JP3418269B2 - 定着装置 - Google Patents
定着装置Info
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- JP3418269B2 JP3418269B2 JP05052095A JP5052095A JP3418269B2 JP 3418269 B2 JP3418269 B2 JP 3418269B2 JP 05052095 A JP05052095 A JP 05052095A JP 5052095 A JP5052095 A JP 5052095A JP 3418269 B2 JP3418269 B2 JP 3418269B2
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- Japan
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- heater
- temperature
- fixing device
- sheet
- fixing
- Prior art date
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- Control Of Resistance Heating (AREA)
- Control Of Temperature (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、普通紙Fa
x、レーザープリンタ等の画像形成装置において、加熱
した定着ローラに転写像を有する記録シートを通紙させ
て上記記録シート上に転写像を定着させる定着装置に関
し、特に、上記定着ローラの加熱を行う複数のヒータを
制御して常に安定した定着性能を得ることができる簡単
な構成の定着装置に関する。
x、レーザープリンタ等の画像形成装置において、加熱
した定着ローラに転写像を有する記録シートを通紙させ
て上記記録シート上に転写像を定着させる定着装置に関
し、特に、上記定着ローラの加熱を行う複数のヒータを
制御して常に安定した定着性能を得ることができる簡単
な構成の定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、普通紙Fax、レーザープリン
タ等の画像形成装置の定着装置においては、小サイズの
シートを連続して通紙するとシートが通過しない部分の
ローラ表面温度が上昇することが一般的に知られている
(センター基準の機械では、定着ローラ端部の温度が上
昇するので、上記問題は端部温度上昇と呼ばれることが
多い)。上記端部温度上昇は、通紙するシートの紙厚が
厚いほど、通紙レート(時間当たりの通紙枚数)が大き
いほど、環境温度が低いほど、ローラ材質の熱伝導率が
小さいほど、顕著に現れる。また、最近では、ユーザの
待ち時間を短縮するためローラ肉厚の薄肉化が進む傾向
にあるが、ローラの肉厚が薄くなると端部温度上昇も大
きくなる。端部温度上昇が進むと、ローラ破損を招いた
り、大サイズシートを通紙したときにホットオフセット
が発生したりする不具合がある。また、しわ、カールの
原因になり十分な定着性を満足できないといった問題が
発生する。
タ等の画像形成装置の定着装置においては、小サイズの
シートを連続して通紙するとシートが通過しない部分の
ローラ表面温度が上昇することが一般的に知られている
(センター基準の機械では、定着ローラ端部の温度が上
昇するので、上記問題は端部温度上昇と呼ばれることが
多い)。上記端部温度上昇は、通紙するシートの紙厚が
厚いほど、通紙レート(時間当たりの通紙枚数)が大き
いほど、環境温度が低いほど、ローラ材質の熱伝導率が
小さいほど、顕著に現れる。また、最近では、ユーザの
待ち時間を短縮するためローラ肉厚の薄肉化が進む傾向
にあるが、ローラの肉厚が薄くなると端部温度上昇も大
きくなる。端部温度上昇が進むと、ローラ破損を招いた
り、大サイズシートを通紙したときにホットオフセット
が発生したりする不具合がある。また、しわ、カールの
原因になり十分な定着性を満足できないといった問題が
発生する。
【0003】従来までの定着装置は、比較的定着ローラ
の肉厚が厚かったので、端部温度上昇は小さくてすみ、
問題となることは少なかったが、最近では、省エネの観
点から、待機時のローラからの熱放出をできるだけ小さ
くするため、待機時にはヒータをOFFあるいは予熱温
度(待機時にあらかじめ定着ローラを暖めておくときの
温度)をできるだけ低く設定しようという傾向が進んで
いる。このとき、ユーザの待ち時間が長くならないよう
に、定着ローラを薄肉化し熱容量を小さくすることで、
昇温速度を速くする方法がとられる。このように、最近
では、省エネルギーが強く望まれるようになって、端部
温度上昇の問題がクローズアップされている。
の肉厚が厚かったので、端部温度上昇は小さくてすみ、
問題となることは少なかったが、最近では、省エネの観
点から、待機時のローラからの熱放出をできるだけ小さ
くするため、待機時にはヒータをOFFあるいは予熱温
度(待機時にあらかじめ定着ローラを暖めておくときの
温度)をできるだけ低く設定しようという傾向が進んで
いる。このとき、ユーザの待ち時間が長くならないよう
に、定着ローラを薄肉化し熱容量を小さくすることで、
昇温速度を速くする方法がとられる。このように、最近
では、省エネルギーが強く望まれるようになって、端部
温度上昇の問題がクローズアップされている。
【0004】これに対し、従来の定着装置では端部温度
上昇を防止するため、加熱領域の異なる複数(主に2
本)のヒータを用いて、選択的に加熱する対策がとられ
ていた。主な方式は、以下の通りである。まず、第1の
方式としては、図20に示す様に、中央加熱用ヒータ1
01と全幅加熱用ヒータ103とを組み合わせ、大サイ
ズシート通紙時は、全幅加熱用ヒータ103のみで加熱
を行い、小サイズシート通紙時は、中央加熱用ヒータ1
01のみで加熱を行う様になっていた。また、第2の方
式としては、図21に示す様に、中央加熱用ヒータ10
1と端部加熱用ヒータ105の組み合わせ、大サイズシ
ート通紙時は、中央加熱用ヒータ101と端部加熱用ヒ
ータ105とで加熱を行い、小サイズシート通紙時は、
中央加熱用ヒータ101のみで加熱を行う様になってい
た。上記第1の方式は、図20に示すように、小サイズ
シート用ヒータ101と大サイズシート用ヒータ103
がそれぞれ別に用意される構成であり、通紙するシート
サイズに応じてヒータを選択するものである。温度セン
サ107は中央部に1個設置され、大サイズシート、小
サイズシートともこのセンサによって温度制御される。
上昇を防止するため、加熱領域の異なる複数(主に2
本)のヒータを用いて、選択的に加熱する対策がとられ
ていた。主な方式は、以下の通りである。まず、第1の
方式としては、図20に示す様に、中央加熱用ヒータ1
01と全幅加熱用ヒータ103とを組み合わせ、大サイ
ズシート通紙時は、全幅加熱用ヒータ103のみで加熱
を行い、小サイズシート通紙時は、中央加熱用ヒータ1
01のみで加熱を行う様になっていた。また、第2の方
式としては、図21に示す様に、中央加熱用ヒータ10
1と端部加熱用ヒータ105の組み合わせ、大サイズシ
ート通紙時は、中央加熱用ヒータ101と端部加熱用ヒ
ータ105とで加熱を行い、小サイズシート通紙時は、
中央加熱用ヒータ101のみで加熱を行う様になってい
た。上記第1の方式は、図20に示すように、小サイズ
シート用ヒータ101と大サイズシート用ヒータ103
がそれぞれ別に用意される構成であり、通紙するシート
サイズに応じてヒータを選択するものである。温度セン
サ107は中央部に1個設置され、大サイズシート、小
サイズシートともこのセンサによって温度制御される。
【0005】しかし、この第1の方式においては、小サ
イズシート連続通紙時は端部への熱供給が行われないの
で、定着ローラ109の端部の温度は中央部より低い状
態となる。このため、小サイズ通紙直後に大サイズシー
トの通紙を行うと、端部において定着不良が発生した
り、しわ、カール等が発生したりして、定着性能を満足
できない問題があった。
イズシート連続通紙時は端部への熱供給が行われないの
で、定着ローラ109の端部の温度は中央部より低い状
態となる。このため、小サイズ通紙直後に大サイズシー
トの通紙を行うと、端部において定着不良が発生した
り、しわ、カール等が発生したりして、定着性能を満足
できない問題があった。
【0006】一方、図21に示す第2の方式は、ウォー
ムアップ時および大サイズシート通紙時は、両方のヒー
タ101、105に通電し、小サイズ通紙時は中央加熱
用ヒータ101のみに通電を行うものである。温度セン
サ111、113は、中央部と端部にそれぞれ1個づつ
設置され、中央部のセンサ111により中央加熱用ヒー
タ101を、端部のセンサ113により端部加熱用ヒー
タ105を制御する様にしている。この第2の方式にお
いては、小サイズ通紙時にも端部加熱用ヒータ105に
より定着ローラ109の端部温度を適当な温度に制御す
れば、前述のような端部の温度低下が発生することがな
く、小サイズ通紙直後の大サイズシート通紙時にも定着
性能を満足することができる。しかしながら、それぞれ
独立した制御系が必要であり、(図中の温度センサ11
1、113、入力回路115、ドライバ117、CPU
119の入力ポートも2つ必要)構成が複雑で、コスト
高となる欠点があった。
ムアップ時および大サイズシート通紙時は、両方のヒー
タ101、105に通電し、小サイズ通紙時は中央加熱
用ヒータ101のみに通電を行うものである。温度セン
サ111、113は、中央部と端部にそれぞれ1個づつ
設置され、中央部のセンサ111により中央加熱用ヒー
タ101を、端部のセンサ113により端部加熱用ヒー
タ105を制御する様にしている。この第2の方式にお
いては、小サイズ通紙時にも端部加熱用ヒータ105に
より定着ローラ109の端部温度を適当な温度に制御す
れば、前述のような端部の温度低下が発生することがな
く、小サイズ通紙直後の大サイズシート通紙時にも定着
性能を満足することができる。しかしながら、それぞれ
独立した制御系が必要であり、(図中の温度センサ11
1、113、入力回路115、ドライバ117、CPU
119の入力ポートも2つ必要)構成が複雑で、コスト
高となる欠点があった。
【0007】
【発明の目的】本発明は、上述の如き従来の問題点を解
決するためになされたもので、その目的は、定着ローラ
の加熱を行う複数のヒータを制御して常に安定した定着
性能を得ることができる簡単な構成の定着装置を提供す
ることである。
決するためになされたもので、その目的は、定着ローラ
の加熱を行う複数のヒータを制御して常に安定した定着
性能を得ることができる簡単な構成の定着装置を提供す
ることである。
【0008】
【発明の構成】上記目的を達成するため、請求項1に記
載の発明は、加熱した円筒状の定着ローラに記録シート
を通紙させ、上記記録シート上の転写像を定着させる定
着装置において、大サイズシートの通紙幅域に設置され
る第1のヒータと、上記第1のヒータの通電を制御する
第1の通電制御手段と、小サイズシートの通紙幅域に設
置される第2のヒータと、上記第2のヒータの通電を制
御する第2の通電制御手段と、上記第2のヒータの設置
部におけるローラ表面温度を検出する温度センサとを具
備し、上記第2のヒータの発熱容量が、小サイズシート
通紙時に必要な定着エネルギーに満たない程度に低容量
であり、小サイズシート通紙中は上記第2のヒータを連
続通電すると共に、上記温度センサの出力により上記第
1のヒータを通電制御し、大サイズシート通紙中は上記
温度センサの出力により上記第1のヒータのみを通電制
御して、上記第2のヒータの通電を行なわないことを特
徴とする。
載の発明は、加熱した円筒状の定着ローラに記録シート
を通紙させ、上記記録シート上の転写像を定着させる定
着装置において、大サイズシートの通紙幅域に設置され
る第1のヒータと、上記第1のヒータの通電を制御する
第1の通電制御手段と、小サイズシートの通紙幅域に設
置される第2のヒータと、上記第2のヒータの通電を制
御する第2の通電制御手段と、上記第2のヒータの設置
部におけるローラ表面温度を検出する温度センサとを具
備し、上記第2のヒータの発熱容量が、小サイズシート
通紙時に必要な定着エネルギーに満たない程度に低容量
であり、小サイズシート通紙中は上記第2のヒータを連
続通電すると共に、上記温度センサの出力により上記第
1のヒータを通電制御し、大サイズシート通紙中は上記
温度センサの出力により上記第1のヒータのみを通電制
御して、上記第2のヒータの通電を行なわないことを特
徴とする。
【0009】請求項2に記載の発明は、上記請求項1の
定着装置において、上記第2のヒータの応答性(発熱の
立上り特性)が、上記第1のヒータの応答性よりも遅い
ことを特徴とする。請求項3に記載の発明は、上記請求
項2の定着装置において、待機時および立上り後の通紙
サイズが大サイズを指定されている時のウォームアップ
時は、上記第1のヒータにより上記定着ローラを加熱せ
しめ、立上り後の通紙サイズが小サイズを指定されてい
る時のウォームアップ中は上記第1および第2のヒータ
により上記定着ローラを加熱せしめることを特徴とす
る。
定着装置において、上記第2のヒータの応答性(発熱の
立上り特性)が、上記第1のヒータの応答性よりも遅い
ことを特徴とする。請求項3に記載の発明は、上記請求
項2の定着装置において、待機時および立上り後の通紙
サイズが大サイズを指定されている時のウォームアップ
時は、上記第1のヒータにより上記定着ローラを加熱せ
しめ、立上り後の通紙サイズが小サイズを指定されてい
る時のウォームアップ中は上記第1および第2のヒータ
により上記定着ローラを加熱せしめることを特徴とす
る。
【0010】請求項4に記載の発明は、上記請求項1又
は請求項2記載の定着装置において、上記第1の通電制
御手段のみにデューティー制御手段を有することを特徴
とする。
は請求項2記載の定着装置において、上記第1の通電制
御手段のみにデューティー制御手段を有することを特徴
とする。
【0011】請求項7に記載の発明は、上記請求項6の
定着装置において、上記第2のヒータの回りに絶縁材を
配置し、外部と電気的に絶縁されていることを特徴とす
る。
定着装置において、上記第2のヒータの回りに絶縁材を
配置し、外部と電気的に絶縁されていることを特徴とす
る。
【0012】
【作用】上記構成によれば、大サイズシートの通紙幅域
に設置される第1のヒータと、第1のヒータの通電を制
御する第1の通電制御手段と、小サイズシートの通紙幅
域に設置される第2のヒータと、第2のヒータの通電を
制御する第2の通電制御手段と、前記第2のヒータの設
置部におけるローラ表面温度を検出する温度センサと、
を有し、第2のヒータの発熱容量が、小サイズシート通
紙時に必要な定着エネルギーに満たない程度に低容量で
あり、小サイズシート通紙中は第2のヒータを連続通電
し、温度センサの出力により第1のヒータを通電制御
し、大サイズシート通紙中は温度センサの出力により第
1のヒータのみを通電制御するように構成しているの
で、第2のヒータに対する温度制御が必要なく制御が簡
略化でき、また端部用の温度センサも必要なく、簡単な
構成で均一なローラ温度分布を得ることができる。
に設置される第1のヒータと、第1のヒータの通電を制
御する第1の通電制御手段と、小サイズシートの通紙幅
域に設置される第2のヒータと、第2のヒータの通電を
制御する第2の通電制御手段と、前記第2のヒータの設
置部におけるローラ表面温度を検出する温度センサと、
を有し、第2のヒータの発熱容量が、小サイズシート通
紙時に必要な定着エネルギーに満たない程度に低容量で
あり、小サイズシート通紙中は第2のヒータを連続通電
し、温度センサの出力により第1のヒータを通電制御
し、大サイズシート通紙中は温度センサの出力により第
1のヒータのみを通電制御するように構成しているの
で、第2のヒータに対する温度制御が必要なく制御が簡
略化でき、また端部用の温度センサも必要なく、簡単な
構成で均一なローラ温度分布を得ることができる。
【0013】また、連続通電を行う第2のヒータに応答
性の劣るヒータを用いることにより、上述したとほぼ同
等の温度制御性を得ることができ、なおかつ多くの場合
コストダウンに貢献することができる。また、待機時お
よび立上り後の通紙サイズが大サイズを指定されている
時のウォームアップ時は、第1のヒータにより定着ロー
ラを加熱せしめ、立上り後の通紙サイズが小サイズを指
定されている時のウォームアップ中は第1および第2の
ヒータにより定着ローラを加熱せしめるよう構成してい
るので、小サイズシートを通紙しようとするとき、短時
間で定着設定温度まで加熱することができる。
性の劣るヒータを用いることにより、上述したとほぼ同
等の温度制御性を得ることができ、なおかつ多くの場合
コストダウンに貢献することができる。また、待機時お
よび立上り後の通紙サイズが大サイズを指定されている
時のウォームアップ時は、第1のヒータにより定着ロー
ラを加熱せしめ、立上り後の通紙サイズが小サイズを指
定されている時のウォームアップ中は第1および第2の
ヒータにより定着ローラを加熱せしめるよう構成してい
るので、小サイズシートを通紙しようとするとき、短時
間で定着設定温度まで加熱することができる。
【0014】また、第1のヒータの通電制御手段のみに
デューティー制御手段を有するよう構成しているので、
薄肉定着ローラなどの熱容量の小さいローラに対して
も、低コストな構成で、ローラ全幅にわたり温度リップ
ルのない温度分布を得ることができる。
デューティー制御手段を有するよう構成しているので、
薄肉定着ローラなどの熱容量の小さいローラに対して
も、低コストな構成で、ローラ全幅にわたり温度リップ
ルのない温度分布を得ることができる。
【0015】また、コピー(プリント)終了より以前
に、第2のヒータへの通電をオフするよう構成している
ので、通紙直後のオーバーシュートを防止することがで
き、またローラ中央部と端部の温度差を小さくすること
ができる。また、第2のヒータは電熱線で構成されてお
り、該電熱線が第1のヒータをとりまくよう設置してい
るので、省スペース化、低コスト化に貢献することがで
きる。また、第2のヒータの回りに絶縁材を配置し、外
部と電気的に絶縁するよう構成しているので、省スペー
スを実現しつつ、電気的に絶縁された安全な定着装置を
提供することができる。
に、第2のヒータへの通電をオフするよう構成している
ので、通紙直後のオーバーシュートを防止することがで
き、またローラ中央部と端部の温度差を小さくすること
ができる。また、第2のヒータは電熱線で構成されてお
り、該電熱線が第1のヒータをとりまくよう設置してい
るので、省スペース化、低コスト化に貢献することがで
きる。また、第2のヒータの回りに絶縁材を配置し、外
部と電気的に絶縁するよう構成しているので、省スペー
スを実現しつつ、電気的に絶縁された安全な定着装置を
提供することができる。
【0016】また、ヒータによって加熱した円筒状の定
着ローラに記録シートを通紙させ、該記録シート上の転
写像を定着させる定着装置において、大サイズシートの
通紙領域に設置される第1のヒータと、第1のヒータの
通電を制御する第1の通電制御手段と、小サイズシート
の通紙幅域に設置され第1のヒータよりも応答性(発熱
の立上り特性)の劣る第2のヒータと、第2のヒータの
通電を制御する第2の通電制御手段と、前記第2のヒー
タの設置部におけるローラ表面温度を検出する温度セン
サと、を有し、小サイズシート通紙中は温度センサの出
力により第1および第2のヒータを通電制御し、大サイ
ズシート通紙中は温度センサの出力により第1のヒータ
のみを通電制御するよう構成され、前記第1および第2
のヒータは同時にオンしないよう制御しているので、定
着装置に配分された電力容量を最大限に活かしてウォー
ムアップを行うことができるので、請求項2の発明に対
し更にウォームアップ時間を短縮することができる。
着ローラに記録シートを通紙させ、該記録シート上の転
写像を定着させる定着装置において、大サイズシートの
通紙領域に設置される第1のヒータと、第1のヒータの
通電を制御する第1の通電制御手段と、小サイズシート
の通紙幅域に設置され第1のヒータよりも応答性(発熱
の立上り特性)の劣る第2のヒータと、第2のヒータの
通電を制御する第2の通電制御手段と、前記第2のヒー
タの設置部におけるローラ表面温度を検出する温度セン
サと、を有し、小サイズシート通紙中は温度センサの出
力により第1および第2のヒータを通電制御し、大サイ
ズシート通紙中は温度センサの出力により第1のヒータ
のみを通電制御するよう構成され、前記第1および第2
のヒータは同時にオンしないよう制御しているので、定
着装置に配分された電力容量を最大限に活かしてウォー
ムアップを行うことができるので、請求項2の発明に対
し更にウォームアップ時間を短縮することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、本発明を実施した定着装置の概略側面
図であり、図2は、本発明を実施した定着装置の概略構
成図である。この定着装置は、図1に示すように、定着
ローラ1の内部に、この定着ローラ1を加熱するための
第1および第2のヒータ3、5が設置されており、上記
定着ローラ1表面には温度センサ7が設置され、ローラ
表面温度を検出する様になっている。そして、上記加熱
された定着ローラ1と加圧ローラ8との間に記録シート
が通紙されて上記記録シート上の転写像が定着される。
明する。図1は、本発明を実施した定着装置の概略側面
図であり、図2は、本発明を実施した定着装置の概略構
成図である。この定着装置は、図1に示すように、定着
ローラ1の内部に、この定着ローラ1を加熱するための
第1および第2のヒータ3、5が設置されており、上記
定着ローラ1表面には温度センサ7が設置され、ローラ
表面温度を検出する様になっている。そして、上記加熱
された定着ローラ1と加圧ローラ8との間に記録シート
が通紙されて上記記録シート上の転写像が定着される。
【0018】そして、図2に示すように、上記第1のヒ
ータ3は大サイズシートの通紙幅域とほぼ同じ発熱幅を
有しており、上記第2のヒータ5は小サイズシートの通
紙幅域とほぼ同じ発熱幅を有している。また、上記温度
センサ7は、上記第2のヒータ5の発熱幅内に設置され
ており、温度センサ7により検出された信号は、入力回
路9を経てCPU11に取り込まれる。上記CPU11
は、検出したローラ表面温度をもとに、ドライバ13を
介して各ヒータ3、5を通電制御するよう構成されてい
る。
ータ3は大サイズシートの通紙幅域とほぼ同じ発熱幅を
有しており、上記第2のヒータ5は小サイズシートの通
紙幅域とほぼ同じ発熱幅を有している。また、上記温度
センサ7は、上記第2のヒータ5の発熱幅内に設置され
ており、温度センサ7により検出された信号は、入力回
路9を経てCPU11に取り込まれる。上記CPU11
は、検出したローラ表面温度をもとに、ドライバ13を
介して各ヒータ3、5を通電制御するよう構成されてい
る。
【0019】図3は、上記第1および第2のヒータ3、
5の配熱分布を示す図である。図3に示すように、上記
第1のヒータ3は大サイズシートを通紙したとき、端部
温度上昇することなく均一な温度分布が得られるような
配熱分布に設定されている。図3中、第1のヒータ3の
配熱分布において端部が若干高い配熱を有するよう記載
されているが、これは、軸方向への熱の逃げを考慮し
て、端部の配熱を中央部に対し若干高めに設定するもの
であり、従来から一般的に用いられている方法である。
また、上記第2のヒータ5の配熱幅は、小サイズシート
通紙幅域とほぼ同じであり、その発熱量は小サイズシー
トを通紙するときに必要な定着エネルギーに満たない程
度に設定されている。
5の配熱分布を示す図である。図3に示すように、上記
第1のヒータ3は大サイズシートを通紙したとき、端部
温度上昇することなく均一な温度分布が得られるような
配熱分布に設定されている。図3中、第1のヒータ3の
配熱分布において端部が若干高い配熱を有するよう記載
されているが、これは、軸方向への熱の逃げを考慮し
て、端部の配熱を中央部に対し若干高めに設定するもの
であり、従来から一般的に用いられている方法である。
また、上記第2のヒータ5の配熱幅は、小サイズシート
通紙幅域とほぼ同じであり、その発熱量は小サイズシー
トを通紙するときに必要な定着エネルギーに満たない程
度に設定されている。
【0020】そして、図4に示す様に、大サイズシート
通紙時は、上記温度センサ7の検出温度により、上記第
1のヒータ3のみを通電制御し、小サイズシート通紙時
は、上記第2のヒータ5は連続通電すると共に、第1の
ヒータ3を通電制御するようコントロールする。
通紙時は、上記温度センサ7の検出温度により、上記第
1のヒータ3のみを通電制御し、小サイズシート通紙時
は、上記第2のヒータ5は連続通電すると共に、第1の
ヒータ3を通電制御するようコントロールする。
【0021】すなわち、図5の制御フローチャートに示
す様に、まず、ステップ201において、通紙する記録
シートのサイズを判定し、小サイズの場合、ステップ2
03において、上記第1のヒータ3を上記温度センサ7
の検出温度に従ってON/OFFの通電制御を行うと共
に、上記第2のヒータ5を連続通電する。上記ステップ
201において大サイズの記録シートと判定された場
合、ステップ205において、上記第1のヒータ3のみ
を上記温度センサ7の検出温度に従ってON/OFFの
通電制御を行う。以上の様な制御フローによれば、上記
記録シートが小サイズの時は、上記第2のヒータ5をO
Nする簡単なフローであり、ソフトウェアに対する負担
も小さい。
す様に、まず、ステップ201において、通紙する記録
シートのサイズを判定し、小サイズの場合、ステップ2
03において、上記第1のヒータ3を上記温度センサ7
の検出温度に従ってON/OFFの通電制御を行うと共
に、上記第2のヒータ5を連続通電する。上記ステップ
201において大サイズの記録シートと判定された場
合、ステップ205において、上記第1のヒータ3のみ
を上記温度センサ7の検出温度に従ってON/OFFの
通電制御を行う。以上の様な制御フローによれば、上記
記録シートが小サイズの時は、上記第2のヒータ5をO
Nする簡単なフローであり、ソフトウェアに対する負担
も小さい。
【0022】また、紙サイズの認識は、例えば、操作部
の紙サイズキーの設定により判断しても良いし、給紙カ
セットにあらかじめ設定された紙サイズスイッチにより
判断しても良いし、また、搬送中のシートを光センサな
どのセンサによって検出しても良い。このように制御す
ることにより、端部温度上昇を防止し、シートサイズを
問わずローラ温度を均一にすることができる。
の紙サイズキーの設定により判断しても良いし、給紙カ
セットにあらかじめ設定された紙サイズスイッチにより
判断しても良いし、また、搬送中のシートを光センサな
どのセンサによって検出しても良い。このように制御す
ることにより、端部温度上昇を防止し、シートサイズを
問わずローラ温度を均一にすることができる。
【0023】図6は、上記第2のヒータ5の発熱量を変
化させたときのローラ端部温度上昇の様子を示す図であ
る。図6において、ローラ中央温度は、上記温度センサ
7の検知出力によって制御されているので、設定温度で
一定となる。これに対し、端部温度はグラフのように変
化し、上記第2のヒータ5の発熱量(W数)を大きくし
ていくと端部温度上昇は小さくなっていき、ある点を境
に中央よりも端部の方が温度が低くなるようになる。従
って、上記第2のヒータ5の発熱量は、端部温度が発生
しないような適切な値に設定されている。
化させたときのローラ端部温度上昇の様子を示す図であ
る。図6において、ローラ中央温度は、上記温度センサ
7の検知出力によって制御されているので、設定温度で
一定となる。これに対し、端部温度はグラフのように変
化し、上記第2のヒータ5の発熱量(W数)を大きくし
ていくと端部温度上昇は小さくなっていき、ある点を境
に中央よりも端部の方が温度が低くなるようになる。従
って、上記第2のヒータ5の発熱量は、端部温度が発生
しないような適切な値に設定されている。
【0024】図7は、実験により測定した、端部温度上
昇分を示す図である。図7に示すように、この定着装置
では第2のヒータ5を110W程度に設定すれば、端部
温度上昇を防止することができる。ここで、定着ロー
ラ:φ40、Fe(t=0.4)、ローラ制御温度:1
50℃、45cpm(線速270mm/s)とする。こ
の様に、上記第1実施例によれば、第2のヒータ5に対
するON/OFFの通電温度制御の必要がなく(連続通
電でよい)、端部用の温度センサも必要なく、簡単な構
成で、均一なローラ温度分布を得ることができる。
昇分を示す図である。図7に示すように、この定着装置
では第2のヒータ5を110W程度に設定すれば、端部
温度上昇を防止することができる。ここで、定着ロー
ラ:φ40、Fe(t=0.4)、ローラ制御温度:1
50℃、45cpm(線速270mm/s)とする。こ
の様に、上記第1実施例によれば、第2のヒータ5に対
するON/OFFの通電温度制御の必要がなく(連続通
電でよい)、端部用の温度センサも必要なく、簡単な構
成で、均一なローラ温度分布を得ることができる。
【0025】なお、通紙するシートサイズが多数あり、
加熱領域を2つに分割してもなお部分的な温度上昇が発
生する場合は、さらにヒータの本数を増やし、加熱領域
を分割すればよい。この場合の第3のヒータ(増設する
ヒータ)は、第2のヒータ5と同様に、通紙するサイズ
の通紙幅域に加熱領域を有するようにし、発熱容量は定
着エネルギーに満たない程度の適切な容量に設定し、そ
のサイズのシートを通紙するときは第3のヒータを連続
通電し、第1のヒータ3によって温度制御するようにす
れば、ローラ温度分布を均一に保つことができる。ま
た、第4、第5のヒータの場合も同様に構成すればよ
い。
加熱領域を2つに分割してもなお部分的な温度上昇が発
生する場合は、さらにヒータの本数を増やし、加熱領域
を分割すればよい。この場合の第3のヒータ(増設する
ヒータ)は、第2のヒータ5と同様に、通紙するサイズ
の通紙幅域に加熱領域を有するようにし、発熱容量は定
着エネルギーに満たない程度の適切な容量に設定し、そ
のサイズのシートを通紙するときは第3のヒータを連続
通電し、第1のヒータ3によって温度制御するようにす
れば、ローラ温度分布を均一に保つことができる。ま
た、第4、第5のヒータの場合も同様に構成すればよ
い。
【0026】次に、本発明の定着装置の第2実施例につ
いて説明する。まず、例えば、ウォームアップ時間の短
い定着装置として近年注目されている薄肉定着ローラ
は、ローラの熱容量が小さいため、温度リップルが激し
くなる問題がある。定着ローラの温度リップルを小さく
するためには、応答性に優れた温度制御が必要となる。
上記温度リップルを引き起こす原因はいくつかあるが、
その対策の一つは、温度センサであり、応答性に優れた
温度センサを用いることにより温度リップルを小さくす
ることができる。2つ目は、制御手段であり、従来のよ
うなON/OFF制御では温度リップルが大きいので、
位相制御、時分割制御など、Duty制御手段を用いる
ことにより温度リップルを小さくできる。3つ目は、ヒ
ータであり、応答性に優れたヒータを用いることによっ
て、温度リップルを小さくすることができる。
いて説明する。まず、例えば、ウォームアップ時間の短
い定着装置として近年注目されている薄肉定着ローラ
は、ローラの熱容量が小さいため、温度リップルが激し
くなる問題がある。定着ローラの温度リップルを小さく
するためには、応答性に優れた温度制御が必要となる。
上記温度リップルを引き起こす原因はいくつかあるが、
その対策の一つは、温度センサであり、応答性に優れた
温度センサを用いることにより温度リップルを小さくす
ることができる。2つ目は、制御手段であり、従来のよ
うなON/OFF制御では温度リップルが大きいので、
位相制御、時分割制御など、Duty制御手段を用いる
ことにより温度リップルを小さくできる。3つ目は、ヒ
ータであり、応答性に優れたヒータを用いることによっ
て、温度リップルを小さくすることができる。
【0027】上記3つ目の定着ヒータについては、例え
ば従来から用いられているハロゲンヒータが比較的応答
性の良いヒータといえ、ニクロム線ヒータなどが応答性
の悪いヒータといえる(W数によっても若干異なるが、
ハロゲンヒータの応答性は200〜500msであるの
に対し、ニクロム線ヒータは20〜50secと非常に
遅い)。このため従来の使用方法では、定着ヒータとし
てニクロム線ヒータのような応答性の悪いヒータは使用
することはできなかった。そこで、この第2実施例で
は、従来の制御方法では定着装置の熱源として使用でき
なかった応答性の悪いヒータを、使用できるようにして
いる。他の構成動作については上記第1実施例と同様で
ある。この第2実施例は、基本的構成は図2に示した第
1実施例と同様であるが、図2に示す第2のヒータ5に
前述したニクロム線ヒータのような応答性の悪いヒータ
を使用するものである。
ば従来から用いられているハロゲンヒータが比較的応答
性の良いヒータといえ、ニクロム線ヒータなどが応答性
の悪いヒータといえる(W数によっても若干異なるが、
ハロゲンヒータの応答性は200〜500msであるの
に対し、ニクロム線ヒータは20〜50secと非常に
遅い)。このため従来の使用方法では、定着ヒータとし
てニクロム線ヒータのような応答性の悪いヒータは使用
することはできなかった。そこで、この第2実施例で
は、従来の制御方法では定着装置の熱源として使用でき
なかった応答性の悪いヒータを、使用できるようにして
いる。他の構成動作については上記第1実施例と同様で
ある。この第2実施例は、基本的構成は図2に示した第
1実施例と同様であるが、図2に示す第2のヒータ5に
前述したニクロム線ヒータのような応答性の悪いヒータ
を使用するものである。
【0028】図8に第2のヒータ5として応答性の速い
ヒータ(例えば、ハロゲンヒータ)と応答性の遅いヒー
タ(例えば、ニクロム線ヒータ)を使用した場合の端部
温度の変化を示す。図8に示すように、応答性の遅いヒ
ータを使用した場合、発熱の立上りに時間がかかるた
め、十分に発熱するまでの間は、若干の端部温度上昇が
発生する。しかし発熱量が所定の量に達すると、端部温
度は再び下がり、定着ローラ1の温度分布は均一な状態
となる。このように、第2のヒータ5は細かなON・O
FFを繰り返すような制御は行わず、連続通電を行うだ
けなので、応答性の遅さは問題とならない。
ヒータ(例えば、ハロゲンヒータ)と応答性の遅いヒー
タ(例えば、ニクロム線ヒータ)を使用した場合の端部
温度の変化を示す。図8に示すように、応答性の遅いヒ
ータを使用した場合、発熱の立上りに時間がかかるた
め、十分に発熱するまでの間は、若干の端部温度上昇が
発生する。しかし発熱量が所定の量に達すると、端部温
度は再び下がり、定着ローラ1の温度分布は均一な状態
となる。このように、第2のヒータ5は細かなON・O
FFを繰り返すような制御は行わず、連続通電を行うだ
けなので、応答性の遅さは問題とならない。
【0029】以上のように、この第2実施例によれば、
連続通電を行う第2のヒータ5に応答性の劣るヒータを
用いて、上記第1実施例とほぼ同等の温度制御性を得る
ことができる。これは、前述したように、第1、第2ヒ
ータ3、5の両者に応答性の良いヒータ(ex.ハロゲ
ンヒータ)を用いていた従来の構成に比べ、このうちの
1本を応答性の悪いヒータ(ex.ニクロム線ヒータ)
に置き換えることができ、多くの場合、コストダウンに
貢献することができる。
連続通電を行う第2のヒータ5に応答性の劣るヒータを
用いて、上記第1実施例とほぼ同等の温度制御性を得る
ことができる。これは、前述したように、第1、第2ヒ
ータ3、5の両者に応答性の良いヒータ(ex.ハロゲ
ンヒータ)を用いていた従来の構成に比べ、このうちの
1本を応答性の悪いヒータ(ex.ニクロム線ヒータ)
に置き換えることができ、多くの場合、コストダウンに
貢献することができる。
【0030】次に、本発明の定着装置の第3実施例につ
いて説明する。この第3実施例は、上記第2実施例と同
様であるが、その第1および第2のヒータ3、5による
温度制御の方法が異なっている。従って、以下に、図9
〜図11を参照して、上記第2実施例と異なる第3実施
例の温度制御の方法についてのみ説明する。この第3実
施例では、定着温度より低い予熱温度にて待機するよう
な画像形成装置では、図9に示すように、電源ON後、
予熱温度に至るまでの間および待機時は上記第1のヒー
タ3を用いて定着ローラ1を加熱するようにしている。
このようにすることで、ウォームアップ中および待機中
のローラ温度分布を均一にすることができる。さらに、
コピーボタンが押され通紙開始命令を受けたとき、通紙
するシートサイズが大サイズの時には上記第1のヒータ
3によりウォームアップし定着温度に達した後も、その
まま第1のヒータ3により温度制御する。そして、通紙
が終了したら、再び第1のヒータ3による待機動作を行
う。
いて説明する。この第3実施例は、上記第2実施例と同
様であるが、その第1および第2のヒータ3、5による
温度制御の方法が異なっている。従って、以下に、図9
〜図11を参照して、上記第2実施例と異なる第3実施
例の温度制御の方法についてのみ説明する。この第3実
施例では、定着温度より低い予熱温度にて待機するよう
な画像形成装置では、図9に示すように、電源ON後、
予熱温度に至るまでの間および待機時は上記第1のヒー
タ3を用いて定着ローラ1を加熱するようにしている。
このようにすることで、ウォームアップ中および待機中
のローラ温度分布を均一にすることができる。さらに、
コピーボタンが押され通紙開始命令を受けたとき、通紙
するシートサイズが大サイズの時には上記第1のヒータ
3によりウォームアップし定着温度に達した後も、その
まま第1のヒータ3により温度制御する。そして、通紙
が終了したら、再び第1のヒータ3による待機動作を行
う。
【0031】また、コピーボタンが押され通紙開始命令
を受けたとき、通紙するシートサイズが小サイズの時に
は第1および第2の両方のヒータ3、5によりウォーム
アップし、定着温度に達した後もそのまま両方のヒータ
により温度制御する。このように制御すれば、小サイズ
シートを通紙しようとするとき、両方のヒータ3、5に
より加熱を行うので、ウォームアップ時間が短縮され
る。そして、ローラ中央部温度が定着温度に達したとき
端部の温度はまだ定着温度に達していないが、通紙する
シートが小サイズであるので、定着性能に問題をきたす
ことはない。また、端部温度は短時間で、中央部温度と
同等の温度に達するので、ローラ温度の不均一状態が継
続することはない。
を受けたとき、通紙するシートサイズが小サイズの時に
は第1および第2の両方のヒータ3、5によりウォーム
アップし、定着温度に達した後もそのまま両方のヒータ
により温度制御する。このように制御すれば、小サイズ
シートを通紙しようとするとき、両方のヒータ3、5に
より加熱を行うので、ウォームアップ時間が短縮され
る。そして、ローラ中央部温度が定着温度に達したとき
端部の温度はまだ定着温度に達していないが、通紙する
シートが小サイズであるので、定着性能に問題をきたす
ことはない。また、端部温度は短時間で、中央部温度と
同等の温度に達するので、ローラ温度の不均一状態が継
続することはない。
【0032】図10および図11は、予熱温度を持たな
い(待機時はヒータへの通電をオフする)定着装置の例
であるが、上記実施例と同様に、通紙するシートサイズ
に応じてウォームアップ時に通電するヒータを選択して
いる。このようにすることで、最短時間で定着設定温度
にウォームアップすることができる。なお、小サイズ通
紙を想定してウォームアップしたが、サイズを大サイズ
に変更して通紙したい場合は、ローラ温度が不均一な状
態となっており、このまま通紙することは好ましくな
い。このようなときは、ローラを空回転させ、第1のヒ
ータ3のみによる通電制御を行えば、温度分布を短時間
で均一にすることができるので、大きな問題にはならな
い(空回転を行わない場合、自然冷却のみによる放熱と
なるので、均一になるまで時間がかかる)。
い(待機時はヒータへの通電をオフする)定着装置の例
であるが、上記実施例と同様に、通紙するシートサイズ
に応じてウォームアップ時に通電するヒータを選択して
いる。このようにすることで、最短時間で定着設定温度
にウォームアップすることができる。なお、小サイズ通
紙を想定してウォームアップしたが、サイズを大サイズ
に変更して通紙したい場合は、ローラ温度が不均一な状
態となっており、このまま通紙することは好ましくな
い。このようなときは、ローラを空回転させ、第1のヒ
ータ3のみによる通電制御を行えば、温度分布を短時間
で均一にすることができるので、大きな問題にはならな
い(空回転を行わない場合、自然冷却のみによる放熱と
なるので、均一になるまで時間がかかる)。
【0033】次に、本発明の定着装置の第4実施例につ
いて説明する。まず、従来の定着装置において、小サイ
ズシート通紙中にローラ全幅にわたり均一な温度分布を
得るためには、図21に示す構成が必要であることは前
に述べたが、この構成において、薄肉定着ローラのよう
に熱容量の小さいローラを温度制御するには、図12に
示す様に、位相制御のようなDuty制御手段15がそ
れぞれの温度制御系に必要となる。これに対し、図13
に示す様に、この第4実施例においては、上記第2のヒ
ータ5は連続通電を行えばよいので、第2のヒータ5に
対するDuty制御手段15は必要ない。従って、上記
第1のヒータ3のみに対し、細かく温度制御が行えるD
uty制御手段15を設置すれば良い。他の構成および
動作については上記第1実施例と同様である。
いて説明する。まず、従来の定着装置において、小サイ
ズシート通紙中にローラ全幅にわたり均一な温度分布を
得るためには、図21に示す構成が必要であることは前
に述べたが、この構成において、薄肉定着ローラのよう
に熱容量の小さいローラを温度制御するには、図12に
示す様に、位相制御のようなDuty制御手段15がそ
れぞれの温度制御系に必要となる。これに対し、図13
に示す様に、この第4実施例においては、上記第2のヒ
ータ5は連続通電を行えばよいので、第2のヒータ5に
対するDuty制御手段15は必要ない。従って、上記
第1のヒータ3のみに対し、細かく温度制御が行えるD
uty制御手段15を設置すれば良い。他の構成および
動作については上記第1実施例と同様である。
【0034】このように薄肉定着ローラのような熱容量
の小さいローラに対しては、上記第1のヒータ3に対し
てのみDuty制御手段15を設置すれば、ローラ全幅
にわたり温度リップルのない温度分布を得ることができ
る。また、その他に、この第4実施例(図13)は、図
12に示す従来例に比較し次のようなメリットがある。
例えば、位相制御のようなDuty制御手段では、通電
のタイミングでノイスが発生する。ノイズはACライン
の電圧変動を引き起こしたりし、他の機器に悪影響を及
ぼすが、通常これらの対策としてノイズフィルタなどの
ノイズ対策部品が使用される。図12の従来構成では各
ヒータ系に対しノイズフィルタが必要であるが、図13
の第4実施例の構成では第1のヒータ3系に対してのみ
で良い。このように、部品点数を削減し、低コストで実
現することができる。
の小さいローラに対しては、上記第1のヒータ3に対し
てのみDuty制御手段15を設置すれば、ローラ全幅
にわたり温度リップルのない温度分布を得ることができ
る。また、その他に、この第4実施例(図13)は、図
12に示す従来例に比較し次のようなメリットがある。
例えば、位相制御のようなDuty制御手段では、通電
のタイミングでノイスが発生する。ノイズはACライン
の電圧変動を引き起こしたりし、他の機器に悪影響を及
ぼすが、通常これらの対策としてノイズフィルタなどの
ノイズ対策部品が使用される。図12の従来構成では各
ヒータ系に対しノイズフィルタが必要であるが、図13
の第4実施例の構成では第1のヒータ3系に対してのみ
で良い。このように、部品点数を削減し、低コストで実
現することができる。
【0035】次に、本発明の定着装置の第5実施例につ
いて説明する。上記第2実施例の定着装置においては、
小サイズシートのコピー(プリント)終了と同時に定着
ヒータ5への通電を終了するように制御を行うと、図1
4に示すように、コピー終了後のオーバーシュートが発
生する。これは、一般的に応答性の遅いヒータは熱容量
が大きいため、冷めるのにも時間がかかるためである。
オーバーシュートが大きいと、ローラ破損や、直後に通
紙を再開したときなどにオフセットが発生したりして問
題となることがある。また、図14に示すようにローラ
中央部と端部の温度差が大きくなり、好ましくない。
いて説明する。上記第2実施例の定着装置においては、
小サイズシートのコピー(プリント)終了と同時に定着
ヒータ5への通電を終了するように制御を行うと、図1
4に示すように、コピー終了後のオーバーシュートが発
生する。これは、一般的に応答性の遅いヒータは熱容量
が大きいため、冷めるのにも時間がかかるためである。
オーバーシュートが大きいと、ローラ破損や、直後に通
紙を再開したときなどにオフセットが発生したりして問
題となることがある。また、図14に示すようにローラ
中央部と端部の温度差が大きくなり、好ましくない。
【0036】そこで、この第5実施例は、このような問
題を解決するものであり、上記第2のヒータ5はコピー
終了よりも前に通電をオフするものである。この様子を
図15に示す。図15に示すように、コピー終了より以
前に第2のヒータ5への通電をオフすることにより、オ
ーバーシュートを防止することができ、中央部と端部の
温度差も小さくできる。このとき、第2のヒータ5オフ
後、第1のヒータ3のみで小サイズシートを通紙するの
で端部温度上昇が発生するが、若干の時間であるため問
題にはならない。他の構成動作は上記第2実施例と同様
である。
題を解決するものであり、上記第2のヒータ5はコピー
終了よりも前に通電をオフするものである。この様子を
図15に示す。図15に示すように、コピー終了より以
前に第2のヒータ5への通電をオフすることにより、オ
ーバーシュートを防止することができ、中央部と端部の
温度差も小さくできる。このとき、第2のヒータ5オフ
後、第1のヒータ3のみで小サイズシートを通紙するの
で端部温度上昇が発生するが、若干の時間であるため問
題にはならない。他の構成動作は上記第2実施例と同様
である。
【0037】次に、本発明の定着装置の第6実施例につ
いて説明する。上記第2実施例では、第1のヒータ3と
第2のヒータ5が、それぞれ独立した形態となっている
が、定着ローラ径が小さくなると2本のヒータをローラ
内に設置することはスペース的に困難となる。そこで、
この第6実施例は、このような問題を解決するものであ
り、上記第1および第2のヒータ3、5を図16に示す
様に構成したものである。
いて説明する。上記第2実施例では、第1のヒータ3と
第2のヒータ5が、それぞれ独立した形態となっている
が、定着ローラ径が小さくなると2本のヒータをローラ
内に設置することはスペース的に困難となる。そこで、
この第6実施例は、このような問題を解決するものであ
り、上記第1および第2のヒータ3、5を図16に示す
様に構成したものである。
【0038】図16では、応答性の速い第1のヒータ3
にハロゲンヒータ、応答性の劣る第2のヒータ5にニク
ロム線ヒータを用い、ハロゲンヒータの石英ガラス管1
7の外部に、ニクロム線ヒータを巻き付けるように構成
している。このように構成することにより、2本のヒー
タを少ないスペースに設置することができる。
にハロゲンヒータ、応答性の劣る第2のヒータ5にニク
ロム線ヒータを用い、ハロゲンヒータの石英ガラス管1
7の外部に、ニクロム線ヒータを巻き付けるように構成
している。このように構成することにより、2本のヒー
タを少ないスペースに設置することができる。
【0039】その他の構成動作は上記第2実施例と同様
である。通常ニクロム線ヒータのような電熱線型のヒー
タは応答性が遅いので、図16のようにヒータを構成し
ても定着装置の熱源としては使用できなかった。このた
め、応答性に優れるガス封入型のヒータ(例えば、ハロ
ゲンヒータ)を複数本並列に配置する方法が一般的であ
った。あるいは、一本のガラス管内に複数のフィラメン
トを設置し、加熱領域を分割するようなアイディアレベ
ルの考案はなされているが、コスト、生産性の面で実現
性がなかった。しかし、この第6実施例により応答性の
速いヒータと、応答性の遅いヒータの組み合わせによ
り、応答性の遅さをカバーし、均一かつ温度リップルの
小さい温度制御が可能となったので、図16のような構
成で、省スペース化、低コスト化が実現できる。
である。通常ニクロム線ヒータのような電熱線型のヒー
タは応答性が遅いので、図16のようにヒータを構成し
ても定着装置の熱源としては使用できなかった。このた
め、応答性に優れるガス封入型のヒータ(例えば、ハロ
ゲンヒータ)を複数本並列に配置する方法が一般的であ
った。あるいは、一本のガラス管内に複数のフィラメン
トを設置し、加熱領域を分割するようなアイディアレベ
ルの考案はなされているが、コスト、生産性の面で実現
性がなかった。しかし、この第6実施例により応答性の
速いヒータと、応答性の遅いヒータの組み合わせによ
り、応答性の遅さをカバーし、均一かつ温度リップルの
小さい温度制御が可能となったので、図16のような構
成で、省スペース化、低コスト化が実現できる。
【0040】次に、本発明に従う定着装置の第7実施例
について説明する。上記第6実施例では、上記第2のヒ
ータ5が電気的に絶縁されていないときは、露出した活
電部が定着ローラ内部の接地部などと接触した場合、危
険である。そこで、この第7実施例ではこれを解決する
ものであり、その構成を図17に示す。図17は第1お
よび第2のヒータ3、5の断面図であり、図16の構成
に加えて、耐熱石英ガラス管19が付加されており、第
2のヒータ5を囲むようにこの石英ガラス管19を設置
している。このように構成することにより、省スペース
を実現しつつ、電気的に絶縁されたヒータを実現するこ
とができる。他の構成動作は上記第6実施例と同様であ
る。また、ここでは図示しないが、耐熱絶縁材などを電
熱線(第2のヒータ)のまわりに塗布しても良い。
について説明する。上記第6実施例では、上記第2のヒ
ータ5が電気的に絶縁されていないときは、露出した活
電部が定着ローラ内部の接地部などと接触した場合、危
険である。そこで、この第7実施例ではこれを解決する
ものであり、その構成を図17に示す。図17は第1お
よび第2のヒータ3、5の断面図であり、図16の構成
に加えて、耐熱石英ガラス管19が付加されており、第
2のヒータ5を囲むようにこの石英ガラス管19を設置
している。このように構成することにより、省スペース
を実現しつつ、電気的に絶縁されたヒータを実現するこ
とができる。他の構成動作は上記第6実施例と同様であ
る。また、ここでは図示しないが、耐熱絶縁材などを電
熱線(第2のヒータ)のまわりに塗布しても良い。
【0041】次に、本発明に従う定着装置の第8実施例
について説明する。上記第1〜第7の実施例では、装置
のウォームアップ時間が若干遅いという問題がある。こ
れは、定着装置で使用できる電力を、上記第1のヒータ
3と第2のヒータ5に分割しているためである。図4の
タイミングチャートに示したように、第1のヒータと第
2のヒータの両者が同時にオンするタイミングが存在す
るため、必然的に、第1のヒータ容量+第2のヒータ容
量=定着装置に配分された電力容量となる。さらに、ウ
ォームアップ時は第1のヒータ3のみを使用するので、
定着装置に配分された電力容量より少ない電力で加熱す
ることになり、ウォームアップ時間がかかる。
について説明する。上記第1〜第7の実施例では、装置
のウォームアップ時間が若干遅いという問題がある。こ
れは、定着装置で使用できる電力を、上記第1のヒータ
3と第2のヒータ5に分割しているためである。図4の
タイミングチャートに示したように、第1のヒータと第
2のヒータの両者が同時にオンするタイミングが存在す
るため、必然的に、第1のヒータ容量+第2のヒータ容
量=定着装置に配分された電力容量となる。さらに、ウ
ォームアップ時は第1のヒータ3のみを使用するので、
定着装置に配分された電力容量より少ない電力で加熱す
ることになり、ウォームアップ時間がかかる。
【0042】この第8実施例は上記問題を解決するもの
であり、構成は、上記第2実施例と同じであるが、温度
制御方法が異なり、図18、にその温度制御のタイミン
グチャートを、図19に、その温度制御のフローチャー
トを示す。すなわち、この第8実施例では、上記第1お
よび第2のヒータ3、5は同時にオンしないよう制御す
る。図18に示すように、大サイズシート通紙時は、上
記第1のヒータ3のみで通電制御を行う。小サイズシー
ト通紙時は第1および第2のヒータ3、5を用いて通電
制御する。このとき、第1のヒータ3がオンしていると
きには第2のヒータ5への通電を禁止し、第1のヒータ
3がオフしているときにのみ第2のヒータ5への通電を
許可する。このように制御すれば、定着装置に配分され
た電力容量を越えるようなことはなく、さらに、第1の
ヒータ3の電力容量を最大のW数に設定すれば、ウォー
ムアップ時間が短縮できる。
であり、構成は、上記第2実施例と同じであるが、温度
制御方法が異なり、図18、にその温度制御のタイミン
グチャートを、図19に、その温度制御のフローチャー
トを示す。すなわち、この第8実施例では、上記第1お
よび第2のヒータ3、5は同時にオンしないよう制御す
る。図18に示すように、大サイズシート通紙時は、上
記第1のヒータ3のみで通電制御を行う。小サイズシー
ト通紙時は第1および第2のヒータ3、5を用いて通電
制御する。このとき、第1のヒータ3がオンしていると
きには第2のヒータ5への通電を禁止し、第1のヒータ
3がオフしているときにのみ第2のヒータ5への通電を
許可する。このように制御すれば、定着装置に配分され
た電力容量を越えるようなことはなく、さらに、第1の
ヒータ3の電力容量を最大のW数に設定すれば、ウォー
ムアップ時間が短縮できる。
【0043】また、第2のヒータ5の通電を第1のヒー
タ3がオフの時すべて行うのでなく、適当な一定のDu
tyに設定し、それ以上オンしないように制限すれば、
通紙する紙厚や、環境温度によらずほぼ一定の熱量を第
2のヒータ5から供給することができる。例えば、上記
第1の実施例では、第2のヒータ5を110W程度に設
定すれば良かったのであるが、この第8実施例では、第
2のヒータ5の容量を110W以上に設定し、適当なD
utyを設定し、このDutyをもって110W相当の
発熱が得られるようにすればよい(例、第2のヒータを
440Wに設定し、Dutyが25%以上にならないよ
うに制限する)。このように、上記第1のヒータ3の電
力容量を、第1のヒータ容量=定着装置に配分された電
力容量(第2のヒータ容量は任意)と設定し、上記のよ
うにウォームアップ時および大サイズシート通紙時は第
1のヒータ3のみを使用し、小サイズシート通紙時は両
方のヒータ3、5を用い、かつ、両方のヒータ3、5を
同時にオンしないように制御すれば、ウォームアップ時
間の短縮ができる。
タ3がオフの時すべて行うのでなく、適当な一定のDu
tyに設定し、それ以上オンしないように制限すれば、
通紙する紙厚や、環境温度によらずほぼ一定の熱量を第
2のヒータ5から供給することができる。例えば、上記
第1の実施例では、第2のヒータ5を110W程度に設
定すれば良かったのであるが、この第8実施例では、第
2のヒータ5の容量を110W以上に設定し、適当なD
utyを設定し、このDutyをもって110W相当の
発熱が得られるようにすればよい(例、第2のヒータを
440Wに設定し、Dutyが25%以上にならないよ
うに制限する)。このように、上記第1のヒータ3の電
力容量を、第1のヒータ容量=定着装置に配分された電
力容量(第2のヒータ容量は任意)と設定し、上記のよ
うにウォームアップ時および大サイズシート通紙時は第
1のヒータ3のみを使用し、小サイズシート通紙時は両
方のヒータ3、5を用い、かつ、両方のヒータ3、5を
同時にオンしないように制御すれば、ウォームアップ時
間の短縮ができる。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、大サイズシートの通紙
幅域に設置される第1のヒータと、第1のヒータの通電
を制御する第1の通電制御手段と、小サイズシートの通
紙幅域に設置される第2のヒータと、第2のヒータの通
電を制御する第2の通電制御手段と、前記第2のヒータ
の設置部におけるローラ表面温度を検出する温度センサ
と、を有し、第2のヒータの発熱容量が、小サイズシー
ト通紙時に必要な定着エネルギーに満たない程度に低容
量であり、小サイズシート通紙中は第2のヒータを連続
通電し、温度センサの出力により第1のヒータを通電制
御し、大サイズシート通紙中は温度センサの出力により
第1のヒータのみを通電制御するように構成しているの
で、第2のヒータに対する温度制御が必要なく制御が簡
略化でき、また端部用の温度センサも必要なく、簡単な
構成で均一なローラ温度分布を得ることができる。
幅域に設置される第1のヒータと、第1のヒータの通電
を制御する第1の通電制御手段と、小サイズシートの通
紙幅域に設置される第2のヒータと、第2のヒータの通
電を制御する第2の通電制御手段と、前記第2のヒータ
の設置部におけるローラ表面温度を検出する温度センサ
と、を有し、第2のヒータの発熱容量が、小サイズシー
ト通紙時に必要な定着エネルギーに満たない程度に低容
量であり、小サイズシート通紙中は第2のヒータを連続
通電し、温度センサの出力により第1のヒータを通電制
御し、大サイズシート通紙中は温度センサの出力により
第1のヒータのみを通電制御するように構成しているの
で、第2のヒータに対する温度制御が必要なく制御が簡
略化でき、また端部用の温度センサも必要なく、簡単な
構成で均一なローラ温度分布を得ることができる。
【0045】また、連続通電を行う第2のヒータに応答
性の劣るヒータを用いることにより、上述したとほぼ同
等の温度制御性を得ることができ、なおかつ多くの場合
コストダウンに貢献することができる。また、待機時お
よび立上り後の通紙サイズが大サイズを指定されている
時のウォームアップ時は、第1のヒータにより定着ロー
ラを加熱せしめ、立上り後の通紙サイズが小サイズを指
定されている時のウォームアップ中は第1および第2の
ヒータにより定着ローラを加熱せしめるよう構成してい
るので、小サイズシートを通紙しようとするとき、短時
間で定着設定温度まで加熱することができる。
性の劣るヒータを用いることにより、上述したとほぼ同
等の温度制御性を得ることができ、なおかつ多くの場合
コストダウンに貢献することができる。また、待機時お
よび立上り後の通紙サイズが大サイズを指定されている
時のウォームアップ時は、第1のヒータにより定着ロー
ラを加熱せしめ、立上り後の通紙サイズが小サイズを指
定されている時のウォームアップ中は第1および第2の
ヒータにより定着ローラを加熱せしめるよう構成してい
るので、小サイズシートを通紙しようとするとき、短時
間で定着設定温度まで加熱することができる。
【0046】また、第1のヒータの通電制御手段のみに
デューティー制御手段を有するよう構成しているので、
薄肉定着ローラなどの熱容量の小さいローラに対して
も、低コストな構成で、ローラ全幅にわたり温度リップ
ルのない温度分布を得ることができる。
デューティー制御手段を有するよう構成しているので、
薄肉定着ローラなどの熱容量の小さいローラに対して
も、低コストな構成で、ローラ全幅にわたり温度リップ
ルのない温度分布を得ることができる。
【0047】また、コピー(プリント)終了より以前
に、第2のヒータへの通電をオフするよう構成している
ので、通紙直後のオーバーシュートを防止することがで
き、またローラ中央部と端部の温度差を小さくすること
ができる。また、第2のヒータは電熱線で構成されてお
り、該電熱線が第1のヒータをとりまくよう設置してい
るので、省スペース化、低コスト化に貢献することがで
きる。また、第2のヒータの回りに絶縁材を配置し、外
部と電気的に絶縁するよう構成しているので、省スペー
スを実現しつつ、電気的に絶縁された安全な定着装置を
提供することができる。
に、第2のヒータへの通電をオフするよう構成している
ので、通紙直後のオーバーシュートを防止することがで
き、またローラ中央部と端部の温度差を小さくすること
ができる。また、第2のヒータは電熱線で構成されてお
り、該電熱線が第1のヒータをとりまくよう設置してい
るので、省スペース化、低コスト化に貢献することがで
きる。また、第2のヒータの回りに絶縁材を配置し、外
部と電気的に絶縁するよう構成しているので、省スペー
スを実現しつつ、電気的に絶縁された安全な定着装置を
提供することができる。
【0048】また、ヒータによって加熱した円筒状の定
着ローラに記録シートを通紙させ、該記録シート上の転
写像を定着させる定着装置において、大サイズシートの
通紙領域に設置される第1のヒータと、第1のヒータの
通電を制御する第1の通電制御手段と、小サイズシート
の通紙幅域に設置され第1のヒータよりも応答性(発熱
の立上り特性)の劣る第2のヒータと、第2のヒータの
通電を制御する第2の通電制御手段と、前記第2のヒー
タの設置部におけるローラ表面温度を検出する温度セン
サと、を有し、小サイズシート通紙中は温度センサの出
力により第1および第2のヒータを通電制御し、大サイ
ズシート通紙中は温度センサの出力により第1のヒータ
のみを通電制御するよう構成され、前記第1および第2
のヒータは同時にオンしないよう制御しているので、定
着装置に配分された電力容量を最大限に活かしてウォー
ムアップを行うことができるので、請求項2の発明に対
し更にウォームアップ時間を短縮することができる。
着ローラに記録シートを通紙させ、該記録シート上の転
写像を定着させる定着装置において、大サイズシートの
通紙領域に設置される第1のヒータと、第1のヒータの
通電を制御する第1の通電制御手段と、小サイズシート
の通紙幅域に設置され第1のヒータよりも応答性(発熱
の立上り特性)の劣る第2のヒータと、第2のヒータの
通電を制御する第2の通電制御手段と、前記第2のヒー
タの設置部におけるローラ表面温度を検出する温度セン
サと、を有し、小サイズシート通紙中は温度センサの出
力により第1および第2のヒータを通電制御し、大サイ
ズシート通紙中は温度センサの出力により第1のヒータ
のみを通電制御するよう構成され、前記第1および第2
のヒータは同時にオンしないよう制御しているので、定
着装置に配分された電力容量を最大限に活かしてウォー
ムアップを行うことができるので、請求項2の発明に対
し更にウォームアップ時間を短縮することができる。
【図1】本発明を実施した定着装置の概略側面図であ
る。
る。
【図2】本発明を実施した定着装置の概略構成図であ
る。
る。
【図3】図2に示した第1および第2のヒータの配熱分
布を示す図である。
布を示す図である。
【図4】図2に示した第1および第2のヒータのON/
OFF温度制御のタイムチャートである。
OFF温度制御のタイムチャートである。
【図5】本発明の定着装置の第1実施例における温度制
御のフローチャートである。
御のフローチャートである。
【図6】図2に示した第2のヒータの発熱量を変化させ
た時のローラ端部温度上昇の様子を示すグラフ図であ
る。
た時のローラ端部温度上昇の様子を示すグラフ図であ
る。
【図7】実験により測定した端部温度上昇分を示すグラ
フ図である。
フ図である。
【図8】図1に示した第2のヒータとして応答性の速い
ヒータと応答性の遅いヒータを使用した場合の端部温度
の変化を示す図である。
ヒータと応答性の遅いヒータを使用した場合の端部温度
の変化を示す図である。
【図9】本発明の定着装置の第3実施例の温度制御のグ
ラフ図である。
ラフ図である。
【図10】本発明の定着装置の第3実施例の温度制御の
グラフ図である。
グラフ図である。
【図11】本発明の定着装置の第3実施例の温度制御の
グラフ図である。
グラフ図である。
【図12】従来の定着装置における制御部の構成を示す
概略構成図である。
概略構成図である。
【図13】本発明の定着装置の第4実施例における制御
部の構成を示す概略構成図である。
部の構成を示す概略構成図である。
【図14】オーバーシュートが発生する場合のローラ温
度制御の説明図である。
度制御の説明図である。
【図15】本発明の定着装置の第5実施例におけるロー
ラ温度制御の説明図である。
ラ温度制御の説明図である。
【図16】本発明の定着装置の第6実施例における第1
および第2のヒータの構成斜視図である。
および第2のヒータの構成斜視図である。
【図17】本発明の定着装置の第7実施例における第1
および第2のヒータの構成断面図である。
および第2のヒータの構成断面図である。
【図18】本発明の定着装置の第8実施例における温度
制御のタイムチャートである。
制御のタイムチャートである。
【図19】本発明の定着装置の第8実施例における温度
制御のフローチャートである。
制御のフローチャートである。
【図20】従来の定着装置の概略構成図である。
【図21】従来の定着装置の概略構成図である。
1、109…定着ローラ、 3…第1の
ヒータ、5…第2のヒータ、 7
…温度センサ、9、115…入力回路、
11、119…CPU、13、117…ドライバ、
15…Duty制御手段、17…第1
のヒータのガラス管、 19…耐熱石英ガラス
管、101…中央加熱用ヒータ、 103
…全幅加熱用ヒータ、105…端部加熱用ヒータ、
107、111…温度センサ中央、113…
温度センサ端部、 201〜205…各
ステップ、
ヒータ、5…第2のヒータ、 7
…温度センサ、9、115…入力回路、
11、119…CPU、13、117…ドライバ、
15…Duty制御手段、17…第1
のヒータのガラス管、 19…耐熱石英ガラス
管、101…中央加熱用ヒータ、 103
…全幅加熱用ヒータ、105…端部加熱用ヒータ、
107、111…温度センサ中央、113…
温度センサ端部、 201〜205…各
ステップ、
フロントページの続き
(72)発明者 由良 純
東京都大田区中馬込一丁目3番6号 株
式会社 リコー内
(56)参考文献 特開 平4−76589(JP,A)
特開 昭59−75271(JP,A)
特開 昭64−20585(JP,A)
実開 昭49−126450(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G03G 13/20
G03G 15/20
Claims (7)
- 【請求項1】 加熱した円筒状の定着ローラに記録シー
トを通紙させ、上記記録シート上の転写像を定着させる
定着装置であって、大サイズシートの通紙幅域に設置さ
れる第1のヒータと、上記第1のヒータの通電を制御す
る第1の通電制御手段と、小サイズシートの通紙幅域に
設置される第2のヒータと、上記第2のヒータの通電を
制御する第2の通電制御手段と、上記第2のヒータの設
置部におけるローラ表面温度を検出する温度センサとを
備え、上記第2のヒータの発熱容量が、小サイズシート
通紙時に必要な定着エネルギーに満たない程度に低容量
であり、小サイズシート通紙中は上記第2のヒータを連
続通電すると共に、上記温度センサの出力により上記第
1のヒータを通電制御し、大サイズシート通紙中は上記
温度センサの出力により上記第1のヒータのみを通電制
御して、上記第2のヒータの通電を行なわないことを特
徴とする定着装置。 - 【請求項2】 上記第2のヒータの応答性(発熱の立上
り特性)が、上記第1のヒータの応答性よりも遅いこと
を特徴とする請求項1記載の定着装置。 - 【請求項3】 待機時および立上り後の通紙サイズが大
サイズで指定されている時のウォームアップ時は、上記
第1のヒータにより上記定着ローラを加熱せしめ、立上
り後の通紙サイズが小サイズを指定されている時のウォ
ームアップ中は上記第1および第2のヒータにより上記
定着ローラを加熱せしめることを特徴とする請求項2記
載の定着装置。 - 【請求項4】 上記第1の通電制御手段のみにデューテ
ィー制御手段を備えることを特徴とする請求項1又は2
記載の定着装置。 - 【請求項5】 コピー(プリント)終了より以前に、上
記第2のヒータへの通電をオフすることを特徴とした請
求項2記載の定着装置。 - 【請求項6】 上記第2のヒータは電熱線で構成されて
おり、上記電熱線が上記第1のヒータをとりまくよう設
置されていることを特徴とする請求項2記載の定着装
置。 - 【請求項7】 上記第2のヒータの回りに絶縁材を配置
し、外部と電気的に絶縁されていることを特徴とする請
求項6記載の定着装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05052095A JP3418269B2 (ja) | 1995-02-15 | 1995-02-15 | 定着装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05052095A JP3418269B2 (ja) | 1995-02-15 | 1995-02-15 | 定着装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08220930A JPH08220930A (ja) | 1996-08-30 |
JP3418269B2 true JP3418269B2 (ja) | 2003-06-16 |
Family
ID=12861261
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05052095A Expired - Fee Related JP3418269B2 (ja) | 1995-02-15 | 1995-02-15 | 定着装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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JP2001265157A (ja) * | 2000-03-15 | 2001-09-28 | Oki Data Corp | 電子写真プリンタの定着装置 |
KR100672799B1 (ko) | 2002-07-12 | 2007-01-24 | 가부시키가이샤 리코 | 가열 장치, 보조 전력 공급 장치, 보조 전력 공급 시스템,정착 장치 및 화상 형성 장치 |
JP4454582B2 (ja) * | 2003-08-12 | 2010-04-21 | シャープ株式会社 | 加熱装置の設計方法 |
JP4651382B2 (ja) | 2004-12-28 | 2011-03-16 | 京セラミタ株式会社 | 定着装置のヒータ取付構造 |
JP4798699B2 (ja) | 2005-09-12 | 2011-10-19 | 株式会社リコー | 画像形成装置、およびその定着制御方法 |
JP4760296B2 (ja) * | 2005-10-24 | 2011-08-31 | 富士ゼロックス株式会社 | 定着装置及びこれを用いた画像形成装置 |
JP4940162B2 (ja) * | 2008-02-01 | 2012-05-30 | 株式会社リコー | 定着装置及び画像形成装置 |
JP2010107942A (ja) * | 2008-09-30 | 2010-05-13 | Kyocera Mita Corp | 画像形成装置 |
JP5381000B2 (ja) * | 2008-10-16 | 2014-01-08 | 株式会社リコー | 定着制御装置、定着装置及び画像形成装置 |
JP5743705B2 (ja) * | 2011-05-13 | 2015-07-01 | キヤノン株式会社 | 定着装置 |
JP5940879B2 (ja) * | 2012-05-07 | 2016-06-29 | 株式会社沖データ | 定着装置及び画像形成装置 |
JP5867292B2 (ja) * | 2012-05-25 | 2016-02-24 | コニカミノルタ株式会社 | 定着装置および画像形成装置 |
JP6247575B2 (ja) * | 2014-03-20 | 2017-12-13 | 株式会社沖データ | 画像形成装置 |
JP6414039B2 (ja) * | 2015-12-11 | 2018-10-31 | コニカミノルタ株式会社 | 画像形成装置 |
JP7188142B2 (ja) | 2019-01-31 | 2022-12-13 | ブラザー工業株式会社 | 層転写装置 |
JP7313835B2 (ja) * | 2019-02-06 | 2023-07-25 | キヤノン株式会社 | 定着装置及び画像形成装置 |
JP2020149013A (ja) * | 2019-03-15 | 2020-09-17 | 株式会社リコー | 加熱装置、定着装置および画像形成装置 |
JP7310331B2 (ja) * | 2019-06-07 | 2023-07-19 | コニカミノルタ株式会社 | 画像形成装置 |
-
1995
- 1995-02-15 JP JP05052095A patent/JP3418269B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |