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JP3358225B2 - 水溶性化合物油溶化製剤およびその製造方法 - Google Patents

水溶性化合物油溶化製剤およびその製造方法

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JP3358225B2
JP3358225B2 JP04141793A JP4141793A JP3358225B2 JP 3358225 B2 JP3358225 B2 JP 3358225B2 JP 04141793 A JP04141793 A JP 04141793A JP 4141793 A JP4141793 A JP 4141793A JP 3358225 B2 JP3358225 B2 JP 3358225B2
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JP
Japan
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water
oil
weight
soluble compound
solubilized
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JP04141793A
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至 宮本
善晴 田中
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NOF Corp
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  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
  • Edible Oils And Fats (AREA)
  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)
  • Colloid Chemistry (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油脂に不溶であるため
使用が制限される水溶性化合物を、油脂中に均一に可溶
化することができる水溶性化合物油溶化製剤およびその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭63−135483号には、水溶
性抗酸化活性物質を親油性乳化剤を用いて乳化した油中
水型の親油性抗酸化剤が開示されている。この抗酸化剤
は活性物質の有する抗酸化力を低下させることなく油脂
に対する親和性が高められたものであり、油脂中に均一
に分散させることができる。しかし、この親油性抗酸化
剤は油中水型の乳化液であるので油脂中で乳化状態を示
し、このため油脂が白濁し、その結果油脂を水溶性の色
素などで着色する際色がくすむなどの問題点がある。ま
た比重の違いなどにより、抗酸化剤が油脂中に沈殿する
などの問題点がある。
【0003】また特開平2−111426号には、ポリ
グリセリン縮合リシノレイン酸エステルを用いて、油脂
中に水溶性組成物を可溶化する方法が開示されている。
しかしこの方法においても水溶性化合物を油脂中に透明
な状態で溶解させることは難しく、油相に曇りが生じた
り、水溶性組成物の溶解量が多い場合は白濁するなどの
問題点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点を解決するため、油脂に不溶の水溶性化合物を白
濁させることなく透明な状態で、しかも容易に油脂に可
溶化できる水溶性化合物油溶化製剤を提供することであ
る。本発明の別の目的は、上記水溶性化合物油溶化製剤
を簡単に効率よく製造することができる水溶性化合物油
溶化製剤の製造方法を提案することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は次の水溶性化合
物油溶化製剤およびその製造方法である。 (1)(A)カテキン類を除く水溶性化合物1〜40重
量部、(B)水または/およびアルコール1〜40重量
部、(C)HLBが6〜14の乳化剤1〜35重量部、
(D)ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル5〜
70重量部、ならびに(E)酵素分解レシチン0.5〜
30重量部を含む製剤であって、前記(A)、(B)お
よび(C)成分を含む水相部が、前記(D)成分中に可
溶化状態で分散している水溶性化合物油溶化製剤。 (2)(A)カテキン類を除く水溶性化合物1〜40重
量部、(B)水または/およびアルコール1〜40重量
部、ならびに(C)HLBが6〜14の乳化剤1〜35
重量部を混合して得られた水相部と、(D)ポリグリセ
リン縮合リシノレイン酸エステル5〜70重量部と、
(E)酵素分解レシチン0.5〜30重量部とを混合
し、前記水相部を前記(D)成分中に可溶化状態で分散
させる水溶性化合物油溶化製剤の製造方法。
【0006】本発明で用いられる水溶性化合物(A)と
しては、カテキン類を除く水溶性の化合物であって、そ
の種類に制限はなく、水溶性であって油脂中に溶解しな
いすべての化合物が使用できる。水溶性の化合物には不
純物が含まれていてもよく、また組成物や混合物であっ
てもよく、全体として水溶性のものであればよい。例え
ばカテキン類を除く抗酸化成分、水溶性色素、水溶性ビ
タミン、アミノ酸、調味料、ミネラル、有機酸、保存
料、タンパク質、甘味料、糖質、医薬品用生理活性物質
等があげられる。
【0007】具体的なものとしては、アスコルビン酸、
没食子酸、クエン酸等に代表される有機酸、ブドウ種子
抽出物、ゴマ種子抽出物、ギシギシ種子抽出物、ローズ
マリー抽出物、セージ抽出物、クローブ抽出物、タイム
種子抽出物、ナツメグ抽出物、ターメリック抽出物等に
代表される天然物抽出物、甘草、桂皮等の生薬成分、メ
チオニン、トリプトファン、システィン等のアミノ酸、
メラノイジン等のアミノ酸変換物、大豆タンパク、乳タ
ンパクやその分解物等、抗酸化性を有する成分、ステビ
ア、紅花色素、乳酸カルシウム、カゼインナトリウム、
砂糖、しょう油などがあげられる。
【0008】水溶性化合物(A)の水溶性化合物油溶化
製剤中の含有量は1〜40重量部、好ましくは5〜35
重量部である。水溶性化合物(A)の含有量が1重量部
未満の場合、所定量の水溶性化合物(A)を溶解するた
めに油脂に添加する水溶性化合物油溶化製剤の量が多く
なり、また40重量部を超えると製剤を油脂中に完全に
可溶化することが難しくなる。
【0009】(B)の成分としては水またはアルコー
ル、あるいは両者の混合物が用いられる。アルコールと
しては、食品に用いることができるアルコールが使用で
き、エタノールが好適である。水または/およびアルコ
ール(B)の水溶性化合物油溶化製剤中の含有量は1〜
40重量部、好ましくは5〜35重量部であって、水溶
性化合物(A)を完全に溶解できる量である。水または
/およびアルコール(B)の含有量が1重量部未満の場
合、水溶性化合物(A)を完全に溶解するのが難しく、
また40重量部を超えると水溶性化合物油溶化製剤を油
脂中に十分に可溶化するのが難しくなる。
【0010】本発明で使用するHLBが6〜14の乳化
剤(C)としては、市販の各種のアニオン系、非イオン
系、カチオン系、両性系の種々の乳化剤を使用すること
ができるが、食品に用いる場合には特にテトラグリセリ
ンモノオレエート、テトラグリセリンモノラウレート、
ヘキサグリセリンモノオレエート、ヘキサグリセリンモ
ノラウレート等のポリグリセリン脂肪酸エステル、およ
びショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルな
どが好適である。HLBは8〜14のものが好ましい。
【0011】乳化剤(C)の水溶性化合物油溶化製剤中
の含有量は1〜35重量部、好ましくは5〜30重量部
である。乳化剤(C)の含有量が1重量部未満の場合、
水溶性化合物油溶化製剤を油脂に溶解した際、可溶化せ
ずに白濁し、また35重量部を超えると可溶化したとき
に乳化剤のくもりが生じる。
【0012】本発明に使用するポリグリセリン縮合リシ
ノレイン酸エステル(D)は、主としてひまし油を原料
とする縮合リシノレイン酸とポリグリセリンとのエステ
ル化反応により得られるものであり、ポリグリセリンの
重合度は2〜16、好ましくは4〜10、リシノレイン
酸の縮合度は2〜16、好ましくは2〜10のものがよ
い。
【0013】具体的なものとしては、テトラグリセリン
縮合リシノレイン酸エステル、ヘキサグリセリン縮合リ
シノレイン酸エステル、これらの混合物などがあげられ
る。これらは単独で、または組み合わせて使用できる。
【0014】ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステ
ル(D)の水溶性化合物油溶化製剤中の含有量は5〜7
0重量部、好ましくは10〜50重量部である。ポリグ
リセリン縮合リシノレイン酸エステル(D)の含有量が
5重量部未満の場合、水溶性化合物油溶化製剤が二相に
分離し、また70重量部を超えると水溶性化合物油溶化
製剤を油脂に溶解したとき白濁し、可溶化が難しい。
【0015】本発明で使用する酵素分解レシチン(E)
はレシチンを加水分解酵素で加水分解したものであり、
例えば天然レシチンを加水分解酵素で分解したもの、あ
るいはこれを分画したものなど、種々使用することがで
きる。なお酵素分解しないレシチンを用いても、本発明
の目的とする水溶性化合物油溶化製剤は得られない。
【0016】酵素分解レシチン(E)の水溶性化合物油
溶化製剤中の含有量は0.5〜30重量部、好ましくは
5〜30重量部である。酵素分解レシチン(E)の含有
量が0.5重量部未満の場合、水溶性化合物油溶化製剤
は油脂に可溶化せず、乳化剤中水型乳化のままとなり、
これを溶解した油脂は白濁する。また30重量部を超え
ると水溶性化合物油溶化製剤が経時的に二相に分離する
など水溶性化合物油溶化製剤の安定性が低下するととも
に、水溶性化合物油溶化製剤を添加した油脂中で、水溶
性化合物油溶化製剤が経時的に沈澱する恐れがある。
【0017】本発明の水溶性化合物油溶化製剤において
は、(C)成分の乳化剤は水溶性化合物(A)とポリグ
リセリン縮合リシノレイン酸エステル(D)との相溶性
を高める役割を果たしていると推定される。またポリグ
リセリン縮合リシノレイン酸エステル(D)は水溶性化
合物(A)を油脂中に均一に分散させる役割を果たして
いると推定される。さらに酵素分解レシチン(E)はポ
リグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(D)と水溶
性化合物(A)との乳化剤中水型乳化物の界面活性を低
下させ、均一な可溶化物とする役割を果たしていると推
定される。
【0018】次に、本発明の水溶性化合物油溶化製剤の
製造方法について説明する。本発明の水溶性化合物油溶
化製剤は、水溶性化合物(A)、水または/およびアル
コール(B)ならびにHLBが6〜14の乳化剤(C)
を混合して得られた水相部と、ポリグリセリン縮合リシ
ノレイン酸エステル(D)と、酵素分解レシチン(E)
とを、前記含有量となるように混合し、水相部となる前
記溶液を(D)成分中に可溶化状態で分散させることに
より製造できる。
【0019】本発明の製造方法では、(A)、(B)お
よび(C)成分を混合して溶解させることが重要であ
り、これらの3成分と同時に(D)や(E)成分を加え
て溶液を調製したり、3成分の内いずれかの成分を
(D)や(E)成分に混合したりして製剤を製造して
も、本発明の目的とする製剤は得られない。
【0020】水相部は(D)成分と混合して乳化剤中水
型乳化液を形成した後、(E)成分を加えて可溶化する
のが好ましいが、水相部と(E)成分とを混合した後、
(D)成分を混合してもよい。また水相部、(D)成分
および(E)成分を同時に混合することもできる。
【0021】好ましい製造方法としては、次のような方
法がある。まず水または/およびエタノール(B)で完
全に溶解した水溶性化合物(A)に、HLBが6〜14
の乳化剤(C)を混合して溶解する。次にこの混合溶解
物を水相部とし、これにポリグリセリン縮合リシノレイ
ン酸エステル(D)を添加して乳化し、乳化剤中水型乳
化液を形成する。この乳化剤中水型乳化液に酵素分解レ
シチン(E)を添加して十分に混和し、乳化液を可溶化
して本発明の水溶性化合物油溶化製剤を得る。調製に際
しては、必要に応じて加熱したり、また粘度を低下させ
るために油脂等で希釈してもよい。
【0022】上記のような製造方法の場合、水相部に
(D)成分を加えて乳化した際、水溶性化合物(A)、
水または/およびアルコール(B)ならびにHLBが6
〜14の乳化剤(C)を含む水相部が、ポリグリセリン
縮合リシノレイン酸エステル(D)により内相に含み込
まれ、外相がポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステ
ル(D)となった乳化剤中水型乳化液、すなわちポリグ
リセリン縮合リシノレイン酸エステル中水型乳化液が形
成される。この乳化液に酵素分解レシチン(E)を加え
ることにより、乳化液の界面活性が低下して可溶化状態
となり、一相の均一な製剤が得られる。
【0023】このようにして得られた水溶性化合物油溶
化製剤は、そのまま、または油脂で希釈したものを油脂
に添加して使用できる。油脂への添加濃度は限定され
ず、使用目的、効果に応じて適宜選択すればよく、例え
ば0.0001〜99重量%の濃度で添加できる。本発
明の水溶性化合物油溶化製剤は油脂に添加した場合、透
明に溶解し、白濁しない。また長期間保存しても分離が
生じない。さらに、水溶性化合物の優れた特性が油脂中
で発揮される。
【0024】
【発明の効果】以上の通り、本発明の水溶性化合物油溶
化製剤は、特定量の水溶性化合物、水または/およびア
ルコール、ならびに乳化剤を含む溶液が、特定量の酵素
分解レシチンの存在下に、特定量のポリグリセリン縮合
リシノレイン酸エステル中に可溶化状態で分散している
ので、油脂に不溶の水溶性化合物を白濁させることなく
容易に油脂に可溶化できる。
【0025】また本発明の製造方法によれば、上記水溶
性化合物油溶化製剤を簡単に効率よく製造できる。
【0026】
【実施例】次に、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらによってなんら限定されるものでは
ない。
【0027】実施例1 200ml容ガラスビーカーにステビア製剤(SKスィ
ートZ3、商品名、山陽国策パルプ株式会社製)10
g、蒸留水15g、テトラグリセリンモノラウレート
(SYグリスターML310、商品名、阪本薬品工業株
式会社製、HLB=10.3)10gを添加し、プロペ
ラミキサーで十分に攪拌、混合しながら加熱し、50℃
まで昇温して完全に溶解した。この溶液にポリグリセリ
ン縮合リシノレート(SYグリスターCR−ED、商品
名、阪本薬品工業株式会社製)35gを添加して十分に
攪拌、混和し、乳化剤中水型乳化液とした。この乳化剤
中水型乳化液に対して酵素分解レシチン(エルマイザー
A、商品名、協和発酵工業株式会社製)10gを添加
し、再び50℃まで加熱しながら混合し、ステビア油溶
化製剤80gを得た。
【0028】この製剤8gにコーン油92gを添加し、
混合した。この製剤溶解油脂はステビアの甘味が付与さ
せており、完全に透明に溶解していた。また、この製剤
溶解油脂を40℃で10日間保存したが、分離、浮遊物
の生成もなく、安定であった。
【0029】比較例1 実施例1において酵素分解レシチンを使用しない他は実
施例1と同様にしてステビア製剤の油溶化製剤を作成し
た。この製剤7gをコーン油93gに添加し、混合し
た。この製剤を添加した油脂は、白濁しており、すなわ
ちこの製剤は油脂に完全に透明な状態で溶解することが
できず、油溶化製剤として不適であった。
【0030】実施例2 200ml容ガラスビーカーに没食子酸10gを、蒸留
水10gおよびエタノール10gに溶解し、テトラグリ
セリンモノラウレート(前記SYグリスターML31
0、HLB=10.3)20gを添加し、50℃に加熱
しながらプロペラミキサーで十分に攪拌し、混合溶解し
た。この溶液にポリグリセリン縮合リシノレイン酸エス
テル(前記SYグリスターCR−ED)20gを添加し
て、再び加熱攪拌、混和して乳化剤中水型乳化液とし
た。この乳化液に、10gの酵素分解レシチン(前記エ
ルマイザーA)および中鎖脂肪酸トリグリセライド15
gを添加し、再び加熱しながら攪拌混合して、没食子酸
油溶化製剤95gを得た。得られた没食子酸油溶化製剤
をコーン油に溶解したところ、0.001重量%から1
0重量%の範囲内で透明に可溶化した。
【0031】実施例3 100ml容ガラスビーカーに紅花色素1gを蒸留水1
0gに溶解し、テトラグリセリンモノオレート(SYグ
リスターMO310、商品名、阪本薬品工業株式会社
製、HLB=8.8)5gを添加し、加熱しながらプロ
ペラミキサーで十分に攪拌し、混合溶解した。この溶液
にポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(前記S
YグリスターCR−ED)10gを添加して、再び加熱
攪拌、混和して乳化剤中水型乳化液とした。この乳化液
に、10gの酵素分解レシチン(前記エルマイザーA)
およびコーン油14gを添加し、加熱しながら攪拌混合
して紅花色素油溶化製剤50gを得た。
【0032】得られた紅花色素油溶化製剤をコーン油に
溶解したところ、0.001重量%から1重量%の範囲
内で濁り無く溶解した。この製剤を0.1重量%溶解し
た油脂の色は赤色を呈しており、30℃で1か月間の保
存中、色調変化もなく、着色剤として安定であった。
【0033】実施例4 200ml容ガラスビーカー中で乳酸カルシウム10g
を水25gに溶解し、テトラグリセリンモノラウレート
(前記SYグリスターML310、HLB=10.3)
15gを添加し、加熱しながら十分に攪拌し、混合溶解
した。この溶液にポリグリセリン縮合リシノレイン酸エ
ステル(前記SYグリスターCR−ED)25gを添加
して、再び加熱攪拌、混和して乳化剤中水型乳化液とし
た。この乳化液に、15gの酵素分解レシチン(前記エ
ルマイザーA)を添加し、加熱しながら攪拌混合し、さ
らにコーン油10gを滴下して攪拌、混合し、乳酸カル
シウム油溶化製剤100gを得た。得られた乳酸カルシ
ウム油溶化製剤をコーン油に添加し、溶解したところ、
0.001重量%から10重量%の範囲で可溶化し、室
温で10日間放置しても沈澱せず、均一に分散してい
た。
【0034】実施例5 200ml容ガラスビーカーに市販の濃い口醤油10g
にテトラグリセリンモノラウレート(前記SYグリスタ
ーML310、HLB=10.3)10gを添加し、加
熱しながら十分に攪拌し、混合溶解した。この溶液にポ
リグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(前記SYグ
リスターCR−ED)15gを添加して再び加熱攪拌、
混和して乳化剤中水型乳化液とした。この乳化液に、1
5gの酵素分解レシチン(前記エルマイザーA)を添加
し、加熱しながら攪拌混合して醤油油溶化製剤10gを
得た。
【0035】得られた醤油油溶化製剤を菜種油に添加
し、溶解したところ、0.001重量%から50重量%
の範囲で可溶化し、室温で14日間放置しても分離、沈
澱の無い良好な可溶化状態を示した。またこの醤油油溶
化製剤溶解油脂は、良好な醤油風味を示し、5℃で30
日間保存しても、変化は示さなかった。
【0036】実施例6 カゼインナトリウム5gを水20gに溶解し、テトラグ
リセリンモノラウレート(前記SYグリスターML31
0、HLB=10.3)15gを添加して、加熱しなが
ら十分に攪拌し、混合溶解した。この溶液にポリグリセ
リン縮合リシノレイン酸エステル(前記SYグリスター
CR−ED)40gを添加して、再び加熱攪拌、混和し
て乳化剤中水型乳化液とした。この乳化液に、15gの
酵素分解レシチン(前記エルマイザーA)を添加し、加
熱しながら攪拌混合してカゼインナトリウム油溶化製剤
100gを得た。得られたカゼインナトリウム油溶化製
剤は、油脂に自由な濃度で混合でき、沈澱の発生なども
認められなかった。
【0037】実施例7〜10、比較例2〜6 砂糖を表1に示す配合で油溶化製剤化した。得られた各
製剤についてその状態、油脂に添加した際の状態などを
観察した。結果を表2に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】表2から、実施例の製剤は、透明に可溶化
するが、本発明で示した範囲を逸脱した比較例のものは
白濁、あるいは製剤が分離して、水溶性化合物油溶化製
剤として適さないことがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // A23D 9/007 A23D 9/00 504 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/035,3/3472 B01J 13/00 B01F 17/44

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)カテキン類を除く水溶性化合物1
    〜40重量部、 (B)水または/およびアルコール1〜40重量部、 (C)HLBが6〜14の乳化剤1〜35重量部、 (D)ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル5〜
    70重量部、ならびに (E)酵素分解レシチン0.5〜30重量部 を含む製剤であって、前記(A)、(B)および(C)
    成分を含む水相部が、前記(D)成分中に可溶化状態で
    分散していることを特徴とする水溶性化合物油溶化製
    剤。
  2. 【請求項2】 (A)カテキン類を除く水溶性化合物1
    〜40重量部、 (B)水または/およびアルコール1〜40重量部、な
    らびに (C)HLBが6〜14の乳化剤1〜35重量部を混合
    して得られた水相部と、 (D)ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル5〜
    70重量部と、 (E)酵素分解レシチン0.5〜30重量部と を混合し、前記水相部を前記(D)成分中に可溶化状態
    で分散させることを特徴とする水溶性化合物油溶化製剤
    の製造方法。
JP04141793A 1993-03-02 1993-03-02 水溶性化合物油溶化製剤およびその製造方法 Expired - Lifetime JP3358225B2 (ja)

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