JP3458050B2 - 印刷回路用銅箔 - Google Patents
印刷回路用銅箔Info
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Description
特には、樹脂との接着性が改善された印刷回路用銅箔に
関する。
紙−フェノ−ル樹脂含浸基材やガラス−エポキシ樹脂含
浸基材等を加熱、加圧して銅張積層板を作製した後、エ
ッチングして回路網を形成し、これに半導体装置等の素
子を搭載することにより作られる。これらの過程では、
銅箔と樹脂基材との接着、加熱、酸やアルカリ溶液への
浸漬、レジストインクの塗布、ハンダ付け等が行われる
ため、銅箔には、さまざまな性能が要求される。印刷回
路用銅箔に関する品質要求は、樹脂基材と接着される面
と非接着面とで異なり、それぞれに多くの方法が提唱さ
れている。
れによって表面処理方法は異なるが、プリント配線板用
として使用される銅箔は、その接着強度などの観点か
ら、大部分が電解銅箔である。電解銅箔は、チタン等か
ら成る陰極円筒体と、この陰極に相対して配置された陽
極との間に硫酸酸性硫酸銅溶液から成る電解液を流し、
陰極を回転させながら、陽極との間に電流を流し、陰極
表面に銅を電着させた後、所定の厚さとなった電着箔を
連続的に剥離して銅箔(生箔と呼ばれる)を製造するこ
とを基本とする。
の応じて、樹脂基材と接着される面(以下、粗化面と呼
ぶ)と非接着面(以下、光沢面と呼ぶ)とでそれぞれに
多くの処理がなされる。これはトリ−ト処理(表面処
理)と呼ばれる。電解銅箔の粗化面は、製造時点で凹凸
を有しているが、基材との接着力(ピ−ル強度)向上の
ため、銅及び酸化銅から成る0.2〜0.3μmの微粒
子(粗化粒子とも呼ぶ)を付着させるのが一般的であ
る。この微粒子は、電解銅箔の凸部を増強して、凹凸を
一層大きくする。そして、この微粒子の脱落を防止する
ために、微粒子を覆って薄い銅めっき層を形成する場合
もある。これらの処理を総称して、粗化処理と呼ばれて
いる。次に、耐熱特性を持たせるために、例えば、黄銅
又は亜鉛等から成る耐熱層を形成し、最後に運搬及び保
管中の表面酸化を防止するため、浸漬又は電解クロメ−
ト処理、或いは、電解亜鉛・クロム処理等の防錆処理を
施すことにより製品となる。
高まっており、これに伴うエッチング精度の向上に対応
するため、粗化面には更に低い表面粗さRa(以下、ロ
−プロファイルと呼ぶ)及び/又は粗化処理を軽減又は
省略することも求められるようになって来ている。しか
し、粗化面の表面粗さRa及び粗化処理は、一方では、
樹脂基材との接着に当って、アンカ−効果をもたらして
いるので、粗化面に対するロ−プロファイル化及び/又
は粗化処理を軽減又は省略化することと、接着力の向上
とは二律背反の関係にあり、ロ−プロファイル化及び/
又は粗化処理を軽減又は省略化することによるアンカ−
効果の接着強度低減分は、別の手段による接着力の向上
で補償することが必要である。
にシランカップリング剤を塗布する方法も多数提案され
ている(例えば、特公平2−19994号、特開昭63
−183178号、特開平2−26097号)。又、銅
箔とシランカップリング剤の反応性を向上させるため、
前処理として金属アルコラ−ト等の処理による銅箔表面
への水酸基の付与(特開平5−230667号等)や銅
箔上へのポリシロキサン膜の付与(特開平2−3072
94号)等を行うことも提案されている。これらにおい
て、シランカップリング剤としては、ビニル基、メタク
リル基、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基、クロロ
プロピル基等の有機官能基を有する有機ケイ素化合物が
用いられている。しかしながら、これらの汎用のシラン
カップリング剤は、主に耐湿性や耐熱性の様な耐環境性
に対する接着特性は大幅に改善されるものの、初期の接
着特性については、ロ−プロファイル化及び/又は粗化
処理を軽減又は省略化することによるアンカ−効果の低
減分を十分に補償することが出来ないという問題点があ
った。
点を解決したもので、本発明の目的は、初期の接着特性
の大幅な改善、特には、ロ−プロファイル化及び/又は
粗化処理を軽減又は省略化することによる接着力低減分
を補償することが出来る印刷回路用銅箔を提供すること
にある。
特性を大幅に改善出来る印刷回路用銅箔について鋭意検
討した結果、特定の官能基を持つカップリング剤を用い
ること及びシロキサン被膜上に特定の官能基を持つカッ
プリング剤を用いることにより、初期の接着特性の大幅
な改善、特には、ロ−プロファイル化及び/又は粗化処
理を軽減又は省略化することによる接着力低減分を補償
することが出来ることを見出した。
箔の少なくとも粗化面にイミダゾ−ル基、ジアルキルア
ミノ基、ピリジン基から選ばれる1種以上の官能基を有
するカップリング剤から成る被膜が形成されていること
を特徴とする印刷回路用銅箔、(2)銅箔の少なくとも
粗化面にシロキサン被膜、該シロキサン被膜上にイミダ
ゾ−ル基、ジアルキルアミノ基、ピリジン基から選ばれ
る1種以上の官能基を有するカップリング剤から成る被
膜が形成されていることを特徴とする印刷回路用銅箔、
(3)前記銅箔の粗化面がロ−プロファイルであるとを
特徴とする前記(1)乃至前記(2)記載の印刷回路用
銅箔、(4)前記銅箔の粗化面が粗化処理を軽減又は省
略したものであることを特徴とする前記(1)乃至前記
(3)記載の印刷回路用銅箔、を提供する。
て、詳細に説明する。本発明で用いるカップリング剤と
しては、イミダゾ−ル基、ジアルキルアミノ基、ピリジ
ン基から選ばれる1種以上の官能基を有するものであれ
ば、シラン系、チタネ−ト系、アルミニウム系、ジルコ
ニウム系等、特に限定されるものではないが、溶媒や水
等の溶解性や取り扱い易さの点から、特にシラン系カッ
プリング剤が好ましい。以下、シラン系カップリング剤
を例に取り、説明するが、本発明はこれによって何ら限
定されるものではない。
ップリング剤としては、
フェニル基又はベンジル基であり、R4は、アルキル
基、アルコキシアルキル基であり、 R5は、アルキル基
であり、R6は、水素又はSi(OR7)3基、 R7は、
アルキル基であり、mは1〜10、nは1〜3の整数を
示す。なお、 R2、R3は、結合してベンゼン環になっ
ても良い。この場合はベンズイミダゾールとなる。)
式(1)と同義である。)
式(1)と同義である。)
ル基を一分子中に有するシラン系カップリング剤は、以
下の反応式に従って合成することが出来る。
一般式(1)と同義である。)
式(2)と同義である。)
式(3)と同義である。)
カップリング剤としては、
であり、R8はアルキル基である。)
と同義であり、R8はアルキル基、lは1〜5の整数を
示す。)
と同義であり、R8はアルキル基である。)
であり、R8はアルキル基、R5は水素又はアルキル基、
R6は、下記一般式(31)で表されるいずれかの基を
表す。)
化促進剤として、立体障害が少ない方が良好であるた
め、メチル基が特に好ましい。
シリル基を一分子中に有するシラン系カップリング剤
は、以下の反応式に従って合成することが出来る。
はアルキル基である。)
はアルキル基である。)
プリング剤としては、
炭素数1〜5のアルキル基、mは1〜5、nは1〜3の
整数を示す。)
ロゲン及び水酸基を示し、 R1、R2は、アルキル基、
lは0〜5、 mは1〜10、nは1〜3、pは1〜4
の整数を示す。)等が挙げられる。
を一分子中に有するシラン系カップリング剤は、以下の
反応式に従って合成することが出来る。
ノ基、ピリジン基を有するシラン系カップリング剤のう
ち、アルコキシシリル基の数が多いほど銅箔又はシロキ
サン被膜との反応性が向上するため、上記シラン系カッ
プリング剤のnの値は2又は3がより好ましい。又、目
的に応じ、イミダゾ−ル基、ジアルキルアミノ基、ピリ
ジン基を有するシラン系カップリング剤の1種又は2種
以上を混合して使用してもよい。
対するイミダゾ−ル基、ジアルキルアミノ基、ピリジン
基から選ばれる1種以上の官能基を有するカップリング
剤の表面処理方法としては、これらのカップリング剤を
そのまま塗布してもよいが、水、メタノ−ル、エタノ−
ル、アセトン、酢酸エチル、トルエン等の溶剤で0.0
01〜20重量%になるように希釈して噴霧するか、こ
の液に銅箔を浸漬させる方法で塗布することが簡便で好
ましい。なお、イミダゾ−ル基、ジアルキルアミノ基、
ピリジン基から選ばれる1種以上の官能基を有するカッ
プリング剤で処理した後に、自然乾燥しても本発明の効
果を十分に発揮するが、銅箔又はシロキサン被膜との結
合を強固にするために乾燥を行うことが好ましい。乾燥
は、ドライヤ−等の熱風で十分であるが、80℃〜15
0℃で1〜10分乾燥することがより好ましい。
基、ピリジン基から選ばれる1種以上の官能基を有する
カップリング剤は、単独で使用してもよいが、他のカッ
プリング剤、防錆剤、効果促進剤、硬化剤等の添加剤と
混合して使用してもよい。
は、水洗した後に単分子以上の被膜が形成していれば本
発明の効果を十分に発揮する。シロキサン被膜の形成方
法は、ケイ酸塩又はテトラアルコキシシラン等のケイ素
化合物を水又はメタノ−ル、エタノ−ル、アセトン、酢
酸エチル、トルエン等の溶剤で0.001〜20重量%
になるように希釈して噴霧するか、この液に銅箔を浸漬
させる方法で塗布することが好ましい。処理温度は室温
〜100℃であれば本発明の効果を十分発揮する。
液でそのまま処理してもよいが、ケイ酸に含まれている
金属を取り除くために、有機溶剤でケイ酸を抽出する
か、イオン交換樹脂で処理するか、或いは、ケイ酸塩溶
液で処理した後、水洗することが好ましい。水洗する場
合には、水洗前に銅箔とシロキサン被膜が強固に結合し
ている必要があり、処理溶液の温度を高くするか、クロ
ム酸、塩酸等の酸をケイ酸塩溶液中に少量添加するか、
又は乾燥することが好ましい。処理温度は、例えば、水
溶液の場合には60℃以上であればよい。又、クロム酸
の添加は、ケイ酸塩がゲル化しないように添加する必要
があり、例えば、二ケイ酸ナトリウム1gに対してクロ
ム酸0.13g以下である必要がある。乾燥は、ドライ
ヤ−等の熱風で行っても十分であるが、80℃〜150
℃で1〜10分乾燥することがより好ましい。
合、その溶媒は水でも有機溶剤でも本発明の効果を十分
発揮するが、シロキサン被膜を形成するには、テトラア
ルコキシシランが加水分解し、縮合する必要があり、有
機溶剤の場合は、少量の水、塩酸、酢酸水溶液等を添加
することが好ましい。添加量は、テトラアルコキシシラ
ン1モルに対して水2モル以上添加することが好まし
い。又、水溶液の場合にも加水分解及び縮合が速やかに
起こるように塩酸、酢酸等の酸を少量添加した方が好ま
しい。添加量としては、水溶液1gに対して、0.1N
の酢酸や塩酸を1滴添加すれば十分である。又、銅箔上
でのシロキサン被膜を強固にするためにテトラアルコキ
シシラン溶液で処理した後に、乾燥を行うとよい。乾燥
は、ドライヤ−等の熱風で行っても十分であるが、80
℃〜150℃で1〜10分乾燥することがより好まし
い。
を導入すると疎水性が向上し、沸騰水浸漬後のピ−ル強
度が向上する。有機基の導入は、ケイ酸塩又はテトラア
ルコキシシラン等のケイ素化合物溶液中に有機化合物を
添加することが簡便で好ましい。有機化合物としては、
シラノ−ル基と反応性が高いシランカップリング剤が特
に好ましい。シランカップリング剤としては、ビニル
基、メタクリル基、エポキシ基、アミノ基、メルカプト
基、クロロプロピル基等の有機官能基を有する有機ケイ
素化合物又はアルキル基を有する有機ケイ素化合物であ
る。ただし、シランカップリング剤を多く添加し、疎水
性が向上し過ぎると、その後のイミダゾ−ル基、ジアル
キルアミノ基、ピリジン基から選ばれる1種以上の官能
基を有するカップリング剤がシロキサン被膜に吸着しに
くくなり、接着性が十分得られない。これらの有機化合
物の添加量は、使用する有機化合物により異なるが、例
えば、テトラエトキシシランの場合は、テトラエトキシ
シラン1gに対して0.1〜1.0g程度が好ましい。
箔を酸洗するとシロキサン被膜の銅箔への付着性が向上
し、接着特性が向上する。使用する酸としては、リンゴ
酸、酢酸、琥珀酸等の有機酸、或いは、塩酸、硫酸、ク
ロム酸等の無機酸でもよい。又、水道水中の不純物であ
るケイ酸塩でも、銅箔上にシロキサン被膜が十分に形成
される。この場合には、沸騰させた水道水中に5分以上
浸漬すればよい。
は圧延銅箔のいずれでもよいが、ロ−プロファイル用の
銅箔においても本発明の処理により、通常の銅箔と同程
度の接着強度が得られるため、特に、ロ−プロファイル
用の銅箔に適している。なお、本発明において、「ロ−
プロファイル」とは、例えば、35μmの厚さの銅箔の
場合、表面粗さRaが0.9μm以下のものをいう。そ
して、本発明が適用されるのは、基本的に粗化面である
が、目的に応じて光沢面に処理することも出来る。又、
本発明で使用される銅箔は、銅箔の少なくとも粗化面に
予め粗化処理を施した後、亜鉛、黄銅、ニッケルなどの
耐熱バリヤ−層、更にクロメ−ト、亜鉛−クロム処理な
どの防錆処理が施してあるものが好ましい。
せば、粗化処理を軽減又は省略しても接着強度はさほど
低下しないため、エッチング残の低減や製造コストの点
から、粗化処理を軽減又は省略したものでもよい。な
お、本発明において、「粗化処理を軽減する」とは、通
常の粗化処理を100%とした場合に、例えば、90%
とか50%、すなわち、100%未満の処理しか行わな
いことを意味する。更に具体的にいうと、粗化処理時の
時間を短くする、或いは、電流密度を下げる、すなわ
ち、粗化粒子付着量を少なくすることを意味する。一
方、「粗化処理を省略する」とは、粗化処理を全く行わ
ないことを意味する。
するための電解条件等の一例を参考までに記載するが、
これによって本発明が何ら制限を受けるものではない。粗化処理(粗化粒子の付与 ) Cu:10〜50g/l H2SO4:50〜150g/l 温度:20〜40℃ 電流密度:10〜100A/dm2 時間:1〜5秒黄銅(Cu−Zn)めっき NaCN:10〜30g/l NaOH:40〜100g/l CuCN:60〜120g/l Zn(CN)2:1〜10g/l pH:10〜13 温度:60〜80℃ 電流密度:1〜10A/dm2 時間:1〜10秒
防止のため、該銅箔の少なくとも粗化面に、防錆層を形
成する。防錆層の形成方法としては、公知のものは全て
本発明に適用することができるが、好ましくは、浸漬又
は電解クロメ−ト処理によるクロム酸化物、或いは、電
解クロム・亜鉛処理によるクロム酸化物と亜鉛若しくは
酸化亜鉛との混合物からなる防錆層を形成する。前記防
錆層を形成するための電解条件等の一例を参考までに以
下に記載する。
0g/l NaOH或いはKOH:10〜50g/l ZnO或いはZnSO4・7H2O:0.05〜10g/
l pH:7〜13 温度:20〜80℃ 電流密度:0.05〜5A/dm2 時間:5〜30秒
P箔(ロ−プロファイル箔、粗化面の表面粗さRa:
0.88μm、箔厚:35μm、サイズ:25cm×2
5cm)、又は、JTC AM箔(高抗張力、高高温伸
び、ロ−プロファイル箔、粗化面の表面粗さRa:0.
81μm、箔厚:35μm、サイズ:25cm×25c
m)の粗化面に各種濃度の下記一般式(19)で表わさ
れるイミダゾ−ルシラン(以下、ImSiと呼ぶ)水溶
液(酢酸でpH5に調整)をそれぞれ塗布し、100
℃、5分間乾燥した。
されたプリプレグと加熱プレスし、銅張積層板を作製し
た。この銅張積層版をJIS 6481に規定する方法
により常態ピ−ル強度を測定した。その結果を図1に示
す。
も、ImSiを高濃度化するにつれて、常態ピ−ル強度
が向上することが判る。
(高温伸び箔、粗化面の表面粗さRa:1.23μm、
箔厚:35μm)及びJTCS箔の粗化処理の電流値を
通常の90%、81%、65%、42%、0%(粗化処
理無し)とし、銅箔を作製した。これらの銅箔の表面粗
さRaを表面粗さ計で測定した結果を図2に示す。電流
値を低くするにつれ表面粗さRaが、小さくなっている
ことが判る。
m)に0.6容量%のテトラエトキシシラン(以下、T
EOSと呼ぶ)水溶液(酢酸でpH5に調整)を塗布
し、100℃、5分間乾燥し、ポリシロキサン被膜を形
成した後、1.5重量%のImSi水溶液(酢酸でpH
5に調整)を塗布し、100℃、5分間乾燥した。上記
表面処理した銅箔を実施例1と同じ方法により、銅張積
層板を作製し、常態ピ−ル強度を測定した。その結果を
図3に示す。比較のため、表面処理を行わないもの、及
び0.4%γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン(以下、エポキシシランと呼ぶ)水溶液で処理した銅
箔についても同様の方法で接着性を試験した。その結果
も図3に併せて示した。
に比べて接着性が優れること、又、粗化処理を省略した
銅箔でも通常の粗化処理を行った未処理又は0.4重量
%エポキシシランで処理した銅箔(粗化処理電流が10
0%)よりも高いピ−ル強度を示すことが判る。
略したJTCS箔と実施例2の0.6容量%TEOS水
溶液を0.6容量% TEOS/0.2容量%エポキシ
シラン混合溶液に変えて処理した、粗化処理を省略した
JTCS箔を作製した。これら2種類の銅箔を用いて実
施例1と同様の方法で銅張積層板を作製した後、常態ピ
ール強度及び煮沸後ピール強度を測定した。煮沸後ピー
ル強度は、銅箔側をエッチングして0.2mm幅回路×
10本を形成し、沸騰水に2時間浸漬後ピール強度を測
定し、煮沸処理前ピール強度に対する劣化率(%)を求
めた。その結果を表1に示す。又、比較として、未処理
及び0.4容量%エポキシシラン水溶液で処理した、粗
化処理を省略したJTCS箔も表1に併せて示した。
キシ基を導入することにより、常態ピールが良好であ
り、煮沸後のピール強度が大幅に改善されることが判
る。
の粗化処理を省略した銅箔(25cm×25cm)を4
重量%二ケイ酸ナトリウム水溶液(80℃)で処理した
後、水洗を行うことによって、シロキサン被膜を形成し
た後、1.5重量%ImSi溶液(酢酸でpH5に調
整)を塗布し、100℃、5分間乾燥した。この表面処
理した銅箔を実施例1と同様の方法で銅張積層板を作製
した後、常態ピール強度を測定した。その結果を表2に
示す。
溶液(80℃)を0.5重量%クロム酸/4重量%二ケ
イ酸ナトリウム水溶液(80℃)に変えた以外は、同様
に表面処理し、常態ピール強度を測定した。その結果を
表2に示す。
%二ケイ酸ナトリウム水溶液(80℃)処理の前に銅箔
をpH2.5の硫酸で洗浄した以外は、同様に表面処理
し、常態ピール強度を測定した。その結果を表2に併せ
て示す。
溶液(80℃)を沸騰した水道水中に1時間浸漬処理し
た以外は、同様に表面処理し、常態ピール強度を測定し
た。その結果を表2に併せて示す。
キシシラン水溶液で処理した、粗化処理を省略したJT
CS箔も表2に併せて示した。
理を、濃度1.5容量%の下記一般式(20)で表わさ
れる化合物水溶液に変えた以外は同様の処理を行い、常
態ピール強度を測定した。その結果を表3に示す。
理を、濃度1.5重量%の下記一般式(21)で表わさ
れる化合物水溶液に変えた以外は同様の処理を行い、常
態ピール強度を測定した。その結果を表3に併せて示
す。
処理を、濃度1.5重量%の下記一般式(22)で表わ
される化合物水溶液に変えた以外は同様の処理を行い、
常態ピール強度を測定した。その結果を表3に併せて示
す。
処理を、濃度1.5重量%の下記一般式(23)で表わ
される化合物水溶液に変えた以外は同様の処理を行い、
常態ピール強度を測定した。その結果を表3に併せて示
す。
処理を、濃度1.5重量%の下記一般式(24)で表わ
される化合物水溶液に変えた以外は同様の処理を行い、
常態ピール強度を測定した。その結果を表3に併せて示
す。
処理を、濃度1.5重量%の下記一般式(25)で表わ
される化合物水溶液に変えた以外は同様の処理を行い、
常態ピール強度を測定した。その結果を表3に併せて示
す。
処理を、濃度1.5重量%の下記一般式(26)で表わ
される化合物水溶液に変えた以外は同様の処理を行い、
常態ピール強度を測定した。その結果を表3に併せて示
す。
処理を、濃度1.5重量%の下記一般式(27)で表わ
される化合物水溶液に変えた以外は同様の処理を行い、
常態ピール強度を測定した。その結果を表3に併せて示
す。
処理を、濃度1.5重量%の下記一般式(23)で表わ
される化合物と0.4%γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシランの混合水溶液に変えた以外は同様の処理
を行い、常態ピール強度を測定した。その結果を表3に
併せて示す。
処理を、濃度1.5重量%の下記一般式(29)で表わ
される化合物水溶液に変えた以外は同様の処理を行い、
常態ピール強度を測定した。その結果を表3に併せて示
す。
処理を、濃度1.5重量%の下記一般式(30)で表わ
される化合物のメタノール溶液に変えた以外は同様の処
理を行い、常態ピール強度を測定した。その結果を表3
に併せて示す。
用銅箔は、初期の接着特性が大幅に改善されており、特
には、ロ−プロファイル化及び/又は粗化処理を軽減又
は省略化することによる接着力低減分を補償することが
出来るものであり、斯界において、好適に用いることが
出来る。
関係を示す図面である。
面粗さを示す図面である。
ける常態ピール強度を示す図面である。
Claims (3)
- 【請求項1】 銅箔の少なくとも粗化面にシロキサン被
膜、該シロキサン被膜上にイミダゾール基、ジアルキル
アミノ基、ピリジン基から選ばれる1種以上の官能基を
有するカップリング剤から成る被膜が形成されているこ
とを特徴とする印刷回路用銅箔。 - 【請求項2】 前記銅箔の粗化面がロープロファイルで
あることを特徴とする請求項1記載の印刷回路用銅箔。 - 【請求項3】 前記銅箔の粗化面が粗化処理を軽減又は
省略したものであることを特徴とする請求項1乃至請求
項2記載の印刷回路用銅箔。
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