JP3338248B2 - ポリプロピレン樹脂組成物 - Google Patents
ポリプロピレン樹脂組成物Info
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Description
組成物に関し、特に、耐候性に優れているとともに、ガ
ラス内面に生ずる曇りを防止でき、自動車内装用に好適
なポリプロピレン樹脂組成物に関する。
ロピレンは軽量であり、かつ機械的強度等に優れている
ので、各種の分野に広く利用されている。しかしなが
ら、耐衝撃性に劣るため、タルク等の無機フィラーを添
加してなる種々のポリプロピレン系樹脂組成物が提案さ
れている。
ン含有量が20〜60重量%の沸騰キシレン可溶分を5
〜12重量%含み、重合体全体のエチレン含量が1〜7
重量%でかつメルトフローレートが15〜50g/10
分のプロピレン−エチレンブロック共重合体59〜74
重量%と、(b) プロピレン含量が20〜60重量%でか
つムーニー粘度ML1+4 (100℃)が100〜150
のエチレン−プロピレン系共重合体ゴム35〜20重量
%と、(c) 比表面積が30000cm2 /g以上、平均
粒径が0.5〜2.0μmであるタルク3〜6重量%を
配合してなることを特徴とする樹脂組成物を開示してい
る。
1.0μm以下の微細タルクを包含するものであるが、
微細タルクは凝集塊を形成しやすく、凝集塊を形成する
と、硬度、剛性及び低温時の耐衝撃性等の機械的強度の
バランスが悪くなる。また、微細タルクを使用すること
で、タルクの比表面積が増大すると、タルクの捕集効果
(吸着性)が高くなるため、タルクが各種添加剤を吸着
してしまうという問題もある。そこで、アミノシラン系
処理剤やチタネート系処理剤等により、タルクに表面処
理を施すことにより、微細タルクの分散性を良好なもの
とするとともに、添加剤の吸着を抑制することが行われ
ているが、いまだ十分な効果を有するものではないとい
う問題がある。
の内装材に用いた場合には、耐衝撃性等の機械物性の
他、成形性や耐候性が要求される。このため、ポリプロ
ピレン系樹脂に滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、触媒
の中和剤等が添加されている。しかしながら、樹脂組成
物にこのような添加剤を用いた場合には、その一部が揮
発し、自動車のガラス内面に曇りが生じるという問題が
ある。
れているとともに、ガラス内面に生ずる曇りを防止で
き、自動車内装用に好適なポリプロピレン樹脂組成物を
提供することである。
した結果、本発明者等は、特定のホモポリプロピレン又
はプロピレン−エチレンブロック共重合体に、ポリエチ
レン、無機フィラー及び特定の耐候剤を配合することに
より、耐候性に優れているとともに、ガラス内面に生ず
る曇りを防止でき、自動車内装用に好適なポリプロピレ
ン樹脂組成物が得られることを見出し、本発明に想到し
た。
成物は、(a) 75重量%以上のホモポリプロピレン部分
を含有するプロピレン重合体50〜99.5重量部と、
(b) 0.5〜50g/10分のメルトインデックスを有
するポリエチレン0.5〜50重量部と、(c) 無機フィ
ラー0〜50重量部とからなり、さらに前記(a) 〜(c)
の合計100重量部に対して、(d) 分子量500以上の
フェノール系酸化防止剤0.01〜1重量部と、(e) 分
子量700以上のヒンダードアミン系光安定剤0.01
〜1重量部とを含有することを特徴とする。
ホモポリプロピレン部分を含有するものであり、ホモポ
リプロピレン又はプロピレン−エチレンブロック共重合
体が好ましい。
ート(MFR、230℃、荷重2.16kgで測定)
は、0.1〜200g/10分が好ましく、5〜180
g/10分がより好ましい。MFRが0.1g/10分
未満では得られる組成物の成形性が低く、一方200g
/10分を越えると機械的強度が低下する。
規則性ホモポリプロピレンが好ましい。
物性 超高立体規則性ホモポリプロピレンは、13C−NMRに
より求めたトライアッド分率より下記式(1) : Nm=2[mm]/[mr]+1・・・(1) (ただし、[mm]は全トライアッド数に対するアイソ
タクチックトライアッド数であり、[mr]は全トライ
アッド数に対するヘテロタクチックトライアッド数であ
る。)によって算出したメソ平均連鎖長Nmが下記式
(2) : Nm>250+29.5logMFR・・・(2) を満たすものである。Nm≦250+29.5logM
FRの場合には、機械的強度が低い。
製造方法 超高立体規則性ポリプロピレンは、例えば下記のような
特定の触媒の存在下で、60℃以下でプロピレンを重合
させて得られたポリプロピレンを熱ヘプタン抽出処理す
ることによって得ることができる。
合物を必須成分とする固体触媒成分を、トリアルキルア
ルミニウム及び有機ケイ素化合物の存在下でプロピレン
と接触させて生成した成分。 (B) 有機アルミニウム化合物。 (C) 一般式:(R1 O)R2 Si(OCH3 )2 (ただし、R1 は炭素数1〜10の炭化水素基であり、
R2 は炭素数2〜10の2級又は3級の炭素を有する炭
化水素基(環状炭化水素基を含む)である。)で表され
る有機ケイ素化合物。
平7−118323号に記載されている。
分(A) のチタン1グラム原子当たり、1〜2,000グ
ラムモル、望ましくは20〜500グラムモルである。
また成分(B) 1モルに対する成分(C) の使用量は0.0
01〜10モル、望ましくは0.01〜1.0モルであ
る。
く、液相で重合させる場合は、ノルマルブタン、イソブ
タン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘ
プタン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の不活性炭化水素溶媒中又は液状モノマ
ー中で行うことができる。
0℃の範囲であり、重合圧力は例えば1〜60気圧でよ
い。また得られる重合体の分子量は、水素もしくは他の
公知の分子量調製剤を存在させることによって調節する
ことができる。重合反応は、連続式又はバッチ式反応で
行い、その条件は通常のものでよい。また、重合反応は
1段でも多段でもよい。
体 (a) 構造及び物性 プロピレン−エチレンブロック共重合体は、実質的に
結晶性ホモポリプロピレン部分と、プロピレン−エチ
レン共重合部分と、少量の結晶性ホモポリエチレン部
分とからなるものであり、それぞれの部分は単独のポリ
マーとして存在していても、あるいはそれぞれが結合し
た状態にあってもよい。なお、上記各部分は基本的には
プロピレン及び/又はエチレンとからなるものである
が、他のα−オレフィンやジエン系モノマー等を少量含
有していてもよい。
計を100重量%として、結晶性ホモポリプロピレン部
分は75〜98重量%、好ましくは85〜96重量%で
ある。またプロピレン−エチレン共重合部分は2〜25
重量%、好ましくは4〜15重量%である。なお、結晶
性ホモポリエチレン部分を含有するとしても、その含有
量は3重量%以下である。なお、プロピレン−エチレン
共重合部分の含有量は、冷キシレンに可溶部分の割合を
測定することにより求められる。
チレンの含有量は30〜70重量%、好ましくは35〜
65重量%である。エチレンの含有量が30重量%未満
あるいは70重量%を越えると、特に延性が低下する。
またプロピレン−エチレン共重合部分の極限粘度〔η〕
は2〜6dl/g、好ましくは3〜5dl/gである。
極限粘度が2dl/g未満では耐衝撃性の改善効果が十
分でなく、一方6dl/gを越えると成形性及び耐衝撃
性が低下する。
ような超高立体規則性を有するプロピレン−エチレンブ
ロック共重合体を用いることにより、さらに耐衝撃性等
の機械的強度を向上させることができる。
より合成されるものが好ましい。
在下でプロピレンを重合することにより、結晶性ホモポ
リプロピレン部分(少量のコモノマー成分を含んでいて
もよい)を生成し、次の段階で(エチレン+プロピレ
ン)に切替えてプロピレン−エチレン共重合部分を生成
する。また超高立体規則性ホモポリプロピレン部分を有
するプロピレン−エチレンブロック共重合体は、まず
(1) (b) 超高立体規則性ホモポリプロピレンの製造方法
で述べた方法でプロピレンを重合し、次の段階でプロピ
レン−エチレン共重合部分を生成することにより得られ
る。
2.16kgで測定)は0.5〜50g/10分が好ま
しく、0.5〜30g/10分がより好ましい。このよ
うなポリエチレンとしては、例えば、線状低密度ポリエ
チレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン等が
挙げられる。
素数4〜8のα−オレフィンとの直鎖状の共重合体であ
る。上記α−オレフィンとしては、4−メチルペンテ
ン、1−ブテン、1−ヘキセン等を挙げることができ
る。線状低密度ポリエチレン中のエチレンの含有量は9
0モル%以上であるのが好ましく、95モル%以上であ
るのがより好ましい。このような線状低密度ポリエチレ
ンは、通常0.910〜0.940g/cm3 、好まし
くは0.910〜0.930g/cm3 の密度を有す
る。
g/cm3 以上、好ましくは0.945〜0.960g
/cm3 のエチレンから誘導される繰り返し単位を主な
重合成分とするポリマーである。高密度ポリエチレン
は、例えばエチレンをチーグラー触媒の存在下で、低圧
法により重合することにより得ることができる。
g/cm3 以下、好ましくは0.91〜0.93g/c
m3 以下のエチレンから誘導される繰り返し単位を主な
重合成分とするポリマーである。低密度ポリエチレン
は、例えばエチレンをチーグラー触媒の存在下で、中・
高圧法により重合することにより得ることができる。
ラーを添加することにより、さらに耐衝撃性を向上させ
ることができる。
として一般的に用いられているものであり、例えばタル
ク、マイカ、繊維結晶性ケイ酸カルシウム、炭酸カルシ
ウム等が挙げられる。これらの中では特にタルクが好ま
しい。上記無機フィラーの平均粒径は、5μm以下のも
のを用いるのが好ましい。なお、針状あるいは繊維状物
の場合、繊維径が1〜15μmで、アスペクト比が1〜
100のものが好ましい。
00以上、好ましくは700以上のものである。フェノ
ール系酸化防止剤の分子量が500未満では、酸化防止
剤の一部が揮発してガラス内面に曇りが生ずるため好ま
しくない。このようなフェノール系酸化防止剤は耐熱安
定剤として作用し、例えば、ペンタエリスリチル−テト
ラキス−[ メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート] 、3,9−
ビス{2−[ 3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−
5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ] −1,1−
ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサピ
ロ[ 5,5] ウンデカン、1,3,5−トリス(2,6
−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−t−ブチルベンジ
ル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,
6−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリス(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシア
ヌレート、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジルホスホン酸エチル)カルシウム等が挙げら
れる。市販のフェノール系酸化防止剤の中では、商品名
“イルガノックス1010”及び“イルガノックス31
14”(チバ・ガイギー製)等が好ましい。これらは単
独で用いても、また2種以上組み合わせて用いても良
い。
が700以上のものである。また分子量のより好ましい
範囲は1,000〜4,000である。ヒンダードアミ
ン系光安定剤の分子量が700未満では、その一部が揮
発してガラス内面に曇りが生ずるため好ましくない。こ
のようなヒンダードアミン系光安定剤としては、コハク
酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒド
ロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮
合物、ポリ{[ (6−(1,1,3,3−テトラメチル
ブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジ
イル] [ 2−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)イミノ] ヘキサメエチレン[ 4−(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]}、
N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミ
ン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,
6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ] −6
−クロロ−1,3,5トリアジン縮合物等が挙げられ
る。市販のヒンダードアミン系光安定剤の中では、商品
名“Tinuvin622LD”、“Chimasso
rb944FL”、“Chimassorb944L
D”、“Chimassorb119FL”(チバ・ガ
イギー製)等が好ましい。これらは単独で用いても、ま
た2種以上組み合わせて用いても良い。
及び/又はエチレン−ブテン共重合体ゴムを配合するこ
とができる。これらを配合することにより、さらに耐衝
撃性を向上させることができる。
は0.5〜20g/10分が好ましく、0.5〜10g
/10分がより好ましい。MFRが0.5g/10分未
満の場合には成形性が低下し、一方20g/10分を越
えると機械的強度が低下する。またハンドリング性、生
産性等の観点から、エチレンの含有量50〜90モル
%、プロピレンの含有量50〜10モル%のものが好ま
しく、エチレンの含有量60〜85モル%、プロピレン
の含有量40〜15モル%のものがより好ましい。
0.2〜30g/10分が好ましく、0.2〜20g/
10分がより好ましい。MFRが0.2g/10分未満
の場合には成形性が低下し、一方30g/10分を越え
ると機械的強度が低下する。またハンドリング性、生産
性等の観点から、エチレンの含有量70〜90モル%、
ブテン−1の含有量30〜10モル%のものが好まし
く、エチレンの含有量80〜90モル%、ブテン−1の
含有量は20〜10モル%のものがより好ましい。な
お、エチレン−ブテン共重合体ゴムは、エチレン及びブ
テン−1以外にヘキセン−1、オクテン−1等の他のα
−オレフィンやエチリデンノルボルネン、ジシクロペン
タジエン等のジエン化合物等を少量含有していてもよ
い。
〜99.5重量部、好ましくは55〜85重量部であ
り、ポリエチレンが0.5〜50重量部、好ましくは
0.5〜10重量部であり、無機フィラーが0〜50重
量部、好ましくは10〜30重量部である。プロピレン
重合体が50重量部未満では、延性、硬度等が低く、一
方99.5重量部を越えると耐衝撃性が低下する。また
ポリエチレンが0.5重量部未満では耐衝撃性が低く、
一方50重量部を越えると剛性、硬度等が低下する。さ
らに無機フィラーが50重量部を越えると成形性が低下
する。
重合体+ポリエチレン+無機フィラー)の合計100重
量部に対して、フェノール系酸化防止剤が0.01〜1
重量部、好ましくは0.03〜0.2重量部であり、ヒ
ンダードアミン系光安定剤が0.01〜1重量部、好ま
しくは0.05〜0.2重量部である。フェノール系酸
化防止剤の配合量が0.01重量部未満では耐熱性が低
く、一方1重量部を越えるとその中の揮発成分によって
ガラス内面に曇りが生ずるので好ましくない。またヒン
ダードアミン系光安定剤の配合量が0.01重量部未満
では耐光性が低く、一方1重量部を越えるとその中の揮
発成分によってガラス内面に曇りが生ずるので好ましく
ない。
び/又はエチレン−ブテン共重合体ゴムを配合する場合
には、プロピレン重合体、ポリエチレン、無機フィラ
ー、エチレン−プロピレン共重合体ゴム及びエチレン−
ブテン共重合体ゴムの合計を100重量%として、エチ
レン−プロピレン共重合体ゴム及び/又はエチレン−ブ
テン共重合体ゴムは50重量%以下が好ましく、20重
量%以下がより好ましい。
改質を目的として、他の添加剤、例えば核剤、難燃剤、
可塑剤、帯電防止剤、離型剤、発泡剤、色剤、顔料等を
添加することができる。
ェルミキサー、スーパーミキサー、リボンブレンダー等
を用いて混合し、一軸押出機、二軸押出機、バンバリー
ミキサー、ニーダー等で160〜270℃の温度範囲で
溶融混練することによって得ることができる。また無機
フィラー、酸化防止剤、光安定剤等の添加剤を高濃度に
添加したマスターバッチを予め調製し、これをプロピレ
ン重合体等の樹脂に配合しても良い。
に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではな
い。
ス雰囲気下、チップ状の金属マグネシウム(純度99.
5%、平均粒径1.6mm)8.3g及びn−ヘキサン
250ミリリットルを入れ、68℃で1時間攪拌後金属
マグネシウムを取り出し、65℃で減圧乾燥する方法で
予備活性化した金属マグネシウムを得た。
ムに、n−ブチルエーテル140ミリリットル及びn−
ブチルマグネシウムクロライドのn−ブチルエーテル溶
液(1.75モル/リットル)を0.5ミリリットル加
えた懸濁液を55℃に保ち、さらにn−ブチルエーテル
50ミリリットルにn−ブチルクロライド38.5ミリ
リットルを溶解した溶液を50分間で滴下した。攪拌下
70℃で4時間反応を行った後、反応液を25℃に保持
した。
55.7ミリリットルを1時間かけて滴下した。滴下終
了後、60℃で15分間反応を行い、反応生成固体をn
−ヘキサン各300ミリリットルで6回洗浄し、室温で
1時間減圧乾燥し、マグネシウム19.0%及び塩素2
8.9%を含むマグネシウム含有固体31.6gを回収
した。
付けた300ミリリットルの反応容器に、窒素ガス雰囲
気下でマグネシウム含有固体6.3g及びn−ヘプタン
50ミリリットルを入れて懸濁液とし、室温で攪拌しな
がら2,2,2−トリクロルエタノール20ミリリット
ル(0.02ミリモル)とn−ヘプタン11ミリリット
ルの混合溶液を滴下ロートから30分間かけて滴下し、
さらに80℃で1時間攪拌した。得られた固体をろ別
し、室温のn−ヘキサン各100ミリリットルで4回洗
浄し、さらにトルエン各100ミリリットルで2回洗浄
して固体成分を得た。
ルを加え、さらに四塩化チタン/トルエンの体積比が3
/2になるように四塩化チタンを加えて90℃に昇温し
た。攪拌下、フタル酸ジn−ブチル2ミリリットルとト
ルエン5ミリリットルの混合溶液を滴下した後、120
℃で2時間攪拌した。得られた固体状物質を90℃でろ
別し、トルエン各100ミリリットルで2回、90℃で
洗浄した。さらに新たに四塩化チタン/トルエンの体積
比が3/2になるように四塩化チタンを加え、120℃
で2時間攪拌し、室温の各100ミリリットルのn−ヘ
キサンにて7回洗浄して触媒成分(A) 5.5gを得た。
素ガス雰囲気下、上記で得られた成分(A) 3.5g及び
n−ヘプタン300ミリリットルを入れ、攪拌しながら
−5℃に冷却した。次にトリエチルアルミニウム(TE
AL)のn−ヘプタン溶液(2.0モル/リットル)及
びシクロヘキシルi−プロポキシジメトキシシランを、
反応系におけるTEAL及びシクロヘキシルi−プロポ
キシジメトキシシランの濃度がそれぞれ60ミリモル/
リットル及び10ミリモル/リットルとなるように添加
し、5分間攪拌した。
スを連続的に導入し、プロピレンを4時間重合させた。
重合終了後、気相のプロピレンを窒素ガスでパージし、
各100ミリリットルのn−ヘキサンで3回、室温にて
固相部を洗浄した。さらに固相部を室温で1時間減圧乾
燥して、触媒成分を調製した。触媒成分に含まれるマグ
ネシウム量を測定した結果、予備重合量は、成分(A) 1
g当たり1.8gであった。
ブに、窒素ガス雰囲気下、トリイソブチルアルミニウム
(TiBAL)のn−ヘプタン溶液(0.1モル/リッ
トル)6ミリリットルとt−ブトキシ−t−ブチルジメ
トキシシランのn−ヘプタン溶液(0.01モル/リッ
トル)6ミリリットルを混合し5分間保持したものを入
れた。
3.5リットル及び液体プロピレン3リットルを圧入し
た後、反応系を70℃に昇温した。上記で得られた触媒
成分38.2mgを反応系をに装入した後、1時間プロ
ピレンの重合を行った。重合終了後、容器内圧力が0.
2kg/cm2 ・Gになるまで未反応のプロピレンと水
素をパージした。
レンとエチレンのモル比が1.5の混合ガスを供給し
て、容器内圧力を6kg/cm2 ・Gに保ち、75℃で
1時間プロピレン−エチレン共重合を行った。重合終了
後、未反応ガスをパージし、粉末状のプロピレン−エチ
レンブロック共重合体468gを得た。触媒成分(A) 1
g当たりのプロピレン−エチレンブロック共重合体の生
成量は、34.3kgであり、プロピレン−エチレンブ
ロック共重合体のMFRは30g/10分 (230℃、
荷重2.16kgで測定) であった。またプロピレン−
エチレンブロック共重合体中のプロピレン−エチレン共
重合部分は10重量%であり、プロピレン−エチレン共
重合部分のエチレン含有量は50重量%(全体に対して
5重量%)であり、極限粘度〔η〕は3.5dl/gで
あった。さらにホモポリプロピレン部分のMFRは60
g/10分であり、メソ平均連鎖長(Nm)は308.
7であった。
ク共重合体 ・MFR =30g/10分(230 ℃、荷重2.16kg) ・プロピレン−エチレン共重合部分 割合=10重量% エチレン含有量=50重量% 極限粘度〔η〕=3.5 dl/g ・ホモポリプロピレン部分 割合=90重量% MFR =60g/10分 メソ平均連鎖長 測定値(Nm)=308.7 計算値(Nm' =250 +29.5logMFRにより算出)=302.
5
ー製 ・Ph-2:商品名“イルガノックス3114”、チバ・ガイギ
ー製 ・Ph-3:2,6-ジ -t- ブチル-4- メチルフェノール、分
子量220
・ガイギー製 ・UV-2:商品名“Tinuvin770”、分子量480.7 、チバ・
ガイギー製
チルフェニル)ホスファイト) ・DSTDP :イオウ系酸化防止剤(ジステアリル-3,3'-チ
オジプロピオネート) ・BTA :2-(3-t- ブチル-5- メチル-2- ヒドロキシジ
フェニル)ベンゾトリアゾール
を用いてドライブレンドした後、二軸押出機(池貝
(株)製、PCM−45)にて200℃で、200rp
mのスクリュー回転数で溶融混練し、押出してペレット
を得た。得られたペレットを射出成形機により、樹脂温
度210℃、射出圧力750kg/cm2 及び金型温度
50℃で射出成形し、試験片を作製した。
結果を下記表1に示す。 (1) 曲げ弾性率(kg/cm2 ):ASTM D790 により室温で
測定した。 (2) アイゾット衝撃強度(kg・cm/cm):ASTM D256 に
より3.2mm 厚試験片を用いて、ノッチ付きにて室温で測
定した。 (3) ガラス霞性(%):25×50×2 mmの試験片を500 ml
の曇り点測定用耐圧瓶に入れ、大きさが47×47mm、厚さ
が3 mmの蓋を兼ねたガラスプレート( それ自体の霞み度
が0.5 %以下のものを用いた。)で密閉した。この耐圧
瓶の2/3の高さまでオイルに浸かるようにして、120
℃で20時間加熱した後、ガラスプレートのヘイズ値をAS
TM E308 により測定した。 (4) 耐候性:サンシャインカーボンアーク(スガ試験
(株)製)を使用して促進試験(ブラックパネル温度83
℃、1500時間)を行い、表面外観を顕微鏡により観察し
た。 ○・・・クラックなし。 △・・・わずかにクラック発生。 ×・・・クラック発生。
ポリプロピレン樹脂組成物は、耐衝撃性、剛性及び耐候
性に優れているとともに、ガラス霞性が低く、ガラス内
面に生じる曇りを防止することができる。一方、比較例
1〜6ポリプロピレン樹脂組成物は、耐衝撃性、剛性、
耐候性及びガラス霞性の少なくとも1つが劣る。
ピレン樹脂組成物は、75重量%以上のホモポリプロピ
レン部分を含有するプロピレン重合体と、0.5〜50
g/10分のメルトインデックスを有するポリエチレン
と、無機フィラーと、分子量500以上のフェノール系
酸化防止剤と、分子量700以上のヒンダードアミン系
光安定剤とを含有するので、耐候性に優れているととも
に、ガラス内面に生じる曇りの防止効果を有する。この
ようなポリプロピレン樹脂組成物は、各種用途に使用可
能であるが、特に自動車の内装用材料として好適であ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 (a) 75重量%以上のホモポリプロピレン
部分を含有するプロピレン重合体50 〜99.5重量部と、 (b) 0.5 〜50 g/10分のメルトインデックスを有するポ
リエチレン0.5 〜50重量部と、 (c) 無機フィラー0〜50重量部とからなり、さらに前記
(a) 〜(c)の合計100重量部に対して、 (d) 分子量500以上のフェノール系酸化防止剤0.01 〜1
重量部と、 (e) 分子量700以上のヒンダードアミン系光安定剤0.01
〜1重量部とを含有することを特徴とするポリプロピレ
ン樹脂組成物。 - 【請求項2】 請求項1に記載のポリプロピレン樹脂組
成物において、前記プロピレン重合体が、0.1 〜200 g
/10分のメルトフローレートを有するホモポリプロピレ
ンであることを特徴とするポリプロピレン樹脂組成物。 - 【請求項3】 請求項1に記載のポリプロピレン樹脂組
成物において、前記プロピレン重合体が、(i) 極限粘度
〔η〕が2〜6 dl/gで、エチレン含有量が30 〜70重
量%であるプロピレン−エチレン共重合部分2〜25重量
%と、(ii)0.1〜200 g/10分のメルトフローレートを有
するホモポリプロピレン部分98 〜75重量%とを含有す
るプロピレン−エチレンブロック共重合体であることを
特徴とするポリプロピレン樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24252695A JP3338248B2 (ja) | 1995-08-28 | 1995-08-28 | ポリプロピレン樹脂組成物 |
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JP24252695A JP3338248B2 (ja) | 1995-08-28 | 1995-08-28 | ポリプロピレン樹脂組成物 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0959447A JPH0959447A (ja) | 1997-03-04 |
JP3338248B2 true JP3338248B2 (ja) | 2002-10-28 |
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---|---|---|---|---|
JP2008101091A (ja) * | 2006-10-18 | 2008-05-01 | Japan Polypropylene Corp | プロピレンブロック共重合体組成物及び自動車内装部品 |
-
1995
- 1995-08-28 JP JP24252695A patent/JP3338248B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0959447A (ja) | 1997-03-04 |
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