm、真空中で370℃×120分間
の熱処理後)の飽和磁化(σ s)と保磁力(Hc)と透磁
率μ'の値をそれぞれ破線で示す。この図から明らかな
ように、飽和磁化(σs)については、Fe濃度の増加
に伴って向上することがわかる。そして、アモルファス
単相組織を有するFe濃度範囲においては、Fe濃度が
75原子%のときに、Fe−Si−B系の比較試料(σ
s=183emu/g)とほぼ同等のσs=150emu
/gの値が得られた。 また保磁力Hcについては、ア
モルファス単相組織を有するFe濃度=75原子%まで
の試料でほぼ一定の値を示し、それ以上のFe濃度にお
いては大きく増大した。透磁率(μ'(1kHz))に
ついては、Fe濃度の増加に伴って減少する傾向が見ら
れるものの、Fe濃度が70〜76原子%の範囲で、透
磁率5000以上の優れた軟磁気特性が得られた。この
結果より本発明のFe基軟磁性金属ガラス合金におい
て、Feを増加させることによって飽和磁化(σs)を
向上させることができ、Fe75Al5Ga2P9 .9C4.5B
3.6なる組成において、従来のFe−Si−B系アモル
ファス材料とほぼ同等のσsを有するFe基軟磁性金属
ガラス合金が、単ロール液体急冷法により得られること
がわかった。
軟磁性金属ガラス合金について実施例を挙げ、その効果
を明らかにする。原子組成比がFe72Al5Ga2P
10C6B4Siのインゴットを作製し、これをるつぼ
内に入れて溶解し、るつぼのノズルから回転しているロ
ールに溶湯を吹き出して急冷する単ロール法によって、
減圧Ar雰囲気下で急冷薄帯を得た。製造時の条件を、
ノズル径0.4〜0.5mm、ノズル先端とロール表面
との距離(ギャップ)0.3mm、ロールの回転数20
0〜2500r.p.m.、射出圧力0.35〜0.40kgf/
cm2、雰囲気圧力−10cmHg、ロール表面状態#100
0に設定して製造したところ、厚さ20〜250μmの
薄帯が得られた。
薄帯試料について、熱処理を行わない場合と、熱処理し
た場合の磁気特性をそれぞれ測定した。図9は、各薄帯
試料の磁気特性の板厚依存性を示す。熱処理条件は、赤
外線イメージ炉を用い、真空中で、上記参考例1のSi
を添加しない試料において最適条件であった昇降温速度
180℃/分、保持温度350℃、保持時間30分の条
件とした。この図から明らかなように、飽和磁化
(σs)については、熱処理無しの場合において、板厚
にかかわらずほぼ一定で145emu/g程度の値を示
した。熱処理後の飽和磁化(σs)は、アモルファス単
相構造を維持している板厚160μmまでは熱処理無し
のものと大きく変わらないが、それ以上の板厚で熱処理
無しのものに比べて劣化する傾向を示した。これは、熱
処理によってFe3B、Fe3C等の結晶が成長したこ
とが原因であると考えられる。
試料では板厚の増加に伴って増大する傾向を示した。ま
た、熱処理後の試料は熱処理無しのものに比べて保磁力
(Hc)が低下しており、いずれの板厚においても0.
625〜0.125Oeの値を示した。このように熱処
理によって保持力(Hc)が低下したのは、上記参考例
1と同様に、熱処理無しの試料において存在する内部応
力が熱処理を行うことによって緩和されたためであると
思われる。
ては、熱処理無しの試料では板厚の増加に伴って減少す
る傾向を示した。また熱処理によって透磁率(μ')は
向上し、上記参考例1のSiを含有しない組成のFe基
軟磁性金属ガラス合金とほぼ同等の値が得られた。な
お、上記参考例1と同様に、熱処理による効果が板厚増
加に従って小さくなる傾向は本実施例でも見られた。
(熱処理無し)における飽和磁化(σ s)と保磁力
(Hc)と過冷却液体の温度間隔(△Tx)と透磁率
(μ')と組織構造とを表2にまとめて示す。
較試料について370℃で120分間熱処理した試料
と、Fe72Al5Ga2P10C6B4Si1なる組成の試料
について350℃で30分間熱処理した試料のそれぞれ
に対し、飽和磁化(σs)と保磁力(Hc)と透磁率
(μ')のそれぞれの板厚依存性を測定した結果を示
す。この結果より、Fe72Al5Ga2P10C6B4Si1
なる組成の本発明に係るFe基金属ガラス合金試料は、
Fe78Si9B13なる組成の従来の比較試料と比べて、
板厚20〜250μmの範囲であれば、磁気特性の劣化
も少なく、優れた特性が得られることが認められた。特
に軟磁気特性に関しては、本発明に係る試料において、
従来材料よりも優れた透磁率の値が得られており、板厚
20〜250μmの範囲で透磁率5000以上の優れた
軟磁気特性が得られることが認められる。
びB、更に必要に応じてSiを原料としてそれぞれ所定
量秤量し、減圧Ar雰囲気下においてこれらの原料を高
周波誘導加熱装置で溶解し、母合金を作製した。この母
合金をるつぼ内に入れて溶解し、るつぼのノズルから回
転しているロールに溶湯を吹き出して急冷する単ロール
法によって、減圧Ar雰囲気下で、Fe73Al5Ga
2P11C5B4、Fe73Al5Ga2P10C5B
4Si1、Fe72Al5Ga2P10C6B4S
i1、Fe70Al3.57Ga1.43P13.8C
6.25B5、Fe77Al2.14Ga0.86P
8.4C5B4Si2.6、Fe58Co7Ni7Zr
10B18、Fe56Co7Ni7Zr10B20なる
組成の急冷薄帯を得た。このとき、るつぼのノズル径
と、ノズル先端とロール表面との距離(ギャップ)と、
ロールの回転数と、射出圧力と、雰囲気圧力を適当に調
整することにより、厚さが25〜229μmの薄帯を得
た。
帯を、リング状に打ち抜いて必要枚数を積層し、各層の
絶縁と固定のために層間にシリコンゴムを含浸した後
に、図2に示すような外径8mm、内径4mm、厚さ5
mmの円環状の積層磁心を作成した。
Fe73Al5Ga2P11C5B4、厚さ100μmのFe72
Al5Ga2P10C6B4Si1及び厚さ200μmのFe
70Al5Ga2P9.65C5.75B4.6Si3なる組成の急冷薄
帯から作製した積層磁心についてこれらの積層磁心の占
積率を測定した結果を表3に示す。また、Fe77Al
2.14Ga0.86P8.4C5B4Si2.6なる組成で、種々の厚
さの急冷薄帯から得られた上記寸法形状の積層磁心につ
いて、薄帯の板厚と占積率との関係を図11に示す。占
積率の測定は、積層磁心の断面を顕微鏡にて観察するこ
とにより求めた。図11に示すように、占積率は板厚の
増加と共に向上し、100μmをこえると占積率が97
%以上とほぼ一定になる。本発明に係るFe基金属ガラ
ス合金からなる積層磁心は、薄帯の板厚が100μmを
超えたものであっても、上述のように軟磁気特性が劣化
することがないので、コアロスの小さい積層磁心が得ら
れる。一方、Fe78Si9B13なる従来公知のアモルフ
ァス合金は、板厚が20μm程度のものしか得られず、
占積率も87%と低い。従来のアモルファス合金は、過
冷却液体領域の温度幅ΔTxが小さいので、液体急冷法
により所定の組成の合金溶湯を急速冷却して薄帯を製造
する場合において、軟磁気特性を低下させないためには
薄帯の厚さを50μm以下にする必要があり、この板厚
を超えると軟磁気特性が劣化するので、占積率の増加と
軟磁気特性の向上を同時に実現することができず、コア
ロスの小さい積層磁心を得ることができなかった。
C5B4、Fe77Al2.14Ga0.86P8.4C5B4Si2.6な
る組成の合金薄帯と、Fe78Si9B13なる組成の合金
(比較例)とから作製した積層磁心について、コアロス
(W)、透磁率(μe(実数値))、保磁力(Hc)、飽
和磁束密度(Bs)の薄帯板厚の依存性を調査した。結
果を図12に示す。また、図13には、比較例としてケ
イ素鋼(Si6.5%)の薄帯からなる積層磁心を追加
した場合のコアロス(W)の板厚依存性の調査結果を示
す。図12において、飽和磁束密度(Bs)は、Fe77
Al2.14Ga0.86P8.4C5B4Si2.6なる組成の積層磁
心では、Fe78Si9B13なる組成の比較例の積層磁心
と、ほぼ同等の飽和磁束密度を示す。Fe73Al5Ga2
P11C5B4なる組成の積層磁心の飽和磁束密度が低いの
は、Feの濃度がやや低いためと推定される。保磁力に
関しては、実施例の積層磁心は板厚の依存性が見られな
いが、比較例のFe78Si9B13なる組成の積層磁心に
ついては、薄帯の板厚の増加と共に保磁力が増加し、軟
磁気特性が劣化していることがわかる。更に、透磁率
(実数値)については、実施例の積層磁心は薄帯の板厚
の増加によって透磁率(μe(実数値))がやや減少す
る。一方、比較例のFe78Si9B13なる組成の積層磁
心は、薄帯の板厚の増加に伴う透磁率(実数値)の劣化
が大きい。更に、コアロスに関しては、図12及び図1
3において、比較例ののFe78Si9B13なる組成の積
層磁心は、薄帯の板厚が100μmを超えると急激にコ
アロスが増加することがわかる。また、もう1つの比較
例であるケイ素鋼からなる積層磁心は、コアロスの薄帯
板厚の依存性が見られず、ほぼ一定の値を示すが、実施
例の積層磁心よりもコアロスが大きい。
ス合金の過冷却領域の温度間隔が、従来のアモルファス
合金(Fe78Si9B13)よりも大きく、板厚が大きい
バルク状のものが得られるので、積層磁心の占積率を大
きくすることが可能となり、積層磁心のコアロスを小さ
くすることができる。
限定されるものではなく、その組成、製造方法、熱処理
条件、形状等について様々な態様が可能であることは勿
論である。
積層磁心は、ΔTx=Tx−Tg(ただしTxは結晶化開始
温度、Tgはガラス遷移温度を示す。)の式で表される
過冷却液体の温度間隔ΔTxが20K以上であるFe基
軟磁性金属ガラス合金の薄帯が、トロイダル状に巻回さ
れてなる磁心本体若しくは積層されてなる磁心本体を備
えているので、板厚の厚い薄帯から積層磁心を作成する
ことが可能となり、積層磁心の占積率を増加させること
ができるので、積層磁心の小型化を図ることができる。
また、比抵抗が大きいので、高周波帯域におけるコアロ
スを小さくできる。更に、液体急冷法のみならず、鋳造
法によっても上述のFe基軟磁性金属ガラス合金が得ら
れるので、積層磁心の製造コストを低くすることができ
る。
金は、Fe以外の他の金属元素と半金属元素とを含有し
てなり、特にSiを含有することにより、過冷却液体の
温度間隔ΔTxを大きくすることができるので、板厚の
厚い薄帯から積層磁心を作成することが可能となり、積
層磁心の占積率を向上させ、コアロスを小さくできる。
れ原子%でAl:1〜10、Ga:0.5〜4、P:0
〜15、C:2〜7、B:2〜10、Fe:残部、若し
くは、Al:1〜10、Ga:0.5〜4、P:0〜1
5、C:2〜7、B:2〜10、Si:1〜15、F
e:残部であり、透磁率が高く、保磁力が小さく、飽和
磁束密度が高く、軟磁気特性に優れたFe基金属ガラス
合金からなる磁心本体を備えているので、コアロスを小
さくすることができる。
解図である。
解図である。
す図である。
して示す図である。
磁率の板厚依存性を示す図である。
す図である。
る組成の金属ガラス合金の比抵抗の板厚依存性を示す図
である。
を示す図である。
合と熱処理後の飽和磁化と保磁力と透磁率の板厚依存性
を示す図である。
係るSiを添加した金属ガラス合金の飽和磁化と保磁力
と透磁率の板厚依存性を示す図である。
率との関係を示す図である。
製した積層磁心の飽和磁束密度、保磁力、透磁率及びコ
アロスと薄帯の板厚との関係を示す図である。
製した積層磁心のコアロスと薄帯の板厚との関係を示す
図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 ΔTx=Tx−Tg(ただしTxは結晶
化開始温度、Tgはガラス遷移温度を示す。)の式で表
される過冷却液体の温度間隔ΔTxが20K以上であ
り、比抵抗が1.5μΩm以上であり、下記の組成から
なるFe基軟磁性金属ガラス合金の薄帯が、トロイダル
状に巻回されてなる磁心本体を備えることを特徴とする
積層磁心。Al: 1原子%〜10原子% Ga: 0.5原子%〜4原子% P: 0原子%〜15原子% C: 2原子%〜 7原子% B: 2原子%〜10原子% Si: 1原子%〜15原子% Fe: 残部 - 【請求項2】 請求項1に記載のFe基軟磁性金属ガラ
ス合金の薄帯が積層されてなる磁心本体を備えることを
特徴とする積層磁心。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23158297A JP3532390B2 (ja) | 1997-08-27 | 1997-08-27 | 積層磁心 |
EP98306529A EP0899754A1 (en) | 1997-08-27 | 1998-08-17 | Matgnetic core including Fe-based glassy alloy |
KR1019980034623A KR100278372B1 (ko) | 1997-08-27 | 1998-08-26 | Fe 기 금속유리합금을 사용한 자심 |
TW087114082A TW388039B (en) | 1997-08-27 | 1998-08-26 | Magnetic core including Fe-based glassy alloy |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23158297A JP3532390B2 (ja) | 1997-08-27 | 1997-08-27 | 積層磁心 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1174108A JPH1174108A (ja) | 1999-03-16 |
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Family
ID=16925787
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23158297A Expired - Lifetime JP3532390B2 (ja) | 1997-08-27 | 1997-08-27 | 積層磁心 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3532390B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100494005B1 (ko) * | 2004-02-25 | 2005-06-10 | 주식회사 신텍 | 다중 원형선별기와 가변식 진동호퍼가 탑재된 트레일러를이용한 폐기물의 현장처리방법과 그 장치 |
JP5401523B2 (ja) * | 2011-09-28 | 2014-01-29 | 株式会社日立製作所 | 磁心およびその成形方法 |
-
1997
- 1997-08-27 JP JP23158297A patent/JP3532390B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH1174108A (ja) | 1999-03-16 |
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