JP3316464B2 - ブレージングペースト - Google Patents
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Description
SUSなどの同種または異種金属のろう付けに用いるブ
レージングペーストに関し、特に、ろう材をろう付け部
に塗布するに必要な有機バインダおよび溶剤を適切に選
択してなるブレージングペーストに関するものである。
〜7%のPを含む銅合金が安価で、フラックスを使用し
ないでろう付けできるが、融点が800〜900℃と高
く、そのため母材が軟化するという問題がある。すなわ
ち、銅または銅合金のろう付け、特に析出硬化型の耐熱
銅合金、固溶体型並びに両者混合型の耐熱銅合金の多く
は500℃程度より軟化が始まり、700℃以上の加熱
では、いずれも耐熱特性が急激に低下する。そこで、高
価な銀を5〜7%さらに加えて融点を下げるようにした
りん銅ろうが使用されているが、このろう材も融点が7
20〜820℃程度で比較的高い。これらは、線状,棒
状あるいは板状で使用されている。
で、粉末状のろう材となる。この低融点ろう材の使用例
が特開平9−70686号公報に開示されている。これ
に記載のろう材は、重量にして6〜15%のSn,5〜
7%のNiおよび5〜8%のPを含み、残部がCuから
なる組成を有し、溶融温度は620〜650℃と低融点
である。この組成のろう材を、アトマイズ法で金属粉末
とし、これに、ポリブデン,グリセリン,流動パラフィ
ン,鉱油等をバインダとして用い、ペースト化してい
る。
らなる例えば板状の芯材に塗布し、熱処理を施して、芯
材の表面にろう材からなる皮材を形成したブレージング
シートが記載されている。
銅合金、ニッケル合金等の金属粉末と、カルボキシル基
を有する水溶性高分子化合物および水を必須成分とす
る、ろう付け用金属ペースト組成物が提案されている
(特開昭56−154296号公報)。
開平9−70686号公報に開示されたろう材ペースト
は、バインダとしてポリブデン,グリセリン,流動パラ
フィン,鉱油等が使用されており、H2:16%,N2:
84%の雰囲気炉中で温度を上げていくと、図6に示し
たように、それらは500℃付近までに完全に熱分解し
て揮発するので、炭化物の残渣はないが、前記バインダ
は、揮発するまで液状を維持するため、平板表面への塗
布は特に問題とはならないものの、このペーストを垂直
面に塗布してろう付け温度に加熱した場合、ろうが溶融
するまでに流下してしまい、実質的にろう付けできない
という問題があった。
記載されたろう付け用金属ペースト組成物は、金属粉末
の溶融温度は750〜1100℃と高温であり、かつ、
図7に示したような、水の蒸発およびバインダの熱分
解、揮発の温度プロファイルを有するため、前記雰囲気
炉で、700℃で数分間加熱した結果、炭化物の残渣が
顕著に残存する。
に鑑み、以下の課題を解決しようとするものである。
や銀ろうは、板状,棒状,線状等に加工できるが、ろう
付け温度が720℃以上と高温であるため、母材である
耐熱銅合金が軟化する。このため、700℃以下でろう
付け可能なブレージングペーストを提供することであ
る。
鉄のろう付けは高価なニッケル合金や銀ろうが使用され
ているが、これを安価な錫ベースで脆い化合物ができな
い低Ni,低Pの低融点ブレージングペーストを提供す
ることである。
ーストに適した加熱温度が500〜700℃の範囲でバ
インダが熱分解して揮発し、炭化物等の残渣のないブレ
ージングペーストを提供することである。
ストを垂直面に塗布し、一定時間放置して乾燥したろう
材を加熱しても、ろう材が母材表面に焼き付き、ろう材
が溶融するまで、重力によって流れ落ちないブレージン
グペーストを提供することである。
び有機溶剤を、アトマイズ法で10〜200μmの金属
粉末ろう材と単純に混合した場合においても、有機物と
ろう材の比重差により保存中に分離しないブレージング
ペーストを提供することである。
ージングペーストを塗布し、この上に接合しようとする
接合母材を重ね合わせてろう材を閉じ込めた状態で、5
00〜700℃の範囲でろう材の液相温度より数十度高
く加熱し、急冷却しても、ろう材部に炭化物やボイドの
巻き込みがないブレージングペーストを提供することで
ある。
レージングペーストを塗布したとき、塗布後数分以内に
バーナーで加熱できるように、速やかに乾燥するブレー
ジングペーストを提供することである。
面にブレージングペーストを塗布した後この上に接合し
ようとする接合母材を重ね合わせて接合する場合、塗布
後数十分間は乾燥しないタイプのブレージングペースト
を提供することである。
熱中に人体に有害な物質を含まず、しかも安価であり、
長期の保存ができるブレージングペースを提供すること
を目的とする。
の、本発明の第1のブレージングペーストは、重量が2
〜11%のP,0.9〜10%のNiおよび4〜26%
のSnを含み、残部がCuからなる合金粉末の100重
量部と、α,α−2置換ビニルモノマーの一方のα置換
基がメチル基である化合物の単一重合若しくは共重合に
よって得られる重量平均分子量が10,000〜20
0,000である高分子重合体を0.5〜20重量部
と、沸点が250℃以下でかつ芳香族基を含まない有機
溶剤を5〜20重量部とを混合分散してなることを特徴
とするものである。
ろう材は、600〜650℃と低融点を有するので、銅
および銅合金の接合において、銅の酸化物をりんの還元
作用により無フラックスで接合することができる。特
に、耐熱銅合金の接合において、母材の軟化温度以下で
ろう付けできる特徴を有する。
は、塗布後、常温・数分で溶剤が揮発して乾燥する比較
的即乾性を有するので、ガスバーナーによる加熱の自動
ろう付けも可能であり、また、炉中ろう付け用タイプと
しては、ワークの大きさや構造により、塗布後常温で数
分〜数十分と乾燥条件に合わせたブレージングペースト
も調製可能で、しかも、ブレージングペーストの流動に
より均一な塗膜厚さになって、垂直面に塗布して乾燥
後、加熱しても、ろう材が溶融するまで流れ落ちること
はない。さらに、図4に示したように、500℃付近ま
でにバインダは完全に熱分解して揮発するので、ボイド
や炭化物残渣のない強固な接合が得られる。
トは、上記第1のブレージングペースト100重量部
に、グリセリン=トリ12−ヒドロキシステアラートを
0.5〜5重量部添加してなることを特徴とするもので
ある。
性を有するのに対し、上記添加物を加えることにより、
塗布後、常温で数時間、所定の粘性を保持することがで
きる。したがって、印刷による厚さ均一な膜のみでな
く、アプリケーターやヘラ状の塗布治具を用いて不均一
に塗布しても、母材に塗布後、被接合母材を重ね合わせ
れば、接合母材に対する確実な拡散層の形成と強固な接
合を得ることができる。さらには、ペーストの長期保存
安定性が確保される。また、溶剤およびバインダは、図
5に示したような、蒸発および熱分解、揮発の温度プロ
ファイルを有するため、ボイドや炭化物残渣のない接合
を得ることができる。
トは、重量が0.3〜3%のP,2〜4.5%のNiお
よび4〜20%のCuを含み、残部がSnからなる合金
粉末の100重量部と、α,α−2置換ビニルモノマー
の一方のα置換基がメチル基である化合物の単一重合若
しくは共重合によって得られる重量平均分子量が10,
000〜200,000である高分子重合体を0.5〜
20重量部と、沸点が250℃以下でかつ芳香族基を含
まない有機溶剤を5〜20重量部とを混合分散してなる
ことを特徴とするものである。
ろう材は、溶融温度が450〜600℃と低融点を有す
る。上記構成のブレージングペーストは、銅または銅合
金、並びにステンレスや鉄系の同種または異種金属間
で、NiP,SnP,FePなどのもろい化合物を生成
することなく、真空や還元性雰囲気炉で、ボイドや炭化
物残渣のない強固なろう付けができる。
ストは、上記第3のブレージングペースト100重量部
に、グリセリン=トリ12−ヒドロキシステアラートを
0.5〜5重量部添加してなることを特徴とするもので
ある。
るのに対し、上記添加物を加えることにより、長時間、
所定の粘性を保持するとともに、ペーストの長期保存安
定性が確保されることは第2のブレージングペーストと
同様である。
として、鋭意研究を行った結果、α,α−2置換ビニル
モノマーの一方のα置換基がメチル基である化合物の単
一重合若しくは共重合によって得られる重量平均分子量
が10,000〜200,000である高分子重合体が
有効であることが明らかになった。
α,α−2置換ビニルモノマーの一方のα置換基がメチ
ル基以外の化合物を使用して得られる高分子重合体で
は、ろう付け時に炭化物が生成してしまうため、本発明
では使用しない。
ミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂等の縮合系高分子
化合物のすべてにおいても、ろう付け時に炭化物の生成
が確認されており、使用することはできない。
置換基がメチル基である化合物としては、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、
メタクリル酸ノルマルブチル、メタクリル酸イソブチ
ル、メタクリル酸ターシャリーブチル、メタクリル酸2
−エチルヘキシル、メタクリル酸ノルマルオクチル、メ
タクリル酸イソオクチル、メタクリル酸イソデシル、メ
タクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロ
キシプロピル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸
イソブチレンなどが例示される。
α−2置換ビニルモノマーの一方のα置換基がメチル基
である化合物を、団塊重合、溶液重合または懸濁重合な
どの公知の重合法により、ラジカル重合またはイオン重
合させることによって得られる。
000未満であれば、ろう材を母材に保持する能力が低
下してしまい、使用することができない。一方、重量平
均分子量が200,000を超える重合体であっては、
ろう付け時に少なからず炭化物が生成する傾向にある。
よって、重合体の重量平均分子量は10,000〜20
0,000にすることが好ましい。
ミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン標
準検体換算値で表したものである。
ろう材100重量部に対して高分子重合体0.5〜20
重量部でなくてはならない。高分子重合体の含有量が
0.5重量部未満であれば、バインダとしての能力が発
揮されず、ろう材の脱落を引き起こしてしまう。20重
量部を超えて含有した場合は、ろう付け時に高分子重合
体の分解揮発ガスが炉内から効率よく排気されないこと
が生じ易くなり、安全衛生上好ましくない。したがっ
て、バインダの含有量は、0.5〜20重量部とすべき
である。
ては、ろう材前に揮発してしまうような化合物であれば
よく、250℃以下の沸点をもつ化合物が上げられる。
しかしながら、ろう付けの条件等が変化するような場合
では、250℃以下の沸点をもつ有機溶剤においても、
ろう付け時に一部の有機溶剤がろう材やバインダ中に含
有してしまい、それがろう付けに悪影響を及ぼすことが
明らかとなった。
ト化の有機溶剤として芳香族系の化合物を使用した場合
に、ろう付け時に炭化物の生成が起こり易いことが明ら
かとなった。
ては、芳香族系でない化合物であって、沸点が250℃
以下の化合物であればよいが、初留点が100℃以上で
乾点が250℃以下の脂肪族系炭化水素混合物であるこ
とがより好ましい。
脂肪族系炭化水素以外の単一化合物で、沸点が150〜
250℃の領域にある化合物を併用することもできる。
これらの単一化合物を併用することで、母材へのレベリ
ング性も向上する。
ペーストの粘度を考慮して、ろう材100重量部に対し
て5〜50重量部が適当である。
材と混合した場合においては、有機物とろう材との比重
差が大きいため、ペースト化後の長期保存において、有
機物とろう材が分離してしまい、ペーストが使用できな
くなるということがある。この現象を回避するために
は、ペースト中にワックスを予め添加しておくことが有
効であるが、得てしてワックスはろう付け時に炭化物を
生じてしまい、ろう付けに悪影響をもたらすことがあ
る。
クスの一種であるグリセリン=トリ12−ヒドロキシス
テアラートを含有させることで、ペーストの長期保存安
定性が確保され、かつろう付けに悪影響を及ぼさないこ
とが明らかとなった。
グリセリン=トリ12−ヒドロキシステアラートが軟化
してしまい、ろう材が流れる現象を引き起こすため、そ
の添加量はペースト100重量部に対して5重量部以下
にしなければならない。
て、図面を参照しながら詳細に説明する。
Niおよび16.5%のSnを含み、残部がCuからな
る合金をガスアトマイズ法により、粒径が平均値で40
μm,Maxで100μmの合金粉末を作製した。この
合金の熱特性は、594〜618℃の半溶融範囲を有す
る。
として、重量平均分子量が110,000のポリイソブ
チレンを2重量部と、有機溶剤として、初留点159℃
−乾点193℃の脂肪族系炭化水素を10重量部とを混
合分散させてブレージングペーストを調製した。これ
は、請求項1のブレージングペーストに対応する。
ドロップ試験用のテストピース30×30×0.8tの
銅合金板上に塗布し、15%のH2,85%のN2雰囲気
の連続炉を用いて、680℃,5分間および700℃,
5分間の加熱を行った結果、前者で4倍、後者で5.4
倍の広がりを示し、表面には残渣のない良好な結果を得
た。
0×70×0.8tの銅合金板に前記ブレージングペー
ストを1mmの厚さで全面に塗布し、同一面積の銅合金
板を重ね合わせた接合試験を行った。熱処理条件は、真
空引き後、15%のH2,85%のN2雰囲気で、670
℃,10分間加熱し、次いで急冷した結果、接合部の長
手方向断面100mmにわたり、ボイドの発生は見られ
なかった。図1(b)は、その接合部組織を示した図
(顕微鏡写真に基づいた図)である。
拡散した強固な合金結合ができており、ろう材部は、炭
化物やボイドはなく、CuP,NiP等の化合物も強靱
な多元共晶組織を示している。
使用する。この合金粉末を100重量部と、バインダと
して、重量平均分子量が100,000のメタクリル酸
メチルおよびメタクリル酸ノルマルブチルの重合体を7
重量部と、有機溶剤として、初留点159℃−乾点19
3℃の脂肪族系炭化水素を5重量部,1メチル2−ピロ
リドンを7重量部およびブチルカルビトールアセテート
を3重量部と、他に添加物として、グリセリン=トリ1
2−ヒドロキシステアラートを2重量部とを混合分散さ
せてブレージングペーストを調製した。これは、請求項
2のブレージングペーストに対応する。
ドロップ試験用のテストピース30×30×0.8tの
銅合金板上に塗布し、15%のH2,85%のN2雰囲気
の連続炉を用いて、680℃,5分間および700℃,
5分間の加熱を行った結果、前者で3倍、後者で4倍の
広がりを示し、表面にはいずれも若干のSn2P,Ni3
P等の化合物残渣を生じるものの、加熱温度700℃の
場合の残渣は少量であった。
0×70×0.8tの銅合金板に前記ブレージングペー
ストを1mmの厚さに全面に塗布し、同一面積の銅合金
板を重ね合わせた接合試験を行った。熱処理条件は、真
空引き後、15%のH2,85%のN2雰囲気で、670
℃,10分間加熱し、次いで急冷した結果、接合部の長
手方向断面100mmには、目視ではボイドの確認はで
きなかったが、図2(b)の接合部組織を示した図(顕
微鏡写真に基づいた図)では、接合線上とろう合金層内
に小さなボイドが認められた。このため、重ね合わせ部
では、接合強度の低下やシール性の劣化が若干あるもの
の、毛管力を利用した滲透,拡散接合等には十分利用す
ることができる。
iおよび15%のSnを含み、残部がCuからなる合金
をガスアトマイズ法により作製した合金粉末を100重
量部と、カルボキシル基を有する高分子化合物のアクリ
ル樹脂を15重量部と、水を5重量部とを混合分散させ
てブレージングペーストを調製した。これはNiろう用
のブレージングペーストである。このブレージングペー
ストによるセシール・ドロップ試験を行った(図3
(a)参照)。
axは150μmである。熱分析特性は、495℃で変
態点を有し、固相温度585℃,液相温度625℃であ
る。
を用いて、700℃,10分間の加熱を行った結果、ろ
う材の広がりは良好であるが、初期塗布部上に黒い残渣
が認められた。また、断面の組織は、図3(b)に示し
たように、炭化物を含む多くのボイドが発生した。
がした断面は、ポーラス状で、接合強度も劣化してい
る。
とは、清浄な銅合金のテストピース(30mm×30m
m×0.8mmt)の上に、15mmφ×0.8mmに
塗布したブレージングペーストを加熱して、その濡れと
広がりを調べる試験をいう。
Niおよび4%のCuを含み、残部がSnからなる合金
をガスアトマイズ法により、粒径が平均値で45μm,
Maxで106μmの合金粉末を作製した。この合金の
熱特性は、225〜470℃の半溶融範囲を有する。
として、重量平均分子量が110,000のポリイソブ
チレンを2重量部と、有機溶剤として、初留点159℃
−乾点193℃の脂肪族系炭化水素を10重量部とを混
合分散させてブレージングペーストを調製した。これ
は、請求項3のブレージングペーストに対応する。
0×0.8tの銅合金板に1mmの厚さで全面に塗布
し、同一面積の銅合金板を重ね合わせた接合試験を行っ
た。熱処理条件は、真空中で、500℃,10分間加熱
し、次いで急冷した結果、接合部の長手方向断面100
mmにわたり、ボイドの発生は見られなかった。
母材表面に合金を作った。また、ろう材部は、炭化物や
ボイドはなく、合金接合を示した。
グペーストを、100×70×1tのSUS304板に
1mmの厚さで全面に塗布し、同一面積のSUS304
板を重ね合わせた接合試験を行った。熱処理条件は、真
空中で、700℃,10分間加熱し、次いで急冷した結
果、接合部の長手方向断面100mmにわたり、ボイド
の発生は見られなかった。
層が現われた、NiP等の化合物のない接合面であっ
た。
Niおよび4%のCuを含み、残部がSnからなる合金
をガスアトマイズ法により、粒径が平均値で45μm,
Maxで106μmの合金粉末を作製した。この合金の
熱特性は、225〜470℃の半溶融範囲を有する。
として、重量平均分子量が100,000のメタクリル
酸メチルおよびメタクリル酸ノルマルブチルの重合体を
7重量部と、有機溶剤として、初留点159℃−乾点1
93℃の脂肪族系炭化水素を5重量部,1メチル2−ピ
ロリドンを7重量部およびブチルカルビトールアセテー
トを3重量部と、他に添加物として、グリセリン=トリ
12−ヒドロキシステアラートを2重量部とを混合分散
させてブレージングペーストを調製した。これは、請求
項4のブレージングペーストに対応する。
ドロップ試験用のテストピース30×30×0.8tの
銅合金板上に塗布し、15%のH2,85%のN2雰囲気
の連続炉を用いて、600℃,5分間の加熱を行った結
果、広がりでは5倍と良好であった。また、表面に若干
の化合物残渣が現われるものの、毛管力を利用する接合
には有効であり、かつ、600℃という比較的高い加熱
温度を採用すると、接合母材表面に接合強度の大きいS
nの合金層が数十μm生成した。
てブレージングペーストを調製し、実施例1〜実施例5
および比較例1とともに、その組成、物性および総合評
価を(表1)〜(表3)に記載してある。
mの厚さに印刷塗布し、常温で10分間放置した後の表
面のタックを測定 ◎;タック感なし ○;若干のタック感あり △;タッ
ク感あり ×;脱落を伴うタック感あり ペーストの長期安定性:ブレージングペーストを1週
間常温で放置した後の状態を観察 ○;分離や増粘はなく、安定である ×;初期の状態と
異なる ろう材保持性:10mm×50mmで100μmの厚
さに印刷塗布し、塗布面を垂直に保持したまま200℃
×5分間保持した場合の、ろう材のタレ距離を測定 ○;タレなし △;5cm未満のタレあり ×;5cm
以上のタレあり ろう材広がり性:セシール・ドロップ試験による広が
りを観察 ○;3倍以上の広がり ×;3倍未満の広がり ろう付け後の残渣有無;ろう付け後の黒色残渣の発生
を観察。
ージングペーストは、次のような効果を奏する。
能であるため、母材である銅または銅合金を軟化させる
ことなく、機械的強度の高いろう付けを得ることができ
る。
るため、ろう材の溶融までに完全に熱分解して揮発す
る。したがって、ろう材を閉じ込めたろう付けでもボイ
ドや炭化物残渣のない強固な接合が得られる。
ペーストは、塗布後、短時間でガスバーナー等による加
熱での自動ろう付けも可能となる。
調整できるので、印刷の外、各種塗布方法が適用でき
る。また、長期保存が可能なペーストとすることができ
る。
も、ろう材が溶融するまで流れ落ちることがない。
鉄系の同種または異種金属間で、もろい化合物を生成す
ることなく、強固なろう付けができる。
断面と、その接合部組織の拡大図
断面と、その接合部組織の拡大図
の接合部組織の拡大図
およびバインダの蒸発および熱分解、揮発の温度プロフ
ァイルを示す図
溶剤およびバインダの蒸発および熱分解、揮発の温度プ
ロファイルを示す図
例におけるブレージングペーストを構成するバインダの
熱分解、揮発の温度プロファイルを示す図
従来例におけるブレージングペーストを構成する水およ
びバインダの蒸発および熱分解、揮発の温度プロファイ
ルを示す図
Claims (4)
- 【請求項1】 重量が2〜11%のP,0.9〜10%
のNiおよび4〜26%のSnを含み、残部がCuから
なる合金粉末の100重量部と、メタクリル酸エステル類の単一重合若しくは共重合によ
って得られる重量平均分子量が10,000〜200,
000である高分子重合体及び/又はイソブチレン の単
一重合若しくは共重合によって得られる重量平均分子量
が10,000〜200,000である高分子重合体を
0.5〜20重量部と、 沸点が250℃以下でかつ芳香族基を含まない脂肪族系
炭化水素混合物からなる有機溶剤を5〜20重量部と、 を混合分散してなることを特徴とするブレージングペー
スト。 - 【請求項2】 請求項1記載のブレージングペースト1
00重量部に、グリセリン=トリ12−ヒドロキシステ
アラートを0.5〜5重量部添加してなることを特徴と
するブレージングペースト。 - 【請求項3】 重量が0.3〜3%のP,2〜4.5%
のNiおよび4〜20%のCuを含み、残部がSnから
なる合金粉末の100重量部と、メタクリル酸エステル類の単一重合若しくは共重合によ
って得られる重量平均分子量が10,000〜200,
000である高分子重合体及び/又はイソブチレン の単
一重合若しくは共重合によって得られる重量平均分子量
が10,000〜200,000である高分子重合体を
0.5〜20重量部と、 沸点が250℃以下でかつ芳香族基を含まない脂肪族系
炭化水素混合物からなる有機溶剤を5〜20重量部と、 を混合分散してなることを特徴とするブレージングペー
スト。 - 【請求項4】 請求項3記載のブレージングペースト1
00重量部に、グリセリン=トリ12−ヒドロキシステ
アラートを0.5〜5重量部添加してなることを特徴と
するブレージングペースト。
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