JP3467381B2 - 炭化けい素ダイオード - Google Patents
炭化けい素ダイオードInfo
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Description
た半導体装置に係り、特に大電流を高速スイッチするた
めの電力用ダイオードやトランジスタと組合わせて使用
するのに好適な炭化けい素ダイオードに関する。
は、スイッチング素子と共に整流用、転流用、或いは還
流路形成用などのための電力用ダイオードが使用され
る。図4は、電圧型インバータの主回路の一例を示した
もので、スイッチング素子となる6個のパワートランジ
スタ101(Tr1)〜106(Tr6)には、それぞれ還流
用ダイオード111(D1)〜116(D6)が逆並列に設
けられ、入力端子221、222間に供給されている直
流電力を3相交流電力に変換して負荷となる誘導電動機
120(IM)に供給するようになっているものである。
機120側から還流電流が流れているときにトランジス
タ102がオンすると、このダイオード111には逆回
復モードが発生するが、このときのダイオード111の
電流IDと電圧VD、それにトランジスタ102の電流I
Tと電圧VTは、それぞれ図5に示すようになる。
Dは、時点t0でのトランジスタ102のターンオンによ
り、このトランジスタ102の電流ITの変化率dI/d
t と反対方向に同じ傾きで電流値IFから減少し、逆回
復する。このとき、トランジスタ102には、ダイオー
ド111の逆回復電流Irrが重畳されてしまうため、そ
のターンオン損失は、トランジスタ単体での動作の場合
よりも大きくなる。
電流変化率dI/dt により、インバータ回路中に存在
している寄生インダクタンスLで誘導される電圧がダイ
オード111の逆バイアス電圧に重畳されてしまうが、
このときの電圧がダイオード111やトランジスタ10
1の阻止電圧を超えてしまうと、これらの素子が破壊さ
れてしまう。そして、これらの難点を解決するには、ダ
イオードの逆回復電流Irrを小さな値に抑え、また逆回
復電流の変化率dIr/dt を小さくする必要がある。
ードとしては、図6(a)に示すようなpn-n+ 構造のダ
イオードが一般に用いられているが、上記したように逆
回復特性の改善が望まれる場合のダイオードとしては、
従来から同図(b)に示すショットキーダイオードが知ら
れている。なお、ここで、n- は低不純物濃度のn型
層、n+ は高不純物濃度のn型層を表わす。図6(a)、
(b)に示したダイオードは、例えば低抵抗(高不純物濃
度)のn+ 半導体基板3上に、耐圧を考慮して低不純物
濃度のn型層2をエピタキシャル成長により堆積した
後、高不純物濃度p+ 型領域1、又は高不純物濃度p+
型層からなるガードリング領域8を形成させ、絶縁層6
とアノード電極4を設けて作られている。なお、5はカ
ソード電極である。
電流特性を示したもので、ID(a)が図6(a)に示したダ
イオードの電流特性で、ID(b)が図6(b)に示したショ
ットキーダイオードの電流特性であり、この図7から明
らかなように、図6(b)のショットキーダイオードは、
図6(a)に示したpn-n+ 構造のダイオードに比して逆
回復電流Irrが少く、従ってスイッチング性能が向上し
ていることが判るが、以下に説明するように、順方向特
性が犠牲になってしまう。
順方向バイアスされたとき、高不純物濃度p+ 型領域1
から低不純物濃度n型層2に、少数キャリアであるホー
ルの注入が起こる。そして、この注入されたホールによ
り高抵抗層である低不純物濃度n型層2内で伝導度変調
が生じ、順方向導通時の導電度が改善され、順方向抵抗
の低下が得られる。
は、金属と半導体との接触によりダイオード特性を得も
のであり、従って多数キャリアが整流特性を支配する。
このため、少数キャリアに起因するキャリアの蓄積効果
がなく、その結果、高速応答特性が得られるのである
が、反面、少数キャリアの注入がないため、伝導度変調
が起こらず、順方向抵抗の低下が得られないのである。
イオードの順方向電圧が3Vであるのに対して、同じく
ショットキーダイオードでは約300Vとなるので、こ
の場合、pn-n+ 構造のダイオードでは、伝導度変調
により抵抗が約二桁低下したことになる。
いている限り、ショットキーダイオードの順方向導通時
の抵抗を低減することは不可能であり、このため、近
年、シリコン以外の半導体材料として炭化けい素が注目
を集めている。炭化けい素(シリコンカーバイド)は、最
大電界強度が、シリコンに比して一桁以上大きく、順方
向導通時の抵抗は約二桁低減できるので、高耐圧素子に
最適と考えられている。
キーダイオードの順方向電圧は約2Vで、シリコンのp
n-n+構造のダイオードの3Vより低くなる。従って、
炭化けい素でショットキーダイオードを形成することに
より、逆回復特性と順方向特性を共に改善することがで
きる。しかし、ショットキーダイオードには逆方向電流
が大きく、温度特性が悪いという難点がある。
逆方向電流を軽減し、温度特性を改善するためには、バ
リアハイトの高いバリアメタルを使用すればよい。しか
し、バリアハイトの高いバリアメタルを使用すると、順
方向立ち上がり電圧が高くなり、順方向損失が増大して
しまう。このように、ショットキーダイオードの順方向
特性と逆方向特性の間にはトレードオフの関係があるた
め、バリアハイトを制御して特性を改善するには限界が
あった。
体とメタル界面の電界強度が増加すると、ショットキー
バリアハイトが低下するというショットキー効果があ
り、このため、ショットキーダイオードを高耐圧化した
場合、漏れ電流が増加するという本質的な問題があり、
従って、ショットキーダイオードの特性を向上させるた
めには、バリアハイトの小さいバリアメタルを使用し、
逆方向漏れ電流が増加しないようにショットキー接合界
面の電界強度を緩和させる必要があった。
善するための方法として、ショットキーダイオードの周
囲にpn接合を配置し、ダイオードに逆バイアスを印加
したとき、ショットキー接合界面に前記pn接合から空
乏層を伸ばし、ショットキー接合界面の電界強度を緩和
させ、逆方向電流を低減させる方法がいくつか提案され
ている。
6015号公報により提案されているショットキーダイ
オードについて、図2により説明する。この図2に示す
ショットキーダイオードは、まず図6の従来例と同じ
く、カソード電極5を備えた低抵抗のn+ 半導体基板3
上に、エピタキシャル成長により耐圧を考慮して低不純
物濃度のn型層2を形成する。
所定の深さLP を有する複数の高不純物濃度p+ 型領域
1Aを所定の間隔WS で設け、さらに、これらn型層2
の表面とp+ 型領域1Aの露出面を含む全面にアノード
電極4を設け、これにより、低不純物濃度n型層2とア
ノード電極4の接合部分にショットキー接合が形成さ
れ、さらに、このショットキー接合とp+ 型領域1Aの
電気的な接続がアノード電極4により得られるようにし
たものである。
れた間隔WS は、ショットキー接合に逆バイアスが印加
されたとき、高不純物濃度p+ 型領域1Aから低不純物
濃度のn型層2に拡がって形成される空乏層が充分ピン
チオフするような寸法に設定してあり、これにより、逆
バイアスが印加されたとき、高不純物濃度p+ 型領域1
Aと低不純物濃度n型層2で形成されるpn接合から低
不純物濃度n型層2内に拡がる空乏層が現れ、これがシ
ョットキー接合直下のキャリアを排除する働きが得られ
るようにしてある。
ドによれば、ショットキー接合直下のキャリアが排除さ
れることにより、ショットキー接合界面の電界強度を緩
和する働きが得られ、この結果、逆方向電流を低減させ
ることができるので、順方向電流を制限することによ
り、pn接合を流れる電流が減少し、少数キャリアの蓄
積効果を抑え、高速で動作させることができる。
域1Aは、ガードリングとしての機能も果たし、それに
よる効果も得ることができる。さらに、この図2のショ
ットキーダイオードによれば、このp+ 型領域1Aの間
隔WS を狭くし、或いは深さLP を大きくすることによ
り、より一層の電界緩和効果が期待できる。
ョットキーダイオードは、順方向電圧の増加について配
慮がされておらず、損失が多くなってしまうという問題
があった。すなわち、従来技術によるダイオードにおい
ては、図2で説明したように、複数のp+ 型領域1Aが
n型層2の表面に設けてあるので、その分、n型層2と
アノード電極4の接合部分で形成されているショットキ
ー接合の面積が減少し、つまり順方向電流通路が狭ま
り、この結果、順方向抵抗が増え、順方向電圧が大きく
なってしまうのである。
ダイオードでは、高速動作性能を上げるためには、p+
型領域1Aの間隔WS を狭くし、その深さLP を大きく
する必要があり、この結果、さらに実効ショットキー面
積の減少と、狭くなった電流経路の延長がもたらされ、
さらなる直列抵抗の増加を引き起こし、結果的に順方向
導通時の抵抗を増加させてしまうことになる。
ために、低不純物濃度n型層2の不純物濃度を高める方
法が考えられるが、この場合には、同程度の電界緩和効
果を得るためには、さらにp+ 型領域1Aの間隔WS を
狭くする必要が生じてしまうので、やはり順方向電圧の
増加は免れない。
方向導通時の損失抑制が両立でき、高速応答が可能で低
損失のダイオードを提供することにある。
からなる第一導電型高抵抗層の表面に、所定の間隔をお
いて選択的に少なくとも2個の第二導電型低抵抗領域を
有し、前記第一導電型高抵抗層の表面と第二導電型低抵
抗領域の表面に金属層を形成してアノード電極としたダ
イオードにおいて、前記第二導電型低抵抗領域の断面
を、これら第二導電型低抵抗領域相互間の間隔が前記第
一導電型高抵抗層の表面から所定距離内側の位置で最小
値になるような形状にした上で、前記第二導電型低抵抗
領域の前記第一導電型高抵抗層表面に露出する部分の不
純物濃度が、該第二導電型低抵抗領域内での不純物濃度
の内の最小不純物濃度よりも高い濃度になるようにして
達成される。
に挾まれた第一導電型高抵抗層の表面積が増加するの
で、導通面積が増大し、導通時の抵抗が軽減して、順方
向特性が改善される。一方、逆方向特性については、耐
圧、逆方向電流とも従来構造と同等に維持される。
体基板表面の近傍における第二導電型低抵抗領域を高不
純物濃度p型領域とし、第一導電型高抵抗層を低不純物
濃度n型層とすると、これらの間に形成されるpn接合
は、低不純物濃度n型領域と高不純物濃度p型層1が同
電位であるため、低不純物濃度n型領域に拡がる空乏層
は拡散電位によって決まり、それ以上には拡がりにく
い。
S が最も狭くなる位置が表面にある図2の従来技術の場
合にも、逆バイアス印加時、高濃度p型領域1と低不純
物濃度n型領域2からなるpn接合より低不純物濃度n
型領域2に拡がる空乏層は半導体基板表面より内側で接
触する。
は最も高くなるので、この点より表面側の高不純物濃度
p型領域1は逆方向特性に与える影響が少ない。従っ
て、逆方向特性については、耐圧、逆方向電流とも従来
技術の場合と同等に維持されるのである。
の分野で上記課題が顕在化することはなかった。その理
由として、100Vを超えるような高耐圧のショットキ
ーダイオードはシリコンでは順方向導通時の抵抗が大き
いため、現実的ではないことが挙げられる。
ても、高速、低損失ダイオードとしてショットキー接合
と、pn接合を交互に配設したダイオードは多数提案さ
れている。しかし、その動作原理はシリコンと炭化けい
素では大きく異なる。
p型領域1からホールの注入があるので、高不純物濃度
p型領域1の存在はデッドスペースとはならない。しか
して、炭化けい素の場合には、pn接合を挾んで電流が
流れないので、高不純物濃度p型領域1の存在が順方向
電流の流通に対してデッドスペースになってしまう。
けい素のpn接合立ち上り電圧は約3Vで、シリコンの
約0.5Vに比してかなり高い。従って、炭化けい素の
pn接合には3V以上の順バイアスが印加されないと電
流が流れない。
2に示すようなダイオードで耐圧50Vを超えるものを
作製した場合、電流密度100A/cm2 以上では、p
n接合に0.5V以上の順バイアスが印加され、高不純
物濃度p型領域1から低不純物濃度n型領域2にホール
が注入される。しかし、炭化けい素のダイオードでは、
耐圧5000V級のものでも、pn接合の順バイアスは
3V以上にならないので、pn接合を挾んでホールが注
入されることはないからである。
イオードについて、図示の実施形態例により詳細に説明
するのであるが、ここで、まず本発明の動作原理につい
て、図1の基本的な構成の一実施形態例により説明す
る。
成でも、カソード電極5を備えた低抵抗の高不純物濃度
n+ 半導体基板3上に、低不純物濃度のn型層2をエピ
タキシャル成長により設け、且つ、このn型層2の表面
に、所定の幅WP で所定の深さLP を有する複数の高不
純物濃度p+ 型領域1Aを所定の間隔WS で設け、さら
に、これらn型層2とp+ 型領域1Aの全面にアノード
電極4を設け、これにより、n型層2とアノード電極4
の接合部にショットキー接合が形成され、さらに、この
ショットキー接合とp+ 型領域1Aの電気的な接続がア
ノード電極4により得られるようにしたショットキーダ
イオードであるという点では、図2の従来技術によるダ
イオードと同じである。
構成によるショットキーダイオードが、図2の従来技術
と明確に異なっている点は、次の点にある。すなわち、
まず相違点の第1としては、その半導体部分が炭化けい
素を主成分とする半導体材料で構成されている点があ
る。
基板3は、炭化けい素に、例えばN(窒素)を不純物とし
て添加することによりn型半導体として働く材料で、そ
してp+ 型領域1Aは、例えばAl(アルミニウム)、B
(硼素)などの不純物を含むことによりp型半導体として
働く材料で、それぞれ構成されているものである。
Aの断面形状が図示のように横方向に伸びた長円形に形
成されている点にある。詳しく説明すると、p+ 型領域
1Aの断面形状を横長の長円形にした結果、それらの間
隔WS を最小にする位置がn型層2の表面から内側に所
定の距離LS 移され、これにより、p+ 型領域1Aの表
面積が、その最大の幅WP で決まる値から、長円形の側
辺の幅WP'で決まる値になるようにした点にある。
合部に形成されるショットキー接合の面積は、間隔WS
で決まる値から、間隔WS'で決まる値にされるが、この
とき(WP >WP')の関係から、(WS'>WS)の関係にな
り、ショットキー接合の面積が広くされている点が特徴
であり、これらの点で図2の従来技術と明確に異なるも
のとなっている。
けい素ダイオードは、p+ 型領域1Aとn型層2の間に
形成されるpn接合から、逆バイアス印加時にn型領域
2内に拡がる空乏層が、半導体基板表面より内側の方が
広くなる点に本件発明者が着目した結果、なし得たもの
である。
からは、p+ 型領域1Aの表面積、つまりアノード電極
4に接する面積は狭い方が良い。しかして、このp+ 型
領域1Aの表面積を狭くすると、逆バイアス印加時、シ
ョットキー接合界面の電界強度が上昇し、逆方向特性が
悪化してしまう。
面形状を横方向に伸びた長円形に作り、これにより、そ
れらの間隔WS を最小にする位置が、n型層2の表面か
ら所定の距離LS だけ内側に移るようにしたのであり、
これにより、逆方向特性に影響を与えにくい半導体基板
の表面の近傍でp+ 型領域1Aの面積が狭くなるように
し、この結果、逆方向特性を損なわずに、順方向特性の
改善が得られるようにしたものである。
例により詳細に説明する。図3は、本発明の一実施形態
例で、図1の基本構成によるものを具体化して断面構造
図として示したもので、この実施形態例の半導体基板
は、比抵抗3.9×10-3Ω・cm、不純物濃度2×1
018cm-3、厚さ300μmのn+ 型半導体基板3上
に、比抵抗3.9Ω・cm、不純物濃度2×1015cm
-3のエピタキシャル層からなるn型層2を厚さ50μm
に成長させたものである。
層からなるn型層2の表面に、選択イオン注入法によ
り、不純物濃度が1×1019cm-3になるようにストラ
イプ状にイオンを注入し、比抵抗が7.8×10-4Ω・
cmのp+ 型領域1Aを形成する。このとき、p+ 型領
域1Aの幅WP は約4μmで、接合深さLP は約2μ
m、そしてショットキー接合を形成する間隔WS の幅は
約4μmになるようにした。
面全面にTi(チタン)膜を電子ビーム蒸着により約20
0nm堆積してアノード電極4とし、最後にAl膜を約
1μm蒸着し、バリアメタル保護のための保護メタル層
7とした。一方、n+ 型半導体基板3の裏面にはNi
(ニッケル)を約1μmの厚さに蒸着し、シンタリング処
理してカソード電極5とし、これにより図3に示す通り
のダイオードを得た。
気特性を評価した結果は、以下の通りである。すなわ
ち、耐圧5000Vのダイオードで、逆方向電圧100
0V印加時の逆方向電流は1×10-6A/cm2、そし
て順方向電流密度50A/cm2のとき、順方向電圧
2.5Vとなった。
にイオン注入法を用いた点も特徴としている。すなわ
ち、本発明の一実施形態では、p+ 型領域1Aの断面形
状が、図1に示したように、横長の長円形に作られてい
るが、これは、炭化けい素にイオン注入法を適用してた
ことにより、始めて可能になったことであり、以下、こ
の点について詳細に説明する。
方向から見た場合の、注入されたイオンの濃度を等濃度
線81〜83として示したものである。この図8におい
て、71はマスクであり、図は、これの開口部71Aか
らn型層2の中に、矢印で示すようにイオンを打ち込ん
だ後の状態を示したもので、ここで、等濃度線81が最
も高濃度の位置を表わし、続いて等濃度線82、等濃度
線83の順でイオン濃度の低い位置を表わしている。
は何れも横長の長円形を呈していることが判るが、これ
は、注入されたイオンがマスク71の裏側まで回り込む
からであるが、このように、注入されたイオンに回り込
みが現れるのは、注入されたイオンが基板の原子に衝突
し、これによりイオンが横方向に散乱されるためであ
る。
入直後は、イオン濃度分布がこのように中央部が横方向
に膨らんだ形状をしている。しかし、シリコン基板の場
合には、欠陥回復及び不純物イオン活性化のためのアニ
ールにより、注入されていたイオンに再分布が生じるの
で、このような分布形状は保たれない。これが、炭化け
い素では、その不純物拡散係数がシリコンの1/100
00と極めて小さいことから、アニールによる再分布が
起こらず、図8に示した注入直後の形状が保たれるので
ある。
は、図2のダイオードにおける高不純物濃度p+ 型領域
1は、逆方向特性の改善の見地から深く形成する必要が
あり、このため、不純物の注入方法としては、熱拡散法
が用いられてきたが、これは以下の理由による。
ドでは、高不純物濃度p+ 型領域1の深さは約20μm
以上が必要であるが、イオン注入法では、10MeVの
高エネルギーで注入しても、注入深さは10μmであ
り、従って、約20μmの深さまで注入することは困難
である。
不純物濃度n型領域2の厚さをシリコンの約1/10に
できるため、高不純物濃度p+ 型領域1Aの深さとして
は、2μm程度で充分となる。そして、この程度の深さ
なら、2MeV程度のエネルギーでもイオン注入法によ
り形成可能なので、炭化けい素の場合になら、高不純物
濃度p+ 型領域1Aの形成にイオン注入法が適用できる
のである。
めて小さいことから、炭化けい素半導体での熱拡散法の
適用は実用的ではない。従って、本発明においては、イ
オン注入法が、高不純物濃度p+ 型領域1Aを形成する
ための最良の手段であるといえる。
ず、マスクの材料としては、レジスト、メタル、シリサ
イド、SiO2 などが知られているが、ここでは、マス
クとして以下の要件を満たすものが必要になる。まず図
1において、図示のように深い高不純物濃度p+ 型領域
1Aを形成するためには、高エネルギーでイオンを注入
する必要があるが、高エネルギーのイオンを遮蔽するた
めには厚いマスクが必要となる。
p+ 型領域1A、すなわち、その間隔WS が最小になる
位置が半導体基板表面より内側にある形状を形成するに
は、マスクの開口側壁での注入イオンの散乱を極力避け
なければならないが、このためには、マスクを薄くした
り、マスクの開口端面を、半導体基板表面に対して、で
きるだけ垂直にする必要がある。
場合には、多層レジスト法を適用するのが望ましい。多
層レジスト法によれば、容易に厚いマスクが形成でき、
且つ容易にマスクの開口側壁を半導体基板表面に対して
垂直に加工することができるからである。
加工方法を、本発明の一実施形態例に適用した場合につ
いて、図9により説明する。まず図9(a)に示すよう
に、半導体基板(低不純物濃度n型層2)の表面に有機膜
72、無機中間層73、レジスト74の積層構造を形成
する。ここで、無機中間層73は、有機膜72とレジス
ト74が混合してしまうのを避けるために用いている。
よりレジスト74を加工し、続いて同図(c)に示すよう
に、レジスト74をマスクとしてエッチングし、無機中
間層73を加工する。最後に、図9(d)に示すように、
レジスト74と無機中間層73をマスクにして、O2−
RIEによるドライエッチングを行い、有機膜72にパ
ターンを形成して、最終的ににマスク71を得るのであ
る。ここで、有機膜72としては、例えばポリイミド
(PIQ、日立化成製)を用いれば良い。
説明する。シリサイドは、イオンに対する遮蔽効果が大
きいことから、マスクを薄くすることができ、この結
果、マスク開口側壁での注入イオンの散乱を充分に抑制
できる。また、炭化けい素では、イオンを高温で注入す
ることにより、注入時の欠陥が低減できるという報告が
されており、従って、マスクの材料に耐熱性があれば、
高温でのイオン注入が可能になる。
く、薄くてもイオンの遮蔽効果が大きく、かつ、イオン
注入後の除去が容易なマスクを本発明の一実施形態例に
適用した場合について、図10により説明する。図10
において、ここでは、マスクを、窒化けい素75の上に
高融点金属シリサイド76を積層した構造としている。
ここで、まず高融点金属シリサイド76により、充分な
耐熱性と遮蔽効果を得ることができる。次に、この高融
点金属シリサイド76が半導体基板(低不純物濃度n型
層2)と接触する部分には窒化けい素75を設け、これ
によりイオン注入後のマスクの除去が容易に行えるよう
にしている。なお、ここでの高融点金属シリサイドとし
ては、タングステンシリサイド、モリブデンシリサイド
などがある。
明する。まず図11は、アノード電極4と高不純物濃度
p+ 型領域1Aの接触抵抗を低減するため、p+ 型領域
1Aの表面でアノード電極4に接触する部分を、さらに
高い不純物濃度のp++ 型領域9にした一実施形態例の
断面構造図である。
り、一段階のイオン注入では表面濃度が小さくなってい
る。そこで、この後、同じマスクを用い、第一段階での
イオン注入時に比して低エネルギーで、再度、p型不純
物をイオン注入することにより、p+ 型領域1A内にp
++ 型領域9を形成させることができる。
極4に対する接触抵抗の低減のためであるから、浅い接
合で十分である。
第一段階のときと同じでも良く、異なっていても良い。
次に、図12は、さらに順方向特性が改善できるように
したショットキーダイオードの一実施形態を示す断面構
造図で、この図12の実施形態例が特徴とするところ
は、高不純物濃度p+ 型領域1Aの断面形状が、長円形
ではなくて、下側に拡がっている略台形にしてあり、こ
れにより、p+ 型領域1A間に設けてある間隔WSが最
も小さくなる位置が、図1の実施形態例の場合よりも基
板内部に移されているところにある。
濃度n型層2の間に形成されたpn接合から低不純物濃
度n型領域2に拡がる空乏層は、基板表面から内側にい
くほど広くなる。そこで、図12に示すように、p+ 型
領域1Aの断面形状を略台形にすることにより、空乏層
は最も広い位置で接触することになる。従って、この図
12の実施形態例によれば、p+ 型領域1Aの間隔WS
を、さらに広くすることができ、この結果、順方向導通
時の直列抵抗を軽減することができ、順方向特性の改善
が得られるのである。
台形の高不純物濃度p+ 型領域1Aを形成する方法の一
実施形態例である。まず、図13の(a)に示すように、
マスク71を用い、第一段階として、p型不純物のイオ
ン注入により、低不純物濃度n型層2の表面にイオン注
入領域11を形成する。このとき、イオン注入時のマス
ク71の開口側壁が基板表面に対して直角に近いもので
あれば、第一段階でのイオン注入領域11の形状は横方
向散乱の効果を反映して、横方向に最も膨らんだ位置は
基板内部になる。
ときよりも高エネルギーで、同じくイオンを注入し、第
二段階でのイオン注入領域12を形成する。このとき、
横方向への散乱の強さは、注入されたイオンと基板の原
子との衝突によるエネルギー損失で決まり、注入エネル
ギーが増加するに従い、原子同士の衝突によるエネルギ
ー損失は単調に増えるので、横方向散乱距離は大きくな
る。
を、注入エネルギーを変えて多段階にわたり注入するこ
とにより、図13(c)に示すように、略台形をしたイオ
ン注入領域13を形成することができる。またこのとき
の原子同士の衝突によるエネルギー損失は、質量の重い
元素ほど大きくなるから、重い元素ほど下が膨らんだ形
状になる。従って、イオンの種類を選ぶことにより、か
なりの自由度をもって、略台形をしたイオン注入領域1
3を形成することができる。
より明確に説明するため、従来技術によるダイオードと
本発明のダイオードの特性をシミュレーションした結果
について説明する。図14は、横軸に耐圧をとり、縦軸
には電流密度が50A/cm2のときの順方向電圧をと
って、シミュレーションけを示した特性図で、この図か
ら明らかなように、耐圧5kVで比較すると、従来技術
によるダイオードでは、順方向電圧が3.5Vとなるの
に対して、本発明のダイオードでは、2.5Vの順方向
電圧となり、従って、本発明のダイオードによれば、
1.0Vの順方向電圧の低減が得られることになる。
方向電圧3.5Vの内訳は、半導体基板表面から高不純
物濃度p+ 型領域1の深さまでが2.3V、低不純物濃
度n型領域2内が1.2Vとなる。一方、本発明のダイ
オードでの順方向電圧2.5Vの内訳は、半導体基板表
面から高不純物濃度p+ 型領域1Aの深さまでが1.3
V、低不純物濃度n型領域2内が1.2Vとなる。
+ 型領域1A1と低不純物濃度n型層2の間のpn接合
から低不純物濃度n型層2に拡がる空乏層による直列抵
抗による電圧降下を2.3Vから1.3Vに低減できる
ことになる。
いて説明する。MOSFETなどのユニポーラ型スイッ
チングデバイスに、本発明のダイオードを逆並列接続し
て使用すれば、スイッチングデバイスとダイオードが共
にユニポーラ型であることから、高速動作が可能にな
る。しかし、そのため、MOSFETチップとダイオー
ドチップとを同一モジュール内に組み込み、導線をポン
ディングしてチップ間を接続したのでは、モジュール寸
法が大きくなる。また、この場合には、数多くの接続導
線がモジュール内に張り巡らされることになり、接続断
線など、信頼性の面でも問題が生じてしまう。
プ内にダイオードを集積することにより解決でき、図1
5は、このようにした場合の本発明の一実施形態例で、
本発明によるダイオードを用いた逆導通型MOSFET
の断面構造図であり、図15(a)はその縦断面図、同図
(b)はその平面図である。
ース領域、31はn型ソース領域、33は絶縁ゲート電
極、34はソース電極、35はドレイン電極、36はゲ
ート電極絶縁層であり、また、37はMOSFET領域
を、そして38はダイオード領域をそれぞれ表してい
る。なお、低不純物濃度n型層2と高不純物濃度n+ 半
導体基板3は、図1の実施形態例と同じであるが、ここ
で低不純物濃度n型層2は、n型ドリフト層を形成して
いる。
隔を置いてp型ベース領域32が形成され、それらp型
ベース領域32の中の中央部分にn型ソース領域31が
形成される。1素子のp型ベース領域32とそれに隣合
う他のベース領域32を橋絡するように絶縁ゲート電極
33が設けられ、この絶縁ゲート電極33の周囲はゲー
ト電極絶縁層36により隣接部材と電気的に絶縁されて
いる。
34が形成され、このソース電極34の両端部は、p型
ベース領域32とn型ソース領域31にそれぞれ導電接
触しており、これにより、MOSFET領域37が形成
されている。
加することにより、絶縁ゲート電極33直下のp型ベー
ス領域32がn型に反転し、チャネルが形成され、n型
ソース領域31からp型ベース領域32の反転層を経て
n型ドリフト層2に電子が注入される。
ート電極33により橋絡されていない部分にある1個の
p型ベース領域32とそれに隣合う他のp型ベース領域
32との間に、所定の間隔を置いて複数個の高不純物濃
度p+ 型領域1Aが交互に配設され、これにより本発明
のダイオード領域38が形成されている。
p+ 型領域1Aの断面形状が半円形に描かれているが、
実際には、図3に示すように横長の長円形、又は図13
に示すように略台形に作られているものである。
に示すように、p型ベース領域32は四隅が丸められた
細長い矩形に作られており、このp型ベース領域32内
に、相似形をしたn型ソース領域31が設けられている
ことが判る。そして、1個のp型ベース領域32と隣接
するp型ベース領域32間に、複数個のストライプ状高
不純物濃度p+ 型領域1Aが形成されていることが判
る。
ド領域38からなる部分は、1素子MOSFETとダイ
オードとからなる単位セルを構成しており、これら単位
セルは、ストライプ状に、n型ドリフト層2内に順に一
体化して形成されているものである。
ば、各単位セルのp型ベース領域32は、MOSFET
領域37を形成するp型ベース領域32として働くと共
に、ダイオード領域38でのガードリングとしても働く
ため、MOSFETとダイオードをそれぞれ独立に形成
した場合に比して、素子全体の面積を縮小することがで
き、素子電流密度の向上が得られる。
を、逆導通型静電誘導トランジスタに組合わせた場合の
一実施形態例で、図16(a)はその縦断面図、同図(b)は
その平面図である。図16において、41はp型ゲート
領域、42はn型の高不純物濃度のソース領域、43は
ゲート電極、46はゲート電極絶縁層、44はソース電
極、45はドレイン電極であり、47は静電誘導トラン
ジスタ領域を、そして48はダイオード領域をそれぞれ
表わす。なお、低不純物濃度n型層2と高不純物濃度n
+ 半導体基板3は、図1の実施形態例と同じである。
層)2の表面には、所定間隔を置いてp型ゲート領域4
1が形成され、それらp型ゲート領域41の間にn型ソ
ース領域42が形成される。また、p型ゲート領域41
には、それに導電接触してゲート電極43が設けられ、
このゲート電極43の周囲にはゲート電極絶縁層46が
設けられ、これにより隣接部材と電気的に絶縁されてい
る。
電極44が形成され、このソース電極44はn型ソース
領域42に導電接触しており、これにより静電誘導型ト
ランジスタが形成されている。従って、ゲート電極43
に逆バイアスを印加することにより、p型ゲート領域4
1とn型ドリフト層2の間に形成されているpn接合か
らn型ドリフト層2に拡がる空乏層によって、n型ソー
ス領域42直下のn型ドリフト層2が空乏化され、ソー
ス、ドレイン間電圧をブロッキングし、静電誘導型トラ
ンジスタとして動作する。
ト層)2の表面で、n型ソース領域42が設けられてい
ない1個のp型ゲート領域41とそれに隣合う他のp型
ゲート領域41との間に、所定の間隔を置いて複数個の
高不純物濃度p+ 型領域1Aが交互に配設され、これに
より本発明のダイオード領域48が形成されている。
p+ 型領域1Aの断面形状が半円形に描かれているが、
実際には、図3に示すように横長の長円形、又は図13
に示すように略台形に作られているものである。
6(b)に示すように、p型ゲート領域41が四隅を丸め
た矩形に作られていることが判り、n型ソース領域42
が存在しない1個のp型ゲート領域41と隣接するp型
ゲート領域41の間にストライプ状に高不純物濃度p+
型領域1A形成されていることが判る。
導トランジスタ領域47とダイオード領域48からなる
部分で、静電誘導トランジスタとダイオードとからなる
単位セルが構成され、これら単位セルがストライプ状
に、n型ドリフト層2内に順に一体化形成されているこ
とになる。
ト領域41は、静電誘導トランジスタ領域47を形成す
るp型ゲート領域41として働くと共に、ダイオード領
域48のガードリングとして働くため、静電誘導トラン
ジスタとダイオードとをそれぞれ独立に形成した場合に
比して素子全体の面積を縮小することができ、素子電流
密度を向上させることができる。
よる逆導通MOSFETを用いた電力用インバータ装置
の主回路の一例で、図中破線で囲んだ部分、すなわちM
OSFETとダイオードの逆並列回路部に、図15に示
した逆導通型MOSFETを適用したものである。
一対の直流端子221、222と、交流の相数に等しい
3個の交流端子231〜233を備え、直流端子22
1、222に直流電源を接続し、MOSFET201〜
206をスイッチングすることにより直流電力を交流電
力に変換し、交流端子231〜233に3相交流電圧を
出力するものである。
2個で対にされ、各対のMOSFET、すなわち、MO
SFET201と202、203と204、205と2
06が直流端子221、222間に直列接続されてお
り、各MOSFETの対における2個のMOSFETの
直列接続点から交流端子231〜233がそれぞれ取り
出されている。
だMOSFETとダイオードの逆並列回路部は、各々、
図15に示した逆導通MOSFETチップにより構成さ
れている。この図17の回路によれば、MOSFETと
ダイオードが一体化されていることにより、配線のイン
ダクタンスが低減され、この結果、MOSFETとダイ
オードの定格電圧を下げることができる。
されたことにより、モジュールの損失が低減でき、イン
バータ装置の効率が向上し、さらに、モジュールが誤動
作しにくいので、インバータの信頼性も向上する。そし
て、この結果、破壊耐量が向上するので、保護回路を省
略、又は簡略化でき、従って、インバータ装置を小型化
できる。
るものではなく、例えばダイオードの半導体層の導電型
を逆にした半導体装置、すなわち、pをnに、nをpに
変えた半導体装置にも適用可能なことはいうまでもな
い。
接合とショットキー接合を交互に配設したダイオードに
おいて、半導体材料を炭化けい素にした上で、pn接合
を形成するため半導体基板表面に形成した一方導電型の
半導体領域の断面を横方向に伸びた長円形、又は下向に
拡がった略台形にし、それらの間隔の最も狭い位置が基
板表面より深い構造にするという簡単な構成により、耐
圧、漏れ電流等の逆方向特性を損なうことなく、順方向
抵抗を充分に低減することができる。
失が少ないダイオードを容易に提供することができる。
態例を示す断面図である。
体的な一実施形態例を示す断面図である。
図である。
ランジスタがオフからオンに移行するときの電流・電圧
の波形図である。
ショットキーダイオードを示す断面図である。
波形図である。
イオン注入した場合のイオン濃度の説明図である。
明図である。
の積層膜を用いたマスクの断面図である。
実施形態例を示す断面図である。
の一実施形態例を示す断面図である。
の一実施形態例におけるイオン注入領域の形成方法を示
す説明図である。
イオードの特性図である。
る炭化けい素ダイオードの一実施形態例を示す断面図と
平面図である。
発明による炭化けい素ダイオードの一実施形態例を示す
断面図と平面図である。
た電力用インバータ装置の主回路の一例を示す回路図で
ある。
Claims (9)
- 【請求項1】 炭化けい素からなる第一導電型高抵抗層
の表面に、所定の間隔をおいて選択的に少なくとも2個
の第二導電型低抵抗領域を有し、前記第一導電型高抵抗
層の表面と第二導電型低抵抗領域の表面に金属層を形成
してアノード電極としたダイオードにおいて、 前記第二導電型低抵抗領域の断面を、これら第二導電型
低抵抗領域相互間の間隔が前記第一導電型高抵抗層の表
面から所定距離内側の位置で最小値になるような形状に
した上で、 前記第二導電型低抵抗領域の前記第一導電型高抵抗層表
面に露出する部分の不純物濃度が、該第二導電型低抵抗
領域内での不純物濃度の内の最小不純物濃度よりも高い
濃度になるように構成されている ことを特徴とする炭化
けい素ダイオード。 - 【請求項2】 請求項1の発明において、 前記第二導電型低抵抗領域が、イオン注入法により形成
されていることを特徴とする炭化けい素ダイオード。 - 【請求項3】 請求項1の発明において、 前記第二導電型低抵抗領域が、注入エネルギーを変えた
多段階のイオン注入法により形成されていることを特徴
とする炭化けい素ダイオード。 - 【請求項4】 請求項1の発明において、 前記第二導電型低抵抗領域が、異なる質量のイオン種を
用いた多段階のイオン注入法により形成されていること
を特徴とする炭化けい素ダイオード。 - 【請求項5】 請求項2の発明において、 前記イオン注入法で使用する遮蔽用マスクが、レジス
ト、金属、酸化膜、窒化膜、シリサイドのうち少なくと
も1種の材料で構成されていることを特徴とする炭化け
い素ダイオード。 - 【請求項6】 請求項2の発明において、 前記イオン注入法で使用する遮蔽用マスクが、前記第一
導電型高抵抗層表面に順次、有機膜、中間無機層、レジ
ストを積層した多層膜で構成されていることを特徴とす
る炭化けい素ダイオード。 - 【請求項7】 請求項6の発明において、 前記有機膜がポリイミドであることを特徴とする炭化け
い素ダイオード。 - 【請求項8】 請求項2の発明において、 前記イオン注入法で使用する遮蔽用マスクが、窒化けい
素と高融点金属シリサイドの積層膜で構成されているこ
とを特徴とする炭化けい素ダイオード。 - 【請求項9】 請求項8の発明において、 前記高融点金属シリサイドが、タングステンシリサイ
ド、モリブデンシリサイドのうちの少なくとも一方であ
ることを特徴とする炭化けい素ダイオード。
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