JP3470544B2 - 自動変速機の後退防止装置 - Google Patents
自動変速機の後退防止装置Info
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- JP3470544B2 JP3470544B2 JP03862497A JP3862497A JP3470544B2 JP 3470544 B2 JP3470544 B2 JP 3470544B2 JP 03862497 A JP03862497 A JP 03862497A JP 3862497 A JP3862497 A JP 3862497A JP 3470544 B2 JP3470544 B2 JP 3470544B2
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60W—CONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
- B60W2552/00—Input parameters relating to infrastructure
- B60W2552/15—Road slope, i.e. the inclination of a road segment in the longitudinal direction
Landscapes
- Control Of Transmission Device (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、後退防止装置を
備えた車両用の自動変速機に関する。
備えた車両用の自動変速機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動変速機の後退防止装置として
は、例えば、実開平3−32252号公報に示す「オー
トマチックトランスミッション車の発進時の後退防止装
置」が公知である。
は、例えば、実開平3−32252号公報に示す「オー
トマチックトランスミッション車の発進時の後退防止装
置」が公知である。
【0003】この従来の後退防止装置は、車両の走行速
度を検出する車速判別手段と、ドライバの操作によるセ
レクトレバーの位置を検出するセレクトレバー位置判別
手段と、アクセル踏みこみ速度判別手段と、エンジン回
転数判別手段と、自動変速機の変速接続を切り換えるシ
フト制御手段と、から構成されており、(1)車速がな
く、かつ、セレクトレバーが走行レンジにある場合に
は、上記シフト制御信号を送出し変速機を1速に切り換
えて発進動作体勢をとることで後退を防止し、また、
(2)アクセル速度信号及びエンジン高回転数信号のい
ずれも送出されない場合には、上記シフト信号を送出し
て変速機を2速に切り換えて変速機自体のロック作用で
後退防止を図るように構成されている。
度を検出する車速判別手段と、ドライバの操作によるセ
レクトレバーの位置を検出するセレクトレバー位置判別
手段と、アクセル踏みこみ速度判別手段と、エンジン回
転数判別手段と、自動変速機の変速接続を切り換えるシ
フト制御手段と、から構成されており、(1)車速がな
く、かつ、セレクトレバーが走行レンジにある場合に
は、上記シフト制御信号を送出し変速機を1速に切り換
えて発進動作体勢をとることで後退を防止し、また、
(2)アクセル速度信号及びエンジン高回転数信号のい
ずれも送出されない場合には、上記シフト信号を送出し
て変速機を2速に切り換えて変速機自体のロック作用で
後退防止を図るように構成されている。
【0004】また、先に本出願人が出願した特願平7−
191173号に示される後退防止装置では、路面の傾
斜の検出値のみに基づいて後退を防止するためのエンジ
ン出力を確保することで後退を防止するように構成した
ものもある。
191173号に示される後退防止装置では、路面の傾
斜の検出値のみに基づいて後退を防止するためのエンジ
ン出力を確保することで後退を防止するように構成した
ものもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の自動変速機の後退防止装置にあっては、路面
の傾斜検出値やエンジン高回転数信号を受けて車両の後
退防止制御を解除し発進制御に切り換えるように構成さ
れているため、登坂路において停止したときに、路面の
傾斜を検出するセンサの出力値が車両の動きに伴い振動
して変動し、路面の傾斜を正確に検出することができな
いため、路面実傾斜値よりセンサによる検出傾斜値が小
さい場合には、後退防止を確保する制御が適切になされ
なくなり、結果的には車両が後退してしまう、という不
具合を有していた。
うな従来の自動変速機の後退防止装置にあっては、路面
の傾斜検出値やエンジン高回転数信号を受けて車両の後
退防止制御を解除し発進制御に切り換えるように構成さ
れているため、登坂路において停止したときに、路面の
傾斜を検出するセンサの出力値が車両の動きに伴い振動
して変動し、路面の傾斜を正確に検出することができな
いため、路面実傾斜値よりセンサによる検出傾斜値が小
さい場合には、後退防止を確保する制御が適切になされ
なくなり、結果的には車両が後退してしまう、という不
具合を有していた。
【0006】この発明は、かかる現状に鑑み創案された
ものであって、その目的とするところは、センサの出力
値が振動する領域においては、路面の傾斜を検出するセ
ンサによる制御は行わず、上記センサの出力値の振幅が
小さくなると考えられる時間を経過したときには、上記
センサの出力値の振幅が小さくなると考えられる時間を
経過したときには、上記センサの出力値に基づいて後退
防止制御を開始することで、発進しようとした直後に停
止させる事態が発生した場合や登坂路で停止した場合
等、車両が停止することによる車両の前後振動が発生し
ている最中でも、自動変速機の後退防止解除の切り換え
を適切に行うことができ、車両の後退を確実に防止でき
る自動変速機を提供しようとするものである。
ものであって、その目的とするところは、センサの出力
値が振動する領域においては、路面の傾斜を検出するセ
ンサによる制御は行わず、上記センサの出力値の振幅が
小さくなると考えられる時間を経過したときには、上記
センサの出力値の振幅が小さくなると考えられる時間を
経過したときには、上記センサの出力値に基づいて後退
防止制御を開始することで、発進しようとした直後に停
止させる事態が発生した場合や登坂路で停止した場合
等、車両が停止することによる車両の前後振動が発生し
ている最中でも、自動変速機の後退防止解除の切り換え
を適切に行うことができ、車両の後退を確実に防止でき
る自動変速機を提供しようとするものである。
【0007】上記目的を達成するため、請求項1に係る
自動変速機の後退防止装置は、概略的には、図1に示す
ように、ある摩擦要素1及びこれとは別の摩擦要素2を
備え、複数の変速段をこれらの摩擦要素の選択で実現可
能であり、発進時に選択される変速段以外の少なくとも
1つの変速段の摩擦要素により車輪の後進方向への回転
を規制することができるように構成されていることを特
徴とするものである。
自動変速機の後退防止装置は、概略的には、図1に示す
ように、ある摩擦要素1及びこれとは別の摩擦要素2を
備え、複数の変速段をこれらの摩擦要素の選択で実現可
能であり、発進時に選択される変速段以外の少なくとも
1つの変速段の摩擦要素により車輪の後進方向への回転
を規制することができるように構成されていることを特
徴とするものである。
【0008】具体的には、この発明に係る自動変速機
は、車両の走行速度を検出する車速検出手段3と、ドラ
イバの操作によるセレクトレバーの位置を検出するセレ
クトレバー位置判別手段4と、ドライバの発進意思を検
出する発進意思検出手段5と、前記摩擦要素の締結・解
放の切り換えを行うことで変速段を選択する自動変速機
制御手段6と、車両のおかれている路面の傾斜を検出す
る路面傾斜検出手段7と、該路面傾斜検出手段7で検出
された路面の傾斜に基づき車両の後退を防止制御する後
退防止制御手段8と、を備えて構成されている。
は、車両の走行速度を検出する車速検出手段3と、ドラ
イバの操作によるセレクトレバーの位置を検出するセレ
クトレバー位置判別手段4と、ドライバの発進意思を検
出する発進意思検出手段5と、前記摩擦要素の締結・解
放の切り換えを行うことで変速段を選択する自動変速機
制御手段6と、車両のおかれている路面の傾斜を検出す
る路面傾斜検出手段7と、該路面傾斜検出手段7で検出
された路面の傾斜に基づき車両の後退を防止制御する後
退防止制御手段8と、を備えて構成されている。
【0009】そして、この発明においては、前記後進規
制手段による規制が解除されてからの時間を計測する計
測手段と、路面の傾斜に応じた前記後進規制手段解除後
の車両の発進・停止における振動の収束時間を記憶する
記憶手段と、該記憶手段と前記路面傾斜検出手段とから
車両の振動の収束時間を求める収束時間設定手段と、か
ら構成され、前記発進意思検出手段によりドライバの発
進意思を検出したとき、前記計測手段により計測された
時間が前記収束時間設定手段により設定された時間以下
のとき後進規制手段により後退を防止することを特徴と
するものである。また、請求項2に係る自動変速機の後
退防止装置は請求項1の構成に加え、発進意思検出手段
によりドライバの発進意思を検出したとき、前記計測手
段により計測された時間が前記収束時間設定手段により
設定された時間以上のとき後退防止制御手段により後退
を防止することを特徴とするものである。
制手段による規制が解除されてからの時間を計測する計
測手段と、路面の傾斜に応じた前記後進規制手段解除後
の車両の発進・停止における振動の収束時間を記憶する
記憶手段と、該記憶手段と前記路面傾斜検出手段とから
車両の振動の収束時間を求める収束時間設定手段と、か
ら構成され、前記発進意思検出手段によりドライバの発
進意思を検出したとき、前記計測手段により計測された
時間が前記収束時間設定手段により設定された時間以下
のとき後進規制手段により後退を防止することを特徴と
するものである。また、請求項2に係る自動変速機の後
退防止装置は請求項1の構成に加え、発進意思検出手段
によりドライバの発進意思を検出したとき、前記計測手
段により計測された時間が前記収束時間設定手段により
設定された時間以上のとき後退防止制御手段により後退
を防止することを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明における自動変速機
の後退防止装置を図に示される実施の形態例に基づいて
詳細に説明する。図2は、この発明の第1形態例に係る
後退防止装置を備えた自動変速機10を示すスケルトン
図である。
の後退防止装置を図に示される実施の形態例に基づいて
詳細に説明する。図2は、この発明の第1形態例に係る
後退防止装置を備えた自動変速機10を示すスケルトン
図である。
【0011】このスケルトン図から明らかなように、本
自動変速機10は、2つの遊星歯車列11,12を備え
ている。そして、この自動変速機10を備える車両の後
退を防止するには出力軸13の後退方向回転を規制する
ことで実現できる。そのためには、上記第1遊星歯車列
11のリングギヤR1 或は第2遊星歯車列12のキャリ
ヤC2 の後退方向回転を規制する必要がある。
自動変速機10は、2つの遊星歯車列11,12を備え
ている。そして、この自動変速機10を備える車両の後
退を防止するには出力軸13の後退方向回転を規制する
ことで実現できる。そのためには、上記第1遊星歯車列
11のリングギヤR1 或は第2遊星歯車列12のキャリ
ヤC2 の後退方向回転を規制する必要がある。
【0012】ここで、遊星歯車列の出力軸の回転を抑止
するには、1つの遊星歯車列の3要素であるリングギ
ヤ,キャリヤ,サンギヤのうち、2つの要素の回転を規
制できれば可能である。例えば、キャリヤC1 とサンギ
ヤS1 或はリングギヤR2 とサンギヤS2 の回転を規制
すれば出力軸13は回転せず、車両は後退しない。
するには、1つの遊星歯車列の3要素であるリングギ
ヤ,キャリヤ,サンギヤのうち、2つの要素の回転を規
制できれば可能である。例えば、キャリヤC1 とサンギ
ヤS1 或はリングギヤR2 とサンギヤS2 の回転を規制
すれば出力軸13は回転せず、車両は後退しない。
【0013】具体的には、1速では、ローワンウェイク
ラッチ(LOW/OWC)14によりキャリヤC1 の後
退方向の回転が規制され、ロークラッチ(L/C)15
を締結することにより同様にリングギヤR2 が規制され
る。従って、前述したように1つの遊星歯車列の2要素
の回転を規制していないため、ブレーキを踏んでいなけ
れば車両は動いてしまう。勿論、ブレーキを踏めば、リ
ングギヤR1 とキャリヤC2 が拘束されるので停止す
る。
ラッチ(LOW/OWC)14によりキャリヤC1 の後
退方向の回転が規制され、ロークラッチ(L/C)15
を締結することにより同様にリングギヤR2 が規制され
る。従って、前述したように1つの遊星歯車列の2要素
の回転を規制していないため、ブレーキを踏んでいなけ
れば車両は動いてしまう。勿論、ブレーキを踏めば、リ
ングギヤR1 とキャリヤC2 が拘束されるので停止す
る。
【0014】次に、2速では、ロークラッチ(L/C)
15が締結しているため、ローワンウェイクラッチ(L
OW/OWC)14によりキャリヤC1 とリングギヤR
2 の後退方向の回転は規制される(但し、前進方向の回
転が共に規制されるため出力軸13は後退方向に回転せ
ず、車両の後退は防止される)。
15が締結しているため、ローワンウェイクラッチ(L
OW/OWC)14によりキャリヤC1 とリングギヤR
2 の後退方向の回転は規制される(但し、前進方向の回
転が共に規制されるため出力軸13は後退方向に回転せ
ず、車両の後退は防止される)。
【0015】さらに、3速では、ロークラッチ(L/
C)15及びハイクラッチ(H/C)16の締結により
ローワンウェイクラッチ(LOW/OWC)14がキャ
リヤC1 とリングギヤR2 及びサンギヤS2 の後退方向
の回転が規制される。
C)15及びハイクラッチ(H/C)16の締結により
ローワンウェイクラッチ(LOW/OWC)14がキャ
リヤC1 とリングギヤR2 及びサンギヤS2 の後退方向
の回転が規制される。
【0016】また、4速では、ハイクラッチ(H/C)
16の締結によりローワンウェイクラッチ(LOW/O
WC)14がキャリヤC1 とサンギヤS2 を規制し、バ
ンドブレーキ(B/B)17がサンギヤS1 を規制す
る。
16の締結によりローワンウェイクラッチ(LOW/O
WC)14がキャリヤC1 とサンギヤS2 を規制し、バ
ンドブレーキ(B/B)17がサンギヤS1 を規制す
る。
【0017】このような自動変速機10における後退を
防止する装置は、具体的には、図3に示されるように、
アクセル操作を検出するアイドルスイッチ21(発進意
思検出手段)と、車両の走行速度を検出する車速センサ
22(車速検出手段)及びドライバーの操作によるセレ
クトレバーの位置を検出するレンジセンサ23(セレク
トレバー位置判別手段)と、から構成されている。
防止する装置は、具体的には、図3に示されるように、
アクセル操作を検出するアイドルスイッチ21(発進意
思検出手段)と、車両の走行速度を検出する車速センサ
22(車速検出手段)及びドライバーの操作によるセレ
クトレバーの位置を検出するレンジセンサ23(セレク
トレバー位置判別手段)と、から構成されている。
【0018】これらアイドルスイッチ21,車速センサ
22,レンジセンサ23及び車両のおかれている路面の
傾斜を検出する傾斜センサ35(路面傾斜検出手段)は
夫々インターフェース24を介してマイクロコンピュー
タ25に接続され、このマイクロコンピュータ25は、
該自動変速機10のロークラッチ15,ハイクラッチ1
6,バンドブレーキ17,リバースクラッチ(R/C)
18及びローアンドリバースブレーキ(L&R/B)1
9を夫々作動させるアクチュエータ26,27,28,
29,30に制御信号を供給するように接続されてい
る。尚、図中符号33は電源を、34は各種表示装置を
示している。
22,レンジセンサ23及び車両のおかれている路面の
傾斜を検出する傾斜センサ35(路面傾斜検出手段)は
夫々インターフェース24を介してマイクロコンピュー
タ25に接続され、このマイクロコンピュータ25は、
該自動変速機10のロークラッチ15,ハイクラッチ1
6,バンドブレーキ17,リバースクラッチ(R/C)
18及びローアンドリバースブレーキ(L&R/B)1
9を夫々作動させるアクチュエータ26,27,28,
29,30に制御信号を供給するように接続されてい
る。尚、図中符号33は電源を、34は各種表示装置を
示している。
【0019】本形態例における自動変速機は、以上のよ
うに構成されているため、登坂路において車両が停止し
ているときは、図4に示すように、出力軸トルクは負と
なっている。この負の値が正となると、この登坂路にお
いてブレーキの踏力なしで車両の後退を防止できる。
うに構成されているため、登坂路において車両が停止し
ているときは、図4に示すように、出力軸トルクは負と
なっている。この負の値が正となると、この登坂路にお
いてブレーキの踏力なしで車両の後退を防止できる。
【0020】アクセルが開けられ、エンジン回転数が上
がり、変速機の出力軸トルクの値がゼロとなるエンジン
回転数時に変速機を2速から1速へと切り換える。この
直後に再びアクセルを閉じると、後退防止のために変速
段は2速となる。このとき登坂路において車両にかかる
力により後退方向に力が掛り、再び出力軸トルクが負と
なる。
がり、変速機の出力軸トルクの値がゼロとなるエンジン
回転数時に変速機を2速から1速へと切り換える。この
直後に再びアクセルを閉じると、後退防止のために変速
段は2速となる。このとき登坂路において車両にかかる
力により後退方向に力が掛り、再び出力軸トルクが負と
なる。
【0021】また、車両が停止するときには、車両が前
後に振動するため、図4に示すように、Gセンサ出力値
(前後G)が振動してしまう。このGセンサ出力値(前
後G)の振動が収束しないうちに再びアクセルが開けら
れた場合には、この値に基づいて後退防止制御解除が行
われ車両が後退してしまう場合があるため。本形態例に
係る自動変速機は、これを防止するため、車両が停止し
ているときのGセンサ出力値(前後G)に基づいて再後
退防止時の解除までの実計測時間T1(図5参照)を設
定するように構成されている。この実計測時間T1は先
に示したGセンサの出力値の振動が収束するまでの時間
であり、これは車両によって異なるため、この時間T1
とGセンサ出力値の相関はデータマップとして予めマイ
クロコンピュータ25に記憶保存させておく。
後に振動するため、図4に示すように、Gセンサ出力値
(前後G)が振動してしまう。このGセンサ出力値(前
後G)の振動が収束しないうちに再びアクセルが開けら
れた場合には、この値に基づいて後退防止制御解除が行
われ車両が後退してしまう場合があるため。本形態例に
係る自動変速機は、これを防止するため、車両が停止し
ているときのGセンサ出力値(前後G)に基づいて再後
退防止時の解除までの実計測時間T1(図5参照)を設
定するように構成されている。この実計測時間T1は先
に示したGセンサの出力値の振動が収束するまでの時間
であり、これは車両によって異なるため、この時間T1
とGセンサ出力値の相関はデータマップとして予めマイ
クロコンピュータ25に記憶保存させておく。
【0022】図5は、この制御手順を示しており、ステ
ップ401でエンジン回転数Ne,レンジ位置,アイド
ルスイッチの状態,車速,路面傾斜(Gセンサ出力値)
の検出を行う。
ップ401でエンジン回転数Ne,レンジ位置,アイド
ルスイッチの状態,車速,路面傾斜(Gセンサ出力値)
の検出を行う。
【0023】ステップ401で検出された車速がゼロで
あり、アイドルスイッチがON(アクセルが全閉状態)
で、次の変速指令が1速であるという3条件が成立して
いるかどうかの判断を行う。
あり、アイドルスイッチがON(アクセルが全閉状態)
で、次の変速指令が1速であるという3条件が成立して
いるかどうかの判断を行う。
【0024】この判断がNoのときにはステップ410
で通常の変速制御を行う。また、ステップ402の判断
でYesとなったときには、ステップ403においてス
テップ401で検出されたGセンサ出力値から後退防止
制御解除までの時間を、図6に示すトルク差−解除時間
T2マップに基づき決定する。
で通常の変速制御を行う。また、ステップ402の判断
でYesとなったときには、ステップ403においてス
テップ401で検出されたGセンサ出力値から後退防止
制御解除までの時間を、図6に示すトルク差−解除時間
T2マップに基づき決定する。
【0025】この後、変速段を2速にシフトアップした
後、アイドルスイッチの状態判断を行う。ここでアイド
ルスイッチがONであれば、ステップ404の2速保持
を行う。一方、アイドルスイッチがOFFであるなら
ば、ステップ406へと進み、実計測時間T1とステッ
プ403で算出したトルク差−解除時間T2の大小比較
を行う。
後、アイドルスイッチの状態判断を行う。ここでアイド
ルスイッチがONであれば、ステップ404の2速保持
を行う。一方、アイドルスイッチがOFFであるなら
ば、ステップ406へと進み、実計測時間T1とステッ
プ403で算出したトルク差−解除時間T2の大小比較
を行う。
【0026】ここで実計測時間T1が解除時間T2より
も小さいときにはステップ404へと戻り、2速保持を
行う。また、実計測時間T1が解除時間T2よりも大き
いときには、ステップ407へと進み、ステップ401
で検出されたGセンサ出力値より後退防止制御解除設定
エンジン回転数Neaを算出する。この後退防止制御解
除設定エンジン回転数Neaは上記Gセンサ出力値に基
づき設定されるものである。
も小さいときにはステップ404へと戻り、2速保持を
行う。また、実計測時間T1が解除時間T2よりも大き
いときには、ステップ407へと進み、ステップ401
で検出されたGセンサ出力値より後退防止制御解除設定
エンジン回転数Neaを算出する。この後退防止制御解
除設定エンジン回転数Neaは上記Gセンサ出力値に基
づき設定されるものである。
【0027】ステップ408においてステップ401で
計測されたエンジン回転数Neと後退防止制御解除設定
エンジン回転数Neaの大小比較を行い、エンジン回転
数Neの方が小さい場合にはステップ404の2速保持
を行う。エンジン回転数Neの方が大きい場合にはステ
ップ409へと進み、1速指令を行い後退防止制御を解
除する。この後退防止制御の解除をした後、実計測時間
T1を計測する。
計測されたエンジン回転数Neと後退防止制御解除設定
エンジン回転数Neaの大小比較を行い、エンジン回転
数Neの方が小さい場合にはステップ404の2速保持
を行う。エンジン回転数Neの方が大きい場合にはステ
ップ409へと進み、1速指令を行い後退防止制御を解
除する。この後退防止制御の解除をした後、実計測時間
T1を計測する。
【0028】その結果、後退が可能な変速段に切り換え
られたにも拘らず、この状態ではエンジンの回転が補助
空気の供給によりアップしているため、自動変速機10
の出力軸13の後退方向回転はエンジン31による前進
回転トルクとのバランスにより防止されることになる。
このように、車両の停止中は摩擦締結要素の締結による
自動変速機それ自身の機構により後退防止を実現するこ
とができると共に、発進時にはエンジン出力アップによ
り後退防止を実現することもでき、特に後者の発進時の
場合にはアクセルペダルを僅かに踏み込んだ状態でも確
実な後退防止を実現することができる。
られたにも拘らず、この状態ではエンジンの回転が補助
空気の供給によりアップしているため、自動変速機10
の出力軸13の後退方向回転はエンジン31による前進
回転トルクとのバランスにより防止されることになる。
このように、車両の停止中は摩擦締結要素の締結による
自動変速機それ自身の機構により後退防止を実現するこ
とができると共に、発進時にはエンジン出力アップによ
り後退防止を実現することもでき、特に後者の発進時の
場合にはアクセルペダルを僅かに踏み込んだ状態でも確
実な後退防止を実現することができる。
【0029】図7は、この発明の第2形態例に係る自動
変速機20のスケルトン図を示しており、この形態例に
係る自動変速機20は、オーバーランクラッチ(OVR
/C)18を備えている他は、他の構成は第1形態例に
おける自動変速機10と同様であり、効果も同様である
ため、図面には第1形態例の自動変速機10で用いた符
号と同一の符号を付して、その詳細な説明をここでは省
略する。また、符号19はフォワードワンウェイクラッ
チ(FWD/OWC)である。
変速機20のスケルトン図を示しており、この形態例に
係る自動変速機20は、オーバーランクラッチ(OVR
/C)18を備えている他は、他の構成は第1形態例に
おける自動変速機10と同様であり、効果も同様である
ため、図面には第1形態例の自動変速機10で用いた符
号と同一の符号を付して、その詳細な説明をここでは省
略する。また、符号19はフォワードワンウェイクラッ
チ(FWD/OWC)である。
【0030】尚、図2及び図7に示される自動変速機1
0,20では、いずれもローワンウェイクラッチ14を
備えていたが、本発明はこれに限定されるものではな
く、図8に示すように、このローワンウェイクラッチ1
4を除いた構成の自動変速機についても適用することが
できる。尚、図8において、第1形態例における自動変
速機10と同様の構成部分については、第1形態例の自
動変速機10で用いた符号と同一の符号を図面に付し
て、その詳細な説明をここでは省略する。
0,20では、いずれもローワンウェイクラッチ14を
備えていたが、本発明はこれに限定されるものではな
く、図8に示すように、このローワンウェイクラッチ1
4を除いた構成の自動変速機についても適用することが
できる。尚、図8において、第1形態例における自動変
速機10と同様の構成部分については、第1形態例の自
動変速機10で用いた符号と同一の符号を図面に付し
て、その詳細な説明をここでは省略する。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る後
退防止装置を備えた自動変速機によれば、発進しようと
思った直後に停止する事態が発生した場合等、車両が停
止することによる車両の前後振動が発生している最中で
も、自動変速機の後退防止解除の切り換えを適切に行う
ことができるため、車両の後退を確実に防止できる、と
いう優れた効果が得られる。
退防止装置を備えた自動変速機によれば、発進しようと
思った直後に停止する事態が発生した場合等、車両が停
止することによる車両の前後振動が発生している最中で
も、自動変速機の後退防止解除の切り換えを適切に行う
ことができるため、車両の後退を確実に防止できる、と
いう優れた効果が得られる。
【図1】この発明に係る自動変速機の概略的な構成を示
すブロック図である。
すブロック図である。
【図2】この発明の実施の第1形態例に係る自動変速機
のスケルトン図である。
のスケルトン図である。
【図3】同形態例に係る自動変速機の要部の構成を示す
ブロック図である。
ブロック図である。
【図4】同自動変速機の制御タイムチャートである。
【図5】同自動変速機の動作を示すフローチャートであ
る。
る。
【図6】同自動変速機における路面傾斜検出センサ出力
値と設定時間の相関関係を示すマップである。
値と設定時間の相関関係を示すマップである。
【図7】この発明の実施の第2形態例に係る自動変速機
のスケルトン図である。
のスケルトン図である。
【図8】この発明の実施の第3形態例に係る自動変速機
のスケルトン図である。
のスケルトン図である。
10,20 自動変速機
13 出力軸
14 ローワンウェイクラッチ(LOW/OWC)
21 アイドルスイッチ(発進意思検出手段)
22 車速センサ(車速検出手段)
23 レンジセンサ(セレクトレバー位置判別手段)
25 マイクロコンピュータ
35 傾斜センサ(路面傾斜検出手段)
Claims (2)
- 【請求項1】車両の走行速度を検出する車速検出手段
と、ドライバの操作によるセレクトレバーの位置を検出
するセレクトレバー位置判別手段と、ドライバの発信意
思を検出する発信意思検出手段と、摩擦要素の締結・開
放の切り換えを行うことで複数の変速段を選択する自動
変速制御手段と、前記自動変速制御手段の発進時に選択
される変速段以外の少なくとも一つの変速段を選択する
ことにより車輪の後進方向への回転を規制する後進規制
手段と、車両のおかれている路面の傾斜を検出する路面
傾斜検出手段と、前記路面検出手段で検出された路面の
傾斜から自動変速機の出力軸にかかるトルクを算出する
逆トルク算出手段と、前記逆トルク算出手段以上のトル
クを出力軸に出力することにより車両の後退を防止制御
する後退防止制御手段と、を備える自動変速機の後退防
止装置において、 前記後進規制手段による規制が解除されてからの時間を
計測する計測手段と、路面の傾斜に応じた前記後進規制
手段解除後の車両の発進・停止における振動の収束時間
を記憶する記憶手段と、該記憶手段と前記路面傾斜検出
手段とから車両の振動の収束時間を求める収束時間設定
手段とを有し、前記発進意思検出手段によりドライバの
発進意思を検出したとき、前記計測手段により計測され
た時間が前記収束時間設定手段により設定された時間以
下のとき後進規制手段により後退を防止することを 特徴
とする自動変速機の後退防止装置。 - 【請求項2】請求項1記載の自動変速機の後退防止装置
において、前記発進意思検出手段によりドライバの発進
意思を検出したとき、前記計測手段により計測された時
間が前記収束時間設定手段により設定された時間以上の
とき後退防止制御手段により後退を防止することを特徴
とする自動変速機の後退防止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03862497A JP3470544B2 (ja) | 1997-02-07 | 1997-02-07 | 自動変速機の後退防止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03862497A JP3470544B2 (ja) | 1997-02-07 | 1997-02-07 | 自動変速機の後退防止装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10220575A JPH10220575A (ja) | 1998-08-21 |
JP3470544B2 true JP3470544B2 (ja) | 2003-11-25 |
Family
ID=12530406
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03862497A Expired - Fee Related JP3470544B2 (ja) | 1997-02-07 | 1997-02-07 | 自動変速機の後退防止装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3470544B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100411121B1 (ko) * | 2001-11-28 | 2003-12-18 | 현대자동차주식회사 | 자동 변속기의 변속 쇼크 제어장치 및 방법 |
CN103486240B (zh) * | 2013-10-11 | 2016-03-23 | 中联重科股份有限公司 | 车辆变速箱的输出控制方法及装置、系统 |
-
1997
- 1997-02-07 JP JP03862497A patent/JP3470544B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10220575A (ja) | 1998-08-21 |
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Legal Events
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