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JP3497176B2 - 表面変性膜を含めた製品及び方法 - Google Patents

表面変性膜を含めた製品及び方法

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JP3497176B2
JP3497176B2 JP54718598A JP54718598A JP3497176B2 JP 3497176 B2 JP3497176 B2 JP 3497176B2 JP 54718598 A JP54718598 A JP 54718598A JP 54718598 A JP54718598 A JP 54718598A JP 3497176 B2 JP3497176 B2 JP 3497176B2
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fluorine
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perfluorocarbon copolymer
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Mykrolis Corp
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、表面をペルフルオルカーボン重合体で変性
してなる膜を組み込んだ製品、該製品の製造法、及び該
製品を利用するろ過法に関する。
従来技術の背景 多孔質膜フィルターは、流体流れ中の物質を分離する
ために種々の環境中において利用されている。膜は固体
重合体マトリックスから形成され、そして高度の精密さ
で制御されそして測定可能な多孔度、細孔寸法、及び厚
さを有する。使用に当たって、膜フィルターは一般には
カートリッジのような装置に組み込まれ、そして流体流
れ中に挿入して液体及び気体から粒子、微生物又は溶質
の除去を行うように適応される。
有用であるためには、膜フィルターは、その強度、多
孔度、科学的一体性及び清潔さを維持するようにろ過し
ようとする流体に対して抵抗性でなければならない。例
えば、ミクロ電子回路の製造では、膜フィルターは、種
々のプロセス流体を精製して汚染物が回路の破損を引き
起こさないようにするために広く使用されている。流体
のろ過又は精製は、通常、プロセス流体を膜フィルター
に該膜を横切る圧力差(これは膜の下流側よりも上流側
においてより高い圧力の帯域を形成する)の下に通すこ
とによって実施される。かくして、この態様でろ過しよ
うとする流体は、膜フィルターを横切って圧力降下を受
ける。この圧力差は、上流側で下流側の流体よりも高い
溶存ガスレベルを有する流体をもたらす。これは、空気
のようなガスが低い方の圧力にある液体よりも高い方の
圧力にある液体中においてより高い溶解度を有するため
である。液体が膜フィルターの上流側から下流側に通過
するにつれて、膜において溶液から溶存ガスが出てきて
流体のガス発生をもたらす。また、液体のガス発生は、
液体が溶存ガスを含有する限り圧力差がなくても自然に
起こる可能性があり、そしてガスが溶液から出てくるた
めの推進力、例えば、膜の表面上にガスポケットが形成
して成長することができるような核形成部位が存在す
る。半導体やミクロ電子装置の製造において典型的に使
用されるガス発生性流体は、通常は、極めて高い純度の
水、オゾン化水、アルコールのような有機溶剤、並び
に、酸化剤を含有することができる濃厚及び水性酸又は
塩基のような一般的に有意に化学的活性な他のものを含
む。これらの化学的活性な流体は、膜の劣化を防止する
ために化学的に不活性なフィルターの使用を必要とす
る。膜組成の化学的破壊をもたらす膜の劣化は、通常、
使用間にフィルターから離脱される抽出可能な物質をも
たらし、かくしてろ過しようとする流体の純度、保全性
及び清潔さを危うくする。これらの用途ではポリテトラ
フルオルエチレンのような弗素含有重合体から作られた
フルオルカーボン基材膜フィルターが通常使用される。
弗素含有重合体は、それらの化学的不活性、又は化学薬
品攻撃に対する優秀な抵抗性が周知されている。弗素含
有重合体の1つの不利益は、それらが疎水性であり、そ
れ故にかかる重合体から作った膜がその膜の表面エネル
ギーよりも大きい表面張力を有する水性流体又は他の流
体で湿らすのが困難であることである。ガス発生性流体
を疎水性膜フィルターでろ過する間にしばしば遭遇する
他の問題は、ろ過プロセス間に溶存ガスが差圧の推進力
下に溶液から出てくるための核形成部位が膜によって提
供されることである。内部細孔表面及び外部又は幾何学
的表面を含めて疎水性膜にあるこれらの核形成部位で溶
液から出てくるガスは、膜に付着するガスポケットを形
成する。これらのガスポケットが連続したガス発生によ
って寸法を大きくするにつれて、それらは、膜の細孔か
ら流体を置換し始め、最後には膜の有効ろ過面積を減少
させる。この現象は、通常、膜フィルターの脱湿潤(デ
ウェティング)と称されている。というのは、膜の流体
湿潤又は流体充填部分は、流体非湿潤又はガス充填部分
に徐々に転換されるからである。また、膜の脱湿潤は、
水性流体で湿った疎水性膜のような湿潤膜が空気のよう
なガスに暴露されると自然に起こりうる。この脱湿潤現
象はより頻繁に起こり、そしてポリテトラフルオルエチ
レンのような弗素含有重合体から作られたフルオルカー
ボン基材膜においてより顕著であることが分かった。ま
た、脱湿潤が起こるときの速度は、0.2ミクロン又はそ
れ以下のような小さい細孔寸法の膜ではそれよりも大き
い細孔寸法の膜よりも速いことも分かった。ろ過プロセ
スの間に、フィルター装置において膜の脱湿潤によって
ろ過に利用可能な有効膜面積が減少することは、フィル
ターの全ろ過効率の低下をもたらす。この低下した効率
は、所定の圧力降下におけるフィルターを通る流体の流
量の低下、又は所定の流量における圧力降下の増大にお
いて明らかになる。かくして、膜フィルターが時間と共
に脱湿潤するにつれて、ユーザーは、フィルターが新た
に取り付けられ、それ故に完全に湿っているときと同じ
容量(単位時間当たり)のプロセス流体を精製又はろ過
することができない。ろ過プロセスの全処理容量のこの
減少は、単位容量のプロセス流体を精製するためのユー
ザーの時間及びコストの増加をもたらす。処理量の減少
に直面して、ユーザーは、プロセスにおいて新しいフィ
ルターを取り付けそして脱湿潤フィルターを廃棄するこ
とがしばしば要求される、必ずしもフィルターの異物保
持能の枯渇によるのではなく脱湿潤によるこの早期のフ
ィルター変化は予定外の停止時間をもたらし、且つユー
ザーの全コストを増加する。随意として、ユーザーは、
膜を横切って圧力降下を増大させるためにポンプがフィ
ルターを通して流体を強制送りするときの速度を増大さ
せることのようなろ過系の他の要素に対して調整を行
い、かくして一定の流量を維持することによって効率の
低下を補うことができる。これらの調整はユーザーにと
ってより高い操作コストになり、そして系にある他の要
素の故障の可能性、並びにプロセス圧の増大によるプロ
セス流体の漏れの可能性を増加する。ユーザーが脱湿潤
による早期のフィルター変化を回避するための他の選択
は、フィルターを処理して膜を再湿潤することである。
この処理は予定外の停止時間をもたらすろ過系からフィ
ルター装置を取り外すことを要求するので時間を浪費
し、そしてフィルターを通過するプロセス流体に対して
再湿潤プロセスから誘導された汚染物の導入をしばしば
もたらす可能性がある。典型的には、イソプロパノール
のようなアルコール(これらは、安全上の関心を引き起
こす可燃性液体である)を含めて低表面張力の再湿潤剤
を使用することができる。ろ過装置を使用状態に戻す前
に、最終ユーザーは、脱湿潤フィルターをアルコールで
再湿潤し、次いで水によるフラッシング、次いでプロセ
ス流体によるフラッシングを行う。膜の製造業者は、脱
湿潤フィルターを取り扱い且つ処理するための専門技術
を有している可能性があるけれども、最終ユーザーは、
かかる追加的なコスト高のプロセス工程を実施するため
の能力又は希望を有しないかもしれない。
すべての膜は、膜の粒子保持特性に直接関係する公称
細孔寸法によって特徴づけられる。細孔寸法は膜を通る
流量に正比例し、そして粒子保持は反比例する。粒子保
持及び流量の両方を最大限にするのが望ましい。これら
の特性の1つを有意に増大させそしてこれらの特性のう
ちの他のものを有意に低下させることは望ましくない。
ベネズラ氏他の米国特許4470859には、ポリテトラフ
ルオルエチレンのようなフルオルカーボンより形成した
微孔質基体の表面をペルフルオルカーボン共重合体の溶
液からの該共重合体の被覆で変性して膜の表面をより水
湿潤性にするための方法が開示されている。ペルフルオ
ルカーボン共重合体は、溶剤中に高められた温度におい
て溶解される。次いで、その膜は溶液中に浸漬され、そ
して真空室中に置かれる。次いで、室内の圧力は、フィ
ルター内から空気を除去するために約150mmHg(絶対
圧)になる程に下げられる。しかる後、室内の圧力は、
大気圧に迅速に戻される。この被覆プロセスは、ベネズ
ラ氏他が記載したこと、即ち、膜の細孔への完全な溶液
侵入を確保するために反復される。この態様で進めるこ
とによって、膜内の隙間を形成する膜表面及び内壁はペ
ルフルオルカーボン共重合体で被覆される。被覆工程後
に、溶剤は熱及び真空を使用して蒸発によって除去さ
れ、又は溶媒和ペルフルオルカーボン共重合体は該共重
合体が現に不溶性であるところの物質で沈殿される。溶
液を形成するのに使用される溶剤としては、ハロカーボ
ン油、ペルフルオルオクタン酸、デカフルオルビフェニ
ル、N−ブチルアセトアミド及びN,N−ジメチルアセト
アミドが挙げられる。膜表面の変性に続いて、ベネズラ
氏他は、膜表面上の変数用共重合体に対する溶剤を含有
する流体の使用を回避することを教示している。また、
ベネズラ氏他は、重合体のアルコール溶液を回避すべき
であることを開示している。
米国特許4433082及び4453991には、先に記載した被覆
法に使用される溶剤と比較して比較的害のない溶剤を使
用してテトラフルオルエチレンとメチルペルフルオル
(4,7−ジオキサ−5−メチル−8−ノネノエート)又
はペルフルオル(3,6−ジオキサ−4−メチル−7−オ
クテンスルホニルフルオリド)との共重合体のような過
弗素化イオン交換重合体の溶液を形成する方法が開示さ
れている。この過弗素化イオン交換重合体は、イソプロ
パノールのようなアルコール溶剤中に高められた温度及
び圧力において溶解される。得られた溶液は、水性塩化
ナトリウムの電解のような電解分解プロセスにおいて使
用されるフィルム及び非孔質膜を製造し且つ修理するの
に、多孔質ダイヤフラムを被覆してそれらを非孔質製品
に転換するために様々な化学反応を促進する際に使用す
る触媒担体の如き基体を被覆するのに、また、スルホン
酸又はスルホネート官能基を有する使用済みの過弗素化
重合体を再使用のために回収するのに有用であると記載
されている。これらの特許によって開示されるような電
解プロセスでは、被覆ダイヤフラムから誘導される抽出
分は実質的な関心事ではなく、そして変性ダイヤフラム
の多孔度は重要なものではない。
また、米国特許4348310には、弗化スルホニル含有フ
ルオル重合体の溶液が開示されている。ここで使用され
る溶剤は、完全にハロゲン化された飽和炭化水素であっ
て、好ましくは少なくとも1個の末端弗化スルホニル極
性基を有するものである。この溶液は、弗素化重合体か
ら作られた膜中の穴を修理するのに、また、イオン交換
フィルム膜、透析膜、限外ろ過膜及びミクロろ過膜を作
るために使用されると記載されている。これらの溶液に
ついて他の開示された用途は、ダイヤフラムにその溶液
を接触させ次いでハロゲン化溶剤を蒸発させ次いで被覆
したダイヤフラムを加水分解して弗化スルホニル基を酸
又は塩形に変換することによって電気化学セル用の多孔
質ダイヤフラムを被覆することである。
マルロウク氏他の米国特許4902308にも、多孔質の膨
張したポリテトラフルオルエチレン膜の表面をペルフル
オル陽イオン交換重合体の溶液からの該重合体で変性す
る方法が記載されている。また、マルロウク氏他は、表
面変性膜に該重合体用の溶剤を含有する流体を接触させ
ることは回避されるべきであることを教示している。
米国特許4259226及び4327010には、カルボン酸塩基を
有する弗素化重合体で多孔質膜表面を変性することが開
示されている。膜から抽出分を制御するための、又は膜
表面への変性用組成物の結合度を制御するためのプロセ
ス工程は全く開示されていない。
米国特許5183545及び5094895には、表面をペルフルオ
ルイオン交換重合体組成物で変性してなる多孔質で多層
の膨張ポリテトラフルオルエチレン基体から多層で複合
体の多孔質ダイヤフラムを作る方法が開示されている。
この変性用重合体組成物は界面活性剤を含有することが
でき、そして過剰の変性用重合体を含有してもよいが、
これらの両方とも望ましくない抽出分の源である。加え
て、これらの特許は、0.25mmを超え、好ましくは約0.76
mm〜約5.0mmの厚さを有する厚いポリフルオルカーボン
ダイヤフラムをペルフルオルイオン交換重合体で被覆す
る方法が開示されている。薄い膜基体は、1000よりも大
きい当量を有するペルフルオルイオン交換被覆の使用で
あるとして特定的に排除されている。
表面変性膜に封止(シール)されたハウジングと一緒
に表面変性フルオルカーボン膜を使用する装置を製造す
るための試みはいくつかの問題に直面していた。封止の
ために使用される接着剤は抽出分の源を含むので、それ
らの使用は回避される。かくして、流体の迂回を防止す
るために膜が封止されるところのハウジングの溶融部分
を利用する封止法が優先的に使用される。通常の封止法
によって利用可能なハウジングの溶融部分から誘導され
る熱はしばしば、表面変性膜の変性重合体の一部分を劣
化させる。これは、ハウジングとの封止において変色し
且つ望ましない抽出分の源を提供する可能性がある。
従って、湿潤性を向上させる変性表面を有する多孔質
膜を提供することが望ましいであろう。加えて、弗素含
有重合体より構成される多孔質膜のような薬品攻撃に対
して抵抗性のかかる膜を提供するのが望ましいであろ
う。更に、使用間に脱湿潤しないように、ガス発生性流
体をろ過するときに表面上にガスの核形成を促進しない
かかる膜を提供することが望ましいであろう。また、得
られる膜、特に小さい細孔寸法の膜の束特性に有意の悪
影響を及ぼさずに未変性膜と比較して向上された粒子保
持特性を有するかかる膜を提供することが望ましいであ
ろう。その上、ハウジングに封止された化学的に不活性
な表面変性多孔質膜を含み、しかも望ましくない抽出分
を実質上含まない流体ろ過用の製品を提供することが望
ましいだろう。
発明の概要 本発明は、流体のろ過に有用な製品であって、内部細
孔表面及び外部幾何学的表面を含めて表面を付着され結
合されたペルフルオルカーボン共重合体で完全に変性し
てなる薄い多孔質重合体膜基体を含むろ過用製品を提供
するものである。このペルフルオルカーボン共重合体
は、それが基体表面に結合されるような態様で付着され
る。ペルフルオルカーボン共重合体の溶液は、重合体基
体を溶液に浸漬させるか、又は溶液を重合体基体に加圧
下に通すか、又は膜の細孔に加圧下に貫入させることに
よるが如くして重合体基体と接触される。本明細書にお
ける用語「溶液」は、溶剤又は希釈剤媒体中に完全溶解
及び/又は部分溶解ペルフルオルカーボン共重合体を含
有する液体を意味する。これらの溶液は、分散媒体中に
懸濁された未溶解ペルフルオルカーボン共重合体の懸濁
体を含む。この溶液は、ペルフルオルカーボン共重合体
に対する溶剤、希釈剤又は分散剤媒体であって膜基体を
完全に湿潤するものを含み、又は、それが膜基体を湿潤
しないときには、膜は、溶液が膜の細孔に入ることがで
きるように予備湿潤される。溶液が膜の細孔に完全に入
ることが必要要件である。次いで、表面変性膜基体は、
膜基体に結合されたペルフルオルカーボン共重合体の除
去を回避しながら、未結合ペルフルオルカーボン共重合
体を溶媒和又は希釈によるが如くして選択的に除去する
溶剤、希釈剤又は分散剤と接触されることができる。別
法として、表面変性膜基体は、過剰の未結合ペルフルオ
ルカーボン共重合体を選択的に除去しそしてそれを基体
の表面全体に分配するために機械的力を受けることがで
きる。得られた表面変性膜は、次いで、膜基体と結合ペ
ルフルオルカーボン共重合体との間の結合強度を向上さ
せるために乾燥されそして熱処理される。
熱処理された表面変性膜はその表面が、結合ペルフル
オルカーボン共重合体(これは、驚いたことに、未結合
ペルフルオルカーボン共重合体を溶媒和及び/又は希釈
する溶剤又は希釈剤中に実質上可溶性でない)を含む組
成物で完全に変性される。本明細書において用語「完全
に変性された」を使用するときには、それは、表面変性
の程度が、膜をガス発生性液体と接触させたときに膜の
脱湿潤を何ら検出することができない程で、しかも、膜
をメチレンブルー染料で色付けしたときに膜表面の未染
色部分が全く検出されない程のものであることを意味す
る。過剰の又は未結合のペルフルオルカーボン共重合体
は、変性膜表面に悪影響を及ぼさずに変性膜から選択的
に除去されることができる。加えて、未結合ペルフルオ
ルカーボン共重合体は膜から除去されるので、表面変性
膜を通過させようとする流体中で離脱される可能性があ
るものはもはや抽出分の可能な源ではない。かくして、
本発明の表面変性膜は、未結合ペルフルオルカーボン共
重合体組の溶剤又は希釈剤である液体が膜と接触すると
きでさえも抽出分を実質上含まない。表面変性膜は、膜
の単位面積当たりのペルフルオルカーボン共重合体の量
が変性膜の全表面にわたって実質上同じになるように変
性用組成物で実質上均一に変性される。過剰の未結合ペ
ルフルオル共重合体を除去するための溶剤又は希釈剤に
よる後続処理は、結合ペルフルオルカーボン共重合体に
よる基体表面の実質上均一且つ完全な変性を促進する。
加えて、表面変性用共重合体は、精製水のろ過間に膜を
横切る圧力降下の増大を測定することによって調べて、
多孔質膜基体が実質上閉鎖又は閉塞されないような量で
且つ濃度で使用される。本発明の変性多孔質膜製品は、
圧力降下によって測定して未変性多孔質膜基体と実質上
同じ透過性を有する。即ち、この圧力降下は、本発明の
変性多孔質膜の場合に未変性多孔質膜基体を横切る圧力
降下と比較して25%よりも大きい増加を超えない。好ま
しくは、この圧力降下の増大は、未変性多孔質膜基体を
横切る圧力降下と比較して15%を超えず、そして最も好
ましくは10%を超えない。
本発明において、用語“結合ペルフルオルカーボン共
重合体”は、重合体基体に適用されてそれに付着したペ
ルフルオルカーボン共重合体を意味し、これに対して、
用語“未結合ペルフルオルカーボン共重合体”は、重合
体基体に付着していないペルフルオルカーボン共重合体
を意味する。未結合ペルフルオルカーボン共重合体は、
溶剤中に溶解される(即ち、溶媒和される)。他方、結
合ペルフルオルカーボン共重合体は、未結合ペルフルオ
ルカーボン共重合体用の溶剤中に溶解されない。かくし
て、結合ペルフルオルカーボン共重合体はかかる溶剤で
除去されない。従来技術によれば、ろ過されつつある液
体によって湿潤している膜は、時間の経過と共にその液
体による湿潤の状態が非湿潤の状態になるが、この現象
は、“脱湿潤性”と称される。これとは対称的に、本願
発明の膜は、時間の経過によって非湿潤の状態にならな
い、即ち、脱湿潤されない。従って、本発明の膜に対し
て“非脱湿潤性”が使用されている。かくして、本発明
において、用語“非脱湿潤性”は、ろ過されつつある液
体によって湿潤している膜が時間の経過によって非湿潤
の状態にならない、即ち、脱湿潤されないことを意味す
る。
表面変性膜を多くの通常のろ過プロセスにおいて有用
にするために該膜を利用した本発明の製品が提供され
る。表面変性膜は、ろ過しようとする流体供給物がろ液
と混合するのを防止するハウジング内に封止される。ハ
ウジングに封止された膜の部分は流体供給物に暴露され
ず、そして膜の露出された非封止部分はペルフルオルカ
ーボン共重合体で表面変性される。
本発明の製品は、膜の露出部分と接触する流体供給物
が膜を通過するか又は膜によって保持され、これによっ
て膜の周囲での流体の迂回を防止するような態様で膜の
一部分を封止することによって形成される。本発明の1
つの具体例では、膜基体は、その表面をペルフルオルカ
ーボン共重合体で変性する前に適所に封止される。露出
された膜部分は、支持体によって支持されながらその表
面の片側がペルフルオルカーボン共重合体の溶液と接触
される。次いで、膜の露出部分は、溶液と接触する膜表
面で高圧の帯域が形成されるように膜の表面と表面との
間で差圧を施される。膜は、それが圧力差を受ける間に
膜破断を回避するために多孔質担体上に支持されること
ができる。溶液は、膜表面へのペルフルオルカーボン共
重合体の付着結合を生じさせる条件下に膜を通される。
得られた膜の保持及び束特性は、膜上の付着層の厚さを
調整することによって制御される。付着層の厚さは、溶
液の濃度、膜を通過した溶液を容量、及び付着工程間に
膜を通過する溶液の流量を調整することによって制御さ
れる。本発明の他の具体例では、膜基体は先ずその上に
ペルフルオルカーボン共重合体が付着される。次いで、
それは、表面変性膜の過剰な熱への露出を最小限にしな
がら先に記載の態様でハウジングに封止される。
本発明で使用される変性膜は、未変性膜の束特性を実
質上維持しながらずっと小さい細孔寸法の未変性膜の粒
子保持特性を有することができる。更に、膜の表面変性
を行う共重合体はペルフルオルカーボン共重合体から形
成されるので、変性表面も亦、化学薬品攻撃に対して高
度に抵抗性である。加えて、ペルフルオルカーボン共重
合体は、ガス発生性液体をろ過するときに膜の表面での
ガスの核形成を促進しない。
かくして、ガス発生性液体をろ過するときには、膜の
有効寿命は、膜の脱湿潤をもたらすガス発生性液体をろ
過するときに表面上でのガスの核形成を促進する未変性
フルオルカーボン膜の有効寿命よりも有意に長い。
図面の簡単な説明 図1は、本発明の製品の部分縦断面図である。
図2は、図1の製品の一部分の上面図である、 図3は、例10の標準脱湿潤試験の結果を示すプロット
である。
図4は、例11の標準SC2ドレンテストのP/Q対ドレン数
を示すプロットである。
図5は、例14の未染色対照の図(4.3×)である。
図6は、例14の染色対照の図(4.3×)である。
図7は、染色された例15の非予備湿潤沈殿被覆試料の
図(4.3×)である。
図8は、染色された例15の予備湿潤沈殿被覆試料の図
(4.3×)である。
図9は、染色された例14の非予備湿潤被覆試料の図
(4.3×)である。
図10は、染色された例14の予備湿潤被覆試料の図(4.
3×)である。
図11は、染色された例17に記載の本発明で使用された
表面変性試料の図(4.3×)である。
図12は、染色された例18に記載の本発明で使用された
表面変性試料の図(4.3×)である。
図13は、染色された例16に記載の本発明で使用された
表面変性試料の図(4.3×)である。
図14は、染色された例19に記載の本発明で使用された
表面変性試料の図(4.3×)である。
図15は、染色された例20に記載の本発明で使用された
表面変性試料の図(4.3×)である。
特定の具体例の説明 本発明の膜の表面変性用共重合体は、デュポン社によ
って商品名「NAFION」の下に又は旭硝子社によって商品
名「FLEMION」の下に製造販売されるもののようなペル
フルオルカーボン共重合体として一般に知られる重合体
から構成され、そして膜基体に結合される。
これらのペルフルオルカーボン共重合体は、一般的に
は、少なくとも2種の単量体の共重合体であり、そして
1種の単量体は、弗化ビニル、ヘキサフルオルプロピレ
ン、弗化ビニリデン、トリフルオルエチレン、クロルト
リフルオルエチレン、ペルフルオル(アルキルビニルエ
ーテル)、テトラフルオルエチレン及びそれらの混合物
の群から選択されるものである。
第二の単量体は、(SO2F)、(SO3M)、(SO3R)、
(SO2NR2)、(COF)、(CO2M)、(CO2R)又は(CON
R2)基(ここで、MはH、アルカリ金属、アルカリ土類
金属又はNR4であり、そして各Rは別個にH、CH3、C2H5
又はC6H5のようなアルキル基又はアリール基であり、そ
してこれらは、置換アルキル基又は置換アリール基を形
成するためにヒドロキシル、アミン、エーテル又はカル
ボニル基或いは類似基のような他の官能基を随意に含有
することができる)であってよい又はこれらに転化され
うる官能基を含有する弗素含有単量体の群から選択され
る。かかる第二単量体の例は、一般的には、式CF2=CFR
f−Xによって表わすことができる。一般的におけるRf
は、エーテル結合を含有するものを含めて、任意の好適
な又は通常の形状を有する1〜8個の炭素原子を含む線
状又は分岐状二官能性過弗素化基であり、そして炭素−
炭素結合を介して又は好ましくはエーテル結合を介して
ビニル基CF2=CFに直接結合されるものである。一般式
におけるXは、(SO2F)、(SO3M)、(SO3R)、(SO2N
R2)、(COF)、(CO2M)、(CO2R)又は(CONR2)基
(ここで、MはH、アルカリ金属、アルカリ土類金属又
はNR4であり、そして各Rは別個にH、CH3、C2H5又はC6
H5のようなアルキル基又はアリール基、又は置換アルキ
ル基若しくは置換アリール基である)であってよい又は
これらに転化されうる官能基である。一般式における1
つの制限は、−X基に隣接する炭素原子上に少なくとも
1個の弗素原子が存在することの一般的な要件である。
典型的には、スルホニルベースドイオン交換基に転換
されうる弗化スルホニル基を含有するかかる第二単量体
は米国特許3282875、3041317、3560568及び3718627に記
載され、そしてペルフルオルカーボン共重合体の製造法
は米国特許3041317、2393967、2559752及び2593583に記
載されているので、必要ならば、それらの米国特許を参
照されたい。これらのペルフルオルカーボン共重合体
は、一般には、(SO3M)基に変換されうるペンダントSO
2Fベースド官能基を有する。本発明の1つの具体例で
は、表面変性用共重合体は、カルボニルベースドイオン
交換基に転換されうるペンダントカルボニルベースド官
能基を含む。
ペンダントカルボニルベースドイオン交換官能基を有
するペルフルオルカーボン共重合体は、米国特許415105
2若しくは特開昭52−38486号公報に従うような任意の好
適な通常の態様で製造することができ、又は米国特許41
51051に記載されるような方法によってスルホニル基含
有単量体から誘導されるカルボニル官能基含有単量体か
ら重合することができるので、必要ならば、これらの文
献を参照されたい。弗化カルボニル含有単量体の具体的
な例としては、 が挙げられる。好ましいカルボニル含有単量体として
は、 が挙げられる。それ故に、本発明で使用される好ましい
ペルフルオルカーボン共重合体としては、式−OCF2CF
2X'及び/又は−OCF2CF2C−F2Y−B−YCF2CF2O−(式
中、X'は弗化スルホニル(SO2F)、弗化カルボニル(CO
F)、スルホネートメチルエステル(SO3CH3)、カルボ
キシレートメチルエステル(COOCH3)、イオン性カルボ
キシレート(COO-Z+)又はイオン性スルホネート(SO3 -
Z+)であり、Yはスルホニル(SO2)又はカルボニル(C
O)であり、Bは−O−、−O−O−、−S−S−、並
びに式NH(CR1R2xNH(ここで、R1及びR2は短鎖アルカ
ン、アルケン、水素及びアミン基から選択される)のジ
−及びポリアミンであり、そしてZは水素、リチウム、
セシウム、ルビジウム、カリウム及びナトリウムのよう
なアルカリ金属、又はバリウム、ベリリウム、マグネシ
ウム、カルシウム、ストロンチウム及びラジウムのよう
なアルカリ土類金属、又は第四級アンモニウムイオンで
ある)によって表わされるカルボニル及び/又はスルホ
ニルベースド官能基が挙げられる。
ペルフルオルカーボン共重合体のスルホニル形は、典
型的には、弗素化炭化水素主鎖に官能基か又は官能基を
有するペンダント側鎖のどちらかが結合してなる重合体
である。このペンダント側鎖は、例えば、 基(ここで、R'fはF、Cl又はC1〜C10ペルフルオルアル
キル基であり、そしてWはF又はCl好ましくはFであ
る)を含有することができる。通常は、重合体中の側鎖
基にある官能基は、エーテル結合を介して側鎖基に結合
されることができる末端基 に存在する。この種のペルフルオルカーボン共重合体の
例は、米国特許3282875、3560568及び3718627に開示さ
れているので、必要ならば、それらを参照されたい。
追加的な例は、一般式CF2=CF−Tk−CF2SO2F(ここ
で、Tは1〜8個の炭素原子を含む二官能性弗素化基で
あり、そしてkは0又は1である)によって表わすこと
ができる。Tにおける置換原子は、弗素、塩素又は水素
を包含する。最も好ましいペルフルオルカーボン共重合
体は炭素に結合した水素及び塩素を両方とも有さず、即
ち、それらは苛酷な環境で最大安定性を得るために過弗
素化される。上記式のT基は分岐又は非分岐即ち直鎖の
どちらであってもよく、そして1個以上のエーテル結合
を有する。この群の弗化スルホニル含有共単量体におけ
るビニル基はエーテル結合を介してT基に結合されるこ
と、即ち、共単量体は式CF2=CF−O−T−CF2−SO2Fを
有することが好ましい。かかる弗化スルホニル含有共単
量体の例は、 である。
最も好ましい弗化スルホニル含有共単量体は、ペルフ
ルオル(3,6−ジオキサ−4−メチル−7−オクテンス
ルホニルフルオリド)、 である。
スルフォニル含有単量体は、米国特許3282875、30413
17、3718627及び3560568の如き文献に記載されているの
で、必要ならば、それらを参照されたい。
本発明に使用されるペルフルオルカーボン共重合体の
好ましい群は、次の反復単位、 [式中、hは3〜15であり、jは1〜10であり、pは
0、1又は2であり、X"は一緒になって4個の弗素又は
3個の弗素及び1個の塩素になり、YはF又はCF3であ
り、そしてR'fはF、Cl又はC1〜C10ペルフルオルアルキ
ル基である]を有する重合体によって表わされる。
本発明の方法では、両方のタイプの官能基を含有する
共重合体、及び異なる官能基を有する共重合体の混合物
を含めて、スルホニル又はカルボニルベースド官能基を
含有する任意のペルフルオルカーボン共重合体を使用す
ることができる。最も好ましいスルホニル含有ペルフル
オルカーボン共重合体は、テトラフルオルエチレンとペ
ルフルオル(3,6−ジオキサ−4−メチル−7−オクテ
ンスルホニルフルオリド)との共重合体であり、そして
これからスルホン酸形又は塩形を得ることができる。最
も好ましいカルボニル含有ペルフルオルカーボン共重合
体は、テトラフルオルエチレンとメチルペルフルオル
(4,7−ジオキサ−5−メチル−8−ノネノエート)と
の共重合体であり、そしてこれからカルボン酸形又は塩
形を得ることができる。
一般には、ペルフルオルカーボン共重合体のスルホニ
ル、カルボニル、スルホネート及びカルボキシレートエ
ステル、並びにスルホニル及びカルボニルベースドアミ
ド形は、加水分解反応によってイオン交換形に容易に転
換される。例えば、塩形はNaOHのような強アルカリでの
処理によって得ることができ、そして酸形はHClのよう
な酸での処理によって得ることができる。この転換工程
は、膜基体をペルフルオルカーボン共重合体のスルホニ
ル、カルボニル、スルホネート及びカルボキシレートエ
ステル並びにスルホニル及びカルボニルベースドアミド
形で表面処理する前後に実施されることができる。
本発明の方法で使用されるペルフルオルカーボン共重
合体は特定の当量に限定される必要はないが、その代わ
り、膜基体の表面に結合し、且つ未結合溶媒和共重合体
に対する溶剤又は希釈剤である液体組成物との接触によ
って実質上除去されない限り、任意の当量を有する任意
の共重合体を使用することができる。加えて、得られた
表面変性膜の使用間の脱湿潤を防止するような任意の当
量を有する任意のペルフルオルカーボン共重合体を使用
することができる。一般には、ペルフルオルカーボン共
重合体の当量は、約900〜約1500、そしてより通常は約1
050〜約1250の間である。ペルフルオルカーボン共重合
体の当量は、共重合体中の1個の反復単位の平均重量で
ある。
膜基体の表面変性が得られるペルフルオルカーボン共
重合体溶液を形成するのに使用される溶剤としては、米
国特許4386987によって開示される溶剤が挙げられるの
で、必要ならば、これを参照されたい。これらの溶剤
は、ハロカーボンオイル、ペルフルオルオクタン酸油、
N−アルキルアセトアミド及びデカフルオルビフェニル
を包含する。別法として、米国特許4348310によって開
示されるハロゲン化飽和炭化水素を使用することができ
るので、必要ならば、これを参照されたい。好ましい溶
剤は米国特許4433082及び4453991によって開示されるア
ルコール系溶剤であるので、必要ならば、これらを参照
されたい。アルコール系溶剤は、メタノール、エタノー
ル、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ール、2−ブタノール、2−メトキシエタノール、2−
エトキシエタノール、エチレングリコールジエチルエー
テル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコール
ジエチルエーテル、ジオキサン及びアセトニトリル、並
びにこれら同志の混合物又はこれらと水との混合物を包
含する。最も好ましい溶剤は、水とイソプロパノールの
ような低級アルコールとの混合物である。ペルフルオル
カーボン共重合体の溶液は、密閉容易において溶剤の臨
界温度よりも低い典型的には180℃〜300℃の高められた
温度及び高められた圧力において形成される。これらの
溶液は、ペルフルオルカーボン共重合体を沈殿させず
に、イソプロパノール、エタノール、水又は類似物のよ
うなペルフルオルカーボン共重合体用の溶剤又は希釈剤
と混和性である。
溶液中のペルフルオルカーボン共重合体の濃度は、膜
基体への共重合体の結合を生じさせ且つ得られる表面変
性膜の脱湿潤を防止するのに十分なだけ高くすべきであ
るが、しかし得られる表面変性膜の束特性の不利な低下
を防止するのに十分なだけ低くすべきである。典型的に
は、溶液中のペルフルオルカーボン共重合体の濃度は、
約0.01重量%〜約10重量%、より通常は約0.1重量%〜
約5重量%である。
多孔質膜基体は、ペルフルオルカーボン共重合体に対
する溶剤によって溶媒和又は劣化されない重合体より形
成される薄重合体微孔質又は限外ろ過膜である。典型的
な膜の細孔寸法は、10ミクロン〜0.01ミクロンの範囲内
である。膜基体は、フラットシート、波形シート、中空
繊維又は類似物を含めて、任意の都合のよい幾何学的形
状を有することができる。膜は、支持体付き若しくは無
支持でも、等方性若しくは異方性でも、表皮付き若しく
は表皮なしでもよく、又は複合膜であってもよい。膜基
体は、約5〜約250ミクロン、好ましくは約10ミクロン
〜約200ミクロンの厚さを有する。膜は薄いので、これ
によって過剰のペルフルオルカーボン共重合体の除去が
容易にされる。代表的である好適な膜基体としては、ポ
リエチレン、ポリプロピレン及びポリメチルペンテンの
ようなポリオレフィン、ポリスルホン、ポリエーテルス
ルホン、ポリイミド、ポリアミド、弗素含有重合体、例
えば、ポリテトラフルオルエチレン、弗素化エチレン−
プロピレン共重合体、エチレン−テトラフルオルエチレ
ン共重合体又はペルフルオルアルコキシ重合体が挙げら
れる。好ましい膜基体は、弗素含有重合体、特に、デュ
ポン社によって商品名「Teflon PTFE」、「Teflon FE
P」及び「Teflon PFA」の下に製造販売されるフルオル
カーボンとして一般的に知られる群の重合体のようなポ
リテトラフルオルエチレン、弗素化エチレン−プロピレ
ン共重合体又はペルフルオルアルコキシ重合体から形成
される。
膜は、その全表面が結合ペルフルオルカーボン共重合
体で完全に変性されており、従って露出した基体表面は
全く存在しない。この完全変性表面は、結合ペルフルオ
ルカーボン共重合体で実質上均質に被覆されることが好
ましい。完全な表面変性は、液体をろ過するときに膜の
脱湿潤を防止する。均一な表面変性は、フィルターによ
る均一なろ過を促進する。加えて、表面変性用共重合体
は、精製水のろ過間に膜を横切る圧力降下の増大を測定
することによって決定して、多孔質膜基体が実質上閉鎖
又は閉塞されないような量で且つ濃度で使用される。本
発明の変性多孔質膜製品は、圧力降下によって測定して
未変性多孔質膜基体と実質上同じ透過性を有する。即
ち、この圧力降下は、本発明の変性多孔質膜の場合には
未変性多孔質膜基体を横切る圧力降下と比較して25%以
上の増大を超えない。好ましくは、この圧力降下の増大
は、未変性多孔質膜基体を横切る圧力降下と比較して15
%を超えず、最も好ましくは10%を超えない。
本発明の1つの具体例では、0.2ミクロン以下の平均
細孔寸法を有する表面変性膜が形成される。膜は、表面
が先に記載の結合表面変性用共重合体で変性された弗素
含有重合体膜基体、好ましくは、ポリテトラフルオルエ
チレン、弗素化エチレン−プロピレン共重合体又はペル
フルオルアルコキシ重合体膜基体から形成される。膜基
体は、その表面が結合表面変性用共重合体によって完全
に変性される。この結合表面変性用共重合体は、液体組
成物をろ過する際のその使用間に膜の脱湿潤を防止す
る。ろ過の間に、変性膜を横切る“最終”圧力降下は、
標準脱湿潤試験に従って測定して、表面変性膜を横切る
“初期”圧力降下の約3倍よりも大きくなく、好ましく
は約2倍よりも大きくない。
フィルターの圧力降下は、液体流れに対するフィルタ
ーの抵抗性の尺度である。高い圧力降下は、フィルター
が脱湿潤しているか又は閉塞されているときの如き高い
抵抗性を示す。低い圧力降下は、フィルターが新しく且
つ完全に湿潤しているときの如き低い抵抗性を示す。た
いていの場合に、圧力降下データは、異なる条件下の同
じフィルター、同じタイプの他のフィルター、又は表面
処理前の同じフィルターと比較して考慮されるべきであ
る。というのは、異なるタイプのフィルターは、フィル
ターにおける異なる膜細孔寸法、表面積及び寸法形状に
よって異なる圧力降下を有するからである。圧力降下
は、1.0ガロン/分(gpm)の一定液体流量で標準化され
たフィルターを横切る圧力差のポンド/平方インチ(ps
i)単位で測定される。試験の間に、圧力降下は精製水
で測定されるのが最も好ましい。変性膜の細孔閉塞があ
るならばその程度は先に記載される。
標準脱湿潤試験(Standard Dewetting Test)は、実
際のろ過適用間にフィルターの脱湿潤又は非脱湿潤性能
の程度を予測するための手段として使用される。この試
験では、ろ過しようとする液体として水が使用される。
この試験は、液体における粘度差によるか、又は液体か
ら除去されて膜表面上に捕捉された状態になりうる粒子
によって引き起こされる流れ抵抗性の増大によるが如き
他の潜在的な流量減少効果を排除する。試験を実施する
ために、フィルターは100%イソプロパノールで湿潤さ
れ、乾燥せずにアルコールを切り、そしてフラッシング
装置に取り付け、ここでフィルターは、それに水1ガロ
ン/分又はgpmの流量で10分間通すことによって水でフ
ラッシングされる。このフラッシング期間の終わりに、
フィルターの“初期”圧力降下が測定される。次いで、
フィルターはフラッシング装置から取り出され、フィル
ターの乾燥を回避しながら水切りされ、そしてフラシン
グ装置に再配置され、ここでフィルターは水で1gpmにお
いてフラシングされ、その間に“ドレン#1"圧力降下が
測定される。フィルターを通る水流れの開始間にフィル
ターの上流側から大部分の空気を排出させるように注意
が払われる。3つの追加的な同じドレン操作が反復さ
れ、それに続いて対応する“ドレン#2、ドレン#3及
びドレン#4"圧力降下が実施される。“ドレン#4"圧力
降下の後に、フィルターはフラッシング装置から取り出
され、フィルターの乾燥を回避しながら水切りされ、そ
してフラシング装置に再配置され、ここでフィルターは
フィルターを横切って5psiの圧力差をもたらすように上
流側にいて空気で加圧される。次いで、フィルターは水
で1gpmにおいてフラッシングされ、そして“ドレン#
5、5psi空気”圧力降下が測定される。5psi空気加圧工
程で2つの追加的な同じドレン操作が反復され、それに
続いて対応する“ドレン#6、5psi空気”及び“ドレン
#7、5psi空気”圧力降下が実施される。“ドレン#
7、5psi空気”圧力降下に相当する最後の圧力降下デー
タは、通常、“最終”圧力降下と称される。
また、結合表面変性用共重合体は、膜が膜の乾燥を引
き起こすのに十分なだけ長い時間の間暴露されない限
り、空気のようなガスへの膜の暴露間に膜の脱湿潤を防
止する。ろ過プロセスでの使用前に、フィルターは、ろ
過しようとする液体の置換の間の如きフィルターを横切
る小さい圧力差の下に空気に暴露されることができる。
また、空気への暴露間にフィルターで観察される脱湿
潤の程度を予測するのに水バブル点圧試験を使用するこ
とができることも分かった。膜の水バルブ点圧が低い
程、空気への暴露時に脱湿潤の可能性が高くなる。これ
とは逆に、水バブル点圧が高くなる程、脱湿潤の可能性
が低くなる。本発明の膜製品の水バブル圧は、水バブル
点圧試験法によって測定して、未変性膜基体の水バブル
点圧よりも少なくとも約50%大きくそして好ましくは少
なくとも約100%よりも大きい。水バブル点圧試験法
は、水で予め充填された膜の細孔に空気を強制的に通す
のに要する圧力を測定する。膜のバブル点は、水湿潤膜
から水を置換するのに要する圧力から測定される。流体
湿潤膜は、適用した空気圧が細孔への流体の毛管吸引を
超えるときに空気がそれを通過するのを許容する。流体
湿潤円筒状細孔の寸法とそれを空にするのに要する空気
圧との間の関係(P、その円筒状細孔のバブル圧)は、 D=4γcosθ/P [ここで、Dは細孔の直径であり、θは接触角であり、
そしてγは湿潤液体の表面張力である]である。測定さ
れたバブル圧を真の膜細孔の寸法に実験的に相関させる
ことができるときには、それは、真の非円筒状細孔の寸
法の容易に得られる概算値を提供する。バブル圧を本発
明の膜の細孔寸法と相関させるのに使用される1つの実
験的方法は、膜によって保持される最小粒子を決定する
ことである。膜はサブミクロン寸法のラテックスビーズ
を通され、そして膜によって保持されたビーズの画分が
測定される。ビーズの実質上全部(>90%)が膜によっ
て保持された場合には、最大細孔は、ラテックスビーズ
の平均直径よりも小さい。
本発明に従って製造された表面変性膜は、典型的に
は、米国マサチューセッツ州ベッドフォード所在のミリ
ポア・コーポレーションから入手できるミリポア・コー
ポレーション・テクニカル・ドキュメントMA041に記載
される修正SEMATECH粒子保持法によって測定して、未変
性表面を有する膜基体と比較して有意に改善された粒子
保持特性を有する。驚いたことに、表面変性膜の粒子保
持特性は、圧力降下によって測定したときに、未変性膜
基体と比較して膜の束特性を有意に低下させずに実質上
向上される。膜は、先に記載した結合表面変性用共重合
体で表面を変性した弗素含有重合体膜基体、好ましく
は、ポリテトラフルオルエチレン、弗素化エチレン−プ
ロピレン共重合体又はペルフルオルアルコキシ重合体膜
基体から形成される。
表面変性膜は、多孔質膜基体の表面全体に先に記載の
ペルフルオルカーボン共重合体の溶液を、基体表面がそ
の溶液で湿潤されるような条件下で接触させることによ
って形成される。液体溶液は膜基体の表面を固有的に湿
潤させることができ、又は、膜基体表面はメタノール、
エタノール、イソプロパノール又はアセトンのような湿
潤剤で予備湿潤され次いで溶液と接触されることがで
き、又は、溶液は加圧下に細孔内に侵入させることがで
きる。膜基体と溶液との接触は、浸漬によって、又は溶
液を膜に差圧下に通すことによって、又は貫入によって
行うことができる。ペルフルオルカーボン共重合体は、
接触された基体表面を完全に変性するために基体表面に
結合した状態になる。
膜基体は溶液との接触からはずされ、そして本発明に
おける重要なプロセス工程では、溶液が膜を湿潤しない
ときには、膜は、ペルフルオルカーボン共重合体組成物
の実質的な沈殿を引き起こさないイソプロパノール、エ
タノール、メタノール、水又はこれらの混合物のような
過剰の又は未結合の溶媒和ペルフルオルカーボン共重合
体に対する溶剤、希釈剤又は分散剤である液体と接触さ
れる。通常、この液体は、ペルフルオルカーボン共重合
体の溶液を作るのに使用される溶剤、希釈剤又は分散剤
と完全混和性である。水は、それがアルコールの如き基
体表面変性工程に使用されるペルフルオルカーボン共重
合体組成物用の溶剤、希釈剤又は分散剤と混和性である
ときには、使用されることができる。好ましくは、液体
は、イソプロパノール、エタノール、水又はそれらの混
合物のようなペルフルオルカーボン共重合体の溶液を作
るのに使用される溶剤を含む。この工程では、液体は、
希釈及び/又は溶媒和によるが如くして、過剰の及び未
結合のペルフルオルカーボン共重合体を除去する。未結
合共重合体のこの除去は細孔の閉塞を減少させ、そして
表面変性膜の使用間にろ過されつつある流体を汚染する
可能性がある潜在的な抽出分を除去する。表面変性膜を
溶剤、希釈剤又は分散剤と接触させるこの後続工程は、
随意として、ペルフルオルカーボン共重合体を含有する
溶液が初期において膜を湿潤するときに実施されること
ができる。この後続接触工程は、膜表面上に付着された
ペルフルオルカーボン共重合体の量を制御するための手
段を提供する。
別法として、ペルフルオルカーボン溶液を含有する膜
基体は、基体から過剰の変性用共重合体を除去するため
に、且つ全基体表面上で変性を生ぜしめるために機械的
力を施される。溶液との接触後に、膜は、変性膜と機械
的力の源との間に軟質フィルムを介在せせることによっ
て直接的又は間接的に処理されることができ、又は、膜
は、サンドイッチを形成するために2つの非孔質重合体
フィルム間に配置されることができる。機械的力は、膜
又はサンドイッチの片面に接触される単一のローラー、
膜又はサンドイッチが通されるところのニップを形成す
る2つのローラー、エアナイフ、ドクターナイフ、吸収
剤又は類似物で適切に適用されることができる。驚いた
ことに、液体は結合ペルフルオルカーボン共重合体を除
去せず、従って、表面変性は、液体との接触によって悪
影響を受けない。随意として、表面変性膜は、次いで、
液体が水でないときにはその液体を除去するために水と
接触される。
表面変性膜は、水又は液体を除去するために乾燥さ
れ、そして結合ペルフルオルカーボン共重合体と膜基体
との間の結合強度を向上させるために熱処理される。こ
の乾燥及び熱処理は、単一工程で行うことができる。熱
処理は、膜基体又は表面変性用共重合体を劣化させない
ような温度で行われる。一般には、熱処理は、約50℃〜
約180℃、より普通には約80℃〜約140℃の温度において
約5分〜約72時間、より普通には約15分〜約24時間の間
実施される。
先に記載した膜を組み込んでいる本発明の製品が提供
される。この製品は、表面変性膜をハウジングに関して
位置づけしてそれに封止し、これによって膜の露出部分
及び膜の非露出部分を形成してなるものである。膜の非
露出部分は、ハウジングによって形成された封止部内で
ハウジングと接触するその部分である。膜の露出部分
は、製品の使用間に膜を経てろ過しようとする流体と接
触状態にあるその部分である。膜の露出部分はその表面
が、先に記載の如く結合ペルフルオルカーボン共重合体
組成物で変性されている。膜の非露出部分は、表面変性
用共重合体を含まなくてもよく、又はその表面が結合ペ
ルフルオルカーボン共重合体で変性されてもよい。
本発明の代表的な製品は、図1及び2に例示されてい
る。図1及び2を説明すると、製品10は、円筒状ハウジ
ング12、上記の表面変性膜14、及び膜14用の多孔質支持
体13を含む。ハウジング12は2つのハウジング部分16及
び18から構成され、そしてこれらの部分はそれらの間に
配置されてそれらに封止された膜14及び多孔質支持体13
と一緒に封止される。膜14は、先に記載のように表面変
性された露出部分20と、ハウジング12に封止された膜の
その部分からなる非露出部分22とを含む。非露出部分22
は、その表面が未変性でもよく、又はその表面が先に記
載の如く変性されてもよい。
使用に当たって、ろ過しようとする流体は、矢印24に
よって示されるようにハウジング12内に向けられ、しか
して矢印26によって示されるように膜14の露出部分20及
び多孔質支持体13を通過したろ液を生成する。形成され
たすべての保持物は、供給物24と接触している露出部分
20の上面において又はその近くで膜14の上に保持され
る。
本発明の製品を円筒状ハウジングに関して説明したけ
れども、そのハウジングは、ろ液を製品への流体供給物
か又はろ過プロセスにおいて製品の使用間に形成される
保持物のどちらとも混合せずに流体のろ過を可能にする
態様で、膜が封止される限り、任意の形状を有すること
ができることを理解されたい。また、膜は、フラットシ
ートとして形成される必要はないことも理解されたい。
本発明では、膜の一体性が維持される限り、任意の膜形
状が有用である。かくして、膜は、フラットシート、曲
面シート、ひだ付きシート、中空繊維等であってよい。
本発明の製品は、先ず多孔質膜基体を多孔質又は穴あ
き支持体上に位置づけし、次いでハウジング内でヒート
シールによるが如くして封止し、これによって膜の露出
部分と膜の非露出部分とを形成することによって製造す
ることができる。次いで、膜の露出部分は、先に記載し
たペルフルオルカーボン共重合体の溶液と接触される。
次いで、重力によるか又は真空若しくは容積形置換装置
の助けを借りる如くして膜を横切って差圧を適用するこ
とができ、これによって溶液と接触する幾何学的膜表面
は高い圧力の帯域に隣接し、これに対して反対側の幾何
学的膜表面は圧力の低い方の帯域に隣接する。膜を横切
る差圧は膜及びその支持体を通して溶液を通過させ、こ
の間にペルフルオルカーボン共重合体は膜表面上に付着
されてその上に結合状態になる。別法として、膜の露出
部分は、膜の露出部分をかかる溶液を収容する浴中に、
膜表面の湿潤並びに膜表面へのペルフルオルカーボン共
重合体の付着及び結合を生じさせるのに十分なだけ長い
時間の間浸漬することによるが如くして、膜を横切って
差圧を適用することなく、ペルフルオルカーボン共重合
体の溶液と接触させることができる。
しかる後、過剰の未結合ペルフルオルカーボン共重合
体は膜から除去される。これは、表面変性膜にイソプロ
パノール、エタノール、水又はそれらの混合物のような
液体を接触させて、希釈及び/又は溶媒和によるが如く
して上記の如き過剰の未結合ペルフルオルカーボン共重
合体の除去を行うことによって達成される。随意とし
て、表面変性膜は、次いで、液体を除去するために水と
接触される。次いで、得られた表面変性膜は、水又は液
体を除去するために乾燥され、そして先に記載したよう
に膜基体とペルフルオルカーボン共重合体との間の結合
を強化するために熱処理される。
本発明の1つの具体例では、膜基体は、ハウジング内
に封止して製品を形成する前に、先に記載した態様で表
面処理されることができる。ハウジング及び膜の封止
(シール)は、過剰の熱への表面変性膜の暴露を最小限
にする態様で行われるべきである。これは、ハウジング
部分を接合させて封止ハウジングを形成する前に溶融さ
れるハウジングの容積を最小限にすることによって行う
ことができる。別法として、ハウジング及び膜の封止は
超音波溶接によって行うことができ、この場合では、封
止を生じさせるのに供給されるエネルギーは正確に制御
することができる。
本発明の表面変性膜は、膜基体に結合される表面変性
用共重合体によって使用間に膜の脱湿潤を防止すること
によってガス発生性液体をろ過するのに特に有用であ
る。かくして、本発明の膜は、基体として、ポリテトラ
フルオルエチレン、弗素化エチレン−プロピレン共重合
体又はペルフルオルアルコキシ重合体のようなフルオル
カーボン重合体を使用すると、酸化剤を含有することが
できる酸又は塩基の如き化学的活性なガス発生性液体を
ろ過するのに特に有用である。これらの場合には、膜基
体及び表面変性用共重合体の両方が化学的劣化に対して
高度に抵抗性であり、そして得られる表面変性膜はガス
によって脱湿潤されない。
本発明の1つの具体例では、表面変性膜は、水又はろ
過しようとするプロセス流体で、圧力を加えて若しくは
加えずに直接的に湿潤されることができ、又は膜を先ず
イソプロパノールのようなアルコールで湿潤させて間接
的に湿潤されることができる。後者の場合では、そのア
ルコールは、アルコールが水で除去されて置換されるま
で水を導入することによって置換され、次いでろ過しよ
うとするプロセス流体が導入される。次いで、本発明の
水湿潤表面変性膜を含む水収容ろ過装置は、所望なら
ば、追加的な水と一緒に容器内に封止され、そしてその
中の微生物を不活性化するために水蒸気殺菌によるが如
くして加熱されることができる。例えば、米国特許4727
705に開示される方法は、最終ユーザーに輸送すること
ができる水湿潤ろ過装置(ここで、最終ユーザーは、膜
湿潤プロセスを行う必要なしにかかるろ過装置を直接使
用することができる)の製造に使用することができる。
実施例 次の実施例は本発明を例示するものであって、本発明
を限定しようとするものではない。
例1 低級脂肪族アルコールと水との混液中に0.5重量%の
商品名「Nafion」ペルフルオルカーボン共重合体を含有
する溶液を調製した。これは、米国ウイスコンシン州ミ
ルウオーキー所在のオールドリッチ・ケミカル・カンパ
ニー・インコーポレーテッドから入手できる市販の低級
アルコールと水との混液中の5重量%「Nafion」ペルフ
ルオルカーボン共重合体溶液をイソプロピルアルコール
で10:1に希釈することによって行われた。溶液中の「Na
fion」ペルフルオルカーボン共重合体はスルホン酸形に
あり、そして1,100の平均当量を有していた。
「Nafion」ペルフルオルカーボン共重合体の希薄溶液
を有する容器中に0.1ミクロンの細孔寸法を有するポリ
テトラフルオルエチレン(PTFE)膜を含む10インチのひ
だ付きフィルター装置を上方から徐々に浸漬した。これ
は、膜を通過したものを除いて溶液がフィルターの下流
側又は内部に入るのを任意の他の手段によって防止しな
がら、フィルターの上流側又は外部における溶液のレベ
ルが膜を完全に覆うまで実施された。下流側でフィルタ
ーのコアを溶液で満たすように、溶液が膜を浸透するた
めの時間を経過させた。コアが溶液で満たされたとき
に、フィルターの下流側で1インチHgの真空を適用する
ことによって膜を横切って圧力差を生じさせ、かくして
溶液は膜を通って流れ始めてフィルターのコアからで
た。フィルターの下流側の容量の他に、合計240ミリリ
ットルの溶液をフィルターに遅い流速(膜を横切る小さ
い圧力差によって指図される)で通した。次いで、溶液
からフィルターを取り出し、フィルターの乾燥を回避す
るように注意しながら過剰の溶液をドレンさせ、そして
膜から過剰のペルフルオルカーボン共重合体を除去する
ために100%イソプロパノールを収容する第二容器に入
れた。フィルターの下流側容積の他に、合計2リットル
のイソプロパノールをフィルターに上記と同様の差圧条
件下に通した。次いで、イソプロピルアルコールからイ
ソプロパノール湿潤フィルターを取り出し、乾燥させず
にイソプロピルアルコールをドレンし、そしてフラッシ
ング装置に入れ、そこでそれを水でフラッシングした。
これは、フィルターに水を1ガロン/分の流量で20分間
通してすべての残留未結合ペルフルオルカーボン共重合
体及び/又はイソプロパノールを更に除去することによ
って行われた。装置から水フラシング済みフィルターを
取り出し、そして2モルの塩酸中に16時間浸漬してフィ
ルターを更にきれいにした。塩酸からフィルターを取り
出し、水で濯ぎ、そして先に記載したようにして水で30
分間更にフラッシングした。次いで、水切りした水湿潤
フィルターを炉に入れ、そしてフィルターを乾燥させ且
つ結合ペルフルオルカーボン共重合体と膜基体との間の
結合強度を向上させるために120℃で熱に16時間暴露さ
せた。
乾燥した変性フィルターを60%イソプロパノール/40
%水で湿潤させ、そしてバブル点圧試験法によって一体
性について試験した。フィルターのバブル点圧を測定す
ると、42psiであり、これはフィルターが一体的であっ
たことを示す。次いで、フィルターを100%イソプロパ
ノールで湿潤し、ドレンし、そしてフラッシング装置に
取り付け、そこでフィルターに水を1ガロン/分の流量
で5分間フラッシングしてイソプロパノールを置換し
た。フィルターの圧力降下を測定すると、0.66psi/gpm
であった。同じタイプの未変性湿潤PTFEフィルターの圧
力降下を同じ条件下に測定すると、0.65psi/gpmであっ
た。
例2 0.1ミクロンの細孔寸法を有するPTFE膜の約100線フィ
ートの連続長尺物を「Nafion」(商品名)ペルフルオル
カーボン共重合体で表面処理した。これは、例1の5重
量%「Nafion」ペルフルオルカーボン共重合体を含有す
る溶液を収容する浴にかかる膜を5フィート/分の速度
で約2分の全接触時間の間連続的に通すことによって行
われた。次いで、膜を水を収容する第二浴に送って膜か
ら過剰の溶液を除去した。この浴における膜と水との接
触時間は約5分であった。次いで、膜を第三浴に送り、
そこで新鮮な水を膜上に絶えず吹き付けて膜を更に浄化
した。この浴における膜と水との接触時間も約5分であ
った。次いで、湿潤した変性膜を熱風下に通して膜を乾
燥させた。次いで、乾燥した膜を巻き上げてロールを形
成した。変性膜のロールを炉に100℃で16時間入れて結
合ペルフルオルカーボン共重合体と膜基体との間の結合
強度を向上させた。
表面変性膜を使用して4インチひだ付きフィルター装
置を作った。これは、かかる膜をペルフルオルアルコキ
シ重合体ハウジングにヒートシールすることによって行
われた。この装置は、バブル点圧法によって試験すると
一体的であることが分かった。フィルターの圧力降下を
測定すると、1.5psi/gpmであった。未変性湿潤PTFE膜を
含むことを除いて同じタイプのフィルター装置の圧力降
下を同じ条件下に測定すると、1.5psi/gpmであった。
例3 0.1ミクロンの細孔寸法を有するPTFE膜の47mm直径円
板を、例1からの5重量%「Nafion」(商品名)ペルフ
ルオルカーボン共重合体溶液中に2分間浸漬した。溶液
から膜円板を取り出し、そしてそれを乾燥させないよう
に注意を払いながら、過剰の溶液をドレンした。次い
で、湿潤膜を10ミリリットルの100%イソプロパノール
中に5分間浸漬して過剰のペルフルオルカーボン共重合
体を除去し、次いで3回の水濯ぎでイソプロパノールを
置換した。水湿潤膜を炉に入れ、そして120℃で2時間
乾燥させた。表面変性膜は、付着された結合ペルフルオ
ルカーボン共重合体によって、初期膜基体の重量を基に
して3.7重量%の増加を有することが分かった。
変性膜から過剰の共重合体を除去するのに使用した10
ミリリットルの100%イソプロパノールを蒸発によって
1ミリリットルに濃縮し、そしてフーリエ・トランスホ
ーム・インフラレッド・スペクトロスコピー(FTIR)に
よって分析した。濃厚物のFTIRスペクトルはペルフルオ
ルカーボン共重合体の存在を示したが、これは、溶媒和
及び/又は稀釈によって未結合ペルフルオルカーボン共
重合体が除去されたことを例証する。イソプロパノール
ブランクのFTIRスペクトルは、ペルフルオルカーボン共
重合体の形跡を全く示さなかった。
例4 例3からの乾燥した表面変性膜を10ミリリットルの10
0%イソプロパノール中に5分間浸漬し、次いで3回の
水濯ぎでイソプロパノールを置換し、そして炉において
120℃で2時間乾燥させた。変性膜円板の重量は、この
例におけるイソプロパノールへの暴露前に膜の重量(例
3の変性膜の重量)と同じであることが分かった。この
例は、変性膜を例3における乾燥工程の間に又はその後
に熱処理すると、未結合ペルフルオルカーボン共重合体
用の溶剤又は希釈剤による膜の接触後でさえも、付着さ
れた結合ペルフルオルカーボン共重合体の全部が膜表面
上にとどまることを例証する。
(比較)例5 例3の方法に従って0.1ミクロンの細孔寸法を有するP
TFE膜の47mm直径円板を「Nafion」(商品名)ペルフル
オルカーボン共重合体で表面処理した。但し、膜は、乾
燥工程間に熱に暴露されなかった。その代わり、膜は室
温で2時間放置して乾燥させた。表面変性膜は、付着さ
れた結合ペルフルオルカーボン共重合体によって、初期
の膜基体の重量を基にして4.1重量%の増加を有するこ
とが分かった。
次いで、乾燥した表面変性膜を10ミリリットルの100
%イソプロパノール中に5分間浸漬し、次いで3回の水
濯ぎでイソプロパノールを置換し、そして室温で放置し
て2時間乾燥させた。膜円板は、乾燥変性膜のイソプロ
パノールへの暴露前に存在する付着された結合ペルフル
オルカーボン共重合体の重量を基にして7.4重量%に相
当する量の損失重量を有することが分かった。この例
は、変性膜が未結合ペルフルオルカーボン共重合体用の
溶剤又は希釈剤と接触した後に膜表面上には付着された
結合ペルフルオルカーボン共重合体の大部分がとどまる
けれども、乾燥工程間に又はその後に膜を熱処理しない
と、少量の部分が除去されうることを例証する。
例6 例1の手順に従って0.1ミクロンの細孔寸法を有するP
TFE膜を含む10インチひだ付きフィルター装置を「Nafio
n」(商品名)ペルフルオルカーボン共重合体で変性し
た。また、0.05ミクロン膜を含む同様のフィルターを同
じ態様で表面処理した。両方のフィルターを水で湿潤し
た後に、2つの水湿潤フィルターを水を収容するバック
内に封止し、そしてオートクレーブ処理条件下に殺菌し
た。湿潤フィルターを収容するバックを24時間放置して
冷却させてから、バックからフィルターを取り出して圧
力降下を測定した。0.1ミクロンフィルターは0.8psi/gp
mの圧力降下を有し、そして0.05ミクロンフィルターは
1.0psi/gpmの圧力降下を有していた。
次いで、2つのフィルターを100%イソプロパノール
で湿潤し、そして水でフラッシングして再湿潤操作後の
圧力降下を測定した。0.1ミクロンフィルターは0.8psi/
gpmの圧力降下を有し、そして0.05ミクロンフィルター
は1.0psi/gpmの圧力降下を有していた。この例は、高度
にガス発生性の液体条件下における本発明の製品の非脱
湿潤性を例証する。
(比較)例7 米国ニューヨーク州イースト・ヒルズ所在のポール・
コーポレーションから、水を収容するバック内に封止さ
れた0.1ミクロン細孔寸法PTFE膜を含む水湿潤「Super−
Cheminert」(商品名)フィルター装置を入手した。同
様に、米国ニューヨーク州イースト・ヒルズ所在のポー
ル・コーポレーションから、0.05ミクロン細孔寸法PTFE
膜を含む水湿潤「Ulti−Cheminert」(商品名)フィル
ター装置も入手した。“受け取り時の"2つのフィルター
の圧力降下を、対応するバックからフィルターを取り出
した直後に測定した。0.1ミクロン装置は1.4psi/gpmの
圧力降下を有し、そして0.05ミクロン装置は6.3psi/gpm
の圧力降下を有していた。
次いで、2つのフィルターを100%イソプロパノール
で湿潤し、そして水でフラッシングして再湿潤操作後の
圧力降下を測定した。0.1ミクロン装置は0.7psi/gpmの
圧力降下を有し、そして0.05ミクロン装置は0.9psi/gpm
の圧力降下を有していた。この例は、水のようなガス発
生性液体の存在下に従来技術の製品で見られる脱湿潤現
象を例証する。
例8 0.1ミクロンの細孔寸法を有する超高分子量ポリエチ
レン膜の47mm直径円板を、例1からの5重量%「Nafio
n」(商品名)ペルフルオルカーボン共重合体溶液中に
2分間浸漬した。溶液から膜円板を取り出し、そしてそ
れを乾燥させないように注意を払いながら、過剰の溶液
をドレンした。次いで、湿潤膜を10ミリリットルの100
%イソプロパノール中に5分間浸漬して過剰のペルフル
オルカーボン共重合体を除去し、次いで3回の水濯ぎで
イソプロパノールを置換した。水湿潤膜を炉に入れ、そ
して90℃で2時間乾燥させた。表面変性膜は、付着され
た結合ペルフルオルカーボン共重合体によって、初期の
膜基体の重量を基にして2.8重量%の増加を有すること
が分かった。変性膜の表面上のペルフルオルカーボン共
重合体の存在は、FTIR分析によって確認された。
例9 0.1ミクロンの細孔寸法を有するPTFE膜を含む10イン
チ積層円板フィルター装置を、例1に記載したようにし
て「Nafion」(商品名)ペルフルオルカーボン共重合体
で変性した。変性フィルターを先に記載の修正SEMATECH
粒子保持法に従って試験すると、0.05ミクロン粒子で4.
5のロッグ・リダクション・バリュウ(Log Reduction V
alue)(LRV)(99.995%保持率)を有することが分か
った。フィルターの圧力降下を測定すると、0.77psi/gp
mであった。
また、同じタイプの未変性対照フィルターを修正SEMA
TECH粒子保持法に従って試験すると、0.05ミクロン粒子
で1.0のロッグ・リダクション・バリュウ(LRV)(90.0
%保持率)を有することが分かった。フィルターの圧力
降下を測定すると、0.74psi/gpmであった。この例は、
本発明の製品の向上した粒子保持特性を例証する。
例10 先に記載した標準脱湿潤試験に従って次のフィルタ
ー、即ち、(1)0.05ミクロンの細孔寸法を有するPTFE
膜であってその表面を例1に従って「Nafion」(商品
名)ペルプルオルカーボン共重合体で変性したものを含
む10インチひだ付きフィルター装置、(2)同じPTFEタ
イプの未変性湿潤対照フィルター、及び(3)米国ニュ
ーヨーク州イースト・ヒルズ所在のポール・コーポレー
ションから入手した0.05ミクロン細孔寸法PTFE膜を含む
「Ultra−Cheminert」(商品名)フィルター装置、を試
験した。
試験結果は図3に提供されるが、図3は、圧力降下対
条件又はドレン数のプロットを表わす。変性膜(1)
は、ろ過間に初期の圧力降下から64%の圧力降下増大を
示し、これに対してフィルター(2)及び(3)はろ過
間に初期の圧力降下からそれぞれ600%及び300%の増大
を示す。次いで、フィルターをすべて100%イソプロパ
ノールで再湿潤し、そして水圧力降下をもう一度測定し
た。再湿潤操作の後、圧力降下はすべて初期の圧力降下
と実質上同じであり、このことは、試験間に観察された
圧力降下の増大又は束特性の損失がろ過プロセス間の脱
湿潤のみによるものであったことを示す。
例11 0.05ミクロンの細孔寸法を有するPTFE膜を含む10イン
チひだ付き円板フィルター装置を、例1に記載したよう
にして「Nafion」(商品名)ペルフルオルカーボン共重
合体で変性した。次いで、フィルターを“Standard SC2
Drain Test"法に従って次の如くして試験した。フィル
ターを100%イソプロパノールで湿潤し、そして水でフ
ラッシングしてそのアルコールを置換した。次いで、フ
ィルターを、集積回路の製造間にシリコンウェファーを
浄化するのに使用された液体浴を精製するのに使用され
る再循環薬品浴系のろ過系のフィルターホルダーに取り
付けた。この液体(SC2として知られる)は、0.2部の37
%塩酸(HCl)、強酸化剤としての1部の30%過酸化水
素(H2O2)、及び5部の水を含む高度にガス発生性で化
学的に活性な液体である。浴における液体の温度は80℃
に維持される。
ろ過プロセスの間、フィルター装置を通して液体を推
進させるために容積形ポンプが使用され、かくしてフィ
ルターを横切って圧力降下が形成される。使用時のフィ
ルターの直接的圧力降下データは得るのが困難であるの
で、フィルターの上流側の圧力(P)、並びにフィルタ
ーを通る液体流量(Q)が監視される。上記の圧力を流
量によって割った比率(P/Q)を流れに対する全系抵抗
性の指標として使用することが産業界において一般に行
われている。時間と共に潜在的に変化する可能性がある
ろ過系の唯一の部分は粒状物の除去によるか又は脱湿潤
による流れに対するフィルターの抵抗性であるので、P/
Q比は、液体流れに対するフィルターの抵抗性の直接的
尺度である。また、P/Q比は、フィルターの流れ抵抗性
のより敏感な尺度である。というのは、それは、P単独
又はQ単独での変化よりも著しく変化するからである。
Pはポンド/平方インチ(psi)単位で測定され、これ
に対してQはガロン/分(gpm)単位で測定される。そ
れ故に、P/Q比は、psi/gpm単位で与えられる。必要なら
ば、このプロセスをより詳細に説明している、米国マサ
チューセッツ州ベッドフォード所在のミリポア・コーポ
レーションから入手できるミリポア・コーポレーション
・テクニカル・ドキュメントMA059を参照されたい。
ろ過系のホルダーに取り付けられた湿潤フィルターを
使用して、SC2液体を80℃でフィルターに通し、そして
“初期"P及びQを測定した。この例では、きれいなSC2
液体だけを使用し、そして粒子の保持のような液体流れ
に対する向上した抵抗性をもたらす可能性がある他の潜
在的効果を回避し、かくして脱湿潤現象を隔離するため
にウェファーが全く処理されなかった。フィルターホル
ダーからドレン弁及びベント弁を介して液体を排出さ
せ、そしてフィルターホルダーを含めて系を通る気を推
進させるポンプを使用して、浴及び配管(ポンプを含め
て)から浴中の液体の全容量も排出させた。この第一ド
レンサイクルの後に、フィルターに液体を流通させなが
ら、浴を新鮮なSC2液体で満たしそして80℃に加熱し
た。液体の温度を80℃に設定した後に、“ドレン#1"P
及びQ値を測定した。このドレンサイクルを追加的に5
回反復し、そして各ドレンサイクル後にその対応するP
及びQ値を測定した。比較のために、0.05ミクロンPTFE
膜を含む未変性湿潤対照フィルター(フィルター2)及
び米国ニューヨーク州イースト・ヒルズ所在のポール・
コーポレーションから得られる0.05ミクロン細孔寸法PT
FE膜を含む商品名「Ulti−Cheminert」フィルター(フ
ィルター3)を使用して、この例を反復した。
この例からの結果は、P/Q比対ドレン数のプロットを
表わす図4に示される。この結果によれば、本発明に従
って製造された変性膜フィルター(フィルター1)は、
時間又はドレン数の経過による一定のP/Q比によって分
かるように、これらの極めて化学的に攻撃的で且つ高度
にガス発生性の条件下においてさえも脱湿潤せず、これ
に対して、未変性フィルタフィルター(フィルター2)
及び「Ulti−Cheminert」フィルター(フィルター3)
は、P/Q比の増大によって分かるように、脱湿潤するこ
とが示されている。
例12 0.1ミクロンの細孔寸法を有するPTFE膜を含む10イン
チ積層円板フィルター装置を、例1に記載したようにし
て商品名「Nafion」ペルフルオルカーボン共重合体で変
性した。フィルターを100%イソプロパノールで湿潤さ
せ、そして水でフラッシングしてアルコールを置換し
た。0.05ミクロンの細孔寸法を有する変性PTFE膜を含む
同様のフィルターを同じ態様で湿潤させた。2つの水湿
潤フィルターをバブル点圧試験装置に取り付け、そして
フィルターの水バブル点圧を測定した。また、同じ態様
で、未変性湿潤対照フィルターの水バブル点圧も測定し
た。
2つの変性フィルターのバブル点圧は40psiよりも大
きく、これに対して未変性フィルターのバブル点圧は5p
siよりも低かった。
例13 例1及び3の方法に従って商品名「Nafion」ペルフル
オルカーボン共重合体で変性した0.1ミクロン細孔PTFE
膜のいくつかの試料を100%イソプロパノールで湿潤
し、そして水で濯いでそのアルコールを置換した。水湿
潤試料を次の化学薬品中に次の条件下に浸漬した。
(a)97%硫酸、150℃、100時間 (b)30%過酸化水素、50℃、100時間 (c)2.4%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、5
0℃、100時間 (d)1部の水酸化アンモニウム(28%)、1部の過酸
化水素(30%)及び5部の水を含有するSC1溶液、80
℃、3時間 (e)1部の塩酸(37%)、1部の過酸化水素(30%)
及び5部の水を含有するSC2溶液、80℃、3時間 (f)7部の硫酸(97%)及び1部の過酸化水素(30
%)を含有するピランハ(piranha)溶液、135℃、168
時間 SC1及びSC2溶液を、有効な酸化剤レベルを維持する温
度において新鮮な溶液で30分毎に置き換え、そしてピラ
ンハ溶液を24時間毎に新鮮な溶液で置き換えた。更に、
(c)及び(d)からの試料を試験後に塩酸で処理し
て、すべての試料が試験後に酸形にあることを確実にし
た。
これらの高度に攻撃的な化学薬品への暴露後に、試料
を水で十分に濯ぎ、しかる後に、化学薬品に暴露されな
かった対照試料と一緒にFTIRによって分析した。対照を
含めてすべての試料をFTIRスペクトルは同じであり、こ
のことは、変性膜の化学組成の変化が全く起こらなかっ
たことを示す。加えて、FTIRスペクトルの定量的分析に
よって、変性用ペルフルオルカーボン共重合体の量の変
化が全く起こらなかったことが決定された。
(比較)例14 この例は、米国特許4470859に記載される従来技術の
方法、及びこれによって得られる望ましくない結果を例
証する。ペルフルオルカーボン共重合体による多孔質膜
基体の表面変性の程度は、以下に記載した操作による染
料での染色によって決定された。
先ず商品名「Nafion 117」の8インチ×10インチフ
ィルムを切断して2インチ×2インチフィルム片にする
ことによって、商品名「Nafion 117」ペルフルオルカ
ーボン共重合体の溶液を作った。商品名「Nafion 11
7」は、0.91meq/gのイオン交換容量及び1100の当量を有
する「Nafion」共重合体フィルムのスルホン酸形であ
る。
次いで、それよりも小さいフィルム片を共重合体のリ
チウムスルホン酸塩形に転換した。これは、それらを溶
液の重量を基にして3重量%のLiOH及び1重量%のジメ
チルスルホキシド(DMSO)の水溶液中に浸漬することに
よって行われた。溶液を50℃に4時間加熱し、次いで室
温に冷却した。溶液からフィルム片を取り出し、そして
脱イオン水中において1時間の間に3回濯いだ。フィル
ム片を測定すると、ペルフルオルカーボン共重合体をリ
チウムスウホン酸塩形で含んでいた。
15gのリチウム変性フィルム片を丸底フラスコに285ml
のテトラメチレンスルホン(スルホラン)溶剤と一緒に
入れ、そして窒素ブランケット下に撹拌しながら240℃
に4時間加熱した。しかる後、この溶液を25〜30℃に冷
却して共重合体の5重量%溶液を作り、これにスルホラ
ンを加えることによって希釈して1重量%溶液を作っ
た。
米国特許4470859の操作に従って、次いで、2ミクロ
ンPTFE膜を1%溶液中に浸漬したが、この溶液は膜を湿
潤しなかった。溶液及び膜を入れた容器を真空室中に入
れ、そして150mmHg絶対の真空を2分間施し、次いで急
速に大気にガス抜きした。真空及び急速ガス抜きを反復
した。溶液は依然として、膜を湿潤しなかった。
次いで、溶液から膜を取り出し、そして炉に130℃で
6時間入れた。炉から膜を取り出し、室温で冷却し、そ
してイソプロパノール(IPA)中に浸漬して膜を湿潤さ
せた。次いで、湿潤膜を、メチレンブルー染料の0.1%
水溶液中に、膜表面の染色が生じるまで浸漬した。次い
で、膜から過剰の染料を除去するように撹拌しながら、
膜を水、IPA及び水中において順次洗浄した。
図9の図面は、暗い斑点によって示されるように、表
面変性用共重合体が膜表面を不完全に変性したことを示
す。明るい背景は未変性膜基体からなる。図5(非染色
PTFE膜)及び図6(メチレンブルーの0.1%水溶液中に
浸漬し次いで濯いだPTFE)の対照は、PTFE膜基体がメチ
レンブルーによって染色されないことを示す。
米国特許4470859の0.2ミクロンPTFE多孔質膜の表面変
性法を反復したが、但し、PTFE膜基体は、この例で先に
記載した表面変性用共重合体のスルホラン溶液との接触
前にIPAで約10秒間予備湿潤された。IPAは即座にPTFE基
体を湿潤する。加えて、接触は真空及びガス抜きによっ
て行われなかった。というのは、膜は予備湿潤されたか
らである。予備湿潤工程の目的は、それが図9に示され
る表面変性結果を改善したかどうかを調べることであっ
た。
IPAで予備湿潤された後、膜をスルホラン中に5分間
浸漬して膜中のIPAをスルホランで置換した。スルホラ
ンで湿潤した膜を次いで、ペルフルオルカーボン共重合
体の1%スルホラン溶液中に5分間浸漬した。次いで、
溶液から膜を取り出し、そしてペルフルオルカーボン共
重合体の新鮮な1%スルホラン溶液中に15分間浸漬し
た。
次いで、溶液から膜を取り出し、130℃で6時間オー
ブン乾燥した。次いで、表面変性膜をこの例において先
に記載したようにしてメチレンブルーで染色した。表面
変性膜は図10の図面に示される。図10に示されるよう
に、PTFE膜は不完全に表面変性されている。
(比較)例15 本例は、米国特許4470859に記載される従来技術の方
法、及び膜を表面変性するための共重合体沈殿技術の利
用が不満足な結果をもたらすことを例証する。
0.2ミクロンPTFE膜基体を例14の1%スルホラン溶液
中に浸漬し、そして例14に記載される如くして2つのサ
イクルで真空及び速ガス抜きを実施した。その溶液は膜
を湿潤しなかった。溶液から膜を取り出し、そしてトル
エン中に15秒間浸漬してペルフルオルカーボン共重合体
の沈殿を生じさせた。次いで、トルエンから膜を取り出
し、そして炉に130℃で6時間入れた。炉から膜を取り
出し、冷却し、そして例14に記載の操作によってメチレ
ンブルーで染色した。
図7に示される得られた膜は、その表面が不完全に変
性されている。
米国特許4470859の0.2ミクロンPTFE多孔質膜の表面変
性法を反復したが、但し、そのPTFE膜基体は、この例で
先に記載した表面変性用共重合体のスルホラン溶液と接
触させるために膜をIPA中に浸漬させることによってIPA
で予備湿潤された。加えて、真空及びガス抜きによって
接触を期待しなかった。というのは、膜が予備湿潤され
たからである。予備湿潤工程の目的は、それが図7に示
される表面変性結果を改善したかどうかを調べることで
あった。
IPAで予備湿潤された後、膜をスルホラン中に5分間
浸漬して膜中のIPAをスルホランで置換した。次いで、
スルホランで湿潤した膜を例14のペルフルオルカーボン
共重合体の1%スルホラン溶液中に5分間浸漬した。次
いで、溶液から膜を取り出し、そして例14のペルフルオ
ルカーボン共重合体の新鮮な1%スルホラン溶液中に15
分間浸漬した。溶液から膜を取り出し、そしてトルエン
中に15秒間浸漬してペルフルオルカーボン共重合体の沈
殿を生じさせた。トルエンから膜を取り出し、そして炉
に130℃で6時間入れた。次いで、表面変性膜を冷却
し、そして例14に記載の如くしてメチレンブルーで染色
した。表面処理膜を図8に示す。膜は、図9に示される
膜と比較してその表面のより多くが共重合体で変性され
ているけれども、その表面は不完全に変性されていて望
ましくない。
例16 本例は、膜を湿潤する溶剤より形成されるペルフルオ
ルカーボン共重合体溶液を使用するときの本発明の方法
を例証する。
米国ウイスコンシン州ミルウオーキー所在のオールド
リッチ・ケミカル・カンパニーから入手される低級アル
コールと水との混液中に溶解されたスルホン酸形の商品
名「Nafion」ペルフルオルカーボン共重合体の1重量%
溶液中に、0.05ミクロンPTFE膜を室温で1分間浸漬し
た。このペルフルオルカーボン共重合体は1100の当量を
有していた。膜は、溶液中で即座に湿潤する。
溶液から膜を取り出し、そして直ちにIPA中に室温で
1分間浸漬した。IPAは膜を湿潤する。次いで、IPAから
膜を取り出し、そして直ちに水中に撹拌しながら2分間
浸漬した。水から膜を取り出し、そして120℃で2時間
オーブン乾燥させた。
炉から膜を取り出し、室温に冷却し、そしてIPA中に
浸漬した。IPAから膜を取り出し、そして直ちにメチレ
ンブルーの0.1%水溶液中に撹拌しながら浸漬した。
次いで、膜を水中で洗浄して過剰のメチレンブルーを
除去し、次いでIPAで洗浄し、次いで水中に浸漬した。
次いで、膜を室温で乾燥させた。得られた膜を図13に示
すが、この膜の表面は、表面変性用共重合体で完全に変
性されている。
例17 本例は、ペルフルオルカーボン共重合体溶液との接触
に続いて未結合ペルフルオルカーボン共重合体を除去し
且つ膜を湿潤する溶剤と接触させるときに膜を湿潤しな
いかかる溶液を使用して本発明の膜を製造することがで
きることを例証する。
例15に記載の予備湿潤操作によって、0.05ミクロンPT
FE膜をIPAで予備湿潤した。次いで、IPAから膜を取り出
し、そしてスルホラン中に5分間浸漬して膜中のIPAを
スルホランで置換した。次いで、スルホランで湿潤した
膜を例14に記載の1%ペルフルオルカーボン共重合体溶
液中に5分間浸漬した。次いで、溶液から膜を取り出
し、そして例14のペルフルオルカーボン共重合体の新鮮
な1%スルホラン溶液中に15分間浸漬させた。
次いで、溶液から膜を取り出し、そして直ちにIPA中
に2分間浸漬して膜から過剰の表面変性用共重合体を除
去した。IPAから膜を取り出し、そして直ちに水中に2
分間浸漬した、水から膜を取り出し、そして120℃で16
時間オーブン乾燥させた。
次いで、膜を例14に記載の操作によってメチレンブル
ーで染色した。得られた膜を図11に示す。膜表面は、完
全表面染色によって示されるようにペルフルオルカーボ
ン共重合体で完全に変性されている。
例18 本例は、薄い多孔質膜基体を湿潤するペルフルオルカ
ーボン共重合体の溶液を利用して膜表面をその共重合体
で完全に変性することができることを例証する。
0.1ミクロンPTFE膜を例16に記載のペルフルオルカー
ボン共重合体のアルコール溶液中に15秒間浸漬した。溶
液は、膜を完全に湿潤することが観察された。
溶液から膜を取り出し、そして炉に120℃で2時間直
接入れた。炉から膜を取り出し、そして例14の操作によ
ってメチレンブルーで染色した。
膜表面は、図12に示されるように共重合体で完全に変
性された。
例19 本例は、膜を湿潤する溶剤より形成されるペルフルオ
ルカーボン共重合体溶液を使用するときの本発明の方法
を例証する。
米国ウイスコンシン州ミルウオーキー所在のオールド
リッチ・ケミカル・カンパニーから入手される低級アル
コールと水との混液中に溶解されたスルホン酸形の商品
名「Nafion」ペルフルオルカーボン共重合体の1重量%
溶液中に、0.05ミクロンPTFE膜を室温で1分間浸漬し
た。このペルフルオルカーボン共重合体は1100の当量を
有していた。膜は、溶液中で即座に湿潤する。
溶液から膜を取り出し、そしてそれを2つの薄い非孔
質ポリエチレンシート間に入れてサンドイッチを形成
し、これを平らな表面上に置いた。サンドイッチの露出
表面を横切って加圧ローラーを転動させてサンドイッチ
から過剰溶液の除去を行った。サンドイッチから膜を取
り出し、そして120℃で2時間オーブン乾燥させた。
炉から膜を取り出し、室温に冷却し、そしてIPA中に
浸漬した。IPAから膜を取り出し、そして直ちにメチレ
ンブルーの0.1%水溶液中に撹拌しながら浸漬した。
次いで、膜を水中で洗浄して過剰のメチレンブルーを
除去し、次いでIPAで洗浄し、次いで水中に浸漬した。
次いで、膜を室温で乾燥させた。得られた膜を図14に示
すが、この膜の表面は、表面変性用共重合体で完全に変
性されている。
例20 本例は、ペルフルオルカーボン共重合体溶液との接触
に続いて膜に膜表面上で変性用共重合体の濃度をより均
一にする機械的力を付するときにかかる膜を湿潤しない
溶液を使用して本発明の膜を製造することができること
を例証する。
例15に記載の予備湿潤操作によって、0.05ミクロンPT
FE膜をIPAで予備湿潤した。次いで、IPAから膜を取り出
し、そしてスルホラン中に5分間浸漬して膜中のIPAを
スルホランで置換した。次いで、スルホランで湿潤した
膜を例14に記載の1%ペルフルオルカーボン共重合体溶
液中に5分間浸漬した。次いで、溶液から膜を取り出
し、そして例14のペルフルオルカーボン共重合体の新鮮
な1%スルホラン溶液中に15分間浸漬させた。
次いで、溶液から膜を取り出し、そしてそれを2つの
薄い非孔質ポリエチレンシート間に入れてサンドイッチ
を形成し、これを平らな表面上に置いた。サンドイッチ
の露出表面を横切って加圧ローラーを転動させてサンド
イッチから過剰溶液の除去を行った。サンドイッチから
膜を取り出し、そして120℃で2時間オーブン乾燥させ
た。炉から膜を取り出し、室温に冷却し、そしてIPA中
に浸漬して膜を湿潤させた。
次いで、膜を例14に記載の操作によってメチレンブル
ーで染色した。得られた膜を図15に示す。膜表面は、表
面変性用共重合体で完全に変性されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08J 9/36 CEW C08J 9/36 CEW (56)参考文献 特開 平2−133448(JP,A) 特開 平4−139237(JP,A) 特開 平4−29730(JP,A) 特公 平4−35226(JP,B2) 特公 昭61−40267(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 71/82 B01D 69/06 B01D 69/08 B01D 71/32 B01D 71/36

Claims (43)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】露出部分及び非露出部分を有する多孔質重
    合体基体から構成される多孔質膜、及び 該非露出部分に封止された流体用ハウジング、 を含む流体ろ過用製品において、 多孔質重合体基体の露出部分の表面全体を完全に変性す
    るために該露出部分の上に、(SO2F)、(SO3M)、(SO
    3R)、(SO2NR2)、(COF)、(CO2M)、(CO2R)又は
    (CONR2)基(ここで、MはH、アルカリ金属、アルカ
    リ土類金属又はNR4であり、そして各Rは別個にH、C
    H3、C2H5又はC6H5のようなアルキル基又はアリール基で
    あり、そしてこれらは、置換アルキル基又は置換アリー
    ル基を形成するためにヒドロキシル、アミン、エーテル
    又はカルボニル基を随意に含有することができる)であ
    ってよい官能基を有する結合ペルフルオルカーボン共重
    合体が付着され、これによって該露出部分全体を非脱湿
    潤性にしており、 露出部分は、多孔質重合体基体と実質上同じ透過性を有
    し、 結合ペルフルオルカーボン共重合体は、未結合ペルフル
    オルカーボン共重合体に対する溶剤又は希釈剤中に実質
    上不溶性であり、 非露出部分は、露出部分を包囲するハウジングで密封さ
    れている、 ことからなる流体ろ過用製品。
  2. 【請求項2】非露出部分が付着されたペルフルオルカー
    ボン共重合体を有しない請求項1記載の製品。
  3. 【請求項3】非露出部分の上に結合ペルフルオルカーボ
    ン共重合体が付着されている請求項1記載の製品。
  4. 【請求項4】多孔質膜がフラットシートである請求項
    1、2又は3のいずれか一項記載の製品。
  5. 【請求項5】多孔質膜が波形シートである請求項1、2
    又は3のいずれか一項記載の製品。
  6. 【請求項6】多孔質膜が少なくとも1つの中空繊維を含
    む請求項1、2又は3のいずれか一項記載の製品。
  7. 【請求項7】重合体基体が弗素含有重合体である請求項
    1、2又は3のいずれか一項記載の製品。
  8. 【請求項8】弗素含有重合体がポリテトラフルオルエチ
    レンである請求項7記載の製品。
  9. 【請求項9】弗素含有重合体がペルフルオルアルコキシ
    重合体である請求項7記載の製品。
  10. 【請求項10】弗素含有重合体が弗素化エチレン−プロ
    ピレン共重合体である請求項7記載の製品。
  11. 【請求項11】重合体基体が弗素含有重合体である請求
    項4記載の製品。
  12. 【請求項12】弗素含有重合体がポリテトラフルオルエ
    チレンである請求項11記載の製品。
  13. 【請求項13】弗素含有重合体がペルフルオルアルコキ
    シ重合体である請求項11記載の製品。
  14. 【請求項14】弗素含有重合体が弗素化エチレン−プロ
    ピレン共重合体である請求項11記載の製品。
  15. 【請求項15】重合体基体が弗素含有重合体である請求
    項5記載の製品。
  16. 【請求項16】弗素含有重合体がポリテトラフルオルエ
    チレンである請求項15記載の製品。
  17. 【請求項17】弗素含有重合体がペルフルオルアルコキ
    シ重合体である請求項15記載の製品。
  18. 【請求項18】弗素含有重合体が弗素化エチレン−プロ
    ピレン共重合体である請求項15記載の製品。
  19. 【請求項19】重合体基体が弗素含有重合体である請求
    項6記載の製品。
  20. 【請求項20】弗素含有重合体がポリテトラフルオルエ
    チレンである請求項19記載の製品。
  21. 【請求項21】弗素含有重合体がペルフルオルアルコキ
    シ重合体である請求項19記載の製品。
  22. 【請求項22】弗素含有重合体が弗素化エチレン−プロ
    ピレン共重合体である請求項19記載の製品。
  23. 【請求項23】重合体基体が弗素含有重合体である請求
    項1、2又は3のいずれか一項記載の製品。
  24. 【請求項24】弗素含有重合体がポリテトラフルオルエ
    チレンである請求項23記載の製品。
  25. 【請求項25】弗素含有重合体がペルフルオルアルコキ
    シ重合体である請求項23記載の製品。
  26. 【請求項26】弗素含有重合体が弗素化エチレン−プロ
    ピレン共重合体である請求項23記載の製品。
  27. 【請求項27】ペルフルオルカーボン共重合体が次の
    基、即ち、(SO2F)、(SO3M)、(SO3R)、(SO2N
    R2)、(COF)、(CO2M)、(CO2R)又は(CONR2)(こ
    こで、MはH、アルカリ金属、アルカリ土類金属又はNR
    4であり、そして各Rは別個にH、アルキル基、アリー
    ル基、置換アルキル基又は置換アリール基である)のう
    ちの少なくとも1つを含有する請求項1、2又は3のい
    ずれか一項記載の製品。
  28. 【請求項28】ペルフルオルカーボン共重合体が次の
    基、即ち、(SO2F)、(SO3M)、(SO3R)、(SO2N
    R2)、(COF)、(CO2M)、(CO2R)又は(CONR2)(こ
    こで、MはH、アルカリ金属、アルカリ土類金属又はNR
    4であり、そして各Rは別個にH、アルキル基、アリー
    ル基、置換アルキル基又は置換アリール基である)のう
    ちの少なくとも1つを含有する請求項1、2又は3のい
    ずれか一項記載の製品。
  29. 【請求項29】ペルフルオルカーボン共重合体が次の
    基、即ち、(SO2F)、(SO3M)、(SO3R)、(SO2N
    R2)、(COF)、(CO2M)、(CO2R)又は(CONR2)(こ
    こで、MはH、アルカリ金属、アルカリ土類金属又はNR
    4であり、そして各Rは別個にH、アルキル基、アリー
    ル基、置換アルキル基又は置換アリール基である)のう
    ちの少なくとも1つを含有する請求項5記載の製品。
  30. 【請求項30】ペルフルオルカーボン共重合体が次の
    基、即ち、(SO2F)、(SO3M)、(SO3R)、(SO2N
    R2)、(COF)、(CO2M)、(CO2R)又は(CONR2)(こ
    こで、MはH、アルカリ金属、アルカリ土類金属又はNR
    4であり、そして各Rは別個にH、アルキル基、アリー
    ル基、置換アルキル基又は置換アリール基である)のう
    ちの少なくとも1つを含有する請求項6記載の製品。
  31. 【請求項31】露出部分及び非露出部分を有する多孔質
    重合体基体から構成される多孔質膜であって、該未露出
    部分が該露出部分を包囲するハウジングで密封され、該
    露出部分の上には露出部分の表面全体を完全に変性する
    ために、(SO2F)、(SO3M)、(SO3R)、(SO2NR2)、
    (COF)、(CO2M)、(CO2R)又は(CONR2)基(ここ
    で、MはH、アルカリ金属、アルカリ土類金属又はNR4
    であり、そして各Rは別個にH、CH3、C2H5又はC6H5
    ようなアルキル基又はアリール基であり、そしてこれら
    は、置換アルキル基又は置換アリール基を形成するため
    にヒドロキシル、アミン、エーテル又はカルボニル基を
    随意に含有することができる)であってよい官能基を有
    する結合ペルフルオルカーボン共重合体が付着され、こ
    れによって該露出部分全体を非脱湿潤性にしており、し
    かも該露出部分が該多孔質重合体基体と実質上同じ透過
    性を有することよりなるものを含む流体ろ過用製品の製
    造法において、 多孔質重合体基体を多孔質支持体上に配置しそして該多
    孔質重合体基体の周辺部分をハウジングで密封して露出
    部分及び非露出部分を形成し、 多孔質重合体基体の露出部分に前記官能基を有するペル
    フルオルカーボン共重合体を含有する溶液を接触させて
    該露出部分への該ペルフルオルカーボン共重合体の付着
    及び結合を行い、これによって該露出部分全体を非脱湿
    潤性にし、 結合及び未結合ペルフルオルカーボン共重合体を有する
    露出部分に未結合ペルフルオルカーボン共重合体用の溶
    剤又は希釈剤を接触させて、結合ペルフルオルカーボン
    共重合体の除去を実質上回避しながら該露出部分から未
    結合ペルフルオルカーボン共重合体を選択的に除去し、
    そして 結合ペルフルオルカーボン共重合体を熱処理する、 ことを含む流体ろ過用製品の製造法。
  32. 【請求項32】多孔質重合体基体がフラットシートであ
    る請求項31記載の方法。
  33. 【請求項33】多孔質重合体基体が波形シートである請
    求項31記載の方法。
  34. 【請求項34】多孔質重合体基体が中空繊維である請求
    項31記載の方法。
  35. 【請求項35】重合体基体が弗素含有重合体である請求
    項31、32、33又は34のいずれか一項記載の方法。
  36. 【請求項36】弗素含有重合体がポリテトラフルオルエ
    チレンである請求項35記載の方法。
  37. 【請求項37】弗素含有重合体がペルフルオルアルコキ
    シ重合体である請求項35記載の方法。
  38. 【請求項38】弗素含有重合体が弗素化エチレン−プロ
    ピレン共重合体である請求項35記載の方法。
  39. 【請求項39】重合体基体が弗素含有重合体である請求
    項31、32、33又は34のいずれか一項記載の方法。
  40. 【請求項40】弗素含有重合体がポリテトラフルオルエ
    チレンである請求項39記載の方法。
  41. 【請求項41】弗素含有重合体がペルフルオルアルコキ
    シ重合体である請求項39記載の方法。
  42. 【請求項42】弗素含有重合体が弗素化エチレン−プロ
    ピレン共重合体である請求項39記載の方法。
  43. 【請求項43】ペルフルオルカーボン共重合体が次の
    基、即ち、(SO2F)、(SO3M)、(SO3R)、(SO2N
    R2)、(COF)、(CO2M)、(CO2R)又は(CONR2)(こ
    こで、MはH、アルカリ金属、アルカリ土類金属又はNR
    4であり、そして各Rは別個にH、アルキル基、アリー
    ル基、置換アルキル基又は置換アリール基である)のう
    ちの少なくとも1つを含有する請求項31、32、33又は34
    のいずれか一項記載の方法。
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