JP3318643B2 - ビタビ復号器 - Google Patents
ビタビ復号器Info
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- JP3318643B2 JP3318643B2 JP30778796A JP30778796A JP3318643B2 JP 3318643 B2 JP3318643 B2 JP 3318643B2 JP 30778796 A JP30778796 A JP 30778796A JP 30778796 A JP30778796 A JP 30778796A JP 3318643 B2 JP3318643 B2 JP 3318643B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はビタビ復号器に関す
るものであり、特に、パーシャルレスポンスPR(A,
A)を等化特性とする3値4状態のビタビ復号、パーシ
ャルレスポンスPR(A,2A,A)を等化特性とする
4値4状態のビタビ復号などの多状態ビタビ復号におい
て差動メトリックを計算することなく、メトリックがオ
ーバー・フローせず、高速動作が可能で、簡単な回路構
成のビタビ復号器に関する。
るものであり、特に、パーシャルレスポンスPR(A,
A)を等化特性とする3値4状態のビタビ復号、パーシ
ャルレスポンスPR(A,2A,A)を等化特性とする
4値4状態のビタビ復号などの多状態ビタビ復号におい
て差動メトリックを計算することなく、メトリックがオ
ーバー・フローせず、高速動作が可能で、簡単な回路構
成のビタビ復号器に関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタルVTR、ハードディスク、光
ディスクなどのディジタル・マス・ストレージの技術分
野では、近年、PRML(Partial Response Maximum L
iklihood)と呼ばれる再生等化・検出方式が鋭意検討さ
れている。PRMLは、多値にはなるが狭い帯域での記
録再生が可能になるパーシャル・レスポンス方式と、状
態推移の尤度(メトリック)を再帰的に計算することで
ビット毎の識別に比べて良好なエラーレートが得られる
最尤復号方式を組み合わせたものである。最尤復号方式
の代表的なアルゴリズムの1つとしてビタビ復号が知ら
れている。
ディスクなどのディジタル・マス・ストレージの技術分
野では、近年、PRML(Partial Response Maximum L
iklihood)と呼ばれる再生等化・検出方式が鋭意検討さ
れている。PRMLは、多値にはなるが狭い帯域での記
録再生が可能になるパーシャル・レスポンス方式と、状
態推移の尤度(メトリック)を再帰的に計算することで
ビット毎の識別に比べて良好なエラーレートが得られる
最尤復号方式を組み合わせたものである。最尤復号方式
の代表的なアルゴリズムの1つとしてビタビ復号が知ら
れている。
【0003】ビタビ・アルゴリズムは、当初、誤り訂正
の畳み込み符号を復号する手法として考案された。畳み
込み符号化方法は、符号器に入力したビットごとに先行
する複数のビットと現在入力したビットをmod2で加
算し、その結果を出力ビットとする符号化方法である。
畳み込み符号の表現方法としては、2分岐(ブランチ)
状に表現する樹枝状表現(tree structure)と、符号器の
状態に着目したトレリス(trellis)表現とが知られてい
る。ビタビ復号方式に基づいて信号を復号する復号器を
ビタビ復号器と呼び、一般的に、パスのメトリックを計
算する加算比較選択部、生き残りパスの記憶や更新をす
るパス・メモリ回路、生き残りパスの中から復号出力を
決定する最尤判定回路で構成される。
の畳み込み符号を復号する手法として考案された。畳み
込み符号化方法は、符号器に入力したビットごとに先行
する複数のビットと現在入力したビットをmod2で加
算し、その結果を出力ビットとする符号化方法である。
畳み込み符号の表現方法としては、2分岐(ブランチ)
状に表現する樹枝状表現(tree structure)と、符号器の
状態に着目したトレリス(trellis)表現とが知られてい
る。ビタビ復号方式に基づいて信号を復号する復号器を
ビタビ復号器と呼び、一般的に、パスのメトリックを計
算する加算比較選択部、生き残りパスの記憶や更新をす
るパス・メモリ回路、生き残りパスの中から復号出力を
決定する最尤判定回路で構成される。
【0004】種々の記録再生装置、信号伝送装置などに
おける再生または復号に用いるビタビ復号器は、LSI
で実現することが多い。しかしながら、ビタビ復号器を
基本構成どおりに実現すると回路規模が大きくなるとい
う問題に遭遇する。符号化率を高くすると拘束長を短く
せざるを得ないという問題に遭遇する(たとえば、加
藤、「基本アーキテクチャのままでは高速化に限界があ
る」、日経エレクトロニクス、1991,9.30、3
16〜319ページ)。そのため、回路を並列に使用す
る、用途に応じたビタビ復号器を構成するなど、種々の
改善策が提案されている。
おける再生または復号に用いるビタビ復号器は、LSI
で実現することが多い。しかしながら、ビタビ復号器を
基本構成どおりに実現すると回路規模が大きくなるとい
う問題に遭遇する。符号化率を高くすると拘束長を短く
せざるを得ないという問題に遭遇する(たとえば、加
藤、「基本アーキテクチャのままでは高速化に限界があ
る」、日経エレクトロニクス、1991,9.30、3
16〜319ページ)。そのため、回路を並列に使用す
る、用途に応じたビタビ復号器を構成するなど、種々の
改善策が提案されている。
【0005】また、ビタビ復号器は多くの場合、高速動
作することが要望されているが、メトリックの加算・比
較・選択回路(ACS)にクリティカル・パスが存在
し、高速動作に支障がある(たとえば、Gerhard Fettwe
is、他、「ビタビ復号器のLSIの高速化(上)、帰還
ループの解消がLSI化の鍵に」、日経エレクトロニク
ス、1991,9.30、320〜325ページ)。
作することが要望されているが、メトリックの加算・比
較・選択回路(ACS)にクリティカル・パスが存在
し、高速動作に支障がある(たとえば、Gerhard Fettwe
is、他、「ビタビ復号器のLSIの高速化(上)、帰還
ループの解消がLSI化の鍵に」、日経エレクトロニク
ス、1991,9.30、320〜325ページ)。
【0006】本願出願人は、ビタビ復号器の高速化の方
法および回路構成を提案している(たとえば、平成6年
9月14日出願、「ビタビ復号方法及びビタビ復号装
置」、特願平6−219873号)。この高速化ビタビ
復号器は、主として2状態のビタビ復号に適したもので
ある。
法および回路構成を提案している(たとえば、平成6年
9月14日出願、「ビタビ復号方法及びビタビ復号装
置」、特願平6−219873号)。この高速化ビタビ
復号器は、主として2状態のビタビ復号に適したもので
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】パーシャルレスポンス
PR(A,A)を等化特性とする3値4状態のビタビ復
号、パーシャルレスポンスPR(A,2A,A)を等化
特性とする4値4状態のビタビ復号などの多状態ビタビ
復号が、記録変調符号に適していることが知られてい
る。これらの記録変調符号は、ディジタルVTRや光磁
気ディスク・ドライブ装置のなどの記録変調符号として
広く用いられている。このような多値のビタビ復号を実
現する場合も、上述した問題、すなわち、回路規模の増
大および動作速度の限界に遭遇する。さらに、メトリッ
クがオーバー・フローするという問題に遭遇する。その
ため、ディジタルVTRなどにおける多状態の記録変調
符号の復号に適したビタビ復号器が要望されている。
PR(A,A)を等化特性とする3値4状態のビタビ復
号、パーシャルレスポンスPR(A,2A,A)を等化
特性とする4値4状態のビタビ復号などの多状態ビタビ
復号が、記録変調符号に適していることが知られてい
る。これらの記録変調符号は、ディジタルVTRや光磁
気ディスク・ドライブ装置のなどの記録変調符号として
広く用いられている。このような多値のビタビ復号を実
現する場合も、上述した問題、すなわち、回路規模の増
大および動作速度の限界に遭遇する。さらに、メトリッ
クがオーバー・フローするという問題に遭遇する。その
ため、ディジタルVTRなどにおける多状態の記録変調
符号の復号に適したビタビ復号器が要望されている。
【0008】本発明の目的は、パーシャルレスポンスP
R(A,A)を等化特性とする3値4状態のビタビ復
号、パーシャルレスポンスPR(A,2A,A)を等化
特性とする4値4状態のビタビ復号などの多値(多状
態)のビタビ復号を、簡単な回路構成で、高速動作可能
で、しかも、メトリックがオーバー・フローしない、ビ
タビ復号器を提供することにある。
R(A,A)を等化特性とする3値4状態のビタビ復
号、パーシャルレスポンスPR(A,2A,A)を等化
特性とする4値4状態のビタビ復号などの多値(多状
態)のビタビ復号を、簡単な回路構成で、高速動作可能
で、しかも、メトリックがオーバー・フローしない、ビ
タビ復号器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ブラン
チ・メトリック計算回路(BMC)と、前記ブランチ・
メトリック計算回路から出力された各状態のブランチ・
メトリックと過去のメトリックを加算する加算器と、加
算器の出力を比較して最も尤度の大きいメトリックを選
択する比較・選択器と、メトリックを記憶する保持回路
とを有する、メトリックの加算・比較・選択回路(AC
S)と、前記メトリックの加算・比較・選択回路で選択
された最新のメトリックを保持し、規格化メトリックを
出力する、メトリック記憶・規格化回路と、前記加算・
比較・選択回路(ACS)の比較回路の選択信号に応じ
て複数の状態のパスを保持するパス・メモリー回路(P
M)とを有し、PR(A,A)を等化特性とする3値4
状態のビタビ復号またはPR(A,2A,A)を等化特
性とする4値4状態のビタビ復号などの多値多状態ビタ
ビ復号に適したビタビ復号器であって、 前記メトリック
記憶・規格化回路は、前記加算・比較・選択回路(AC
S)から出力された最新のメトリックを保持する保持回
路と、該保持回路に保持されたメトリックを1/2にす
る回路と、該1/2にされたメトリックから前記最新の
ブランメトリックを減じる減算回路とを有し、メトリッ
クの記憶および規格化を行う、ビタビ復号器が提供され
る。
チ・メトリック計算回路(BMC)と、前記ブランチ・
メトリック計算回路から出力された各状態のブランチ・
メトリックと過去のメトリックを加算する加算器と、加
算器の出力を比較して最も尤度の大きいメトリックを選
択する比較・選択器と、メトリックを記憶する保持回路
とを有する、メトリックの加算・比較・選択回路(AC
S)と、前記メトリックの加算・比較・選択回路で選択
された最新のメトリックを保持し、規格化メトリックを
出力する、メトリック記憶・規格化回路と、前記加算・
比較・選択回路(ACS)の比較回路の選択信号に応じ
て複数の状態のパスを保持するパス・メモリー回路(P
M)とを有し、PR(A,A)を等化特性とする3値4
状態のビタビ復号またはPR(A,2A,A)を等化特
性とする4値4状態のビタビ復号などの多値多状態ビタ
ビ復号に適したビタビ復号器であって、 前記メトリック
記憶・規格化回路は、前記加算・比較・選択回路(AC
S)から出力された最新のメトリックを保持する保持回
路と、該保持回路に保持されたメトリックを1/2にす
る回路と、該1/2にされたメトリックから前記最新の
ブランメトリックを減じる減算回路とを有し、メトリッ
クの記憶および規格化を行う、ビタビ復号器が提供され
る。
【0010】好ましくは、前記メトリックを1/2にす
る回路の後段に、所定の定数を減じる減算回路をさらに
設けたことを特徴とする。
る回路の後段に、所定の定数を減じる減算回路をさらに
設けたことを特徴とする。
【0011】
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の好適な実施例を述べる前
に、PRMLとビタビ復号器の具体例について述べる。
最小ランレングス、RLmin=2となる記録変調符号
に対して有効な4値4状態ビタビ復号器を例にして説明
する。RLmin=2となる記録変調符号としては、Mi
ller Square 符号、8−14(EFM)変換符号、RL
L(1,7)とNRZI(Non-Return to Zero Invers
e) とを組み合わせた変調符号などが知られており、こ
れらの記録変調符号は、ディジタルVTRや光磁気ディ
スク・ドライブ装置などの記録変調符号として広く用い
られている。
に、PRMLとビタビ復号器の具体例について述べる。
最小ランレングス、RLmin=2となる記録変調符号
に対して有効な4値4状態ビタビ復号器を例にして説明
する。RLmin=2となる記録変調符号としては、Mi
ller Square 符号、8−14(EFM)変換符号、RL
L(1,7)とNRZI(Non-Return to Zero Invers
e) とを組み合わせた変調符号などが知られており、こ
れらの記録変調符号は、ディジタルVTRや光磁気ディ
スク・ドライブ装置などの記録変調符号として広く用い
られている。
【0013】これらの記録変調符号を用いた場合の再生
等化特性としては、パーシャル・レスポンス:PR
(1,1)とパーシャル・レスポンス:PR(0.5,
1,0.5)の2種類およびその中間的な等化特性が適
用可能であることが知られている。この時、図1(A)
および図2(A)に図解したように、データレートの1
/2の周波数であるナイキスト周波数以上の信号の振幅
が0になる。図1(A)〜図1(C)はそれぞれ、3値
識別を行う場合における、PR(1,1)の等化特性の
振幅特性(図1(A))、単位パルス応答特性(図1
(B))、アイ・パターン(図1(C))を示すグラフ
である。図2(A)〜図2(C)はそれぞれ、2値識別
または4値識別を行う場合における、PR(0.5,
1,0.5)の等化特性の振幅特性(図2(A))、単
位パルス応答特性(図2(B))、アイ・パターン(図
2(C))を示すグラフである。図1(A)および図2
(A)において、横軸は正規化した単位周波数を示し、
縦軸は振幅を示す。図1(B)および図2(B)におい
て、横軸は基準時間0.00とその前後の時間を示し、
縦軸はパルス応答値(振幅)を示す。図1(C)および
図2(C)において、横軸は時間を示し、縦軸は振幅を
示す。図1(C)において、3値識別は、識別対象の値
が、閾値(+)より大きいか、閾値(−)より小さい
か、閾値(−)と閾値(+)の間かの識別によって行わ
れる。
等化特性としては、パーシャル・レスポンス:PR
(1,1)とパーシャル・レスポンス:PR(0.5,
1,0.5)の2種類およびその中間的な等化特性が適
用可能であることが知られている。この時、図1(A)
および図2(A)に図解したように、データレートの1
/2の周波数であるナイキスト周波数以上の信号の振幅
が0になる。図1(A)〜図1(C)はそれぞれ、3値
識別を行う場合における、PR(1,1)の等化特性の
振幅特性(図1(A))、単位パルス応答特性(図1
(B))、アイ・パターン(図1(C))を示すグラフ
である。図2(A)〜図2(C)はそれぞれ、2値識別
または4値識別を行う場合における、PR(0.5,
1,0.5)の等化特性の振幅特性(図2(A))、単
位パルス応答特性(図2(B))、アイ・パターン(図
2(C))を示すグラフである。図1(A)および図2
(A)において、横軸は正規化した単位周波数を示し、
縦軸は振幅を示す。図1(B)および図2(B)におい
て、横軸は基準時間0.00とその前後の時間を示し、
縦軸はパルス応答値(振幅)を示す。図1(C)および
図2(C)において、横軸は時間を示し、縦軸は振幅を
示す。図1(C)において、3値識別は、識別対象の値
が、閾値(+)より大きいか、閾値(−)より小さい
か、閾値(−)と閾値(+)の間かの識別によって行わ
れる。
【0014】一般性を持たせるために、数値AおよびB
を用いて、PR(A,A)とPR(B,2A,B)と表
記する。図示の例は、A=1でPR(1,1)、A=B
=0.5でPR(0.5,1,0.5)になる。最も簡
単な識別方法は振幅の中心レベルを閾値とした2値識別
であるが、ビタビ復号を適用すればエラーレートを向上
させることができるので、高密度記録化が可能になる。
RLmin=2となる記録変調符号に対して適用して効
果が大きいビタビ復号は、PR(1,1)を等化特性と
した3値4状態ビタビ復号と、PR(0.5,1,0.
5)を等化特性とした4値4状態ビタビ復号である。図
1(A)、図2(A)の周波数特性の比較から判るよう
に、PR(0.5,1,0.5)に対してハーフ・ナイ
キスト周波数(データ・クロック周波数の1/4の周波
数)を中心に中間の周波数領域を強調した周波数特性が
PR(1,1)の特性なので、線記録密度が高くなるに
したがってPR(0.5,1,0.5)を等化特性とし
た4値4状態ビタビ復号のエラーレートが良くなる。し
かしながら、実際には種々の条件が加わるので一慨に、
PR(1,1)とPR(0.5,1,0.5)との優劣
を決めることはできない。
を用いて、PR(A,A)とPR(B,2A,B)と表
記する。図示の例は、A=1でPR(1,1)、A=B
=0.5でPR(0.5,1,0.5)になる。最も簡
単な識別方法は振幅の中心レベルを閾値とした2値識別
であるが、ビタビ復号を適用すればエラーレートを向上
させることができるので、高密度記録化が可能になる。
RLmin=2となる記録変調符号に対して適用して効
果が大きいビタビ復号は、PR(1,1)を等化特性と
した3値4状態ビタビ復号と、PR(0.5,1,0.
5)を等化特性とした4値4状態ビタビ復号である。図
1(A)、図2(A)の周波数特性の比較から判るよう
に、PR(0.5,1,0.5)に対してハーフ・ナイ
キスト周波数(データ・クロック周波数の1/4の周波
数)を中心に中間の周波数領域を強調した周波数特性が
PR(1,1)の特性なので、線記録密度が高くなるに
したがってPR(0.5,1,0.5)を等化特性とし
た4値4状態ビタビ復号のエラーレートが良くなる。し
かしながら、実際には種々の条件が加わるので一慨に、
PR(1,1)とPR(0.5,1,0.5)との優劣
を決めることはできない。
【0015】図3(A)、(B)はPR(1,1)を等
化特性とする3値4状態のビタビ復号の状態推移図とト
レリス線図である。表1は3値4状態のビタビ復号の状
態推移の条件を示す。
化特性とする3値4状態のビタビ復号の状態推移図とト
レリス線図である。表1は3値4状態のビタビ復号の状
態推移の条件を示す。
【0016】
【表1】
【0017】図3(A)、(B)および表1において、
S0,S1,S2,S3は4状態を示す。表1における
表記、たとえば、m(0,k−1)は、mはメトリッ
ク、0は状態S0,k−1は時刻を示す。また記号zは
入力信号を示す。PR(1,1)を等化特性とする3値
4状態のビタビ復号に規格化メトリックを適用する方法
については、例えば「1,7に符号に対する4状態ビタ
ビ復号の誤り率特性」、信学技報MR91-34,pp21-28,1991
(山本、糸井)に示されている。しかしながら、全体の
ビタビ復号器についてはまだ提案がされていない。
S0,S1,S2,S3は4状態を示す。表1における
表記、たとえば、m(0,k−1)は、mはメトリッ
ク、0は状態S0,k−1は時刻を示す。また記号zは
入力信号を示す。PR(1,1)を等化特性とする3値
4状態のビタビ復号に規格化メトリックを適用する方法
については、例えば「1,7に符号に対する4状態ビタ
ビ復号の誤り率特性」、信学技報MR91-34,pp21-28,1991
(山本、糸井)に示されている。しかしながら、全体の
ビタビ復号器についてはまだ提案がされていない。
【0018】図4(A)、(B)はPR(0.5,1,
0.5)を等化特性とする4値4状態のビタビ復号の状
態推移図とトレリス線図である。表2は4値4状態のビ
タビ復号の状態推移の条件を示す。
0.5)を等化特性とする4値4状態のビタビ復号の状
態推移図とトレリス線図である。表2は4値4状態のビ
タビ復号の状態推移の条件を示す。
【0019】
【表2】
【0020】以下、表2に示した4値4状態の状態推移
の条件の導出過程を説明する。一般化されたPR(B,
2A,B)を等化特性とする4値4状態のビタビ復号の
4つの状態推移を下記に示す。
の条件の導出過程を説明する。一般化されたPR(B,
2A,B)を等化特性とする4値4状態のビタビ復号の
4つの状態推移を下記に示す。
【0021】 (a)S0 次の状態 a〔k〕=0 → c〔k〕=−A−B(S0) a〔k〕=1 → c〔k〕=−A (S1)
【0022】 (b)S1 次の状態 a〔k〕=0 → c〔k〕=A (S2)
【0023】 (c)S2 次の状態 a〔k〕=0 → c〔k〕=A+B (S2) a〔k〕=1 → c〔k〕=A (S3)
【0024】 (d)S3 次の状態 a〔k〕=0 → c〔k〕=−A (S0)
【0025】上記4状態に対して、以下のように4種の
メトリックが定義される。
メトリックが定義される。
【0026】L(0,k)=min{L(0,k−1)
+(z〔k〕A+B)**2,L(3,k−1)+(z
〔k〕+A)**2}
+(z〔k〕A+B)**2,L(3,k−1)+(z
〔k〕+A)**2}
【0027】L(1,k)=L(0,k−1)+(z
〔k〕+A)**2
〔k〕+A)**2
【0028】L(2,k)=min{L(2,k−1)
+(z〔k〕−A−B)**2,L(13,k−1)+
(z〔k〕−A)**2}
+(z〔k〕−A−B)**2,L(13,k−1)+
(z〔k〕−A)**2}
【0029】L(3,k)=L(2,k−1)+(z
〔k〕−A)**2
〔k〕−A)**2
【0030】メモリL(j,k)には任意の値を持つz
〔k〕の2乗計算が含まれているので、この演算を実施
する回路を考慮すると、動作速度が高速でなければなら
ず、回路規模も大きくなる。そのため、この基本原理に
従ったビタビ復号器を実現することは望ましくない。こ
の課題を改善するため、メトリックの更新に必要な情報
がL(j,k)の大小関係だけであることに着目して、
共通する値を差し引くという規格化メトリックを用いる
方法が好ましい。規格化メトリックは、下記のごとく定
義される。
〔k〕の2乗計算が含まれているので、この演算を実施
する回路を考慮すると、動作速度が高速でなければなら
ず、回路規模も大きくなる。そのため、この基本原理に
従ったビタビ復号器を実現することは望ましくない。こ
の課題を改善するため、メトリックの更新に必要な情報
がL(j,k)の大小関係だけであることに着目して、
共通する値を差し引くという規格化メトリックを用いる
方法が好ましい。規格化メトリックは、下記のごとく定
義される。
【0031】m(j,k)={L(j,k)−z〔k〕
**2−(A+B)**2}/2/(A+B)
**2−(A+B)**2}/2/(A+B)
【0032】それぞれの状態の規格化メトリックは、下
記のごとくなる。
記のごとくなる。
【0033】m(0,k)=min{m(0,k−1)
+z〔k〕,m(3,k−1)+α*z〔k〕−β}
+z〔k〕,m(3,k−1)+α*z〔k〕−β}
【0034】m(1,k)=m(0,k−1)+α*z
〔k〕−β
〔k〕−β
【0035】m(2,k)=min{m(2,k−1)
−z〔k〕,m(1,k−1)−α*z〔k〕−β}
−z〔k〕,m(1,k−1)−α*z〔k〕−β}
【0036】m(3,k)=m(2,k−1)−α*z
〔k〕−β
〔k〕−β
【0037】ただし、 α=A/(A+B),β=B*(B+2*A)/2/
(A+B) である。
(A+B) である。
【0038】ビタビ復号器の基本回路 一般にビタビ復号器の基本回路は、ブランチ・メトリッ
ク計算回路(BMC)、加算・比較・選択回路(AC
S)、パス・メモリー回路(PM)の3つのブロックで
構成される。ブランチ・メトリック計算回路(BMC)
は、PR(0.5,1,0.5)を等化特性とする4値
4状態ビタビ復号の場合、下記の4つのブランチメトリ
ックbm0〜bm3の演算を行なう。
ク計算回路(BMC)、加算・比較・選択回路(AC
S)、パス・メモリー回路(PM)の3つのブロックで
構成される。ブランチ・メトリック計算回路(BMC)
は、PR(0.5,1,0.5)を等化特性とする4値
4状態ビタビ復号の場合、下記の4つのブランチメトリ
ックbm0〜bm3の演算を行なう。
【0039】bm0〔k〕=z〔k〕 bm1〔k〕=α*z〔k〕−β bm2〔k〕=−z〔k〕 bm3〔k〕=−α*z〔k〕−β
【0040】これらのブランチ・メトリックはそれぞ
れ、再生信号z(k)と4つの基準値:−A−B,−
A,A+B,Aとの尤度(メトリック)の相対値に相当
する。この演算回路は、数クロックにまたがって演算し
ても良い。
れ、再生信号z(k)と4つの基準値:−A−B,−
A,A+B,Aとの尤度(メトリック)の相対値に相当
する。この演算回路は、数クロックにまたがって演算し
ても良い。
【0041】加算・比較・選択回路(ACS)は、ブラ
ンチ・メトリックと過去のメトリックを足し合わせて比
較して、もっとも小さいものを選択する回路であり、以
下の規格化メトリック演算を行なう。
ンチ・メトリックと過去のメトリックを足し合わせて比
較して、もっとも小さいものを選択する回路であり、以
下の規格化メトリック演算を行なう。
【0042】m(0,k)=min{m(0,k−1)
+bm0〔k〕,m(3,k−1)+bm1〔k〕} m(1,k)=m(0,k−1)+bm2〔k〕 m(2,k)=min{m(2,k−1)+bm2
〔k〕,m(1,k−1)+bm3〔k〕} m(3,k)=m(2,k−1)+bm3〔k〕
+bm0〔k〕,m(3,k−1)+bm1〔k〕} m(1,k)=m(0,k−1)+bm2〔k〕 m(2,k)=min{m(2,k−1)+bm2
〔k〕,m(1,k−1)+bm3〔k〕} m(3,k)=m(2,k−1)+bm3〔k〕
【0043】ここで、確定した規格化メトリックm
(j,k)を次のクロックでの演算に引き渡すために、
ラッチが必要になる。したがって、1クロック内に処理
しなければいけない帰還ループになるので、加算・比較
・選択回路(ACS)がビタビ復号器を回路化する際の
クリチカル・パスになる。
(j,k)を次のクロックでの演算に引き渡すために、
ラッチが必要になる。したがって、1クロック内に処理
しなければいけない帰還ループになるので、加算・比較
・選択回路(ACS)がビタビ復号器を回路化する際の
クリチカル・パスになる。
【0044】パス・メモリー回路(PM)は、各状態の
履歴となる識別結果を格納して、更新する回路である。
履歴となる識別結果を格納して、更新する回路である。
【0045】第1実施例 本発明のビタビ復号器の第1実施例を述べる。PR
(1,1)を等化特性とする3値4状態のビタビ復号
と、PR(0.5,1,0.5)を等化特性とする4値
4状態のビタビ復号の両者のビタビ復号のトレリス線図
は全く同じであり、ブランチ・メトリックが異なるだけ
である。以下、第1実施例として、4値4状態のビタビ
復号について述べる。簡単のために再生信号は8ビット
でAD変換され、内部の演算も8ビットのままで行なう
場合を例示するが、内部演算のビット数や負の数の取り
扱いについてはこの例示に限定されない。
(1,1)を等化特性とする3値4状態のビタビ復号
と、PR(0.5,1,0.5)を等化特性とする4値
4状態のビタビ復号の両者のビタビ復号のトレリス線図
は全く同じであり、ブランチ・メトリックが異なるだけ
である。以下、第1実施例として、4値4状態のビタビ
復号について述べる。簡単のために再生信号は8ビット
でAD変換され、内部の演算も8ビットのままで行なう
場合を例示するが、内部演算のビット数や負の数の取り
扱いについてはこの例示に限定されない。
【0046】図5はPR(0.5,1,0.5)を等化
特性とする本発明の第1実施例としての4値4状態のビ
タビ復号器の全体ブロック図である。図5に図解したビ
タビ復号器100は、ブランチ・メトリック計算回路
(BMC)110、メトリック記憶回路(MM)13
0、メトリックの加算・比較・選択回路(ACS)15
0、4個のパス・メモリー回路(PM)170,17
2,174,176から構成されている。
特性とする本発明の第1実施例としての4値4状態のビ
タビ復号器の全体ブロック図である。図5に図解したビ
タビ復号器100は、ブランチ・メトリック計算回路
(BMC)110、メトリック記憶回路(MM)13
0、メトリックの加算・比較・選択回路(ACS)15
0、4個のパス・メモリー回路(PM)170,17
2,174,176から構成されている。
【0047】ビタビ復号器100の基本動作を述べる。
8ビットの入力信号IN〔0:7〕はブランチ・メトリ
ック計算回路(BMC)110に入力される。ブランチ
・メトリック計算回路(BMC)110は、基準値であ
るA〔0:7〕,B〔0:7〕をもとに、クロック信号
CLKに応答して、4つのブランチ・メトリックBM0
〔0:7〕〜BM3〔0:7〕を計算して、次段のメト
リックの加算・比較・選択回路(ACS)150に出力
する。ここでA〔0:7〕,B〔0:7〕は、上式の
α、βに対応している。メトリックの加算・比較・選択
回路(ACS)150では、以前のメトリックM0
〔0:7〕〜M3〔0:7〕と最新のブランチ・メトリ
ックBM0〔0:7〕〜BM3〔0:7〕をもとにして
新たなメトリックL0〔0:7〕〜L3〔0:7〕を計
算してメトリック記憶回路(MM)130に出力すると
ともに、パスの選択信号SEL0,SEL2をパス・メ
モリー回路(PM)170,172に出力する。メトリ
ック記憶回路(MM)130はメトリックの加算・比較
・選択回路(ACS)150から出力されたメトリック
を記憶する回路であり、メトリックの加算・比較・選択
回路(ACS)150からメトリックL0〔0:7〕〜
L3〔0:7〕が入力されてラッチし、ラッチ後のM0
〔0:7〕〜M3〔0:7〕をメトリックの加算・比較
・選択回路(ACS)150に戻す。このメトリック記
憶回路(MM)130とメトリックの加算・比較・選択
回路(ACS)150とが上述した加算・比較・選択回
路(ACS)を構成している。パス・メモリー回路(P
M)170,172,174,176は、パスを記憶す
る回路である。継承すべきパスの候補を2つ(自分自身
ともう一つ)持っている状態0と状態2では、A系統の
パス・メモリー回路(PM)170,172が用いら
れ、継承すべきパスの候補が一つしかない(自分自身か
らは継承しない)状態1と状態3ではB系統のパス・メ
モリー回路(PM)174,176が用いられる。PM
x〔0:15〕は16クロック前までの各状態の識別結
果であり、PMx
8ビットの入力信号IN〔0:7〕はブランチ・メトリ
ック計算回路(BMC)110に入力される。ブランチ
・メトリック計算回路(BMC)110は、基準値であ
るA〔0:7〕,B〔0:7〕をもとに、クロック信号
CLKに応答して、4つのブランチ・メトリックBM0
〔0:7〕〜BM3〔0:7〕を計算して、次段のメト
リックの加算・比較・選択回路(ACS)150に出力
する。ここでA〔0:7〕,B〔0:7〕は、上式の
α、βに対応している。メトリックの加算・比較・選択
回路(ACS)150では、以前のメトリックM0
〔0:7〕〜M3〔0:7〕と最新のブランチ・メトリ
ックBM0〔0:7〕〜BM3〔0:7〕をもとにして
新たなメトリックL0〔0:7〕〜L3〔0:7〕を計
算してメトリック記憶回路(MM)130に出力すると
ともに、パスの選択信号SEL0,SEL2をパス・メ
モリー回路(PM)170,172に出力する。メトリ
ック記憶回路(MM)130はメトリックの加算・比較
・選択回路(ACS)150から出力されたメトリック
を記憶する回路であり、メトリックの加算・比較・選択
回路(ACS)150からメトリックL0〔0:7〕〜
L3〔0:7〕が入力されてラッチし、ラッチ後のM0
〔0:7〕〜M3〔0:7〕をメトリックの加算・比較
・選択回路(ACS)150に戻す。このメトリック記
憶回路(MM)130とメトリックの加算・比較・選択
回路(ACS)150とが上述した加算・比較・選択回
路(ACS)を構成している。パス・メモリー回路(P
M)170,172,174,176は、パスを記憶す
る回路である。継承すべきパスの候補を2つ(自分自身
ともう一つ)持っている状態0と状態2では、A系統の
パス・メモリー回路(PM)170,172が用いら
れ、継承すべきパスの候補が一つしかない(自分自身か
らは継承しない)状態1と状態3ではB系統のパス・メ
モリー回路(PM)174,176が用いられる。PM
x〔0:15〕は16クロック前までの各状態の識別結
果であり、PMx
〔0〕は内部で一意的に設定され、P
Mx〔0:14〕は次のクロックで継承され、PMx
〔15〕が最終的な識別結果(復号結果)DECOUT に
なる。xは0〜3の数を示す。
Mx〔0:14〕は次のクロックで継承され、PMx
〔15〕が最終的な識別結果(復号結果)DECOUT に
なる。xは0〜3の数を示す。
【0048】図6は図5に示したブランチ・メトリック
計算回路(BMC)110の回路構成図である。ブラン
チ・メトリック計算回路(BMC)110は、3クロッ
ク前の8ビットの入力信号IN〔0:7〕をSIG
〔0:7〕としたときに、下記の4種のブランチ・メト
リックを計算して出力する。
計算回路(BMC)110の回路構成図である。ブラン
チ・メトリック計算回路(BMC)110は、3クロッ
ク前の8ビットの入力信号IN〔0:7〕をSIG
〔0:7〕としたときに、下記の4種のブランチ・メト
リックを計算して出力する。
【0049】BM0=SIG, BM1=A*SIG−B, BM2=−SIG, BM3=−A*SIG−B
【0050】Aが任意の値である場合には乗算器が必要
になる。しかしながら、PR(0.5,1,0.5)を
等化特性を基本とする場合には、A=1/2としてもよ
い。この場合には、乗算を行うことなく、1ビットのビ
ット・シフトで済むので、乗算回路を設けることなく簡
単なシフトレジスタですみ、回路構成が簡単になる。な
お、Bの値はAD変換器のビット数に応じて決めるべき
値である。
になる。しかしながら、PR(0.5,1,0.5)を
等化特性を基本とする場合には、A=1/2としてもよ
い。この場合には、乗算を行うことなく、1ビットのビ
ット・シフトで済むので、乗算回路を設けることなく簡
単なシフトレジスタですみ、回路構成が簡単になる。な
お、Bの値はAD変換器のビット数に応じて決めるべき
値である。
【0051】図7はメトリックの加算・比較・選択回路
(ACS)150のブロック図である。メトリックの加
算・比較・選択回路(ACS)150は、2入力加算器
(<C=A+B>)152,154,158と、2入力
の比較・選択器(<COMPARE 2>)156から
なり、これらを組み合わせて、下記メトリックを演算す
る。
(ACS)150のブロック図である。メトリックの加
算・比較・選択回路(ACS)150は、2入力加算器
(<C=A+B>)152,154,158と、2入力
の比較・選択器(<COMPARE 2>)156から
なり、これらを組み合わせて、下記メトリックを演算す
る。
【0052】 L0=min{M0+BM0,M3+BM1} L1=M0+BM2
【0053】加算器(<C=A+B>)162,16
4,168と、2入力の比較・選択器(<COMPAR
E 2>)166とを組み合わせて、下記メトリックを
演算する。
4,168と、2入力の比較・選択器(<COMPAR
E 2>)166とを組み合わせて、下記メトリックを
演算する。
【0054】 L2=min{M2+BM2,M1+BM3} L3=M2+BM3
【0055】2入力の比較・選択器(<COMPARE
2>)156,166は下記ルールで選択信号を出力
する。
2>)156,166は下記ルールで選択信号を出力
する。
【0056】
【0057】図8はメトリック記憶回路(MM)130
の回路図である。メトリック記憶回路(MM)130は
それぞれが8ビットのフリップフロップ回路131〜1
34から構成されている。フリップフロップ131〜1
34は、メトリックの加算・比較・選択回路(ACS)
150で比較・選択された最新のメトリック、L0
〔0:7〕〜L3〔0:7〕をクロック信号CLKに応
答してラッチし、次の計算で用いられるメトリックM0
〔0:7〕〜L3〔0:7〕として保持する。
の回路図である。メトリック記憶回路(MM)130は
それぞれが8ビットのフリップフロップ回路131〜1
34から構成されている。フリップフロップ131〜1
34は、メトリックの加算・比較・選択回路(ACS)
150で比較・選択された最新のメトリック、L0
〔0:7〕〜L3〔0:7〕をクロック信号CLKに応
答してラッチし、次の計算で用いられるメトリックM0
〔0:7〕〜L3〔0:7〕として保持する。
【0058】図9はパス・メモリー回路(PM)17
0,172,174,176の回路構成図である。状態
0(S0)と状態2(S2)のパスを格納するために用
いられるA系統のパス・メモリー回路(PM)170,
172は、メトリックの加算・比較・選択回路(AC
S)150内の比較回路(<COMPARE 2>)1
56,166からの選択信号SELxに応じてシリアル
・シフトとパラレル・ロードを選択する。すなわち、S
EL=0であれば前の識別結果PMOUT 〔1:14〕を
継承し、SEL=1であれば別の状態の識別結果である
PMIN〔1:14〕を継承する。PM
0,172,174,176の回路構成図である。状態
0(S0)と状態2(S2)のパスを格納するために用
いられるA系統のパス・メモリー回路(PM)170,
172は、メトリックの加算・比較・選択回路(AC
S)150内の比較回路(<COMPARE 2>)1
56,166からの選択信号SELxに応じてシリアル
・シフトとパラレル・ロードを選択する。すなわち、S
EL=0であれば前の識別結果PMOUT 〔1:14〕を
継承し、SEL=1であれば別の状態の識別結果である
PMIN〔1:14〕を継承する。PM
〔0〕に相当する
最新の識別結果としては、図4の状態推移から一意的に
0を与える。状態1(S1)と状態3(S3)のパスを
格納するために用いられるB系統のパス・メモリー回路
(PM)174,176は、パラレル・ロードのみを行
なう。すなわち、別の状態の識別結果であるPM
INT 〔1:14〕を継承する。PM
最新の識別結果としては、図4の状態推移から一意的に
0を与える。状態1(S1)と状態3(S3)のパスを
格納するために用いられるB系統のパス・メモリー回路
(PM)174,176は、パラレル・ロードのみを行
なう。すなわち、別の状態の識別結果であるPM
INT 〔1:14〕を継承する。PM
〔0〕に相当する最
新の識別結果としては、図4の状態推移から一意的に1
を与える。
新の識別結果としては、図4の状態推移から一意的に1
を与える。
【0059】4値4状態ビタビ復号のアルゴリズムをそ
のまま適用した上記の回路では、メトリックの加算・比
較・選択回路(ACS)150においてメトリックの小
さく方を選択することを繰り返しているためにメトリッ
クM0〜M3が単調減少し、有限なビット長での演算で
は確実にオーバー・フローする。図10はPR(0.
5,1,0.5)に等化した再生信号に対して4値4状
態ビタビ復号を適用したときのメトリックの変化の様子
を示すグラフである。横軸はビット・クロック時間を示
し、縦軸はメトリックM0〜M3を示す。図10を参照
すると、10000ビットの識別を繰り返すと、メトリ
ックが単調に減少することが判る。単調に現象するメト
リックは−6.1×10+3Eまで達する。したがって、
有効なビット長でビタビ復号器の回路を実現するために
はなんらかの改善処理をする必要がある。
のまま適用した上記の回路では、メトリックの加算・比
較・選択回路(ACS)150においてメトリックの小
さく方を選択することを繰り返しているためにメトリッ
クM0〜M3が単調減少し、有限なビット長での演算で
は確実にオーバー・フローする。図10はPR(0.
5,1,0.5)に等化した再生信号に対して4値4状
態ビタビ復号を適用したときのメトリックの変化の様子
を示すグラフである。横軸はビット・クロック時間を示
し、縦軸はメトリックM0〜M3を示す。図10を参照
すると、10000ビットの識別を繰り返すと、メトリ
ックが単調に減少することが判る。単調に現象するメト
リックは−6.1×10+3Eまで達する。したがって、
有効なビット長でビタビ復号器の回路を実現するために
はなんらかの改善処理をする必要がある。
【0060】その1方法としては、記録変調符号に工夫
を加えて、ある一定の数のデータを処理したらメトリッ
クをクリアすることが考えられるが、そのような工夫の
加わっていない既存の記録変調符号では困難である。ま
た、PR(1,1)やPR(1,−1)用の3値2状態
ビタビ復号では、2つの状態のメトリックの差(差動メ
トリック)を計算して場合分けすることでビタビ復号器
を構成することができるのでメトリックがオーバー・フ
ローすることは無いが、上述した4値4状態ビタビ復号
のように状態数の多いビタビ復号に差動メトリックを適
用しようとすると、場合分けが非常に複雑になり、容易
に適用できない。
を加えて、ある一定の数のデータを処理したらメトリッ
クをクリアすることが考えられるが、そのような工夫の
加わっていない既存の記録変調符号では困難である。ま
た、PR(1,1)やPR(1,−1)用の3値2状態
ビタビ復号では、2つの状態のメトリックの差(差動メ
トリック)を計算して場合分けすることでビタビ復号器
を構成することができるのでメトリックがオーバー・フ
ローすることは無いが、上述した4値4状態ビタビ復号
のように状態数の多いビタビ復号に差動メトリックを適
用しようとすると、場合分けが非常に複雑になり、容易
に適用できない。
【0061】第2実施例 本発明のビタビ復号器の第2実施例は上述した第1実施
例における問題を改善している。本発明のビタビ復号器
の第2実施例を述べる。図11は第2実施例のビタビ復
号器100Aの構成図である。ビタビ復号器100A
は、図5に図解したビタビ復号器100と同様、ブラン
チ・メトリック計算回路(BMC)110、メトリック
記憶および圧縮回路(MM1)130A、メトリックの
加算・比較・選択回路(ACS)150、および、パス
・メモリー回路(PM)170,172,174,17
6を有する。図5に図解したビタビ復号器100と図1
1に図解したビタビ復号器100Aを比較すると、メト
リック記憶および圧縮回路(MM)130Aが異なる。
ブランチ・メトリック計算回路(BMC)110、メト
リックの加算・比較・選択回路(ACS)150、およ
び、パス・メモリー回路(PM)170,172,17
4,176は、図6、図7、図9に図解した回路と実質
的に同じである。
例における問題を改善している。本発明のビタビ復号器
の第2実施例を述べる。図11は第2実施例のビタビ復
号器100Aの構成図である。ビタビ復号器100A
は、図5に図解したビタビ復号器100と同様、ブラン
チ・メトリック計算回路(BMC)110、メトリック
記憶および圧縮回路(MM1)130A、メトリックの
加算・比較・選択回路(ACS)150、および、パス
・メモリー回路(PM)170,172,174,17
6を有する。図5に図解したビタビ復号器100と図1
1に図解したビタビ復号器100Aを比較すると、メト
リック記憶および圧縮回路(MM)130Aが異なる。
ブランチ・メトリック計算回路(BMC)110、メト
リックの加算・比較・選択回路(ACS)150、およ
び、パス・メモリー回路(PM)170,172,17
4,176は、図6、図7、図9に図解した回路と実質
的に同じである。
【0062】図12は図11に図解したメトリック記憶
および圧縮回路(MM1)130Aの回路構成を示す図
である。図12に図解したメトリック記憶および圧縮回
路(MM)130Aと、図8に図解したメトリック記憶
回路(MM)130とを比較すると、メトリック記憶回
路(MM)130Aは、3個のD型フリップフロップ1
32〜134と、3個の減算回路135〜137から構
成されており、図8のD型フリップフロップ131が削
除され、3個の減算回路135〜137が付加されてい
る。図8のメトリック記憶回路(MM)130におい
て、メトリックL0〔0:7〕〜L3〔0:7〕をその
まま、D型フリップフロップ131〜134でラッチし
て次の計算に用いると、上述したように、負の数がどん
どん大きくなってオーバー・フローする。この問題を解
決するため、図12に示したメトリック記憶および圧縮
回路(MM)130Aでは、減算回路(<C=A−B
>)135〜137でMn=Ln−L0(nは1〜3)
という演算をしてから、D型フリップフロップ132〜
134でラッチし、M0〔0:7〕〜M3〔0:7〕と
して出力している。明らかなように、常に、M0=0と
なるので、図7に示したメトリックの加算・比較・選択
回路(ACS)150における、M0+BM0,M0+
BM2を行なう加算器152,158を省略できる。
および圧縮回路(MM1)130Aの回路構成を示す図
である。図12に図解したメトリック記憶および圧縮回
路(MM)130Aと、図8に図解したメトリック記憶
回路(MM)130とを比較すると、メトリック記憶回
路(MM)130Aは、3個のD型フリップフロップ1
32〜134と、3個の減算回路135〜137から構
成されており、図8のD型フリップフロップ131が削
除され、3個の減算回路135〜137が付加されてい
る。図8のメトリック記憶回路(MM)130におい
て、メトリックL0〔0:7〕〜L3〔0:7〕をその
まま、D型フリップフロップ131〜134でラッチし
て次の計算に用いると、上述したように、負の数がどん
どん大きくなってオーバー・フローする。この問題を解
決するため、図12に示したメトリック記憶および圧縮
回路(MM)130Aでは、減算回路(<C=A−B
>)135〜137でMn=Ln−L0(nは1〜3)
という演算をしてから、D型フリップフロップ132〜
134でラッチし、M0〔0:7〕〜M3〔0:7〕と
して出力している。明らかなように、常に、M0=0と
なるので、図7に示したメトリックの加算・比較・選択
回路(ACS)150における、M0+BM0,M0+
BM2を行なう加算器152,158を省略できる。
【0063】図13は第2実施例の効果を示すグラフで
ある。図10に図解したように、第1実施例においては
単調減少して−6.1×10+3まで達したメトリック
が、本実施例では、図13に図解したように、メトリッ
クが+4.5〜−4.0程度の範囲に収まっていて、オ
ーバー・フローしなくなっていることが判る。すなわ
ち、図12に示したメトリック記憶および圧縮回路(M
M)130Aにおける減算回路(<C=A−B>)13
5〜137でMn=Ln−L0(nは1〜3)という減
算をしてオーバーフローを防止している。
ある。図10に図解したように、第1実施例においては
単調減少して−6.1×10+3まで達したメトリック
が、本実施例では、図13に図解したように、メトリッ
クが+4.5〜−4.0程度の範囲に収まっていて、オ
ーバー・フローしなくなっていることが判る。すなわ
ち、図12に示したメトリック記憶および圧縮回路(M
M)130Aにおける減算回路(<C=A−B>)13
5〜137でMn=Ln−L0(nは1〜3)という減
算をしてオーバーフローを防止している。
【0064】第2実施例の変形例 第2実施例では、メトリックL0をメトリックL0〜L
3から差し引きことにしているが、L1,L2,L3の
いずれかを用いてL0〜L3から差し引いても構わな
い。また、L0〜L3の平均値を計算してL0〜L3か
ら差し引いても良い。ただし、この場合、平均値を計算
するためには加算器が必要になるので、回路構成が幾分
複雑になるとともに、動作可能クロック周波数が遅くな
るという不利益がある。しかしながら、上記いずれの場
合も、オーバーフローを防止できる。
3から差し引きことにしているが、L1,L2,L3の
いずれかを用いてL0〜L3から差し引いても構わな
い。また、L0〜L3の平均値を計算してL0〜L3か
ら差し引いても良い。ただし、この場合、平均値を計算
するためには加算器が必要になるので、回路構成が幾分
複雑になるとともに、動作可能クロック周波数が遅くな
るという不利益がある。しかしながら、上記いずれの場
合も、オーバーフローを防止できる。
【0065】第3実施例 上述したビタビ復号器が適用されるディジタル・マス・
ストレージ装置においては、高速化の要求が強くなって
いる。ビタビ復号器の高速回路化を実現するときに問題
になるのは、メトリックの加算・比較・選択回路(AC
S)150におけるループであり、下記の演算を1クロ
ック以内に行なわなければならない。
ストレージ装置においては、高速化の要求が強くなって
いる。ビタビ復号器の高速回路化を実現するときに問題
になるのは、メトリックの加算・比較・選択回路(AC
S)150におけるループであり、下記の演算を1クロ
ック以内に行なわなければならない。
【0066】加算→比較→選択→記憶
【0067】第2実施例を適用した場合、下記の演算を
1を1クロック以内に行なわなければならない。
1を1クロック以内に行なわなければならない。
【0068】加算→比較→選択→減算→記憶
【0069】第2実施例のメトリック記憶および圧縮回
路(MM)130Aに減算回路135〜137による減
算処理が挿入された分だけ、確実に動作可能クロック周
波数が遅くなる。第3実施例は上述した不具合を解決す
る。図14は第2実施例のビタビ復号器100Bの構成
図である。ビタビ復号器100Bは、図5に図解したビ
タビ復号器100と同様、ブランチ・メトリック計算回
路(BMC)110、メトリック記憶および圧縮回路
(MM2)130B、メトリックの加算・比較・選択回
路(ACS)150、および、パス・メモリー回路(P
M)170,172,174,176を有する。図5に
図解したビタビ復号器100と図14に図解したビタビ
復号器100Bを比較すると、メトリック記憶および圧
縮回路(MM2)130Bが異なる。ブランチ・メトリ
ック計算回路(BMC)110、メトリックの加算・比
較・選択回路(ACS)150、および、パス・メモリ
ー回路(PM)170,172,174,176は図
6、図7、図9に図解した回路と実施的に同じである。
路(MM)130Aに減算回路135〜137による減
算処理が挿入された分だけ、確実に動作可能クロック周
波数が遅くなる。第3実施例は上述した不具合を解決す
る。図14は第2実施例のビタビ復号器100Bの構成
図である。ビタビ復号器100Bは、図5に図解したビ
タビ復号器100と同様、ブランチ・メトリック計算回
路(BMC)110、メトリック記憶および圧縮回路
(MM2)130B、メトリックの加算・比較・選択回
路(ACS)150、および、パス・メモリー回路(P
M)170,172,174,176を有する。図5に
図解したビタビ復号器100と図14に図解したビタビ
復号器100Bを比較すると、メトリック記憶および圧
縮回路(MM2)130Bが異なる。ブランチ・メトリ
ック計算回路(BMC)110、メトリックの加算・比
較・選択回路(ACS)150、および、パス・メモリ
ー回路(PM)170,172,174,176は図
6、図7、図9に図解した回路と実施的に同じである。
【0070】図15は図14に図解した第3実施例のビ
タビ復号器100Bにおけるメトリック記憶回路(MM
2)130Bの回路構成を示す図である。メトリック記
憶および圧縮回路(MM2)130Bは、D型フリップ
フロップ141〜144、除算(割り算)回路145、
減算器146〜149、および、図8に図解したと同様
のD型フリップフロップ131〜134を有している。
メトリックの加算・比較・選択回路(ACS)150で
選択された最新のメトリックL0〔0:7〕〜L3
〔0:7〕は、そのままD型フリップフロップ141〜
144でラッチされて、規格化メトリックM0〔0:
7〕〜M3〔0:7〕として出力される。除算(割り
算)回路145でメトリックM0〔0:7〕のみが1/
2される。この除算(割り算)回路145は、メトリッ
クM0〔0:7〕を1/2にするから、実際は、シフト
レジスタで実現されており、割り算は行わない。減算回
路146〜149で除算(割り算)回路145において
1/2にされたメトリックM0〔0:7〕が最新のブラ
ンチ・メトリックBM0〜BM3〔0:7〕から差し引
かれて、そのブランチ・メトリックがD型フリップフロ
ップ131〜134で保持された後、正規化されたブラ
ンチ・メトリックNBM0〜NBM3〔0:7〕が出力
される。以上のとおり、メトリックを正規化するための
演算はメトリックの加算・比較・選択回路(ACS)1
50の演算処理ループの外に出ることになり、下記の演
算を1クロック以内に行なえば良い。
タビ復号器100Bにおけるメトリック記憶回路(MM
2)130Bの回路構成を示す図である。メトリック記
憶および圧縮回路(MM2)130Bは、D型フリップ
フロップ141〜144、除算(割り算)回路145、
減算器146〜149、および、図8に図解したと同様
のD型フリップフロップ131〜134を有している。
メトリックの加算・比較・選択回路(ACS)150で
選択された最新のメトリックL0〔0:7〕〜L3
〔0:7〕は、そのままD型フリップフロップ141〜
144でラッチされて、規格化メトリックM0〔0:
7〕〜M3〔0:7〕として出力される。除算(割り
算)回路145でメトリックM0〔0:7〕のみが1/
2される。この除算(割り算)回路145は、メトリッ
クM0〔0:7〕を1/2にするから、実際は、シフト
レジスタで実現されており、割り算は行わない。減算回
路146〜149で除算(割り算)回路145において
1/2にされたメトリックM0〔0:7〕が最新のブラ
ンチ・メトリックBM0〜BM3〔0:7〕から差し引
かれて、そのブランチ・メトリックがD型フリップフロ
ップ131〜134で保持された後、正規化されたブラ
ンチ・メトリックNBM0〜NBM3〔0:7〕が出力
される。以上のとおり、メトリックを正規化するための
演算はメトリックの加算・比較・選択回路(ACS)1
50の演算処理ループの外に出ることになり、下記の演
算を1クロック以内に行なえば良い。
【0071】加算→比較→選択→記憶
【0072】その結果、第3実施例のビタビ復号器10
0Bは、第2実施例のメトリック記憶および圧縮回路
(MM1)130を適用した場合に比べて、高速動作が
可能になる。すなわち、第3実施例のビタビ復号器10
0Bはは高速動作が可能なビタビ復号器である。第3実
施例において、重要なのは、除算回路145において1
/2されたメトリックM0を、減算器146〜149で
BM0〜BM3から差し引くところである。このメトリ
ック制御を行う減算器146〜149では、第2実施例
のビタビ復号器100Aに比べて、メトリックを正規化
する演算が1クロックだけ遅れて行なわれることになる
ので、無駄時間が大きくなる。したがって、M0〔0:
7〕を直接、ブランチ・メトリックBM0〜BM3
〔0:7〕から差し引いた場合には、ループ・ゲインが
大きすぎて位相余裕が無くなりメトリックが発散するこ
とがある。この現象を図16に示す。図16を参照する
とメトリックが収束せずに、徐々に大きくなっていく様
子がわかる。もっと長い時間が経てばメトリックは発散
するので、実際の回路では確実にオーバー・フローする
ことになる。したがって、ブランチ・メトリックBM0
〜BM3から差し引くメトリックM0は1よりも小さい
適当な値を掛け合わされたものでなければならない。任
意の1よりも小さい値を用いると乗算回路が必要になる
ので、メトリック制御回路におけるループが、下記処理
になる。
0Bは、第2実施例のメトリック記憶および圧縮回路
(MM1)130を適用した場合に比べて、高速動作が
可能になる。すなわち、第3実施例のビタビ復号器10
0Bはは高速動作が可能なビタビ復号器である。第3実
施例において、重要なのは、除算回路145において1
/2されたメトリックM0を、減算器146〜149で
BM0〜BM3から差し引くところである。このメトリ
ック制御を行う減算器146〜149では、第2実施例
のビタビ復号器100Aに比べて、メトリックを正規化
する演算が1クロックだけ遅れて行なわれることになる
ので、無駄時間が大きくなる。したがって、M0〔0:
7〕を直接、ブランチ・メトリックBM0〜BM3
〔0:7〕から差し引いた場合には、ループ・ゲインが
大きすぎて位相余裕が無くなりメトリックが発散するこ
とがある。この現象を図16に示す。図16を参照する
とメトリックが収束せずに、徐々に大きくなっていく様
子がわかる。もっと長い時間が経てばメトリックは発散
するので、実際の回路では確実にオーバー・フローする
ことになる。したがって、ブランチ・メトリックBM0
〜BM3から差し引くメトリックM0は1よりも小さい
適当な値を掛け合わされたものでなければならない。任
意の1よりも小さい値を用いると乗算回路が必要になる
ので、メトリック制御回路におけるループが、下記処理
になる。
【0073】掛け算→減算→記憶
【0074】この処理方法では、メトリックの加算・比
較・選択回路(ACS)150のループ処理時間よりも
動作可能クロック周波数が遅くなる。これに対して、第
3実施例においては、除算回路145は実際はシフトレ
ジスタで構成され、1/2にする演算は1ビットだけシ
フトした値を用いるだけなので、演算に必要な時間は非
常に短く、上述したメトリック制御処理におけるループ
は、下記のごとくなる。
較・選択回路(ACS)150のループ処理時間よりも
動作可能クロック周波数が遅くなる。これに対して、第
3実施例においては、除算回路145は実際はシフトレ
ジスタで構成され、1/2にする演算は1ビットだけシ
フトした値を用いるだけなので、演算に必要な時間は非
常に短く、上述したメトリック制御処理におけるループ
は、下記のごとくなる。
【0075】減算→記憶
【0076】この処理から明瞭なように、ビタビ復号器
100Bにおいては、メトリックの加算・比較・選択回
路(ACS)150のループ処理時間よりも確実に早く
動作する。メトリックM0を1/2してからブランチ・
メトリックBM0〜BM3から差し引いた場合のメトリ
ックを図17に示す。図17において、メトリックは−
4.5〜+2.5程度の範囲に納まっており、オーバー
・フローしないとともに、メトリックの加算・比較・選
択回路(ACS)150におけるループ処理回数が必要
最小限となる。
100Bにおいては、メトリックの加算・比較・選択回
路(ACS)150のループ処理時間よりも確実に早く
動作する。メトリックM0を1/2してからブランチ・
メトリックBM0〜BM3から差し引いた場合のメトリ
ックを図17に示す。図17において、メトリックは−
4.5〜+2.5程度の範囲に納まっており、オーバー
・フローしないとともに、メトリックの加算・比較・選
択回路(ACS)150におけるループ処理回数が必要
最小限となる。
【0077】第3実施例の第1変形例 第3実施例では、もっとも簡単で効果が大きいメトリッ
クM0を1/2してからブランチ・メトリックBM0〜
BM3を差し引く方法について例示したが、メトリック
M0でなくてメトリックM1,M2,M3のいずれかを
1/2にして、このように1/2にしたメトリックから
ブランチ・メトリックBM0〜BM3を減じてもよい。
クM0を1/2してからブランチ・メトリックBM0〜
BM3を差し引く方法について例示したが、メトリック
M0でなくてメトリックM1,M2,M3のいずれかを
1/2にして、このように1/2にしたメトリックから
ブランチ・メトリックBM0〜BM3を減じてもよい。
【0078】第3実施例の第2変形例 また、メトリックM0〜M3の平均値を1/2してから
BM0〜BM3から差し引くことにしても良い。ただ
し、この場合、メトリックM0〜M3の平均値を算出す
るのに加算回路が必要になる。
BM0〜BM3から差し引くことにしても良い。ただ
し、この場合、メトリックM0〜M3の平均値を算出す
るのに加算回路が必要になる。
【0079】第3実施例の第3変形例 なお、必ずしもメトリックM0を1/2にする必要はな
く、任意の1以下の数値を掛けてもも良い。ただし、そ
の場合、除算回路145がシフトレジスタではなく、実
際に除算を行う回路となる。
く、任意の1以下の数値を掛けてもも良い。ただし、そ
の場合、除算回路145がシフトレジスタではなく、実
際に除算を行う回路となる。
【0080】第3実施例の第4変形例 図18は、図15に図解したメトリック記憶および圧縮
回路(MM)130Bの変形回路図である。図18に図
解したメトリック記憶および圧縮回路(MM)130
B’は、除算回路(シフトレジスタ)145の後段に、
メトリックM0を1/2にした後、定数γを減じる減算
回路145Aを付加したものである。たとえば、定数γ
=0.4とすれば、除算回路145と減算回路145A
とで、メトリックM0の1/2−0.4という演算をし
たことになる。したがって、除算回路145をシフトレ
ジスタで実現して、除算回路または乗算回路を用いず
に、メトリックM0の半分以外のメトリックからブラン
チ・メトリックを減じることも可能になる。図18に図
解したメトリック記憶および圧縮回路(MM)130
B’において、γ=0.4にした場合のメトリックの変
動を図19に示す。図19に示したメトリックは+3.
5〜=3.0の範囲に収まっている。ここで、注目すべ
きは、+側のメトリックの変動と−側のメトリックの変
動がほぼ同じであることである。このことは、必要ビッ
ト数が+側と−側とがほぼ同じあり、図17のメトリッ
クの変動より変動幅が小さいから、ビット数がより少な
くできるという利点がある。
回路(MM)130Bの変形回路図である。図18に図
解したメトリック記憶および圧縮回路(MM)130
B’は、除算回路(シフトレジスタ)145の後段に、
メトリックM0を1/2にした後、定数γを減じる減算
回路145Aを付加したものである。たとえば、定数γ
=0.4とすれば、除算回路145と減算回路145A
とで、メトリックM0の1/2−0.4という演算をし
たことになる。したがって、除算回路145をシフトレ
ジスタで実現して、除算回路または乗算回路を用いず
に、メトリックM0の半分以外のメトリックからブラン
チ・メトリックを減じることも可能になる。図18に図
解したメトリック記憶および圧縮回路(MM)130
B’において、γ=0.4にした場合のメトリックの変
動を図19に示す。図19に示したメトリックは+3.
5〜=3.0の範囲に収まっている。ここで、注目すべ
きは、+側のメトリックの変動と−側のメトリックの変
動がほぼ同じであることである。このことは、必要ビッ
ト数が+側と−側とがほぼ同じあり、図17のメトリッ
クの変動より変動幅が小さいから、ビット数がより少な
くできるという利点がある。
【0081】第3実施例の第5変形例 第3実施例において、メトリック制御処理は1クロック
以内で処理を終えないといけないわけではなく、数クロ
ック前のメトリックM0〜M3を用いて制御しても良
い。但し、この場合には無駄時間が大きくなるので、メ
トリック制御処理のループ・ゲインはもっと小さくする
必要がある。
以内で処理を終えないといけないわけではなく、数クロ
ック前のメトリックM0〜M3を用いて制御しても良
い。但し、この場合には無駄時間が大きくなるので、メ
トリック制御処理のループ・ゲインはもっと小さくする
必要がある。
【0082】以上、PR(0.5,1,0.5)を等化
特性とする4値4状態のビタビ復号を中心に述べたが、
PR(1,1)を等化特性とする3値4状態のビタビ復
号についても上記同様である。
特性とする4値4状態のビタビ復号を中心に述べたが、
PR(1,1)を等化特性とする3値4状態のビタビ復
号についても上記同様である。
【0083】
【発明の効果】本発明によれば、ビタビ復号器における
メトリックを正規化することにより、メトリックが単調
減少してオーバー・フローすることが防止でき、有限な
ビット長でビタビ復号器の回路化が実現できる。また、
本発明のビタビ復号器においてはメトリックの加算・比
較・選択回路(ACS)における加算回路を数個を削除
できる。
メトリックを正規化することにより、メトリックが単調
減少してオーバー・フローすることが防止でき、有限な
ビット長でビタビ復号器の回路化が実現できる。また、
本発明のビタビ復号器においてはメトリックの加算・比
較・選択回路(ACS)における加算回路を数個を削除
できる。
【0084】また本発明によれば、メトリックの加算・
比較・選択回路(ACS)における帰還ループを少なく
し、高速動作が可能になる。この場合、メトリックのオ
ーバー・フローを避けることができる。
比較・選択回路(ACS)における帰還ループを少なく
し、高速動作が可能になる。この場合、メトリックのオ
ーバー・フローを避けることができる。
【図1】図1(A)〜図1(C)はそれぞれ、3値識別
を行う場合における、PR(1,1)の等化特性の振幅
特性、単位パルス応答特性、アイ・パターンを示すグラ
フである。
を行う場合における、PR(1,1)の等化特性の振幅
特性、単位パルス応答特性、アイ・パターンを示すグラ
フである。
【図2】図2(A)〜図2(C)はそれぞれ、2値識別
または4値識別を行う場合における、PR(0.5,
1,0.5)の等化特性の振幅特性、単位パルス応答特
性、アイ・パターンを示すグラフである。
または4値識別を行う場合における、PR(0.5,
1,0.5)の等化特性の振幅特性、単位パルス応答特
性、アイ・パターンを示すグラフである。
【図3】図3(A)、(B)はPR(1,1)を等化特
性とする3値4状態のビタビ復号の状態推移図とトレリ
ス線図である。
性とする3値4状態のビタビ復号の状態推移図とトレリ
ス線図である。
【図4】図4(A)、(B)はPR(0.5,1,0.
5)を等化特性とする4値4状態のビタビ復号の状態推
移図とトレリス線図である。
5)を等化特性とする4値4状態のビタビ復号の状態推
移図とトレリス線図である。
【図5】図5は本発明の第1実施例としての4値4状態
ビタビ復号器の全体ブロック図である。
ビタビ復号器の全体ブロック図である。
【図6】図6は図5に示したブランチ・メトリック計算
回路(BMC)の回路構成図である。
回路(BMC)の回路構成図である。
【図7】図7は図5に示したメトリックの加算・比較・
選択回路(ACS)のブロック図である。
選択回路(ACS)のブロック図である。
【図8】図8は図5に示したメトリック記憶回路(M
M)の回路図である。
M)の回路図である。
【図9】図9は図5に示したパス・メモリー回路(P
M)の回路構成図である。
M)の回路構成図である。
【図10】図10は図5に図解したビタビ復号器におい
てPR(0.5,1.0.5)に等化した再生信号に対
して4値4状態ビタビ復号を適用したときのメトリック
の変化の様子を示すグラフである。
てPR(0.5,1.0.5)に等化した再生信号に対
して4値4状態ビタビ復号を適用したときのメトリック
の変化の様子を示すグラフである。
【図11】図11は本発明の第2実施例のビタビ復号器
の構成図である。
の構成図である。
【図12】図12は図11に図解したビタビ復号器にお
けるメトリック記憶回路(MM1)回路構成を示す図で
ある。
けるメトリック記憶回路(MM1)回路構成を示す図で
ある。
【図13】図13は本発明の第2実施例の効果を示すグ
ラフである。
ラフである。
【図14】図14は第3実施例のメトリック記憶回路
(MM2)の回路構成を示す図である。
(MM2)の回路構成を示す図である。
【図15】図14は第3実施例のメトリック記憶回路
(MM2)の回路構成を示す図である。
(MM2)の回路構成を示す図である。
【図16】図16はメトリック制御をしない場合のメト
リックの変動を示すグラフである。
リックの変動を示すグラフである。
【図17】図17は図15のメトリック記憶および圧縮
回路を用いた時のメトリックの変動を示すグラフであ
る。
回路を用いた時のメトリックの変動を示すグラフであ
る。
【図18】図18は図15に図解したメトリック記憶お
よび圧縮回路(MM)の変形回路図である。
よび圧縮回路(MM)の変形回路図である。
【図19】図19は図18のメトリック記憶および圧縮
回路を用いた時のメトリックの変動を示すグラフであ
る。
回路を用いた時のメトリックの変動を示すグラフであ
る。
100,100A,100B・・ビタビ復号器 110・・ブランチ・メトリック計算回路(BMC) 130・・メトリック記憶回路(MM) 150・・メトリックの加算・比較・選択回路(AC
S) 170,172,174,176・・パス・メモリー回
路(PM)
S) 170,172,174,176・・パス・メモリー回
路(PM)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−180608(JP,A) 特開 平8−8763(JP,A) 特開 平7−264079(JP,A) 特開 平7−66736(JP,A) 特開 平7−66735(JP,A) 特開 平6−338914(JP,A) 特開 平6−338913(JP,A) 特開 平6−334692(JP,A) 特開 平6−268531(JP,A) 特開 平5−211447(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03M 13/00 G11B 20/00 H04L 25/00 H04L 1/00
Claims (2)
- 【請求項1】ブランチ・メトリック計算回路(BMC)
と、前記ブランチ・メトリック計算回路から出力された各状
態のブランチ・メトリックと過去のメトリックを加算す
る加算器と、加算器の出力を比較して最も尤度の大きい
メトリックを選択する比較・選択器と、メトリックを記
憶する保持回路とを有する、メトリックの 加算・比較・
選択回路(ACS)と、前記メトリックの加算・比較・選択回路で選択された最
新のメトリックを保持し、規格化メトリックを出力す
る、メトリック記憶・規格化回路と、 前記加算・比較・選択回路(ACS)の比較回路の選択
信号に応じて複数の状態のパスを保持する パス・メモリ
ー回路(PM)と を有し、PR(A,A)を等化特性とする3値4状態の
ビタビ復号またはPR(A,2A,A)を等化特性とす
る4値4状態のビタビ復号などの多値多状態ビタビ復号
に適したビタビ復号器であって、 前記メトリック記憶・規格化回路は、 前記加算・比較・選択回路(ACS)から出力された最
新のメトリックを保持する保持回路と、 該保持回路に保持されたメトリックを1/2にする回路
と、 該1/2にされたメトリックから前記最新のブランメト
リックを減じる減算回路と を有し、メトリックの記憶および規格化を行う、 ことを特徴とする、ビタビ復号器。 - 【請求項2】前記メトリックを1/2にする回路の後段
に、所定の定数を減じる減算回路をさらに設けたことを
特徴とする、 請求項1または2記載のビタビ復号器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30778796A JP3318643B2 (ja) | 1996-11-19 | 1996-11-19 | ビタビ復号器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30778796A JP3318643B2 (ja) | 1996-11-19 | 1996-11-19 | ビタビ復号器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10150371A JPH10150371A (ja) | 1998-06-02 |
JP3318643B2 true JP3318643B2 (ja) | 2002-08-26 |
Family
ID=17973253
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30778796A Expired - Fee Related JP3318643B2 (ja) | 1996-11-19 | 1996-11-19 | ビタビ復号器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3318643B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7430084B2 (en) | 2004-12-03 | 2008-09-30 | International Business Machines Corporation | Magnetic tape read channel signal values developed employing intermediate bits of the path memory of a PRML viterbi detector |
-
1996
- 1996-11-19 JP JP30778796A patent/JP3318643B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10150371A (ja) | 1998-06-02 |
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