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JP3482808B2 - 熱可塑性ポリウレタン系球状粉末体の製造方法 - Google Patents

熱可塑性ポリウレタン系球状粉末体の製造方法

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JP3482808B2
JP3482808B2 JP08364397A JP8364397A JP3482808B2 JP 3482808 B2 JP3482808 B2 JP 3482808B2 JP 08364397 A JP08364397 A JP 08364397A JP 8364397 A JP8364397 A JP 8364397A JP 3482808 B2 JP3482808 B2 JP 3482808B2
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JP
Japan
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thermoplastic polyurethane
spherical powder
powder body
active hydrogen
producing
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功二 大和
浩一 鈴木
勝弘 川崎
八郎 和田
伸 小西
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Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は接着剤、粉体塗料等
に有用な熱可塑性ポリウレタン系球状粉末体の製造方法
に関する。更に詳しくは、原料の種類や得られるポリウ
レタンの物性に影響されない熱可塑性ポリウレタン系球
状粉末体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性ポリウレタン粉末樹脂を製造す
る方法は、従来より種々提案されている。一般的なポリ
ウレタン系樹脂粉末の製造方法としては、(1)既に製
造されている樹脂を粉砕する方法、(2)非水分散重合
による方法、(3)水系エマルジョンによる方法、及び
(4)樹脂溶液から樹脂を沈殿させる方法等が既に報告
されている。
【0003】第一の方法である粉砕法は、粉砕しようと
する樹脂が熱可塑性であり、しばしば強靭な物質である
ため、効率良く粉末化するには、例えば、液体窒素によ
る樹脂の冷却を含むかなり経費のかかる方法が必要であ
る。また、冷凍粉砕では冷凍剤や粉砕装置が高価である
ことに加え、粉砕工程中でダストが発生するためその補
集装置も必要である。更に、粉砕された樹脂の形状は真
珠のような球状ではなく、大きさも不揃いであるため、
成形の際のフロー性が悪く、ボイドが発生しやすい等の
問題があった。
【0004】第二の方法である非水分散重合法として
は、界面活性剤、分散剤を用いる粉末ポリウレタン系樹
脂の製造方法が公知である(特公昭57−29485号
公報、特開平1−245013号公報)。この非水分散
重合法は、貧溶媒中に原料を溶解又は分散させ、その後
重合反応させる方法である。原料が溶媒に溶解していて
も、重合反応後は樹脂が析出することになる。反応後、
樹脂と溶媒とを分離回収、沈殿した粉末樹脂の乾燥工程
を経て、粉末樹脂が得られる。非水分散重合法によって
得られる粉末樹脂は、形状が真珠のような球状であり、
また、粒径分布が狭いという特徴がある。
【0005】しかし、特公昭57−29485号公報及
び特開平1−245013号公報開示の粉末ポリウレタ
ン系樹脂の製造方法では、例えば、パラフェニレンジイ
ソシアネートを用いた粉末体はこの方法では得られにく
く、また、ハードセグメント量の多いポリウレタンにお
いては、そのハードセグメントによる強い凝集力のため
に粉末化させることが非常に困難であるというように、
適用できる原料の種類や得られる粉末ポリウレタン系樹
脂の物性が限られる等の問題があった。
【0006】なお、特開平2−6519号公報には、非
水分散重合法によるポリウレタン系高分子ゲルの製造方
法に関する技術が開示されているが、この方法により得
られるポリウレタン系高分子ゲルは、すでに三次元架橋
されたゲルであるため、成形性に乏しいものであった。
【0007】第三の方法である水系エマルジョンによる
方法は、水系エマルジョンを製造し、このエマルジョン
を凝固させて樹脂粉末を製造する方法も提案されている
が、この方法を応用できる樹脂の特性は限定されてい
る。
【0008】第四の方法である沈殿法では、以下の工程
で粉末体を得る。 第1工程 (イ)製造済みの樹脂を良溶媒に溶解させる工程 (ロ)良溶媒中で樹脂を製造する工程 から選択される工程。 第2工程 (あ)樹脂溶液に貧溶媒を加えて粉末化させ、溶媒を分
離回収し、粉末樹脂を乾燥させる工程 (い)樹脂溶液に貧溶媒を加えて沈殿させ、溶剤を分離
回収し、沈殿した樹脂を乾燥後、粉砕する工程 (う)樹脂溶液を貧溶媒中に滴下させて、粉末化させ、
溶媒を分離回収し、粉末樹脂を乾燥させる工程 から選択される工程。
【0009】第2工程における(あ)の方法は、沈殿工
程による粉末化に注意と熟練を必要とし、(い)の方法
は、結局は粉砕するので第一の方法と同じ問題が生じや
すくなり、(う)の方法は、特開平4−202330号
公報に記載の製造方法であるが、この方法では反応釜が
2個必要であり、また、滴下工程の時間が長くなりやす
いため、製造コスト的に不利である等の問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これら従来
公知技術の問題点を解決して、あらゆる種類の原料に適
用可能であり、また、あらゆる物性のポリウレタン系粉
末体の製造が可能となる熱可塑性ポリウレタン系球状粉
末体の製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は以上の現状に鑑み、熱可塑性ポリウレタン
系球状粉末体の合理的製造法について鋭意検討した結
果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以
下の(1)〜()である。
【0012】
【0013】()以下の工程からなる熱可塑性ポリウ
レタン系球状粉末体の製造方法。 (第1工程)活性水素基含有化合物(A)と有機ポリイ
ソシアネート(B)とを良溶媒(C)中で反応させ、イ
ソシアネート基末端プレポリマーを得る工程。 (第2工程)得られたイソシアネート基末端プレポリマ
ーの溶液に、貧溶媒(D)及び分散安定剤(E)を添加
後、活性水素基含有化合物(A)を加えて、反応、析
出、粉末化して熱可塑性ポリウレタン系球状粉末体を生
成させる工程。 (第3工程)生成した熱可塑性ポリウレタン系球状粉末
体を液相から分離、乾燥する工程。
【0014】()以下の工程からなる熱可塑性ポリウ
レタン系球状粉末体の製造方法。 (第1工程)活性水素基含有化合物(A)と有機ポリイ
ソシアネート(B)とを良溶媒(C)中で反応させてイ
ソシアネート基末端プレポリマーとして、更に活性水素
基含有化合物(A)を加えて反応させ、熱可塑性ポリウ
レタン系樹脂溶液を得る工程。 (第2工程)得られた熱可塑性ポリウレタン系樹脂溶液
に、貧溶媒(D)及び分散安定剤(E)を添加し、溶解
している熱可塑性ポリウレタン系樹脂を析出、粉末化し
て熱可塑性ポリウレタン系球状粉末体を生成させる工
程。 (第3工程)生成した熱可塑性ポリウレタン系球状粉末
体を液相から分離、乾燥する工程。
【0015】()以下の工程からなる熱可塑性ポリウ
レタン系球状粉末体の製造方法。 (第1工程)活性水素基含有化合物(A)と有機ポリイ
ソシアネート(B)とを良溶媒(C)中で反応させ、水
酸基末端プレポリマーを得る工程。 (第2工程)得られた水酸基末端プレポリマーの溶液
に、貧溶媒(D)及び分散安定剤(E)を添加後、有機
ポリイソシアネート(B)を加えて、反応、析出、粉末
化して熱可塑性ポリウレタン系球状粉末体を生成させる
工程。 (第3工程)生成した熱可塑性ポリウレタン系球状粉末
体を液相から分離、乾燥する工程。
【0016】()以下の工程からなる熱可塑性ポリウ
レタン系球状粉末体の製造方法。 (第1工程)活性水素基含有化合物(A)と有機ポリイ
ソシアネート(B)とを良溶媒(C)中で反応させて水
酸基末端プレポリマーとして、更に有機ポリイソシアネ
ート(B)を加えて反応させ、熱可塑性ポリウレタン系
樹脂溶液を得る工程。 (第2工程)得られた熱可塑性ポリウレタン系樹脂溶液
に、貧溶媒(D)及び分散安定剤(E)を添加し、溶解
している熱可塑性ポリウレタン系樹脂を析出、粉末化し
て熱可塑性ポリウレタン系球状粉末体を生成させる工
程。 (第3工程)生成した熱可塑性ポリウレタン系球状粉末
体を液相から分離、乾燥する工程。
【0017】本発明において、用いられる具体的な原料
について、以下に説明する。本発明における活性水素基
含有化合物(A)は、高分子ポリオールと鎖延長剤に分
けられる。
【0018】高分子ポリオールとしては、例えば、ポリ
エステルポリオール、ポリエステルアミドポリオール、
ポリエーテルポリオール、ポリエーテル・エステルポリ
オール、ポリカーボネートポリオール等が挙げられ、好
ましい数平均分子量は500〜10,000、更に好ま
しくは1,000〜5,000であり、好ましい平均官
能基数は1.5〜10.0、更に好ましくは1.9〜
3.0である。なお、本発明でいう高分子ポリオールの
「数平均分子量」とは、平均官能基数と末端基定量法に
て定量した末端基量から算出したものである。
【0019】ポリエステルポリオール、ポリエステルア
ミドポリオールとしては、例えば、公知のコハク酸、酒
石酸、アジピン酸(以下AAと略称する)、セバシン
酸、アゼライン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ヘキ
サヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸等の
ジカルボン酸、それらの酸エステル、酸無水物等と、エ
チレングリコール(以下EGと略称する)、1,2−プ
ロパンジオール(以下1,2−PDと略称する)、1,
3−PD、1,2−ブタンジオール、(以下1,2−B
Dと略称する)1,3−BD、1,4−BD、1,5−
ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール(以下
1,6−HDと略称する)、3−メチル−1,5−ペン
タンジオール、ネオペンチルグリコール、1,8−オク
タンジオール、1,9−ノナンジオール、ジエチレング
リコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロ
ヘキサン−1,4−ジメタノール、ジメチロールヘプタ
ン、ダイマー酸ジオール、トリメチロールプロパン、グ
リセリン、ヘキサントリオール、クオドロールあるいは
ビスフェノールAのエチレンオキサイド(以下EOと略
称する)又はプロピレンオキサイド(以下POと略称す
る)付加物、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノー
ルA、ペンタエリスリトール、ソルビトール、また、シ
ュークローズ、グルコース、フラクトース等のシュガー
系アルコール類等の数平均分子量62〜500の低分子
ポリオール、あるいはエチレンジアミン、テトラメチレ
ンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、キシレンジアミ
ン、イソホロンジアミン(以下IPDAと略称する)、
ジエチレントリアミン等の数平均分子量62〜500の
低分子ポリアミン、モノエタノールアミン(以下MEA
と略称する)、ジエタノールアミン等の低分子アミノア
ルコール等の単独、又はこれらの混合物との脱水縮合反
応で得られる化合物が挙げられる。さらに、ε−カプロ
ラクトン、アルキル置換ε−カプロラクトン、δ−バレ
ロラクトン、アルキル置換δ−バレロラクトン等の環状
エステル(すなわちラクトン)モノマーの開裂重合によ
り得られるラクトン系ポリエステルポリオール等が挙げ
られる。
【0020】ポリエーテルポリオールとしては、例え
ば、前述のポリエステルポリオールに用いた低分子ポリ
オールを開始剤として、EO、PO、ブチレンオキサイ
ド、アミレンオキサイド、メチルグリシジルエーテル等
のアルキルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエ
ーテル等のアリールグリシジルエーテル、テトラヒドロ
フラン等の環状エーテルモノマーからEOのみ又はEO
とその他のモノマーの混合物を公知の方法により付加重
合することで得られる。
【0021】ポリエーテル・エステルポリオールとして
は、例えば、前記のポリエーテルポリオールと前記した
ジカルボン酸、酸無水物等とから製造される化合物が挙
げられる。
【0022】ポリカーボネートポリオールとしては、例
えば、前述のポリエステルポリオールに用いた低分子ポ
リオールとジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネ
ート等との反応から得られる化合物が挙げられる。
【0023】本発明における鎖延長剤としては、前述の
低分子ポリオール、低分子ポリアミン、低分子アミノア
ルコール、及びこれらの混合物等が挙げられる。
【0024】本発明における有機ポリイソシアネート
(B)としては、例えば、エチレンジイソシアネート、
テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート(以下HDIと略称する)、ドデカメチレ
ンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサン
ジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサンジ
イソシアネートリジンジイソシアネート、2,6−ジイ
ソシアネートメチルカプロエート、ビス(2−イソシア
ネートエチル)フマレート、ビス(2−イソシアネート
エチル)カーボネート、イソホロンジイソシアネート
(以下IPDIと略称する)、ジシクロヘキシルメタン
ジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシ
アネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、
オルトキシリレンジイソシアネート、メタキシリレンジ
イソシアネート、パラキシリレンジイソシアネート、
2,4−トリレンジイソシアネート(以下2,4−TD
Iと略称する)、2,6−TDI、4,4′−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート(以下4,4′−MDIと略
称する)、2,4′−MDI、2,2′−MDI、ナフ
チレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネ
ート(以下PPDIと略称する)、ポリフェニレンポリ
メチレンポリイソシアネート、クルードTDI及びこれ
らの2種以上の混合物が挙げられる。また、これらのポ
リイソシアネートの変性物(カルボジイミド基、ウレト
ンイミン基、ウレトジオン基、イソシアヌレート基、ウ
レア基、ビュレット基、アロファネート基含有の変性ポ
リイソシアネート等)も用いることができる。
【0025】本発明において使用される良溶媒(C)と
しては、原料やポリウレタン系樹脂を溶解することがで
きるものであれば特に制限はない。例えば、アセトン、
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;
ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等
のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素類;塩化メチレン、クロルベンゼン、トリク
レン、バークレン等のハロゲン化炭化水素類;酢酸エチ
ル、酢酸ブチル等のエステル類;ジメチルホルムアミド
等のアミド類;ジメチルスルフォキシド等のスルフォキ
シド類;メタノール、エタノール、イソプロパノール等
のアルコール類;ピリジン、N−メチルピロリドン及び
これらの2種以上の混合物等が挙げられる。
【0026】本発明において貧溶媒(E)としては、例
えば、ノルマルヘキサン、ノルマルヘプタン、ノルマル
オクタン、イソオクタン、石油ベンジン、リグロイン、
ミネラルスピリット、シクロヘキサン、ケロシン、石油
ナフサ等の脂肪族及び脂環式炭化水素;ジオクチルフタ
レート、ジオクチルアジペート等の液状可塑剤;流動パ
ラフィン等が挙げられる。
【0027】本発明に用いられる分散剤(F)として
は、分子内に活性水素基を含有しているもの(F1)と
含有していないもの(F2)とがあり、本発明における
熱可塑性ポリウレタン系球状粉末体の構成成分の活性水
素基含有化合物を細分化し貧溶剤中に均一に分散させる
ため、活性水素基含有化合物との親和性の高い部分と貧
溶剤との親和性の高い部分が一つの分子中に存在する構
造である。
【0028】この活性水素基を含有する分散剤(F1)
としては、活性水素基含有で不飽和結合を有する有機オ
リゴマーと、炭素数6以上の側鎖をもつエチレン性不飽
和単量体との反応生成物が好適である。活性水素基を含
有しない分散剤(F2)としては、(1)活性水素基非
含有で不飽和結合を有する有機オリゴマーと、炭素数6
以上の側鎖をもつエチレン性不飽和単量体との反応生成
物、(2)前記の活性水素基含有分散剤の活性水素基に
フェニルイソシアネート等のモノイソシアネート、モノ
カルボン酸等の活性水素基マスク剤を反応させて得られ
る反応生成物が好適である。
【0029】この活性水素基含有で不飽和結合を有する
有機オリゴマーとしては、例えば、グリコール類や二塩
基酸類の一部に不飽和結合含有グリコールあるいは不飽
和結合含有ジカルボン酸を用いて製造したポリエステル
ポリオール、不飽和結合含有グリコールを出発物質に用
いて製造したポリエーテルポリオール、数平均分子量
2,000以下の水酸基末端のポリエステル、ポリエー
テル、ポリカーボネート等と不飽和結合含有ジカルボン
酸とのエステル化反応によって得られるポリオール等の
他に、ポリオレフィンポリオール等が挙げられる。この
不飽和結合含有グリコールとしては、例えば、2−ブテ
ン−1,4−ジオール、グリセリンモノアリルエーテル
等が挙げられる。また、不飽和結合含有ジカルボン酸と
しては、例えば、マレイン酸、イタコン酸等が挙げられ
る。
【0030】活性水素基非含有で不飽和結合を有する有
機オリゴマーとしては、例えば、前述のポリエステルポ
リオールの原料のポリオールとモノオールからなるOH
成分と、前述のポリエステルポリオールの原料の二塩基
酸とマレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和結合
含有ジカルボン酸を用いたCOOH成分からなるポリエ
ステル、ポリエーテルモノオールと不飽和結合含有ジカ
ルボン酸との脱水反応物や、ポリブタジエン、ポリイソ
プレンのようなジエンモノマーの重合体等が挙げられ
る。
【0031】これらの有機オリゴマーの数平均分子量は
500〜10,000、特に500〜9,000が好ま
しい。また、不飽和結合濃度は有機オリゴマー1分子当
たり平均10モル以下が好ましい。
【0032】炭素数6以上の側鎖をもつエチレン性不飽
和単量体としては、例えば、1−オクテン、1−又は2
−ノネン、1−又は2−デセン、1−又は2−ヘプタデ
セン、2−メチル−1−ノネン、2−メチル−1−デセ
ン、2−メチル−1−ドデセン、2−メチル−1−ヘキ
サデセン、2−メチル−1−ヘプタデセン等のビニル、
プロペニル又はイソプロペニル基含有脂肪族直鎖型不飽
和炭化水素、アクリル酸又はメタクリル酸と2−エチル
ヘキシルアルコール、ヘキシルアルコール等の炭素数6
以上の脂肪族アルコール又はシクロヘキサノール、ノル
ボナール、アダマンタノール等の炭素数6以上の脂環族
アルコールとのエステル等の他、アクリル酸とポリカプ
ロラクトンジオールとの反応物、例えば、ダイセル化学
工業社製のプラクセル FA−4等が挙げられる。
【0033】不飽和結合含有有機オリゴマーとエチレン
性不飽和単量体との反応においては制限は特にはない
が、通常、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニト
リル等のラジカル重合反応における公知の反応開始剤
や、酢酸エチル、シクロヘキサン等の溶剤を用いること
ができる。さらに、不飽和結合を有する有機オリゴマー
と炭素数6以上のエチレン性不飽和単量体との比率は、
有機オリゴマー/エチレン性不飽和単量体=100/2
0〜100/400(重量比)が好ましい。有機オリゴ
マー100重量部に対するエチレン性不飽和単量体の比
率が20重量部未満の場合は、分散剤として十分な性能
が得られない。また400重量部を超える場合は、非水
分散重合の際、反応系における原料分散のバランスが失
われて、分散剤としての効果が十分に発揮できない。
【0034】本発明において、具体的な熱可塑性ポリウ
レタン系粉末体の製造工程を更に詳細に説明する。
【0035】まず、本発明と特開平1−245013号
公報記載の発明(以下特Aと略する)、特開平2−65
19号公報記載の発明(以下特Bと略する)と比較す
る。本発明と、特A及び特Bでは、分散安定剤に関して
共通するところがある。しかし、本発明では、反応当初
は良溶媒系で反応させるのに対して、特A及び特Bで
は、反応当初から粉末化まで貧溶媒系で行うという点で
異なっている。本発明では良溶媒を用いるために、原料
の種類(特にPPDIを用いた熱可塑性ポリウレタン系
球状粉末体の製造が可能になる)や、ポリウレタンの分
子構造(例えば、鎖延長剤導入量の多い、すなわちハー
ドセグメント量の多いポリウレタン)の制限がないとい
う汎用性を持つ。
【0036】次に、本発明と特開平4−202330号
公報記載の発明(以下特Cと略する)と比較すると、本
発明は、反応当初は良溶媒系で反応させて得られるポリ
ウレタン系樹脂溶液に貧溶媒を添加するのに対して、特
Cは、貧溶媒にポリウレタン系樹脂溶液を滴下するとい
う方法である。この特Cは粘度の大きい樹脂溶液を滴下
するという方法であるため、製造スケールが大きくなる
ほど滴下工程に時間がかかりやすくなる。また、この特
Cの方法では反応釜が少なくとも2個必要であり、工業
的には非常に不利な方法である。一方、本発明の方法
は、貧溶媒を仕込む時間は、それほどかからず、反応釜
も1つで良いため、製造コスト的に有利な方法である。
【0037】 本発明における、熱可塑性ポリウレタン
系粉末体の前駆体の合成方法としては、(1)プレポリ
マー法がある。
【0038】
【0039】
【0040】()のプレポリマー法では、更に(イ)
イソシアネート基末端プレポリマー法、(ロ)水酸基末
端プレポリマー法、の2つがある。
【0041】(イ)のイソシアネート基末端プレポリマ
ー法では、用いる活性水素基含有化合物の一部を良溶媒
に溶解させておき、これに有機ポリイソシアネートの全
部を反応させて、イソシアネート基末端プレポリマーを
得る。次いで、(a)活性水素基含有化合物を仕込む工
程、(b)貧溶媒及び分散安定剤を仕込み析出、粉末化
する工程を経て、液相から分離、乾燥させて、目的とす
る熱可塑性ポリウレタン系球状粉末体を得る。なお、前
述の工程において、(a)の工程と(b)の工程の順序
は、特に問わない。なお、(a)の工程に用いる活性水
素基含有化合物としては、前述の低分子ポリオール、低
分子ポリアミン、及び低分子アミノアルコールが好まし
い。
【0042】(ロ)の水酸基末端プレポリマー法では、
用いる活性水素基含有化合物の全部を良溶媒に溶解させ
ておき、これに用いる有機ポリイソシアネートの一部を
反応させて、水酸基末端プレポリマーを得る。次いで、
(c)有機ポリイソアネートを仕込む工程、(d)貧溶
媒及び分散安定剤を仕込み析出、粉末化する工程を経
て、液相から分離、乾燥させて、目的とする熱可塑性ポ
リウレタン系球状粉末体を得る。なお、前述の工程にお
いて、(c)の工程と(d)の工程の順序は、特に問わ
ない。
【0043】このプレポリマー化反応におけるイソシア
ネート基と水酸基のモル比は、 (イ)イソシアネート基末端のプレポリマー化反応で
は、イソシアネート基:活性水素基=1.1:1.0〜
5.0:1.0、好ましくは1.3:1.0〜3.0:
1.0 (ロ)水酸基末端のプレポリマー化反応では、イソシア
ネート基:水酸基=1.0:1.1〜1.0:5.0、
好ましくは1.0:1.3〜1.0:3.0である。
【0044】プレポリマー法における最終的な全イソシ
アネート基と全水活性水素基のモル比(トータルの全イ
ソシアネート基と全水活性水素基のモル比)は、水酸基
末端プレポリマー法、イソシアネート末端プレポリマー
法ともに、全イソシアネート基:全活性水素基=1.0
0:0.80〜1.00:1.20、好ましくは1.0
0:0.95〜1.00:1.10である。
【0045】 このようなプレポリマー法によって合成
され、その後、析出、粉末化された熱可塑性ポリウレタ
ン系球状粉末体の形状は、真珠のような球状であり、平
均粒径は1〜500μである。なお、本発明でいう「平
均粒径」は、レーザー式粒度分析計にて測定した粒径分
布カーブにおける50%の累積パーセントの値である。
【0046】 レポリマー法におけるプレポリマー反
応温度や第2段での反応温度は、ウレタン化反応以外の
イソシアネート基の副反応がしない温度条件、好ましく
は20〜120℃、更に好ましくは30〜100℃であ
る。反応装置としては、攪拌装置の付いた反応釜等が挙
げられる。また、反応を早く進めるため、ウレタン化触
媒としてポリウレタンの製造において常用されるジブチ
ルチンジラウレート(以下DBTDLと略称する)等の
金属触媒、トリエチルアミン等の三級アミン触媒等のウ
レタン化触媒を用いることもできる。
【0047】本発明における貧溶媒(D)及び分散安定
剤(E)を仕込む前の固形分は、貧溶媒や分散安定剤を
添加、混合しやすい粘度になるようにすればよく、この
段階の粘度は、20,000cP以下、好ましくは1
5,000cP以下であり、このときの固形分は、一般
的には、20〜90重量%、好ましくは30〜80重量
%となる。貧溶媒及び分散安定剤を仕込む前の粘度が2
0,000cPを超える場合は、球状粉末体が得られに
くくなる。
【0048】分散安定剤の配合量は、ポリウレタン系球
状粉末体に対して0.05〜45重量%が好ましく、
0.1〜40重量%が特に好ましい。0.05重量%未
満の場合、ポリウレタン系樹脂やプレポリマーが、反応
系中に均一に分散せず、球状の粉末体が得にくい。45
重量%を超える場合、球状粉末体を用いた接着剤、成形
物や塗膜に、実用に耐えるだけの強度が出にくい。
【0049】貧溶媒の仕込量は、貧溶媒を仕込む前の段
階の総重量に対して、0.3〜5.0倍、好ましくは
0.4〜3.0倍となる量である。0.3倍未満の場合
は、ポリウレタン系球状粉末体が溶液から析出しにくく
なり、5.0倍を超える場合は、製造コスト的に不利に
なる。
【0050】貧溶媒及び分散安定剤を仕込む時点では、
攪拌は実施していてもかまわないが、停止していたほう
が、「ダマ」が発生しにくいので好ましい。貧溶媒及び
分散安定剤を仕込んだら、直ちに攪拌を再開し、球状粉
末体を液相から分離する段階まで攪拌を続ける。
【0051】このようにして得られる熱可塑性ポリウレ
タン系球状粉末体は、濾過又はデカンテーションし、次
いで、常圧又は減圧下で、及び、常温又は加温で乾燥す
ることによって、液相から回収される。
【0052】本発明によって得られた熱可塑性ポリウレ
タン系球状粉末体には、必要に応じて、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、顔料、染料、難燃剤、加水分解防止剤、潤
滑剤、可塑剤、充填剤、貯蔵安定剤等の添加剤を適宜配
合することができる。配合方法は、各成分を粉末のまま
で混合しても良いし、球状粉末体と各添加剤を溶剤に溶
解又は分散させて混合しても良いし、また、広く可塑剤
として用いられるジオクチルフタレートのように添加剤
が溶解性の乏しい液体の場合は、添加剤に球状粉末体を
分散させても良い。配合方法は公知の方法が適用可能で
あり、配合装置としてはボールミル、サンドグラインド
ミル、シェイカー、三本ロール、押出機、ニーダー、エ
アガン、攪拌機等を使用することができる。
【0053】
【実施例】以下、実施例等により本発明について更に詳
細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定して解
釈されるものではない。以下の実施例等において、
「部」は全て「重量部」を意味し、「%」は全て「重量
%」を意味する。
【0054】〔分散安定剤溶液の合成〕 合成例 攪拌機、温度計、留出塔及び窒素ガス導入管のついた反
応器に、AA762部、無水マレイン酸49部、EG3
86部を仕込み、窒素ガスを流し攪拌しながら、150
℃、常圧でエステル化反応させた。縮合水が出なくなっ
たら、テトラブチルチタネートを0.1部仕込み、反応
系内の圧力を徐々に0.5mmHgまで減圧し、また、
反応温度を190℃まで徐々に加温し、反応を続けた。
得られたポリエステルの数平均分子量は2,000、ヨ
ウ素価は12.7gI/100gであった。続いて、攪
拌機、温度計、滴下ロート、冷却塔及び窒素ガス導入管
のついた反応器に、上記のポリエステル74部、酢酸ブ
チル150部仕込んだ。窒素ガスを流しながら110℃
になるまで加熱、攪拌した。その後、2−エチルヘキシ
ルメタクリレート75部と過酸化ベンゾイル1部の溶解
混合物を滴下ロートから1時間かけて滴下した。滴下終
了後、温度を130℃に加温して更に2時間反応させ
て、分散安定剤溶液D−1を得た。D−1の固形分は5
0%であった。
【0055】
【0056】 〔熱可塑性ポリウレタン系球状粉末体の
合成〕 実施例 攪拌機、温度計及び窒素ガス導入管のついた 反応器に、
ポリオール(2)を705.8部及び良溶媒としてのメ
チルエチルケトンを700部仕込み、50℃にて30分
攪拌した。続いてIPDIを235.0部仕込み、90
℃で2時間、攪拌しながら反応させて、イソシアネート
基末端プレポリマー溶液を得た。その後、攪拌を停止し
て、貧溶媒としてアイソパーG(エクソン化学社製)を
2000部及びD−1を100部仕込んだ。次いで攪拌
を再開し、粉末体を液相から分離するまで攪拌を続け
た。その後、90℃で2時間温調した後、30℃まで冷
却し、イソプロパノールを300部、IPDAを57.
0部、MEAを2.2部からなるアミンのアルコール溶
液を仕込んで反応させて、熱可塑性ポリウレタン系樹脂
溶液を得た。遠心濾過後、減圧乾燥器で10mmHg、
40℃にて12時間乾燥を行い、熱可塑性ポリウレタン
系球状粉末体P−2を得た。P−2の平均粒径は、25
0μであった。なお、ポリオール(2)は、1,4−B
DとAAから得られる数平均分子量1,000、末端水
酸基含有ポリエステルジオールである。
【0057】 実施例 実施例1と同様の反応器に、ポリオール(3)を82
0.0部及び良溶媒としてのメチルイソブチルケトンを
250部仕込み、50℃にて30分攪拌した。続いてP
PDIを143.4部仕込み、90℃で2時間、攪拌し
ながら反応させて、イソシアネート基末端プレポリマー
溶液を得た。40℃まで冷却した後、1,4−BDを3
6.6部仕込み、再度90℃に加温して2時間反応させ
た。その後、攪拌を停止して、貧溶媒としてIPソルベ
ント1620(出光石油化学社製)を750部及びD−
1を40部仕込んだ。次いで攪拌を再開し、粉末体を液
相から分離するまで攪拌を続けた。その後、90℃で3
0分温調し、40℃まで冷却した後、遠心濾過後、減圧
乾燥器で10mmHg、60℃にて12時間乾燥を行
い、熱可塑性ポリウレタン系粉末体P−3を得た。P−
3の平均粒径は、100μであった。なお、ポリオール
(3)は、1,6−HDとジフェニルカーボネートの脱
フェノール反応で得られる数平均分子量2,000、末
端水酸基含有のポリカーボネートジオールを表す。
【0058】 実施例 実施例1と同様の反応器に、ポリオール(1)を67
9.3部、1、4−BDを40.8部及び良溶媒として
の酢酸ブチルを250部仕込み、40℃にて30分攪拌
した。続いてIPDIを201.1部を仕込み、90℃
で2時間、攪拌しながら反応させて、水酸基末端プレポ
リマー溶液を得た。その後、攪拌を停止して貧溶媒とし
てのノルマルオクタンを750部及びD−1を100部
仕込んだ。次いで攪拌を再開し、粉末体を液相から分離
するまで攪拌を続けた。その後、2,4−TDIを7
8.8部仕込み、更に90℃で2時間、攪拌しながら反
応させた後、30℃まで冷却し、遠心濾過後、減圧乾燥
器で10mmHg、40℃にて12時間乾燥を行い、熱
可塑性ポリウレタン系球状粉末体P−4を得た。P−4
の平均粒径は、150μであった。
【0059】 実施例 実施例1と同様の反応器に、ポリオール(2)を66
8.7部、1,4−BDを60.2部及び良溶媒として
の酢酸ブチルを250部仕込み、40℃にて30分攪拌
した。続いてHDIを112.3部を仕込み、90℃で
2時間、攪拌しながら反応させて、水酸基末端プレポリ
マー溶液を得た。その後、4,4′−MDIを158.
8部仕込み、更に90℃で2時間、攪拌しながら反応さ
せて、熱可塑性ポリウレタン系樹脂溶液を得た。その
後、攪拌を停止して貧溶媒としてのイソオクタンを75
0部及びD−1を60部仕込んだ。次いで攪拌を再開
し、粉末体を液相から分離するまで攪拌を続けた。その
後、80℃で2時間温調した後、30℃まで冷却し、遠
心濾過後、減圧乾燥器で10mmHg、40℃にて12
時間乾燥を行い、熱可塑性ポリウレタン系球状粉末体P
−5を得た。P−5の平均粒径は、100μであった。
【0060】比較例1 実施例1と同様の反応器に、ポリオール(3)を82
0.0部、1,4−BDを36.6部及び貧溶媒として
IPソルベント1620を2000部及びD−1を40
部仕込み、50℃にて30分攪拌した。続いてPPDI
を143.4部仕込み、90℃で4時間、攪拌しながら
反応させたところ、樹脂が凝集してしまい、粉末体は得
られなかった。
【0061】比較例2 実施例1と同様の反応器に、ポリオール(1)を37
1.3部、貧溶媒としてIPソルベント1620を20
00部及びD−1を100部仕込み、50℃にて30分
攪拌した。続いて4,4′−MDIを494.0部仕込
み、攪拌しながら90℃で4時間反応させて、イソシア
ネート基末端プレポリマー分散液を得た。次いで、1,
4−BDを133.7部仕込み、90℃にて反応させた
ところ、次第に樹脂が凝集してしまい、粉末体は得られ
なかった。
【0062】
【発明の効果】本発明により、原料の種類を問わずに熱
可塑性粉末ポリウレタン系球状粉末体を得ることができ
る。また、既存の熱可塑性ポリウレタン系樹脂も粉末化
することができる。本発明により得られた熱可塑性ポリ
ウレタン系球状粉末体は、接着剤、粉体塗料等に応用が
可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小西 伸 神奈川県藤沢市遠藤1893−8 (56)参考文献 特開 平5−170927(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 3/14 C08G 18/00 - 18/87

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の工程からなることを特徴とする熱
    可塑性ポリウレタン系球状粉末体の製造方法。 (第1工程)活性水素基含有化合物(A)と有機ポリイ
    ソシアネート(B)とを良溶媒(C)中で反応させ、イ
    ソシアネート基末端プレポリマーを得る工程。 (第2工程)得られたイソシアネート基末端プレポリマ
    ーの溶液に、貧溶媒(D)及び分散安定剤(E)を添加
    後、活性水素基含有化合物(A)を加えて、反応、析
    出、粉末化して熱可塑性ポリウレタン系球状粉末体を生
    成させる工程。(第3工程)生成した熱可塑性ポリウレ
    タン系球状粉末体を液相から分離、乾燥する工程。
  2. 【請求項2】 以下の工程からなることを特徴とする熱
    可塑性ポリウレタン系球状粉末体の製造方法。 (第1工程)活性水素基含有化合物(A)と有機ポリイ
    ソシアネート(B)とを良溶媒(C)中で反応させてイ
    ソシアネート基末端プレポリマーとして、更に活性水素
    基含有化合物(A)を加えて反応させ、熱可塑性ポリウ
    レタン系樹脂溶液を得る工程。 (第2工程)得られた熱可塑性ポリウレタン系樹脂溶液
    に、貧溶媒(D)及び分散安定剤(E)を添加し、溶解
    している熱可塑性ポリウレタン系樹脂を析出、粉末化し
    て熱可塑性ポリウレタン系球状粉末体を生成させる工
    程。 (第3工程)生成した熱可塑性ポリウレタン系球状粉末
    体を液相から分離、乾燥する工程。
  3. 【請求項3】 以下の工程からなることを特徴とする熱
    可塑性ポリウレタン系球状粉末体の製造方法。 (第1工程)活性水素基含有化合物(A)と有機ポリイ
    ソシアネート(B)とを良溶媒(C)中で反応させ、水
    酸基末端プレポリマーを得る工程。 (第2工程)得られた水酸基末端プレポリマーの溶液
    に、貧溶媒(D)及び分散安定剤(E)を添加後、有機
    ポリイソシアネート(B)を加えて、反応、析出、粉末
    化して熱可塑性ポリウレタン系球状粉末体を生成させる
    工程。 (第3工程)生成した熱可塑性ポリウレタン系球状粉末
    体を液相から分離、乾燥する工程。
  4. 【請求項4】 以下の工程からなることを特徴とする熱
    可塑性ポリウレタン系球状粉末体の製造方法。 (第1工程)活性水素基含有化合物(A)と有機ポリイ
    ソシアネート(B)とを良溶媒(C)中で反応させて水
    酸基末端プレポリマーとして、更に有機ポリイソシアネ
    ート(B)を加えて反応させ、熱可塑性ポリウレタン系
    樹脂溶液を得る工程。 (第2工程)得られた熱可塑性ポリウレタン系樹脂溶液
    に、貧溶媒(D)及び分散安定剤(E)を添加し、溶解
    している熱可塑性ポリウレタン系樹脂を析出、粉末化し
    て熱可塑性ポリウレタン系球状粉末体を生成させる工
    程。 (第3工程)生成した熱可塑性ポリウレタン系球状粉末
    体を液相から分離、乾燥する工程。
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