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JPH0791353B2 - 粉末成形用ポリウレタン樹脂の製造方法 - Google Patents

粉末成形用ポリウレタン樹脂の製造方法

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Publication number
JPH0791353B2
JPH0791353B2 JP63188077A JP18807788A JPH0791353B2 JP H0791353 B2 JPH0791353 B2 JP H0791353B2 JP 63188077 A JP63188077 A JP 63188077A JP 18807788 A JP18807788 A JP 18807788A JP H0791353 B2 JPH0791353 B2 JP H0791353B2
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JP
Japan
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polyurethane resin
polyol
powder
dispersion stabilizer
reaction
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JP63188077A
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紘二 金谷
八郎 和田
登 国重
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Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、粉末成形用ポリウレタン樹脂の製造方法に関
するものである。
〔従来の技術〕
従来の粉末成形用ポリウレタン樹脂は、混練機等を用い
て重合した熱可塑性ポリウレタン樹脂を室温でブロック
状等の固体として得、次いでこの固体を低温で粉砕機に
より粉末化する方法によって得てきた。
この方法によるポリウレタン樹脂の粉末は形状が不安定
で非球状をしている。このため、この粉末を用いた溶融
成形物(シートなど)は均一な厚みになりにくいという
欠点があった。また、この方法は粉砕工程をとるので低
い硬度のポリウレタン樹脂は粉砕時粒子どうしが融着し
てブロッキングを起す欠点がある。
本発明者らは、従来法の欠点である粉末成形における流
展性不良や粉砕によるブロッキング現象等の欠点を改善
するため、鋭意研究を重ねた結果、特定の分散安定剤を
用いた非水分散重合法により得られた熱可塑性ポリウレ
タン樹脂が粉砕工程なしに粉末粒子が球状を示し、優れ
た成形性を有することを見出し本発明を完成するに至っ
た。
即ち本発明は、 ポリイソシアネート、ポリオールおよび分散安定剤を有
機媒体中で分散させて反応せしめ、次いで前記有機媒体
を除去して得られる粉末成形用ポリウレタン樹脂の製造
方法において、 分散安定剤が分子内に不飽和結合を有するポリオール10
0重量部に対して炭素数6以上の炭化水素基からなる側
鎖を有するエチレン性不飽和単量体20〜400重量部を反
応せしめて得られた化合物であり、 該分散安定剤をポリイソシアネートとポリオールの合計
量に対して1〜30重量部配合することを特徴とする粉末
成形用ポリウレタン樹脂の製造方法である。
本発明によって得られる粉末ポリウレタン樹脂は、球状
の粒子粉末となり、粉末成形性に優れている。
本発明で用いることのできるポリイソシアネートとして
は、少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物
である。これらの例としては、トリレンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジ
イソシアネートなどおよびこれら異性体からなる芳香族
ジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、1,12−ドデカンジイソシアネートなどの脂肪族ジ
イソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート、4,4′−ジシクロ
ヘキシルメタンジイソシアネートなどの脂環式ジイソシ
アネートなどがあげられる。また、これらの化合物と活
性水素基含有化合物との反応によるイソシアネート基末
端化合物、カルボジイミド化反応などによるイソシアネ
ート変性体などもあげられる。また、メタノール、n−
ブタノール、ベンジルアルコール、アセト酢酸エチル、
ε−カプロラクタム、メチルエチルケトンオキシム、フ
ェノール、クレゾールなどの活性水素を分子内に1個有
するブロック剤で一部または全部を安定化したポリイソ
シアネートなども使用することが出来る。
本発明で用いることのできるポリオールとしては、通常
ポリイソシアネートの反応相手に用いられるものを全て
使用できる。例としては、ポリエステルポリオール、ポ
リアルキレンエーテルポリオール、ポリカーボネートポ
リオールおよびこれらの混合物などがあげられる。ま
た、通常鎖延長剤として使われている1分子当り少なく
とも2個の活性水素基を含有し、分子量62〜約300のも
のを同時に使用することが出来る。
本発明の分散安定剤に用いられる分子内に不飽和結合を
有するポリオールとしては、例えばポリエステルポリオ
ールの場合、原料のグリコール類、二塩基酸類などの一
部に不飽和基含有グリコールあるいは不飽和基含有ジカ
ルボン酸を使用して製造したものなどがあげられる。ま
た、ポリエーテルポリオールの場合、出発物質として不
飽和基含有グリコールを用いて製造したものなどがあげ
られる。更に、分子量2000以下の水酸基末端ポリエステ
ル、ポリエーテル、ポリカーボネートなどと不飽和基含
有ジカルボン酸とのエステル化によってえられるポリオ
ールなどもあげられる。ここで述べた不飽和基含有グリ
コールの例としては、2−ブテン−1,4−ジオール、グ
リセリンモノアリルエーテルなどがあげられる。また、
不飽和基含有ジカルボン酸の例としては、マレイン酸、
イタコン酸などがあげられる。本発明に用いることので
きる分子内に不飽和結合を有するポリオールの分子量お
よび不飽和結合濃度は、特に制限はないが、分子量は40
00以下、不飽和結合濃度はポリオール1分子当り不飽和
基10個以下のものを使用することが好ましく、特に、ポ
リオール1分子当り1〜3個の範囲内のものが好まし
い。
本発明の分子内に不飽和結合を有するポリオールの製法
は、通常のポリエステル、ポリエーテルなどの製造方法
で行うことができる。
本発明の分散安定剤に用いられる炭素数6以上の炭化水
素基からなる側鎖を有するエチレン性不飽和単量体とし
ては、例えば、1−オクテン、1または2−ノネン、1
−または2−デセン、1−または2−ヘプタデセン、2
−メチル−1−ノネン、2−メチル−1−デセン、2−
メチル−1−ドデセン、2−メチル−1−ヘキサデセ
ン、2−メチル−1−ヘプタデセンなどのビニル、プロ
ペニルまたはイソプロペニル基含有脂肪族直鎖型不飽和
炭化水素、アクリル酸またはメタクリル酸と2−エチル
ヘキシルアルコール、ヘキシルアルコールなどの炭素数
6以上の脂肪族アルコールまたは、シクロヘキサノー
ル、ノルボルナノール、アダマンタノールなどの炭素数
6以上の脂環族アルコールとのエステルなどがあげられ
る。これらは単独あるいは2種以上を併用することが出
来る。
本発明に用いられる分散安定剤は不飽和結合を有するポ
リオールとエチレン性不飽和単量体との反応により得ら
れる。これらの反応方法は、特に制限はなく、反応開始
剤としてラジカル開始剤などを用いる通常のエチレン性
単量体の重合法が利用出来る。この反応に際しては、必
要に応じて溶媒を用いることができる。溶媒としては、
例えば、酢酸ブチル、シクロヘキサン、n−ヘプタンな
ど通常のエチレン性単量体の重合に用いる溶媒はすべて
用いることができる。
更に、不飽和結合を有するポリオールと本発明のエチレ
ン性不飽和単量体の量比は100/20〜100/400(重量比)
が望ましい。ポリオール100重量部に対してエチレン性
不飽和単量体が20重量部未満の場合は分散安定剤として
の性能が低下し、ポリウレタン樹脂を製造する際、分散
安定剤の仕込み量を多くする必要が生じ、経済的に不利
となる。ポリオール100重量部に対してエチレン性不飽
和単量体が400重量部を超えると極性と非極性のバラン
スが失なわれ、分散安定剤としての性能が低下する。
本発明で用いることのできる分散安定剤としては、前記
のほかに次に示す化合物がある。
(1)ビニルピロリドン、ビニルアルコール、アクリル
アミドなどの極性の強い単量体と、ステアリン酸ビニ
ル、メタクリル酸ラウリル、長鎖アルファオレフィンな
どの親油性のある単量体とから製造した共重合体。
(2)油変性アルキッド樹脂。
(3)ジメチルポリシロキサンとポリオキシアルキレン
とから製造した共重合体。
(4)ステアリン酸ビニル、メタクリル酸ラウリルなど
の親油性のある単量体と、ヒドロキシル基を有するエチ
レン性不飽和単量体とからの共重合体に、アルコキシポ
リエチレンプロピレングリコールとポリイソシアネート
を反応させて得られた化合物。
本発明の組成物からなる粉末成形用ポリウレタン樹脂
は、非水分散重合法によって製造することができる。こ
れは水以外の有機媒体を媒体として単量体を重合させ、
有機媒体を連続相として重合体を不連続の粒子状で生成
させる方法である。この場合、分散安定剤を加えて安定
した状態で重合体を生成させる技術が用いられ、分散安
定剤の選択は極めて重要である。
本発明で用いる分散安定剤の配合量は、ポリイソシアネ
ートとポリオールの合計に対して1から30重量%が好ま
しい。1重量%未満の場合、分散能力がなく、有機媒体
と反応体の分離が起こり分散重合が出来ない。30重量%
を超えると分散相(反応体)の粒子径が小さくなり過ぎ
て不安定な状態になる場合があり、また、得られるポリ
ウレタン樹脂粉末の収量が低下する場合がある。
本発明の非水分散重合法で用いる有機媒体は、生成する
ポリウレタン樹脂に対して不溶性で、重合反応を阻害し
ない不活性な性質を有するものである。有機媒体として
は、例えば、n−ヘキサン、オクタン、ドデカン、流動
パラフィンなどの脂肪族、またはシクロヘキサンのよう
な脂環族炭化水素類などが用いられる。反応温度を考慮
すると沸点が50℃以上のものが好ましい。これらは単独
または2種以上の混合物で用いることが出来る。また、
必要に応じ酢酸エチル、テトラヒドロフランなどのよう
なポリウレタン樹脂に溶解しやすい溶媒も一部併用する
ことが出来る。
連続相となる有機媒体と分散相となる反応体(ポリイソ
シアネート、ポリオールおよび分散安定剤)との量比は
総量に対して反応体が10〜80重量%となる範囲が好まし
い。生産効率、コスト上から反応体が40重量%以上が特
に好ましい。
ポリウレタン樹脂を製造するためのポリイソシアネー
ト、ポリオールおよび分散安定剤の配合内容は、ポリウ
レタン樹脂の性能により異なるので限定出来ないが、ポ
リイソシアネートのイソシアネート基とポリオールおよ
び分散安定剤の活性水素基のモル比が通常1.5から0.8の
範囲が好ましい。
本発明におけるポリイソシアネート、ポリオールおよび
分散安定剤からなる反応体を有機媒体に分散させるため
には公知のあらゆる形式の乳化装置を使用してもよい。
また、仕込法は、全ての原料を同時に仕込んでもよく、
目的に応じて段階的に仕込んでもよい。段階的な仕込み
方として、 (1)分散安定剤、ポリオールの混合物に有機媒体を加
えて分散し、ポリイソシアネートを仕込む。
(2)分散安定剤、ポリオールの一部、ポリイソシアネ
ートの混合物に有機媒体を加えて分散し、その直後ある
いは反応を進行させた後、残りのポリオール(例えば鎖
延長剤)を仕込む。
(3)予め、分散安定剤、ポリオールの一部およびポリ
イソシアネートを必要に応じ酢酸エチルのような溶媒中
に溶解させた状態で反応させ、プレポリマーにし、有機
媒体を加えて分散させた後に、残りのポリオール(例え
ば鎖延長剤)を仕込む。
などの方法がある。
ポリウレタン樹脂の製造において、反応速度を増加し、
かつ反応を完全にするため、触媒を使用することが望ま
しい。この触媒の例としては、ジブチルスズジラウレー
ト、第一スズオクトエート、N−メチルモルホリン、お
よびトリエチルアミンのような第三級アミン、ナフテン
酸鉛、亜鉛オクトエートなどである。これら触媒は触媒
作用を与えるのに必要な量を用いるが、その量は反応体
に対して通常0.01〜1重量%程度が好ましい。触媒の仕
込みはどの時点でもよいが、全量の仕込みが終ってから
仕込むのが好ましい。
ポリウレタン樹脂の製造において、反応中または反応前
後に必要に応じてメタノール、ε−カプロラクタム、メ
チルエチルケトンオキシム、フェノールなどの活性水素
を分子内に1個有する適当なブロック剤を添加して反応
させることができる。
このようにして得られた粒子状ポリウレタン樹脂分散液
は、濾過またはデカンテーションし、また、必要に応じ
n−ヘキサンなどで洗浄し、次いで常圧または減圧下で
乾燥することによってポリウレタン樹脂粉体を回収す
る。得られたポリウレタン樹脂粉末は平均粒子径が1〜
2000μmおよびそれ以上の範囲にある粒子体である。
本発明によって得られるポリウレタン樹脂は、必要に応
じて他の熱可塑性樹脂を添加することが出来る。他の熱
可塑性樹脂として例えば、ABSポリマー、SANポリマー、
ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアセタール、ナイ
ロン、ポリエステル、ポリカーボネート、エポキシ樹
脂、アミノ樹脂、フェノール樹脂などがあげられる。こ
れらの樹脂は粉末状でポリウレタン樹脂製造の反応前あ
るいは後に添加することが出来る。添加量はポリウレタ
ン樹脂100重量部に対して10〜300重量部が好ましい。
本発明によって得られるポリウレタン樹脂は、必要に応
じて他の物質、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐熱
性向上剤、着色剤、無機および有機充填剤、可塑剤、滑
剤、帯電防止剤、補強材などを添加することが出来る。
本発明によって得られるポリウレタン樹脂粉末は粉末成
形法により成形される。粉末成形法には、流動浸漬法、
静電塗装法、粉末溶射法、粉末回転成形法、粉末スラッ
シュ成形法などがある。この成形法は、従来の軟質シー
トからの真空成形法やペーストゾルからの回転成形法や
スラッシュ成形法にくらべ、成形時間の短縮、複雑な形
状や表面の模様が成形出来ることなどで注目を集めてい
る。この成形法によるクラッシュパッド、アームレス
ト、コンソールボックス、ドアトリムなどの自動車内装
材の表皮材などが成形される。
〔実施例〕
次に本発明について、実施例、比較例により詳細に説明
する。
実施例1. (1)分子内に不飽和結合を有するポリオールの合成 2lの4つ口フラスコに、撹拌機、温度計、留出塔、N2
ス導入管を付け、分子量1000のポリブチレンアジペート
(商品名ニッポラン4009、日本ポリウレタン工業製、水
酸基価110mgKOH/g)1000gおよび無水マレイン酸49gを計
りとり、N2ガスを流しながら加熱混合する。140〜160℃
で縮合水を系外に出した後、系内を徐々に減圧しながら
反応を続け、最終的に190℃、30mmHgの条件で4時間反
応した後反応終了とした。ポリエステルは水酸基価53mg
KOH/g、酸価4.1mgKOH/gであった。このポリエステルは
分子量2100で、1分子中に平均1個の2重結合を有す
る。
(2)分散安定剤の合成 500mlの4つ口フラスコに撹拌機、温度計、滴下ロー
ト、冷却器を付け、(1)で合成したポリオールを44g
および酢酸ブチル99gを計りとる。N2ガスを滴下ロート
の上部から系内に流しながら加熱混合する。110℃にな
ったとき、滴下ロートからラウリルメタアクリレート10
2gおよびベンゾイルパーオキサイド2gの溶解混合物を滴
下開始する。1時間半で滴下終了し、その後130℃で2
時間反応さえ反応終了とした。この分散安定剤の水酸基
価は11mgKOH/gであった。
(3)ポリウレタン樹脂粉末の合成 HV−M型ホモミキサー(特殊機化工業製)の上蓋に温度
計、冷却器を付け、1の胴長のフラスコをセットし
た。このフラスコに(2)で得られた分散安定剤18.2g
(0.002モル)、70℃に加熱した分子量1000のポリヘキ
サメチレンカーボネートジオール(ニッポラン981、日
本ポリウレタン工業製、水酸基価115mgKOH/g)を55.7g
(0.057モル)、1,4−ブタンジオール5.1g(0.057モ
ル)を仕込み、均一に混合する。4,4′−ジシクロヘキ
シルメタンジイソシアネート30.1g(0.115モル)を加
え、均一に混合した後、シェルゾール71(シェル化学
製、沸点170〜200℃のパラフィン、以下同じ)100gを加
え、高速に撹拌(約200rpm)し分散させる。次いでジブ
チルスズジラウレートを0.03g添加し、撹拌回転数をお
として(約150rpm)、1時間室温で反応させた。90℃に
昇温し、6時間反応させてシェルゾール71中に分散した
粒子状のポリウレタン樹脂を得た。この分散液を静置し
デカンテーションをして、減圧下で有機媒体を除去しポ
リウレタン樹脂粉末を得た。この粉末の主粒子径は20〜
250μmであった。
応用例1. 実施例1の(3)で得たポリウレタン樹脂粉末90gに対
してマイクロサスペンション重合法による粉末状塩化ビ
ニル樹脂(東ソー製リューロン720)10gおよびカルシウ
ムステアレート0.1gをブレンドし粉末成形用ポリウレタ
ン樹脂を得た。得られた粉末組成物100gを、電気加熱炉
内で型温が220℃に加熱された大きさ150×150mm、厚さ3
mmのニッケル製平板上に10秒間ふりかけた。該ニッケル
製平板を180°回転させて未溶着の粉末をおとし、平板
をもとにもどして50秒間電気加熱炉内に放置した。冷却
後、平板からシートを剥離し、厚さ約0.5mmの成形物を
得た。このシートの裏面(型の反対側)は平滑であっ
た。成形物の硬度はJISAで85であった。
比較例1. 2lのニーダーに実施例1で用いた70℃に加熱したニッポ
ラン981 500g(0.500モル)および1,4−ブタンジオール
45g(0.500モル)を仕込み、均一に混合する。4,4′−
ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート262g(1.000
モル)を加え均一に混合し、ジブチルスズジラウレート
を0.4g(0.05%)加え加熱する。160〜190℃で30分反応
させ、冷却し、生成物をブロック状として取出した。こ
のブロックを粉砕機(朋来鉄工所製)で細粉化し、ふる
いにかけ、250〜500μmのサイズの粉体を約200g得た。
250μm以下の粉体は得られなかった。拡大鏡でこの粉
末を観察すると不定形の形状であった。この粉体90gに
対して実施例1、(3)で用いた粉末状塩化ビニル樹脂
10gおよびカルシウムステアレート0.1gをブレンドし、
粉末成形用ポリウレタン樹脂を得た。このコンパウンド
を用いて実施例1、(3)で行なったシート成形と同じ
条件で成形した結果、厚さ約0.5mmのシートを得た。こ
のシートの裏面(型の反対側)は平滑でなかった。
実施例2. (1)ポリウレタン樹脂粉末の合成 実施例1、(3)で用いた装置のフラスコに、実施例
1、(2)で得られた分散安定剤9.5g(0.001モル)、6
0℃に加熱した分子量1000のポリブチレンアジペート
(ニッポラン4009、日本ポリウレタン工業製、水酸基価
113mgKOH/g)を67.5g(0.0675モル)、1,4−ブタンジオ
ール12.1g(0.134モル)を仕込み、均一に混合する。ヘ
キサメチレンジイソシアネート34.1g(0.203モル)を加
え、均一に混合した後、シェルゾール71 117.4gを加
え、高速に攪拌(約200rpm)し分散させる。次いでジブ
チルスズジラウレートを0.03g添加し、攪拌回転数をお
として(約150rpm)、1時間室温で反応させた。90℃に
昇温し、5時間反応させてシェルゾーン71中に分散した
粒子状のポリウレタン樹脂を得た。この分散液を静置
し、デカンテーションをして、減圧下で有機媒体を除去
しポリウレタン樹脂粉末を得た。この粉末の主粒子径は
40〜250μmであつた。この粉末90gに対して酸化チタン
10gをブレンドして粉末成形用ポリウレタン樹脂を得
た。予め200℃に加熱した150×70×1mmの鉄板にこの粉
末組成物を塗布し、200℃の電気加熱炉に3分間入れ
た。厚さ0.3mmの表面の平滑な塗膜が得られた。
比較例2. (1)分子内に不飽和結合を有するポリオールの合成 2lの4つ口フラスコに、攪拌機、温度計、溜出塔、N2
ス導入管を付け、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸 15
0g、アジピン酸 156g、フマル酸 27g、ラウリルアル
コール 194g、トリメチロールプロパン 78g、カージ
ュラE(シェルケミカル製、飽和脂肪酸のグリシジルエ
ステル)395gを仕込み230℃で15時間反応させ、酸価
5.2、水酸基価 108のエステルを得た。これをミネラル
スピリットで固形分70%に希釈した。
(2)ポリエステル変性ビニール樹脂分散安定剤の合成 (1)と同様の500mlの4つ口フラスコに、ミネラルス
ピリット 100gを90℃にして、(1)のポリオール85.7
g、イソブチルメタアクリレート 45g、スチレン 20
g、2−エチルヘキシルアクリレート 35g、ベンゾイル
パーオキサイド 0.8gを3時間かけて滴下し、ベンゾイ
ルパーオキサイド 1.2gを加え、更に同温度で4時間反
応を行い、固形分 56.3%、水酸基価 23.7の分散安定
剤を得た。
(3)ポリウレタン樹脂粉末の合成 分散安定剤として(2)の分散剤を19.4g用いた以外は
実施例1、(3)と同じ装置と原料原料を用い、同じ方
法でポリウレタン樹脂粉末を合成した。
この結果、反応物にシェルゾール71 100gを加えて分散
させると、分散が悪く塊状となり、粒子状にできなかっ
た。
〔発明の効果〕
本発明によって得られる粉末成形用ポリウレタン樹脂
は、静電塗装法、粉末回転成形法、粉末スラッシュ成形
法などによって各種塗膜材、ライニング材、自動車内装
材の例えばクラッシュパッド、アームレスト、コンソー
ルボックス、ドアトリムなどの表皮材など、広範囲な用
途がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−16999(JP,A) 特開 昭49−111948(JP,A) 特開 平2−4860(JP,A) 特開 昭59−179550(JP,A) 特公 昭45−342(JP,B1)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリイソシアネート、ポリオールおよび分
    散安定剤を有機媒体中で分散させて反応せしめ、次いで
    前記有機媒体を除去して得られる粉末成形用ポリウレタ
    ン樹脂の製造方法において、 分散安定剤が分子内に不飽和結合を有するポリオール10
    0重量部に対して炭素数6以上の炭化水素基からなる側
    鎖を有するエチレン性不飽和単量体20〜400重量部を反
    応せしめて得られた化合物であり、該分散安定剤をポリ
    イソシアネートとポリオールの合計量に対して1〜30重
    量部配合することを特徴とする粉末成形用ポリウレタン
    樹脂の製造方法。
JP63188077A 1988-07-29 1988-07-29 粉末成形用ポリウレタン樹脂の製造方法 Expired - Lifetime JPH0791353B2 (ja)

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