JP3506770B2 - 内視鏡位置検出装置 - Google Patents
内視鏡位置検出装置Info
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Description
素子とを用いて内視鏡の位置を検出する内視鏡位置検出
装置に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、内視鏡は医療用分野及び工業用分
野で広く用いられるようになった。この内視鏡は特に挿
入部が軟性のものは、屈曲した体腔内に挿入することに
より、切開することなく体腔内深部の臓器を診断した
り、必要に応じてチャンネル内に処置具を挿通してポリ
ープ等を切除するなどの治療処置を行うことができる。 【0003】この場合、例えば肛門側から下部消化管内
を検査する場合のように、屈曲した体腔内に挿入部を円
滑に挿入するためにはある程度の熟練を必要とする場合
がある。 【0004】つまり、挿入作業を行っている場合、管路
の屈曲に応じて挿入部に設けた湾曲部を湾曲させる等の
作業が円滑な挿入を行うのに必要になり、そのためには
挿入部の先端位置等が、体腔内のどの位置にあるかと
か、現在の挿入部の屈曲状態等を知ることができると便
利である。 【0005】このため、例えば特開平3ー295530
号公報には挿入部に設けた受信用空中線(コイル)に対
し、挿入部の外部に設けた送信用空中線(アンテナコイ
ル)を走査して挿入部の挿入状態を検出するものがあ
る。 【0006】また、特開平5ー177000号公報のカ
テーテルガイド装置では発信手段をカテーテルの先端等
に取り付け、その信号を受信して発信手段の位置を求め
るものが開示されている。 【0007】また、USパテント4,176,662で
は内視鏡の先端のトランスジューサからバースト波を出
し、周囲の複数のアンテナ又はトランスジューサで検出
して先端部の位置をCRTにプロット等するものが開示
されている。さらにUSパテント4,821,731で
は体外の直交コイルを回転し、体内のカテーテルに設け
たセンサの出力からカテーテルの先端位置を検出するも
のを開示している。 【0008】また、PCT出願GB91/01431号
公開公報では内視鏡が挿入される対象物の周囲にX−Y
方向にダイポールアンテナを格子状に多数並べてAC駆
動し、一方、内視鏡側に内蔵したコイルで得られる信号
より、内視鏡の位置を導出する従来例を開示している。 【0009】 【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、上記
従来例では内視鏡内に位置或は形状検出のために内蔵さ
れるコイル等の固定方法が十分に考慮されていなかっ
た。このため、内視鏡を患者内に挿入する場合における
挿入部の湾曲等により、内視鏡内の内蔵物が移動し、そ
の際に位置検出用のコイルに摩擦等でストレスがかか
り、コイルが変形してしまうことがある。 【0010】コイルが変形すると、そのコイルで発生さ
れる磁界が変わってしまうとか、或は誘起される信号の
レベルが変わってしまうので、精度の高い位置検出或は
形状検出ができなくなってしまうという欠点となる。 【0011】本発明の目的は、磁界発生素子又は磁界検
出素子の保護及び固定を一部材で実現することができ、
精度の高い位置検出を可能とする内視鏡位置検出装置を
提供することにある。 【0012】 【課題を解決するための手段】本発明の内視鏡位置検出
装置は、内視鏡の可撓性を有する挿入部内に設けられた
磁界を発生する磁界発生素子及び発生した磁界を検出す
る磁界検出素子のうちの一方と、前記挿入部が挿入され
る被検体の周囲の既知の位置に配置される前記磁界発生
素子及び前記磁界検出素子のうちの他方と、前記磁界発
生素子で発生される磁界を前記磁界検出素子により検出
した検出信号から前記既知の位置に配置された前記磁界
発生素子又は前記磁界検出素子に対する前記挿入部内の
前記磁界検出素子又は前記磁界発生素子の位置を算出す
る位置算出手段と、を備え、前記挿入部内に可撓性を有
するチューブ部材が設けられ、絶縁部材にて前記磁界発
生素子又は前記磁界検出素子が覆われると共に、該絶縁
部材にて前記磁界発生素子又は前記磁界検出素子が前記
チューブ部材に固定されるように構成されたことを特徴
とする。 【0013】 【0014】 【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を具体
的に説明する。図1ないし図43は本発明の第1実施例
に係るものを示す。図1に示すように内視鏡システム1
は内視鏡6を用いて検査等を行う内視鏡装置2と、この
内視鏡装置2と共に使用され、内視鏡6の挿入部7の位
置を検出する第1実施例の機能を備え、さらに挿入部7
の形状を推定してその形状に対応する画像を表示する内
視鏡形状検出装置3とから構成される。 【0015】(内視鏡検査用)ベッド4には、被検体と
しての患者5が載置され、この患者5の体腔内に、図3
に示す内視鏡6の挿入部7が挿入される。この内視鏡6
は細長で可撓性を有する挿入部7とその後端に形成され
た太幅の操作部8と、この操作部8の側部から延出され
たユニバーサルケーブル9とを有し、このユニバーサル
ケーブル9の末端にはコネクタ9Aが設けてあり、この
コネクタ9Aはビデオプロセッサ11内の光源部36に
着脱自在で接続できる。 【0016】このコネクタ9Aからさらに信号ケーブル
9Bが延出され、この信号ケーブル9Bの末端に設けた
信号用コネクタ9Cをビデオプロセッサ11内の信号処
理部37に着脱自在で接続できる。 【0017】挿入部7には図4に示すように照明光を伝
送するライトガイド38が挿通され、このライトガイド
38はさらに操作部8から延出されたユニバーサルケー
ブル9内を挿通され、末端のコネクタ9Aに至る。この
コネクタ9Aの端面には光源部36内のランプ36Aか
ら照明光が供給され、このライトガイド38のよって伝
送され、挿入部7の先端部の(照明光出射手段を形成す
る)照明窓に取り付けられた先端面から伝送した照明光
を前方に出射する。 【0018】この照明窓から出射された照明光により照
明された体腔内の内壁或は患部等の被写体は先端部の照
明窓に隣接して形成された観察窓に取り付けた対物レン
ズ39によってその焦点面に配置された固体撮像素子と
してのCCD29に像を結ぶ。 【0019】このCCD29は信号処理部37内のCC
Dドライブ回路37Aから出力されるCCDドライブ信
号が印加されることにより、(CCD29で)光電変換
された画像信号が読み出され、挿入部7内等を挿通され
た信号線を経て信号処理回路37Bで信号処理されて標
準的な映像信号に変換され、カラーモニタ12に出力さ
れ、対物レンズ39でCCD29の光電変換面に結像し
た内視鏡像をカラー表示する。 【0020】また、操作部8には湾曲操作ノブ8Aが設
けてあり、このノブ8Aを回動する操作を行うことによ
り挿入部7の先端付近に形成した湾曲自在の湾曲部7A
を湾曲できるようにして屈曲した体腔内経路にもその屈
曲に沿うように先端側を湾曲させることによりスムーズ
に挿入できるようにしている。 【0021】また、図4に示すようにこの内視鏡6には
挿入部7内に中空のチャンネル13が形成されており、
このチャンネル13の基端の挿入口13aから鉗子等の
処置具を挿通することにより、処置具の先端側を挿入部
7の先端面のチャンネル出口から突出させて患部等に対
して生検とか治療処置等を行うことができる。 【0022】また、このチャンネル13に(体腔内に挿
入された挿入部7の)位置及び形状検出のためのプロー
ブ15を挿入し、このプローブ15の先端側をチャンネ
ル13内の所定の位置に設定することができる。図5は
チャンネル13内にプローブ15を固定した場合のプロ
ーブ15の先端側の1例を示す。 【0023】図5に示すようにこのプローブ15には磁
界を発生する磁界発生素子としての複数のソースコイル
16a,16b,…(符号16iで代表する)が、絶縁
性で可撓性を有する円形断面のチューブ19内に例えば
一定間隔dとなる状態で、チューブ19内壁に絶縁性の
接着剤20で固定されている。 【0024】各ソースコイル16iは例えば絶縁性で硬
質の円柱状のコア10に絶縁被覆された導線が巻回され
たソレノイド状コイルで構成され、さらにコイルの外周
面に絶縁性の接着剤20で塗布されてコイルをコア10
に絶縁被覆した状態で固定すると共に、チューブ19の
内壁にも固定している。 【0025】そして、チューブ19が屈曲されて変形し
た場合でも、各ソースコイル16iは、硬質のコア10
に導線が巻回して、接着剤20で固定されているので、
ソースコイル16i自身はその形状が変形しない構造に
してあり、磁界発生の機能はチューブ19が変形した場
合でも不変となるようにしている。 【0026】また、例えば末端(先端)のソースコイル
16aの位置はチャンネル13の出口の面と(その先端
面が)一致するように設置され、従って最も先端のソー
スコイル16aの位置を検出することにより、内視鏡6
の挿入部7の先端面の位置(より正確には先端面よりソ
ースコイル16aの(挿入部7の軸方向の)長さの1/
2だけ後方位置)を検出できるようにしている。 【0027】先端のソースコイル16aの位置は内視鏡
6の既知の位置であると共に、一定間隔dでそれぞれソ
ースコイル16iは設けてあるので、各ソースコイル1
6iの位置は内視鏡6の挿入部7内の既知の位置に設定
されていることになり、各ソースコイル16iの位置を
検出することにより、内視鏡6の挿入部7の離散的な位
置(より厳密には各ソースコイル16iの位置)が検出
できる。 【0028】これらの離散的な位置を検出することによ
り、それらの間の位置もほぼ推定でき、従って離散的な
位置の検出により、体腔内に挿入された内視鏡6の挿入
部7の形状を求めることが可能になる。 【0029】なお、プローブ15の先端付近の外径を他
の部分より僅かに大きくして、チャンネル13の出口付
近の内壁に密着して位置決め設置できるようにしても良
い。そして、内視鏡形状を表示する必要が無くなったら
(例えば、体腔内深部側の目的とする部位付近まで挿入
部6の先端側を挿入する作業を円滑に行えるように、内
視鏡形状の表示を利用する)、プローブ15の手元側を
引っ張って、プローブ15を手元側に外し、チャンネル
13を処置具等を挿通できるようにしても良い。 【0030】各ソースコイル16iに接続されたリード
線17はプローブ15の後端に設けた、或はプローブ1
5の後端から延出されたケーブルの後端に設けたコネク
タ18に接続され、このコネクタ18は(内視鏡)形状
検出装置本体21のコネクタ受けに接続される。そし
て、後述するように各ソースコイル16iには駆動信号
が印加され、位置検出に利用される磁界を発生する。 【0031】図6は、変形例のプローブ15′の構造を
示す。このプローブ15′は絶縁部材でかつ可撓性を有
するシースチューブ19′内に可撓性を有する支持部材
46に一定の距離d毎にソースコイル16iが取り付け
られる。この支持部材46はその長手方向(挿入部7内
に配置された場合には挿入部7の軸方向)に対して伸縮
性を有しない部材で構成され、シースチューブ19′が
屈曲された場合にもソースコイル16iの間隔は一定と
なるようにしている。 【0032】各ソースコイル16iは磁性材47に銅線
48を巻回したコイルで形成され、巻回した2つの端子
の一方の銅線は共通にされ、例えば支持部材46に沿っ
て延出され、他方の端子から延出された銅線48はそれ
ぞれのソースコイル16iから後方に延出され、シース
チューブ19′の基端のコネクタ49(図3参照)の接
点に接続されている。なお、各ソースコイル16iを構
成する各コイルの2つの端子の一方を共通にしないで、
それぞれ2本の銅線で後方側に延出するようにしても良
い。 【0033】各ソースコイル16iの磁性材47には貫
通孔が設けられ、その貫通孔に支持部材46を通し、絶
縁性の接着剤20で一定間隔dの状態で固定されてい
る。このシースチューブ19′は薄肉にした場合には外
部からの力でつぶれてしまい、座屈して挿入が困難にな
る可能性があるので、シースチューブ19′内部におけ
るソースコイル16i周囲にはシリコン等のボンディン
グ材50が充填されている。 【0034】このシースチューブ19′の先端にはほぼ
球形状の先端チップ55が取り付けてあり、チャンネル
13内に挿入時における滑りを向上している。また、チ
ューブ19′の後端とコネクタ49との間には折れ止め
56が設けてある。また、コネクタ49には術者の扱い
を容易にするためと消毒、滅菌処理を考慮してコネクタ
キャップ57に覆われている。 【0035】図3ではこのプローブ15′をチャンネル
13に装着した様子を示す。図3ではプローブ15′の
他にさらに挿入口14から鉗子などを挿入できる構造に
している。 【0036】ソースコイル16iは図5又は図6のよう
に1軸のコイルで構成されていても良いし、図7に示す
ように3軸のセンスコイル22j(後述)と同様な構造
の3軸のソースコイル16iで構成しても良い。 【0037】3軸のソースコイル16iで形成した場合
には、非磁性体或は磁性体で形成した例えば立方体形状
の硬質のコア10に3つのコイルを巻回して構成され
る。非磁性体のコア10を用いることにより、隣接等す
る他のソースコイルで発生する磁界分布に影響を及ぼさ
ないようにしても良いし、隣接するソースコイルとあま
り接近していない場合には磁性体のコア10にして導線
を巻回したコイルで磁界発生素子としてのソースコイル
を構成しても良い。 【0038】また、図7に示すようにコア10における
コイルが巻回されていない部分に穴を設けて、各コイル
の両端に接続されるリード線17を通すようにしている
(各コイルの一端は共通にできる)。なお、コア10を
有しないで例えば3つのコイルの中空部分も含めて3つ
のコイルを絶縁性の接着剤で接着固定した構造にしても
良い。また、図1に示すようにベッド4の既知の位置、
例えば3つの隅にはそれぞれ磁界を検出する磁界検出素
子としての3軸センスコイル22a,22b,22c
(22jで代表する)が取り付けてあり、これらの3軸
センスコイル22jはベッド4から延出されたケーブル
を介して形状検出装置本体21に接続される。 【0039】3軸センスコイル22jは図7に示すよう
にそれぞれのコイル面が直交するように3方向にそれぞ
れ巻回され、各コイルはそのコイル面に直交する軸方向
成分の磁界の強度に比例した信号を検出する。 【0040】上記形状検出装置本体21は、3軸センス
コイル22jの出力に基づいて各ソースコイル16iの
位置を検出して、患者5内に挿入された内視鏡6の挿入
部7の形状を推定し、推定した形状に対応したコンピュ
ータグラフィック画像をモニタ23に表示する。 【0041】内視鏡形状検出装置3は磁気を利用してい
るので、磁気に対して透明でない金属が存在すると鉄損
などにより、影響を受けてしまい、磁界発生用のソース
コイル16iと検出用の3軸センスコイル22jの間の
相互インダクタンスに影響を与える。一般に、相互イン
ダクタンスをR+jXで表すと、(磁気に対して透明で
ない金属は)このR,X両者に影響を及ぼすことにな
る。 【0042】この場合、微少磁界の検出で一般に用いら
れている直交検波で測定される信号の、振幅、位相が変
化することになる。そのため、精度よく信号を検出する
ためには、発生する磁界が影響を受けない環境を設定す
ることが望ましい。 【0043】これを実現するためには、磁気的に透明な
材料(換言すると磁界に影響を及ぼさない材料)でベッ
ド4を作ればよい。この磁気的に透明な材料としては例
えば、デルリン等の樹脂、木材、非磁性材金属であれば
よい。 【0044】実際にはソースコイル16iの位置検出に
は交流磁界を用いるため、駆動信号の周波数において磁
気的に影響のない材料で形成しても良い。そこで、本内
視鏡形状検出装置3とともに使用する図1に示す内視鏡
検査用ベッド4は、少なくとも、発生する磁界の周波数
において磁気的に透明な非磁性材で構成されている。 【0045】図2は内視鏡形状検出装置3の概略の構成
をブロック図で示す。内視鏡6のチャンネル13内に設
定されたプローブ15内のソースコイル16iにソース
コイル駆動部24からの駆動信号が供給され、この駆動
信号が印加されたソースコイル16i周辺に磁界が発生
する。 【0046】このソースコイル駆動部24は、(磁界発
生用)発振部25から供給される交流信号を増幅して、
必要な磁界を発生するための駆動信号を出力する。発振
部25の交流信号は、ベッド4に設けられた3軸センス
コイル22jで検出される微少な磁界を検出するための
(相互インダクタンス)検出部26に参照信号として送
出される。 【0047】3軸センスコイル22jで検出される微少
な磁界検出信号は(センスコイル)出力増幅器27で増
幅された後、検出部26に入力される。検出部26で
は、参照信号を基準として、増幅、直交検波(同期検
波)を行い、コイル間の相互インダクタンスに関連した
信号を得る。 【0048】複数のソースコイル16iが存在するの
で、各ソースコイル16iに接続されたリード線へ駆動
信号を順次供給するように切り換える切り換え手段とな
る(ソースコイル駆動電流)分配器28がソースコイル
駆動部24とソースコイル16iの間に存在する。 【0049】上記検出部26で得られた信号は、形状算
出部30を構成する(ソースコイル)位置検出部(又は
位置推定部)31に入力され、入力されたアナログ信号
をデジタル信号に変換して位置検出の計算或は位置推定
の演算を行い、各ソースコイル16iに対して推定され
た位置情報を得る。この位置情報は形状画像生成部32
に送られ、得られた離散的な各位置情報から間を補間す
る補間処理等のグラフィック処理して内視鏡6(の挿入
部7)の形状を推定し、推定された形状に対応する画像
を生成し、モニタ信号生成部33に送る。 【0050】モニタ信号生成部33は形状に対応する画
像を表すRGB或はNTSC或はPAL方式の映像信号
を生成し、モニタ23に出力し、モニタ23の表示面に
内視鏡6の挿入部形状に対応する画像を表示する。 【0051】なお、位置検出部31は1つの位置検出の
計算を終了した後に、分配器28に切り換えの信号を送
り、次のソースコイル16iに駆動電流を供給してその
位置検出の計算を行う(各位置検出の計算を終了する前
に、分配器28に切り換えの信号を送り、センスコイル
22jで検出した信号をメモリに順次記憶させるように
しても良い)。 【0052】また、システム制御部34はCPU等で構
成され、位置検出部31、形状画像生成部32、モニタ
信号生成部33の動作等を制御する。また、このシステ
ム制御部34には操作パネル35が接続され、この操作
パネル35のキーボードとかスイッチ等を操作すること
により、内視鏡形状の描画モデルの選択とか、モニタ2
3に表示される内視鏡形状を選択された視野方向に対す
る表示状態に変更させることなどができる。 【0053】なお、図2の点線で示す形状算出部30は
ソフトウェアを含む。また、図2の内視鏡形状検出装置
3は第1実施例の内視鏡位置検出装置を含み、この内視
鏡位置検出装置は図6では符号16i,22j,24〜
28,31で構成される。 【0054】この内視鏡形状検出装置3の構成はより具
体的に表すと図8のようになる。つまり、発振部25は
発振器25aで構成され、この発振出力は駆動部24を
構成するアンプ24aで増幅され、分配器28を構成す
るソースコイル切換回路28aで切換えられて複数のソ
ースコイル16iに順次印加され、印加されたソースコ
イル16iの周囲に磁界を発生する。 【0055】各磁界は各センスコイル22jで検出さ
れ、増幅器27でそれぞれ増幅された後、インダクタン
ス検出部26を構成するバンドパスフィルタ26a、位
相検波回路26b、ローパスフィルタ26cを有する同
期検波回路26dで磁界強度と共に発振出力との位相差
を含む信号が検出される。 【0056】位相検波回路26bは発振器25aの出力
信号を参照して位相検波(直交検波)する。同期検波回
路26dの出力信号は形状算出部30を構成するA/D
コンバータ30aの各チャンネルを経てデジタル信号に
変換された後、RAM30bの検出データの格納部30
b′に一旦格納され、この格納部30b′のデータはC
PU30cに転送され、このCPU30cで位置推定及
び形状算出等の計算が行われる。A/Dコンバータ30
aの各チャンネルの切換えはタイミング制御回路30d
により行われる。 【0057】この場合、例えば1つのソースコイル16
iに対する計算が終了すると、CPU30cはタイミン
グ制御回路30dに終了信号を送り、タイミング制御回
路30dはこの終了信号を受けると、ソースコイル切換
回路28aに切換えの制御信号を送り、次のソースコイ
ル16iに駆動信号を印加する。 【0058】CPU30cは例えばRAM30bの基準
情報格納部30b″に格納されている基準情報を参照し
てソースコイル16iの位置を推定し、さらに推定によ
り得た各位置の情報を用いて間を補間し、内視鏡形状の
推定を行う。この推定された形状に対応する画像も生成
し、図6と同様にモニタ信号生成部33を経てモニタ2
3に出力され、推定された内視鏡形状に対応する画像が
表示される。なお、基準情報格納部30b″には後述す
る図16の2つの曲線Cu,Cdのデータが格納され
る。 【0059】図9は形状検出のためのソースコイルの駆
動動作とセンスコイルによる信号検出のフローを示す。
まずパラメータiを1に設定した後(ステップS1)、
ソースコイル切換信号によりi番目のソースコイル16
iを選択してそのソースコイル16iに駆動電流を流す
(ステップS2)。 【0060】次に、過渡応答の時間Δt待ち(ステップ
S3)、この時間Δt後にセンスコイル22jで検出し
た検出信号をサンプリングする(ステップS4)。そし
て、次に駆動されたi番目のソースコイルが最後のソー
スコイルか否かの判断を行い(ステップS5)、最後の
ものでないと、iをi+1にインクリメントして(ステ
ップS6)再びi番目のソースコイル16iに駆動電流
を流すステップに戻り、一方最後のソースコイルの場合
には終了する。 【0061】上記過渡応答の時間Δt後にセンスコイル
22jによる検出信号をサンプリングする理由の説明図
を図10に示す。図10(a)に示すソースコイル切換
信号によりソースコイル16iを選択してそのソースコ
イル16iに駆動電流を流すと、そのソースコイル16
iの抵抗成分及びインダクタンス成分に応じて、駆動電
流の周波数に対し、実際にはそのソースコイル16iに
流れる駆動電流は図10(b)に示すように時間Δtの
間で過渡応答特性を示す。 【0062】このため、センスコイル22jで検出され
る検出信号は図10(c)のように過渡応答特性の影響
を受けた信号になる。このため、タイミング制御回路3
0dはこの時間Δtの後にA/Dコンバータ30aに対
して読込みを行うように制御する。このようにして過渡
応答の影響のない検出信号を用いるようにしている。図
7はソースコイル16iとして3軸のソースコイルを用
い、あるソースコイル16iの位置を3軸センスコイル
22jで検出する場合の様子を示す。 【0063】3軸のソースコイル16iにおける互いに
直交する3つのコイルそれぞれを16x,16y,16
zで、3軸センスコイル22jの3つのコイルを22
X,22Y,22Zとして考える。また、それぞれのコ
イルのばらつきはないとする。そして3軸のソースコイ
ル16iの各コイル16x,16y,16zをそれぞれ
駆動した時の3軸センスコイル22j(の3つのコイル
22X,22Y,22Z)で検出される信号出力を以下
のように定義する。 【0064】3軸のソースコイル16iのうち、コイル
16xを駆動したときのセンスコイル出力を、Xx,Y
x,Zx コイル16yを駆動したときのセンスコイル出力を、X
y,Yy,Zy コイル16zを駆動したときのセンスコイル出力を、X
z,Yz,Zz とする。 【0065】3つのコイル16x,16y,16zでそ
れぞれ形成される磁界強度の2乗に対応する検出信号出
力Xx^2+Yx^2+Zx^2、Xy^2+Yy^2
+Zy^2、Xz^2+Yz^2+Zz^2の値で確定
される8個の位置がソースコイル16iの検出位置の候
補として得られる。 【0066】また、検出部26の同期検波で得られるX
x,Yx,Zx、Xy,Yy,Zy、Xz,Yz,Zz
の位相情報からセンサ(3軸センスコイル22j)を原
点にした座標におけるソースコイル16iの存在する
(8個の象現の内の)1つの象現が確定する。これによ
り、ソースコイル16iの存在位置が確定する(この実
施例では、後述するようにソースコイル16iの存在位
置を検出された磁界強度に対応する信号を用いて直接計
算で求めることを行わないで、予め測定により得た基準
となるデータを参照して存在位置を算出(推定)す
る)。 【0067】このように、3軸のソースコイル16i
と、3軸センスコイル22jを用いれば、離散的なソー
スコイル16iの位置を検出できる。また、図1に示す
ようにベッド4の複数箇所に3軸センスコイル22jを
配置すれば、より正確に各ソースコイル16iの位置を
検出できることになる。 【0068】また、図11は(無芯ソレノイドと表現さ
れる)1軸のソースコイル16iを用いて3軸センスコ
イル22jで位置検出を行う様子を示す。内視鏡検査の
場合には、患者5はベッド4の上にいるため、内視鏡6
の位置は必ずベッド4の上になる。 【0069】つまり、ベッド4の4隅にセンサとなる3
軸センスコイル22jを設ければ、このセンサ群に囲ま
れた領域の中に内視鏡6(内のソースコイル16i)が
存在することになるので、設置した3軸センスコイル2
2jごとにソースコイル16iの存在する象現が限定さ
れる。 【0070】ソースコイル16iを駆動したときの1つ
の3軸センスコイル22の出力をXi,Yi,Ziとす
ると、Xi^2+Yi^2+Zi^2で関連づけられる
磁界強度となる3軸センスコイル22からの距離にソー
スコイル16iが存在することになる。 【0071】しかし、1軸コイルは一般にダイポールと
して表現され、その等磁界面は球にならないで図12に
示すように楕円状になる。そのため、どの方向を向いて
いるかが未知のソースコイル16iの位置を一つの3軸
センスコイル22による等磁界面Xi^2+Yi^2+
Zi^2のみからは同定できない。 【0072】そのため、ベッド4に複数設けた3軸セン
スコイル22jそれぞれに関して測定されるXj^2+
Yj^2+Zj^2で関連づけられる距離を用いる。こ
の場合、各3軸センスコイル22jの設置位置は既知で
あるので、例えばベッド4に固定した1つの座標系で表
すことができる。ソースコイル16iで発生する等磁界
面がXs^2+Ys^2+Zs^2と表される磁界強度
をセンスコイル22jで検出してその間の距離を推定す
ることを考える。 【0073】すると、センスコイル22jで検出された
磁界強度からその磁界強度を含むような等磁界面を想定
すると、中心のソースコイル16iに対してその等磁界
面上にセンスコイル22jが存在することになり、中心
から等磁界面までの距離の最大値及び最小値をそれぞれ
Rmaxj、Rminjと、それらの間の距離にセンス
コイル22j及びソースコイル16iが存在することに
なる。 【0074】つまり既知の位置のセンスコイル22jを
基準にすると、図11に示すように最大距離Rmaxj
の距離の内側、最小距離Rminjの外側にソースコイ
ル16iが存在することになる。 【0075】各3軸センスコイル22jで測定され、各
3軸センスコイル22jごとに異なるXj、Yj、Zj
に対応するRmaxj、Rminjで表される球殻の重
なり(volume)の中にソースコイル16iが存在
することになるのでその領域の重心をコイル位置として
検出することができる。 【0076】これで、位置が求められるが、Rmax、
Rminの差が大きい場合には誤差が生じる可能性があ
る。 【0077】そこでXj、Yj、Zjに含まれる位相情
報にソースコイル16iの傾きが表されていることを利
用して先に求めたvolumeのなかでの傾きを求め
る。これにより、さらに正確な位置となるよう、先の位
置を補正する。また、ソースコイル16iの相互の間隔
は既知であるので、さらにこの値で補正してもよい。 【0078】この場合、図13に示すように、内視鏡6
は連続しているので、求めた離散的なソースコイル16
i位置(×印で示す)の傾き(dx/dl、dy/d
l、dz/dl)は、ソースコイル位置を元に補間した
曲線lのソースコイル位置での接線方向と等しく、もし
くは近似値になるはずなのでさらに位置の補正を行って
もよい。 【0079】この様にして検出された複数の位置情報に
より推定された内視鏡6の挿入部7の形状を後述するよ
うにモデル化した画像100で、モニタ23の表示面に
例えば図14のように左側のグラフィックス出力領域に
表示される。右側の領域はユーザが操作パネル35から
のキー入力等により、視点(位置と原点との距離)、回
転角、視点位置とz軸とのなす仰角等を設定するユーザ
インタフェース領域である。 【0080】図15はスコープ内のソースコイル16i
の作る磁界を外部の3軸センスコイル22jによって検
出し、磁界強度と2点間の距離との関係からソースコイ
ル16iの位置を得、複数のソースコイル16iの各位
置検出に基づいて挿入状態にある挿入部形状(簡単にス
コープ形状とも記す)をモニタ(CRTとも記す)上に
表示するフローを示す。このフローの全体構成は、その
処理内容別に、以下のB1〜B4の4ブロックに分ける
ことが出来る。 【0081】B1:初期化ブロック(Initialize Bloc
k) このブロックで、本プログラムの全機能に関する初期化
作業が完了する。具体的には、スコープ形状をCRT上
に出力する手法に基づく初期パラメータの設定、ハード
ウェアが検出する磁界強度から得られた位相情報と振幅
情報とから、ソースコイル16iの存在位置を算出する
際に使用する基本データのメモリ読み込み、ハードウェ
アを制御するための各種ボードの初期化等が実施され
る。尚、詳細な処理内容に関しては、後にブロックごと
の説明項目で行う。 【0082】B2:ハードウェア制御ブコック(Hardwa
re Control Block) 本システムでは、内視鏡6の挿入部7内に配置固定され
たソースコイル16iの位置座標をソースコイル16i
の発生する磁界強度から算出し、これを基に挿入状態に
ある内視鏡6の挿入部7の形状を推定する。このブロッ
クでは、ソースコイル16iの駆動を切換えて磁界を発
生させ、その発生磁界強度をセンスコイル22jで検出
し、この検出出力をソースコイル位置座標が計算できる
形に変換して出力するまでを担う。 【0083】ソースコイル16iの駆動切換えは、内視
鏡6のどこに位置するソースコイルかが分かるようにな
っており、ソースコイル16iの磁界強度を検出するセ
ンスコイル22jは、図6に示したように直交する3つ
軸にそれぞれのコイルの面が平行となるように製作さ
れ、1個のセンスコイル22jにつき直交する3軸方向
の磁界強度成分が検出できるように構成されている。検
出された磁界強度のデータは、ソースコイル位置を計算
する際に必要となる振幅データと位相データとに分離さ
れて出力される。 【0084】B3:ソース位置算出ブロック(Sourcr P
osition Calculate Block) 前ブロックでの磁界検出によって得られた振幅データと
位相データを基に、磁界強度と2点間の距離との関係を
利用して、ソースコイル16iの位置座標を算出するま
でを担う。まず、振幅データと位相データに対して、セ
ンスコイル22jの各軸方向の径の大ききの違いやソー
スコイル16iとセンスコイル22jとの位置の関係の
捕正を施して、各センスコイル22jの設置位置で検出
されると考えられる磁界強度を算出する。 【0085】こうして算出された磁界強度から、ソース
コイル16iとセンスコイル22j間の距離を求める。
但し、挿入状態にあるソースコイル16iの姿勢(ソレ
ノイド状コイルの方位)が分からないため、ソースコイ
ル16iの存在位置はある球殻の範囲内までの限定しか
できない。そこで、センスコイル22jを3個以上用意
し、ソースコイル16iの存在可能な領域の重なりを求
め、その領域の重心位置をソースコイル16iの位置座
標として出力する。 【0086】B4:画像表示ブロック(Image Display
Block ) ソースコイル位置座標として得られたデータを基にスコ
ープ形状を構築して、その描像をCRT上に出力するま
でを担う。ソースコイル位置座標として得られた1個以
上の座標をデータを基に、全体として滑らかな連続座標
を構築する。この連続座標によりスコープ形状らしく見
せるためのモデリング処理を行う(多角形柱、色階調、
彩度、輝度の利用、陰線処理、パースペクティブ等)。 【0087】更に、CRT表示されたスコープイメージ
モデルは、任意の方向に回転、拡大縮小が可能であり、
現表示の視点位置や患者の頭方向が一目で分かるボディ
ーマーカも表示できる。終了時の視点位置は自動的に保
存され、次回の初期視点位置となる。術者が見易いと考
える視点方向を記憶するホットキーも存在する。次に各
ブロックごとの詳細な内容を説明する。 【0088】B1:初期化ブロック 最初のステップS11ではグラフィック頁の初期化(V
RAMの初期化)を行う。また、CRT表示したスコー
プイメージ像を更新する際、新しい像を上書きすると、
観察者に対し、書き換えがちらつく画像の印象を与え、
スムーズな画像で無くなってしまう。そこで、複数のグ
ラフィック頁を絶えず切換えてイメージを表示すること
で、動画像的な滑らかさを実現している。また、以下の
ように使用する色、階調の設定を行う。 【0089】使用できる色数はハードウェアごとに制限
があり、パレット番号という形で割り当てがなされてい
る。しかし、デフォルトのままでは2階調しかない。そ
こで、利用可能な色数の範囲でより豊かな階調を実現す
るため、パレットの設定を行った。例えば図14におい
て枠F1、マーカm1,m2、(図示しない)表示モデ
ル名の部分に3色、残りを全て挿入部7のモデル化した
画像100の階調表示に用いる。 【0090】これにより、視点に近いほど明るく、遠い
ほど暗く表示することが可能になり、挿入部7を2次元
で表示した画像100に立体感や奥行きを持たせて表現
することを可能にした。もちろん、階調数を増減するこ
とは任意である。また、階調以外に採用している色も
R,G,Bの構成より作られており、微妙な彩度や輝度
を表現することを可能にした。 【0091】次のステップS12で初期視点位置の自動
読み込み等のイメージパラメータの初期化を行う。スコ
ープ像をどのように見ることが見易いと感じるかは、術
者の好みによるところが大きい。もし、初期視点位置を
固定してしまうと、術者はスコープ像が見やすいと感じ
る視点位置にわざわざ再設定しなければならず、使い勝
手が低下する。 【0092】そこで、希望とする視点位置をファイル
(パラメータファイル)の形で保存しておき、プログラ
ム起動時にそのファイルを読み込むことで、プログラム
開始直後から術者の見やすい視点位置からスコープ像を
見ることが出来る手段を設けた。 【0093】また、この実施例ではスコープ像とテキス
ト画面の分割表示する。スコープ像とテキスト画面を分
割したことにより、スコープ像の回転や拡大縮小の程度
を視覚的、数値的の両面から確認できるようにした。次
のステップS13でソースコイル位置導出のための原理
を格納した原理元データをロードする。このデータは次
の関係の基準データ或は基準情報である。 【0094】磁界強度と2点間の距離との関係 測定原理は、1軸のソースコイル16iの出力を直交3
軸で製作されたセンスコイル22jで検出し、その磁界
強度よりソースコイル16iとセンスコイル22jの間
隔を得ることである。両コイルの間隔を得るにあたり、
1軸ソースコイル16iの作り出す磁界分布を示す超函
数から直接解くのではなく、ソースコイル16iの姿勢
(軸方向の方位)の違いによる最大となる磁界強度出力
と最小となる磁界強度出力とを利用する新しい距離算出
法を導入した。 【0095】図16に示されるグラフは、この距離導出
原理の基本となるデータである。これは、シールドルー
ム内で実測されたデータをグラフにしたものである。つ
まり、1軸ソースコイル16iと3軸センスコイル22
jとの距離を様々な値に設定したときに、各距離値でソ
ースコイル16iの軸方向を変えた場合に3軸センスコ
イル22jの位置で検出される最も大きい磁界強度の値
(最大磁界強度値)と、最も小さい磁界強度の値(最小
磁界強度値)を測定したものを、それぞれプロットして
グラフ化にしたものであり、上側の曲線Cuが最大磁界
強度曲線、下側の曲線Cdが最小磁界強度曲線を表して
いる。 【0096】2つの曲線Cu,Cdは、両コイル間の距
離が小きい場合は、ソースコイル16iの向きによって
検出される値に差が生じるが、ソースコイル16iの大
ききに比べコイル間の距離が十分大きくなるに従って検
出される値に差がなくなる。これは、ダイポールによっ
て形成される磁界は距離が小さいと、その等磁界面は球
面にならないが、ダイポールの大きさに対して十分大き
な距離ではダイポールの大きさに殆ど依存しないでほぼ
球面になるという定性的な物理現象と矛盾しない結果で
ある。 【0097】更に、ある磁界強度Hが検出された場合、
最小半径r_minと最大半径r_maxとに挟まれる
球殻内にしかソースコイル16iは存在し得ないとの限
定を加えることが可能になる。そして図16の測定範囲
では、この球殻内の距離(=r_max−r_min)
は、磁界強度Hの値にあまり依存しないでほぼ60mm
程であることが2つの曲線Cu,Cdより分かる。 【0098】図17(a)は図16のデータを得るため
の測定法を示す。図17(a)に示すように例えば原点
に配置した3軸センスコイル22(立方体の中心を原点
に一致させる)に対し、例えば既知の距離r1に1軸ソ
ースコイル16を配置し、このこの位置でソースコイル
16の方向(その軸方向)を変えて、原点に配置した3
軸センスコイル22でその磁界強度を測定し、その最大
値H1及び最小値H1′を測定する。 【0099】つまり、ソースコイル16の方向を変える
と、それに応じて3軸センスコイル22で検出される磁
界強度は変化し、それらの測定値における最大値H1及
び最小値H1′を求める。 【0100】なお、一般的にはソースコイル16の軸方
向がセンスコイル22(の中心)とソースコイル16
(の中心)とを結ぶ線上に一致した状態(図17(a)
の実線で示すソースコイル16の向き)の場合にほぼ最
大値H1、この実線で示すソースコイル16と直交する
2点鎖線で示す状態の場合にほぼ最小値H1′が得られ
る。 【0101】同様に距離r1の値を、r2に変えて、そ
の距離r2で3軸センスコイル22で同様に測定しその
最大値H2及び最小値H2′を求める。さらに距離を変
えて同様の測定を行い、それぞれの距離で得られた最大
値及び最小値をプロットし、最大値同士及び最小値同士
を補間するようにそれぞれ線で結ぶと図17(b)に示
す最大磁界強度の曲線Cuと最小磁界強度の曲線Cdが
得られる。これら曲線Cu,Cdのデータはハードディ
スク等のデータ格納手段に格納されており、内視鏡形状
表示の動作が開始すると、例えば図8のRAM30の基
準情報格納部30b″に転送されて格納され、CPU3
0cは必要に応じて参照する。 【0102】なお、3軸センスコイル22で検出される
磁界強度に比例した実際の測定値は、この3軸センスコ
イル22を構成する3つのコイルでそれぞれ検出された
信号22X,22Y,22Zをそれぞれ2乗して総和し
た値、22X・22X+22Y・22Y+22Z・22
Zの平方根を求めた値であり、この求めた値を標準の磁
界測定装置(例えばガウスメータ)で校正(キャリブレ
イション)することにより、正確な磁界強度の測定値を
得ることができる。図16に示したデータは、磁気シー
ルドされたシールドルーム内でこのような測定を詳細に
行ったものである。 【0103】図17(b)の2つの曲線Cu,Cdを参
照することにより、3軸センスコイル22で検出された
磁界強度から、その3軸センスコイル22に対してソー
スコイル16が存在する3次元領域を推定することがで
きる。 【0104】例えば、ある磁界強度Haが測定で得られ
た場合には、この磁界強度Haに対応する距離は図17
(b)から、磁界強度Haの値が曲線Cd,Cuとそれ
ぞれ交わる距離raとra′の間の距離範囲にソースコ
イル16が存在する3次元領域であることが推定でき
る。つまり、ある磁界強度が得られた場合には、その値
が最小磁界強度の曲線Cd及び最大磁界強度の曲線Cu
とそれぞれ交わる最小距離r_minと最大距離r_m
axとの間であると推定できる。 【0105】また、図18はr_maxの場合(最大磁
界強度)に対して、シールドルーム内での測定値と、そ
の他の場所(具体的には居室)での磁界強度の測定値を
比較したものであり、シールドルーム内での測定値と居
室内での測定値とは殆ど一致する。つまり、居室内での
測定値はシールドルーム内での測定値と殆ど一致する値
が得られると共に、その測定値の距離に対する磁界強度
の特性もシールドルーム内での測定値による特性と殆ど
一致する(図示しないが、最小磁界強度の場合も同様の
特性を示した)。 【0106】従って、シールドルーム内での測定値の曲
線の関数の形を予め求めておけば、他の環境においても
その関数を用いて精度良くその環境での最大磁界強度曲
線及び最小磁界強度曲線を決定できる。 【0107】つまり、内視鏡検査の環境が変化する状況
でも、その環境で数カ所のmax及びminの方向の磁
界強度を測定をすることが可能な測定装置によって、予
め磁界を測定することにより、その環境での最大磁界強
度及び最小磁界強度の曲線データを得ることが可能にな
り、環境ごとに詳しいデータを測定により求める手間を
省ける。このように図18はたいへん普遍的なデータで
あることを表している。 【0108】上記最大磁界強度及び最小磁界強度のデー
タを記録したファイル(max_minデータファイ
ル)をロードすると共に、補正用データファイルから補
正用データもロードし、以下の補正を行う。 【0109】センスコイルの径の補正 センスコイル22jの設置位置での磁界強度がどのくら
い正確に得られるかは、たいへん重要な問題である。直
交3軸で制作されたセンスコイル22jは、同芯かつ同
じ直径で製作することは殆ど不可能であり、直径の違い
により出力検出値に違いがある。また、ソースコイル1
6iの向きや方向によっても出力値に変化が見られる。 【0110】そこで、実際に磁界検出を行い、ソースコ
イル16i及びセンスコイル22jの配置と磁界検出値
の変化を調べた。その結果、それぞれの大きさの直径に
ついて、磁界検出の際に得られる位相データの符号別に
2組の補正係数を掛け合わせるだけで、直径の大きさの
違いや、両コイル16i,22jの配置の関係を補正す
ることができることを見出した。 【0111】そこで、あらかじめ測定された各軸ごとに
ついての位相データの符号別の補正係数を初期化ブロッ
クB1で取り込む。この結果を磁界強度算出を行うソー
ス位置算出ブロックB3で記述する。 【0112】上述のデータのロードの後、次のステップ
S14でハードウェアの初期化を行う。このステップS
14では図8に示す例えばソースコイル切換回路28a
の設定内容をリセットして初期状態にする。また、A/
Dコンバータ30aの設定内容をリセットし、使用環境
に対応した設定状態にする。このようにしてハードウェ
アを形状算出の使用可能な状態に設定し、次のブロック
B2を動作させる。 【0113】B2:ハードウェア制御ブロック まず、ステップS21では図8で説明したようにソース
コイル切換回路28aに切換信号を印加してソースコイ
ル16iを選択し、そのソースコイル16iをドライブ
する。そのソースコイル16iで発生した磁界はセンス
コイル22jで検出される。 【0114】従って、ステップS22に示すようにセン
スコイル22jで検出された検出信号を位相検波回路2
6を経てA/Dコンバータ30aでサンプリングする。
サンプリングされたデータは一旦、RAM30bに書き
込まれる。ステップS23に示すように(CPU30c
はタイミング制御回路30dはプローブ15に内蔵され
た)全てのソースコイル16iに対する駆動が終了した
か否かを判断し、終了していない場合には次のソースコ
イル16iを駆動するようにタイミング制御回路30d
を制御する。 【0115】そして、全てのソースコイル16iを駆動
した場合には、RAM30bのデータ(つまり位相検波
回路26dを通したPSDデータ)から振幅データ、位
相データを算出する(図15のステップS24のPSD
算出、ステップS25の振幅データ、位相データ参
照)。 【0116】上記振幅データ、位相データから次のブロ
ックB3の処理に移る。まず、ステップS31の磁界強
度算出を、補正係数を用いて行う。この磁界強度算出に
関するフローの具体的内容は図19に示す。ここで、そ
のフローの説明を加える。(a1)まずステップS31
_1で位相データの符号判断を行う。 【0117】センスコイル22jは、直径の異なる1軸
コイルを3個保有している。そのため、それぞれの1軸
コイルに対して位相データの符号を分類すると、8通り
の場合に分類される。これは、次のようにして行う。 【0118】a1_1.符号を高速判断するために、+
なら1、−なら0を出力する条件演算子を作成する(S
IG(x)→(x<0)?0:1)。 a1_2.最小の直径の位相データの符号を調べ、その
結果をパラメータxに代入(x+=SIG(ph
i))。 【0119】a1_3.xのビットを左シフトする。 a1_4.次の直径の位相データの符号を調べ、その結
果をパラメータxに加える。 a1_5.xのビットを左シフトする。 【0120】a1_6.最大の直径の位相データの符号
を調べ、その結果をパラメータxに加える。 このよう
にすると、それぞれの直径に対する位相データの符号の
組を8種類のxの値に置き換えることができ、個別に符
号の判定をするよりも高速に処理が可能になる。 【0121】(a2)次のステップS31_2で振幅デ
ータに含まれる、直径や配置の違いの影響を補正する。
(a1)で、位相データの組み合わせがパラメータxの
値に置き換えられているので、xの値に応じて8通りの
変換式を書き下す。これで、高速に各振幅データに適切
な補正係数を掛け合わせることが可能になる。 【0122】ここまでの処理で、直径の違いや配置の違
いに対するデータの補正が完了する。 (a3)次のステップS31_3で磁界強度を算出す
る。 【0123】(a2)で、各方向成分の直径の大きさや
コイルの配置の違いが出力に与える影響を補正できてい
るので、それぞれの成分の2乗和の平方根を算出するこ
とで、磁界強度が算出できる。以上の手続きによって、
直交3軸で製作されたセンスコイル22jの出力から、
磁界強度をより正確に、高速に算出できる。 【0124】次に図15のステップS32の(ソースコ
イル16iとセンスコイル22j間の)最大距離と最小
距離の算出を最大及び最小距離データ(図16のデー
タ)を用いて行う。 このステップS32は前のステッ
プS31で得られた磁界強度を用いて、センスコイル2
2jとソースコイル16iとの最大の距離と最小の距離
とを算出するまでの処理を行う。 【0125】2点間の距離と磁界強度とに比例関係が存
在することは、ごく一般に広く知られた物理現象であ
る。しかし、ある空間上の一点にl軸のソースコイル1
6iが作り出す磁界強度は一般に超函数で表されるた
め、たとえソースコイル16iの向きが分かり、磁界強
度が測定されても、ソースコイル16iの存在する方向
や距離を算出するのは容易ではない。 【0126】そこで、ある磁界強度が検出できた場合、
その出力が最も強く取れる方向にソースコイル16iが
向いていると仮定した場合の距離をR_max、最も弱
く取れる方向にソースコイル16iが向いていると仮定
した場合の距離をR_minとすれば、真のソースコイ
ル16iとセンスコイル22j間の距離R_true
は、R_min≦R_true≦R_maxという範囲
内に限定することが出来る。 【0127】前のステップS31で得られた磁界強度M
と、既に読み込まれているR_max曲線の磁界強度デ
ータmを比較し、mb≦M≦mtとなる点をピックアッ
プする。mbとmt間は直線的に変化しているとして、
その中途の点の磁界強度Mに対応する距離をR_max
とする。 【0128】R_minについても同様に行う。ここ
で、mbとmt間を直線的に変化しているとしたのは計
算を簡単化したためであり、曲線近似でも何等問題はな
い。また、R_max曲線の函数形f(x)を導き出
し、R_max=f(M)として算出しても、もちろん
良い。 【0129】ここで採用した距離の算出手段或は方法
は、距離R_trueの値が確実には求まらないもの
の、複雑な超函数を解くということを要求されない極め
て簡便な手段或は方法である上、1軸のソースコイル1
6iの向きが分からない場合でも、ソースコイル16i
の存在範囲を限定できる応用範囲の広い手段或は方法と
なる。 【0130】次にステップS33のソースコイル16i
の位置座標算出を行う。このステップS33ではセンス
コイル22jとソースコイル16iとの距離から、ソー
スコイル16iの座標を算出するまでの処理を行う。あ
るセンスコイル22jから見たときのソースコイル16
iの存在しうる範囲は、前のステプS32で得られたR
_maxとR_minとによって囲まれる球殻内であ
る。このようなソーズコイル16iの存在しうる範囲を
より微小な空間に限定するため、複数個のセンスコイル
22jから見いだされたソースコイル16iの存在可能
領域の重ね合わせを利用する。各々のセンスコイル22
jに対し、同一のソースコイル16iから得られたソー
スコイル16iの存在領域は、ソースコイル16iの位
置が動いていない限り、すべてが重なり合う領域が必ず
存在する。 【0131】このような領域の境界は、各々のセンスコ
イル22j位置を中心とする半径R_max,R_mi
nの球の交点に他ならない。球の交点であることから、
少なくともセンスコイル22jが3個あれば、ソースコ
イル16iは各センスコイル22jのR_max,R_
minを半径とする球の8交点によって囲まれる微小領
域にその存在が限定できる。 【0132】3つのセンスコイル22jをSa、Sb、
Scとし、それぞれRa_max,Ra_min,Rb
_max,Rb_min,Rc_max,Rc_min
と距離が得られているとすると、ソースコイル16iは
次の8点を頂点とする微小空間内にその存在が制限され
る。 【0133】Ra一max,Rb_max,Rc_ma
xをそれぞれ半径とする球の交点 Ra一min,Rb_max,Rc_maxをそれぞれ
半径とする球の交点 Ra_max,Rb_min,Rc_maxをそれぞれ
半径とする球の交点 Ra_max,Rb_max,Rc_minをそれぞれ
半径とする球の交点 Ra_min,Rb_min,Rc_maxをそれぞれ
半径とする球の交点 Ra_min,Rb_max,Rc_minをそれぞれ
半径とする球の交点 Ra一max,Rb_min,Rc_minをそれぞれ
半径とする球の交点 Ra_min,Rb_min,Rc_minをそれぞれ
半径とする球の交点 そして、これら8点の囲む微小領域の重心点をソースコ
イル16iの位置座標として出力する。さらに、センス
コイル22jの数が多くなるほど、ソースコイル16i
の存在可能領域はさらに小さく限定でき、ソースコイル
16iの位置をより正確に得ることが出来る。 【0134】このソースコイル位置限定方法は、3個の
球の交点を算出するという単純な算術計算であるので、
その処理時間がかからない上、ソースコイル16iの存
在領域をごく微小な領域内に限定することを可能にした
極めて優れた方法である。 【0135】このようにして各ソースコイル16iの位
置座標の算出を行い、ステップS34のソースコイル1
6iの位置座標データを得る。これらのデータを用いて
次のブロックB4の処理に移る。 【0136】B4:画像表示ブロック このブロックB4は、ソースコイル16iの位置座標デ
ータを基に、挿入状態にあるスコープ形状イメージをC
RT上に描写するまでの処理を担う。ソースコイル16
iの位置座標は、挿入されたスコープの通過した軌跡で
ある。そこで、これを基に挿入状態にあるスコープ形状
を推定する。スコープの挿入形状が推定できたら、結果
をCRT上に描写する。そのとき3次元のスコープ形状
を2次元のCRT画面で表示しなければならないため、
その描像がより3次元的に表されるような工夫が必要と
なる。 【0137】又、スコープイメージが任意の方向に回転
させられたり、今どのような方向からスコープイメージ
を眺めているのかが瞬時に判断できるようであれば、そ
の使い勝手はさらに向上する。このようなことを鑑み、
このシステムにおいては以下のように機能別に分類し、
それぞれのモジュールごとの特徴を加え合わせた表示方
法を実現した。 【0138】S41キーボード入力処理 S42スコープイメージ描写処理 S43基準面表示処理 S44マーカ表示処理 スコープイメージの描写には、これらすべてが必要なわ
けではないので、必要に応じて機能を取捨選択できる。 【0139】この方法は、取捨選択可能なスコープ形状
表示の補助手段を取り入れることで、より3次元的なス
コープ形状イメージをCRT上で再現できる、という点
で優れている。そこで各モジュール毎の特徴を以下で説
明する。 【0140】S41:キーボード入力処理 ここでは、与えられたユーザコマンドに対応するキー入
力がなされた場合、その内容に応じて設定パラメータ等
を変更するまでを担う。 【0141】ユーザからの要求が高いと考えられる付加
機能が装備されていることは、そのシステムの使い勝手
を左右する。又、機能選択は平易な作業であり、ユーザ
が望む際には常に操作が可能で、ユーザの要求内容が速
やかに実現される必要がある。 【0142】このステップS41は具体的には図20に
示す処理を行う。まずステップS41_1に示すように
キーボードからの入力取得を行う。キー入力がなされて
いるときには、入力キー変数KBにその入力内容が代入
される。 【0143】次にステップS41_2でコマンド誤入力
のチェックを行う。ここで、入力されたキーが誤ったも
のでないかを判断する。具体的にはコマンド誤入力フラ
ッグのチェックにより行う。このフラッグがONのと
き、さらに次の判断処理のステップS41_4で入力キ
ーが誤りでないかどうかの判定を行う。一方、OFFで
あれば、次のコマンド処理のステップS41_3に進
む。ステップS41_4では、入力キーが本当に正しい
のかの確認を行う。3通りの判断結果を処理する。 【0144】Yesの場合:キー入力に従ってコマンド
を処理する。キー入力の内容を一時的に保存した変数d
umyの内容を入力キー変数KBに代入(S41_5)
した後、コマンド処理のステップS41_3に進む。 Noの場合:キー入力の内容は破棄される。入力キー変
数KBの内容を破棄し、コマンド誤入力フラッグをOF
Fに設定する(S41_6)。 【0145】未入力の場合:誤入力にユーザが気付くの
が遅れる場合がある。しかし、そのようなときでもスコ
ープイメージは、更新される必要がある。ここは、これ
に対応するための処理であり、コマンドが正しいのかの
判断がなされるまで何も処理を行わず、他のコマンド処
理を禁止する。 【0146】この手続きによって、ユーザがキー操作を
誤ったとしても、安全にコマンドキャンセルが可能にな
る。次にコマンド処理のステップS41_3の内容を説
明する。 【0147】ここでの処理は、入力されたコマンドを処
理し、スコープイメージの作成に反映する。このコマン
ド処理の具体的内容は図21に示すように13個の処理
3_1ないし3_13を行う。 【0148】3_1.x軸回りのイメージ像の回転 x軸回りに視点位置を回転したときに得られるイメージ
像を出力する。例えば、xキーが入力されるとx軸方向
に視点が回転する。こうして移動した視点位置座標よ
り、回転角を算出する。この回転角を変数pitchに
代入する。この変数は、スコープイメージを作成する際
のアフィン変換で参照され、x軸回りに回転した出力像
が得られる。 【0149】3_2.y軸回りのイメージ像の回転 y軸回りに視点位置を回転したときに得られるイメージ
像を出力する。例えば、yキーが入力されるとy軸方向
に視点が回転する。こうして移動した視点位置座標よ
り、回転角を算出する。この回転角を変数headに代
入する。この変数は、スコープイメージを作成する際の
アフィン変換で参照され、y軸回りに回転した出力像が
得られる。 【0150】3_3.z軸回りのイメージ像の回転 z軸回りに視点位置を回転したときに得られるイメージ
像を出力する。例えば、zキーが入力されるとz軸方向
に視点が回転する。こうして移動した視点位置座標よ
り、回転角を算出する。この回転角を変換bankに代
入する。この変数は、スコープイメージを作成する際の
アフィン変換で参照され、z軸回りに回転した出力像が
得られる。 【0151】3_4.イメージ像の拡大&縮小 原点と視点位置との間隔を遠ざけたり接近させたりした
場合のイメージ像を出力する。例えば、Eの表記で識別
されるEキーが入力されると、方向を変えずに視点位置
と原点との距離を像かする。このときの新しい視点位置
と原点との距離が、変数viewpointに代入され
る。 【0152】また、この視点位置の変化に対応して、3
次元像を2次元像に投影する面(プロジェクトスクリー
ン)の位置も変化させ、変数screenに代入する。
これは、視点位置の変化に伴うパースペクティブを調節
するためである。これらの変数が、3次元ー2次元投影
(3D→2D投影と略記)変換の際に参照され、イメー
ジを拡大縮小した出力像が得られる。 【0153】3_5.初期視点位置からイメージ像表示 回転、拡大或は縮小によって変更された視点位置を装置
側で規定する初期視点位置に戻し、そこから見たイメー
ジ像を出力する。 【0154】例えば、初期視点位置を(0,0,10
0)に設定しておき、Rの表記で識別されるRキーが押
されたとき視点位置をセットすることにすると、Rキー
入力で、変数pitch、head、bank、vie
wpoint、screenの各変数に初期視点位置か
ら計算される値がまとめて代入される。これらの変数
は、3_1〜4と同様にして参照され、初期視点位置か
らの出力像が得られる。これにより、視点をどの方向に
回したかが分からなくても、視点位置をリセットするこ
とが可能になる。 【0155】3_6.ユーザ登録視点位置からのイメー
ジ像表示 この機能は、3_5と同様である。大きな違いは、視点
位置が装置側で規定する初期値でなく、ユーザ登録され
た視点位置、ということである。ある視点位置のユーザ
登録法は、次の3_7に示される。登録できる視点位置
は、幾つでも良い。 この機能により、視点位置をど
のように変化させた後でも、瞬時にユーザの好む視点位
置からの出力像を得ることが可能になる。 【0156】3_7.視点位置のユーザ登録 ある視点位置から出力されたイメージ像を任意の時に見
られるように、ユーザはこの視点位置を登録することが
できる。ここで、視点位置を登録すると、3_6の機能
を使用することができる。 【0157】例えば、Uの表記で識別されるUキーを押
すと、その時点での視点位置座標をデータとして保存す
る。或いは、視点位置座標から計算した、変数pitc
h、head、bank、viewpoint、scr
een等を保存しても良い。この登録キーは複数用意さ
れていて、複数の視点位置を保存することができる。ま
た、一度保存した視点位置座標のデータを更新すること
も可能である。 【0158】3_8.イメージ出力の画面の複数分割 イメージ出力は、通常1画面であるが、これを複数に分
割して、複数の視点位置からのスコープイメージの同時
出力を可能にする。 【0159】例えば、2或は4の表記で識別される2又
は4キーを押すと画面が2或は4分割される。このと
き、画面分割量に応じ、分割された画面にスコープイメ
ージ像が収まるように座標変換が行われる。0の表記で
識別される0キーを押すことにより、複数に分割された
画面のアクティブ画面を選択できる。 【0160】3_9.コメント入力の画面表示 テキスト出力画面を患者のリストやシステムの使用状況
に関するコメント入力画面に切り換える。例えば、Tの
表記で識別されるTキーを入力すると視点位置座標等を
出力している画面にコメント入力テキスト画面をオーバ
ーラップさせ、カーソルを出力してコメント入力を促
す。 【0161】3_10.背景色の変更 周囲の影響等のためスコープイメージが見にくいとき、
パレット変更により背景色の色合いを変更できる。例え
ば、Bの表記で識別されるBキーを入力すると、背景色
を決定しているRGBパレットのBに関するパラメータ
値を変化させることができ、微妙な色合いを変更でき
る。 【0162】3_11.マーカ表示のON/OFF このシステムでは、挿入状態にあるスコープイメージと
独立して、指等に付けた単独コイル(以下、マーカ)の
位置を表示する機能を有している。術中にマーカを使う
ことになった場合、例えば、Mの表記で識別されるMキ
ーを押すことにより、マーカの位置がCRT上に表示さ
れる。 【0163】これは、Mキーを入力すると、マーカをC
RT上に出力するためのステータスフラッグが設定され
る。設定されていると、マーカを表示するプログラムル
ーチンを実行され、マーカが表示される。マーカ使用後
は、再びMキーを押す。ステータスフラッグが解除さ
れ、マーカを出力するためのルーチンを通過することを
禁止して、マーカの表示を取り消す。 【0164】この機能により、マーカとイメージ出力像
を比較することができ、イメージされたスコープ像の位
置を知るための補助手段としてマーカが提供できる。 【0165】3_12.ソースコイル座標の数値表示O
N/OFF 通常出力されるイメージ像はその形状のみであるが、例
えばNの表記で識別されるNキーを入力すると、イメー
ジ像と同時に検出されたソースコイル座標の数値が出力
できる。ON、OFFの手段は、3_11の場合と同様
である。例えば、Nキーを入力することにより、数値表
示のためのステータスフラッグが設定される。数値表示
が不要になれば、再びNキーを入力することで、ステー
タスフラッグを解除し、数値表示を取り消す。 【0166】これより、視覚的な位置関係に加え、数値
的な位置関係も得ることができる。 3_13.プログラム終了 プログラムをより安全に終了させる。 【0167】例えば、Qキーを押すとプログラムが終了
できる。但し、誤ってQキーが入力されたときにプログ
ラムが終了してしまうことを避けるため、次のような対
応がなされている。 【0168】(3_a)コマンド誤入力フラッグを確認
する。 (3_b)フラッグがOFFであれば、フラッグをON
にし、入力キー変数KBの内容を、変数dumyに代入
する。 【0169】(3_c)フラッグがONであれば、入力
キー変数KBに従い、コマンドを実行する。この手続き
により、システム使用中に、プログラムを誤って終了し
てしまう危険を回避できる。 【0170】上述したように各コマンドーつ一つに対し
て、一つのキーが割り当てられている為、操作はきわめ
て平易である。そして、あるキーが押された場合、その
機能の変更を実現するために必要なパラメータを設定す
るだけであるため、プログラムの流れを妨げることはな
い。 【0171】さらに、これらのコマンドの機能を実現さ
せるためのパラメータは、1回の処理(ソースコイルが
駆動され、磁界が検出され、ソースコイル位置が検出さ
れ、それからスコープ形状がCRT出力されるまで)の
間のどこかで必ず参照されているため、コマンド要求通
りに機能が実現されるまでのタイムラグも、きわめて小
さい。 【0172】この方法は、ユーザのキー入力に対して瞬
時に対応できるにもかかわらず、スコープ形状描画へ与
える影響はきわめて小さいという優れた手段である。こ
のステップS41_3の処理の後に次のステップS42
のスコープイメージ描写処理に進む。 【0173】S42:スコープイメージ描写処理 ここでは、磁界検出から得られたソースコイル位置座標
から、スコープ形状を作成し、そのイメージ像を3次元
的にCRTに表示するまでを担う。得られるソースコイ
ルの位置座標は、スコープに挿入されたソースコイルの
数の飛び飛びのデータである。そこで、これらのデータ
を基に、挿入状態にあるスコープ形状を推定しなければ
ならない。さらに、このようにして得られたスコープ形
状データを、いかに3次元的な形状としてCRT上に出
力できるかが、このシステムの最大のポイントとなる。 【0174】このスコープイメージ描写処理の処理フロ
ーは、図22の通りである。各々の詳細な処理内容は、
各ブロック毎に触れることとし、より現実的な表示を実
現するために、なぜ必須であるのかを順を追って触れて
いく。 【0175】S42_a:算出されたソースコイル間の
3次元補間 ステップS42_aの算出ソースコイル間の3次元補間
の処理では、磁界強度検出によって算出されたソースコ
イル位置座標は離散的であるため、この算出データのみ
をつないでも軌跡が角張ってしまい、連続的に位置が変
化するスコープ形状に対応しない。滑らかな全体のスコ
ープ形状を作成するために、ソースコイル位置座標デー
タに対して3次元補間を実施する。 【0176】S42_b:3次元モデルの構築 現実のスコープは太さを持っているため、いくら滑らか
なデータ点が得られているとしても、太さを持たない直
線等で結び合わせたのでは現実のスコープを描写したと
は言えない。そこで、ステップS42_bの3次元モデ
ルの構築の処理では捕間データ間の連結を円柱またはn
多角柱モデルで行い、太さの点においても実際のスコー
プ形状に対応して表示できるようにする。 【0177】S42_c:アフィン変換 スコープ形状は、指定された視点位置から見た像として
出力する。そこで、ステップS42_cのアフィン変換
の処理では、ソースコイル位置導出の基準座標系として
の世界座標系で得られているスコープ形状モデルデータ
を、画面表示用の視点座標系に変換する。なお視点位置
は、ユーザが変更することが可能である。変更された内
容は、ここで参照される。 【0178】S42_d:3D→2D投影 本来スコープ形状は3次元であるが、その像をCRT画
面上に出力するためには2次元に変換しなければならな
い。そこで、ステップS42_dの3次元像から2次元
像への投影変換を行う。このとき、パースペクティブな
どで、遠近を強調しても良い。 【0179】S42_e:レンダリング これまでの処理によって得られたスコープ形状イメージ
をCRT上に描写する。描写を行うにあたり、ステップ
S42_eのレンダリングの処理では、n多角形の側面
処理、スコープのループの前後を表現するための陰線処
理を行う。遠近によるシェーディング処理での階調表
示、スコープの曲率等によりスコープモデル側面の輝度
や彩度の調整を行う、等の処理を実施して、立体間をよ
り強調しても良い。 【0180】なお、上で述べたいくつかの項目は、必ず
しも実施することが必要ではない。もちろん、実施すれ
ばその改良項目が持つ効果を含めた形でCRT上に描像
が再現できる。また、図22に示す順序で行うことが必
要というものでなく、挿入部形状を表示するモデルに応
じてその順序を変更することにより、より短時間で同等
の処理を行うことができる場合がある。 【0181】これらの処理を通じて、数個のソースコイ
ルの位置座標のみから、挿入状態にある3次元スコープ
形状をCRT上に再現することが出来る。また、この実
施例では、スコープの表示として以下のようにn角形柱
モデルと、n角形連結モデルとを選択できるようにして
いる。従って、以下の具体例に沿って、3次元モデル構
築等を説明する。 【0182】まず、n角形柱モデルの場合を説明する。
このモデルでは例えば図14に示すように挿入部の横断
面を正n角形にモデル化してn角形柱として表示する
(図14ではn=5としている)。nの数を大きくする
と殆ど円となり、この場合には円柱として表示すること
になる。 【0183】このモデルでの表示の処理内容のフローは
図23となる。図23(a)で、ステップS42_1の
補間&3次元モデルの構築の処理は、図23(b)に示
す処理を行う。 【0184】ここでは、まずステップS42_1の3次
元のBスプライン補間を実施している。この補間は、内
挿点を必ず通るタイプの補間ではなく、その内挿点の近
傍を通りながら滑らかな曲線を作成するものであり、内
挿点を必ず通過する自然スプラインに比ベ、その計算処
理が平易である。もちろん、自然スプラインを用いて
も、他の補間法を用いても、近似函数による補間でも良
い。 【0185】計算処理が比較的平易なBスプラインは、
3次元捕間を実施しても処理速度が早いという点で優れ
ている。次にステップS42_12の3次元モデル構築
としてn角柱モデル構築を行う。 【0186】ここでは、ソースコイル位置座標の捕間デ
ータから、n多角柱モデル(以降、円柱も含んでいる、
とする)によって、立体的なスコープイメージを構築す
る。実際の処理は図24に示すフローのようになる。ソ
ースコイル位置座標を補間したi番目とi+1番目のデ
ータに関するn多角中モデルを作成する場合を考える。 【0187】まず、ステップS51のようにiからi+
1の点に向かう方向ベクトルPとその大きさ|P|を求
める。次に、ステップS52のように原点が始点となる
ように上記ベクトルPを平行移動する。平行移動したベ
クトルをKとし、その大きさを|K|とする。このベク
トルKを図25(a)に示す。 【0188】次に、ステップS53のようにベクトルK
を座標軸の軸方向、例えばy軸に一致させる(ここで
は、まずy軸回りに回転させ(図25(b))、次にx
軸回りに回転させる(図25(c))ことでベクトルK
をy軸方向に一致させる)。 【0189】次に、ステップS54のようにy軸方向を
向くベクトルK上の2点y1,y2を決定する。但し、
a≦y1<y2≦|K|−a,2a<|K|とする(図
26(a))。次に、ステップS55のように2点y
1,y2からベクトルKに垂直で大きさがaのベクトル
A1,A2を作成する(図26(b))。 【0190】次に、ステップS56のようにベクトルA
1とA2を(360/n)°刻みで回転させ、A1,A
2の座標を得て、これをn多角柱の基本データとする
(図26(c))。次に、ステップS57のように求め
たデータの上面、底面のy軸の値をプラス、マイナスす
ることにより、基本モデルデータを作成する。 【0191】次にステップS58のように得られた基本
モデルデータ対し、ベクトルPをy軸方向に揃えた場合
に行った変換の逆を行うと、ベクトルPの周りにn角柱
モデルデータが作成できる(図27(a))。次にステ
ップS59の判断で再びステップS51に戻って同様な
処理を全補間データに実施すると、スコープ形状のn多
角柱モデルデータが出来上がる(図27(b))。 【0192】ここで、上述したa≦y1<y2≦|K|
−a,2a<|K|の条件におけるaについて説明す
る。もし、この条件を考慮しないで、ベクトルKに対す
るモデルデータを点iの周りに作成してしまうと、モデ
ルデータが図28(a)のような重なり合いを起こし、
スコープ形状が滑らかに表示できない。上記の条件があ
れば、n多角柱モデルデータは重なり合うことがないた
め、各モデルデータ間を図28(b)の点線のように結
ぶことによって、滑らかなn角柱モデルを作成できる。 【0193】モデルデータ算出に対して、ベクトルPを
ある軸の向きに揃え、もう一度逆変換するという作業は
手間がかかるように思われるが、各軸回りの単純な回転
で表されるため、その計算はきわめて容易である。この
方法は、軸回りの回転のみでn角柱モデルデータが算出
できるという点で優れた手段である。 【0194】もちろん、ベクトルPの回りで角柱モデル
を作成するための変換式を算出することは、ベクトルP
の向きが一定ではないため、難解な式となるが、これを
使って角柱モデルを作成しても良い。 【0195】次に図23(b)のステップS42_13
のアフィン変換を行う。このアフィン変換はコンピュー
タグラフィックスで図形の座標変換を行う時に用いられ
る方法の1つで、座標変換を扱う場合に一般的に行われ
る。平行移動、回転、拡大、縮小等の単純な1次の座標
変換は全てアフィン変換に含まれる。図29はx軸の回
りの回転角(ピッチ角)、y軸の回りの回転角(ヘッド
角)、z軸の回りの回転角(バンク角)によるアフィン
変換の様子を示す。この処理では、前述の世界座標で表
されているスコープモデルデータを、ある視点位置から
見たモデルデータに変換する。 【0196】視点位置は、任意の方向に設定できるよう
にしている。そのため、視点位置がどの方向に移動した
かを追跡し、その方向に追従する形でモデルデータを移
動させることは、きわめて難解な処理を必要とする。そ
こで、視点は固定しているものと仮定し、本来動くこと
はないはずの世界座標系を便宜的に回転させる。これ
は、図30に見られるように、視点を移動させた像を得
ることと同様の結果を与える。 【0197】この方法は、視点がどの方向に移動した場
合でも、世界座標系を便宜的に回すことで対応できるた
め、視点の移動に対するタイムラグをきわめて小さくで
きるという点で優れた手段である。 【0198】次に図23(b)のステップS42_14
の3次元−2次元投影(3D→2D投影)の処理を行
う。3次元像から2次元像への投影変換を行うこの3D
→2D投影の処理では、以下に示す投影法を行うこと
で、目的に応じて遠近法的等で表示が実現できる。 【0199】a)パースペクティブをつける場合、 3次元形状は、視点に近いものほど大きく、遠いものほ
ど小さく見える。これは、3次元モデルデータを2次元
データに変換する処理で実現できる。 【0200】3次元座標を2次元平面に投影するため
に、仮想的にスクリーンを視点に対して垂直に、かつ3
次元画像(S42_13までで得られた3D像)の反対
側に配置する(図31(a)参照)。このような状態で
視点から見た物体の投影面は、図31(b)のように、
視点に近い側の投影像P1が、遠い側の投影像P2より
大きくなる。投影スクリーンの位置を前後させ、パース
ペクティブの強調の度合いを変化させることも容易であ
る。 【0201】この方法は、2次元投影描像に対し、3次
元的な奥行きを容易に付けることが出来ると共に、その
強調の度合いを変化させることも容易であるという点で
優れている。 【0202】投影スクリーンを視点に対して対向する位
置に設ける場合、角度を付けても良い。これは、スクリ
ーンの傾け方で投影描像がどのように変化するかを見る
ことが可能になるため、パースペクティブの強調度合い
を確認できる。 【0203】b)パースペクティブをつけない場合、 また、パースペクティブを付ける代わりに、図31
(c)のような投影方法も考えられる。このときの投影
描像は、視点位置によらず全て等しい太さP3の像で表
される。パースペクティブがないため、奥行き感はやや
乏しくなるが、パースペクティブの影響で視点を接近さ
せたときに描像が極端に大きくなりすぎたり、遠ざけた
とき小さくなりすぎたりしないという点で、優れてい
る。 【0204】次にステップS42_15のレンダリング
の処理を行う。この実施例では図23(b)に示すよう
にペーストモデル表示PMとワイヤフレームモデル表示
WMとの処理から選択できる。 【0205】これらのモデルでの表示の説明に移る前に
上述した世界座標系等の座標系を図32に示す。図32
(a)はベッド4に固定された世界座標系を示し、図3
2(b)はユーザにより設定される視野座標系を示し、
その原点は世界座標系の原点に一致する。また、図32
(c)はスコープ形状の表示に使用されるモデル座標系
を示し、世界座標系に一致する。 【0206】また、図33はスコープ形状の表示を行う
処理の途中で、各処理に適した座標系が採用されること
を示す。例えば、ソースコイル座標は世界座標系であ
り、ソースコイル座標に対し、回転処理を行って、「視
点」から見たソースコイル座標(つまり視野座標系)を
求めた後、離散的なソースコイル座標に対し、データ補
間を行ってデータ補間済みの「視点」から見たソースコ
イル座標を求める。 【0207】次に3次元モデル構築処理で、ワイヤフレ
ーム等によるスコープモデルを生成した後、2次元画面
に表示するために、3次元ー2次元変換(透視投影変
換)処理を行って、2次元データ、3次元データを生成
し、擬似の立体画像をレンダリング処理して表示する。 【0208】次に図23(b)のペーストモデル表示P
Mを説明する。このモデルはn多角柱の各面を塗り潰す
のでペーストモデルと呼ぶ。スコープ形状イメージをC
RT上に描写する際の、n多角形の側面処理、スコープ
がループ状になった場合におけるその前後を表現するた
めの以下に述べる1_aの陰線或は隠れ面処理を説明
し、次にそのほかの立体感を強調するための処理を説明
する。 【0209】1_a:陰線或は隠れ面処理 スコープモデルをn多角柱で表示する場合、n個の側面
を持つことになる。そのうち、実際に見えるものは、視
点方向側の側面のみであり、従って視点方向側の側面の
み見えるように表示し、見えない側面或は辺等を隠すよ
うに表示する処理、つまり陰線或は隠れ面処理(以下、
単に陰線処理とも記す)を行う。 【0210】そこで、各側面が視点位置にどれだけ近い
かを表すパラメータ(zバッファと記す。これは物体の
z値(視点からの距離)をバッファメモリに記憶したも
のに由来する)をソートし、zバッファが小さい(つま
り、視点から遠い)側面より書き始める。側面の張り付
け方は上書きとする。この方法は、zバッファの小さい
面の上から、zバッファの大きい面を上書きしつつ書き
換える領域を求めて書き換える領域のみ描画するので、
処理速度が向上する。 【0211】さらにこの方法は、スコープモデルがねじ
れの位置にあるようなとき、どちらが上側になるかを判
断する際にも利用できる。一般にスコープモデルがねじ
れの位置にあるようなとき、どちらが上なのかを調べ、
上書きして良いのか、下をくぐる形になるのかを判断し
なければならない。 【0212】この方法は、確実ではあるが、やや処理時
間がかかる。そこで、モデル全体のzバッファをすべて
ソートしてしまい、小さいものからレンダリングしてい
くとすると、たとえねじれの位置にある場合でも、上側
にあるモデルが必ず後から描かれるため、条件判断をす
る必要がなくなる。実際にzバッファ法ではポリゴンの
処理の内部で画素を単位とする前後判断を行っている。
これは、スコープモデルの全体形状をより短時間で作成
できるという点で優れた手法である。 【0213】具体的には図34に示すようなフローで陰
線処理を行う。まずスコープ形状座標データ等の立体画
像データを取り込み、ステップS61で各側面が視点視
点位置にどれだけ近いかを表すパラメータ(各物体を構
成するポリゴン毎に処理を行うzバッファ法のzバッフ
ァ値)をソートし、zバッファ値の小さい順にする。次
のステップS62でポリゴンデータからその面を規定す
る2方向ベクトルを求め、その面の法線ベクトルNを求
める。 【0214】次のステップS63で光線ベクトルIをセ
ットし、次のステップS64で法線ベクトルNと光線ベ
クトルIとのなす角度を求めるために、法線ベクトル
N、光線ベクトルIのそれぞれの大きさに0.0005
プラスした値をそれぞれの値の拡散反射光値とする。 【0215】次のステップS65で、法線ベクトルN、
光線ベクトルI、拡散反射光値よりランバート(Lam
bert)の法則(入射した光は全ての方向に等しく拡
散する)により光の強度tを求める。 【0216】次のステップS66で、光の強度値が0以
上か判断し、0以上の場合には次のステップS67で視
点から遠いポリゴンの面にペイントし、次の判断のステ
ップS68に進むする。一方、0未満の場合には光が当
たっていないことになるのでステップS68に移り、全
ての面データが終了したか否か判断し、全ての面データ
に対して上述の処理を行って、終了する。 【0217】本装置において表示装置にスコープ形状の
1画面分を作画するのに必要な時間が長くなっているた
め、同一の画面上で作画・消去を繰り返すと表示された
スコープの動画像はちらついて見えてしまう。そこで、
図35(a)に示すように表示している画面(以降、表
画面という。)とは別に表示されない画面(以降、裏画
面という。)を設け、現在の表画面の次の画面を裏画面
上で作画したのち表画面と入れ換えるようにする。図3
5(b)に示すフローを参照して以下にちらつきを防止
する裏画面を使用した表示方法について説明する。 【0218】まずステップS71に示すように作画対象
画面を裏画面に指定し、さらにステップS72でその裏
画面上の図形を消去する。つまり、表示に用いるビデオ
表示用メモリとしてのVRAMに、表画面用と裏画面用
を用意し、表画面が表示されている間に作画の対象画面
をその時点で表示されていない裏画面のVRAMに指定
し、さらにその裏画面のVRAMにかかれた図形を消去
する。 【0219】次のステップS73で消去の済んだ裏画面
にスコープ、基準面、マーカ等の必要な画像を作画す
る。この作画が終了したら、ステップS74に示すよう
にこの時点まで表示していた表画面と最新の画像の描か
れた裏画面とを入れ替え、作画が終了した画像を表示す
る。この表示の間に、表画面から入れ替えられた裏画面
は次の作画に使用される。 【0220】この作業によって1枚の画面が作画されて
いく課程がユーザに見えず、瞬間的に次の画面と入れ替
わるためにユーザからみた動画像にちらつきが生じなく
なる。 【0221】1_b:立体感強調処理 ここでは、挿入状態にあるスコープ形状モデルとして構
築されたn角柱モデルによるイメージ像に、立体感や奥
行きをより強調する為の処理を担う。挿入状態にあるス
コープ形状は、3次元形状である。しかしながら、イメ
ージを表示する媒体(CRT)は2次元であるため、3
次元的なイメージ像をCRTにいかにして表示するか
は、そのシステムの使い勝手に大きく影響する。以下
は、立体感や奥行きを強調する処理の例である。 【0222】1_c:シェーディング処理 スコープ形状は3次元であるため、光線の当たり方によ
って明暗が出来る。これは、このような明暗を階調表示
することによって再現する手段である。スコープの曲率
によって明暗は多様である。利用できる色数は、ハード
ウェア毎に例えば4096色中16色というような制限
が存在し、利用可能な色数が少ない場合は、デフォルト
の階調も少ない。そこで、この階調を有効に利用できる
ように、パレット変更を実施する。色合いは、光源ベク
トルと各スコープモデリングの側面に対する法線ベクト
ルのなす角度により設定した。 【0223】この処理は、図36のように行われる。ス
コープイメージは、n多角柱表示されている。まずステ
ップS81でパラメータiを1にセットし、次のステッ
プS82でn角柱のi番目の側面の法線ベクトルNを求
める。 【0224】次のステップS83でその側面を構成する
4角形に対する法線ベクトルNと、光源ベクトルIとの
内積をとる。光源ベクトルIは、視点位置から原点を向
くものとする。 【0225】次のステップS84で内積の値に応じた明
るさで側面に色を付ける。この場合、内積が0であると
きは、最も暗い色で、内積=1の時は最も明るい色で表
示する。それ以外は、利用できる階調の量で均等分す
る。もちろん、幅広い階調を設定できるほど、立体感を
滑らかに表現できる。 【0226】次にパラメータiを1つインクリメントし
(ステップS85)、iがnと等しいか否かの判断を行
い(ステップS86)、n番目の側面まで同様の処理を
繰り返す。 【0227】この方法は、光源方向と視点方向が一致し
ているため、視点方向が常に最も明るく表示される上、
階調表示によって、スコープ描像の立体感がより強調で
きるという点で優れている。もちろん、光源位置と視点
位置とを別にしても良い。このときには、光源の位置に
よっては視点の正面方向であっても暗い表示になり得る
ため、スコープ描像の奥行きを強調したい場合に特に優
れた手段である。尚、最も暗い階調色とバックグランド
カラーとをはっきり区別するため、バックグランドカラ
ーを色づけしても良い。 【0228】1_d:色の輝度や彩度の利用 利用できる色数が、例えば16384色中256色のよ
うに特に豊富な場合には、シェーディング処理を色彩で
行うことが出来る。処理内容を図37に示す。基本的に
シェーディング処理と同様であり、図35のステップS
84での“明るさ”がこのフローではステップS84′
で“色彩”に変更されていることのみ異なる。従ってそ
のフローの説明を省略する。 【0229】色が豊富に使用できるため、例えば光源方
向に面したスコープモデルの側面を暖色で、反対方向の
側面を寒色で表示させることが可能になる。もちろん色
の設定はこれに限られるのではない。 【0230】これは、スコープの明暗を色彩豊かに表示
できるため、単に明暗を表示する場合に比べ、スコープ
の立体感を強調できる。また、CRTの設置環境等の影
響でCRTのコントラストを抑えなければならないよう
な場合でも、スコープ描像が見づらくなることはない、
という点で優れている。 【0231】更に、輝度の利用と組み合わせることで、
より多彩な表示も可能になる。例えば、光線方向を彩度
で、視点からの距離を輝度で表示する。こうすることに
より、スコープの立体感が色彩の違いで、視点方向から
の奥行きを輝度の違い表示することが可能になり、より
3次元的な描像を実現できる。もちろん、立体感を輝度
で、奥行きを彩度で表現しても良く、奥行きも視点方向
からだけではなく、任意の方向からの奥行きを表現して
も良い。たとえば、ベット面からの高さ方向に色合いの
違いを付ければ、その色合いでスコープの挿入状態が順
調であるかを確認できる。 【0232】この彩度と輝度を用いた処理を図38のフ
ローで示す。このフローは図37のフローとステップS
83までは同じであり、次のステップS84の代わりに
ステップS84aで始点から側面までの距離を算出する
処理を行い、さらに次のステップS84bで距離に応じ
た輝度と、内積の値に応じた彩度で側面に色を付ける処
理を行うようにしている。 【0233】この方法では、スコープイメージの立体感
や奥行きをより3次元描像で実現できると共に、ある位
置からの相対位置の予測が可能になるという点で、優れ
た手段である。 【0234】次にワイヤフレームモデル表示WMの処理
について説明する。n角柱モデルの辺をのぞいた部分を
バックグランドカラーで塗りつぶした場合と同じ結果と
なるが、これは、n角柱モデルの面を張る(ペイント)
ための処理時間短縮のため、選択使用できるようにして
いる。 【0235】なお、このモデルでは、zバッファの小さ
い順に書くと、スコープモデル奥側のワイヤが見えてし
まう。そこで、それを取り除く陰線処理を適宜実施する
か、zバッファの大きい順に(n/2)番目のモデルデ
ータまでワイヤフレームを描くことで、陰線処理したモ
デルが構築できる。 【0236】この表示のフローを図39に示す。まずス
テップS91でn角形モデリングを行い、次のステップ
S92でモデリングで得られた頂点を直線で結ぶ。この
状態では、スコープモデル奥側のワイヤが見えてしまう
ので、次のステップS93で陰線処理を行うことでワイ
ヤフレームモデル表示WMによるスコープ像を得られ
る。 【0237】次には図23(a)では基準面表示のステ
ップS42_2と、2点マーカ表示S42_3を行う。
これらのステップS42_2、S42_3の処理は付加
的な処理である。基準面表示の処理は、ベット面等の基
準面を表示することで、スコープ形状の3次元表示を視
覚的に分かり易くする補助的な役目を担う。 【0238】この実施例ではCRTに表示される描像
は、スコープ形状のイメージのみであり、そのイメージ
と体内の臓器との位置関係は分からない。すると、視点
位置を回転させてしまうと、どの方向からスコープ形状
を眺めているのか、頭の方向がどの向きを向いているの
か等に関する情報は、テキスト表示される角度の数値情
報だけである。これは、感覚的な判断には不向きであ
る。そこで、このような判断を感覚的に行えるような補
助手段を設けた。 【0239】ここでは、図23(c)に示すようにして
実現される。まずステップS42_21のアフィン変換
を行う。この処理では世界座標系の基準表示シンボルを
視点座標系に変換する。次にステップS42_22の3
D→−2D投影を行う。視点座標系に移された基準表示
シンボルをCRT表示出来るように、2次元に投影する
変換処理を行う。 【0240】次にステップS42_23の基準面となる
ベッド等のシンボル表示を行う。スコープイメージの3
次元描像を補助するようなシンボルを表示する。シンボ
ルの具体例については、以下で触れる。 【0241】このようにすることにより、基準面位置や
基準面からのスコープ形状の離れ具合、患者の頭方向が
視覚的に判断でき、スコープ形状の位置等の判断基準を
提供したという点で優れている。次に、基準表示シンボ
ルの具体例として2_aのベッド面表示等について説明
する。 【0242】2_a:ベット面表示 世界座標系のx−y平面に平行で、z軸に垂直な基準面
を表示する。z座標はベット面(z=0)でも、その基
準となり得るような位置であれば、どの位置でも良い。
この面は、視点座標と共に移動しない。つまり視点位置
が、x軸方向y方向に回転すると、ベット面は線で表示
される。頭方向が分かるように、枕のような長方形や、
右肩、左肩或いは両方の方向にマーカを付けても良い。
これは、単純な一枚板で表されるため、スコープ描像の
邪魔にならず、視点の回転も認識できるという点で優れ
ている。 【0243】2_b:基準マーカ表示 図40(a)に代表される表示である。ここでは、両肩
方向に2つのマーカm3、m4と、足方向にマーカm5
が存在する。肩のマーカm3,m4はz座標に垂直な向
き、足方向のマーカm5はx座標に対して垂直方向を向
くため、z方向から見たときにはこの図40(a)のよ
うに線分で表示される。 【0244】そのため、視点位置がx軸方向に回転する
と両肩のマーカm3、m4が線分で表示されるように変
化し、足方向のマーカm5が正面を向き、円形のマーカ
になるので、方向が分かる。上下でマーカ数が違うの
は、頭方向を識別し易いように記述するためである。マ
ーカの数や形は任意で良く、どのマーカをどの軸に対応
付けるかも任意である。マーカを立体にして、グラデー
ションや輝度彩度等を付けても良い。この方法は、スコ
ープ形状とマーカとが重ならないため、スコープ形状が
見やすいという点で優れている。 【0245】2_c:直方体表示. 2_aのベット表示にz方向のフレームを加え、直方体
として表示したシンボルである。直方体の大きさは任意
であるが、システムの検出範囲或いはそれ以上であると
スコープ形状が直方体内で表示されることになり、スコ
ープが挿入状態にある、という感覚が増加する。さら
に、z方向にも箱の高さがあることで、モデルのz座標
を推定することが容易となる。 【0246】この方法は、スコープが挿入状態にあると
いう臨場感を引き起こすことで、スコープ形状を実際に
挿入状態にあるスコープとを結び付けやすい、という点
で優れている。逆に、スコープイメージの一角に、ブロ
ックを表示し、視点の移動に連動して回転しても良い。 【0247】2_d:混合表示 これまでに挙げた基準シンボルを組み合わせても良い。
図40(b)は、2_aのベッド面表示と2_bの基準
マーカ表示とを組み合わせた場合である。このようにす
ると、z軸に対する基準が面表示で、回転や回転したと
きの頭方向の情報がマークによって認識できる。そのほ
か表示をどのように組み合わせても良い。 【0248】このような手段は、それぞれのシンボルの
効果を共用できるという点で優れている。次に図23
(a)のステップS42_3のマーカ表示の処理を行
う。 【0249】このマーカ表示の処理では、スコープに挿
入されているソースコイル16iとは別に、単独のソー
スコイル位置を算出し、表示するまでを担う。スコープ
内に挿入された位置がどのような位置にあるのかを確認
する手段として、スコープ内のソースコイル16iとは
別個に動きうるマーカ1個以上を表示する手段を設け
た。 【0250】実際の装置上では、位置算出手段はスコー
プに挿入されているソースコイル16iに用いるものと
全く同じであり、表示手段もこれまで同様で、図23
(d)に示すようにステップS42_31のアフィン変
換→ステップS42_32の3D→2D投影→ステップ
S42_33のマーカ表示という処理になる。従って、
ここでは、マーカ形状出力の具体例としてn角形(円も
含む)による表示を説明する。マーカの表示をこのよう
な形で表示すると、色が多数使えず、スコープ形状と同
色を使わざるを得ない装置構成の場合、スコープ形状と
重なりあっても区別することが出来る。 【0251】このマーカ表示は、視点の回転に応じて形
が変化させることで、どの方向から見ているかを認識で
きる。また、視点に対して常に正面となるように対応付
けしていても良い。このときは、マーカからは視点方向
が認識できないが、常に一定の大きさのマーカが出力さ
れるという点で、優れている。 【0252】これは、また、マーカが球形であるとした
場合と同様な表現となる。尚、もしマーカが球形である
場合は、グラデーションや、彩度輝度等の情報を与える
ことによって、視点の方向や奥行きを表示することも可
能である。 【0253】このような手段を用い、体外でマーカを移
動させることで、挿入状態のスコープ形状の位置をマー
カと関連させて確認する等が可能になり、スコープ挿入
位置を実際の患者の位置と関連付けて知る捕助手段を提
供できる。これまでではn角柱モデルでの表示を説明し
たが、次にn角形連結モデルでの表示を説明する。 【0254】n角柱モデルは、そのスコープ形状がリア
ルに表示できるものの、処理時間が幾分かかる。そこ
で、モデル構成をより簡略し、高速表示を可能にしたn
角形連結モデルを構築し、選択して使用(表示)できる
ようにした。その処理フローは図41の通りである。こ
こに挙げられている処理で基本的な処理内容は、n角柱
モデルで用いた場合と同じである。そこで、違いについ
て説明する。 【0255】図41(a)のステップS42_1′の補
間&3次元モデルの構築の処理の内容を図41(b)に
示す。このモデルでは先にまずステップS42_11′
でアフィン変換を行う。 【0256】世界座標系から、視点座標系への変換であ
り、n角柱モデルでの処理(図23(b)のステップS
42_13参照)と同様である。但し、n角柱モデルで
は、補間データに対して変換を実施したが、ここでは、
ソースコイル位置データに対して先に変換を実施してい
る。こうすることで、アフィン変換量が少なくて済み、
プログラムの処理速度を向上させる。 【0257】次のステップS42_12′で3次元補間
を行う。この処理も前述と同様である。違いは、n角柱
モデルでは、世界座標系のデータであるが、ここでは視
点座標系のデータである。 【0258】次のステップS42_13′で3D→2D
投影を行う。この処理も前述と同様である。しかし、今
回は大きさのない点の投影となる。次のステップS42
_14′でn角形連結モデルの構築を行う。 【0259】このn角形連結モデルの処理内容を図42
に示す。この図42では図41(b)におけるレンダリ
ングのステップS42_15′も含めて示している。 【0260】まずステップS101で対象点から視点及
び光源までの距離を算出する。次のステップS102で
シェーディング処理を行うか否かの判断をする。シェー
ディング処理を行う場合には次のステップS103で光
源までの距離に応じて、明るさを決定する処理を行った
後、次のステップS104のパースペクティブ処理を行
うか否かの判断に進み、またシェーディング処理を行わ
ない場合にもこの判断の処理に移る。 【0261】パースペクティブ処理を行う場合には次の
ステップS105で視点までの距離に応じて大きさを決
定する処理を行った後、次のステップS106でn角形
描画の処理に進み、このn角形描画の処理で各点をn角
形の中心と一致させて各n角形を単に連結した描画を行
い、n角形を連結した形の画像にする。またパースペク
ティブ処理を行わない場合にもこの描画の処理に移る。 【0262】さらに次のステップS107でワイヤフレ
ーム表示WMを行うか否かの選択判断を行い(つまり、
ペーストモデル表示PMを行うかワイヤフレーム表示W
Mを行うかの選択を行い)、ワイヤフレーム表示WMで
ない場合には、次のステップS108のペーストモデル
での表示の処理に進み、ステップS103で決定した明
るさで内部を塗り潰す。一方、ワイヤフレーム表示を行
う場合には、次のステップS109で陰線処理を行って
ワイヤフレームモデルで表示する。 【0263】ここまでで、n角形を連結した形で、スコ
ープ像を作成する。また、得られた点をn角形モデル形
状の中心と一致させ、補間データ点の周りに‘肉付け’
がなされた格好でイメージを出力しても良い。以上の処
理で、判断の処理でNOを選択した場合には最小限の機
能をもつn角形連結モデルが出力される。 【0264】この方法は、n角柱モデルの処理時間のか
かるところを極力排除したモデルとなっており、非常に
高速(n角柱モデルの処理時間1/2以下)で表示が可
能であるといる点で優れている。 【0265】尚、図42のフローにおいて判断の処理で
YESを選択して、n多角柱モデルの時と同様な付加処
理を加え、立体感をより強調しても良い。基本的な処理
は同じであるので、違いのみが分かるような簡略な説明
とする。n角形連結モデルに対する付加機能として以下
のような4_aのパースペクティブの処理等がある。 【0266】4_a:パースペクティブ これがつかないのは、3D→2D変換を行う対象が、大
きさのない点であるためである。そして、変換の対象を
点でなく、大きさを有する形状を対象にすれば、前記し
たものと同じ効果が得られる。この形状は、任意の形で
よいが、このモデルが高速表示を実現するために考案さ
れたものであるため、本来変換を行う点を中心とする対
称形を有することが望ましい。 【0267】4_b:陰線処理 n角形内を塗りつぶすバージョンに対しては、そのモデ
リング自体が陰線処理を兼ねるため、特別な処理が不要
であるという点で優れている。ワイヤフレームバージョ
ンで陰線処理を実施する場合は、重なり部分を消してい
く処理を入れるか、n角形内をバックグランドカラーで
いったん塗りづぶしたのち、ワイヤフレームを上書きす
ることで、達成できる。 【0268】4_c:シェーディング処理 このモデルでは、スコープの面が存在しないため、シェ
ーディング処理により、スコープモデルの奥行きを表し
ても良い。具体的には、光源に最も近い側を明るく、最
も遠い側を暗く表示し、そのあいだを利用できる色の数
に応じた階調表示する。 【0269】このときは、モデルの奥行きを表現でき
る。 【0270】応用として、モデルの中央部と端部とで僅
かな階調差を持たせることも可能である。こうすると、
全体の奥行きを示すための階調は減少するが、ズコープ
モデルが階調差で膨らんだように表示されるため、スコ
ープの立体感を強調させることが出来る。 【0271】4_d:色の彩度と輝度を利用する これは、n角柱モデルと同様で、同様の効果が期待され
る。 4_e:ワイヤフレーム表示 ここでは、ワイヤフレーム表示に対して、簡便かつ陰線
処理機能を含めた表示方法を提供する。 【0272】まず、全てのワイヤフレームをn角形で表
すのではなく、根元のデータのみをn角形で表示し、そ
こから先端に向かって、半n角形をつけ加えていく方法
である(図43(a)参照)。この方法は、陰線処理を
実施することなしに、陰線処理を実施した場合と同じワ
イヤフレーム形状を作成できるという点で優れた手段で
ある。 【0273】更に、同形の半n角形を重ねるのではな
く、スコープの向きの曲率に応じて設定した角度歪を含
んだ形状を重ねても良い(図43(b)参照)。この方
法は、上記の手段の効果に加え、曲率情報が強調され、
より現実のスコープイメージに近づくという点で優れて
いる。 【0274】以上述べたようにこの第1実施例によれ
ば、内視鏡6の可撓性を有する挿入部7内に、磁界を発
生する磁界発生素子としてのソースコイル16iを、各
ソースコイル16iの形状が変化しないように絶縁性の
接着剤20等を介してプローブ15の内壁に固定したも
のを配置し、前記挿入部7が挿入される被検体の周囲の
既知の位置にソースコイル16iで発生した磁界を検出
する磁界検出素子としての3軸センスコイル22jを配
置し、各ソースコイル16iで発生される磁界をそれぞ
れ3軸センスコイル22jにより検出した検出信号から
前記既知の位置に配置された3軸センスコイル22jに
対する前記挿入部7内の各ソースコイル16iの位置を
位置算出部31により算出するようにしているので、挿
入部7を被検体の内部に挿入する場合に、この挿入部7
が屈曲されても、この挿入部7の内部の各ソースコイル
16iは固定手段により形状が変化しないように固定さ
れているので、各ソースコイル16iの位置の算出から
内視鏡6の挿入部7の位置を精度良く検出できる。ま
た、位置算出部31の出力に対し、挿入部6の形状推定
を行うように形状推定手段を設けることにより、精度の
高い挿入部6の形状推定を行うことができ、推定された
形状に対応する画像を表示することにより、視覚的に挿
入部の形状を判断し易くできる。 【0275】また、上記既知の位置にそれぞれ配置した
磁界検出手段を構成する複数の3軸のセンスコイル22
jにより、磁界発生手段を構成する1軸或は3軸のソー
スコイル16iで発生した磁界の強度と、交流駆動した
場合の位相情報と、磁界発生手段による等磁界面の形状
とを考慮して各磁界発生手段の存在する領域を検出或は
推定して、その3次元位置を算出或は推定するようにし
ているので、磁界検出手段をベッド4の隅等の既知の位
置に設置すれば、そのベッド4上の患者等の被検体に対
し、必要とされる位置検出範囲に対し、精度良く位置の
算出或は推定が可能になる。 【0276】つまり、3軸センスコイル22jをベッド
4等に数個(3つ或は4つ)配置することにより、各3
軸センスコイル22jにより検出される磁界強度によ
り、ソースコイル16iの存在する3次元領域が推定さ
れ、それぞれの3軸センスコイル22jにより推定され
た3次元領域の重なり部分からソースコイル16iの存
在領域が推定される。この場合、位相情報を利用する
と、検出範囲の外等の領域を排除できる。 【0277】また、第1実施例では、検出された磁界強
度に対応する信号から基準となる参照情報を用いて、ソ
ースコイル16iの存在する領域を推定するようにして
いるので、計算で距離算出を行うよりも領域算出を非常
に短時間に行うことができる。 【0278】また、3軸のセンスコイル22jの配置す
る数を増やすとさらに精度良くソースコイル16iの位
置検出を行うことができるし、内視鏡形状も精度良く推
定できる。 【0279】また、求めた内視鏡形状をユーザが望む視
点方向から見た場合の形状で表示させることもでき、挿
入の操作を行う視点に設定することにより挿入の作業が
容易になる等、第1実施例内で述べている多くの利点を
有する。 【0280】次に第1実施例の第1変形例を図44を参
照して説明する。第1実施例では例えば図10に示すよ
うに、ソースコイル16iによる過渡特性を考慮してセ
ンスコイル22jで検出された信号を取り込むタイミン
グを遅延させた。 【0281】これに対し、この変形例では図44に示す
ように発振器25aと増幅器24aとの間に、参照電圧
発生器58からの基準となる参照電圧と比較することに
より発振器25aの信号が各ソースコイル16iを駆動
するのに適した位相角であることを検出する位相検出器
59を配置している。参照電圧発生器58は各ソースコ
イル16iの力率角に対応した正弦波の電圧値を参照電
圧として位相検出器59に出力し、位相検出器59は発
振器25aの正弦波が参照電圧に一致した時に位相検出
信号を出力すると共に、発振器25aの正弦波を増幅器
24a側に通す。 【0282】各ソースコイル16iには正弦波を発生す
る発振器25aから位相検出器59を経て電力増幅され
たのち、切換回路28aによって選択された接点を経て
駆動電流が供給される。この駆動電流を供給するタイミ
ングは位相検出器59からタイミング制御回路30dに
伝送される位相検出信号の立ち上がりに同期して行われ
る。またセンスコイル22jの両端に励起された電圧を
増幅して同期検波した検出信号のA/Dコンバータ30
aを介してCPU30c側へ読み込まれるタイミングも
この位相検出信号の立ち上がりに同期して行われる。 【0283】ここで位相検出信号は次のように生成され
る。駆動信号の発生源となる正弦波を発生する発振器2
5aからの信号eを e=Em sin (ωt+θ) [V] と表すことができる。ここで、Em:最大振幅電圧
[V],θ:初期位相[rad],ω=2πf,f:駆
動周波数[Hz],t:時間[s]である。 【0284】それぞれのソースコイル16i毎に持った
純抵抗成分Ri [Ω]とLi [H]から求めた力率角
φiを φi= arc tan (ωLi/Ri) とすると、参照電圧 Vref=Em sin φi [V] と発信源の信号e[V]をコンパレータで比較すること
によって一致した時に位相検出信号が得られる。 【0285】供給された駆動電流i[A]は、 i=Asin(ωt+θ−φ) −Asin(θ−φ)・exp(−a
t) ここで、A=Em/(R・R+ωL・ωL),a=R/
Lとなる。この駆動電流iを表す上式において、θ=φ
としたときは右辺の第2項が0となることを示している
ので過渡直流成分が発生しないことになる。つまり、切
り換えた瞬間から定常状態のコイル駆動ができることに
なる。 【0286】したがって、コイル切換と同時にセンスコ
イル22jの検出信号のCPU側への読み込みを行うこ
とが可能になる。実際にはセンスコイル22jに励起さ
れた電圧が同期検波器26dの出力となるまでの遅延時
間を考慮して読み込むようにする。 【0287】このようにしてソースコイル16iを駆動
することによって多数のソースコイルの切り換えが行わ
れても駆動開始から検出信号の取り込み開始までの時間
が大輻に短縮されたために、システム全体の動作時間を
高速化できる。 【0288】図45はこの変形例によるソースコイルの
駆動とセンスコイルによる検出信号の読み込みの動作の
タイミング説明図を示す。図9との比較から分かるよう
にソースコイルを駆動後の短い時間Δt′で読込みを行
うことができる。 【0289】またこの変形例では精密測定のための信号
中継線をシールドする手段を設けている。図46に示す
ようにソースコイル16iに駆動電流を供給するための
信号線とセンスコイルの検出信号を伝達するための信号
線は、各コイル毎に接続された2本をツイストすること
により信号線からの輻射や外乱の重畳を減少させてい
る。 【0290】しかしこのツイストした信号線においても
前記の影響はある程度存在しているために、ソースコイ
ルの駆動信号ケーブルがセンスコイルに近づくとケーブ
ルから輻射される微弱な電磁波の影響によってそのセン
スコイルの検出信号が2〜3倍程度に振られてしまった
り、またセンスコイルの検出信号ケーブルに人体などの
浮遊容量が近づくとその浮遊容量を介して信号線に外乱
が重畳してしまったりして正確な計測ができなくなる現
象が起きてしまう。このような問題を解決し、安定かつ
正確な計測を行えるようにする。具体的な方法を次に説
明する。 【0291】まずソースコイル16iの駆動信号ケーブ
ル60aについて説明する。このケーブル60aは複数
のソースコイル16iが内蔵されたプローブ15(図4
6では簡単化のため2つのソースコイルで示している)
に接続され、各々のソースコイル16iを順次に駆動す
るための正弦波電流が流される。 【0292】このとき各ソースコイル16iに接続され
る各信号線から輻射される電磁波のうち駆動電流と同じ
周波数の成分が他のソースコイル16iの信号線に重畳
してしまい駆動したくないコイルにまで電流を流れて不
要な磁場を発生してしまうので、そのような不要な電磁
波を吸収するためにツイストした各ケーブル毎にできる
だけコイルの根元までシールド60bで覆い、駆動手段
(例えば切換回路28及び増幅回路24等を含む)側と
の接続端部をその駆動手段の基準電位に接続するように
する。 【0293】次にセンスコイル22jの検出信号ケーブ
ル40aについて説明する。このケーブル40aは3軸
センスコイル22jを構成する3個のコイルにそれぞれ
一方の端部が接続され(図46では簡単化のため1対の
ケーブルのみ示す)、各センスコイル22jの他方の端
部は同期検波手段(図8の増幅器27及び同期検波回路
26d)の入力端子に接続している。 【0294】このケーブル40aで伝送される電圧は、
数十μV〜1mV程度の微弱な信号であり、ソースコイ
ル16iからの交流磁界が人体等の浮遊容量を介してケ
ーブル40aに重畳する変動分に埋もれてしまう場合も
ある。そこでそのような不要な重畳ノイズを吸収するた
めにツイス卜した各ケーブル毎にできるだけ各コイルの
根元までシールド40bで覆い、同期検波手段側の接続
端子を同期検波手段の基準電位に接続するようにする。 【0295】さらに前記の駆動手段と前記同期検波手段
のそれぞれの基準電位点同士を接続して、同電位の状態
にする。このような構成にすることにより、ソースコイ
ル16iの駆動信号線間の干渉および輻射による漏れ信
号のセンスコイル22jヘの影響がほとんど無くなる
上、センスコイル22jの人体等による検出信号への影
響も極わずかになる。 【0296】従って、センスコイル22jの検出する信
号に含まれるノイズがほとんど無くすことができるの
で、ソースコイル16iの発生する交流磁界によってセ
ンスコイル22jに励起される信号成分が安定かつ正確
に計測できるようになる。 【0297】次に第1実施例の第2の変形例について説
明する。この第2の変形例は位置導出の確度を向上する
ためのものである。ソースコイルからある距離に位置す
るセンスコイルで得られる磁界強度からそのソースコイ
ルの存在する領域を精度良く限定してその3次元位置を
算出する場合、狭い閉空間(閉領域)を求めるためには
最低3個(あるいは3組)のセンスコイル22jが必要
である。 【0298】しかし、実際にはセンスコイル22jが3
組だけの場合では、ソースコイル16iとセンスコイル
22jの距離が近すぎたり、遠すぎたりするときには3
組の中1組でも確実に検出信号が得られなくなる可能性
があり、その場合にはソースコイル16iが存在する閉
空間を狭い範囲に限定することができなくなるため、ソ
ースコイル16iの位置導出が実質的に不可能となって
しまう。 【0299】そこで、この変形例では検出信号のレベル
によらず常に安定した状態でソースコイルの位置導出が
行えるようにする。そのため、図47に示すように4組
の3軸センスコイル22jを用いるようにした。 【0300】仮に、センスコイル22jの検出可能範囲
を半径30〜100cmであるとし、必要とする検出領
域幅を(x,y,z)=(40,60,40)[cm]
であり、サイズが(200×70cm)の内視鏡検査ベ
ッド4に4個の3軸センスコイル22jを、各座標がQ
a(0,0,0),Qb(60,0,0),Qc(6
0,100,0),Qd(0,100,0)の位置[単
位はcm]にそれぞれ設置したとする。すると、この4
点を頂点とする長方形が底面となる四角柱の中に必要と
する検出領域幅が含まれることになる。この設定におい
ては検出領域内にソースコイル16iが移動する場合、
4組のセンスコイル22jとの距離がそれぞれ30〜1
00cm以内であれば確実に位置導出できる。また4組
の中、1組のセンスコイル22jとの距離が30cm未
満のときは、その他の3組のセンスコイル22jの検出
信号を用いて位置導出を行うようにする。 【0301】上記のような設定の場合1組のセンスコイ
ル22jまでの距離が30cm未満のときは他の3組は
必ず30cm以上の距離があるようになっているため、
この確実に3組の検出信号を得ることが可能になり、精
度良く位置検出(或は位置推定)を行うことができる。
さらにソースコイル16iとセンスコイル22jの距離
が100cmより大きくなる組み合わせが1組のときも
上記の30cm未満の距離のときと同様である。 【0302】しかしソースコイル16iとセンスコイル
22jの距離が100cmより大きくなる組み合わせは
2組以上になることもあり、このときにはソースコイル
16iの駆動電流を増やすか、センスコイル22jの出
力の感度を上げるかして検出可能距離が長くなるように
して再び計測を行い、3組以上が検出可能範囲内にはい
るまでこの処理を繰り返すようにする。これによりソー
スコイル22jの位置導出が行えるようになる。 【0303】なおベッド4のサイズ或はセンスコイル2
2jの検出範囲が上記の値或は範囲と異なる条件のため
に4組の内で2組が位置検出に利用できない状況の場合
においても、ほぼ同様の方法で対処できる。例えば、検
出領域福をより広く確保したい場合にはセンスコイル2
2j同士の間隔を広げ、前述したソースコイル16iの
駆動電流増加や、センスコイル22j出力の感度アップ
と組み合わせれば可能となるが、ベッド4の輻方向(y
方向)にはベッド幅以上はそのままでは広げられない。 【0304】そこで3組以上が検出可能範囲内に入るよ
うにソースコイル16iの駆動電流減少やセンスコイル
22j出力の感度ダウンにより検出可能範囲を、センス
コイル22jに近い方にずらすことによってソースコイ
ル16iの位置導出を行えるようにすることができる。 【0305】以上のような方法により、検出信号のレベ
ルによらず常に安定した状態でソースコイルの位置導出
が行うことができる。また上述した全ての場合における
ソースコイルの位置導出において、センスコイルの組数
が3組より増える毎に閉空間の大きさがより小さくなっ
ていくので位置導出の精度は向上していく。このため検
出可能領域内にソースコイルが存在するセンスコイルの
検出信号は全て位置導出のために利用することで求める
精度を得ることができる。 【0306】図48は上述の方法の説明図を示す。図4
8における曲線C1は図16で説明した相対距離を算出
するための相対距離に対する磁界強度の測定データの例
えば最大磁界強度側のグラフを示す。実際にセンスコイ
ル22jによる検出信号からある磁界強度値が検出され
た場合、その磁界強度値からソースコイル16iとセン
スコイル22jとの距離はその強度値と交差する曲線C
1と図示しない最小磁界強度側のグラフとの間の範囲に
存在する。センスコイル22jで検出される信号は増幅
器等のダイナミックレンジ等により、精度よく検出でき
る範囲は制約される。 【0307】このため、通常の(感度等の)設定状態で
は曲線C1に対して縦軸方向に示す測定可能帯域MRの
出力値に対応して横軸方向に示す通常状態の検出範囲D
1が検出可能な距離範囲となる(センスコイル22jに
よる半径30〜100cmに該当する)。この場合、増
幅器のゲインを下げれば(つまり感度を下げれば)、検
出可能範囲を小さい範囲側にシフトすることができる
し、ソースコイル16iを駆動する駆動電流値を下げて
も小さい半径側にシフトすることができる。つまり、駆
動電流ダウン或は増幅器のゲインダウンを行うと、セン
スコイル22jによる出力値で検出できる範囲は曲線C
1の縦軸方向の値を相対的に下げた曲線C2のようにな
り、この場合には検出範囲はD2となり、小さい距離側
での検出が可能になる。 【0308】逆に駆動電流アップ或は感度アップを行う
とセンスコイル22jによる出力値で検出できる範囲は
曲線C1の縦軸方向の値を相対的に上げた曲線C3のよ
うになり、この場合には検出範囲はD3となり、大きい
距離側での検出が可能になる。 【0309】次に本発明の第2実施例を図49を参照し
て説明する。図49の内視鏡形状検出装置41は駆動信
号の周波数を変えることで、図2の分配器28を省略し
た構成になっている。 【0310】従って、ソースコイル駆動部24はソース
コイル16i毎に異なる周波数fiの駆動信号を出力す
る。ソースコイル16i毎に異なる周波数fiの駆動信
号を印加することにより、複数のソースコイル16iを
同時に駆動して高速処理を実現可能にしている。 【0311】第1実施例の内視鏡形状検出装置3におい
ては、複数のソースコイル16iはある特定の周波数の
正弦波電流により先端側に配置されたもの等から順次駆
動され、そのときのセンスコイル22jの検出信号レベ
ルによって1個ずつソースコイル16iの位置座標を検
出するための検出信号を得るようにしている。しかしこ
の方式ではソースコイル16iの個数が増えていくと1
回の形状検出にかかる時間も増大していくので、リアル
タイムに形状データを取り込むことが困難になってしま
う。 【0312】そこで、この実施例ではソースコイル16
iの数に殆ど影響されることなく、リアルタイムに形状
算出のデータを取り込むことができるようにする。次に
具体的な構成を図50に示す。 【0313】例えば12個のソースコイル16iを内蔵
したプローブの形状を検出する場合について説明する。
図50に示すように発振部25はそれぞれ異なる周波数
で発振する発振器25a,25b,…25lを有し、駆
動部24を構成する増幅器24a,24b,…24lで
それぞれ電流増幅された後、それぞれソースコイル16
a,16b,…16lに同時に印加され、それぞれ異な
る周波数の磁界を発生する。 【0314】一方、各センスコイル22jはこれらの磁
界強度に比例した検出信号を発生し、それぞれ増幅器2
7で増幅した後、検出部26を構成する同期検波回路2
6diにより、発振器25iの信号を参照して同期検波
を行い、ソースコイル16iによるセンスコイル22j
の位置の磁界強度に比例した信号成分のみを抽出する。
なお、各同期検波回路26diのバンドパスフィルタ2
6aiは発振器25iの周波数の信号のみを通す帯域に
設定されている。 【0315】各同期検波回路26diでそれぞれ同期検
波された各信号は例えば12チャンネルのA/Dコンバ
ータ30ajで高速にサンプリングされ、そのA/Dコ
ンバータ30ajに接続されたRAM30bに一旦記憶
され、さらにRAM30bのデータはCPU30c側に
読込まれ、位置算出及び形状推定の処理が行われる。そ
の他の構成は図8と同様であり、その説明を省略する。 【0316】この実施例でのソースコイル16iの駆動
及びセンスコイルでのデータ取り込の処理内容を示すフ
ローを図51に示す。ステップS111で各発振器25
iをそれぞれ異なる周波数で駆動し、それぞれのソース
コイル16iに駆動電流を流す。次に各センスコイル2
2jの検出信号をサンプリングする。この場合、各ソー
スコイル16iに駆動電流を流した状態(流しっぱなし
の状態)にできるので、過渡応答の時間だけ遅延するこ
となく各センスコイル22jの検出信号をサンプリング
できる。勿論、最初に駆動電流を流したすぐ後では、そ
の過渡応答を考慮する。 【0317】図9との比較から分かるように短時間で位
置検出或は形状検出のためのデータの取り込みを行うこ
とができる。また、この実施例では短時間で位置検出或
は形状検出のためのデータの取り込を行うことができる
ので、挿入部の動きが速い場合にも、精度の高い形状推
定等を行うことが可能になる。 【0318】なお、例えば12個のソースコイル16i
はそれぞれ整数倍でない異なる周波数(例えば、10.
0,10.5,11.0,11.5,12.0,12.
5,13.0,13.5,14.0,14.5,15.
0,15.5[KHz])の駆動電流で、同時に交流磁
界を発生させる。 【0319】この構成によれば、第1実施例の構成のソ
ースコイル1個分にかかる時間で、複数(例えば12
個)のソースコイルの位置を導出することができる。ま
た、この実施例ではモニタ画面に内視鏡形状を表示する
場合、図52に示すように患者のモデルパターンに重畳
して内視鏡形状を出力する。図52において、左側の領
域がグラフィックス出力領域で、右側がユーザが操作パ
ネル35からキー入力等により視点、回転角、視点位置
とz軸とのなす仰角等を設定するユーザインタフェース
領域である。その他の効果は第1実施例とほぼ同様であ
る。 【0320】図53は本発明の第3実施例を備えた内視
鏡システム70を示す。このシステム70は図1に示す
システム1において、3軸センスコイル22jの代わり
に図55(a)に示すように磁気抵抗素子(MR素子と
略記)76a,76b,76cで形成したセンサ75j
を用いており、センサ75jはベッド4の隅の3箇所
(又は4箇所)のそれぞれ既知の位置に取り付けてあ
る。 【0321】また、このシステム70における内視鏡形
状検出装置3′の構成を図54に示す。この装置3′は
図2において、3軸センスコイル22jの代わりにMR
素子76a,76b,76cによるセンサ75jが用い
てある。また、センスコイル出力増幅器27はセンサ出
力増幅器27′となり、相互インダクタンス検出部26
の代わりに磁界強度検出部26′が用いてある。また、
ソースコイル位置検出部31は基準データを格納したテ
ーブル31bのデータを参照して位置検出又は位置推定
を行う。 【0322】各センサ75jは図55(a)に示すよう
に磁界強度に応じて抵抗値が変化する3つのMR素子7
6a,76b,76cを立方体の互いに垂直で隣合う3
つの面にそれぞれ取り付け、これら3つのMR素子76
a,76b,76cを直列に接続して形成したセンサ7
5の2端子を磁界強度の検出信号の出力端子としてい
る。この場合、MR素子76a,76b,76cはそれ
ぞれX,Y,Z方向の磁界強度成分により各抵抗値が基
準値から変化するように設けらてある。 【0323】各MR素子76qの抵抗変化分ΔRqは図
55(c)に示すように磁界Hqの2乗に比例して変化
するので、センサ75jの2端子の抵抗変化分ΔRは、
図55(b)に示すようにx,y,z方向の磁界成分H
x,Hy,Hzそれぞれの2乗の総和になる。 【0324】この実施例ではセンサ75jの出力から磁
界強度の2乗和に比例する信号が直接検出できるメリッ
トがある。この信号は、磁界強度検出部26′で平方根
の算出により磁界強度が検出される。さらにソースコイ
ル位置検出部31でテーブル31bのデータを参照して
各ソースコイル16iの位置算出を行う。 【0325】このテーブル31bのデータは第1実施例
と同様にして得られる。つまり、図17(a)におい
て、3軸センスコイル22の代わりにセンサ75jを配
置して、図17(b)に示すような最大磁界強度の曲線
Cu及び最小磁界強度の曲線Cdの基準データをテーブ
ル化したものである。 【0326】図56は既知となる3つの位置にセンサ
A,B,C(75a,75b,75cに相当する)を配
置し、複数のソース(具体的には例えばソースコイル1
6i)の一つを駆動させると、センサA,B,Cにはソ
ースとの位置関係に対応した出力が発生する。 【0327】その時のセンサA,B,Cの各出力をそれ
ぞれνa、νb、νcとする。また、予め各センサにつ
いて、そのセンサ出力と、その出力となるはずの空間座
標群のデータをメモリ等に確保しておく。 【0328】図57は例えばセンサAについてのデータ
テーブルを示している。今、ある位置にソースが一つ存
在し、磁界を発生しているときに得られるセンサ出力ν
aを図57のテーブルのνa1〜νaLまで比較しνa
l≦νa<νak(k=l+1)となる整数lを求め
る。同様に、他のセンサ出力νb、νcに対しても条件
を満たす整数m,nを求める。 【0329】このとき、条件を満たす出力データνa
l、νbm、νcnに対応した空間座標群Pai、Pb
j、Pckが存在し、それらの関係は図58のようにな
っている。したがって、これらの共通領域となる3次元
領域がソースの空間座標領域となる。さらにその領域の
重心位置を求めてソースの3次元位置としても良い。 【0330】このようにして求めた複数のソースの空間
座標領域(或はその重心から求めた空間座標位置)を接
続する処理等を行い、さらに形状推定により内視鏡の挿
入形状を求めることができる。図58によりそれぞれ得
られた3次元位置又は領域を、各領域の重心位置等を通
る線等で接続し、挿入部の形状を推定してモニタ画面に
挿入部形状のモデル表示を行う。より簡略化して表示す
る場合には図59に示すように図58のようにして推定
されたソースコイルの3次元領域又は3次元位置のみを
3Dー2D投影等してモニタ画面に表示して挿入部形状
のモデル表示を省くようにしても良い(図59の点線は
補間した場合の線を示し、この補間を省略して表示して
も良い)。 【0331】この第3実施例は、第1実施例とほぼ同様
にテーブルを用いて位置検出を行うので、位置検出或は
位置推定の処理時間を短縮できる。また、MR素子によ
り3方向の磁界強度の平方に比例した信号の和を直接検
出できるようにしているので、磁界強度算出の処理を高
速に行うことができるメリットもある。さらに挿入部形
状をモデル的に描画する処理を省いて表示を行うことに
より、非常に高速に挿入部の挿入形状の概略を表示でき
る。また、図59のようにまず表示した後に、より視覚
的に分かり易いモデル(上述のn角柱モデル等)で描画
するようにしても良い。 【0332】図60(a)は第4実施例の内視鏡形状検
出装置42を示す。この第3実施例は図2において、プ
ローブ15側に複数のセンサ、つまり複数のセンスコイ
ル43iを内蔵し、ベッド側に磁界発生源、つまり複数
の3軸ソースコイル44jを配置した構成である。第1
実施例と同様に内視鏡内及びベッド4に、それぞれが既
知となる位置に設置される。 【0333】従って、分配器28を経た駆動信号は各3
軸ソースコイル44jに順次印加され、プローブ15側
のセンスコイル43iで検出された信号は増幅器27で
増幅され、検出部26を経て形状算出部30を構成する
(センスコイル)位置検出部31′に入力される。 【0334】この位置検出部31′は3軸ソースコイル
44jを基準としてセンスコイル43iの位置を相対的
に検出する。その他の構成は第1実施例と同様である。
また、この変形例の効果も第1実施例とほぼ同様であ
る。 【0335】図60(b)は第4実施例の変形例の内視
鏡形状検出装置42′を示す。この変形例は図53
(a)において、3軸センスコイル43iが1軸センス
コイル43i′に、1軸ソースコイル44jが3軸ソー
スコイル44j′に変更したものであり、その他は第3
実施例と同様の構成である。又、その効果もほぼ同様で
ある。 【0336】図61(a)は本発明の第5実施例の内視
鏡形状検出装置45を示す。この第5実施例は図60
(a)において、駆動信号の周波数を変えることで、図
60(a)の分配器28を省略した構成になっている。 【0337】従って、駆動部24はソースコイル44j
毎に異なる周波数fjの駆動信号を出力する。その他は
第4実施例と同様の構成である。この第5実施例の効果
も第2実施例とほぼ同様である。 【0338】なお、第1ないし第5実施例或は変形例に
おいて、センスコイルからの信号を増幅後に、デジタル
変換しその後の検波等をすべてデジタル信号処理しても
よい。 【0339】また、最大の関心位置である内視鏡の先端
部のみに、1つのソースコイル或はセンスコイルを内蔵
してもよい。この場合には内視鏡の先端部の位置を検出
する内視鏡先端部位置検出装置として機能することにな
る。次に本発明の第6実施例を図62を参照して説明す
る。図62は第6実施例を含む内視鏡システム51を示
す。 【0340】上述の実施例及び変形例では、推定された
内視鏡形状は専用の表示装置としてのモニタ23に描出
されていたが、この実施例ではモニタ23に出力される
映像信号を内視鏡画像を表示するモニタ12で切り換え
て表示するようにしている。このため、検出装置本体2
1の出力は接続ケーブル52を介してビデオプロセッサ
11の外部映像信号入力端に入力され、切り換えスイッ
チ53を操作することによって、カラーモニタ12の表
示面に内視鏡像及び内視鏡形状を選択表示することがで
きるようにしている。 【0341】さらにこの実施例ではビデオプロセッサ1
1側の(CCD読み出しのドライブ信号のタイミングを
決定する)基準信号がケーブル54を介して形状検出装
置本体21に送るようにしている。そして、内視鏡形状
の検出のために、ソースコイル16iに駆動信号を印加
するタイミングは、ドライブ信号が出力されていない期
間に行うようにタイミング調整を行うようにしている。 【0342】図63はこのシステム51における動作期
間の様子を示す。ビデオプロセッサ11内の光源部は図
63(a)に示すようにR、G、Bの面順次光で順次照
明する。そして、内視鏡6に内蔵された図示しないCC
Dには図63(b)に示すように照明が行われていない
期間に、CCDドライブ期間が設定され、このCCDド
ライブ期間内にCCDをドライブするCCDドライブ信
号が印加され、このCCDで光電変換された画像信号
(撮像信号)が読み出される。 【0343】一方、駆動信号が出力される駆動信号期間
はCCDドライブ信号が出力されるCCDドライブ期間
以外の期間、つまり照明(露光)期間内となるようにし
て、駆動信号が撮像信号に影響を及ぼさないようにする
と共に、CCDドライブ信号がセンスコイルによる検出
信号に影響を及ぼすことも防止できるようにしている。
つまり、それぞれの機能の相互の干渉を解消する手段を
構築している。その他の構成は図1に示す第1実施例と
同様の構成である。 【0344】この実施例によれば、内視鏡形状の検出の
ための駆動信号が内視鏡画像信号にノイズとなることを
防止できると共に、CCDドライブ信号がセンスコイル
による検出信号のノイズとなることを防止できる。その
他の作用及び効果は第1実施例とほぼ同様である。 【0345】なお、この第6実施例において、ピクチャ
インピクチャ方式で、内視鏡像に内視鏡形状を、或は内
視鏡形状に内視鏡像を表示するようにしてもよい。ま
た、第6実施例において、撮像信号と干渉することがな
いように内視鏡形状を検出する場合には、内視鏡観察画
像をフリーズし、画像にノイズが混入しないようにして
もよい。(図1の操作パネル35に設定用の機能をいれ
る)。 【0346】また、画像の取込みのフィールドごと、フ
レームごと、数フレームごと、数フィールドごと、内視
鏡形状描出の処理完了ごとに、観察画像取込みを自動的
に中断して形状検出のための磁界発生、磁界強度取込み
を行ってもよい。 【0347】次に本発明の第7実施例を備えた内視鏡シ
ステム61を図64を参照して説明する。このシステム
61は、図62の内視鏡システム51において、さらに
ヘッドマウントディスプレイ(以下、HMDと略記)6
2と、患者5の位置確認用のTVカメラ63と、このT
Vカメラ63から患者5の体の輪郭を抽出するコンピュ
ータ64と、バーチャルリアリティ用の画像処理を行う
画像処理装置65を有する。 【0348】画像処理装置65は形状検出装置本体21
の例えば形状画像生成部32(図2参照)と接続され、
形状画像生成部32で生成される形状画像を画像処理し
て視点を少し変えた位置での右眼(又は左眼)観察用の
形状画像生成し、形状画像生成部32で生成される形状
画像を左眼用形状画像として共に、モニタ信号生成部3
3を経てHMD62の(右眼観察用及び左眼観察用)液
晶ディスプレイに出力し、HMD62をヘッドに装着し
た術者はバーチャルリアリティで内視鏡形状を立体観察
することができるようにしている。 【0349】また、この実施例ではTVカメラ63によ
り、ベッド4上の患者5の位置を検出し、患者5の体の
形状の映像信号を生成することによって、この体の形状
にオーバラップして内視鏡形状をバーチャルリアリティ
で観察できるようにしている。このように体の形状にオ
ーバラップ表示することにより、内視鏡6の挿入部7が
実際にどの部分まで挿入されているかが分かるようにし
ている。なお、カラーモニタ12には図62の場合と同
様に内視鏡画像と、HMD62の一方の液晶ディスプレ
イに表示される(体の形状にオーバラップ表示される)
内視鏡形状との一方を選択して表示することができる。 【0350】図65はTVカメラ63により、ベッド4
上の患者5の位置を検出する方法の説明図を示してい
る。図65において、TVカメラ63で撮像された画像
はケーブルの下に点線で示した矢印の画像であり、内視
鏡形状検出装置3による画像はその下に示した画像であ
り、コンピュータ64で輪郭抽出を行い、(モニタ信号
生成部33等を経て)図のように重ねて表示する。患者
5の体には、位置、方向を検出するための、ボディマー
カ67が装着されている。これは、単数でも複数でもよ
い。 【0351】ボディマーカ67には、位置検出用のコイ
ルが内蔵されている。このボディマーカの設置位置を患
者5の骨盤の横位置など基準点に設けて、内視鏡形状の
表示の際、基準的な体形のグラフィックモデルと重ねて
表示してもよい。 【0352】患者が内視鏡検査用ベッド4に寝た場合
に、ベッド4の上方に設けられた位置確認用のTVカメ
ラ63で、ボディマーカ67も含めて、コンピュータ6
4に画像を取り込む。患者5の体に装着されたボディマ
ーカ67は患者5の輪郭線の部分であるので、これを基
準に、患者5の輪郭画像のみを抽出して形状表示と重ね
合わせてカラーモニタ12等に描出する。 【0353】重ね合わせの画像は、内視鏡検査の前に、
あらかじめ取り込んだ患者5の体の全周画像をもとに画
像、もしくは磁気的に求めたボディマーカ67の位置か
ら、患者5の方向を導出し、コンピュータ64で合成形
成して表示してもよい。実際にTVカメラ63等で取り
込んだ画像上の色(ベッド等)が、形状検出装置で合成
して表示する内視鏡の色と類似の場合には、形状がカラ
ーモニタ12上で判別しづらくなる。 【0354】そこで、使用者が、表示される内視鏡形状
の色を変えられるようにしてもよい。また、カラーモニ
タ12上に表示される内視鏡の太さも変えられるように
してもよい。 【0355】患者5の体の方向を検出することで、カラ
ーモニタ12に表示する画像は、常に患者5の体の正面
方向からの画像とするようにしてもよい。当然、得られ
た画像を、回転させられるようにしてもよい。このよう
にすれば、使用者の視点と同じ所からの画像に変換が可
能であるので、使用者が内視鏡形状を誤って認識するこ
とを無くすことができる。 【0356】上記の例では、使用者が、自分の視点に合
わせて得られた画像を回転させていたが、使用者にもボ
ディマーカ67と同様に位置検出用のセンサを装着すれ
ば、自動的に画像を回転等変形させることができる。使
用者の場合には、内視鏡6の挿入操作があるので、位置
移動が大きく、使用者の動きを妨げない所に、装着する
ことになる。また、センサの位置は使用者の視点と同じ
には物理的にできない。(頭蓋内にセンサを設置しなけ
ればならなくなる)そこで、使用する際に、センサ位置
と視点を合わせ込むための調整手段を設けてもよい。 【0357】例えば、内視鏡検査用ベッド4の上に形状
検出用のプローブを置いて、表示されるプローブ形状が
実際の見え方と同様になるように、回転、拡大縮小し、
その状態で、視点補正用のスイッチを押すことで、視点
とセンサ位置のオフセット調整を行う。 【0358】これは、先に述べたHMD62利用の場合
も同じように行う必要がある。HMD62にセンサ68
を固定してもよい。こうすれば、目線とセンサ位置があ
まり差がないため、ほとんど補正なしに使用することが
可能である。磁気的なセンサを用いて使用者の位置を検
出する場合には、内視鏡形状と同様に磁気結合を利用す
るが、内視鏡形状検出用プローブ15内のソースコイル
16iの位置の検出と同時に駆動するのではなく、時分
割で駆動することで、相互の磁気干渉を低減するように
してもよい。図66はこの時分割で駆動する場合の説明
図を示す。 【0359】幅の狭いパルス期間がHMD62の固定さ
れた磁気的なセンサを駆動する期間を示し、幅の長いパ
ルス期間が内視鏡形状検出のためのソースコイル16i
を駆動する期間を示す。 【0360】この実施例によれば、バーチャルリアリテ
ィで内視鏡形状を立体観察することができるので、内視
鏡6による検査とか内視鏡6を用いた処置等を行う場
合、内視鏡6の挿入部7の先端部を目的とする対象部位
付近にまで導入する作業等がより容易かつ短時間にでき
る等のメリットがある。その他は第1実施例と同様の効
果を有する。 【0361】なお、HMD62に固定された磁気的なセ
ンサと内視鏡形状検出のソースコイルとを駆動する場
合、時分割で駆動する代わりに、それぞれの周波数を変
えて、検波することで完全に同時駆動してもよい。この
場合には、すべてのセンサ位置が同時に得られるので、
内視鏡挿入でその位置、形状、使用者位置が早く変化し
てもそれに追随して、すばやく位置、形状が得られる。
これらの処理は、よく知られた直交検波を用いることが
できるが、アナログでも、A/D変換してデジタル的に
処理を行ってもよい。 【0362】これらの位置検出に用いる磁界発生用のコ
イル、磁界検出用のコイルは、それぞれのコアの特性の
ばらつき、巻き線のばらつき、周囲温度の差等で、同じ
電流を供給しても発生する磁界強度のばらつき、同じ磁
界強度の場にあっても、得られる検出信号強度のばらつ
きが生じてしまう。 【0363】そこで、あらかじめ、そのばらつきを同じ
磁界強度を発生するための電流値を測定し、ばらつき補
正できるようにする。例えば、ソースコイルから軸方向
30cmの所で2ガウスの強度が得られるようにするた
めの電流値を測定し、基準の電流値との比をテーブル値
として記憶し、その比で駆動するようにする。センスコ
イルも同様に2ガウスの磁界強度での信号出力をあらか
じめ測定し、基準値との比をテーブルとし、検出信号に
かけることで補正を行う。 【0364】この補正係数はコイルごとに設定する必要
があるので、装置に設けられたキーボードから設定でき
るようにしてもよい。また、プローブ15のコネクタ内
に設けられたROMに値を、記憶させておき自動的に読
み込まれるようにしてもよい。また、記憶させる値とか
設定する値は、圧縮してコード化してもよい。内視鏡検
査用ベッド4に設置するコイルは、故障時以外は装置と
の組み合わせは変化しないため、装置組立時にばらつき
の補正量を設定しておけばよい。 【0365】ベッド側のコイルはこのように、基本的に
は常に同じ装置と組み合わされている。また、形状検出
用のプローブ15における各コイルの間隔は、あらかじ
め既知の値にて組立られている。そこで、ベッド中央に
直線上にプローブ15を置いて、ばらつき補正用のスイ
ッチを押すことでプローブ15内の各コイルのばらつき
を補正するようにしてもよい。また、検出された位置が
直線上に並ぶように、或は間隔が既知の値になるよう
に、補正係数を設定したり、駆動電流を調整したりして
も良い。このようにすれば、プローブ15内に高価なR
OMを内蔵する必要もなくなる(これらは、形状検出用
の特殊内視鏡の場合も同様)。 【0366】次に本発明の第8実施例を説明する。一般
に位置検出に用いられるセンスコイルの検出可能な範囲
は、装置のダイナミックレンジに依存する。そのため、
検出信号のレベルが大きくなるソースコイルとセンスコ
イルが接近している場合の小さい距離がから、検出でき
る信号レベルが微小となる両者の矩離が遠い場合まで、
充分にカバーできるダイナミックレンジが要求される。 【0367】しかし、実際の内視鏡検査では、検査用の
ベッドが用いられ、患者はベッドの上に存在しているの
で、ベッドの上の領域のみが検出でされば良く、また一
般的な体格の患者であれば、内視鏡挿入で考えられる内
視鏡の位置は、ごく限定された領域となる。 【0368】つまり、実用上限定されたダィナミックレ
ンジを有していればよい。一方、表示される画像を考え
ると、内視鏡画像のみが表示されると、一般には、どち
らの方向の視点から描画されているのかを判断しにく
い。そこで、この実施例では検出しうる領域の表示を、
視点方向を術者に確認させるためのものとして用意す
る。 【0369】この領域の内部であれば、充分な検出精度
が得られるので、内視鏡の形状表示はこの領域の内部に
存在する物に対してのみ実施する。この処理のフローを
図67に示す。 【0370】予め基準となる直方体等の値を検出範囲
(検出領域)に設定しておき、ステップS121でこの
検出範囲を取得する。つまり、実際に視野座標系からの
検出範囲を基準データとして取り込む。次のステップS
122でスコープイメージ描画の構築を開始する。この
場合、コイル位置を補間する事で得られる内視鏡の位置
座標を、検出領域を囲む面と比較し、検出領域内か否か
を判断する(ステップS123)。 【0371】比較して、領域内部と判断された場合のみ
その画像データをビデオRAMに格納し(ステップS1
24)、範囲の外の場合にはそのデータを破棄する(ス
テップS125)。ビデオRAMに格納した画像データ
をCRTに表示し(ステップS126)、イメージ構築
の処理が終了かを判断し(ステップS126)、この処
理が終了するまで行う。 【0372】この実施例では検出範囲内の場合には表示
し、検出範囲外の場合には表示を行わないで終了する。
この検出領域の外に存在する内視鏡形状は、その位置精
度が充分ではないので表示しないようにしている。 【0373】しかし、領域の外に存在する形状を全く表
示しないとすると、患者の移動などで内視鏡のほとんど
が、領域外になってしまう場合には、殆ど形状が表示さ
れなくなってしまう場合も考えられる。そこで、例えば
図68に示すように領域の内と外とで異なる表示方法で
表示するようにしても良い。図68では検出範囲内か否
かの判断の処理(ステップS123)において、範囲内
の場合には第1RAMに格納し(ステップS124
a)、範囲外の場合には第2RAMに格納する(ステッ
プS125a)。これら第1RAM及び第2RAMに格
納された画像データを異なる表示濃度等、表示方法を変
えてCRTに表示する(ステップS126a)。その他
は図66と同じ処理内容である。 【0374】検出範囲の内と外で表示濃度の濃淡等を変
更するものに限定されるものでなく、例えば領域の外に
対しては(領域の内とは)別の色系統(内視鏡が暖色系
なら寒色)で表示するようにしても良い(例えばそのよ
うなLUTを用意する)。さらに描画に使用するピクセ
ルを間引いて表示画像を粗くする。(表示マスクを用意
しEXORをとる、ORをとるなどする)ようにしても
よい。連続した内視鏡形状が検出精度と併せて表示され
るので、内視鏡形状が確実に得られる。 【0375】つまり、ソースコイルの位置を補間する事
で得られる内視鏡の位置座標を、領域を囲む面と比較
し、この比較により、領域内部と判断された場合のみ通
常描画するようにした内視鏡形状検出装置の描画方法に
よれば、精度の良い形状表示を行うことができる。な
お、この図67又は図68の処理を第1実施例の図15
のステップS42内で行うようにしても良い。 【0376】次に本発明の第9実施例を説明する。上述
の実施例等では内視鏡形状を表示する場合には、コンピ
ュータグラフィックとして表示するようにしているのに
対し、この実施例では例えば内視鏡実画像で表示するも
のである。 【0377】検出された或は推定された内視鏡形状は、
コンピュータ内部でワイヤフレーム等で描画したり、光
源を設定し、設定した面の陰影処理をしたりして表示す
る事等を説明した。 【0378】しかしながら、一般にこの画像処理は、高
速な演算、描画能力が要求されコンピュータの処理速度
や、内蔵しているメモリの容量により、待ち時間の少な
い快適な描画速度を得ることが困難になる場合も在り得
る。この場合には描画速度を向上するために、処理が簡
単なモデルが望まれる。しかし、あまり簡単化したモデ
ルでは実際の内視鏡の画像とは大きく異なり、内視鏡を
描出しても、内視鏡そのものを想起させるものになりに
くくなる恐れがある。 【0379】このような場合にはこの実施例を採用する
ことにより、処理能力の小さいコンピュータ等でも高速
に且つ内視鏡の形状をより把握しやすい形状で表示する
ことが可能になる。このため、この実施例では、テクス
チャを張り付けて内視鏡形状を表示する手段を構成し、
張り付けるテクスチャとして実際の内視鏡の画像を予め
スキャナで取り込んでROMの中に格納し、さまざまな
テクスチャを画像パターンとして用意する。つまり、テ
クスチャとして、あらかじめパターンを高速な半導体メ
モリの上に用意しておく。そして図69に示すように検
出された内視鏡の位置に対応する座標と対応するテクス
チャのパターン中心の座標が一致するようにテクスチャ
を貼り付けを行う。 【0380】貼り付けるテクスチャがこの図69に示す
ように四角を基本とする場合には、内視鏡形状の状態に
よって、表示される画像に段差が発生してしまうので、
ペジェ曲線やスプライン曲線で外郭を接続してもよい。
また公知のアンチェイリアスを施すようにしてもよい。 【0381】使用するテクスチャは図70(a)に示す
ようにAからHの光源方向に対応し内視鏡挿入部7の画
像を取り込んで用意しておく。光源の方向は、記憶領域
の大ききに応じて、また表示される画像の品質にあわせ
て適宜増減してテクスチャを用意できる事はいうまでも
ない。 【0382】また、内視鏡挿入部7が傾いている場合の
画像7aを図70(b),(c)を別に用意しておく事
も可能である。内視鏡挿入部7自身の傾きと光源方向に
合わせたテクスチャを数多く記憶させておけばおくほ
ど、画像表示のための演算が減り、より高速な描画が可
能となる。 【0383】内視鏡の画像と、背景とを際だたせるため
に、公知のエッジ強調をおこなってもよい。この実施例
によれば内視鏡のイメージを構成するための表示用メモ
リとしてのビデオRAMに、画像パターンを予め書き込
んだROMの画像を書き込むことになる。 【0384】これは、内視鏡が存在する座標が求められ
た後では、単に、対応じたパターンをソートして書き込
むという、メモリ間のデータ転送を行えばよいことにな
り、複雑な演算処理は不要となり、描画を行う速度を非
常に高速に行うことが可能になる。 【0385】また、使用するテクスチャが、実際の内視
鏡を用いた物であるので、直感的に内視鏡形状のイメー
ジがし易くなる。また、既存の内視鏡と同じ色で、表示
できるため、実際の内視鏡の形状を術者の頭の中で再構
成する事が非常に容易にできる。 【0386】次に本発明の第10実施例を説明する。こ
の実施例は表示色を一定の長さ毎に切り替えるようにし
たものである。挿入されている内視鏡挿入部の形状は、
コンピューターグラフィックにて、モニタ上に表示され
るが、実際の内視鏡挿入部の外装とは違い、挿入長を示
す表示がされていなかった。 【0387】そのため、内蔵されているコイルの位置を
内視鏡形状とは別の色を用いて、表示する等していた
が、実際に患者の体内にどの程度の長さが挿入されてい
るかを確認するには、モニタ上の画像から術者が判断す
る必要があった。 【0388】特に位置検出用のコイルの設置間隔を一定
にしておき、コイルの位置を他の疑似的内視鏡鏡表示と
区別し(たとえば、内視鏡はグレースケールで、コイル
位置は赤い点で表す)ておけば、何個分のコイルが表示
されているかで、挿入長を得る事ができる。しかし、実
際に内視鏡検査を行う場合には、内視鏡の挿入が目的で
はなく、体内組織の観察、処置が目的であるため、余計
な計数作業は、術者の負担となる。 【0389】そこで、コンピューターグラフィックで表
示される内視鏡形状を、一定の長さ毎に基本色を変えて
表示するようにする。たとえば、装置で表示可能な色に
よるカラーチャート上で引いた直線上で、ある程度離れ
た色を、基本色として設定する。 【0390】これを、描画長に応じて、繰り返すこと
で、一定距離毎に色が変化させられる。この一定距離
は、使用者が設定できるようにしてもよい。 【0391】コイル位置のみを別の色で表現するより
も、多くの描画面積をとれるので、視覚的に簡単に挿入
長を理解できる。グラデーションの変化の繰り返しで表
現するようにしてもよい。白黒2値画面では貼り付ける
パターンを変えるようにしてもよい。 【0392】簡単のため、内視鏡挿入部が直線であった
場合の画像を図71(a)に示す。先端から一定の長さ
毎にCa,Cb,Cc,Cd,Ceと色が変化して表示
されるようにしている。 【0393】このような表示は図71(b)に示すよう
に貼り付ける色Ca,…,Chのデータをテクスチャエ
リア内の所定のアドレス位置にそれぞれ格納して、順次
読み出すことで実現可能である。各パターンは使用者
が、自由に設定できるようにしてもよい。 【0394】描画の基本的な流れを図72に示す。ま
ず、ステップS131でパラメータnを0に初期化す
る。次のステップS132で、挿入は先端部から行われ
るので先端の位置を検出し、この位置をPsn(ここで
はn=0)とし、この位置Psnから使用者が設定した
距離lとなる内視鏡位置上の位置Psn+1を探索す
る。 【0395】次のステップS133で、パラメータnが
検出された挿入部長さ/lに等しい或はより小さいか否
かを判断し(つまりn≦検出された挿入部長さ/l)、
この条件を満足する場合にはnをn+1にして(ステッ
プS134)、再びステップS132に戻り、同様の処
理を繰り返す。 【0396】一方、条件を満足しない場合には、次のス
テップS135に進み、先端側から探索された距離lご
とに異なる色で表示する、つまり図71(a)のように
表示してこの処理を終了する。 【0397】次に本発明の第11実施例を図73を参照
して説明する。この実施例は周辺画像を取り込んで表示
するものである。磁気で検出された内視鏡の形状表示を
コンピュータグラフィックで行う場合に、生体組織等
は、検出困難であるので、内視鏡のみしか表示されな
い。そのため、生体と内視鏡の位置関係が直感的にはわ
かりにくい。 【0398】これを解決するために、第1実施例では、
ベッドの平面等の基準面を表示するようにした。この場
合、コンピュータで作成したテクスチャであるので、実
際の内視鏡室の光景とは異なり、すぐに、実際の内視鏡
と対応付けて形状を認識しづらい場合もあり得る。これ
を防ぐためにこの実施例のように周辺画像を取り込んで
表示するようにしても良い。 【0399】図73に示す第11実施例の内視鏡形状検
出装置101では、形状検出装置本体21にはビデオ入
力装置としてのビデオカメラ102が接続され、このビ
デオカメラ102で内視鏡検査室103を撮像する。 【0400】この内視鏡検査室103にはベッド4等が
配置され、ベッド4等の画像がビデオカメラ102で撮
像され、撮像された画像信号として形状検出装置本体2
1に出力される。この形状検出装置本体21は入力され
る画像信号を、画像処理部21a内のA/Dコンバータ
でデジタル信号に変換してメモリに格納する。このメモ
リの画像はモニタ信号生成部を経てモニタ23に再生す
る。 【0401】術者はモニタ23に表示された画像に対
し、キーボード35a及びマウス35bを操作して図7
4に示す処理を行わせて、内視鏡形状の表示の際に背景
画像として表示させることができるようにしている。 【0402】次に図74のフロ−を説明する。まず、ス
テップS141でビデオカメラ102による画像の取り
込を行う。つまりビデオカメラ102からの画像信号
を、A/D変換して、メモリに記憶する。 【0403】次のステップS142で記憶された画像
を、モニタ上に再生し、再生された画像を修正する処理
を行う。つまり、フォトレタッチソフト等で不要な画像
部分やノイズの部分を修正し、修正した画像のうち必要
なエリアをマウス35bで選択し、張り付け用画像とし
てメモリに記憶しておく。 【0404】次のステップS143で、内視鏡形状検出
制御プログラムを呼び出し、かつメモリに記憶した張り
付け用画像も読み込み、背景画面として貼り付ける領域
を指定する。 【0405】次のステップS144で、変形や拡大、縮
小を行って、形状検出装置の形状表示画像との合わせ込
み(混合)を行った後に、ステップS145で貼り込み
データを確定させることにより背景画像が確定する。こ
れにより、実際の内視鏡室の背景の中に検出された内視
鏡の形状が表現されるので、患者の体内の内視鏡の形状
が理解しやすい。 【0406】次に本発明の第12実施例を説明する。こ
の実施例はソースコイルを駆動するケーブルを用いない
で無線で駆動するようにした。第1実施例等ではソース
コイルの位置を検出するために、センスコイルで磁界強
度に対応した検出信号を得るようにしている。この場
合、微少な信号を検出するために、同期検波を行ってい
る。そして、ソースコイルの駆動信号と同じ周波数の信
号を抜き出すために、駆動信号に基づく参照信号を用い
て検波部で、受信信号に対して直交検波を行い、受信信
号の振幅と、駆動信号に対する位相を得るようにしてい
る。 【0407】この場合、駆動信号はケーブルを経由して
形状検出装置側の検波部に伝送しているが、そのケーブ
ルが術者の自由な動きを制限したり、患者にマーカとし
てソースコイルを設けた場合には、患者の自由な体の動
きを制限してしまう可能性がある。そこで、この実施例
では参照信号を生成する信号を無線で伝送できるように
して無線で位置検出を行うことのできる装置を説明す
る。 【0408】図75はソースコイルを設けたプローブ1
31側の構成を示す。電池、又は外部からの電磁界によ
り交流信号を発生するアンテナコイル等で構成される電
力供給手段132は電源手段133に電力を供給し、こ
の電源手段133は安定化した直流電源を生成し、発振
手段134等に動作に必要な電圧を供給する。 【0409】発振手段134は所定の周波数で発振し、
この発振信号を放射手段135に印加し、放射手段13
5は一定のレベルの駆動信号となるように増幅して内部
のソースコイル136iに印加し、その周囲に磁界を発
生させる。 【0410】また、外部同期のための基準パルスを生成
する基準信号発生手段137は発振手段134の発振信
号から基準となる基準パルスを生成し、放射手段138
に供給して放射手段138から放射する。 【0411】この放射手段138は、駆動信号の振幅を
一定にするためのAGC回路を備え、外部同期の為の基
準パルスを拡散スペクトラム法を用いて送出する。図7
6は図75をより具体的に構成したものを示す。電力供
給手段132を構成するアンテナコイル132aで発生
した交流信号は電源手段133を構成する整流器及びコ
ンデンサによる直流化回路133aで整流されて直流に
変換され、さらに安定化回路133bにより一定の直流
電源電圧にされる。 【0412】この直流電源電圧は発振手段134を構成
する発振器134aに印加され、所定の周波数で発振
し、放射手段135を構成するAGC回路135aによ
り一定のレベルまで増幅され、さらに切換スイッチ13
5bを介して順次ソースコイル136iに印加される。 【0413】また、基準信号発生手段137を構成する
拡散符号発生器137aは、発振器134aの出力がゼ
ロになったところで0、次のゼロクロス点で1となるよ
うに発振信号出力レベルをモニタし、パルス信号を形成
する。このパルス信号は変調器138aでたとえば、F
SK変調され、さらに拡散変調器138bでPN符号を
用いて拡散変調される。拡散変調された信号は必要に応
じて増幅され、基準パルス送信用コイル138cから放
射する。この信号スペクトルはブロードになる。 【0414】なお、切換スイッチ135bは拡散符号発
生器137aの出力をカウントするカウンタ等を用いて
形成した切換制御器135cにより切換えが行われる。
一方、センスコイル22jを設けた形状検出装置本体側
の参照信号生成回路141の構成を図77(a)に示
す。 【0415】形状検出装置本体は参照信号生成回路14
1を有し、上記コイル138cから放射された信号をア
ンテナコイル142で受信する。受信された信号は、送
信側と同様の拡散符号発生器143のPN符号を参照し
て、逆拡散回路144で逆拡散され、BPF145でフ
ィルタリングされた後、復調回路146で元の信号に戻
される。 【0416】従って、この復調された信号は基準駆動信
号としてのパルス信号にするため、PLLループを形成
し、このPLLループで基準周波数に位相ロックを行
う。位相ロックがかけられて、基準周波数に同調された
信号が、基準位相が揃った参照波(参照信号)となり、
この参照波は同期検波回路に出力され、センスコイルで
検出した検出信号に対して同期検波に使用される。 【0417】なお、受信側のPN符号は送信側と一致し
ないと、拡散を行う事になり、信号は再生されない。つ
まり、位置を検出すべきコイルすべてのPN符号を変え
ておけば混信はなく、同時に多数の参照波を接続ケーブ
ルなしに得る事ができる。つまり、図50に適用すれ
ば、同時にソースコイルの駆動及びセンスコイルによる
検出を無線で行うことができる。なお、変調及び復調は
公知のどのような方式を採用しても良い。 【0418】なお、電力供給手段132として図76の
ようにアンテナコイル132aを採用した場合には形状
検出装置側或はこの装置とも別体で電磁界等を発生して
そのエネルギをアンテナコイル132aに供給するエネ
ルギ供給手段が必要となり、このエネルギ供給手段は1
47は例えば図77(b)に示すように発振器148と
その発振出力を放射するコイル149と、直流電源15
0とから構成され、この直流電源150は電池でも商用
電源から整流等で生成した電源を利用しても良い。 【0419】発振器149は例えば上記発振器134a
の周波数よりもはるかに高い周波数(例えば数10MH
z〜数100)に設定され、発振器134aの周波数で
発生される磁界に殆ど影響を及ぼさない。なお、送信側
の被変調波は、駆動信号(発振信号)そのものでもよ
い。 【0420】また、この実施例をマーカの表示に利用す
ることもできる。図78(a)はこの第12実施例の変
形例の無線式の磁界発生ユニット159を示す。この無
線式磁界発生ユニット159はコイルユニット152と
駆動ユニット156とから構成される。 【0421】例えば、図78(a)に示すように位置を
知りたい対象物に装着され、その位置検出のための磁界
発生に使用されるソースコイル151を内蔵したコイル
ユニット152にコネクタ153を設け、このソースコ
イル151を駆動する駆動回路154及び電池155を
内蔵した駆動ユニット156のコネクタ受け157で接
続することにより、マーカ用の位置検出に使用される無
線式の磁界発生手段を構成している。 【0422】上記駆動回路154及び電池155は、図
76において、AGC回路135aの出力端にコネクタ
受け157を接続し、このコネクタ受け157にコネク
タ153を介して接続される1つのソースコイル151
のみを駆動する構成にしたものとなる。 【0423】また、図78(b)に示すように駆動ユニ
ット156を無理なく設置できる位置までケーブル15
8で離してコイルユニット152と駆動ユニット156
とを接続するようにしても良い。このケーブル158の
両端にはコネクタ153及びコネクタ受け157に接続
できるコネクタ手段が設けてある。なお、コネクタ15
3等を設けないでケーブル158でコイルユニット15
2と駆動ユニット156とを接続するようにしても良
い。 【0424】このような構造にすると、形状検出装置側
とマーカに用いるコイル側との間のケーブルを省くこと
ができるので、患者に取り付ける場合には患者の動きに
殆ど制約されないし、術者が使用する場合には術者の動
きに殆ど制約されない。 【0425】次に本発明の第13実施例を説明する。こ
の実施例は視覚的に分かり易いマーカ表示として例えば
掌の位置を表示するようにしたものである。これを、実
現するために、ソースコイルもしくはセンスコイルの少
なくとも一方を着脱可能に、掌等の任意の場所に固定で
きる手段を設ける。 【0426】この第12実施例は例えば第1実施例の図
2において、さらに図79(a)に示す掌位置検出用デ
バイス111をマーカ表示のための磁界発生手段として
備えている。 【0427】このデバイス111は図79(b)の分解
図に示すように掌の位置を検出するための2つのソース
コイル116a,116bを有し、これらをフレキシブ
ルな薄い板112a,112b(例えばスチロール樹脂
等の高分子体の柔軟な材質)の間に接着剤で固定され、
また一方の板112aの外側の面(表面)には図79
(a)のように固定の際の方向性を指示する指標114
が設けてあり、さらに他方の板112bの裏面には着脱
自在の固定手段として接着剤113が塗布されている。 【0428】そして図79(c)に示すようにこの接着
剤113により、術者或は介助者の掌(又は手袋)11
5に張り付けられるようにしている。上記接着剤113
は使用前は剥離紙に覆われて、直前に剥離紙をはがし
て、所望の場所に張り付け固定することができる。接着
剤を塗布しなくても、サージカルテープなどで固定して
も良い。また、これは、患者の体の位置を確認するため
の、ボディマーカとして使用しても良い。 【0429】また、上記指標114は例えば図79
(a)のように指先側と手首側と表示してあり、術者等
は固定方向を確認することができる。検出に用いるソー
スコイル116a,116bは、ケーブル117により
有線式に形状検出装置に接続されていても、図78
(b)等のように駆動ユニットに接続して(形状検出装
置とは接続されない)無線式で交流磁界を発生できるよ
うにしてもよい。勿論、図78(a)等のように単体で
交流磁界を発生するようにしても良い。 【0430】形状検出装置で検出されたソースコイル1
16a,116bの位置をそれぞれP0(x0,y0,
z0)、P1(x1,y1,z1)とする。P01=
(P1−P0)とすると、一つのベクトルが設定でき
る。このベクトルが、掌で手首から指先方向に重なるよ
うに、術者が掌に張り付ける。 【0431】図80(a)に示すように検出された掌の
位置は、モニタ画面上で内視鏡形状の画像118と共
に、掌を模したグラフィック119で表示しても良い
し、図80(b)に示すように矢印120で表示するよ
うにしてもいい。また、実際には、内視鏡を体外から確
認するための手段であるので、内視鏡と術者の掌の距離
を、補助情報として表示するようにしてもよい。 【0432】図81は第13実施例の変形例の内視鏡形
状検出装置121を示す。この装置121は例えば図2
の第1実施例において、さらにマーカ表示等に使用でき
るソースコイルをそれぞれ内蔵したコイルユニット12
2a,122b,122c(122qで代表する)が設
けている。また、形状検出装置本体21にはキーボード
35b,マウス35cが接続されている。 【0433】また、操作パネル35には拡大図に示すよ
うにユーザ定義マーカスイッチ123a,ボディマーカ
スイッチ123b,マーカ設定モードON/OFFスイ
ッチ123c,器具マーカスイッチ123d,ハンドマ
ーカスイッチ123e,マーカ設定スイッチ123f
(123kで代表する)等が設けてあり、これらのスイ
ッチ123kを操作してコイルユニット122qにおけ
る任意で使用するコイルを術者が指定できるようにして
いる。 【0434】それぞれのコイルユニット122qは図7
9と同様に、術者に貼り付け固定するための手段が設け
られている。また、操作パネル35にはカーソルキー1
24と共に、表示/コイル切換えキー125が設けてあ
る。 【0435】次に操作パネル35の操作により任意の所
望のコイルユニットをユーザ定義マーカ、ボディマー
カ、器具マーカ等に設定する処理を図82のフローを参
照して説明する。この処理は例えば図15のステップS
42のスコープイメージ描写の処理に組み込まれる。 【0436】このステップS42の動作時(図82では
メインと記す)にCPUはマーカ設定モードスイッチ1
23cのON/OFFを監視しており(ステップS15
1)、マーカ設定モードスイッチ123cをONして、
設定モードにすると、マーカとして設定可能なコイルユ
ニット122qに対応した表示部が点滅、もしくは他の
コイルユニットとは異なる色でモニタ23の画面に表示
される。 【0437】ステップS152のように、コイルユニッ
ト123qに対応した例えばユニットナンバNの表示部
が点滅する。従って、点滅したコイルユニット123q
としてボディマーカスイッチ123b等の設定したいマ
ーカスイッチをONする(ステップS153)。 【0438】点滅したコイルユニット122qが操作者
が設定したいコイルユニット123p(p=a,b,
c)か否かを知るには、コイルユニット123pを保持
して、位置検出装置の上方等で動かすと、そのコイルユ
ニット123pに対応した表示マークがモニタ画面上で
移動する。 【0439】従って、所望のコイルユニット123pが
選択されていない場合には、たとえばマウスカーソル等
のポインティングデバイス等で選択、或はカーソルキー
で選択する等して、所望のコイルユニットを選択(選択
で反転表示する)し(ステップS154)、ユニットナ
ンバMに対応したコイルユニット123pをセットし、
また、表示形式をセットする(ステップS155)。 【0440】次にマーカ設定スイッチ123fをONし
てマーカの設定を行い、所望のコイルユニット123p
のマーカ登録する。(ステップS156、157)。こ
のようにして操作者は、順次必要なマーカを設定してい
く(例えば患者の右体側の位置を示すボディマーカ、左
体側を示すボディマーカ、肛門の位置を示すボディマー
カ等として登録する)。 【0441】なお、モニタ画面にはマーカ表示のパター
ン候補も表示されるので、コイルユニットの選択と同じ
様に表示のマウスやカーソルで選択する。コイルユニッ
ト選択と表示選択の機能の切換えはカーソル中央の表示
/コイル切換えキーで行い、上記表示形式を切換えるこ
とができる。 【0442】ここでは、位置のみしか検出できない場合
について記述したが、検出される信号にはソースコイ
ル、センスコイル相互の傾きによる変化の影響も含まれ
ている。そこで、傾きを検出する事も可能となる。な
お、傾きまで検出できる位置導出手法を用いている場合
には、掌に設置するソースコイル又はセンスコイルは一
つでよい。 【0443】設置するコイルユニットには、上述のよう
に指先に対応する方向と、手首に対応する方向にそれぞ
れを現す表示がされている。(複数のコイルを一体化し
て構成する物にも適用できる。) ソースコイル或はセンスコイルの位置のみを導出する方
式で、例えばソースコイルを2つ用いる場合、或はソー
スコイルの方向まで導出する方式で、ソースコイルを1
つ用いる場合には掌の向いている方向は規定できない。
方向を決定するには、パラメータが3つ必要であり、掌
の方向も含めて検出、描画する場合に使用される掌位置
検出用デバイス161を図83に示す。 【0444】図83に示す掌位置検出用デバイス161
は、図79のデバイス111に1つのソースコイル11
6cを追加した構成になっている。このように1つソー
スコイル116cを追加することで、3つのソースコイ
ル116a,116b,116cが含まれる一つの平面
が定義できるので、掌の向きを決定することができる。 【0445】これにより、掌の向きが変化する事を検出
して、表示するマーカの描画パターンを変える事がで
き、立体的な位置関係が、術者に把握しやすくなる。図
84に示すように、3つのソースコイル116a,11
6b,116cの位置P0,P1,P2の位置ベクトル
をvP0,vP1,vP2とする。原点Oは、ベッドの
中央と設定する。 【0446】 このときP1P0=vP1−vP0 (1) P2P0=vP2−vP0 (2) で表される。ここで、例えばP1P0は位置P0から位
置P1の長さを有し、位置P0から位置P1の方向を向
くベクトルを表す。 【0447】今、表示したい掌を、検出するための3点
を含む平面は、この平面上の位置ベクトルをrとする
と、一般に、 r=vP0+s(vP1−vP0)+t(vP2−vP0) (3) と表される。 【0448】r=vP0、vP1,vP2を代入して
(3)を解くと、x,y,z各軸方向の単位ベクトルを
a.b.cとして、(3)式は la+mb+nc=0 (4) と書き直せる(l,m,nは少なくとも1つは0でない
整数)。 【0449】この時のu=(l、m、n)がP0、P
1、P2の3点を含む平面に垂直な方向ベクトルを決め
ることになる。そして、視点の位置ベクトルをqとする
と、uとqの内積は、その角度が鈍角か鋭角か、直角か
で負、正、0の値をとる(鋭角の場合は正、鈍角は
負)。この値の符号で掌が視点方向を向いているのか、
手の甲が視点方向を向いているかが判断可能である。 【0450】そこで、掌と甲では、画面に表示する色を
変えるようにする。このデバイス161を内視鏡形状検
出装置(例えば図81の装置121でコイルユニット1
22a,122b,122cとしてこのデバイス161
を3つ用いる)に採用してマーカ表示を行う場合のマー
カ表示処理を図85に示す。 【0451】メインの状態からマーカが設定されている
か否かの判断が行われる(ステップS161)。設定さ
れていると、設定されている各コイルユニットの3つの
ソースコイルの位置検出が行われ、マーカの描画位置取
得がされる(ステップS161)。 【0452】次にマーカ設定モードに対応したパターン
で、検出された位置にそのマーカの画像が、掌と甲では
異なる色で表示され(ステップS163)、この表示の
処理の後にメインに戻る。 【0453】このようにマーカを表示する場合、掌或は
甲の面からの傾き角等に応じて徐々に色が変化していく
ように(例えば、暖色から寒色へ変化するようにカラー
テーブルから表示色を選択する)してもよい。また、表
示される形が角度、位置にあわせて変形していくように
しても良い。 【0454】図86は2つのソースコイルを用いて掌の
位置と方向とを検出することを可能にする掌位置検出デ
バイス171を示す。このデバイス171は、図79の
デバイス111において、2つのソースコイル116
a,116bが同方向とならないように、それぞれ位置
P0,P1に設けられており、これを掌に貼り付けるこ
とができる。 【0455】図87に示すようにソースコイル116
a,116bの方向ベクトルをa,bとすると、a.b
に平行な平面を表すベクトルcは、 c=ga+hb(g,hは少なくとも一つは0でない整
数) となり、この平面の垂線はa,bの外積となる。 【0456】つまりi=a×bで決定されるベクトルを
求め、さらに図83の場合の説明と同様に、iと視点方
向を示すベクトルの内積の値wの正負、0により掌の方
向が判別できる。 【0457】図88はマーカ表示の処理内容をフローで
示す。ステップS162までは図85と同様である。次
のステップS173で平面に平行なベクトルcを算出
し、さらにこのベクトルcに垂直なベクトルiを算出す
る。 【0458】次にこのベクトルiと視点方向ベクトルq
との内積の値wを算出する(ステップS174)。そし
て、この値wの符号を判断し(ステップS175)、正
の場合にはこのマーカのグラフィックの甲側パターンを
描画し(ステップS176a)、負の場合にはこのマー
カのグラフィックの掌側パターンを描画し(ステップS
176b)、0の場合にはこのマーカのグラフィックの
側面パターンを描画する(ステップS176c)。 【0459】さらに、付加的な描画を行うとする場合に
は、甲側パターンを描画した場合には、ベクトルiとq
とのなす角度(wの値から分かる)に応じて側面パター
ンを回転処理してメインに戻る(ステップS177
a)。また、掌側パターンを描画した場合にもその角度
に応じて側面パターンを回転処理してメインに戻る(ス
テップS177b)。 【0460】図53の実施例では3方向の磁界強度を検
出するセンサ75jとして3つのMR素子を(直列接続
して)用いているが、図89に示すように例えば90度
をなす2つの面に検出軸が各々直交する2つのMR素子
71、72を設置し、これらのMR素子71、72をス
テップモータ74やソレノイドで90度回転の往復運動
をさせ、その90度の回転ごとに磁界強度を測定するこ
とで、その場所での磁界強度を測定するようにしても良
い。また、MR素子の代わりにホール素子を用いても良
い。 【0461】複数のコイルとかMR素子等を位置検出セ
ンサとして用いる場合には、コア材に穴をあけて連結す
ることで細長のプローブ15、もしくは内視鏡6でそれ
ぞれの間隔を既知の長さに規制して、得られたセンサ位
置の精度の向上を図ることができる。 【0462】内視鏡6のチャンネル13等の狭い管状空
間内に挿入するプローブ15の場合には、径をなるべく
細くしたいためセンサの外側に位置規制の部材を設ける
のは困難になることがある。 【0463】そのため、連結しようとする面の検出部に
連結用の穴をあけ、例えばMR素子をこの穴を避けて形
成するようにしてもよい。図90(a)はこのようにし
たセンサを示す。各センサ80は立方体のセンサ支持部
材81の3つの面にそれぞれMR素子82a,82b,
82cを接着等で固定され、連結コード83に一定間隔
毎に固定される。 【0464】この場合、MR素子82aの中央には図9
0(b)に示すようにコード挿通用の穴84が形成さ
れ、連結コード83はこの穴84を通すことができるよ
うにしている。なお、立方体のセンサ支持部材81にも
コード挿通用の穴84′(図91参照)が形成されてい
る。一方、MR素子82aに連結用の穴84をあけるの
ではなく、図91に示すような構造にしても良い。 【0465】図91に示すセンサ80′では、図90
(a)のMR素子82aとMR素子82cとを一体化し
てMR素子82c′としたものである。このMR素子8
2c′は検出方向が直交するMR素子部85a,85c
を同一平面上に形成して2方向検出用のMR素子センサ
を形成している。 【0466】尚、このMR素子82c′を設けた面に隣
接し、穴84′が形成されていない面には図89(a)
と同様に、1方向の検出用のMR素子82bが取り付け
てある。このようにセンサ支持部材81における連結に
必要な面にはMR素子を設けないようにしてもよい。 【0467】また、図91において、MR素子82c′
として検出方向が直交するMR素子を同一平面上に一体
構成したが、MR素子を2つ取り付けるようにしても良
いことは明らかである。 【0468】このような構造のセンサを位置決めするた
めには、図92(a)に示すように間隔uを決めてコー
ド83等の固定部材に各センサ(80等)を接着剤で接
着すれば良い。そして、固定部材の全長より短い長さの
チューブ87内に挿入し、例えば固定部材にテンション
をかけて位置決めを確実に行った状態で、図92(b)
に示すようにチューブ87内に軟性の熱硬化性樹脂88
や弾性を有した状態まで硬化した樹脂を充填して固めれ
ば良い。 【0469】また、位置決めを行うために図93に示す
ように円筒形の割型91、92にセンサ80を所定の間
隔の各位置に置いて割型を閉じ、図示しない絶縁性の樹
脂を流し込んで硬化させるようにしても良い。この場
合、コード83にリード線を固定し、コード83を少し
弛ませた状態で、樹脂を流し込んで硬化させるようにし
て、屈曲させてもリード線が断線しにくい構造となるよ
うにしても良い。 【0470】硬化したら伸展させた外套部材または熱収
縮性の外套部材に挿入する。このように、外套部材に挿
入することで、プローブとしての強度を確保するととも
に、チャンネル内に挿入する場合の滑りを、外套部材の
表面処理で確保できる。また内部が樹脂で充填されてい
るので、座屈を起こすことがない。 【0471】なお、上述した実施例等では内視鏡のチャ
ンネル内にプローブを挿入して内視鏡内の既知の位置に
磁界発生源或は磁界検出センサを配置するように説明し
たが、本発明はこれに限定されるものでなく、内視鏡内
(例えば先端部内)に磁界発生源或は磁界検出センサを
内蔵或は外周面に取り付ける等して設けるようにしても
良い。 【0472】また、内視鏡はCCD等の撮像素子を内蔵
したものに限定されるものでなく、光学式の内視鏡(例
えばファイバスコープ)でも良い。また、ベッド4の隅
等に磁界発生源或は磁界検出センサを配置するものに限
定されるものでなく、ベッド4の周囲とかベッド4の上
方側の位置等に配置しても良い。 【0473】また、1軸或は3軸のコイルを用いてソー
スコイル或はセンスコイルを形成するものに限定される
ものでなく、2軸のコイル(3軸のコイルから1つのコ
イルを除去したもの)を用いるようにしても良い。 【0474】また、フレキシブル基板等にコイルを印刷
形成したものをチューブ状にしてチャンネル内に設置で
きるようにしたものを位置検出或は形状検出用のプロー
ブとして使用しても良い。また、このようにコイルを印
刷形成したものをチューブ状にしてチャンネルを形成す
るチューブに適用しても良い。 【0475】また、フレキシブル基板等にコイルを印刷
形成したものを内視鏡の挿入部にスパイラル状に巻き付
ける等して挿入部に取り付け、位置及び形状検出に利用
するようにしても良い。 【0476】なお、上述した実施例等では可撓性を有
し、被検体内に挿入される内視鏡挿入部内に、磁界発生
素子としてのソースコイルを配置してその形状が変化し
ないように固定したもの、或は磁界発生素子側を被検体
の外の既知の位置に配置し、磁界検出素子としてのセン
スコイルとか磁気抵抗素子等を挿入部内に配置して、そ
の形状が変化しないように固定したものについて説明し
た。本発明はこれらに限定されるものでなく、以下のよ
うに硬性の挿入部を有する硬性内視鏡に対しても適用で
きる。 【0477】腹腔鏡手術のような複数の硬性内視鏡を用
いて手術又は検査を行う場合、それぞれの硬性内視鏡の
先端の位置関係を正確に知ることは作業を円滑に行うた
めに重要な役割を果たす。そこで、位置検出範囲内に存
在する硬性内視鏡の接眼部付近にソースコイル1個のプ
ローブを既知の部分の2箇所に固定するか、又はソース
コイル2個を既知の距離で配置させたプローブを硬性内
視鏡の中心軸に平行に固定する。 【0478】硬性内視鏡は先端の向きを変える場合には
接眼部付近がかなり動くためにプローブの固定部分は屈
曲に対して耐性を持たせる必要があり、ソースコイルは
絶縁部材で固める必要があるが、その他の部分は硬性内
視鏡を動かす際に不用なテンションがかからないように
柔軟な材質にしておく。 【0479】このように配置されたソースコイルの位置
から硬性内視鏡の先端までの距離は予め分かっているの
で、2つのソースコイルの位置が検出されると、その2
つのソースコイルを結ぶ直線上に前記既知の距離の位置
に先端部分があることが分かる。この場合、硬性内視鏡
の内部にソースコイルを設けなくても良いので、どんな
太さの硬性内視鏡に対しても使用できる。 【0480】さらに本発明は人体等の生体内に挿入され
るものに限定されるものでなく、生体以外の管腔内に挿
入され、検査されるべき被検部(対象物)に対して、可
撓性を有するプローブ内に磁界発生素子及び磁界検出素
子のうちの一方を配置し、その形状が変形しないように
絶縁部材等で固定し、前記磁界発生素子及び磁界検出素
子のうちの他方を、被検部の外の既知の位置に配置した
ものにも適用できる。また、医療用の器具或はデバイス
等の挿入具又は工業用でプラント内部等の管腔内に検査
等で挿入される挿入具の内部等の既知の位置に、磁界発
生素子及び磁界検出素子のうちの一方を絶縁部材等で固
定或は取り付け、管腔内に挿入された可撓性の挿入部或
は硬性の挿入部の位置とか挿入具の手元側の位置等を検
出或は推定できるようにしても良い。 【0481】これらの場合にも前記磁界発生素子で発生
した磁界を前記磁界検出素子で検出して、既知の位置に
配置した前記磁界発生素子又は磁界検出素子を基準にし
て被検部とか管腔内に挿入されるプローブとか挿入具内
の前記磁界発生素子又は磁界検出素子の位置を検出し、
さらにプローブ或は挿入具の少なくとも1箇所以上の位
置を検出したり、プローブ或は挿入部の形状を推定し、
推定した形状を表示したりすることができる。上述の実
施例等では測定により磁界強度に対応する信号を得て、
予め測定等で求めた基準データを参照するなどして、挿
入部7内等に配置されたソースコイル16i等の存在す
る領域或は位置を算出するようにしているが、計算によ
って、挿入部6内等に配置したソースコイル16i等の
位置及び傾きを導出するようにしても良い。 【0482】また第1実施例では、3軸のセンスコイル
22jとして3軸に直交するコイルを用いてそれらのサ
イズ等のバラツキを補正するようにしているが、ソース
コイル16i等に対しても行うようにしても良い。な
お、内視鏡の形状全体を表示してもよいが、関心の高い
(例えば先端部のみ)部分を選択して表示できるように
してもよい。また、先端の方向のみを、矢印などで表現
してもよい。検出用のコイル位置のみ、他の補間して表
現している内視鏡形状と色で区別して表現してもよい。
その部分のみ×などの記号を付けてもよい。ベッドから
の距離で閾値を設定し、その位置より遠いときは暖色、
近いときは寒色、もしくはその逆、彩度、明度、色相を
変える等で表してもよい。 【0483】また、この形状検出装置で検出される形状
は、内視鏡挿入の過程を表すので、その時系列データを
ディスク等に記憶するようにしてもよい。なお、内視鏡
の可撓性を有する挿入部に磁界発生素子又は磁界検出素
子の一方を固定する場合、挿入部の先端の硬質の先端硬
質部材に固定しても良いし、湾曲自在の湾曲部を構成す
る硬質の湾曲駒に絶縁部材等でその形状が変形しないよ
うに固定しても良い。また、挿入部内に配置される磁界
検出素子又は前記磁界発生素子は少なくとも外表面の一
部が曲面をなすように形成されるようにしても良い。 【0484】なお、磁界発生素子がその周辺付近の空間
では、1つの軸方向に強い指向性を持つ磁界を発生する
素子の場合には、磁界検出素子としては、直交する3つ
の軸方向の磁界強度成分を検出できるものを用いること
が望ましい。これは1つ或は2つの軸方向の磁界強度成
分しか検出できない場合には、磁界発生素子と磁界検出
素子との相対的な向きに大きく依存して、検出される磁
界強度が非常に小さくなる場合と、大きくなる場合との
レベル差が大きくなる。このため、検出された信号から
2つの素子間の距離の範囲を狭い範囲に限定することは
殆どできないためである。 【0485】一方、直交する3つの軸方向の磁界強度成
分を検出できるものであると、指向性の強い磁界の場合
でも、その向きの依存性は上記の場合より小さく、検出
された磁界強度から2つの素子間の距離の範囲を比較的
狭い範囲に限定できる。 【0486】また、磁界検出素子として直交する3つの
方向の磁界強度成分を検出できる素子の場合、各方向に
対する検出感度は出来るだけ等しいものが望ましい。こ
の場合には、各磁界強度成分の2乗の総和の平方根で磁
界強度を得ることができるからである。一方、各方向に
対する検出感度が異なると、磁界強度を算出するために
補正を必要とするが、補正を行えば使用できる。なお、
上述した実施例等を部分的に組み合わせて形成した実施
例等も本発明に属する。又、本発明は上述した実施例等
の他に下記の付記の内容(クレーム、目的、作用、効果
等)も含む。 【0487】[付記] 1.被検部内に挿入可能な可撓性の挿入部と、前記被検
部の外部の既知の位置に配置され、駆動信号の印加によ
り周囲に磁界を発生する磁界発生素子及び磁界を検出す
る磁界検出素子のうちの一方と組み合わされて使用さ
れ、前記挿入部内に配置され、前記磁界発生素子及び前
記磁界検出素子のうちの他方と、前記挿入部内に配置さ
れる前記他方を、該挿入部での位置が既知となるように
前記磁界発生素子又は前記磁界検出素子の形状が変形し
ないように絶縁部材で固定する固定手段と、を有する挿
入部位置検出用プローブ。請求項1は内視鏡の挿入部の
位置を検出するための装置であるのに対し、この付記の
クレーム1(以下、単に1と略記)は内視鏡に限定され
るものでなく、被検部に挿入される可撓性の挿入部の位
置を精度良く検出することを目的とするものである。挿
入部の位置を検出するため、挿入部内に磁界発生素子又
は磁界検出素子を絶縁部材で固定しているので、屈曲さ
れて挿入されても、磁界発生素子又は磁界検出素子が変
形することは防止される。そして、被検部の外部の既知
の位置に配置された磁界検出素子又は磁界発生素子とに
より、挿入部内の磁界発生素子又は磁界検出素子の位置
を精度良く検出でき、この検出により挿入部の位置も精
度良く検出(推定)できる。 【0488】2.可撓性のチューブと、前記チューブ内
に配置され、駆動信号の印加により周囲に磁界を発生す
る磁界発生素子及び磁界を検出する磁界検出素子と、前
記磁界発生素子又は前記磁界検出素子の形状が変形しな
いように絶縁部材で固定する固定手段と、を有する位置
検出用プローブ。1は被検部内に挿入される挿入部を有
していたのに対し、このプローブは被検部内に挿入され
ても良いし、被検部等に挿入される器具その他のデバイ
スに取り付ける等して、その器具その他のデバイスの位
置を精度良く検出することを目的とする。可撓性を有す
るチューブであるので、器具その他のデバイスへの取付
も簡単にできる。1と同様に器具その他のデバイスの位
置を精度良く検出することができる。また、チューブ内
に磁界発生素子又は磁界検出素子を固定しているので、
使用後に洗浄、消毒等も容易である。 【0489】3.クレーム2の位置検出用プローブであ
って、前記磁界発生素子及び前記磁界検出素子の少なく
とも前記磁界発生素子はコイルで構成される。 4.クレーム2の位置検出用プローブであって、前記チ
ューブは人体に挿入可能である。 【0490】5.被検部内に挿入可能な可撓性の挿入部
を有する挿入具と、駆動信号の印加により、周囲に磁界
を発生する磁界発生素子を有する磁界発生手段と、前記
磁界発生素子で発生した磁界を検出する磁界検出素子を
有する磁界検出手段と、前記挿入部内に配置される前記
磁界発生素子及び前記磁界検出素子のうちの一方を絶縁
部材を介して、前記磁界発生素子又は前記磁界検出素子
の形状が変形しないように固定する固定手段と、前記磁
界発生素子及び前記磁界検出素子のうちの他方を前記被
検部外の既知の位置に設定する設置手段と、前記被検部
外又は前記挿入部内の前記磁界検出素子で検出された検
出信号から前記被検部外の既知の位置に対する前記挿入
部内に配置された前記磁界発生素子又は前記磁界検出素
子の位置を推定する位置推定手段と、を具備した挿入部
位置検出装置。請求項1が内視鏡の挿入部の位置を検出
する装置であるのに対し、この装置は被検部に挿入され
る内視鏡を含む挿入具の挿入部の位置を検出することを
目的とする。その作用及び効果は請求項1に対する内視
鏡を挿入具に置換したものとほぼ同様となる。 【0491】6.クレーム5の挿入部位置検出装置であ
って、前記磁界発生手段は複数の前記磁界発生素子を有
する。 7.クレーム5の挿入部位置検出装置であって、前記磁
界検出手段は複数の前記磁界検出素子を有する。 8.クレーム5の挿入部位置検出装置であって、前記一
方は前記磁界発生素子又は前記磁界検出素子を複数有す
る。 9.クレーム8の挿入部位置検出装置であって、前記位
置推定手段は前記位置を複数推定し、さらに推定された
複数の位置から前記被検体内に挿入される前記挿入部の
形状を推定する挿入部形状推定手段を有する。 10.クレーム9の挿入部位置検出装置であって、さら
に推定された挿入部の形状に対応する画像を表示する表
示手段を有する。 【0492】11.クレーム7の挿入部位置検出装置で
あって、前記磁界発生素子は導線を巻回したコイルで構
成される。 12.クレーム7の挿入部位置検出装置であって、前記
磁界検出素子は導線を巻回したコイル又は磁界強度で抵
抗値が変化する磁気抵抗素子で構成される。 13.クレーム7の挿入部位置検出装置であって、前記
磁界発生素子は硬質のコア部材に導線を巻回したコイル
で構成される。 14.クレーム7の挿入部位置検出装置であって、前記
磁界検出素子は硬質のコア部材に導線を巻回したコイル
で構成される。 15.クレーム7の挿入部位置検出装置であって、前記
固定手段は前記磁界発生素子又は磁界検出素子を固定す
る絶縁性の接着剤である。 【0493】16.クレーム7の挿入部位置検出装置で
あって、前記挿入部内に配置される前記磁界検出素子又
は前記磁界発生素子は前記挿入部の軸方向に対して伸縮
性を有しない固定部材によって連結される。 17.クレーム7の挿入部位置検出装置であって、前記
挿入部内に配置される前記磁界検出素子又は前記磁界発
生素子は少なくとも外表面の一部が曲面をなすように形
成される。 18.クレーム7の挿入部位置検出装置であって、前記
磁界検出素子又は前記磁界発生素子はシールドが施され
たケーブルを介して信号の伝送を行う。 19.クレーム6の挿入部位置検出装置であって、複数
の前記磁界発生素子はそれぞれ異なるタイミングで駆動
される。 20.クレーム6の挿入部位置検出装置であって、複数
の前記磁界発生素子はそれぞれ異なる周波数で駆動され
る。 【0494】21.クレーム6の挿入部位置検出装置で
あって、複数の前記磁界発生素子はそれぞれ同時に駆動
される。 22.クレーム20の挿入部位置検出装置であって、前
記周波数はそれぞれが整数倍の関係にならない周波数に
設定される。 23.クレーム7の挿入部位置検出装置であって、前記
磁界発生素子を前記駆動信号で駆動した時、過渡応答を
示す場合には、前記磁界検出素子で検出された検出信号
を取り込むタイミングを前記過渡応答の時間程度遅延し
て取り込む。 24.クレーム7の挿入部位置検出装置であって、前記
磁界発生素子を駆動する場合、該磁界発生素子の駆動信
号に対する過渡応答特性を軽減する位相角の駆動信号で
駆動する。 25.クレーム7の挿入部位置検出装置であって、前記
磁界発生素子及び前記磁界検出素子の少なくとも前記磁
界検出素子は直交する3つの軸方向にそれぞれ指向性を
有するようにそれぞれ巻回された3つのコイルからなる
3軸コイルである。 【0495】26.クレーム25の挿入部位置検出装置
であって、前記位置推定手段は前記3軸コイルの各コイ
ルの径を考慮して、前記挿入部内の前記磁界発生素子又
は前記磁界検出素子の位置を演算する補正手段を有す
る。 27.クレーム7の挿入部位置検出装置であって、前記
位置推定手段は前記被検体外の既知の位置に設置された
少なくとも3つ以上の磁界検出素子又は3つ以上の磁界
発生素子の位置情報を用いて、前記挿入部内の各磁界発
生素子又は磁界検出素子を存在が予測される3次元領域
を算出する。 28.クレーム25の挿入部位置検出装置であって、前
記位置推定手段は前記磁界検出素子の検出信号に対し、
基準となる基準情報を参照して、前記磁界発生素子及び
前記磁界検出素子との距離が存在する距離範囲を推定す
るための基準となる基準情報を有する。 29.クレーム28の挿入部位置検出装置であって、前
記位置推定手段は前記磁界発生素子の向きを考慮して前
記磁界発生素子から既知の距離の前記磁界検出素子で検
出され得る磁界強度に対応する信号の最大値及び最小値
を前記既知の距離の値を変えて得たデータを前記基準情
報に設定する。 30.クレーム7の挿入部位置検出装置であって、前記
挿入部内の前記磁界発生素子又は前記磁界検出素子は前
記位置推定手段側と有線で接続される。 【0496】31.クレーム7の挿入部位置検出装置で
あって、前記磁界発生素子又は前記磁界検出素子は前記
位置推定手段側と無線で接続される。 32.クレーム7の挿入部位置検出装置であって、前記
挿入部内の前記磁界検出素子又は前記磁界発生素子は前
記位置推定手段側と無線で接続され、外部から無線で供
給されるエネルギから直流電力を生成する手段を有す
る。 33.クレーム10の挿入部位置検出装置であって、さ
らに前記表示手段に基準位置を含むマーカを表示させる
ためのマーカ表示手段を有する。 34.クレーム33の挿入部位置検出装置であって、前
記マーカ表示手段は、前記被検体外の任意位置に設置可
能にされ、前記挿入部内に設けた前記一方を形成する前
記磁界発生素子又は前記磁界検出素子と同じ種類の磁界
発生素子又は磁界検出素子を有する。 35.クレーム34の挿入部位置検出装置であって、前
記マーカ表示手段は、術者の手に設置可能な前記磁界発
生素子又は前記磁界検出素子を有し、前記手の移動で設
定された設定点に応じて前記表示手段に前記設定点に対
応するマークを表示する。 【0497】36.クレーム10の挿入部位置検出装置
であって、前記表示手段は前記挿入部形状を表示するた
めの第1及び第2の画像メモリを有し、前記第1の画像
メモリに格納されている画像データを前記表示手段に出
力している間に前記挿入部形状推定手段が前記挿入部の
形状を推定する演算途中の画像データを前記第2の画像
メモリに格納する。 37.クレーム10の挿入部位置検出装置であって、前
記表示手段は前記挿入部に対応する画像を表示するため
にそれぞれ異なる複数の画像パターンを格納した画像パ
ターン格納手段を有し、前記表示手段は前記挿入部形状
推定手段で推定された前記挿入部の形状に対応する画像
パターンを前記画像パターン格納手段から読み出して表
示する。 38.クレーム6の挿入部位置検出装置であって、前記
表示手段は前記被検体の概略の形状を、前記画像にスー
パインポーズして表示する。 39.クレーム7の挿入部位置検出装置であって、前記
磁界検出手段は前記磁界検出素子で検出される検出信号
から前記駆動信号を基にした参照信号を用いて同期検波
によって求められた信号成分を抽出する。 40.クレーム7の挿入部位置検出装置であって、前記
挿入部は前記磁界発生素子の駆動により発生する磁界に
影響を及ぼさない部材で形成される。 41.クレーム7の挿入部位置検出装置であって、前記
被検体が載置される載置台を有し、前記載置台は前記磁
界発生素子の駆動により発生する磁界に対して影響を及
ぼさない部材で形成される。 【0498】42.管腔内に挿入可能な可撓性の挿入部
を有する挿入具と、駆動信号の印加により、周囲に磁界
を発生する磁界発生素子を有する磁界発生手段と、前記
磁界発生素子で発生した磁界を検出する磁界検出素子を
有する磁界検出手段と、前記挿入具内に配置される前記
磁界発生素子及び前記磁界検出素子のうちの一方を絶縁
部材を介して、前記磁界発生素子又は前記磁界検出素子
の形状が変形しないように固定する固定手段と、前記磁
界発生素子及び前記磁界検出素子のうちの他方を前記管
腔外の既知の位置に設定する設置手段と、前記管腔外又
は前記挿入具内の前記磁界検出素子で検出された検出信
号から前記管腔外の既知の位置に対する前記挿入具内に
配置された前記磁界発生素子又は前記磁界検出素子の位
置を推定する位置推定手段と、を具備した位置検出装
置。管腔内に挿入される挿入部を有する挿入具の位置を
精度良く検出することを目的とする。挿入具内の磁界発
生素子又は磁界検出素子の位置を精度良く検出すること
により、挿入具の位置を精度良く検出或は推定できる。 【0499】43.被検体内に挿入可能な可撓性の挿入
部を有し、前記挿入部の先端側に照明光を出射する照明
光出射手段及び照明された被写体を観察する対物光学系
を有する内視鏡と、駆動信号の印加により、周囲に磁界
を発生する磁界発生素子を有する磁界発生手段と、前記
磁界発生素子で発生した磁界を検出する磁界検出素子を
有する磁界検出手段と、前記挿入部内に配置される前記
磁界発生素子及び前記磁界検出素子のうちの一方を絶縁
部材で、前記磁界発生素子又は前記磁界検出素子の形状
が変形しないように固定する固定手段と、前記磁界発生
素子及び前記磁界検出素子のうちの他方を前記被検体外
の既知の位置に設定する設置手段と、前記被検体外又は
前記挿入部内の前記磁界検出素子で検出された検出信号
から前記被検体外の既知の位置に対する前記挿入部内に
配置された前記磁界発生素子又は前記磁界検出素子の位
置を推定する位置推定手段と、を具備した内視鏡位置検
出装置。内視鏡の構成をより具体的に記載しているが、
請求項1とほぼ同様の目的、作用、効果を有する。 【0500】44.クレーム43の内視鏡挿入部位置検
出装置であって、前記一方は前記磁界発生素子又は磁界
検出素子を複数有し、前記位置推定手段で推定された複
数の位置から前記被検体内に挿入される前記挿入部の形
状を推定する挿入部形状推定手段を有する。 45.クレーム44の内視鏡挿入部位置検出装置であっ
て、さらに前記挿入部形状推定手段によって推定された
挿入部の形状に対応する画像を表示する表示手段を有す
る。 46.クレーム43の内視鏡挿入部位置検出装置であっ
て、前記磁界発生素子又は磁界検出素子は前記挿入部の
先端に設けた硬質の先端硬質部材に固定される。 47.クレーム43の内視鏡挿入部位置検出装置であっ
て、前記挿入部は、湾曲自在の湾曲部を有し、前記磁界
発生素子又は磁界検出素子は、前記湾曲部を構成する硬
質の湾曲駒に固定される。 48.クレーム43の内視鏡挿入部位置検出装置であっ
て、前記内視鏡は光電変換する機能を有する撮像素子を
備え、前記撮像素子を駆動していない非撮像素子駆動期
間内に前記磁界発生素子を駆動する。 49.クレーム43の内視鏡挿入部位置検出装置であっ
て、前記内視鏡は光電変換する機能を有する撮像素子を
備え、前記撮像素子を露光している露光期間内に前記磁
界発生素子を駆動する。 50.クレーム43の内視鏡挿入部位置検出装置であっ
て、前記内視鏡は処置具を挿通可能とするチャンネルを
有し、前記磁界発生素子及び前記磁界検出素子の内の一
方は前記チャンネル内に設置される。 【0501】51.被検体内に挿入可能な可撓性の挿入
部内に設置された又は被検体外の既知の位置に設置され
た磁界発生素子に、前記磁界発生素子を駆動する駆動信
号を印加して前記磁界発生素子の周囲に磁界を発生させ
る駆動ステップと、前記被検体外の既知の位置に設置さ
れた又は前記挿入部内に設置された磁界検出素子で、前
記磁界発生素子からの距離に応じて強度が変化する磁界
に対応する検出信号を検出する磁界検出ステップと、前
記検出信号から前記被検体外の前記磁界発生素子又は前
記磁界検出素子の各既知の位置から前記挿入部内に設置
された前記磁界発生素子又は前記磁界検出素子の存在す
る3次元位置を推定する位置推定ステップと、を有する
挿入部位置検出方法。被検体に挿入される挿入部の位置
を検出する方法をクレーム化している。 52.クレーム51の挿入部位置検出方法であって、前
記挿入部内には前記磁界発生素子又は磁界検出素子が複
数配置され、前記位置推定ステップで推定された各3次
元位置を参照して前記被検体内に挿入された前記挿入部
の形状を推定する形状推定ステップと、推定された挿入
部形状に対応する画像を表示する表示ステップとを有す
る。被検体に挿入される挿入部の形状に対応する画像を
表示することを目的とする。位置推定ステップで推定さ
れた各3次元位置を参照して被検体内に挿入された挿入
部の形状を推定し、さらに推定された挿入部形状に対応
する画像を表示する。このため、使用者は挿入部の状態
を視覚的に把握でき、挿入部の挿入等の作業その他の処
置を容易にできる。 【0502】53.クレーム51の挿入部位置検出方法
であって、前記磁界検出素子が複数配置された場合、前
記駆動ステップは各磁界発生素子にそれぞれ異なるタイ
ミングで前記駆動信号を印加する。 54.クレーム51の挿入部位置検出方法であって、前
記磁界検出素子が複数配置されている場合、前記磁界検
出ステップは各磁界検出素子でそれぞれ検出された磁界
の強度に対応した検出信号をそれぞれ異なるタイミング
で取り込む。 55.クレーム51の挿入部位置検出方法であって、前
記磁界検出素子は直交する3つの軸方向の磁界強度成分
を検出する機能を有し、前記位置推定ステップは前記検
出信号に対応して予め用意した基準データを参照して最
小距離及び最大距離との間の3次元領域内の3次元位置
に前記挿入部内の前記磁界検出素子又は前記磁界発生素
子が存在することを算出する。 【0503】56.クレーム55の挿入部位置検出方法
であって、前記基準データは前記磁界発生素子の向きを
考慮して、前記磁界発生素子で発生した磁界に対して前
記磁界発生素子から既知の距離で検出され得る前記磁界
検出素子の検出信号の最大値及び最小値を前記既知の距
離を変えて得たデータである。 57.クレーム55の挿入部位置検出方法であって、前
記位置推定ステップは前記挿入部内の磁界検出素子又は
前記磁界発生素子が存在する3次元領域を前記被検体外
の既知の位置に配置された前記磁界検出素子又は前記磁
界発生素子それぞれに対して行うことにより、複数の3
次元領域の共通領域内の3次元位置に存在することを算
出する。 58.クレーム51の挿入部位置検出方法であって、前
記形状推定ステップは前記挿入部内の各磁界検出素子又
は各磁界発生素子に対応する各3次元位置を連結する連
結ステップを有する。 59.クレーム58の挿入部位置検出方法であって、前
記形状推定ステップは前記各3次元位置の間を補間して
連結する。 60.クレーム51の挿入部位置検出方法であって、前
記表示ステップは前記挿入部の形状を視点に対向する仮
想的なスクリーンに擬似的に投影した投影形状に対応す
る画像で表示する。 【0504】61.クレーム60の挿入部位置検出方法
であって、前記表示ステップは前記視点の位置を任意に
設定可能である。 62.クレーム60の挿入部位置検出方法であって、前
記表示ステップは前記スクリーンに擬似的に投影した投
影形状に対応する画像における前記視点側から見えない
部分を表示しない隠れ面或は隠れ線処理を行う。 63.クレーム60の挿入部位置検出方法であって、前
記表示ステップは視点からの距離値に応じて遠近法的に
前記画像を表示する。 64.クレーム60の挿入部位置検出方法であって、前
記表示ステップは前記投影形状で表示する場合、立体感
を強調する立体感強調処理を行う。 65.クレーム64の挿入部位置検出方法であって、前
記立体感強調処理は擬似的な光線による反射モデルに応
じて色の階調、輝度の階調、彩度、色相の少なくとも1
つを変えて立体感を強調する。 【0505】66.クレーム51の挿入部位置検出方法
であって、前記表示ステップは前記挿入部の形状に対応
する画像を表示する場合、前記挿入部の横断面を多角形
とする多角柱として擬似的に表示する。 67.クレーム66の挿入部位置検出方法であって、前
記表示ステップは前記多角柱の面をペイント処理する。 68.クレーム66の挿入部位置検出方法であって、前
記表示ステップは前記多角柱をワイヤフレームで表示す
る。 69.クレーム51の挿入部位置検出方法であって、前
記表示ステップは前記挿入部の形状に対応する画像を表
示する場合、前記挿入部を多角形を連結した連結多角形
として擬似的に表示する。 70.クレーム51の挿入部位置検出方法であって、前
記表示ステップは前記画像を、指定されたコマンドに対
応する処理を行って表示する。 【0506】71.クレーム70の挿入部位置検出方法
であって、前記コマンドはアフィン変換の処理を行う。 72.クレーム71の挿入部位置検出方法であって、前
記アフィン変換を用いたコマンドは前記画像を3次元直
交座標の少なくとも1つの座標軸の回りで回転するか、
前記画像を拡大又は縮小するものである。 73.クレーム72の挿入部位置検出方法であって、前
記コマンドは、前記画像を予め規定された視点位置から
見た場合に対応する状態で表示する、ユーザにより登録
された視点位置から見た場合に対応する状態で表示す
る、複数に分割された各画面にそれぞれ指定された視点
位置から見た場合に対応する状態で表示する、コメント
入力画面の表示、前記画像の背景色を変更する、前記画
像と共にマーカの表示のON/OFF、前記3次元位置
の数値表示のON/OFF、表示させるプログラムを終
了する、の少なくとも1つの処理を行う指示に該当す
る。 74.クレーム52の挿入部位置検出方法であって、前
記表示ステップは前記画像を表示する場合、前記挿入部
の所定の長さ毎に前記画像の表示色を変更する。 75.クレーム52の挿入部位置検出方法であって、前
記表示ステップは前記被検体が載置されるベッドの上面
等の基準面を表示する。 【0507】76.被検体内に挿入可能な可撓性の挿入
部を有する挿入具と、前記挿入部内に設けられ、絶縁部
材で形状が固定された第1のコイル素子と、前記被検体
外の既知の位置に配置された第2のコイル素子と、前記
第1及び第2のコイル素子のうちの一方に駆動信号を印
加して、前記一方の周囲に磁界を発生させる駆動信号発
生手段と、前記第1及び第2のコイル素子のうちの他方
で、前記他方の位置に形成される磁界に対応する検出信
号を検出する磁界検出手段と、前記検出信号から前記被
検体外の既知の位置を基準として前記挿入部内の前記第
1のコイル素子の存在する3次元位置ないしは3次元領
域を算出する位置算出手段と、を具備する挿入部位置検
出装置。1をより具体化した構成であり、その目的、作
用、効果も1とほぼ同様である。 77.クレーム76の挿入部位置検出装置であって、前
記3次元位置ないしは3次元領域の情報を用いて前記挿
入部の形状を推定する形状推定手段と、推定された前記
挿入部の形状に対応する画像を表示する画像表示手段と
を有する。 【0508】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、磁
界発生素子又は磁界検出素子の保護及び固定を一部材で
実現することができ、精度の高い位置検出を可能とす
る。
概略の構成図。 【図2】内視鏡形状検出装置の構成を示すブロック図。 【図3】内視鏡の外観図。 【図4】内視鏡装置の全体構成図。 【図5】プローブの先端側の構成を示す断面図。 【図6】プローブの構成を示す断面図。 【図7】プローブのソースコイルの位置をセンスコイル
を用いて検出する様子を示す説明図。 【図8】内視鏡形状検出装置の具体的構成を示すブロッ
ク図。 【図9】ソースコイルの駆動及びセンスコイルによる信
号検出の動作説明用フロー図。 【図10】ソースコイルの駆動及びセンスコイルによる
信号検出の動作説明用タイミング図。 【図11】ベッド周辺に設けた複数のセンスコイルで内
視鏡内の1つのソースコイルの存在範囲を検出する様子
を示す説明図。 【図12】1軸コイルによる等磁界面の形状を示す説明
図。 【図13】傾きから位置補正を行う様子を示す説明図。 【図14】モニタ画面に表示される内視鏡形状の出力画
像を示す説明図。 【図15】内視鏡形状検出装置の処理内容を示すフロー
図。 【図16】シールドルーム内でセンスコイルとソースコ
イルの既知の距離でセンスコイルで検出される最大磁界
強度と最小磁界強度の値を距離を変えて測定されたグラ
フを示す特性図。 【図17】図16のデータを得る測定法等の説明図。 【図18】シールドルーム内と居室内での測定値は殆ど
一致することを示す比較図。 【図19】磁界強度算出処理のフロー図。 【図20】キーボード入力処理のフロー図。 【図21】コマンド処理のフロー図。 【図22】スコープイメージ描写処理のフロー図。 【図23】n角柱モデルでのスコープイメージ描写処理
のフロー図。 【図24】n角柱モデル構築のフロー図。 【図25】n角柱モデル構築における原点移動等の説明
図。 【図26】n角柱モデル構築におけるy軸に平行なベク
トルに垂直なベクトルを一定角度刻みで回転してn角柱
データを作る処理の説明図。 【図27】元のベクトルに逆変換してn角柱モデルデー
タを生成する様子を示す説明図。 【図28】n角柱モデルデータを生成する場合の制限を
示す説明図。 【図29】アフィン変換による軸の回転を示す説明図。 【図30】視点変更を世界座表系の回転に変更すること
の説明図。 【図31】3次元座標から2次元座標に投影変換する様
子の説明図。 【図32】世界座標系等の説明図。 【図33】立体画像を表示する処理と採用される座標系
との説明図。 【図34】n角柱モデルにおける陰線処理のフロー図。 【図35】ちらつき防止の処理の説明図。 【図36】色を用いてシェーディング処理するフロー
図。 【図37】色彩を用いてシェーディング処理するフロー
図。 【図38】輝度と彩度を用いてシェーディング処理する
フロー図。 【図39】ワイヤフレームによるn角柱モデルのフロー
図。 【図40】内視鏡形状の表示例を示す説明図。 【図41】n角形連結モデルで表示する場合のフロー
図。 【図42】n角形連結モデルでの描画処理のフロー図。 【図43】ワイヤフレーム表示による表示の例を示す説
明図。 【図44】第1実施例の第1変形例の内視鏡形状検出装
置の全体構成を示すブロック図。 【図45】動作説明用のタイミング図。 【図46】ソースコイル及びセンスコイルの各ケーブル
をシールドした説明図。 【図47】ベッドの4箇所にセンスコイルを配置した様
子を示す説明図。 【図48】第1実施例の第2変形例における駆動電流の
アップ或はダウン等で検出範囲を変更する作用の説明
図。 【図49】本発明の第2実施例の内視鏡形状検出装置の
全体構成を示すブロック図。 【図50】第2実施例の内視鏡形状検出装置のより具体
的な構成を示すブロック図。 【図51】第2実施例の磁界発生及び磁界検出の処理を
示すフロー図。 【図52】内視鏡形状等を表示するモニタ画面を示す説
明図。 【図53】本発明の第3実施例を備えた内視鏡システム
の全体構成図。 【図54】第3実施例の内視鏡形状検出装置の構成を示
すブロック図。 【図55】磁気抵抗素子で形成したサンサとその等価回
路及び特性を示す図。 【図56】本発明の第3実施例におけるセンサとソース
との関係を示す説明図。 【図57】センサAのデータテーブルを示す説明図。 【図58】出力データに対応した空間座標群からソース
位置が決定されることを示す説明図。 【図59】図58で決定されたソース位置を表示した様
子を示す説明図。 【図60】本発明の第4実施例の内視鏡形状検出装置の
構成を示すブロック図。 【図61】本発明の第5実施例の内視鏡形状検出装置の
構成を示すブロック図。 【図62】本発明の第6実施例を備えた内視鏡システム
の全体構成図。 【図63】CCDドライブ信号期間と駆動信号期間とが
重ならないようにした説明図。 【図64】本発明の第7実施例を備えた内視鏡システム
の全体構成図。 【図65】患者の位置を検出する説明図。 【図66】時分割で位置検出及び形状検出の駆動を行う
説明図。 【図67】本発明の第8実施例における処理の内容を示
すフロー図。 【図68】第8実施例の変形例における処理の内容を示
すフロー図。 【図69】本発明の第9実施例における処理動作の説明
図。 【図70】張り付けるテクスチャの説明図。 【図71】本発明の第10実施例により表示される画像
等の説明図。 【図72】第10実施例により一定長さごとに色を変え
て表示する処理のフロー図。 【図73】本発明の第11実施例の内視鏡形状検出装置
の構成図。 【図74】第11実施例により背景画像を生成する処理
内容を示すフロー図。 【図75】本発明の第12実施例におけるプローブ側の
構成を示すブロック図。 【図76】図75のより具体的な構成図。 【図77】参照信号生成回路等の構成図。 【図78】第12実施例の変形例における磁界発生ユニ
ットの構成図。 【図79】本発明の第13実施例における掌位置検出用
デバイスを示す図。 【図80】モニタ画面の表示例を示す説明図。 【図81】第13実施例の第1変形例の内視鏡形状検出
装置の構成図。 【図82】第1変形例の操作パネルの操作によるマーカ
設定の処理内容を示すフロー図。 【図83】第13実施例の第2変形例における掌位置検
出用デバイスを示す図。 【図84】第2変形例の3つのソースコイルにより形成
される平面等を示す説明図。 【図85】第2変形例におけるマーカ表示の動作のフロ
ー図。 【図86】第13実施例の第3変形例における掌位置検
出用デバイスを示す図。 【図87】第3変形例の2つのソースコイルにより形成
される平面等を示す説明図。 【図88】第3変形例におけるマーカ表示の動作のフロ
ー図。 【図89】磁気抵抗素子とステップモータで3軸方向の
磁界検出を行う手段を形成した例を示す斜視図。 【図90】磁気抵抗素子を連結したセンサ及び連結用の
穴が形成された磁気抵抗素子を示す図。 【図91】検出方向が異なる磁気抵抗素子部を同一面に
設けたセンサを示す図。 【図92】センサの位置決めの方法等を示す説明図。 【図93】円筒形の割型を用いて位置決めを行う様子を
示す説明図。 【符号の説明】 1…内視鏡システム 2…内視鏡装置 3…内視鏡形状検出装置 4…ベッド 5…患者 6…内視鏡 7…挿入部 11…ビデオプロセッサ 12…カラーモニタ 13…チャンネル 15…プローブ 16i…ソースコイル 20…接着剤 21…形状検出装置本体 22j…3軸センスコイル 23…モニタ 24…ソースコイル駆動部 26…検出部 30…形状算出部 31…位置検出部 32…形状画像生成部 33…モニタ信号生成部 34…システム制御部 35…操作パネル
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 内視鏡の可撓性を有する挿入部内に設け
られた磁界を発生する磁界発生素子及び発生した磁界を
検出する磁界検出素子のうちの一方と、 前記挿入部が挿入される被検体の周囲の既知の位置に配
置される前記磁界発生素子及び前記磁界検出素子のうち
の他方と、 前記磁界発生素子で発生される磁界を前記磁界検出素子
により検出した検出信号から前記既知の位置に配置され
た前記磁界発生素子又は前記磁界検出素子に対する前記
挿入部内の前記磁界検出素子又は前記磁界発生素子の位
置を算出する位置算出手段と、を備え、 前記挿入部内に可撓性を有するチューブ部材が設けら
れ、絶縁部材にて前記磁界発生素子又は前記磁界検出素
子が覆われると共に、該絶縁部材にて前記磁界発生素子
又は前記磁界検出素子が前記チューブ部材に固定される
ように構成された ことを特徴とする内視鏡位置検出装
置。
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