[go: up one dir, main page]

JP3274862B2 - 農作業機 - Google Patents

農作業機

Info

Publication number
JP3274862B2
JP3274862B2 JP14292590A JP14292590A JP3274862B2 JP 3274862 B2 JP3274862 B2 JP 3274862B2 JP 14292590 A JP14292590 A JP 14292590A JP 14292590 A JP14292590 A JP 14292590A JP 3274862 B2 JP3274862 B2 JP 3274862B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seedling
case
ridge
transmission
drive shafts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP14292590A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0436109A (ja
Inventor
伸 渡部
義勝 青木
木下  栄一郎
典弘 矢野
竹本  雅浩
環 久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iseki and Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Iseki and Co Ltd filed Critical Iseki and Co Ltd
Priority to JP14292590A priority Critical patent/JP3274862B2/ja
Publication of JPH0436109A publication Critical patent/JPH0436109A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3274862B2 publication Critical patent/JP3274862B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transplanting Machines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、左右の駆動車輪を駆動昇降可能に設けた
農作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、機体の左右両側で駆動回転する駆動軸回りに車
輪伝動用のケースを回動自在に取り付け、該ケースの先
端側に設けた回転軸に取り付けた車輪に前記駆動軸の駆
動回転をケース内の伝動機構により伝動する構成とする
とともに、該ケースに油圧駆動機構を連結して該油圧駆
動機構の作動によりケースを駆動軸回りに回動する構成
とした農作業機があった。 上記従来の農作業機は、左右の駆動車輪を昇降できる
ので、機体の駆動走行を適正に維持しながら、機体の高
さを変更して圃場面に対する作業深さを適正に維持する
ことができるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記農作業機において、例えば異なる畝幅
に対応して走行する等のため車輪の位置を左右に変更す
る場合は、車輪伝動用のケース先端側の回転軸に対する
車輪の取り付け位置を変更することにより対応してい
た。しかし、この場合、車輪伝動用のケースは左右に移
動しないので、畝をまたいで作業を行う場合には、ケー
スが畝と接触して畝を崩してしまう問題があった。 また、車輪伝動用のケースは、従来、該ケースに固着
したアームに油圧シリンダの前後動するピストンをロッ
ドを介して連結して駆動昇降する構成としていたので、
車輪の位置を左右に変更すべく、該車輪伝動用のケース
を駆動軸上で左右に移動すると、ピストンとアームとの
距離が変わるため車輪伝動用のケースが回動して該ケー
スの基準姿勢が変動してしまう。そのため、作業深さを
適正に維持できる畝高さの適応範囲が変わってしまう問
題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を解決するために、機体の左右
両側で駆動回転する駆動軸1a,1a回りに車輪伝動用のケ
ース7,7を回動自在に取り付け、該ケース7,7の先端側に
設けた回転軸7a,7aに取り付けた車輪6,6に前記駆動軸1
a,1aの駆動回転をケース7,7内の伝動機構により伝動す
る構成とするとともに、該ケース7,7に油圧駆動機構を
連結して該油圧駆動機構の作動によりケース7,7を駆動
軸1a,1a回りに回動する構成とした農作業機において、
前記車輪伝動用のケース7,7を、駆動軸1a,1aからケース
7,7内の伝動機構への伝動を維持しながら、油圧駆動機
構により駆動軸1a,1aから離れた個所でケース7,7と一体
に設けたアーム7c,7cを介して駆動軸1a,1a回りに回動
し、且つ、車輪伝動用のケース7,7を駆動軸1a,1aに対し
て並行して延びる部材7b,7bと駆動軸1a,1aとにそって移
動可能に設けたことを特徴とする農作業機としたもので
ある。
【0005】
【発明の作用及び効果】
この発明の農作業機は、上記構成としたものであるか
ら、車輪6,6を駆動回転するための伝動と油圧駆動機構
による車輪6,6の駆動昇降を維持しながら、車輪伝動用
のケース7,7を左右移動して車輪6,6の機体に対する左右
位置を変更でき、よって、車輪伝動用のケースが畝と接
触し畝を崩してしまう問題を回避しつつ、異なる畝幅に
対応して走行できるものとなる。 また、車輪伝動用のケース7,7を、油圧駆動機構によ
り駆動軸1a,1aから離れた個所でケース7,7と一体に設け
たアーム7c,7cを介して駆動軸1a,1a回りに回動し、且
つ、車輪伝動用のケース7,7を駆動軸1a,1aに対して並行
して延びる部材7b,7bと駆動軸1a,1aとにそって移動可能
に設けたので、車輪伝動用のケース7,7を左右に移動し
ても該ケースの基準姿勢が変動することがなく、よっ
て、作業深さを適正に維持できる畝高さの適応範囲が変
動することもない。
【0006】
【実施例】
この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。 1は走行伝動ケースである。この前部にはエンジン2
が直結に取付けられ、後部には左右に並行する2本の筒
状のフレーム3、4の前端が固着している。また、フレ
ーム3、4はその後端側で横フレーム5で互いに連結さ
れている。
【0007】 6、6は前輪で、走行伝動ケース1の左右両側に取付
けられた前輪伝動チェンケース7、7の端部側で外方に
突出した回転軸7a、7aに一体回転するように取付けられ
ている。エンジン2からの動力は、走行伝動ケース1内
に入力され、遠心クラッチを介して入力軸に伝達され
る。そして、入力軸から主クラッチを介して走行駆動軸
に伝動され、その走行駆動軸から前輪6、6の左右それ
ぞれを駆動回転させる前輪駆動軸1a、1aにサイドクラッ
チをそれぞれ介して伝動される。この前輪駆動軸1a、1a
は走行伝動ケース1の左右両側に突出し、その突出部が
スプライン軸に成形されている。この軸1a、1aに前輪伝
動チェンケース7、7内の一方側のスプロケットに嵌
合、連結する。そのスプロケットからチェンを介して前
輪が取付けられた回転軸7a、7a側のスプロケットに回転
が伝達されて、前輪6、6が駆動回転する。また、チェ
ンケース7、7は前輪駆動軸1a、1aの突出部スプライン
軸とチェンケース7、7を貫通する支持軸7b、7b上で左
右に摺動可能で、前輪6、6のトレッドを変更できる構
成になっている。
【0008】 8、8は後輪で、後輪アーム9、9の端側で内側方向
に突出する後輪支持軸9a、9aに遊転自在に取付けられて
いる。後輪アーム9、9は前記フレーム3、4の後端部
の下側に固着のブラケット10、10に固着された支軸11a
の左右外端部に摺動可能に嵌合した回動アーム11b、11b
に、左右方向で連結位置調節が可能に連結していて、後
輪幅が変更できるようになっている。
【0009】 12は植付伝動ケースで、前記左側フレーム3の後端に
固着されている。走行伝動ケース1内の動力は、フレー
ム3内に配設されたチェンにより植付伝動ケース12内に
伝達される。この伝達ケース12内に伝達された動力は、
株間切換ギヤを経由し、後側に固着の植付伝動フレーム
13内のチェンを介してそのフレーム13の内側側面に配設
された苗植付装置14に伝動される。また、フレーム3、
4の上方に配設された苗載台15を左右に往復移動させる
苗横送り装置16'のリードカム軸16'aに、植付伝動ケー
ス12の左側部に取付けられた苗横送り伝動チェンケース
16'bに伝動される。更に、苗載台15の底面に配設された
苗縦送り装置16を作動させるカムと、苗植付位置に孔を
作る作孔具17を作動させるカムと、苗植付後苗の根部に
覆土鎮圧する鎮圧装置18を作動させるカムとが一体的に
固着したカム軸19に伝動される。
【0010】 苗植付装置14は、第1回転体20と第2回転体21、そし
て移植具22から構成されている。 第1回転体20は、その基部側が植付伝動フレーム13の
内側側面に取り付けられ、伝動フレーム13内のチェン伝
動によって回転するスプロケット13aと一体連結され
て、回転支軸13b周りに振り回されるように伝動回転す
る。また、第1回転体20の第1回転ケース20'内には互
いに噛合う3枚のギヤ20a(太陽ギヤ)、20b(中間ギ
ヤ)、20c(衛星ギヤ)が装備されている。太陽ギヤ20a
は、植付伝動フレーム13の外側側面でピン13cにより固
定された回転支軸13bに一体的に連結している。中間ギ
ヤ20bは第1回転ケース20'の回転により太陽ギヤ20aの
周りを歯を噛み合わせながら周回する。そして、その中
間ギヤ20bと噛み合って衛星ギヤ20cが伝動回転する。
【0011】 第2回転体21は、その基部側が第1回転ケース20'内
の衛星ギヤ20cに一体的に連結して取り付けられ、衛星
ギヤ20cの回転支軸20c'周りに第1回転体20より2倍の
回転速度で逆回転に振り回される。また、第2回転体21
の第2回転ケース21'内には、第1回転体20と同様に、
互いに噛合う3枚のギヤ21a(太陽ギヤ)、21b(中間ギ
ヤ)、21c(衛星ギヤ)が装備されている。太陽ギヤ21a
は、第1回転ケース20'の先端側の外側側面でピン20dに
より固定された回転支軸20c'に一体的に連結している。
中間ギヤ21bは第2回転ケース21'の回転により太陽ギヤ
21aの周りを歯を噛み合わせながら周回する。そして、
その中間ギヤ21bと噛み合って衛星ギヤ21cが伝動回転す
る。
【0012】 移植具22は、移植具ケース22'に、苗載台15の苗を一
株づつ分離保持するための移植刃(固定刃22aと可動刃2
2b)と、保持した苗を圃場に植え込むための苗押出刃22
cが取り付けられている。移植具ケース22'は、第2回転
ケース21の衛星ギヤ21cに一体的に連結した回転軸21c'
にピン22dにより一体回転するように取り付けられてい
る。また、回転軸21c'には移植具ケース22'内におい
て、苗挟持カム22e'と苗押出カム22e"とが一体の筒体22
eが摺動自在に嵌合し、その筒体22eが移植具ケース22'
の外に延出して第2回転ケース21に一体的に連結してい
る。よって、移植具ケース21'が衛星ギヤ20cにより回転
すると、そのケース22'側にアーム軸22b'、22c'で軸支
された苗挟持作動アーム22b"と苗押出作動アーム22c"
が、それぞれ苗挟持カム22e'と苗押出22e"の周りを摺接
しながら周回するので、移植具22は、第1回転ケース2
0、第2回転ケース21の回転に伴い、移植具ケース22'の
姿勢を適当に維持しつつ、適当な位置で可動刃22bが苗
挟持方向に回動し、適当な位置で苗押出刃22cが押出移
動する。移植刃22a、22bの苗取口40aでの位置調節は、
調節ゲージG(図11、図12)により適切な位置に調節す
ることができる。このゲージGには内側を打ち抜いたゲ
ージ窓Gwが設けられ、そのゲージ窓Gwの内側の左側部に
は固定刃22aが適切な位置のときにはまり込んで隙間な
く接触する固定刃基準突起G1が設けられ、また、ゲージ
窓Gwの内側の右側部には可動刃22bが適切な位置のとき
にはまりこんで隙間なく接触する可動刃基準突起G2が設
けられている。このゲージGで位置調整、或は確認する
ときは、まず、ゲージGを苗取口40aに苗受体43を押し
下げるようにはめ込んで置き、そこに苗植付装置14を回
転させて移植具22の固定刃22aと可動刃22bを移動させて
くる(図9、図10)。固定刃22aも可動刃22bもゲージG
内のゲージ窓Gwにはまり込んで前記固定刃基準突起G1と
可動刃基準突起G2とにそれぞれの刃が隙間なく接触して
いれば、適切な位置になっていることになる。即ち、固
定刃22a及び可動刃22bの苗取口40aに対する左右位置、
前後位置、そして、可動刃22bの可動量(苗挾持幅)が
適切に調節されていることになる。
【0013】 23は油圧シリンダで、油圧バルブ24が一体となってい
て、フレーム3、4間に固着した支持フレーム25に固設
されている。油圧シリンダ23のピストンロッド23aの先
端は、左右方向に延びるピストンアーム26の中央部に、
スプリングを介して前後方向(ピストンの進退方向)に
若干の摺動できる遊びにもたせて連結している。そのア
ーム26の左右両端部は、前輪6、6の前輪伝動チェンケ
ース7、7に一体の前輪スイングアーム7c、7cの左右そ
れぞれと連結している。その連結は、右側が直接、ロッ
ド27で連結し、左側がローリングシリンダ28を介して連
結して左側の連結部の長さを変えられるようになってい
る。更に、前輪スイングアーム7c、7cは、ロッド29、29
を介して後輪の8、8の回動アーム11b、11bに一体の後
輪スイングアーム11c、11cに連結している。これによ
り、油圧シリンダ23が作動してピストンロッド23aが後
方に向けて突出移動すると、前輪6、6と、後輪8、8
は共に下方に向かって回動して機体を上昇させる。逆
に、ピストンロッド23aが前方に向けて引退移動する
と、前輪6、6と、後輪8、8は共に上方に向かって回
動して機体を下降させる。
【0014】 また、前輪伝動チェンケース7、7の回動中心となる
前輪駆動軸1a、1aの軸芯から前輪6、6の回転軸7a、7a
の軸芯までの長さと、後輪8、8の回動中心となる支軸
11aの軸芯から後輪8、8の回転軸となる後輪支持軸9
a、9aの軸芯までの長さは同じ長さとなり、また、前輪
駆動軸1a、1aの軸芯から前輪スイングアーム7c、7cとロ
ッド29が連結する点までの長さと、支軸11aの軸芯から
後輪スイングアーム11c、11cとロッド29が連結する点ま
での長さ同じ長さになっている。よって、前輪6、6と
後輪8、8とは、左右それぞれで並行リンク機構で連結
された状態となっていて、常に前輪6、6と後輪8、8
が上下しても、機体の前後方向の角度は変わらないよう
に構成されている。
【0015】 28のローリングシリンダは、応答性の高い電動式シリ
ンダであり、バッテリ30を電源としている。電動式シリ
ンダを採用された理由は、畑地は凹凸が激しく、特にマ
ルチシートを敷設した畦ではシート止め用の土が畦の谷
間に点々置かれていているので、そこを通って移植する
場合、極めて俊敏に応答するローリングアクチュエータ
が必要となるからである。このローリングシリンダ28
は、左右方向の機体の傾きを検出するように取付けられ
た水平センサー31の検出した機体の傾きに従って、その
傾きを水平に戻すように作動する。機体が右側に傾いた
ら、ローリングシリンダ28のピストンロッド28aを突出
移動させる。すると、左側の前輪伝動ケース7と左側の
後輪支持アーム9とが共に、前輪スイングアーム7c、ロ
ッド29、後輪スイングアーム11cを介して上方に回動
し、左側の前輪6が上昇する。このとき、右側の前後輪
6、8は上下に移動しないので、機体は左側に傾斜する
ような状態になる。この左側への傾きが前記の機体の右
側への傾きを打ち消すような角度で傾斜することで、機
体の姿勢は左右水平に修正されることになる。逆に、機
体が左に傾いた場合は、ローリングシリンダ28のピスト
ンロッド28aを引退移動させて、左側の前後輪6、8を
上昇させれば、左右方向水平に機体の姿勢を修正でき
る。尚、水平センサー31は、植付伝動フレーム13の内側
で、その前後位置が苗植付装置14の圃場への苗植付位置
の前後位置と略々同位置となるように取付けられてい
る。また、これと共に、後輪8、8の回転軸となる後輪
支持軸9a、9aの軸芯前後位置も、苗植付位置の前後位置
と略々同位置となるように構成されている。これは、苗
植付位置を基準とした左右ローリング制御とすることに
より、植付た苗の左右の傾きを防止する効果がある。
【0016】 32は畦高さセンサーで、側面視で後端側が下側に凸の
曲面を形成した板状部材からなり、その板状部材が畝の
上面を整地しながら滑走し畝高さに従って上下動して、
畦高さを検出するようになっている。このセンサー32
は、その前側上面に固着の支持部材32aを介して、セン
サー回動軸33に回動自在に連結し、また支持部材32aに
はバルブ操作アーム32bが一体となっていて、センサー3
2が畦高さに追従してセンサー回動軸33回りに回動する
と、そのバルブ操作アーム32bが一体的に回動する。そ
のアーム32bと油圧バルブ24がロッド24aを介して連結し
ているので、センサー32が畦高さに追従して回動すると
それに合せて油圧バルブ24が操作され、油圧シリンダ23
が作動する。また、そのアーム32bには、ロッド24とは
反対側から引っ張る感度調節用のスプリング34が取付け
られている。畦面が高くなると、畦高さセンサー32はそ
の曲面の接地部が押し上げられてセンサー回動軸33回り
に回動し、バルブ操作アーム32bがロッド24aをバルブ24
側に押し戻す。これにより、バルブ24が油圧シリンダ23
に圧油を流し込むように切換り、ピストンロッド24aが
後方へ突出し、左右の前後輪6、6、8、8が同時に下
降して機体が上昇する。その機体の上昇により、畦面セ
ンサー32はそれから引き離れようとする畦面に従って前
述の畦面による押上とは反対側に回動する。そして、バ
ルブ24が圧油の流れを遮断する状態となる標準位置にバ
ルブ操作アーム24aが戻ったら、機体の上昇は停止す
る。逆に、畦面が低くなったら、畦面センサー32の接地
部が引き離れようとする畦面に追従して下がり、バルブ
操作アーム32bが逆にロッド24をバルブ24から引っ張り
出す。これにより、バルブ24が油圧シリンダ23の圧油を
流し出すように切換り、ピストンロッド24aが、逆に機
体の重量によって前方へ引き戻され、左右の前後輪6、
6、8、8が同時に上昇し、機体が下降する。そして、
再び畦面センサー32が標準位置に戻ったら、機体の下降
は停止する。このようにして、畦面の高さが変動して
も、畦面に対する機体の上下位置、即ち、畦面からの苗
植付装置14の植付位置(例えば、植付作動軌跡の最下
点)を所定の位置に維持することができるので、苗の植
付深さを所定の深さに維持制御することができる。
【0017】 また、上記の植付深さ制御で制御される基準の植付深
さは、植付深さ調節レバー35を操作して、畦面センサー
32の標準位置を上下させることで、適当に変更すること
ができる。植付深さレバー35は、左右外端部で後輪8、
8の支軸11aが固着しているブラケット10、10の間で支
持されているレバー回動軸36に連結部材35aを介して固
着している。一方、畦面センサー32が回動自在に支持さ
れているセンサー回動軸33は、左右のブラケット10、10
で支持されたレバー回動軸36に一体的に固着された支持
部材33aにより支持されている。また、レバー35を、レ
バーガイド35bに沿って上側に操作すれば畦面センサー3
2の標準位置は下がり、反対に植付位置が上昇して、浅
植えぎみに植付深さ制御され、逆に、レバー35を下側に
操作すれば、深植えぎみに植付深さ制御される。レバー
ガイド35bは右側のフレーム4の後端部から左側の植付
伝動フレーム13の後端部をループ状になるようにしたガ
ードフレーム37の外側側面に取付けられ、適当な間隔で
区切った各植付深さごとに切欠きが設けられて、その切
欠き部にレバー35に固着の係止片を引っ掛けてレバーが
操作されるようにしてある。
【0018】 植付深さ制御の土壌に硬軟に対応した感度調節は、畦
面センサー32のバルブ操作アーム32bに取付けられた感
度調節用のスプリング34の張力を変更すれば、畦面セン
サー32のセンサー回動軸32a回りに回動させるに必要な
モーメントを変えることができる。即ち、畦面の土壌が
軟らかいときは、標準のままだとスプリング34の引張力
が強すぎて畦面に対する整地性が高くなりすぎて、畦高
さの上下の追従性が低下した状態となる。また、センサ
ー32が畦面に潜り込んだ状態となって、深植え状態とな
りやすい。このとき、スプリング34の引張力を小さくす
ると、感度が敏感になって、適当な植付深さ制御がなさ
れるようになる。逆に、畦面の土壌が硬い場合は、標準
のままだとスプリング34の引張力が弱すぎて畦面に対す
る整地性が低くなり凹凸に敏感になりすぎた状態とな
る。また、センサー32が畦面から浮上りぎみの状態とな
って、浅植え状態となりやすい。このとき、スプリング
34の引張力を大きくする。スプリング34の張力の調節
は、この実施例ではスプリング34のガードフレーム37へ
の引き掛け位置を変えることで行っている。前方から後
方へ3つ引き掛け孔を設けており、それぞれ、前側から
敏感(土壌が軟らかいとき)用の引き掛け孔34a、標準
用の引き掛け孔34b、鈍感(土壌が硬いとき)用の引き
掛け孔34cとなっている。
【0019】 15の苗載台は、前側が底面に固着された左右に延びる
杆が支持ローラー38上に載って左右移動自在に支持さ
れ、後方が苗載台15の後側底面に固着された逆L字状の
摺接部材39、39'がレール状の苗受台40に摺接して左右
移動自在に支持されている。苗受台40は、その左側が植
付伝動フレーム13上にブラケット41を介して止着され、
右側がガードフレーム37上に別のブラケット41'を介し
て止着されている。また、苗受台40の中央部にはコ字状
に後方へ切欠かれた苗取口40aが設けられている。
【0020】 16苗縦送り装置は、前記苗載台15の底面に取付けられ
ている。この苗縦送り装置16は、苗載台15の底板に開け
られた左右幅一杯の四角の孔を埋めるように配設された
苗送りベルト16aと、そのベルトが巻き付く後方の駆動
ロール16bと前方の従動ロール16cからなる。駆動ロール
16bの軸の左右端部側には駆動操作アーム16d、16dが設
けられていて、そのアームが前記カム軸19の苗送り用の
カムと接当すると前方側へ回動し、駆動ロール16bに装
備されたラチェット機構を介して苗送りベルト16aが所
定送り量分だけ送られる。駆動操作アーム16d、16dとカ
ム軸19の苗送り用のカムとが接当するのは、苗載台15が
その左右往復移動において左右折り返して移動方向が変
るところに位置するときに、苗植付装置14の移植刃(固
定刃22a、可動刃22b)が苗取口40aで苗を分離保持して
通過してから為される。
【0021】 16'の苗横送り装置は、前記リードカム軸16'aの回転
によって苗載台15を左右に往復移動させるようになって
いる。そのリードカム軸16'a、左右に往復する閉じたラ
セン状の溝が軸周に成形された軸であって、苗載台15の
下側に配設され植付伝動ケース12から伝動されて回転す
る。このカム軸16'aに溝へ係合する爪が設けられたリー
ドカムメタル16'cが取付けられ、そのメタル16'cが苗載
台15の左右両側部で連結して、リードカム軸16'aの回転
によって前記メタル16'cが溝にそって左右に往復移動
し、それに連結する苗載台15が左右往復移動する。
【0022】 42はポット苗受杆で、苗載台15の左右側板から支持ス
テー42'で苗載台15の後端上方に設置されている。この
ポット苗受杆42は、前記苗受台40上に送り出されてきた
ポット苗Aを受け止めて苗受台40の後端側から落下しな
いように設けられているものである。ポット苗受杆42の
下端部、即ちポット受部の形状は、ポット苗Aの側面に
は各ポット間の谷部に詰められた目土Bが附着している
ので、少なくともポット苗Aの後方下端部が接当するよ
うな形状になっている。これにより、ポット苗Aのポッ
ト毎の苗送りは、附着する目土Bの量に影響されずに正
確に送られるようになっている。
【0023】 43は苗受体で、苗受台40の下側に取付けられて苗取口
40aを下側から開閉させるように設けられている。苗取
口40aがこの苗受体43で閉じられているときは、その苗
受体43は苗取口40aに送られてきたポット苗Apの底面を
受けて、その苗Apが下に落ちたり垂れ下がったりするの
を防止する。そして、移植具22の移植刃(固定刃22a、
可動刃22b)がポット苗Apを分離保持して苗取口40aを通
過する際には、その移植刃により苗受体43が押し下げら
れて苗取口40aが開く。更に、その移植爪が通過する
と、直ちに移植具22に固着された苗受体復帰杆44が苗受
体43の復帰杆受部43aに接当し、苗取口40aが閉じられ
る。
【0024】 45は葉部保護ブラシで、ポット苗受杆42の支持ステー
42'に、その上下位置Lと前後方向に対する角度θbを
調節可能に取り付けられている。上下位置Lの調節は上
下位置調節ネジ45aによりそれが挿通する長孔の範囲内
ででき、角度θbの調節は角度調節ネジ45bにより締付
位置を変えることでできる。これにより、ブラシ45の取
付固定位置を適当に調節して、苗取口40a上のポット苗A
pの葉部を前方に押し寄せることで、移植爪22a、22bが
その苗Apの葉部に損傷を与えないようにすることができ
る。
【0025】 46は葉部規制具である。これは、平面視でコ字状の棒
状部材で、苗載台15の左右両側板に締付具46a,46aによ
って前後方向の角度θを調節自在に取付けられている。
この葉部規制具46の取付角度θを適当に調節して、苗取
口40aが配設された苗受台40の最後端部まで送られた列
の苗Ap…に前方側で連接する次の列の苗An…の葉部に、
葉部規制具46が直接接触作用して最後端部の苗取口40a
側の苗Ap…に広がって絡み合うのを規制する。尚、葉部
規制具46は、この実施例では棒状部材で構成している
が、前記葉部保護ブラシ45のようなブラシや、板或は金
網で構成しても良い(図8)。
【0026】 47は操縦ハンドルで、植付伝動フレーム13にその基部
が固設されている。このハンドル47は、機体が畝Cをま
たいで走行するのに対し、操縦者はその畝Cとそれの左
隣の畝C'との間の谷部を歩くように、ハンドル47の左右
両把持部の中央位置が、機体に対して左に偏位して配設
されている。また、ハンドル47の左右両把持部の間に
は、各種操作レバーが装備され、その操作レバーの操作
パネル下側には、前記バッテリ30は配設されている。 48は安全カバーで、苗植付装置14の後側と上方とを覆
う、透明、或は半透明のプラスチック製のカバーであ
る。
【0027】 以上のように、この苗移植機は、機体の左右両側で駆
動回転する前輪駆動軸1a,1a回りに車輪伝動用のチェン
ケース7,7を回動自在に取り付け、該チェンケース7,7の
先端側に設けた回転軸7a,7aに取り付けた前輪6,6に前記
前輪駆動軸1a,1aの駆動回転をチェンケース7,7内の伝動
機構により伝動する構成とするとともに、該チェンケー
ス7,7に油圧駆動機構を連結して該油圧駆動機構の作動
によりチェンケース7,7を前輪駆動軸1a,1a回りに回動す
る構成とした農作業機において、前記車輪伝動用のチェ
ンケース7,7を、前輪駆動軸1a,1aからチェンケース7,7
内の伝動機構への伝動を維持しながら、油圧駆動機構に
より前輪駆動軸1a,1aから離れた個所でチェンケース7,7
と一体に設けた前輪スイングアーム7c,7cを介して前輪
駆動軸1a,1a回りに回動し、且つ、車輪伝動用のチェン
ケース7,7を前輪駆動軸1a,1aに対して並行して延びる支
持軸7b,7bと前輪駆動軸1a,1aとにそって移動可能に設け
たものであるから、前輪6,6を駆動回転するための伝動
と油圧駆動機構による前輪6,6の駆動昇降を維持しなが
ら、車輪伝動用のチェンケース7,7を左右移動して前輪
6,6の機体に対する左右位置を変更でき、よって、車輪
伝動用のチェンケースが畝と接触し畝を崩してしまう問
題を回避しつつ、異なる畝幅に対応して走行できるもの
となる。
【0028】 また、車輪伝動用のチェンケース7,7を、油圧駆動機
構により前輪駆動軸1a,1aから離れた個所でチェンケー
ス7,7と一体に設けた前輪スイングアーム7c,7cを介して
前輪駆動軸1a,1a回りに回動し、且つ、車輪電動用のチ
ェンケース7,7を前輪駆動軸1a,1aに対して並行に延びる
支持軸7b,7bと前輪駆動軸1a,1aとにそって移動可能に設
けたので、車輪伝動用のチェンケース7,7を左右に移動
しても該チェンケースの基準姿勢が変動することがな
く、よって、作業深さを適正に維持できる畝高さの適応
範囲が変動することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 畑地用苗植機の側面図
【図2】 畑地用苗植機(苗載台省略)の平面図
【図3】 移植装置の断面平面図
【図4】 移植具の断面側面図
【図5】 移植具の断面正面図
【図6】 植付深さ調節機構を示す部分断面側面図
【図7】 苗取口付近の斜視図
【図8】 本発明の実施例の作用状態を示す部分断面側面図
【図9】 苗取口にゲージを設置した状態の平面図
【図10】 苗取口にゲージを設置した状態の断面側面図
【図11】 ゲージの平面図
【図12】 ゲージの側面図
【符号の説明】
1a,1a:前輪駆動軸 7,7:チェンケース 6,6:前輪 7a,7a:回転軸 7b,7b:支持軸 7c,7c:前輪スイングアーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹本 雅浩 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社技術部内 (72)発明者 久保 環 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社技術部内 合議体 審判長 藤井 俊二 審判官 渡部 葉子 審判官 前田 建男 (56)参考文献 特開 平2−16905(JP,A) 特開 昭59−102314(JP,A) 特開 平1−285111(JP,A) 特公 昭45−19087(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01C 11/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機体の左右両側で駆動回転する駆動軸1a,1
    a回りに車輪伝動用のケース7,7を回動自在に取り付け、
    該ケース7,7の先端側に設けた回転軸7a,7aに取り付けた
    車輪6,6に前記駆動軸1a,1aの駆動回転をケース7,7内の
    伝動機構により伝動する構成とするとともに、該ケース
    7,7に油圧駆動機構を連結して該油圧駆動機構の作動に
    よりケース7,7を駆動軸1a,1a回りに回動する構成とした
    農作業機において、前記車輪伝動用のケース7,7を、駆
    動軸1a,1aからケース7,7内の伝動機構への伝動を維持し
    ながら、油圧駆動機構により駆動軸1a,1aから離れた個
    所でケース7,7と一体に設けたアーム7c,7cを介して駆動
    軸1a,1a回りに回動し、且つ、車輪伝動用のケース7,7を
    駆動軸1a,1aに対して並行して延びる部材7b,7bと駆動軸
    1a,1aとにそって移動可能に設けたことを特徴とする農
    作業機。
JP14292590A 1990-05-30 1990-05-30 農作業機 Expired - Fee Related JP3274862B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14292590A JP3274862B2 (ja) 1990-05-30 1990-05-30 農作業機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14292590A JP3274862B2 (ja) 1990-05-30 1990-05-30 農作業機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0436109A JPH0436109A (ja) 1992-02-06
JP3274862B2 true JP3274862B2 (ja) 2002-04-15

Family

ID=15326826

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14292590A Expired - Fee Related JP3274862B2 (ja) 1990-05-30 1990-05-30 農作業機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3274862B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0436109A (ja) 1992-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2697792B2 (ja) 歩行型苗移植機
JP5728901B2 (ja) 移植機
JP2017012042A (ja) 移植機
JP2018130118A (ja) 移植機
JP5146298B2 (ja) 苗移植機
JP3274862B2 (ja) 農作業機
JP2008307057A (ja) 苗移植機
JP4635723B2 (ja) 苗移植機
JP2006333722A5 (ja)
JP3678001B2 (ja) 苗移植機
JP2508168B2 (ja) 歩行型農作業機
JP4200300B2 (ja) 苗移植機
JP5042416B2 (ja) 2条植え苗移植機
JP2010017092A (ja) 苗植機
JP3942060B2 (ja) 移植機
JP2653365B2 (ja) 歩行型苗移植機
JP2007029028A (ja) 苗移植機
JP4078731B2 (ja) 野菜移植機
JP3860891B2 (ja) 苗移植機
JP2005102568A (ja) 苗移植機
JP2000060228A (ja) 移植機
JP2935599B2 (ja) 水田作業機におけるローリング装置
JP4345303B2 (ja) 苗移植機
JP3260895B2 (ja) 野菜移植機
JP3860887B2 (ja) 苗移植機

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees