JP3266317B2 - 深絞り性に優れた高張力冷延鋼板及びその製造方法 - Google Patents
深絞り性に優れた高張力冷延鋼板及びその製造方法Info
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どで、比較的厳しい加工が施される用途に供して好適
な、高張力鋼板及びその製造方法に関する。かかる高張
力鋼板は、例えば自動車用鋼板として、必要とする強度
を確保した上で板厚を軽減させて車体重量の軽減とそれ
に伴う燃費の軽減を図るために、また各部材の強度をよ
り向上させて信頼性・安全性の向上を図るために有用で
ある。かくして地球環境の保全やパッシブ・セーフティ
ーの向上の機運が高まる昨今において、極めて注目され
ている。
して、例えば特開昭56-139654 号公報等に記載があるよ
うに、極低炭素鋼をベースとして、加工性、時効性を改
善するために炭窒化物形成成分であるTi,Nb等を含有さ
せ、さらにP等の強化成分を、加工性を害しない範囲で
含有させて高強度化を図った鋼板が数多く提案されてい
る。しかしながら、これらの鋼板の強度は、引張強度
(T.S.)で高々40kgf/mm2であって、高強度化には限界
があった。そこでかかる鋼板をさらに高強度化すべく、
例えば特開昭59-193221 号公報には、さらにSiを含有さ
せた冷延鋼板について提案があるが、この鋼板では、Si
の多量含有に由来する別の問題、すなわち主として表面
性状の問題(例えば化成処理性の劣化、めっき性の劣
化)が避け難く、目的とする自動車用鋼板としては、到
底使用に耐え得ない。また強化成分としてPを多量に含
有させた成分系の鋼板についても、耐2次加工ぜい性が
劣化する等の問題点があった。
用等に用いられる高張力鋼板として特に引張強度が40kg
f/mm2 を超えるものを主たる開発目的とする。このよう
な高張力鋼板では、当然のことながら加工性(機械的特
性)のみならず、めっき性さらには耐2次加工ぜい性
等、その使途において要求される全ての特性を満たすこ
とが必須要件である。これらの特性には、互いに相反す
るものもあるが、他方の特性が従来の鋼板に比して劣る
ことなしに、一段と良好な特性が要求されるのである。
このような鋼板の使用目的が、薄肉化による自動車等の
軽量化であるため、強度を向上させる場合に劣化し勝ち
な耐2次加工ぜい性は、その他の特性と比べても極めて
過酷な条件を満足することが要求される。
する、深絞り性に優れた高張力冷延鋼板及びその有利な
製造方法を提案することをその目的とする。また電気・
溶融めっき鋼板への適用も当然可能である。
に調整した極低炭素鋼を基本成分とし、P,Si,P及び
Mnの含有、より好ましくはさらにMoの含有で強度を上昇
させ、 耐2次加工ぜい性の確保のために、比較的多量のBを
含有し、 Ti含有量を従来より少なめに抑えることで、必要以上
に鋼中に不純物相を介在させないことで、さらなる加工
性の向上を図り、 Ti、Nbの複合含有により、さらに高いr値を得る ものである。これは、合金成分の含有量が少ない従来の
鋼では得られない知見である。
る成分鋼に対して、熱間圧延、冷間圧延及び焼鈍を、各
工程間にわたる加熱,冷却条件を含めて適正に行うもの
である。
wt%(以下単に%で示す)、Si:0.45〜1.50%、Mn:1.
25〜3.50%、Ti:0.015 〜0.100 %、Nb:0.003 〜0.01
0 %、B:0.0015〜0.0050%、Al:0.001 〜0.100 %、
P:0.043 〜0.150 %、S:0.010 %以下及びN:0.00
50%以下を、上記Si,Mn及びPの各含有量[%Si],
[%Mn]及び[%P]が次式
物の組成になり、かつフェライト単相組織になる深絞り
性に優れた高張力冷延鋼板(第1発明)である。
Si:0.45〜1.50%、Mn:1.25〜3.50%、Ti:0.015 〜0.
100 %、Nb:0.003 〜0.010 %、B:0.0015〜0.0050
%、Al:0.001 〜0.100 %、P:0.043 〜0.150 %、
S:0.010 %以下及びN:0.0050%以下を、上記Si,Mn
及びPの各含有量[%Si], [%Mn]及び[%P]が次
式
物の組成になる鋼スラブを、連続鋳造後は300 ℃以下に
降温させることなく1150〜1300℃に加熱して熱間圧延を
施し、800 〜1000℃の温度範囲で仕上圧延を終了するこ
と、仕上圧延終了から3秒以内に水冷を開始し、引き続
き冷却速度30℃/s以上で冷却して500 〜680 ℃で巻取
った後、酸洗すること、次いで圧下率65%以上の冷間圧
延を施すこと、さらに800 〜900 ℃の焼鈍を行うこと、
引き続き冷却速度20℃/秒以上で400 ℃以下の温度域ま
で急冷することからなる深絞り性に優れた高張力冷延鋼
板の製造方法(第2発明)である。
それぞれの成分組成に加えて、Mo:0.0150〜0.5000%を
含有するもの(第3発明、第4発明)である。
明者らは、鋼板の引張強さを40kgf/mm2 超〜55kgf/mm2
にすべく、極低炭素鋼をベースに種々の検討を重ね、そ
の結果、固溶Cを適正量残留させた上でBを含有させる
ことで耐2次加工ぜい性等の特性が改善されること、ま
た比較的多量のPを含有させることで、強化成分として
含有させるSiによる表面諸特性の劣化を最小限に抑制で
きることを見出した。また、Si,Mn及びPの含有量の組
み合わせを所定範囲内に制御することで従来の鋼種に比
して極めて良好な材質が得られることも併せて見出し、
この発明に至ったのである。
程について限定した理由について述べる。
ことが望ましいが、0.0005%よりも少ない場合は、耐2
次加工ぜい性の劣化や溶接部(溶接熱影響部)の強度低
下をもたらし好ましくない。また工業的にも0.0005%よ
りも低減するのはコスト的に見合わない。一方C含有量
が0.0050%を超える場合は、当量のTi,Nbを含有させて
も顕著な材質(特に延性)改善効果が得られないし、製
鋼工程熱延その他の製造過程において不都合を生じるお
それが著しいので好ましくない。したがってC含有量は
0.0005〜0.0050%の範囲に限定した。
として0.45%を下限とした。Si含有量は、基本的には目
標とする引張強度のレベルに応じて調節すればよいが、
1.50%を超えて含有させた場合には、熱延母板が顕著に
硬化するために冷延性が劣化することに加えて、化成処
理性などの劣化も顕著になる。さらに種々の内部欠陥も
増加する傾向にあって好ましくない。したがってSi含有
量の上限を1.50%とした。
的特性、特にr値を劣化させるが、他成分と併用し、1.
25〜3.50%の範囲でかつ後述する相関式を満足させて含
有させた場合には、材質の顕著な劣化を伴うことなく強
度の上昇を図ることができる。ここにMn含有量が1.25%
に満たないと十分な強化を図ることができず、一方3.50
%を超えると鋼板が著しく硬化する結果、冷延工程で大
きな困難をきたす。したがってMn含有量は、1.25〜3.50
%の範囲に限定した。
0.015 %の含有でr値の改善効果が顕著になるが、0.10
0 %を超えて含有させてもその効果は飽和することに加
えて、表面処理性の劣化が顕著となる。また、詳細な機
構は不明であるが、0.100 %を超えてTiを含有させた場
合、r値、El. の低下が著しいことも判明した。したが
ってTi含有量の下限は0.015 %に、上限は0.100 %にそ
れぞれ限定した。なお、上記効果がこの発明の如く、
P、Si、Mnを比較的多量に複合含有させた場合に特に顕
著であることを、この発明で初めて知見したのである。
場合に比べてより高いr値を得ることができる。また、
Nbの含有により、焼鈍時の異常な粒成長を抑制する効果
があり、均一かつ微細な鋼板組織を得るために有利であ
る。また表面性状の改善に対しても効果がある。しか
し、Nbを0.010 %を超えて含有させた場合は、耐2次加
工ぜい性が劣化するし、延性(El) r値を始めとする加
工性も劣化する傾向を示す。またNb含有量が0.003 %に
満たないとその効果が得られない。したがってNb含有量
は、0.003 〜0.010 %に限定した。
の公知文献によれば、Bの含有は鋼の2次加工ぜい性に
絶大な効果を発揮することが報告されているが、同時に
材質(主としてr値)の劣化も避けられないため、含有
量の最適な範囲としては、0.0005〜0.0010%であると言
われていた。しかし、この発明で述べるSi,Mn,Pの複
合含有鋼においては、上記の範囲のB含有量では十分な
2次加工ぜい性の改善効果が得られないことが判明した
のである。すなわち、詳細な機構は不明であるが、Si、
Mn、Pを多量に複合含有させた場合には、各々を単独含
有させた場合よりも顕著に劣化することを知見したので
ある。そこでSi,Mn,Pの含有量のバランスと、含有さ
せるB量を種々に変化させて、機械的特性と耐2次加工
ぜい性について調査したところ、Bを0.0015%以上含有
させることで、実用上問題のないレベルまで耐2次加工
ぜい性を改善できることが明らかとなった。しかしこの
効果は0.0050%で飽和し、焼鈍条件によっては却って加
工性の低下を招くうれいがある。また熱延母板も顕著に
硬化する。したがってB含有量は、0.0015〜0.0050%に
限定した。
の清浄化に有効であり、製鋼プロセス上の理由で一応の
下限は0.001 %であるが、介在物の除去が十分であれ
ば、実質的にAl無含有鋼であっても特性の劣化はないも
のと推定される。しかし、0.100 %を超えて含有させた
場合には、表面性状の劣化につながるために上限は0.10
0 %に限定した。
すなわち本発明の成分鋼ではPを含有させることによ
り、詳細な機構は不明であるが、強度が増加しながら、
さらに加工性(主としてr値)が顕著に向上することが
判明したのである。この効果は、0.043 %以上の含有で
顕著である。またPを0.150 %を超えて含有させた場合
には、凝固時の偏析が極めて強固になる結果、強度の増
加が飽和することに加えて、加工性の劣化も招き、さら
に耐2次加工ぜい性についても大幅な劣化を招いて実質
上、使用に耐えない水準にまで劣化する。したがって上
限を0.150 %とした。
る。S量を低減することにより、鋼中の析出物が減少し
て加工性が向上すること及びCを固定する有効なTi量が
向上することに寄与する。このような効果は、S含有量
を0.010 %以下とすることで得られる。
る。N量を低減することにより、材質(特に延性、r
値)の向上が期待できる。しかし0.0050%以下に低減す
ることでほぼ満足し得る効果が得られることに加え、さ
らなる低減はコストアップ要因となることから上限を0.
0050%とした。
の範囲で含有させる。Moは、強度を向上させるために有
効な成分であるが、その含有量が0.0150%に満たない
と、目標とする強度の上昇効果が得られない不利があ
り、一方0.5000%を超えると、熱延母板が顕著に硬質化
する結果、冷延が困難になるという不都合が生じる。し
たがってMo含有量は0.0150〜0.5000%の範囲とした。
各含有量[%Si], [%Mn 及び[%P]が次式
る。この条件を満足する範囲で各成分を 含有させることにより、その詳細な機構は不明である
が、所要の高張力が得られ、なおかつr値がほとんど劣
化せずに、高強度で高いr値の鋼板を製造することがで
きる。図1に、鋼板の平均r値に及ぼすA値の影響を調
べたグラフを示す。この鋼板は、Si量,Mn量及びP量を
変化させた種々の連鋳スラブを1170〜1270℃(連続鋳造
後は350 ℃以上に保持)に加熱した後、仕上圧延温度:
900 ℃の熱間圧延を施し、仕上圧延後2秒以内に急冷開
始して、冷却速度約35℃/秒で冷却して550 ℃で巻取
り、次いで圧下率73%の冷間圧延を施して板厚0.8 mmと
した後、850 ℃、約20秒の短時間焼鈍を行い、引き続き
冷却速度25℃/秒で350 ℃まで冷却して製造したもので
ある。図1から明らかに、A値を−50≦A≦0の範囲に
保つことで、高いr値の鋼板を製造できることがわか
る。
の冷延鋼板は、組織がフェライト単相組織である。
法における各製造条件の限定理由について述べる。 ・スラブ加熱温度:1150〜1300℃ 熱間圧延に先立つ連続鋳造スラブの加熱温度が1150℃に
満たないと、後述するような十分に高い熱延仕上温度を
確保することが困難である。ただし、この熱延温度が確
保されれば、スラブ加熱温度はより低下させることが材
質の観点から有利である。とは言うものの熱延時の負荷
も増大することから、現状の設備を前提として1150℃を
下限とする。一方スラブ加熱温度が1300℃を超えると最
終的に鋼板表面の性状が顕著に劣化する。したがって上
限を1300℃とした。またこの発明の鋼では、スラブの低
温じん性が劣化しているため、スラブ加熱炉に装入する
までの間は300 ℃以下に降温させることを避ける必要が
ある。このことは組織の均一化にも寄与する。
を良好にするためには、低くとも800 ℃が必要である。
800 ℃に満たない温度で熱延された場合は、熱延板にお
ける圧延組織の残存が顕著となり、最終的に加工性に望
ましくない集合組織が形成されるので好ましくない。一
方、仕上圧延温度が1000℃を超える場合は、圧延装置の
ロール損傷が大きくなり、実際の製造に大きな障害とな
る。さらに集合組織の観点でも不利である。したがって
熱間圧延の仕上圧延温度は、800〜1000℃の範囲とし
た。
を開始し、引き続き冷却速度30℃/s以上で、次に述べ
る500 〜680 ℃の巻取温度まで冷却する必要がある。仕
上圧延終了から3秒を超える時間を空冷した場合は、結
晶粒の粗大化が顕著に進行し、鋼板の強度のみならずr
値をはじめとする加工性の劣化を招く。また、引き続い
て冷却速度30℃/s以上で急冷を続けないと、同様の現
象がおこり、さらに変態の機構が変化するためか、最終
的な材質、特にr値が劣化する。
って板形状の乱れを生じ、さらに熱延母板が硬質化する
こととあわせて次工程の酸洗、冷間圧延に支障を来す。
さらに材質的な見地からは、TiCの析出が過度に抑制さ
れるためと考えられるが、材質の劣化を来す。一方巻き
取り温度が680 ℃を超えると、詳細な機構は不明である
がTiのりん化物が形成し、材質の劣化を招くのみなら
ず、スケール厚みの増大に伴う酸洗性の劣化も顕著にな
る。さらにSi等の表面濃化に伴う種々の問題も顕在化し
てくる。したがって巻き取り温度は、500 〜680 ℃の範
囲とした。
たないと十分な深絞り性が得られない。望ましくは80%
以上である。
低限の温度として800℃が規定される。一方、徒に高温
の焼鈍を行った場合、T.S.が低下し目標とする高強度が
得難いばかりでなく、添加成分(例えばSi,Al等)の表
面濃化が顕著になるので化成処理性をはじめとする各種
の表面処理性が劣化する。これらのことを勘案して、許
容できる上限として900 ℃に限定する。なおこの焼鈍で
の均熱時間については、特に限定するものではないが、
20〜180 s 程度である。この均熱時間が 20s程度に満た
ないと条件によっては安定して再結晶が完了しない不利
があり、一方180s程度を超えると表面性状の劣化を招き
やすいという不都合を生じるうれいがある。
20℃/秒以上とする。冷却速度が20℃/秒に満たない
と、耐2次加工ぜい性が劣化する。また、かかる冷却を
400 ℃以下まで急冷しない場合も、同様に耐2次加工ぜ
い性が劣化する。なおこのような急冷を行うことより、
若干のT.S.の向上が、延性やr値の劣化を伴うことなし
に図られる。このパターンが満足されれば本鋼板は溶融
亜鉛、Alめっき鋼板としても適用可能である。
溶製し、以下に示す条件で板厚0.7 mmの冷延鋼板を製造
してその機械的特性を調査した。成分等に付したアンダ
ーラインは本発明範囲外を示す。
後は350 ℃以上に保持) 仕上圧延温度:850 〜880 ℃ 冷却条件:仕上圧延後3秒以内に急冷開始、約40℃/秒
で冷却 巻取り温度:520 ℃ 冷延圧下率:78% 焼鈍条件:840 ℃、30秒均熱 冷却条件:焼鈍温度から冷却速度25℃/秒で350 ℃まで
冷却
引張試験片を用いて、通常の試験法で評価した。また、
耐2次加工ぜい性については、絞り比2.0 で絞り抜いた
コニカルカップをフランジカットした後、種々の温度に
て5kgの重りを80cmの高さから落として衝撃荷重を与
え、ぜい性的な割れを生じる上限温度で評価した。この
温度が概ね−45℃以下であれば、通常の使用環境で問題
のないレベルと判断できる。かくして得られた結果を表
3,表4に示す。
に従う実施例は、比較例に比べて優れたEl. (延性)と
高いr値を有する、良加工性高張力鋼板であることがわ
かる。また、耐2次加工ぜい性についても、そのぜい化
温度が−50℃以下と良好である。なお実施例の鋼板は、
いずれもポリゴナルフェライト単相組織であった。
〜400 ℃に保持して表6に示す種々の製造条件で実機設
備による製造して板厚0.75mmの冷延鋼板を得た。これら
の鋼板に各種の試験を行い、諸特性を調査した。かくし
て得られた結果を表6に併記する。
で製造した適合例が比較例よりも良好な特性を有してい
る。また、これらの鋼板について化成処理性及び電気め
っきのめっき密着性を行ったところ、従来の自動車用冷
延鋼板とほぼ同等のレベルであった。
がら、優れた深絞り性及び耐2次加工ぜい性をも兼ね備
えることにより、自動車などの使途において特に有用で
ある。
調べたグラフである。
Claims (4)
- 【請求項1】 C:0.0005〜0.0050wt%、 Si:0.45〜1.50wt%、 Mn:1.25〜3.50wt%、 Ti:0.015 〜0.100 wt%、 Nb:0.003 〜0.010 wt%、 B:0.0015〜0.0050wt%、 Al:0.001 〜0.100 wt%、 P:0.043 〜0.150 wt%、 S:0.010 wt%以下及び N:0.0050wt%以下 を、上記Si,Mn及びPの各含有量[%Si], [%Mn]及
び[%P]が次式 【数1】 A=100 ×[%P]+80×[%Si]−60×[%Mn] で算出するA値にて −50≦A≦0 を満足する条件で含有し、残部はFeおよび不可避的不純
物の組成になり、かつフェライト単相組織になる深絞り
性に優れた高張力冷延鋼板。 - 【請求項2】 C:0.0005〜0.0050wt%、 Si:0.45〜1.50wt%、 Mn:1.25〜3.50wt%、 Ti:0.015 〜0.100 wt%、 Nb:0.003 〜0.010 wt%、 B:0.0015〜0.0050wt%、 Al:0.001 〜0.100 wt%、 P:0.043 〜0.150 wt%、 S:0.010 wt%以下及び N:0.0050wt%以下 を、上記Si,Mn及びPの各含有量[%Si], [%Mn]及
び[%P]が次式 【数2】 A=100 ×[%P]+80×[%Si]−60×[%Mn] で算出するA値にて −50≦A≦0 を満足する条件で含有し、残部はFeおよび不可避的不純
物の組成になる鋼スラブを、 連続鋳造後は300 ℃以下に降温させることなく1150〜13
00℃に加熱して熱間圧延を施し、800 〜1000℃の温度範
囲で仕上圧延を終了すること、 仕上圧延終了から3秒以内に水冷を開始し、引き続き冷
却速度30℃/s以上で冷却して500 〜680 ℃で巻取った
後、酸洗すること、 次いで圧下率65%以上の冷間圧延を施すこと、 さらに800 〜900 ℃の焼鈍を行うこと、 引き続き冷却速度20℃/秒以上で400 ℃以下の温度域ま
で急冷することからなる深絞り性に優れた高張力冷延鋼
板の製造方法。 - 【請求項3】 C:0.0005〜0.0050wt%、 Si:0.45〜1.50wt%、 Mn:1.25〜3.50wt%、 Mo:0.0150〜0.5000wt%、 Ti:0.015 〜0.100 wt%、 Nb:0.003 〜0.010 wt%、 B:0.0015〜0.0050wt%、 Al:0.001 〜0.100 wt%、 P:0.043 〜0.150 wt%、 S:0.010 wt%以下及び N:0.0050wt%以下 を、上記Si,Mn及びPの各含有量[%Si], [%Mn]及
び[%P]が次式 【数3】 A=100 ×[%P]+80×[%Si]−60×[%Mn] で算出するA値にて−50≦A≦0 を満足する条件で含有し、残部はFeおよび不可避的不純
物の組成になり、かつフェライト単相組織になる深絞り
性に優れた高張力冷延鋼板。 - 【請求項4】 C:0.0005〜0.0050wt%、 Si:0.45〜1.50wt%、 Mn:1.25〜3.50wt%、 Mo:0.0150〜0.5000wt%、 Ti:0.015 〜0.100 wt%、 Nb:0.003 〜0.010 wt%、 B:0.0015〜0.0050wt%、 Al:0.030 wt%以下、 P:0.043 〜0.150 wt%、 S:0.010 wt%以下及び N:0.0050wt%以下 を、上記Si,Mn及びPの各含有量[%Si], [%Mn]及
び[%P]が次式 【数4】 A=100 ×[%P]+80×[%Si]−60×[%Mn] で算出するA値にて −50≦A≦0 を満足する条件で含有し、残部はFeおよび不可避的不純
物の組成になる鋼スラブを、 連続鋳造後は300 ℃以下に降温させることなく1150〜13
00℃に加熱して熱間圧延を施し、800 〜1000℃の温度範
囲で仕上圧延を終了すること、 仕上圧延終了から3秒以内に水冷を開始し、引き続き冷
却速度30℃/s以上で冷却して500 〜680 ℃で巻取った
後、酸洗すること、 次いで圧下率65%以上の冷間圧延を施すこと、 さらに800 〜900 ℃の焼鈍を行うこと、 引き続き冷却速度20℃/秒以上で400 ℃以下の温度域ま
で急冷することからなる深絞り性に優れた高張力冷延鋼
板の製造方法。
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