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JP3515964B2 - ロール軸型破砕機 - Google Patents

ロール軸型破砕機

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Publication number
JP3515964B2
JP3515964B2 JP2001168614A JP2001168614A JP3515964B2 JP 3515964 B2 JP3515964 B2 JP 3515964B2 JP 2001168614 A JP2001168614 A JP 2001168614A JP 2001168614 A JP2001168614 A JP 2001168614A JP 3515964 B2 JP3515964 B2 JP 3515964B2
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JP
Japan
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roll shaft
crushed
roll
crusher
crushing
Prior art date
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JP2001168614A
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JP2002361109A (ja
Inventor
照一 亀山
章 柴崎
Original Assignee
株式会社亀山
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Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社亀山 filed Critical 株式会社亀山
Priority to JP2001168614A priority Critical patent/JP3515964B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、瓦等の破砕に好適
に利用することができるロール軸型破砕機に関する。
【0002】
【従来の技術】瓦、コンクリート廃材等を破砕する従来
のロール軸型破砕機は、主に、ロール軸に付いた打撃部
材を被破砕物に衝突させたり、被破砕物同士をぶつけ合
うことによって破砕を行うものである。また、被破砕物
を反力棒に衝突させて破砕する形式の破砕機も存在す
る。上記の様な従来の破砕機、特に瓦用の破砕機では、
主に破砕物を廃棄に適した粒大に破砕することを目的と
している。
【0003】また、板状の被破砕物を効率的に破砕する
破砕機としては、板状の被破砕物を一枚ずつ装置内に送
り込んで破砕するハンマーミルも知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、例えば従来の
反力棒を用いた破砕機で瓦等の板状の形状の物体を破砕
する場合、被破砕物が反力棒に対して横に寝てしまい、
被破砕物が的確に反力棒に衝突せず、破砕が効果的にな
されないという問題が生じる。また、板状の被破砕物に
限らず、従来のロール軸型破砕機では、一回の衝突で被
破砕物が確実に破砕されるとは限らない。加えて、一回
の衝突で割れる被破砕物の大きさが概して大きすぎるた
め、何回も衝突させることが必要となり、非効率でもあ
る。また、板状の被破砕物を破砕するハンマーミルは、
作業者が被破砕物を一枚ずつ破砕機内に送り込まなけれ
ばならず、作業効率が悪い。また、ハンマーミルは、瓦
の様な、小さく平らでない板を破砕するのには適してい
ない。
【0005】また、瓦を破砕して再利用することを考え
ると、瓦は適切な粒大に破砕すれば、モルタルや屋根の
南蛮漆喰の原材料(骨材)、あるいは敷き砂、アンツー
カーなどとして好適に再利用することができる。しかし
ながら、従来の破砕機で破砕した瓦は粒大が大きすぎる
ため、それらに再利用するには不適であり、廃棄処分す
るのが通例である。あるいは、これを再利用できる粒大
にするためには、工事現場で一次破砕したものを、工場
等に運搬して巨大な破砕機で更に細かく粉砕するなど、
手間とコストがかかる。
【0006】本発明はこれらの問題点を解消すべくなさ
れたものであり、その目的とするところは、瓦等の被破
砕物を効率的に細かく破砕・粉砕でき、なおかつ破砕機
をコンパクトに設計することによって工事現場への運搬
等が容易にでき、破砕機の運転が容易で、廃棄物の有効
再利用を図ることができるロール軸型破砕機の構造を提
供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は次の構成を備える。すなわち、上部に被破
砕物の投入口、下部に排出口が設けられた筐体と、投入
口と排出口の中間に設けられ、外周面上に、軸線方向に
複数個並んで放射状に立設された棒状の突起体の組
板状の被破砕物を間に挟んで放射状に立たせて支持すべ
く周方向に複数組設けられたロール軸と、前記突起体の
組の間に、前記ロール軸の放射方向に立つように支持さ
れた前記板状の被破砕物を、突起体との間で破砕するた
めの、ロール軸と離間して、ロール軸の軸線方向とほぼ
平行に、前記筐体に固定された反力棒と、前記ロール軸
を回転駆動する駆動装置とを有することを特徴とする
れにより、瓦の様な板状の被破砕物は、棒状突起体の
間に挟まって、ロール軸の放射方向に立つように支持さ
れるため、反力棒と確実に衝突しやすくなる。
【0008】また、前記ロール軸が複数個設けられてい
ることを特徴とする。これにより、単位時間あたりの破
砕量が多くなる。
【0009】また、軸線がほぼ平行に対向して配置さ
れ、対向面が排出口に向けて回転する二つの前記ロール
軸を有し、当該二つのロール軸の対向面の上方に一つの
反力棒が設けられていることを特徴とする。これによ
り、二つのロール軸ごとに反力棒を設ける場合に比較し
て、破砕機を小型に設計することができる。また、二つ
のロール軸が、両者の内側が排出口の方向に向かって回
転することにより、被破砕物がスムースに破砕機構に導
入される。
【0010】また、前記ロール軸の投入口側に位置し、
被破砕物を突起体の間に導入するための回転羽が設けら
れていることを特徴とする。これにより、投入口付近で
ロール軸の突起体の間に挟まらずに空回りしている被破
砕物を、回転軸の突起体の間に挟まらせることができ
る。
【0011】また、前記ロール軸の排出口側に位置し、
被破砕物を押しつぶして粉砕する一対の押圧刃が設けら
れていることを特徴とする。また、前記ロール軸の排出
口側に位置し、外周面上に、軸線方向に複数個並んで放
射状に立設された棒状の突起体の組、板状の被破砕物
を間に挟んで放射状に立たせて支持すべく周方向に複数
組設けられた第二のロール軸と、前記突起体の組の間
に、前記第二のロール軸の放射方向に立つように支持さ
れた前記板状の被破砕物を、突起体との間で破砕するた
めの、第二のロール軸と離間して、第二のロール軸の軸
線方向とほぼ平行に、前記筐体に固定された反力棒と、
前記第二のロール軸を回転駆動する、前記駆動装置と同
一または別体の駆動装置とが設けられていることを特徴
とする。これにより、請求項1で記載したロール軸型の
破砕機構で破砕した被破砕物を、更に細かく粉砕するこ
とが可能となる。
【0012】また、排出口部分に、破砕後の被破砕物を
粒大に応じて分別する機構が設けられていることを特徴
とする。これにより、破砕後の物体の粒大に応じた再利
用や廃棄などを行うことができる。
【0013】また、前記筐体の外周に防音材が取り付け
られていることを特徴とする。これにより、周辺への騒
音を抑えることができる。
【0014】当破砕機は、一次破砕機構と二次破砕機構
を縦に配置することで、コンパクトに設計することが可
能である。また、棒状の突起体の間に被破砕物を挟ませ
ることで、効果的に破砕を行えることから、全体に小型
化しても、十分な処理能力を得ることが可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態の例を、
添付図面に基づき説明する。図1は、本発明に係るロー
ル軸型破砕機の実施形態の全体構成を示す、側面断面図
である。本実施形態のロール軸型破砕機は、被破砕物の
投入口を備え、被破砕物を一次破砕する一次破砕機構部
Aと、一次破砕機構部Aで破砕した被破砕物を更に細か
く粉砕する二次破砕機構部Bと、破砕後の被破砕物の粒
大による分別と排出を行う分別機構部Cとよりなる。
【0016】まず、図1により、一次破砕機構部Aの構
成について説明する。筐体2は上下端が開放した矩形の
箱型に形成される。ホッパー12は被破砕物を導入すべ
く上部が広幅となって側面が傾斜面に形成され、筐体2
の上部に固定される。ロール軸16a、16b、反力棒
14および回転羽18は、互いに平行で、かつ水平に、
それぞれの両端を筐体2の対向する側面に軸支すること
により回転自在に支持される。ロール軸16a、16b
は、図1に示すように、互いの外周面を若干離間して、
同じ高さに配置する。反力棒14は、ロール軸16aと
16bの中間位置の若干上部に配置する。回転羽18
は、一方のロール軸16aの斜め上方に配置する。
【0017】また、筐体2に固定されたギアボックス4
の、動力を出力する車輪(プーリー)25と、ロール軸
16aの基端に固定したプーリーとに、環状ベルト20
を掛ける。ロール軸16aと回転羽18とのそれぞれの
基端に固定した歯車に、筐体2に回転自由に軸支された
歯車22を噛み合わせる。ロール軸16aとロール軸1
6bとのそれぞれの基端に固定した歯車に、筐体2に回
転自由に軸支された歯車24を噛み合わせる。以上の構
成により、ロール軸16aを、ロール軸16aと16b
の対向する内側の面が排出口側(下方)に向かう方向に
回転させることで、ロール軸16bも、ロール軸16a
と16bの対向する内側の面が排出口側に向かって回転
する。また、ロール軸16aを回転させることで、回転
羽18が回転する。
【0018】次に、二次破砕機構部Bの構成について説
明する。30aは、筐体2の内側で、前記ロール軸16
a、16bの下方に固定した押圧刃台である。押圧刃台
30aは、ロール軸16bの下方の筐体2の側面に、筐
体2の中央部へ向けて山形に突出する形態に取り付け
る。30bは、筐体2の押圧刃台30aと対向する側面
に、上端部を軸34により軸支したもので、これによっ
て押圧刃台30bは下部側が揺動可能となる。押圧刃台
30a、30bの下半部には、ワニ歯状の押圧刃32
a、32bを設ける。押圧刃32a、32bは、押圧刃
台30bを揺動することによって、互いに歯合するよう
設けられている。押圧刃台30aを山形、押圧刃台30
bを平坦状に形成したことにより、押圧刃台30aの上
半部と押圧刃台30bの上半部で挟まれたイ部分は、被
破砕物を収容して下方へ導入する導入部(ホッパー)と
なり、ロ部分が被破砕物を更に細かく粉砕する粉砕部と
なる。
【0019】クランク軸38の基端が、プーリー42の
側面に、軸44によって軸支されている。クランク軸3
8の先端は、押圧刃台30bの後面に軸40によって軸
支されている。プーリー42の回転駆動は、ガソリンエ
ンジン70の出力軸に取り付けられたプーリー72とプ
ーリー42とに環状ベルト80を掛け渡すことによって
なされる。以上の構成により、プーリー42が回転する
ことによって、押圧刃台30bが揺動し、一次破砕機構
Aより落下してきた被破砕物が押圧刃32a、32bに
挟まれて粉砕し、下方に落下することになる。一次破砕
による被破砕物の破砕後の粒大が、再利用時の粒大に対
して大きすぎるときなどは、このように二次破砕機構を
設けることによって、再利用等に適した粒大にすること
が可能となる。
【0020】次に、被破砕物の分別機構部Cの構成につ
いて説明する。56は、矩形の箱型のふるいである。ふ
るい56は、上面が開放し、側面の一つが開口し、底面
に網が張られている。底面の網の目は、側面の開放した
面に近い方が粗く、遠い方が細かく構成されている。ふ
るい56は、上記二次破砕機構部のワニ歯状の押圧刃の
下方の、被破砕物の落下通路上に設けられる。ふるい5
6の底面の網の目の細かい方を、被二次破砕機構からの
破砕物の落下点から近い方に位置させる。ふるい56の
開口していない対向する側面に接する、底面の対向する
2辺は、筐体2の対向する内部側面に水平に突設された
レール60によって支持され、水平方向に移動が可能と
なっている。クランク軸54は、ふるい56の一側面に
設けられる軸58と、筐体2に軸支されたプーリー50
の中心から外れた面上に設けられた軸52とに軸支さ
れ、ふるい56を揺動するクランクを形成する。
【0021】以上の構成により、プーリー50が回転す
ることにより、ふるい56が水平方向に単振動する。こ
れによって、上記二次破砕機構部Bより落下してきた被
破砕物は、ふるい56上を網の細かい方から粗い方へと
移動することにより、粒大別に分別される。
【0022】次に、A、B、Cの各機構部への駆動力の
伝達手段について説明する。二次破砕機構部Bへの動力
の伝達は、前述したように、動力源としてのエンジン7
0の出力軸にプーリー72を固定し、プーリー72とプ
ーリー42とに環状ベルト80を掛け渡すことによって
行う。
【0023】一次破砕機構部Aへの動力の伝達は、プー
リー42の軸の基端に固定したプーリー82と、ギアボ
ックス4の動力入力車輪46とに、環状ベルト84を掛
け渡し、更に、ギアボックス4の動力出力車輪25と、
ロール軸16aの基端に固定されたプーリーとに、環状
ベルト20を掛けることで行う。一次破砕機構部Aの構
成は前述の通りであるため、これにより、ロール軸16
a、16b、回転羽18が回転する。
【0024】次に分別機構部Cへの動力の伝達について
説明する。上記構成により回転するロール軸16bの基
端に固定されたプーリーと、両軸端を回転自在に軸支さ
れたプーリー86とに、環状ベルト88を掛け渡す。更
に、プーリー86と、前出のプーリー50とに、環状ベ
ルト90を掛け渡す。以上の構成より、プーリー50が
回転することとなり、前述の分別機構部Cの構成により
ふるい56が単振動する。
【0025】なお、駆動源としてのガソリンエンジン7
0は、ガソリンエンジンに限らず、電気式モーター等、
駆動力を提供できるものであればよい。
【0026】また、筐体2の外周に、防音材として、グ
ラスウール化粧保温板(図示せず)が取り付けられる。
これにより、破砕機運転時の周辺への騒音を低減するこ
とができる。
【0027】本実施形態のロール軸型破砕機では、瓦等
の板状体を確実にかつ効率的に破砕できるようにするた
め、ロール軸16a、16bの構成を特徴とする。図2
は、ロール軸16a、16bの構成を拡大して示す説明
図である。図3は、ロール軸16の正面図である。ロー
ル軸16は、外周面上に突起体を立設してなる。突起体
は軸線方向からみて放射状に配設される。間隔を開けて
突起体を配置するのは、隣接する突起体の間に被破砕物
を挟んで破砕するためである。また、板状の被破砕物が
突起体の間に挟まれやすくするため、ロール軸の長手方
向に複数個並んで固定された複数の突起体の組が、ロー
ル軸の周方向に複数組設けられる。
【0028】これにより、瓦の様な板状の被破砕物は、
棒状突起体の間に挟まって、ロール軸の放射方向に立つ
ように支持されるため、反力棒と確実に衝突しやすくな
り、破砕効率が向上する。特に、従来のロール軸型破砕
機では破砕効率の悪かった、板状や棒状の被破砕物は、
ロール軸の放射方向に立たせることで、飛躍的に破砕効
率を高めることができる。また、被破砕物を棒状の突起
体の間に挟みこむことにより、ほぼロール軸の表面から
反力棒までの距離で定められる粒大に、一回の衝突で破
砕されるため、破砕が効率的となる。また、一回の反力
棒への衝突により砕けた被破砕物の粒大が、大きい場合
は砕けた被破砕物は次の棒状突起物の間に納まり、小さ
ければ下に落ちるため、被破砕物の粒大が一定になりや
すい。また、ロール軸に付いた突起体の形状が、棒状で
あることにより、反力棒に衝突した際、被破砕物が逃げ
たり、左右にぶれにくくなる。
【0029】突起体の配置は、被破砕物の形状によって
好適な配置が存在する。例えば、被破砕物が棒状の形状
をしている場合は、突起体をバラバラに細かい間隔に立
設して、棒状の被破砕物がロール軸の表面上に放射状に
立つようにする。本実施形態においては、図2、図3の
ように、板状の被破砕物(瓦)を効果的に破砕するた
め、棒状の突起体を軸線方向に一定間隔で立設したもの
を一組とし、その組をロール軸の周方向に複数組立設し
ている。こうすることにより、周方向に隣接する突起体
組の間に、板状の被破砕物がロール軸の放射方向に立っ
た状態で挟まれる。
【0030】瓦の破砕に使用する本実施形態では、棒状
刃26の長さは50mm程度、直径は10〜20mm程
度、ロール軸16の直径は160mm程度とし、周方向
の突起体の組は、等間隔に12組とした。突起体の配
置、数は、適宜設定可能である。
【0031】図2のように、ロール軸を二つ(16a、
16b)設けることにより、破砕が効率的となる。ま
た、二つのロール軸の回転方向を、ロール軸の互いの向
かい合う面が下方に進行するよう回転させることによ
り、対応する反力棒は一本で足りることとなる。
【0032】図2の回転羽18は、外周面上に板状羽1
8aを立設してなる。板状羽18aは、回転羽18の回
転軸の長手方向と板状羽18aの長手方向とがほぼ平行
となり、回転軸の長手方向から見て各々が90度の角度
をなして放射方向に四枚立設される。この回転羽18が
回転することで、ロール軸16の上部のホッパー付近
で、水平方向に寝てしまい、ロール軸16上の突起体2
6の間に縦に挟まらずに空回りしている被破砕物を攪拌
し、突起体26の間に挟まらせることが可能となる。こ
の機構により、作業者の手を煩わせることなく、瓦がス
ムースに一次破砕機構に導入されることとなる。
【0033】ロール軸の他の構成例を図4に示す。この
例では、ロール軸16上の突起体26が、回転軸16の
軸線方向に対してらせん状に配設されている。これによ
り、反力棒に一度に被破砕物を接触させずに、徐々に割
っていくことができる。
【0034】続いて、本実施形態の作用について説明す
る。図1で、エンジン70を作動させた状態で、被破砕
物、例えば瓦をホッパーに投入すると、瓦は、ホッパー
側面の傾斜面に導かれるかまたは直接、一次破砕機後部
Aのロール軸16a、16bの上部に到達する。ロール
軸16a、16bには、棒状の突起体がロール軸の軸線
方向に列をなして放射状に配設されているため、瓦はそ
の突起体の列の間に、ロール軸16の放射方向に立って
収まる。投入された瓦の中には、突起体の間に収まら
ず、水平方向に寝たまま、ロール軸16aと16bの中
間付近で空回りしているものもあり得る。こういった瓦
は、回転羽18の板状羽によって攪拌され、瓦の一端が
持ち上げられることによって、突起体の間に収まる。
【0035】ロール軸16a、16b上の突起体の間に
挟まった瓦は、ロール軸16a、16bと共に回転し、
突起体より外部にはみ出した部分が反力棒14に衝突す
ることになる。瓦は、突起体と反力棒14の間に挟ま
れ、回転軸16a、16bの回転力によって破砕され
る。この際、瓦は、回転軸16a、16bの表面から反
力棒14までの距離で定められるほぼ一定の大きさに、
一回の衝突で破砕されるため、一回の衝突で破砕する粒
大が不定となってしまう従来のロール軸型破砕機に比較
して、破砕の効率が良い。
【0036】ロール軸16a、16bと反力棒14によ
って破砕された瓦は、二次破砕機構Bの上部に落下す
る。二次破砕機構Bのイ部分は、前述した通り、押圧刃
台30aと30bの形状から、対向する側面が筐体の内
部に向けて傾斜しているため、被破砕物は下方の押圧刃
32a、32bに向けて導入される。プーリー42の回
転をクランク軸38をもって往復運動に変換し、押圧刃
台30bを揺動することで、押圧刃32a、32bは、
開閉運動をする。イ部分にある瓦は、押圧刃32a、3
2bの間が開いた際にその中間に落下し、閉じた際に押
し潰されて更に細かく破砕していく。
【0037】二次破砕機構部Bのロの位置で破砕された
瓦は、分別機構部Cのふるい56上に落下する。前述の
通り、二次破砕機構の被破砕物の落下点は、ふるい56
の目の細かい部分であるため、ふるい56が振動するこ
とによってまず被破砕物の中の粒大の細かいものがふる
い56の下方に落下する。分別機構Cのふるい56は、
水平方向に単振動しているため、被破砕物はふるい56
上を水平方向に移動する。ふるい56の底面の網の目
は、二次破砕機構から遠ざかるにつれて粗くなっている
ため、被破砕物の粒大の小さいものから徐々にふるい5
6の網の目を通って落下し、網の目よりも大きいもの
は、ふるい56の開放した側面にまで達するとそこから
下に落下することとなる。この様にして、破砕された被
破砕物を粒大に応じて分別することが可能である。
【0038】図5はロール軸型破砕機の他の実施形態を
示す。この実施形態では、一次破砕機構Eのロール軸1
6cが一つ配置されているのみである。また、二次破砕
機構Fは、一次破砕機構Eと原理を同じくするが、より
細かい破砕が可能なように、反力棒14bとロール軸1
6dの距離を一次破砕機構Eのそれより短縮する。ま
た、棒状突起体としての棒状刃26bの互いの間隔を、
一次破砕機構Eのそれより狭くする。ロール軸16dの
外周面上の突起体は、図3、図4に示すように、ロール
軸の長手方向に複数個並んで立設された複数の突起体の
組を、ロール軸の周方向に複数組設けるようにしてもよ
い。更に、二次破砕機構Fの下部に、直径数mm程度の
穴が多数個開けられた半筒状の板28の内面がロール軸
16dの外周に沿うように、板28の外周縁部を筐体2
の内周に固定すると、被破砕物をほぼ特定の粒大に破砕
できる。一次破砕機構Eは、図1の一次破砕機構Aに比
較し、ロール軸16が一つのみであるので、より小型に
設計することが可能である。また、二次破砕機構は、図
1の二次破砕機構Bと同様、一次破砕機構で破砕された
被破砕物を更に細かく破砕するためのものである。
【0039】この様に、一次破砕機構で破砕した被破砕
物をより細かく破砕するための二次破砕機構は、図1の
二次破砕機構Bの様な押圧刃によるもの、図5の二次破
砕機構Fの様な、一次破砕機構と同じ原理によるもの、
あるいは石臼式の機構によるものなど、破砕物の種類や
再利用に適した粒大に応じて、様々なバリエーションか
ら選択することが考えられる。あるいは、一次破砕機構
による破砕で十分に細かい粒大が得られるものであれ
ば、二次破砕機構は必ずしも設けなくてもよい。
【0040】また、前述した分別機構の他の構成例とし
て、スロープを設けた例を図6に示す。図6は、図1で
示した分別機構Cをスロープ上の方式に変更した破砕機
を、横から見た側面断面図である。108は、方形の網
と、被破砕物が網の横から外れて落下しないようにする
ための、網の対向する2辺に沿って取り付けられた板と
からなる網スロープである。網スロープ108は、網の
面を下にして、筐体2の対向する側面に上記板面が、水
平方向に対して斜めに取り付けられている。また、網ス
ロープ108は斜めについたうちの上端部が二次破砕機
構からの被破砕物の落下通路上に位置するように取り付
けられている。
【0041】110は、方形の鉄板と、被破砕物が鉄板
の横から外れて落下しないようにするための、鉄板の対
向する2辺に沿って取り付けられた板からなる鉄板スロ
ープである。鉄板スロープ110は、網スロープ108
の下方に配置され、鉄板の面を下にして、水平方向に対
し網スロープ108と逆の方向に傾く角度で、網スロー
プ108の板のついた筐体2の対向する側面に、取り付
けられる。また、網スロープ108の下部と鉄板スロー
プ110の下部に、磁石102、106をそれぞれ取り
付ける。
【0042】以上の構成により、二次破砕機構Bから落
下してきた被破砕物は、網スロープ108の上部に落下
し、網スロープ108の網の目を通り抜けたものは鉄板
スロープ110上へ、網の目を通り抜けないものは、ス
ロープの下端から落下することになる。一方、鉄板スロ
ープ110上に落下した被破砕物は、鉄板スロープ11
0上を滑り、スロープの下端から落下することになる。
こうして、被破砕物を粒大に応じて分別することができ
る。この機構によれば、被破砕物を二段階の粒大に、ス
ピーディに分別することができる。また、磁石102、
106によって、被破砕物に混入している金属類を引き
付け、金属類を取り除くことができ、破砕後の被破砕物
の再利用や廃棄が容易となる。
【0043】本実施形態の瓦破砕機を使用して実際に瓦
を破砕したところ、一次破砕機構により瓦は直径約30
〜40mm程度に破砕された。次に二次破砕機構の押圧
刃による破砕で、直径約2mm〜3mm程度の粒大に破
砕された。埋め立てなどの廃棄を行う目的では、一次破
砕の粒大で十分であるが、二次破砕することによって、
南蛮漆喰やモルタル、アンツーカー、敷き砂の原料とし
て再利用できる粒大(直径約2mm〜3mm程度)に効
率的に破砕することができた。
【0044】瓦は、砂・砂利に比較して水分を吸収する
性質を持つため、適切な粒大に破砕すれば、モルタルや
南蛮漆喰の原材料(骨材)に、好適に利用することがで
きる。本発明による破砕機によれば、前述したように、
一台の破砕機で瓦を再利用可能なまでに細かく破砕でき
る上、小型化しても十分な処理能力を得られるため、図
7に示す様に、トラックの荷台上に破砕機を取り付けて
運搬することも可能である。実際に、本件発明者は、本
件出願時点で、本発明の方式による瓦破砕機を2tトラ
ックで瓦破砕機の運搬が可能であることを実際に確認し
ている。更に瓦破砕機の構成材などを最適に小型化すれ
ば、軽トラックでの運搬も可能だとの見通しを持ってい
る。
【0045】この様に運搬が容易となった破砕機を用い
れば、瓦業者は工事現場に瓦破砕機を運搬し、屋根から
古瓦を取り外すに同時進行して瓦を破砕できる。なおか
つ破砕した瓦を屋根の南蛮漆喰の原材料(骨材)として
その場で利用できるため、運搬して廃棄すべき瓦廃棄物
量が減少し、運搬・廃棄のコストや労力が削減でき、ま
た、骨材の購入費用も削減できるなどの効果がある。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、被破砕物を効率的に細
かく破砕することができ、特に板状の形状の被破砕物に
ついて効果的に破砕することが可能である。また、破砕
効率の向上によって、破砕機を小型に設計することがで
きる。特に瓦破砕機に応用した場合、破砕機を中・小型
のトラックによって容易に運搬でき、工事現場で瓦を一
時に破砕でき、また、古瓦を原材料とした、モルタル、
屋根の南蛮漆喰、敷き砂、アンツーカーの原材料を生産
できるなど、コスト・労力・廃棄物の削減に大きな効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】破砕機全体の構成を示した説明図である。
【図2】図1の一次破砕機構の説明図である。
【図3】ロール軸とロール軸に付いた棒状突起体の形状
の例を示す図である。
【図4】ロール軸とロール軸に付いた棒状突起体をらせ
ん状に配置した例を示す図である。
【図5】二次破砕機構として一次破砕機構と同様の方式
を採用したものの説明図である。
【図6】破砕機に、粒大分別用のスロープを設けた説明
図である。
【図7】破砕機をトラックに取り付けた状態を示す説明
図である。
【符号の説明】
2 筐体 4 ギアボックス 12 ホッパー 14、14a、14b 反力棒 16、16a、16b、16c ロール軸 18 回転羽 20 環状ベルト 22、24 歯車 25 動力出力車輪 26、26a、26b 棒状刃(棒状の突起体) 28 半筒状の板 30a、30b 押圧刃台 32a、32b 押圧刃 34 軸 38 クランク軸 40、44 軸 42 プーリー 46 動力入力車輪 50 プーリー 52、58 軸 54 クランク軸 56 ふるい 60 レール 70 エンジン 72 プーリー 80、84、88、90 環状ベルト 82、86 プーリー 102、106 磁石 108 網スロープ 110 鉄板スロープ 120 トラック 122 破砕機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B02C 13/30 B02C 13/30 21/00 21/00 D (56)参考文献 特開 平10−323573(JP,A) 特開 平10−309483(JP,A) 実開 昭60−108347(JP,U) 実開 平7−527(JP,U) 実開 昭49−35461(JP,U) 実開 平6−34738(JP,U) 実開 昭56−7538(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B02C 13/06 B02C 13/22 B02C 13/26 B02C 13/28 B02C 13/286 B02C 13/30 B02C 21/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部に被破砕物の投入口、下部に排出口
    が設けられた筐体と、 投入口と排出口の中間に設けられ、外周面上に、軸線方
    向に複数個並んで放射状に立設された棒状の突起体の組
    、板状の被破砕物を間に挟んで放射状に立たせて支持
    すべく周方向に複数組設けられたロール軸と、前記突起体の組の間に、前記ロール軸の放射方向に立つ
    ように支持された前記板状の被破砕物を、 突起体との間
    で破砕するための、ロール軸と離間して、ロール軸の軸
    線方向とほぼ平行に、前記筐体に固定された反力棒と、 前記ロール軸を回転駆動する駆動装置とを有することを
    特徴とするロール軸型破砕機。
  2. 【請求項2】 前記ロール軸が複数個設けられているこ
    とを特徴とする請求項1記載のロール軸型破砕機。
  3. 【請求項3】 軸線がほぼ平行に対向して配置され、対
    向面が排出口に向けて回転する二つの前記ロール軸を有
    し、当該二つのロール軸の対向面の上方に一つの反力棒
    が設けられていることを特徴とする請求項2記載のロー
    ル軸型破砕機。
  4. 【請求項4】 前記ロール軸の投入口側に位置し、被破
    砕物を突起体の間に導入するための回転羽が設けられて
    いることを特徴とする請求項1、2または3記載のロー
    ル軸型破砕機。
  5. 【請求項5】 前記ロール軸の排出口側に位置し、被破
    砕物を押しつぶして粉砕する一対の押圧刃が設けられて
    いることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の
    ロール軸型破砕機。
  6. 【請求項6】 前記ロール軸の排出口側に位置し、外周
    面上に、軸線方向に複数個並んで放射状に立設された棒
    状の突起体の組が、板状の被破砕物を間に挟んで放射状
    に立たせて支持すべく周方向に複数組設けられた第二の
    ロール軸と、 前記突起体の組の間に、前記第二のロール軸の放射方向
    に立つように支持された前記板状の被破砕物を、突起体
    との間で破砕するための、第二のロール軸と離間して、
    第二のロール軸の軸線方向とほぼ平行に、前記筐体に固
    定された反力棒と、 前記第二のロール軸を回転駆動する、前記駆動装置と同
    一または別体の駆動装置とが設けられていることを特徴
    とする請求項1、2、3、4または5記載のロール軸型
    破砕機。
  7. 【請求項7】 排出口部分に、破砕後の被破砕物を粒大
    に応じて分別する機構が設けられていることを特徴とす
    る請求項1、2、3、4、5または6記載のロール軸型
    破砕機。
  8. 【請求項8】前記筐体の外周に防音材が取り付けられて
    いることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6ま
    たは7記載のロール軸型破砕機。
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