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JP3297093B2 - 新規なジアミン類およびその製造方法 - Google Patents

新規なジアミン類およびその製造方法

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Publication number
JP3297093B2
JP3297093B2 JP27201992A JP27201992A JP3297093B2 JP 3297093 B2 JP3297093 B2 JP 3297093B2 JP 27201992 A JP27201992 A JP 27201992A JP 27201992 A JP27201992 A JP 27201992A JP 3297093 B2 JP3297093 B2 JP 3297093B2
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JP
Japan
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group
nitrophenyl
reaction
acid
carbon atoms
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JP27201992A
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Inventor
敏雄 加藤
正利 高木
泰治 亀岡
龍二 長谷山
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP27201992A priority Critical patent/JP3297093B2/ja
Publication of JPH05320110A publication Critical patent/JPH05320110A/ja
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Polyamides (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アミド結合を有する新
規なジアミン類およびその製造方法に関するものであ
る。この化合物は、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミ
ドイミド、ビスマレイミド、ジイソシアネートあるいは
エポキシ樹脂等の出発原料として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】近年、高機能性高分子材料の開発研究は
ますます活発になり、それに伴い反応性の高い官能基を
一定配列させた反応性高分子が求められている。特に、
機能性高分子材料の中で、ポリイミドおよびポリアミド
は耐熱性、寸法安定性に優れているため、広い分野に広
く用いられることが、期待されている。
【0003】しかしながら、従来開発されてきたポリイ
ミド、ポリアミド等は、優れた機械特性、耐熱性を有し
たものが多くあるものの、それらの樹脂を成型加工する
際、加工性が不足すること、また吸水率が高い等、作業
性に問題があった。例えば、芳香族ジアミンとして、p
−フェニレンジアミンを原料として得られるポリアミ
ド、例えば下記式(6)(化7)
【化7】 で表されるような基本骨格から成る全芳香族ポリアミド
(デュポン社製;商品名Kevlar)は、明瞭なガラ
ス転移温度を有せず、成型性材料として用いる場合には
加工性に難点があつた。そのため、脂肪族ジアミンある
いは脂肪族ジカルボン酸等を添加して改良を試みてい
る。
【0004】一方、成型加工性を向上させる手段として
は、芳香族のアミノ基の位置が、結合基に対してメタ位
にあるようにすることが有効であることも知られている
(デュポン社製;商品名Nomex)。また、m−キシ
リレンジアミンと脂肪族ジカルボン酸から成るポリアミ
ド、例えば、下記式(7)(化8)
【化8】 で表される様な基本骨格からなる繰り返し構造から成る
ポリアミド(三菱瓦斯化学社製;商品名RENY)は酸
素ガスバリアー性に優れていることが 報告されてい
る。
【0005】この様に、出発原料である一方の原料(芳
香族)ジアミン類を変えることにより、ガラス転移温
度、融点、熱分解温度並びにポリアミド樹脂の加工性に
大きく差が生じるため、それぞれ特有の性能を有する各
種の新規なジアミン類の開発が多数なされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、新規
なポリアミドやポリイミド、エポキシ樹脂硬化剤等の原
料として有用な新規なジアミン類およびその製造方法を
提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため、各種新規ジアミン化合物の合成につい
て鋭意検討した。その結果、一般式(8)(化9)
【化9】 (式中、R1 はアルキル基を表し、NH2 基はメタ、ま
たはパラ位に位置する)で表されるジアミンを二塩基酸
またはその誘導体と反応させると、芳香核に直接置換し
たアミノ基に比べ、脂肪族炭素に結合したアミノ基の反
応性が高く、二塩基酸と反応して本発明の新規なジアミ
ン化合物を得ることができる。また、一般式(9)(化
10)
【化10】 (式中、R1 はアルキル基を表し、NO2 基はメタ、ま
たはパラ位に位置する)で表されるα−(ニトロフェニ
ル)アルキルアミンを二塩基酸またはその誘導体と反応
させて得られるジニトロ化合物を、アルカリ存在下に接
触還元することによって、本発明の新規なジアミン化合
物を得ることができるのを見出し、本発明を完成するに
到った。
【0008】すなわち、本発明は、式(1)(化11)
【化11】 (式中、Rは水素原子または炭素数1〜10のアルキル
基、Xはフェニレン基、シクロヘキシレン基または炭素
数2〜10のアルキレン基を表し、NH2 基はメタ、ま
たはパラ位に位置する)で表されるジアミン類、及び式
(2)(化12)
【化12】 (式中、Rは水素原子または炭素数1〜10のアルキル
基を示し、NH2 基はメタ、またはパラ位に位置する)
で表されるジアミンと一般式(3)(化13)
【化13】 (Xはフェニレン基、シクロヘキシレン基または炭素数
2〜10のアルキレン基を表し、Mは水酸基または炭素
数1〜4のアルコキシ基を表す)で表される二塩基酸ま
たはその誘導体とを反応させることを特徴とするジアミ
ン類の製造方法、及び、一般式(4)(化14)
【化14】 (式中、Rは水素原子または炭素数1〜10のアルキル
基を示し、NO2 基はメタ、またはパラ位に位置する)
で表されるα−(ニトロフェニル)アルキルアミンと一
般式(3')(化15)
【化15】 (Xはフェニレン基、シクロヘキシレン基または炭素数
2から10のアルキレン基を表し、Mは水酸基、ハロゲ
ン原子または炭素数1〜4のアルコキシ基を表す)で表
される二塩基酸またはその誘導体と反応させた後、一般
式(5)(化16)
【化16】 (式中、Rは水素原子または炭素数1〜10のアルキル
基、Xはフェニレン基、シクロヘキシレン基または炭素
数2〜10のアルキレン基を表し、NO2 基はメタ、ま
たはパラ位に位置する)で表わされるジニトロ化合物を
アルカリ存在下に接触還元するジアミン類の製造方法に
関する。
【0009】本発明のジアミン類は、今まで知られてい
ない新規な化合物であり、芳香核に置換したアミノ基は
アミド結合に対してメタ位、パラ位またはそれらの混合
体である。本発明のジアミンは、例えば、アミノ基がメ
タ位にある場合、ポリマー分子の折れ曲がり構造に由来
して成形加工性が向上することが期待でき、また、パラ
位にある場合は、耐熱性の向上が期待できる化合物であ
る。
【0010】以下、本発明のジアミン類の製造法を具体
的に説明する本発明で二塩基酸との反応で用いられるジ
アミンは、一般式(2)で表され、具体的には、m−ア
ミノベンジルアミン、α−(4−アミノフェニル)メチ
ルアミン、α−(3−アミノフェニル)エチルアミン、
α−(4−アミノフェニル)エチルアミン、α−(3−
アミノフェニル)プロピルアミン、α−(4−アミノフ
ェニル)プロピルアミン、α−(3−アミノフェニル)
ブチルアミン、α−(4−アミノフェニル)ブチルアミ
ン、α−(3−アミノフェニル)ペンチルアミン、α−
(4−アミノフェニル)ペンチルアミン、α−(3−ア
ミノェニル)ヘキシルアミン、α−(4−アミノェニ
ル)ヘキシルアミン、α−(3−アミノフェニル)ヘプ
チルアミン、α−(4−アミノフェニル)ヘプチルアミ
ン、α−(3−アミノフェニル)オクチルアミン、α−
(4−アミノフェニル)オクチルアミン、α−(3−ア
ミノフェニル)ノニルアミン、α−(4−アミノフェニ
ル)ノニルアミン、α−(3−アミノフェニル)デシル
アミン、α−(4−アミノフェニル)デシルアミンが挙
げられ、好ましくは、m−アミノベンジルアミン、α−
(4−アミノフェニル)メチルアミン、α−(3−アミ
ノフェニル)エチルアミン、α−(3−アミノフェニ
ル)プロピルアミンである。本発明で二塩基酸との反応
で用いられるα−(ニトロフェニル)アルキルアミン
は、一般式(4)で表され、具体的には、α−(3−ニ
トロフェニル)メチルアミン、α−(4−ニトロフェニ
ル)メチルアミン、α−(3−ニトロフェニル)エチル
アミン、α−(4−ニトロフェニル)エチルアミン、α
−(3−ニトロフェニル)プロピルアミン、α−(4−
ニトロフェニル)プロピルアミン、α−(3−ニトロフ
ェニル)ブチルアミン、α−(4−ニトロフェニル)ブ
チルアミン、α−(3−ニトロフェニル)ペンチルアミ
ン、α−(4−ニトロフェニル)ペンチルアミン、α−
(3−ニトロフェニル)ヘキシルアミン、α−(4−ニ
トロフェニル)ヘキシルアミン、α−(3−ニトロフェ
ニル)ヘプチルアミン、α−(4−ニトロフェニル)ヘ
プチルアミン、α−(3−ニトロフェニル)オクチルア
ミン、α−(4−ニトロフェニル)オクチルアミン、α
−(3−ニトロフェニル)ノニルアミン、α−(4−ニ
トロフェニル)ノニルアミン、α−(3−ニトロフェニ
ル)デシルアミン、α−(4−ニトロフェニル)デシル
アミンが挙げられ、好ましくは、α−(ニトロフェニ
ル)メチルアミン、α−(ニトロフェニル)エチルアミ
ン、α−(ニトロフェニル)プロピルアミン類のm−ま
たはp−ニトロ体およびそれらの混合物から選ばれるα
−(ニトロフェニル)アルキルアミンである。
【0011】一方、本発明でジアミンとの反応に使用さ
れる二塩基酸又はその誘導体は、一般式(3)で表さ
れ、具体的には、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル
酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、
スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二
酸、ドデカン二酸、ヘキサヒドロフタル酸又はエステル
等の誘導体を用いることができ、また、本発明でα−
(ニトロフェニル)アルキルアミンとの反応に使用され
る二塩基酸又はその誘導体は、一般式(3')で表され、
具体的には、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベ
リン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、
ドデカン二酸、ヘキサヒドロフタル酸又は、それらのエ
ステル又は酸ハライド等の誘導体を用いられとができ
る。ハライドを構成するハロゲンとしては、F、Cl、
Br、Iが用いられ、好ましくはClである。具体的に
は、テレフタル酸ジクロリド、イソフタル酸ジクロリ
ド、o−フタル酸ジクロリド、コハク酸ジクロリド、グ
ルタル酸ジクロリド、アジピン酸ジクロリド、ピメリン
酸ジクロリド、スベリン酸ジクロリド、アゼライン酸ジ
クロリド、セバシン酸ジクロリド、ドデカン二酸ジクロ
リド等が挙げられる。
【0012】本発明の方法は、上記したジアミンまたは
α−(ニトロフェニル)アルキルアミンと、二塩基酸又
はその誘導体を、ジアミンまたはα−(ニトロフェニ
ル)アルキルアミン2当量に対して二塩基酸またはその
誘導体を1当量用いて反応させ、本発明のジアミン類を
製造する方法であり、その反応方法は特に限定されるも
のではない。その反応方法は、例えば、ジアミン、ま
たはα−(ニトロフェニル)アルキルアミンを、使用す
るる二塩基酸の融点付近まで加熱して溶融させた後、二
塩基酸を添加して反応を行う方法。二塩基酸を融点以
上の温度に加熱溶融させた後、ジアミンまたはα−(ニ
トロフェニル)アルキルアミンを添加して反応を行う方
法。有機溶媒中にジアミンまたはα−(ニトロフェニ
ル)アルキルアミンを分散または溶解させた後、二塩基
酸を投入し反応させる等の方法がある。
【0013】このの方法で使用される有機溶媒とし
て、例えば、高沸点の有機溶媒としては、ビフェニール
(沸点255℃、以下溶媒のかっこ内は沸点を示す)、
イソキノリン(243℃)、キノリン(237℃)、N
−メチル−2−ピロリドン(202℃)、m−クレゾー
ル(203℃)、ジメチルスルホキシド(189℃)が
用いられる。また、沸点が180℃以下の有機溶媒を用
いる場合は、有機溶媒を留去しながら反応を行うことが
できるし、加圧下で行うことができる。例えば、N,N
−ジメチルホルムアミド(153℃)、N,N−ジメチ
ルアセトアミド(166℃)、2,4−ルチジン(15
7℃)、シクロヘキサノン(156℃)、トルエン(1
10℃)、キシレン(144℃)、トリエチルアミン
(90℃)、メタノール(65℃)、アセトン(56
℃)等が挙げられる。これらの溶媒は、単独あるいは2
種以上混合して用いても良い。溶媒の使用量は、過剰に
使用しても反応に問題はないものの、経済的に不利であ
る。通常は原料アミンに対して10〜20倍重量比の範
囲で使用するのが良い。
【0014】本発明におけるジアミンまたはα−(ニト
ロフェニル)アルキルアミンと二塩基酸またはそのエス
テルとの反応温度は、反応原料モノマーの種類、反応手
法、溶媒の種類により異なるが、通常、150〜250℃
程度の範囲で実施される。反応原料として二塩基酸を用
いて反応させる場合は、例えば、コハク酸(融点181
〜185℃)、グルタル酸(融点97.5℃)、アジピ
ン酸(融点153℃)、ピメリン酸(融点105℃)、
スベリン酸(融点144℃)、アゼライン酸(融点10
7℃)、セバシン酸(融点134℃)、ウンデカン二酸
(融点111℃)、ヘキサヒドロテレフタル酸(シス、
トランス融点165〜250℃)等のように使用する二
塩基酸の融点に加熱し、流動性を保ちながら、窒素気流
下にジアミンを挿入する。ジアミン滴下時間は1〜8時
間あれば充分であり、好ましくは、2〜5時間程度であ
る。この際、滴下温度は二塩基酸の融点から35℃を越
えない範囲で滴下することが好ましい。融点温度を大幅
に超えて実施することは二塩基酸の熱安定性からいって
好ましくない。
【0015】反応時間は、反応原料モノマーの種類、反
応手法、溶媒の種類により異なるが、通常、一般式
(1)で表されるジアミンの生成が完了するに充分な時
間反応させる。これは、通常1〜10時間程度である。
例えば、反応原料として二塩基酸を用いる場合は、反応
時間は水の留出がなくなるまで実施するが、概ね2〜8
時間程度の範囲で実施される。
【0016】一方、本発明の反応方法で、α−(ニトロ
フェニル)アルキルアミンと二塩基酸のハロゲン化物を
用いる場合は、例えば有機溶媒にα−(ニトロフェニ
ル)アルキルアミンと脱ハロゲン化剤を装入したのち、
窒素気流下に二塩基酸のハロゲン化物を装入し、−20
〜80℃の範囲で反応させる。この場合、原料装入時に
発熱を伴うため、発熱の伴う前半を比較的低温で行い、
反応の後半より温度を上げて行い、反応を充分に完結さ
せることが好ましい。即ち、上記温度で的確に実施する
ためには、場合によっては予め温度を−30〜−10℃
程度まで冷却しておくことが好ましい。
【0017】二塩基酸のハロゲン化物を使用する場合、
通常脱ハロゲン化剤が併用される。使用される脱ハロゲ
ン化剤としては塩基またはオキシラン化合物が用いられ
る。塩基としては、トリエチルアミン、トリブチルアミ
ン、トリペンチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、
N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、α−ピコリン、
β−ピコリン、γ−ピコリン、2,4−ルチジン、2,
6−ルチジン、キノリン、イソキノリン、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウ
ム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、酸化カルシウ
ム、酸化リチウム、オキシラン化合物としてはエチレン
オキサイド、プロピレンオキサイド等が挙げられる。
【0018】脱ハロゲン化剤の使用量は、官能基に対し
て化学量論用いれば良い。例えば、脱ハロゲン化剤とし
てトリエチルアミンを使用した場合、反応原料である二
塩基酸のハロゲン化物1モルに対して2倍モル使用すれ
ばよい。
【0019】上記の方法で使用する有機溶媒としては、
例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,
3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホ
キシド、ヘキサメチルホスホルアミド、イソキノリン、
2,4−ルチジン、キノリン、トリエチルアミン、ジク
ロロメタン、メチルエチルケトン、アセトン、シクロヘ
キサノン、テトラヒドロフラン、トルエン、フェノー
ル、m−クレゾール、p−クロルフェノール、o−クロ
ルフェノール、スルホラン、トリアルキルホスフィンオ
キシド、トリフェニルホスフィンオキシド、イソフォロ
ン等が挙げられる。またこれらの溶媒は、単独あるいは
2種以上混合して用いても良い。
【0020】有機溶媒の使用量は、α−(ニトロフェニ
ル)アルキルアミン類1重量部に対して3〜8重量部の
範囲で使用される。使用量が3重量部以下では、反応後
トリエチルアミンの塩酸塩が析出するため系内が粘稠に
なる。また、塩を濾別する際、濾過が遅くなる。使用量
が8重量部以上では、排出する際の水、アルコール等の
使用量が増加する。好ましくは、4〜6重量部の範囲で
使用される。
【0021】以上のように反応させた後、通常、反応液
は粘稠な溶液となっているので、反応後、排出して結晶
化させる。また、有機溶媒を用いて反応を行った場合
は、水と混合する溶媒であれば、水に排出して結晶を析
出させ濾過する。また、水と混合しない溶媒であれば、
溶媒を留去した後排出することによりアミド結合を有す
るジアミンおよびジニトロ化合物が得られる。
【0022】上記のようにして得られたジニトロ化合物
を還元する方法は、特に制限はなく、通常、ニトロ基を
アミノ基に還元する方法を適用できるが、工業的には接
触還元が好ましい。接触還元の場合、使用される還元触
媒としては、一般に接触還元に用いられている金属触
媒、例えば、ニッケル、パラジウム、白金、ロジウム、
ルテニウム、コバルト、銅などを使用することができ
る。工業的にはパラジウム触媒を使用するのが好まし
い。これらの触媒は、金属の状態でも使用されるが、通
常はカーボン、硫酸バリウム、シリカゲル、アルミナ、
セライトなどの単体表面に担持させて用いたり、またニ
ッケル、コバルト、銅などのラネー触媒としても用いら
れる。
【0023】本発明の方法で用いられる触媒量は、特に
制限はないが、原料のジニトロ化合物に対して、金属と
して0.01〜10重量%の範囲であり、通常、金属の
状態で使用する場合は2〜8重量%、担体に担持させた
場合では、0.1〜5重量%の範囲である。
【0024】反応溶媒としては、反応に不活性なもので
あれば特に限定されるものでなく、例えば、水あるいは
メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の
アルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール等のグリコール類ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン、メチルセロソルブ等のエーテル類さらにはヘキサ
ン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル等のエステル類、ジクロロメタン、クロ
ロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、テト
ラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類およびN,N
−ジメチルホルムアミド等も使用できる。
【0025】これらの溶媒使用量は、原料を懸濁させる
か、あるいは完全に溶解させるに足りる量で充分であ
り、特に制限されないが、通常、原料に対して4.0〜
15重量倍で実施される。
【0026】反応温度は特に制限はないが、一般的には
5〜100℃の範囲で好ましくは、20〜80℃の範囲
で実施される。
【0027】この様にして得られたジアミン中には、目
的物以外のジアミンが少量混入しているため除去する必
要がある。これらの副生ジアミンを除去するには種々の
方法がある。例えば、得られたジアミンの粗結晶を水
に分散させた後、酸を加え、塩を形成させて水に完溶さ
せ、アルカリで中和して水に難溶な副生ジアミンを析出
させ、濾別した後、濾液から塩析する。塩を形成させ
た後、水に不溶な不純物を濾別した後、アルカリで中和
する。いずれの方法によっても本発明のジアミン類を単
離することができる。
【0028】本発明の方法の一般的な実施態様として
は、ジアミンと二塩基酸との反応の場合は、二塩基酸1
当量を窒素気流下に融点まで加熱し、溶解させた後ジア
ミン2当量を装入し反応させる。理論量の水を留去させ
た後、流動性を保持させたまま磁製平皿に排出し結晶化
させる。一方、α−(ニトロフェニル)アルキルアミン
と二塩基酸ジクロライドとの反応の場合は、N−メチル
−2−ピロリドン溶媒に窒素気流下、α−(ニトロフェ
ニル)アルキルアミン2当量およびトリエチルアミン2
当量を装入した後、0℃以下で二塩基酸ジクロリド1当
量を装入して反応を行う。反応後、析出しているトリエ
チルアミン塩酸塩を濾別した後、濾液を水、またはアル
コールに排出し結晶を析出させることによってジニトロ
化合物を単離することができる。得られたジニトロ化合
物を有機溶媒中で接触還元を行った後、触媒を濾別後、
有機溶媒を回収することによって、容易に目的物を得る
ことができる。
【0029】本発明におけるジアミンは、アミド結合を
有しているため、耐熱性、加工性を必要とするポリイミ
ド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ビスマレイミド、
ジイソシアネートあるいはエポキシ樹脂等の出発原料と
して多目的用途に活用が期待できる極めて有用なジアミ
ンである。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。尚、これらの構造解析は、 1H−NMRの測定
結果によりアミド結合のNHプロトン、および二塩基酸
骨格のメチレンプロトンを比較することによって確認し
た。 1H−NMRの測定結果はTMS 基準で示してある。
【0031】実施例1 攪拌装置、窒素導入管を備えた容器に、窒素雰囲気下に
おいてアジピン酸7.3g(0.05モル)を装入した
後、155〜160℃に昇温し溶解させた。次にm−ア
ミノフェニルエチルアミン13.6g(0.1モル)を
1時間擁して装入した。その後、同温度で4時間反応さ
せた(留出水1.51g、83.9%理論留出量%)。
反応後、磁製平皿に排出して結晶を得た。 収量18.2g 収率 95.0% ここで得られた粗結晶の 1H−NMRを測定し結果は、
つぎの通りであった。即ち、アミド結合のNHプロトン
が8.2ppm(1H)および9.8ppm(1H),
またメチレンプロトンが1.46ppm(2H)および
1.60ppm(2H)に観測された。この粗結晶1
8.2gを水182g(10倍量)に分散させた後、2
0〜25℃で35%塩酸11.1g(0.10モル)を
滴下し溶解させた。次に、45%水酸化ナトリウム8.
7g(0.098モル)でpH6.5まで中和した。析
出してくる茶色成分を濾別した後、濾液を食塩で塩析、
濾過、洗浄、乾燥することにより白色結晶を得た。 収量16.4g 収率85.7% 融点100.8
〜123℃ ここで得られた精製品の 1H−NMRを測定した結果
は、次の通りである。即ち、アミド結晶のNHプロトン
が8.2ppm(1H)およびメチレンプロトンが1.
46ppm(2H)が観測された。
【0032】参考例−1 攪拌装置、窒素導入管を備えた容器に、窒素雰囲気下に
おいてアジピン酸7.3g(0.05モル)を装入した
後、155〜160℃に昇温し溶解させた。次にα−フ
ェニルエチルアミン12.1g(0.1モル)を1時間
擁して装入した。その後、同温度で4時間反応させた
(留出水1.76g、97.8%理論留出%)。反応
後、磁製平皿に排出した。 収量17.0g1 H−NMRを測定した結果は次の通りである。即ち、
アミド結合のNHプロトンが8.2ppm(1H)、ま
たメチレンプロトンが1.46ppm(2H)に観測さ
れた。
【0033】参考例−2 攪拌装置、窒素導入管を備えた容器に、窒素雰囲気下に
おいてアニリン9.3g(0.1モル)とN−メチル−
2−ピロリドン93.0g(10倍量/アニリン)およ
びトリエチルアミン10.1g(0.1モル)を装入し
た。0℃まで冷却した後、アジピン酸ジクロリド9.2
g(0.05モル)を装入した。0〜5℃で1時間反応
させた後、さらに20〜25℃で3時間反応させた。反
応後、水1lに投入し析出した結晶を濾過、水洗、乾燥
した。 収量12.0g1 H−NMRを測定した結果は次の通りである。即ち、
アミド結合のNHプロトンが9.8ppm(1H)、ま
たメチレンプロトンが1.60ppm(2H)に観測さ
れた。
【0034】参考例−3 攪拌装置、窒素導入管を備えた容器に、窒素雰囲気下に
おいてアジピン酸14.6g(0.1モル)を装入した
後、155〜160℃に昇温し溶解させた。次にα−フ
ェニルエチルアミン12.1g(0.1モル)とアニリ
ン9.3g(0.1モル)を1時間要して装入した。1
65〜170℃に昇温し、同温度で2時間、さらに18
0〜185℃に昇温し、同温度で2時間反応させた(留
出水2.7g、75.0%理論留出%)。反応後、アル
ミホイルに排出した。 収量25.0g1 H−NMRを測定した結果は次の通りである。即ち、
メチレンプロトンが1.54ppm(2H)に観測され
た。
【0035】以上の実施例および参考例から次のことが
判る。参考例1は、アジピン酸と反応させるアミン化合
物として、α−フェニルエチルアミンを使用した例であ
る。この反応で得られる化合物は、アジピン酸が脂肪族
炭素に結合したアミノ基と反応する。参考例2は、アジ
ピン酸ジクロリドと反応されるアミン化合物として、ア
ニリンを使用した例である。この反応で得られる化合物
は、アジピン酸ジクロリドが芳香核に直接置換したアミ
ノ基と反応する。参考例3は、アジピン酸と反応させる
アミン化合物として、α−フェニルエチルアミンとアニ
リンを使用した例である。この例では、アジピン酸が脂
肪族炭素に結合したアミノ基と芳香核に直接置換したア
ミノ基と反応する。これらの参考例および実施例で得ら
れた化合物の構造と 1H−NMRのアミド結合のNHプ
ロトンおよびメチレンプロトンのシグナルを示す。
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】
【0036】上記に示される化合物とプロトンシグナル
から明らかなように、実施例1で得られる本発明のジア
ミンは、参考例1で得られるアジピン酸が脂肪族炭素に
結合したアミノ基と反応した化合物と同じプロトンシグ
ナルを示す。参考例2および3のアジピン酸クロリドが
芳香核に直接置換したアミノ基と反応した化合物やアジ
ピン酸が脂肪族炭素に結合したアミノ基と芳香核に直接
置換したジアミン類が得られていることが明白である。
【0037】実施例2 攪拌装置、窒素導入管を備えた容器に、窒素雰囲気下に
おいてアゼライン酸9.4g(0.05モル)を装入し
た後、105〜110℃に昇温し溶解させた。次にm−
アミノフェニルエチルアミン13.6g(0.1モル)
を1時間要して装入した。130〜140℃に昇温し、
同温度で4時間反応させた(留出水1.59g、88.
0%理論留出量%)。反応後、磁製平皿に排出して結晶
を得た。 収量20.5g 収率96.6% この結晶を実施例1と同様に処理して、白色結晶17.
4g(収率82.1%)を得た。この結晶は 1H−NM
R分析から単一成分であることを確認した。即ち、アミ
ド結合のNHプロトンが8.2ppm(1H)およびメ
チレンプロトンが1.46ppm(2H)に観測され
た。
【0038】実施例3 攪拌装置、窒素導入管を備えた容器に、窒素雰囲気下に
おいてグルタル酸13.2g(0.1モル)を装入した
後、90〜95℃に昇温し溶解させた。次にm−アミノ
フェニルエチルアミン27.2g(0.2モル)を1時
間要して装入した。2時間要して170〜180℃に昇
温し、同温度で4時間反応させた(留出水3.42g、
95.0%理論留出量%)。反応後、磁製平皿に排出し
て結晶を得た。 収量36.1g 収率98.1% 融点59.8〜
67.8℃ この結晶を実施例1と同様に処理して、白色結晶17.
4g(収率82.1%)を得た。この結晶は 1H−NM
R分析から単一成分であることを確認した。即ち、アミ
ド結合のNHプロトンが8.2ppm(1H)およびメ
チレンプロトンが1.46ppm(2H)に観測され
た。
【0039】実施例4 攪拌装置、窒素導入管を備えた容器に、窒素雰囲気下に
おいて水70.8g、こはく酸35.4g(0.3モ
ル)を装入した後、80〜95℃に昇温し溶解させた。
次にm−アミノフェニルエチルアミン81.7g(0.
6モル)を1時間要して装入した。102〜110℃に
昇温し、水を留去しながら同温度で4時間反応させた。
反応後、磁製平皿に排出してこはく酸とジアミンの白色
結晶の塩を得た。 収量114.0g 収率 97.3% 融点171.6
〜174.6℃ ここで得られた塩19.5g(0.05モル)を攪拌装
置、窒素導入管を備えた容器に装入し、190〜200
℃まで昇温し同温度で5時間反応させて水1.5gを留
去させた。反応後、磁製平皿に排出しての白色結晶を得
た。 収量17.0g 収率 96.0%
【0040】実施例5 攪拌装置、窒素導入管を備えた容器に、N−メチル−2
−ピロリドン99.6gとα−(p−ニトロフェニル)
エチルアミン33.2g(0.2モル)およびトリエチ
ルアミン20.2g(0.2モル)を装入した後、0℃
に冷却した。同温度でアジピン酸ジクロリド18.7g
(0.1モル)を挿入した後、10〜15℃で2時間攪
拌した。さらに25〜30℃で3時間攪拌した。反応
後、析出したトリエチルアミン塩酸塩を濾別した後、濾
液は水1lに15〜20℃の温度に排出した。析出する
結晶を濾過、濾塊は水洗した後乾燥した。 収量43.2g 収率 98.0% 融点198.0〜
201.5℃ ここで得られたジニトロ化合物の元素分析結果は下記の
通りであつた。 100ml用の接触水素化マーゲンに上記のジニトロ化合
物を22.1g(0.05モル)とメタノール132.
6g(7倍量/ジニトロ体)を挿入した後、窒素気流下
に5%Pd−C(50%含水品)0.442g(3wt
%/ジニトロ体)を装入し、系内を水素で置換しする。
45〜50℃で3時間要して水素7.34lを吸収させ
た(分散状態〜完溶)。反応後、系内を窒素で置換した
後、触媒を濾別した。この反応液を減圧濃縮して、白色
結晶を得た。 収量18.7g 収率97.8% 融点180.8〜1
84.4℃ この結晶の1H−NMRを測定した結果は、次の通りで
ある。すなわち、アミド結合のNHプロトンが8.2p
pm(1H)およびメチレンプロトンが1.46ppm
(2H)が観測された。ここで得られたジアミンの元素
分析結果は下記の通りであつた。
【0041】実施例6 攪拌装置、窒素導入管を備えた容器に、N−メチル−2
−ピロリドン99.6gとα−(p−ニトロフェニル)
エチルアミン33.2g(0.2モル)およびトリエチ
ルアミン20.2g(0.2モル)を装入した後、0℃
に冷却した。同温度でイソフタル酸ジクロリド20.3
g(0.1モル)を挿入した後、10〜15℃で2時間
攪拌後、さらに25〜30℃で3時間攪拌した。反応
後、析出したトリエチルアミン塩酸塩を濾別した後、濾
液は水1lに15〜20℃の温度に排出した。析出する
結晶を濾過、濾塊は水洗した後乾燥した。 収量45.3g 収率 98.1% 融点184.8〜
190.6℃ 100ml用の接触水素化マーゲンに上記のジニトロ化合
物を23.1g(0.05モル)とメタノール161.
7g(7倍量/ジニトロ体)を挿入した後、窒素気流下
に5%Pd−C(50%含水品)1.326g(3wt
%/ジニトロ体)を装入し、系内を水素で置換しする。
45〜50℃で3時間要して水素7.34lを吸収させ
た(分散状態〜完溶)。反応後、系内を窒素で置換した
後、触媒を濾別した。この反応液を減圧濃縮して、淡黄
色結晶を得た。 収量19.6g 収率98.0 %
【0042】実施例7 攪拌装置、窒素導入管を備えた容器に、トルエン332
gとα−(p−ニトロフェニル)エチルアミン33.2
g(0.2モル)およびトリエチルアミン20.2g
(0.2モル)を装入した。20〜25℃でアジピン酸
ジクロリド18.7g(0.1モル)を挿入した後、2
5〜30℃で2時間攪拌した。さらに60℃まで昇温
し、65〜70℃で3時間攪拌した。同温度でメタノー
ル66.4gを挿入した後、25〜30℃まで冷却し、
析出している結晶を濾過、濾塊はメタノール33.2g
で洗浄した。 収量42.2g 収率 95.7% 融点199.8〜
201.1℃ 以下、ジニトロ化合物の接触還元は実施例1と同様に行
って、ジアミンを得た。 収量18.7g 収率97.8% 融点180.8〜
184.4℃
【0043】実施例8 攪拌装置、窒素導入管を備えた容器に、トルエン332
gとα−(m−ニトロフェニル)エチルアミン33.2
g(0.2モル)およびトリエチルアミン20.2g
(0.2モル)を装入した。20〜25℃でアジピン酸
ジクロリド18.7g(0.1モル)を挿入した後、2
5〜30℃で2時間攪拌した。さらに60℃まで昇温
し、65〜70℃で3時間攪拌した。同温度でメタノー
ル66.4gを挿入した後、25〜30℃まで冷却し、
析出している結晶を濾過、濾塊はメタノール33.2g
で洗浄した。 収量42.3g 収率 95.9% 融点196〜
199℃ 100ml用の接触水素化マーゲンに上記のジニトロ化合
物を22.1g(0.05モル)とメタノール44.2
g(2倍量/ジニトロ体)を挿入した後、窒素気流下に
5%Pd−C(50%含水品)0.442g(1wt%
/ジニトロ体)を装入し、系内を水素で置換しする。4
5〜55℃で7時間要して水素7.34lを吸収させ
た。反応後、系内を窒素で置換した後、触媒を濾別し
た。この反応液を減圧濃縮して、粗結晶18.7gを得
た。 収量18.2g 収率95.0% 融点101〜122
【0044】実施例9 攪拌装置、窒素導入管を備えた容器に、N−メチル−2
−ピロリドン99.6gとα−(m/p−ニトロフェニ
ル)エチルアミン33.2g(0.2モル)およびトリ
エチルアミン20.2g(0.2モル)を装入した後、
0℃に冷却した。同温度でアジピン酸ジクロリド18.
7g(0.1モル)を挿入した後、10〜15℃で2時
間攪拌した後、さらに25〜30℃で3時間攪拌した。
反応後、析出したトリエチルアミン塩酸塩を濾別した
後、濾液は水1lに15〜20℃の温度に排出した。析
出する結晶を濾過、濾塊はメタノール33.2gで洗浄
した。 収量41.4g 収率 93.9% 融点198.0〜
201.5℃ 以下、ジニトロ化合物の接触還元は実施例1と同様に行
って、m/p−混合物のジアミンを得た 収量18.6g 収率 97.4%
【0045】実施例10 攪拌装置、窒素導入管を備えた容器に、窒素雰囲気下に
おいてセバシン酸23.9g(0.1モル)g(0.0
5モル)を装入した後、105〜110℃に昇温し溶解
させた。次にm−ニトロフェニルエチルアミン13.6
g(0.1モル)を1時間要して装入した。130〜1
40℃に昇温し、同温度で4時間反応させた(留出水
1.59g、88.0%理論留出量%)。反応後、排出
して結晶を得た。 収量20.5g 収率96.6% この結晶を実施例1と同様な条件下で接触還元して、白
色結晶17.4g(収率82.1%)を得た。
【0046】
【発明の効果】本発明における新規なジアミンは、アミ
ド結合を有しているため、耐熱性、加工性を必要とする
ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ビスマレ
イミド、ジイソシアネートあるいはエポキシ樹脂等の出
発原料として多目的用途に活用が期待できる極めて有用
な芳香族ジアミンを提供するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C08G 69/26 C08G 69/26 73/10 73/10 73/14 73/14 (72)発明者 長谷山 龍二 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三 井東圧化学株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−100519(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)(化1) 【化1】 (式中、Rは水素原子または炭素数1〜10のアルキル
    基、Xはフェニレン基、シクロヘキシレン基または炭素
    数2〜10のアルキレン基を表し、NH2 基はメタ、ま
    たはパラ位に位置する)で表されるジアミン類。
  2. 【請求項2】 一般式(1)においてRが水素原子また
    はメチル基である請求項1記載のジアミン類。
  3. 【請求項3】 一般式(2) (化2) 【化2】 (式中、Rは水素原子または炭素数1〜10のアルキル
    基を示し、NH2 基はメタ、またはパラ位に位置する)
    で表されるジアミンと一般式(3)(化3) 【化3】 (Xはフェニレン基、シクロヘキシレン基または炭素数
    2〜10のアルキレン基を表し、Mは水酸基または炭素
    数1〜4のアルコキシ基を表す)で表される二塩基酸ま
    たはその誘導体とを反応させることを特徴とする請求項
    1記載のジアミン類の製造方法。
  4. 【請求項4】 一般式(4)(化4) 【化4】 (式中、Rは水素原子または炭素数1〜10のアルキル
    基を示し、NO2 基はメタ、またはパラ位に位置する)
    で表されるα−(ニトロフェニル)アルキルアミンと一
    般式(3')(化5) 【化5】 (Xはフェニレン基、シクロヘキシレン基または炭素数
    2から10のアルキレン基を表し、Mは水酸基、ハロゲ
    ン原子または炭素数1〜4のアルコキシ基を表す)で表
    される二塩基酸またはその誘導体と反応させた後、一般
    式(5)(化6) 【化6】 (式中、Rは水素原子または炭素数1〜10のアルキル
    基、Xはフェニレン基、シクロヘキシレン基または炭素
    数2〜10のアルキレン基を表し、NO2 基はメタ、ま
    たはパラ位に位置する)で表わされるジニトロ化合物を
    アルカリ存在下に接触還元することを特徴とする請求項
    1記載のジアミン類の製造方法。
  5. 【請求項5】 一般式(2)がα−(3−アミノフェニ
    ル)メチルアミン、α−(3−アミノフェニル)エチル
    アミン、α−(3−アミノフェニル)プロピルアミン、
    α−(3−アミノフェニル)ブチルアミンから選ばれる
    α−(3−アミノフェニル)アルキルアミンである請求
    項3記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 一般式(4)がα−(ニトロフェニル)
    メチルアミン、α−(ニトロフェニル)エチルアミン、
    α−(ニトロフェニル)プロピルアミン、α−(ニトロ
    フェニル)ブチルアミン類から選ばれるα−(ニトロフ
    ェニル)アルキルアミンである請求項4記載の製造方
    法。
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