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JP3241148B2 - 電荷制御剤を含有しない2成分系現像剤用トナー - Google Patents

電荷制御剤を含有しない2成分系現像剤用トナー

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JP3241148B2
JP3241148B2 JP04374193A JP4374193A JP3241148B2 JP 3241148 B2 JP3241148 B2 JP 3241148B2 JP 04374193 A JP04374193 A JP 04374193A JP 4374193 A JP4374193 A JP 4374193A JP 3241148 B2 JP3241148 B2 JP 3241148B2
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健 荒川
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Kyocera Mita Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電荷制御剤を含有しな
い新規な2成分系現像剤用トナーに関し、より詳しくは
静電式複写機やレーザービームプリンタ等の、いわゆる
電子写真法を利用した画像形成装置において好適に使用
される、電荷制御剤を含有しない2成分系現像剤用トナ
ーに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】電子
写真法を利用した画像形成装置においては、まず、感光
体の表面を露光して、該感光体の表面に静電潜像を形成
する。つぎに、この感光体の表面に、現像装置によって
現像剤を接触させる。そうすると、現像剤中に含まれる
トナーが静電潜像に付着して、当該静電潜像がトナー像
に顕像化される。このトナー像を感光体表面から紙の表
面に転写して定着させると、静電潜像に対応した画像が
完成する。
【0003】現像剤としては、上記トナーと、主として
鉄粉やフェライト粒子等の磁性粒子を含むキャリヤとか
らなる2成分系のものが一般に用いられる。上記キャリ
ヤは、トナーに摩擦帯電により電荷を付与すると同時
に、表面にトナーを吸着した状態で上記静電潜像にトナ
ーを供給する作用を有する。2成分系現像剤に使用され
るトナーは、一般に、結着樹脂に着色剤(例えばカーボ
ン)、電荷制御剤、離型剤(例えばワックス)などを混
合して作製される。このうち、電荷制御剤は、現像、転
写を支配するトナーの摩擦帯電量を制御する目的で使用
されるものであり、その選定はトナー設計上最も重要で
ある。かかる電荷制御剤には、電子供与性物質と電子吸
引性物質とがあり、それぞれトナーを正および負に帯電
させる。
【0004】しかしながら、従来より使用されている電
荷制御剤には、含クロム染料のように重金属を含有して
いるものがあり、このような電荷制御剤を使用すると、
有害性が問題になる。また、分子中にニトロ基を有する
電荷制御剤を使用すると、発火性が問題になる。
【0005】さらに、電荷制御剤は結着樹脂やその他の
添加剤に比べて単価が非常に高いため、数%程度の含有
率にもかかわらず、トナーの単価が高くなるという問題
もあった。一方、電荷制御剤はトナーの摩擦帯電性に関
与するため、電荷制御剤を単にトナー成分から除外する
だけでは、図3にAで示すように、複写枚数の増加に伴
って画像濃度が低下するという欠点がある。これは、図
4に示すように、複写枚数の増加に伴ってトナーの帯電
量が増大することにより、トナーとキャリヤとの静電引
力が大きくなり、トナーがキャリヤから離脱しにくくな
るためである。これに対して、電荷制御剤を含有した通
常のトナーは帯電量が安定し、画像濃度も一定している
(図3および図4にBで示す)。
【0006】さらに、電荷制御剤を含有しないトナー
は、転写効率が低下し、かつトナー飛散を発生させやす
いという欠点がある。転写効率が低下するのは、複写枚
数の増大に伴ってトナーの帯電量が増大するためであ
る。また、トナー飛散の原因は、電荷制御剤を含有しな
いトナーは、図3に示すように、複写初期において帯電
量が低いためと考えられる。
【0007】本発明の主たる目的は、画像濃度および転
写効率を安定化させ、高い画像濃度および転写効率を維
持しうると共に、トナー飛散を防止した、電荷制御剤を
含有しない2成分系現像剤用トナーを提供することであ
る。本発明の他の目的は、電荷制御剤を含有せず、従っ
て材料コストを低減することができる2成分系現像剤用
トナーを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】本発明のトナ
ーは、2成分系現像剤用として使用されるものであっ
て、磁性材料を、結着樹脂100重量部に対して0.1
〜10重量部の割合で含有し、かつ表面に平均粒径が
0.05〜1μmの大粒径粉体を、トナー粒子100重
量部に対して0.05〜5重量部の割合で添加した、電
荷制御剤を含有しないものである。
【0009】すなわち、本発明者らは、電荷制御剤を含
有しない2成分系現像剤用トナーを提供すべく鋭意研究
を重ねた結果、電荷制御剤に代えて磁性材料を上記の割
合で含有させるときは、トナーの帯電量が安定し、その
結果、画像濃度が向上し、トナー飛散も大幅に減少する
という新たな知見を得て、本発明を完成するに至ったの
である。また、トナーへの磁性材料の添加は転写効率の
向上にも寄与する。
【0010】トナー中に磁性材料を含有させることは、
磁性トナーとしてよく知られているが、磁性トナーはキ
ャリヤを使用しない1成分系現像剤に使用されるもので
あり、しかも磁性材料の配合割合が通常20〜80重量
部と多量である点で本発明のトナーと異なっている。す
なわち、本発明において、磁性材料の含有量が10重量
部を超えるときは、現像剤の電気抵抗が増大することに
より画像濃度が低下するため、好ましくない。一方、磁
性材料の含有量が0.1重量部より少ないときは、磁性
材料によるトナーの安定化効果を期待できない。
【0011】また、本発明では、磁性材料を含有させる
ことに加えて、トナー粒子の表面に、平均粒径が0.0
5〜1μmという大粒径粉体を、トナー粒子100重量
部に対して0.05〜5重量部の割合で添加することに
より、転写効率および画像濃度がより一層向上する。転
写効率が向上する理由を図1および図2に基づいて以下
に説明する。まず、電荷制御剤を含有しないトナーを用
いたとき、転写効率が低下するのは、複写枚数の増大に
伴ってトナーの帯電量が増大するためである。すなわ
ち、図2に示すように、紙10へのトナー粒子11の転
写は、紙10の裏側からコロナ放電することによってト
ナーを紙に転写させる静電気力(矢印aで示す)が働く
ことによって行われるが、この静電気力よりも、トナー
粒子11を感光体12に吸着させる感光体12への鏡像
力(矢印bで示す)とファンデルワールス力(矢印cで
示す)とが優るために、トナー粒子11の感光体12か
ら紙10への転写性が劣るようになるためと考えられ
る。すなわち、帯電量がある一定量以上に増大すると、
トナー電荷に関係する鏡像力とファンデルワールス力と
が大きくなるからである。
【0012】これに対して、図1に示すように、トナー
粒子13の表面に大粒径粉体14を添加しておくと、ト
ナー粒子13が感光体12から紙10に転写するとき、
感光体12とトナー粒子13との間に間隙sができ、そ
れらの接触面積が減少する。この状態では、鏡像力eお
よびファンデルワールス力fがコロナ放電による静電気
力dよりも小さくなるため、トナー粒子13は容易に紙
10に転写するようになり、転写効率が向上するのであ
る。
【0013】ところで、従来よりトナー粒子の流動性や
クリーニング性を改善する目的で、外添剤として、粒径
(1次粒子径)が0.01〜0.03μm程度の微粉末
状のコロイダルシリカ、アルミナ、酸化チタンなどをト
ナー粒子の表面に添加することが行われている。しかし
ながら、このような小粒径の外添剤では、感光体12と
トナー粒子13との間隙sが小さいため、トナー粒子と
感光体との接触面積の減少が充分でなく、そのため転写
効率の改善には殆ど作用しない。ただし、本発明では、
流動性等を改善するために、かかる小粒径の外添剤を大
粒径粉体と共に使用してもよい。
【0014】以下、本発明の2成分系現像剤用トナーを
より詳細に説明する。本発明のトナーは、結着樹脂中に
前記磁性材料と共に、顔料および離型剤を配合して形成
される。結着樹脂としては、従来より使用されている任
意のものを使用することができ、例えばポリスチレン、
クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチ
レン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重
合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸
ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチ
レン−アクリル酸エステル共重合体(例えばスチレン−
アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチ
ル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、ス
チレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アク
リル酸フェニル共重合体など)、スチレン−メタクリル
酸エステル共重合体(例えばスチレン−メタクリル酸エ
チル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合
体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体など)、
スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチ
レン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体
などのスチレン系樹脂(例えばスチレンまたはスチレン
置換体を含む単重量体または共重合体)、塩化ビニル樹
脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイ
ン酸樹脂、フェニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル
樹脂、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレ
ン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン
樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重
合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂などが
あげられる。これらの樹脂は単独で使用するほか、2種
以上を混合して使用してもよい。
【0015】これらのうち、とくに、スチレン系樹脂お
よびスチレン−アクリル系樹脂を使用するのが好まし
い。また、前記磁性材料としては、例えばマグネタイト
(Fe3O4) 、各種フェライト類、マグヘマイト( γ-Fe
2O3) 、CrO2、鉄合金粉末などの磁性粉があげられる。
上記フェライト類としては、例えば酸化鉄亜鉛(ZnFe
2O4) 、酸化鉄イットリウム(Y3Fe5O12)、酸化鉄カドミ
ウム(CdFe2O4) 、酸化鉄ガドリニウム(Gd3Fe5O12) 、酸
化鉄銅(CuFe2O4) 、酸化鉄鉛(PbFe12O12) 、酸化鉄ニッ
ケル(NiFe2O4) 、酸化鉄ネオジウム(NdFeO3)、酸化鉄バ
リウム(BaFe12O19) 、酸化鉄マグネシウム(MgFe2O4) 、
酸化鉄マンガン(MnFe2O4) 、酸化鉄ランタン(laFeO3)な
どの1 種または2 種以上からなるフェライト粒子があげ
られる。これらの磁性材料は平均粒径が0.05〜5μ
mであるのが好ましい。
【0016】また、磁性材料の電気抵抗は、高抵抗のも
のでも、低抵抗なものでもよく、一般に体積抵抗が1×
10-1〜1×109 Ω・cm、好ましくは1×101 〜1
×106 Ω・cmのものが使用される。かかる磁性材料
は、前記した理由から結着樹脂100重量部に対して
0.1〜10重量部、好ましくは0.3〜7重量部で配
合される。
【0017】結着樹脂中に配合される着色剤としては、
例えばカーボンブラック、ランプブラック、クロムイエ
ロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、ベスレン
イエロー、キノリンイエロー、パーマネントオレンジG
TR、ピラゾロンオレンジ、パルカンオレンジ、ウオッ
チャングレッド、パーマネントレッド、ブリリアントカ
ーミン3B、ブリリアントカーミン6B、デュポンオイ
ルレンド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダ
ミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、アニ
リンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブル
ー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブル
ー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンな
ど、またはC.I.Solvent Yellow 60, C.I.Solvent Red 2
7, C.I.Solvent Blue 35などの油溶性染料などがあげら
れる。これらの着色剤は単独でまたは2種以上を混合し
て使用される。
【0018】これらの着色剤は、結着樹脂100重量部
に対して1〜30重量部、好ましくは2〜20重量部で
配合される。離型剤( オフセット防止剤) としては、例
えば脂肪族炭化水素、脂肪族金属塩類、高級脂肪酸類、
脂肪酸エステル類もしくはそのケン化物、シリコーンオ
イル、各種ワックスなどがあげられる。なかでも、重量
平均分子量が1000〜10000程度の脂肪族系炭化
水素が好ましい。具体的には、低分子量ポリプロピレ
ン、低分子量ポリエチレン、パラフィンワックス、炭素
数が4以上のオレフィン単位からなる低分子量のオレフ
ィン重合体、シリコーンオイル等の1種または2種以上
の組み合わせが適当である。
【0019】かかる離型剤は、結着樹脂100重量部に
対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜8重量
部の割合で配合される。トナーの製造は、混練、粉砕、
篩分けによる乾式法や、分散液の形で噴霧造粒する湿式
法によって行うことができ、生成したトナーを風力分級
等の分級操作によって好ましい粒度範囲に揃える。トナ
ーの粒径は、とくに限定されるものではなく、通常使用
される範囲でよいが、一般には5〜20μm、好ましく
は6〜12μmが使用される。
【0020】また、トナー粒子の表面に添加される大粒
径粉体としては、その材質がとくに限定されるものでは
なく、種々の金属粉などの無機粉末や樹脂粉末などが使
用可能である。無機粉末としては、例えばマグネタイト
などの磁性粉、鉄粉、アルミニウム粉、シリカ粉、アル
ミナ粉、酸化チタン粉などがあげられる。また、樹脂粉
末としては、例えばアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂などの粉末があげら
れる。
【0021】表面処理剤である前記大粒径粉体の粒径
は、平均粒径で0.05〜1μm、より好ましくは0.
07〜1μm程度であるのが適当である。また、大粒径
粉体の添加量はトナー粒子100重量部に対して0.0
5〜5重量部、より好ましくは0.1〜4重量部程度で
あるのが適当である。平均粒径が上記範囲より大である
とき、または添加量が上記範囲より大であるときは、い
ずれも感光体ドラムへの大粒径粉体の付着が生じるか、
あるいは逆に感光体ドラムに対する研磨効果が大きくな
りすぎるため、複写画像の黒べた部での白スジや白紙部
での黒スジが発生しやすくなる。一方、平均粒径が上記
範囲より小であるとき、または添加量が上記範囲より小
であるときは、いずれもトナーと感光体との接触面積が
減少しないため、転写効率が悪くなる。
【0022】大粒径粉体はその所定量をトナー粒子と混
合分散する。混合分散には、例えばヘンシェルミキサ
ー、ボールミルなどを使用することができる。また、大
粒径粉体の添加と共に、従来より使用されている前述し
た微粉末状の外添剤を添加する場合には、大粒径粉体と
の添加の順序は問わず、同時に添加してもよく、あるい
はいずれか一方を先に添加してもよい。
【0023】なお、本発明のトナーと組み合わされるキ
ャリヤはとくに限定されるものではなく、従来より使用
されているキャリヤがそのまま使用可能である。
【0024】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて本発明の
2成分系現像剤用トナーを詳細に説明するが、本発明の
トナーはこれらの実施例のみに限定されるものではな
い。 実施例1〜4および比較例1〜3 (磁性材料の含有量に
よる影響) (1) トナーの製造 結着樹脂としてスチレン−アクリル樹脂を用い、これに
カーボンブラック、パラフィンワックスおよび磁性材料
であるマグネタイト(チタン工業社製の商品名「BL−
100」、平均粒径0.5μm)をそれぞれ表1に示す
割合で加え、2軸押出し機にて溶融混練した。ついで、
混練物をジェットミルで粉砕し、分級機で風力分級を行
い、所定のトナー粒子を得た。
【0025】このトナー粒子に、平均粒径が0.001
μmの疎水性シリカ微粒子(日本アエロジル社製の商品
名「R−972」)をトナー粒子100重量部に対して
0.3重量部の割合で添加し、ヘンシェルミキサーで2
分間混合分散した。ついで、平均粒径が0.15μmの
アクリル樹脂粉末(日本ペイント社製の「NTP−
1」)をトナー粒子100重量部に対して1重量部の割
合で添加し、ヘンシェルミキサーで2分間混合分散し
て、トナーを得た。 (2) 評価試験 各実施例および比較例で得たトナーに、それぞれ平均粒
径80μmのフェライトキャリヤを配合し、均一に攪拌
混合してトナー濃度3.5%の二成分系現像剤を作製し
た。ついで、三田工業株式会社製の電子写真複写機(商
品名「DC−7085」)を用いて、所定枚数ごとに総
計1万枚の複写を行った。
【0026】複写に用いる原稿は、文字原稿で黒色部の
面積率が8%のものを、所定枚数ごとにサンプリングす
る原稿は黒べた部を含む黒色部の面積率が15%のもの
を用いた。各試験方法は以下のとおりである。 (a)画像濃度(I.D.)測定 所定枚数毎に1万枚までの複写画像中の黒べた部の濃度
を反射濃度計(東京電色社製の型番TC−6D)を用い
て測定した。
【0027】(b)トナー飛散 1万枚複写終了時の複写機内のトナー飛散状態を観察
し、以下の基準で評価した。 ○:トナー飛散なし ×:トナー飛散あり (c)粒径 コールタカウンタ(コールタ社製)によりトナーの粒径
を測定した。なお、表に示した初期粒径とは、複写前の
トナーの平均粒径であることを意味している。
【0028】(d)転写効率 複写開始前のトナーホッパー内のトナー量と、1万枚複
写後のトナーホッパー内のトナー量とを測定し、これら
の差から1万枚複写後のトナー消費量を算出した。一
方、上記1万枚複写の間にクリーニング工程において回
収されたトナー量を測定し、トナー回収量を得た。そし
て、トナー消費量とトナー回収量とから、次式によりト
ナーの転写効率を求めた。
【0029】
【数1】
【0030】(3) 結果 評価試験の結果を、使用した各トナーの配合量と共に、
表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】表1より、磁性材料であるマグネタイトを
添加しないとき(比較例1)は、複写初期には高い画像
濃度を有するのに対して、その後急速に画像濃度が低下
していることがわかる。一方、トナー飛散も発生し転写
効率も悪くなっている。また、マグネタイトの添加量が
過剰であるとき(比較例2および3)は、トナー飛散や
転写効率は良好である反面、複写の初期から画像濃度が
悪く、その後も複写速度が低下している。
【0033】これに対して、実施例1〜4では、画像濃
度が1万枚複写の間大きな変動はなく、ほぼ安定おり、
トナー飛散や転写効率の面でも良好である。実施例5〜8および比較例4〜6 (トナー表面への大粒
径粉体の添加の影響) (1) トナーの製造 実施例1〜4と同様にして所定のトナー粒子を得、この
トナー粒子に疎水性シリカ微粒子を混合分散した後、大
粒径粉体として、平均粒径が0.15μmのアクリル樹
脂粉末(日本ペイント社製の「NTP−1」)または平
均粒径が0.5μmのマグネタイト粉末(前出の「BL
−100」)をトナー粒子100重量部に対して表2に
示す種々の割合で添加し、ヘンシェルミキサーで2分間
混合分散して、トナーを得た。 (2) 評価試験 実施例1〜4と同様にして画像濃度(I.D.)、トナ
ー飛散、初期粒径、転写効率をそれぞれ測定した。さら
に、複写画像中の黒べた部に白スジが発生しているか否
かについても目視で観察し、以下の基準で評価した。
【0034】長さ1mm以上の白スジが3cm×3cmあたり
の黒べた部に2個以上認められる場合を白スジありと
し、白スジがそれよりも少ない場合を白スジなしとし
た。 (3) 結果 上記評価試験の結果を、使用した各トナーの配合割合と
共に表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】表2から、アクリル樹脂粉末を添加した実
施例5のトナーは、添加しない比較例4のトナーに比べ
て、転写効率が向上し、かつトナー飛散の防止に有効で
あり、さらに画像濃度の低下も防止できることがわか
る。同様の結果は、アクリル樹脂粉末に代えてマグネタ
イト粉末を添加した実施例6〜8のトナーでも得られて
いる。一方、マグネタイト粉末を過剰に添加した比較例
6では、良好な転写効率を示し、トナー飛散も防止さ
れ、かつ画像濃度も安定化しているものの、過剰に添加
したマグネタイト粉末の影響により黒色べた部に白色ス
ジが発生していた。 実施例9および比較例7〜8 (トナー表面への大粒径粉
体の添加の影響) (1) トナーの製造 実施例1〜4と同様にして所定のトナー粒子を得、この
トナー粒子に疎水性シリカ微粒子を混合分散した後、大
粒径粉体として、平均粒径が異なる種々のアクリル樹脂
粉末またはマグネタイト粉末をトナー粒子100重量部
に対して表3に示す割合で添加し、ヘンシェルミキサー
で2分間混合分散して、トナーを得た。
【0037】なお、実施例9で使用した大粒径粉体は平
均粒径が0.8μmのマグネタイト粉末(チタン工業社
製の商品名「RB−BL」)である。比較例7で使用し
た粉体は平均粒径が0.01μmのシリカ粉末(日本ア
エロジル社製の商品名「R974」)、比較例8で使用
した粉体は平均粒径が4.0μmのマグネタイト粉末
(チタン工業社製の商品名「BL−SP」)である。 (2) 評価試験 実施例5〜8と同様にして画像濃度(I.D.)、トナ
ー飛散、初期粒径、転写効率および複写画像の黒べた部
への白スジの発生の有無を試験した。 (3) 結果 上記評価試験の結果を、使用した各トナーの配合割合お
よび前述の実施例5(アクリル樹脂粉体を使用)および
実施例7(マグネタイト粉末を使用)の結果と共に表3
に示す。
【0038】
【表3】
【0039】表3から、添加した粉体の粒径が0.01
μmであるとき(比較例7)は、転写効率が悪く、充分
な画像濃度が得られていないことがわかる。また、添加
した粉体の粒径が4.0μmであるとき(比較例8)で
は、転写効率が悪く、かつ黒色べた部に白スジの発生が
認められる。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明の2成分系現像剤
用トナーは、電荷制御剤を含有しないにもかかわらず、
トナー特性が安定化し、画像濃度の低下や転写効率の低
下を引き起こすのを防止することができる。従って、本
発明のトナーは、電荷制御剤を含有しないことにより、
低コストで製造できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナーを用いた場合の転写効率の向上
を説明するための説明図である。
【図2】電荷制御剤を含有しないトナーを用いた場合の
転写効率の低下を説明するための説明図である。
【図3】電荷制御剤の有無による画像濃度の変化を示す
グラフである。
【図4】電荷制御剤の有無による帯電量の変化を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
10 紙 11 トナー粒子 12 感光体 13 トナー粒子 14 大粒径粉体 s 間隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒川 健 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 永尾 一也 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−72373(JP,A) 特開 平3−17660(JP,A) 特開 平3−63660(JP,A) 特開 平3−256052(JP,A) 特開 平3−257462(JP,A) 特開 平6−19192(JP,A) 特開 平6−19193(JP,A) 特開 平4−68362(JP,A) 特開 平2−22673(JP,A) 特開 平2−101480(JP,A) 特開 平3−200159(JP,A) 特開 平3−231756(JP,A) 特開 平4−359260(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結着樹脂100重量部に対して磁性材料を
    0.1〜10重量部の割合で含有し、かつ表面に平均粒
    径が0.05〜1μmの大粒径粉体を、トナー粒子10
    0重量部に対して0.05〜5重量部の割合で添加した
    ことを特徴とする、電荷制御剤を含有しない2成分系現
    像剤用トナー。
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