JP3492709B2 - 溶融炭酸塩型燃料電池 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶融炭酸塩型燃料電池
に関し、特に導電性を有する一対の電極間に挟まれて配
置される電解質板を改良した溶融炭酸塩型燃料電池に係
わる。
に関し、特に導電性を有する一対の電極間に挟まれて配
置される電解質板を改良した溶融炭酸塩型燃料電池に係
わる。
【0002】
【従来の技術】溶融炭酸塩型燃料電池の基本構造を図1
に示す。導電性を有する一対の電極であるアノ―ド(燃
料極)1及びカソ―ド(空気極)2間には、アルカリ炭
酸塩からなる電解質を保持した電解質板3が挟まれて配
置されている。前記電解質板3の両面周縁には、2つの
ハウジング4a、4bが当接され、これらハウジング4
a、4b内に前記アノ―ド1及びカソ―ド2をそれぞれ
収納している。前記一方のハウジング4a内面と前記ア
ノ―ド1の間及び前記他方のハウジング4b内面と前記
カソ―ド2の間には、それぞれ波形の集電板5a、5b
が配置されている。前記アノ―ド1が位置する一方の前
記ハウジング4aには、燃料ガス(H2、CO2)を前記
アノ―ド1に供給するための供給口6及び排出ガス(C
O2、H2O)を排気するための排気口7がそれぞれ開口
されている。前記カソ―ド2が位置する他方の前記ハウ
ジング4bには、酸化剤ガス(空気、CO2)を前記カ
ソ―ド2に供給するための供給口8及び排出ガス
(N2)を排気するための排気口9がそれぞれ開口され
ている。
に示す。導電性を有する一対の電極であるアノ―ド(燃
料極)1及びカソ―ド(空気極)2間には、アルカリ炭
酸塩からなる電解質を保持した電解質板3が挟まれて配
置されている。前記電解質板3の両面周縁には、2つの
ハウジング4a、4bが当接され、これらハウジング4
a、4b内に前記アノ―ド1及びカソ―ド2をそれぞれ
収納している。前記一方のハウジング4a内面と前記ア
ノ―ド1の間及び前記他方のハウジング4b内面と前記
カソ―ド2の間には、それぞれ波形の集電板5a、5b
が配置されている。前記アノ―ド1が位置する一方の前
記ハウジング4aには、燃料ガス(H2、CO2)を前記
アノ―ド1に供給するための供給口6及び排出ガス(C
O2、H2O)を排気するための排気口7がそれぞれ開口
されている。前記カソ―ド2が位置する他方の前記ハウ
ジング4bには、酸化剤ガス(空気、CO2)を前記カ
ソ―ド2に供給するための供給口8及び排出ガス
(N2)を排気するための排気口9がそれぞれ開口され
ている。
【0003】上述した図1に示す溶融炭酸塩型料電池
は、高温下で電解質板3中の混合アルカリ炭酸塩を溶融
させ、アノ―ド1にハウジング4aの供給口6を通して
燃料ガス(H2、CO2)を、カソ―ド2にハウジング4
bの供給口8を通して酸化剤ガス(空気、CO2)をそ
れぞれ供給し、アノ―ド1で下記(1) 式の反応を、カソ
―ド2で下記(2) 式の反応を起こさせて運転するもので
ある。
は、高温下で電解質板3中の混合アルカリ炭酸塩を溶融
させ、アノ―ド1にハウジング4aの供給口6を通して
燃料ガス(H2、CO2)を、カソ―ド2にハウジング4
bの供給口8を通して酸化剤ガス(空気、CO2)をそ
れぞれ供給し、アノ―ド1で下記(1) 式の反応を、カソ
―ド2で下記(2) 式の反応を起こさせて運転するもので
ある。
【0004】
H2+CO3 2-→H2O+CO2+2e- …(1)
1/2O2+CO2+2e-→CO3 2- …(2)
前記溶融炭酸塩型燃料電池に使用される電解質板は炭酸
イオン(CO3 2-)の移動を媒介とするだけでなく、ア
ノ―ド及びカソ―ド間の反応ガスの直接混合(ガスクロ
スオ―バ)を阻止するためのガス透過障壁層としても機
能する。こうした機能を果たすには、電解質板中に電解
質が充分に保持されていることが必要である。電解質の
流出(電解質ロス)は、内部抵抗の増大を招くばかり
か、ガスクロスオ―バの発生原因となる。
イオン(CO3 2-)の移動を媒介とするだけでなく、ア
ノ―ド及びカソ―ド間の反応ガスの直接混合(ガスクロ
スオ―バ)を阻止するためのガス透過障壁層としても機
能する。こうした機能を果たすには、電解質板中に電解
質が充分に保持されていることが必要である。電解質の
流出(電解質ロス)は、内部抵抗の増大を招くばかり
か、ガスクロスオ―バの発生原因となる。
【0005】ところで、前記電解質板は基本的にはセラ
ミック系の充填材から多孔質板を形成し、前記多孔質板
にLi2CO3、K2CO3及びNa2CO3のうちの2種又
は3種から選ばれる混合アルカリ炭酸塩からなる電解質
を含浸させるマトリックス法により得られる。
ミック系の充填材から多孔質板を形成し、前記多孔質板
にLi2CO3、K2CO3及びNa2CO3のうちの2種又
は3種から選ばれる混合アルカリ炭酸塩からなる電解質
を含浸させるマトリックス法により得られる。
【0006】前記充填材は、前記電解質を保持する機能
を有する例えば粒径1μm以下の粒子(以下、保持粒子
と称す)と、前記多孔質体を補強する機能を有する例え
ば10μm以上の粒子(以下、補強粒子と称)とから構
成される。前記電解質を保持する機能とは、高温運転時
に液体となる前記電解質を保持してその流出を防止する
ことを意味する。前記多孔質体を補強する機能とは、昇
降温時における前記多孔質板の割れ発生や潰れを防止す
ることを意味する。
を有する例えば粒径1μm以下の粒子(以下、保持粒子
と称す)と、前記多孔質体を補強する機能を有する例え
ば10μm以上の粒子(以下、補強粒子と称)とから構
成される。前記電解質を保持する機能とは、高温運転時
に液体となる前記電解質を保持してその流出を防止する
ことを意味する。前記多孔質体を補強する機能とは、昇
降温時における前記多孔質板の割れ発生や潰れを防止す
ることを意味する。
【0007】従来、前記充填材を構成する前記保持粒子
としては、例えば比表面積が5m2/g〜25m2/gの
LiAlO2が用いられている。また、前記補強粒子と
しては前記保持粒子と同種のLiAlO2が用いられて
いる。
としては、例えば比表面積が5m2/g〜25m2/gの
LiAlO2が用いられている。また、前記補強粒子と
しては前記保持粒子と同種のLiAlO2が用いられて
いる。
【0008】前記充填材には、前記LiAlO2のよう
な溶融炭酸塩中で比較的安定な化合物が用いられてい
る。しかしながら、同種のLiAlO2からなる前記保
持粒子および補強粒子を充填材として含む多孔質体を備
えた電解質板は、次のような問題を生じる。すなわち、
前記多孔質体が腐食性の強い溶融炭酸塩と共に長時間に
亘って置かれると、粒径の小さい前記保持粒子がその周
辺の粒径の大きい前記補強粒子中に吸収されることによ
り前記保持粒子が消滅する。その結果、電解質保持のた
めの骨格となる多孔質体の孔径が粗大化する。したがっ
て、前記電解質板は前記電解質の保持機能が低下して電
解質の流出による電解質ロス、電解質の局部的な散逸に
伴うガスクロスオーバを生じるため、発電特性を著しく
低下させる問題があった。
な溶融炭酸塩中で比較的安定な化合物が用いられてい
る。しかしながら、同種のLiAlO2からなる前記保
持粒子および補強粒子を充填材として含む多孔質体を備
えた電解質板は、次のような問題を生じる。すなわち、
前記多孔質体が腐食性の強い溶融炭酸塩と共に長時間に
亘って置かれると、粒径の小さい前記保持粒子がその周
辺の粒径の大きい前記補強粒子中に吸収されることによ
り前記保持粒子が消滅する。その結果、電解質保持のた
めの骨格となる多孔質体の孔径が粗大化する。したがっ
て、前記電解質板は前記電解質の保持機能が低下して電
解質の流出による電解質ロス、電解質の局部的な散逸に
伴うガスクロスオーバを生じるため、発電特性を著しく
低下させる問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、導電
性を有する一対の電極間に挟まれて配置される電解質板
中の電解質の流出を低減して、前記電解質の流出に伴う
前記電解質板の内部抵抗の増大、ガスクロスオ―バの発
生を抑制した長寿命の溶融炭酸塩型燃料電池を提供しよ
うとするものである。
性を有する一対の電極間に挟まれて配置される電解質板
中の電解質の流出を低減して、前記電解質の流出に伴う
前記電解質板の内部抵抗の増大、ガスクロスオ―バの発
生を抑制した長寿命の溶融炭酸塩型燃料電池を提供しよ
うとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る溶融炭酸塩
型燃料電池は、電気導電性を有する一対の電極と、多孔
質体とこの多孔質体に含浸された混合アルカリ炭酸塩を
含む電解質とから構成され、前記電極間に挟まれて配置
される電解質板と、前記一方の電極に燃料ガスを供給す
るための燃料ガス供給手段と、前記他方の電極に酸化剤
ガスを供給するための酸化剤ガス供給手段とを具備し、
前記多孔質体は、LiAlxOy(4.5≦x≦5.5,
7.25≦y≦8.75)を含む粒径1μm以下の保持
粒子と、LiAlaOb(0.89≦a≦1.11、1.
80≦b≦2.20)、リチウム化ジルコニアおよび安
定化ジルコニアの群から選ばれる少なくとも1種以上か
らなり、粒径が5〜100μmの補強粒子との組成の充
填材から構成されることを特徴とするものである。
型燃料電池は、電気導電性を有する一対の電極と、多孔
質体とこの多孔質体に含浸された混合アルカリ炭酸塩を
含む電解質とから構成され、前記電極間に挟まれて配置
される電解質板と、前記一方の電極に燃料ガスを供給す
るための燃料ガス供給手段と、前記他方の電極に酸化剤
ガスを供給するための酸化剤ガス供給手段とを具備し、
前記多孔質体は、LiAlxOy(4.5≦x≦5.5,
7.25≦y≦8.75)を含む粒径1μm以下の保持
粒子と、LiAlaOb(0.89≦a≦1.11、1.
80≦b≦2.20)、リチウム化ジルコニアおよび安
定化ジルコニアの群から選ばれる少なくとも1種以上か
らなり、粒径が5〜100μmの補強粒子との組成の充
填材から構成されることを特徴とするものである。
【0011】以下、本発明に係わる溶融炭酸塩型燃料電
池を図2、図3を参照して詳細に説明する。
池を図2、図3を参照して詳細に説明する。
【0012】本発明の溶融炭酸塩型燃料電池は、アノ―
ド(燃料極)11、カソ―ド(空気極)12及びこれら
電極11、12間に配置され、電解質を保持した電解質
板13を備えている。これらアノ―ド11、カソ―ド1
2及び電解質板13を単位セルとし、複数の単位セルが
セパレ―タ4を挟んで積層されている。前記電解質板1
3上面に配置された前記アノ―ド11の対向する一対の
縁部は、前記電解質板13の縁部から所望距離へだてて
内側に位置し、かつ前記アノ―ド11が存在しない前記
電解質板13の両縁部と前記セパレ―タ14の間にはエ
ッジシ―ル板15aが配置されている。前記電解質板1
3下面に配置された前記カソ―ド12の前記エッジシ―
ル板15aと直交する一対の縁部は、前記電解質板13
の縁部から所望距離へだてて内側に位置し、かつ前記カ
ソ―ド12が存在しない前記電解質板13の両縁部と前
記セパレ―タ14の間には、エッジシ―ル板15bが配
置されている。前記アノ―ド11、セパレ―タ14及び
エッジシ―ル板15aで区画された空間(燃料ガス流通
空間)には、集電板としての導電性を有する孔開き板1
6a、波板17aが前記アノ―ド11側から順次積層さ
れている。前記カソ―ド12、セパレ―タ14及びエッ
ジシ―ル板15bで区画された空間(酸化剤ガス流通空
間)には、集電板としての導電性を有する孔開き板16
b、波板17bが前記カソ―ド12側から順次積層され
ている。このような複数の単位セルがセパレ―タ14を
挟んで積層されたスタック発電要素の4つの側面には、
枠状のフランジ18を有するマニホ―ルド19がそれぞ
れ配置されている。
ド(燃料極)11、カソ―ド(空気極)12及びこれら
電極11、12間に配置され、電解質を保持した電解質
板13を備えている。これらアノ―ド11、カソ―ド1
2及び電解質板13を単位セルとし、複数の単位セルが
セパレ―タ4を挟んで積層されている。前記電解質板1
3上面に配置された前記アノ―ド11の対向する一対の
縁部は、前記電解質板13の縁部から所望距離へだてて
内側に位置し、かつ前記アノ―ド11が存在しない前記
電解質板13の両縁部と前記セパレ―タ14の間にはエ
ッジシ―ル板15aが配置されている。前記電解質板1
3下面に配置された前記カソ―ド12の前記エッジシ―
ル板15aと直交する一対の縁部は、前記電解質板13
の縁部から所望距離へだてて内側に位置し、かつ前記カ
ソ―ド12が存在しない前記電解質板13の両縁部と前
記セパレ―タ14の間には、エッジシ―ル板15bが配
置されている。前記アノ―ド11、セパレ―タ14及び
エッジシ―ル板15aで区画された空間(燃料ガス流通
空間)には、集電板としての導電性を有する孔開き板1
6a、波板17aが前記アノ―ド11側から順次積層さ
れている。前記カソ―ド12、セパレ―タ14及びエッ
ジシ―ル板15bで区画された空間(酸化剤ガス流通空
間)には、集電板としての導電性を有する孔開き板16
b、波板17bが前記カソ―ド12側から順次積層され
ている。このような複数の単位セルがセパレ―タ14を
挟んで積層されたスタック発電要素の4つの側面には、
枠状のフランジ18を有するマニホ―ルド19がそれぞ
れ配置されている。
【0013】前記スタック発電要素の4つの側面と前記
マニホ―ルド19のフランジ18との間にはそれぞれ枠
状のマニホ―ルドシ―ル板20が介在されている。前記
燃料ガス流通空間が表出する前記発電要素の側面に対応
するのマニホ―ルド(図示せず)には、燃料ガス21を
供給するための供給管22が取り付けられている。この
供給管22と反対側のマニホ―ルド19には、ガス排出
管23が取着されている。また、前記酸化剤ガス流通空
間が表出する前記発電要素の側面に対応するのマニホ―
ルド(図示せず)には、酸化剤ガス24を供給するため
の供給管25が取り付けられている。この供給管25と
反対側のマニホ―ルド19には、ガス排出管26が取着
されている。
マニホ―ルド19のフランジ18との間にはそれぞれ枠
状のマニホ―ルドシ―ル板20が介在されている。前記
燃料ガス流通空間が表出する前記発電要素の側面に対応
するのマニホ―ルド(図示せず)には、燃料ガス21を
供給するための供給管22が取り付けられている。この
供給管22と反対側のマニホ―ルド19には、ガス排出
管23が取着されている。また、前記酸化剤ガス流通空
間が表出する前記発電要素の側面に対応するのマニホ―
ルド(図示せず)には、酸化剤ガス24を供給するため
の供給管25が取り付けられている。この供給管25と
反対側のマニホ―ルド19には、ガス排出管26が取着
されている。
【0014】前記電極11、12は、例えばニッケルベ
―スアロイ又はニッケルベ―スアロイの多孔質焼結体か
ら形成される。
―スアロイ又はニッケルベ―スアロイの多孔質焼結体か
ら形成される。
【0015】前記セパレ―タ14、エッジシ―ル15
a、15b、孔開き板16a、16b及び波板17a、
17bは、例えばステンレス鋼から形成される。
a、15b、孔開き板16a、16b及び波板17a、
17bは、例えばステンレス鋼から形成される。
【0016】前記燃料ガス21としては、例えば水素
(H2 )と二酸化炭素(CO2 )との混合ガスなどを使
用できる。前記酸化剤ガス24としては、例えば空気又
は酸素(O2 )と二酸化炭素(CO2 )との混合ガスな
どを使用できる。
(H2 )と二酸化炭素(CO2 )との混合ガスなどを使
用できる。前記酸化剤ガス24としては、例えば空気又
は酸素(O2 )と二酸化炭素(CO2 )との混合ガスな
どを使用できる。
【0017】前記電解質板13は、以下に詳述する
(A)多孔質体と、前記多孔質体に含浸された(B)電
解質とから構成されている。
(A)多孔質体と、前記多孔質体に含浸された(B)電
解質とから構成されている。
【0018】(A)多孔質体
この多孔質体は、LiAlxOy(4.5≦x≦5.5,
7.25≦y≦8.75)を含む粒径1μm以下の保持
粒子と、LiAlaOb(0.89≦a≦1.11、1.
80≦b≦2.20)、リチウム化ジルコニアおよび安
定化ジルコニアの群から選ばれる少なくとも1種以上か
らなり、粒径が5〜100μmの補強粒子との組成の充
填材から構成される。なお、前記LiAlxOy、前記L
iAlaObは以下において時々それらのx、y、a、b
の説明を省略する。
7.25≦y≦8.75)を含む粒径1μm以下の保持
粒子と、LiAlaOb(0.89≦a≦1.11、1.
80≦b≦2.20)、リチウム化ジルコニアおよび安
定化ジルコニアの群から選ばれる少なくとも1種以上か
らなり、粒径が5〜100μmの補強粒子との組成の充
填材から構成される。なお、前記LiAlxOy、前記L
iAlaObは以下において時々それらのx、y、a、b
の説明を省略する。
【0019】前記LiAlxOyの代表的なものとして
は、例えばLiAl5O8が挙げられる。
は、例えばLiAl5O8が挙げられる。
【0020】前記LiAlaObの代表的なものとして
は、例えばLiAlO2が挙げられる。
は、例えばLiAlO2が挙げられる。
【0021】前記リチウム化ジルコニアは、MgO、Y
2O3、CaOで安定化されたリチウム化ジルコニアを包
含する。この安定化されたリチウム化ジルコニアは、ジ
ルコニア、或いはMgO、Y2O3、CaOで安定化され
たジルコニアとリチウムの炭酸塩、硝酸塩または水酸化
物とを反応させることにより合成される。
2O3、CaOで安定化されたリチウム化ジルコニアを包
含する。この安定化されたリチウム化ジルコニアは、ジ
ルコニア、或いはMgO、Y2O3、CaOで安定化され
たジルコニアとリチウムの炭酸塩、硝酸塩または水酸化
物とを反応させることにより合成される。
【0022】前記安定化ジルコニアは、MgO、Y
2O3、CaOで安定化されたものである。
2O3、CaOで安定化されたものである。
【0023】ここで、前記粒径とは一次粒子の粒径を意
味する。
味する。
【0024】前記保持粒子は、粒径が0.05〜0.5
μmであることがより好ましい。特に、前記保持粒子は
比表面積が5〜20m2/g、より好ましくは9〜11
m2/gであることが望ましい。この理由は、前記保持
粒子の比表面積を5m2/g未満にすると電解質の保持
特性が低下する恐れがある。一方、前記保持粒子の比表
面積が20m2/gを越えると多孔質体の形成が困難と
なる恐れがある。
μmであることがより好ましい。特に、前記保持粒子は
比表面積が5〜20m2/g、より好ましくは9〜11
m2/gであることが望ましい。この理由は、前記保持
粒子の比表面積を5m2/g未満にすると電解質の保持
特性が低下する恐れがある。一方、前記保持粒子の比表
面積が20m2/gを越えると多孔質体の形成が困難と
なる恐れがある。
【0025】前記保持粒子は、LiAlaOb、リチウム
化ジルコニアおよび安定化ジルコニアの群から選ばれる
少なくとも1種をさらに含むことを許容する。前記保持
粒子は、特に次に列挙する材料から形成されることが望
ましい。
化ジルコニアおよび安定化ジルコニアの群から選ばれる
少なくとも1種をさらに含むことを許容する。前記保持
粒子は、特に次に列挙する材料から形成されることが望
ましい。
【0026】(a)LiAlxOyおよびLiAlaObの
混合物からなる保持粒子。前記混合物中には、前記Li
AlxOyが0.1重量%以上、より好ましくは1重量%
以上含有することが望ましい。前記混合物は、前記電解
質中での相安定性を高める観点から前記LiAlaObと
してγ−LiAlaObを用いることが好ましい。
混合物からなる保持粒子。前記混合物中には、前記Li
AlxOyが0.1重量%以上、より好ましくは1重量%
以上含有することが望ましい。前記混合物は、前記電解
質中での相安定性を高める観点から前記LiAlaObと
してγ−LiAlaObを用いることが好ましい。
【0027】(b)LiAlxOy、LiAlaObおよび
リチウム化ジルコニアの混合物からなる保持粒子。
リチウム化ジルコニアの混合物からなる保持粒子。
【0028】(c)LiAlxOy、LiAlaObおよび
安定化ジルコニアの混合物からなる保持粒子。
安定化ジルコニアの混合物からなる保持粒子。
【0029】前記補強粒子の粒径を規定したのは、次の
ような理由によるものである。前記補強粒子の粒径を5
μm未満にすると、前記電解質板の割れ伝達阻止効果が
不十分となる。一方、前記補強粒子の粒径が100μm
を越えると成形時における割れの起点になる恐れがある
からである。より好ましい前記補強粒子の粒径は、10
〜60μmの範囲である。
ような理由によるものである。前記補強粒子の粒径を5
μm未満にすると、前記電解質板の割れ伝達阻止効果が
不十分となる。一方、前記補強粒子の粒径が100μm
を越えると成形時における割れの起点になる恐れがある
からである。より好ましい前記補強粒子の粒径は、10
〜60μmの範囲である。
【0030】前記補強粒子は、特にLiAlaObからな
ることが好ましい。
ることが好ましい。
【0031】前記充填材は、前記保持粒子および前記補
強粒子として次のような材料を選択して構成することが
好適である。
強粒子として次のような材料を選択して構成することが
好適である。
【0032】(a)LiAlxOyおよびLiAlaObの
混合物からなる保持粒子とLiAlaObからなる補強粒
子とから構成される充填材。
混合物からなる保持粒子とLiAlaObからなる補強粒
子とから構成される充填材。
【0033】(b)LiAlxOy、LiAlaObおよび
リチウム化ジルコニアの混合物からなる保持粒子とLi
AlaObからなる補強粒子とから構成される充填材。
リチウム化ジルコニアの混合物からなる保持粒子とLi
AlaObからなる補強粒子とから構成される充填材。
【0034】(c)LiAlxOy、LiAlaObおよび
安定化ジルコニアの混合物からなる保持粒子とLiAl
aObからなる補強粒子とから構成される充填材。
安定化ジルコニアの混合物からなる保持粒子とLiAl
aObからなる補強粒子とから構成される充填材。
【0035】前記(a)〜(c)の充填材の中で、前記
(c)の充填材、特に前記安定化ジルコニアとしてMg
Oで安定化されたものを用いた充填材が最も好適であ
る。
(c)の充填材、特に前記安定化ジルコニアとしてMg
Oで安定化されたものを用いた充填材が最も好適であ
る。
【0036】前記充填材は、前記保持粒子が50〜90
重量%、より好ましくは60〜90重量%、前記補強粒
子が10〜50重量%、より好ましくは10〜40重量
%含有することが望ましい。前記補強粒子の割合を10
重量%未満にすると、耐熱サイクル性が低下する恐れが
ある。一方、前記補強粒子の割合が50重量%を越える
と前記保持粒子の比率が相対的に低下して電解質の保持
能力を低下させる恐れがある。
重量%、より好ましくは60〜90重量%、前記補強粒
子が10〜50重量%、より好ましくは10〜40重量
%含有することが望ましい。前記補強粒子の割合を10
重量%未満にすると、耐熱サイクル性が低下する恐れが
ある。一方、前記補強粒子の割合が50重量%を越える
と前記保持粒子の比率が相対的に低下して電解質の保持
能力を低下させる恐れがある。
【0037】前記多孔質体は、例えば気孔率が40〜6
5%であることが望ましい。このような気孔率の多孔質
体は、前記電解質を良好に保持すると共に所定の強度を
維持することが可能になる。
5%であることが望ましい。このような気孔率の多孔質
体は、前記電解質を良好に保持すると共に所定の強度を
維持することが可能になる。
【0038】(B)電解質
この電解質は、混合アルカリ炭酸塩、または前記混合ア
ルカリ炭酸塩とアルカリ土類炭酸塩もしくはアルカリ土
類酸化物との混合物から形成される。
ルカリ炭酸塩とアルカリ土類炭酸塩もしくはアルカリ土
類酸化物との混合物から形成される。
【0039】前記混合アルカリ炭酸塩としては、例えば
炭酸リチウム(Li2CO3)と炭酸カリウム(K2C
O3)の混合物、Li2CO3と炭酸ナトリウム(Na2C
O3の混合物、Li2CO3とK2CO3とNa2CO3の混
合物等を挙げることができる。
炭酸リチウム(Li2CO3)と炭酸カリウム(K2C
O3)の混合物、Li2CO3と炭酸ナトリウム(Na2C
O3の混合物、Li2CO3とK2CO3とNa2CO3の混
合物等を挙げることができる。
【0040】前記アルカリ土類炭酸塩としては、例えば
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウムから
選ばれる少なくとも1種を挙げることができ、これらは
1種または2種以上の混合物で用いられる。前記アルカ
リ土類酸化物としては、例えば酸化カルシウム、酸化マ
グネシウム、酸化バリウムを挙げることができ、これら
は1種または2種以上の混合物で用いられる。前記アル
カリ土類炭酸塩またはアルカリ土類酸化物は電解質中に
2〜15モル%、より好ましくは5〜10モル%の範囲
で配合されることが望ましい。
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウムから
選ばれる少なくとも1種を挙げることができ、これらは
1種または2種以上の混合物で用いられる。前記アルカ
リ土類酸化物としては、例えば酸化カルシウム、酸化マ
グネシウム、酸化バリウムを挙げることができ、これら
は1種または2種以上の混合物で用いられる。前記アル
カリ土類炭酸塩またはアルカリ土類酸化物は電解質中に
2〜15モル%、より好ましくは5〜10モル%の範囲
で配合されることが望ましい。
【0041】また、前記電解質板は例えば次のような方
法に製造される。
法に製造される。
【0042】(1)まず、前記充填材および有機バイン
ダを有機溶媒の存在下で混合する。ここに用いる有機バ
インダとしては、例えばポリビニルブチラール、可塑
剤、アクリル樹脂等を挙げることができる。前記有機溶
媒としては、例えばトルエン、キシレン、メチルエチル
ケトン等を挙げることができる。つづいて、前記混合物
を通常のシート成形法(例えばドクタ―ブレ―ド法、カ
レンダロール法、スリップキャスト法、冷間押出し法
等)によりグリーンシートを成形した後、脱脂すること
により所定の気孔率を有する多孔質体を作製する。
ダを有機溶媒の存在下で混合する。ここに用いる有機バ
インダとしては、例えばポリビニルブチラール、可塑
剤、アクリル樹脂等を挙げることができる。前記有機溶
媒としては、例えばトルエン、キシレン、メチルエチル
ケトン等を挙げることができる。つづいて、前記混合物
を通常のシート成形法(例えばドクタ―ブレ―ド法、カ
レンダロール法、スリップキャスト法、冷間押出し法
等)によりグリーンシートを成形した後、脱脂すること
により所定の気孔率を有する多孔質体を作製する。
【0043】一方、混合アルカリ炭酸塩からなる電解質
を前記多孔質体と同様な方法によりシート成形してシー
ト状物を作製する。
を前記多孔質体と同様な方法によりシート成形してシー
ト状物を作製する。
【0044】次いで、前記多孔質体上に前記シート状物
を重ね、前記シート状物の有機バインダを除去した後、
電解質を溶融して前記多孔質体に含浸させることにより
電解質板を製造する。
を重ね、前記シート状物の有機バインダを除去した後、
電解質を溶融して前記多孔質体に含浸させることにより
電解質板を製造する。
【0045】(2)前記(1)の方法により作製した電
解質板を予め混合アルカリ炭酸塩からなる電解質を含浸
させたアノードと無含浸のカソードの間に配置し、前述
した図2に示す単位セルとし、複数の単位セルをセパレ
ータを挟んで積層してスタック発電要素とした後、この
発電要素の4つの側面にマニホ―ルドを取付けて燃料電
池を組立てる。
解質板を予め混合アルカリ炭酸塩からなる電解質を含浸
させたアノードと無含浸のカソードの間に配置し、前述
した図2に示す単位セルとし、複数の単位セルをセパレ
ータを挟んで積層してスタック発電要素とした後、この
発電要素の4つの側面にマニホ―ルドを取付けて燃料電
池を組立てる。
【0046】
【作用】本発明によれば、LiAlxOy(4.5≦x≦
5.5,7.25≦y≦8.75)を含む粒径1μm以
下の保持粒子と、LiAlaOb(0.89≦a≦1.1
1、1.80≦b≦2.20)、リチウム化ジルコニア
および安定化ジルコニアの群から選ばれる少なくとも1
種以上からなり、粒径が5〜100μmの補強粒子との
組成の充填材から構成される多孔質体と、前記多孔質体
に含浸された混合アルカリ炭酸塩を含む電解質とから電
解質板を構成することによって、長時間に亘って前記多
孔質体に前記電解質を良好に保持できる。その結果、電
解質板中の電解質の流出を低減して、電解質の流出に伴
う内部抵抗の増大、ガスクロスオ―バの発生を抑制した
長寿命の溶融炭酸塩型燃料電池を得ることができる。
5.5,7.25≦y≦8.75)を含む粒径1μm以
下の保持粒子と、LiAlaOb(0.89≦a≦1.1
1、1.80≦b≦2.20)、リチウム化ジルコニア
および安定化ジルコニアの群から選ばれる少なくとも1
種以上からなり、粒径が5〜100μmの補強粒子との
組成の充填材から構成される多孔質体と、前記多孔質体
に含浸された混合アルカリ炭酸塩を含む電解質とから電
解質板を構成することによって、長時間に亘って前記多
孔質体に前記電解質を良好に保持できる。その結果、電
解質板中の電解質の流出を低減して、電解質の流出に伴
う内部抵抗の増大、ガスクロスオ―バの発生を抑制した
長寿命の溶融炭酸塩型燃料電池を得ることができる。
【0047】すなわち、前記多孔質体を構成する充填材
において、前記電解質を保持する目的で用いられる保持
粒子と、サーマルサイクル時に発生する割れを防止する
目的で用いられる補強粒子とが材質的に同種であると、
前記補強粒子に前記保持粒子が吸収され、前記多孔質体
による前記電解質の保持機能が失われる。
において、前記電解質を保持する目的で用いられる保持
粒子と、サーマルサイクル時に発生する割れを防止する
目的で用いられる補強粒子とが材質的に同種であると、
前記補強粒子に前記保持粒子が吸収され、前記多孔質体
による前記電解質の保持機能が失われる。
【0048】このようなことから、本発明は前記多孔質
体をLiAlxOy(4.5≦x≦5.5,7.25≦y
≦8.75)を含む粒径1μm以下の保持粒子と、Li
AlaOb(0.89≦a≦1.11、1.80≦b≦
2.20)、リチウム化ジルコニアおよび安定化ジルコ
ニアの群から選ばれる少なくとも1種以上からなり、粒
径が5〜100μmの補強粒子との組成の充填材、つま
り互いに材質的に異なる保持粒子および補強粒子からな
る充填材、から構成することによって、前記保持粒子が
前記補強粒子に吸収されるのを防止できる。その結果、
既述したように長時間に亘って前記多孔質体に前記電解
質を良好に保持できるため、電解質板中の電解質の流出
を低減でき、電解質の流出に伴う内部抵抗の増大、ガス
クロスオ―バの発生を抑制し得る長寿命の溶融炭酸塩型
燃料電池を得ることができる。
体をLiAlxOy(4.5≦x≦5.5,7.25≦y
≦8.75)を含む粒径1μm以下の保持粒子と、Li
AlaOb(0.89≦a≦1.11、1.80≦b≦
2.20)、リチウム化ジルコニアおよび安定化ジルコ
ニアの群から選ばれる少なくとも1種以上からなり、粒
径が5〜100μmの補強粒子との組成の充填材、つま
り互いに材質的に異なる保持粒子および補強粒子からな
る充填材、から構成することによって、前記保持粒子が
前記補強粒子に吸収されるのを防止できる。その結果、
既述したように長時間に亘って前記多孔質体に前記電解
質を良好に保持できるため、電解質板中の電解質の流出
を低減でき、電解質の流出に伴う内部抵抗の増大、ガス
クロスオ―バの発生を抑制し得る長寿命の溶融炭酸塩型
燃料電池を得ることができる。
【0049】また、LiAlxOyとLiAlaObの混合
物は、LiAlaObに比べて混合アルカリ炭酸塩を含む
溶融電解質中において相変態を生じ難い性質を有するた
め、この混合物を保持粒子として用いることにより粒成
長を一層効果的に抑制できる。特に、LiAlxOy、L
iAlaObおよび安定化ジルコニア(例えばMgO安定
化ジルコニア)の混合物は、これらの材料の相互作用に
よりLiAlaObまたはジルコニアに比べて混合アルカ
リ炭酸塩を含む溶融電解質中において一層相変態を生じ
難い性質を有するため、この混合物を保持粒子として用
いることにより粒成長をさらに一層効果的に抑制でき
る。
物は、LiAlaObに比べて混合アルカリ炭酸塩を含む
溶融電解質中において相変態を生じ難い性質を有するた
め、この混合物を保持粒子として用いることにより粒成
長を一層効果的に抑制できる。特に、LiAlxOy、L
iAlaObおよび安定化ジルコニア(例えばMgO安定
化ジルコニア)の混合物は、これらの材料の相互作用に
よりLiAlaObまたはジルコニアに比べて混合アルカ
リ炭酸塩を含む溶融電解質中において一層相変態を生じ
難い性質を有するため、この混合物を保持粒子として用
いることにより粒成長をさらに一層効果的に抑制でき
る。
【0050】したがって、前記LiAlxOyを含む保持
粒子と前記保持粒子と材質的に異なるLiAlaOb、リ
チウム化ジルコニアおよび安定化ジルコニアの群から選
ばれる少なくとも1種以上からなる補強粒子との組成の
充填材を含む多孔質体に前記電解質を含浸して構成され
た電解質板は、前記保持粒子自体の粒成長を抑制できる
ため、長時間に亘って前記電解質を良好に保持できる。
その結果、電解質板中の電解質の流出をより効果的に低
減でき、電解質の流出に伴う内部抵抗の増大、ガスクロ
スオ―バの発生を抑制した著しく長寿命の溶融炭酸塩型
燃料電池を得ることができる。
粒子と前記保持粒子と材質的に異なるLiAlaOb、リ
チウム化ジルコニアおよび安定化ジルコニアの群から選
ばれる少なくとも1種以上からなる補強粒子との組成の
充填材を含む多孔質体に前記電解質を含浸して構成され
た電解質板は、前記保持粒子自体の粒成長を抑制できる
ため、長時間に亘って前記電解質を良好に保持できる。
その結果、電解質板中の電解質の流出をより効果的に低
減でき、電解質の流出に伴う内部抵抗の増大、ガスクロ
スオ―バの発生を抑制した著しく長寿命の溶融炭酸塩型
燃料電池を得ることができる。
【0051】さらに、LiAlxOyと混合されるリチウ
ム化ジルコニアは前記電解質の主たる成分である混合ア
ルカリ炭酸塩の消費および粒成長を抑制できる。
ム化ジルコニアは前記電解質の主たる成分である混合ア
ルカリ炭酸塩の消費および粒成長を抑制できる。
【0052】すなわち、ジルコニア(ZrO2)からな
る充填材を含む多孔質体に電解質を含浸させた構造の電
解質板を組み込んだ燃料電池を高温下で運転すると、前
記ジルコニアは前記電解質の主たる成分である混合アル
カリ炭酸塩(例えばLi2CO3)と次式のように反応す
る。
る充填材を含む多孔質体に電解質を含浸させた構造の電
解質板を組み込んだ燃料電池を高温下で運転すると、前
記ジルコニアは前記電解質の主たる成分である混合アル
カリ炭酸塩(例えばLi2CO3)と次式のように反応す
る。
【0053】ZrO2+Li2CO3→Li2ZrO3+C
O2 上式に示すように充填材としてZrO2を用いると、L
i2CO3が消費され、結果的には電解質が消費さると同
時に、Li2ZrO3の生成に伴い粒成長が助長される。
O2 上式に示すように充填材としてZrO2を用いると、L
i2CO3が消費され、結果的には電解質が消費さると同
時に、Li2ZrO3の生成に伴い粒成長が助長される。
【0054】本発明のように予めリチウム化されたジル
コニアとLiAlxOyとの混合物からなる保持粒子を用
いることによって、上式の左辺の反応を抑制でき、結果
的に電解質の消費、粒成長の助長を抑制できる。特に、
MgO、Y2O3、CaOで安定化されたリチウム化ジル
コニアは溶融電解質中において極めて相変態を生じ難い
性質を有するため、より効果的に粒成長を抑制できる。
コニアとLiAlxOyとの混合物からなる保持粒子を用
いることによって、上式の左辺の反応を抑制でき、結果
的に電解質の消費、粒成長の助長を抑制できる。特に、
MgO、Y2O3、CaOで安定化されたリチウム化ジル
コニアは溶融電解質中において極めて相変態を生じ難い
性質を有するため、より効果的に粒成長を抑制できる。
【0055】したがって、LiAlxOyと共に前記リチ
ウム化ジルコニアを含む保持粒子と前記補強粒子とから
なる充填材を含む多孔質体に前記電解質を含浸して構成
された電解質板は、前記保持粒子自体の粒成長を抑制で
きるため、長時間に亘って前記電解質を良好に保持でき
る。その結果、電解質板中の電解質の流出をより効果的
に低減でき、電解質の流出に伴う内部抵抗の増大、ガス
クロスオ―バの発生を抑制した極めて長寿命の溶融炭酸
塩型燃料電池を得ることができる。
ウム化ジルコニアを含む保持粒子と前記補強粒子とから
なる充填材を含む多孔質体に前記電解質を含浸して構成
された電解質板は、前記保持粒子自体の粒成長を抑制で
きるため、長時間に亘って前記電解質を良好に保持でき
る。その結果、電解質板中の電解質の流出をより効果的
に低減でき、電解質の流出に伴う内部抵抗の増大、ガス
クロスオ―バの発生を抑制した極めて長寿命の溶融炭酸
塩型燃料電池を得ることができる。
【0056】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例を詳細に説明
する。
する。
【0057】実施例1
1.0重量%のLiAl5O8および残部がLiAlO2
の混合物からなり、比表面積が10m2/g、粒径が約
0.3μmの保持粒子70gと粒径20μmのLiAl
O2からなる補強粒子30gとの組成の充填材をアルミ
ナポットに入れ、ポリビニルブチラールおよびフタル酸
ジブチルを合計量で30g、トルエン100gと共に2
0時間湿式混合してスラリーを調製した。つづいて、前
記スラリーを脱泡し、キャリアシートに展開した。乾燥
後のグリーンシートを脱脂して多孔質体を作製した。こ
の多孔質体の気孔率および平均細孔径を測定したとこ
ろ、気孔率50%、平均細孔径0.23μmであった。
の混合物からなり、比表面積が10m2/g、粒径が約
0.3μmの保持粒子70gと粒径20μmのLiAl
O2からなる補強粒子30gとの組成の充填材をアルミ
ナポットに入れ、ポリビニルブチラールおよびフタル酸
ジブチルを合計量で30g、トルエン100gと共に2
0時間湿式混合してスラリーを調製した。つづいて、前
記スラリーを脱泡し、キャリアシートに展開した。乾燥
後のグリーンシートを脱脂して多孔質体を作製した。こ
の多孔質体の気孔率および平均細孔径を測定したとこ
ろ、気孔率50%、平均細孔径0.23μmであった。
【0058】実施例2
1.0重量%のLiAl5O8および残部がLiAlO2
の混合物からなり、比表面積が8m2/g、粒径が約
0.3μmの保持粒子70gと粒径20μmのLiAl
O2からなる補強粒子30gとの組成の充填材を用いた
以外、実施例1と同様な方法により多孔質体を作製し
た。この多孔質体は、気孔率が50%、平均細孔径が
0.25μmであった。
の混合物からなり、比表面積が8m2/g、粒径が約
0.3μmの保持粒子70gと粒径20μmのLiAl
O2からなる補強粒子30gとの組成の充填材を用いた
以外、実施例1と同様な方法により多孔質体を作製し
た。この多孔質体は、気孔率が50%、平均細孔径が
0.25μmであった。
【0059】実施例3
3.0重量%のLiAl5O8および残部がLiAlO2
の混合物からなり、比表面積が10m2/g、粒径が約
0.3μmの保持粒子70gと粒径20μmのLiAl
O2からなる補強粒子30gとの組成の充填材を用いた
以外、実施例1と同様な方法により多孔質体を作製し
た。この多孔質体は、気孔率が53%、平均細孔径が
0.23μmであった。
の混合物からなり、比表面積が10m2/g、粒径が約
0.3μmの保持粒子70gと粒径20μmのLiAl
O2からなる補強粒子30gとの組成の充填材を用いた
以外、実施例1と同様な方法により多孔質体を作製し
た。この多孔質体は、気孔率が53%、平均細孔径が
0.23μmであった。
【0060】実施例4
3.0重量%のLiAl5O8および残部がLiAlO2
の混合物からなり、比表面積が10m2/g、粒径が約
0.3μmの保持粒子80gと粒径20μmのLiAl
O2からなる補強粒子20gとの組成の充填材を用いた
以外、実施例1と同様な方法により多孔質体を作製し
た。この多孔質体は、気孔率が55%、平均細孔径が
0.21μmであった。
の混合物からなり、比表面積が10m2/g、粒径が約
0.3μmの保持粒子80gと粒径20μmのLiAl
O2からなる補強粒子20gとの組成の充填材を用いた
以外、実施例1と同様な方法により多孔質体を作製し
た。この多孔質体は、気孔率が55%、平均細孔径が
0.21μmであった。
【0061】実施例5
5.0重量%のLiAl5O8および残部がγ−LiAl
O2の混合物からなり、比表面積が10m2/g、粒径が
約0.3μmの保持粒子70gと粒径20μmのLiA
lO2からなる補強粒子30gとの組成の充填材を用い
た以外、実施例1と同様な方法により多孔質体を作製し
た。この多孔質体は、気孔率が53%、平均細孔径が
0.23μmであった。
O2の混合物からなり、比表面積が10m2/g、粒径が
約0.3μmの保持粒子70gと粒径20μmのLiA
lO2からなる補強粒子30gとの組成の充填材を用い
た以外、実施例1と同様な方法により多孔質体を作製し
た。この多孔質体は、気孔率が53%、平均細孔径が
0.23μmであった。
【0062】実施例6
5.0重量%のLiAl5O8および残部がγ−LiAl
O2の混合物からなり、比表面積が8m2/g、粒径が約
0.3μmの保持粒子70gと粒径20μmのLiAl
O2からなる補強粒子30gとの組成の充填材を用いた
以外、実施例1と同様な方法により多孔質体を作製し
た。この多孔質体は、気孔率が50%、平均細孔径が
0.25μmであった。
O2の混合物からなり、比表面積が8m2/g、粒径が約
0.3μmの保持粒子70gと粒径20μmのLiAl
O2からなる補強粒子30gとの組成の充填材を用いた
以外、実施例1と同様な方法により多孔質体を作製し
た。この多孔質体は、気孔率が50%、平均細孔径が
0.25μmであった。
【0063】実施例7
3.0重量%のLiAl5O8および残部がγ−LiAl
O2の混合物からなり、比表面積が10m2/g、粒径が
約0.3μmの保持粒子70gとLiAlO2からなる
平均粒径20μmの補強粒子30gとの組成の充填材を
用いた以外、実施例1と同様な方法により多孔質体を作
製した。この多孔質体は、気孔率が53%、平均細孔径
が0.23μmであった。
O2の混合物からなり、比表面積が10m2/g、粒径が
約0.3μmの保持粒子70gとLiAlO2からなる
平均粒径20μmの補強粒子30gとの組成の充填材を
用いた以外、実施例1と同様な方法により多孔質体を作
製した。この多孔質体は、気孔率が53%、平均細孔径
が0.23μmであった。
【0064】実施例8
1.0重量%のLiAl5O8および残部がγ−LiAl
O2の混合物からなり、比表面積が10m2/g、粒径が
約0.3μmの保持粒子70gと平均粒径20μmのL
iAlO2からなる補強粒子30gとの組成の充填材を
用いた以外、実施例1と同様な方法により多孔質体を作
製した。この多孔質体は、気孔率が53%、平均細孔径
が0.23μmであった。
O2の混合物からなり、比表面積が10m2/g、粒径が
約0.3μmの保持粒子70gと平均粒径20μmのL
iAlO2からなる補強粒子30gとの組成の充填材を
用いた以外、実施例1と同様な方法により多孔質体を作
製した。この多孔質体は、気孔率が53%、平均細孔径
が0.23μmであった。
【0065】実施例9
5.0重量%のLiAl5O8および残部がγ−LiAl
O2の混合物からなり、比表面積が10m2/g、粒径が
約0.3μmの保持粒子80gと粒径20μmのLiA
lO2からなる補強粒子20gとの組成の充填材を用い
た以外、実施例1と同様な方法により多孔質体を作製し
た。この多孔質体は、気孔率が55%、平均細孔径が
0.21μmであった。
O2の混合物からなり、比表面積が10m2/g、粒径が
約0.3μmの保持粒子80gと粒径20μmのLiA
lO2からなる補強粒子20gとの組成の充填材を用い
た以外、実施例1と同様な方法により多孔質体を作製し
た。この多孔質体は、気孔率が55%、平均細孔径が
0.21μmであった。
【0066】比較例1
LiAlO2からなる比表面積が10m2/g、粒径が約
0.3μmの保持粒子70gと前記保持粒子と同材料か
らなる粒径20μmの補強粒子30gとの組成の充填材
を用いた以外、実施例1と同様な方法により多孔質体を
作製した。この多孔質体は、気孔率が55%、平均細孔
径が0.21μmであった。
0.3μmの保持粒子70gと前記保持粒子と同材料か
らなる粒径20μmの補強粒子30gとの組成の充填材
を用いた以外、実施例1と同様な方法により多孔質体を
作製した。この多孔質体は、気孔率が55%、平均細孔
径が0.21μmであった。
【0067】比較例2
3.0重量%のα−LiAlO2および残部がγ−Li
AlO2の混合物からなり、比表面積が10m2/g、粒
径が約0.3μmの保持粒子70gと同組成からなる粒
径20μmの補強粒子30gとの組成の充填材を用いた
以外、実施例1と同様な方法により多孔質体を作製し
た。この多孔質体は、気孔率が57%、平均細孔径が
0.22μmであった。
AlO2の混合物からなり、比表面積が10m2/g、粒
径が約0.3μmの保持粒子70gと同組成からなる粒
径20μmの補強粒子30gとの組成の充填材を用いた
以外、実施例1と同様な方法により多孔質体を作製し
た。この多孔質体は、気孔率が57%、平均細孔径が
0.22μmであった。
【0068】比較例3
3.0重量%のα−LiAlO2および残部がγ−Li
AlO2の混合物からなり、比表面積が10m2/g、粒
径が約0.3μmの保持粒子50gと同組成からなる粒
径20μmの補強粒子50gとの組成の充填材を用いた
以外、実施例1と同様な方法により多孔質体を作製し
た。この多孔質体は、気孔率が53%、平均細孔径が
0.27μmであった。
AlO2の混合物からなり、比表面積が10m2/g、粒
径が約0.3μmの保持粒子50gと同組成からなる粒
径20μmの補強粒子50gとの組成の充填材を用いた
以外、実施例1と同様な方法により多孔質体を作製し
た。この多孔質体は、気孔率が53%、平均細孔径が
0.27μmであった。
【0069】実施例1〜9および比較例1〜3の多孔質
体を4cm角に切断し、これらに混合アルカリ炭酸塩
(Li2CO3;62モル%、K2CO3;38モル%)を
電解質として含むシート状物をそれぞれ重ね、550℃
まで昇温して前記シート状物を溶融状態とすることによ
り前記混合アルカリ炭酸塩を多孔質体に含浸して電解質
板を作製した。なお、前記シート状物は前記混合アルカ
リ炭酸塩をアルミナポット内でポリビニルブチラール、
フタル酸ジブチルおよびトルエン100gと共に湿式混
合してスラリーを調製し、前記スラリーを脱泡し、キャ
リアシートに展開し、さらに得られたグリーンシートを
脱脂することにより作製した。
体を4cm角に切断し、これらに混合アルカリ炭酸塩
(Li2CO3;62モル%、K2CO3;38モル%)を
電解質として含むシート状物をそれぞれ重ね、550℃
まで昇温して前記シート状物を溶融状態とすることによ
り前記混合アルカリ炭酸塩を多孔質体に含浸して電解質
板を作製した。なお、前記シート状物は前記混合アルカ
リ炭酸塩をアルミナポット内でポリビニルブチラール、
フタル酸ジブチルおよびトルエン100gと共に湿式混
合してスラリーを調製し、前記スラリーを脱泡し、キャ
リアシートに展開し、さらに得られたグリーンシートを
脱脂することにより作製した。
【0070】前記各電解質板を混合ガス(空気70vo
l%およびCO230vol%)雰囲気中、650℃で
10000時間保持し、冷却した後、酢酸溶液(氷酢酸
80vol%、無水酢酸20vol%)に浸漬して、混
合アルカリ塩を除去し、水銀圧入法により孔径が2.0
μm以上の細孔(粗孔)の割合、つまり粗孔率を測定し
た。その結果を下記表1に示す。
l%およびCO230vol%)雰囲気中、650℃で
10000時間保持し、冷却した後、酢酸溶液(氷酢酸
80vol%、無水酢酸20vol%)に浸漬して、混
合アルカリ塩を除去し、水銀圧入法により孔径が2.0
μm以上の細孔(粗孔)の割合、つまり粗孔率を測定し
た。その結果を下記表1に示す。
【0071】また、前記各電解質板と、ニッケルベ―ス
アロイからなるアノ―ド、カソ―ドと、ステンレス鋼か
らなるセパレ―タ、エッジシ―ル板、孔開き板、波板を
用いて前述した図2及び図3に示す溶融炭酸塩型燃料電
池を組立てた。各燃料電池のアノ―ドに燃料ガスとして
のH280vol%とCO220vol%の混合ガスを供
給し、カソ―ドに酸化剤ガスとしての空気70vol%
とCO230vol%の混合ガスをそれぞれ供給し、6
50℃で150mA/cm2の負荷条件で発電試験を行
なった。発電試験は、3000時間の連続運転を行な
い、3000時間経過後の電池性能および電解質ロス量
を調べた。その結果を下記表1に併記した。
アロイからなるアノ―ド、カソ―ドと、ステンレス鋼か
らなるセパレ―タ、エッジシ―ル板、孔開き板、波板を
用いて前述した図2及び図3に示す溶融炭酸塩型燃料電
池を組立てた。各燃料電池のアノ―ドに燃料ガスとして
のH280vol%とCO220vol%の混合ガスを供
給し、カソ―ドに酸化剤ガスとしての空気70vol%
とCO230vol%の混合ガスをそれぞれ供給し、6
50℃で150mA/cm2の負荷条件で発電試験を行
なった。発電試験は、3000時間の連続運転を行な
い、3000時間経過後の電池性能および電解質ロス量
を調べた。その結果を下記表1に併記した。
【0072】
【表1】
【0073】前記表1から明らかなように実施例1〜9
の多孔質体を有する電解質板では、前記混合ガス雰囲気
に10000時間保持した後の粗孔率が低いことがわか
る。つまり、前記実施例1〜9の多孔質体は混合アルカ
リ炭酸塩からなる電解質を700℃以下の溶融状態で1
0000時間含浸して、直径2.0μm以上の細孔が容
量比率で20%以下に保持する特性を有する。その結
果、これらの電解質板を組み込んだ溶融炭酸塩型燃料電
池は3000時間運転による作動電位降下は100mV
以下に収まり、良好な性能を維持し、かつ電解質ロスも
小さいことがわかる。
の多孔質体を有する電解質板では、前記混合ガス雰囲気
に10000時間保持した後の粗孔率が低いことがわか
る。つまり、前記実施例1〜9の多孔質体は混合アルカ
リ炭酸塩からなる電解質を700℃以下の溶融状態で1
0000時間含浸して、直径2.0μm以上の細孔が容
量比率で20%以下に保持する特性を有する。その結
果、これらの電解質板を組み込んだ溶融炭酸塩型燃料電
池は3000時間運転による作動電位降下は100mV
以下に収まり、良好な性能を維持し、かつ電解質ロスも
小さいことがわかる。
【0074】これに対し、比較例1〜3の多孔質体を有
する電解質板では、前記混合ガス雰囲気に10000時
間保持した後の粗孔率が高くなることがわかる。その結
果、これらの電解質板を組み込んだ溶融炭酸塩型燃料電
池は作動電位降下が100mV以上と性能低下が著し
く、さらに電解質ロスも大きいことがわかる。特に、α
−LiAlO2 および残部がγ−LiAlO2 の混合物
からなる保持粒子を含む比較例2、3の多孔質体を有す
る電解質板では前記粗孔率が高くなる。
する電解質板では、前記混合ガス雰囲気に10000時
間保持した後の粗孔率が高くなることがわかる。その結
果、これらの電解質板を組み込んだ溶融炭酸塩型燃料電
池は作動電位降下が100mV以上と性能低下が著し
く、さらに電解質ロスも大きいことがわかる。特に、α
−LiAlO2 および残部がγ−LiAlO2 の混合物
からなる保持粒子を含む比較例2、3の多孔質体を有す
る電解質板では前記粗孔率が高くなる。
【0075】実施例10
まず、比表面積が10m2/gのジルコニアとLi2CO
3粉末を等モルで混合し、大気中、1000℃、10時
間の熱処理を施すことにより前記ジルコニアと同様な比
表面積を有するリチウム化ジルコニア(Li3ZrO3)
を合成した。
3粉末を等モルで混合し、大気中、1000℃、10時
間の熱処理を施すことにより前記ジルコニアと同様な比
表面積を有するリチウム化ジルコニア(Li3ZrO3)
を合成した。
【0076】次いで、LiAl5O85重量%、前記Li
3ZrO350重量%および残部がLiAlO2の混合物
からなり、比表面積が10m2/g、粒径が約0.3μ
mの保持粒子70gと粒径20μmのLiAlO2から
なる補強粒子30gとの組成の充填材をアルミナポット
に入れ、ポリビニルブチラールおよびフタル酸ジブチル
を合計量で30g、トルエン100gと共に20時間湿
式混合してスラリーを調製した。つづいて、前記スラリ
ーを脱泡し、キャリアシートに展開した。乾燥後のグリ
ーンシートを脱脂して多孔質体を作製した。この多孔質
体は、気孔率が56%、平均細孔径が0.23μmであ
った。
3ZrO350重量%および残部がLiAlO2の混合物
からなり、比表面積が10m2/g、粒径が約0.3μ
mの保持粒子70gと粒径20μmのLiAlO2から
なる補強粒子30gとの組成の充填材をアルミナポット
に入れ、ポリビニルブチラールおよびフタル酸ジブチル
を合計量で30g、トルエン100gと共に20時間湿
式混合してスラリーを調製した。つづいて、前記スラリ
ーを脱泡し、キャリアシートに展開した。乾燥後のグリ
ーンシートを脱脂して多孔質体を作製した。この多孔質
体は、気孔率が56%、平均細孔径が0.23μmであ
った。
【0077】実施例11
LiAl5O85重量%、MgO添加安定化ジルコニア5
0重量%および残部がLiAlO2の混合物からなり、
比表面積が10m2/g、粒径が約0.3μmの保持粒
子70gと粒径20μmのLiAlO2からなる補強粒
子30gとの組成の充填材を用いた以外、実施例10と
同様な方法により多孔質体を作製した。この多孔質体
は、気孔率が55%、平均細孔径が0.22μmであっ
た。
0重量%および残部がLiAlO2の混合物からなり、
比表面積が10m2/g、粒径が約0.3μmの保持粒
子70gと粒径20μmのLiAlO2からなる補強粒
子30gとの組成の充填材を用いた以外、実施例10と
同様な方法により多孔質体を作製した。この多孔質体
は、気孔率が55%、平均細孔径が0.22μmであっ
た。
【0078】実施例10、11の多孔質体を4cm角に
切断し、これらに前述した実施例1〜9と同様な混合ア
ルカリ炭酸塩(Li2CO3;62モル%、K2CO3;3
8モル%)を電解質として含むシート状物をそれぞれ重
ね、550℃まで昇温して前記シート状物を溶融状態と
することにより前記混合アルカリ炭酸塩を多孔質体に含
浸して電解質板を作製した。
切断し、これらに前述した実施例1〜9と同様な混合ア
ルカリ炭酸塩(Li2CO3;62モル%、K2CO3;3
8モル%)を電解質として含むシート状物をそれぞれ重
ね、550℃まで昇温して前記シート状物を溶融状態と
することにより前記混合アルカリ炭酸塩を多孔質体に含
浸して電解質板を作製した。
【0079】前記各電解質板について、前述した実施例
1〜9と同様な手法により孔径が2.0μm以上の細孔
(粗孔)の割合、つまり粗孔率を測定した。その結果を
下記表2に示す。
1〜9と同様な手法により孔径が2.0μm以上の細孔
(粗孔)の割合、つまり粗孔率を測定した。その結果を
下記表2に示す。
【0080】また、前記各電解質板と、ニッケルベ―ス
アロイからなるアノ―ド、カソ―ドと、ステンレス鋼か
らなるセパレ―タ、エッジシ―ル板、孔開き板、波板を
用いて前述した図2及び図3に示す溶融炭酸塩型燃料電
池を組立て、前述した実施例1〜9と同様な条件で30
00時間の連続発電運転を行ない、3000時間経過後
の電池性能および電解質ロス量を調べた。その結果を下
記表2に併記した。
アロイからなるアノ―ド、カソ―ドと、ステンレス鋼か
らなるセパレ―タ、エッジシ―ル板、孔開き板、波板を
用いて前述した図2及び図3に示す溶融炭酸塩型燃料電
池を組立て、前述した実施例1〜9と同様な条件で30
00時間の連続発電運転を行ない、3000時間経過後
の電池性能および電解質ロス量を調べた。その結果を下
記表2に併記した。
【0081】
【表2】
【0082】前記表2から明らかなように実施例10、
11の多孔質体を有する電解質板は、前記混合ガス雰囲
気に10000時間保持した後の粗孔率が前述した実施
例1〜9の同電解質板に比べてさらに低いことがわか
る。つまり、前記実施例10、11の多孔質体は混合ア
ルカリ炭酸塩からなる電解質を700℃以下の溶融状態
で10000時間含浸して、直径2.0μm以上の細孔
が容量比率で6%以下に保持され、優れた特性を有す
る。その結果、これらの電解質板を組み込んだ溶融炭酸
塩型燃料電池は3000時間運転による作動電位降下は
50mV以下に収まり、良好な性能を維持し、かつ電解
質ロスも非常に小さいくなることがわかる。
11の多孔質体を有する電解質板は、前記混合ガス雰囲
気に10000時間保持した後の粗孔率が前述した実施
例1〜9の同電解質板に比べてさらに低いことがわか
る。つまり、前記実施例10、11の多孔質体は混合ア
ルカリ炭酸塩からなる電解質を700℃以下の溶融状態
で10000時間含浸して、直径2.0μm以上の細孔
が容量比率で6%以下に保持され、優れた特性を有す
る。その結果、これらの電解質板を組み込んだ溶融炭酸
塩型燃料電池は3000時間運転による作動電位降下は
50mV以下に収まり、良好な性能を維持し、かつ電解
質ロスも非常に小さいくなることがわかる。
【0083】実施例12
1.0重量%のLiAl5O8および残部がγ−LiAl
O2の混合物からなり、比表面積が8m2/g、粒径が約
0.3μmの保持粒子70gと粒径20μmのγ−Li
AlO2からなる補強粒子30gとの組成の充填材をア
ルミナポットに入れ、ポリビニルブチラールおよびフタ
ル酸ジブチルを合計量で30g、トルエン100gと共
に20時間湿式混合してスラリーを調製した。つづい
て、前記スラリーを脱泡し、キャリアシートに展開し
た。乾燥後のグリーンシートを脱脂して多孔質体を作製
した。この多孔質体は、気孔率が50%、平均細孔径が
0.25μmであった。
O2の混合物からなり、比表面積が8m2/g、粒径が約
0.3μmの保持粒子70gと粒径20μmのγ−Li
AlO2からなる補強粒子30gとの組成の充填材をア
ルミナポットに入れ、ポリビニルブチラールおよびフタ
ル酸ジブチルを合計量で30g、トルエン100gと共
に20時間湿式混合してスラリーを調製した。つづい
て、前記スラリーを脱泡し、キャリアシートに展開し
た。乾燥後のグリーンシートを脱脂して多孔質体を作製
した。この多孔質体は、気孔率が50%、平均細孔径が
0.25μmであった。
【0084】実施例13
3.0重量%のLiAl5O8および残部がγ−LiAl
O2の混合物からなり、比表面積が10m2/g、粒径が
約0.3μmの保持粒子70gと粒径20μmのγ−L
iAlO2からなる補強粒子30gとの組成の充填材を
用いた以外、前記実施例19と同様な方法により多孔質
体を作製した。この多孔質体は、気孔率が53%、平均
細孔径が0.23μmであった。
O2の混合物からなり、比表面積が10m2/g、粒径が
約0.3μmの保持粒子70gと粒径20μmのγ−L
iAlO2からなる補強粒子30gとの組成の充填材を
用いた以外、前記実施例19と同様な方法により多孔質
体を作製した。この多孔質体は、気孔率が53%、平均
細孔径が0.23μmであった。
【0085】実施例12、13の多孔質体を4cm角に
切断し、これらに下記表3に示す種類および量のアルカ
リ土類化合物を添加した混合アルカリ炭酸塩(Li2C
O3;62モル%、K2CO3;38モル%)を含むシー
ト状物をそれぞれ重ね、550℃まで昇温して前記シー
ト状物を溶融状態とすることにより前記混合アルカリ炭
酸塩およびアルカリ土類化合物を多孔質体に含浸して電
解質板を作製した。
切断し、これらに下記表3に示す種類および量のアルカ
リ土類化合物を添加した混合アルカリ炭酸塩(Li2C
O3;62モル%、K2CO3;38モル%)を含むシー
ト状物をそれぞれ重ね、550℃まで昇温して前記シー
ト状物を溶融状態とすることにより前記混合アルカリ炭
酸塩およびアルカリ土類化合物を多孔質体に含浸して電
解質板を作製した。
【0086】前記各電解質板について、前述した実施例
1〜9と同様な手法により孔径が2.0μm以上の細孔
(粗孔)の割合、つまり粗孔率を測定した。その結果を
下記表3に示す。
1〜9と同様な手法により孔径が2.0μm以上の細孔
(粗孔)の割合、つまり粗孔率を測定した。その結果を
下記表3に示す。
【0087】また、前記各電解質板と、ニッケルベ―ス
アロイからなるアノ―ド、カソ―ドと、ステンレス鋼か
らなるセパレ―タ、エッジシ―ル板、孔開き板、波板を
用いて前述した図2及び図3に示す溶融炭酸塩型燃料電
池を組立て、前述した実施例1〜9と同様な条件で30
00時間の連続発電運転を行ない、3000時間経過後
の電池性能および電解質ロス量を調べた。その結果を表
3に併記した。
アロイからなるアノ―ド、カソ―ドと、ステンレス鋼か
らなるセパレ―タ、エッジシ―ル板、孔開き板、波板を
用いて前述した図2及び図3に示す溶融炭酸塩型燃料電
池を組立て、前述した実施例1〜9と同様な条件で30
00時間の連続発電運転を行ない、3000時間経過後
の電池性能および電解質ロス量を調べた。その結果を表
3に併記した。
【0088】
【表3】
【0089】前記表3から明らかなように実施例12、
13の多孔質体を有する電解質板は、前記混合ガス雰囲
気に10000時間保持した後の粗孔率が低いことがわ
かる。つまり、前記実施例12,13の多孔質体は混合
アルカリ炭酸塩からなる電解質を700℃以下の溶融状
態で10000時間含浸して、直径2.0μm以上の細
孔が容量比率で20%以下に保持する特性を有する。そ
の結果、これらの電解質板を組み込んだ溶融炭酸塩型燃
料電池は3000時間運転による作動電位降下は100
mV以下に収まり、良好な性能を維持し、かつ電解質ロ
スも小さくなることがわかる。
13の多孔質体を有する電解質板は、前記混合ガス雰囲
気に10000時間保持した後の粗孔率が低いことがわ
かる。つまり、前記実施例12,13の多孔質体は混合
アルカリ炭酸塩からなる電解質を700℃以下の溶融状
態で10000時間含浸して、直径2.0μm以上の細
孔が容量比率で20%以下に保持する特性を有する。そ
の結果、これらの電解質板を組み込んだ溶融炭酸塩型燃
料電池は3000時間運転による作動電位降下は100
mV以下に収まり、良好な性能を維持し、かつ電解質ロ
スも小さくなることがわかる。
【0090】なお、前述した実施例1〜13の多孔質体
を有する電解質板を用いて図2、図3に示す溶融炭酸塩
型燃料電池を組立て、前述した実施例1〜9と同様な条
件で3000時間の連続発電運転を行ない、発電中50
0時間に1回の割合でサーマルサイクルを行い、アノー
ド出口側のN2量をガスクロマトグラフィで分析するこ
とにより割れ発生の有無を調べた。その結果、いずれの
燃料電池においても割れ発生が皆無であった。これは、
前記多孔質体を構成する充填材中の保持粒子と補強粒子
の材料の選択およびそれらの比率が保持粒子50〜90
重量%、補強粒子10〜50重量%の範囲にあることに
よるものである。
を有する電解質板を用いて図2、図3に示す溶融炭酸塩
型燃料電池を組立て、前述した実施例1〜9と同様な条
件で3000時間の連続発電運転を行ない、発電中50
0時間に1回の割合でサーマルサイクルを行い、アノー
ド出口側のN2量をガスクロマトグラフィで分析するこ
とにより割れ発生の有無を調べた。その結果、いずれの
燃料電池においても割れ発生が皆無であった。これは、
前記多孔質体を構成する充填材中の保持粒子と補強粒子
の材料の選択およびそれらの比率が保持粒子50〜90
重量%、補強粒子10〜50重量%の範囲にあることに
よるものである。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば発
電特性を損なうことなく、電解質の流出に伴う内部抵抗
の増大、ガスクロスオ―バの発生を抑制した長寿命の溶
融炭酸塩型燃料電池を提供できる。
電特性を損なうことなく、電解質の流出に伴う内部抵抗
の増大、ガスクロスオ―バの発生を抑制した長寿命の溶
融炭酸塩型燃料電池を提供できる。
【図1】溶融炭酸塩型燃料電池の基本構造を示す概略
図。
図。
【図2】本発明に係わる溶融炭酸塩型燃料電池の一般的
に構成を示す斜視図。
に構成を示す斜視図。
【図3】図2の燃料電池の要部拡大斜視図。
11…アノード、
12…カソード、
13…電解質板、
14…セパレータ、
19…マニホ―ルド、
21…燃料ガス、
24…酸化剤ガス。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 赤坂 芳浩
神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地
株式会社東芝総合研究所内
(56)参考文献 特開 昭62−43074(JP,A)
特開 平5−109420(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H01M 8/02
H01M 8/14
Claims (3)
- 【請求項1】 電気導電性を有する一対の電極と、 多孔質体とこの多孔質体に含浸された混合アルカリ炭酸
塩を含む電解質とから構成され、前記電極間に挟まれて
配置される電解質板と、 前記一方の電極に燃料ガスを供給するための燃料ガス供
給手段と、 前記他方の電極に酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガ
ス供給手段とを具備し、 前記多孔質体は、LiAlxOy(4.5≦x≦5.5,
7.25≦y≦8.75)を含む粒径1μm以下の保持
粒子と、LiAlaOb(0.89≦a≦1.11、1.
80≦b≦2.20)、リチウム化ジルコニアおよび安
定化ジルコニアの群から選ばれる少なくとも1種以上か
らなり、粒径が5〜100μmの補強粒子との組成の充
填材から構成されることを特徴とする溶融炭酸塩型燃料
電池。 - 【請求項2】 前記保持粒子は、前記LiAlxOyを
0.1重量%以上含有することを特徴とする請求項1記
載の溶融炭酸塩型燃料電池。 - 【請求項3】 前記保持粒子は、LiAlaOb(0.8
9≦a≦1.11、1.80≦b≦2.20)、リチウ
ム化ジルコニアおよび安定化ジルコニアの群から選ばれ
る少なくとも1種以上をさらに含むことを特徴とする請
求項1記載の溶融炭酸塩型燃料電池。
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