JP3300155B2 - 医療用ガイドワイヤの先端部付形方法 - Google Patents
医療用ガイドワイヤの先端部付形方法Info
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- JP3300155B2 JP3300155B2 JP07657994A JP7657994A JP3300155B2 JP 3300155 B2 JP3300155 B2 JP 3300155B2 JP 07657994 A JP07657994 A JP 07657994A JP 7657994 A JP7657994 A JP 7657994A JP 3300155 B2 JP3300155 B2 JP 3300155B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、血管、尿管、
気管などにカテーテルを挿入したり、血管の動脈瘤内な
どに体内留置具を挿入したりする用途に用いられる医療
用ガイドワイヤの先端部を付形する方法に関する。
気管などにカテーテルを挿入したり、血管の動脈瘤内な
どに体内留置具を挿入したりする用途に用いられる医療
用ガイドワイヤの先端部を付形する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば心臓カテーテル検査などで
は、血管を切開することなく、経皮的にカテーテルを挿
入し、血管に造影剤などの薬剤を投与する技術が多く採
用されるようになってきた。
は、血管を切開することなく、経皮的にカテーテルを挿
入し、血管に造影剤などの薬剤を投与する技術が多く採
用されるようになってきた。
【0003】この経皮的にカテーテルを挿入する手順を
動脈穿刺を例にして図6に従って説明すると、まず、穿
刺針1で動脈2を穿刺し(a)、次いで、この穿刺針1
にガイドワイヤ3を挿通し、このガイドワイヤ3を動脈
2内に残して上記穿刺針1を抜く(b)。
動脈穿刺を例にして図6に従って説明すると、まず、穿
刺針1で動脈2を穿刺し(a)、次いで、この穿刺針1
にガイドワイヤ3を挿通し、このガイドワイヤ3を動脈
2内に残して上記穿刺針1を抜く(b)。
【0004】次いで、上記ガイドワイヤ3の外周に拡張
器4を装着し、この拡張器4の先端を上記ガイドワイヤ
3に沿って滑らせて動脈2の中へ押込む(c)。こうし
て、拡張が終了したら、上記拡張器4を抜去し(d)、
その後、カテーテル5を上記ガイドワイヤ3に沿って滑
らせて(e)、このカテーテル5を動脈2内へ挿入する
(f)。
器4を装着し、この拡張器4の先端を上記ガイドワイヤ
3に沿って滑らせて動脈2の中へ押込む(c)。こうし
て、拡張が終了したら、上記拡張器4を抜去し(d)、
その後、カテーテル5を上記ガイドワイヤ3に沿って滑
らせて(e)、このカテーテル5を動脈2内へ挿入する
(f)。
【0005】そして、上記カテーテル5が上記動脈2の
所定の位置まで挿入されたら、上記ガイドワイヤ3を抜
き、次いで、カテーテル5を介して動脈2へ造影剤など
の薬液を投与する。
所定の位置まで挿入されたら、上記ガイドワイヤ3を抜
き、次いで、カテーテル5を介して動脈2へ造影剤など
の薬液を投与する。
【0006】このように、カテーテル5の挿入に際して
は、これをガイドするガイドワイヤ3が用いられてい
る。なお、カテーテル5は、上記のような血管の検査、
治療ばかりでなく、尿管、気管などの人体のあらゆる管
状器官の検査、治療に用いられている。
は、これをガイドするガイドワイヤ3が用いられてい
る。なお、カテーテル5は、上記のような血管の検査、
治療ばかりでなく、尿管、気管などの人体のあらゆる管
状器官の検査、治療に用いられている。
【0007】上記のようなガイドワイヤとして、先端部
を次第に細くなるように形成された芯線と、この芯線の
外周の全体又は先端部のみに装着されたコイルとを有す
るものが知られている。このガイドワイヤは、芯線によ
って操作性を失わない程度の剛性をもたすと共に、外周
のコイルによって柔軟性をもたらしたもので、芯線の先
端部を細くすることにより、管状器官を損傷しないよう
に先端部は特に柔軟に形成されている。
を次第に細くなるように形成された芯線と、この芯線の
外周の全体又は先端部のみに装着されたコイルとを有す
るものが知られている。このガイドワイヤは、芯線によ
って操作性を失わない程度の剛性をもたすと共に、外周
のコイルによって柔軟性をもたらしたもので、芯線の先
端部を細くすることにより、管状器官を損傷しないよう
に先端部は特に柔軟に形成されている。
【0008】この場合、芯線としてはステンレス、形状
記憶合金などが使用され、外周のコイルとしてはステン
レス、プラチナなどが使用されている。
記憶合金などが使用され、外周のコイルとしてはステン
レス、プラチナなどが使用されている。
【0009】ところで、血管や気管にガイドワイヤを挿
入する場合、これらはところどころで分岐しているた
め、ガイドワイヤの基端部を回して、分岐点でガイドワ
イヤの先端を目指す管内に導く必要がある。
入する場合、これらはところどころで分岐しているた
め、ガイドワイヤの基端部を回して、分岐点でガイドワ
イヤの先端を目指す管内に導く必要がある。
【0010】例えば、図7に示すように、ガイドワイヤ
41を挿入している血管45の先方が枝管46、47に
分岐していて、目的とする検査又は治療箇所が枝管46
にあるとき、ガイドワイヤ41の基端部を回して、その
先端を枝管46の方向に向けることが必要である。
41を挿入している血管45の先方が枝管46、47に
分岐していて、目的とする検査又は治療箇所が枝管46
にあるとき、ガイドワイヤ41の基端部を回して、その
先端を枝管46の方向に向けることが必要である。
【0011】このような操作をやりやすくするため、ガ
イドワイヤを挿入するとき、その先端を患者に合わせて
その場で適宜くせ付けすることが行なわれている。ま
た、ガイドワイヤの先端部を最初から機械的にJ字状に
屈曲させたものも市販されている。
イドワイヤを挿入するとき、その先端を患者に合わせて
その場で適宜くせ付けすることが行なわれている。ま
た、ガイドワイヤの先端部を最初から機械的にJ字状に
屈曲させたものも市販されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、芯線がステ
ンレス等からなるガイドワイヤにおいては、例えば先端
部を機械的にJ字状に曲げておいても、非常に細くて長
いカテーテルに通して伸ばされると、芯線自体の弾性で
曲げておいた形状が元に戻ってしまい、血管の分岐点で
上記のような操作がやりにくくなることがあった。
ンレス等からなるガイドワイヤにおいては、例えば先端
部を機械的にJ字状に曲げておいても、非常に細くて長
いカテーテルに通して伸ばされると、芯線自体の弾性で
曲げておいた形状が元に戻ってしまい、血管の分岐点で
上記のような操作がやりにくくなることがあった。
【0013】また、芯線が形状記憶合金からなるガイド
ワイヤにおいては、形状記憶合金の超弾性によってくせ
曲げすることが困難であり、所望の形状に付形すること
ができなかった。なお、芯線の製造時に先端部を曲げて
おくと、その後コイルを外周に装着する作業が困難にな
ってしまう。
ワイヤにおいては、形状記憶合金の超弾性によってくせ
曲げすることが困難であり、所望の形状に付形すること
ができなかった。なお、芯線の製造時に先端部を曲げて
おくと、その後コイルを外周に装着する作業が困難にな
ってしまう。
【0014】本発明は、上記従来技術の問題点を解決す
るためになされたもので、その目的は、ガイドワイヤの
先端部を所望の形状に付形でき、しかもカテーテルに通
しても曲げた形状が良好に維持されるようにした医療用
ガイドワイヤの先端部付形方法を提供することにある。
るためになされたもので、その目的は、ガイドワイヤの
先端部を所望の形状に付形でき、しかもカテーテルに通
しても曲げた形状が良好に維持されるようにした医療用
ガイドワイヤの先端部付形方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、金属の芯線と、その外周に装着された金
属コイルとを有する医療用ガイドワイヤの先端を所望の
形状に付形する方法において、前記芯線がステンレス、
炭素鋼から選ばれた材質からなり、前記コイルがステン
レス、プラチナ、プラチナ合金、金、タングステンから
選ばれた材質からなるものであって、前記医療用ガイド
ワイヤの先端を、型内に挿入して所望の形状に保持さ
せ、加熱処理することを特徴とする。
め、本発明は、金属の芯線と、その外周に装着された金
属コイルとを有する医療用ガイドワイヤの先端を所望の
形状に付形する方法において、前記芯線がステンレス、
炭素鋼から選ばれた材質からなり、前記コイルがステン
レス、プラチナ、プラチナ合金、金、タングステンから
選ばれた材質からなるものであって、前記医療用ガイド
ワイヤの先端を、型内に挿入して所望の形状に保持さ
せ、加熱処理することを特徴とする。
【0016】なお、本発明の実施に際し、前記加熱処理
は、400〜600℃で30〜300分行うことが好ま
しい。
は、400〜600℃で30〜300分行うことが好ま
しい。
【0017】また、前記医療用ガイドワイヤの先端を、
内面に線状凹部を形成した前記型内に挿入した後に蓋板
を被せて所望の形状に保持させ、加熱処理することが好
ましい。
内面に線状凹部を形成した前記型内に挿入した後に蓋板
を被せて所望の形状に保持させ、加熱処理することが好
ましい。
【0018】更に、前記コイルは、プラチナ、プラチナ
合金、金、タングステン等のX線不透過性材料からなる
ことがより好ましい。
合金、金、タングステン等のX線不透過性材料からなる
ことがより好ましい。
【0019】
【作用】従来、ガイドワイヤの先端部をくせ曲げする方
法では、芯線及びコイルの先端部を塑性変形させること
により曲げた形状を維持させている。しかし、芯線及び
コイルを塑性変形させても、残留応力が残っているた
め、カテーテル等に挿入されて引き伸ばされた状態にさ
れると、残留応力によって元の形状に戻ってしまうので
ある。
法では、芯線及びコイルの先端部を塑性変形させること
により曲げた形状を維持させている。しかし、芯線及び
コイルを塑性変形させても、残留応力が残っているた
め、カテーテル等に挿入されて引き伸ばされた状態にさ
れると、残留応力によって元の形状に戻ってしまうので
ある。
【0020】本発明の方法によれば、ガイドワイヤの先
端を、型内に挿入して所望の形状に保持させ、加熱処理
することにより、芯線及びコイルの先端部が塑性変形す
るとともに、上記残留応力も減少する。このため、ガイ
ドワイヤの先端部を所望の形状に形成でき、その形状
は、カテーテル等を通して引き伸ばしても維持され、元
の形状に戻ってしまうことはない。
端を、型内に挿入して所望の形状に保持させ、加熱処理
することにより、芯線及びコイルの先端部が塑性変形す
るとともに、上記残留応力も減少する。このため、ガイ
ドワイヤの先端部を所望の形状に形成でき、その形状
は、カテーテル等を通して引き伸ばしても維持され、元
の形状に戻ってしまうことはない。
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【実施例】図2には、本発明に用いられるガイドワイヤ
の一例が示されている。このガイドワイヤ11は、芯線
12と、安全ワイヤ13と、それらの外周に配置された
コイル14とで構成されている。
の一例が示されている。このガイドワイヤ11は、芯線
12と、安全ワイヤ13と、それらの外周に配置された
コイル14とで構成されている。
【0025】芯線12は、ステンレス、炭素鋼などの材
質からなり、先端部12aがテーパ状に形成されてい
る。芯線12の線径は0.1〜1.0mmが好ましい。
質からなり、先端部12aがテーパ状に形成されてい
る。芯線12の線径は0.1〜1.0mmが好ましい。
【0026】安全ワイヤ13は、コイル14の伸びを防
止するもので、芯線12と同様な材質からなり、その線
径は、上記目的が達成される範囲で適宜設定される。
止するもので、芯線12と同様な材質からなり、その線
径は、上記目的が達成される範囲で適宜設定される。
【0027】コイル14は、ステンレス、プラチナ、プ
ラチナ合金、金、タングステンなどからなり、その線径
は0.03〜0.5mmが好ましく、外径は0.1〜
1.5mmが好ましい。
ラチナ合金、金、タングステンなどからなり、その線径
は0.03〜0.5mmが好ましく、外径は0.1〜
1.5mmが好ましい。
【0028】芯線12、安全ワイヤ13、コイル14の
基端部は、ろう材からなる基部15に固着されている。
また、安全ワイヤ13、コイル14の先端部は、ろう材
からなる頭部16に固着されていて、頭部16は、管状
器官の組織を損傷しないように半球状をなしている。な
お、芯線12の先端部は、頭部16には固着されておら
ず、ガイドワイヤ11の先端部をより柔軟にしている。
基端部は、ろう材からなる基部15に固着されている。
また、安全ワイヤ13、コイル14の先端部は、ろう材
からなる頭部16に固着されていて、頭部16は、管状
器官の組織を損傷しないように半球状をなしている。な
お、芯線12の先端部は、頭部16には固着されておら
ず、ガイドワイヤ11の先端部をより柔軟にしている。
【0029】ガイドワイヤ11の長さは、適用箇所によ
って異なるが、通常300〜3000mmとされる。
って異なるが、通常300〜3000mmとされる。
【0030】図3には、本発明に用いられるガイドワイ
ヤの他の例が示されている。このガイドワイヤ21は、
芯線22の先端部22aを所定長さでテーパ状に細く形
成し、この先端部22aの外周にコイル23を装着し、
コイル23の基部をろう材24で芯線22に固着し、コ
イル23及び芯線22の先端をろう材からなる頭部25
に固着して構成されている。
ヤの他の例が示されている。このガイドワイヤ21は、
芯線22の先端部22aを所定長さでテーパ状に細く形
成し、この先端部22aの外周にコイル23を装着し、
コイル23の基部をろう材24で芯線22に固着し、コ
イル23及び芯線22の先端をろう材からなる頭部25
に固着して構成されている。
【0031】芯線22及びコイル23の材質は、前記と
同様なものが用いられるが、コイル23は、プラチナ、
金、タングステンなどのX線不透過性材料からなること
がより好ましい。芯線22の線径は0.2〜1.0mm
が好ましく、コイル23の線径は0.03〜0.3mm
が好ましく、また、コイル23の外径は0.1〜1.0
mmが好ましい。
同様なものが用いられるが、コイル23は、プラチナ、
金、タングステンなどのX線不透過性材料からなること
がより好ましい。芯線22の線径は0.2〜1.0mm
が好ましく、コイル23の線径は0.03〜0.3mm
が好ましく、また、コイル23の外径は0.1〜1.0
mmが好ましい。
【0032】図1には、上記のようなガイドワイヤを用
いてその先端部を所望の形状に付形する本発明の方法が
示されている。ここでは、図2のガイドワイヤ11を用
いて説明すると、金型31の内面に、例えばJ字状の線
状凹部32を形成しておき、ガイドワイヤ11の先端部
をこの凹部32に挿入し、図示しない蓋板を被せて形状
を保持する。
いてその先端部を所望の形状に付形する本発明の方法が
示されている。ここでは、図2のガイドワイヤ11を用
いて説明すると、金型31の内面に、例えばJ字状の線
状凹部32を形成しておき、ガイドワイヤ11の先端部
をこの凹部32に挿入し、図示しない蓋板を被せて形状
を保持する。
【0033】この状態で、金型31及びガイドワイヤ1
1を図示しない加熱炉に入れて、例えば400〜600
℃で30〜300分加熱処理する。その後、金型31か
らガイドワイヤ11を取出すと、ガイドワイヤ11の先
端部11aが図示の如く、J字状に形成される。
1を図示しない加熱炉に入れて、例えば400〜600
℃で30〜300分加熱処理する。その後、金型31か
らガイドワイヤ11を取出すと、ガイドワイヤ11の先
端部11aが図示の如く、J字状に形成される。
【0034】実験例 図2に示されるようなガイドワイヤ11を作製した。芯
線12としては、線径0.45mmのステンレスワイヤ
を用い、先端部12aをテーパ状に形成した。また、安
全ワイヤ13としては、0.07×0.35mmの断面
のステンレス線を用いた。更に、コイル14としては、
線径0.15mm、外径0.89mmのステンレス製の
密着コイルを用いた。
線12としては、線径0.45mmのステンレスワイヤ
を用い、先端部12aをテーパ状に形成した。また、安
全ワイヤ13としては、0.07×0.35mmの断面
のステンレス線を用いた。更に、コイル14としては、
線径0.15mm、外径0.89mmのステンレス製の
密着コイルを用いた。
【0035】このガイドワイヤ11の先端部を、図1に
示したような金型に入れ、592℃で、120分加熱処
理することにより、J字状に曲げ形成した(以下実施例
品とする)。
示したような金型に入れ、592℃で、120分加熱処
理することにより、J字状に曲げ形成した(以下実施例
品とする)。
【0036】一方、比較のため、上記と同じガイドワイ
ヤ11を機械的にJ字状に曲げたものを作製した(以下
比較例品とする)。
ヤ11を機械的にJ字状に曲げたものを作製した(以下
比較例品とする)。
【0037】これらのガイドワイヤをポリエチレンで成
形したチューブに通して繰り返し出し入れを行い、所定
回数毎にJ字状に曲げ形成された部分の曲率半径Rを測
定した。この結果を表1に示す。
形したチューブに通して繰り返し出し入れを行い、所定
回数毎にJ字状に曲げ形成された部分の曲率半径Rを測
定した。この結果を表1に示す。
【0038】また、実施例品の先端部の初期形状、10
回目の形状、100回目の形状を図4に、比較例品の同
様な形状を図5に示す。図4、5において、(a)は初
期形状、(b)は10回目の形状、(c)は100回目
の形状を表す。
回目の形状、100回目の形状を図4に、比較例品の同
様な形状を図5に示す。図4、5において、(a)は初
期形状、(b)は10回目の形状、(c)は100回目
の形状を表す。
【0039】
【表1】
【0040】表1及び図4、5の結果から、実施例品で
は、チューブに何回出し入れしてもほとんど形状が変わ
らないのに対し、比較例品では、チューブへの出し入れ
回数が増えるのにつれて、次第に曲率が大きくなり、元
の形状に戻ってしまうことがわかる。
は、チューブに何回出し入れしてもほとんど形状が変わ
らないのに対し、比較例品では、チューブへの出し入れ
回数が増えるのにつれて、次第に曲率が大きくなり、元
の形状に戻ってしまうことがわかる。
【0041】図8には、図3に示したガイドワイヤの先
端部を、図1に示した方法によって付形した他の例が示
されている。
端部を、図1に示した方法によって付形した他の例が示
されている。
【0042】この例は、ガイドワイヤ21の先端部を1
周するループになるように付形したもので、主として心
臓疾患等の治療に用いられる。この場合、ループ径は1
0〜50mmが好ましく、ループの周回数は1〜2周が
好ましい。
周するループになるように付形したもので、主として心
臓疾患等の治療に用いられる。この場合、ループ径は1
0〜50mmが好ましく、ループの周回数は1〜2周が
好ましい。
【0043】このガイドワイヤ21は、直線状態に引き
伸ばしてカテーテルに通して心臓の内部に挿入したと
き、図8に示すようなループ形状に復帰することするこ
とが要求されるが、従来の機械的に曲げる方法では、心
臓内に挿入したときループ形状に復帰させることができ
なかった。
伸ばしてカテーテルに通して心臓の内部に挿入したと
き、図8に示すようなループ形状に復帰することするこ
とが要求されるが、従来の機械的に曲げる方法では、心
臓内に挿入したときループ形状に復帰させることができ
なかった。
【0044】ところが、図1に示した本発明の方法によ
りガイドワイヤ21の先端部を付形すると、直線状態に
引き伸ばしてカテーテルに通した後でも、図8に示すよ
うなきれいなループ形状に復帰する。したがって、心臓
疾患、例えば僧帽弁狭窄症等の治療に大変有効であっ
た。
りガイドワイヤ21の先端部を付形すると、直線状態に
引き伸ばしてカテーテルに通した後でも、図8に示すよ
うなきれいなループ形状に復帰する。したがって、心臓
疾患、例えば僧帽弁狭窄症等の治療に大変有効であっ
た。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ガイドワイヤの先端を、型内に挿入して所望の形状に保
持させ、加熱処理することにより、ガイドワイヤの先端
部を所望の形状に付形でき、しかもカテーテルに何回通
しても付形した形状を維持させることができる。このた
め、ガイドワイヤの先端部を所望の形状に付形し、管状
器官の分岐点で、ガイドワイヤの基端部を回して、ガイ
ドワイヤの先端を目指す管内に導く操作をやりやすくす
ることができる。また、ガイドワイヤの先端部を心臓疾
患等の治療に好適なループ形状に付形することもでき
る。
ガイドワイヤの先端を、型内に挿入して所望の形状に保
持させ、加熱処理することにより、ガイドワイヤの先端
部を所望の形状に付形でき、しかもカテーテルに何回通
しても付形した形状を維持させることができる。このた
め、ガイドワイヤの先端部を所望の形状に付形し、管状
器官の分岐点で、ガイドワイヤの基端部を回して、ガイ
ドワイヤの先端を目指す管内に導く操作をやりやすくす
ることができる。また、ガイドワイヤの先端部を心臓疾
患等の治療に好適なループ形状に付形することもでき
る。
【図1】本発明の一実施例によりガイドワイヤの先端部
を所望の形状に付形する方法を示す説明図である。
を所望の形状に付形する方法を示す説明図である。
【図2】本発明に用いられるガイドワイヤの一例を示す
断面図である。
断面図である。
【図3】本発明に用いられるガイドワイヤの他の例を示
す断面図である。
す断面図である。
【図4】本発明の方法で得られたガイドワイヤをチュー
ブに繰り返し出し入れしたときの先端部の形状の変化を
示す説明図である。
ブに繰り返し出し入れしたときの先端部の形状の変化を
示す説明図である。
【図5】従来の方法で得られたガイドワイヤをチューブ
に繰り返し出し入れしたときの先端部の形状の変化を示
す説明図である。
に繰り返し出し入れしたときの先端部の形状の変化を示
す説明図である。
【図6】一般的なカテーテルの挿入方法を示す説明図で
ある。
ある。
【図7】ガイドワイヤを血管内に導くときの一例を示す
説明図である。
説明図である。
【図8】本発明の方法で得られたガイドワイヤの他の例
を示す断面図である。
を示す断面図である。
11、21 ガイドワイヤ 12、22 芯線 14、23 コイル 31 金型 32 線状凹部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−67968(JP,A) 特開 平4−108456(JP,A) 特開 平3−41966(JP,A) 特開 平1−170475(JP,A) 特開 平1−170474(JP,A) 特開 平1−135363(JP,A) 特開 平1−99571(JP,A) 特開 昭60−261465(JP,A) 実開 平3−24144(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61M 25/09
Claims (3)
- 【請求項1】 金属の芯線と、その外周に装着された金
属コイルとを有する医療用ガイドワイヤの先端を所望の
形状に付形する方法において、前記芯線がステンレス、
炭素鋼から選ばれた材質からなり、前記コイルがステン
レス、プラチナ、プラチナ合金、金、タングステンから
選ばれた材質からなるものであって、前記医療用ガイド
ワイヤの先端を、型内に挿入して所望の形状に保持さ
せ、加熱処理することを特徴とする医療用ガイドワイヤ
の先端部付形方法。 - 【請求項2】 前記加熱処理を400〜600℃で30
〜300分行う請求項1記載の医療用ガイドワイヤの先
端部付形方法。 - 【請求項3】 前記医療用ガイドワイヤの先端を、内面
に線状凹部を形成した前記型内に挿入した後に蓋板を被
せて所望の形状に保持させ、加熱処理する請求項1又は
2記載の医療用ガイドワイヤの先端部付形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07657994A JP3300155B2 (ja) | 1994-03-23 | 1994-03-23 | 医療用ガイドワイヤの先端部付形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07657994A JP3300155B2 (ja) | 1994-03-23 | 1994-03-23 | 医療用ガイドワイヤの先端部付形方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07255856A JPH07255856A (ja) | 1995-10-09 |
JP3300155B2 true JP3300155B2 (ja) | 2002-07-08 |
Family
ID=13609188
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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