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JP3390222B2 - 重合体ラテックスおよびその製造方法 - Google Patents

重合体ラテックスおよびその製造方法

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JP3390222B2
JP3390222B2 JP25188893A JP25188893A JP3390222B2 JP 3390222 B2 JP3390222 B2 JP 3390222B2 JP 25188893 A JP25188893 A JP 25188893A JP 25188893 A JP25188893 A JP 25188893A JP 3390222 B2 JP3390222 B2 JP 3390222B2
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latex
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block copolymer
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喜弘 大塚
勝美 相沢
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Daicel Corp
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なエポキシ変性ブ
ロック共重合体のラッテクス、及びその製造方法に関す
る。詳しくは、官能基をもち、機械的安定性、及び接着
性が改善されたエポキシ変性ブロック共重合体のラッテ
クスに関する。さらに、本発明は、上記重合体ラテック
スの効果的な製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、重合体のラテックスは、ほとんど
が乳化重合法によって製造され、広く実用に供されてき
た。一方、近年の重合技術の進歩により、乳化重合法で
は得られなかった特徴ある構造と物性をもった重合体、
たとえば、スチレン−ブタジエンブロック共重合体など
がもたらされた。
【0003】これらの重合体を、塗料、接着剤など従来
のラテックス使用分野に活用する場合、揮発性の有機溶
剤の溶液として実用に供されることが多く行なわれてき
たが、公害、有機溶剤中毒等の問題のため、製品の最終
用途に有機溶剤を使用するのは好ましくはない。そこ
で、水性分散体のラテックスが注目されている。
【0004】これら乳化重合法では得られない特徴ある
性質をもった重合体のラテックスを製造する時の一般的
な方法は、重合体の重合溶液または固形状の重合体を適
当な有機溶剤に溶解した溶液に、乳化剤と水を加えて乳
化し、得られた乳化液から溶剤を除去することによって
ラテックスとする方法である。こうして得られたラテッ
クスの重合体含有量が低い場合はクリーミング、遠心分
離または水分蒸発などの操作によって濃縮することもあ
る。しかし、このような方法で重合体のラテックスを得
ようとする場合には、乳化液から溶剤を除去するにあた
って加熱部との接触等の原因によって重合体粒子の凝
集、析出が起こるとか、得られたラテックスの機械的安
定性が乳化重合によって得られるラテックスに比べて著
しく劣っていること等の問題がある。特に機械的安定性
が劣っていることは、遠心分離による濃縮操作を不可能
とするとともに、ラテックスを輸送して最終用途に供し
ようとする場合にも多くの困難な問題を起こす。
【0005】すなわち、こうして得られた、比較的機械
的安定性の劣るラテックスに大きな機械的せん断力を与
えると、部分的に、又著しい場合には全体がラテックス
粒子間の接触、融着により、凝集体を形成し、ラテック
ス本来の機能を失う場合がある。特に高温で機械的せん
断力を与えた場合にはこの傾向は著しいものである。そ
こで、上述した問題点を解決することが可能な、これら
重合体ラテックスの製造方法が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、機械的安定
性が良好であり、接着性が改善された新規なエポキシ変
性ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重
合体のラテックスを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するため検討した結果、本発明に想到した。す
なわち、本発明の第一は、ビニル芳香族化合物−共役ジ
エン化合物ブロック共重合体の共役ジエン化合物の不飽
和炭素の二重結合を不活性溶媒中でハイドロパーオキサ
イド類、過酸類などのエポキシ化剤と反応させることに
よりエポキシ化したエポキシ変性ブロック重合体のラッ
テクスに関するものであるとともに、本発明の第二は上
記エポキシ変性ブロック共重合体の製造方法に関し、上
記エポキシ変性ブロック重合体の有機溶剤溶液を、水と
乳化剤とを用いて乳化する工程と、(2)上記(1)で
得られた乳化液から有機溶剤を除去する工程とを含んで
なるエポキシ変性ブロック共重合体ラテックスの製造方
法である。
【0008】以下、本発明に関して詳しく説明する。
【0009】本発明に用いられるブロック重合体を構成
するビニル芳香族化合物としては、例えばスチレン、α
- メチルスチレン、ビニルトルエン、p−第3級ブチル
スチレン、ジビニルベンゼン、p- メチルスチレン、
1、1ージフェニルスチレン等のうちから1種または2
種以上が選択でき、中でもスチレンが好ましい。
【0010】また、共役ジエン化合物としては、例え
ば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、
2、3−ジメチル−1、3−ブタジエン、ピペリレン、
3ーブチルー1、3ーオクタジエン、フェニルー1、3
ーブタジエン等のうちから1種、または2種以上が選ば
れ、中でもブタジエン、イソプレン及びこれらの組み合
わせが好ましい。
【0011】ここでいうブロック共重合体とは、ビニル
芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと、共役ジ
エン化合物を主体とする重合体ブロックBとからなるブ
ロック共重合体をいい、ビニル芳香族化合物と共役ジエ
ン化合物の共重合比は5/95〜10/90であり、特
に10/90〜60/40の重合比が好ましい。
【0012】また、本発明に供するブロック共重合体の
数平均分子量は5000〜600000、好ましくは1
0000〜500000の範囲であり、分子量分布[重
量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比
(Mw/Mn)])は10以下である。またブロック重
合体の分子構造は、直鎖状、分岐状、放射状あるいはこ
れらの任意の組み合わせのいずれであってもよい。例え
ば、A−B−A、B−A−B−A、(A−B−)4
i、A−B−A−B−A等の構造を有するビニル芳香族
化合物−共役ジエン化合物ブロック重合体である。さら
にブロック重合体の共役ジエン化合物の不飽和結合は部
分的に水素添加したものでもよい。
【0013】本発明に供するブロック重合体の製造方法
としては上記した構造を有するものであればどのような
製造方法もとることもできる。例えば、特公昭40−2
3798号、特公昭43−17979号、特公昭46−
32415号、特公昭56−28925号公報に記載さ
れた方法により、リチウム触媒等を用いて不活性溶媒中
でビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重
合体を合成することができる。さらに特公昭42−87
04号公報、特公昭43−6636号公報、あるいは特
開昭59−133203号公報に記載された方法によ
り、不活性溶媒中で水素添加触媒の存在下に水素添加し
て、本発明に供する部分的に水添したブロック共重合体
を合成することができる。
【0014】本発明では上記したブロック共重合体をエ
ポキシ化することにより本発明で使用されるエポキシ変
性ブロック共重合体が得られる。
【0015】本発明におけるエポキシ変性ブロック共重
合体は上記のブロック共重合体を不活性溶媒中でハイド
ロパ−オキサイド類、過酸類などのエポキシ化剤と反応
させることにより得ることができる。過酸類としては過
ギ酸,過酢酸,過安息香酸,トリフルオロ過酢酸などが
ある。このうち、過酢酸は工業的に大量に製造されてお
り、安価に入手でき、安定度も高いので好ましいエポキ
シ化剤である。
【0016】ハイドロパーオキサイド類としては過酸化
水素、ターシャリブチルハイドロパーオキサイド、クメ
ンパーオキサイド等がある。
【0017】エポキシ化の際には必要に応じて触媒を用
いることができる。例えば、過酸の場合、炭酸ソーダ等
のアルカリや硫酸などの酸を触媒として用い得る。ま
た、ハイドロパーオキサイド類の場合、タングステン酸
と苛性ソーダの混合物を過酸化水素と、あるいは有機酸
を過酸化水素と、あるいはモリブデンヘキサカルボニル
をターシャリブチルハイドロパーオキサイドと併用して
触媒効果を得ることができる。
【0018】エポキシ化剤の量に厳密な規制がなく、そ
れぞれの場合における最適量は、使用する個々のエポキ
シ化剤、所望されるエポキシ化度、使用する個々のブロ
ック共重合体等のごとき可変要因によって決まる。不活
性溶媒としては、原料粘度の低下、エポキシ化剤の希釈
による安定化などの目的で使用することができ、過酢酸
の場合であれば芳香族化合物,エーテル類,エステル類
などを用いることができる。特に好ましい溶媒は、ヘキ
サン、シクロヘキサン、トルエン、ベンゼン、酢酸エチ
ル、四塩化炭素、クロロホルムである。
【0019】エポキシ化反応条件には厳密な規制はな
い。用いるエポキシ化剤の反応性によって使用できる反
応温度域は定まる。例えば、過酢酸についていえば0〜
70℃が好ましく、0℃以下では反応が遅く、70℃を
越えると過酢酸の分解が起こる。 又、ハイドロパーオ
キサイドの1例であるターシャルブチルハイドロパーオ
キサイド/モリブデン二酸化物ジアセチルアセトナート
系では同じ理由で20℃〜150℃が好ましい。反応混
合物の特別な操作は必要なく、例えば混合物を2〜10
時間攪拌すればよい。
【0020】本発明におけるエポキシ変性ブロック重合
体のエポキシ化の程度(エポキシ当量で表す)、0.1
規定の臭化水素酸で滴定し、次式により算出する。
【0021】
【化1】 本発明におけるエポキシ変性ブロック重合体のエポキシ
当量は、140〜2700であり、特に好ましくは、2
00〜2000であることが、ラッテクス被膜の接着
性、機械的安定性のために必要である。
【0022】次に本発明のラテックスの製造方法に関し
て述べる。
【0023】[製造方法]本発明のラテックスの製造方
法(特許請求の範囲第4項)の(1)の工程において
は、変性ブロック共重合体を有機溶剤溶液とし、この溶
液に、水または水と乳化剤を加えて乳化機を用いて乳化
を行なう。用いる有機溶剤は、実質的に水に不溶なもの
であるなら特に限定的ではない。通常用いられる好まし
い有機溶剤は、沸点が180℃以下の脂肪族、脂環族、
芳香族炭化水素又はそれらのハロゲン化物、エーテル類
などであり、これらの2種以上を混合して用いてもよ
い。
【0024】重合体または共重合体溶液の濃度は、特に
限定的ではないが、通常5重量%ないし60重量%の範
囲で使用され、好ましくは10重量%ないし50重量%
である。5重量%未満では生産性が劣り、また60重量
%を超えると、溶液の粘度が著しく上昇し、溶液の調製
自体が困難となると共に、乳化操作も困難となって好ま
しくない。
【0025】乳化作用およびラテックスの機械的安定性
を向上せしめることを目的とする場合は、乳化剤、好ま
しくは、アニオン性、ノニオン性またはアニオン−ノニ
オン性界面活性剤の1種または2種以上を加えて乳化を
行なう。さらに効果的に行なうには(a)アニオン性界
面活性剤の1種以上と、(b)ノニオン性またはアニオ
ン−ノニオン性界面活性剤の1種以上を併用するのがよ
い。これらの使用量は従来、この種のラテックスの製造
方法に用いられていた量に比べて、少量で乳化およびラ
テックスの機械的安定性の向上に効果がある。その各々
の使用量は、変性ブロック共重合体100重量部に対し
て、0.05〜10重量部、溶媒除去工程での発泡や、
長期保存における乳化剤の変色、ラテックスの皮膜強
度、接着性の低下等を避けるためには、0.05〜5重
量部が好ましく、(a)と(b)との合計量が5重量部
以下であることが更に好ましいといえる。
【0026】(a)成分として使用されるアニオン性界
面活性剤は、高級脂肪酸塩、ロジン酸塩、ジアルキルス
ルホコハク酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ある
いはモノまたはジアルキルナフタリンスルホン酸塩など
であり、その代表的な例としては、ステアリン酸、オレ
イン酸等のナトリウム塩およびカリウム塩、天然のロジ
ン酸あるいはこれを変性した不均化または水添ロジン酸
等のナトリウム塩またはカリウム塩、ジブチルスルホコ
ハク酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウ
ム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジオクチ
ルナフタリンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
【0027】また、(b)成分のノニオン性またはアニ
オン−ノニオン性界面活性剤は、一般式、
【化2】 <但し、R1 は、炭素数8ないし18のアルキル基、R
2 は炭素数8ないし18のアルキル基、炭素数8ないし
12のアルキル基を有するアルキルフェニル基、または
2個以上のフェニル基を有する芳香族炭化水素基、R3
は炭素数2ないし5のアルキレン基、Xは水素またはア
ルカリ金属であり、mは3ないし50の整数である>で
表わされるものであり、(A)で表わされるものとして
は、ポリオキシエチレンステアリン酸エステル、ポリオ
キシエチレンラウリル酸エステル等が、(B)で表わさ
れるものとしては、ポリオキシエチレンパルミチルエー
テル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポシオキ
シエチレンベンジルフェニルエーテル等が代表的なもの
として挙げられる。また(C)で表わされるものとして
は、ノニルフェノキシポリオキシエチレン硫酸ナトリウ
ムなどが、(D)で表わされるものとしては、ポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテルリン酸エステル、ポ
リオキシエチレンラウリルエーテルリン酸エステルジナ
トリウム塩などが挙げられる。
【0028】上記各種乳化剤は、乳化前に重合体溶液に
溶解しているか、水に溶解している。アニオン界面活性
剤として、高級脂肪酸塩、ロジン酸塩を用いるときの好
ましい添加方法は、これらの塩を、酸である高級脂肪酸
またはロジン酸を重合体溶液側に、塩基である水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、アンモニア、トリエタノー
ルアミンを水側に別々に加えて、乳化時に塩を生成せし
めることである。乳化に使用する乳化機としては特定の
タイプに限定される必要はなく、乳化能力が十分強大で
あれば公知のいかなる乳化機を用いてもよい。用い得る
乳化機の例としては、ホモミキサー、ホモジナイザー、
ディスパーミル、コロイドミルなどがあり、必要に応じ
て2種の乳化機を組み合わせることもできる。
【0029】次いで、特許請求の範囲第4項(2)の工
程における乳化液から溶剤を除去する方法としては、蒸
気釜でジャケットより加熱して蒸留する方法、直接スチ
ームを吹き込むことによって水蒸気蒸留する方法、遠心
薄膜蒸発器を用いる方法など、いずれの方法であっても
よい。また、希望するならば溶剤の除去を制御すること
によって、少量の溶剤を残したラテックスを製造するこ
とも可能である。
【0030】乳化に際して使用した乳化剤は発泡性の比
較的小さなものであるが、その組合せ、種類および量に
よっては、多少の発泡を伴う場合がある。この際には供
給する乳化液か、蒸発器へ直接に、既知の消泡剤を少量
添加することによって、これを防止することができる。
好ましい消泡剤としては、その主成分が、低級アルコー
ル、鉱物油、有機極性化合物、、ポリアルキレングリコ
ール、HLB値の低い界面活性剤、シリコーン樹脂、有
機シリコーン油などからなるものである。
【0031】このようにして得られたラテックスは通常
5〜65重量%程度の固形分濃度を有するものである
が、固形分濃度が低いものについては必要ならば濃縮を
行なっても良い。濃縮ラテックスとする方法としては、
クリーミング、遠心分離または水分蒸発などがあり、特
に遠心分離機による濃縮が効率的であり、再現性に富む
ことから好ましい方法ということができる。本発明を実
施することによって、いずれの濃縮法をとってもラテッ
クス粒子の凝集、析出は極めて少なく、容易に濃縮する
ことができる。
【0032】さらに、本発明においては変性ブロック共
重合体の溶液に、油展性、油溶性の可塑剤、軟化剤や、
熱可塑性樹脂、オリゴマー、安定剤、着色剤を含有させ
て乳化することもできる。それらの例としては、フタル
酸ジオクチル、セバシン酸ジオクチルなどの合成エステ
ル系可塑剤、パラフィン系、アロマ系、ナフテン系のプ
ロセス油、テルペン樹脂、クマロン樹脂、低分子量スチ
レン樹脂、ポリスチレン、ポリオレフィン、各種オリゴ
マーなどがあげられる。
【0033】これらは、変性ブロック共重合体と混合し
た後に有機溶剤に溶解してもよいし、別々に溶解した溶
液と混合してもよい。
【0034】また、上記の各添加剤は、本発明の変性ブ
ロック共重合体が得られた後に、そのままないしは水溶
液やラテックスとして、添加することも可能である。
【0035】以下実施例により、本発明をさらに説明す
るが、これに限定されるものではない。以下記載におい
て部および%それぞれ重量部及び重量%を意味する。
【0036】《エポキシ変性ブロック共重合体の調整》 <調整例1>攪拌機、還流冷却管、および温度計を備え
たジャケット付反応器にポリスチレン−ポリブタジエン
−ポリスチレンのブロック共重合体[日本合成ゴム
(株)製、商品名:TR2000]300g、トルエン
1500gを仕込み溶解した。ついで過酢酸の30wt
%酢酸エチル溶液169gを連続滴下させ、攪拌下40
℃で3時間エポキシ化反応をおこなった。反応液を常温
にもどして水洗を行うことにより酸価を1以下にした
(エポキシ変性ブロック共重合体の30重量%トルエン
−酢酸エチル溶液;Aとする。重合体のエポキシ当量
470)。
【0037】<調整例2>攪拌機、還流冷却管、および
温度計を備えたジャケット付反応器にポリスチレン−ポ
リブタジエン−ポリスチレンのブロック共重合体[シェ
ル化学(株)製、商品名:カリフレックスD1122]
300g、シクロヘキサン1500gを仕込み溶解し
た。ついで過酢酸の30wt%酢酸エチル溶液177g
を連続滴下させ、攪拌下40℃で3時間エポキシ化反応
をおこなった。反応液を常温にもどして水洗を行うこと
により酸価を1以下にした(エポキシ変性ブロック共重
合体の28重量%シクロヘキサン−酢酸エチル溶液;B
とする、重合体のエポキシ当量448)。
【0038】<調整例3>攪拌機、還流冷却管、および
温度計を備えたジャケット付反応器にポリスチレン−ポ
リイソプレン−ポリスチレンのブロック共重合体[シェ
ル化学(株)製、商品名:カリフレックスTR111
1]300g、シクロヘキサン1500gを仕込み溶解
した。ついで過酢酸の30wt%酢酸エチル溶液222
gを連続滴下させ、攪拌下40℃で3時間エポキシ化反
応をおこなった。
【0039】反応液を常温にもどして水洗を行うことに
より酸価を1以下にした(エポキシ変性ブロック共重合
体の25重量%シクロヘキサン−酢酸エチル溶液;Cと
する、重合体のエポキシ当量362)。
【0040】<調整例4>攪拌機、還流冷却管、および
温度計を備えたジャケット付反応器にポリスチレン−ポ
リイソプレン−ポリスチレンのブロック共重合体
[(株)クラレ製、ビニル構造のポリイソプレンブロッ
クを有する、商品名:VS−1]300g、トルエン1
500gを仕込み溶解した。ついで過酢酸の30wt%
酢酸エチル溶液222gを連続滴下させ、攪拌下40℃
で4時間エポキシ化反応をおこなった。
【0041】反応液を常温にもどして水洗を行うことに
より酸価を1以下にした(エポキシ変性ブロック共重合
体の22重量%トルエン−酢酸エチル溶液;Dとする、
重合体のエポキシ当量375)。
【0042】<調整例5>攪拌機、および温度計を備え
たジャケット付反応器にポリスチレン−ポリブタジエン
−ポリスチレンのブロック共重合体[日本合成ゴム
(株)製、商品名:TR2000]300g、シクロヘ
キサン3000gを仕込み溶解し、温度60℃、水添触
媒としてジーPートリルビス(1ーシクロペンタジエニ
ル)チタニウム/シクロヘキサン溶液(濃度1ミリモル
/l)40mlと、n−ブチルリチウム溶液(濃度5ミ
リモル/l)8mlとを0℃、2.0kg/cm2の水素
圧下で混合したものを添加、水素分圧2.5kg/cm2
にて30分間反応させた。
【0043】得られた部分水添重合体溶液は、減圧乾燥
により溶剤を除去した(ブタジエン部全体の水添率30
%)。この部分水添重合体300g、トルエン1500
gを仕込み溶解した。ついで過酢酸の30重量%酢酸エ
チル溶液300gを連続滴下させ、攪拌下40℃で4時
間エポキシ化反応をおこなった。反応液を常温にもどし
て水洗を行うことにより酸価を1以下にした(エポキシ
変性ブロック共重合体の22重量%トルエン−酢酸エチ
ル溶液;Eとする、重合体のエポキシ当量275)。
【0044】[実施例1]変性ブロック共重合体溶液
(A)に、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウムを
重合体100重量部あたり0.6重量部、ポリオキシエ
チレンノニルフェニルエ−テルリン酸エステルナトリウ
ム塩(ポリオキシエチレンの平均重合度10)を0.5
重量部添加し溶解させ、これと水を重量比で2:1の割
合で混合し、デイスパ−ミルで乳化した。
【0045】生成したトルエンと酢酸エチルを含む乳化
液から、トルエンと酢酸エチルを蒸発除去することによ
り50.2重量%のラテックスを得た。溶剤除去の工程
での共重合体の凝集析出量は0.1重量%であった。ま
た得られたラテックスの機械的安定性(JIS−K63
81)は、1800秒以上であり、高温での機械的安定
性(JIS−K6381を70℃にて適用)も1700
秒であった。
【0046】[実施例2]変性ブロック共重合体溶液
(B)に、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウムを
重合体100重量部あたり0.6重量部、ポリオキシエ
チレンベンジルフェニルエ−テル(ポリオキシエチレン
の平均重合度12)を0.8重量部添加し溶解させ、こ
れと水を重量比で2:1の割合で混合し、デイスパ−ミ
ルで乳化した。 生成したシクロヘキサン−酢酸エチル
を含む乳化液から、シクロヘキサン−酢酸エチルを蒸発
除去することにより49.2重量%のラテックスを得
た。溶剤除去の工程での共重合体の凝集析出量は0.1
重量%であった。
【0047】また得られたラテックスの機械的安定性
(JIS−K6381)は、1800秒以上であり、高
温での機械的安定性(JIS−K6381を70℃にて
適用)も1700秒であった。
【0048】[実施例3]変性ブロック共重合体溶液
(C)に、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウムを
重合体100重量部あたり0.6重量部、ポリオキシエ
チレンノニルフェニルエ−テルリン酸エステルナトリウ
ム塩(ポリオキシエチレンの平均重合度10)を0.5
重量部添加し溶解させ、これと水を重量比で2:1の割
合で混合し、デイスパ−ミルで乳化した。
【0049】生成したシクロヘキサン−酢酸エチルを含
む乳化液から、シクロヘキサン−酢酸エチルを蒸発除去
することにより51.2重量%のラテックスを得た。
【0050】溶剤除去の工程での共重合体の凝集析出量
は0.1重量%であった。
【0051】また得られたラテックスの機械的安定性
(JIS−K6381)は、1700秒であり、高温で
の機械的安定性(JIS−K6381を70℃にて適
用)も1600秒であった。
【0052】[実施例4]変性ブロック共重合体溶液
(D)に、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウムを
重合体100重量部あたり0.6重量部、ポリオキシエ
チレンベンジルフェニルエ−テル(ポリオキシエチレン
の平均重合度12)を0.5重量部添加し溶解させ、こ
れと水を重量比で2:1の割合で混合し、デイスパ−ミ
ルで乳化した。 生成したトルエン−酢酸エチルを含む
乳化液から、トルエン−酢酸エチルを蒸発除去すること
により50.6重量%のラテックスを得た。溶剤除去の
工程での共重合体の凝集析出量は0.1重量%であっ
た。
【0053】また得られたラテックスの機械的安定性
(JIS−K6381)は、1800秒以上であり、高
温での機械的安定性(JIS−K6381を70℃にて
適用)も1700秒であった。
【0054】[実施例5]変性ブロック共重合体溶液
(E)に、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウムを
重合体100重量部あたり0.6重量部、ポリオキシエ
チレンノニルフェニルエ−テルリン酸エステルナトリウ
ム塩(オキシエチレンの平均重合度10)を0.8重量
部添加し溶解させ、これと水を重量比で2:1の割合で
混合し、デイスパ−ミルで乳化した。
【0055】生成したトルエン−酢酸エチルを含む乳化
液から、トルエン−酢酸エチルを蒸発除去することによ
り48.9重量%のラテックスを得た。溶剤除去の工程
での共重合体の凝集析出量は0.1重量%であった。
【0056】また得られたラテックスの機械的安定性
(JIS−K6381)は、1700秒であり、高温で
の機械的安定性(JIS−K6381を70℃にて適
用)も1600秒であった。
【0057】[比較例1]変性ブロック共重合体溶液
(A)と水を重量比で2:1の割合で混合し、デイスパ−
ミルで乳化した。生成したトルエンと酢酸エチルを含む
乳化液から、トルエンと酢酸エチルを蒸発除去したが、
溶剤除去の工程での共重合体は凝集析出した。
【0058】
【発明の効果】本発明によって得られる濃縮ラテックス
は、浸潰成型品、フォームラバー、ゴム系、加工紙、カ
ーペットサイジング剤、繊維加工剤、表面コーティング
剤、接着剤塗料バインダー、ラテックス添加アスファル
ト、セメント配合剤などの広範な用途に利用することが
できる。(以下余白)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 59/34 C08F 8/08 C08L 63/08

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一分子内に、ビニル芳香族化合物を主
    体とする重合体ブロック(A)と、共役ジエン化合物を
    主体とする重合体ブロック(B)とからなるブロック共
    重合体の共役ジエン化合物の不飽和炭素の二重結合を
    活性溶媒中でハイドロパーオキサイド類、過酸類などの
    エポキシ化剤と反応させることによりエポキシ化したエ
    ポキシ変性ブロック重合体のラッテクス。
  2. 【請求項2】 同一分子内に、ビニル芳香族化合物を主
    体とする重合体ブロックと、共役ジエン化合物を主体と
    する重合体ブロックとからなるブロック重合体を部分的
    に水素添加した部分水添ブロック重合体の共役ジエン化
    合物の不飽和炭素の二重結合を不活性溶媒中でハイドロ
    パーオキサイド類、過酸類などのエポキシ化剤と反応さ
    せることによりエポキシ化したエポキシ変性ブロック重
    合体のラッテクス。
  3. 【請求項3】 エポキシ当量が140〜2700である
    請求項1または2記載のエポキシ変性ブロック重合体の
    ラッテクス。
  4. 【請求項4】(1) 同一分子内に、ビニル芳香族化合
    物を主体とする重合体ブロック(A)と、共役ジエン化
    合物を主体とする重合体ブロック(B)とからなるブロ
    ック共重合体の共役ジエン化合物の不飽和炭素の二重結
    合を不活性溶媒中でハイドロパーオキサイド類、過酸類
    などのエポキシ化剤と反応させることによりエポキシ化
    したエポキシ変性ブロック重合体の有機溶剤溶液を、水
    と乳化剤とを用いて乳化する工程 (2)(1)で得られた乳化液から有機溶剤を除去する
    工程とを含んでなるエポキシ変性ブロック共重合体ラテ
    ックスの製造方法。
  5. 【請求項5】 エポキシ変性ブロック共重合体がエポキ
    シ当量140〜2700である請求項4記載の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 (1)の工程で用いる乳化剤が、アニオ
    ン性界面活性剤、ノニオン界面活性剤、またはアニオン
    −ノニオン性界面活性剤の中から選ばれる1種、または
    2種以上の混合物である請求項4記載の製造方法
  7. 【請求項7】 (1)の工程で用いる乳化剤が、アニオ
    ン性界面活性剤の1種以上と、ノニオン界面活性剤また
    はアニオン−ノニオン性界面活性剤の1種以上の少なく
    とも2種類の併用系である請求項4記載の製造方法。
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