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JP3353319B2 - 光学式ディスクプレーヤ - Google Patents

光学式ディスクプレーヤ

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Publication number
JP3353319B2
JP3353319B2 JP02092592A JP2092592A JP3353319B2 JP 3353319 B2 JP3353319 B2 JP 3353319B2 JP 02092592 A JP02092592 A JP 02092592A JP 2092592 A JP2092592 A JP 2092592A JP 3353319 B2 JP3353319 B2 JP 3353319B2
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JP
Japan
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light beam
address
signal
disk
drive signal
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JP02092592A
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Inventor
滋明 和智
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Publication of JPH05217184A publication Critical patent/JPH05217184A/ja
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  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
  • Moving Of Head For Track Selection And Changing (AREA)
  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多数の周回パターンを
形成する記録トラックが設けられたディスクに対して光
ビームを入射させ、記録トラックにおける選択された部
分からの情報再生あるいは選択された部分への情報記録
を行う光学式ディスクプレーヤに関する。
【0002】
【従来の技術】情報記録媒体としてのディスクにおい
て、記録された情報の読取りが行えるのみならず、ディ
スクとして形成された後にも光ビームを用いて情報を記
録することができる、所謂、書込可能な光ディスクが提
案されている。斯かる書込可能な光ディスクは、通常、
所定の記録フォーマットのもとに情報の書込みがなされ
るようにされ、例えば、図7に示されるディスクDKの
如くのものとされる。
【0003】図7に示されるディスクDKにおいては、
中央孔1の周囲に環状のレーベル部2が配され、さら
に、レーベル部2の周囲に拡がる環状の記録面部3が設
けられている。そして、記録面部3には、中央孔1を取
り囲む多数の周回パターンを形成する渦巻状の記録トラ
ックTKが設けられ、その各一周分、即ち、1周回トラ
ックが所定数m(例えば、32)個のセクターSC1,
SC2,・・・SCmに区画されており、例えば、各周
回トラックにおけるセクターSC1という如くに、夫々
の周回トラック間において対応する関係にある複数のセ
クターは、ディスクDKの半径方向に配列されたものと
される。このような記録トラックTKが設けられたもと
で、ディスクDKは、記録再生装置に装着されて矢印R
の方向に回転せしめられ、光ビームを用いての情報記録
あるいは情報再生に供される。
【0004】上述の各周回トラックにおけるセクターS
C1〜SCmの夫々は、図8に示される如く、記録トラ
ックTKに沿って配列される、所定数m’(例えば、4
3)個のブロックBL1,BL2,・・・BLm’を含
むものとされる。これらブロックについても、例えば、
各周回トラックにおけるセクターSC1のブロックBL
1という如くに、ディスクDKの半径方向に配列された
複数のセクター間において対応する関係にある複数のブ
ロックは、ディスクDKの半径方向に配列されたものと
される。
【0005】このような各セクターにおけるブロックB
L1〜BLm’の夫々は、図8においてブロックBL1
についての例示がなされている如くに、その始端部側に
制御用領域RCが、例えば、2バイトの情報量に対応す
るものとされて設けられるとともに、それに続く情報領
域RIが、例えば、16バイトの情報量に対応するもの
とされて設けられ、全体が18バイトの情報量に対応す
るものとされる。そして、各ブロックの制御用領域RC
には、トラッキング制御用ピットQa及びQbとクロッ
キング用ピットQcとが予め形成されている。トラッキ
ング制御用ピットQa及びQbは、トラック中心線Kc
の外側及び内側となる位置に所定の相互間隔を置いて配
され、ディスクDKがディスクプレーヤに装着されて光
ビームを用いての情報記録もしくは情報再生に供される
にあたり、光ビームにより読み取られて光ビームの記録
トラックTKに対するトラッキング情報を提供する。ま
た、クロッキング用ピットQcは、トラック中心線Kc
上における、トラッキング制御用ピットQa及びQbか
ら所定の距離だけ離隔した位置に配され、ディスクDK
がディスクプレーヤに装着されて光ビームを用いての情
報記録もしくは情報再生に供されるにあたり、光ビーム
により読み取られて、ディスクプレーヤにおけるクロッ
ク信号の再生に寄与する。
【0006】また、各ブロックの情報領域RIについて
は、各セクターにおける最初のブロックであるブロック
BL1にはアドレス情報DAが記録され、また、各セク
ターにおけるブロックBL1に続くブロックBL2〜B
Lm’の夫々にはプログラム情報DPが記録される。こ
れらアドレス情報DAあるいはプログラム情報DPは、
ディスクDKがディスクプレーヤに装着されて光ビーム
を用いての情報再生に供される際には、制御用領域RC
に配されたクロッキング用ピットQcの読取出力に同期
して形成されるクロック信号に基づいて再生される。
【0007】斯かるディスクDKが、例えば、情報記録
がなされたものとされ、ディスクプレーヤに装着され
て、それからの情報再生がなされるに際しては、ディス
クDKが中央孔1を回動中心として回転せしめられるも
とで、ディスクDKに光学ヘッドからの読取用光ビーム
が入射せしめられて、ディスクDKに形成された記録ト
ラックTKが読取用光ビームにより連続的に走査されて
いき、そのときのディスクDKからの反射光ビームが光
学ヘッドに配された光検出器により検出されて得られる
読取出力信号に基づいて情報が再生されるノーマル再生
動作状態がとられる。このようなノーマル再生動作状態
のもとにおいては、ディスクDKに入射せしめられる光
学ヘッドからの読取用光ビームが、それを適正な集束状
態をもってディスクDKに到達するものとすべく制御す
るフォーカス制御手段、及び、それを記録トラックTK
に適正に追従させるべく記録トラックTKを過る方向に
移動させて制御するトラッキング制御手段による制御を
受けるものとされる。
【0008】ノーマル再生動作状態がとられるにあたっ
ては、ノーマル再生動作状態のもとでの情報再生が、デ
ィスクDKにおける選択された位置から開始されるよう
になされることが要求され、それゆえ、ノーマル再生動
作状態がとられるに先立って、ディスクDKにおける読
取用光ビームの入射位置が選択された位置に合致せしめ
られることが必要とされる。即ち、ディスクDKにおけ
る選択された位置が設定されたとき、読取用光ビームが
ディスクDKにおける選択された位置以外の位置に入射
している場合には、その読取用光ビームがディスクDK
における選択された位置に入射する状態をとるべく移動
せしめられるシーク動作が行われることになり、其の際
のディスクDKにおける選択された位置の設定は、その
目的位置をあらわす目的地アドレスが指定されて、目的
地アドレス情報が設定されることによりなされる。そし
て、このようなシーク動作にあっては、読取用光ビーム
が、そのディスクDKにおける入射位置が周回パターン
を形成する渦巻状の記録トラックTKを過る方向に移動
せしめられるものとされて行われる。
【0009】このようなディスクDKについてのシーク
動作が行われるにあたっては、ディスクDKにおける読
取用光ビームの入射位置を速やかにディスクDKにおけ
る選択された位置に到達させるべく、例えば、トラッキ
ング制御手段を構成する光ビーム制御機構により光学ヘ
ッドからディスクDKに入射せしめられる読取用光ビー
ムの入射位置が記録トラックTKを過る方向に移動せし
められる動作が行われる。
【0010】斯かる場合、ディスクDKは、多数の周回
パターンを形成する記録トラックTKがその各周に所定
数のブロックBL1〜BLm’が設けられ、これらブロ
ックの夫々が制御用領域RCとそれに続く情報領域RI
とを含み、各ブロックの各々における制御用領域RCに
クロッキング用記録部が設けられるとともに、各ブロッ
クの各々における情報領域RIにアドレス情報DAもし
くはプログラム情報DPが記録された情報記録部が設け
られたものとされており、シーク動作状態にあって、光
ビーム制御機構によりディスクDKにおける読取用光ビ
ームの入射位置が記録トラックTKを過る方向に移動せ
しめられる際には、ディスクDKの回転に伴う、ディス
クDKの記録トラックTKにおける各ブロックの読取用
光ビームに対する相対移動速度が、読取用光ビームの入
射位置の記録トラックTKを過る方向の移動速度に比較
して極めて速いものとされ、それにより、読取用光ビー
ムによる記録トラックTKにおけるブロックのうちの連
続する複数個を単位とする読取りが断続的に行われる。
従って、トラッキング制御手段によりディスクDKにお
ける読取用光ビームの入射位置が記録トラックTKを過
る方向に移動せしめられる場合においても、光学ヘッド
に内蔵された信号形成部から得られる読取出力信号を処
理する再生系において、クロッキング用記録部について
の読取成分に同期したクロック信号が適正に再生され、
また、それに基づいてアドレス情報DAが、断続的にで
はあるが、適正に再生される。
【0011】斯かるもとでシーク動作が行われるにあた
っては、従来、例えば、図9に示される如くのシーク動
作制御系が用いられている。この図9に示されるシーク
動作制御系においては、シーク動作指令部50から、図
10のA(横軸:時間t,縦軸:レベルL)に示される
如くのシーク動作開始指令信号Srが、シーク信号形成
部51及びスイッチ52に供給されるとともに、目標ア
ドレス情報DATがシーク信号形成部51に供給される
と、スイッチ52が、その可動接点52cをシーク信号
形成部51の出力端が接続された選択接点52bに接続
させる状態とされ、また、シーク信号形成部51がシー
ク信号SSを形成し、それをスイッチ52に供給する動
作を開始する。
【0012】シーク信号形成部51によるシーク信号S
Sの形成及び供給にあっては、先ず、シーク動作指令部
50からの目標アドレス情報DATがあらわす目標アド
レスATと、アドレス検出部54から得られるディスク
DKから再生されたアドレス情報DAがあらわす実アド
レスAxとが比較され、両者の大小関係に応じた極性を
有して一定レベルをとるシーク信号SSが送出される。
そして、シーク信号形成部51からのシーク信号SS
は、スイッチ52を通じて、駆動部53に供給される。
駆動部53は、シーク信号SSに基づく駆動信号SS’
を形成し、その駆動信号SS’をもって光ビーム制御機
構55を駆動して、ディスクDKにおける読取用光ビー
ムの入射位置が記録トラックTKを過る方向に移動せし
められるようにする。このようなディスクDKにおける
読取用光ビームの入射位置の記録トラックTKを過る方
向への移動が開始される実アドレスAxが、シーク動作
開始アドレスAIとされ、読取用光ビームの入射位置の
記録トラックTKを過る方向への移動は、シーク動作開
始アドレスAIから遠ざかるに従い、シーク信号形成部
51からのシーク信号SSの送出に伴って加速されてい
く。
【0013】ディスクDKにおける読取用光ビームの入
射位置の記録トラックTKを過る方向への移動がシーク
動作開始アドレスAIから行われることにより、トラッ
キングエラー信号形成部56から、例えば、ディスクD
Kにおける読取用光ビームの入射位置が記録トラックT
K及び記録トラック間スペースを交互に過る毎に山部と
谷部とを形成するものとされたトラッキングエラー信号
Stが得られる。このトラッキングエラー信号Stは、
波形整形部57に供給され、波形整形部57によって矩
形パルス列信号STとされてカウンタ58及び速度検出
部59に供給される。
【0014】カウンタ58は、シーク動作指令部50か
らシーク動作開始指令信号Srが供給され、シーク動作
開始指令信号Srに応じて矩形パルス列信号STにおけ
る各矩形パルスを計数し、計数出力信号CTをシーク信
号形成部51に供給する。また、速度検出部59は、矩
形パルス列信号STにおける各矩形パルスのパルス幅に
基づいて、ディスクDKにおける読取用光ビームの入射
位置の記録トラックTKを過る方向への移動速度を検出
し、速度検出信号CVをシーク信号形成部51に供給す
る。
【0015】シーク信号形成部51は、シーク動作開始
アドレスAIと目標アドレスATとの間、例えば、両者
の略中間位置におけるアドレスを中間アドレスAMとし
て設定し、シーク動作開始アドレスAIから中間アドレ
スAMまでの間にある周回記録トラックの数Nxを算出
する。そして、シーク信号形成部51は、カウンタ58
からの計数出力信号CTが周回記録トラックの数Nxに
対応する計数値をあらわすものとなったとき、それまで
継続的に送出されていたシーク信号SSの極性を反転さ
せ、反転された極性を有して一定レベルをとるシーク信
号SSが送出される状態となす。このようにして、シー
ク信号SSの極性が反転されることによって、光ビーム
制御機構55にそれを駆動すべく供給される駆動信号S
S’の極性も反転され、それにより、ディスクDKにお
ける読取用光ビームの入射位置の記録トラックTKを過
る方向への移動速度が減速されていく。
【0016】続いて、シーク信号形成部51は、速度検
出部59からの速度検出信号CVが、ディスクDKにお
ける読取用光ビームの入射位置の記録トラックTKを過
る方向への移動速度が比較的低い所定の速度をあらわす
ものとなったとき、シーク信号SSの形成及び供給を終
了する。その結果、シーク信号形成部51から送出され
るシーク信号SSは、例えば、図10のB(横軸:時間
t,縦軸:レベルL)に示される如く、シーク動作指令
部50からシーク動作指令信号Srが送出された時点か
ら、カウンタ58からの計数出力信号CTが周回記録ト
ラックの数Nxに対応する計数値をあらわすものとなる
時点まで継続する、正極性を有した加速駆動信号Sd
と、カウンタ58からの計数出力信号CTが周回記録ト
ラックの数Nxに対応する計数値をあらわすものとなる
時点から速度検出部59からの速度検出信号CVがディ
スクDKにおける読取用光ビームの入射位置の記録トラ
ックTKを過る方向への移動速度が比較的低い所定の速
度をあらわすものとなる時点txまで継続する、負極性
を有した減速駆動信号Sbとから成るものとされる。
【0017】このようなシーク信号SSに基づく駆動信
号SS’により光ビーム制御機構55が駆動され、それ
によってディスクDKにおける読取用光ビームの入射位
置が記録トラックTKを過る方向に移動せしめられるの
で、ディスクDKにおける読取用光ビームの入射位置の
記録トラックTKを過る方向への移動は、シーク信号S
Sを形成する加速駆動信号Sdに応じて加速され、その
後、減速駆動信号Sbに応じて減速されることになり、
シーク信号SSの送出が終了した直後に、ディスクDK
における読取用光ビームの入射位置が目標アドレスAT
に到達せしめられる。その際におけるディスクDKにお
ける読取用光ビームの入射位置の記録トラックTKを過
る方向への移動速度VSは、図10のC(横軸:時間
t,縦軸:速度V)に示される如く、加速駆動信号Sd
が送出される期間に増大し、減速駆動信号Sbが送出さ
れる期間に低減して、減速駆動信号Sbの送出が終了す
る時点tx後、読取用光ビームの入射位置が目標アドレ
スATに到達して、零とされる。
【0018】そして、シーク動作が終了した後には、ノ
ーマル再生動作状態がとられ、その際におけるシーク動
作指令部50は、シーク動作開始指令信号Srの送出を
停止し、スイッチ52はその可動接点52cを、トラッ
キングエラー信号形成部56の出力端が接続された選択
接点52aに接続される状態とする。それにより、トラ
ッキングエラー信号形成部56からのトラッキングエラ
ー信号Stが、スイッチ52を通じて駆動部53に供給
され、駆動部53は、トラッキングエラー信号Stに基
づいて、駆動信号St’を光ビーム制御機構55に供給
する。それにより、トラッキング制御が行われる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上述の如くの従来提案
されているシーク動作制御系にあっては、特に、シーク
動作開始アドレスAIと目標アドレスATとの間の距離
が比較的大である場合、例えば、シーク信号SSとして
の正極性を有した加速駆動信号Sdに基づく制御が比較
的長い期間に亙って継続的に行われ、また、シーク信号
SSとしての負極性を有した原則駆動信号Sbに基づく
制御が比較的長い期間に亙って継続的に行われる。その
ため、例えば、制御ループの利得を大となすと光ビーム
制御機構55等に内在する共振系が発振現象を生じるこ
とになるので、制御ループの利得を充分に高くすること
ができず、シーク動作の高速化を図ることが困難とされ
ている。
【0020】斯かる点に鑑み、本発明は、多数の周回パ
ターンを形成する記録トラックが設けられたディスクが
装着されたもとで、ディスクに光ビームを入射させると
ともにディスクにおける光ビームの入射位置を記録トラ
ックを過る方向に移動させる光ビーム制御機構を駆動制
御する制御系が形成されて行われるシーク動作につい
て、その安定化と高速化とを図ることができる光学式デ
ィスクプレーヤを提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明に係る光学式ディスクプレーヤの第1の態様
は、多数の周回パターンを形成する記録トラックが設け
られたディスクに読取用光ビームを入射させるととも
に、ディスクにおける読取用光ビームの入射位置を記録
トラックを過る方向に移動させるシーク動作を行う光ビ
ーム制御機構、及び、ディスクからの光ビームを検出し
て読取出力信号を得る読取信号形成部を備えた光学ヘッ
ド部と、光学ヘッド部における光ビーム制御機構を駆動
する光ビーム制御機構駆動手段と、光学ヘッド部におけ
る読取信号形成部から得られる読取出力信号中からアド
レス情報を再生するアドレス情報再生部と、目標アドレ
ス情報を供給する目標アドレス設定部と、シーク動作が
開始されるべきとき得られるアドレス情報があらわすデ
ィスクにおける実アドレスであるシーク動作開始アドレ
スからの、目標アドレス情報があらわすディスクにおけ
る目標アドレスまでの距離以下の範囲で次第に長くなっ
ていく複数の距離を設定し、ディスクにおける読取用光
ビームの入射位置のシーク動作開始アドレスからの移動
距離が、設定された複数の距離の夫々に順次達する毎に
極性を反転する、一定レベルの駆動信号を発生する駆動
信号発生手段と、駆動信号発生手段から得られる駆動信
号を光ビーム制御機構駆動手段に供給して、光ビーム制
御機構に駆動信号に応じてシーク動作を行わせる状態を
とる動作制御手段とを備え構成される。また、本発
明に係る光学式ディスクプレーヤの第2の態様は、多数
の周回パターンを形成する記録トラックが設けられたデ
ィスクに読取用光ビームを入射させるとともに、ディス
クにおける読取用光ビームの入射位置を記録トラックを
過る方向に移動させるシーク動作を行う光ビーム制御機
構、及び、ディスクからの光ビームを検出して読取出力
信号を得る読取信号形成部を備えた光学ヘッド部と、光
学ヘッド部における光ビーム制御機構を駆動する光ビー
ム制御機構駆動手段と、光学ヘッド部における読取信号
形成部から得られる読取出力信号中から、アドレス情報
を再生するアドレス情報再生部と、目標アドレス情報を
供給する目標アドレス設定部と、シーク動作が開始され
るべきとき得られるアドレス情報があらわすディスクに
おける実アドレスであるシーク動作開始アドレスと目標
アドレス 情報があらわすディスクにおける目標アドレス
とに基づいて所定のアドレスを設定し、所定の時点にお
いて得られるアドレス情報があらわすディスクにおける
実アドレスとその実アドレスにおける読取用光ビームの
入射位置の移動速度とに基づいて所定のアドレスにおけ
る推測到達速度を算出し、算出された推測到達速度と所
定のアドレスに対応して設定された移動速度との大小関
係に応じた正極性もしくは負極性を有する、一定レベル
駆動信号を発生する駆動信号発生手段と、駆動信号発
生手段から得られる駆動信号を光ビーム制御機構駆動手
段に供給して、光ビーム制御機構に駆動信号に応じて
ーク動作を行わせる状態をとる動作制御手段とを備え
構成される。
【0022】
【作用】このように構成される本発明に係る光学式ディ
スクプレーヤの第1及び第2の態様の夫々においては、
多数の周回パターンを形成する記録トラックが設けられ
たディスクについてのシーク動作が行われるにあたって
、ディスクに読取用光ビームを入射させるとともにデ
ィスクにおける読取用光ビームの入射位置を記録トラッ
クを過る方向に移動させて制御する光ビーム制御機構
が、駆動信号発生手段から極性を反転させる、あるい
は、正極性もしくは負極性を有する、一定レベルの駆
信号が供給される光ビーム制御機構駆動手段により駆動
されて、その駆動信号に応じてシーク動作を行う。それ
により、シーク動作中にディスクにおける記録トラック
を過る方向に移動する、ディスクにおける読取用光ビー
ムの入射位置の移動時間が比較的長いものとされる場合
にも、正極性駆動信号及び負極性駆動信号の一方に基づ
く制御が比較的長い期間に亙って継続的に行われる事態
が効果的に回避される。従って、本発明に係る光学式デ
ィスクプレーヤの第1及び第2の態様の夫々にあって
は、シーク動作のための光ビーム制御機構を駆動制御す
る制御ループの利得が充分に高くされ得ることになり、
シーク動作の安定化と高速化とが図られることになる。
【0023】
【実施例】図1は、本発明に係る光学式ディスクプレー
ヤの一例を示し、この例は、前述の図7及び図8に示さ
れる如くの記録フォーマットがとられるディスクDKか
らの情報再生を行うものとされている。
【0024】図1に示される例においては、ディスクD
Kが、ディスク装着部11に装着され、ディスク駆動部
12により所定の回転速度をもって回転駆動されるディ
スク装着部11に伴って回動せしめられる。そして、デ
ィスクDKには、光学ヘッド13が対向せしめられてい
る。
【0025】光学ヘッド13は、レーザ光ビーム等の読
取用光ビームをディスクDKに入射させ、ディスクDK
に入射した読取用光ビームがディスクDKに形成された
記録トラックTKにより変調されて反射されることによ
り形成される、ディスクDKからの反射光ビームに基づ
いて得られた読取出力信号を送出する。従って、光学ヘ
ッド13からの読取用光ビームのディスクDKに対する
入射位置が、ディスクDKにおける情報読取位置とな
る。
【0026】光学ヘッド13は、読取用光ビームを適正
な集束状態をもってディスクDKに入射させるためのフ
ォーカス制御、及び、ディスクDKにおける読取用光ビ
ームの入射位置を記録トラックTKに適正に追従させる
ためのトラッキング制御を行い得るものとされた光ビー
ム制御機構14を有しているとともに、ディスクDKか
らの反射光ビームを検出する光検出器、及び、光検出器
からの検出出力信号に基づいて読取出力信号及びフォー
カスエラー信号等を形成する回路部から成る信号形成部
を内蔵している。光ビーム制御機構14は、ディスクD
Kにおける読取用光ビームの入射位置を、ディスクDK
に形成された記録トラックTKを過る方向に移動させる
ことができるものとされており、トラッキング制御は、
ディスクDKにおける読取用光ビームの入射位置を記録
トラックTKを過る方向に移動させることによって行わ
れる。また、光学ヘッド13は、それをディスクDKの
半径方向、即ち、ディスクDKにおいて記録トラックT
Kが形成する周回パターンを過る方向に移動させるため
の、例えば、リニアモータ機構により構成されたヘッド
駆動部15が付設されたものとされている。
【0027】光学ヘッド13に内蔵された信号形成部か
らは、入射した読取用光ビームがディスクDKに形成さ
れた記録トラックTKにより変調されて反射されること
により形成される、ディスクDKからの反射光ビームに
基づいて形成された、ディスクDKに入射する読取用光
ビームの集束状態をあらわすフォーカスエラー信号Sf
及びディスクDKに形成された記録トラックTKが有す
る各記録区分からの読取出力信号SIが送出される。フ
ォーカスエラー信号Sfは、フォーカス制御信号形成部
21に供給され、フォーカス制御信号形成部21から、
フォーカスエラー信号Sfに基づいて形成されたフォー
カス制御信号SFが得られて、それが光学ヘッド13が
有する光ビーム制御機構14に供給される。それによ
り、光ビーム制御機構14は、フォーカス制御信号SF
に応じて、ディスクDKに入射する読取用光ビームにつ
いてのフォーカス制御を行うものとされる。
【0028】また、光学ヘッド13に内蔵された信号形
成部から送出される読取出力信号SIは、増幅部22を
経て、トラッキングエラー信号形成部23,パルス検出
部24及びゲート部25に供給される。読取出力信号S
I中には、前述の図8に示される如くにして、ディスク
DKに形成された記録トラックTKにおける各ブロック
の制御用領域RCに設けられたトラッキング制御用ピッ
トQa及びQb及びクロッキング用ピットQcについて
の読取成分と、ディスクDKに形成された記録トラック
TKにおける各ブロックにあって制御用領域RCに続く
ものとなる情報領域RIに記録されたアドレス情報DA
もしくはプログラム情報DPについての読取成分とが含
まれる。
【0029】読取出力信号SI中のトラッキング制御用
ピットQa及びQb及びクロッキング用ピットQcにつ
いての読取成分は、例えば、図2に示される如くに、夫
々、制御用領域RCについての読取期間中においてパル
スPa,Pb及びPcとして現れる。その際、ディスク
DKにおける読取用光ビームの入射位置が、記録トラッ
クTKのトラック中心線Kc上にある状態、即ち、読取
用光ビームが記録トラックTKに対する適正なトラッキ
ング状態におかれたもとで読取出力信号SIが得られる
場合には、トラッキング制御用ピットQaに基づくパル
スPaのレベルとトラッキング制御用ピットQbに基づ
くパルスPbのレベルとが実質的に等しく、かつ、クロ
ッキング用ピットQcに基づくパルスPcのレベルがパ
ルスPa及びPbの夫々のレベルより絶対値において大
となる。
【0030】一方、ディスクDKにおける読取用光ビー
ムの入射位置が、記録トラックTKに対する適正なトラ
ッキング状態におかれず、記録トラックTKのトラック
中心線KcからピットQa側に変位した状態のもとで読
取出力信号SIが得られる場合には、パルスPaのレベ
ルがパルスPbのレベルより絶対値において大となり、
かつ、パルスPcのレベルが、絶対値において、パルス
PaのレベルとパルスPbのレベルとの間となる。ま
た、ディスクDKにおける読取用光ビームの入射位置
が、記録トラックTKのトラック中心線Kcからピット
Qb側に変位した状態のもとで読取出力信号SIが得ら
れる場合には、パルスPaのレベルがパルスPbのレベ
ルより絶対値において小となり、かつ、パルスPcのレ
ベルが、絶対値において、パルスPaのレベルとパルス
Pbのレベルとの間となる。
【0031】パルス検出部24においては、読取出力信
号SI中におけるクロッキング用ピットQcに基づくパ
ルスPcの検出がなされ、検出されたパルスPcがクロ
ック再生部26に供給される。クロック再生部26は、
パルスPcに同期するものとされるクロック信号PCを
発生する。このクロック信号PCは、トラッキングエラ
ー信号形成部23に供給されるとともに、他の各部に供
給される。
【0032】トラッキングエラー信号形成部23におい
ては、クロック再生部26からのクロック信号PCに基
づいて、読取出力信号SI中におけるトラッキング制御
用ピットQaに基づくパルスPa及びトラッキング制御
用ピットQbに基づくパルスPbの夫々に対応するサン
プリング・パルスが形成され、それらによりパルスPa
及びPbの夫々のレベルがサンプル・ホールドされる。
そして、サンプル・ホールドされたパルスPa及びPb
の夫々のレベルの相互比較が行われ、その比較結果に基
づいて、ディスクDKにおける読取用光ビームの入射位
置と記録トラックTKのトラック中心線Kcとの位置関
係をあらわすトラッキングエラー信号Stが形成され
る。このようにして、トラッキングエラー信号形成部2
3から得られるトラッキングエラー信号Stは、スイッ
チ27の選択接点27aに供給される。
【0033】一方、ゲート部25においては、クロック
再生部26からのクロック信号PCに基づいて、読取出
力信号SI中の、ディスクDKに形成された記録トラッ
クTKにおける各ブロックの情報領域RIに記録された
アドレス情報DAもしくはプログラム情報DPについて
の読取成分が現れる期間に対応したゲート・パルスが形
成され、それにより、アドレス情報DAもしくはプログ
ラム情報DPについての読取成分が、例えば、図2に示
される如くの、情報領域RIについての読取期間中にお
いて得られる情報パルス群PIとして取り出される。そ
して、ゲート部25からの情報パルス群PIは、波形整
形部28により波形されて情報パルス群PI’とされた
後、デコーダ29に供給される。
【0034】デコーダ29には、クロック再生部26か
らのクロック信号PCも供給され、デコーダ29におい
ては、波形整形部28からの情報パルス群PI’に対す
るクロック信号PCをもっての各種の処理がなされる。
そして、デコーダ29から、再生情報信号DIが得られ
て、プログラム情報処理部30及びアドレス情報再生部
31に供給される。プログラム情報処理部30からは、
ゲート部25から得られる情報パルス群PIがプログラ
ム情報DPについての読取成分であるとき、デコーダ2
9からの再生情報信号DIに対するクロック再生部26
からのクロック信号PCをもっての処理がなされ、再生
情報信号DIに基づいて再生されたプログラム情報DP
が得られ、それが出力端子32に導出される。また、ア
ドレス情報再生部31からは、ゲート部25から得られ
る情報パルス群PIがアドレス情報DAについての読取
成分であるとき、デコーダ29からの再生情報信号DI
に対するクロック再生部26からのクロック信号PCを
もっての処理がなされ、再生情報信号DIに基づいて再
生されたアドレス情報DAが得られ、それが制御ユニッ
ト35に供給される。
【0035】制御ユニット35には、クロック再生部2
6からのクロック信号PCが供給されるとともにシーク
動作指令部36が接続されており、シーク動作指令部3
6は、シーク動作開始指令信号Sr及び目標アドレス情
報DATを制御ユニット35に供給するものとされてい
る。
【0036】このようなもとで、本発明に係る光学式デ
ィスクプレーヤの一例における第1の態様に基づくシー
ク動作が行われるにあたっては、先ず、シーク動作指令
部36から制御ユニット35にシーク動作開始指令信号
Sr及び目標アドレス情報DATが供給される。それに
より、制御ユニット35は、シーク動作開始指令信号S
rに応じて、高レベルをとるスイッチ制御信号SWをス
イッチ27に供給する。スイッチ27は、高レベルをと
るスイッチ制御信号SWに応じて、可動接点27cを選
択接点27bに接続される状態とする。
【0037】また、制御ユニット35は、シーク動作開
始指令信号Srに応じて、目標アドレス情報DATがあ
らわす目標アドレスATとそのときアドレス情報再生部
31から得られるアドレス情報DAがあらわす実アドレ
スAxであるシーク動作開始アドレスAIとの間のアド
レス差、即ち、シーク動作開始アドレスAIから目標ア
ドレスATまでの距離N(N=AT−AI)を求めると
ともに、距離Nに応じた定数Kを設定する。続いて、制
御ユニット35は、予め設定された一定のレベルを有し
たシーク信号Ckを、距離Nが正の値であるとき正極性
駆動信号とし、また、距離Nが負の値であるとき負極性
駆動信号として送出する。
【0038】制御ユニット35から送出されるシーク信
号Ckは、スイッチ27を通じて光ビーム駆動信号形成
部38に供給される。光ビーム駆動信号形成部38は、
シーク信号Ckのレベルを増大させて光ビーム駆動信号
SKとなし、それを光学ヘッド13が有する光ビーム制
御機構14に供給して光ビーム制御機構14を駆動し、
光ビーム制御機構14に、シーク信号Ckに応じて、デ
ィスクDKにおける読取用光ビームの入射位置を記録ト
ラックTKを過る方向に移動させる動作を行わせる。斯
かるときにおいては、光ビーム制御機構14によるディ
スクDKにおける読取用光ビームの入射位置の記録トラ
ックTKを過る方向への移動は、正極性駆動信号もしく
は負極性駆動信号とされたシーク信号Ckの継続的な送
出に伴って加速されていく。
【0039】このようにして、光ビーム制御機構14に
より、シーク信号Ckに応じて、読取用光ビームのディ
スクDKにおける入射位置が記録トラックTKを過る方
向に移動せしめられるもとで、制御ユニット35は、ア
ドレス情報再生部31から得られるアドレス情報DAが
あらわす実アドレスAxを検出して、ディスクDKにお
ける読取用光ビームの入射位置のシーク動作開始アドレ
スAIからの移動距離である距離Lx(Lx=Ax−A
I)を算出する。そして、制御ユニット35は、距離L
xが距離L1=N/2−N/Kに達したとき、シーク信
号Ckを、そのレベルを変化させることなく極性反転
し、負極性駆動信号もしくは正極性駆動信号として送出
する。
【0040】制御ユニット35から送出されるシーク信
号Ckが極性反転されることにより、光ビーム駆動信号
形成部38から光ビーム制御機構14に供給される光ビ
ーム駆動信号SKも極性反転され、光ビーム駆動信号形
成部38は、光ビーム制御機構14に、極性反転された
シーク信号Ckに応じて、ディスクDKにおける読取用
光ビームの入射位置を記録トラックTKを過る方向に移
動させる動作を行わせる。斯かるときにおいては、光ビ
ーム制御機構14によるディスクDKにおける読取用光
ビームの入射位置の記録トラックTKを過る方向への移
動は、負極性駆動信号もしくは正極性駆動信号とされた
シーク信号Ckの継続的な送出に伴って減速されてい
く。
【0041】その後、制御ユニット35は、引き続き、
アドレス情報再生部31から得られるアドレス情報DA
があらわす実アドレスAxを検出して、読取用光ビーム
のディスクDKにおける入射位置のシーク動作開始アド
レスAIからの移動距離である距離Lxを算出し、距離
Lxが距離L2=L1+(N−L1)−N/K2 =N−
N/K2 に達したとき、シーク信号Ckを、そのレベル
を変化させることなく再度極性反転し、正極性駆動信号
もしくは負極性駆動信号として送出する。そして、制御
ユニット35は、その後においても、距離Lxが距離L
3=L2+(N−L2)/2−N/K3 =N−N/(2
・K2 )−N/K3 ,L4=L3+(N−L3)−N/
4 =N−N/K4 ,L5=L4+(N−L4)/2−
N/K5=N−N/(2・K4 )−N/K5 ,・・・・
・,Lnの夫々に達する如に、シーク信号Ckを、その
レベルを変化させることなく極性反転して、負極性駆動
信号もしくは正極性駆動信号、あるいは、正極性駆動信
号もしくは負極性駆動信号として送出する動作を、N/
n が予め設定された小なる値N/Rより小となるまで
繰り返す。そして、N/Kn が予め設定された小なる値
N/Rより小となったときには、そのときのシーク信号
Ckを、距離Lxが距離Nとなるまで送出し、距離Lx
が距離Nとなったとき、シーク信号Ckの送出を停止す
る。
【0042】このようにして制御ユニット35から送出
されるシーク信号Ckは、例えば、距離Nが正の値であ
って、N/K5 は値N/R以上であるがN/K6 が値N
/Rより小となる(N/K5 ≧N/R>N/K6 )場
合、図3のA(横軸:時間t,縦軸:レベルL)に示さ
れる如くに、シーク動作開始指令信号Srがシーク動作
指令部36から送出された時点以後、図3のB(横軸:
時間t,縦軸:レベルL)に示される如くに、距離Lx
がL1に達するまでの期間,L2からL3に達するまで
の期間,L4からL5に達するまでの期間、及び、L6
からNに達するまでの期間の夫々において正極性駆動信
号Cpとして、また、距離LxがL1からL2に達する
までの期間,L3からL4に達するまでの期間、及び、
L5からL6に達するまでの期間の夫々において負極性
駆動信号Cqとして送出される。
【0043】そして、図3のBに示される如くに、正極
性駆動信号Cpと負極性駆動信号Cqとが交互に送出さ
れて形成されるものとされるシーク信号Ckに基づい
て、光ビーム駆動信号形成部38から得られる光ビーム
駆動信号SKにより光ビーム制御機構14が駆動されて
生じる、ディスクDKにおける読取用光ビームの入射位
置の記録トラックTKを過る方向への移動は、各正極性
駆動信号Cpに応じて加速されるとともに各負極性駆動
信号Cqに応じて減速され、最後の正極性駆動信号Cp
の送出が終了する時点に、ディスクDKにおける読取用
光ビームの入射位置が目標アドレスATに到達せしめら
れる。その際におけるディスクDKにおける読取用光ビ
ームの入射位置の記録トラックTKを過る方向への移動
速度VSは、図3のC(横軸:時間t,縦軸:速度V)
に示される如く、各正極性駆動信号Cpが送出される期
間に増大し、各負極性駆動信号Cqが送出される期間に
低減して、最後の正極性駆動信号Cpの送出が終了する
時点に、読取用光ビームの入射位置が目標アドレスAT
に到達して、零とされる。
【0044】このようにして、シーク動作が行われるに
あたり、光ビーム制御機構14が、正極性駆動信号Cp
と負極性駆動信号Cqとが交互に送出されて形成される
ものとされるシーク信号Ckに基づいて得られる、正極
性駆動信号Cp及び負極性駆動信号Cqに応じて極性反
転を行う光ビーム駆動信号SKにより駆動され、それに
よって、ディスクDKにおける読取用光ビームの入射位
置が記録トラックTKを過る方向に移動せしめられるも
のとされることにより、ディスクDKにおける読取用光
ビームの入射位置の記録トラックTKを過る方向への移
動時間が比較的長いものとされるシーク動作が行われる
場合にも、正極性駆動信号もしくは負極性駆動信号の一
方に基づく制御が比較的長い期間に亙って継続的に行わ
れる事態が回避され、その結果、光ビーム制御機構14
を駆動する光ビーム駆動信号形成部38を含む制御ルー
プの利得を充分に高くできて、シーク動作の安定化と高
速化とを図ることができることになる。
【0045】なお、シーク動作が終了した後には、ノー
マル再生動作状態がとられ、その際における制御ユニッ
ト35は、低レベルをとるスイッチ制御信号SWをスイ
ッチ27に供給し、スイッチ27は、低レベルをとるス
イッチ制御信号SWに応じて、可動接点27cを選択接
点27aに接続される状態とする。それにより、トラッ
キングエラー信号形成部23からのトラッキングエラー
信号Stが、スイッチ27を通じて光ビーム駆動信号形
成部38に供給される。光ビーム駆動信号形成部38
は、トラッキングエラー信号Stのレベルを増大させて
光ビーム駆動信号STとなし、それを光学ヘッド13が
有する光ビーム制御機構14に供給して光ビーム制御機
構14を駆動し、光ビーム制御機構14に、ディスクD
Kに入射する読取用光ビームについての、トラッキング
エラー信号Stに応じたトラッキング制御を行わせる。
【0046】さらに、制御ユニット35は、ヘッド制御
信号Chをヘッド駆動信号形成部37に供給し、ヘッド
駆動信号形成部37は、ヘッド制御信号Chに基づくヘ
ッド駆動信号SHを形成して、それをヘッド駆動部15
に供給してヘッド駆動部15を駆動し、ヘッド駆動部1
5に光学ヘッド13をディスクDKに設けられた記録ト
ラックTKが形成する周回パターンを過る方向に移動さ
せる動作を行わせる。
【0047】制御ユニット35は、例えば、マイクロコ
ンピュータが用いられて構成され、図4は、制御ユニッ
ト35を構成するマイクロコンピュータが、上述の如く
の第1の態様に基づくシーク動作にあたって実行する動
作制御プログラムの一例をあらわすフローチャートを示
す。
【0048】図4に示される動作制御プログラムにおい
ては、スタート後、ステップ61において、シーク動作
開始指令信号Srが到来したか否かを判断し、シーク動
作開始指令信号Srが到来していない場合には、ステッ
プ61での判断を繰り返す。そして、シーク動作開始指
令信号Srが到来した場合には、ステップ62におい
て、目標アドレス情報DAT及びアドレス情報再生部3
1からのアドレス情報DAを取り込み、続くステップ6
3において、アドレス情報DAがあらわすシーク動作開
始アドレスAIから目標アドレス情報DATがあらわす
目標アドレスATまでの距離Nを、N=AT−AIとし
て算出する。
【0049】次に、ステップ64において、距離Nに応
じた定数K及び値N/Rを設定し、さらに、ステップ6
5において、変数nを1に設定する。そして、ステップ
66において、N/Kn を算出し、続くステップ67に
おいて、ステップ66で算出されたN/Kn がステップ
64で設定された値N/R以上(N/Kn ≧N/R)で
あるか否かを判断する。その結果、N/Kn が値N/R
以上であるときには、直接にステップ69に進み、ま
た、N/Kn が値N/R未満であるときには、ステップ
68において、変数nを1だけ減じたものとした後ステ
ップ69に進む。
【0050】ステップ69においては、変数nが1であ
るか否かを判断し、変数nが1であるときには、ステッ
プ70において、ステップ63で算出された距離Nが正
の値をとるものか否かを判断する。その結果、距離Nが
正の値をとるものである場合には、ステップ71におい
て、正極性駆動信号Cpの送出を開始して、ステップ7
3に進み、また、距離Nが負の値をとるものである場合
には、ステップ72において、負極性駆動信号Cqの送
出を開始して、ステップ73に進む。さらに、ステップ
69における判断の結果、変数nが1でないときには、
直接にステップ73に進む。
【0051】ステップ73においては、アドレス情報再
生部31からのアドレス情報DAを取り込み、続くステ
ップ74において、ディスクDKにおける読取用光ビー
ムの入射位置のシーク動作開始アドレスAIからの移動
距離、即ち、入射位置のシーク動作開始アドレスAIか
らアドレス情報DAがあらわす実アドレスAxまでの距
離Lx(Lx=Ax−AI)を算出し、ステップ75に
おいて、距離Lxが距離Nに応じて算出設定される距離
Lnに達した(Lx≧Ln)か否かを判断する。その結
果、距離Lxが距離Lnに達していないときには、ステ
ップ73に戻りる。
【0052】ステップ75での判断の結果、距離Lxが
距離Lnに達したときには、ステップ76において、そ
のとき正極性駆動信号Cpが送出されている場合には、
正極性駆動信号Cpの送出を停止し、それに代えて負極
性駆動信号Cqの送出を開始し、また、そのとき負極性
駆動信号Cqが送出されている場合には、負極性駆動信
号Cqの送出を停止し、それに代えて正極性駆動信号C
pの送出を開始する。
【0053】その後、ステップ77において、ディスク
DKにおける読取用光ビームの入射位置から目標アドレ
スATまでの移動距離、即ち、アドレス情報DAがあら
わす実アドレスAxから目標アドレスATまでの距離L
R(LR=AT−Ax)を算出し、続くステップ78に
おいて、距離LRが零以下か否かを判断する。その結
果、距離LRが零以下でないときには、ステップ79に
おいて、変数nを1だけ増加させて、ステップ66に戻
り、一方、距離LRが零以下となったときには、ステッ
プ80において、そのとき送出されている正極性駆動信
号Cp又は負極性駆動信号Cqの送出を停止して、シー
ク動作のための制御を終了し、ステップ61に戻る。
【0054】さらに、本発明に係る光学式ディスクプレ
ーヤの一例における第2の態様に基づくシーク動作が行
われるにあたっては、先ず、シーク動作指令部36から
制御ユニット35にシーク動作開始指令信号Sr及び目
標アドレス情報DATが供給される。それにより、制御
ユニット35は、シーク動作開始指令信号Srに応じ
て、高レベルをとるスイッチ制御信号SWをスイッチ2
7に供給する。スイッチ27は、高レベルをとるスイッ
チ制御信号SWに応じて、可動接点27cを選択接点2
7bに接続される状態とする。
【0055】また、制御ユニット35は、シーク動作開
始指令信号Srに応じて、目標アドレス情報DATがあ
らわす目標アドレスATとそのときアドレス情報再生部
31から得られるアドレス情報DAがあらわす実アドレ
スAxであるシーク動作開始アドレスAIとの間のアド
レス差N(N=AT−AI)を求めるとともに、シーク
動作開始アドレスAIを始端アドレスとし、また、目標
アドレスATを終端アドレスとする暫定目標アドレスT
ATを設定する。斯かる暫定目標アドレスTATは、例
えば、目標アドレスATとシーク動作開始アドレスAI
との間のアドレス差Nが正の値をとるものとなる場合、
図5に示される如くに、シーク動作の開始時点Toから
時間の経過に比例して“0”から増加していく値をとる
変数Xに対して、始端アドレス(AI)から終端アドレ
ス(AT)まで逐次変化していくものとされる。そし
て、斯かる変数Xと暫定目標アドレスTATとの関係
は、始端アドレスAIから始端アドレスAIと終端アド
レスATとの間の中間アドレスAI+N/2までの間に
おける暫定目標アドレスTAT(AI≦TAT≦AI+
N/2)については、 式:TAT=AI+k・X2 /2(kは定数) ・・・・・(1) によってあらわされ、また、始端アドレスAIと終端ア
ドレスATとの間の中間アドレスAI+N/2から終端
アドレスATまでの間における暫定目標アドレスTAT
(AI+N/2<TAT≦AT)については、 式:TAT=AT−k・X2 /2 ・・・・・(2) によってあらわされる。
【0056】さらに、制御ユニット35は、シーク動作
中における、ディスクDKにおける読取用光ビームの入
射位置の記録トラックTKを過る方向への移動速度VS
の最大値Vmaxを、例えば、Vmax=k’/N
2 (k’は定数)として設定したもとで、ディスクDK
における読取用光ビームの入射位置を、シーク動作の開
始時点Toから時間の経過に比例して増加していく値を
とる変数Xの変化に伴って、それに対応する暫定目標ア
ドレスTATに順次追従していくものとなすべく制御す
る。その際、ディスクDKにおける読取用光ビームの入
射位置の記録トラックTKを過る方向への移動は、ディ
スクDKにおける読取用光ビームの入射位置が、シーク
動作開始アドレスAIからシーク動作開始アドレスAI
と目標アドレスATとの間の中間アドレスAI+N/2
までの間において暫定目標アドレスTAT(AI≦TA
T≦AI+N/2)に追従すべく制御されるもとでは、
シーク動作開始アドレスAIから中間アドレスAI+N
/2に向かうに従って順次加速され、また、ディスクD
Kにおける読取用光ビームの入射位置が、シーク動作開
始アドレスAIと目標アドレスATとの間の中間アドレ
スAI+N/2から目標アドレスATまでの間において
暫定目標アドレスTAT(AI+N/2<TAT≦A
T)に追従すべく制御されるもとでは、中間アドレスA
I+N/2から目標アドレスATに向かうに従って順次
減速され、中間アドレスAI+N/2において移動速度
VSが最大値Vmaxをとるものとされる。なお、斯か
る際におけるディスクDKにおける読取用光ビームの入
射位置の記録トラックTKを過る方向への移動の加速度
がkであらわされることになる。
【0057】斯かる制御にあたっては、制御ユニット3
5は、先ず、ディスクDKにおける読取用光ビームの入
射位置を、シーク動作開始アドレスAIから中間アドレ
スAI+N/2までの間において暫定目標アドレスTA
T(AI≦TAT≦AI+N/2)に順次追従させる動
作を行う。その際には、中間アドレスAI+N/2に対
応する変数Xの値Xmd(=Xt/2)を求める。中間
アドレスAI+N/2に対応する変数Xの値Xmdは、
上述の式(1) に従った、AI+N/2=Ax+k・Xm
2 /2という関係から、Xmd=√((AI+N/2
−Ax)・2/k)として求められる。
【0058】次に、ディスクDKにおける読取用光ビー
ムの入射位置が中間アドレスAI+N/2に到達せしめ
られるときにおける、ディスクDKにおける読取用光ビ
ームの入射位置の移動速度VSを推測し、それを推測到
達速度Vmdとする。斯かる推測到達速度Vmdは、 式:Vmd=Vx+k・Xmd(Vxは実アドレスAxでの移動速度VSの値) =Vx+k・√((AI+N/2−Ax)・2/k)・・・・・(3) としてあらわされる。
【0059】このようにして、推測到達速度Vmdをあ
らわす関係式が得られたもとで、制御ユニット35は、
シーク動作の開始時点To以後、例えば、暫時増加して
いく変数Xの各値に対応して、アドレス情報DAがあら
わす実アドレスAxを検出し、上述の式(3) に従って、
検出された実アドレスAxに対応する推測到達速度Vm
dを求める。そして、求められた推測到達速度Vmdを
移動速度VSの最大値Vmax=k’/N2 と比較し、
推測到達速度Vmdが最大値Vmax未満(Vmd<V
max)である場合には、シーク信号Ckとして一定レ
ベルと一定時間幅とを有した正極性駆動信号Cpを送出
し、また、推測到達速度Vmdが最大値Vmax以上
(Vmd≧Vmax)である場合には、シーク信号Ck
として一定レベルと一定時間幅とを有した負極性駆動信
号Cqを送出する。従って、シーク動作の開始時点To
以後、変数Xの各値に対応して、正極性駆動信号Cp及
び負極性駆動信号Cqが選択的に送出されることによ
り、シーク信号Ckの送出が行われることになる。
【0060】斯かる正極性駆動信号Cp及び負極性駆動
信号Cqとから成るシーク信号Ckは、スイッチ27を
通じて光ビーム駆動信号形成部38に供給される。光ビ
ーム駆動信号形成部38は、シーク信号Ckのレベルを
増大させて光ビーム駆動信号SKとなし、それを光学ヘ
ッド13が有する光ビーム制御機構14に供給して光ビ
ーム制御機構14を駆動し、光ビーム制御機構14に、
シーク信号Ckに応じて、ディスクDKにおける読取用
光ビームの入射位置を、記録トラックTKを過る方向
に、中間アドレスAI+N/2に向けて移動させる動作
を行わせる。
【0061】そして、アドレス情報DAがあらわす実ア
ドレスAxが中間アドレスAI+N/2に一致するもの
となり、ディスクDKにおける読取用光ビームの入射位
置が中間アドレスAI+N/2に到達せしめられると、
制御ユニット35は、次に、ディスクDKにおける読取
用光ビームの入射位置を、中間アドレスAI+N/2か
ら終端アドレスATまでの間における暫定目標アドレス
TAT(AI+N/2<TAT≦AI)に順次追従させ
る動作に移行する。その際には、終端アドレスATに対
応する変数Xの値Xtを求める。終端アドレスATに対
応する変数Xの値Xtは、上述の式(2) に従った、AT
=Ax+k・Xt2 /2という関係から、Xt=√
((AT−Ax)・2/k)として求められる。
【0062】次に、ディスクDKにおける読取用光ビー
ムの入射位置が目標アドレスATに到達せしめられると
きにおける、ディスクDKにおける読取用光ビームの入
射位置の移動速度VSを推測し、それを推測終端到達速
度Vtとする。斯かる推測終端到達速度Vtは、 式:Vt=Vx+k・Xt =Vx+k・√((AT−Ax)・2/k) ・・・・・(4) としてあらわされる。
【0063】このようにして、推測終端到達速度Vtを
あらわす関係式が得られたもとで、制御ユニット35
は、ディスクDKにおける読取用光ビームの入射位置が
中間アドレスAI+N/2を通過した後、例えば、暫時
増加していく変数Xの各値に対応して、アドレス情報D
Aがあらわす実アドレスAxを検出し、上述の式(4) に
従って、検出された実アドレスAxに対応する推測終端
到達速度Vtを求める。そして、求められた推測終端到
達速度Vtが零未満(Vt<0)である場合には、シー
ク信号Ckとして一定レベルと一定時間幅とを有した正
極性駆動信号Cp’を送出し、また、推測終端到達速度
Vtが零以上(Vt≧0)である場合には、シーク信号
Ckとして一定レベルと一定時間幅とを有した負極性駆
動信号Cq’を送出する。従って、ディスクDKにおけ
る読取用光ビームの入射位置が中間アドレスAI+N/
2を通過した後においても、変数Xの各値に対応して、
正極性駆動信号Cp’及び負極性駆動信号Cq’が選択
的に送出されることにより、シーク信号Ckの送出が行
われることになる。
【0064】斯かる正極性駆動信号Cp’及び負極性駆
動信号Cq’とから成るシーク信号Ckも、スイッチ2
7を通じて光ビーム駆動信号形成部38に供給される。
光ビーム駆動信号形成部38は、シーク信号Ckのレベ
ルを増大させて光ビーム駆動信号SKとなし、それを光
学ヘッド13が有する光ビーム制御機構14に供給して
光ビーム制御機構14を駆動し、光ビーム制御機構14
に、シーク信号Ckに応じて、ディスクDKにおける読
取用光ビームの入射位置を、記録トラックTKを過る方
向に、目標アドレスATに向けて移動させる動作を行わ
せる。
【0065】そして、アドレス情報DAがあらわす実ア
ドレスAxが目標アドレスATに一致するものとなり、
ディスクDKにおける読取用光ビームの入射位置が目標
アドレスATに到達せしめられると、制御ユニット35
はシーク信号Ckの送出を停止して、シーク動作を終了
する。
【0066】このようにしてシーク動作が行われる場合
にも、光ビーム制御機構14が、正極性駆動信号Cp’
と負極性駆動信号Cq’とが交互に送出されて形成され
るものとされるシーク信号Ckに基づいて得られる、正
極性駆動信号Cp’及び負極性駆動信号Cq’に応じて
極性反転を行う光ビーム駆動信号SKにより駆動され、
それによって、ディスクDKにおける読取用光ビームの
入射位置が記録トラックTKを過る方向に移動せしめら
れるものとされるので、ディスクDKにおける読取用光
ビームの入射位置の記録トラックTKを過る方向への移
動時間が比較的長いものとされるシーク動作が行われる
場合にも、正極性駆動信号もしくは負極性駆動信号の一
方に基づく制御が比較的長い期間に亙って継続的に行わ
れる事態が回避され、その結果、光ビーム制御機構14
を駆動する光ビーム駆動信号形成部38を含む制御ルー
プの利得を充分に高くできて、シーク動作の安定化と高
速化とを図ることができることになる。
【0067】なお、斯かる場合においても、シーク動作
が終了した後には、ノーマル再生動作状態がとられ、そ
の際における制御ユニット35は、低レベルをとるスイ
ッチ制御信号SWをスイッチ27に供給し、スイッチ2
7は、低レベルをとるスイッチ制御信号SWに応じて、
可動接点27cを選択接点27aに接続される状態とす
る。それにより、トラッキングエラー信号形成部23か
らのトラッキングエラー信号Stが、スイッチ27を通
じて光ビーム駆動信号形成部38に供給される。光ビー
ム駆動信号形成部38は、トラッキングエラー信号St
のレベルを増大させて光ビーム駆動信号STとなし、そ
れを光学ヘッド13が有する光ビーム制御機構14に供
給して光ビーム制御機構14を駆動し、光ビーム制御機
構14に、ディスクDKに入射する読取用光ビームにつ
いての、トラッキングエラー信号Stに応じたトラッキ
ング制御を行わせる。
【0068】さらに、制御ユニット35は、ヘッド制御
信号Chをヘッド駆動信号形成部37に供給し、ヘッド
駆動信号形成部37は、ヘッド制御信号Chに基づくヘ
ッド駆動信号SHを形成して、それをヘッド駆動部15
に供給してヘッド駆動部15を駆動し、ヘッド駆動部1
5に光学ヘッド13をディスクDKに設けられた記録ト
ラックTKが形成する周回パターンを過る方向に移動さ
せる動作を行わせる。
【0069】図6は、制御ユニット35を構成するマイ
クロコンピュータが、上述の第2の態様に基づくシーク
動作にあたって実行する動作制御プログラムの一例をあ
らわすフローチャートを示す。
【0070】図6に示される動作制御プログラムにおい
ては、スタート後、ステップ81において、シーク動作
開始指令信号Srが到来したか否かを判断し、シーク動
作開始指令信号Srが到来していない場合には、ステッ
プ81での判断を繰り返す。そして、シーク動作開始指
令信号Srが到来した場合には、ステップ82におい
て、目標アドレス情報DAT及びアドレス情報再生部3
1からのアドレス情報DAを取り込み、続くステップ8
3において、目標アドレス情報DATがあらわす目標ア
ドレスATとアドレス情報DAがあらわすシーク動作開
始アドレスAIとの間のアドレス差Nを、N=AT−A
Iとして算出する。
【0071】次に、ステップ84において、シーク動作
開始アドレスAIを始端アドレスとし、また、目標アド
レスATを終端アドレスとする、暫定目標アドレスTA
Tを設定する。斯かる暫定目標アドレスTATは、シー
ク動作の開始時点から時間の経過に比例して“0”から
増加していく値をとる変数Xに対して、始端アドレス
(AI)から終端アドレス(AT)まで逐次変化してい
くものとされる。そして、始端アドレスAIから始端ア
ドレスAIと終端アドレスATとの間の中間アドレスA
I+N/2までの間における暫定目標アドレスTAT
(AI≦TAT≦AI+N/2)については、TAT=
AI+k・X2 /2という関係式によってあらわされ、
また、中間アドレスAI+N/2から終端アドレスAT
までの間における暫定目標アドレスTAT(AI+N/
2<TAT≦AT)については、TAT=AT−k・X
2 /2という関係式によってあらわされる。
【0072】さらに、ステップ85において、シーク動
作中における、ディスクDKにおける読取用光ビームの
入射位置の記録トラックTKを過る方向への移動速度V
Sの最大値Vmaxを、例えば、Vmax=k’/N2
として設定する。
【0073】次に、ステップ86において、変数Xの値
の変化に応答して、アドレス情報再生部31からのアド
レス情報DAを取り込み、続くステップ87において、
ステップ86で取り込まれたアドレス情報DAがあらわ
す実アドレスAxを検出する。そして、ステップ88に
おいて、ステップ87で検出された実アドレスAxが中
間アドレスAI+N/2に達しているか否かを判断す
る。
【0074】ステップ88での判断の結果、実アドレス
Axが中間アドレスAI+N/2に達していない場合に
は、ステップ89において、中間アドレスAI+N/2
に関しての推測到達速度Vmdを、Vmd=Vx+k・
Xmd,但し、Xmdは中間アドレスAI+N/2に対
応する変数Xの値であって、Xmd=√((AI+N/
2−Ax)・2/k),という関係式に、ステップ87
で検出された実アドレスAxを代入して算出する。そし
て、ステップ90において、ステップ89で算出された
推測到達速度Vmdが移動速度VSの最大値Vmax未
満か否かを判断し、推測到達速度Vmdが移動速度VS
の最大値Vmax未満であるときには、ステップ91に
おいて、一定レベルと一定の時間幅を有した正極性駆動
信号Cp’をシーク信号Ckとして送出して、ステップ
86に戻り、また、推測到達速度Vmdが移動速度VS
の最大値Vmax以上であるときには、ステップ92に
おいて、一定レベルと一定の時間幅を有した負極性駆動
信号Cq’をシーク信号Ckとして送出して、ステップ
86に戻る。
【0075】一方、ステップ88での判断の結果、実ア
ドレスAxが中間アドレスAI+N/2に達している場
合には、ステップ93において、ステップ87で検出さ
れた実アドレスAxが目標アドレスATに達しているか
否かを判断する。その結果、ステップ87で検出された
実アドレスAxが目標アドレスATに達していない場合
には、ステップ94において、目標アドレスATに関し
ての推測終端到達速度Vtを、Vt=Vx+k・Xt,
但し、Xtは目標アドレスATに対応する変数Xの値で
あって、Vt=√((AT−Ax)・2/k),という
関係式に、ステップ87で検出された実アドレスAxを
代入して算出する。
【0076】そして、ステップ95において、ステップ
94で算出された推測終端到達速度Vtが零未満か否か
を判断し、推測終端到達速度Vtが零未満であるときに
は、ステップ96において、一定レベルと一定の時間幅
を有した正極性駆動信号Cp’をシーク信号Ckとして
送出して、ステップ86に戻り、また、推測終端到達速
度Vtが零以上であるときには、ステップ97におい
て、一定レベルと一定の時間幅を有した負極性駆動信号
Cq’をシーク信号Ckとして送出して、ステップ86
に戻る。
【0077】さらに、ステップ93での判断の結果、ス
テップ87で検出された実アドレスAxが目標アドレス
ATに達した場合には、シーク動作を終了し、ステップ
81に戻る。
【0078】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明に
係る光学式ディスクプレーヤの第1及び第2の態様の夫
々にあっては、多数の周回パターンを形成する記録トラ
ックが設けられたディスクについてのシーク動作が行わ
れるにあたり、ディスクに読取用光ビームを入射させる
とともにディスクにおける読取用光ビームの入射位置を
記録トラックを過る方向に移動させて制御する光ビーム
制御機構が、駆動信号発生手段からの、極性を反転させ
る、あるいは、正極性もしくは負極性を有する、一定レ
ベルの駆動信号が供給される光ビーム制御機構駆動手段
により駆動されて、その駆動信号に応じてシーク動作を
行うものとされ、それにより、シーク動作中にディスク
における記録トラックを過る方向に移動する、ディスク
における読取用光ビームの入射位置の移動時間が比較的
長いものとされる場合にも、正極性駆動信号及び負極性
駆動信号の一方に基づく制御が比較的長い期間に亙って
継続的に行われる事態が効果的に回避される。従って、
本発明に係る光学式ディスクプレーヤの第1及び第2の
態様の夫々によれば、シーク動作のための光ビーム制御
機構を駆動制御する制御ループの利得を充分に高くで
き、その結果、シーク動作の安定化と高速化とを図れる
ことになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光学式ディスクプレーヤの一例を
示すブロック接続図である。
【図2】図1に示される例において得られる読取出力信
号の説明に供される波形図である。
【図3】図1に示される例により行われる第1の態様に
基づくシーク動作の説明に供されるタイムチャートであ
る。
【図4】図1に示される例における制御ユニットを構成
するマイクロコンピュータが、第1の態様に基づくシー
ク動作に際して実行する制御プログラムの一例を示すフ
ローチャートである。
【図5】図1に示される例により行われる第2の態様に
基づくシーク動作に用いられる暫定目標アドレスの説明
に供される特性図である。
【図6】図1に示される例における制御ユニットを構成
するマイクロコンピュータが、第2の態様に基づくシー
ク動作に際して実行する制御プログラムの一例を示すフ
ローチャートである。
【図7】ディスクにおける記録フォーマットの説明に供
される概念図である。
【図8】図7に示されるディスクに形成された記録トラ
ックにおける記録フォーマットの説明に供される概念図
である。
【図9】従来のシーク動作制御系を示すブロック接続図
である。
【図10】従来のシーク動作制御系により行われるシー
ク動作の説明に供されるタイムチャートである。
【符号の説明】
11 ディスク装着部 13 光学ヘッド 14 光ビーム制御機構 15 ヘッド駆動部 23 トラッキングエラー信号形成部 24 パルス検出部 25 ゲート部 26 クロック再生部 29 デコーダ 30 プログラム情報処理部 31 アドレス情報再生部 35 制御ユニット 36 シーク動作指令部 37 ヘッド駆動信号形成部 38 光ビーム駆動信号形成部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数の周回パターンを形成する記録トラッ
    クが設けられたディスクに読取用光ビームを入射させる
    とともに、上記ディスクにおける上記読取用光ビームの
    入射位置を上記記録トラックを過る方向に移動させるシ
    ーク動作を行う光ビーム制御機構、及び、上記ディスク
    からの光ビームを検出して読取出力信号を得る読取信号
    形成部を備えた光学ヘッド部と、 該光学ヘッド部における光ビーム制御機構を駆動する光
    ビーム制御機構駆動手段と、 上記光学ヘッド部における読取信号形成部から得られる
    読取出力信号中からアドレス情報を再生するアドレス情
    報再生部と、 目標アドレス情報を供給する目標アドレス設定部と、上記シーク動作が開始されるべきとき得られる上記アド
    レス情報があらわす上記ディスクにおける実アドレスで
    あるシーク動作開始アドレスからの、上記目標アドレス
    情報があらわす上記ディスクにおける目標アドレスまで
    の距離以下の範囲で次第に長くなっていく複数の距離を
    設定し、上記ディスクにおける上記読取用光ビームの入
    射位置の上記シーク動作開始アドレスからの移動距離
    が、上記複数の距離の夫々に順次達する毎に極性を反転
    する 、一定レベルの駆動信号を発生する駆動信号発生手
    段と、 該駆動信号発生手段から得られる上記駆動信号を上記光
    ビーム制御機構駆動手段に供給して、上記光ビーム制御
    機構に上記駆動信号に応じて上記シーク動作を行わせる
    状態をとる動作制御手段と、 を備えて構成される光学式ディスクプレーヤ。
  2. 【請求項2】多数の周回パターンを形成する記録トラッ
    クが設けられたディスクに読取用光ビームを入射させる
    とともに、上記ディスクにおける上記読取用光ビームの
    入射位置を上記記録トラックを過る方向に移動させるシ
    ーク動作を行う光ビーム制御機構、及び、上記ディスク
    からの光ビームを検出して読取出力信号を得る読取信号
    形成部を備えた光学ヘッド部と、 該光学ヘッド部における光ビーム制御機構を駆動する光
    ビーム制御機構駆動手段と、 上記光学ヘッド部における読取信号形成部から得られる
    読取出力信号中から、 アドレス情報を再生するアドレス情報再生部と、 目標アドレス情報を供給する目標アドレス設定部と、上記シーク動作が開始されるべきとき得られる上記アド
    レス情報があらわす上記ディスクにおける実アドレスで
    あるシーク動作開始アドレスと、上記目標アドレス情報
    があらわす上記ディスクにおける目標アドレスと、に基
    づいて所定のアドレスを設定し、所定の時点において得
    られる上記アドレス情報があらわす上記ディスクにおけ
    る実アドレスと該実アドレスにおける上記読取用光ビー
    ムの入射位置の移動速度とに基づいて、上記所定のアド
    レスにおける推測到達速度を算出し、該推測到達速度と
    上記所定のアドレスに対応して設定された移動速度との
    大小関係に応じた正極性もしくは負極性を有する 、一定
    レベルの駆動信号を発生する駆動信号発生手段と、 該駆動信号発生手段から得られる上記駆動信号を上記光
    ビーム制御機構駆動手段に供給して、上記光ビーム制御
    機構に上記駆動信号に応じて上記シーク動作を行わせる
    状態をとる動作制御手段と、 を備えて構成される光学式ディスクプレーヤ。
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