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JP3242697B2 - ウレタン化反応方法 - Google Patents

ウレタン化反応方法

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JP3242697B2
JP3242697B2 JP15931792A JP15931792A JP3242697B2 JP 3242697 B2 JP3242697 B2 JP 3242697B2 JP 15931792 A JP15931792 A JP 15931792A JP 15931792 A JP15931792 A JP 15931792A JP 3242697 B2 JP3242697 B2 JP 3242697B2
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Japan
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reaction
mixer
polyol
mixture
polyisocyanate compound
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JP15931792A
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光雄 小野房
正昭 秦
晃 三沢
和男 久松
俊彦 川端
隆安 池田
惣七 久家
英治 桑本
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリイソシアネート化
合物と高反応性のポリオール類の1種以上との反応を連
続的に行い、高粘性のウレタン変成樹脂を得るための反
応方法に関し、さらに詳しくは、分子末端に水酸基を有
するポリオール類の1種以上と、ポリイソシアネート化
合物とを混合し、ウレタン化反応により、電子写真用ト
ナーのバインダー樹脂として好適なウレタン変性樹脂を
製造する改良された方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリオール類を反応させ、より高
分子量の改質された樹脂を得る方法としては、例えば a)ポリオール類が固体の場合、微粉末として押出機に
供給し、熔融させた後に中間のフィード口よりイソシア
ネート化合物を添加、攪拌混合しながら反応を進め、押
出機出口から反応混合物を得る方法、 b)タンク内にポリオール類を入れ、イソシアネート化
合物を添加、攪拌混合と反応を行う方法等がある。
【0003】上記a)の押出機を用いる方法では、装置
構造上、原料の供給は一般的には粉体に制限される。ま
た、原料が高分子物などで高粘度であれば、押出機へ供
給できるはずであるが、押出機は送り方向に対し熱劣化
等を避けるため、余り急激な流体温度変更はできず、原
料供給温度は反応温度付近となる。この時、原料の粘度
は反応後の樹脂の出口の粘度に比べ極端に低いのが通例
で、原料を反応温度付近での低粘度状態で供給すると出
口側との圧力差のためスクリューによる送りが困難にな
るか、その解決のためには装置が長大となる問題点を有
する。
【0004】また、ウレタン化反応の初期においては、
反応生成物の均質化のために反応原料の高速混合が必要
であり、押出機の回転速度は必然的に高速回転が要求さ
れ、一方、反応の後期では、ウレタン変成によって高粘
度化した生成物を高速攪拌することとなり、押出機の回
転のための電動機、減速機等などが巨大化する問題や、
軸の高速回転による発熱と樹脂の劣化などの問題点があ
る。特に、長時間の後反応を要する場合には、押出機の
長大化が避けられず、産業上の生産設備として多くの問
題点を有することとなる。
【0005】また、前述b)の攪拌タンク内で反応を行
う方法は、モノマーからポリマーへの重合工程等で多用
されているが、製品の高粘度化を避けるため、水を媒体
として反応を進めるエマルジョン重合法や溶剤を添加す
る溶液重合法などであり、複雑な装置を要する。製品内
に許容される添加物量と装置の攪拌混合能力、熱伝導能
力等の性能上必要となる添加物とが必ずしも合理的に合
致しないため、例えば溶剤添加量を過大にしてタンク内
反応を行った後、過剰添加分を除去する等の後処理が必
要となり、設備コスト、操業コストを悪化させる。
【0006】さらに、反応初期に低粘度であっても、反
応の後期には飛躍的に粘度上昇の起こる一般的な系の場
合、回分反応槽に関連するこの両極端のケース各々に適
応できる装備を備える必要があり、運転操作の繁雑化、
制御精度の低下、製品品質の低下等多くの問題点を内在
している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は原料粘
度や製品粘度の差の如何に左右されずに連続的にウレタ
ン化反応を継続できる、運転操作性、制御性、製品品
質、安定性に優れた高粘性のウレタン変性樹脂の製造方
法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は次の(1)〜
(7)の発明に関する。 (1) 1種類以上のポリオール(A)と、該ポリオー
ル(A)内の水酸基1モル当り0.3〜1.5モル当量
のイソシアネート基を含む量のポリイソシアネート化合
物(B)とを反応させてウレタン変性樹脂を得るに際
し、 (1) 該ポリイソシアネート化合物(B)とは実質的に
は反応しない、水酸基価がeq・KOH mg/g-resin で10
以下である第3成分(C)と、該ポリオール(A)を予め
混合したもの、及び、ポリイソシアネート化合物(B)
を、実質的に反応が進行しうる90℃〜200℃に保持
した無攪拌型混合機(I)の入口から連続的に注入し、
又は、 (2) 該第3成分(C)と該ポリイソシアネート化合物
(B)を予め混合したもの、及び、 該ポリオール
(A)を、実質的に反応が進行しうる90℃〜200℃
に保持した無攪拌型混合機(I)の入口から連続的に注
入し、この中でウレタン化反応を進行させ、連続的に吐
出させることよりなるウレタン化反応方法。 (2) 上記ポリオール(A)の水酸基1モル当りのポ
リイソシアネート化合物(B)のイソシアネート基が
0.3〜1.2モル当量の割合で添加される(1)記載
の反応方法。 (3) 上記第3成分(C)が脂肪酸エステル類、リン酸
エステル類、分子量約1,000〜約10,000のポ
リエステル類及び分子量約1,000〜約10,000
のビニル系重合体類から選ばれる(1)または(2)記
載の反応方法。 (4) 上記ポリオール(A)に対する第3成分(C)の
添加量が95:5 〜 10:90(重量比)の範囲であ
る(1)〜(3)のいずれか1項に記載の反応方法。 (5) (1)〜(4)のいずれか1項に記載の方法で
得られた反応生成混合物を、さらにこの混合物の流動線
速が上記混合機(I)内での流動線速の1/5〜1/1
00となる様に設計した無攪拌型混合機(II)へ導き、
後反応を行うことよりなるウレタン化反応方法。 (6) ポリオール(A)の水酸基1モル当りのポリイソ
シアネート基の添加物が約0.8モル当量〜1.5モル
当量であり、かつ上記混合機(I)からの反応生成混合
物中のウレタン化反応率が50%〜80%の範囲にある
とき、該反応生成混合物を上記混合機(II)に注入する
(5)記載の反応方法。 (7) (1)〜(6)のいずれか1項に記載の方法で
得られた反応生成混合物を更に、高粘度流体用のセルフ
クリーニング型ねっか装置、またはらせん翼あるいはら
せん帯翼を内臓した攪拌槽中へ導き、後反応を行うウレ
タン化反応方法。
【0009】本発明の好ましい方法は、該ポリイソシア
ネート化合物(B)とは実質的には反応しない第3成分
(C)を該ポリオール(A)あるいは該ポリイソシアネ
ート化合物(B)と混合した後に、該無攪拌型混合機
(I)の入口から連続的に注入し、ついで他の対応する
反応成分を注入してウレタン化反応を進行させ、連続的
に吐出させることよりなる。
【0010】本発明の別の方法は上記無攪拌型混合機
(I)から得た反応混合物を、さらにこの混合物の流動
線速が上記混合機(I)内での流動線速の1/5〜1/
100 となる様に設計した無攪拌型混合機(II)へ導き、
後反応を行うことよりなる。本発明の更に別の方法は、
上記無攪拌型混合機(I)又は(II)から得られた反応
混合物を更に高粘度流体用セルフクリーニング型ねっか
機、または、らせん翼あるいはらせん帯翼を内蔵した攪
拌槽中へ導き、1〜20時間に亙る後反応を行うことより
なる。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おけるポリオール類の1種以上(A)とは、以下に詳述
するポリオール類から選んだ1種類のポリオール自体
か、このポリオールと上記ポリオール類から選んだ他の
1種以上のポリオールとの混合物のいずれかを意味す
る。ここに、上記ポリオール類とは、2価乃至4価の多
価アルコール類、ポリエーテルポリオール類、アクリル
ポリオール類、ポリエステルポリオール類およびその他
のポリオール類である。
【0012】2価乃至4価の多価アルコールとしては、
例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,
4−ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、
デカメチレングリコール、2,4,4−トリメチル−
1,3−ペンタンジオール、シクロヘキサンジオール、
シクロヘキサンジメタノール、キシリレンジグリコール
等が挙げられる。
【0013】また、ポリエーテルポリオール類として
は、例えばエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、グリセリン、ペンタエリスリトール、アニリン等の
低分子量多価活性水素化合物を開始剤とし、これにエチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキ
サイド、スチレンオキサイド等のアルキレンオキサイド
を付加したもの、或いは、テトラヒドロフランを開環重
合して得られるポリテトラメチレンエーテルグリコール
等を挙げることができる。
【0014】さらに、アクリルポリオール類は、例え
ば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオ
ールモノ(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトン
(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基を有する単量
体(a)とヒドロキシル基を有さない単量体(b)とを
共重合触媒を併用して反応させることにより、容易に得
られる。
【0015】ここで、ヒドロキシル基を有さない単量体
(b)として、例えば、メチル(メタ)アクリレート、
エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリ
レート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル
(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレ
ート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、トリ
デシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アク
リレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベン
ジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレ
ート等のアクリル酸及びメタアクリル酸のエステル類を
用いることができる。なお、上記で、例えばメチル(メ
タ)アクリレートとは、メチルメタアクリレート、及び
メチルアクリレートを意味する。
【0016】その他の共重合可能なヒドロキシル基を有
さない単量体(b)としては、スチレン、α−メチルス
チレン、ビニルトルエン、アクリルニトリル、メタアク
リルニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、アク
リルアミド、メタクリルアミド、塩化ビニル、プロピレ
ン、エチレン、炭素数4〜20のα−オレフィン等が挙げ
られる。
【0017】共重合触媒(開始剤)として代表的なもの
は、アゾビスイソブチルニトリル等のジアゾ化合物、ベ
ンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルピバレート、te
rt−ブチルパーベンゾエート、tert−ブチルパーカプレ
ート等の過酸化物等が挙げられる。
【0018】さらに、ポリエステルポリオール類として
は、例えばマレイン酸、フマル酸、コハク酸、アジピン
酸、セバシン酸、アゼライン酸、フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、トリメリト酸等の2価乃至3塩基酸
と、前記2価乃至4価の多価アルコールとの縮合反応に
よって得られるものを挙げることができる。
【0019】ここに、2価乃至4価の多価アルコールと
しては、前記以外に、ヒドロキシノンビス(ヒドロキシ
エチルエーテル)、ビスフェノールAエチレンオキシド
付加物、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物、
水添ビスフェノール、トリメチロールプロパン、グリセ
リン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリス
リトール、ソルビトール、ヒマシ油等を挙げることがで
きる。
【0020】また、例えばヤシ油脂肪酸、アマニ油脂肪
酸、大豆油脂肪酸、綿実油脂肪酸、キリ油脂肪酸、ヒマ
シ油脂肪酸等の高級脂肪酸を前記の2ないし3塩基酸と
前記の2価ないし4価の多価アルコール成分中に配合し
て油変性ポリエステルポリオールとしたものも用いられ
る。
【0021】本発明におけるポリイソシアネート化合物
(B)としては、例えば、トリレンジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシ
アネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメ
タン4,4’−ジイソシアネート等のジイソシアネート
化合物およびこれらのジイソシアネートより誘導される
イソシアヌレート体、前記の各種ポリオールで変性した
グリコールアダクト体、水アダクト体等がある。
【0022】本発明の方法に用いる無攪拌型混合機と
は、例えば、化学工学協会編「化学工学便覧」(改訂四
版、丸善株式会社)第1349頁の18・4 節(固体混合)に
代表例が図示されている。即ち、輸送管路内に、流路分
割板、混合板などを置いて流体の分割と合一を行う事で
混合を促進させる構造の管である。この管の断面は通常
円形であり、流動形態上最も適するが、充填する混合板
の形状加工上多角形等であっても良い。
【0023】無攪拌型混合機は、主として内部の混合板
形状によって製造メーカーとタイプが各種あり、主な物
を例示すると、スルーザー社(スイス)(the koch sulz
ermixer)のSMX、SMXLタイプ等の混合機、また上
記便覧に図示された様に、長方形の板を流動が左右いず
れかに 180°回転し、続いて逆方向に 180°回転するよ
うにひねったエレメントと呼ぶ長方形のねじれ板を内蔵
するケニックスタイプ(the kenics mixer)の混合機等な
どがある。これらの無攪拌型混合機は、静止型混合攪拌
機とも、スタティックミキサーあるいはインライン型ミ
キサーとも呼ばれ、従来、ガス系、液系、粉体系の混合
に利用され、目的成分に応じ溶解、抽出、ガス吸収など
の混合を要する操作に用いられて来たが、大部分は低粘
度物同士の混合攪拌の目的にのみ用いられて来た(例え
ば U.S.P.3,950, 317 参照)。近年では、中粘度物の混
合にも利用されており、型枠内へ反応性原料を注入し成
形するウレタン発砲成形のような特定の分野では、中粘
度反応性化合物の初期攪拌混合を目的として利用される
ようになって来た(特開昭60-105514,特公平1-34539)。
【0024】しかしながら、これらの分野での利用は、
無攪拌型混合機中での反応を目的としたものでは全くな
い。単に組成の均質化を目的として利用した結果として
極く、初期の反応がわずかに起こっている可能性がある
程度といった類のものであった。
【0025】本発明におけるポリオール(A)内の水酸
基1モル当りに対する、ポリイソシアネート化合物
(B)内のイソシアネート基の添加比率は、目的とする
ウレタン化反応樹脂の特性によって決定されるべきもの
であるが、例えば、電子写真用トナーバインダー樹脂の
場合、 0.3〜1.5 モル当量が適している。 0.3モル当量
未満では、本発明における反応操作の問題は起こらない
が、ウレタン変成樹脂としての高分子化が不充分とな
り、トナーのバインダー樹脂として用いるとき耐オフセ
ット性が良くない。また、 1.5モル当量を越えた場合、
上記無攪拌型混合機(I)の出口でそのまま冷却すると
未反応イソシアネートが残存して種々の問題を起こす
し、上記出口の生成物をさらに加熱すると架橋反応が進
行し、極めて高粘度化し、多大な流動エネルギーを要し
てしまう。また配管系の圧力も高圧となり、過大な設備
となる。これを避けるためさらに高温にすると樹脂の劣
化を起こしてしまうという問題を生ずる。
【0026】本発明における無攪拌型混合機(I)の保
持温度は、反応が実質的に進行しうる90℃〜200 ℃であ
る。従来の方法における無攪拌型混合では、一般には反
応温度以下で高速混合し、短時間で即排出する方策が取
られているが、本発明では、従来に比べ極めて高温域と
する特徴がある。保持温度90℃未満では反応は遅くな
り、実質的に進行せず、無攪拌型混合機(I)の所要長
さが過大となると同時に、低温のため生成物粘度が高粘
度となり、原料送入動力が飛躍的に増大してしまうと云
う問題を起こす。一方、保持温度を 200℃より高温とす
ると、樹脂の劣化が顕著となって好ましくない。
【0027】以上、本発明の方法は、従来は多成分の混
合のみに用いられるに過ぎなかった無攪拌型混合機
(I)を反応器として用いると共に、さらにウレタン化
反応をも十分に進行させた後に、ウレタン変成樹脂を連
続的かつ、長時間安定的に製造する新規なプロセスを提
供する。
【0028】本発明における無攪拌型混合機の大きさの
基準は、先ず、ポリオール(A)とポリイソシアネート
(B)の所要量を十分に混合するに足りる混合素子(エ
レメント)数に加え、所望のウレタン化反応率を得るに
足りる反応時間を確保するだけの反応容積が必要とな
る。
【0029】本発明の好ましい方法は、上記においてさ
らに該ポリイソシアネート化合物(B)とは実質的には
反応しない第3成分(C)を該ポリオール(A)あるい
は該ポリイソシアネート化合物(B)と混合した後に、
該無攪拌型混合機(I)の入口から連続的に注入し、つ
いで他の対応する反応成分を注入してウレタン化反応を
進行させ、連続的に吐出させる事を特徴とするウレタン
化反応方法である。
【0030】本発明のかかる好ましい方法は、特に、該
ポリイソシアネート化合物(B)の添加率が高く、分子
量が 400未満の場合で、該無攪拌型混合機(I)の中で
のウレタン化反応によって、変成樹脂の分子量の著しい
増大を伴う製品を得るためには特に好ましい方法であ
る。それは、かかる場合に、反応条件によっては該無攪
拌型混合機(I)内で起る事のある圧力変動を防止し、
安定運転の期間をより長期化しうるからである。
【0031】本発明における、上記ポリイソシアネート
化合物とは実質的には反応しない第3成分(C)とは、
例えばジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等の
フタル酸エステル類、炭素数6から8の脂肪酸とエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール等のアルコール
類から作られる脂肪酸エステル類、リン酸トリオクチル
等のリン酸エステル類、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール等の2価あるいは3価のアルコールとコハ
ク酸、アジピン酸等の酸を反応させた分子量 1,000〜1
0,000程度のポリエステル類に代表される樹脂用可塑剤
等を意味する。
【0032】また、第3成分(C)として、他にビニル
系重合体が挙げられる。これらは、ビニル系単量体を重
合させて得られる数平均分子量 1,000〜10,000の重合体
が適しており、通常、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、
乳化重合等の方法により得ることができる。
【0033】ここで言うビニル系単量体としては、例え
ばスチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合
物、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸シクロヘキシ
ル、アクリル酸−2−エチルヘシキル、アクリル酸ステ
アリル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル
酸イソプロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イ
ソブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸
−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタ
クリル酸ラウリル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリ
ル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−ヒド
ロキシエチル等の(メタ)アクリル酸エステル、アクリ
ロニトリル、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル、メタクリロニトリル、アクリルアマイド、メタク
リルアマイド等を例示することができる。
【0034】上記数平均分子量が10,000を越える重合体
では、反応温度においても粘度が高すぎて均質な混合が
十分進められず、 1,000未満では特に低添加量の場合
に、ウレタン化反応を遅延する効果が低くなる。
【0035】さらに、前記ポリオール類および/または
上記の第3成分(C)を溶解あるいは懸濁させ、ウレタ
ン化反応に供するためのキシレン、トルエン等の溶剤自
体も第3成分(C)に含まれる。第3成分中に、一般的
に樹脂の成形助剤と呼ばれるポリ塩化ビニル用安定剤、
抗酸化剤、紫外線吸収剤等を助剤として添加しても構わ
ない。
【0036】前記ポリオール(A)に対する第3成分
(C)の添加量は、5wt%以上90wt%が適切で、特に10
wt%以上がよい。キシレン、トルエン等の溶剤のみの場
合の添加量は、30wt%以上が望ましい。
【0037】以上の各成分の混合は、数平均分子量10,0
00付近の高分子量第3成分(C)10wt%とキシレン10wt
%を混合した物に、ポリイソシアネート(B)を混合
し、その後ポリオール(A)と反応させる等の方法もあ
る。
【0038】前記の第3成分(C)が、前記ポリイソシ
アネート化合物(B)とは実質的には反応しないという
意味は、第3成分(C)を構成する成分がエステル類で
ある場合は、その原料である酸とアルコールの配合や反
応条件によっては、酸基あるいは水酸基が残存し、ポリ
イソシアネート化合物と反応し得るからで、第3成分
(C)として許容できるのは、水酸基価(eq・KOH mg/
g-resin)で10以下の成分である。10を越える大きいもの
を第3成分(C)として用いると、ポリイソシアネート
化合物(B)とポリオール(A)との反応を遅延させる
効果が低下し、無攪拌型混合機(I)内で十分な混合を
行わないうちに極めて不均質なウレタン化反応が進行
し、無攪拌型混合機(I)内を閉塞させてしまい、反応
の継続は不可能となる。
【0039】前記ポリオール(A)に対する第3成分
(C)の適正な添加量は、重量比にして95:5〜10:90
であり、特に90:10以上に(C)が多い方が好ましい。
【0040】次に、本発明の好ましい方法は、前記の方
法で得た反応混合物を、さらにこの混合物の流動速度が
上記無攪拌型混合機(I)での流動線速の1/5〜1/
100となる様に設計した無攪拌型混合機(II)へ導き、
5分〜3時間に亙る後反応を行うことを特徴とするウレ
タン化反応方法である。ここで混合機(II)は前述の無
攪拌型混合機(I)として例示されたものが使用でき
る。
【0041】ここに、混合物の流動速度とは、混合物の
単位時間当たり供給容積を、混合機の平均断面積で除し
た値である。混合機(I)から混合機(II)に至る際の
目安は、本発明者らの種々の実験結果から、下記の〔式
1〕で規定されるウレタン化反応率(反応性水酸基基
準)50%以上である。この理由は、先ず、ウレタン化原
料混合物の粘度に比べ、反応混合物の粘度は反応率50%
以上から急激に上昇し、流動圧損が高くなるからであ
り、反応率50%未満で無攪拌混合機(II)にこの混合物
を導入すると、入口付近でゲル状樹脂の堆積が起ること
があり、設備の長期安定操業の低下と製品品質の不均質
化の原因となることがあるからである。
【0042】
【数1】 式中、〔−OH〕o 及び〔−NCO〕o は原料の仕込時
の反応性水酸基及びイソシアネート基のモル数を示し、
〔−OH〕は反応した水酸基のモル数及び〔−NCO〕
は消費されたイソシアネート基のモル数を示す。
【0043】本発明の方法で、混合機(I)のみで製品
を得る場合には、ポリイソシアネート基の添加当量は
0.3〜1.2 モルが特に適しており、ポリオール(A)中
の水酸基のほぼ全量を反応させるし、ポリイソシアネー
ト基の添加当量が約 0.8モルを越え 1.5モル以下の場合
には、混合機(I)からの反応生成混合物中の上記ポリ
オール(A)の水酸基基準の反応率が50%以上80%以下
のとき該反応生成混合物を混合機(II)に注入する事が
特に好ましい。
【0044】本発明の方法におけるウレタン化反応の後
半においては、流体粘度は初期粘度の数10倍を越えてし
まい、反応率90%以降では数百倍以上にも達する。ポリ
イソシアネート類の添加量を多して後反応を継続する場
合には、さらに高粘度となるが、無攪拌混合機(II)に
おける線速を1/5〜1/100 とすることによって、反
応をさらに円滑に進行させることが出来る。
【0045】無攪拌混合機(II)の保持温度は、90℃〜
200 ℃の間で、対応する反応時間と流動圧損との関係か
ら、設備条件に合せて選べばいずれの温度でも良く、混
合機(I)より高くても、低くてもよい。又、上記混合
機(I)と(II)の接続部は、滞留を防ぐため拡管構造
として徐々に断面積を増加させるのが望ましい。さら
に、接続部に流れの均一化、流動体温度の変更等のため
の分散板あるいは中継無攪拌混合機等を挿入してもよい
が、無攪拌混合機(II)の流動線速を混合機(I)の1
/100 より小さくすると、偏流を生じ易くなり流体温度
にも分布を生じてしまい、製品品質の低下原因ともなっ
て望ましくない。
【0046】無攪拌型混合機(II)における反応混合物
の滞留時間は、混合機(I)における反応完結度合いと
出口粘度に基づいて、製品に付与すべき物性によって選
択することが出来るが、ポリイソシアネートによる反応
が、主としてウレタン化反応だけであることを目的とし
ている場合で、第3成分(C)の添加量が10〜20重量部
以下の場合では、5分間以上1時間程度以下が適当であ
り、第3成分(C)の添加量が20重量部以上で、イソシ
アネート基の添加量がポリオール(A)内の水酸基に対
し1モル当量以上で、高粘度製品を要する場合は、上限
として5時間程度が適切である。目的樹脂に要求される
特性として、5時間以上の後反応による改質を要するケ
ースがありうるが、本発明者らの広範な研究によれば、
無攪拌型混合機(II)内で長時間の後反応を要するもの
は、反応混合物粘度が少なくとも1,000ポイズを越えて
おり、流動の圧力損失の観点から、工業的に得策ではな
いのである。
【0047】本発明の方法、前記の方法のいずれかの方
法で得た反応混合物を、さらに高粘度流体用セルフクリ
ーニング型ねっか(捏和)装置(self cleaning reacte
r)、または、らせん翼からせん帯翼(double ribbon)を
内蔵した攪拌槽へ導き、後反応を行う事を特徴とするウ
レタン化反応方法である。
【0048】本発明の方法における上記ねっか装置と
は、高粘度物を強力に練り込む操作をする装置であり、
連続式か回分式かを問わないが、代表的には多軸スクリ
ュー押出機、コニーダー、双腕型ねっか機等である(た
とえば U.S.P. 3,642,964 、4,245,081 、4,261,946 な
どを参照)。上記セルフクリーニング型とは、内容物が
付着する容器胴体部壁をスクリューか腕あるいは翼によ
って掻き取り、且つスクリューか腕あるいは翼がそれ自
体か壁面あるいは突起物によって付着物が掻き取られ更
新される型の装置であって、高粘度物の混合、滞留時間
の均一化に優れるものである。
【0049】上記ねっか装置には、各装置メーカーによ
って種々の変形が加えられているが、本発明において
は、90℃〜200 ℃の加熱あるいは冷却が出来る装置であ
れば良く、特に多軸スクリュー押出機が適する。
【0050】また、らせん翼又はらせん帯翼を内蔵した
攪拌機は、セルフスクリーンニング性は低いが、スクリ
ュー押出機等に比べ、構造が簡単であり、槽内容積が大
きくできるため、本発明の後反応の如く加熱滞留時間を
5分乃至20時間に亙って確保することが可能となる。更
に、攪拌槽の場合、槽内径が大きいと攪拌動力が極めて
大きくなってしまうのを避けるため、縦長のものが好ま
しい。
【0051】攪拌槽を用いる反応混合物の粘度は、後反
応温度において40万ポイズ以下である。特に好ましく
は、10万ポイズ以下で、これを越えると攪拌動力が大き
くなるし、セルフクリーニング性が低下する。また、40
万ポイズを越えると均質性が劣って来る。
【0052】
【実施例】以下、実施例によって本発明の方法を例示す
るが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。 実施例1〜4 表1に示す配合で多価アルコールと多価カルボン酸を、
脱水触媒としてのジブチル錫オキサイド0.05重量%と共
に脱水重縮合させ、ポリオール(A1〜A4)を得た。
一方、表2に示す配合で多価アルコールと多価カルボン
酸を、上記と同様にして脱水重縮合させ、残存水酸基が
OH価(mg KOH/g-resin)で1以下の第3成分(C1〜
C4)を得た。表1に示したポリオール(A1〜A4)
と表2に示した第3成分(C1〜C4)とを、表3の反
応温度付近に保持したタンクから、ギヤポンプにより表
3に示した配合量(重量部)で、樹脂混合用の無攪拌型
混合機に注入し十分混合した後、入口側流路中心部に細
管によって、表3記載のポリイソシアネートを注入でき
るようにした無攪拌型混合機(I)によりウレタン化反
応を行わせた。出口樹脂を約500gづづ採取し、放冷固化
後、粉砕して分析サンプルとした。製造条件の詳細と、
その結果得られたウレタン変成樹脂の物性を表3に示し
た。反応を8時間継続して行ったが、ギヤポンプ出口の
圧力は一定で、変動は極めて少なかった。実施例4のサ
ンプルの赤外分析の結果、若干の未反応−NCO基の存
在が確認されたが、実施例1〜3には検出されなかっ
た。
【0053】
【表1】 *1) :KB−300Kとは、ビスフェノールA−(2,2')
−プロピレンオキサイド付加物(三井東圧化学(株)
製) *2) :単分散標準ポリスチレンをスタンダードとし、溶
離液を用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー
により求めた値。
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】比較例1〜2 実施例1及び4と同様の反応方法において、第3成分
(C)を添加せずに表3に示した比較実験を行った。実
験開始後1分程から、圧力計は、急激不規則な振動を繰
返し、平均内圧が徐々に上昇し、比較例1で1時間後、
同2では30分後には40kg/cm2Gを越え、圧力振動の瞬時
値が 100kg/cm2Gを越えたため実験を断念した。混合機
エレメント部を溶剤洗浄したところ、樹脂不溶分が固着
しており、部分的にはエレメント間隔を閉塞させてい
た。実施例1〜4のいずれの場合にも、エレメント表面
に不溶分は検出されていなかった。
【0057】実施例5〜7 実施例3および4の設備に、表4に記載する内容の無攪
拌型混合機(II)を連結して、後反応を行わせた。実施
例5は、スルーザ社のSMXLタイプ、呼び口径3イン
チを使用した。混合機(I)との流速比を1/43とする
事により、十分な後反応時間を確保し、出口樹脂粘度は
約80万ポイズであったが、ポンプ出口圧力は27/cm2Gに
留まった。又、実施例5の方法により酢酸エチル不溶分
を実施例3での3%から8%へ増大できた。実施例6お
よび7は、実施例4で得られた変性樹脂に後反応を施し
た例で、無攪拌型混合機(II)として(株)ノリタケカ
ンパニーLtd の呼び口径2 1/2 インチおよび1 1/2 イン
チを使用した。混合機(I)内の流速に比し、混合機
(II)内の流速をそれぞれ1/27および1/11として後
反応時間を確保し、高粘度製品を得ることができた。酢
酸エチル不溶分は、実施例4に比べても2倍以上にでき
た。
【0058】比較例3 実施例3で用いた設備で混合機(I)の出口に、同一口
径で長さ60cmの混合機(II)を接続し、表4に示した条
件で後反応を始めた。前記混合機(I)へのイソシアネ
ートの添加直後から徐々にポンプ出口圧力が上昇した
後、急激に 200kg/cm2Gを越えたため、反応を停止し
た。混合機(I)と同一口径の混合機(II)では、後反
応を1分以上継続できないのは明白となった。
【0059】比較例4 実施例4の設備で、混合機(I)の出口に表4に記した
条件で、呼び口径1インチの混合機(II)を接続し、後
反応を行った。流速比は1/4.6 で反応時間は3、4分
程度の予定であったが、ポンプ出口圧力が圧力計の最大
値 200kg/cm2Gを越えたため、反応を停止した。後日の
調査では、フランジ接続部の一部に樹脂の漏れが発見さ
れた。設備の破壊に至りかねない状況であった。
【0060】
【表4】
【0061】実施例8 実施例1において得たウレタン化樹脂を、混合機(I)
の出口で約 150℃まで空冷した後、直接2軸押出機
((株)日本製鋼所製TEX−30)の粉体供給口へ熔
融状態で供給した。高粘度樹脂化されているため、スク
リューは供給樹脂の十分な噛み込み特性を示し、樹脂流
量12 L/hrであっても供給口があふれることはなかっ
た。同一条件の2軸押出機での反応で、混合機(I)を
用いずに直接、反応温度で熔融した樹脂とイソシアネー
トを供給し反応させた場合には、原料樹脂粘度が製品樹
脂粘度に比べ極めて低くなるため、樹脂流量12 L/hrを
継続的に供給することはできず、供給口からあふれてし
まった。これは、入口側と出口側での樹脂粘度差が過大
で、押出機出口側内圧上昇に対し、供給側の保圧が十分
確保出来なかったためであるのに比べ、本実施例での供
給樹脂は十分な高粘度になっているため、定量的な送液
が出来たものと考えられる。前記の2軸押出機へ供給し
た熔融樹脂に対して、 3.2wt%のTDIをプランジヤー
ポンプにより追加添加した。注入部は、押出機全体で8
バレルのうち、上流2バレル目のフィードスクリュー位
置で、全バレル温度は 135℃とした。押出機内滞留時間
は、必ずしも明確ではないが、平均的には6〜7分間の
後反応となった。出口樹脂反応物は約3kgの塊ごとに微
粉砕し、分析した。酢酸エチル不溶分が19wt%である製
品が安定して得られた。
【0062】実施例9 呼び径8インチ、長さ 120cmのステンレス製パイプの外
側にジャケットを施し、上部フランジ部に据えた0.75kw
の減速機付電動機を用いて、ダブルヘリカル攪拌翼付反
応器とした。即ち、翼は、外径 190mm、コイルピッチ 1
20mm、幅20mmの8段ヘリカルで、直径50mmの駆動軸は、
液面より上で十文字に分割され、各ヘリカルリボンを周
方向に4分割する位置で貫通し、一体の翼構造を形成し
ている。即ち、液中心には軸がなく、高粘度樹脂が付着
滞留することのない構造の反応器である。反応器低部に
は、ギアポンプを接続し、反応樹脂の抜出しポンプとし
た。実施例3の反応終了後、無攪拌混合機(I)を出た
樹脂を上記攪拌翼付き反応器に注入し、ジャケット温度
150℃として後反応を行わせた。内容積は、常時30 Lと
なる様にし、翼回転数は1rpm とした。平均滞留時間は
5時間であった。本実施例によって得られた樹脂を上記
ギヤポンプ出口に設置した冷却ロールにより室温付近ま
で冷却固化した後、粉砕したサンプルについて、酢酸エ
チル不溶分を分析した結果、12wt%にまで上昇してい
た。実施例3に比べても、格段に後反応の進行している
ことは明白である。
【0063】応用例 実施例5によって得られたウレタン化樹脂 100重量部に
対して、カーボンブラックMA−100(三菱化成
(株)製)6重量部、帯電調整剤としてスピロンブラッ
クTRH(保土ヶ谷化学(株)製)2重量部、ポリプロ
ピレン系ワックスビスコール550P(三洋化成工業
(株)製)2重量部をヘンシェルミキサーにて分散混合
した後、2軸混練機PCM30(池貝鉄工(株)製)に
て 160℃で溶融混練して塊状のトナー組成物を得た。こ
のものをハンマーミルにて粗砕後、ジェット粉砕機(日
本ニューマチック社製IDS2型)にて微粉砕し、次い
で気流分級して平均粒径10μ(5μ以下3重量%、20重
量%以上、2重量%)のトナー粒子を得た。このトナー
100重量部に疎水製シリカ エアロジルR972(日本
エアロジル社製)1重量部と混合し、1成分現像剤とし
た。市販の非磁性1成分方式のレーザービームプリンタ
ー(セイコーエプソン社製LP3000)を用い、室温
25℃相対湿度50%の環境下で複写試験を行った。耐刷時
の現像スリープ汚染性及び画像濃度安定性の評価を行っ
た。その結果、本発明によって得られた樹脂を用いるこ
とにより、耐久画像濃度安定性に優れた良好な画像が得
られ、一般市販のトナーと遜色ないトナーが得られるこ
とがわかった。
【0064】
【発明の効果】本発明に従えば、架橋ゲルの発生するよ
うな高粘度域で、ウレタン化反応を進行させ、ウレタン
変性樹脂を連続的に製造することが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 隆安 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井東 圧化学株式会社内 (72)発明者 久家 惣七 千葉県茂原市東郷1900番地 三井東圧化 学株式会社内 (72)発明者 桑本 英治 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三 井東圧化学株式会社内 審査官 佐藤 健史 (56)参考文献 特開 昭50−123797(JP,A) 特開 平5−170865(JP,A) 特公 昭42−25318(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 18/00 - 18/87 C08L 75/04 - 75/12

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1種類以上のポリオール(A)と、該ポ
    リオール(A)内の水酸基1モル当り0.3〜1.5モ
    ル当量のイソシアネート基を含む量のポリイソシアネー
    ト化合物(B)とを反応させてウレタン変性樹脂を得る
    に際し、 (1) 該ポリイソシアネート化合物(B)とは実質的に
    は反応しない、水酸基価がeq・KOH mg/g-resin で10
    以下である第3成分(C)と、該ポリオール(A)を予め
    混合したもの、及び、ポリイソシアネート化合物(B)
    を、又は、 (2) 該第3成分(C)と該ポリイソシアネート化合物
    (B)を予め混合したもの、及び、 該ポリオール
    (A)を、実質的に反応が進行しうる90℃〜200℃
    に保持した無攪拌型混合機(I)の入口から連続的に注
    入し、この中でウレタン化反応を進行させ、連続的に吐
    出させることよりなるウレタン化反応方法。
  2. 【請求項2】 上記ポリオール(A)の水酸基1モル当
    りのポリイソシアネート化合物(B)のイソシアネート
    基が0.3〜1.2モル当量の割合で添加される請求項
    1記載の反応方法。
  3. 【請求項3】 上記第3成分(C)が脂肪酸エステル類、
    リン酸エステル類、分子量約1,000〜約10,00
    0のポリエステル類及び分子量約1,000〜約10,
    000のビニル系重合体類から選ばれる請求項1または
    請求項2記載の反応方法。
  4. 【請求項4】 上記ポリオール(A)に対する第3成分
    (C)の添加量が95:5 〜 10:90(重量比)の
    範囲である請求項1〜3のいずれか1項に記載の反応方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の方
    法で得られた反応生成混合物を、さらにこの混合物の流
    動線速が上記混合機(I)内での流動線速の1/5〜1
    /100となる様に設計した無攪拌型混合機(II)へ導
    き、後反応を行うことよりなるウレタン化反応方法。
  6. 【請求項6】 ポリオール(A)の水酸基1モル当りのポ
    リイソシアネート基の添加物が約0.8モル当量〜1.
    5モル当量であり、かつ上記混合機(I)からの反応生
    成混合物中のウレタン化反応率が50%〜80%の範囲
    にあるとき、該反応生成混合物を上記混合機(II)に注
    入する請求項5記載の反応方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の方
    法で得られた反応生成混合物を更に、高粘度流体用のセ
    ルフクリーニング型ねっか装置、またはらせん翼あるい
    はらせん帯翼を内臓した攪拌槽中へ導き、後反応を行う
    ウレタン化反応方法。
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