JP3468649B2 - 多孔性フィルム及びその製造方法 - Google Patents
多孔性フィルム及びその製造方法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多孔性フィルム及
びその製造方法に関する。詳しくは、透湿度、風合い、
厚み精度等を従来のものと同等に維持し、且つ、接着性
が改良された多孔性フィルム及びその製造方法に関す
る。
びその製造方法に関する。詳しくは、透湿度、風合い、
厚み精度等を従来のものと同等に維持し、且つ、接着性
が改良された多孔性フィルム及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリオレフィン樹脂及び無機
充填剤を含むフィルムを一軸方向または二軸方向に延伸
し、フィルムに連通したボイドを発生させて多孔性フィ
ルムを製造する方法が多数提案されている。そして、こ
の多孔性フィルムは、衛生材料、医療用材料、衣料用材
料、建築用材料、電池用セパレーター等の多種用途に使
用されている。しかしながら、ポリオレフィン樹脂と無
機充填剤だけの配合系ではしなやかな風合いを有する多
孔性フィルムは得られず、布様のソフト感、しなやかな
風合い等を要求される分野には使用できなかった。かか
る問題点を改良する方法として、ポリオレフィン系樹脂
と無機充填剤の配合系に第3成分として脂肪酸エステル
等の添加剤を添加する方法が提案されている。
充填剤を含むフィルムを一軸方向または二軸方向に延伸
し、フィルムに連通したボイドを発生させて多孔性フィ
ルムを製造する方法が多数提案されている。そして、こ
の多孔性フィルムは、衛生材料、医療用材料、衣料用材
料、建築用材料、電池用セパレーター等の多種用途に使
用されている。しかしながら、ポリオレフィン樹脂と無
機充填剤だけの配合系ではしなやかな風合いを有する多
孔性フィルムは得られず、布様のソフト感、しなやかな
風合い等を要求される分野には使用できなかった。かか
る問題点を改良する方法として、ポリオレフィン系樹脂
と無機充填剤の配合系に第3成分として脂肪酸エステル
等の添加剤を添加する方法が提案されている。
【0003】例えば、特開昭62−18435号公報に
は、ポリオレフィン系樹脂42〜87体積%と無機充填
剤58〜13体積%との組成物からなるフィルムを少な
くとも一軸方向に延伸して通気性フィルムを製造するに
おいて、前記組成物に炭素数10〜22の脂肪酸と炭素
数1〜12の脂肪族アルコールとの化合物である脂肪族
アルコール系脂肪酸エステルを前記組成物100重量部
に対して、3〜25重量部配合することを特徴とする通
気性フィルムの製造方法が開示されている。
は、ポリオレフィン系樹脂42〜87体積%と無機充填
剤58〜13体積%との組成物からなるフィルムを少な
くとも一軸方向に延伸して通気性フィルムを製造するに
おいて、前記組成物に炭素数10〜22の脂肪酸と炭素
数1〜12の脂肪族アルコールとの化合物である脂肪族
アルコール系脂肪酸エステルを前記組成物100重量部
に対して、3〜25重量部配合することを特徴とする通
気性フィルムの製造方法が開示されている。
【0004】該公報には、上記炭素数10〜22の脂肪
酸として、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、
リシノール酸等が例示されており、これらの内でリシノ
ール酸が最も好ましいことが記載されている。また、上
記炭素数1〜12の脂肪族アルコールとして、メチルア
ルコール、エチルアルコール、ブチルアルコール、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、
ペンタエリスリトール、ソルビトール等が例示されてお
り、これらの内でグリセリンが最も好ましいことが記載
されている。そして、好ましい態様として、実施例に
は、グリセリントリリシノレートを85%以上含有する
精製ヒマシ油を使用したことが記載されている。
酸として、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、
リシノール酸等が例示されており、これらの内でリシノ
ール酸が最も好ましいことが記載されている。また、上
記炭素数1〜12の脂肪族アルコールとして、メチルア
ルコール、エチルアルコール、ブチルアルコール、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、
ペンタエリスリトール、ソルビトール等が例示されてお
り、これらの内でグリセリンが最も好ましいことが記載
されている。そして、好ましい態様として、実施例に
は、グリセリントリリシノレートを85%以上含有する
精製ヒマシ油を使用したことが記載されている。
【0005】また、特開平4−227738号公報に
は、(a)密度0.910〜0.945g/cm3およ
びメルトフローレート0.01〜20g/10分で、炭
素数6以上のα−オレフィン又はジオレフィンの共単体
量を1〜20重量%含有する、沸騰ノルマルヘキサン抽
出量が20重量%以下の線型低密度ポリエチレン共重合
体、(b)平均粒径が10μm以下で、かさ密度が0.
1〜0.7g/cm3の粒状の無機フィラー、(c)炭
素数9〜40の飽和又は不飽和の脂肪酸エステル、の各
成分からなり(a)成分が20〜80重量%及び(b)
成分が80〜20重量%の100重量部に対し、(c)
成分が0.1〜15重量部の配合割合である樹脂組成物
からなり、引裂強度MDが10g以上であることを特徴
とするフィラー含有延伸フィルムが開示されている。
は、(a)密度0.910〜0.945g/cm3およ
びメルトフローレート0.01〜20g/10分で、炭
素数6以上のα−オレフィン又はジオレフィンの共単体
量を1〜20重量%含有する、沸騰ノルマルヘキサン抽
出量が20重量%以下の線型低密度ポリエチレン共重合
体、(b)平均粒径が10μm以下で、かさ密度が0.
1〜0.7g/cm3の粒状の無機フィラー、(c)炭
素数9〜40の飽和又は不飽和の脂肪酸エステル、の各
成分からなり(a)成分が20〜80重量%及び(b)
成分が80〜20重量%の100重量部に対し、(c)
成分が0.1〜15重量部の配合割合である樹脂組成物
からなり、引裂強度MDが10g以上であることを特徴
とするフィラー含有延伸フィルムが開示されている。
【0006】そして、上記(c)成分として、飽和の脂
肪酸エステルとしてはグリセリルヒドロキシステアレー
ト、特にグリセリル−12−ヒドロキシステアレート
が、また、不飽和の脂肪酸エステルとしてはグリセリル
リシノレートが好ましいとの記載がある。そして、実施
例では前者としてカスターワックスが2〜3重量部、後
者としてヒマシ油が1〜3重量%使用されている。
肪酸エステルとしてはグリセリルヒドロキシステアレー
ト、特にグリセリル−12−ヒドロキシステアレート
が、また、不飽和の脂肪酸エステルとしてはグリセリル
リシノレートが好ましいとの記載がある。そして、実施
例では前者としてカスターワックスが2〜3重量部、後
者としてヒマシ油が1〜3重量%使用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らの知見によれば、上記特開平4−227738号公
報に記載された精製ヒマシ油を第3成分として使用して
得られた多孔性フィルムは、例えば、止着テープ等の如
き接着剤層を有する接着テープをその接着剤層を介して
多孔性フィルムの表面に貼付した場合、ヒマシ油が多孔
性フィルムの表面を介して経時的に接着剤層に移行し、
その結果、接着剤層の接着力が低下して止着テープが多
孔性フィルムから剥離することがわかった。さらに、こ
の現象は、該公報に記載される使用範囲の下限である樹
脂組成物100重量部に対して1重量部を配合した場合
でも解決されないことがわかった。
者らの知見によれば、上記特開平4−227738号公
報に記載された精製ヒマシ油を第3成分として使用して
得られた多孔性フィルムは、例えば、止着テープ等の如
き接着剤層を有する接着テープをその接着剤層を介して
多孔性フィルムの表面に貼付した場合、ヒマシ油が多孔
性フィルムの表面を介して経時的に接着剤層に移行し、
その結果、接着剤層の接着力が低下して止着テープが多
孔性フィルムから剥離することがわかった。さらに、こ
の現象は、該公報に記載される使用範囲の下限である樹
脂組成物100重量部に対して1重量部を配合した場合
でも解決されないことがわかった。
【0008】そのため、上記方法で製造された多孔性フ
ィルムを、例えば、使い捨て紙オムツのバックシートと
して使用した場合、その使い捨て紙オムツを人体に装着
した際に止着テープ等で固定することが困難であり、人
尿等が漏洩する原因となり問題となるのである。
ィルムを、例えば、使い捨て紙オムツのバックシートと
して使用した場合、その使い捨て紙オムツを人体に装着
した際に止着テープ等で固定することが困難であり、人
尿等が漏洩する原因となり問題となるのである。
【0009】また、カスターワックスのように室温で固
体であるエステルを第三成分として使用して得られた多
孔性フィルムは経時的な接着力の低下は少ないが、得ら
れた多孔性フィルムは柔軟性が乏しくなる。
体であるエステルを第三成分として使用して得られた多
孔性フィルムは経時的な接着力の低下は少ないが、得ら
れた多孔性フィルムは柔軟性が乏しくなる。
【0010】尚、特開昭62−32136号公報には、
(a)メルトインデックス(MI)が0.1〜100g
/10分、密度0.86〜0.94g/cm3であるエ
チレン−α−オレフィン共重合体5〜50重量%、
(b)多価アルコールと、炭素数2〜24の飽和および
/または不飽和脂肪族系一塩基酸およびヒドロキシ酸と
からなるエステル類0.1〜15重量%、ならびに
(c)無機充填剤30〜90重量%からなる高充填性組
成物が開示されている。
(a)メルトインデックス(MI)が0.1〜100g
/10分、密度0.86〜0.94g/cm3であるエ
チレン−α−オレフィン共重合体5〜50重量%、
(b)多価アルコールと、炭素数2〜24の飽和および
/または不飽和脂肪族系一塩基酸およびヒドロキシ酸と
からなるエステル類0.1〜15重量%、ならびに
(c)無機充填剤30〜90重量%からなる高充填性組
成物が開示されている。
【0011】しかし、該発明は、自動車用カーペットあ
るいはタイルカーペットの裏打ち材用として遮音効果を
付与するために、無機充填剤を高濃度で添加して単位面
積当たりの質量を上げることを目的としてなされた発明
であり、止着テープ等の接着力の低下が問題となる使い
捨てオムツ用途等に有用な本発明の多孔性フィルムとは
技術分野が全く異なる。
るいはタイルカーペットの裏打ち材用として遮音効果を
付与するために、無機充填剤を高濃度で添加して単位面
積当たりの質量を上げることを目的としてなされた発明
であり、止着テープ等の接着力の低下が問題となる使い
捨てオムツ用途等に有用な本発明の多孔性フィルムとは
技術分野が全く異なる。
【0012】そして、多価アルコールと、炭素数2〜2
4の飽和および/または不飽和脂肪族系一塩基酸及びヒ
ドロキシ酸とからなる複数のエステル類を如何なる混合
割合で使用すべきか等については何も開示していない。
さらに、ポリオレフィン樹脂に対して、それらのエステ
ル類を特定の割合で混合して含ませることにより、適度
の柔軟性と優れた接着性を有する多孔性フィルムが得ら
れることについては何も開示していない。
4の飽和および/または不飽和脂肪族系一塩基酸及びヒ
ドロキシ酸とからなる複数のエステル類を如何なる混合
割合で使用すべきか等については何も開示していない。
さらに、ポリオレフィン樹脂に対して、それらのエステ
ル類を特定の割合で混合して含ませることにより、適度
の柔軟性と優れた接着性を有する多孔性フィルムが得ら
れることについては何も開示していない。
【0013】しかるに、本発明の目的は、上記問題に鑑
み、布様のソフト感及び風合い、並びに、透湿性、厚み
の均一性等を従来品と同等に維持しつつ、第3成分が多
孔性フィルムの表面に浮き出して接着性等を低下するこ
とのない多孔性フィルム及びその製造方法を提供するこ
とにある。
み、布様のソフト感及び風合い、並びに、透湿性、厚み
の均一性等を従来品と同等に維持しつつ、第3成分が多
孔性フィルムの表面に浮き出して接着性等を低下するこ
とのない多孔性フィルム及びその製造方法を提供するこ
とにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、脱水ヒマシ油(a)、及び、硬化ヒマシ油
(b)を特定の量範囲で併用することにより、上記目的
が達成し得ることを見出し、遂に本発明に到達した。
した結果、脱水ヒマシ油(a)、及び、硬化ヒマシ油
(b)を特定の量範囲で併用することにより、上記目的
が達成し得ることを見出し、遂に本発明に到達した。
【0015】すなわち、本発明は、ポリオレフィン樹脂
25〜70重量%及び無機充填剤75〜30重量%を含
む樹脂組成物から得られたフィルムを少なくとも一軸方
向に延伸した多孔性フィルムであって、該樹脂組成物
が、ポリオレフィン樹脂及び無機充填剤の合計100重
量部に対して、脱水ヒマシ油(a)を0.5〜10重量
部、硬化ヒマシ油(b)を0.01〜5重量部を含み、
且つ、(a)及び(b)成分の合計量に対し(a)成分
が20〜95重量%であることを特徴とする多孔性フィ
ルム、及びその製造方法である。
25〜70重量%及び無機充填剤75〜30重量%を含
む樹脂組成物から得られたフィルムを少なくとも一軸方
向に延伸した多孔性フィルムであって、該樹脂組成物
が、ポリオレフィン樹脂及び無機充填剤の合計100重
量部に対して、脱水ヒマシ油(a)を0.5〜10重量
部、硬化ヒマシ油(b)を0.01〜5重量部を含み、
且つ、(a)及び(b)成分の合計量に対し(a)成分
が20〜95重量%であることを特徴とする多孔性フィ
ルム、及びその製造方法である。
【0016】本発明により提供される多孔性フィルム
は、従来公知のものと同等の布様のソフト感及び風合
い、並びに、透湿性、厚みの均一性等を有し、しかも、
第3成分として添加した脱水ヒマシ油(a)及び硬化ヒ
マシ油(b)が多孔性フィルムの表面に浮き出しするこ
とがないため、経時的に接着強度等が低下することがな
い。そのため、衛生材料、医療用材料、衣料用材料、建
築用材料、包装材料等の分野において好適に使用するこ
とができる。特に、使い捨てオムツ等の如き、止着テー
プ等を用いて固定、装着する製品の資材として好適に使
用することができる。さらに接着剤等を用いて他の資材
と積層する用途にも適する。
は、従来公知のものと同等の布様のソフト感及び風合
い、並びに、透湿性、厚みの均一性等を有し、しかも、
第3成分として添加した脱水ヒマシ油(a)及び硬化ヒ
マシ油(b)が多孔性フィルムの表面に浮き出しするこ
とがないため、経時的に接着強度等が低下することがな
い。そのため、衛生材料、医療用材料、衣料用材料、建
築用材料、包装材料等の分野において好適に使用するこ
とができる。特に、使い捨てオムツ等の如き、止着テー
プ等を用いて固定、装着する製品の資材として好適に使
用することができる。さらに接着剤等を用いて他の資材
と積層する用途にも適する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の多孔性フィルムは、特定量のポリオレフ
ィン樹脂、無機充填剤、脱水ヒマシ油(a)及び硬化ヒ
マシ油(b)を含む樹脂組成物を溶融成形してフィルム
となし、該フィルムを少なくとも一軸方向に延伸するこ
とにより製造することができる。
する。本発明の多孔性フィルムは、特定量のポリオレフ
ィン樹脂、無機充填剤、脱水ヒマシ油(a)及び硬化ヒ
マシ油(b)を含む樹脂組成物を溶融成形してフィルム
となし、該フィルムを少なくとも一軸方向に延伸するこ
とにより製造することができる。
【0018】本発明に使用されるポリオレフィン樹脂と
は、エチレン、プロピレン、ブテン等のモノオレフィン
重合体及びそれらの共重合体を主成分とするものであ
り、低密度ポリエチレン、線型低密度ポリエチレン(エ
チレン−α−オレフィン共重合体)、中密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂、ポリ
プロピレン、エチレン−ポリプロピレン共重合体等のポ
リプロピレン系樹脂、ポリ4−メチルペンテン、ポリブ
テン、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びこれらの混合
物が挙げられる。これらのポリオレフィン樹脂は、ツィ
ーグラー触媒を用いて製造された樹脂であっても、ま
た、メタロセン触媒の如きシングルサイト触媒を用いて
製造された樹脂であってもよい。これらの内、ポリエチ
レン系樹脂が好ましく、エチレン−α−オレフィン共重
合体である線型低密度ポリエチレン樹脂、及び低密度ポ
リエチレンが最も好ましい。また、フィルムの成形性、
延伸性等を考慮すると、ポリオレフィン樹脂のメルトイ
ンデックスは、0.5〜5g/10min程度であるこ
とが好ましい。
は、エチレン、プロピレン、ブテン等のモノオレフィン
重合体及びそれらの共重合体を主成分とするものであ
り、低密度ポリエチレン、線型低密度ポリエチレン(エ
チレン−α−オレフィン共重合体)、中密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂、ポリ
プロピレン、エチレン−ポリプロピレン共重合体等のポ
リプロピレン系樹脂、ポリ4−メチルペンテン、ポリブ
テン、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びこれらの混合
物が挙げられる。これらのポリオレフィン樹脂は、ツィ
ーグラー触媒を用いて製造された樹脂であっても、ま
た、メタロセン触媒の如きシングルサイト触媒を用いて
製造された樹脂であってもよい。これらの内、ポリエチ
レン系樹脂が好ましく、エチレン−α−オレフィン共重
合体である線型低密度ポリエチレン樹脂、及び低密度ポ
リエチレンが最も好ましい。また、フィルムの成形性、
延伸性等を考慮すると、ポリオレフィン樹脂のメルトイ
ンデックスは、0.5〜5g/10min程度であるこ
とが好ましい。
【0019】無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシ
ウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸バリウム、
水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、
酸化マグネシウム、酸化チタン、シリカ、タルク等が挙
げられ、これらの内、硫酸バリウム及び炭酸カルシウム
が好ましい。
ウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸バリウム、
水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、
酸化マグネシウム、酸化チタン、シリカ、タルク等が挙
げられ、これらの内、硫酸バリウム及び炭酸カルシウム
が好ましい。
【0020】ポリオレフィン樹脂と無機充填剤との組成
比は、フィルムの成形性、延伸性、得られるフィルムの
通気性、透湿性等に影響を及ぼす。無機充填剤の量が少
ないと、ポリオレフィン樹脂と無機充填剤との界面剥離
によって得られる隣接したボイド同士が連通しなくなり
良好な通気性、透湿性等を有する多孔性フィルムが得ら
れない。また、無機充填剤の量が多いと、フィルム成形
する場合に成形不良を生じたり、延伸性が低下して十分
な延伸が行えなくなるので好ましくない。かかる観点か
ら、ポリオレフィン樹脂と無機充填剤との組成比は、ポ
リオレフィン樹脂が25〜70重量%、無機充填剤が7
5〜30重量%であることが好ましい。更に好ましく
は、ポリオレフィン樹脂が30〜60重量%、無機充填
剤が70〜40重量%である。無機充填剤の平均粒径は
20μm以下のものが好ましく、更に好ましくは10μ
m以下であり、0.5〜5μmのものが最も好ましい。
比は、フィルムの成形性、延伸性、得られるフィルムの
通気性、透湿性等に影響を及ぼす。無機充填剤の量が少
ないと、ポリオレフィン樹脂と無機充填剤との界面剥離
によって得られる隣接したボイド同士が連通しなくなり
良好な通気性、透湿性等を有する多孔性フィルムが得ら
れない。また、無機充填剤の量が多いと、フィルム成形
する場合に成形不良を生じたり、延伸性が低下して十分
な延伸が行えなくなるので好ましくない。かかる観点か
ら、ポリオレフィン樹脂と無機充填剤との組成比は、ポ
リオレフィン樹脂が25〜70重量%、無機充填剤が7
5〜30重量%であることが好ましい。更に好ましく
は、ポリオレフィン樹脂が30〜60重量%、無機充填
剤が70〜40重量%である。無機充填剤の平均粒径は
20μm以下のものが好ましく、更に好ましくは10μ
m以下であり、0.5〜5μmのものが最も好ましい。
【0021】無機充填剤は、ポリオレフィン樹脂との分
散性を向上させるために表面処理が施されたものが好ま
しい。表面処理剤としては、無機充填剤の表面を被覆す
ることにより、その表面を疎水化できるものが好まし
く、例えば、ステアリン酸、ラウリン酸等の高級脂肪酸
またはそれらの金属塩等を挙げることができる。
散性を向上させるために表面処理が施されたものが好ま
しい。表面処理剤としては、無機充填剤の表面を被覆す
ることにより、その表面を疎水化できるものが好まし
く、例えば、ステアリン酸、ラウリン酸等の高級脂肪酸
またはそれらの金属塩等を挙げることができる。
【0022】本発明の多孔性フィルムは、ポリオレフィ
ン樹脂及び無機充填剤を含む樹脂組成物に、更に第3成
分として、脱水ヒマシ油(a)及び硬化ヒマシ油(b)
の両成分を特定量含むことに特徴がある。脱水ヒマシ油
(a)及び硬化ヒマシ油(b)の添加量は、ポリオレフ
ィン樹脂と無機充填剤との分散性、フィルムの成形性、
厚みの均一性、延伸性、柔軟性、及び接着テープとの接
着力等に影響を及ぼす。
ン樹脂及び無機充填剤を含む樹脂組成物に、更に第3成
分として、脱水ヒマシ油(a)及び硬化ヒマシ油(b)
の両成分を特定量含むことに特徴がある。脱水ヒマシ油
(a)及び硬化ヒマシ油(b)の添加量は、ポリオレフ
ィン樹脂と無機充填剤との分散性、フィルムの成形性、
厚みの均一性、延伸性、柔軟性、及び接着テープとの接
着力等に影響を及ぼす。
【0023】脱水ヒマシ油(a)の添加量が少ないと、
ポリオレフィン樹脂と無機充填剤との良好な分散性が得
られず、特に低倍率においては均一な延伸が困難となり
均一に延伸されたフィルムが得難くなり、さらに、フィ
ルムの厚みの均一性が低下する。また、得られるフィル
ムが柔軟性の乏しいものとなり好ましくない。逆にその
添加量が多いと、フィルムの成形性が低下して成形が不
安定になり、連続生産性及びフィルムの厚みの均一性が
低下する傾向を示し、また、接着テープとの接着力が経
時的に低下する傾向を示す。かかる点を考慮すると、脱
水ヒマシ油(a)の添加量は、ポリオレフィン樹脂及び
無機充填剤を含む樹脂組成物100重量部に対し0.5
〜10重量部とする。
ポリオレフィン樹脂と無機充填剤との良好な分散性が得
られず、特に低倍率においては均一な延伸が困難となり
均一に延伸されたフィルムが得難くなり、さらに、フィ
ルムの厚みの均一性が低下する。また、得られるフィル
ムが柔軟性の乏しいものとなり好ましくない。逆にその
添加量が多いと、フィルムの成形性が低下して成形が不
安定になり、連続生産性及びフィルムの厚みの均一性が
低下する傾向を示し、また、接着テープとの接着力が経
時的に低下する傾向を示す。かかる点を考慮すると、脱
水ヒマシ油(a)の添加量は、ポリオレフィン樹脂及び
無機充填剤を含む樹脂組成物100重量部に対し0.5
〜10重量部とする。
【0024】一方、硬化ヒマシ油(b)の添加量が多い
と、得られるフィルムの柔軟性が悪く、硬いフィルムと
なってしまう。逆に少な過ぎると、ポリオレフィン樹脂
と無機充填剤との良好な分散性が得られず、特に低倍率
における均一な延伸が困難となり、均一に延伸されたフ
ィルムが得難くなる。さらに、厚みの均一性が低下する
傾向を示す。かかる点を考慮すると、硬化ヒマシ油
(b)の添加量は、ポリオレフィン樹脂及び無機充填剤
を含む樹脂組成物100重量部に対し0.01〜5重量
部にする。好ましくは0.1〜5重量部である。
と、得られるフィルムの柔軟性が悪く、硬いフィルムと
なってしまう。逆に少な過ぎると、ポリオレフィン樹脂
と無機充填剤との良好な分散性が得られず、特に低倍率
における均一な延伸が困難となり、均一に延伸されたフ
ィルムが得難くなる。さらに、厚みの均一性が低下する
傾向を示す。かかる点を考慮すると、硬化ヒマシ油
(b)の添加量は、ポリオレフィン樹脂及び無機充填剤
を含む樹脂組成物100重量部に対し0.01〜5重量
部にする。好ましくは0.1〜5重量部である。
【0025】脱水ヒマシ油(a)と硬化ヒマシ油(b)
との配合比は、得られる多孔性フィルムの剛性、接着テ
ープとの接着力等に影響を及ぼす。すなわち、脱水ヒマ
シ油(a)の比率が低過ぎると、得られる多孔性フィル
ムの柔軟性が悪く、硬いフィルムとなる。逆に高過ぎる
と、接着強度が低下する傾向を示す。かかる観点から、
(a)及び(b)成分の合計量に対し、(a)成分20
〜95重量%にする。好ましくは30〜95重量%にす
る。
との配合比は、得られる多孔性フィルムの剛性、接着テ
ープとの接着力等に影響を及ぼす。すなわち、脱水ヒマ
シ油(a)の比率が低過ぎると、得られる多孔性フィル
ムの柔軟性が悪く、硬いフィルムとなる。逆に高過ぎる
と、接着強度が低下する傾向を示す。かかる観点から、
(a)及び(b)成分の合計量に対し、(a)成分20
〜95重量%にする。好ましくは30〜95重量%にす
る。
【0026】本発明において、脱水ヒマシ油(a)と
は、通常、リシノール酸の水酸基と水素基が抜けて二重
結合が一つ増えたオクタデカジエン酸を主成分とする脂
肪酸混合物とグリセリンとのエステルである。この脂肪
酸混合物は、9,11−オクタデカジエン酸30重量%
以上、及び、9,12−オクタデカジエン酸30重量%
以上含み、且つ、両者を合計で70重量%以上含むこと
が好ましい。
は、通常、リシノール酸の水酸基と水素基が抜けて二重
結合が一つ増えたオクタデカジエン酸を主成分とする脂
肪酸混合物とグリセリンとのエステルである。この脂肪
酸混合物は、9,11−オクタデカジエン酸30重量%
以上、及び、9,12−オクタデカジエン酸30重量%
以上含み、且つ、両者を合計で70重量%以上含むこと
が好ましい。
【0027】この脂肪酸混合物に含まれるオクタデカジ
エン酸以外の脂肪酸として、ヘキサデカン酸、オクタデ
カン酸、オクタデカエン酸等の炭素数12〜22程度の
他の脂肪酸が挙げられる。他の脂肪酸の含有量を30重
量%以下にすることが、多孔性フィルムの表面に経時に
つれてエステルがブリードアウトすることを抑制し、接
着力の低下防止する点で好ましい。オクタデカジエン酸
を主成分とする脂肪酸混合物とグリセリンとのエステル
にはモノエステル、ジエステル及びトリエステルがある
が、それらの単独物であっても、混合物であってもよ
い。トリエステルを主成分とするものが好ましい。
エン酸以外の脂肪酸として、ヘキサデカン酸、オクタデ
カン酸、オクタデカエン酸等の炭素数12〜22程度の
他の脂肪酸が挙げられる。他の脂肪酸の含有量を30重
量%以下にすることが、多孔性フィルムの表面に経時に
つれてエステルがブリードアウトすることを抑制し、接
着力の低下防止する点で好ましい。オクタデカジエン酸
を主成分とする脂肪酸混合物とグリセリンとのエステル
にはモノエステル、ジエステル及びトリエステルがある
が、それらの単独物であっても、混合物であってもよ
い。トリエステルを主成分とするものが好ましい。
【0028】本発明に使用する脱水ヒマシ油(a)は、
工業的には不乾性油であるヒマシ油を化学反応により乾
性油とすることにより製造されている。これらの市販品
としては、例えば、伊藤製油(株)製、脱水ヒマシ油、
商品名:DCO等を挙げることができる。
工業的には不乾性油であるヒマシ油を化学反応により乾
性油とすることにより製造されている。これらの市販品
としては、例えば、伊藤製油(株)製、脱水ヒマシ油、
商品名:DCO等を挙げることができる。
【0029】また、本発明において、硬化ヒマシ油
(b)とは、通常、リシノール酸の二重結合部を水素添
加し、飽和脂肪酸とした12−ヒドロキシオクタデカン
酸を主成分とする脂肪酸混合物とグリセリンとのエステ
ルである。この脂肪酸混合物中の12−ヒドロキシオク
タデカン酸の含有量は70重量%以上であることが好ま
しい。この脂肪酸混合物に含まれる他の脂肪酸としてヘ
キサデカン酸、オクタデカン酸等の炭素数12〜22程
度の脂肪酸が挙げられる。他の脂肪酸の含有量を30重
量%以下にすることが、多孔性フィルムの表面に経時に
つれてエステルがブリードアウトすることを抑制し、接
着力の低下を防止する点で好ましい。
(b)とは、通常、リシノール酸の二重結合部を水素添
加し、飽和脂肪酸とした12−ヒドロキシオクタデカン
酸を主成分とする脂肪酸混合物とグリセリンとのエステ
ルである。この脂肪酸混合物中の12−ヒドロキシオク
タデカン酸の含有量は70重量%以上であることが好ま
しい。この脂肪酸混合物に含まれる他の脂肪酸としてヘ
キサデカン酸、オクタデカン酸等の炭素数12〜22程
度の脂肪酸が挙げられる。他の脂肪酸の含有量を30重
量%以下にすることが、多孔性フィルムの表面に経時に
つれてエステルがブリードアウトすることを抑制し、接
着力の低下を防止する点で好ましい。
【0030】12−ヒドロキシオクタデカン酸を主成分
とする脂肪酸混合物とグリセリンとのエステルにはモノ
エステル、ジエステル及びトリエステルがあるが、これ
らの単独物であっても、また混合物であってもよい。ト
リエステルを主成分とするものが好ましい。
とする脂肪酸混合物とグリセリンとのエステルにはモノ
エステル、ジエステル及びトリエステルがあるが、これ
らの単独物であっても、また混合物であってもよい。ト
リエステルを主成分とするものが好ましい。
【0031】本発明に使用する硬化ヒマシ油(b)は、
工業的には不乾性油であるヒマシ油に水素添加すること
により製造されている。これらの市販品としては、例え
ば、伊藤製油(株)製、硬化ヒマシ油、商品名:カスタ
ーワックス等を挙げることができる。
工業的には不乾性油であるヒマシ油に水素添加すること
により製造されている。これらの市販品としては、例え
ば、伊藤製油(株)製、硬化ヒマシ油、商品名:カスタ
ーワックス等を挙げることができる。
【0032】脱水ヒマシ油(a)が、ポリオレフィン樹
脂及び無機充填剤を含む多孔性フィルムの表面に移行、
浮きだし等することがなく、フィルムの接着性が低下す
ることを抑制する理由は明確ではないが、精製ヒマシ油
等は不乾性油であるのに対して、オクタデカジエン酸グ
リセライドは乾性油であり、該フィルム中で空気中の酸
素を吸収して固体に変化するため、液状のままである精
製ヒマシ油等に比べて、フィルムの表面に移行し難くく
なるのではないかと推定される。
脂及び無機充填剤を含む多孔性フィルムの表面に移行、
浮きだし等することがなく、フィルムの接着性が低下す
ることを抑制する理由は明確ではないが、精製ヒマシ油
等は不乾性油であるのに対して、オクタデカジエン酸グ
リセライドは乾性油であり、該フィルム中で空気中の酸
素を吸収して固体に変化するため、液状のままである精
製ヒマシ油等に比べて、フィルムの表面に移行し難くく
なるのではないかと推定される。
【0033】また、硬化ヒマシ油(b)が、ポリオレフ
ィン樹脂及び無機充填剤を含む多孔性フィルムの表面に
移行、浮きだし等することがなく、フィルムの接着性が
低下することを抑制する理由は明確ではないが、12−
ヒドロキシステアリン酸グリセライドが常温で固体であ
るため、常温で液状である精製ヒマシ油等に比べて、フ
ィルムの表面に移行し難くくなるのではないかと推定さ
れる。
ィン樹脂及び無機充填剤を含む多孔性フィルムの表面に
移行、浮きだし等することがなく、フィルムの接着性が
低下することを抑制する理由は明確ではないが、12−
ヒドロキシステアリン酸グリセライドが常温で固体であ
るため、常温で液状である精製ヒマシ油等に比べて、フ
ィルムの表面に移行し難くくなるのではないかと推定さ
れる。
【0034】本発明の多孔性フィルムには、本発明の目
的を妨げない範囲で安定剤、酸化防止剤、着色剤、紫外
線吸収剤等の他の添加剤を添加してもよい。
的を妨げない範囲で安定剤、酸化防止剤、着色剤、紫外
線吸収剤等の他の添加剤を添加してもよい。
【0035】次いで、本発明の多孔性フィルムの製造方
法を例示する。例えば、上記ポリオレフィン樹脂、無機
充填剤、脱水ヒマシ油(a)及び硬化ヒマシ油(b)、
必要に応じてその他の添加物をヘンシェルミキサー、ス
ーパーミキサー、タンブラー型ミキサー等を用いて混合
した後、一軸または二軸スクリュー型押出機を用いて混
練してペレット化する。次いで、そのペレットをポリオ
レフィン樹脂の融点以上、好ましくは融点+20℃以
上、分解温度未満の温度において、Tダイ等が装着され
た押出成形機、円形ダイが装着されたインフレーション
成形機等の公知の成形機を用いて溶融、製膜する。場合
によってはペレット化せず直接成形機で製膜することも
できる。製膜されたフィルムは、ロール法、テンター法
等の公知の方法により、室温〜樹脂の軟化点(JIS
K−6760に規定される方法により測定した値)にお
いて、少なくとも一軸方向に延伸を行い、ポリオレフィ
ン樹脂と無機充填剤との界面剥離を起こさせることによ
り多孔性フィルムを製造する。延伸は、一段で行っても
よいし、多段階に分けて行ってもよい。延伸倍率は、延
伸時のフィルム破れ、得られるフィルムの通気性、透湿
度等に関係するので、倍率が高過ぎても低過ぎても好ま
しくない。かかる観点から、延伸倍率は少なくとも1軸
方向に1.2〜5倍であることが好ましい。さらに好ま
しくは、1.2〜4倍である。2軸延伸する場合は、最
初に機械方向、またはそれと直角をなす方向に1軸延伸
し、次いで、該方向と直角をなす方向に2軸目の延伸を
行う方法、及び、機械方向、及びそれと直角をなす方向
に同時に2軸延伸する方法がある。いずれの方法も適用
できる。また、延伸した後、必要に応じて得られた開孔
の形態を安定させるために熱固定処理を行っても良い。
熱固定処理としては、樹脂の軟化点以上、融点未満の温
度において、0.1〜100秒間熱処理する方法が挙げ
られる。
法を例示する。例えば、上記ポリオレフィン樹脂、無機
充填剤、脱水ヒマシ油(a)及び硬化ヒマシ油(b)、
必要に応じてその他の添加物をヘンシェルミキサー、ス
ーパーミキサー、タンブラー型ミキサー等を用いて混合
した後、一軸または二軸スクリュー型押出機を用いて混
練してペレット化する。次いで、そのペレットをポリオ
レフィン樹脂の融点以上、好ましくは融点+20℃以
上、分解温度未満の温度において、Tダイ等が装着され
た押出成形機、円形ダイが装着されたインフレーション
成形機等の公知の成形機を用いて溶融、製膜する。場合
によってはペレット化せず直接成形機で製膜することも
できる。製膜されたフィルムは、ロール法、テンター法
等の公知の方法により、室温〜樹脂の軟化点(JIS
K−6760に規定される方法により測定した値)にお
いて、少なくとも一軸方向に延伸を行い、ポリオレフィ
ン樹脂と無機充填剤との界面剥離を起こさせることによ
り多孔性フィルムを製造する。延伸は、一段で行っても
よいし、多段階に分けて行ってもよい。延伸倍率は、延
伸時のフィルム破れ、得られるフィルムの通気性、透湿
度等に関係するので、倍率が高過ぎても低過ぎても好ま
しくない。かかる観点から、延伸倍率は少なくとも1軸
方向に1.2〜5倍であることが好ましい。さらに好ま
しくは、1.2〜4倍である。2軸延伸する場合は、最
初に機械方向、またはそれと直角をなす方向に1軸延伸
し、次いで、該方向と直角をなす方向に2軸目の延伸を
行う方法、及び、機械方向、及びそれと直角をなす方向
に同時に2軸延伸する方法がある。いずれの方法も適用
できる。また、延伸した後、必要に応じて得られた開孔
の形態を安定させるために熱固定処理を行っても良い。
熱固定処理としては、樹脂の軟化点以上、融点未満の温
度において、0.1〜100秒間熱処理する方法が挙げ
られる。
【0036】本発明の多孔性フィルムの厚みには特に制
限はないが、通常の厚みは5〜100μm程度である。
好ましくは10〜70μmである。5μm未満ではフィ
ルムが破れ易くなり、100μmを超えるとフィルムが
硬くなり、布様のソフト感、良好な風合いを有する多孔
性フィルムとなり難いので好ましくない。
限はないが、通常の厚みは5〜100μm程度である。
好ましくは10〜70μmである。5μm未満ではフィ
ルムが破れ易くなり、100μmを超えるとフィルムが
硬くなり、布様のソフト感、良好な風合いを有する多孔
性フィルムとなり難いので好ましくない。
【0037】上記の如くして製造される本発明の多孔性
フィルムは、JIS−Z0208(40℃、90%、C
aCl2法の条件)に規定される方法で測定した透湿度
が1000〜20000g/m2・24hrの範囲にあ
る。
フィルムは、JIS−Z0208(40℃、90%、C
aCl2法の条件)に規定される方法で測定した透湿度
が1000〜20000g/m2・24hrの範囲にあ
る。
【0038】また、本発明の多孔性フィルムは、製造し
た後、長期にわたって保管、貯蔵等した場合であって
も、その表面に脱水ヒマシ油(a)及び硬化ヒマシ油
(b)が移行、浮きだすことがない。上記成分(a)及
び(b)の移行、浮きだし性を示すパラメータである接
着強度(後述する実施例に測定方法を詳述する)が少な
くとも600g/25mmであることが好ましい。少な
くとも600g/25mmの接着強度を有することによ
り、例えば、使い捨て紙オムツのバックシートとして用
いた場合、得られた紙オムツは止着テープ等により強固
に固定することが可能となるものである。また、接着強
度の上限については特に規定はないが、後述する測定方
法からフィルムの破断強度が上限となる。
た後、長期にわたって保管、貯蔵等した場合であって
も、その表面に脱水ヒマシ油(a)及び硬化ヒマシ油
(b)が移行、浮きだすことがない。上記成分(a)及
び(b)の移行、浮きだし性を示すパラメータである接
着強度(後述する実施例に測定方法を詳述する)が少な
くとも600g/25mmであることが好ましい。少な
くとも600g/25mmの接着強度を有することによ
り、例えば、使い捨て紙オムツのバックシートとして用
いた場合、得られた紙オムツは止着テープ等により強固
に固定することが可能となるものである。また、接着強
度の上限については特に規定はないが、後述する測定方
法からフィルムの破断強度が上限となる。
【0039】本発明の多孔性フィルムの剛性は80mm
以下であり、適度の柔軟性を有する。そのため、柔軟性
が要求される用途、例えば、使い捨てオムツのバックシ
ート等として好適に使用される。剛性の下限については
特に規定はないが、通常20mm程度である。
以下であり、適度の柔軟性を有する。そのため、柔軟性
が要求される用途、例えば、使い捨てオムツのバックシ
ート等として好適に使用される。剛性の下限については
特に規定はないが、通常20mm程度である。
【0040】かかる特性を有する多孔性フィルムは、適
度の通気性、透湿性、風合い、並びに、優れた機械的特
性及び経時接着性を有する。そのため、使い捨てオム
ツ、体液吸収用パッド、ベッドシーツ等の衛生材料、手
術衣、温湿布用基材等の医療用材料、ジャンパー、雨衣
等の衣料用材料、壁紙、屋根防水材、ハウスラップ等の
建築用材料、乾燥剤、除湿剤、脱酸素剤、防虫剤、使い
捨てカイロ、鮮度保持包装、食品包装等の包装材、電池
用セパレーター等の分野で好適に使用できる。優れた経
時接着性を有することから、使い捨てオムツ、体液吸収
用パッド等のように、止着テープ(感圧性接着テープ)
で装着、固定する物品の資材として、特に適する。ま
た、接着剤により他の資材と積層する際の接着性も良好
である。
度の通気性、透湿性、風合い、並びに、優れた機械的特
性及び経時接着性を有する。そのため、使い捨てオム
ツ、体液吸収用パッド、ベッドシーツ等の衛生材料、手
術衣、温湿布用基材等の医療用材料、ジャンパー、雨衣
等の衣料用材料、壁紙、屋根防水材、ハウスラップ等の
建築用材料、乾燥剤、除湿剤、脱酸素剤、防虫剤、使い
捨てカイロ、鮮度保持包装、食品包装等の包装材、電池
用セパレーター等の分野で好適に使用できる。優れた経
時接着性を有することから、使い捨てオムツ、体液吸収
用パッド等のように、止着テープ(感圧性接着テープ)
で装着、固定する物品の資材として、特に適する。ま
た、接着剤により他の資材と積層する際の接着性も良好
である。
【0041】
【実施例】以下、本発明について更に具体的に説明する
ため、以下に実施例を示す。尚、本発明はこれらの実施
例に限定されるものではない。実施例に示したメルトイ
ンデックス(以下、MIという)、透湿度、接着強度、
フィルム厚みの均一性、及び剛性は、下記方法により測
定した値である。 (1)メルトインデックス(g/10min) ASTM D−1238−57T(E)に規定される方
法により、温度190℃、荷重2160gの条件下で測
定する。 (2)透湿度(g/m2・24hr) 温度40℃、相対湿度90%において、JIS−Z02
08(CaCl2法)に規定される方法により測定す
る。 (3)接着強度(g/25mm) 多孔性フィルムの片表面に幅25mmの感圧性接着ポリ
プロピレンテープ(東洋化学(株)製、商品名:カラリ
アンPP、接着剤層付き)を、フィルムの機械方向が剥
離方向になるように貼付して試料とする。この試料を6
0℃のオーブン中に48時間放置した後、テンシロン引
張試験機(東洋ボールドウィン社製、商品名:テンシロ
ン)を用いて、JIS−Z0237に規定される180
度引き剥がし法に従って、多孔性フィルムの片表面から
ポリプロピレンテープを剥離し、その際の剥離応力を測
定する。
ため、以下に実施例を示す。尚、本発明はこれらの実施
例に限定されるものではない。実施例に示したメルトイ
ンデックス(以下、MIという)、透湿度、接着強度、
フィルム厚みの均一性、及び剛性は、下記方法により測
定した値である。 (1)メルトインデックス(g/10min) ASTM D−1238−57T(E)に規定される方
法により、温度190℃、荷重2160gの条件下で測
定する。 (2)透湿度(g/m2・24hr) 温度40℃、相対湿度90%において、JIS−Z02
08(CaCl2法)に規定される方法により測定す
る。 (3)接着強度(g/25mm) 多孔性フィルムの片表面に幅25mmの感圧性接着ポリ
プロピレンテープ(東洋化学(株)製、商品名:カラリ
アンPP、接着剤層付き)を、フィルムの機械方向が剥
離方向になるように貼付して試料とする。この試料を6
0℃のオーブン中に48時間放置した後、テンシロン引
張試験機(東洋ボールドウィン社製、商品名:テンシロ
ン)を用いて、JIS−Z0237に規定される180
度引き剥がし法に従って、多孔性フィルムの片表面から
ポリプロピレンテープを剥離し、その際の剥離応力を測
定する。
【0042】(4)フィルム厚みの均一性
多孔性フィルムから試料〔機械方向(以下、縦方向とい
う):101cm、機械方向と直角方向(以下、横方向
という):5cm〕を3枚採取し、縦方向に1cm間隔
で合計300箇所の測定点について、厚み測定機(PE
ACOCK社製、UPRIGHT DIAL GUAG
E NO.25)を用いて厚みを測定し、平均厚み
(X)、最高厚み(MAX)及び最低厚み(MIN)を
求め、〔(MAX)−(MIN)〕/(X)を算出し
て、これをフィルム厚みの均一性とする。 (5)剛性(mm) JIS−L1096に規定される方法(カンチレバー
法)に準拠して測定する。<試料の調製>幅200m
m、長さ300mm、厚み40μmのフィルムを幅25
mmの金尺に巻付けた後、金尺を抜き取る。得られた偏
平状の巻物(幅25mm、長さ300mm)を重量1k
gのローラーにより1往復押圧して試料とする。
う):101cm、機械方向と直角方向(以下、横方向
という):5cm〕を3枚採取し、縦方向に1cm間隔
で合計300箇所の測定点について、厚み測定機(PE
ACOCK社製、UPRIGHT DIAL GUAG
E NO.25)を用いて厚みを測定し、平均厚み
(X)、最高厚み(MAX)及び最低厚み(MIN)を
求め、〔(MAX)−(MIN)〕/(X)を算出し
て、これをフィルム厚みの均一性とする。 (5)剛性(mm) JIS−L1096に規定される方法(カンチレバー
法)に準拠して測定する。<試料の調製>幅200m
m、長さ300mm、厚み40μmのフィルムを幅25
mmの金尺に巻付けた後、金尺を抜き取る。得られた偏
平状の巻物(幅25mm、長さ300mm)を重量1k
gのローラーにより1往復押圧して試料とする。
【0043】実施例1
線形低密度ポリエチレン(三井石油化学工業(株)製、
商品名:ウルトゼックス2510F、密度:0.925
g/cm3、メルトインデックス(MI):1.3g/
10min)40重量部に対し、炭酸カルシウム(同和
カルファイン(株)製、商品名:SST−40、平均粒
子径:1.0μm)60重量部、脱水ヒマシ油(伊藤製
油(株)製、商品名:DCO)1.5重量部、および硬
化ヒマシ油(伊藤製油(株)製、商品名:カスターワッ
クス)1.5重量部をタンブラーミキサーにて混合した
後、タンデム型押出機を用いて200℃において均一に
混練しペレット状に加工した。このペレットをTダイが
装着された押出成形機を用いて、240℃において溶融
製膜した後、70℃に加熱した予熱ロールと延伸ロール
との間で2.0倍の延伸倍率で機械方向に一軸延伸し、
厚さ40μmの多孔性フィルムを得た。得られた多孔性
フィルムの経時後の接着強度、透湿度、厚みの均一性お
よび剛性を上記方法により測定した。得られた結果を
〔表1〕に示す。
商品名:ウルトゼックス2510F、密度:0.925
g/cm3、メルトインデックス(MI):1.3g/
10min)40重量部に対し、炭酸カルシウム(同和
カルファイン(株)製、商品名:SST−40、平均粒
子径:1.0μm)60重量部、脱水ヒマシ油(伊藤製
油(株)製、商品名:DCO)1.5重量部、および硬
化ヒマシ油(伊藤製油(株)製、商品名:カスターワッ
クス)1.5重量部をタンブラーミキサーにて混合した
後、タンデム型押出機を用いて200℃において均一に
混練しペレット状に加工した。このペレットをTダイが
装着された押出成形機を用いて、240℃において溶融
製膜した後、70℃に加熱した予熱ロールと延伸ロール
との間で2.0倍の延伸倍率で機械方向に一軸延伸し、
厚さ40μmの多孔性フィルムを得た。得られた多孔性
フィルムの経時後の接着強度、透湿度、厚みの均一性お
よび剛性を上記方法により測定した。得られた結果を
〔表1〕に示す。
【0044】実施例2〜7、9〜12、比較例1〜9
線型低密度ポリエチレン、炭酸カルシウム、脱水ヒマシ
油、硬化ヒマシ油、及びその他の添加剤(第三成分)の
配合割合(重量部)、並びに、延伸倍率を〔表1〕また
は〔表2〕に示すように変更した以外、実施例1と同様
にして多孔性フィルムを製造した。尚、実施例7におい
ては、無機充填剤として、硫酸バリウム(バライト工業
(株)製、商品名:HD、平均粒径:0.95μm)を
用いた。得られた多孔性フィルムの各特性を実施例1と
同様にして評価し、得られた結果を〔表1〕及び〔表
2〕に示す。
油、硬化ヒマシ油、及びその他の添加剤(第三成分)の
配合割合(重量部)、並びに、延伸倍率を〔表1〕また
は〔表2〕に示すように変更した以外、実施例1と同様
にして多孔性フィルムを製造した。尚、実施例7におい
ては、無機充填剤として、硫酸バリウム(バライト工業
(株)製、商品名:HD、平均粒径:0.95μm)を
用いた。得られた多孔性フィルムの各特性を実施例1と
同様にして評価し、得られた結果を〔表1〕及び〔表
2〕に示す。
【0045】実施例8
低密度ポリエチレン(三井石油化学工業(株)製、商品
名:ミラソンF312、密度:0.925g/cm3、
メルトインデックス(MI):2g/10min)を用
いた以外、実施例1と同様にして多孔性フィルムを製造
した。得られた多孔性フィルムの各特性を実施例1と同
様にして評価し、得られた結果を〔表1〕に示す。
名:ミラソンF312、密度:0.925g/cm3、
メルトインデックス(MI):2g/10min)を用
いた以外、実施例1と同様にして多孔性フィルムを製造
した。得られた多孔性フィルムの各特性を実施例1と同
様にして評価し、得られた結果を〔表1〕に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【発明の効果】本発明により提供される多孔性フィルム
は、風合い、透湿性、厚みの均一性等は従来品と同等に
維持しつつ、第3成分として添加した脱水ヒマシ油
(a)および硬化ヒマシ油(b)が多孔性フィルムの表
面に移行、浮きだしすることがないため、経時による接
着強度等が低下することがない。そのため、衛生材料、
医療用材料、衣料用材料、建築材料、包装材料等の分野
において好適に使用される。特に、使い捨てオムツ等の
如き、止着テープ等を用いて固定、装着する製品の資材
として好適に使用することができる。さらに、接着剤を
用いて他の資材と積層する用途にも適する。
は、風合い、透湿性、厚みの均一性等は従来品と同等に
維持しつつ、第3成分として添加した脱水ヒマシ油
(a)および硬化ヒマシ油(b)が多孔性フィルムの表
面に移行、浮きだしすることがないため、経時による接
着強度等が低下することがない。そのため、衛生材料、
医療用材料、衣料用材料、建築材料、包装材料等の分野
において好適に使用される。特に、使い捨てオムツ等の
如き、止着テープ等を用いて固定、装着する製品の資材
として好適に使用することができる。さらに、接着剤を
用いて他の資材と積層する用途にも適する。
フロントページの続き
(72)発明者 榎本 敏行
愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地
三井東圧化学株式会社内
(56)参考文献 特開 平7−118431(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C08J 9/00 - 9/42
C08L 1/00 - 101/16
Claims (16)
- 【請求項1】 ポリオレフィン樹脂25〜70重量%及
び無機充填剤75〜30重量%を含む樹脂組成物から得
られたフィルムを少なくとも一軸方向に延伸した多孔性
フィルムであって、該樹脂組成物が、ポリオレフィン樹
脂及び無機充填剤の合計100重量部に対して、脱水ヒ
マシ油(a)を0.5〜10重量部、硬化ヒマシ油
(b)を0.01〜5重量部を含み、且つ、(a)及び
(b)成分の合計量に対し(a)成分が20〜95重量
%であることを特徴とする多孔性フィルム。 - 【請求項2】 ポリオレフィン樹脂が、線型低密度ポリ
エチレン及び低密度ポリエチレンから選ばれた少なくと
も1種の樹脂である請求項1記載の多孔性フィルム。 - 【請求項3】 無機充填剤が、炭酸カルシウム及び硫酸
バリウムから選ばれた少なくとも1種の化合物である請
求項1記載の多孔性フィルム。 - 【請求項4】 脱水ヒマシ油(a)が、9,11−オク
タデカジエン酸30重量%以上及び9,12−オクタデ
カジエン酸30重量%以上、且つ、両酸を合計で70重
量%以上含む脂肪酸混合物とグリセリンとのエステルで
ある請求項1記載の多孔性フィルム。 - 【請求項5】 硬化ヒマシ油(b)が、12−ヒドロキ
シオクタデカン酸を70重量%以上含む脂肪酸混合物と
グリセリンとのエステルである請求項1記載の多孔性フ
ィルム。 - 【請求項6】 延伸倍率が1.2〜5倍である請求項1
記載の多孔性フィルム。 - 【請求項7】 多孔性フィルムの透湿度が1000〜2
0000g/m2・24hrである請求項1記載の多孔
性フィルム。 - 【請求項8】 多孔性フィルムの接着強度が少なくとも
600g/25mm、剛性が80mm以下である請求項
1記載の多孔性フィルム。 - 【請求項9】 ポリオレフィン樹脂25〜70重量%及
び無機充填剤75〜30重量%を含む樹脂組成物から得
られたフィルムを少なくとも一軸方向に延伸する多孔性
フィルムの製造方法であって、該樹脂組成物が、ポリオ
レフィン樹脂及び無機充填剤の合計100重量部に対し
て、脱水ヒマシ油(a)0.5〜10重量部、及び、硬
化ヒマシ油(b)0.01〜5重量部を含み、且つ、
(a)及び(b)成分の合計量に対し(a)成分が20
〜95重量%であることを特徴とする多孔性フィルムの
製造方法。 - 【請求項10】 ポリオレフィン樹脂が、線型低密度ポ
リエチレン及び低密度ポリエチレンから選ばれた少なく
とも1種の樹脂である請求項9記載の多孔性フィルムの
製造方法。 - 【請求項11】 無機充填剤が、炭酸カルシウム及び硫
酸バリウムから選ばれた少なくとも1種の化合物である
請求項9記載の多孔性フィルムの製造方法。 - 【請求項12】 脱水ヒマシ油(a)が、9,11−オ
クタデカジエン酸30重量%以上、及び、9,12−オ
クタデカジエン酸30重量%以上、且つ、両酸を合計で
70重量%以上含む脂肪酸混合物とグリセリンとのエス
テルである請求項9記載の多孔性フィルムの製造方法。 - 【請求項13】 硬化ヒマシ油(b)が、12−ヒドロ
キシオクタデカン酸を70重量%以上含む脂肪酸混合物
とグリセリンとのエステルである請求項9記載の多孔性
フィルムの製造方法。 - 【請求項14】 延伸倍率が1.2〜5倍である請求項
9記載の多孔性フィルムの製造方法。 - 【請求項15】 多孔性フィルムの透湿度が1000〜
20000g/m2・24hrである請求項9記載の多
孔性フィルムの製造方法。 - 【請求項16】 多孔性フィルムの接着強度が少なくと
も600g/25mm、剛性が80mm以下である請求
項9記載の多孔性フィルムの製造方法。
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- 1996-12-10 JP JP32998196A patent/JP3468649B2/ja not_active Expired - Fee Related
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