JP3283716B2 - ヒータ制御装置 - Google Patents
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- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
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- G03G15/20—Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
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- G03G2215/00—Apparatus for electrophotographic processes
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- Fixing For Electrophotography (AREA)
- Control Of Resistance Heating (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザ光を用いて静電
潜像を形成するレーザプリンタ、読込んだ原稿像の画像
処理が可能なデジタル複写機、従来からのアナログ複写
機および普通紙ファクシミリ等の電子写真方式を用いる
画像形成装置における熱定着装置のヒータ温度を制御す
るためのヒータ制御装置に関するものである。
潜像を形成するレーザプリンタ、読込んだ原稿像の画像
処理が可能なデジタル複写機、従来からのアナログ複写
機および普通紙ファクシミリ等の電子写真方式を用いる
画像形成装置における熱定着装置のヒータ温度を制御す
るためのヒータ制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、上記した電子写真方式の画像
形成装置には、図10に示すように、記録紙に転写され
たトナー像を熱定着させるための熱定着装置100が備
えられている。この熱定着装置100は、交流電源10
2からの電力を、ヒータ制御回路107が温度ヒューズ
106を介してヒータ105に与えることによって、こ
のヒータ105を所望とする温度に維持するように構成
されている。上記ヒータ105は、ハロゲンランプなど
で構成されており、熱定着ローラ104内に設けられて
いる。
形成装置には、図10に示すように、記録紙に転写され
たトナー像を熱定着させるための熱定着装置100が備
えられている。この熱定着装置100は、交流電源10
2からの電力を、ヒータ制御回路107が温度ヒューズ
106を介してヒータ105に与えることによって、こ
のヒータ105を所望とする温度に維持するように構成
されている。上記ヒータ105は、ハロゲンランプなど
で構成されており、熱定着ローラ104内に設けられて
いる。
【0003】また、熱定着ローラ104の近傍には、こ
の熱定着ローラ104の表面温度を検出するために、サ
ーミスタなどで構成される温度検出部101が設けられ
ている。この温度検出部101で検出された表面温度が
予め定められる設定温度以上であるか否かに対応して、
コントローラ103が前記ヒータ制御回路107を駆動
制御することで、前記設定温度の維持が可能となる。
の熱定着ローラ104の表面温度を検出するために、サ
ーミスタなどで構成される温度検出部101が設けられ
ている。この温度検出部101で検出された表面温度が
予め定められる設定温度以上であるか否かに対応して、
コントローラ103が前記ヒータ制御回路107を駆動
制御することで、前記設定温度の維持が可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来技
術では、温度検出部101で検出された表面温度と、設
定温度との比較の結果のみに基づいて、コントローラ1
03がヒータ105を点灯制御するので、熱定着ローラ
104内に設けられているヒータ105で発生した熱が
該熱定着ローラ104の表面に伝導されるまでの熱応答
時間が存在するために、特にヒータ105を連続点灯さ
せた場合には、前記表面温度が前記設定温度を超えてオ
ーバーシュートが発生するという問題がある。
術では、温度検出部101で検出された表面温度と、設
定温度との比較の結果のみに基づいて、コントローラ1
03がヒータ105を点灯制御するので、熱定着ローラ
104内に設けられているヒータ105で発生した熱が
該熱定着ローラ104の表面に伝導されるまでの熱応答
時間が存在するために、特にヒータ105を連続点灯さ
せた場合には、前記表面温度が前記設定温度を超えてオ
ーバーシュートが発生するという問題がある。
【0005】この問題を解決するために、特開平3−1
0275号で示される従来技術では、熱定着ローラの表
面温度、雰囲気温度および本体電源が投入されてからの
累積時間などを入力値として、ファジィルールに従っ
て、熱定着ローラの回転開始時期および停止時期ならび
に回転速度を制御するように構成されている。
0275号で示される従来技術では、熱定着ローラの表
面温度、雰囲気温度および本体電源が投入されてからの
累積時間などを入力値として、ファジィルールに従っ
て、熱定着ローラの回転開始時期および停止時期ならび
に回転速度を制御するように構成されている。
【0006】また、特開平4−73786号および特開
平4−303875号で示される他の従来技術では、熱
定着ローラの温度とその変化量とを用いて、ファジィル
ールに従ってヒータを駆動するように構成されている。
さらにまた、特開平4−178678号で示されるよう
な、熱定着ローラの温度とその微分値とを用いてヒータ
の点灯時間をファジィ制御する構成や、特開平5−32
3830号で示されるような、室温値偏差と、サーミス
タの出力値と、その勾配とに基づいてヒータの点灯時間
をファジィ制御するようにした構成が提案されている。
平4−303875号で示される他の従来技術では、熱
定着ローラの温度とその変化量とを用いて、ファジィル
ールに従ってヒータを駆動するように構成されている。
さらにまた、特開平4−178678号で示されるよう
な、熱定着ローラの温度とその微分値とを用いてヒータ
の点灯時間をファジィ制御する構成や、特開平5−32
3830号で示されるような、室温値偏差と、サーミス
タの出力値と、その勾配とに基づいてヒータの点灯時間
をファジィ制御するようにした構成が提案されている。
【0007】しかしながら、上述の各従来技術では、予
め正しいファジィルールを作成しておく必要があり、す
なわち、間違ったルールが存在すると、正しい制御がで
きなくなってしまう。また、ファジィ変数を表すメンバ
ーシップ関数は、一旦決定してしまうと修正することが
できないので、試行錯誤によって望ましい値を予め求め
ておく必要があり、作成が煩雑であるという問題もあ
る。
め正しいファジィルールを作成しておく必要があり、す
なわち、間違ったルールが存在すると、正しい制御がで
きなくなってしまう。また、ファジィ変数を表すメンバ
ーシップ関数は、一旦決定してしまうと修正することが
できないので、試行錯誤によって望ましい値を予め求め
ておく必要があり、作成が煩雑であるという問題もあ
る。
【0008】さらに、一旦作成してしまったファジィル
ールおよびメンバーシップ関数は変更することができ
ず、したがって、機種の違いや個体差および経年変化や
周囲環境の違いに対応することができないという問題が
ある。
ールおよびメンバーシップ関数は変更することができ
ず、したがって、機種の違いや個体差および経年変化や
周囲環境の違いに対応することができないという問題が
ある。
【0009】本発明の目的は、経年変化および周囲環境
の違いなどを逐次学習して、オーバーシュートのない最
適な点灯時間を常に求めることができるヒータ制御装置
を提供することである。
の違いなどを逐次学習して、オーバーシュートのない最
適な点灯時間を常に求めることができるヒータ制御装置
を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1のヒータ制御装
置は、ヒータで発生された熱が放熱手段に伝導されて該
放熱手段から放出されるようにしたヒータの制御装置に
おいて、前記放熱手段の表面温度を検出するための温度
検出手段と、前記温度検出手段の検出結果から、予め定
める時間当りの温度変化量を演算する温度変化量演算手
段と、前記温度検出手段の検出結果および温度変化量演
算手段の演算結果から、第1のファジィ・ニューラルネ
ットワークによって前記ヒータの点灯時間を演算して制
御する点灯時間演算制御手段と、前記温度検出手段の検
出結果、温度変化量演算手段の演算結果および点灯時間
演算制御手段の演算結果から、第2のファジィ・ニュー
ラルネットワークによって、前記点灯時間演算制御手段
で演算された点灯時間で前記ヒータが点灯制御されたと
きの前記放熱手段の次回温度検出時の表面温度を予測す
る予測演算手段と、前記予測演算手段で演算された予測
表面温度と、温度検出手段によって検出された実測表面
温度と、予め設定された前記放熱手段の表面温度の上限
値を示す上限表面温度とを比較し、前記3つの温度の関
係によって、前記第1および第2のファジィ・ニューラ
ルネットワークの重みを調整するか否かを判定する比較
手段と、前記比較手段によって前記第1および第2のフ
ァジィ・ニューラルネットワークの重みを調整すること
が判定されたとき、それぞれの重みを調整するための教
師データとなる目標値を設定する目標値設定手段とを備
えていることを特徴としている。
置は、ヒータで発生された熱が放熱手段に伝導されて該
放熱手段から放出されるようにしたヒータの制御装置に
おいて、前記放熱手段の表面温度を検出するための温度
検出手段と、前記温度検出手段の検出結果から、予め定
める時間当りの温度変化量を演算する温度変化量演算手
段と、前記温度検出手段の検出結果および温度変化量演
算手段の演算結果から、第1のファジィ・ニューラルネ
ットワークによって前記ヒータの点灯時間を演算して制
御する点灯時間演算制御手段と、前記温度検出手段の検
出結果、温度変化量演算手段の演算結果および点灯時間
演算制御手段の演算結果から、第2のファジィ・ニュー
ラルネットワークによって、前記点灯時間演算制御手段
で演算された点灯時間で前記ヒータが点灯制御されたと
きの前記放熱手段の次回温度検出時の表面温度を予測す
る予測演算手段と、前記予測演算手段で演算された予測
表面温度と、温度検出手段によって検出された実測表面
温度と、予め設定された前記放熱手段の表面温度の上限
値を示す上限表面温度とを比較し、前記3つの温度の関
係によって、前記第1および第2のファジィ・ニューラ
ルネットワークの重みを調整するか否かを判定する比較
手段と、前記比較手段によって前記第1および第2のフ
ァジィ・ニューラルネットワークの重みを調整すること
が判定されたとき、それぞれの重みを調整するための教
師データとなる目標値を設定する目標値設定手段とを備
えていることを特徴としている。
【0011】請求項2のヒータ制御装置は、請求項1記
載のヒータ制御装置において、比較手段は、前記放熱手
段に対する3つの温度の関係が、上限表面温度>予測表
面温度>実測表面温度、または予測表面温度>実測表面
温度>上限表面温度、または実測表面温度>予測表面温
度>上限表面温度、または実測表面温度>上限表面温度
>予測表面温度のとき、前記第1および第2のファジィ
・ニューラルネットワークの重みの調整を行う制御信号
を前記目標値設定手段に出力することを特徴としてい
る。
載のヒータ制御装置において、比較手段は、前記放熱手
段に対する3つの温度の関係が、上限表面温度>予測表
面温度>実測表面温度、または予測表面温度>実測表面
温度>上限表面温度、または実測表面温度>予測表面温
度>上限表面温度、または実測表面温度>上限表面温度
>予測表面温度のとき、前記第1および第2のファジィ
・ニューラルネットワークの重みの調整を行う制御信号
を前記目標値設定手段に出力することを特徴としてい
る。
【0012】請求項3のヒータ制御装置は、請求項2記
載のヒータ制御装置において、前記比較手段での放熱手
段に対する3つの温度の関係が、上限表面温度>予測表
面温度>実測表面温度、または実測表面温度>上限表面
温度>予測表面温度のとき、前記放熱手段の予測表面温
度を、前記第2のファジィ・ニューラルネットワークの
重みを調整するための目標値として設定すると共に、前
記目標値、温度変化量および温度検出の時間間隔からヒ
ータの点灯時間を算出し、この算出した点灯時間を、前
記第1のファジィ・ニューラルネットワークの重みを調
整するための目標値として設定することを特徴としてい
る。
載のヒータ制御装置において、前記比較手段での放熱手
段に対する3つの温度の関係が、上限表面温度>予測表
面温度>実測表面温度、または実測表面温度>上限表面
温度>予測表面温度のとき、前記放熱手段の予測表面温
度を、前記第2のファジィ・ニューラルネットワークの
重みを調整するための目標値として設定すると共に、前
記目標値、温度変化量および温度検出の時間間隔からヒ
ータの点灯時間を算出し、この算出した点灯時間を、前
記第1のファジィ・ニューラルネットワークの重みを調
整するための目標値として設定することを特徴としてい
る。
【0013】請求項4のヒータ制御装置は、請求項2記
載のヒータ制御装置において、前記目標値設定手段は、
前記比較手段での放熱手段に対する3つの温度の関係
が、予測表面温度>実測表面温度>上限表面温度、また
は実測表面温度>予測表面温度>上限表面温度のとき、
前記放熱手段の上限表面温度を、前記第2のファジィ・
ニューラルネットワークの重みを調整するための目標値
として設定すると共に、前記目標値、温度変化量および
温度検出の時間間隔からヒータの点灯時間を算出し、こ
の算出した点灯時間を、前記第1のファジィ・ニューラ
ルネットワークの重みを調整するための目標値として設
定することを特徴としている。
載のヒータ制御装置において、前記目標値設定手段は、
前記比較手段での放熱手段に対する3つの温度の関係
が、予測表面温度>実測表面温度>上限表面温度、また
は実測表面温度>予測表面温度>上限表面温度のとき、
前記放熱手段の上限表面温度を、前記第2のファジィ・
ニューラルネットワークの重みを調整するための目標値
として設定すると共に、前記目標値、温度変化量および
温度検出の時間間隔からヒータの点灯時間を算出し、こ
の算出した点灯時間を、前記第1のファジィ・ニューラ
ルネットワークの重みを調整するための目標値として設
定することを特徴としている。
【0014】
【作用】請求項1の構成によれば、たとえば画像形成装
置における熱定着装置に用いられ、ヒータで発生された
熱が熱定着ローラなどの放熱手段に伝導されて該放熱手
段から放出されるようにしたヒータの制御装置におい
て、放熱手段の表面温度を温度検出手段によって検出
し、またその検出結果から予め定める時間当りの温度変
化量を温度変化量演算手段で演算し、それらの検出結果
および演算結果を入力するように構築された点灯時間演
算制御手段の第1のファジィ・ニューラルネットワーク
によって、前記検出結果および温度変化量からヒータの
点灯時間を演算し、該ヒータを制御する。
置における熱定着装置に用いられ、ヒータで発生された
熱が熱定着ローラなどの放熱手段に伝導されて該放熱手
段から放出されるようにしたヒータの制御装置におい
て、放熱手段の表面温度を温度検出手段によって検出
し、またその検出結果から予め定める時間当りの温度変
化量を温度変化量演算手段で演算し、それらの検出結果
および演算結果を入力するように構築された点灯時間演
算制御手段の第1のファジィ・ニューラルネットワーク
によって、前記検出結果および温度変化量からヒータの
点灯時間を演算し、該ヒータを制御する。
【0015】また、そのような制御によってヒータが点
灯制御されたときの放熱手段の表面温度を、前記検出結
果、温度変化量およびヒータの点灯時間を入力するよう
に構築された予測演算手段の第2のファジィ・ニューラ
ルネットワークによって、前記検出結果、温度変化量お
よびヒータの点灯時間から放熱手段の表面温度を予測し
ておき、比較手段が、その予測された表面温度と温度検
出手段によって検出された実際の表面温度と予め定める
前記放熱手段の表面温度の上限値の3つの温度関係か
ら、前記第1および第2のファジィ・ニューラルネット
ワークの重みを調整するか否かを判定し、前記第1およ
び第2のファジィ・ニューラルネットワークの重みを調
整することになった場合に、それぞれの重みを調整す
る。
灯制御されたときの放熱手段の表面温度を、前記検出結
果、温度変化量およびヒータの点灯時間を入力するよう
に構築された予測演算手段の第2のファジィ・ニューラ
ルネットワークによって、前記検出結果、温度変化量お
よびヒータの点灯時間から放熱手段の表面温度を予測し
ておき、比較手段が、その予測された表面温度と温度検
出手段によって検出された実際の表面温度と予め定める
前記放熱手段の表面温度の上限値の3つの温度関係か
ら、前記第1および第2のファジィ・ニューラルネット
ワークの重みを調整するか否かを判定し、前記第1およ
び第2のファジィ・ニューラルネットワークの重みを調
整することになった場合に、それぞれの重みを調整す
る。
【0016】したがって、パラメータなどを大まかに設
定しておくだけで、それらは逐次学習によって、オーバ
ーシュートのない最適な点灯時間を得ることができる値
となるように修正されてゆくので、プログラム作成の手
間を簡略化できるとともに、機種や個体差および経年変
化や周囲環境の違いなどに容易に対応することができ
る。また、実際に検出するパラメータは、放熱手段の表
面温度だけであるので、簡便な構成で実現することがで
きるとともに、少ない入力パラメータで、演算時間を短
縮して、温度変化に対して迅速に点灯時間を変化させる
ことができる。
定しておくだけで、それらは逐次学習によって、オーバ
ーシュートのない最適な点灯時間を得ることができる値
となるように修正されてゆくので、プログラム作成の手
間を簡略化できるとともに、機種や個体差および経年変
化や周囲環境の違いなどに容易に対応することができ
る。また、実際に検出するパラメータは、放熱手段の表
面温度だけであるので、簡便な構成で実現することがで
きるとともに、少ない入力パラメータで、演算時間を短
縮して、温度変化に対して迅速に点灯時間を変化させる
ことができる。
【0017】また、例えば、前記第1のファジィ・ニュ
ーラルネットワークは、入力層およびメンバーシップ層
が、温度検出手段の検出結果の入力値および温度変化量
演算手段の演算結果の入力値を、それぞれファジィ集合
の3領域、Big,Middle,Smallに分割す
るように構成されており、かつルール層は、各入力値の
各領域の全ての組合せルールの論理積で構成され、ま
た、第2のファジィ・ニューラルネットワークは、入力
層およびメンバーシップ層が、前記温度検出手段の検出
結果の入力値、温度変化量演算手段の演算結果の入力値
および前記点灯時間演算制御手段で演算された点灯時間
をそれぞれファジィ集合の3領域に分割するように構成
され、かつルール層は、前記各入力値の各領域の全ての
組合わせルールの論理積で構成される。
ーラルネットワークは、入力層およびメンバーシップ層
が、温度検出手段の検出結果の入力値および温度変化量
演算手段の演算結果の入力値を、それぞれファジィ集合
の3領域、Big,Middle,Smallに分割す
るように構成されており、かつルール層は、各入力値の
各領域の全ての組合せルールの論理積で構成され、ま
た、第2のファジィ・ニューラルネットワークは、入力
層およびメンバーシップ層が、前記温度検出手段の検出
結果の入力値、温度変化量演算手段の演算結果の入力値
および前記点灯時間演算制御手段で演算された点灯時間
をそれぞれファジィ集合の3領域に分割するように構成
され、かつルール層は、前記各入力値の各領域の全ての
組合わせルールの論理積で構成される。
【0018】このように、第1および第2のファジィ・
ニューラルネットワークが構成されることによって、各
入力値の前記各領域毎に相互に異なる制御を行うことが
でき、複雑な変化を伴った制御が可能になる。
ニューラルネットワークが構成されることによって、各
入力値の前記各領域毎に相互に異なる制御を行うことが
でき、複雑な変化を伴った制御が可能になる。
【0019】また、各入力値の各領域の全てのルールの
組合せを選択しておくことによって、予めエキスパート
の知識によって得られるファジィルール以外の入力の組
合わせが発生しても、必ずいずれかの組合せに対応する
ことになり、上述のように逐次学習してゆくことによっ
て、最適な制御を行うことができる。
組合せを選択しておくことによって、予めエキスパート
の知識によって得られるファジィルール以外の入力の組
合わせが発生しても、必ずいずれかの組合せに対応する
ことになり、上述のように逐次学習してゆくことによっ
て、最適な制御を行うことができる。
【0020】また、請求項2の構成によれば、前記比較
手段は、前記放熱手段に対する3つの温度の関係が、上
限表面温度>予測表面温度>実測表面温度、または予測
表面温度>実測表面温度>上限表面温度、または実測表
面温度>予測表面温度>上限表面温度、または実測表面
温度>上限表面温度>予測表面温度のとき、前記第1お
よび第2のファジィ・ニューラルネットワークの重みの
調整を行うための制御信号を前記目標値設定手段に出力
している。
手段は、前記放熱手段に対する3つの温度の関係が、上
限表面温度>予測表面温度>実測表面温度、または予測
表面温度>実測表面温度>上限表面温度、または実測表
面温度>予測表面温度>上限表面温度、または実測表面
温度>上限表面温度>予測表面温度のとき、前記第1お
よび第2のファジィ・ニューラルネットワークの重みの
調整を行うための制御信号を前記目標値設定手段に出力
している。
【0021】これにより、第1および第2のファジィ・
ニューラルネットワークは、3つの温度関係が前記条件
のとき、すなわち、オーバーシュートやアンダーシュー
トが生じる温度関係の条件のときにのみ学習を行うこと
になる。
ニューラルネットワークは、3つの温度関係が前記条件
のとき、すなわち、オーバーシュートやアンダーシュー
トが生じる温度関係の条件のときにのみ学習を行うこと
になる。
【0022】したがって、実測表面温度と予測表面温度
とが異なる全ての場合に、第1および第2のファジィ・
ニューラルネットワークの学習を行う必要がなくなるの
で、無駄な学習時間を作らずに必要なときだけ学習を行
うことが可能となる。
とが異なる全ての場合に、第1および第2のファジィ・
ニューラルネットワークの学習を行う必要がなくなるの
で、無駄な学習時間を作らずに必要なときだけ学習を行
うことが可能となる。
【0023】また、請求項3の構成によれば、目標値設
定手段は、前記比較手段での放熱手段に対する3つの温
度の関係のうち、上限表面温度>予測表面温度>実測表
面温度、または実測表面温度>上限表面温度>予測表面
温度のとき、すなわち、予測表面温度が、常に上限表面
温度より低いときに、この予測表面温度を、第2のファ
ジィ・ニューラルネットワークの重みを調整するための
目標値として設定し、さらに、この目標値、温度変化量
および温度検出の時間間隔からヒータの点灯時間を算出
し、この算出した点灯時間を、第1のファジィ・ニュー
ラルネットワークの重みを調整するための目標値として
設定する。
定手段は、前記比較手段での放熱手段に対する3つの温
度の関係のうち、上限表面温度>予測表面温度>実測表
面温度、または実測表面温度>上限表面温度>予測表面
温度のとき、すなわち、予測表面温度が、常に上限表面
温度より低いときに、この予測表面温度を、第2のファ
ジィ・ニューラルネットワークの重みを調整するための
目標値として設定し、さらに、この目標値、温度変化量
および温度検出の時間間隔からヒータの点灯時間を算出
し、この算出した点灯時間を、第1のファジィ・ニュー
ラルネットワークの重みを調整するための目標値として
設定する。
【0024】これにより、第2のファジィ・ニューラル
ネットワークは、常に上限温度よりも低い予測表面温度
を目標値、すなわち、教師データとして重みが調整さ
れ、さらに、この教師データに基づいて算出された点灯
時間を、第1のファジィ・ニューラルネットワークの教
師データとしているので、ヒータの実測表面温度が上限
表面温度を超えた場合でも、オーバーシュートなどのヒ
ータの温度異常の発生しない最適なヒータの点灯時間を
得ることができる。
ネットワークは、常に上限温度よりも低い予測表面温度
を目標値、すなわち、教師データとして重みが調整さ
れ、さらに、この教師データに基づいて算出された点灯
時間を、第1のファジィ・ニューラルネットワークの教
師データとしているので、ヒータの実測表面温度が上限
表面温度を超えた場合でも、オーバーシュートなどのヒ
ータの温度異常の発生しない最適なヒータの点灯時間を
得ることができる。
【0025】さらに、請求項4の構成によれば、目標値
設定手段は、前記比較手段での放熱手段に対する3つの
温度の関係のうち、予測表面温度>実測表面温度>上限
表面温度、または実測表面温度>予測表面温度>上限表
面温度のとき、すなわち、上限表面温度が、常に予測表
面温度および実測表面温度よりも低いときに、この上限
表面温度を、第2のファジィ・ニューラルネットワーク
の重みを調整するための目的値として設定し、さらに、
この目標値、温度変化量および温度検出の時間間隔から
ヒータの点灯時間を算出し、この算出した点灯時間を、
第1のファジィ・ニューラルネットワークの重みを調整
するための目標値として設定する。
設定手段は、前記比較手段での放熱手段に対する3つの
温度の関係のうち、予測表面温度>実測表面温度>上限
表面温度、または実測表面温度>予測表面温度>上限表
面温度のとき、すなわち、上限表面温度が、常に予測表
面温度および実測表面温度よりも低いときに、この上限
表面温度を、第2のファジィ・ニューラルネットワーク
の重みを調整するための目的値として設定し、さらに、
この目標値、温度変化量および温度検出の時間間隔から
ヒータの点灯時間を算出し、この算出した点灯時間を、
第1のファジィ・ニューラルネットワークの重みを調整
するための目標値として設定する。
【0026】これにより、第2のファジィ・ニューラル
ネットワークは、常に実測表面温度および予測表面温度
よりも低い上限表面温度を目標値、すなわち、教師デー
タとして重みが調整され、さらに、この教師データに基
づいて算出された点灯時間を、第1のファジィ・ニュー
ラルネットワークの教師データとしているので、ヒータ
の実測表面温度は上限表面温度を超えないようになり、
オーバーシュートなどのヒータの温度異常の発生しない
最適なヒータの点灯時間を得ることができる。
ネットワークは、常に実測表面温度および予測表面温度
よりも低い上限表面温度を目標値、すなわち、教師デー
タとして重みが調整され、さらに、この教師データに基
づいて算出された点灯時間を、第1のファジィ・ニュー
ラルネットワークの教師データとしているので、ヒータ
の実測表面温度は上限表面温度を超えないようになり、
オーバーシュートなどのヒータの温度異常の発生しない
最適なヒータの点灯時間を得ることができる。
【0027】
【実施例】本発明の一実施例について図1ないし図9に
基づいて説明すれば、以下の通りである。尚、本実施例
では、ヒータ制御装置として、電子写真方式の画像形成
装置に備えられ、記録紙上に形成されたトナー像を熱定
着する熱定着装置について説明する。
基づいて説明すれば、以下の通りである。尚、本実施例
では、ヒータ制御装置として、電子写真方式の画像形成
装置に備えられ、記録紙上に形成されたトナー像を熱定
着する熱定着装置について説明する。
【0028】本実施例に係る熱定着装置は、図1に示す
ように、記録紙上に形成されたトナー像を熱定着するた
めの放熱手段としての熱定着ローラ1を備え、熱定着ロ
ーラ1内部には、ハロゲンランプなどからなるヒータ2
が設けられている。したがって、ヒータ2の熱が熱定着
ローラ1の内部から表面に伝導することで、熱定着ロー
ラ1の表面が加熱され、熱定着ローラ1に接する記録紙
上のトナーを溶融するようになっている。但し、ヒータ
2への通電が開始または停止されてから、熱定着ローラ
1の温度上昇がそれぞれ開始または停止するまで、熱定
着ローラ1の熱伝導遅れによって、2〜3秒程度の応答
遅れを生じる。
ように、記録紙上に形成されたトナー像を熱定着するた
めの放熱手段としての熱定着ローラ1を備え、熱定着ロ
ーラ1内部には、ハロゲンランプなどからなるヒータ2
が設けられている。したがって、ヒータ2の熱が熱定着
ローラ1の内部から表面に伝導することで、熱定着ロー
ラ1の表面が加熱され、熱定着ローラ1に接する記録紙
上のトナーを溶融するようになっている。但し、ヒータ
2への通電が開始または停止されてから、熱定着ローラ
1の温度上昇がそれぞれ開始または停止するまで、熱定
着ローラ1の熱伝導遅れによって、2〜3秒程度の応答
遅れを生じる。
【0029】上記ヒータ2は、交流電源3を介してヒー
タ制御回路4に接続される一方、温度ヒューズ5を介し
てヒータ制御回路4に接続されている。したがって、交
流電源3からの電力は、ヒータ制御回路4および温度ヒ
ューズ5を介してヒータ2に与えられる。
タ制御回路4に接続される一方、温度ヒューズ5を介し
てヒータ制御回路4に接続されている。したがって、交
流電源3からの電力は、ヒータ制御回路4および温度ヒ
ューズ5を介してヒータ2に与えられる。
【0030】上記ヒータ制御回路4は、リレーやICス
イッチなどで構成され、後述するヒータ点灯時間演算部
8からの、点灯または消灯すべきことを表す駆動信号に
応答して、ヒータ2に電力供給を行うようになってい
る。また、このヒータ制御回路4の前記駆動信号に応答
したONまたはOFFを表す状態表示信号が、後述する
ローラ表面温度演算部7へ出力される。尚、前記ヒータ
制御回路4とヒータ点灯時間演算部8とで点灯時間演算
制御手段を構成している。
イッチなどで構成され、後述するヒータ点灯時間演算部
8からの、点灯または消灯すべきことを表す駆動信号に
応答して、ヒータ2に電力供給を行うようになってい
る。また、このヒータ制御回路4の前記駆動信号に応答
したONまたはOFFを表す状態表示信号が、後述する
ローラ表面温度演算部7へ出力される。尚、前記ヒータ
制御回路4とヒータ点灯時間演算部8とで点灯時間演算
制御手段を構成している。
【0031】また、上記熱定着ローラ1に近接して、サ
ーミスタなどで構成される温度検出部6が設けられてい
る。この温度検出部6は、熱定着ローラ1の表面温度の
変化に対して、その端子間抵抗値が変化する。このた
め、この温度検出部6に関連して、ローラ表面温度演算
部7が設けられている。尚、前記温度検出部6とローラ
表面温度演算部7とで温度検出手段を構成している。
ーミスタなどで構成される温度検出部6が設けられてい
る。この温度検出部6は、熱定着ローラ1の表面温度の
変化に対して、その端子間抵抗値が変化する。このた
め、この温度検出部6に関連して、ローラ表面温度演算
部7が設けられている。尚、前記温度検出部6とローラ
表面温度演算部7とで温度検出手段を構成している。
【0032】上記ローラ表面温度演算部7は、まず、図
2で示すように、予め定める時間間隔t(h)(h=
1,2,…,n−1,n,n+1,n+2,…,以下同
じ)、たとえば3〜5秒周期で入力される上記ヒータ制
御回路4からの前記状態表示信号に応答して、ヒータ2
のONタイミングとOFFタイミングとで、それぞれ温
度検出部6の前記端子間抵抗値に対応する端子間電圧値
をアナログ/デジタル変換してサンプリングを行う。次
に、ローラ表面温度演算部7は、このようにして得られ
た電圧値から、該電圧値に予め対応して求められている
表面温度値に変換するための電圧−温度変換テーブルを
対照して、前記電圧値に対応した表面温度を求める。
2で示すように、予め定める時間間隔t(h)(h=
1,2,…,n−1,n,n+1,n+2,…,以下同
じ)、たとえば3〜5秒周期で入力される上記ヒータ制
御回路4からの前記状態表示信号に応答して、ヒータ2
のONタイミングとOFFタイミングとで、それぞれ温
度検出部6の前記端子間抵抗値に対応する端子間電圧値
をアナログ/デジタル変換してサンプリングを行う。次
に、ローラ表面温度演算部7は、このようにして得られ
た電圧値から、該電圧値に予め対応して求められている
表面温度値に変換するための電圧−温度変換テーブルを
対照して、前記電圧値に対応した表面温度を求める。
【0033】なお、図2において、ton(h)は、h
回目の時間間隔t(h)におけるヒータ2のON期間を
表し、toff(h)は、時間間隔t(h)におけるO
FF期間を表す。また、T(h)は、前記時間間隔t
(h)の開始時点での表面温度を表し、Ton(h)
は、前記時間間隔t(h)におけるON期間の終了時に
おける表面温度を表す。さらにまた、Tlmtは、熱定
着ローラ1の上限温度であり、かつ設定温度を表す。
回目の時間間隔t(h)におけるヒータ2のON期間を
表し、toff(h)は、時間間隔t(h)におけるO
FF期間を表す。また、T(h)は、前記時間間隔t
(h)の開始時点での表面温度を表し、Ton(h)
は、前記時間間隔t(h)におけるON期間の終了時に
おける表面温度を表す。さらにまた、Tlmtは、熱定
着ローラ1の上限温度であり、かつ設定温度を表す。
【0034】上記ローラ表面温度演算部7によって求め
た熱定着ローラ1の表面温度は、図1に示すヒータ点灯
時間演算部8、ローラ表面温度変化量演算部(温度変化
量演算手段)9、記憶部10、ローラ表面温度予測演算
部(予測演算手段)11およびローラ表面温度比較部
(比較手段)12に与えられる。
た熱定着ローラ1の表面温度は、図1に示すヒータ点灯
時間演算部8、ローラ表面温度変化量演算部(温度変化
量演算手段)9、記憶部10、ローラ表面温度予測演算
部(予測演算手段)11およびローラ表面温度比較部
(比較手段)12に与えられる。
【0035】尚、記憶部10は、RAM等の記憶手段か
らなり、前記ローラ表面温度演算部7の演算結果の他
に、前記ヒータ点灯時間演算部8、ローラ表面温度変化
量演算部9およびローラ表面温度予測演算部11の演算
結果を記憶するようになっている。
らなり、前記ローラ表面温度演算部7の演算結果の他
に、前記ヒータ点灯時間演算部8、ローラ表面温度変化
量演算部9およびローラ表面温度予測演算部11の演算
結果を記憶するようになっている。
【0036】前記ローラ表面温度変化量演算部9は、記
憶部10で記憶している前回入力された表面温度、たと
えばT(n−1)と、今回入力された表面温度T(n)
とから、前記時間間隔t(n−1)における温度変化量
ΔT(n−1)を求める。これら温度変化量ΔT(n−
1)は、以下の数1から求めることができる。
憶部10で記憶している前回入力された表面温度、たと
えばT(n−1)と、今回入力された表面温度T(n)
とから、前記時間間隔t(n−1)における温度変化量
ΔT(n−1)を求める。これら温度変化量ΔT(n−
1)は、以下の数1から求めることができる。
【0037】
【数1】
【0038】このようにして求められた表面温度T
(n)と、温度変化量ΔT(n−1)とを入力パラメー
タとして、ヒータ点灯時間演算部8は、後述するような
第1のファジィ・ニューラルネットワーク21(図3)
を用いて、ヒータ2の点灯期間ton(n)を演算し、
今回の時間間隔t(n)の開始タイミングから、求めら
れたON期間ton(n)だけ、前記ヒータ制御回路4
に駆動信号を出力して、ヒータ2を点灯させる。
(n)と、温度変化量ΔT(n−1)とを入力パラメー
タとして、ヒータ点灯時間演算部8は、後述するような
第1のファジィ・ニューラルネットワーク21(図3)
を用いて、ヒータ2の点灯期間ton(n)を演算し、
今回の時間間隔t(n)の開始タイミングから、求めら
れたON期間ton(n)だけ、前記ヒータ制御回路4
に駆動信号を出力して、ヒータ2を点灯させる。
【0039】また、前記ON期間ton(n)は、ロー
ラ表面温度予測演算部11に与えられており、このロー
ラ表面温度予測演算部11は、前記ON期間ton
(n)および温度変化量ΔT(n−1)ならびに表面温
度T(n)を入力パラメータとして、後述する第2のフ
ァジィ・ニューラルネットワーク22(図8)を用い
て、次に検出されるべき表面温度T(n+1)を予測演
算し、その演算結果をローラ表面温度比較部12および
記憶部10へ与える。
ラ表面温度予測演算部11に与えられており、このロー
ラ表面温度予測演算部11は、前記ON期間ton
(n)および温度変化量ΔT(n−1)ならびに表面温
度T(n)を入力パラメータとして、後述する第2のフ
ァジィ・ニューラルネットワーク22(図8)を用い
て、次に検出されるべき表面温度T(n+1)を予測演
算し、その演算結果をローラ表面温度比較部12および
記憶部10へ与える。
【0040】また、前記ローラ表面温度予測演算部11
は、予測演算された表面温度が上限温度よりも大きくな
ると予測された場合、ヒータ点灯時間演算部8における
第1のファジィ・ニューラルネットワーク21の微調整
を行うための制御信号をローラ表面温度比較部12およ
び目標値設定部13を介してヒータ点灯時間演算部8に
出力する。
は、予測演算された表面温度が上限温度よりも大きくな
ると予測された場合、ヒータ点灯時間演算部8における
第1のファジィ・ニューラルネットワーク21の微調整
を行うための制御信号をローラ表面温度比較部12およ
び目標値設定部13を介してヒータ点灯時間演算部8に
出力する。
【0041】この制御信号に応答して、ヒータ点灯時間
演算部8は、後述する微調整をまず行った後、そのn回
目の時間間隔t(n)で求められた実際の表面温度T
(n)と、温度変化量ΔTon(n−1)とから、該n
回目の時間間隔におけるON時間ton(n)を演算す
る。
演算部8は、後述する微調整をまず行った後、そのn回
目の時間間隔t(n)で求められた実際の表面温度T
(n)と、温度変化量ΔTon(n−1)とから、該n
回目の時間間隔におけるON時間ton(n)を演算す
る。
【0042】また、前記ローラ表面温度比較部12は、
入力されたn+1回目の時間間隔t(n+1)での表面
温度T(n+1)の予測された値(予測表面温度)と、
ローラ表面温度演算部7で算出された実際の値(実測表
面温度)と予め設定された上限温度(上限表面温度)と
を比較し、3つの温度の関係が後述する温度関係のとき
のみ、ヒータ点灯時間演算部8における第1のファジィ
・ニューラルネットワーク21およびローラ表面温度予
測演算部11における第2のファジィ・ニューラルネッ
トワーク22の微調整を行うための制御信号を出力す
る。
入力されたn+1回目の時間間隔t(n+1)での表面
温度T(n+1)の予測された値(予測表面温度)と、
ローラ表面温度演算部7で算出された実際の値(実測表
面温度)と予め設定された上限温度(上限表面温度)と
を比較し、3つの温度の関係が後述する温度関係のとき
のみ、ヒータ点灯時間演算部8における第1のファジィ
・ニューラルネットワーク21およびローラ表面温度予
測演算部11における第2のファジィ・ニューラルネッ
トワーク22の微調整を行うための制御信号を出力す
る。
【0043】この制御信号に目標値設定部13を介して
応答して、ヒータ点灯時間演算部8は、後述するような
微調整をまず行った後、そのn+1回目の時間間隔t
(n+1)で求められた実際の表面温度T(n+1)
と、温度変化量ΔT(n)とから、該n+1回目の時間
間隔におけるON時間ton(n+1)を演算する。ま
た、上記制御信号に応答して、ローラ表面温度予測演算
部11は、後述するような微調整をまず行った後、前記
微調整後に、ヒータ点灯時間演算部8にて再演算された
ON時間ton(n+1)と、温度変化量ΔT(n)
と、表面温度T(n+1)とから、次に検出されるべき
表面温度T(n+1)を予測演算する。
応答して、ヒータ点灯時間演算部8は、後述するような
微調整をまず行った後、そのn+1回目の時間間隔t
(n+1)で求められた実際の表面温度T(n+1)
と、温度変化量ΔT(n)とから、該n+1回目の時間
間隔におけるON時間ton(n+1)を演算する。ま
た、上記制御信号に応答して、ローラ表面温度予測演算
部11は、後述するような微調整をまず行った後、前記
微調整後に、ヒータ点灯時間演算部8にて再演算された
ON時間ton(n+1)と、温度変化量ΔT(n)
と、表面温度T(n+1)とから、次に検出されるべき
表面温度T(n+1)を予測演算する。
【0044】前記目標値設定部13は、前記ローラ表面
温度比較部12によって前記第1および第2のファジィ
・ニューラルネットワーク21・22の重みを調整する
ことが判定されたとき、それぞれの重みを調整するため
の後述する教師データとなる目標値を設定するようにな
っており、後述する3つの温度関係のうち所望する条件
となっているとき、前記目標値をヒータ点灯時間演算部
8およびローラ表面温度予測演算部11に与えるように
なっている。
温度比較部12によって前記第1および第2のファジィ
・ニューラルネットワーク21・22の重みを調整する
ことが判定されたとき、それぞれの重みを調整するため
の後述する教師データとなる目標値を設定するようにな
っており、後述する3つの温度関係のうち所望する条件
となっているとき、前記目標値をヒータ点灯時間演算部
8およびローラ表面温度予測演算部11に与えるように
なっている。
【0045】また、前記微調整を行う条件は、前記3つ
の温度関係が、以下の場合である。
の温度関係が、以下の場合である。
【0046】尚、熱定着ローラ1の表面温度の上限値を
上限温度(上限表面温度)、熱定着ローラ1の表面温度
の予測値を予測温度(予測表面温度)、熱定着ローラ1
の表面温度の実測値を実測温度(実測表面温度)とす
る。
上限温度(上限表面温度)、熱定着ローラ1の表面温度
の予測値を予測温度(予測表面温度)、熱定着ローラ1
の表面温度の実測値を実測温度(実測表面温度)とす
る。
【0047】すなわち、前記3つの温度関係が、 上限温度>予測温度>実測温度 予測温度>実測温度>上限温度 実測温度>予測温度>上限温度 実測温度>上限温度>予測温度 の場合である。
【0048】ここで、ヒータ点灯時間演算部8内に構築
される第1のファジィ・ニューラルネットワーク21お
よびローラ表面温度予測演算部11に構築される第2の
ファジィ・ニューラルネットワーク22について、図3
ないし図8を参照しながら以下に説明する。
される第1のファジィ・ニューラルネットワーク21お
よびローラ表面温度予測演算部11に構築される第2の
ファジィ・ニューラルネットワーク22について、図3
ないし図8を参照しながら以下に説明する。
【0049】尚、上記第1のファジィ・ニューラルネッ
トワーク21の構成方法は、本件出願人によって先に提
案された特願平6−175805号に従うものであり、
当該出願中に詳述されている。また、第2のファジィ・
ニューラルネットワーク22においても、上記第1のフ
ァジィ・ニューラルネットワーク21と、入力項目数が
異なるだけで、基本構成および基本的な計算部分は同じ
である。よって、本実施例では、主に、第1のファジィ
・ニューラルネットワーク21について説明する。
トワーク21の構成方法は、本件出願人によって先に提
案された特願平6−175805号に従うものであり、
当該出願中に詳述されている。また、第2のファジィ・
ニューラルネットワーク22においても、上記第1のフ
ァジィ・ニューラルネットワーク21と、入力項目数が
異なるだけで、基本構成および基本的な計算部分は同じ
である。よって、本実施例では、主に、第1のファジィ
・ニューラルネットワーク21について説明する。
【0050】本実施例では、図3に示すように、参照符
x1で表す前記表面温度Tと、参照符x2で表すその変
化量ΔTとの2入力とし、かつヒータ制御回路4へは、
参照符yで示す1出力としている。したがって、この第
1のファジィ・ニューラルネットワーク21は、入力層
Aと、メンバーシップ入力層Bと、メンバーシップ出力
層Cと、ルール層Dと、出力層Fとを含んで構成されて
いる。
x1で表す前記表面温度Tと、参照符x2で表すその変
化量ΔTとの2入力とし、かつヒータ制御回路4へは、
参照符yで示す1出力としている。したがって、この第
1のファジィ・ニューラルネットワーク21は、入力層
Aと、メンバーシップ入力層Bと、メンバーシップ出力
層Cと、ルール層Dと、出力層Fとを含んで構成されて
いる。
【0051】まず、入力層Aにおいて、前記表面温度T
である入力値x1が入力されるノードA2と、その表面
温度Tに関連する定数1が入力されるノードA1と、前
記温度変化量ΔTである入力値x2が入力されるノード
A4と、その温度変化量ΔTに関連する定数1が入力さ
れるノードA3とが設けられている。
である入力値x1が入力されるノードA2と、その表面
温度Tに関連する定数1が入力されるノードA1と、前
記温度変化量ΔTである入力値x2が入力されるノード
A4と、その温度変化量ΔTに関連する定数1が入力さ
れるノードA3とが設けられている。
【0052】各入力値x1,1;x2,1のメンバーシ
ップ関数は、図4で示されるとおり、参照符G1で示す
Small、参照符G2で示すMiddleおよび参照
符G3で示すBigの3つの領域に分割されている。こ
の図4において、横軸は入力値x1,x2であり、縦軸
はメンバーシップ関数のグレード値である。これらのメ
ンバーシップ関数によって、たとえばx1=0.2であ
るとき、ファジィ命題「x1 is small」,
「x1 is middle」,「x1 isbig」
の確からしさを表すグレード値は、図4からそれぞれ
0.6,0.4,0.0である。このようにファジィ命
題のグレード値は、0〜1の範囲の任意の値となる。
ップ関数は、図4で示されるとおり、参照符G1で示す
Small、参照符G2で示すMiddleおよび参照
符G3で示すBigの3つの領域に分割されている。こ
の図4において、横軸は入力値x1,x2であり、縦軸
はメンバーシップ関数のグレード値である。これらのメ
ンバーシップ関数によって、たとえばx1=0.2であ
るとき、ファジィ命題「x1 is small」,
「x1 is middle」,「x1 isbig」
の確からしさを表すグレード値は、図4からそれぞれ
0.6,0.4,0.0である。このようにファジィ命
題のグレード値は、0〜1の範囲の任意の値となる。
【0053】上述のような入力層Aの各ノードA1,A
2;A3,A4に対して、本実施例では、メンバーシッ
プ入力層Bには、各入力値x1,x2毎に、4つのノー
ドB1〜B4;B5〜B8を設定する。すなわち、これ
は、前記図4で示すメンバーシップ関数のうち、参照符
G1で示すSmall領域および参照符G3で示すBi
g領域は、それぞれ単調減少および単調増加であるけれ
ども、参照符G2で示すMiddle領域は山形をして
おり、このため2つのノードを用い、それらのシグモイ
ド関数の論理積によって表現するためである。
2;A3,A4に対して、本実施例では、メンバーシッ
プ入力層Bには、各入力値x1,x2毎に、4つのノー
ドB1〜B4;B5〜B8を設定する。すなわち、これ
は、前記図4で示すメンバーシップ関数のうち、参照符
G1で示すSmall領域および参照符G3で示すBi
g領域は、それぞれ単調減少および単調増加であるけれ
ども、参照符G2で示すMiddle領域は山形をして
おり、このため2つのノードを用い、それらのシグモイ
ド関数の論理積によって表現するためである。
【0054】前記各ノードA1,A2;A3,A4とノ
ードB1〜B4;B5〜B8とは、それぞれリンクLi
j(i=1,2,3,4、j=1,2,3,4)で接続
されている。そのうち、各リンクL11〜L14,L3
1〜L34は、メンバーシップ関数のセンター値を表す
重みWcij(ただしi=1,3、j=1〜4)を有し
ており、残余のリンクL21〜L24,L41〜L44
は、重み1に設定される。前記重みWcijは、たとえ
ば図5で示すような単調増加のメンバーシップ関数を考
えるとき、グレード値(出力値)が0.5(センター
値)となるときの入力値(図5では0.5)を示す。
ードB1〜B4;B5〜B8とは、それぞれリンクLi
j(i=1,2,3,4、j=1,2,3,4)で接続
されている。そのうち、各リンクL11〜L14,L3
1〜L34は、メンバーシップ関数のセンター値を表す
重みWcij(ただしi=1,3、j=1〜4)を有し
ており、残余のリンクL21〜L24,L41〜L44
は、重み1に設定される。前記重みWcijは、たとえ
ば図5で示すような単調増加のメンバーシップ関数を考
えるとき、グレード値(出力値)が0.5(センター
値)となるときの入力値(図5では0.5)を示す。
【0055】したがって、たとえば入力値x1がBig
であることを表すメンバーシップ関数のセンター値の重
みはWc11であり、Smallであることを表すメン
バーシップ関数のセンター値の重みはWc14である。
また、Middleであることを表すメンバーシップ関
数のセンター値の重みは、該Middleは2つのメン
バーシップ関数の論理積で表されるので、Wc12とW
c13となっている。
であることを表すメンバーシップ関数のセンター値の重
みはWc11であり、Smallであることを表すメン
バーシップ関数のセンター値の重みはWc14である。
また、Middleであることを表すメンバーシップ関
数のセンター値の重みは、該Middleは2つのメン
バーシップ関数の論理積で表されるので、Wc12とW
c13となっている。
【0056】前記重みWcijは、各ノードA1,A3
からの出力値が0.5となるときの入力値x1,x2の
値であり、したがって、メンバーシップ入力層Bへの入
力値Hijは、以下の数2で示されるように、入力値x
iに前記重みWcijが加算された値となる。
からの出力値が0.5となるときの入力値x1,x2の
値であり、したがって、メンバーシップ入力層Bへの入
力値Hijは、以下の数2で示されるように、入力値x
iに前記重みWcijが加算された値となる。
【0057】
【数2】
【0058】ニューラルネットワーク計算の一般式で
は、各層の出力は、f{Σ(各層への入力×結合の重
み)}で表され、したがって、前記数2の右辺はxi×
1+1×Wcijとなり、また上述のように、入力値x
1,x2のためのリンクL21〜L24,L41〜L4
4の重みは1に設定され、定数1のためのリンクL11
〜L14,L31〜L34にはそれぞれ重みWc11〜
Wc14,Wc31〜Wc34が設定されることにな
る。
は、各層の出力は、f{Σ(各層への入力×結合の重
み)}で表され、したがって、前記数2の右辺はxi×
1+1×Wcijとなり、また上述のように、入力値x
1,x2のためのリンクL21〜L24,L41〜L4
4の重みは1に設定され、定数1のためのリンクL11
〜L14,L31〜L34にはそれぞれ重みWc11〜
Wc14,Wc31〜Wc34が設定されることにな
る。
【0059】次に、メンバーシップ出力層Cには、前記
ファジィ命題の3つの領域G1〜G3に対応して、各入
力値x1,x2毎に3つのノードC1〜C3;C4〜C
6が設けられており、メンバーシップ入力層Bからメン
バーシップ出力層Cの間は、リンクKij(i=1,
3、j=1〜4)で接続されている。このメンバーシッ
プ入力層Bからメンバーシップ出力層Cの間では、以下
の数3で示すように、メンバーシップ入力層Bの入力値
Hijにメンバーシップ関数の傾きを表す重みWgij
が乗算され、その乗算結果をシグモイド関数の入力値と
して、シグモイド関数の出力値Mikが求められる。
ファジィ命題の3つの領域G1〜G3に対応して、各入
力値x1,x2毎に3つのノードC1〜C3;C4〜C
6が設けられており、メンバーシップ入力層Bからメン
バーシップ出力層Cの間は、リンクKij(i=1,
3、j=1〜4)で接続されている。このメンバーシッ
プ入力層Bからメンバーシップ出力層Cの間では、以下
の数3で示すように、メンバーシップ入力層Bの入力値
Hijにメンバーシップ関数の傾きを表す重みWgij
が乗算され、その乗算結果をシグモイド関数の入力値と
して、シグモイド関数の出力値Mikが求められる。
【0060】
【数3】
【0061】前記重みWgijは、前記図5で示される
ように、前記入力値Hijがセンター値となるときのメ
ンバーシップ関数の傾きを表す。また前記シグモイド関
数とは、図6で示すように、入力値xの範囲が−∞〜+
∞に対して、出力値f(x)の範囲が0.0<f(x)
<1.0となる非線形の関数である。すなわち、数式で
表せば、以下の数4のようになる。
ように、前記入力値Hijがセンター値となるときのメ
ンバーシップ関数の傾きを表す。また前記シグモイド関
数とは、図6で示すように、入力値xの範囲が−∞〜+
∞に対して、出力値f(x)の範囲が0.0<f(x)
<1.0となる非線形の関数である。すなわち、数式で
表せば、以下の数4のようになる。
【0062】
【数4】
【0063】ここでMiddle領域G2の演算を行う
ときには、2つのシグモイド関数の論理積を求める必要
がある。具体的には、前記図3の入力値x1に関して、
ノードB2からノードC2へ演算された結果と、ノード
B3からノードC2へ演算された結果とを比較し、小さ
い方の値を前記Middle領域G2の出力値とするこ
とである。同様に入力値x2に関しても、ノードB6か
らノードC5へ演算された結果と、ノードB7からノー
ドC5へ演算された結果とを比較して、小さい方の値が
選択される。
ときには、2つのシグモイド関数の論理積を求める必要
がある。具体的には、前記図3の入力値x1に関して、
ノードB2からノードC2へ演算された結果と、ノード
B3からノードC2へ演算された結果とを比較し、小さ
い方の値を前記Middle領域G2の出力値とするこ
とである。同様に入力値x2に関しても、ノードB6か
らノードC5へ演算された結果と、ノードB7からノー
ドC5へ演算された結果とを比較して、小さい方の値が
選択される。
【0064】したがって、前記メンバーシップ関数の3
つの領域G1,G2,G3にそれぞれ対応して設けられ
ているメンバーシップ出力層CのノードC1,C2,C
3;C4,C5,C6に対して、前記ノードB1,B
4;B5,B8は、それぞれ前記重みWg11,Wg1
4;Wg31,Wg34を有するリンクK11,K1
4;K31,K34によってノードC1,C3;C4,
C6に接続され、また前記ノードB2,B3は、それぞ
れ重みWg12,Wg13を有するリンクK12,K1
3によってノードC2と接続され、さらにノードB6,
B7は、それぞれ重みWg32,Wg33を有するリン
クK32,K33によってノードC5と接続される。
つの領域G1,G2,G3にそれぞれ対応して設けられ
ているメンバーシップ出力層CのノードC1,C2,C
3;C4,C5,C6に対して、前記ノードB1,B
4;B5,B8は、それぞれ前記重みWg11,Wg1
4;Wg31,Wg34を有するリンクK11,K1
4;K31,K34によってノードC1,C3;C4,
C6に接続され、また前記ノードB2,B3は、それぞ
れ重みWg12,Wg13を有するリンクK12,K1
3によってノードC2と接続され、さらにノードB6,
B7は、それぞれ重みWg32,Wg33を有するリン
クK32,K33によってノードC5と接続される。
【0065】またルール層Dには、各入力値x1,x2
毎の3つの領域G1〜G3にそれぞれ対応したメンバー
シップ出力層Cの前記ノードC1〜C3とノードC4〜
C6との全ての組合せ通りに対応して、9つのノードD
1〜D9が設けられている。
毎の3つの領域G1〜G3にそれぞれ対応したメンバー
シップ出力層Cの前記ノードC1〜C3とノードC4〜
C6との全ての組合せ通りに対応して、9つのノードD
1〜D9が設けられている。
【0066】ノードC1,C2,C3は、ノードD1〜
D3;D4〜D6;D7〜D9と、それぞれリンクJ1
1〜J13;J21〜J23;J31〜J33によって
接続されている。これに対してノードC4,C5,C6
は、ノードD1,D4,D7;D2,D5,D8;D
3,D6,D9と、リンクJ41〜J43;J51〜J
53;J61〜J63を介して、それぞれ接続されてい
る。なお、各リンクJ11〜J13;J21〜J23;
J31〜J33;J41〜J43;J51〜J53;J
61〜J63は、重み1に設定される。
D3;D4〜D6;D7〜D9と、それぞれリンクJ1
1〜J13;J21〜J23;J31〜J33によって
接続されている。これに対してノードC4,C5,C6
は、ノードD1,D4,D7;D2,D5,D8;D
3,D6,D9と、リンクJ41〜J43;J51〜J
53;J61〜J63を介して、それぞれ接続されてい
る。なお、各リンクJ11〜J13;J21〜J23;
J31〜J33;J41〜J43;J51〜J53;J
61〜J63は、重み1に設定される。
【0067】こうして2つの入力が与えられた各ノード
D1〜D9は、以下の数5で示すように、2つの入力M
i1k1,Mi2k2のうち、小さい方の値を選択して
出力Rp(p=1,2,…,9)とする。
D1〜D9は、以下の数5で示すように、2つの入力M
i1k1,Mi2k2のうち、小さい方の値を選択して
出力Rp(p=1,2,…,9)とする。
【0068】
【数5】
【0069】ルール層Dから出力層Fへは、以下の数6
で示すように、ルール層Dの全てのノードD1〜D9の
出力値Rpが、エキスパートから得られる知識を反映し
て設定されている重みWf1〜Wf9を有するリンクQ
1〜Q9をそれぞれ介して、ノードF1に与えられて加
算されて出力される。すなわち、
で示すように、ルール層Dの全てのノードD1〜D9の
出力値Rpが、エキスパートから得られる知識を反映し
て設定されている重みWf1〜Wf9を有するリンクQ
1〜Q9をそれぞれ介して、ノードF1に与えられて加
算されて出力される。すなわち、
【0070】
【数6】
【0071】したがって、各ノードD1〜D9の出力値
Rpは、ヒータ点灯時間を割振るために各リンクQ1〜
Q9に設定されている各重みWf1〜Wf9に対応して
加重平均されて前記出力値yとなり、この出力値yが前
記ON期間tonとなる。
Rpは、ヒータ点灯時間を割振るために各リンクQ1〜
Q9に設定されている各重みWf1〜Wf9に対応して
加重平均されて前記出力値yとなり、この出力値yが前
記ON期間tonとなる。
【0072】次に図7を参照して、各重みの具体的な設
定方法を説明する。まず、予めエキスパートの経験から
得られた知識をルールl1として作成しておく。この例
では、「X1 is Big then Y is Big 」、「X2 is Small
then Y is Small 」、「X1 is Big and X2 is Big then
Y is Big 」の3つである。次に、ルール層Dにおい
て、論理積ルールa1〜a3を構成する。その後、エキ
スパートのルールl1とルール層Dの論理積ルールa1
〜a3の各ノードの結合を比較し、重みの初期値を決定
する。
定方法を説明する。まず、予めエキスパートの経験から
得られた知識をルールl1として作成しておく。この例
では、「X1 is Big then Y is Big 」、「X2 is Small
then Y is Small 」、「X1 is Big and X2 is Big then
Y is Big 」の3つである。次に、ルール層Dにおい
て、論理積ルールa1〜a3を構成する。その後、エキ
スパートのルールl1とルール層Dの論理積ルールa1
〜a3の各ノードの結合を比較し、重みの初期値を決定
する。
【0073】各ルールの初期値は、当初は基準値とし
て、ある値、たとえば0.1としておく。次に、エキス
パートのルールl1の出力値が増加するルールに当ては
まる部分の論理積ルールから出力層Fへの結合の重みに
は、ネットワークの入力項目数を掛ける。これに対し
て、前記出力値が減少するルールに当てはまる部分の論
理積ルールから出力層Fへの結合の重みには、ネットワ
ークの入力項目数の逆数をかける。
て、ある値、たとえば0.1としておく。次に、エキス
パートのルールl1の出力値が増加するルールに当ては
まる部分の論理積ルールから出力層Fへの結合の重みに
は、ネットワークの入力項目数を掛ける。これに対し
て、前記出力値が減少するルールに当てはまる部分の論
理積ルールから出力層Fへの結合の重みには、ネットワ
ークの入力項目数の逆数をかける。
【0074】たとえば、論理積ルールa1において、入
力値x1がBigであるというのはエキスパートの知識
から得たルールであり、その時の出力はBigであるの
で、最初の重みの初期値0.1に入力項目数2を乗算す
る。さらに入力値x2がSmallであるというのもエ
キスパートの知識から得たルールであり、そのときの出
力はSmallであるので、さらに入力項目数2の逆数
0.5を乗算する。これによって、論理積ルールa1の
重みの初期値は、0.1×2×0.5から、0.1に決
定される。同様にして、論理積ルールa2の重みは、
0.1×2×2=0.4に決定され、論理積ルールa3
の重みは、0.1×0.5=0.05のように決定され
る。こうして求められた各値が、学習前の重みの初期値
として決定される。
力値x1がBigであるというのはエキスパートの知識
から得たルールであり、その時の出力はBigであるの
で、最初の重みの初期値0.1に入力項目数2を乗算す
る。さらに入力値x2がSmallであるというのもエ
キスパートの知識から得たルールであり、そのときの出
力はSmallであるので、さらに入力項目数2の逆数
0.5を乗算する。これによって、論理積ルールa1の
重みの初期値は、0.1×2×0.5から、0.1に決
定される。同様にして、論理積ルールa2の重みは、
0.1×2×2=0.4に決定され、論理積ルールa3
の重みは、0.1×0.5=0.05のように決定され
る。こうして求められた各値が、学習前の重みの初期値
として決定される。
【0075】前記ネットワークを構成した当初は、各重
みは、上述のようにエキスパートの知識などから予め設
定されている。しかしながら、入力値x1,x2に対し
て必ずしも適応した値とならないこともあり、したがっ
て、本実施例における第1のファジィ・ニューラルネッ
トワーク21では、以下のような学習による重みの調整
を、ヒータ2の制御とともにリアルタイムで行う。本発
明では、ニューラルネットワークでよく用いられるバッ
クプロバケーション法に基づく学習アルゴリズムを用い
ている。
みは、上述のようにエキスパートの知識などから予め設
定されている。しかしながら、入力値x1,x2に対し
て必ずしも適応した値とならないこともあり、したがっ
て、本実施例における第1のファジィ・ニューラルネッ
トワーク21では、以下のような学習による重みの調整
を、ヒータ2の制御とともにリアルタイムで行う。本発
明では、ニューラルネットワークでよく用いられるバッ
クプロバケーション法に基づく学習アルゴリズムを用い
ている。
【0076】前記ヒータ点灯時間演算部8からローラ表
面温度比較部12へ前記制御信号が出力されると、ロー
ラ表面温度比較部12は、その比較で用いたローラ表面
温度Tと温度変化量ΔTと後述する目標にすべき温度
(以下、ローラ表面温度予測演算部11の第2のファジ
ィ・ニューラルネットワーク22における教師データO
t2とする)を目標値設定部13に与える。これに応答
して、目標値設定部13は、教師データOt2と前記温
度変化量ΔTと時間間隔tから、以下の数7によってヒ
ータ点灯時間を演算し、その演算結果を、出力の目標値
(以下、ヒータ点灯時間演算部8の第1のファジィ・ニ
ューラルネットワーク21における教師データOt1と
する)として、ヒータ点灯時間演算部8に与える。ま
た、目標値設定部13は、所望する条件にてローラ表面
温度比較部12から与えられた教師データOt2を第2
のファジィ・ニューラルネットワーク22の目標値とし
て、ローラ表面温度予測演算部11に与える。
面温度比較部12へ前記制御信号が出力されると、ロー
ラ表面温度比較部12は、その比較で用いたローラ表面
温度Tと温度変化量ΔTと後述する目標にすべき温度
(以下、ローラ表面温度予測演算部11の第2のファジ
ィ・ニューラルネットワーク22における教師データO
t2とする)を目標値設定部13に与える。これに応答
して、目標値設定部13は、教師データOt2と前記温
度変化量ΔTと時間間隔tから、以下の数7によってヒ
ータ点灯時間を演算し、その演算結果を、出力の目標値
(以下、ヒータ点灯時間演算部8の第1のファジィ・ニ
ューラルネットワーク21における教師データOt1と
する)として、ヒータ点灯時間演算部8に与える。ま
た、目標値設定部13は、所望する条件にてローラ表面
温度比較部12から与えられた教師データOt2を第2
のファジィ・ニューラルネットワーク22の目標値とし
て、ローラ表面温度予測演算部11に与える。
【0077】
【数7】
【0078】前記教師データOt2の設定は、ローラ表
面温度比較部12において比較に用いられた熱定着ロー
ラ1の表面温度に対する3つの温度が以下に示す各関係
のときに行われる。尚、上述したように、熱定着ローラ
1の表面温度の上限値を上限温度(上限表面温度)、熱
定着ローラ1の表面温度の予測値を予測温度(予測表面
温度)、熱定着ローラ1の表面温度の実測値を実測温度
(実測表面温度)とする。
面温度比較部12において比較に用いられた熱定着ロー
ラ1の表面温度に対する3つの温度が以下に示す各関係
のときに行われる。尚、上述したように、熱定着ローラ
1の表面温度の上限値を上限温度(上限表面温度)、熱
定着ローラ1の表面温度の予測値を予測温度(予測表面
温度)、熱定着ローラ1の表面温度の実測値を実測温度
(実測表面温度)とする。
【0079】すなわち、3つの温度関係が、上限温度>
予測温度>実測温度、または、実測温度>上限温度>予
測温度のとき、熱定着ローラ1の予測温度を目標値と
し、また、予測温度>実測温度>上限温度、または、実
測温度>予測温度>上限温度のとき、熱定着ローラ1の
上限温度を目標値として教師データOt2に設定する。
予測温度>実測温度、または、実測温度>上限温度>予
測温度のとき、熱定着ローラ1の予測温度を目標値と
し、また、予測温度>実測温度>上限温度、または、実
測温度>予測温度>上限温度のとき、熱定着ローラ1の
上限温度を目標値として教師データOt2に設定する。
【0080】また、ヒータ点灯時間演算部8は、前記ロ
ーラ表面温度Tと温度変化量ΔTとをそれぞれ2つの入
力値x1,x2として、前記第1のファジィ・ニューラ
ルネットワーク21に代入して、出力値yを算出する。
ーラ表面温度Tと温度変化量ΔTとをそれぞれ2つの入
力値x1,x2として、前記第1のファジィ・ニューラ
ルネットワーク21に代入して、出力値yを算出する。
【0081】こうして得られた出力値yと教師データO
t1との2乗誤差Eを以下の数8から求め、この誤差E
が最小となるように前記各重みWcij,Wgij,W
fpを微調整することによって学習が行われる。
t1との2乗誤差Eを以下の数8から求め、この誤差E
が最小となるように前記各重みWcij,Wgij,W
fpを微調整することによって学習が行われる。
【0082】
【数8】
【0083】前記微調整は、この数8で示される誤差関
数を前記各重みWcij,Wgij,Wfpで偏微分す
ることによって、各重みWcij,Wgij,Wfpの
影響を求め、誤差関数の出力値が小さくなるような方向
に各重みを微小変化させることによって行う。すなわ
ち、まず、以下の数9で示すように、上記数8で示す誤
差関数を出力値yで偏微分して、前記誤差関数における
出力値yの影響を求める。
数を前記各重みWcij,Wgij,Wfpで偏微分す
ることによって、各重みWcij,Wgij,Wfpの
影響を求め、誤差関数の出力値が小さくなるような方向
に各重みを微小変化させることによって行う。すなわ
ち、まず、以下の数9で示すように、上記数8で示す誤
差関数を出力値yで偏微分して、前記誤差関数における
出力値yの影響を求める。
【0084】
【数9】
【0085】この数9から、出力値yが教師データOt
1よりも大きいときには、出力値yの影響は、誤差の+
方向に大きくなることを表している。したがって、この
誤差関数を最小にするためには、該出力値yの影響を小
さくする方向、すなわち、出力値yの−方向に誤差が得
られるように微調整する必要がある。これに対して、出
力値yの影響が誤差が−方向に大きくなるように表れる
ときには、同様に逆方向、すなわち、+方向に出力値y
を得るように微調整を行う。具体的には、前記各重みW
cij,Wgij,Wfpの前記誤差関数に対する影響
を求め、その逆方向に各重みWcij,Wgij,Wf
pを微調整することによって、誤差関数の値を小さくす
ることができる。
1よりも大きいときには、出力値yの影響は、誤差の+
方向に大きくなることを表している。したがって、この
誤差関数を最小にするためには、該出力値yの影響を小
さくする方向、すなわち、出力値yの−方向に誤差が得
られるように微調整する必要がある。これに対して、出
力値yの影響が誤差が−方向に大きくなるように表れる
ときには、同様に逆方向、すなわち、+方向に出力値y
を得るように微調整を行う。具体的には、前記各重みW
cij,Wgij,Wfpの前記誤差関数に対する影響
を求め、その逆方向に各重みWcij,Wgij,Wf
pを微調整することによって、誤差関数の値を小さくす
ることができる。
【0086】したがって、まず、以下の数10に重みW
fpの誤差関数に対する影響を求める式を示し、この影
響を小さくする方向に重みWfpを修正するための式を
以下の数11に示す。
fpの誤差関数に対する影響を求める式を示し、この影
響を小さくする方向に重みWfpを修正するための式を
以下の数11に示す。
【0087】
【数10】
【0088】
【数11】
【0089】ここで、αは学習パラメータであり、重み
Wfpを微小変化させる度合を調整するためのものであ
る。
Wfpを微小変化させる度合を調整するためのものであ
る。
【0090】次に、以下の数12に誤差関数における重
みWgijの影響を求める式を示し、以下の数13にそ
の影響を小さくする方向に重みを修正するための式を示
す。
みWgijの影響を求める式を示し、以下の数13にそ
の影響を小さくする方向に重みを修正するための式を示
す。
【0091】
【数12】
【0092】
【数13】
【0093】ここで、βも前記学習パラメータαと同様
に、重みを微小変化させるための学習パラメータであ
る。
に、重みを微小変化させるための学習パラメータであ
る。
【0094】さらに、以下の数14に誤差関数における
重みWcijの影響を求める式を表す。また、この影響
を小さくする方向に重みを修正するための式を以下の数
15で表す。
重みWcijの影響を求める式を表す。また、この影響
を小さくする方向に重みを修正するための式を以下の数
15で表す。
【0095】
【数14】
【0096】
【数15】
【0097】ここで、γも学習パラメータである。これ
ら学習パラメータα,β,γは、重みの修正が大きくな
りすぎないように、予め実験によって、これらの各学習
パラメータα,β,γを変動させたときの誤差関数が最
も小さくなる値に定めておく。たとえば、α≧β≧γに
設定する。
ら学習パラメータα,β,γは、重みの修正が大きくな
りすぎないように、予め実験によって、これらの各学習
パラメータα,β,γを変動させたときの誤差関数が最
も小さくなる値に定めておく。たとえば、α≧β≧γに
設定する。
【0098】最後に、前記数11、13、15によって
求められた単位修正値ΔWfp,ΔWgij,ΔWci
jを用いて、以下の数16に示すように、各重みWf
p,Wgij,Wcijの修正を行う。
求められた単位修正値ΔWfp,ΔWgij,ΔWci
jを用いて、以下の数16に示すように、各重みWf
p,Wgij,Wcijの修正を行う。
【0099】
【数16】
【0100】ただし、ltは、学習回数を表し、たとえ
ばWfp(lt+1)=Wfp(lt)+ΔWfpは、
次回の値Wfp(lt+1)として、今回の値Wfp
(lt)を単位修正値ΔWfpで補正した値を代入する
ことを表す。
ばWfp(lt+1)=Wfp(lt)+ΔWfpは、
次回の値Wfp(lt+1)として、今回の値Wfp
(lt)を単位修正値ΔWfpで補正した値を代入する
ことを表す。
【0101】このようにして、各重みWcij,Wgi
j,Wfpを微調整した後、再度入力値x1,x2を与
え、演算して、教師データOt1との誤差Eを求める。
その誤差Eが予め設定した範囲内、たとえば±2℃以下
となるか、または前記ltが予め定める学習回数、たと
えば300回となると学習を終了する。
j,Wfpを微調整した後、再度入力値x1,x2を与
え、演算して、教師データOt1との誤差Eを求める。
その誤差Eが予め設定した範囲内、たとえば±2℃以下
となるか、または前記ltが予め定める学習回数、たと
えば300回となると学習を終了する。
【0102】なお、学習回数ltは、微小時間、たとえ
ば1秒以内に繰返し実行可能な回数に設定する。すなわ
ち、このような学習を行う期間は、前記ヒータ2の制御
を休止するので、該学習期間は前記微小時間に設定され
る。しかしながら、メーカ側で標準的な実験データでの
学習は終了しており、記憶部10に記憶されている10
回分以下の検出・演算データを学習させるだけであるの
で、少ない学習回数であっても支障はない。また、前記
学習期間には、余熱や放熱によって熱定着ローラ14の
温度が変化するけれども、学習期間終了後に再びその時
点での表面温度T(n)と温度変化量ΔTon(n−
1)とを演算し、学習を終了した第1のファジィ・ニュ
ーラルネットワーク21によって出力値yを演算させ
る。
ば1秒以内に繰返し実行可能な回数に設定する。すなわ
ち、このような学習を行う期間は、前記ヒータ2の制御
を休止するので、該学習期間は前記微小時間に設定され
る。しかしながら、メーカ側で標準的な実験データでの
学習は終了しており、記憶部10に記憶されている10
回分以下の検出・演算データを学習させるだけであるの
で、少ない学習回数であっても支障はない。また、前記
学習期間には、余熱や放熱によって熱定着ローラ14の
温度が変化するけれども、学習期間終了後に再びその時
点での表面温度T(n)と温度変化量ΔTon(n−
1)とを演算し、学習を終了した第1のファジィ・ニュ
ーラルネットワーク21によって出力値yを演算させ
る。
【0103】以上のことから、上記第1のファジィ・ニ
ューラルネットワーク21にて演算された出力値yは、
ローラ表面温度予測演算部11に与えられる。すなわ
ち、このローラ表面温度予測演算部11では、上述した
ように、入力パラメータとして、与えられた出力値yで
ある第1のファジィ・ニューラルネットワーク21の教
師データOt1と、前記温度変化量ΔT(nー1)と、
前記表面温度T(n)を用いて、第2のファジィ・ニュ
ーラルネットワーク22にてローラ表面温度の予測温度
が演算される。
ューラルネットワーク21にて演算された出力値yは、
ローラ表面温度予測演算部11に与えられる。すなわ
ち、このローラ表面温度予測演算部11では、上述した
ように、入力パラメータとして、与えられた出力値yで
ある第1のファジィ・ニューラルネットワーク21の教
師データOt1と、前記温度変化量ΔT(nー1)と、
前記表面温度T(n)を用いて、第2のファジィ・ニュ
ーラルネットワーク22にてローラ表面温度の予測温度
が演算される。
【0104】上記第2のファジィ・ニューラルネットワ
ーク22は、図8に示すように、参照符x1で表す前記
表面温度Tと、参照符x2で表すその変化量ΔTと、参
照符x3で表すヒータ点灯時間tonの3入力とし、か
つローラ表面温度比較部12および目標値設定部13へ
は、参照符yで示す1出力としている。尚、参照符x3
は、ヒータ点灯時間演算部8にて演算されたヒータ点灯
時間とする。
ーク22は、図8に示すように、参照符x1で表す前記
表面温度Tと、参照符x2で表すその変化量ΔTと、参
照符x3で表すヒータ点灯時間tonの3入力とし、か
つローラ表面温度比較部12および目標値設定部13へ
は、参照符yで示す1出力としている。尚、参照符x3
は、ヒータ点灯時間演算部8にて演算されたヒータ点灯
時間とする。
【0105】上記第2のファジィ・ニューラルネットワ
ーク22は、入力層Aと、メンバーシップ入力層Bと、
メンバーシップ出力層Cと、ルール層Dと、出力層Fと
を含んで構成されている。
ーク22は、入力層Aと、メンバーシップ入力層Bと、
メンバーシップ出力層Cと、ルール層Dと、出力層Fと
を含んで構成されている。
【0106】すなわち、前記第2のファジィ・ニューラ
ルネットワーク22、入力層Aにおいて、前記表面温度
Tである入力値x1が入力されるノードA2と、その表
面温度Tに関連する定数1が入力されるノードA1と、
前記温度変化量ΔTである入力値x2が入力されるノー
ドA4と、その温度変化量ΔTに関連する定数1が入力
されるノードA3と、前記ヒータ点灯時間tonである
入力値x3が入力されるノードA6と、ヒータ点灯時間
tonに関連する定数1が入力されるノードA5とが設
けられている。
ルネットワーク22、入力層Aにおいて、前記表面温度
Tである入力値x1が入力されるノードA2と、その表
面温度Tに関連する定数1が入力されるノードA1と、
前記温度変化量ΔTである入力値x2が入力されるノー
ドA4と、その温度変化量ΔTに関連する定数1が入力
されるノードA3と、前記ヒータ点灯時間tonである
入力値x3が入力されるノードA6と、ヒータ点灯時間
tonに関連する定数1が入力されるノードA5とが設
けられている。
【0107】上述のような入力層Aの各ノードA1,A
2;A3,A4;A5,A6に対して、本実施例では、
メンバーシップ入力層Bには、各入力値x1,x2,x
3毎に、4つのノードB1〜B4;B5〜B8;B9〜
B12を設定する。
2;A3,A4;A5,A6に対して、本実施例では、
メンバーシップ入力層Bには、各入力値x1,x2,x
3毎に、4つのノードB1〜B4;B5〜B8;B9〜
B12を設定する。
【0108】また、メンバーシップ出力層Cには、各入
力値x1,x2,x3毎に3つのノードC1〜C3;C
4〜C6;C7〜C9が設けられており、ノードC1,
C2,C3;C4,C5,C6;C7,C8,C9に対
して、前記ノードB1,B4;B5,B8;B9,B1
2は、ノードC1,C3;C4,C6に接続され、また
前記ノードB2,B3は、ノードC2と接続され、また
ノードB6,B7は、ノードC5と接続され、さらに、
ノードB10,B11は、ノードC8と接続されてい
る。
力値x1,x2,x3毎に3つのノードC1〜C3;C
4〜C6;C7〜C9が設けられており、ノードC1,
C2,C3;C4,C5,C6;C7,C8,C9に対
して、前記ノードB1,B4;B5,B8;B9,B1
2は、ノードC1,C3;C4,C6に接続され、また
前記ノードB2,B3は、ノードC2と接続され、また
ノードB6,B7は、ノードC5と接続され、さらに、
ノードB10,B11は、ノードC8と接続されてい
る。
【0109】また、ルール層Dには、各入力値x1,x
2,x3毎の3つの領域にそれぞれ対応したメンバーシ
ップ出力層Cの前記ノードC1〜C3とノードC4〜C
6とノードC7〜C9との全ての組合せ通りに対応し
て、27個のノードD1〜D27が設けられている。
2,x3毎の3つの領域にそれぞれ対応したメンバーシ
ップ出力層Cの前記ノードC1〜C3とノードC4〜C
6とノードC7〜C9との全ての組合せ通りに対応し
て、27個のノードD1〜D27が設けられている。
【0110】尚、上記第2のファジィ・ニューラルネッ
トワーク22における学習は、第1のファジィ・ニュー
ラルネットワーク21における前記教師データOt1を
教師データOt2に置き換えて、第1のファジィ・ニュ
ーラルネットワーク21の場合と同様に行い、学習後に
新たな予測温度を演算するようになっている。
トワーク22における学習は、第1のファジィ・ニュー
ラルネットワーク21における前記教師データOt1を
教師データOt2に置き換えて、第1のファジィ・ニュ
ーラルネットワーク21の場合と同様に行い、学習後に
新たな予測温度を演算するようになっている。
【0111】ここで、前記ヒータ2の制御について、図
9に示すフローチャートを参照しながら以下に説明す
る。
9に示すフローチャートを参照しながら以下に説明す
る。
【0112】まず、前記時間間隔t(h)のサンプリン
グタイミングとなったか否かが判断され(S1)、サン
プリングタイミングとなるまでここでループし、サンプ
リングタイミングとなるとS2、S3、S4と順に移行
する。
グタイミングとなったか否かが判断され(S1)、サン
プリングタイミングとなるまでここでループし、サンプ
リングタイミングとなるとS2、S3、S4と順に移行
する。
【0113】S2では、温度検出部6の出力電圧値が、
ローラ表面温度演算部7にアナログ/デジタル変換され
て読込まれる。S3では、ローラ表面温度演算部7が前
記電圧−温度変換テーブルを対照して、電圧値に対応し
た表面温度を求める。S4では、その求められた表面温
度から、ローラ表面温度変化量演算部9が温度変化量を
演算する。
ローラ表面温度演算部7にアナログ/デジタル変換され
て読込まれる。S3では、ローラ表面温度演算部7が前
記電圧−温度変換テーブルを対照して、電圧値に対応し
た表面温度を求める。S4では、その求められた表面温
度から、ローラ表面温度変化量演算部9が温度変化量を
演算する。
【0114】S5では、前記S3で求められた表面温度
と、後述するS6において前記ローラ表面温度予測演算
部11において予測されていた表面温度と、予め設定さ
れた上限温度とがローラ表面温度比較部12において比
較され、上記3つの温度関係が学習すべき温度関係か否
かを判定する。ここで、3つの温度関係が学習すべき温
度関係でないと判定すれば、ヒータ点灯時間演算部8に
てヒータ2の点灯時間を演算し(S7)、ヒータ制御回
路4を介してヒータ2の点灯制御を行う(S8)。ま
た、S7において、ヒータ2の点灯時間が演算される
と、ローラ表面温度予測演算部11にて表面温度の予測
を行い(S6)、その後再びS5に移行する。
と、後述するS6において前記ローラ表面温度予測演算
部11において予測されていた表面温度と、予め設定さ
れた上限温度とがローラ表面温度比較部12において比
較され、上記3つの温度関係が学習すべき温度関係か否
かを判定する。ここで、3つの温度関係が学習すべき温
度関係でないと判定すれば、ヒータ点灯時間演算部8に
てヒータ2の点灯時間を演算し(S7)、ヒータ制御回
路4を介してヒータ2の点灯制御を行う(S8)。ま
た、S7において、ヒータ2の点灯時間が演算される
と、ローラ表面温度予測演算部11にて表面温度の予測
を行い(S6)、その後再びS5に移行する。
【0115】これに対して、前記S5において3つの温
度関係が学習すべき温度関係であると判定すれば、S9
でローラ表面温度比較部12は、目標値設定部13へ前
記制御信号を出力し、この目標値設定部13は、さら
に、ヒータ点灯時間演算部8へ制御信号を出力し、上記
したような学習パラメータα、β、γを用いた学習が行
われた後、S7に移行し、点灯時間を演算する。
度関係が学習すべき温度関係であると判定すれば、S9
でローラ表面温度比較部12は、目標値設定部13へ前
記制御信号を出力し、この目標値設定部13は、さら
に、ヒータ点灯時間演算部8へ制御信号を出力し、上記
したような学習パラメータα、β、γを用いた学習が行
われた後、S7に移行し、点灯時間を演算する。
【0116】前記S8でヒータ2の点灯制御が行われた
後、S10に移行する。S10において、前記S7で演
算された点灯時間に到達したか否かが判断され、そうで
ないときには、S8に戻って継続して点灯制御が行わ
れ、前記時間が経過したときには表面温度のサンプリン
グタイミングとなって前記S2に移行し、前記図2にお
けるOFFタイミングでの表面温度Ton(n−1)を
求める。
後、S10に移行する。S10において、前記S7で演
算された点灯時間に到達したか否かが判断され、そうで
ないときには、S8に戻って継続して点灯制御が行わ
れ、前記時間が経過したときには表面温度のサンプリン
グタイミングとなって前記S2に移行し、前記図2にお
けるOFFタイミングでの表面温度Ton(n−1)を
求める。
【0117】上記構成のヒータの制御装置によれば、熱
定着ローラ1の表面温度を温度検出部6によって検出
し、またその検出結果から予め定める時間当りの温度変
化量をローラ表面温度変化量演算部9で演算し、それら
の検出結果および演算結果を入力するように構築された
ヒータ点灯時間演算部8の第1のファジィ・ニューラル
ネットワーク21によって、前記検出結果および温度変
化量からヒータ2の点灯時間を演算し、該ヒータ2を制
御する。
定着ローラ1の表面温度を温度検出部6によって検出
し、またその検出結果から予め定める時間当りの温度変
化量をローラ表面温度変化量演算部9で演算し、それら
の検出結果および演算結果を入力するように構築された
ヒータ点灯時間演算部8の第1のファジィ・ニューラル
ネットワーク21によって、前記検出結果および温度変
化量からヒータ2の点灯時間を演算し、該ヒータ2を制
御する。
【0118】また、そのような制御によってヒータ2が
点灯制御されたときの熱定着ローラ1の表面温度を、前
記検出結果、温度変化量およびヒータの点灯時間を入力
するように構築されたローラ表面温度予測演算部11の
第2のファジィ・ニューラルネットワーク22によっ
て、前記検出結果、温度変化量およびヒータ2の点灯時
間から熱定着ローラ1の次回の表面温度を予測してお
き、ローラ表面温度比較部12が、その予測された表面
温度と温度検出部6によって検出された実際の表面温度
と予め定める前記熱定着ローラ1の表面温度の上限値の
3つの温度関係から、前記第1および第2のファジィ・
ニューラルネットワーク21・22の重みを調整するか
否かを判定し、前記第1および第2のファジィ・ニュー
ラルネットワーク21・22の重みを調整することにな
った場合に、それぞれの重みを調整する。
点灯制御されたときの熱定着ローラ1の表面温度を、前
記検出結果、温度変化量およびヒータの点灯時間を入力
するように構築されたローラ表面温度予測演算部11の
第2のファジィ・ニューラルネットワーク22によっ
て、前記検出結果、温度変化量およびヒータ2の点灯時
間から熱定着ローラ1の次回の表面温度を予測してお
き、ローラ表面温度比較部12が、その予測された表面
温度と温度検出部6によって検出された実際の表面温度
と予め定める前記熱定着ローラ1の表面温度の上限値の
3つの温度関係から、前記第1および第2のファジィ・
ニューラルネットワーク21・22の重みを調整するか
否かを判定し、前記第1および第2のファジィ・ニュー
ラルネットワーク21・22の重みを調整することにな
った場合に、それぞれの重みを調整する。
【0119】したがって、パラメータなどを大まかに設
定しておくだけで、それらは逐次学習によって、オーバ
ーシュートのない最適な点灯時間を得ることができる値
となるように修正されてゆくので、プログラム作成の手
間を簡略化できるとともに、機種や個体差および経年変
化や周囲環境の違いなどに容易に対応することができ
る。また、実際に検出するパラメータは、熱定着ローラ
1の表面温度だけであるので、簡便な構成で実現するこ
とができるとともに、少ない入力パラメータで、演算時
間を短縮して、温度変化に対して迅速に点灯時間を変化
させることができる。
定しておくだけで、それらは逐次学習によって、オーバ
ーシュートのない最適な点灯時間を得ることができる値
となるように修正されてゆくので、プログラム作成の手
間を簡略化できるとともに、機種や個体差および経年変
化や周囲環境の違いなどに容易に対応することができ
る。また、実際に検出するパラメータは、熱定着ローラ
1の表面温度だけであるので、簡便な構成で実現するこ
とができるとともに、少ない入力パラメータで、演算時
間を短縮して、温度変化に対して迅速に点灯時間を変化
させることができる。
【0120】また、前記第1のファジィ・ニューラルネ
ットワーク21は、入力層Aおよびメンバーシップ層
B,Cをファジィ集合の3領域G1,G2,G3に分割
するように構成されており、かつルール層Dを各入力値
x1,x2の各領域G1,G2,G3の全ての組合せル
ールの論理積で構成されており、また、前記第2のファ
ジィ・ニューラルネットワーク22は、入力層Aおよび
メンバーシップ層B,Cをファジィ集合の3領域G1,
G2,G3に分割するように構成されており、かつルー
ル層Dを各入力値x1,x2,x3の各領域G1,G
2,G3の全ての組合せルールの論理積で構成されてい
る。
ットワーク21は、入力層Aおよびメンバーシップ層
B,Cをファジィ集合の3領域G1,G2,G3に分割
するように構成されており、かつルール層Dを各入力値
x1,x2の各領域G1,G2,G3の全ての組合せル
ールの論理積で構成されており、また、前記第2のファ
ジィ・ニューラルネットワーク22は、入力層Aおよび
メンバーシップ層B,Cをファジィ集合の3領域G1,
G2,G3に分割するように構成されており、かつルー
ル層Dを各入力値x1,x2,x3の各領域G1,G
2,G3の全ての組合せルールの論理積で構成されてい
る。
【0121】したがって、各入力値の前記各領域毎に相
互に異なる制御を行うことができ、複雑な変化を伴った
制御が可能になる。
互に異なる制御を行うことができ、複雑な変化を伴った
制御が可能になる。
【0122】また、各入力値の各領域の全てのルールの
組合せを選択しておくことによって、予めエキスパート
の知識によって得られるファジィルール以外の入力の組
合わせが発生しても、必ずいずれかの組合せに対応する
ことになり、上述のように逐次学習してゆくことによっ
て、最適な制御を行うことができる。
組合せを選択しておくことによって、予めエキスパート
の知識によって得られるファジィルール以外の入力の組
合わせが発生しても、必ずいずれかの組合せに対応する
ことになり、上述のように逐次学習してゆくことによっ
て、最適な制御を行うことができる。
【0123】また、ローラ表面温度比較部12は、前記
熱定着ローラ1に対する3つの温度の関係が、上限温度
>予測温度>実測温度、または予測温度>実測温度>上
限温度、または実測温度>予測温度>上限温度、または
実測温度>上限温度>予測温度のとき、前記第1および
第2のファジィ・ニューラルネットワーク21・22の
重みの調整を行うための制御信号を前記目標値設定部1
3に出力している。
熱定着ローラ1に対する3つの温度の関係が、上限温度
>予測温度>実測温度、または予測温度>実測温度>上
限温度、または実測温度>予測温度>上限温度、または
実測温度>上限温度>予測温度のとき、前記第1および
第2のファジィ・ニューラルネットワーク21・22の
重みの調整を行うための制御信号を前記目標値設定部1
3に出力している。
【0124】これにより、第1および第2のファジィ・
ニューラルネットワーク21・22は、3つの温度関係
が前記条件のとき、すなわち、オーバーシュートなどの
温度異常が発生するような温度関係の条件のときにのみ
学習を行うことになる。
ニューラルネットワーク21・22は、3つの温度関係
が前記条件のとき、すなわち、オーバーシュートなどの
温度異常が発生するような温度関係の条件のときにのみ
学習を行うことになる。
【0125】したがって、実測温度と予測温度とが異な
る全ての場合に、第1および第2のファジィ・ニューラ
ルネットワーク21・22の学習を行う必要がなくなる
ので、無駄な学習時間を作らずに必要なときだけ学習を
行うことが可能となる。
る全ての場合に、第1および第2のファジィ・ニューラ
ルネットワーク21・22の学習を行う必要がなくなる
ので、無駄な学習時間を作らずに必要なときだけ学習を
行うことが可能となる。
【0126】また、前記目標値設定部13によって、前
記ローラ表面温度比較部12での熱定着ローラ1に対す
る3つの温度の関係のうち、上限表面温度>予測表面温
度>実測表面温度、または実測表面温度>上限表面温度
>予測表面温度のとき、すなわち、予測温度が、常に上
限温度より低いときに、この予測温度を、第2のファジ
ィ・ニューラルネットワーク22の重みを調整するため
の目標値として設定されると共に、この目標値と温度変
化量および温度検出の時間間隔からヒータの点灯時間を
算出し、この算出した点灯時間を、第1のファジィ・ニ
ューラルネットワーク21の重みを調整するための目標
値として設定される。
記ローラ表面温度比較部12での熱定着ローラ1に対す
る3つの温度の関係のうち、上限表面温度>予測表面温
度>実測表面温度、または実測表面温度>上限表面温度
>予測表面温度のとき、すなわち、予測温度が、常に上
限温度より低いときに、この予測温度を、第2のファジ
ィ・ニューラルネットワーク22の重みを調整するため
の目標値として設定されると共に、この目標値と温度変
化量および温度検出の時間間隔からヒータの点灯時間を
算出し、この算出した点灯時間を、第1のファジィ・ニ
ューラルネットワーク21の重みを調整するための目標
値として設定される。
【0127】これにより、第2のファジィ・ニューラル
ネットワーク22は、常に上限温度よりも低い予測温度
を目標値、すなわち、教師データOt2として重みを調
整し、さらに、この教師データOt2に基づいて算出さ
れた点灯時間を、第1のファジィ・ニューラルネットワ
ーク21の教師データOt1としているので、熱定着ロ
ーラ1の実測温度が上限温度を超えた場合でも、オーバ
ーシュートのない最適なヒータ2の点灯時間を得ること
ができる。
ネットワーク22は、常に上限温度よりも低い予測温度
を目標値、すなわち、教師データOt2として重みを調
整し、さらに、この教師データOt2に基づいて算出さ
れた点灯時間を、第1のファジィ・ニューラルネットワ
ーク21の教師データOt1としているので、熱定着ロ
ーラ1の実測温度が上限温度を超えた場合でも、オーバ
ーシュートのない最適なヒータ2の点灯時間を得ること
ができる。
【0128】さらに、前記目標値設定部13によって、
前記ローラ表面温度比較部12での熱定着ローラ1に対
する3つの温度の関係のうち、予測表面温度>実測表面
温度>上限表面温度、または実測表面温度>予測表面温
度>上限表面温度のとき、すなわち、上限温度が、常に
予測温度および実測温度よりも低いときに、この上限温
度を、第2のファジィ・ニューラルネットワーク22の
重みを調整するための目標値として設定すると共に、こ
の目標値、温度変化量および温度検出の時間間隔からヒ
ータ2の点灯時間を算出し、この算出した点灯時間を、
第1のファジィ・ニューラルネットワーク21の重みを
調整するための目標値として設定する。
前記ローラ表面温度比較部12での熱定着ローラ1に対
する3つの温度の関係のうち、予測表面温度>実測表面
温度>上限表面温度、または実測表面温度>予測表面温
度>上限表面温度のとき、すなわち、上限温度が、常に
予測温度および実測温度よりも低いときに、この上限温
度を、第2のファジィ・ニューラルネットワーク22の
重みを調整するための目標値として設定すると共に、こ
の目標値、温度変化量および温度検出の時間間隔からヒ
ータ2の点灯時間を算出し、この算出した点灯時間を、
第1のファジィ・ニューラルネットワーク21の重みを
調整するための目標値として設定する。
【0129】これにより、第2のファジィ・ニューラル
ネットワーク22は、常に実測温度および予測温度より
も低い上限温度を目標値、すなわち、教師データOt2
として重みを調整し、さらに、この教師データOt2に
基づいて算出された点灯時間を、第1のファジィ・ニュ
ーラルネットワーク21の教師データOt1としている
ので、熱定着ローラ1の実測表面温度は上限温度を超え
ないようになり、オーバーシュートのない最適なヒータ
2の点灯時間を得ることができる。
ネットワーク22は、常に実測温度および予測温度より
も低い上限温度を目標値、すなわち、教師データOt2
として重みを調整し、さらに、この教師データOt2に
基づいて算出された点灯時間を、第1のファジィ・ニュ
ーラルネットワーク21の教師データOt1としている
ので、熱定着ローラ1の実測表面温度は上限温度を超え
ないようになり、オーバーシュートのない最適なヒータ
2の点灯時間を得ることができる。
【0130】したがって、目標値設定部13は、ローラ
表面温度比較部12による比較結果により、必要な場合
だけその時の第1および第2のファジィ・ニューラルネ
ットワーク21・22の教師データOt1・Ot2であ
る目標値をそれぞれ設定しているので、少ない学習デー
タセットで学習を行うため、学習時間が必要最小限とな
り、目標値の設定も臨機応変に行うことができる。
表面温度比較部12による比較結果により、必要な場合
だけその時の第1および第2のファジィ・ニューラルネ
ットワーク21・22の教師データOt1・Ot2であ
る目標値をそれぞれ設定しているので、少ない学習デー
タセットで学習を行うため、学習時間が必要最小限とな
り、目標値の設定も臨機応変に行うことができる。
【0131】さらに、本実施例の熱定着装置では、第1
および第2のファジィ・ニューラルネットワーク21・
22の学習データとして用いる各部での検出結果および
演算結果を過去10回分以下でも、適正にヒータ2の点
灯時間を制御することができる。したがって、記憶部1
0におけるメモリを少なくでき、さらに、学習データの
数が少ないので学習に係る時間を少なくすることができ
る。
および第2のファジィ・ニューラルネットワーク21・
22の学習データとして用いる各部での検出結果および
演算結果を過去10回分以下でも、適正にヒータ2の点
灯時間を制御することができる。したがって、記憶部1
0におけるメモリを少なくでき、さらに、学習データの
数が少ないので学習に係る時間を少なくすることができ
る。
【0132】
【発明の効果】請求項1の発明のヒータ制御装置は、以
上のように、ヒータで発生された熱が放熱手段に伝導さ
れて該放熱手段から放出されるようにしたヒータの制御
装置において、前記放熱手段の表面温度を検出するため
の温度検出手段と、前記温度検出手段の検出結果から、
予め定める時間当りの温度変化量を演算する温度変化量
演算手段と、前記温度検出手段の検出結果および温度変
化量演算手段の演算結果から、第1のファジィ・ニュー
ラルネットワークによって前記ヒータの点灯時間を演算
して制御する点灯時間演算制御手段と、前記温度検出手
段の検出結果、温度変化量演算手段の演算結果および点
灯時間演算制御手段の演算結果から、第2のファジィ・
ニューラルネットワークによって、前記点灯時間演算制
御手段で演算された点灯時間で前記ヒータが点灯制御さ
れたときの前記放熱手段の次回温度検出時の表面温度を
予測する予測演算手段と、前記予測演算手段で演算され
た予測表面温度と、温度検出手段によって検出された実
測表面温度と、記憶手段に予め記憶された前記放熱手段
の表面温度の上限値を示す上限表面温度とを比較し、前
記3つの温度の関係によって、前記第1および第2のフ
ァジィ・ニューラルネットワークの重みを調整するか否
かを選択する比較手段と、前記比較手段によって前記第
1および第2のファジィ・ニューラルネットワークの重
みを調整することが選択されたとき、それぞれの重みを
調整するための教師データとなる目標値を設定する目標
値設定手段とを備えている構成である。
上のように、ヒータで発生された熱が放熱手段に伝導さ
れて該放熱手段から放出されるようにしたヒータの制御
装置において、前記放熱手段の表面温度を検出するため
の温度検出手段と、前記温度検出手段の検出結果から、
予め定める時間当りの温度変化量を演算する温度変化量
演算手段と、前記温度検出手段の検出結果および温度変
化量演算手段の演算結果から、第1のファジィ・ニュー
ラルネットワークによって前記ヒータの点灯時間を演算
して制御する点灯時間演算制御手段と、前記温度検出手
段の検出結果、温度変化量演算手段の演算結果および点
灯時間演算制御手段の演算結果から、第2のファジィ・
ニューラルネットワークによって、前記点灯時間演算制
御手段で演算された点灯時間で前記ヒータが点灯制御さ
れたときの前記放熱手段の次回温度検出時の表面温度を
予測する予測演算手段と、前記予測演算手段で演算され
た予測表面温度と、温度検出手段によって検出された実
測表面温度と、記憶手段に予め記憶された前記放熱手段
の表面温度の上限値を示す上限表面温度とを比較し、前
記3つの温度の関係によって、前記第1および第2のフ
ァジィ・ニューラルネットワークの重みを調整するか否
かを選択する比較手段と、前記比較手段によって前記第
1および第2のファジィ・ニューラルネットワークの重
みを調整することが選択されたとき、それぞれの重みを
調整するための教師データとなる目標値を設定する目標
値設定手段とを備えている構成である。
【0133】それゆえ、パラメータなどを大まかに設定
しておくだけで、それらは逐次学習によって、オーバー
シュートのない最適な点灯時間を得ることができる値と
なるように修正されてゆくので、プログラム作成の手間
を簡略化できるとともに、機種や個体差および経年変化
や周囲環境の違いなどに容易に対応することができる。
また、実際に検出するパラメータは、放熱手段の表面温
度だけであるので、簡便な構成で実現することができる
とともに、少ない入力パラメータで、演算時間を短縮し
て、温度変化に対して迅速に点灯時間を変化させること
ができるという効果を奏する。
しておくだけで、それらは逐次学習によって、オーバー
シュートのない最適な点灯時間を得ることができる値と
なるように修正されてゆくので、プログラム作成の手間
を簡略化できるとともに、機種や個体差および経年変化
や周囲環境の違いなどに容易に対応することができる。
また、実際に検出するパラメータは、放熱手段の表面温
度だけであるので、簡便な構成で実現することができる
とともに、少ない入力パラメータで、演算時間を短縮し
て、温度変化に対して迅速に点灯時間を変化させること
ができるという効果を奏する。
【0134】請求項2の発明のヒータ制御装置は、以上
のように、請求項1記載のヒータ制御装置において、比
較手段は、前記放熱手段に対する3つの温度の関係が、
上限表面温度>予測表面温度>実測表面温度、または予
測表面温度>実測表面温度>上限表面温度、または実測
表面温度>予測表面温度>上限表面温度、または実測表
面温度>上限表面温度>予測表面温度のとき、前記第1
および第2のファジィ・ニューラルネットワークの重み
の調整を行う制御信号を前記目標値設定手段に出力する
構成である。
のように、請求項1記載のヒータ制御装置において、比
較手段は、前記放熱手段に対する3つの温度の関係が、
上限表面温度>予測表面温度>実測表面温度、または予
測表面温度>実測表面温度>上限表面温度、または実測
表面温度>予測表面温度>上限表面温度、または実測表
面温度>上限表面温度>予測表面温度のとき、前記第1
および第2のファジィ・ニューラルネットワークの重み
の調整を行う制御信号を前記目標値設定手段に出力する
構成である。
【0135】それゆえ、請求項1の効果に加えて、実測
表面温度と予測表面温度とが異なる全ての場合に、第1
および第2のファジィ・ニューラルネットワークの重み
の学習を行う必要がなくなるので、無駄な学習時間を作
らずに必要なときだけ学習を行うことができるという効
果を奏する。
表面温度と予測表面温度とが異なる全ての場合に、第1
および第2のファジィ・ニューラルネットワークの重み
の学習を行う必要がなくなるので、無駄な学習時間を作
らずに必要なときだけ学習を行うことができるという効
果を奏する。
【0136】請求項3の発明のヒータ制御装置は、以上
のように、請求項2記載のヒータ制御装置において、目
標値設定手段は、前記比較手段での放熱手段に対する3
つの温度の関係が、上限表面温度>予測表面温度>実測
表面温度、または実測表面温度>上限表面温度>予測表
面温度のとき、前記放熱手段の予測表面温度を目標値と
して第2のファジィ・ニューラルネットワークの重みを
調整するための第2の教師データを設定すると共に、前
記第2の教師データ、温度変化量および温度検出の時間
間隔からヒータの点灯時間を算出し、この算出した点灯
時間を目標値として第1のファジィ・ニューラルネット
ワークの重みを調整するための第1の教師データを設定
する構成である。
のように、請求項2記載のヒータ制御装置において、目
標値設定手段は、前記比較手段での放熱手段に対する3
つの温度の関係が、上限表面温度>予測表面温度>実測
表面温度、または実測表面温度>上限表面温度>予測表
面温度のとき、前記放熱手段の予測表面温度を目標値と
して第2のファジィ・ニューラルネットワークの重みを
調整するための第2の教師データを設定すると共に、前
記第2の教師データ、温度変化量および温度検出の時間
間隔からヒータの点灯時間を算出し、この算出した点灯
時間を目標値として第1のファジィ・ニューラルネット
ワークの重みを調整するための第1の教師データを設定
する構成である。
【0137】それゆえ、請求項2の効果に加えて、第1
および第2のファジィ・ニューラルネットワークは、常
に上限温度よりも低い予測表面温度に基づいてそれぞれ
の重みを調整しているので、ヒータの実測表面温度が上
限表面温度を超えた場合でも、オーバーシュートなどの
ヒータの温度異常の発生しない最適なヒータの点灯時間
を得ることができるという効果を奏する。
および第2のファジィ・ニューラルネットワークは、常
に上限温度よりも低い予測表面温度に基づいてそれぞれ
の重みを調整しているので、ヒータの実測表面温度が上
限表面温度を超えた場合でも、オーバーシュートなどの
ヒータの温度異常の発生しない最適なヒータの点灯時間
を得ることができるという効果を奏する。
【0138】請求項4の発明のヒータ制御装置は、以上
のように、請求項2記載のヒータ制御装置において、目
標値設定手段は、前記比較手段での放熱手段に対する3
つの温度の関係が、予測表面温度>実測表面温度>上限
表面温度、または実測表面温度>予測表面温度>上限表
面温度のとき、前記放熱手段の上限表面温度を目標値と
して第2のファジィ・ニューラルネットワークの重みを
調整するための第2の教師データを設定すると共に、前
記第2の教師データ、温度変化量および温度検出の時間
間隔からヒータの点灯時間を算出し、この算出した点灯
時間を目標値として第1のファジィ・ニューラルネット
ワークの重みを調整するための第1の教師データを設定
する構成である。
のように、請求項2記載のヒータ制御装置において、目
標値設定手段は、前記比較手段での放熱手段に対する3
つの温度の関係が、予測表面温度>実測表面温度>上限
表面温度、または実測表面温度>予測表面温度>上限表
面温度のとき、前記放熱手段の上限表面温度を目標値と
して第2のファジィ・ニューラルネットワークの重みを
調整するための第2の教師データを設定すると共に、前
記第2の教師データ、温度変化量および温度検出の時間
間隔からヒータの点灯時間を算出し、この算出した点灯
時間を目標値として第1のファジィ・ニューラルネット
ワークの重みを調整するための第1の教師データを設定
する構成である。
【0139】それゆえ、請求項2の効果に加えて、第1
および第2のファジィ・ニューラルネットワークは、常
に実測表面温度および予測表面温度上限温度よりも低い
予測表面温度に基づいてそれぞれの重みが調整されるの
で、ヒータの実測表面温度は上限表面温度を超えないよ
うになり、オーバーシュートなどのヒータの温度異常の
発生しない最適なヒータの点灯時間を得ることができる
という効果を奏する。
および第2のファジィ・ニューラルネットワークは、常
に実測表面温度および予測表面温度上限温度よりも低い
予測表面温度に基づいてそれぞれの重みが調整されるの
で、ヒータの実測表面温度は上限表面温度を超えないよ
うになり、オーバーシュートなどのヒータの温度異常の
発生しない最適なヒータの点灯時間を得ることができる
という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の熱定着装置の電気的構成を
示すブロック図である。
示すブロック図である。
【図2】熱定着ローラの表面温度のサンプリングタイミ
ングとサンプリングした温度との一例を示すためのグラ
フである。
ングとサンプリングした温度との一例を示すためのグラ
フである。
【図3】上記熱定着装置のヒータ点灯時間演算部内に構
築される本発明の第1のファジィ・ニューラルネットワ
ークの構成を示すブロック図である。
築される本発明の第1のファジィ・ニューラルネットワ
ークの構成を示すブロック図である。
【図4】本発明に適用されるメンバーシップ関数のグラ
フである。
フである。
【図5】メンバーシップ関数と、重みWcij,Wgi
jとの関係を説明するためのグラフである。
jとの関係を説明するためのグラフである。
【図6】シグモイド関数を説明するためのグラフであ
る。
る。
【図7】ネットワーク間における各ルールの重みの決定
方法を説明するための図である。
方法を説明するための図である。
【図8】上記熱定着装置のローラ表面温度予測演算部内
に構築される本発明の第2のファジィ・ニューラルネッ
トワークの構成を示すブロック図である。
に構築される本発明の第2のファジィ・ニューラルネッ
トワークの構成を示すブロック図である。
【図9】ヒータの点灯制御動作を説明するためのフロー
チャートである。
チャートである。
【図10】従来の熱定着装置の電気的構成を示すブロッ
ク図である。
ク図である。
1 熱定着ローラ(放熱手段) 2 ヒータ 4 ヒータ制御回路(点灯時間演算制御手段) 5 温度ヒューズ 6 温度検出部(温度検出手段) 7 ローラ表面温度演算部(温度検出手段) 8 ヒータ点灯時間演算部(点灯時間演算制御手段) 9 ローラ表面温度変化量演算部(温度変化量演算手
段) 11 ローラ表面温度予測演算部(予測演算手段) 12 ローラ表面温度比較部(比較手段) 13 目標値設定部(目標値設定手段) 21 第1のファジィ・ニューラルネットワーク 22 第2のファジィ・ニューラルネットワーク A 入力層 B メンバーシップ入力層 C メンバーシップ出力層 D ルール層 F 出力層
段) 11 ローラ表面温度予測演算部(予測演算手段) 12 ローラ表面温度比較部(比較手段) 13 目標値設定部(目標値設定手段) 21 第1のファジィ・ニューラルネットワーク 22 第2のファジィ・ニューラルネットワーク A 入力層 B メンバーシップ入力層 C メンバーシップ出力層 D ルール層 F 出力層
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−89369(JP,A) 特開 平5−149621(JP,A) 特開 平4−178678(JP,A) 堀川慎一、他3名,ファジイニューラ ルネットワークの構成法とその性能評 価,第6回ファジィシステムシンポジウ ム講演論文集,日本,p.57−62 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/20 G03G 15/20 G05D 23/00 - 23/32
Claims (4)
- 【請求項1】ヒータで発生された熱が放熱手段に伝導さ
れて該放熱手段から放出されるようにしたヒータの制御
装置において、 前記放熱手段の表面温度を検出するための温度検出手段
と、 前記温度検出手段の検出結果から、予め定める時間当り
の温度変化量を演算する温度変化量演算手段と、 前記温度検出手段の検出結果および温度変化量演算手段
の演算結果から、第1のファジィ・ニューラルネットワ
ークによって前記ヒータの点灯時間を演算して制御する
点灯時間演算制御手段と、 前記温度検出手段の検出結果、温度変化量演算手段の演
算結果および点灯時間演算制御手段の演算結果から、第
2のファジィ・ニューラルネットワークによって、前記
点灯時間演算制御手段で演算された点灯時間で前記ヒー
タが点灯制御されたときの前記放熱手段の次回温度検出
時の表面温度を予測する予測演算手段と、 前記予測演算手段で演算された予測表面温度と、温度検
出手段によって検出された実測表面温度と、予め設定さ
れた前記放熱手段の表面温度の上限値を示す上限表面温
度とを比較し、前記3つの温度の関係によって、前記第
1および第2のファジィ・ニューラルネットワークの重
みを調整するか否かを判定する比較手段と、 前記比較手段によって前記第1および第2のファジィ・
ニューラルネットワークの重みを調整することが判定さ
れたとき、それぞれの重みを調整するための教師データ
となる目標値を設定する目標値設定手段とを備えている
ことを特徴とするヒータ制御装置。 - 【請求項2】前記比較手段は、前記放熱手段に対する3
つの温度の関係が、上限表面温度>予測表面温度>実測
表面温度、または予測表面温度>実測表面温度>上限表
面温度、または実測表面温度>予測表面温度>上限表面
温度、または実測表面温度>上限表面温度>予測表面温
度のとき、前記第1および第2のファジィ・ニューラル
ネットワークの重みの調整を行うための制御信号を前記
目標値設定手段に出力することを特徴とする請求項1記
載のヒータ制御装置。 - 【請求項3】前記目標値設定手段は、前記比較手段での
放熱手段に対する3つの温度の関係が、上限表面温度>
予測表面温度>実測表面温度、または実測表面温度>上
限表面温度>予測表面温度のとき、前記放熱手段の予測
表面温度を、前記第2のファジィ・ニューラルネットワ
ークの重みを調整するための目標値として設定すると共
に、前記目標値、温度変化量および温度検出の時間間隔
からヒータの点灯時間を算出し、この算出した点灯時間
を、前記第1のファジィ・ニューラルネットワークの重
みを調整するための目標値として設定することを特徴と
する請求項2記載のヒータ制御装置。 - 【請求項4】前記目標値設定手段は、前記比較手段での
放熱手段に対する3つの温度の関係が、予測表面温度>
実測表面温度>上限表面温度、または実測表面温度>予
測表面温度>上限表面温度のとき、前記放熱手段の上限
表面温度を、前記第2のファジィ・ニューラルネットワ
ークの重みを調整するための目標値として設定すると共
に、前記目標値、温度変化量および温度検出の時間間隔
からヒータの点灯時間を算出し、この算出した点灯時間
を、前記第1のファジィ・ニューラルネットワークの重
みを調整するための目標値として設定することを特徴と
する請求項2記載のヒータ制御装置。
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---|---|---|---|
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EP96105111A EP0736821B1 (en) | 1995-04-07 | 1996-03-29 | Heater control device |
US08/628,128 US5747777A (en) | 1995-04-07 | 1996-04-04 | Heater control device |
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---|---|
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---|---|---|---|
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US6140772A (en) * | 1999-07-26 | 2000-10-31 | Rockwell Collins, Inc. | Method and apparatus for control of fluorescent lamps |
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US8298216B2 (en) | 2007-11-14 | 2012-10-30 | Myoscience, Inc. | Pain management using cryogenic remodeling |
KR20110119640A (ko) | 2008-12-22 | 2011-11-02 | 마이오우사이언스, 인크. | 냉매 공급원과 전원이 통합된 한랭수술 시스템 |
CN104159534B (zh) | 2012-01-13 | 2017-02-22 | 肌肉科技股份有限公司 | 用于美容和其他处理的皮下低温重塑的皮肤保护 |
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WO2014146122A1 (en) | 2013-03-15 | 2014-09-18 | Myoscience, Inc. | Methods and systems for treatment of occipital neuralgia |
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CN105208954B (zh) | 2013-03-15 | 2019-06-04 | 肌肉科技股份有限公司 | 低温钝性解剖方法和设备 |
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TWI634447B (zh) | 2016-12-30 | 2018-09-01 | 財團法人工業技術研究院 | 加熱元件的狀態診斷與評估方法及其應用 |
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US11134998B2 (en) | 2017-11-15 | 2021-10-05 | Pacira Cryotech, Inc. | Integrated cold therapy and electrical stimulation systems for locating and treating nerves and associated methods |
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- 1995-04-07 JP JP08297595A patent/JP3283716B2/ja not_active Expired - Fee Related
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1996
- 1996-03-29 EP EP96105111A patent/EP0736821B1/en not_active Expired - Lifetime
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堀川慎一、他3名,ファジイニューラルネットワークの構成法とその性能評価,第6回ファジィシステムシンポジウム講演論文集,日本,p.57−62 |
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